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JP2015001732A - ベルト駆動装置及び画像形成装置 - Google Patents

ベルト駆動装置及び画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】複数のローラに張架された無端状のベルトの寄り及び/又は斜行の補正の精度を向上することのできるベルト駆動装置及び画像形成装置を提供する。
【解決手段】斜行量情報に基づいて、2個のステアリングローラを同位相に傾動させることで、寄り位置を変化させずに斜行を補正する。また、位置情報に基づいて、2個のステアリングローラを逆位相で傾動させることで、斜行量を変化させずに寄りを補正する。
【選択図】図7

Description

本発明は、無端状のベルトの寄りや斜行を補正する制御を行うベルト駆動装置及び画像形成装置に関するものである。
従来、例えば電子写真方式の画像形成装置として、感光体上のトナー像を転写材に転写するための無端状のベルト(以下、単に「ベルト」ともいう。)を採用しているものがある。例えば、感光体から転写されるトナー像を担持する中間転写体、又は感光体からのトナー像を転写する転写材を担持して搬送する転写材担持体として、ベルトを採用した画像形成装置がある。
中間転写体や転写材担持体などにベルトを採用した画像形成装置では、数多くの機能の向上を図ることが可能になった。例えば、中間転写体にベルトを採用する場合、ベルト上で複数色のトナー像の重ね合わせを行うので、湿度の変化等に伴う転写材の抵抗値の変動の影響を受けにくいなどの利点がある。しかし、ベルトを採用した場合に特有である、駆動時のベルトの幅方向の位置の変化(「寄り」ともいう。)や、ベルトの上流と下流におけるベルトの幅方向の相対的な位置の誤差である斜行(「傾き」ともいう。)が発生することがある。寄りが大きいと、ベルトの寄り切りの発生によるベルトの破損のおそれがある。また、斜行が存在すると、特にフルカラー画像形成装置の場合に各色間の色ずれが発生する。
ベルトの駆動時の寄りや斜行などの現象は、ベルト駆動機構やベルト自身の機械的精度によって発生することがある。また、その他、ベルトの特性変化、転写材が転写材供給機構から転写材担持体としてのベルトに突入することで生じるベルトの振動など、外部から加えられる様々な力などによって発生することがある。そのため、このベルトの寄りや斜行などの発生を抑制する手段や発生した寄りや斜行などを補正する手段を設けることが望まれる。
ベルトの寄りや斜行などが生じた場合にこれらを補正する手段としては、次のようなものがある。
特許文献1では、画像形成部の上流と下流にベルトの幅方向(ここでは、「寄り方向」ともいう。)の位置(ここでは、「寄り位置」ともいう。)を検出するセンサを設け、上流と下流に面外偏角方向に傾動可能なステアリングローラを配置した構成とする。そして、上流と下流に配置したセンサに基づく寄り位置情報から上流のステアリングを傾動し、2個のセンサに基づく斜行量情報から下流のステアリングローラを傾動している。
また、特許文献2では、寄り位置情報から面外偏角方向に下流のステアリングローラを傾動し、斜行量情報からスラスト方向に上流の張架ローラを変位させている。又は、斜行量情報から面内偏角方向に上流のステアリングローラを傾動している。
特開2006−76784号公報 特開2011−170081号公報
しかしながら、特許文献1に記載されるように、斜行の補正を1個のステアリングローラの面外偏角方向の傾動で行った場合、斜行量の変化と寄り位置の変化の双方が同時に発生してしまう。また、寄りの補正も同様で、1個のステアリングローラの面外偏角方向の傾動で行った場合、斜行量の変化と寄り位置の変化の双方が同時に発生してしまう。そのため、斜行の補正と寄りの補正とが干渉しあい、斜行の補正と寄りの補正を早急に精度良く行うことは難しい。
このことから、ベルトの搬送を開始してからベルトの斜行量と寄り位置が目標値に安定するまで時間がかかり、その結果、操作者が印刷の開始を指示してから画像形成した転写材を出力するまでの時間がかかってしまうことがある。また、斜行の補正と寄りの補正とが干渉をおこすので、斜行の補正精度が低くなり、出力画像の色ずれや色むらなどが発生することがある。さらに、色ずれの低減のために斜行の補正の制御ゲインを大きくすることによって、斜行の補正性能を向上させようと試みても、斜行量の変化だけでなく寄り位置の変化が同時に生じるために制御系が発振を起こすことがある。そのため、現実にはダブルステアリング機構が持つ性能を十分に活かすまでに制御ゲインを大きくすることはできず、斜行の補正性能の向上には限界がある。
また、特許文献2に記載されるように、張架ローラをスラスト方向への変位させることで斜行の補正を行った場合にも、特許文献1の場合と同様、斜行量の変化と寄り位置の変化の双方が同時に発生してしまう。そのため、特許文献1の場合と同様の課題が生じる。
また、特許文献2に記載されているように、面内偏角方向にステアリングローラを傾動することにより斜行の補正を行うと、ベルトが搬送方向に変位するので、副走査の色ずれに悪影響を及ぼす問題が生じる。
したがって、本発明の目的は、複数のローラに張架された無端状のベルトの寄り及び/又は斜行の補正の精度を向上することのできるベルト駆動装置及び画像形成装置を提供することである。
上記目的は本発明に係るベルト駆動装置及び画像形成装置にて達成される。要約すれば、本発明の第1の態様は、無端状のベルトと、前記ベルトを張架する複数のローラであって、前記ベルトの搬送方向において前記ベルトがその上に画像を受容する画像受容面を介して上流側と下流側にそれぞれ配置された、前記ベルトの搬送方向と交差する方向における前記ベルトの位置を変更するための第1、第2ステアリングローラを備えた複数のローラと、前記第1、第2ステアリングローラをそれぞれ傾動させる傾動手段と、前記ベルトの搬送方向に対する前記ベルトの斜行量を検知する検知手段と、を有する画像形成装置において、前記傾動手段は、前記検知手段の検知結果に基づいて、前記第1、第2ステアリングローラを同期して同方向に傾動させることを特徴とするベルト駆動装置である。
本発明の第2の態様によれば、無端状のベルトと、前記ベルトを張架する複数のローラであって、前記ベルトの搬送方向において前記ベルトがその上に画像を受容する画像受容面を介して上流側と下流側にそれぞれ配置された、前記ベルトの搬送方向と交差する方向における前記ベルトの位置を変更するための第1、第2ステアリングローラを備えた複数のローラと、前記第1、第2ステアリングローラをそれぞれ傾動させる傾動手段と、
前記ベルトの搬送方向と交差する方向における前記ベルトの位置を検知する検知手段と、を有する画像形成装置において、前記傾動手段は、前記検知手段の検知結果に基づいて、前記第1、第2ステアリングローラを同期して逆方向に傾動させることを特徴とするベルト駆動装置が提供される。
本発明の第3の態様によれば、無端状のベルトと、前記ベルトを張架する複数のローラであって、前記ベルトの搬送方向において前記ベルトがその上に画像を受容する画像受容面を介して上流側と下流側にそれぞれ配置された、前記ベルトの搬送方向と交差する方向における前記ベルトの位置を変更するための第1、第2ステアリングローラを備えた複数のローラと、前記第1、第2ステアリングローラをそれぞれ傾動させる傾動手段と、前記ベルトの搬送方向に対する前記ベルトの斜行量を検知する第1検知手段と、前記ベルトの搬送方向と交差する方向における前記ベルトの位置を検知する第2検知手段と、を有する画像形成装置において、前記傾動手段は、前記第1検知手段の検知結果に基づいて前記第1、第2ステアリングローラを同期して同方向に傾動させるように第1ステアリングローラを傾動させるための制御量と、前記第2検知手段の検知結果に基づいて前記第1、第2ステアリングローラを同期して逆方向に傾動させるように前記第1ステアリングローラを傾動させるための制御量と、を加算した結果に基づいて、前記第1ステアリングローラを傾動させ、前記第1検知手段の検知結果に基づいて前記第1、第2ステアリングローラを同期して同方向に傾動させるように第2ステアリングローラを傾動させるための制御量と、前記第2検知手段の検知結果に基づいて前記第1、第2ステアリングローラを同期して逆方向に傾動させるように前記第2ステアリングローラを傾動させるための制御量と、を加算した結果に基づいて、前記第2ステアリングローラを傾動させることを特徴とするベルト駆動装置が提供される。
本発明の第4の態様によると、無端状のベルトと、前記ベルトを張架する複数のローラであって、前記ベルトの搬送方向において前記ベルトがその上に画像を受容する画像受容面を介して上流側と下流側にそれぞれ配置された、前記ベルトの搬送方向と交差する方向における前記ベルトの位置を変更するための第1、第2ステアリングローラを備えた複数のローラと、前記第1、第2ステアリングローラをそれぞれ傾動させる傾動手段と、前記ベルトの搬送方向に対する前記ベルトの斜行量を検知する第1検知手段と、前記ベルトの搬送方向と交差する方向における前記ベルトの位置を検知する第2検知手段と、を有する画像形成装置において、前記傾動手段は、前記第1検知手段の検知結果に基づいて前記第1、第2ステアリングローラを同期して同方向に傾動させることと、前記第2検知手段の検知結果に基づいて前記第1、第2ステアリングローラを同期して逆方向に傾動させることと、を交互に行うことを特徴とするベルト駆動装置が提供される。
また、本発明の第5の態様によると、上記各本発明のベルト駆動装置を有する画像形成装置が提供される。
本発明によれば、複数のローラに張架された無端状のベルトの寄り及び/又は斜行の補正の精度を向上することができる。
本発明の一実施例に係る画像形成装置の模式的な断面図である。 本発明の一実施例におけるベルトエッジセンサを説明するための模式図である。 本発明の一実施例におけるステアリングローラの近傍の側面図である。 本発明の一実施例におけるステアリングローラの傾きによるベルトの寄りの原理を説明するための模式的な斜視図である。 ステアリングローラの傾動量とベルトの寄り速度との関係を示すグラフ図である。 本発明の一実施例におけるステアリング制御のブロック図である。 2個のステアリングローラを同位相で傾動させた場合のベルトユニットの模式的な斜視図である。 2個のステアリングローラを同位相で傾動させた場合の第1センサと第2センサで検出されるベルトの幅方向の位置の変化を示すグラフ図である。 2個のステアリングローラを逆位相で傾動させた場合のベルトユニットの模式的な斜視図である。 2個のステアリングローラを逆移動で傾動させた場合の第1センサと第2センサで検出されるベルトの幅方向の位置の変化を示すグラフ図である。 本発明の一実施例1における印刷開始から終了までのステアリング制御の処理の一例を示すフローチャート図である。 比較例のステアリング制御のブロック図である。 比較例における1個のステアリングローラを傾動した場合の第1センサと第2センサで検出されるベルトの幅方向の位置の変化を示すグラフ図である。 本発明の他の実施例に係るステアリング制御のブロック図である。 本発明の他の実施例に係る印刷開始から終了までのステアリング制御の処理の一例を示すフローチャート図である。
以下、本発明に係るベルト駆動装置及び画像形成装置を図面に則して更に詳しく説明する。
実施例1
1.画像形成装置の全体的な構成及び動作
図1は、本発明の一実施例に係る画像形成装置の模式的な断面図(後述のベルト搬送方向と交差する方向に見た断面)である。
画像形成装置1は、後述する中間転写ベルト31の1次転写面Hの移動方向に沿って、画像形成手段としての複数の画像形成部20Y、20M、20C、20Kを配列した、タンデム型の中間転写方式のフルカラープリンターである。各画像形成部20Y、20C、20M、20Kは、それぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色の画像を形成する。
なお、本実施例では、各画像形成部20Y、20M、20C、20Kの構成及び動作は、使用するトナーの色が異なることを除いて実質的に同じである。したがって、以下、特に区別を要しない場合は、いずれかの色用の要素であることを示す符号の末尾のY、M、C、Kは省略して、当該要素について総括的に説明する。
画像形成部20は、像担持体としてのドラム型(円筒形)の電子写真感光体(感光体)である感光ドラム21を有する。感光ドラム21は、図中矢印R1方向に回転駆動される。感光ドラム21の周囲には、その回転方向に沿って順に、次の各手段が配置されている。まず、帯電手段としてのコロナ帯電器22が配置されている。次に、露光手段としての露光装置(レーザースキャナー)23が配置されている。次に、現像手段としての現像装置24が配置されている。次に、1次転写手段としてのローラ状の1次転写部材である1次転写ローラ25が配置されている。次に、感光体クリーニング手段としてのドラムクリーニング装置26が配置されている。
感光ドラム21は、帯電極性が負極性の感光層が表面に形成されて構成されており、300mm/sec程度のプロセススピードで図中矢印R1方向に回転駆動される。
コロナ帯電器22は、コロナ放電に伴う荷電粒子を照射して感光ドラム21の表面を、負極性の暗部電位VDに帯電させる。
露光装置23は、各画像形成部20に対応する分解色の画像を展開した走査線画像データを、ON−OFF変調したレーザービームを回転ミラーで走査して、感光ドラム21の表面に画像の静電像(静電潜像)を書き込む。
現像装置24は、現像剤として非磁性トナー粒子(トナー)と磁性キャリア粒子(キャリア)とを含む二成分現像剤を帯電させて、現像剤担持体としての現像スリーブ24aに担持させて感光ドラム21との対向部へ搬送する。また、現像バイアスとして直流電圧に交流電圧を重畳した振動電圧が現像スリーブ24aに印加されることで、負極性に帯電したトナーが相対的に正極性になった感光ドラム21の露光部分へ移転させられて、静電像が反転現像される。
1次転写ローラ25は、中間転写ベルト31の内側面を押圧して、中間転写ベルト31を感光ドラム21に接触させ、感光ドラム21と中間転写ベルト31との間に1次転写部(ニップ部)T1を形成する。そして、1次転写部T1において、感光ドラム21に担持されたトナー像が、中間転写ベルト31へ転写(1次転写)される。このとき、1次転写ローラ25には、1次転写バイアスとして現像時のトナーの帯電極性(正規の帯電極性)とは逆極性である正極性の直流電圧が印加される。
ドラムクリーニング装置26は、感光ドラム21の表面に、クリーニングブレードを摺擦させる。これにより、1次転写工程後に感光ドラム21の表面に残ったトナー(1次転写残トナー)は、感光ドラム21上から除去されて回収される。
また、各画像形成部20の各感光ドラム21と対向するように、ベルト駆動装置としてのベルトユニット30が配置されている。ベルトユニット30の構成及び動作については、後述して更に詳しく説明するが、ベルトユニット30は、複数の張架ローラに張架された中間転写ベルト31を有する。中間転写ベルト31は、後述する第1ステアリングローラ34が回転駆動されることによって、図中矢印R2方向に回転駆動される。中間転写ベルト31の内周面側において、各感光ドラム21に対向する位置に、上記各1次転写ローラ25が配置されている。また、中間転写ベルト31の外周面側において、後述する対向ローラ36に対向する位置に、2次転写手段としてのローラ状の2次転写部材である2次転写ローラ47が配置されている。2次転写ローラ47は、対向ローラ36によって内側面を支持された中間転写ベルト31に当接して、2次転写部(ニップ部)T2を形成する。また、中間転写ベルト31の外周面側において、後述する第1ステアリングローラ34に対向する位置に、中間転写体クリーニング手段としてのベルトクリーニング装置39が配置されている。
例えば、フルカラー画像の形成時には、イエロー用の画像形成部20Yでは、感光ドラム21Yにイエロートナー像が形成されて、中間転写ベルト31に1次転写される。また、マゼンタ用の画像形成部20Mでは、感光ドラム21Mにマゼンタトナー像が形成されて、中間転写ベルト31上のイエロートナー像に重ねて1次転写される。また、シアン用の画像形成部20C、ブラック用の画像形成部20Kでは、それぞれ感光ドラム21C、21Kに、シアントナー像、ブラックトナー像が形成されて、上記同様に中間転写ベルト31上に順次重ねて1次転写される。中間転写ベルト31に担持された複数色(4色)のトナー像は、2次転写部T2へ搬送されて記録用紙などの転写材Pへ一括して転写(2次転写)される。
転写材Pは、転写材カセット44から引き出された後に、分離ローラ43で1枚ずつに分離されて、レジストローラ45へ送り出される。レジストローラ45は、停止状態で転写材Pを受け入れて待機させ、中間転写ベルト31のトナー像にタイミングを合わせて2次転写部T2へ転写材Pを送り出す。そして、2次転写部T2において、トナー像と重ねて転写材Pが中間転写ベルト31と2次転写ローラ47とに挟持されて搬送される過程で、トナー像が中間転写ベルト31から転写材Pへ2次転写される。このとき、2次転写ローラ37には、2次転写バイアスとして現像時のトナーの帯電極性(正規の帯電極性)とは逆極性である正極性の直流電圧が印加される。
2次転写工程後に転写材Pに転写されずに中間転写ベルト31の表面に残ったトナー(2次転写残トナー)は、ベルトクリーニング装置39によって中間転写ベルト31上から除去されて回収される。
4色のフルカラートナー像を2次転写された転写材Pは、中間転写ベルト31から曲率分離されて、定着手段としての定着装置46へ送り込まれる。定着装置46は、転写材Pを加熱及び加圧して、転写材Pの表面にトナー像を定着させる。その後、画像が定着された転写材Pは、画像形成装置1の装置本体外へ排出される。
中間転写ベルトを介してトナー像を像担持体から転写材へ間接的に転写する中間転写方式は、中間転写ベルト上で各色トナー像の重ね合わせを行うので、湿度の変化などに伴う転写材の抵抗値の変動の影響を受けにくい。また、転写材に各色トナー像を直接転写する方式と比較して、カラー画像を形成する際のトナー像の転写条件の制御が容易となる。転写材の搬送系も簡易なものとなり、シートジャムの発生を抑制することができる。
2.ベルトステアリング方式
中間転写ベルト31上で複数色のトナー像の重ね合わせを行う場合、色ずれが抑制された高品位なカラー記録画像を形成するためには、斜行量を可及的にゼロにするように低減ことが重要である。なぜなら、斜行があると、各色の画像形成部20の1次転写部T1を中間転写ベルト31が通過するときに、中間転写ベルト31の幅方向のずれとなり、それは色ずれの原因になってしまうからである。また、中間転写ベルト31が寄り切る(幅方向のいずれかの端部側に実質的に完全に偏ってしまう)ことで中間転写ベルト31が破損することを抑制するために、中間転写ベルト31を寄り切らない位置に保持することも重要である。
しかし、無端状に成形されたベルト部材を複数のローラ部材に架け渡して回転させると、ベルト部材にローラ部材の回転軸線方向の寄り力が作用する。このため、ベルト部材は、より安定的な回動位置を求めてローラ部材の回転軸線方向(ベルト部材の幅方向)へ変位してしまう。これは、ベルト部材の成形誤差、ローラ部材の径の誤差、及び組み付け時のミスアライメントなどいくつかの要因に起因する。
そこで、本実施例の画像形成装置1では、無端状のベルト部材を一定の経路で安定的に回動させるためにベルトステアリング方式を採用する。ベルトステアリング方式は、概略、次のようなものである。すなわち、ベルト部材を架け回したローラ部材の少なくとも一つのローラ部材を、自在に傾動が可能なステアリングローラとして構成する。また、ベルトの寄り位置や斜行量を検知する。そして、その情報を基に、ステアリングローラの傾動方向及び傾動量を加減することによって、ベルト部材の寄りや斜行を補正する。特に、本実施例の画像形成装置1では、中間転写ベルト31の寄り位置と斜行量の2つの制御量を補正するために、2個のステアリングローラを傾動させる制御を行う。
3.ベルトユニットの概略構成
次に、本実施例におけるベルトステアリング方式を実現するベルト駆動装置としてのベルトユニット30の概略構成について説明する。
なお、画像形成装置1又はその構成要素に関して手前側とは、図1における紙面手前側に相当する側をいうものとする。また、その反対側を奥側というものとする。そして、この手前側と奥側とを結ぶ方向を奥行き方向というものとする。この奥行き方向は、ベルト搬送方向と交差する方向(張架ローラの回転軸線方向と略平行な方向)である。
ベルトユニット30は、無端状のベルト(ベルト部材、ベルト体)である中間転写ベルト31と、中間転写ベルト31を回転可能に支持する張架手段としての張架部材である複数の張架ローラ(支持ローラ部材)と、を有する。本実施例では、ベルトユニット30は、複数の張架ローラとして、次の各ローラを有する。すなわち、駆動ローラの機能を兼ね備えるステアリングローラである第1ステアリングローラ(駆動ステアリングローラ)34、第2ステアリングローラ35、第1従動ローラ32、第2従動ローラ33、及び対向ローラ36である。また、中間転写ベルト31の内周面側に、上述のように各1次転写ローラ25Y、25M、25C、25Kが配置されている。本実施例では、各1次転写ローラ25Y、25M、25C、25Kも、中間転写ベルト31の複数の張架ローラを構成する。そして、これらの張架ローラに対して、中間転写ベルト31が回転可能に張架されている。
第1ステアリングローラ34は、ベルト駆動手段としてのベルト駆動モータ37と連結されている。そして、ベルト駆動モータ37によって第1ステアリングローラ34が図中矢印R3方向の回転駆動されることによって、中間転写ベルト31は図中矢印R2方向に搬送される。
第2ステアリングローラ35は、付勢手段としてのバネ42によって中間転写ベルト31の内側から外側へ向かって加圧され、移動可能に取り付けられている。これにより、第2ステアリングローラ35は、中間転写ベルト31に一定の張力を付与している。
第1従動ローラ32、第2従動ローラ33は、第1ステアリングローラ34、第2ステアリングローラ35の傾動に伴う中間転写ベルト31の傾きの変化を遮断して、1次転写面Hを一定の水平状態に維持する。
第1従動ローラ32は、ベルト搬送方向において、最上流の画像形成部20Yの1次転写ローラ25Y(すなわち、1次転写部T1Y)よりも上流に配置されている。第2従動ローラ33は、ベルト搬送方向において、最下流の画像形成部20Kの1次転写ローラ25K(すなわち、1次転写部T1K)よりも下流に配置されている。そして、形成された1次転写面(画像受容面)Hを挟んで、ベルト搬送方向の上流側、下流側のそれぞれに、アライメントが調節可能な張架ローラである第1ステアリングローラ34、第2ステアリングローラ35が設けられている。
詳細は後述するが、第1ステアリングローラ34及び第2ステアリングローラ35のアライメントを任意に変更することによって、中間転写ベルト31の「寄り」と「斜行」の制御を行うことが可能とされている。このアライメントとは、ベルト搬送方向と交差する方向に対するステアリングローラの回転軸線方向の配設角度、すなわち、面外偏角方向の角度である。また、中間転写ベルト31の「寄り」は、中間転写ベルト31の幅方向(ベルト搬送方向と交差する方向)の位置の変化(偏り)である。また、中間転写ベルト31の「斜行」は、ベルト搬送方向の上流側と下流側との間での幅方向における相対的な位置の誤差であり、「傾き」或いは「スキュー」ともいわれるものである。
4.センサ
次に、本実施例におけるベルトステアリング方式で用いられる中間転写ベルト31の寄り位置と斜行量の検知手段について説明する。
第1ステアリングローラ34と第2ステアリングローラ35との間で張設された中間転写ベルト31の1次転写面Hに対応する位置において、ベルト搬送方向に距離を隔てて、第1センサ38aと第2センサ38bとが配設されている。第1センサ38a、第2センサ38bは、中間転写ベルト31の寄り及び/又は斜行を検知する検知手段を構成する、中間転写ベルト31の幅方向(寄り方向)の位置(寄り位置)を検出する検出手段の一形態である。
第1センサ38aは、1次転写面Hの上流側の第1従動ローラ32の近傍に配置されている。また、第2センサ38bは、1次転写面Hの下流側の第2従動ローラ33の近傍に配置される。より詳細には、第1センサ38aは、第1ステアリングローラ34と、第1ステアリングローラ34に最も近い最上流の画像形成部20Yの1次転写ローラ25Yとの間において、第1従動ローラ32の近傍(下流側)に配置されている。また、第2センサ38bは、第2ステアリングローラ35と、第2ステアリングローラ35に最も近い最下流の画像形成部20Kの1次転写ローラ25Kとの間において、第2従動ローラ33の近傍(上流側)に配置されている。
本実施例では、第1センサ38a及び第2センサ38bとしては、同様の原理のもの、すなわち、中間転写ベルト31のエッジを検出するエッジセンサを用いている。ここでは、1次転写面Hの下流に配置した第2センサ38bについて更に詳細に説明する。
図2(a)は、1次転写面Hの下流に第2センサ38bを配置した様子を示す模式的な斜視図である。第2センサ38bは、当該センサの配設位置(検出領域)における中間転写ベルト31の幅方向の位置を検出することができる。
図2(b)は、第2センサ38bの断面図である。第2センサ38bでは、スプリング38wの引張り力によって、接触子38xの一端側が中間転写ベルト31の幅方向の一方の端部(奥側)に圧接状態に保持されている。この場合、スプリング38wによる接触子38xの圧接力は、中間転写ベルト31を変形させない程度の適度な大きさに設定されている。また、接触子38xは、その中間部位を支軸38yにて回動自在に支持されている。そして、その支軸38yを境にした接触子38xの他端側に反射型フォトセンサである変位センサ38zが対向状態に配設されている。この第2センサ38bでは、中間転写ベルト31の幅方向(図中のy方向)の位置の変化が、その中間転写ベルト31のエッジに圧接する接触子38xの動き(揺動動作)に置き換えられる。このとき、接触子38xの動き(変位)に対応して変位センサ38zの出力レベルが変動するため、そのセンサ出力に基づいて中間転写ベルト31の幅方向の位置を連続的に検出することができる。
ここで、一般的に、中間転写ベルト31のエッジ形状は、ベルト製造プロセスの都合やベルト材質などの関係で厳密に直線にはなっていない。このため、ベルトエッジを検出する方式では、ベルトエッジの検出タイミングをセンサ間距離相当ずらす方法か、予めベルトエッジの形状プロファイルを測定して補正を行う方法を採用することができる。これにより、より正確にベルトの幅方向の位置を検出することができる。
なお、ベルトの幅方向の位置を検出する手段は、上述のようなベルトの幅方向の端部に接触式のセンサを配置する方式のものに限定されるものではない。この他に、例えば、ベルトに描かれたマーク(予め形成されていても、トナーで形成するようにしてもよい)をベルトの上部より非接触式のセンサで読み取る方式がある。本発明においては、ベルトの幅方向の位置の検出手段として、いずれの方式のものを用いてもよい。
ベルトステアリング方式による斜行の制御に用いる斜行量情報としては、2個のセンサ38a、38bにより検出した寄り位置情報を減算することで得られた値が用いられる。また、ベルトステアリング方式による寄りの制御に用いる寄り位置情報としては、2個のセンサ38a、38bにより検出した寄り位置情報を加算平均することで得られた寄り位置の平均値(ここでは、単に「平均位置」ともいう。)の情報が用いられる。
なお、斜行の制御に用いる斜行量情報としては、二次元エリアセンサを用いることで、1個のセンサの検出結果から得られた値を用いてもかまわない。また、寄りの制御に用いる寄り位置情報としては、1個のセンサの値や3個以上の複数のセンサの検出結果の加算平均値を用いてもかまわない。
5.ステアリングローラの傾動動作
次に、ベルトステアリング方式におけるステアリングローラの傾動動作について説明する。
前述のように、画像形成装置1は、第1ステアリングローラ34と第2ステアリングローラ35の2個のステアリングローラを有する。本実施例では、ステアリングローラの傾動方法は、第1ステアリングローラ34と第2ステアリングローラ35とも同様の方法であるので、ここでは第2ステアリングローラ35の傾動について説明する。
図3は、第2ステアリングローラ35の近傍を拡大して示した模式的な側面図(ベルト搬送方向と交差する方向から見た様子)である。
まず、第2ステアリングローラ35の手前側の端部における構成について説明する。第2ステアリングローラ35は、軸受ホルダ107によって回転自在に支持されている。また、軸受ホルダ107は、スライドレール106の可動側に固定されている。さらに、スライドレール106の可動側の同じ面には、スライダ105が固定されている。一方、スライドレール106の固定側は、ステアリングアーム(支持部材)101に固定されている。また、スライダ105は、ステアリングアーム101にかけられた付勢手段としてのバネ(付勢部材)109によって、図中矢印T方向(中間転写ベルト31の内側から外側に向かう方向)に付勢されている。したがって、スライダ105は、ステアリングアーム101上をスライドする。その結果、第2ステアリングローラ35が、図中矢印T方向(中間転写ベルト31の内側から外側に向かう方向)に付勢され、中間転写ベルト31にテンションを与えている。
なお、本実施例では、第2ステアリングローラ35がバネ109によって付勢され、中間転写ベルト31に一定のテンションを付与する機能を備えているが、ステアリング機能とテンション付与機能とは分離させて、別構成としてもかまわない。
本実施例では、手前側のステアリングアーム101は、揺動軸104を中心に揺動可能に軸支されている。ステアリングアーム101上には、揺動軸104に対して第2ステアリングローラ35とは対称の方向に、フォロワー102が軸支されている。また、フォロワー102に当接するように作動部としてのカム103が設けられ、カム103はステアリング駆動手段としてのステアリングモータ108によって回転可能とされている。カム103とステアリングモータ108は、ステアリングローラ35を傾動させる動力を発生する動力発生手段としてのカム機構110を構成する。
カム103が図3中の図中矢印A方向(時計回り)に回動すると、ステアリングアーム101のフォロワー102側は、揺動軸104を中心に図中矢印C方向(時計回り)に回動する。その結果、ステアリングアーム101の第2ステアリングローラ35側が図中矢印E方向(1次転写面Hに対し下方)に回動して、第2ステアリングローラ35のアライメントが変更される。また、逆に、カム103が図中矢印B方向(反時計回り)に回動すると、ステアリングアーム101のフォロワー102側は、揺動軸104を中心に図中矢印D方向(反時計回り)に回動する。その結果、ステアリングアーム101の第2ステアリングローラ35側が図中矢印F方向(1次転写面Hに対して上方)に回動して、第2ステアリングローラ35のアライメントが変更される。
第2ステアリングローラ35の奥側は、手前側と概略同様にして支持されているが、ただしステアリングアーム101が固定されており、またカム機構110は設けられていない。
図4は、第2ステアリングローラ35の傾動による中間転写ベルト31の寄り位置の変化を説明するための、第2ステアリングローラ35の近傍の模式的な斜視図である。
図3に示すようにして第2ステアリングローラ35を傾動させることで、図4(a)、(b)、(c)に示すように、中間転写ベルト31の寄り位置が変化する。すなわち、第2ステアリングローラ35のアライメントが図中矢印E方向に変移すると、中間転写ベルト31は奧側に移動し、図中矢印F方向に変移すると、中間転写ベルト31は手前側に移動する。
なお、本実施例では、奥側のステアリングアーム(図示せず)を固定としている。しかし、斯かる態様に限定されるものではなく、例えば、奥側にも手前側と同様の機構を用いるなどをして、手前側、奥側のステアリングアームが共に揺動可能な構成としてもよい。その場合は、手前側と奥側とでステアリングアームの揺動方向を逆にし、かつ、揺動量の絶対値を一致させれば、第2ステアリングローラ35の中央を軸として揺動させることが可能である。
ここで、図4を参照して、第2ステアリングローラ35の傾きと中間転写ベルト31の寄りとの関係の一般的な原理について説明する。
図4(a)の状態では、第2ステアリングローラ35が1次転写面Hと略平行(すなわち、第2従動ローラ33と、第2ステアリングローラ35と、対向ローラ36とが略平行)に配設されている。この場合、中間転写ベルト31は、第2ステアリングローラ35上で、その回転軸線方向には移動しない。
図4(b)、(c)のの状態では、第2ステアリングローラ35が1次転写面Hに対して傾く(すなわち、第2ステアリングローラ35が、第2従動ローラ33と対向ローラ36に対して傾く)。この場合、中間転写ベルト31の第2ステアリングローラ35に対する巻き付きの開始位置と終了位置が第2ステアリングローラ35の回転軸線方向でずれるようになる。
すなわち、図4(b)の状態では、第2ステアリングローラ35が、その手前側の端部35aを下げるように傾く。この場合、図中矢印R2方向に搬送されている中間転写ベルト31は、第2ステアリングローラ35の回転軸線方向に沿って、図中矢印+Y方向(すなわち、ベルト搬送方向の上流側に位置する端部側に向かう方向)に移動する。また、図4(c)の状態では、第2ステアリングローラ35が、その手前側の端部35aを上げるように傾く。この場合、図中矢印R2方向に搬送されている中間転写ベルト31は、第2ステアリングローラ35の回転軸線方向に沿って、図中矢印−Y方向(すなわち、ベルト搬送方向の上流側に位置する端部側に向かう方向)に移動する。
第2ステアリングローラ35の傾きが大きくなれば、中間転写ベルト31の第2ステアリングローラ35上での回転軸線方向のずれ量も大きくなる。そのため、図4(a)に示す第2ステアリングローラ35の傾きを基準とした場合、その基準からの角度である傾動量αと、中間転写ベルト31の第2ステアリングローラ35の回転軸線方向のベルト寄り速度(v)との関係は、図5に示すようになる。図5に示すように、傾動量α(より詳細にはその絶対値)が大きくなると線形性が崩れるのは、第2ステアリングローラ35が大きく傾くことで中間転写ベルト31との間に定常的な滑りが生じるようになるからである。ベルトステアリング方式による中間転写ベルト31の寄りや斜行の制御は、図5に示す線形範囲を用いて行う。
第1ステアリングローラ34を傾動させるための機構は、上述の第2ステアリングローラ35を傾動させるための機構と同様であるので、詳しい説明は省略する。本実施例では、これら第1ステアリングローラ34、第2ステアリングローラ35を傾動させるための機構の各要素は、ベルトユニット30の支持枠体であるフレーム(図示せず)に固定されている。
なお、本実施例では、第1ステアリングローラ34、第2ステアリングローラ35の傾動を制御するための、上記機構、並びに、第1センサ38a及び第2センサ38bなどを有して、傾動制御ユニット100(図6)が構成される。上記機構は、ステアリングアーム101、フォロワー102、カム103、揺動軸104、スライダ105、スライドレール106、軸受ホルダ107、ステアリングモータ108及びバネ109などで構成される。ここでは、第1ステアリングローラ34、第2ステアリングローラ35を傾動させる機構のステアリングモータを、それぞれ第1ステアリングモータ108a、第2ステアリングモータ108bともいう。
6.ステアリング制御
次に、本実施例における中間転写ベルト31の寄りや斜行を補正する制御(ここでは、単に「ステアリング制御」ともいう。)について説明する。
図6は、本実施例における斜行の補正と寄りの補正とを実現する制御ブロック図である。本実施例では、斜行の補正と寄りの補正とを同時に行うことができる。しかし、ここでは、それぞれの制御について分かりやすく説明するために、斜行の補正のみが必要なベルトの状態と、寄りの補正のみが必要なベルトの状態を考え、斜行の補正と寄りの補正とを個別に説明していく。
6−1.斜行の補正
はじめに、斜行量が目標値からずれており、一方、平均位置は目標値に到達している状態を考え、斜行の補正のみが必要な状態での制御について説明する。
まず、減算器85で、傾動制御ユニット100の第1センサ38aの寄り位置信号から、傾動制御ユニット100の第2センサ38bの寄り位置信号が減算されることで、斜行量が検出される。
次に、減算器80で、斜行量の目標値(目標斜行量)から、上述のようにして検出された斜行量が減算されることで、斜行量偏差が算出される。
次に、算出された斜行量偏差を入力として、PID補償器などによって構成される斜行量制御器C1による演算により、斜行量補正の制御指令信号が出力される。なお、斜行量制御器C1からの制御指令信号の出力のオンオフについては図示していないが、オンオフの切り換えができるようになっている。また、本実施例では、PID(比例微積分)制御のアルゴリズムなどの、制御のアルゴリズム自体は任意であり、利用可能なものを適宜用いることができるので、演算式などの詳細については説明を省略する。
斜行量制御器C1から出力された制御指令信号は、第1ステアリングモータ108aと第2ステアリングモータ108bに入力され、第1ステアリングローラ34と第2ステアリングローラ35の配設角度が同位相で変更される。すなわち、第1ステアリングローラ34と第2ステアリングローラ35とが同位相で傾動させられる。
図7は、第1ステアリングローラ34と第2ステアリングローラ35の配設角度を同位相で変更したときのベルトユニット30を示す模式的な斜視図である。
ここで、第1ステアリングローラ34と第2ステアリングローラ35の配設角度を同位相で変更するとは、次のようなことをいうものとする。図7に示すように、略水平に配置され上方を向いた1次転写面Hをベルト搬送方向と略平行にベルト搬送方向の下流側(第2ステアリングローラ35側)から見て、時計回りの傾動方向を+方向、反時計回りの傾動方向を−方向とする。このとき、第1ステアリングローラ34と第2ステアリングローラ35を、+方向又は−方向の同一の回転方向に傾動させることをいう。すなわち、第1ステアリングローラ34を+ST1方向に傾動させるときは、第2ステアリングローラ35を+ST2方向に傾動させることをいう(図7(a))。同様に、第1ステアリングローラ34を−ST1方向に傾動させるときは、第2ステアリングローラ35を−ST2方向に傾動させることをいう(図7(b))。
図7(a)に示すように、第1、第2ステアリングローラ34、35を同位相で+方向に傾動(すなわち、第1ステアリングローラ34を+ST1方向、第2ステアリングローラ35を+ST2方向に傾動)させる場合を考える。なお、中間転写ベルト31の幅方向の位置の変化は、奥側に向かう方向を+方向、手前側に向かう方向を−方向とする。この場合、第1ステアリングローラ34上で発生する中間転写ベルト31の幅方向の位置の変化は+Y1方向(奥側に向かう方向)となる。一方、この場合、第2ステアリングローラ35上で発生する中間転写ベルト31の幅方向の位置の変化は−Y2方向(手前側に向かう方向)となる。したがって、この場合、第1、第2ステアリングローラ34、35上での中間転写ベルト31の幅方向における位置の変化の方向は、逆方向となる。斜行量は第1センサ38aの寄り位置信号から第2センサ38bの寄り位置信号を減算した値なので、図7(a)に示すように第1、第2ステアリングローラ34、35を傾動させると、斜行量は+方向に補正される。なお、中間転写ベルト31のエッジが奥側に移動すると第1、第2センサ38a、38bは奥側(+方向)に変位し、その出力値は大きくなるものとする。
逆に、図7(b)に示すように、第1、第2ステアリングローラ34、35を同位相で−方向に傾動(すなわち、第1ステアリングローラ34を−ST1方向、第2ステアリングローラ35を−ST2方向に傾動)させる場合を考える。この場合、第1ステアリングローラ34上で発生する中間転写ベルト31の幅方向の位置の変化は−Y1方向(手前側に向かう方向)となる。一方、この場合、第2ステアリングローラ35上で発生する中間転写ベルト31の幅方向の位置の変化は+Y2方向(奥側に向かう方向)となる。したがって、この場合も、第1、第2ステアリングローラ34、35上での中間転写ベルト31の幅方向における位置の変化の方向が逆となる。そして、この場合は、斜行量は−方向に補正される。
図8は、図7(a)に示すように第1、第2ステアリングローラ34、35を+方向(+ST1方向と+ST2方向)に同位相でステップ状に傾動させた時の、中間転写ベルト31の幅方向の位置の変化を示している。ステップ動作が行われるタイミングは、図中S1のタイミングである。第1センサ38aは+方向に、第2センサ38bは−方向に変位し、斜行量が大きく+側に変更されているのが分かる。一方、両プロットは+方向及又は−方向への変動の後に略水平に推移しており、中間転写ベルト31の平均位置にはほとんど影響を及ぼさないことが分かる。これは、第1、第2ステアリングローラ34、35で発生する寄り位置の変化が逆方向で、かつ、1次転写面Hに対して略同じ量の寄り位置の変化を第1、第2ステアリングローラ34、35でそれぞれ発生させているためである。
この第1、第2ステアリングローラ34、35の同位相の傾動を、斜行量を検知して斜行を補正するフィードバック制御系のアクチュエータとして制御に用いる。これによって、平均位置に影響を及ぼさずに斜行量のみを独立して制御できる。
6−2.寄りの補正
次に、平均位置が目標値からずれており、一方、斜行量は目標値に到達している状態を考え、平均位置の補正のみが必要な状態での制御について説明する。
まず、加算器86で、傾動制御ユニット100の第1センサ38aの寄り位置信号と、第2センサ38bの寄り位置信号とが加算されることで、平均位置が検出される。
次に、減算器81で、平均位置の目標値(目標平均位置)から、上述のようにして検出された平均位置が減算されることで、平均位置偏差が算出される。
次に、算出された平均位置偏差を入力として、PID補償器などによって構成される平均位置制御器C2による演算により、平均位置補正の制御指令信号が出力される。なお、平均位置制御器C2からの制御指令信号の出力のオンオフについては図示していないが、オンオフの切り換えができるようになっている。
平均位置制御器C2から出力された制御指令信号は、第1ステアリングモータ108aには正転のまま入力し、第2ステアリングモータ108bには反転器82で反転して入力する。その結果、第1ステアリングローラ34と第2ステアリングローラ35の配設角度が逆位相で変更される。すなわち、第1ステアリングローラ34と第2ステアリングローラ35とが逆位相で傾動させられる。
図9は、第1ステアリングローラ34と第2ステアリングローラ35の配設角度を逆位相で変更したときのベルトユニット30を示す模式的な斜視図である。
ここで、第1ステアリングローラ34と第2ステアリングローラ35の配設角度を逆位相で変更するとは、次のようなことをいうものとする。図9に示すように、略水平に配置され上方を向いた1次転写面Hをベルト搬送方向と略平行にベルト搬送方向の下流側(第2ステアリングローラ35側)から見て、時計回りの傾動方向を+方向、反時計回りの傾動方向を−方向とする。このとき、第1ステアリングローラ34と第2ステアリングローラ35を、+方向又は−方向の逆の回転方向に傾動させることをいう。すなわち、第1ステアリングローラ34を−ST1方向に傾動させるときは、第2ステアリングローラ35を+ST2方向に傾動させることをいう(図9(a))。同様に、第1ステアリングローラ34を+ST1方向に傾動させるときは、第2ステアリングローラ35を−ST2方向に傾動させることをいう(図9(b))。
図9(a)に示すように、第1、第2ステアリングローラ34、35を一の組み合わせにおける逆位相で傾動(すなわち、第1ステアリングローラ34を−ST1方向、第2ステアリングローラ35を+ST2方向に傾動)させる場合を考える。この場合、第1ステアリングローラ34上で発生する中間転写ベルト31の幅方向位置の変化は−Y1(手前側に向かう方向)となる。また、この場合、第2ステアリングローラ35上で発生する中間転写ベルト31の幅方向の位置の変化も−Y2方向(手前側に向かう方向)となる。したがって、この場合、第1、第2ステアリングローラ34、35上での中間転写ベルト31の幅方向における位置の変化の方向は、同方向となる。そして、この場合は、平均位置は−方向に補正される。
逆に、図9(b)に示すように、第1、第2ステアリングローラ34、35を上記とは異なる組み合わせにおける逆位相で傾動(すなわち、第1ステアリングローラ34を+ST1方向、第2ステアリングローラ35を−ST2方向に傾動)させる場合を考える。この場合、第1ステアリングローラ34上で発生する中間転写ベルト31の幅方向位置の変化は+Y1(奥側に向かう方向)となる。また、この場合、第2ステアリングローラ35上で発生する中間転写ベルト31の幅方向の位置の変化も+Y2方向(奥側に向かう方向)となる。したがって、この場合も、第1、第2ステアリングローラ34、35上での中間転写ベルト31の幅方向における位置の変化の方向は、同方向となる。そして、この場合は、平均位置は+方向に補正される。
図10は、図9(a)に示すように第1ステアリングローラ34を−ST1方向、第2ステアリングローラ35を+ST方向に、逆位相でステップ状に傾動させた時の、中間転写ベルト31の幅方向の位置の変化を示している。ステップ動作が行われるタイミングは、図中S2のタイミングである。第1センサ38a、第2センサ38bともに−方向に位置が変化、平均位置が−方向に変更されているのが分かる。一方、両プロットは略重なった状態で−方向に変動しており、斜行量にはほとんど影響を及ぼさないことが分かる。これは、第1、第2ステアリングローラ34、35で発生する寄り位置の変化が同方向で、かつ、1次転写面Hに対して略同じ量の寄り位置の変化を第1、第2ステアリングローラ34、35でそれぞれ発生させているためである。
この第1、第2ステアリングローラ34、35の逆位相の傾動を、平均位置を検知して平均位置を補正するフィードバック制御系のアクチュエータとして制御に用いる。これによって、斜行量に影響を及ぼさずに平均位置のみを独立して制御できる。
6−3.斜行と寄りの補正
次に、斜行量と平均位置とがいずれも目標値に達していない状態を考える。このときは、斜行の補正と寄りの補正が同時に行われることになる。なお、このシステムは線形と仮定しているので重ね合わせが成り立つ。
斜行の補正と寄りの補正を同時に行うときの第1ステアリングモータ108aの制御指令量は、次の各制御指令信号を、加算器83で加算した値となる。すなわち、まず、斜行量に基づいて斜行量制御器C1から出力される第1ステアリングローラ34の斜行量補正の制御指令信号(第1斜行量指令値)である。次に、平均位置に基づいて平均位置制御器C2から出力される第1ステアリングローラ34の平均位置補正の制御指令信号(第1位置指令値)である。
また、斜行の補正と寄りの補正を同時に行うときの第2ステアリングモータ108bの制御指令量は、次の各制御指令信号を、加算器84で加算した値となる。すなわち、まず、斜行量に基づいて斜行量制御器C1から出力される第2ステアリングローラ35の斜行量補正の制御指令信号(第2斜行量指令値)である。次に、平均位置に基づいて平均位置制御器C2から出力される第2ステアリングローラ35の平均位置補正の制御指令信号(第2位置指令値)である。
このようにして、斜行の補正と寄りの補正を同時に行うことが可能となる。
6−4.斜行と寄りの影響
ここで、プリント動作時における斜行と寄りとが色ずれに対して及ぼす影響を考える。
斜行量の目標値に対して斜行量がずれると、色ずれの原因になってしまう。斜行量の目標値からずれは極力ゼロに近いことが望まれる。そのため、色ずれの低減のためには、斜行量は絶対値として厳密に制御を行う必要性が相対的に高い。一方、寄り位置に関しては、例えば最上流の画像形成部20Yの1次転写部T1Yから最下流の画像形成部20Kの1次転写部T1Kまで搬送される間に中間転写ベルト31の平均位置の変動がなければ、色ずれに影響を及ぼさない。そのため、平均位置の目標値の絶対値は、中間転写ベルト31が寄り切らない範囲であれば、厳密に制御する必要性は相対的に低い。逆に、寄りを過度に早急に補正すると、離間動作や当接動作によって突発的に急激な平均位置の変化が発生した場合などに、その補正動作自体が色ずれを発生させてしまうことが考えられる。従って、色ずれを低減するためには、斜行の補正の制御ゲインはできるだけ大きくし、寄りの補正の制御ゲインは外乱による寄り切りや位置変動が抑制できる範囲で小さくすることが望ましい。
画像形成装置においては、プリント動作時に色ずれの少ない画像が求められるのと同時に、操作者が印刷開始指令の操作をしてから画像が出力されるまでの時間が短いことが望まれる。操作者が印刷開始指令を出してから、画像形成装置が中間転写ベルトの挙動に起因する色ずれが少ない画像を出力するまでの過程の中で、斜行量と平均位置とがそれぞれ目標値に安定している必要がある。操作者が印刷開始指令を出してから画像出力されるまでの時間を短縮するためには、斜行量をできるだけ目標値に早く到達させることが望まれるので、この意味においても、斜行の補正の制御ゲインを大きくすることが有効である。また、プリント動作時に寄りの補正の動作を最小限に抑えるためには、ベルトの搬送を開始して搬送速度が安定に到達したタイミングにおいて、寄りの補正における平均位置の目標値(目標平均位置)を、現在のベルトの平均位置に変更することが有効である。目標平均位置をベルトの搬送速度が安定したときの平均位置の値にすることで、寄りの補正において平均位置を大きく変動させる必要がなくなる。そのため、早急に平均位置を目標値に到達させて、寄り位置の変動を抑えることが可能となる。その結果、操作者が印刷開始指令の操作をしてから画像が出力されるまでの時間を短縮することが可能となる。
さらに、目標平均位置を、上述のようなベルトの搬送速度が安定したときの平均位置の値に変更した後、色ずれを抑制するなどの観点から許容し得る速度で、ベルトが寄り切らない安定的な位置(通常、ベルトの幅方向の中央値)に変更することができる。これによって、早期の画像出力と、急激な寄り位置の変動による色ずれの低減と、ベルトの寄り切りの抑制とを、いずれも達成することができる。この場合、上述の目標平均位置を変更する速度は、例えば色ずれにならない速度として、次のような設定値にすることができる。すなわち、ベルトが隣接する画像形成手段の間(例えばイエロー、マゼンタの各用の画像形成部20Y、20Kの1次転写部T1Y、T1K間)を移動するのにかかる時間(搬送時間)における寄り位置の変動が色ずれになる。そのため、上述の目標平均位置を変更する速度は、画像形成装置の仕様に応じて、この間に生じる色ずれを目標の色ずれに抑制できるように設定すればよい。
6−5.制御フロー
図11は、操作者によって印刷開始指令が出されてから、印刷が終了するまでの処理の概略を示すフローチャートである。
操作者によって印刷開始指令が出され(S101)、中間転写ベルト31の搬送動作が開始されると(S102)、まず目標平均位置が現在の平均位置の値に変更される(S103)。これにより、寄りの補正を最小限に抑えることができ、画像形成の開始を早めることができる。
次に、寄りの補正と斜行の補正が共に開始される(S104)。そして、平均位置が目標平均位置に安定するまで継続して斜行の補正と寄りの補正が行われる(S105)。平均位置が目標平均位置に安定したら、目標平均位置を中間転写ベルト31の張架の中央値に所定のスピードで変更させていく制御が開始される(S106)。ここで所定のスピードとは、上述のように、寄り位置の変動に起因する色ずれが許容できないほど顕在化することのない、ゆっくりとしたスピードに設定するのが望ましい。
次に、斜行量が目標斜行量に安定するまで、画像形成部20における画像形成は開始されずに、継続して中間転写ベルト31の斜行の補正と寄りの補正が行われる(S107)。斜行量が目標斜行量に安定したら、画像形成部20における画像形成が開始される(S108)。なお、目標平均位置は、画像形成の開始前に中央値に到達しても、画像形成中に到達してもよい。
そして、所定の印刷枚数画像形成が行われたら(S109)、印刷動作を終了する(S110)。印刷動作の終了の際には、中間転写ベルト31の搬送の停止、平均位置制御の停止、斜行量制御の停止が行われる。
なお、本実施例では、画像形成装置1の各部の動作は、画像形成装置1に設けられた制御部10(図1)が統括的に制御する。制御部10は、演算制御手段としてCPU、記憶手段としてのRAM、ROMといったメモリ(記憶媒体)などを有しており、メモリに記憶されたプログラムやデータに従って、画像形成装置1の各部のシーケンス制御などを実行する。例えば、制御部10は、傾動制御ユニット100などを所定のタイミングで動作させて、上記フローに従う印刷(ジョブ:一の印刷開始指令による単一又は複数の転写材への一例の画像形成動作)の開始から終了までの処理を実行する。
なお、典型的には、第1、第2ステアリングローラ34、35を同位相又は逆位相で傾動させる際の傾動量の絶対値(角度)は略同一とされる。しかし、第1、第2ステアリングローラ34、35のローラ径や巻き付き角度の違いがある場合や、面内偏角と面外偏角が混在したステアリング機構の場合、同じ大きさの配設角度で駆動しても、同じ寄り速度にならないことがある。その結果、斜行量に基づいて2個のステアリングローラを同位相で同量だけ傾動させた場合に、斜行量の変化のみならず寄り位置の変化が生じることがある。また、平均位置に基づいて2個のステアリングローラを逆位相で同量だけ傾動させても、上記同様の理由により、寄り位置の変化のみならず斜行量の変化が生じることがある。
そこで、第1、第2ステアリングローラ34、35のローラ径や巻き付き角度の違いがある場合や、面内偏角の成分を含むステアリング機構の場合などには、次のような構成とすることができる。すなわち、図6に示すように、第1、第2ステアリングモータ108a、108bを駆動する指令の前にそれぞれ、第1ステアリングローラ34と第2ステアリングローラ35による寄り速度のバランスをとる制御ゲインb1、b2を付与する。すなわち、第1、第2ステアリングローラ34、35の一方又は両方の傾動量の絶対値に重み付けを行う。
ここで、寄り速度は、中間転写ベルト31のステアリングローラに対する巻き付きの開始位置と終了位置がステアリングローラの回転軸線方向でずれることによって発生する。そのため、第1ステアリングローラ34と第2ステアリングローラ35の配設角度を同一にしたときの寄り速度の発生の大きさの比の逆数を用いて補正を行うことができる。したがって、上記寄り速度の発生の大きさの比の逆数を、制御ゲインb1、b2として設定する。これにより、配設角度を同一にしたときの寄り速度の異なる第1ステアリングローラ34と第2ステアリングローラ35を備えたベルトユニット30であっても、精度の高い斜行の補正と寄りの補正が可能となる。斜行の補正における第1、第2ステアリングローラ34、35による逆方向への寄り速度、寄りの補正における第1、第2ステアリングローラ34、35による同方向への寄り速度を、許容し得る範囲に十分に同一にすることができるからである。
このように、本実施例のベルト駆動装置30は、ベルトの搬送方向においてベルトがその上に画像を受容する画像受容面(1次転写面)Hを介して上流側と下流側にそれぞれ配置された、第1、第2ステアリングローラ34、35を有する。この第1、第2ステアリングローラ34、35は、ベルトの搬送方向と交差(本実施例では略直交)する方向におけるベルトの位置を変更するためのものである。また、ベルト駆動装置30は、第1、第2ステアリングローラ34、35をそれぞれ傾動させる傾動手段を有する。本実施例では、傾動手段は、傾動制御ユニット100、その他図6を参照して説明したブロック80〜86、C1、C2、b1、b2等で構成される。また、ベルト駆動装置30は、ベルトの搬送方向に対するベルトの斜行量を検知する第1検知手段(以下「斜行量検知手段」ともいう。)を有する。本実施例では、斜行量検知手段は、第1センサ38a、第2センサ38b、減算器85等で構成される。また、ベルト駆動装置30は、ベルトの搬送方向と交差する方向におけるベルトの位置を検知する第2検知手段(以下「位置検知手段」ともいう。)を有する。本実施例では、位置検知手段は、第1センサ38a、第2センサ38b、加算器86等で構成される。そして、傾動手段は、次の各制御量を加算した結果に基づいて、第1ステアリングローラ34を傾動させる。すなわち、まず、斜行量検知手段の検知結果に基づいて第1、第2ステアリングローラ34、35を同期して同方向に傾動させるように第1ステアリングローラ34を傾動させるための制御量である。次に、位置検知手段の検知結果に基づいて第1、第2ステアリングローラ34、35を同期して逆方向に傾動させるように第1ステアリングローラ34を傾動させるための制御量である。さらに、傾動手段は、次の各制御量を加算した結果に基づいて、第2ステアリングローラ35を傾動させる。すなわち、まず、斜行量検知手段の検知結果に基づいて第1、第2ステアリングローラ34、35を同期して同方向に傾動させるように第2ステアリングローラ35を傾動させるための制御量である。次に、位置検知手段の検知結果に基づいて第1、第2ステアリングローラ34、35を同期して逆方向に傾動させるように第2ステアリングローラ35を傾動させるための制御量である。
ここで、本実施例では、斜行量検知手段の検知結果に基づく制御ゲインを、位置検知手段の検知結果に基づく制御ゲインより大きくすることができる。また、ベルト駆動装置30は、傾動手段による第1、第2ステアリングローラ34、35の傾動の制御における位置検知手段の検知結果の目標値を設定する設定手段を有していてよい。本実施例では、設定手段は、制御部10等で構成される。そして、この設定手段は、ベルトの搬送を開始して搬送速度が安定したときの位置検知手段の検知結果を目標値の初期値として設定する。さらに、設定手段には、ベルトの搬送方向と交差する方向におけるベルトの標準位置に対応する標準値が設定されており、設定手段は、目標値を上記初期値から上記標準値まで、所定の変化率で変更することができる。
上述のように、典型的には、傾動手段は、第1、第2ステアリングローラ34、35を傾動させる際の傾動量の絶対値を略同一とする。ただし、上述のように、傾動手段は、第1ステアリングローラ34及び/又は第2ステアリングローラ35を傾動させる際の傾動量の絶対値に重み付けを行うことができる。これにより、第1ステアリングローラ34の傾動によるベルトの搬送方向と交差する方向への移動速度と、第2ステアリングローラ35の傾動によるベルトの搬送方向と交差する方向への移動速度とが略同一となるようにすることができる。つまり、第1、第2ステアリングローラ34、35を同位相で傾動させることには、同期して同方向に絶対値が略同一の傾動量で傾動させることの他、同期して同方向に絶対値に重み付けをした傾動量で傾動させることも含む。同様に、第1、第2ステアリングローラ34、35を逆位相で傾動させることには、同期して逆方向に絶対値が略同一の傾動量で傾動させることの他、同期して逆方向に絶対値に重み付けをした傾動量で傾動させることも含む。
より詳細には、本実施例では、傾動手段は、次の各指令値を生成する制御器(C1、C2等)を有する構成とする。まず、斜行量検知手段の検知結果に基づいて第1ステアリングローラ34を傾動させる第1斜行量指令値である。次に、斜行量検知手段の検知結果に基づいて第2ステアリングローラ35を傾動させる第2斜行量指令値である。次に、位置検知手段の検知結果に基づいて第1ステアリングローラ34を傾動させる第1位置指令値である。次に、位置検知手段の検知結果に基づいて第2ステアリングローラ35を傾動させる第2位置指令値である。また、この場合、傾動手段は、第1位置指令値と第1斜行量指令値とを加算する第1加算器83と、第2位置指令値と第2斜行量指令値とを加算する第2加算器84と、を有する。また、この場合、傾動手段は、第1加算器83の出力に応じて第1ステアリングローラ34を傾動させる第1駆動手段108aと、第2加算器84の出力に応じて第2ステアリングローラ35を傾動させる第2駆動手段108bと、を有する。
7.比較例との対比
ここで、本実施例の制御と比較例の制御との比較を行う。比較例の画像形成装置、ベルトユニットの構成は、図1に示す本実施例のものと実質的に同じ構成である。ただし、比較例では、斜行の補正と寄りの補正の制御が本実施例とは異なる。
図12は、比較例における斜行の補正と寄りの補正とを実現する制御ブロック図である。比較例では、斜行量に基づいて1個のステアリングローラ(第1ステアリングローラ34)を駆動し、寄り位置に基づいてもう1個のステアリングローラ(第2ステアリングローラ35)を駆動する制御を行う。
比較例の補正動作の特性として、第1ステアリングローラを+方向(+ST1)にステップ状に傾動したときの、第1センサ38aと第2センサ38bの位置応答を図13に示す。ステップ動作が行われるタイミングは、図中S0のタイミングである。図13に示すように、両プロットは徐々にずれ量を増しながら−方向に変動しており、1個のステアリングローラの傾動動作では、平均位置の変動と斜行量の変動とが同時に生じていることが分かる。したがって、この1個のステアリングローラの傾動を、斜行の補正又は寄りの補正の制御におけるアクチュエータとして用いた場合には、次のようになる。すなわち、斜行の補正を行うと寄り位置に外乱を与え(図8と比較)、寄りの補正を行うと斜行量に外乱を与える(図10と比較)系となる。そのため、精度良く斜行量や位置の補正を行うことが困難となる。
また、比較例において、色ずれの低減のために斜行の補正の制御ゲインを上げようとする場合について考える。この場合、斜行の補正の制御ゲインを大きくすると、斜行の補正性能が大きくなると同時に、寄り位置への外乱も増大することになる。そのため、ベルトの寄り切りや、制御の発散のおそれがある。したがって、現実には、斜行量制御の制御ゲインをそれほど大きくすることはできない。換言すると、比較例では、斜行の補正性能の向上は難しい。一方、本実施例の制御では、斜行の補正は、斜行量に基づき、2個のステアリングローラの傾動動作によって、寄り位置への外乱を発生させずに行える。そのため、斜行の補正の制御ゲインを大きくしても、ベルトの寄り切りを発生させることなく、寄りの補正との連動による制御の発散のおそれもない。そのため、斜行の補正の制御ゲインを比較例の場合よりも大きくすることが可能となり、斜行の補正性能が向上する。したがって、本実施例の制御を採用することにより、比較例の場合よりも印刷開始指令が出されてから画像形成が開始されるまでの時間の短縮や色ずれの抑制が可能となる。
また、比較例において、印刷開始指令が出されてから画像形成が開始されるまでの時間を短縮するために、ベルトの搬送を開始して搬送速度が安定したタイミングで、目標平均位置を現在のベルトの寄り位置に変更する制御を行う場合を説明する。この場合、目標平均位置の変更が行われると、目標平均位置の変更に伴う寄りの補正が行われる。しかし、比較例の制御では、斜行量に影響があるために寄り位置のみの忠実な補正にならない。そのため、寄り位置の変動による色ずれが発生しないようにゆっくりと目標平均位置を変更しても、色ずれに直接影響を及ぼす斜行量に外乱を与えるため、目標平均位置の変更が結果として色ずれの発生の要因となってしまう。一方、本実施例の制御では、寄り位置情報に基づいて斜行量に影響を及ぼさずに寄りの補正が可能であるため、このような問題を生じさせることない。したがって、本実施例の制御を採用することによって、目標平均位置を変更することで、色ずれへの悪影響を生じさせずに、印刷開始指令が出されてから画像形成が開始されるまでの時間を短縮することが可能となる。
実施例2
次に、本発明の他の実施例について説明する。本実施例のベルト駆動装置及び画像形成装置の基本的な構成は実施例1のものと同様である。したがって、実施例1のものと同一又はそれに相当する機能、構成を有する要素については、同じ符号を付して、その詳細な説明は省略する。
例えば、ローラの表面材質が異なりベルトとローラの滑りが異なることなどによってステアリングローラの過渡特性の違いが生じたり、中間転写ベルトのアライメントの変化が片側のステアリングローラにのみ影響を及ぼしたりすることがある。このような場合に、斜行の補正と寄りの補正の制御にクロストークが存在している場合がある。
このように斜行の補正と寄りの補正の制御にクロストークが存在している場合には、次の方法が有効である。すなわち、斜行量に基づいて第1、第2ステアリングローラ34、35を同位相で傾動させる斜行の補正と、寄り位置に基づいて第1、第2ステアリングローラ34、35を逆位相で傾動させる寄りの補正とを、独立に交互に行う方法である。
独立に交互に斜行の補正と寄りの補正とを行うことによって、クロストークによる制御の発散の可能性を低減しながら、高精度に斜行と寄りの補正を行うことが可能となる。
図14は、本実施例における斜行の補正と寄りの補正とを実現する制御ブロック図である。斜行の補正と寄りの補正の個別の処理は、実施例1におけるものと同様である。本実施例では、実施例1における制御指令の加算器83、84を、スイッチSW1、SW2にそれぞれ置き換えた点が実施例1とは異なる。
斜行の補正のみを行う場合は、スイッチSW1とスイッチSW2を共に図中の上側(斜行量制御器C1を第1、第2ステアリングモータ108a、108b(或いは制御ゲインb1、b2)に接続する側)の接点に接続するように切り換える。また、寄りの補正のみを行う場合は、スイッチSW1とスイッチSW2を共に図中の下側(平均位置制御器C2を第1、第2ステアリングモータ108a、108b(或いは制御ゲインb1、b2)に接続する側)の接点に接続するように切り換える。
これにより、斜行の補正の制御指令と寄りの補正の制御指令とのどちらか一方を選択して制御を実行することができる。
図15は、操作者によって印刷開始指令が出されてから、印刷が終了するまでの処理の概略を示すフローチャートである。
操作者によって印刷開始指令が出され(S201)、中間転写ベルト31の搬送動作が開始されると(S202)、まず目標平均位置が現在の平均位置の値に変更される(S203)。これにより、寄りの補正を最小限に抑えることができ、画像形成の開始を早めることができる。
次に、寄りの補正のみが開始される(S204)。なお、寄りの補正では、目標平均位置を中間転写ベルト31の張架の中央値に所定のスピードで変更させていく制御も行われる。そして、平均位置が目標平均位置に安定するまで継続して単独で寄りの補正が行われる(S205)。平均位置が目標値に安定したら、寄りの補正が停止され(S206)、斜行の補正が開始される(S207)。そして、斜行量が目標斜行量に安定するまで継続して単独で斜行の補正が行われる(S208)。斜行量が目標斜行量に安定したら、斜行の補正が終了され(S209)、画像形成部20における画像形成が開始される(S210)。
画像形成中においても、目標平均位置の安定の判断(S211)と目標斜行量の安定の判断(S214)を交互に繰り返し、安定でないと判断されれば、寄りの補正及び斜行の補正を実施する(S212及びS213、S215及びS216)。
そして、所定の印刷枚数画像形成が行われたら(S217)、印刷動作を終了する(S218)。印刷動作の終了の際には、中間転写ベルト31の搬送の停止を行う。
このように独立に交互に斜行の補正と寄りの補正とを行うことによって、クロストークが存在している場合において、クロストークによる制御の発散の可能性を低減しながら、高精度に斜行と寄りの補正を行うことが可能となる。また、高精度に斜行と寄りの補正を行うことで、印刷開始指令が出されてから画像形成を開始するまでの時間の短縮や色ずれの抑制が可能となる。
このように、傾動手段は、第1、第2ステアリングローラ34、35を、斜行量検知手段の検知結果に基づいて同期して同方向に傾動させることと、位置検知手段の検知結果に基づいて同期して逆方向に傾動させることと、を交互に行うことができる。この場合、傾動手段は、斜行量指令値と位置指令値とを生成する制御器(C1、C2等)と、斜行量指令値と位置指令値とのいずれか一方を選択する選択器(SW1、SW2等)と、を有する構成とする。また、この場合、傾動手段は、選択器によって選択された斜行量指令値又は位置指令値に応じて第1、第2ステアリングローラ34、35のそれぞれを傾動させる第1、第2駆動手段108a、108bを有する構成とする。
その他
以上本発明を具体的な実施例に即して説明したが、本発明は上述の実施例に限定されるものではない。
本発明によれば、斜行量情報に基づいて2個のステアリングローラを同位相で傾動させて斜行を補正するか、又は寄り位置情報に基づいて2個のステアリングローラを逆位相で傾動させて寄りを補正する。この限りにおいて、本発明は、上述の実施形態の構成の一部又は全部を、その代替的な構成で置き換えた別の実施形態でも実施できる。従って、無端状のベルトを用いるものであれば、中間転写ベルト(中間転写体)、転写材搬送ベルト(転写材担持体)、転写ベルト(転写部材)、感光体ベルト(像担持体)などの区別無く、それらのベルト駆動装置に採用できる。また、ステアリング制御される無端状のベルトを用いる画像形成装置であれば、タンデム型/1ドラム型、中間転写型/転写材搬送型の区別無く実施できる。上述の実施形態では、トナー像の形成/転写に係る主要部のみを説明したが、本発明は、必要な機器、装備、筐体構造を加えて、プリンタ、各種印刷機、複写機、FAX、複合機など、種々の用途で実施できる。また、複数の画像形成部が設けられる場合、画像形成部の数は、上述の実施例のものに限定されるものでない。
1 画像形成装置
10 制御部
20 画像形成部
25 1次転写ローラ
31 中間転写ベルト
32 第1従動ローラ
33 第2従動ローラ
34 第1ステアリングローラ
35 第2ステアリングローラ
36 対向ローラ
38a 第1センサ
38b 第2センサ
100 傾動制御ユニット
108a 第1ステアリングモータ
108b 第2ステアリングモータ

Claims (13)

  1. 無端状のベルトと、
    前記ベルトを張架する複数のローラであって、前記ベルトの搬送方向において前記ベルトがその上に画像を受容する画像受容面を介して上流側と下流側にそれぞれ配置された、前記ベルトの搬送方向と交差する方向における前記ベルトの位置を変更するための第1、第2ステアリングローラを備えた複数のローラと、
    前記第1、第2ステアリングローラをそれぞれ傾動させる傾動手段と、
    前記ベルトの搬送方向に対する前記ベルトの斜行量を検知する検知手段と、
    を有する画像形成装置において、
    前記傾動手段は、前記検知手段の検知結果に基づいて、前記第1、第2ステアリングローラを同期して同方向に傾動させることを特徴とするベルト駆動装置。
  2. 無端状のベルトと、
    前記ベルトを張架する複数のローラであって、前記ベルトの搬送方向において前記ベルトがその上に画像を受容する画像受容面を介して上流側と下流側にそれぞれ配置された、前記ベルトの搬送方向と交差する方向における前記ベルトの位置を変更するための第1、第2ステアリングローラを備えた複数のローラと、
    前記第1、第2ステアリングローラをそれぞれ傾動させる傾動手段と、
    前記ベルトの搬送方向と交差する方向における前記ベルトの位置を検知する検知手段と、
    を有する画像形成装置において、
    前記傾動手段は、前記検知手段の検知結果に基づいて、前記第1、第2ステアリングローラを同期して逆方向に傾動させることを特徴とするベルト駆動装置。
  3. 無端状のベルトと、
    前記ベルトを張架する複数のローラであって、前記ベルトの搬送方向において前記ベルトがその上に画像を受容する画像受容面を介して上流側と下流側にそれぞれ配置された、前記ベルトの搬送方向と交差する方向における前記ベルトの位置を変更するための第1、第2ステアリングローラを備えた複数のローラと、
    前記第1、第2ステアリングローラをそれぞれ傾動させる傾動手段と、
    前記ベルトの搬送方向に対する前記ベルトの斜行量を検知する第1検知手段と、
    前記ベルトの搬送方向と交差する方向における前記ベルトの位置を検知する第2検知手段と、
    を有する画像形成装置において、
    前記傾動手段は、
    前記第1検知手段の検知結果に基づいて前記第1、第2ステアリングローラを同期して同方向に傾動させるように第1ステアリングローラを傾動させるための制御量と、前記第2検知手段の検知結果に基づいて前記第1、第2ステアリングローラを同期して逆方向に傾動させるように前記第1ステアリングローラを傾動させるための制御量と、を加算した結果に基づいて、前記第1ステアリングローラを傾動させ、
    前記第1検知手段の検知結果に基づいて前記第1、第2ステアリングローラを同期して同方向に傾動させるように第2ステアリングローラを傾動させるための制御量と、前記第2検知手段の検知結果に基づいて前記第1、第2ステアリングローラを同期して逆方向に傾動させるように前記第2ステアリングローラを傾動させるための制御量と、を加算した結果に基づいて、前記第2ステアリングローラを傾動させることを特徴とするベルト駆動装置。
  4. 前記傾動手段は、
    前記第1検知手段の検知結果に基づいて前記第1ステアリングローラを傾動させる第1斜行量指令値と、前記第1検知手段の検知結果に基づいて前記第2ステアリングローラを傾動させる第2斜行量指令値と、前記第2検知手段の検知結果に基づいて前記第1ステアリングローラを傾動させる第1位置指令値と、前記第2検知手段の検知結果に基づいて前記第2ステアリングローラを傾動させる第2位置指令値と、を生成する制御器と、
    前記第1位置指令値と前記第1斜行量指令値とを加算する第1加算器と、
    前記第2位置指令値と前記第2斜行量指令値とを加算する第2加算器と、
    前記第1加算器の出力に応じて前記第1ステアリングローラを傾動させる第1駆動手段と、
    前記第2加算器の出力に応じて前記第2ステアリングローラを傾動させる第2駆動手段と、
    を有することを特徴とする請求項3に記載のベルト駆動装置。
  5. 無端状のベルトと、
    前記ベルトを張架する複数のローラであって、前記ベルトの搬送方向において前記ベルトがその上に画像を受容する画像受容面を介して上流側と下流側にそれぞれ配置された、前記ベルトの搬送方向と交差する方向における前記ベルトの位置を変更するための第1、第2ステアリングローラを備えた複数のローラと、
    前記第1、第2ステアリングローラをそれぞれ傾動させる傾動手段と、
    前記ベルトの搬送方向に対する前記ベルトの斜行量を検知する第1検知手段と、
    前記ベルトの搬送方向と交差する方向における前記ベルトの位置を検知する第2検知手段と、
    を有する画像形成装置において、
    前記傾動手段は、前記第1検知手段の検知結果に基づいて前記第1、第2ステアリングローラを同期して同方向に傾動させることと、前記第2検知手段の検知結果に基づいて前記第1、第2ステアリングローラを同期して逆方向に傾動させることと、を交互に行うことを特徴とするベルト駆動装置。
  6. 前記傾動手段は、
    前記第1検知手段の検知結果に基づいて前記第1、第2ステアリングローラをそれぞれ傾動させる斜行量指令値と、前記第2検知手段の検知結果に基づいて前記第1、第2ステアリングローラをそれぞれ傾動させる位置指令値と、を生成する制御器と、
    前記斜行量指令値と前記位置指令値とのいずれか一方を選択する選択器と、
    前記選択器によって選択された前記斜行量指令値又は前記位置指令値に応じて前記第1、第2ステアリングローラのそれぞれを傾動させる第1、第2駆動手段と、
    を有することを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
  7. 前記第1検知手段の検知結果に基づく制御ゲインを、前記第2検知手段の検知結果に基づく制御ゲインより大きくすることを特徴とする請求項3〜6のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  8. 前記傾動手段による前記第1、第2ステアリングローラの傾動の制御における前記第2検知手段の検知結果の目標値を設定する設定手段を有し、
    前記設定手段は、前記ベルトの搬送を開始して搬送速度が安定したときの前記第2検知手段の検知結果を前記目標値の初期値として設定することを特徴とする請求項3〜7のいずれか一項に記載のベルト駆動装置。
  9. 前記設定手段には、前記ベルトの搬送方向と交差する方向における前記ベルトの標準位置に対応する標準値が設定されており、前記設定手段は、前記目標値を前記初期値から前記標準値まで、所定の変化率で変更することを特徴とする請求項8に記載のベルト駆動装置。
  10. 前記傾動手段は、前記第1、第2ステアリングローラを傾動させる際の傾動量の絶対値を略同一とすることを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載のベルト駆動装置。
  11. 前記傾動手段は、前記第1ステアリングローラの傾動による前記ベルトの搬送方向と交差する方向への移動速度と、前記第2ステアリングローラの傾動による前記ベルトの搬送方向と交差する方向への移動速度とが略同一となるように、前記第1ステアリングローラ及び/又は前記第2ステアリングローラを傾動させる際の傾動量の絶対値に重み付けを行うことを特徴とする請求項1〜10のいずれか一項に記載のベルト駆動装置。
  12. 前記ベルトは、複数色のトナー像が順次に重ね合わせて転写される中間転写体、又は複数色のトナー像が順次に重ね合わせて転写される転写材を搬送する転写材担持体であることを特徴とする請求項1〜11のいずれか一項に記載のベルト駆動装置。
  13. 請求項1〜12のいずれか一項に記載のベルト駆動装置を有する画像形成装置。
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