JP2013226898A - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ウォームを軸方向に可動する電動パワーステアリング装置において、微小操舵時の良好な操舵フィーリングを確保する。
【解決手段】電動モータ16の回転軸20に継手21を介して揺動可能に連結されたウォーム軸18を備える。ウォーム軸18の両端部18a,18bを第1軸受25及び第2軸受26で支持する。第1軸受25の両側の弾性部材27A,27Bが、ウォーム軸18を軸方向X1の中立位置に付勢する。第2軸受26の外周に低摩擦樹脂層46を設ける。ハウジング17aに保持された付勢部材54が、低摩擦樹脂層46に当接する押圧部材52(介在部材)を介して第2軸受26をウォームホイール19側に弾性的に付勢する。
【選択図】図2
【解決手段】電動モータ16の回転軸20に継手21を介して揺動可能に連結されたウォーム軸18を備える。ウォーム軸18の両端部18a,18bを第1軸受25及び第2軸受26で支持する。第1軸受25の両側の弾性部材27A,27Bが、ウォーム軸18を軸方向X1の中立位置に付勢する。第2軸受26の外周に低摩擦樹脂層46を設ける。ハウジング17aに保持された付勢部材54が、低摩擦樹脂層46に当接する押圧部材52(介在部材)を介して第2軸受26をウォームホイール19側に弾性的に付勢する。
【選択図】図2
Description
本発明は電動パワーステアリング装置に関する。
電動パワーステアリング装置では、電動モータの出力をウォーム軸およびウォームホイールを介して減速して転舵機構に伝達することにより、ステアリング操作をトルクアシストしている。
ウォーム軸とウォームホイールとの噛み合いには、バックラッシが必要であるが、走行時に、バックラッシに起因した歯打ち音(ラトル音)が発生するおそれがある。
ウォーム軸とウォームホイールとの噛み合いには、バックラッシが必要であるが、走行時に、バックラッシに起因した歯打ち音(ラトル音)が発生するおそれがある。
そこで、従来、ウォーム軸を支持する軸受をウォームホイール側に弾性的に付勢することにより、ウォーム軸とウォームホイールとのバックラッシを除去する電動パワーステアリング装置が提案されている。
また、ウォーム軸を支持する軸受を軸方向に予圧して軸受のガタを除去することにより、軸受のガタに起因する異音の発生を防止する技術が提案されている(例えば特許文献1を参照)。
また、ウォーム軸を支持する軸受を軸方向に予圧して軸受のガタを除去することにより、軸受のガタに起因する異音の発生を防止する技術が提案されている(例えば特許文献1を参照)。
特許文献1では、ハウジングのブッシュ装着部に固定された合成樹脂製のアウターブッシュを、ウォーム軸を支持する軸受の外輪に嵌合させている。また、アウターブッシュの外周に設けられた切欠き部とハウジングのブッシュ装着部との間に、ウォーム軸をウォームホイール側へ付勢する板ばねやゴムなどの弾性材料で形成された付勢部材が介在している。
特許文献1では、ウォーム軸が軸方向に移動するときに、前記付勢部材とアウターブッシュとの間の摩擦抵抗のために、ウォーム軸が軸方向にスムーズに移動できないおそれがある。したがって、ウォーム軸が駆動力を受けていない微小操舵時において、軸受の内部隙間によるガタを除去できない場合があり、その場合、操舵フィーリングが低下する。
そこで、本発明の目的は、ウォーム軸を軸方向に可動する電動パワーステアリング装置において、微小操舵時の良好な操舵フィーリングを確保することである。
そこで、本発明の目的は、ウォーム軸を軸方向に可動する電動パワーステアリング装置において、微小操舵時の良好な操舵フィーリングを確保することである。
前記目的を達成するため、請求項1の発明は、ウォーム軸(18)およびウォームホイール(19)を持つ減速機(17)と、前記ウォーム軸を駆動する電動モータ(16)と、前記減速機を収容したハウジング(17a)と、前記ウォーム軸の第1端部(18a)を回転可能に支持する第1軸受(25)と、前記ウォーム軸の第2端部(18b)を回転可能に支持する第2軸受(26)と、ウォーム軸の軸方向(X1)に関して前記第1軸受の両側であって、前記第1軸受と前記ハウジングとの間、又は、前記第1軸受とウォーム軸との間に配置され、前記ウォーム軸を軸方向に弾性支持する一対の弾性部材(27A,27B)と、前記第2軸受の外周に設けられた低摩擦樹脂層(46)と、前記ハウジングに設けられ、前記低摩擦樹脂層が設けられた前記第2軸受を軸方向移動可能に収容して、前記低摩擦樹脂層の少なくとも一部を直接または介在部材(52,54)を介して間接的に受ける収容孔(47)と、を備えた電動パワーステアリング装置(1;1A)を提供する。
なお、括弧内の英数字は、後述する実施形態における対応構成要素等を表すが、このことは、むろん、本発明がそれらの実施形態に限定されるべきことを意味するものではない。以下、この項において同じ。
また、請求項2のように、前記ハウジングに支持され、前記低摩擦樹脂層を、前記ウォーム軸および前記ウォームホイールの中心間距離(D1)が減少する方向(Y2)に付勢する付勢部材(54)と、前記ウォーム軸の第1端部と前記電動モータの回転軸との間に配置され、両軸を揺動可能に連結する継手(21)と、を備え、前記低摩擦樹脂層の外周に、軸方向のクラウニングが施されていてもよい。
また、請求項2のように、前記ハウジングに支持され、前記低摩擦樹脂層を、前記ウォーム軸および前記ウォームホイールの中心間距離(D1)が減少する方向(Y2)に付勢する付勢部材(54)と、前記ウォーム軸の第1端部と前記電動モータの回転軸との間に配置され、両軸を揺動可能に連結する継手(21)と、を備え、前記低摩擦樹脂層の外周に、軸方向のクラウニングが施されていてもよい。
請求項1の発明によれば、第2軸受の外周に低摩擦樹脂層が設けられているので、収容孔と低摩擦樹脂層との摩擦抵抗または介在部材と低摩擦樹脂層との摩擦抵抗を低減することができる。したがって、第1軸受の両側の一対の弾性部材によって軸方向に付勢されたウォーム軸の軸方向移動が非常にスムーズになるので、ウォーム軸が駆動力を受けていない微小操舵時においても、両軸受の内部隙間によるガタを確実に除去して操舵フィーリングを向上することができる。また、路面からの逆入力時の衝撃を低摩擦樹脂層によって緩衝することができる。
また、請求項2の発明によれば、低摩擦樹脂層の外周に軸方向のクラウニングが施されているので、路面からの逆入力によってウォーム軸が揺動するときに、十分な揺動量を確保でき、これにより、ウォーム軸のこじりの発生を抑制できる。また、クラウニングによって、収容孔と低摩擦樹脂層との接触面積、または介在部材と低摩擦樹脂層との接触面積を少なくできるので、ウォーム軸の揺動および軸方向移動が一層スムーズになる。
本発明の好ましい実施の形態を添付図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の一実施形態の電動パワーステアリング装置の概略構成図である。図1を参照して、電動パワーステアリング装置1は、ステアリングホイール等の操舵部材2に連結しているステアリングシャフト3と、ステアリングシャフト3に自在継手4を介して連結される中間軸5と、中間軸5に自在継手6を介して連結されるピニオン軸7と、ピニオン軸7の端部近傍に設けられたピニオン7aに噛み合うラック8aを有して自動車の左右方向に延びる転舵軸としてのラックバー8とを有している。ピニオン軸7およびラックバー8により、ラックアンドピニオン機構からなる転舵機構Aが構成されている。
図1は、本発明の一実施形態の電動パワーステアリング装置の概略構成図である。図1を参照して、電動パワーステアリング装置1は、ステアリングホイール等の操舵部材2に連結しているステアリングシャフト3と、ステアリングシャフト3に自在継手4を介して連結される中間軸5と、中間軸5に自在継手6を介して連結されるピニオン軸7と、ピニオン軸7の端部近傍に設けられたピニオン7aに噛み合うラック8aを有して自動車の左右方向に延びる転舵軸としてのラックバー8とを有している。ピニオン軸7およびラックバー8により、ラックアンドピニオン機構からなる転舵機構Aが構成されている。
ラックバー8は車体に固定されるハウジング9内に図示しない複数の軸受を介して直線往復動可能に支持されている。ラックバー8の両端部はハウジング9の両側へ突出し、各端部にはそれぞれタイロッド10が結合されている。各タイロッド10は対応するナックルアーム(図示せず)を介して対応する転舵輪11に連結されている。
操舵部材2が操作されてステアリングシャフト3が回転されると、この回転がピニオン7aおよびラック8aによって、自動車の左右方向に沿ってのラックバー8の直線運動に変換される。これにより、転舵輪11の転舵が達成される。
操舵部材2が操作されてステアリングシャフト3が回転されると、この回転がピニオン7aおよびラック8aによって、自動車の左右方向に沿ってのラックバー8の直線運動に変換される。これにより、転舵輪11の転舵が達成される。
ステアリングシャフト3は、一端に操舵部材2が連結された入力側の第1操舵軸3aと、ピニオン軸7に連なる出力側の第2操舵軸3bと、第1操舵軸3aと第2操舵軸3bとを同一軸線上で相対回転可能に連結したトーションバー12とを備えている。
トーションバー12を介する第1操舵軸3aと第2操舵軸3bとの間の相対回転変位量に基づいて操舵トルクを検出するトルクセンサ13が設けられている。トルクセンサ13のトルク検出結果は、ECU(Electronic Control Unit :電子制御ユニット)14に与えられる。ECU14では、トルク検出結果や図示しない車速センサから与えられる車速検出結果等に基づいて、駆動回路15を介して操舵補助用の電動モータ16を駆動制御する。
トーションバー12を介する第1操舵軸3aと第2操舵軸3bとの間の相対回転変位量に基づいて操舵トルクを検出するトルクセンサ13が設けられている。トルクセンサ13のトルク検出結果は、ECU(Electronic Control Unit :電子制御ユニット)14に与えられる。ECU14では、トルク検出結果や図示しない車速センサから与えられる車速検出結果等に基づいて、駆動回路15を介して操舵補助用の電動モータ16を駆動制御する。
電動モータ16の出力回転が伝動装置としての減速機17を介して減速されてピニオン軸7に伝達され、ラックバー8の直線運動に変換されて、操舵が補助される。減速機17は、電動モータ16により回転駆動される駆動ギヤとしてのウォーム軸18と、このウォーム軸18に噛み合うと共にステアリングシャフト3の第2操舵軸3bに一体回転可能に連結された被動ギヤとしてのウォームホイール19とを備えている。
図2に示すように、ウォーム軸18は電動モータ16の回転軸20と同軸上に配置される。ウォーム18軸は、その軸方向X1に離隔する第1端部18aおよび第2端部18bと、第1端部18aおよび第2端部18b間の中間部に設けられた歯部18cとを有する。
ウォームホイール19は、ステアリングシャフト3の第2操舵軸3bの軸方向中間部に一体回転可能に且つ軸方向移動不能に連結されている。ウォームホイール19は、第2操舵軸3bに一体回転可能に結合された環状の芯金19aと、芯金19aの周囲を取り囲み外周に歯部19cを形成した合成樹脂部材19bとを備える。芯金19aは、例えば合成樹脂部材19bの樹脂成形時に金型内にインサートされるものである。
ウォームホイール19は、ステアリングシャフト3の第2操舵軸3bの軸方向中間部に一体回転可能に且つ軸方向移動不能に連結されている。ウォームホイール19は、第2操舵軸3bに一体回転可能に結合された環状の芯金19aと、芯金19aの周囲を取り囲み外周に歯部19cを形成した合成樹脂部材19bとを備える。芯金19aは、例えば合成樹脂部材19bの樹脂成形時に金型内にインサートされるものである。
ウォーム軸18の第1端部18aとこれに対向する電動モータ16の回転軸20(出力軸)の端部とは、継手21を介してトルク伝達可能に且つ互いに揺動可能に連結されている。具体的には、継手21は、電動モータ16の回転軸20に一体回転可能に且つ軸方向移動不能に連結された第1係合部材22と、ウォーム軸18の第1端部18aに一体回転可能に且つ軸方向移動不能に連結された第2係合部材23と、第1係合部材22と第2係合部材23との間に介在し、両係合部材22,23間にトルクを伝達する弾性部材24とを備えている。
第1係合部材22および第2係合部材23は、互いの係合突起221,231を周方向の交互に配置している。図示していないが、弾性部材24は、環状の主体部から放射状に延びる複数の係合腕を有している。両係合部材22,23の周方向に隣接する係合突起221,231間に、弾性部材24の対応する係合腕が挟持されている。継手21の弾性部材24が弾性変形することにより、回転軸20に対するウォーム軸18の揺動が許容されている。
図2の一部を拡大した図3に示すように、第2係合部材23は、ウォーム軸18の第1端部18aに一体回転可能に且つ軸方向移動不能に嵌合されたボス23aと、ボス23aから径方向外方に延びる環状フランジ23bとを備えている。前記係合突起は、環状フランジ23bから軸方向に延びている。
再び図2を参照して、ウォーム軸18の第1端部18aは、第1軸受25を介して減速機17のハウジング17aに回転可能に支持されている。ウォーム軸18の第2端部18bは、第2軸受26を介して減速機17のハウジング17aに回転可能に支持されている。第1軸受25および第2軸受26は、例えば玉軸受により構成されている。ウォーム軸18の第1端部18aには、ウォーム軸18を軸方向X1の中立位置に付勢する一対の弾性部材27A,27Bが配置されている。
再び図2を参照して、ウォーム軸18の第1端部18aは、第1軸受25を介して減速機17のハウジング17aに回転可能に支持されている。ウォーム軸18の第2端部18bは、第2軸受26を介して減速機17のハウジング17aに回転可能に支持されている。第1軸受25および第2軸受26は、例えば玉軸受により構成されている。ウォーム軸18の第1端部18aには、ウォーム軸18を軸方向X1の中立位置に付勢する一対の弾性部材27A,27Bが配置されている。
第1軸受25は、ウォーム軸18の第1端部18aに、一体回転可能に嵌合された内輪28と、減速機17のハウジング17aに設けられた軸受保持孔29にブッシュ30を介して保持された外輪31とを備えている。
図3に示すように、外輪31とブッシュ30の端部の環状フランジ30aとが、軸受保持孔29の端部に設けられた位置決め段部32と、軸受保持孔29の入口にねじ嵌合された止定部材33との間で軸方向に挟持されている。これにより、外輪31の軸方向移動が規制されている。
図3に示すように、外輪31とブッシュ30の端部の環状フランジ30aとが、軸受保持孔29の端部に設けられた位置決め段部32と、軸受保持孔29の入口にねじ嵌合された止定部材33との間で軸方向に挟持されている。これにより、外輪31の軸方向移動が規制されている。
第1軸受25の内輪28は、ウォーム軸18の第1端部18aの外周に一体回転可能に嵌合されている。一対の弾性部材27A,27Bは、内輪28を軸方向に挟んだ両側に配置されており、ウォーム軸18を軸方向X1の中立位置に付勢している。弾性部材27A,27Bは、例えばゴム、熱可塑性エラストマーなどの弾性材料で形成されたブッシュである。
一方の弾性部材27Aは、ウォーム軸18の外周の位置決め段部34に当接した環状の受け板35と、内輪28の一方の端面に当接した環状の受け板36との間に介在している。他方の弾性部材27Bは、内輪28の他方の端面に当接した環状の受け板37と、継手21の第2係合部材23の環状フランジ23bに当接した受け板38との間に介在している。各受け板35,36,37,38は、例えば金属製である。
第1端部18aの外周には、受け板35および一方の弾性部材27Aが嵌合された第1環状凹部39と、内輪28が嵌合された第2環状凹部40と、第2係合部材23のボス23aが嵌合された第3環状凹部41とが設けられている。第1環状凹部39、第2環状凹部40および第3環状凹部41の順で、外径が段階的に小さくされている。
再び図2を参照して、第2軸受26の内輪42は、ウォーム軸18の第2端部18bの外周に設けられた第4環状凹部43に一体回転可能に嵌合されている。内輪42の一方の端面が、第2端部18bの外周に設けられた位置決め段部44に当接しており、これにより、ウォーム軸18に対する内輪42の軸方向移動が規制されている。
再び図2を参照して、第2軸受26の内輪42は、ウォーム軸18の第2端部18bの外周に設けられた第4環状凹部43に一体回転可能に嵌合されている。内輪42の一方の端面が、第2端部18bの外周に設けられた位置決め段部44に当接しており、これにより、ウォーム軸18に対する内輪42の軸方向移動が規制されている。
第2軸受26の外周、すなわち外輪45の外周45aには、低摩擦樹脂層46が設けられている。低摩擦樹脂層46は、例えばポリアセタール等の低摩擦樹脂からなり、嵌合により外輪45と一体化されている。低摩擦樹脂層46の内周46aは、外輪45の外周45aに沿う円筒面からなる。低摩擦樹脂層46の外周に設けられた摺接面46bには、軸方向のクラウニングが施されている。
ハウジング17aには、低摩擦樹脂層46が設けられた第2軸受26を収容するための収容孔47が設けられている。収容孔47は、低摩擦樹脂層46が設けられた第2軸受26を、ウォーム軸18とウォームホイール19の中心間距離D1(ウォーム軸18の回転中心C1とウォームホイールの回転中心C2との距離に相当)が増減する方向Y1,Y2(増加する方向Y1および減少する方向Y2)に偏倚可能に保持することのできる偏倚孔に形成されている。
電動パワーステアリング装置1は、ウォーム軸18とウォームホイール19とのバックラッシを除去するバックラッシ除去機構50を備えている。
図2および図2のIV−IV線に沿う断面図である図4に示すように、バックラッシ除去機構50は、収容孔47に連通するようにハウジング17aに設けられた支持孔51と、支持孔51の深さ方向に摺動可能に支持され、低摩擦樹脂層46に当接する押圧部材52と、支持孔51の端部を封止する封止部材53と、封止部材53と押圧部材52との間に介在し、押圧部材52および第2軸受26を介してウォーム軸18の第2端部18bをウォームホイール19側(中心間距離D1が減少する方向Y2)へ弾性的に付勢する、例えば圧縮コイルばねからなる付勢部材54とを備えている。
図2および図2のIV−IV線に沿う断面図である図4に示すように、バックラッシ除去機構50は、収容孔47に連通するようにハウジング17aに設けられた支持孔51と、支持孔51の深さ方向に摺動可能に支持され、低摩擦樹脂層46に当接する押圧部材52と、支持孔51の端部を封止する封止部材53と、封止部材53と押圧部材52との間に介在し、押圧部材52および第2軸受26を介してウォーム軸18の第2端部18bをウォームホイール19側(中心間距離D1が減少する方向Y2)へ弾性的に付勢する、例えば圧縮コイルばねからなる付勢部材54とを備えている。
支持孔51は、収容孔47からウォームホイール19とは反対方向に延びている。支持孔51は、ハウジング17aに設けられた筒状突起55を貫通している。封止部材53は、支持孔51の端部の開口を閉塞する端壁53aと、周側壁53bとを備え、周側壁53bの内周の雌ねじ部が、筒状突起55の端部の外周の雄ねじ部に螺合することで、封止部材53が、筒状突起55に固定されている。
押圧部材52は、平坦な押圧面52aを有する押圧部52bと、押圧部52bの外周から延設され、支持孔51の内周に摺動可能に支持された筒状部52cと、押圧部52bの中央部から封止部材53側へ延びる軸部52dとを備えている。
軸部52dの外周には、筒状のスプリングガイド56が嵌合されている。スプリングガイド56は、圧縮コイルばねからなる付勢部材54内に挿通され、付勢部材54の倒れを抑制している。付勢部材54の一端は、スプリングガイド56の外周と筒状部52cの内周との間に配置されている。
軸部52dの外周には、筒状のスプリングガイド56が嵌合されている。スプリングガイド56は、圧縮コイルばねからなる付勢部材54内に挿通され、付勢部材54の倒れを抑制している。付勢部材54の一端は、スプリングガイド56の外周と筒状部52cの内周との間に配置されている。
ハウジング17aと一体の筒状突起55に固定された封止部材53と、低摩擦樹脂層46との間に、介在部材としての付勢部材54と、介在部材としての押圧部材52とが介在している。弾性部材27A,27Bによって軸方向X1に付勢されたウォーム軸18が軸方向X1に移動するときに、低摩擦樹脂層46が設けられた第2軸受26が、ウォーム軸18と同行移動する。
このとき、低摩擦樹脂層46の外周の一部は、バックラッシ除去機構50の押圧面52aと摺接する。また、低摩擦樹脂層46の外周の他の一部は、収容孔47の内周と摺接する。支持孔51は収容孔47の一部を構成し、低摩擦樹脂層46の一部を介在部材(付勢部材54、押圧部材52)を介して間接的に受ける。ウォーム軸18に負荷がかかっている場合、図4の上側で低摩擦樹脂層46と収容孔47とが摺接する。ウォームホイール19が摩耗した場合、図4の下側で摺接することもある。
本実施形態によれば、第2軸受26の外周(外輪45の外周45a)に、低摩擦樹脂層46が設けられているので、収容孔47と低摩擦樹脂層46との摩擦抵抗、または介在部材(押圧部材52)と低摩擦樹脂層46との摩擦抵抗を低減することができる。したがって、第1軸受25の両側の一対の弾性部材27A,27Bによって軸方向X1に付勢されたウォーム軸18の軸方向移動が、非常にスムーズになるので、ウォーム軸18が駆動力を受けていない微小操舵時においても、両軸受25,26の内部隙間によるガタを確実に除去して操舵フィーリングを向上することができる。また、路面からの逆入力時の衝撃を低摩擦樹脂層46によって緩衝することができ、低騒音を実現することができる。
また、低摩擦樹脂層46の外周(摺接面46b)に軸方向X1のクラウニングが施されているので、路面からの逆入力によってウォーム軸18が揺動するときに、十分な揺動量を確保でき、これにより、ウォーム軸18のこじりの発生を抑制できる。また、クラウニングによって、付勢部材54と低摩擦樹脂層46との接触面積を少なくできるので、ウォーム軸18の揺動および軸方向移動が一層スムーズになる。
本発明は前記実施形態に限定されるものではない。例えば、図3の実施形態では、一対の弾性部材27A,27Bを、ウォーム軸18の軸方向X1に関して、第1軸受25の内輪28の両側に配置していた。各弾性部材27A,27Bは、第1軸受25の内輪28とウォーム軸18の所定部との間に介在し、内輪28に対してウォーム軸18を軸方向X1の中立位置に弾性的に付勢していた。
これに代えて、図5の実施形態の電動パワーステアリング装置1Aに示すように、一対の弾性部材27C,27Dを、ウォーム軸18の軸方向X1に関して、第1軸受25の外輪31の両側に配置してもよい。この場合、各弾性部材27C,27Dは、第1軸受25の外輪31とハウジング17a(の所定部)との間に介在し、第1軸受25を介して、ウォーム軸18を軸方向X1の中立位置に弾性的に付勢する。弾性部材27C,27Dは、例えばゴム、熱可塑性エラストマーなどの弾性材料で形成されたブッシュである。
一方の弾性部材27Cは、ハウジング17aの内周の位置決め段部60に当接した環状の受け板61と、外輪31の一方の端面に当接した環状の受け板62との間に介在している。他方の弾性部材27Dは、外輪31の他方の端面に当接した環状の受け板63と、ハウジング17aのねじ部17bに螺合されたねじ部材64の環状フランジ64aに当接した受け板65との間に介在している。各受け板61,62,63,65は、例えば金属製である。
ハウジング17aの軸受保持孔129には、受け板61および一方の弾性部材27Cが嵌合された第1環状凹部66と、受け板62および外輪31が嵌合された第2環状凹部67と、受け板63およびねじ部材64の筒状突起64bが嵌合された第3環状凹部68とが設けられている。第1環状凹部66、第2環状凹部67および第3環状凹部68の順で、外径が段階的に大きくされている。
図5の実施形態の構成要素において、図1〜図4の実施形態の構成要素と同じ構成要素には、図1〜図4の実施形態の構成要素の参照符号と同じ参照符号を付してある。図5の実施形態においても、ウォーム軸18を軸方向X1に可動する電動パワーステアリング装置1Aにおいて、微小操舵時の良好な操舵フィーリングを確保することができる。
その他、本発明の請求項記載の範囲内で種々の変更を施すことができる。
その他、本発明の請求項記載の範囲内で種々の変更を施すことができる。
1;1A…電動パワーステアリング装置、2…操舵部材、3…ステアリングシャフト、16…電動モータ、17…減速機、17a…ハウジング、18…ウォーム軸、18a…第1端部、18b…第2端部、19…ウォームホイール、20…(電動モータの)回転軸、21…継手、25…第1軸受、26…第2軸受、27A,27B;27C,27D…弾性部材、28…(第1軸受の)内輪、31…(第1軸受の外輪)、42…(第2軸受の)内輪、45…(第2軸受の)外輪、45a…外周(円筒面)、46…低摩擦樹脂層、46b…摺接面、47…収容孔、50…バックラッシ除去機構、52…押圧部材(介在部材)、54…付勢部材(介在部材)、C1…(ウォームの)回転中心、C2…(ウォームホイールの)回転中心、D1…中心間距離、X1…(ウォームの)軸方向、Y1…中心間距離を増加する方向、Y2…中心間距離を減少する方向
Claims (2)
- ウォーム軸およびウォームホイールを持つ減速機と、
前記ウォーム軸を駆動する電動モータと、
前記減速機を収容したハウジングと、
前記ウォーム軸の第1端部を回転可能に支持する第1軸受と、
前記ウォーム軸の第2端部を回転可能に支持する第2軸受と、
ウォーム軸の軸方向に関して前記第1軸受の両側であって、前記第1軸受と前記ハウジングとの間、又は、前記第1軸受とウォーム軸との間に配置され、前記ウォーム軸を軸方向に弾性支持する一対の弾性部材と、
前記第2軸受の外周に設けられた低摩擦樹脂層と、
前記ハウジングに設けられ、前記低摩擦樹脂層が設けられた前記第2軸受を軸方向移動可能に収容して、前記低摩擦樹脂層の少なくとも一部を直接または介在部材を介して間接的に受ける収容孔と、を備えた電動パワーステアリング装置。 - 請求項1において、前記ハウジングに支持され、前記低摩擦樹脂層を、前記ウォーム軸および前記ウォームホイールの中心間距離が減少する方向に付勢する付勢部材と、
前記ウォーム軸の第1端部と前記電動モータの回転軸との間に配置され、両軸を揺動可能に連結する継手と、を備え、
前記低摩擦樹脂層の外周に、軸方向のクラウニングが施されている電動パワーステアリング装置。
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