JP2016046454A - 薄膜電子部品 - Google Patents
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Abstract
【課題】耐衝撃性及び耐湿性に優れた薄膜電子部品を提供することにある。
【解決手段】第1電極層200及び第2電極層220と、電極層200,220上に形成された無機絶縁体からなるバリア層300と、バリア層300上に形成された有機絶縁体からなる絶縁体層400とを備えた薄膜キャパシタ100において、絶縁体層400における引出電極510,520形成用の貫通孔411,12との境界線は1つ以上の直線部を含む連続線であることを特徴とする。
【選択図】図2
【解決手段】第1電極層200及び第2電極層220と、電極層200,220上に形成された無機絶縁体からなるバリア層300と、バリア層300上に形成された有機絶縁体からなる絶縁体層400とを備えた薄膜キャパシタ100において、絶縁体層400における引出電極510,520形成用の貫通孔411,12との境界線は1つ以上の直線部を含む連続線であることを特徴とする。
【選択図】図2
Description
本発明は、薄膜製造プロセスにより支持基板上に導体層や絶縁体層を形成して所定の機能部品を構成する薄膜電子部品に関する。
この種の薄膜電子部品としては、シリコン基板などの支持基板と、スパッタリングなどの薄膜製造プロセスにより形成された金属酸化物からなる誘電体層及びPtなどの金属薄膜電極から構成される容量部と、容量部を含むシリコン基板全体を被覆する有機樹脂膜からなる保護絶縁層と、容量部と保護絶縁層との間に形成された非導電性無機質材料からなるバリア層と、保護絶縁層及びバリア層を貫通して形成され容量部の金属薄膜電極に電気的に接続する引出電極とを備えた薄膜キャパシタが知られている(例えば特許文献1参照)。
このような薄膜電子部品では、引出電極からの機械的応力を有機樹脂膜からなる保護絶縁層で吸収するとともに、有機樹脂膜から放出される水分が誘電体層に達することを無機質材料からなるバリア層で阻止し、これにより薄膜電子部品の耐衝撃性と耐湿性を確保することを構造上の狙いとしている。
しかしながら従来の薄膜電子部品の構造では、その具体的な各部の形状・材料・実装環境などによっては前述した耐衝撃性や耐湿性を十分に確保できず、所定の電気的特性、薄膜キャパシタの場合には特に容量特性が劣化する場合があった。以下、このような問題点について薄膜キャパシタの例をもって詳述する。
従来の薄膜キャパシタの構造では最外層が有機樹脂膜で被覆されており、これら有機樹脂膜が周辺環境に晒されることとなる。このため、有機樹脂膜が、周辺環境の水分を吸湿して膨張すると、応力が発生するおそれがある。また、そもそも熱膨張係数の異なる材料を積層した薄膜電子部品では、構造的に大きな応力が発生しクラックや剥離等の構造欠陥の発生することがある。さらに、この応力に起因してバリア層や保護絶縁層にクラックが発生することにより引出電極が剥離し、その結果、バリア層又は保護絶縁層と引出電極との界面から水分が浸入し、薄膜キャパシタの特性が劣化するおそれがある。
有機樹脂膜としては、一般的に、ポリイミド樹脂が用いられることが多い。ポリイミド樹脂の前駆体は300℃から400℃で硬化しポリイミド樹脂となるが、保護絶縁層としてのポリイミド前駆体が硬化する際には、酸無水物とジアミンが脱水縮重合反応してH2O分子を放出して硬化する。そのH2Oがキャパシタの薄膜電極を構成するPtの触媒作用により水素イオンに分解され、この水素イオンが誘電体材料へ到達して誘電体材料を還元する。この結果、拡散現象等により水素イオンが薄膜電極と誘電体との界面に到達し、それ自体が可動イオンとなったり誘電体部の酸素欠損を生じさせたりすることでキャパシタ部の容量特性を劣化させる。
一方、前記引出電極を形成する工程ではエッチング処理により有機樹脂膜に貫通孔を形成するが、該貫通孔の開口領域が現像工程において現像及び水洗が不十分な場合には、開口領域に有機物が残存することがある。そして、残存有機物からキュア時に放出されるH2Oに起因して、容量部の容量が設計値に対して低下するという問題もあった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、耐衝撃性及び耐湿性に優れた薄膜電子部品を提供することにある。
上記目的を達成するために、出願人は、有機絶縁体層に形成する引出電極形成用の貫通孔の平面構造に着目した。
本願発明は、薄膜電極層と、薄膜電極層上に形成された無機絶縁体層と、無機絶縁体層上に形成された有機絶縁体層とを備え、無機絶縁体層には薄膜電極層の一部が露出すように第1貫通孔が形成され、有機絶縁体層には無機絶縁体層の第1貫通孔が露出するように第2貫通孔が形成され、第1貫通孔及び第2貫通孔には薄膜導体層と電気的に接続する引出電極が形成された薄膜電子部品において、有機絶縁体層における第2貫通孔との境界線は1つ以上の直線部を含む連続線であることを特徴とする。
本発明によれば、有機絶縁体層における第2貫通孔との境界線に不連続点がないので、物理的応力の集中を防止できる。これにより、耐衝撃性及び耐湿性が向上する。
本願発明の好適な態様の一例としては、第2貫通孔との境界線は略矩形であり且つ該矩形の角部において各辺が連続して接続するよう曲線部が形成されていることを特徴とするものが挙げられる。本発明では、有機絶縁体層における第2貫通孔の平面形状、換言すれば、有機絶縁体層における引出電極の平面形状は、矩形の各角部を丸め面取りしたものとなる。さらに、本願発明の好適な態様の一例としては、曲線部の曲率半径は有機絶縁体層の厚みより大きいことを特徴とするものが挙げられる。
また、本願発明は、薄膜電極層と、薄膜電極層上に形成された無機絶縁体層と、無機絶縁体層上に形成された有機絶縁体層とを備え、無機絶縁体層には薄膜電極層の一部が露出すように第1貫通孔が形成され、有機絶縁体層には無機絶縁体層の第1貫通孔が露出するように第2貫通孔が形成され、第1貫通孔及び第2貫通孔には薄膜導体層と電気的に接続する引出電極が形成された薄膜電子部品において、有機絶縁体層における第2貫通孔との境界線は2つの線が所定の角度で接続する不連続部を含み、且つ、該接続角度は90°より大きいことを特徴とする。
本発明によれば、有機絶縁体層における第2貫通孔との境界線に不連続点があるものの、該不連続点においては2つの線の接続角度が90°より大きくなっているので、物理的応力の集中を防止できる。これにより、耐衝撃性及び耐湿性が向上する。
本願発明の好適な態様の一例としては、第2貫通孔との境界線は略矩形であり且つ該矩形の角部において2つ以上の不連続点を含むことを特徴とするものが挙げられる。本発明では、有機絶縁体層における第2貫通孔の平面形状、換言すれば、有機絶縁体層における引出電極形状は、矩形の各角部を角面取りしたものとなる。
本願発明の好適な態様の一例としては、薄膜導体層は第1薄膜導体層と第2薄膜導体層とを含み、第1薄膜導体層と第2薄膜導体層との間には薄膜誘電体層とが形成され、第1薄膜導体層は支持基板上に形成され、引出電極は第1薄膜導体層又は第2薄膜導体層に電気的に接続していることを特徴とするものが挙げられる。本発明に係る薄膜電子部品は、第1薄膜導体層、第2薄膜導体層及び薄膜誘電体層からなるキャパシタを有するものとなる。
本発明によれば、有機絶縁体層における引出電極の形成位置での物理的応力の集中を防止できるので、耐衝撃性及び耐湿性が向上する。
本発明の一実施の形態に係る薄膜電子部品について図面を参照して説明する。本実施の形態では薄膜キャパシタについて説明する。図1は薄膜キャパシタの断面図、図2は薄膜キャパシタから引出電極を取り除いた断面図、図3は薄膜キャパシタから引出電極を取り除いた平面図である。なお、各図は、説明の便宜上模式的に表したものであり、正確な縮尺で記載されていない点に留意されたい。
薄膜キャパシタ100は、図1に示すように、支持基板110と、支持基板110上に形成された第1電極層200と、第1電極層上に形成された誘電体層210と、誘電体層210上に形成された第2電極層220と、第1電極層200・誘電体層210・第2電極層220・支持基板110を覆うように形成されたバリア層300と、バリア層300を覆うように形成された絶縁体層400と、第1電極層200を絶縁体層400の上面に引き出す第1引出電極510と、第2電極層220を絶縁体層400の上面に引き出す第2引出電極520を備えている。本実施の形態に係る薄膜キャパシタ100では、第1電極層200・誘電体層210・第2電極層220は薄膜キャパシタ100により容量発生部を構成する。また、本実施の形態にかかる薄膜キャパシタ100は、絶縁体層400の上面を実装先の回路基板に対向させ、第1引出電極510及び第2引出電極520をそれぞれ回路基板上のランドに電気的に接続して使用される。
支持基板110は、例えば、Siから成る支持基板である。支持基板110は,任意の材料から形成することができ、例えば、石英,アルミナ,サファイア,ガラス等の絶縁性支持基板、又は、Si等の導電性支持基板から形成される。支持基板110として導電性支持基板を用いる場合には、当該支持基板110上には絶縁層が形成されていることが好ましい。また支持基板110上には第1電極層200との接着性を向上させるために接着層が形成されていることが好ましい。本実施の形態では、支持基板110としてSi基板を用いるとともに、該Si基板上には酸化チタンTiO2からなる絶縁性の接着層(図示省略)を形成している。
第1電極層200・誘電体層210・第2電極層220による容量発生部は、いわゆるMIM(Metal−Insulator−Metal)と呼ばれる構造体である。第1電極層200は支持基板110よりも面積が小さく、誘電体層210は第1電極層200よりも面積が小さく、第2電極層220は誘電体層210よりも面積が小さい。これにより第2電極層220から誘電体層210・第電極層200・支持基板110へ、それぞれ端部が順に段差となる階段状となっている。このような構造は、第1電極層200と第2電極層220の双方を絶縁体層400の上面に引き出すためと、製造工程の都合によるものである。
第1電極層200及び第2電極層220は、高温環境下における耐酸化性に優れ、且つ誘電体層形成時における良好な結晶配向制御が可能な材料が好適である。具体的には、第1電極層200及び第2電極層220は、Pt,Ir,Ru等の貴金属又はSrRuO3,RuO2,IrO2等の導電性酸化物等の電極材料からなる。本実施の形態ではPtを用いた。第1電極層200及び第2電極層220は、例えばスパッタリング法などの薄膜製造プロセスにより形成される。
誘電体層210は、本実施の形態では、バリウムBa,ストロンチウムSr,チタンTiから構成される酸化物BaXSr1−XTiO3(以下、「BST」という。)からなる。BST材は薄膜であっても室温で500を越える比較的大きな比誘電率を有し、小型で大容量の薄膜のキャパシタを実現するのに有効な材料である。誘電体層210は、例えばスパッタリング法やゾル・ゲル法などの薄膜製造プロセスにより形成される。
バリア層300は、第1電極層200・誘電体層210・第2電極層220による容量発生部を含む支持基板110の上面全体を覆うように形成されている。前述のように、第1電極層200・誘電体層210・第2電極層220は、それぞれ面積が異なっているので、バリア層300の上面は階段状に形成される。バリア層300は、例えば酸化アルミニウムAl2O3や、酸化シリコンSiO2等の非導電性無機質材料からなり、非晶質の材料であることが望ましい。本実施の形態では酸化アルミニウムAl2O3を用いた。バリア層300は、例えばスパッタリング法などの薄膜製造プロセスにより形成される。
バリア層300には、図2及び図3に示すように、第1電極層200の所定の引出位置が露出するように貫通孔311が形成されている。また、バリア層300には、第2電極層220の所定の引出位置が露出するように貫通孔312が形成されている。
絶縁体層400は、例えばポリイミドなどの有機樹脂材料からなる。絶縁体層400は、バリア層300の全面に亘って形成されている。絶縁体層400には、図2及び図3に示すように、バリア層300に形成された貫通孔311,312が露出するように、貫通孔411,412が形成されている。すなわち、貫通孔411,412のバリア層300側の開口領域はバリア層300の貫通孔311,312の開口領域を包含し、第1電極層200及び第2電極層220の一部が露出する。貫通孔411,412は、上面からバリア層300に向かって開口領域が徐々に小さくなっている。
絶縁体層400の貫通孔411とバリア層300の貫通孔311には、第1電極層200を絶縁体層400の上面まで引き出す第1引出電極510が充填されている。同様に、絶縁体層400の貫通孔412とバリア層300の貫通孔312には、第2電極層220を絶縁体層400の上面まで引き出す第2引出電極520が充填されている。第1引出電極510及び第2引出電極520は、Cu,Ni,Co,Cr,Ag,Au,Pd,Fe,Sn,Pt等の任意の導電性材料又はこれらの合金からなる。なお、第1引出電極510及び第2引出電極520の材料として、第1電極層200及び第2電極層220との反応性が懸念されるものを用いる場合、第1電極層200及び第2電極層220との接触領域に反応性が小さい他の1つ又は複数の電極材料を下地材料として積層するようにすると好適である。本実施の形態では、第1電極層200及び第2電極層220としてPtを用い、第1引出電極510及び第2引出電極520の主材料としてSnを用いた。この場合、第1引出電極510及び第2引出電極520のSnが第1電極層200及び第2電極層220のPtに拡散・反応し、第1電極層200及び第2電極層220の抵抗値を変えてしまう等の問題が起こりうる。そこで、本実施の形態では、前記の浸食の回避及び半田濡れ性の向上等を考慮して、第1引出電極510及び第2引出電極520の下地材料として、Cr,Ti,Cu,Ni等を積層している。
本願発明の特徴的な点は、バリア層300に形成された貫通孔411,412の平面的な構造にある。貫通孔411,412の絶縁体層400上面における形状、換言すれば絶縁体層400上面における貫通孔411,412との境界線の形状は、図3に示すように、角部が丸め面取りされた略矩形となっている。すなわち、貫通孔411,412の形状は、互いに向かい合う2つの長辺と、長辺に対して垂直方向に延びる互いに向かい合う2つの短辺と、各辺と滑らかに接続する円弧状の曲線部からなる。換言すれば、絶縁体層400上面における貫通孔411,412との境界線は、1つ以上の直線部を含む連続線となっている。曲線部の曲率半径は、絶縁体層400の厚みより大きいことが好ましい。
次に、本実施の形態における薄膜キャパシタ100の製造方法について図4及び図5を参照して説明する。図4及び図5は薄膜キャパシタの製造工程を説明する図である。
まず、支持基板110としてシリコンウェハを用意し(図4(a))、該シリコンウェハ上に、スパッタリング法を使用して、酸化チタンTiO2を成膜する。酸化チタンTiO2(20nm)は、SiとPtとの接着層(図示省略)としての役割を果たす。
次いで支持基板110に、MIM構造の容量部を形成する。まず、支持基板110に、スパッタリング法を使用して、第1電極層200に対応するPtを成膜する。次に、第1電極層200上に、スパッタリング法あるいはゾル・ゲル法により誘電体層210に対応するBSTを形成する。次に、誘電体層210上に、スパッタリング法を使用して、第2電極層220に対応するPtを成膜する(図4(b))。なお、BSTのスパッタ条件の一例は、基板温度600℃、RFパワー100W、ガス種Ar+酸素、ガス圧力0.1Paである。
次に、フォトリソグラフィ法によりレジストマスクを形成した後に、反応性イオンエッチングなどのドライエッチング法を用いて、第2電極層220、誘電体層210、第1電極層200を順次所定形状となるよう除去加工する(図4(c))。本実施の形態ではアルゴンイオンミリング法を用いた。これにより第2電極層220・誘電体層210・第1電極層200の端部が順に段差となる階段状の容量発生部が形成される。
次に、容量発生部及び支持基板110全体を覆うようにバリア層300を形成する。具体的には、バリア層300の材料として使用する酸化アルミニウムAl2O3を、スパッタリング法により成膜する(図5(d))。
次に、フォトリソグラフィ法によりレジストマスクを形成した後に、反応性イオンエッチングなどのドライエッチング法を用いて、バリア層300に貫通孔311,312が形成されるよう除去加工する(図5(e))。
次に、バリア層300上にポリイミド樹脂などからなる絶縁体層400を形成する(図5(f))。本実施の形態では、まず感光性ポリイミド前駆体液を、3000rpmで30秒間スピンコートを行なうことで4μmの膜を形成する。そして、60℃の温度で10分間加熱(プリベーク)し、その後、露光・現像工程を経て、400℃の温度で2時間、加熱(本ベーク)を行ない、2μm厚のポリイミド膜を形成した。
次に、フォトリソグラフィ法によりレジストマスクを形成した後に、ウェットエッチング法を用いて、絶縁体層400に貫通孔411,412を形成する(図5(g))。この工程では、バリア層300の貫通孔311,312に充填されていたポリイミドも除去され、第1電極層200及び第2電極層220の所定の引出位置が露出する。
最後に、絶縁体層400の貫通孔411,412及びバリア層300の貫通孔311,312を充填するように第1引出電極510及び第2引出電極520を形成する。この工程では、まず、絶縁体層400の貫通孔411,412及びバリア層300の貫通孔311,312の内面にスパッタリング法等により下地材料(図示省略)を成膜し、次にメッキ法により引出電極材料を充填する。
このような薄膜キャパシタ100では、吸湿性を有し所定の条件下で水分を放出するポリイミド樹脂からなる絶縁体層400と容量発生部とは、物理的に分離される。すなわち、ポリイミド樹脂から放出される水分がイオン化されていない状態で、触媒作用を有する電極部に到達する前に遮断するため、ポリイミド樹脂から放出された水分が、触媒作用を有するPtなどからなる第1電極層200や第2電極層220の表面に到達することが阻止される。
そして本実施の形態に係る薄膜キャパシタ100では、第1引出電極510及び第2引出電極520の形状を規定する絶縁体層400の貫通孔411,412の形状、すなわち絶縁体層400の上面における貫通孔411,412との境界線が、角部が丸め面取りされた略矩形となっている。このため、貫通孔411,412の角部において物理的応力が集中することを防止できる。図6に貫通孔411,412の角部における応力と、貫通孔411,412の角部における丸めの曲率半径の関係をシミュレーションにより解析したグラフを示す。図6から明らかなように、貫通孔411,412の角部を丸め面取りすることにより応力は低減し、さらに丸めの曲率半径を大きくするほど応力の低減を図れることが確認できた。このように本実施の形態に係る薄膜キャパシタ100では、貫通孔411,412の角部における応力を低減できるので、絶縁体層400やバリア層300におけるクラックの発生を防止し、該クラックからの水分侵入、水分侵入による特性劣化を防止することができる。
また、絶縁体層400の貫通孔411,412が上述した形状となっていることから、貫通孔411,412を形成する工程において、貫通孔411,412内に絶縁体層400を形成する樹脂が残存することを防止できる。これにより第1引出電極510及び第2引出電極520と第1電極層200及び第2電極層220との接続を確実なものとするとともに、水分等の侵入を防止することができる。
以上より本実施の形態に係る薄膜キャパシタ100によれば、絶縁体層400における引出電極510,520の形成位置での物理的応力の集中を防止できるので、耐衝撃性及び耐湿性が向上する。
以上本発明の実施の形態について詳述したが本発明はこれに限定されるものではない。例えば、上記実施の形態では絶縁体層400の貫通孔411,412を矩形の4つの角部を丸めた形状としたが、図7に示すように、2つの向かい合う辺を曲線で接続した形状としてもよい。ここで、各辺と曲線部とは連続して接続している。このような形状によっても上記実施の形態と同様の作用・効果を得ることができる。
また、上記実施の形態では、絶縁体層400において貫通孔411,412との境界線が1つ以上の直線部を含む連続線としたが、該境界線は、2つの線が所定の角度で接続する不連続部を含んでいても、該接続角度が90°より大きいものであれば上記実施の形態と同様の作用・効果を得ることができる。このような例としては、図8に示すように、絶縁体層400の貫通孔411,412を矩形の4つの角部を角面取りしたものが挙げられる。図8の例では、各角部においては各辺の端部が不連続点となっている。換言すれば、各角部では不連続点は2つである。他の例としては、図9に示すように、各角部を連続直線で面取りしたものが挙げられる。換言すれば、各角部において不連続点を3つ以上(図9では3つ)としたものである。
さらに、上記実施の形態では薄膜電子部品の一例として薄膜キャパシタについて説明したが、他の種類の電子部品であっても本発明を適用できる。例えば、MIM構造の可変容量キャパシタ部を有する可変容量薄膜キャパシタなどが挙げられる。
100…薄膜キャパシタ、110…支持基板、200…第1電極層、210…誘電体層、220…第2電極層、300…バリア層、311,312…貫通孔、400…有機絶縁体層、411,412…貫通孔、510…第1引出電極、520…第2引出電極
Claims (6)
- 薄膜電極層と、薄膜電極層上に形成された無機絶縁体層と、無機絶縁体層上に形成された有機絶縁体層とを備え、無機絶縁体層には薄膜電極層の一部が露出すように第1貫通孔が形成され、有機絶縁体層には無機絶縁体層の第1貫通孔が露出するように第2貫通孔が形成され、第1貫通孔及び第2貫通孔には薄膜導体層と電気的に接続する引出電極が形成された薄膜電子部品において、
有機絶縁体層における第2貫通孔との境界線は1つ以上の直線部を含む連続線である
ことを特徴とする薄膜電子部品。 - 第2貫通孔との境界線は略矩形であり且つ該矩形の角部において各辺が連続して接続するよう曲線部が形成されている
ことを特徴とする請求項1記載の薄膜電子部品。 - 曲線部の曲率半径は有機絶縁体層の厚みより大きい
ことを特徴とする請求項2記載の薄膜電子部品。 - 薄膜電極層と、薄膜電極層上に形成された無機絶縁体層と、無機絶縁体層上に形成された有機絶縁体層とを備え、無機絶縁体層には薄膜電極層の一部が露出すように第1貫通孔が形成され、有機絶縁体層には無機絶縁体層の第1貫通孔が露出するように第2貫通孔が形成され、第1貫通孔及び第2貫通孔には薄膜導体層と電気的に接続する引出電極が形成された薄膜電子部品において、
有機絶縁体層における第2貫通孔との境界線は2つの線が所定の角度で接続する不連続部を含み、且つ、該接続角度は90°より大きい
ことを特徴とする薄膜電子部品。 - 第2貫通孔との境界線は略矩形であり且つ該矩形の角部において2つ以上の不連続点を含む
ことを特徴とする請求項4記載の薄膜電子部品。 - 薄膜導体層は第1薄膜導体層と第2薄膜導体層とを含み、
第1薄膜導体層と第2薄膜導体層との間には薄膜誘電体層とが形成され、
第1薄膜導体層は支持基板上に形成され、
引出電極は第1薄膜導体層又は第2薄膜導体層に電気的に接続している
ことを特徴とする請求項1乃至5何れか1項記載の薄膜電子部品。
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