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JP2016052820A - リヤシートバックフレーム構造 - Google Patents

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JP2016052820A
JP2016052820A JP2014179097A JP2014179097A JP2016052820A JP 2016052820 A JP2016052820 A JP 2016052820A JP 2014179097 A JP2014179097 A JP 2014179097A JP 2014179097 A JP2014179097 A JP 2014179097A JP 2016052820 A JP2016052820 A JP 2016052820A
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seat back
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vehicle
wire
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JP2014179097A
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晃久 三田
Akihisa Mita
晃久 三田
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Suzuki Motor Corp
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Suzuki Motor Corp
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Abstract

【課題】車両後方からの衝撃荷重を受けるリヤシートバックや車体ボディパネルの軽量化を可能とし、かつ荷室強度の要件に適応するリヤシートバックフレーム構造を提供する。
【解決手段】リヤシートバックフレーム10には、クロスワイヤ12、12a、12bが設けられ、クロスワイヤ12、12a、12bには、裏側に突出する凸状部21、22が設けられており、リヤシートバックフレーム10は、車体ボディパネル30に凸状部21、22を介して取り付けられる。凸状部21、22には、リヤシートバックフレーム10に後方からの衝撃荷重を受けたときに変形する変形部21a、22aが設けられている。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両後部座席の車両用リヤシートのリヤシートバックフレーム構造に関する。
車両後部座席の車両用リヤシートは、リヤシートバックフレームを有する。一方、車両用リヤシートには、リヤシートの後方に配置された車体パネルに取り付けられる固定式のものがある。固定式リヤシートのリヤシートバックフレーム構造として、例えば、特許文献1に開示されているように、ワイヤーフレームに凸状部が設けられているものが知られている。
この例のリヤシートバックフレームでは、凸状部がリヤシートの後方の車体ボディに当接している。このように構成することで、乗員の頭部からの荷重、すなわち、ヘッドレストから受ける荷重を、凸状部を介在して車体ボディで支持している。
特許第3748480号公報
ところが、上記例では、乗員から受ける前方からの荷重に対しては強度を有しているが、後方からの荷重に対して有効に作用しない可能性がある。例えば、運転時の急ブレーキで起こりうる荷室内の荷物からの後方衝撃に対応できないことが考えられ、荷室強度要件に適応していない可能性がある。
一方で、固定式リヤシートバックについて、荷室強度を向上させるためには、リアシートフレームの強度を向上させるか、または、車体ボディに取り付ける補強部材により補強する方法がある。前者は、リアシートフレームの共通化を考慮した場合、国ごとに求められる荷室強度の要件が違うため、過剰強度となる可能性がある。また、シート取付部の周辺のボディ強度も上げる必要があり、コスト及び重量の面でデメリットとなる可能性がある。また、後者においても、荷物からの後方衝撃荷重を上記補強部材のみで受ける必要があり、例えば、大型のクロスメンバーを用いて補強する必要がある。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、車両の固定式のリヤシートバックにおいて、車両後方からの衝撃荷重を受けるリヤシートバックや車体ボディパネルの軽量化を可能とし、かつ荷室強度の要件に適応するリヤシートバックフレーム構造を提供することである。
上記目的を達成するため本発明に係るリヤシートバックフレーム構造は、車両用のリヤシートを構成し、車両上方に向かうに従い車両後方に傾斜するリヤシートバックフレームの構造であって、前記リヤシートバックフレームには、車幅方向に延びる少なくとも1つのクロスワイヤが設けられ、該クロスワイヤには、前記リヤシートバックフレームの裏側に突出する凸状部が設けられており、前記リヤシートバックフレームが、前記リヤシートの車両後方に配置された車体パネルに、前記凸状部を介して接続されている。当該リヤシートバックフレーム構造において、前記凸状部には、前記車体パネルを介して、前記リヤシートバックフレームに車両後方から車両前方に向う衝撃荷重が作用したときに変形する変形部が設けられている。
また、本発明に係るリヤシートバックフレーム構造の一態様では、前記変形部は、前記クロスワイヤの一部が車両後方に向かうに従い車両下方に傾斜するように折れ曲がる部分からなり、前記凸状部には、前記車体パネルに係合する係合部が設けられ、該係合部は、前記変形部と前記車体パネルとを接続している。
また、本発明に係るリヤシートバックフレーム構造の一態様では、前記クロスワイヤは、前記リヤシートバックフレームの傾斜方向に間隔を空けて配置されており、前記凸状部は、前記傾斜方向における最上部に配置された前記クロスワイヤに設けられている。
また、本発明に係るリヤシートバックフレーム構造の一態様では、前記リヤシートバックフレームの車両下部は、ロアセンターシートブラケットを介して車体フロアパネルに取り付けられており、前記リヤシートバックフレームの車幅方向の中間領域には、前記リヤシートバックフレームの傾斜方向に沿って延びる少なくとも2つのリンフォースメントが配置され、これらのリンフォースメントは、互いに車幅方向間隔を空けて配置され、前記ロアセンターシートブラケットと最上部の前記クロスワイヤとを接続しており、前記2つのリンフォースメントの間には、前記凸状部が配置されている。
また、本発明に係るリヤシートバックフレーム構造の一態様では、前記車体パネルにはワイヤ受部が設けられ、該ワイヤ受部には車両後方に開口するスリット部が設けられており、前記凸状部の前記係合部が前記スリット部に係合した状態で、前記リヤシートバックフレームが前記車体パネルに接続されている。
本発明によれば、凸状部に変形部を設けたことにより、車両後方からの衝撃が加わったときに、変形部が変形して衝撃を吸収できる。その結果、後方衝撃を低減できる。さらに、リヤシートバックフレームによっても後方衝撃を吸収できるため、リヤシートバックフレームに追加補強をする必要がない。例えば、リヤシートバックフレームと荷室との間に配置されるクロスメンバーを大型化する必要がなくなる。さらに、リヤシートバックフレームと車体パネルとを取り付ける部分を追加補強する必要もない。その結果、リヤシートバックフレームや車体パネルの重量の増加を抑制することが可能となる。
また、本発明に係るリヤシートバックフレーム構造の一態様によれば、リヤシートバックフレームは、着座性の向上のため、シートバック上方が車両後方に傾くように車体パネルに取り付けられる。そのため、後方衝撃が加わると、車体パネルに係合する係合部を中心軸として、変形部に反時計回りの力が作用し、変形部が変形する。このため、リヤシートバックフレームで後方衝撃を効果的に吸収することができる。また、変形部は、車両下方に傾斜して設けられているため、後方衝撃によってリヤシートバックフレームに作用する車両下方向成分の力に対して強度が高い。そのため、強い後方衝撃によって凸状部の端部に力が加わり、凸状部が破損してしまうことを防ぐことができる。その結果、強い後方衝撃がリヤシートバックフレームに加わる場合でも後方衝撃を吸収することができる。
また、本発明に係るリヤシートバックフレーム構造の一態様によれば、クロスワイヤのうち最上方に配置されたアッパークロスワイヤに、凸状部が設けられているため、特に保護したい頭部周りにおいて後方衝撃を吸収できる。その結果、後方衝撃による頭部周りの衝撃値をより下げることが可能になる。
クロスワイヤの車幅方向中間領域は、クロスワイヤの車幅方向端部に比べて変形しやすい。これに対して、本発明に係るリヤシートバックフレーム構造の一態様によれば、車幅方向中間領域に設けられる凸状部を、一対のリンフォースメント(センターリンフォース)によって挟むことにより、凸状部よりも車両前方にクロスワイヤが変形してしまうことを防ぐことが可能になる。また、リヤシートバックフレームに後方衝撃が加わる場合、車幅方向中間領域に設けられる凸状部に加わる後方衝撃を、ロアセンターシートブラケットを介して車両の床面に逃すことができる。そのため、強い後方衝撃が加わった場合でも、車幅方向中間領域に設けられた凸状部が破損することを防ぐことができる。
また、本発明に係るリヤシートバックフレーム構造の一態様によれば、スリットに係合部を係合させることで、リヤシートバックフレームに後方衝撃が加わるときに、車両前方向成分の力によって凸状部がワイヤ受部から外れてしまうことを防ぐことが可能となる。
本発明に係るリヤシートバックフレーム構造の一例を示し、リヤシートバックフレームが車体ボディパネル等に取り付けられている状態を示す概略斜視図である。 図1のリヤシートバックフレーム等を車両前方から見たときの正面図である。 図2のリヤシートバックフレーム、センターリンフォース及びロアセンターシートブラケットの正面図である。 図3の側面図である。 図1のA部を拡大して示す部分拡大斜視図である。 図5の側面図である。 図5の上面図である。 図1の側面図で、車両後方からの衝撃荷重の力を示している。
以下、本発明に係るリヤシートバックフレーム構造の一実施形態について、図面(図1〜図8)を用いて説明する。本実施形態のリヤシートバックフレーム構造は、図1等に示すように、固定式(非可動式)の車両用リヤシートを構成するリヤシートバックフレーム10の構造である。
当該リヤシートは、詳細な図示は省略するが、リヤシートクッション及びリヤシートバックを有する。図示しないリヤクッションシートは、車体のフロアパネル40の上部に配置される。リヤシートバックは、リヤシートバックの骨格形状を構成するリヤシートバックフレーム10を備えている。リヤシートバックフレーム10の構成については後で説明する。
図1及び図8に示すように、リヤシートバックフレーム10の車両後方には、荷室57が設けられており、リヤシートバックフレーム10と荷室57の間には、車体ボディパネル30及びクロスメンバーブラケット55が配置されている。
車体ボディパネル30は、図1及び図2に示すように、荷室57の車両前部に配置された部材で、車両前方に面しリヤシートバックフレーム10に対面する長尺面部30a及び傾斜面部30bと、これらの車両後部に設けられた天面部30cとを備えている。長尺面部30aは、天面部30cの車両前部に、車幅方向に延在する部分である。傾斜面部30bは、長尺面部30aの車幅方向両側から車両下方向に向かうに従い車両前方に傾斜するように延びている。車体ボディパネル30は、長尺面部30a及び車幅方向両側の傾斜面部30bとで、車両前方視で、車両下方に開口する略コの字形を形成している。車体ボディパネル30の両側の傾斜面部30bは、側部フレーム50に接続されている。側部フレーム50は、車体の車幅方向両側部に配置される部材で、車体の骨格を構成する金属製の部材である。
クロスメンバーブラケット55は、図1及び図2に示すように、車幅方向に延びる金属製の部材で、両側の側部フレーム50を連結する。このクロスメンバーブラケット55は、両側の側部フレーム50同士を繋いだ状態で、ボルト及びナットにより、各側部フレーム50に締結されている。当該クロスメンバーブラケット55は、車両が走行しているときの急ブレーキにより、荷室57内に置かれた荷物56が車両前方に急激に移動したときに生じる後方衝撃を受けとめる機能を有する(図8)。
ここで、リヤシートバックフレーム10の構成について説明する。リヤシートバックフレーム10は、図1に示すように、車両上方に向かうに従い車両後方に傾斜している。リヤシートバックフレーム10は、図3等に示すように、縦方向ワイヤ11と、クロスワイヤ12と、ロアサイドワイヤ13を備えている。
縦方向ワイヤ11は、リヤシートバックフレーム10の傾斜方向に沿って延びるワイヤである。この例では、合計6本の縦方向ワイヤ11が、車幅方向に間隔を空けて配置されている。
クロスワイヤ12は、車幅方向に延びる金属製のワイヤで、縦方向ワイヤ11に交差するよう配置されている。図3に示すように、各クロスワイヤ12は、車幅方向外側が、車両前方に傾くように湾曲している。図3に示す湾曲部12eから、車両前方に湾曲している。下方に配置されたクロスワイヤ12の方が、上方のクロスワイヤ12よりも大きく湾曲している。図4における左側の縦方向ワイヤ11は、車幅方向の最外に配置されるワイヤで、右側に示されている縦方向ワイヤ11は、車幅方向の中間領域のワイヤである。
この例では、4本のクロスワイヤ12が、リヤシートバックフレーム10の傾斜方向(ほぼ上下方向)に沿って互いに間隔を空けて配置されている。4本のクロスワイヤ12のうち、最も車両上部に配置されたクロスワイヤ(アッパークロスワイヤ12a)には、3つの凸状部(1つのセンター凸状部21、2つのサイド凸状部22)が設けられている。また、最も車両下部に配置されたクロスワイヤ(ロアクロスワイヤ12b)には、ロアサイドワイヤ13が取り付けられている。
ロアサイドワイヤ13は、図2に示すように、ロアクロスワイヤ12bと、フロアパネル40の車両上面に固定されたロアサイドシートブラケット42を接続する部材である。ロアサイドワイヤ13は、ロアクロスワイヤ12bの車幅方向外側部に取り付けられている部材である。
ここで、ロアサイドワイヤ13の取付けについて説明する。図3等に示すように、リヤシートバックフレーム10の車両下部の車幅方向外端には、ロアサイドワイヤ13を取り付けるための取付補強部11aが設けられている。当該取付補強部11aは、車幅方向最外の縦方向ワイヤ11の一部である。この取付補強部11aは、車幅方向最外の縦方向ワイヤ11の車両下部でロアクロスワイヤ12bに交差している部分を、さらに車両下方に延長し、車幅方向内側に湾曲させて、車幅方向内側に向かってロアクロスワイヤ12bに対して平行に延びるように形成されている。
ロアサイドワイヤ13は、U字形のワイヤをさらに車幅方向内側に湾曲させて構成されている。当該ロアサイドワイヤ13は、U字形の開口を車両上方にして、当該開口付近を取付補強部11a及びそれに隣接するロアクロスワイヤ12bの車幅方向端部に交差させた状態で、溶接により取り付けられている。
ロアサイドワイヤ13は、上述したように、ロアサイドシートブラケット42に接続されている(図1、図2)。ロアサイドシートブラケット42は、フロアパネル40の車両上面における車幅方向両外側部に取り付けられている部材である。詳細は省略するが、ロアサイドワイヤ13のU字形の底部が、ロアサイドシートブラケット42にボルト43により固定されている。
図1及び図2に示すように、フロアパネル40の車両上面には、シートブラケット固定部45が溶接により固定されている。シートブラケット固定部45には、ロアセンターシートブラケット41が、ボルトにより取り付けられている。ロアセンターシートブラケット41は、2つのロアサイドシートブラケット42の車幅方向中間に配置されている。この例では、フロアパネル40の車幅方向中央に取り付けられている。
ロアセンターシートブラケット41には、2つのセンターリンフォース51が取り付けられている。2つのセンターリンフォース51は、図1、図4及び図8に示すように、リヤシートバックフレーム10の傾斜方向に沿って延びており、互いに車幅方向に間隔を空けて、車幅方向に並んで配置されている。2つのセンターリンフォース51の車両下部は、ロアセンターシートブラケット41に接続されている。一方、2つのセンターリンフォース51の車両上部は、アッパークロスワイヤ12aに接続されている。
センターリンフォース51は、クロスワイヤ12及び縦方向ワイヤ11の車両後方で、クロスメンバーブラケット55の車両前方に配置されている。すなわち、センターリンフォース51は、車体ボディパネル30及びクロスメンバーブラケット55と、リヤシートバックフレーム10との間に配置されている(図8)。
ここで、アッパークロスワイヤ12aに設けられた凸状部(センター凸状部21、サイド凸状部22)の構成について説明する。
センター凸状部21は、図1〜図3に示すように、アッパークロスワイヤ12aの車幅方向の中央に設けられ、サイド凸状部22は、車幅方向両端のそれぞれに設けられている。センター凸状部21は、2つのセンターリンフォース51の間に配置されている。
先ず、センター凸状部21の形状について説明する。センター凸状部21は、アッパークロスワイヤ12aの一部が折り曲げられた部分で構成され、車両前方視で台形形状をなしており、2つの(一対の)変形部21a及び1つの係合部21bを備えている(図3)。
2つの変形部21aは、アッパークロスワイヤ12aの一部が車両後方に向かうに従い車両下方に傾斜するように折れ曲がっている部分である。また、2つの変形部21aは、一対となって、車両後方に向かうに従い互いに近づく方向に延びている。一対の変形部21aは、リヤシートバックフレーム10に、車体ボディパネル30を介して、車両後方から車両前方に向かって衝撃荷重が作用したときに変形する(図8)。
係合部21bは、図4〜図7に示すように、一対の変形部21aを繋ぐように、車幅方向に延びている部分である。すなわち、係合部21bは、上記台形形状のうちの互いに平行な辺の内の一辺であり、アッパークロスワイヤ12aの長手方向に平行である。係合部21bは、車体ボディパネル30に設けられたワイヤ受部に係合している。具体的には、係合部21bは、車体ボディパネル30の長尺面部30aに取り付けられたアッパーセンターシートブラケット31に係合しており、アッパーセンターシートブラケット31を介在して、一対の変形部21aと、車体ボディパネル30とを接続するように構成されている。
図3に示すように、両側のサイド凸状部22は、センター凸状部21と同様に構成され、一対の変形部22aと、これらの変形部22aを繋ぐ係合部22bを有している。図3における右側のサイド凸状部22の一対の変形部22aのうち、車幅方向外側に近い方(図3における右側)の変形部22aの端部が、対応する方の最外(図3における最右側)の縦方向ワイヤ11に交差した状態で接合されている。他方(図3における左側)のサイド凸状部22も同様に、対応する側の最外(図3における最左側)の縦方向ワイヤ11に交差した状態で接合されている。
両方のサイド凸状部22それぞれの係合部22bは、車体ボディパネル30の長尺面部30aの両側部に取り付けられたアッパーサイドシートブラケット32に係合している。
ここで、アッパーセンターシートブラケット31及びアッパーサイドシートブラケット32の構成について説明する。アッパーセンターシートブラケット31は、図1及び図2に示すように、車体ボディパネル30の長尺面部30aのほぼ中央に配置されている。アッパーサイドシートブラケット32は、長尺面部30aにおける車幅方向の両外側部に配置されている。すなわち、1つのアッパーセンターシートブラケット31及び2つのアッパーサイドシートブラケット32は、車幅方向に間隔を空けて配置されている。上述したように、アッパーセンターシートブラケット31には、センター凸状部21の係合部21bが係合し、両端のアッパーサイドシートブラケット32には、サイド凸状部22の係合部22bが係合している。
アッパーセンターシートブラケット31には、図5及び図6に示すように、スリット部31aが設けられている。このスリット部31aにセンター凸状部21の係合部21bが入り込んだ状態で係合している。スリット部31aは、車両後方に開口し、当該開口から車両前方に向かうに従い車両下方に切れ込まれた細長の溝状(スリット状)である。このスリット部31aは、開口からやや斜め下方に切り込まれた細長い溝であり、開口から底部(溝底)までの間は、車幅方向には貫通している。
センター凸状部21の係合部21bは、スリット部31aの開口から入り込んで、溝底に当接した状態で係合している。このとき、係合部21bは、スリット部31aの車幅方向両側から突出している。このようにセンター凸状部21の係合部21bがスリット部31aに係合した状態で、リヤシートバックフレーム10は、車体ボディパネル30に接続されている。アッパーサイドシートブラケット32にも、スリット部が形成されおり、サイド凸状部22の係合部22bが、当該スリット部の開口から入り込んで係合している。
以上の説明から分かるように、本実施形態のリヤシートバックフレーム構造によれば、センター凸状部21及びサイド凸状部22に、それぞれ一対の変形部21a、22aを設けたことにより、車両後方からの衝撃が加わったときに、変形部21a、22aが変形して衝撃を吸収できる。その結果、後方衝撃を低減できる。さらに、リヤシートバックフレーム10によっても後方衝撃を吸収できるため、リヤシートバックフレーム10に追加補強をする必要がない。例えば、リヤシートバックフレーム10と荷室57との間に配置されるクロスメンバーブラケット55を大型化する必要がなくなる。さらに、リヤシートバックフレーム10と車体ボディパネル30とを取り付ける部分を追加補強する必要もない。その結果、リヤシートバックフレーム10や車体ボディパネル30の重量の増加を抑制することが可能となる。
また、本実施形態によれば、リヤシートバックフレーム10は、着座性の向上のため、シートバック上方が車両後方に傾いた状態で、車体ボディパネル30に取り付けられる。そのため、後方衝撃(図8bにおけるF)が加わると、リヤシートバックフレーム10の傾斜方向成分Fxと、当該傾斜方向に垂直な成分Fyが作用する。この傾斜方向に垂直な方向に作用する力Fyは、車体ボディパネル30のブラケット31、32に係合する係合部21b、22bを中心軸として、変形部21a、22aに反時計回りの力となり、当該力が作用することで、変形部21a、22aが変形する。このため、リヤシートバックフレーム10で後方衝撃を効果的に吸収することができる。なお、図8では、センター凸状部21の係合部21bを中心軸として、変形部21aに反時計回りの力が作用する例を示している。
また、変形部21a、22aは、車両下方に傾斜して設けられているため、後方衝撃によってリヤシートバックフレーム10に作用する車両下方向成分の力(図8のFにおける斜下方向成分Fx)に対して強度が高い。そのため、強い後方衝撃によって凸状部21、22の端部に力が加わり、凸状部21、22が破損してしまうことを防ぐことができる。その結果、強い後方衝撃がリヤシートバックフレーム10に加わる場合でも後方衝撃を吸収することができる。
さらに、本実施形態によれば、複数のクロスワイヤ12のうちの最上方に配置されたアッパークロスワイヤ12aに、凸状部21、22が設けられているため、特に保護したい頭部周りにおいて後方衝撃を吸収でき、後方衝撃による頭部周りの衝撃値をより下げることが可能になる。
クロスワイヤ12の車幅方向中間領域は、クロスワイヤ12の車幅方向端部に比べて変形しやすい。これに対して、本実施形態によれば、車幅方向中間領域に設けられるセンター凸状部21を、一対のセンターリンフォース51によって挟むように配置することにより、センター凸状部21よりも車両前方に突出するようにアッパークロスワイヤ12aが変形してしまうことを防ぐことが可能になる。
また、リヤシートバックフレーム10に後方衝撃が加わる場合、車幅方向中央に設けられるセンター凸状部21に加わる後方衝撃を、ロアセンターシートブラケット41を介して車両の床面に逃すことができる。そのため、強い後方衝撃が加わった場合でも、センター凸状部21が破損されることを抑制できる。
また、本実施形態によれば、アッパーセンターシートブラケット31やアッパーサイドシートブラケット32にスリット部31aを設けることにより、リヤシートバックフレーム10に後方衝撃が加わるときに、車両前方向成分の力によってセンター凸状部21及びサイド凸状部22が、ワイヤ受部となるブラケット(アッパーセンターシートブラケット31、アッパーサイドシートブラケット32)から外れてしまうことを防ぐことが可能となる。
上記実施形態の説明は、本発明を説明するための例示であって、特許請求の範囲に記載の発明を限定するものではない。また、本発明の各部構成は上記実施形態に限らず、特許請求の範囲に記載の技術的範囲内で種々の変形が可能である。
例えば、本実施形態では、各凸状部21、22をアッパークロスワイヤ12aに設けているが、これに限らない。アッパークロスワイヤ12aの車両下方のクロスワイヤ12に設けてもよい。また、凸状部21、22を3か所に設けているが、これに限らない。強度や座り心地を考慮して3か所未満でもよいし、3か所以上設けてもよい。2本以上のクロスワイヤ12に凸状部21、22を設けてもよい。また、凸状部21、22は、アッパークロスワイヤ12aに一体的に設けられているが、別体でもよい。
10 リヤシートバックフレーム
11 縦方向ワイヤ
11a 取付補強部
12 クロスワイヤ
12a アッパークロスワイヤ
12b ロアクロスワイヤ
12e 湾曲部
13 ロアサイドワイヤ
21 センター凸状部
21a 変形部
21b 係合部
22 サイド凸状部
22a 変形部
22b 係合部
30 車体ボディパネル
30a 長尺面部
30b 傾斜面部
30c 天面部
31 アッパーセンターシートブラケット(ワイヤ受部)
31a スリット部
32 アッパーサイドシートブラケット(ワイヤ受部)
40 フロアパネル
41 ロアセンターシートブラケット
42 ロアサイドシートブラケット
43 ボルト
45 シートブラケット固定部
50 側部フレーム
55 クロスメンバーブラケット
56 荷物
57 荷室

Claims (5)

  1. 車両用のリヤシートを構成し、車両上方に向かうに従い車両後方に傾斜するリヤシートバックフレームの構造であって、
    前記リヤシートバックフレームには、車幅方向に延びる少なくとも1つのクロスワイヤが設けられ、該クロスワイヤには、前記リヤシートバックフレームの裏側に突出する凸状部が設けられており、
    前記リヤシートバックフレームが、前記リヤシートの車両後方に配置された車体パネルに、前記凸状部を介して接続されているリヤシートバックフレーム構造において、
    前記凸状部には、前記車体パネルを介して、前記リヤシートバックフレームに車両後方から車両前方に向う衝撃荷重が作用したときに変形する変形部が設けられていることを特徴とするリヤシートバックフレーム構造。
  2. 前記変形部は、前記クロスワイヤの一部が車両後方に向かうに従い車両下方に傾斜するように折れ曲がる部分からなり、
    前記凸状部には、前記車体パネルに係合する係合部が設けられ、該係合部は、前記変形部と前記車体パネルとを接続していることを特徴とする請求項1に記載のリヤシートバックフレーム構造。
  3. 前記クロスワイヤは、前記リヤシートバックフレームの傾斜方向に間隔を空けて配置されており、
    前記凸状部は、前記傾斜方向における最上部に配置された前記クロスワイヤに設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のリヤシートバックフレーム構造。
  4. 前記リヤシートバックフレームの車両下部は、ロアセンターシートブラケットを介して車体フロアパネルに取り付けられており、
    前記リヤシートバックフレームの車幅方向の中間領域には、前記リヤシートバックフレームの傾斜方向に沿って延びる少なくとも2つのリンフォースメントが配置され、これらのリンフォースメントは、互いに車幅方向間隔を空けて配置され、前記ロアセンターシートブラケットと最上部の前記クロスワイヤとを接続しており、
    前記2つのリンフォースメントの間には、前記凸状部が配置されていることを特徴とする請求項3に記載のリヤシートバックフレーム構造。
  5. 前記車体パネルにはワイヤ受部が設けられ、該ワイヤ受部には車両後方に開口するスリット部が設けられており、
    前記凸状部の前記係合部が前記スリット部に係合した状態で、前記リヤシートバックフレームが前記車体パネルに接続されていることを特徴とする請求項2ないし請求項4のいずれか一項に記載のリヤシートバックフレーム構造。
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