まず、本発明で用いる、POPマスタ、POPデータ、POPレイアウト、POPファイル、PDFデータ(印刷データ)の用語の説明を行う。
POPマスタとは、店舗におけるPOP広告のマスタデータとなる情報を示している。例えば図25のPOPマスタテーブル2500に示すようなデータ項目である。アイテムID2501はマスタデータのレコードを識別するためのIDである。JAN(Japanese Article Number)コード1401は、日本における共通の商品コードであり商品固有のコードである。メーカー名1402は商品をつくるメーカーの名称である。商品名1403は商品の名称である。入数1404は商品の包装に入っている商品の数や量である。売価1405は商品の売値(定価価格)である。POPマスタテーブル2500の項目は一例であってこれに限定されない。
POPデータとは、POPマスタを元に作られるデータである。例えば図26のPOPデータテーブル2600でPOPデータを管理しており、POPデータテーブル2600はPOPマスタテーブル2500の売価1405が変更されているものである。売価2606は店舗に掲示される売価を設定しているものである。
POPレイアウトはPOP広告のレイアウトの情報を含むファイルであり、図形領域や文字領域の定義がなされたものである。文字領域にはどのような文字を流し込むかが設定されている。
POPファイルとはPOPレイアウトの文字領域に対応するPOPデータの各項目を流し込むことで作られるファイルである。
PDF(Portable Document Format)データとは、文書ファイルのことで、POPデータの各項目を流し込んだPOPレイアウト(POPファイル)を、割り付け設定に基づいて出力用紙に配置するように変換したファイルである。本発明の実施例ではPDFファイルとしたが文章や写真等の他の形式ファイルでも構わない。
例えば割り付け設定が1枚の印刷用紙に4枚のPOPレイアウトを配置するものである場合、図26に示すPOPデータテーブル2600を用いたPOPファイルをPDFデータに変換すると、アイテムID2601が1〜4の各項目(メーカー名2603、商品名2604等)が流し込まれたPOPレイアウトが1枚の出力用紙(ページ)に配置され、次の出力用紙には5〜9が流し込まれたPOPレイアウトが配置される。
次に、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明を行う。
図1は、本発明の実施形態におけるシステム構成図である。
図1において本発明の情報処理システムは、情報処理装置100、プリントサーバ200、プリンタ300がネットワーク105を介して接続されている。
情報処理装置100は本部でPOP広告を作成する担当者のようなユーザがPOPファイルを作成し、各店舗に設けられたプリンタに印刷を実行させるための指示を行う端末である。情報処理装置100は、ネットワークに接続されたプリンタ300で印刷させるためのPDFデータを作成し、さらに、生成したPDFデータをプリントサーバ200のフォルダに対して複製されるように送信することができる。
プリントサーバ200は、各店舗に設けられたプリンタ300で印刷するために用いる情報処理装置100から送信されたPDFデータを複製・格納するためのフォルダを複数備えており、各フォルダに格納されたPDFデータに基づいて、プリンタ300で出力することが可能な印刷ジョブを生成する。そして、このように生成された印刷ジョブを、フォルダに対応して設定された送信先となるプリンタ300に対して送信し印刷を行わせることができる(プッシュ印刷)。なお、フォルダには、少なくとも1台のプリンタ(1つの店舗)が送信先として設定されていればよく、複数のプリンタ(複数の店舗)が送信先として設定されていてもよい。
また、プリンタ300のカードリーダ315を介して送信されるカードID情報(認証情報)をもとにフォルダ内のPDFデータのうち印刷するPDFデータを特定し、対応するPDFデータからなる印刷ジョブを、カードID(認証情報)を送信してきたプリンタ300に対して送り返すことで、カードIDに対応する印刷ジョブ(印刷を許可する印刷データ)の印刷データがプリンタ300で印刷されるように印刷制御することもできる(プル印刷)。すなわち、このような認証処理を行う場合にはプリントサーバ200が認証サーバとしても機能する。
プリンタ300は、各店舗に設けられたカードリーダ315を備えるプリンタである。プリントサーバ200から印刷ジョブを受信すると、受信した印刷ジョブを紙に出力する。カードリーダ315にカードがかざされると、カードに含まれるICを読み取り、カードのカードID情報を取得する。取得したカードID情報をプリントサーバ200に送信することができる。
以上で本発明の実施形態におけるシステム構成の説明を終了する。なお、本システム構成は一例であって用途や目的によって様々な構成がある。
次に図2を用いて本発明における情報処理装置100とプリントサーバ200のハードウェア構成について説明する。
情報処理装置100とプリントサーバ200は、CPU201、RAM202、ROM203、システムバス204、入力コントローラ205、ビデオコントローラ206、メモリコントローラ207、通信I/Fコントローラ208、入力デバイス209、ディスプレイ210、外部メモリ211(記憶手段・記憶部)等を備える。
CPU201は、システムバス204に接続される各デバイスやコントローラを統括的に制御する。
RAM202は、CPU201の主メモリ、ワークエリア等として機能する。CPU201は、処理の実行に際して必要なプログラム等をRAM202にロードして、プログラムを実行することで各種動作を実現するものである。
ROM203あるいは外部メモリ211には、CPU201の制御プログラムであるBIOS(Basic Input / OutputSystem)やオペレーティングシステムや、各種装置の実行する機能を実現するために必要な後述する各種プログラム等が記憶されている。
入力コントローラ205は、キーボードやマウス等のポインティングデバイス(入力デバイス209)からの入力を制御する。
ビデオコントローラ206はディスプレイ210等の表示装置の表示を制御する。ディスプレイ210は例えばCRTや液晶ディスプレイである。
メモリコントローラ207は、ブートプログラム、ブラウザソフトウェア、各種のアプリケーション、フォントデータ、ユーザファイル、POPファイル、POPレイアウト、各種データ等を記憶するハードディスクやフレキシブルディスク或いはPCMCIAカードスロットにアダプタを介して接続されるカード型メモリ等の外部メモリ211へのアクセスを制御する。
尚、CPU201は、例えばRAM202内の表示情報用領域へアウトラインフォントの展開(ラスタライズ)処理を実行することにより、ディスプレイ210上での表示を可能としている。また、CPU201は、ディスプレイ210上の不図示のマウスカーソル等でのユーザ指示を可能とする。
本発明の情報処理装置100及びプリントサーバ200が後述する各種処理を実行するために用いられる各種プログラム等はそれぞれ外部メモリ211に記憶されており、必要に応じてRAM202にロードされることにより、CPU201によって実行されるものである。さらに、本発明に係るプログラムが用いる定義ファイルや各種情報テーブルは外部メモリ211に格納されている。
以上で、本発明の実施形態における情報処理装置100とプリントサーバ200のハードウェア構成の説明を終了する。なお、図2に示すハードウェア構成は一例であって目的や用途によって様々な構成例がある。
次に図3を用いてプリンタ300のハードウェア構成の一例を説明する。
図3において、コントローラユニット333は、画像出力デバイスとして機能するプリント部314、カードリーダ315、操作部318と接続されるとともに、ローカルエリアネットワークや、例えばPSTNまたはISDN等の公衆回線(WAN)と接続することで、カードIDの取得や印刷ジョブの出力を行なう。
図3に示すように、コントローラユニット333は、CPU301、RAM306、ROM302、外部記憶装置(ハードディスクドライブ(HDD))307、ネットワークインタフェース(Network I/F)303、モデム(Modem)304、操作部インタフェース(操作部I/F)305、外部インタフェース(外部I/F)309、イメージバスインタフェース(IMAGE BUS I/F)308、ラスタイメージプロセッサ(RIP)310、プリンタインタフェース(プリンタI/F)311、画像処理部313等で構成される。
CPU301は、システム全体を制御するプロセッサである。
RAM306は、CPU301が動作するためのシステムワークメモリであり、プログラムを記録するためのプログラムメモリや、画像データを一時記憶するための画像メモリである。
ROM302は、システムのブートプログラムや各種制御プログラムが格納されている。
外部記憶装置(ハードディスクドライブHDD)307は、システムを制御するための各種プログラム、印刷ジョブ等を格納する。また、各種テーブルを記憶している。
操作部インタフェース(操作部I/F)305は、操作部(UI)318とのインタフェース部であり、操作部318に表示する画像データを操作部318に対して出力する。
また、操作部I/F305は、操作部318から本システム使用者が入力した情報(例えば、ユーザ情報等)をCPU301に伝える役割をする。なお、操作部318はタッチパネルを有する表示部を備え、該表示部に表示されたボタンを、ユーザが押下(指等でタッチ)することにより、各種指示を行うことができる。
ネットワークインタフェース(Network I/F)303は、ネットワーク(LAN)に接続し、データの入出力を行なう。
モデム(MODEM)304は公衆回線に接続し、FAXの送受信等のデータの入出力を行う。
外部インタフェース(外部I/F)309は、USB、IEEE1394、プリンタポート、RS−232C等の外部入力を受け付けるインタフェース部であり、本実施形態においては、認証で必要となるICカード読み取り用のカードリーダ315が接続されている。
そして、CPU301は、この外部I/F309を介してカードリーダ315によるICカードからの情報読み取りを制御し、該ICカードから読み取られた情報を取得可能である。尚、ICカードに限らず、印刷を実行しようとする部門コードを特定することが可能な記憶媒体であればよい。この場合、記憶媒体には、部門コードを識別するための識別情報が記憶される。この識別情報は、記憶媒体の製造番号でも、企業内で与えられる部門コードそのものであってもよい。以上のデバイスがシステムバス上に配置される。
一方、イメージバスインタフェース(IMAGE BUS I/F)308は、システムバス316と画像データを高速で転送する画像バス317とを接続し、データ構造を変換するバスブリッジである。画像バス317は、PCIバスまたはIEEE1394で構成される。画像バス317上には以下のデバイスが配置される。
ラスタイメージプロセッサ(RIP)310は、例えば、PDLコード等のベクトルデータをビットマップイメージに展開する。
プリンタインタフェース(プリンタI/F)311は、プリント部314とコントローラユニット3100を接続し、画像データの同期系/非同期系の変換を行う。
画像処理部313は、印刷ジョブを展開したプリント出力画像データに対して、プリンタの補正、解像度変換等を行う。また、これに加えて、画像処理部313は、画像データの回転や、多値画像データに対してはJPEG、2値画像データはJBIG、MMR、MH等の圧縮伸張処理を行う。
プリンタI/F311に接続されるプリント部314は、ラスタイメージデータを用紙上の画像に変換する部分であり、その方式は感光体ドラムや感光体ベルトを用いた電子写真方式、微小ノズルアレイからインクを吐出して用紙上に直接画像を印字するインクジェット方式等があるが、どの方式でも構わない。プリント動作の起動は、CPU301からの指示によって開始する。尚、プリント部314には、異なる用紙サイズまたは異なる用紙向きを選択できるように複数の給紙段を持ち、それに対応した用紙カセットがある。
操作部I/F305に接続される操作部318は、液晶ディスプレイ(LCD)表示部を有する。LCD上にはタッチパネルシートが貼られており、システムの操作画面を表示するとともに、表示してあるキーが押されると、その位置情報を操作部I/F305を介してCPU301に伝える。また、操作部318は、各種操作キーとして、例えば、スタートキー、ストップキー、IDキー、リセットキー等を備える。
ここで、操作部318のスタートキーは、印刷動作動作を開始する時などに用いる。スタートキーの中央部には、緑と赤の2色のLEDがあり、その色によってスタートキーが使える状態であるか否かを示す。また、操作部318のストップキーは、稼動中の動作を止める働きをする。また、操作部318のIDキーは、使用者のカードIDを入力する時に用いる。リセットキーは、操作部318からの設定を初期化する時に用いる。
外部I/F309に接続されるカードリーダ315は、CPU301からの制御により、ICカード(例えば、ソニー社のFeliCa(登録商標))内に記憶されている情報を読み取り、読み取った情報を外部I/F309を介してCPU301へ通知する。
以上で、図3に示すプリンタ300のハードウェア構成の一例の説明を終了する。なお、図3に示すハードウェア構成は一例であって目的や用途によって様々な構成例がある。
次に、図4を用いて、情報処理装置100、プリントサーバ200、プリンタ300の機能構成を説明する。
情報処理装置100は、機能部として、通信部150、POPファイル生成部151、PDFデータ変換部152、POPファイル管理部153、PDFデータ管理部154、表示制御部155、フォルダ特定部156、店舗IDテーブル管理部157、PDFデータ送信部158を備えている。
通信部150はプリントサーバ200と通信を行う機能部である。POPファイル生成部151は、POPレイアウトにPOPデータを流し込み、POPファイルを生成する機能部である。PDFデータ変換部152は、POPファイルの割付け設定に基づいて一枚の印刷ページにPOPファイルを割りつけ、POPファイルをPDFデータに変換する機能部である。POPファイル管理部153はPOPファイル生成部が生成したPOPファイルを管理する機能部である。PDFデータ管理部154はPDFデータ変換部152で変換したPDFデータを管理する機能部である。表示制御部155はディスプレイ210の表示を制御する機能部である。フォルダ特定部156はユーザの指定した店舗IDまたはグループIDに基づいて、PDFデータを複製するフォルダを特定する機能部である。店舗IDテーブル管理部157は、店舗IDを格納するテーブル管理を行う機能部である。PDFデータ送信部158はPDFデータ変換部で変換したPDFデータをフォルダ特定部で特定したフォルダに送信する機能部である。
プリントサーバ200は、通信部250、フォルダ管理部251、印刷指示部252、PDFデータ保存部253、カードIDテーブル管理部254、PDFデータ抽出部255を備えている。
通信部250は情報処理装置100やプリンタ300と通信を行う機能部である。フォルダ管理部251は印刷を実行させるプリンタごとに対応するフォルダを管理する機能部である。印刷指示部252は情報処理装置100から送信されたPDFデータをプリンタ300に印刷させるよう指示を行う機能部である。PDFデータ保存部253は情報処理装置100が送信したPDFデータを保存する機能部である。カードIDテーブル管理部254は、図28に示すカードIDテーブル2800を管理する機能部である。PDFデータ抽出部255は、フォルダの中からカードIDに対応するPDFデータを抽出する機能部である。
プリンタ300は、通信部350、カードID取得部351、印刷実行部352を備えている。
通信部350はプリントサーバ200と通信を行う機能部である。カードID取得部351は、カードリーダ315にかざされたICカードからカードIDを取得する機能部である。印刷実行部352は、プリントサーバ200から受け付けた印刷指示に基づいて印刷を実行する機能部である。
以上で、図4に示す情報処理装置100、プリントサーバ200、プリンタ300の機能構成の説明を終了する。なお、図4に示す機能構成は一例であって目的や用途によって様々な構成例がある。
次に図5のフローチャートを用いて本発明の実施形態におけるPOPマスタ登録処理の説明を行う。
ステップS501では、情報処理装置100のCPU201が、メニュー画面1300をディスプレイ210に表示させる。例えば図13に示すメニュー画面1300である。メニュー画面1300にはPOP印刷設定ボタン1301、ファイル管理ボタン1302、レイアウト登録ボタン1303、印刷ボタン1304、POPプッシュ印刷ボタン1305、POPプル印刷ボタン1306が配置されている。POP印刷設定ボタン1301は、POP印刷の設定を行う機能を起動するためのボタンである。ファイル管理ボタン1302は情報処理装置に記憶しているPOPマスタなどの各種ファイルを管理する機能を起動するためのボタンである。レイアウト登録ボタン1303は、POPレイアウトを作成することのできる機能を起動するためのボタンである。印刷ボタン1304は、POPプッシュ印刷ボタン1305とPOPプル印刷ボタン1306を表示させるためのボタンであり、図13は押下した後の表示イメージを示している。POPプッシュ印刷ボタン1305は、POPプッシュ印刷の処理を実行するためのボタンであり、POPプル印刷ボタン1306はPOPプル印刷を実行するためのボタンである。それぞれのボタン押下後の詳細な処理の説明は後述する。
ステップS502では、情報処理装置100のCPU201が、ファイル管理ボタン1302が押下されたか否かを判定する。ファイル管理ボタン1302が押下されたと判定した場合には、処理をステップS503に進め、押下されないと判定した場合は押下されるまで待機する。
ステップS503では、情報処理装置100のCPU201が、POPマスタ登録画面1400を情報処理装置100のディスプレイ210に表示する。例えば図14に示すようにPOPマスタ登録画面1400には入力を受け付けるデータ項目が複数あり、JANコード1401、メーカー名1402、商品名1403、入数1404、売価1405を入力することができる。入力を受け付けるデータ項目は一例であって、これに限定されない。ユーザによってこのデータ項目に値を入力され、登録ボタン1411が押下されると、1つのPOPマスタのレコードとして登録がされる。
ステップS504では、情報処理装置100のCPU201が、上述したデータ項目の入力を受け付ける。例えば入力デバイス209により入力を受けつける。
ステップS505では、情報処理装置100のCPU201が、登録ボタン1411の押下を受け付けたか否かを判定する。登録ボタン1411の押下を受けつけたと判定した場合には処理をステップS506に進める。登録ボタン1411の押下を受け付けないと判定した場合には処理をステップS504に戻す。
ステップS506では、情報処理装置100のCPU201が、ステップS504で入力を受け付けた各項目を図25に示すPOPマスタテーブル2500に登録する。POPマスタテーブル2500には、アイテムID2501、JANコード1401、メーカー名1402、商品名1403、入数1404、売価1405が格納されている。アイテムID2501はPOPマスタのレコードを一意に識別するIDである。JANコード1401、メーカー名1402、商品名1403、入数1404、売価1405はそれぞれ、前述した項目であるため説明を省略する。
ステップS507では、情報処理装置100のCPU201が、不図示の登録完了通知画面を表示する。登録完了通知画面は、ユーザにステップS504で入力を受け付けたデータ項目が正常にPOPマスタテーブル2500に登録されたことを通知するための画面である。
以上で、図5に示すPOPマスタ登録処理の説明を終了する。
次に図6のフローチャートを用いて本発明の実施形態におけるPOPレイアウト作成処理の説明を行う。
ステップS601では、情報処理装置100のCPU201が、メニュー画面1300を情報処理装置100のディスプレイ210に表示する。
ステップS602では、情報処理装置100のCPU201が、レイアウト登録ボタン1303の押下を受け付ける。
ステップS603では、情報処理装置100のCPU201が、POPレイアウト作成画面1500をディスプレイ210に表示する。図15に示すPOPレイアウト作成画面1500は、作成途中のPOPレイアウトの一例である。POPレイアウトを作成する際、ユーザは図形領域や文字領域の定義を行う。また、文字領域については、どのような文字を表示させるか定義を行う。
図15の例では、1501の文字領域は、「おすすめ品」という固定の文字(固定項目)を表示させる定義がなされている。
一方、1502〜1505の文字領域は、可変の文字(可変項目)を表示させる定義がなされている。1502は「メーカー名」、1503は「商品名」、1504は「入数」、1505は「売価」と表示されているが、これは、流し込むPOPデータに含まれる対応する項目を流し込む定義を示している。つまり、流し込むPOPデータの商品名が「サンチュ」だった場合、対応する1503には、「サンチュ」が表示されることとなる。そのため、POPレイアウトを作成するユーザは、POPマスタに含まれる項目を把握した上で、どの項目を利用してPOP広告に利用するかを考慮してPOPレイアウトの作成を行うこととなる。
ステップS604では、情報処理装置100のCPU201が、ユーザからのPOPレイアウト作成を受け付ける。具体的には新たな定義を作成するためのアイコン1〜4のいずれかの押下を受け付けることで、定義を行う。
ステップS605では、情報処理装置100のCPU201が、ユーザからの領域指定を受け付けたか否かを判定する。例えば、入力デバイス209により範囲の指定を受け付ける。領域指定を受け付けたと判定した場合は処理をステップS606に進め、領域指定を受け付けないと判定した場合は処理をステップS607に進める。
ステップS606では、情報処理装置100のCPU201が、ステップS605で指定を受け付けた領域に対して定義を設定する。例えば固定項目であれば固定項目である指定を行い、項目の入力を入力デバイス209で行う。可変項目であれば、流し込むPOPデータの項目を指定する。これにより、適切にPOPデータをPOPレイアウトに流し込むことができる。
ステップS607では、情報処理装置100のCPU201が、ユーザからの保存指示を受け付けたか否かを判定する。保存指示を受け付けたと判定した場合には処理をステップS608に進め、保存指示を受け付けたと判定しない場合には処理をステップS605に戻す。
ステップS608では、情報処理装置100のCPU201が、上述した処理により定義づけがなされたPOPレイアウトをPOPレイアウトファイルとしてファイル名の設定を受け付け、保存する。
以上で図6に示すPOPレイアウト作成処理の説明を終了する。
次に図29に示すフローチャートを用いて、作成されたPOPマスタとPOPレイアウトを用いて、POPファイル生成処理の説明を行う。
ステップS2901では、情報処理装置100のCPU201が、不図示のPOPレイアウト一覧を表示する。POPレイアウト一覧は、図6のPOPレイアウト作成処理で作成したPOPレイアウトを選択することが可能な画面であり、例えばPOPレイアウトのファイル名が一覧として表示されているものとする。
ステップS2902では、情報処理装置100のCPU201が、ステップS2901で表示したPOPレイアウト一覧からユーザによるPOPレイアウトの選択を受け付ける。
ステップS2903では、情報処理装置100のCPU201が、図30に示すPOPファイル生成画面3000を情報処理装置100のディスプレイ210に表示する。POPファイル生成画面3000は、POPファイルを生成するための画面である。POPデータをこの画面を用いて作成し、ステップS2902で選択を受け付けたPOPレイアウトと対応付けたものがPOPファイル(別形式のデータ)となる。
ステップS2904では、情報処理装置100のCPU201が、JANコードの入力を受け付けたか否かを判定する。入力の方法は、JANコード入力欄3001に入力デバイス209による入力を受け付けてもよいし、情報処理装置100に接続されるバーコードリーダを使って商品のバーコードを読み取ってもよい。JANコードの入力を受け付けたと判定した場合は処理をステップS2905に進める。JANコードの入力を受け付けないと判定した場合はJANコードの入力を受け付けるまで待機する。
ステップS2905では、情報処理装置100のCPU201が、POPマスタテーブル2500を参照し、ステップS2904で入力を受け付けたJANコードに対応するレコードを抽出する。抽出したレコードは情報処理装置100のRAM202上に一時記憶しておく。
ステップS2906では、情報処理装置100のCPU201が、ステップS2905で抽出したレコードをPOPファイル生成画面3000の各データ項目の入力欄3003に表示する。具体的には、JANコードが「123456753」であれば商品名1403がサンチュなので商品名の入力欄3003にサンチュと表示する。
ステップS2907では、情報処理装置100のCPU201が、割り付け設定の入力をパターン入力欄3002にユーザからの入力を受け付ける。例えば01であれば1枚のA4の出力用紙に4枚のPOPレイアウトを配置するというように、用紙と用紙に対する割り付け枚数の設定を情報処理装置100の外部メモリ211に記憶してある。
ステップS2908では、情報処理装置100のCPU201が、入力欄3003の売価の編集を受け付けたか否かを判定する。本実施例では売価の編集のみを受け付けるが、それ以外の項目の編集を受け付けてもよい。
ステップS2909では、情報処理装置100のCPU201が、RAM上のレコードの売価を変更する。
ステップS2910では、情報処理装置100のCPU201が、登録ボタン3005の押下を受け付けたか否かを判定する。登録ボタン3005の押下を受け付けたと判定した場合は処理をステップS2911に進め、登録ボタン3005の押下を受け付けないと判定した場合は処理をステップS2912に進める。
ステップS2911では、情報処理装置100のCPU201が、RAM202に一時記憶されたレコードを情報処理装置100の外部メモリ211のPOPデータテーブル2600に格納する。例えば図26に示すPOPデータテーブル2600である。また、POPファイル生成画面3000のPOPデータ表示領域3004にはPOPデータテーブル2600のレコードが表示される。このような表示をすることで、ユーザはどの商品に対するPOPデータが作成したのかを認識することが可能になる。POPデータテーブル2600にレコードを格納した後、処理をステップS2904に戻す。
ステップS2912では、情報処理装置100のCPU201が、POPファイルの保存指示を受け付けたか否かを判定する。より具体的には図示の基本操作ボタンを押下することにより表示されるファイル保存ボタンが押下されたか否かを判定する。POPファイルの保存指示を受け付けたと判定した場合処理をステップS2913に進める。POPファイルの保存指示を受け付けないと判定した場合、処理をステップS2904に戻す。
ステップS2913では、情報処理装置100のCPU201が、POPファイルのファイル名の入力を受け付けることの可能な画面(不図示)を表示し、ファイル名の入力を受け付ける。ここで入力を行うファイル名は、ユーザが分かりやすいように例えば「週末セールPOP_東北」とつけたり、後述するプル印刷のためにファイル名の先頭に部門コード(例えばAAなど)を入力したりする。
ステップS2914では、情報処理装置100のCPU201が、売価の変更を受け付けたPOPデータテーブルとPOPレイアウトとを対応付けたファイルであるPOPファイルを保存する。
以上で図29に示すPOPファイル生成処理の説明を終了する。
次に図7のフローチャートを用いて本発明の実施形態におけるプッシュ印刷処理の説明を行う。プッシュ印刷処理とは、POPファイルの管理者が店舗に印刷指示を行うと即座に印刷を実行する処理である。本実施形態では即座に印刷を実行するように制御しているが、プリントサーバ200が定期的にフォルダ内にPDFデータがあるか否かを判断し、あると判断したタイミングで印刷を実行するようにしてもよい。
ステップS701では、情報処理装置100のCPU201が、メニュー画面1300を情報処理装置100のディスプレイ210に表示する。
ステップS702では、情報処理装置100のCPU201が、POPプッシュ印刷ボタン1305の押下を受け付ける。
ステップS703では、情報処理装置100のCPU201が、投稿データリスト1600をディスプレイ210に表示する。図16に示す通り、投稿データリスト1600には、ファイル名1601と投稿先1602があり、ファイルを追加済みの画面例である。ファイルが追加されていない場合は、ファイル名1601と投稿先1602はブランクである。また、投稿データリスト1600には追加ボタン1603、変更ボタン1604、削除ボタン1605、実行ボタン1606、中止ボタン1607が設けられている。追加ボタン1603はPOPファイルを追加するための画面を表示させるためのボタンである。変更ボタン1604は、一度追加したPOPファイルの投稿先を変更することが可能な機能を実行するためのボタンである。削除ボタン1605は、追加したPOPファイルを削除するためのボタンである。実行ボタン1606は、追加されたPOPファイルを投稿先1602に配信する処理を実行するためのボタンである。中止ボタン1607は、プッシュ印刷を中止し、終了するためのボタンである。
ステップS704では、情報処理装置100のCPU201が、投稿データリスト1600のどのボタンが押下されたかを判定する。実行ボタン1606が押下されたと判定した場合は処理をステップS705に進め、追加ボタン1603が押下されたと判定した場合は処理をステップS712に進める。中止ボタン1607が押下されたと判定した場合は処理を終了させる。
ステップS712では、情報処理装置100のCPU201が、投稿先指定画面1700をディスプレイ210に表示する。投稿先指定画面1700は例えば図17に示す画面であり、ユーザから印刷をさせたいPOPファイルの選択とPOPファイルの印刷先である投稿先の指定を受け付けることの可能な画面である。
ステップS713では、情報処理装置100のCPU201が、印刷をさせるファイルを追加するファイル追加処理を行う。ファイル追加処理の詳細は、のちの図9のフローチャートを用いて説明する。
ここで、図9に示すフローチャートを用いて図7のファイル追加処理の説明を行う。
ステップS901では、情報処理装置100のCPU201が、いずれのボタンが押下されたかを判定する。追加ボタン1701が押下されたと判定した場合は処理をステップS902に進める。グループ追加ボタン1703が押下されたと判定した場合は処理をステップS905に進める。店舗追加ボタン1704が押下されたと判定した場合は処理をステップS910に進める。
ステップS902では、情報処理装置100のCPU201が、図20に示すPOPファイル選択画面2000を表示する。POPファイル選択画面2000は図29のPOPファイル生成処理で生成されたPOPファイルの一覧を表示する画面である。
ステップS903では、情報処理装置100のCPU201が、ユーザから任意のPOPファイルの選択を受け付ける。任意のPOPファイルの選択を受け付け、選択ボタン2002の押下を受け付けると、ステップS904に処理を進める。選択を受け付けたPOPファイルのファイル名が、投稿先指定画面1700のファイル一覧に表示される。
ステップS904では、情報処理装置100のCPU201が、POPファイル選択画面2000を非表示にする。
ステップS905では、情報処理装置100のCPU201が、グループ一覧画面1800を表示する。図18に示すグループ一覧画面1800はあらかじめ情報処理装置100に設定されている投稿先のグループ一覧1801を示すものである。グループ一覧は図27に示す店舗IDテーブル2700のグループ名2704が表示される。
ステップS906では、情報処理装置100のCPU201が、ユーザよりグループ一覧1801の選択を受け付け、選択ボタン1802の押下を受け付けることで、グループの選択を受け付ける。グループの選択を受け付けると、選択を受け付けたグループ名2704を投稿先指定画面1700の投稿先一覧に表示する。図17では東北グループが選択された例を示している。複数のグループの選択を受け付けてもよい。
ステップS907では、情報処理装置100のCPU201が、グループ一覧画面1800を非表示にする。
ステップS908では、情報処理装置100のCPU201が、店舗一覧画面1900を表示する。例えば図19に示す店舗一覧画面1900である。店舗IDテーブル2700の店舗名2702が店舗一覧1901に表示される。
ステップS909では、情報処理装置100のCPU201が、ユーザより店舗一覧1901から店舗名の選択を受け付け、選択ボタン1902の押下を受け付ける。店舗の選択を受け付けると、選択を受け付けた店舗名2702を投稿先一覧に表示する。複数の店舗の選択を受け付けてもよい。
ステップS910では、情報処理装置100のCPU201が、店舗一覧画面1900を非表示にする。
以上で、図9に示すファイル追加処理の説明を終了し、図7のフローチャートの説明に戻る。
ステップS714では、情報処理装置100のCPU201が、設定ボタン1706の押下を受け付けたか否かを判定する。設定ボタン1706の押下を受け付けたと判定した場合は処理をステップS715に進め、押下を受け付けないと判定した場合は処理をステップS713に戻す。
ステップS715では、情報処理装置100のCPU201が、ファイル追加処理で選択を受け付けたPOPファイルと送信先のID(グループID、店舗ID)である投稿先IDを対応づけて保存する。POPファイルと投稿先IDが対応付けて保存されたものを投稿データとする。保存をしたのち、処理をステップS704に戻す。
ステップS705では、情報処理装置100のCPU201が、ステップS715で保存された投稿データに係るPOPファイルを取得する。例えば、図16に示すファイル名1601が示すPOPファイルを取得する。
ステップS706では、情報処理装置100のCPU201が、POPファイルに設定されている割り付け設定を取得する。例えば割り付け設定が「01」であれば、外部メモリ211に記憶されている割り付け設定を取得し、A4の出力用紙に4枚のPOPレイアウトを配置するというような情報を参照する。
ステップS707では、情報処理装置100のCPU201が、ステップS705で取得したPOPファイルをステップS706で参照した割り付け設定に基づいて、PDFデータを生成する。例えば1枚のA4の出力用紙に4枚のPOPレイアウトを配置したPDFデータに変換する。
ステップS708では、情報処理装置100のCPU201が、ステップS906またはステップS909で選択を受け付けたグループまたは店舗の投稿先ID(グループID2703か、店舗の店舗ID2701)を参照する。
ステップS709では、情報処理装置100のCPU201が、ステップS707で変換したPDFデータをフォルダに複製・格納されるように送信する処理である、PDFデータ複製・出力処理を行う。PDFデータ複製・出力処理の詳細は後の図8のフローチャートを用いて説明する。
ここで、図8のフローチャートを用いてPDFデータ複製・出力処理の詳細を説明する。
ステップS801では、情報処理装置100のCPU201が、ステップS708で参照した投稿先IDがグループID2703であるか否かを判定する。グループID2703であるか否かは例えば店舗IDテーブル2700のグループID2703に投稿先IDがあるか否かによって判断する。投稿先IDがグループID2703であると判定した場合は、処理をステップS802に進め、投稿先IDがグループID2703でないと判定した場合は、処理をステップS803に進める。
ステップS802では、情報処理装置100のCPU201が、店舗IDテーブル2700を参照し、グループID2703に対応付けられている店舗ID2701を特定する。
ステップS803では、情報処理装置100のCPU201が、図23に示すフォルダテーブル2300を参照し、店舗ID2701に対応するフォルダパス2301が特定できたか否かを判定する(特定手段・判定手段)。店舗ID2701に対応するフォルダパス2301を特定できたと判定した場合は処理をステップS805に進め、店舗ID2701に対応するフォルダパス2301が特定できないと判定した場合は処理をステップS804に進める。図23に示すフォルダテーブル2300は印刷を実行するためにPDFデータを格納するためのフォルダと店舗を紐づけているテーブルであり、フォルダパス2301はプリントサーバ200のフォルダの位置を示すフォルダパスである。名称2302はフォルダの名称である。フォルダパス2301、名称2302、店舗ID2701が対応付けて記憶されている。
ステップS804では、情報処理装置100のCPU201が、店舗ID2701に対応するフォルダがない旨を通知する画面を表示する(通知手段)。これにより、本部でPOP広告を作成する担当者のようなユーザは、対応する店舗において印刷が行われないことを理解できる。
ステップS805では、情報処理装置100のCPU201が、対応するフォルダパス2301にステップS707の処理で得られたPDFデータを複製し、プリントサーバ200に対して送信する。ステップS802で特定した店舗ID2701が複数ある場合には、特定した店舗ID2701すべての処理が終わるまでステップS803〜805を実行する。(複数特定した場合の処理に相当)すなわち、複数の店舗がある場合には複数のフォルダパス2301が特定され、各フォルダに対してPDFデータが複製されるように、プリントサーバ200のフォルダに送信する。
具体例を挙げて説明すると、例えば青森、秋田、山形、岩手、宮城、福島の6県がまとまった東北グループに対して、「週末セールPOP_東北.PDF」の投稿指示(S704の実行)を受け付けた場合には、青森、秋田、山形、岩手、宮城、福島の6県に対応する図21に示すようなプッシュフォルダ構成例2100が特定される。
ステップS806では、プリントサーバ200のCPU201が、情報処理装置100から送信されたPDFデータを受信する。
ステップS807では、プリントサーバ200のCPU201が、ステップS803で特定したフォルダパス2301にステップS806で受信したPDFデータを複製して保存(格納)する。
ステップS808では、プリントサーバ200のCPU201が、図24に示すプリンタテーブル2400(フォルダ情報に相当する)を参照し、フォルダパス2301に対応するIPアドレス2401を特定する。プリンタテーブル2400は、フォルダパス2301とIPアドレス2401を対応付けて記憶するテーブルである。IPアドレス2401は、プリンタ300のIPアドレスを示しており、フォルダパス2301に示すフォルダがPDFデータを格納可能であり、当該フォルダにPDFデータが保存されることを検出すると、対応するIPアドレス2401に対してPDFデータを印刷可能な形式で送信する。
ステップS809では、プリントサーバ200のCPU201が、ステップS807で保存したPDFデータとともにIPアドレス2401が示すプリンタ300に対して印刷指示を行う。
ここまで説明したように、各店舗の印刷装置で印刷作業を行う際に必要な作業を本部で一括して行う際に、印刷データに対応するフォルダが複数存在したとしても、1つの指定された印刷データを複製して各フォルダに格納するようにさせるように設けることで、印刷装置で印刷作業を行わせるために必要な印刷データを簡便に生成し、印刷可能とすることができる。またPDFデータを情報処理装置100内に印刷指示をする店舗分保持しておく必要がないため、情報処理装置100で必要となるメモリ容量を低減することもできる。
また、グループに対して印刷を実行する方法として、上述した方法以外の方法を用いることもできる。具体的には、プリントサーバ200の上述したフォルダを複数のプリンタのIPアドレスが紐づいたグループ用のフォルダとすることで、フォルダを特定するだけでグループに対する印刷を実行することができる。例えば図19の店舗一覧画面1900の中で東北グループを選択した場合には、東北グループという店舗ID2701に対応するフォルダに複製されるように、S805の処理でPDFデータをプリントサーバ200に送信する。そして、予め1つのフォルダに対して複数のプリンタのIPアドレスが紐づいている状態にしておけば、S809で複数のプリンタに対して一括して印刷がされることになる。このように行うことで、複数の店舗に対して印刷指示を行いたい場合でも、1つのフォルダを指定した処理を行うだけで印刷をさせることができる。また、店舗一覧画面1900で全店舗を選択した場合には、全店舗用のフォルダに一度だけコピーをするだけで済む。
以上で図8に示すPDFデータ複製・出力処理の説明を終了し、図7のフローチャートの説明に戻る。
ステップS710では、情報処理装置100のCPU201が、投稿先指定画面1700の投稿先一覧にある投稿先すべてに対しての処理が終了したか否かを判定する。未だすべての投稿先に対して処理が終了していない場合、ステップS708に処理を戻す。すべての投稿先に対して処理が終了した場合、処理をステップS711に進める。
ステップS711では、情報処理装置100のCPU201が、投稿先指定画面1700のファイル一覧のPOPファイルすべてに対してステップS705〜710の処理が終了したか否かを判定する。すべてのPOPファイルに対して処理が終了したと判定した場合には処理を終了させ、未だすべてのPOPファイルに対して処理が終了していないと判定した場合には処理をステップS705に戻す。
以上で図7に示すプッシュ印刷処理の説明を終了する。以上のように、POPファイルの送信先ごとにPDFデータを生成するのではなく、生成したPDFデータが各フォルダ内に複製されるように送信することで、本部の担当ユーザが複数の印刷データを生成しなければならないという状況を防止するとともに、情報処理装置100で必要となるメモリ容量を低減できるという効果をもたらす。
次に図10に示すフローチャートを用いてプル印刷処理の詳細な処理の流れを説明する。プル印刷はプッシュ印刷と異なり、フォルダに格納されたPDFデータが即座に印刷されるのではなく、店舗のユーザによる印刷要求に従ってPDFデータの印刷を行う仕組みを提供するものである。
図10に示すプル印刷の処理は図7に示すフローチャートのステップS709のPDFデータ複製・出力処理が、ステップS1009のPDFデータ複製処理に変更したものである。ステップS1009以外は、図7のフローチャートと同様の処理であるため説明を省略する。
ステップS1009では、情報処理装置100のCPU201が、PDFデータ複製処理を行う。PDFデータ複製処理の説明は図11に示すフローチャートを用いて説明する。
図11のPDFデータ複製処理は、図8のPDFデータ複製・出力処理の変更したものであり、図8のステップS808〜809の処理を行わないだけであり、他の処理は図8の処理と同様である。そのためそれぞれの処理の説明は省略する。
以上で図10に示すプル印刷処理の説明を終了する。
次にプル印刷処理で保存されたPDFデータを店舗のプリンタ300で印刷を実行する処理であるプル印刷実行処理の説明を図12に示すフローチャートを用いて説明する。
ステップS1201では、プリンタ300のCPU301が、カードリーダ315でICカードを検知したか否かを判定する。ICカードを検知したと判定した場合処理をステップS1202に進める。ICカードを検知しないと判定した場合、ICカードを検知するまで待機する。
ステップS1202では、プリンタ300のCPU301が、カードリーダ315からカードID2801(認証情報)を取得する。カードIDとはICカードを一意に識別するためのIDであり、例えばICカードの製造番号などである。
ステップS1203では、プリンタ300のCPU301が、ステップS1202で取得したカードID2801をプリントサーバ200に対して送信する。
ステップS1204では、プリントサーバ200のCPU201が、ステップS1203で送信されたカードID2801を受信する。
ステップS1205では、プリントサーバ200のCPU201が、プリントサーバ200の外部メモリ211に記憶されたカードIDテーブル2800を参照する。例えば図29に示すカードIDテーブル2800であり、ICカードを一意に識別するカードID2801と、店舗内の部門を示す部門名2802、部門を一意に識別するためのコードである部門コード2803が格納されている。
ステップS1206では、プリントサーバ200のCPU201が、ステップS1204で受信したカードIDに基づいて、カードIDテーブル2800の部門コード2803を特定する。
ステップS1207では、プリントサーバ200のCPU201が、ステップS1203で送信した送信元のプリンタ300のIPアドレス2401を取得し、IPアドレス2401に対応するフォルダ(フォルダパス2301)を、プリンタテーブル2400を抽出することにより特定する。特定の際、グループ用のフォルダは特定に用いない。
ステップS1208では、プリントサーバ200のCPU201が、ステップS1207で特定したフォルダの中から、ステップS1206で特定した部門コード2803に対応するPDFデータを抽出する。図22のプルフォルダ構成例2200を用いて具体的に説明する。送信元のプリンタに対応するフォルダが、『0013』であると特定された場合の例がプルフォルダ構成例2200である。2201に格納されたファイルのファイル名の先頭に部門コード2803が付されているため、ここをキーとしてファイル名を抽出することでステップS1206で特定した部門コードに対応するPDFファイルを抽出することができる。例えば特定した部門コード2803が「BB」である場合には、『BB_週末セールPOP_東北1.pdf』と『BB_週末セールPOP_東北2.pdf』とが抽出される。
ステップS1209では、プリントサーバ200のCPU201が、ステップS1208で抽出したPDFデータをプリンタ300に印刷するよう印刷指示をプリンタ300に対して行う。
ステップS1210では、プリンタ300のCPU301が、ステップS1209で送信された印刷指示を受信する。
ステップS1211では、ステップS1210で受信した印刷指示に基づいて印刷を実行する。すなわち、認証処理を行ったカードIDに対応する印刷ジョブ(印刷を許可する印刷データ)の印刷データがプリンタ300で印刷されるように印刷制御される。
以上で図12に示すプル印刷実行処理の説明を終了する。以上により、店舗にいるユーザによりかざされたICカードのカードIDに基づいて、出力すべき部門のファイルのみを出力することができる。
以上で、本発明の実施形態の説明を終了する。ここで説明したプル印刷の方法を用いれば、プリンタ300で多数の部署用のPOPが混在するという状況を防止することができる。
本発明は、例えば、システム、装置、方法、プログラム若しくは記憶媒体等としての実施形態も可能であり、具体的には、複数の機器から構成されるシステムに適用してもよいし、また、1つの機器からなる装置に適用してもよい。
なお、本発明は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムを、システム或いは装置に直接、或いは遠隔から供給するものを含む。そして、そのシステム或いは装置のコンピュータが前記供給されたプログラムコードを読み出して実行することによっても達成される場合も本発明に含まれる。
したがって、本発明の機能処理をコンピュータで実現するために、前記コンピュータにインストールされるプログラムコード自体も本発明を実現するものである。つまり、本発明は、本発明の機能処理を実現するためのコンピュータプログラム自体も含まれる。
その場合、プログラムの機能を有していれば、オブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラム、OSに供給するスクリプトデータ等の形態であってもよい。
プログラムを供給するための記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、MO、CD−ROM、CD−R、CD−RWなどがある。また、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、DVD(DVD−ROM,DVD−R)などもある。
その他、プログラムの供給方法としては、クライアントコンピュータのブラウザを用いてインターネットのホームページに接続する。そして、前記ホームページから本発明のコンピュータプログラムそのもの、若しくは圧縮され自動インストール機能を含むファイルをハードディスク等の記録媒体にダウンロードすることによっても供給できる。
また、本発明のプログラムを構成するプログラムコードを複数のファイルに分割し、それぞれのファイルを異なるホームページからダウンロードすることによっても実現可能である。つまり、本発明の機能処理をコンピュータで実現するためのプログラムファイルを複数のユーザに対してダウンロードさせるWWWサーバも、本発明に含まれるものである。
また、本発明のプログラムを暗号化してCD−ROM等の記憶媒体に格納してユーザに配布し、所定の条件をクリアしたユーザに対し、インターネットを介してホームページから暗号化を解く鍵情報をダウンロードさせる。そして、ダウンロードした鍵情報を使用することにより暗号化されたプログラムを実行してコンピュータにインストールさせて実現することも可能である。
また、コンピュータが、読み出したプログラムを実行することによって、前述した実施形態の機能が実現される。その他、そのプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOSなどが、実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現され得る。
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれる。その後、そのプログラムの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現される。
なお、前述した実施形態は、本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。即ち、本発明はその技術思想、又はその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。