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JP2015068173A - ブローバイガス通路の構造 - Google Patents

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JP2015068173A
JP2015068173A JP2013200047A JP2013200047A JP2015068173A JP 2015068173 A JP2015068173 A JP 2015068173A JP 2013200047 A JP2013200047 A JP 2013200047A JP 2013200047 A JP2013200047 A JP 2013200047A JP 2015068173 A JP2015068173 A JP 2015068173A
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鈴木 隆之
Takayuki Suzuki
隆之 鈴木
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Daihatsu Motor Co Ltd
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Daihatsu Motor Co Ltd
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Abstract

【課題】オイルパンに蓄えられている潤滑油の吸気通路への持ち去りをより一層低減する。【解決手段】ブローバイガスが溜まる内室と吸気通路とを連通するブローバイガス通路6の中途の部位において、ブローバイガス通路6の内側面の全周または略全周にわたって設けられ当該中途の部位の直下の部位と比較して内方に突出しているオイル返し部64を備えた。このようなものであれば、オイルパンに蓄えられている潤滑油の吸気通路への持ち去りをより一層低減することができる。【選択図】図2

Description

本発明は、内燃機関のクランク室に溜まるブローバイガスを換気するためのブローバイガス通路の構造に関する。
一般に、内燃機関のクランク室は、気筒及びピストンにより燃焼室から隔絶されている。しかし、この隔絶は完全なものではなく、内燃機関の圧縮行程では未燃焼ガスが、また膨張行程では燃焼ガスが、気筒とピストンとの隙間からクランク室内に漏洩する。漏洩したブローバイガスは、クランク室内に蓄えられている潤滑油の劣化や、内燃機関本体の腐食をもたらす。
そのために、従前より、クランク室に溜まるブローバイガスを換気する装置を実装することが通例となっている。例えば、下記特許文献1に記載のブローバイガス還流装置は、クランク室と吸気通路とを連通するブローバイガス通路を備えている。図9では、このブローバイガス通路A6を模式的に示している。クランク室内のブローバイガスは、シリンダブロック及びシリンダヘッドに形成されたブローバイガス通路A6を経由して、吸気通路に向けて送り出される。そして、ブローバイガスは吸気とともに気筒に充填されて、最終的に燃焼室内で再燃焼される。
ブローバイガス中に含まれている潤滑油が、ブローバイガスの流れに乗って吸気通路側へ持ち去られるのを抑制するために、前記ブローバイガス還流装置では、ブローバイガス通路A6を屈曲形状にしている。この屈曲形状により、ブローバイガスから潤滑油を分離するとともに、分離された潤滑油の吸気通路側への移送を抑制している。詳述すれば、クランク室内のブローバイガスが吸気通路側へ移動する途中で、上下側の通路A61、A62が位置ずれして連結される油分離室A63を通過する。この通過の過程で、ブローバイガスに含まれているオイルミストが、油分離室A63の内壁面等との接触を通じて液化され、ブローバイガスから分離される。分離され液化された潤滑油は、吸気通路側に送り込まれることはない。そのため、オイルパンに蓄えられている潤滑油の吸気通路への持ち去りをある程度抑制することができる。
しかしながら、潤滑油がクランクシャフトによって叩き上げられてブローバイガス通路A6の入口近傍の内壁面に付着した泡状のものは、図9において黒塗り矢印で示すように、ブローバイガス通路A6の内壁面を伝い上がりながら、吸気通路側に排出されてしまう。詳述すれば、ピストン冷却用のオイルジェットノズルからピストン背面に向けて噴射された潤滑油が、回転中のクランクシャフトの上に落下して撹拌され、気泡を巻き込んだ泡状の潤滑油となってブローバイガス通路A6内に入り込む。泡状の潤滑油は、ブローバイガスの流れに押されて上側に流されながら互いにくっつき合い、ブローバイガスとともに吸気通路側に移送される。またミスト状のものも、ブローバイガス通路A6内で液滴に変化し、ブローバイガス通路の内壁面を伝い上がりながら、吸気通路側に排出されてしまう。
すなわち、従来のものでは、ブローバイガス通路A6の壁面を伝って上側へと移動する、特に、油分離室A63の下面A631側を伝って上側に移動する潤滑油については、持ち去りを十分に抑制することができないという不具合がある。
実開平5−77523号公報
本発明は、オイルパンに蓄えられている潤滑油の吸気通路への持ち去りをより一層低減することを所期の目的としている。
本発明では、ブローバイガスが溜まる内室と吸気通路とを連通するブローバイガス通路の中途の部位において、ブローバイガス通路の内側面の全周または略全周にわたって設けられ当該中途の部位の直下の部位と比較して内方に突出しているオイル返し部を備えたことを特徴とするブローバイガス通路の構造を構成した。ここで、内室とは、ブローバイガスが発生するクランク室や、クランク室に連通しているカム室等を包括した概念である。
このようなものであれば、ブローバイガス通路の内側面を伝って上側に移動する潤滑油をせき止めて、オイルパンに蓄えられている潤滑油の吸気通路への持ち去りをより一層低減することができる。
前記内室と連通する下部ブローバイガス通路と、前記吸気通路と連通する上部ブローバイガス通路との接続箇所に取り付けられる取付部材によって前記オイル返し部が形成されたものが好ましい。
また、好適な一態様としては、一端側が前記内室と連通するとともに他端側が前記オイル返し部が設けられる空間部に接続する下部ブローバイガス通路と、一端側が前記空間部に接続するとともに他端側が前記吸気通路と連通する上部ブローバイガス通路とを備え、前記下部ブローバイガス通路の他端側と前記上部ブローバイガス通路の一端側とがその軸心に対して直交する方向に沿って配されているものが挙げられる。換言すれば、下部ブローバイガス通路と上部ブローバイガス通路とが位置ずれしているものが好ましい。
本発明によれば、オイルパンに蓄えられている潤滑油の吸気通路への持ち去りをより一層低減することができる。
本発明の第1実施形態におけるシリンダブロックを示す断面図。 同実施形態のブローバイガス通路の要部を示す断面図。 同実施形態の突出部形成部材を示す斜視図。 本発明の第2実施形態におけるブローバイガス通路の要部を示す断面図。 本発明の第3実施形態におけるブローバイガス通路の要部を示す断面図。 本発明の第4実施形態におけるブローバイガス通路の要部を示す断面図。 本発明の第5実施形態におけるブローバイガス通路の要部を示す断面図。 本発明の第6実施形態におけるブローバイガス通路の要部を示す断面図。 従来のブローバイガス通路の要部を示す断面図。
<第1実施形態(図1〜図3)>
本発明の第1実施形態を、図1〜図3を参照して説明する。
本実施形態における車両用内燃機関に付帯するブローバイガス還流装置は、図示しない内室(クランク室、カム室)で発生するブローバイガスから、当該ブローバイガス中に含まれるオイルミスト及び当該ブローバイガスの流れに伴って吸気通路側に運ばれる泡状や液滴に変化した潤滑油を分離する。そして、潤滑油が分離されたブローバイガスを吸気通路に送り出すとともに、分離した潤滑油を内燃機関のオイル溜まり部(クランクケースまたはオイルパン等)へ戻すようにするものである。
ブローバイガス還流装置の一部を形成する本実施形態のブローバイガス通路6の構造は、ブローバイガスが溜まる内室に下端611が連通する下部ブローバイガス通路61と、前記下部ブローバイガス通路61の上端612に接続し当該下部ブローバイガス通路61における上端612よりも幅広な空間部63と、前記空間部63に下端621が接続するとともに吸気通路に上端622が連通する上部ブローバイガス通路62と、前記下部ブローバイガス通路61における上端612に設けられ前記下部ブローバイガス通路61内に突出するオイル返し部64とを備えてなる。上下のブローバイガス通路61、62及び空間部63は、アルミダイカスト製のシリンダブロック60に形成されるものである。
下部ブローバイガス通路61は、その一端611がクランク室に接続し、他端612が前記空間部63の下面側に接続しており、クランク室を空間部63に連通せしめる。詳述すれば、下部ブローバイガス通路61は、シリンダブロック60の下半分に設けられるものであって、クランク室側へ向けて開放され、かつ、シリンダヘッドカバー側へ向かうように鋳抜きで形成されている。下部ブローバイガス通路61は、シリンダブロック60の上下方向(シリンダボアの中心軸線とほぼ平行)に設けられている。
上部ブローバイガス通路62は、その一端621が前記空間部63に接続し、他端622がシリンダヘッドカバー等を介して吸気通路(におけるスロットルバルブ)の下流側に連通しており、空間部63を吸気通路に連通せしめる。詳述すれば、上部ブローバイガス通路62は、シリンダブロック60の上半分に設けられるものであって、シリンダヘッドカバー側へ向けて開放され、かつ、クランク室側へ向かうように鋳抜きで形成されている。上部ブローバイガス通路62は、シリンダブロック60の上下方向(シリンダボアの中心軸線とほぼ平行)に設けられている。
空間部63は、シリンダブロック60の側壁に設けられるものであって、外側へ向けて開放され、かつ、前記下部ブローバイガス通路61の上端612と上部ブローバイガス通路62の下端621とを連通するように、ドリルなどを用いる切削加工により形成されている。空間部63は、シリンダブロック60の幅方向に設けられている。
なお、空間部63はシリンダブロック60の奥側で閉塞しており、鋳抜きで形成した段階で上端側が閉塞されている下部ブローバイガス通路61と、鋳抜きで形成した段階で下端側が閉塞されている上部ブローバイガス通路62とが、後から空間部63を形成したときに連通されるようになっている。空間部63の開口端部631は、取付部材7が挿入された後、蓋部材8(例えば、プラグ)が取り付けられることによって閉鎖される。
しかして、本実施形態のブローバイガス通路6においては、前記下部ブローバイガス通路61と前記空間部63との接続箇所に形成された第1の開口部613の中心が、前記上部ブローバイガス通路62と前記空間部63との接続箇所に形成された第2の開口部623の中心に対してずれた位置に形成されている。詳述すれば、シリンダブロック60下面から上方に延びる下部ブローバイガス通路61の軸心と、シリンダブロック60上面から下方に延びる上部ブローバイガス通路62の軸心とが、それらの軸心に対して直交する方向に沿ってオフセット(位置ずれ)しており、下部ブローバイガス通路61の軸心の方が上部ブローバイガス通路62の軸心よりもシリンダブロック60の外側にある。
オイル返し部64は、前記空間部63内に配された取付部材7によって形成されたものである。取付部材7は、前記シリンダブロック60とは別体で構成され、前記空間部63に外側から取り付けることが可能なものである。取付部材7は、具体的には、図3に示すような両側の端部71、72が開口した円筒形状をなすスリーブである。取付部材7の円筒面には、前記第1の開口部613よりも径の小さい平面視円形状をなす貫通孔73が形成されている。
本実施形態では、取付部材7が空間部63に圧入されることによってオイル返し部64の位置決めがなされる。取付部材7を空間部63内に挿入して装着した状態で、貫通孔73の周辺部分が下部ブローバイガス通路61の径方向内側に向かって突出するオイル返し部64を形成することとなる。本実施形態のオイル返し部64は、下部ブローバイガス通路61の内側面全周にわたって設けられている。
また、本実施形態の下部ブローバイガス通路61の入口(下端611)には、液滴状の潤滑油の侵入を抑制するための図示しない防止壁を設けている。
次に、本実施形態のブローバイガス通路6を通過するブローバイガスの流れについて説明する。図2では、ブローバイガスの流れを白抜き矢印で模式的に示すとともに、壁面を伝い上がる泡状の潤滑油や液滴に変化した潤滑油、及び、オイル返し部64にせき止められてクランク室側に落ちる潤滑油を黒塗り矢印で模式的に示している。
まず、シリンダ側からクランク室側に吹き抜けたブローバイガスは、オイルミスト等を含んだ状態でクランク室から下部ブローバイガス通路61内に入り込む。その際、防止壁に当たった潤滑油はオイルパン側へ落ちるが、防止壁が形成する隙間からオイルミスト等を含んだブローバイガスとともに、泡状の潤滑油や液滴に変化した潤滑油が下部ブローバイガス通路61を上昇する。
下部ブローバイガス通路61内のブローバイガスの一部及び壁面を伝い上がる潤滑油は、空間部63に流れ込む前にオイル返し部64に当たる。その際、上下方向に延びる下部ブローバイガス通路61に対して直交する方向に延出したオイル返し部64によって、泡状の潤滑油や液滴に変化した潤滑油のそれ以上の上昇が阻まれ、重力により下部ブローバイガス通路61の下側、すなわち、オイルパン側へと戻される。
なお、オイル返し部64を避けるようにして第1の貫通孔73から空間部63に流れ込んだブローバイガスは、膨張し、この膨張によってブローバイガスの流速が低下する。これによりブローバイガス中に混入するオイルミストの一部が分離され、液滴に変化した潤滑油が空間部63内の壁面等に付着する。オイル返し部64内で液滴に変化した潤滑油が吸気通路側へ移送されることはない。
下部ブローバイガス通路61と上部ブローバイガス通路62とは位置ずれして配置されているため、空間部63内に入ったブローバイガスは、空間部63の上面に当たり屈曲しながら上昇し、上部ブローバイガス通路62内に入る。
このようにして、上部ブローバイガス通路62内では、通路内の壁面を伝って下流側へと移動する泡状の潤滑油や液滴状に変化した潤滑油、及び、ブローバイガスに混入されて下流側へと流される潤滑油の量が、下部ブローバイガス通路61に比べて大幅に低減した状態となる。
なお、オイル返し部64を通過して空間部63内に入り込んでしまった泡状の潤滑油や液滴に変化した潤滑油は、空間部63の下部空間の隅に形成されるよどみ部、より具体的には、オイル返し部64の反対面側であって第1の貫通孔73から離れた位置に溜まることとなる。このよどみ部に移動した潤滑油は、ブローバイガスに曝されにくくなるため、ブローバイガスに押されて吸気通路側へ移動しにくい。したがって、泡状の潤滑油や液滴に変化した潤滑油が仮にオイル返し部64を上がってきたとしても、吸気通路側への潤滑油の持ち去りを抑制できる。また、このよどみ部に溜まった潤滑油は、例えば内燃機関の停止後に、第1の貫通孔73及び下部ブローバイガス通路61を通ってオイルパン側へと流下する。
本実施形態では、ブローバイガスが溜まるクランク室と吸気通路とを連通するブローバイガス通路6の中途の部位において、ブローバイガス通路6の内側面の全周にわたって設けられ当該中途の部位の直下の部位と比較して内方に突出しているオイル返し部64を備えてなる。
このような構造であるため、クランク室内のブローバイガスが下部ブローバイガス通路61の上端612から空間部63に流れ込むときに、泡状の潤滑油や液滴に変化した潤滑油がオイル返し部64でせき止められ、潤滑油の持ち去りをより一層低減できる。
本実施形態では、下部ブローバイガス通路61の内側面全周にわたって前記オイル返し部64を形成したので、下部ブローバイガス通路61における側壁面を伝い上がってきた泡状の潤滑油または液滴に変化した潤滑油を、どの位置においてもオイル返し部64でせき止めてオイル切りすることが可能となる。そのため、オイルパンに貯留された潤滑油の吸気通路側への持ち去り量を低減できる。
また、前記クランク室と連通する下部ブローバイガス通路61と、前記吸気通路と連通する上部ブローバイガス通路62との接続箇所に取り付けられる取付部材7によって前記オイル返し部64が形成されたものである。そのため、シリンダブロック60の組み付け段階で開口端部631が外部と連通している空間部63を利用して取付部材7を挿入することが可能である。すなわち、従来のシリンダブロック60の構造に、取付部材7の一部品を追加するだけでよく、また、オイル返し部64の形成のために複雑な加工を必要とせず、潤滑油の持ち去り抑制を比較的安価な構成で実現できる。
さらに、本実施形態では、一端611側が前記クランク室と連通するとともに他端612側が前記オイル返し部64が設けられる空間部63に接続する下部ブローバイガス通路61と、一端621側が前記空間部63に接続するとともに他端622側が前記吸気通路と連通する上部ブローバイガス通路62とを備え、前記下部ブローバイガス通路61の他端612側と前記上部ブローバイガス通路62の一端621側とがその軸心に対して直交する方向に沿って配されている。
そのため、第1の開口部613と第2の開口部623との間の距離、すなわち、ブローバイガスが通過する空間部63の距離を長くすることができ、下部ブローバイガス通路61から空間部63に入ることによって一旦流れが遅くなったブローバイガスから潤滑油を分離することが容易となり、これによって一層、潤滑油の持ち去り量を低減させることができる。また、ブローバイガスは互いに位置ずれして配置される上下のブローバイガス通路61、62により屈曲しながら上昇するとともに、空間部63により膨張する。このような膨張と屈曲作用により、ブローバイガス内の潤滑油の分離が促進される。
<第2実施形態(図4)>
次に、本発明の第2実施形態を、図4を参照して説明する。なお、第1実施形態と同一またはこれに対応する部分には同一の符号を付して説明を省略する。
本実施形態のブローバイガス通路6の構造は、前述した第1実施形態のものと取付部材7の構造が異なっている。具体的には、本実施形態の取付部材7と蓋部材8(プラグ)とは、一体に形成されている。そのため、取付部材7の他端72は蓋部材8に対応する部分によって閉鎖されている。
このようなものであれば、第1実施形態に準じた態様で、ブローバイガス及び泡状の潤滑油や液滴に変化した潤滑油が移動することとなる。
そして、上部ブローバイガス通路62内では、通路内の壁面を伝って下流側へと移動する泡状の潤滑油や液滴状に変化した潤滑油、及び、ブローバイガスに混入されて下流側へと流される潤滑油の量が、下部ブローバイガス通路61に比べて大幅に低減した状態となる。
本実施形態のブローバイガス通路6の構造によれば、第1実施形態と同一またはこれに準じた効果が得られる。なお、本実施形態のようなものであれば、上述した実施形態に比べて部品点数及び組付加工数を減らすことができる。
<第3実施形態(図5)>
次に、本発明の第3実施形態を、図5を参照して説明する。なお、第1実施形態と同一またはこれに対応する部分には同一の符号を付して説明を省略する。
本実施形態のブローバイガス通路6の構造は、前記下部ブローバイガス通路61における上端612に設けられ前記下部ブローバイガス通路61内に突出する第1のオイル返し部64の他に、上部ブローバイガス通路62の下端621に設けられ前記上部ブローバイガス通路62内に突出する第2のオイル返し部65をさらに備えたものであり、前述した第1実施形態のものと取付部材7の構造が異なっている。具体的には、取付部材7の円筒面には、前記第1の開口部613よりも径の小さい平面視円形状をなす第1の貫通孔73が形成されているとともに、この第1の貫通孔73に対して当該取付部材7の軸を挟んだ反対側の円筒面には、前記第2の開口部623よりも径の小さい平面視円形状をなす第2の貫通孔74が形成されている。
取付部材7を空間部63内に挿入して装着した状態で、第2の貫通孔74の周辺部分が上部ブローバイガス通路62の径方向内側に向かって突出する第2のオイル返し部65を形成することとなる。本実施形態のオイル返し部65は、上部ブローバイガス通路62の内側面全周にわたって設けられ、当該オイル返し部65の下部(空間部63)側よりも内方に突出している。
このようなものであれば、第1実施形態に準じた態様で、ブローバイガス及び泡状の潤滑油や液滴に変化した潤滑油が移動することとなる。
その際、第1のオイル返し部64を通過してしまった泡状の潤滑油や液滴に変化した潤滑油があれば、これらは、空間部63から上部ブローバイガス通路62に流れ込む前に第2のオイル返し部65に当たる。そして、上下方向に延びる上部ブローバイガス通路62に対して直交する方向に延出した第2のオイル返し部65によって、泡状の潤滑油や液滴に変化した潤滑油のそれ以上の上昇が阻まれ、重力により空間部63側、ひいては、下部ブローバイガス通路61の下側及びオイルパン側へと戻される。なお、潤滑油は、第1のオイル返し部64に関係する部分についてのみ図示しているが、第2のオイル返し部65についても第1のオイル返し部64に準じた流れが形成されている。
そして、上部ブローバイガス通路62内では、通路内の壁面を伝って下流側へと移動する泡状の潤滑油や液滴状に変化した潤滑油、及び、ブローバイガスに混入されて下流側へと流される潤滑油の量が、下部ブローバイガス通路61に比べて大幅に低減した状態となる。
本実施形態のブローバイガス通路6の構造によれば、第1実施形態と同一またはこれに準じた効果が得られる。なお、本実施形態のように空間部63の入口と出口の両側にオイル返し部64、65を備えたもの、すなわち、複数のオイル返し部64、65を備えたものであれば、上述した実施形態に示した空間部63の入口のみにオイル返し部64を設けたものに比べて、潤滑油の持ち去り抑制効果をより一層発揮させることができる。
<第4実施形態(図6)>
次に、本発明の第4実施形態を、図6を参照して説明する。なお、第1実施形態と同一またはこれに対応する部分には同一の符号を付して説明を省略する。
本実施形態のブローバイガス通路6の構造は、前述した第1実施形態のものと比べて下部ブローバイガス通路61と上部ブローバイガス通路62との相対位置関係が異なっている。具体的には、前記下部ブローバイガス通路61と前記空間部63との接続箇所に形成された第1の開口部613の中心が、前記上部ブローバイガス通路62と前記空間部63との接続箇所に形成された第2の開口部623の中心と一致する位置に形成されている。そのため、取付部材7の円筒面には、前記第1の開口部613よりも径の小さい平面視円形状をなす第1の貫通孔73が形成されているとともに、この第1の貫通孔73に対して当該取付部材7の軸を挟んだ反対側の円筒面には、前記第2の開口部623よりも径の小さい平面視円形状をなす第2の貫通孔74が形成されており、第1の貫通孔73の中心と第2の貫通孔74の中心とが一致している。
このようなものであれば、第1実施形態に準じた態様で、ブローバイガス及び泡状の潤滑油や液滴に変化した潤滑油が移動することとなる。
なお、下部ブローバイガス通路61と上部ブローバイガス通路62とは、位置ずれすることなく配置されているため、空間部63内に入ったブローバイガスは、そのまま直進して上部ブローバイガス通路62内に入る。その際、第1のオイル返し部64を通過してしまった泡状の潤滑油や液滴に変化した潤滑油があれば、これらは、空間部63から上部ブローバイガス通路62に流れ込む前に第2のオイル返し部65に当たる。そして、上下方向に延びる上部ブローバイガス通路62に対して直交する方向に延出した第2のオイル返し部65によって、泡状の潤滑油や液滴に変化した潤滑油のそれ以上の上昇が阻まれ、重力により空間部63側、ひいては、下部ブローバイガス通路61の下側及びオイルパン側へと戻される。
このようにして、上部ブローバイガス通路62内では、通路内の壁面を伝って下流側へと移動する泡状の潤滑油や液滴状に変化した潤滑油、及び、ブローバイガスに混入されて下流側へと流される潤滑油の量が、下部ブローバイガス通路61に比べて大幅に低減した状態となる。
本実施形態におけるブローバイガス通路6の構造によれば、第1実施形態と同一またはこれに準じた効果が得られる。
<第5実施形態(図7)>
次に、本発明の第5実施形態を、図7を参照して説明する。なお、第1実施形態と同一またはこれに対応する部分には同一の符号を付して説明を省略する。
本実施形態のブローバイガス通路6の構造は、前述した第1実施形態のものと比べて下部ブローバイガス通路61と上部ブローバイガス通路62との相対位置関係が異なっている。具体的には、前記下部ブローバイガス通路61と前記空間部63との接続箇所に形成された第1の開口部613の中心が、前記上部ブローバイガス通路62と前記空間部63との接続箇所に形成された第2の開口部623の中心と一致する位置に形成されている第4の実施形態に準じたものである。
また、本実施形態のブローバイガス通路6の構造は、前述した第1実施形態のものと空間部63の構造が異なっている。具体的には、空間部63は、シリンダブロックの外側に開口しないものである。
さらに、本実施形態のブローバイガス通路6の構造は、前述した第1実施形態のものとオイル返し部64が異なっている。具体的には、本実施形態のオイル返し部64は、前記ブローバイガス通路6を形成する部材(例えば、シリンダブロック、シリンダヘッド等)に一体に形成されるものである。オイル返し部64は、下部ブローバイガス通路61の内側面全周にわたって設けられており、当該オイル返し部64の下部(下部ブローバイガス通路61)側よりも内方に突出している。このオイル返し部64の突出端間によって、前記第1の開口部613よりも径の小さい平面視円形状をなす孔70が形成されている。
このようなものであれば、第4実施形態に準じた態様で、ブローバイガス及び泡状の潤滑油や液滴に変化した潤滑油が移動することとなる。
本実施形態のブローバイガス通路6の構造によれば、第1実施形態と同一またはこれに準じた効果が得られる。さらに、本実施形態のオイル返し部64はシリンダブロック等に一体に形成されるので、前述した実施形態のような取付部材が不要となり、部品点数及び工数の削減を行うことができる。
<第6実施形態(図8)>
次に、本発明の第6実施形態を、図8を参照して説明する。なお、第1実施形態と同一またはこれに対応する部分には同一の符号を付して説明を省略する。
本実施形態のブローバイガス通路6の構造は、上部ブローバイガス通路62の下端621に設けられ前記上部ブローバイガス通路62内に突出するオイル返し部65を備えたものであり、下部ブローバイガス通路61の一端611にはオイル返し部が設けられていない。具体的には、本実施形態のオイル返し部65は、前述した第5実施形態のものと同様に、前記ブローバイガス通路6を形成する部材(例えば、シリンダブロック、シリンダヘッド等)に一体に形成されるものである。オイル返し部65は、上部ブローバイガス通路62の内側面の略全周にわたって設けられており、当該オイル返し部65の下部(空間部63)側よりも内方に突出している。このオイル返し部65の突出端間には、前記第2の開口部623よりも径の小さい平面視円形状をなす孔70が形成されている。
また、本実施形態のブローバイガス通路6の構造は、前述した第1実施形態のものと空間部63の構造が異なっている。具体的には、空間部63は、シリンダブロックの外側に開口しないものである。
このようなものであれば、第1実施形態に準じた態様で、ブローバイガス及び泡状の潤滑油や液滴に変化した潤滑油が移動することとなる。なお、本実施形態のようなものであれば、上下方向に延びる上部ブローバイガス通路62に対して直交する方向に延出したオイル返し部65によって、泡状の潤滑油や液滴に変化した潤滑油のそれ以上の上昇が阻まれオイルパン側へと戻されるだけでなく、上下方向に延びる下部ブローバイガス通路61に対して直交する方向に延出する空間部63の上面側が、オイル返し部66の役割を果たすこととなる。すなわち、このオイル返し部66によって、前記オイル返し部65が設けられているのと反対側の内側面を伝って上がってきた泡状の潤滑油や液滴に変化した潤滑油のそれ以上の上昇を阻止できる。
本実施形態のブローバイガス通路6の構造によれば、第1実施形態と同一またはこれに準じた効果が得られる。
なお、本発明は以上に詳述した実施形態に限られるものではない。
例えば、オイル返し部の大きさ及び形状は、上述したものに限られず種々変更可能である。また、オイル返し部はブローバイガス通路の内側面の全周にわたって設けられるものに限られず、本発明の効果を奏する範囲内で切り欠きや孔が形成されて、ブローバイガス通路の内側面の略全周にわたって設けられるものであってもよい。
さらに、オイル返し部を形成する取付部材の形状は、図示した円筒形状のものの他、例えば板状のものやブロック状のもの等種々変更可能である。
その他各部の具体的構成は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
本発明は、車両等に搭載される内燃機関のブローバイガス通路の構造に適用することができる。
6…ブローバイガス通路
61…下部ブローバイガス通路
62…上部ブローバイガス通路
63…空間部
64、65…オイル返し部
7…取付部材

Claims (3)

  1. ブローバイガスが溜まる内室と吸気通路とを連通するブローバイガス通路の中途の部位において、ブローバイガス通路の内側面の全周または略全周にわたって設けられ当該中途の部位の直下の部位と比較して内方に突出しているオイル返し部を備えたことを特徴とするブローバイガス通路の構造。
  2. 前記内室と連通する下部ブローバイガス通路と、前記吸気通路と連通する上部ブローバイガス通路との接続箇所に取り付けられる取付部材によって前記オイル返し部が形成されたものである請求項1記載のブローバイガス通路の構造。
  3. 一端側が前記内室と連通するとともに他端側が前記オイル返し部が設けられる空間部に接続する下部ブローバイガス通路と、
    一端側が前記空間部に接続するとともに他端側が前記吸気通路と連通する上部ブローバイガス通路とを備え、
    前記下部ブローバイガス通路の他端側と前記上部ブローバイガス通路の一端側とがその軸心に対して直交する方向に沿って配されている請求項1または2記載のブローバイガス通路の構造。
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