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JP2010225849A - 薄膜キャパシタ - Google Patents

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JP2010225849A
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純 ▲高▼木
Jun Takagi
Toshiyuki Nakaiso
俊幸 中磯
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Abstract

【課題】周辺環境の水分を吸湿することもなく、良好な信頼性を有する耐湿性の向上した薄膜キャパシタを実現する。
【解決手段】キャパシタ部8は、誘電体薄膜5の下面に第1の電極膜4が形成されると共に前記誘電体薄膜5の上面に第2の電極膜5が形成され、さらに第2の電極膜5の上面に誘電体薄膜5と同一材料からなる絶縁体薄膜7が形成されている。キャパシタ部8、密着層3、及びSiO2からなる酸化物層1は、二層の絶縁膜9、すなわち無機保護膜10及び有機保護膜11で被覆されている。第1及び第2の引出電極12、13は、互いに電気的に絶縁されると共に、保護膜10を貫通して第1及び第2の電極膜4、5に電気的に接続されている。そして、外部接続電極14、15を除く部位が無機保護膜16で被覆され、かつ無機保護膜16は有機保護膜17で被覆されている。
【選択図】図1

Description

本発明は薄膜キャパシタに関し、より詳しくは基板上にキャパシタを形成して大規模集積回路素子(LSI)等の外部電子部品に接続される薄膜キャパシタに関する。
近年,LSI等の各種電子部品では高密度化が進行すると共に、動作速度も益々上昇の一途を辿っている。
そして、このように電子部品の動作速度が上昇してくると、電子回路のスイッチング動作に起因して電圧ノイズや電圧変動が生じ易くなる。
そこで、従来より、これら電圧ノイズや電圧変動に起因した信号エラーの発生を抑制する目的で薄膜キャパシタが広く使用されている。
例えば、特許文献1では、金属酸化物からなる誘電体層を有するキャパシタと、樹脂材からなる保護絶縁層とを有する薄膜キャパシタにおいて、前記キャパシタと前記保護絶縁層との間に、非導電性無機質材料からなるバリア層を設けた薄膜キャパシタが提案されている。
特許文献1の薄膜キャパシタは、具体的には図4に示すように、誘電体層101の上下両面に第1及び第2の電極層102、103が形成されたキャパシタが基板104上に設けられると共に、第1の電極層102は第1の引出電極107を介して第1のバンプ108に接続され、第2の電極層103は第2の引出電極105を介して第2のバンプ106に接続されている。そして、キャパシタは窒化シリコン等で形成された無機保護膜(バリア層)109及びポリイミド樹脂等で形成された有機樹脂膜(保護絶縁層)110で被覆されている。
すなわち、特許文献1では、第1及び第2のバンプ106、108からの機械的応力を有機樹脂膜110で吸収すると共に、有機樹脂膜110から放出される水分が誘電体層101に達するのを無機保護膜109で阻止し、これによりキャパシタの耐衝撃性と耐湿性を確保している。
また、特許文献2には、基板と、少なくとも2層の電極層と少なくとも1層の誘電体薄膜とを有してなり前記基板上に形成されたキャパシタ部と、前記キャパシタ部を覆うように形成された保護層と、前記保護層を貫通し前記キャパシタ部のいずれかの電極層に接続する引出導体とを有し、前記引出導体は前記電極層に接触している側から順に少なくとも密着層と、下地導体層と、アンダーバンプメタル層とからなり、前記密着層は前記下地導体層および前記アンダーバンプメタル層よりも薄く、前記下地導体層の外周端と前記アンダーバンプメタル層の外周端がずらされているとともに、前記密着層の外周端は前記下地導体層および前記アンダーバンプメタル層の外周端よりも外側まで延びて形成された薄膜キャパシタが提案されている。
特許文献2は、具体的には図5に示すように、基板111の表面に形成された密着層112上に第1の電極層113、誘電体薄膜114、及び第2の電極層115からなるキャパシタ部116を形成し、キャパシタ部116上に拡散抑制層117が形成されている。そして、第1の電極層113は密着層118及び下地導体層119を介して第1のアンダーバンプメタル層(第1の引出電極)120と電気的に接続され、かつ該第1のアンダーバンプメタル層120は第1のバンプ121に電気的に接続されている。また、第2の電極層115は密着層122及び下地導体層123を介して第2のアンダーバンプメタル層(第2の引出電極)124に電気的に接続され、かつ第2のアンダーバンプメタル層124は第2のバンプ125に電気的に接続されている。
そして、キャパシタ部116は無機保護膜126及び有機保護膜127で被覆され、さらに有機保護膜127は有機樹脂膜128で外装されている。有機樹脂膜128はソルダーレジストとしての作用を有し、第1及び第2のバンプ120、125に外部電子部品をはんだ接続する際に、はんだが第1及び第2のバンプ120、125の外方に流れるのを阻止している。
特開2004-214589号公報 特開2007-81325号公報
しかしながら、特許文献1及び2は、いずれも最外層が有機系の樹脂膜、すなわち有機樹脂膜110、128で被覆されており、したがってこれら有機樹脂膜110、128が周辺環境に晒されることとなる。このため、有機樹脂膜110、127、128が、周辺環境の水分を吸湿して膨張すると、応力が発生するおそれがある。そしてこの応力に起因して第1の引出電極105、120及び第2の引出電極107、124が無機保護膜109、126や有機保護膜110、127から剥離し、その結果、これら引出電極105、107、120、124と無機又は有機の保護膜109、126、110、127との界面から水分が浸入し、薄膜キャパシタの特性が劣化するおそれがある。
しかも、引出電極も周辺環境に晒されるか(特許文献1)、有機樹脂膜で被覆されているため(特許文献2)、周辺環境から吸った水分により電極腐食や界面の劣化が生じ、薄膜キャパシタの特性劣化を招くおそれがある。
本発明はこのような事情に鑑みなされたものであって、周辺環境の水分を吸湿することもなく、良好な信頼性を有する耐湿性の向上した薄膜キャパシタを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明に係る薄膜キャパシタは、誘電体薄膜の上下両面に電極膜が形成された少なくとも一つ以上の容量発生部を有するキャパシタ部と、外表面が有機材料で形成されて前記キャパシタ部を被覆する少なくとも一層以上の絶縁保護膜と、前記絶縁保護膜を貫通し、かつ前記容量発生部を構成する前記電極膜のうちの一方の電極膜に電気的に接続されると共に他方の電極膜と電気的に絶縁された一対の引出電極とを備え、前記引出電極は、外部電子部品との接続部位を除く部位が無機保護膜で被覆されていることを特徴としている。
また、本発明の薄膜キャパシタは、前記無機保護膜が、有機保護膜で被覆されていることを特徴としている。
さらに、本発明の薄膜キャパシタは、前記キャパシタ部が、最上層の電極膜の上面に前記誘電体薄膜と同一材料からなる絶縁体薄膜が形成されていることを特徴としている。
上記薄膜キャパシタによれば、誘電体薄膜の上下両面に電極膜が形成された少なくとも一つ以上の容量発生部を有するキャパシタ部と、外表面が有機材料で形成されて前記キャパシタ部を被覆する少なくとも一層以上の絶縁保護膜と、前記絶縁保護膜を貫通し、かつ前記容量発生部を構成する前記電極膜のうちの一方の電極膜に電気的に接続されると共に他方の電極膜と電気的に絶縁された一対の引出電極とを備え、前記引出電極は、外部電子部品との接続部位を除く部位が無機保護膜で被覆されているので、外表面が有機材料で形成された保護膜が周辺環境に晒されることがない。したがって、有機系絶縁膜の吸湿・膨張に起因して応力が発生するのを回避することができ、引出電極が絶縁膜から剥離するのを防止することができる。
そして、このように耐湿性が向上することから、キャパシタ部に水分が浸入するのを効果的に抑制することができ、電極腐食や界面劣化を防止することができる。
前記無機保護膜が、有機保護膜で被覆されているので、実装時に使用するはんだによる引出電極の腐食をより効果的に防止することができる。
また、前記キャパシタ部が、最上層の電極膜の上面に前記誘電体薄膜と同一材料からなる絶縁体薄膜が形成されているので、絶縁膜の成分が誘電体薄膜にまで拡散して特性低下を招くのを回避することができ、したがってキャパシタ部の絶縁抵抗が低下するのを抑制することができる。
本発明に係る薄膜キャパシタの一実施の形態を模式的に示す断面図である。 上記薄膜キャパシタの製造方法を示す製造工程図(1/2)である。 上記薄膜キャパシタの製造方法を示す製造工程図(2/2)である。 特許文献1に記載された薄膜キャパシタの断面図である。 特許文献2に記載された薄膜キャパシタの断面図である。
次に、本発明の実施の形態を図面に基づき詳説する。
図1は本発明に係る薄膜キャパシタの一実施の形態を模式的に示した断面図である。
この薄膜キャパシタは、SiOからなる酸化物層1が表面に形成されたSi単結晶基板(以下、単に「Si基板」という。)2上に密着層3が形成され、該密着層3の上面には第1の電極膜4、誘電体薄膜5、及び第2の電極膜6が順次形成され、さらに第2の電極膜6の表面には前記誘電体薄膜5と同一材料からなる絶縁体薄膜7が形成されている。そして、第1の電極膜4、誘電体薄膜5、第2の電極膜6で容量発生部を形成し、該容量発生部と絶縁体薄膜7とでキャパシタ部8を形成している。
キャパシタ部8は二層構造の絶縁膜9、すなわち膜厚200〜1000nmの無機絶縁膜10と膜厚2000〜10000nmの有機絶縁膜11とで上面及び側面が被覆されている。そして、有機絶縁膜11で後述する第1及び第2の外部接続電極からの機械的応力を吸収すると共に、無機絶縁膜10で有機絶縁膜11から放出される水分がキャパシタ部8に浸入するのを防いでいる。
第1の引出電極12及び第2の引出電極13は、互いに電気的に絶縁されると共に、絶縁膜9を貫通し、第1の引出電極12は第1の電極膜4に電気的に接続され、第2の引出電極13は第2の電極膜6に電気的に接続されている。
第1及び第2の引出電極12、13の上面には第1及第2の外部接続電極14、15が形成され、LSI等の外部電子部品がはんだ接続可能に構成されている。
第1及び第2の電極膜4、6に使用される導電性材料としては、導電性が良好で耐酸化性に優れた高融点の貴金属材料、例えば、Pt、Auを好んで使用することができる。尚、この第1及び第2の電極膜4、6の膜厚は、適宜の薄膜であれば特に限定されるものではないが、好ましくは100〜500nmに設定される。
また、誘電体薄膜5及び絶縁体薄膜7に使用される薄膜材料としては、高誘電率を有する誘電体材料が使用される。具体的には、(Ba,Sr)TiO(以下、「BST」という。)、SrTiO、BaTiOや、Pb(Zr,Ti)O、SrBiTi15等のビスマス層状化合物等を使用することができるが、これらの中ではBSTが好んで使用される。
また、誘電体薄膜5の膜厚としては、所望の静電容量を確保できるような膜厚であれば特に限定されるものではないが、好ましくは80〜150nm程度に設定される。
さらに、絶縁体薄膜7の膜厚としては、絶縁膜9の成分が誘電体薄膜5にまで拡散して特性低下を招かないような膜厚であれば特に限定されるものではないが、誘電体薄膜5と同様、好ましくは80〜150nm程度に設定される。
また、第1及び第2の引出電極12、13は、Ti等で形成された第1層とCu等で形成された第2層からなる二層構造とされ、第1層は、例えば100nmに形成され、第2層は、例えば1000nmに形成される。
また、外部接続電極14、15は、Ni等で形成された第1層とAu等で形成された第2層とからなる二層構造とされ、第1層は、例えば2000nmに形成され、第2層は、例えば200nmに形成される。
そして、本薄膜キャパシタは、第1及び第2の引出電極12、13の外部接続電極14、15の形成部位を除く上面を覆うように膜厚200〜1000nmの無機保護膜16が形成され、かつ該無機保護膜16の表面には膜厚が2000〜10000nmの有機保護膜17が形成されている。
尚、無機絶縁膜10及び無機保護膜16としては、SiN、SiO、Al、TiO等を使用することができ、有機絶縁膜11及び有機保護膜17としては、ポリイミド樹脂やエポキシ樹脂等を使用することができる。
次に、上記薄膜キャパシタの製造方法を図2及び図3に基づき詳述する。
まず、図2(a)に示すように、Si基板2に熱酸化処理を施し、膜厚500〜1000nmのSiOからなる酸化物層1を形成する。
次いで、化学溶液堆積(Chemical Solution Deposition;以下「CSD」という。)法により酸化物層1上に膜厚10〜100nmの密着層3を形成する。密着層3としては、BST、SrTiO、BaTiOや、Pb(Zr,Ti)O等のペロブスカイト化合物、SrBiTi15等のビスマス層状化合物等を使用することができるが、誘電体層と同材料が望ましい。例えば、BST膜を形成する場合は、Ba、Sr、Tiが、モル比で例えばBa:Sr:Ti=7:3:10に配合された成膜原料溶液を用意する。そして、この成膜原料溶液を酸化物層1上に塗布し、300〜400℃のホットプレ−ト上で乾燥させ、600〜700℃の温度で10〜60分間、熱処理を行って結晶化させ、BST膜を形成する。
次に、第1の導電層4′、第1の絶縁体層5′、第2の導電層6′及び第2の絶縁体層7′を順次成膜する。具体的には、RFマグネトロンスパッタ法により膜厚100〜500nmのPtやAuからなる第1の導電層4′を形成し、次いで、密着層3と同様、CSD法によりBST等からなる膜厚80〜150nmの第1の絶縁体層5′を形成し、その後、第1の導電層4′と同様、RFマグネトロンスパッタ法により膜厚100〜500nmのPtやAuからなる第2の導電層6′を形成する。さらに、CSD法によりBST等からなる膜厚80〜150nmの第2の絶縁体層7′を形成する。
次に、フォトリソグラフィー技術及びアルゴンイオンミリング法を使用し、図2(b)に示すように、絶縁体薄膜7、第2の電極膜6、誘電体薄膜5、及び第1の電極膜4を作製する。すなわち、フォトレジストを塗布してプリベークした後、フォトマスクを介して紫外光をフォトレジストに照射し、露光、現像、ポストベークを行なってフォトマスクパターンをレジストパターンに転写する。次いで、アルゴンイオンミリング法によりアルゴンイオンをエッチング面に衝突させて第2の絶縁体層7′、第2の導電層6′、第1の絶縁体層5′、第1の導電層4′、密着層3の所定領域をエッチングし、絶縁体薄膜7、第2の電極膜6、誘電体薄膜5及び第1の電極膜4を順次形成し、これによりキャパシタ部8が作製される。
そしてこの後、このキャパシタ部8を800〜900℃の温度で約30分間熱処理する。
次に、キャパシタ部8の上面及び側面、密着層3の側面を覆うように、スパッタリング法により膜厚200〜1000nmの無機材料からなる絶縁層を形成し、次いで、スピンコ−ト法で感光性樹脂材料を、前記絶縁層を覆うように塗布し、その後、125℃の温度で5分間加熱し、露光、現像処理を行った後、350℃で1時間程度加熱し、膜厚が2000〜10000nmの所定パターンの有機材料からなる絶縁層を形成する。
次に、有機材料からなる絶縁層をマスクとし、CHFガスを用い無機材料からなる絶縁層9及びSiOからなる酸化物層1をドライエッチングし、図2(c)に示すように、無機絶縁膜10及び有機絶縁膜11からなる絶縁膜9を形成し、第1の電極膜4及び第2の電極膜6の一部を表面露出させる。
次に、RFマグネトロンスパッタ法を使用し、第1及び第2の引出電極12、13となるべき2層の金属層を形成し、次いで、電解めっきを行って、二層構造のめっき皮膜を形成し、第1及び第2の外部接続電極14、15を形成する。そしてこの後、上述したフォトリソグラフィー技術を使用してフォトマスクパターンをレジストパターンに転写し、アルゴンイオンミリング法を使用してエッチングし、これにより、図3(d)に示すように、第1及び第2の外部接続電極14、15を上面に有する第1及び第2の引出電極12、13を形成する。
次に、図3(e)に示すように、スパッタリング法により第1及び第2の外部接続電極14、15の上面、絶縁膜9の上面及び側面、SiOからなる酸化物層1の側面を覆うように膜厚200〜1000nmの無機材料からなる絶縁層16′を成膜する。次いで、スピンコ−ト法で感光性樹脂材料を前記絶縁層を覆うように塗布し、その後、125℃の温度で5分間加熱し、露光、現像処理を行った後、350℃で1時間程度加熱し、膜厚が2000〜10000nmの有機保護膜17を形成する。
次に、有機保護膜17をマスクとし、CHFガスを用い無機材料からなる絶縁層16′をドライエッチングし、これにより図3(f)に示すように、外部接続電極14、15が表面露出し、無機保護膜16が形成され、薄膜キャパシタが得られる。
このように本実施の形態では、第1及び第2の引出電極12、13は、外部電子部品との接続部位を除く部位が無機保護膜16で被覆されているので、有機絶縁膜11が周辺環境に晒されることがない。したがって、有機絶縁膜11の吸湿・膨張に起因して応力が発生するのを回避することができ、第1及び第2の引出電極12、13が保護膜9から剥離してキャパシタ部8に水分が浸入するのを防止することができる。また、このように耐湿性が向上するので、電極腐食や界面劣化を防止することができる。
しかも、無機保護膜16が、有機保護膜17で被覆されているので、実装時に使用するはんだによる第1及び第2の引出電極12、13の腐食をより効果的に防止することができる。
また、キャパシタ部8は、第2の電極膜6の上面に絶縁体薄膜7が形成されているので、無機絶縁膜10の成分が誘電体薄膜5にまで拡散して特性低下を招くのを回避することができ、したがってキャパシタ部8の絶縁抵抗が低下するのを抑制することができる。
尚、本発明は上記実施の形態に限定されるものではない。例えば、上記実施の形態で示した各層の膜厚、形成方法、形成条件等は単なる例示であって、薄膜キャパシタとして所期の機能を損なわない範囲で任意に変更可能であるのはいうまでもない。
また、上記実施の形態では、キャパシタ部8が、一つの容量発生部を有する単層構造の場合について説明したが、二つ以上の容量発生部を有する多層構造の場合にも同様に適用できるのはいうまでもない。
次に、本発明の実施例を説明する。
上述した発明を実施するための形態に即して実施例試料を作製した。
表1は、各層の形成材料、膜厚、形成方法を示している。
Figure 2010225849
また、無機保護膜及び有機保護膜を形成しなかった以外は、実施例試料と同様の方法・手順により比較例試料を作製した。
そして、実施例試料及び比較例試料の各5個について、PCT(Pressure Cooker Test)を行い、信頼性を評価した。すなわち、温度121℃、相対湿度85%の高温多湿下、48時間放置し、短絡の有無、静電容量の低下率、及び抵抗値の低下率により、信頼性を評価した。
ここで、短絡テスト評価は、外部接続電極間を導通チェックして評価した。静電容量の評価は、PCT前後の静電容量を静電容量計で測定し、静電容量が10%以上低下したものを不良品と判定した。抵抗値の評価は、PCT前後の抵抗値を抵抗計で測定し、抵抗値が10%以上低下したものを不良品と判定した。
表2は、5個中の不良品個数を示している。
Figure 2010225849
表2から明らかなように実施例試料及び比較例試料共、短絡は生じず、静電容量の低下率も10%以内で良好であった。
しかしながら、比較例試料は、抵抗値が5個中2個で10%以上低下した。
これに対し本発明の実施例試料は、抵抗値が10%以上低下した試料はなく、耐湿性の向上を図れることが分かった。
周囲環境によって吸湿、膨張しないので、高温多湿下での用途に適した薄膜キャパシタを提供できる。
4 第1の電極膜
5 誘電体薄膜
6 第2の電極膜
7 絶縁体薄膜
8 キャパシタ部
9 絶縁膜
10 無機絶縁膜
11 有機絶縁膜
12 第1の引出電極
13 第2の引出電極
14 第1の外部接続電極
15 第2の外部接続電極
16 無機保護膜
17 有機保護膜

Claims (3)

  1. 第1の誘電体薄膜の下面に第1の電極膜が形成されると共に前記第1の誘電体薄膜の上面に第2の電極膜が形成されたキャパシタ部と、外表面が有機材料で形成されて前記キャパシタ部を被覆する少なくとも一層以上の絶縁保護膜と、該絶縁保護膜を貫通して前記第1及び第2の電極膜のうちのいずれか一方に電気的に接続されると共に、互いに電気的に絶縁された第1及び第2の引出電極とを備え、
    前記第1及び第2の引出電極は、外部電子部品との接続部位を除く部位が無機保護膜で被覆されていることを特徴とする薄膜キャパシタ。
  2. 前記無機保護膜が、有機保護膜で被覆されていることを特徴とする請求項1記載の薄膜キャパシタ。
  3. 前記キャパシタ部は、前記第2の電極膜の上面には前記第1の誘電体薄膜と同一材料からなる第2の誘電体薄膜が形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の薄膜キャパシタ。
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