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JP2016003760A - ウォーム減速機およびそれを備えた電動パワーステアリング装置 - Google Patents

ウォーム減速機およびそれを備えた電動パワーステアリング装置 Download PDF

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JP2016003760A JP2014126610A JP2014126610A JP2016003760A JP 2016003760 A JP2016003760 A JP 2016003760A JP 2014126610 A JP2014126610 A JP 2014126610A JP 2014126610 A JP2014126610 A JP 2014126610A JP 2016003760 A JP2016003760 A JP 2016003760A
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尚広 佐藤
Naohiro Sato
尚広 佐藤
真吾 扇田
Shingo Ogida
真吾 扇田
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Abstract

【課題】ウォームシャフトの径方向への移動に起因した異音の発生を低減できるウォーム減速機およびそれを備えた電動パワーステアリング装置を提供すること。
【解決手段】ウォーム減速機17は、ハウジング17aと、ハウジング17aに収容されるウォームホイールおよびウォームシャフト18と、ウォームシャフト18に対して隙間嵌めされた第1軸受30と、ウォームシャフト18に設けられて軸方向Xにおいて第1軸受30に対向する段部181と、段部181と第1軸受30とによって軸方向Xから挟まれた弾性体42と、ストッパ44とを備える。ストッパ44は、弾性体42に隙間P3,P4を隔てて配置され、弾性体42がウォームシャフト18から受ける荷重が増加すると、ウォームシャフト18の径方向Rにおける外側から弾性体42に接触して径方向Rにおける外側への弾性体42の変形を制限する。
【選択図】図4

Description

この発明は、ウォーム減速機およびそれを備えた電動パワーステアリング装置に関する。
下記特許文献1〜3では、ウォーム減速機が組み込まれた電動パワーステアリング装置が開示されている。ウォーム減速機は、ステアリングシャフトに固定されたウォームホイールと、電動モータの回転軸に結合してウォームホイールと噛み合うウォームシャフトとを含んでいる。電動パワーステアリング装置では、電動モータの駆動力をウォームシャフトからウォームホイールに伝達することによって、ステアリングシャフトの回転を補助することができる。
特許文献1のウォーム減速機では、ウォームホイールと噛み合うウォームが形成された回転軸が設けられ、回転軸の両端が、軸受によって回転自在に支持されている。回転軸におけるウォームの両側には、フランジが形成されている。ウォームの両側における軸受とフランジとの間には、皿ばねが配置されている。皿ばねが撓むことにより、回転軸は、その軸方向に移動できる。これにより、ステアリングホイールの切り返し時にウォームおよびウォームホイールの歯面同士の間で生じる衝撃力を緩和し、歯面同士の接触音を低減させることができる。
特許文献2のウォーム減速機では、電動モータの回転軸に接続されたアシスト軸の両端が、一対の軸受によって支持されている。アシスト軸において一対の軸受で挟まれた中間部には、ウォームホイールと噛み合うウォームギヤが備えられている。アシスト軸は、弾性支持具によって軸方向の双方に弾性支持されている。これにより、電動パワーステアリング装置の反転駆動時や、タイヤの縁石乗り上げ時等に、アシスト軸に作用する過大スラスト力を吸収しながらアシスト軸を軸方向の双方に移動させることができる。
特許文献3のウォーム減速機では、ウォームホイールと噛み合うウォームが、電動モータの回転軸に連結された駆動軸に形成されている。駆動軸におけるウォームの両側には、フランジ部が形成されている、駆動軸の両端部は、軸受によって回転自在に支持されている。軸受とフランジ部との間にはゴム部材が設けられており、駆動軸は、ゴム部材の弾性力によって、軸方向に与圧が付与された状態で支持されている。
特開2003−26012号公報 特開2004−322929号公報 特開2003−34256号公報
特許文献1〜3のウォーム減速機では、ウォームシャフトに相当する構成(以下では、単に「ウォームシャフト」ということにする)が軸受に支持された状態で軸方向に移動可能であるため、その構造上、ウォームシャフトは、軸受に対して隙間嵌めされている。そのため、特許文献1〜3のウォーム減速機では、ウォームシャフトが、その径方向に移動して軸受の内周面に接触することによって、たたき音と呼ばれる異音が生じる虞がある。
この発明は、かかる背景のもとでなされたもので、ウォームシャフトの径方向への移動に起因した異音の発生を低減できるウォーム減速機およびそれを備えた電動パワーステアリング装置を提供することを目的とする。
請求項1記載の発明は、ハウジング(17a)と、前記ハウジングに収容されるウォームホイール(19)と、前記ハウジングに収容され、前記ウォームホイールと噛み合うウォームシャフト(18)と、前記ウォームシャフトに対して隙間嵌めされ、前記ウォームシャフトを前記ハウジング内で回転可能に支持する軸受(30)と、前記ウォームシャフトに設けられ、前記ウォームシャフトの軸方向(X)において前記軸受に対向する対向部(25,181,182)と、前記対向部と前記軸受とによって前記軸方向から挟まれた弾性体(42)と、前記弾性体に隙間(P3,P4)を隔てて配置され、前記弾性体が前記ウォームシャフトから受ける荷重が増加すると、前記ウォームシャフトの径方向(R)における外側から前記弾性体に接触して前記径方向における外側への前記弾性体の変形を制限するストッパ(44)と、を備えることを特徴とする、ウォーム減速機(17)である。
請求項2記載の発明は、前記弾性体が前記ウォームシャフトから受ける荷重が増加すると、前記ストッパは、前記軸方向から前記弾性体に接触して前記軸方向への前記弾性体の変形を制限することを特徴とする、請求項1記載のウォーム減速機である。
請求項3記載の発明は、前記弾性体が前記ウォームシャフトから受ける荷重が増加すると、前記ストッパは、前記弾性体に対して、前記径方向における外側から接触し、その後、前記軸方向から接触することを特徴とする、請求項2記載のウォーム減速機である。
請求項4記載の発明は、前記弾性体には、面取り(42c)が形成されていることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載のウォーム減速機である。
請求項5記載の発明は、前記軸受と前記弾性体との間に介在されて前記弾性体を支持する支持部材(41)を含み、前記ストッパは、前記支持部材に設けられていることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載のウォーム減速機である。
請求項6記載の発明は、前記弾性体の一部をなし、前記支持部材を前記対向部側から覆う被覆部(42b)を含むことを特徴とする、請求項5記載のウォーム減速機である。
請求項7記載の発明は、操舵補助用の電動モータ(16)と、前記電動モータの回転を減速する請求項1〜6のいずれかに記載のウォーム減速機と、を備えることを特徴とする、電動パワーステアリング装置(1)である。
なお、上記において、括弧内の数字等は、後述する実施形態における対応構成要素の参照符号を表すものであるが、これらの参照符号により特許請求の範囲を限定する趣旨ではない。
請求項1記載の発明によれば、ウォーム減速機では、ウォームホイールと噛み合うウォームシャフトを支持する軸受が、ウォームシャフトに対して隙間嵌めされているので、軸受の内周面とウォームシャフトの外周面との間には隙間が存在する。また、弾性体が、ウォームシャフトに設けられた対向部と軸受とによって、ウォームシャフトの軸方向から挟まれている。よって、ウォームシャフトは、軸方向に移動できるように弾性支持されている。
そのため、ウォームシャフトとウォームホイールとの間でトルク伝達が開始される初期の段階では、ウォームシャフトは、ウォームホイールと当初噛み合っていた位置から軸方向に移動することによって、ウォームホイールとの間における摩擦トルクを低減させることができる。よって、ウォーム減速機が、電動パワーステアリング装置において操舵補助用の電動モータの回転を減速するために用いられる場合には、運転者がステアリングホイール等の操舵部材を操舵し始める初期の段階における操舵感を、前述した摩擦トルクの低減に応じて向上させることができる。
ウォーム減速機は、弾性体に隙間を隔てて配置されたストッパを備えている。弾性体がウォームシャフトから受ける荷重が増加すると、弾性体は、変形することによって、ウォームシャフトの径方向におけるストッパと弾性体との隙間を塞ぐ。これにより、ストッパは、径方向における外側から弾性体に接触し、径方向における外側への弾性体の更なる変形を制限する。そのため、径方向にこれ以上変形できなくなった弾性体では、径方向における剛性が向上するので、ウォームシャフトは、弾性体を径方向に変形させて径方向における外側へ移動することができなくなる。その結果、ウォームシャフトが径方向へ移動して軸受の内周面に接触することを抑制できるので、ウォームシャフトの径方向への移動に起因した異音の発生を低減できる。
請求項2記載の発明によれば、弾性体がウォームシャフトから受ける荷重が増加すると、ストッパは、軸方向から弾性体に接触して、軸方向への弾性体の変形を制限する。これにより、弾性体は、軸方向へ逃げずに、径方向におけるストッパと弾性体との隙間を塞ぐことに集中するように変形する。そのため、速やかにストッパを径方向における外側から弾性体に接触させて、径方向における外側への弾性体の更なる変形を速やかに制限することができる。その結果、ウォームシャフトが径方向へ移動して軸受の内周面に接触することを早い段階で抑制できるので、ウォームシャフトの径方向への移動に起因した異音の発生を確実に低減できる。
請求項3記載の発明によれば、弾性体がウォームシャフトから受ける荷重が増加すると、ストッパは、弾性体に対して、径方向における外側から接触し、その後、軸方向から接触する。これにより、径方向における外側への弾性体の更なる変形を一層速やかに制限することができる。その結果、ウォームシャフトが径方向へ移動して軸受の内周面に接触することを一層早い段階で抑制できるので、ウォームシャフトの径方向への移動に起因した異音の発生を確実に低減できる。
請求項4記載の発明によれば、ウォームシャフトとウォームホイールとの間でトルク伝達が開始される初期の段階では、面取りが形成された弾性体において軸方向における剛性が低くなることから、ウォームシャフトが軸方向に移動しやすくなる。そのため、ウォームシャフトとウォームホイールとの間における摩擦トルクを一層低減させることができる。よって、ウォーム減速機が電動パワーステアリング装置に用いられる場合には、運転者が操舵部材を操舵し始める初期の段階における操舵感を一層向上させることができる。
請求項5記載の発明によれば、ストッパを、軸受と弾性体との間に介在されて弾性体を支持する支持部材に設けることで、部品点数の削減を図ることができる。
請求項6記載の発明によれば、弾性体の一部をなす被覆部が支持部材を対向部側から覆うことから、支持部材と対向部との接触が防止されているので、支持部材と対向部との接触に起因した異音の発生を低減できる。
請求項7記載の発明によれば、以上に説明したウォーム減速機を備えた電動パワーステアリング装置では、ウォーム減速機におけるウォームシャフトの径方向への移動に起因した異音の発生を低減できる。
図1は、本発明の一実施形態における電動パワーステアリング装置1の概略構成を示す模式図である。 図2は、電動パワーステアリング装置1に備えられたウォーム減速機17の要部の構成を示す断面図である。 図3は、ウォーム減速機17を構成する継手21の分解斜視図である。 図4は、図2の要部拡大図である。 図5は、図4の要部拡大図である。 図6は、ウォームシャフト18の変位と弾性体42の剛性との関係を示すグラフである。
本発明の好ましい実施形態について、添付図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の一実施形態における電動パワーステアリング装置1の概略構成を示す模式図である。図1を参照して、電動パワーステアリング装置1は、一端にステアリングホイール等の操舵部材2が連結されたステアリングシャフト3と、ステアリングシャフト3に自在継手4を介して連結された中間軸5と、中間軸5に自在継手6を介して連結されたピニオン軸7と、車体(図示せず)の左右方向に延びるラックバー8とを備えている。
ピニオン軸7の端部に設けられたピニオン7aと、ラックバー8に設けられたラック8aとが噛み合っている。これにより、ピニオン軸7およびラックバー8を含むラックアンドピニオン機構からなる転舵機構Aが構成されている。
ラックバー8は、車体に固定されるハウジング9内に収容され、複数の軸受(図示せず)を介してハウジング9によって支持されていて、左右方向へ直線往復動可能である。ラックバー8の両端部は、ハウジング9の両側へ突出し、各端部にはタイロッド10が結合されている。各タイロッド10は、ナックルアーム(図示せず)を介して、対応する転舵輪11に連結されている。
運転手により操舵部材2が操舵されてステアリングシャフト3が回転すると、この回転が、ピニオン7aおよびラック8aによって、ラックバー8の左右方向に沿った直線運動に変換される。これにより、転舵輪11の転舵が達成される。
ステアリングシャフト3は、一端に操舵部材2が連結された入力側の第1操舵軸3aと、ピニオン軸7に連なる出力側の第2操舵軸3bと、第1操舵軸3aと第2操舵軸3bとを同一直線上で相対回転可能に連結したトーションバー12とを備えている。
電動パワーステアリング装置1は、第1操舵軸3aと第2操舵軸3bとの間の相対回転変位量に基づいて操舵部材2の操舵トルクを検出するトルクセンサ13と、ECU(Electronic Control Unit :電子制御ユニット)14と、駆動回路15と、操舵補助用の電動モータ16と、ウォーム減速機17とをさらに備えている。なお、ECU14および駆動回路15は、電動パワーステアリング装置1側の部品ではなく、電動パワーステアリング装置1が取り付けられる車体側の部品であってもよい。
トルクセンサ13のトルク検出結果は、ECU14に与えられる。ECU14は、トルク検出結果や車速センサ(図示せず)から与えられる車速検出結果等に基づいて、駆動回路15を介して電動モータ16を駆動制御する。
電動モータ16がその回転軸20から出力した回転は、ウォーム減速機17によって減速されてからピニオン軸7に伝達され、ラックバー8の直線運動に変換される。これにより、操舵が補助される。
ウォーム減速機17は、ハウジング17aと、電動モータ16により回転駆動されるウォームシャフト18と、ウォームシャフト18と噛み合うと共にステアリングシャフト3の第2操舵軸3bに一体回転可能に連結されたウォームホイール19とを備えている。電動モータ16が出力した回転は、ウォーム減速機17においてウォームシャフト18からウォームホイール19に伝達されるときに減速される。
図2は、ウォーム減速機17の要部の構成を示す断面図である。
図2に示すように、ウォームシャフト18は、ハウジング17aに収容され、電動モータ16の回転軸20と同軸上に配置されている。ウォームシャフト18は、その軸方向Xにおける両端部をなす第1端部18aおよび第2端部18bと、第1端部18aおよび第2端部18b間に位置する歯部18cとを有する。第1端部18aは、図2ではウォームシャフト18の右端部であり、第2端部18bは、図2ではウォームシャフト18の左端部である。
ウォームホイール19は、ハウジング17aに収容され、ステアリングシャフト3の第2操舵軸3bに対して、一体回転可能かつ第2操舵軸3bの軸方向に移動不能となるように連結されている。ウォームホイール19は、第2操舵軸3bに一体回転可能に結合された環状の芯金19aと、芯金19aの周囲を取り囲んだ合成樹脂部材19bとを備える。芯金19aは、例えば合成樹脂部材19bの樹脂成形時に金型内にインサートされる。合成樹脂部材19bの外周には、歯部18cと噛み合う歯部19cが形成されている。
ウォームシャフト18の第1端部18aは、軸方向Xから第1端部18aに対向する電動モータ16の回転軸20の端部に対して、継手21を介してトルク伝達可能かつ揺動可能に連結されている。具体的には、継手21は、ウォームシャフト18の第1端部18aに一体回転可能かつ軸方向移動不能に連結された第1回転部材22と、電動モータ16の回転軸20に一体回転可能かつ軸方向移動不能に連結された第2回転部材23と、第1回転部材22と第2回転部材23との間に介在し、両回転部材22,23間でトルクを伝達する弾性部材24とを備えている。
図3は、継手21の分解斜視図である。
図3に示すように、第1回転部材22は、ウォームシャフト18の第1端部18aが圧入される嵌合孔25aが形成された円筒状のボス25と、ボス25の軸方向一端に接続されてボス25より大径の円筒状のフランジ26とを備えている。
ボス25は、フランジ26側の大径部25bと、大径部25bよりもフランジ26から離れて大径部25bよりも小径の小径部25cとを一体的に含んでいる。大径部25bと小径部25cとは同軸上で連結されており、嵌合孔25aは、大径部25bおよび小径部25cの両方に亘って形成されている。
第2回転部材23は、電動モータ16の回転軸20が圧入される嵌合孔27aが形成されて、第1回転部材22のフランジ26に軸方向Xから対向する円筒状の本体27を備えている。
第1回転部材22のフランジ26は、第2回転部材23の本体27に向けて突出する複数の係合突起261を備えている。これらの係合突起261は、フランジ26の周方向において等間隔で並んでいる。第2回転部材23の本体27は、第1回転部材22のフランジ26に向けて突出する複数の係合突起271を備えている。これらの係合突起271は、本体27の周方向において等間隔で並んでいる。完成した継手21では、第1回転部材22および第2回転部材23のそれぞれの周方向において、係合突起261と係合突起271とが交互に配置されている。
弾性部材24は、環状の主体部28と、主体部28から放射状に延びる複数の係合腕29とを備えている。完成した継手21では、前述したように交互に配置されて隣り合う係合突起261,271間に、弾性部材24の係合腕29が1つずつ挟持されている。
図2を参照して、ウォーム減速機17は、第1軸受30および第2軸受31と、第1ダンパー32および第2ダンパー33とをさらに備えている。
第1軸受30および第2軸受31は、例えば玉軸受であって、全体で環状をなしている。第1軸受30は、ウォームシャフト18の第1端部18aに対して外嵌されていて、第2軸受31は、ウォームシャフト18の第2端部18bに対して外嵌されている。これにより、第1軸受30および第2軸受31は、ウォームシャフト18をハウジング17a内で回転可能に支持している。
以下の説明では、ウォームシャフト18の軸方向Xおよび径方向Rを用いて、各部材の向き等を特定することがある。
図2の要部拡大図である図4を参照して、第1軸受30は、外輪34と、内輪35と、外輪34および内輪35間に配置される球状の転動体36とを備えている。
ハウジング17aにおいて外輪34と軸方向Xで同じ位置には、ハウジング17aの内部空間の一部として軸方向Xに延びる軸受孔37が形成されており、軸受孔37には、筒状のブッシュ38が嵌め込まれている。外輪34は、ブッシュ38に対して内嵌されており、ブッシュ38を介してハウジング17aに支持されている。
ブッシュ38の軸方向Xにおける端部には、ブッシュ38の径方向内側へ張り出した環状のフランジ38aが一体的に設けられている。ハウジング17aの内周面には、軸方向Xにおける軸受孔37の端部としてウォームシャフト18側へ張り出た段部39が設けられている。フランジ38aと段部39とは軸方向Xに対向しており、これらの間に外輪34が挟まれている。これにより、外輪34を含む第1軸受30全体の軸方向Xへの移動が規制されている。なお、軸受孔37には、軸方向Xにおける段部39側とは反対側からプラグ40がねじ嵌合されており、プラグ40は、フランジ38aに当接してブッシュ38を段部39に押し付けている。これにより、軸受孔37からのプラグ40の抜け止めが図られている。
次に、内輪35の説明に先立って、ウォームシャフト18の第1端部18aの詳細について説明する。第1端部18aは、その外周から径方向における外側へ張り出した環状の段部181と、段部181から継手21側へ向けて順に小径となる第1部分182、第2部分183および第3部分184とを一体的に含む。第1端部18aは、第1部分182、第2部分183および第3部分184において、第3部分184へ向けて階段状に小径となっている。
第2部分183と外輪34とは、軸方向Xにおいて同じ位置にある。内輪35は、第2部分183に対して外嵌されており、第2部分183は、内輪35に挿通された状態で内輪35に対して軸方向Xに相対移動可能である。つまり、内輪35を含む第1軸受30は、ウォームシャフト18の第2部分183に対して隙間嵌めされており、内輪35の内周面(第1軸受30の内周面30a)とウォームシャフト18の第2部分183における外周面18dとの間には、径方向Rにおける微小な隙間P1が存在する。なお、図4および後述する図5では、隙間P1を誇張して図示している。段部181および第1部分182は、内輪35の軸方向Xにおける一端面(図4では左端面)35aに対して、軸方向Xにおいて間隔を隔てて対向する対向部である。
また、第1端部18aでは、第3部分184が、継手21の第1回転部材22におけるボス25の嵌合孔25aに対して圧入され、第1回転部材22とウォームシャフト18とが一体化されている。ボス25は、内輪35の軸方向Xにおける他端面(図4では右端面)35bに対して、軸方向Xにおいて間隔を隔てて対向する対向部である。
また、ボス25がウォームシャフト18の第2部分183の端面183aに軸方向Xから当接することによって、ボス25がウォームシャフト18に対して軸方向Xに位置決めされている。なお、継手21の弾性部材24が弾性変形することによって、ウォームシャフト18が、第1軸受30を中心として、電動モータ16の回転軸20に対して揺動できる。
第1ダンパー32および第2ダンパー33は、内輪35を軸方向Xから挟むように、内輪35の両側に配置されている。第2ダンパー33は、第1ダンパー32よりも継手21側に位置している。
第1ダンパー32および第2ダンパー33のそれぞれは、支持部材としてのプレート41と、弾性体42とを含んでいる。プレート41は、金属製の環状体であり、弾性体42は、ゴムや熱可塑性エラストマーなどの弾性材料で形成された環状のブッシュである。弾性体42は、プレート41に対して加硫接着により固着されており、プレート41によって支持されている。
プレート41は、ウォームシャフト18の第2部分183に対して外嵌されている。プレート41は、軸方向Xに薄い板状をなす環状の受け部43と、受け部43の外周部分に設けられるストッパ44とを一体的に含んでいる。
受け部43の内径は、ウォームシャフト18の第2部分183の外径よりも大径であり、受け部43は、第2部分183に対して非接触である。第1ダンパー32の受け部43は、内輪35の一端面35aに当接しつつ、ウォームシャフト18の段部181および第1部分182に対して間隔を隔てて軸方向Xから対向している。第2ダンパー33の受け部43は、内輪35の他端面35bに当接しつつ、継手21の第1回転部材22におけるボス25に対して間隔を隔てて軸方向Xから対向している。
ストッパ44は、受け部43の外周部分から略直角に折り曲がって第1軸受30から離れるように軸方向Xに延びる円筒状の第1ストッパ部44aと、第1ストッパ部44aにおける受け部43側とは反対側の端部から略直角に折り曲がって径方向Rの内側へ張り出した環状の第2ストッパ部44bとを一体的に含んでいる。第2ストッパ部44bの内径は、ウォームシャフト18の段部181およびボス25の大径部25bのそれぞれの外径よりも大径である。そのため、第1ダンパー32の第2ストッパ部44bが段部181に接触したり、第2ダンパー33の第2ストッパ部44bがボス25に接触したりすることはない。
このような受け部43およびストッパ44で構成されたプレート41を周上1箇所で切断したときの断面は、略J字状をなしている。
弾性体42は、ウォームシャフト18の第1部分182および第2部分183の両方に対して外嵌されている。弾性体42は、円筒状の本体部42aと、本体部42aの内周面の軸方向Xにおける第1軸受30側の一端部から径方向Rの内側へ張り出した環状の被覆部42bとを一体的に含んでいる。
本体部42aを周上1箇所で切断したときの断面は、略矩形状をなしており、この断面の四隅において被覆部42bに接続されていない3か所の少なくともいずれかには、面取り42cが形成されている。この実施形態では、当該四隅において、軸方向Xで被覆部42bと同じ位置(第1軸受30側)にあって被覆部42bよりも径方向Rの外側の部分に、面取り42cが形成されている。本体部42aが円筒状であることから、本体部42aの外周に設けられた面取り42cの全体は、テーパー状をなしている。
被覆部42bは、軸方向Xに薄い板状であり、その内径は、ウォームシャフト18の第2部分183の外径よりも大径である。そのため、被覆部42bは、第2部分183に対して非接触である。
第1ダンパー32の弾性体42では、本体部42aは、プレート41の受け部43とウォームシャフト18の段部181とによって軸方向Xから挟まれた空間に配置されていて、受け部43および段部181の両方に接触している。この受け部43は、第1軸受30の内輪35の一端面35aに当接しているため、弾性体42は、受け部43を介して、段部181と第1軸受30とによって軸方向Xから挟まれて圧縮されている。また、この本体部42aは、ウォームシャフト18の第1部分182に対して、径方向Rにおける微小な隙間P2を隔てて外嵌されている。
また、第1ダンパー32の弾性体42では、被覆部42bが、受け部43とウォームシャフト18の第1部分182とによって軸方向Xから挟まれた空間に配置されていて、受け部43を第1部分182側から覆っている。この受け部43は、第1軸受30の内輪35の一端面35aに当接しているため、第1軸受30と弾性体42との間に介在されていることになる。これにより、受け部43を有するプレート41は、弾性体42を支持する機能に加えて、弾性体42が第1軸受30と接触することによる摩耗を防止する役割も果たしている。また、被覆部42bは、受け部43に接触しているものの、第1部分182から軸方向Xに離れている。
また、第1ダンパー32では、ストッパ44が、弾性体42に隙間を隔てて配置されている。詳しくは、図2においてウォームシャフト18より下側に図示されたストッパ44を参照して、ストッパ44では、第1ストッパ部44aが、弾性体42の本体部42aを取り囲むように、径方向Rの隙間P3を隔てて本体部42aより外側に配置されている。また、第2ストッパ部44bが、本体部42aに対して軸方向Xの隙間P4を隔ててウォームシャフト18の段部181側(第1軸受30側とは反対側)に配置されている。なお、図4および後述する図5では、隙間P3およびP4を誇張して図示している。
また、第2ダンパー33の弾性体42では、本体部42aは、プレート41の受け部43と継手21の第1回転部材22におけるボス25の大径部25bとによって軸方向Xから挟まれた空間に配置されていて、受け部43および大径部25bの両方に接触している。この受け部43は、第1軸受30の内輪35の他端面35bに当接しているため、弾性体42は、受け部43を介して、ボス25と第1軸受30とによって軸方向Xから挟まれて圧縮されている。また、この本体部42aは、ボス25の小径部25cに対して、径方向Rにおける微小な隙間P2を隔てて外嵌されている。
また、第2ダンパー33の弾性体42では、被覆部42bが、受け部43とボス25の小径部25cとによって軸方向Xから挟まれた空間に配置されていて、受け部43をボス25側から覆っている。この受け部43は、第1軸受30の内輪35の他端面35bに当接しているため、第1軸受30と弾性体42との間に介在されていることになる。被覆部42bは、受け部43に接触しているものの、ボス25の小径部25cから軸方向Xに離れている。
また、第1ダンパー32と同様に、第2ダンパー33では、ストッパ44が、弾性体42に隙間を隔てて配置されている。つまり、ストッパ44では、第1ストッパ部44aが、前述した隙間P3を隔てて本体部42aより径方向Rの外側に配置されている。また、第2ストッパ部44bが、本体部42aに対して軸方向Xの隙間P4を隔ててボス25側(第1軸受30側とは反対側)に配置されている。
ウォームシャフト18には、軸方向Xにおける中立位置が存在する。第1ダンパー32および第2ダンパー33のそれぞれにおいて圧縮された状態にある弾性体42は、ウォームシャフト18を中立位置へ向けて軸方向Xから弾性的に付勢している。この状態のウォームシャフト18は、軸方向Xにおける所定の可動範囲で、継手21の第1回転部材22を伴って軸方向Xに移動できるように弾性支持されている。
再び図2を参照して、第2軸受31側の構成について説明する。
ウォームシャフト18において第2軸受31の内輪50が外嵌される第2端部18bは、その先端として一段小径になった小径部51と、小径部51とウォームシャフト18において小径部51以外の部分との境界をなす段部52とを一体的に含んでいる。
第2軸受31では、内輪50が、第2端部18bの小径部51に対して一体回転可能に嵌合されている。内輪50の一方の端面が、軸方向Xから段部52に当接しており、これにより、ウォームシャフト18に対する内輪50の軸方向Xへの移動が規制されている。なお、ウォームシャフト18が前述したように軸方向Xに移動する際、ウォームシャフト18は、継手21の第1回転部材22とともに、第2軸受31も伴って移動する。
ハウジング17aには、第2軸受31を保持するための軸受孔53が形成されている。ここで、ウォームシャフト18の回転中心C1とウォームホイール19の回転中心C2との距離を、ウォームシャフト18とウォームホイール19の中心間距離D1といい、中心間距離D1が増加する方向を方向Y1といい、中心間距離D1が減少する方向を方向Y2という。軸受孔53は、第2軸受31を方向Y1,Y2(増加する方向Y1および減少する方向Y2)に偏倚可能に保持することのできる偏倚孔に形成されている。
軸受孔53の内周と、第2軸受31の外輪54との間には、例えば外輪54を取り囲む環状の板ばねからなる付勢部材60が介在している。付勢部材60は、第2軸受31を中心間距離D1が減少する方向Y2に付勢している。これにより、ウォームシャフト18の歯部18cと、ウォームホイール19の歯部19cとのバックラッシュが小さくなるので、歯部18cおよび19cでの歯打ち音を抑制することができる。
このようにウォームシャフト18がウォームホイール19へ付勢された状態では、前述した歯打ち音を抑制できるものの、歯部18cと歯部19cとの摩擦が増加するので、ウォームホイール19の回転が鈍くなって、その分、操舵部材2の操舵感が低下する虞がある。
そこで、このウォーム減速機17では、前述したようにウォームシャフト18が軸方向Xに移動することができる。詳しくは、ウォームシャフト18とウォームホイール19との間でトルク伝達が開始される初期の段階では、ウォームシャフト18は、ウォームホイール19と当初噛み合っていた位置から軸方向Xに移動することによって、ウォームホイール19との間における摩擦トルクを低減させることができる。これにより、歯部18cと歯部19cとの摩擦を抑制しつつ、歯部18cと歯部19cとの歯打ち音を抑制することができる。
よって、ウォーム減速機17が操舵補助用の電動モータ16の回転を減速するために用いられる電動パワーステアリング装置1では、ウォームシャフト18およびウォームホイール19の動き出しがスムーズになる。これにより、運転者が操舵部材2を操舵し始める初期の段階における操舵感を、前述した摩擦トルクの低減に応じて向上させることができる。
図4の要部拡大図である図5では、第1ダンパー32における変形前の弾性体42の外周部分の輪郭が破線で示されている。
図5を参照して、前述したように第1軸受30がウォームシャフト18に対して隙間嵌めされているので、ウォームシャフト18は、径方向Rにおける第1軸受30との隙間P1の範囲で径方向Rに移動できる。
振動等によってウォームシャフト18が径方向Rに移動しようとしてウォームシャフト18の第1部分182と第1ダンパー32の弾性体42の本体部42aとの径方向Rにおける微小な隙間P2(図4参照)がなくなると、第1部分182が径方向Rの内側から本体部42aを押す。これに応じて弾性体42が径方向Rにおいてウォームシャフト18から受ける荷重が増加すると、弾性体42の本体部42aは、径方向Rに変形することによって、径方向Rにおけるストッパ44の第1ストッパ部44aと本体部42aとの隙間P3を塞ぐ。これにより、第1ストッパ部44aは、径方向Rにおける外側から弾性体42に接触して、径方向Rにおける外側への弾性体42の更なる変形を制限する。
そのため、径方向Rにこれ以上変形できなくなった弾性体42では、径方向Rにおける剛性が向上するので、ウォームシャフト18は、弾性体42を径方向Rに変形させて径方向Rにおける外側へ移動することができなくなる。その結果、ウォームシャフト18が径方向Rへ移動して第1軸受30の内周面30aに接触することを抑制できるので、ウォームシャフト18の径方向Rへの移動に起因した異音(ウォームシャフト18と第1軸受30との間におけるたたき音)の発生を低減できる。
なお、たたき音の発生低減のために、ウォームシャフト18が第1軸受30の内周面30aに接触するまでに第1ストッパ部44aが径方向Rにおける外側から弾性体42に接触できるように、隙間P1〜P3の大きさを設定する必要がある。
ここで、前述した隙間P3は、ウォームシャフト18が前述した中立位置にあるときには、少なくとも確保されている必要がある。隙間P3が存在せずにウォームシャフト18が中立位置にある状態で、弾性体42に径方向Rだけでなく軸方向Xの荷重がかかると、弾性体42が、第1ストッパ部44aとの間に生じる摩擦によって軸方向Xに円滑に動けないことにより、上手く変形できない虞があるからである。
また、弾性体42が径方向Rにおいてウォームシャフト18から受ける荷重が増加すると、弾性体42は、ウォームシャフト18の段部181と第1ストッパ部44aとの間の領域において軸方向Xへはみ出すように変形することによって、軸方向Xにおけるストッパ44の第2ストッパ部44bと弾性体42との隙間P4を塞ぐ。これにより、ストッパ44の第2ストッパ部44bは、軸方向Xから弾性体42に接触して、軸方向Xへの弾性体42の変形を制限する。
これにより、軸方向Xにこれ以上変形できなくなった弾性体42は、軸方向Xへ逃げずに、径方向Rにおけるストッパ44と弾性体42との隙間P3を塞ぐことに集中するように変形する。そのため、速やかにストッパ44を径方向Rにおける外側から弾性体42に接触させて、径方向Rにおける外側への弾性体42の更なる変形を速やかに制限することができる。その結果、ウォームシャフト18が径方向Rへ移動して第1軸受30の内周面30aに接触することを早い段階で抑制できるので、ウォームシャフト18の径方向Rへの移動に起因した異音の発生を確実に低減できる。
ここで、弾性体42がウォームシャフト18から受ける荷重が増加すると、ストッパ44では、第1ストッパ部44aが、径方向Rにおける外側から弾性体42に接触し、その後、第2ストッパ部44bが、軸方向Xから弾性体42に接触することが好ましい。つまり、隙間P3が隙間P4よりも先に塞がれることが好ましい。この場合、径方向Rにおける外側への弾性体42の更なる変形を一層速やかに制限することができる。その結果、ウォームシャフト18が径方向Rへ移動して第1軸受30の内周面30aに接触することを一層早い段階で抑制できるので、ウォームシャフト18の径方向Rへの移動に起因した異音の発生を確実に低減できる。
なお、第2ダンパー33でも、弾性体42がウォームシャフト18(ウォームシャフト18に固定されたボス25の小径部25c)から受ける荷重が増加すると、第1ダンパー32と同様の現象が起きる。つまり、第2ダンパー33のストッパ44において、第1ストッパ部44aが、径方向Rにおける外側から弾性体42に接触して径方向Rにおける外側への弾性体42の更なる変形を制限し、第2ストッパ部44bが、軸方向Xから弾性体42に接触して、軸方向Xへの弾性体42の変形を制限する(図4参照)。
そして、このようなストッパ44を、弾性体42を支持するプレート41に設けることで、部品点数の削減を図ることができる。
また、ウォームシャフト18とウォームホイール19との間でトルク伝達が開始される初期の段階では、面取り42cが形成された弾性体42において軸方向Xにおける剛性(いわゆる、ばね定数)が低くなる。詳しくは、図6のグラフで示すように、軸方向Xにおけるウォームシャフト18の変位と、弾性体42の軸方向Xにおける剛性との関係を見ると、初期変位における弾性体42の剛性が、面取り42cを形成しない場合(破線参照)に比べて、面取り42cを形成した場合(実線カーブ参照)では低下する(図6の白抜き矢印参照)。
このように弾性体42の剛性が低くなることにより、ウォームシャフト18が軸方向Xに移動しやすくなる。そのため、ウォームシャフト18とウォームホイール19との間における摩擦トルクを一層低減させることができる。よって、ウォーム減速機17が用いられる電動パワーステアリング装置1では、運転者が操舵部材2を操舵し始める初期の段階における操舵感を一層向上させることができる。
なお、面取り42cの向きや大きさや位置や数を変えることによって、弾性体42の剛性を容易に調整することができる。ただし、このように運転者が操舵部材2を操舵し始める初期の段階において、弾性体42の軸方向Xにおける剛性を低くしても、前述したように、ストッパ44の存在によって弾性体42の径方向Rにおける剛性は高くなっている。
図4を参照して、ウォームシャフト18が軸方向Xに移動することにより、第1ダンパー32側において、ウォームシャフト18の第1部分182が軸方向Xからプレート41の受け部43に接近したり、第2ダンパー33側において、ウォームシャフト18に固定されたボス25の小径部25cが軸方向Xからプレート41の受け部43に接近したりする。受け部43が第1部分182やボス25に接触することで、ウォームシャフト18の軸方向Xにおける移動を所定の可動範囲内に納めることができるのだが、受け部43が第1部分182やボス25に直接接触すると異音が生じる。
そこで、第1ダンパー32では弾性体42の被覆部42bがプレート41を第1部分182側から覆っていて、第2ダンパー33では弾性体42の被覆部42bがプレート41をボス25側から覆っている。これにより、プレート41と第1部分182やボス25との接触が防止されているので、ここでの接触に起因した異音の発生を低減できる。
この発明は、以上に説明した実施形態に限定されるものではなく、請求項記載の範囲内において種々の変更が可能である。
たとえば、前述した実施形態では、第1ダンパー32および第2ダンパー33の両方のプレート41にストッパ44を設けたが、どちらか一方のプレート41だけにストッパ44を設けた構成もあり得る。
また、前述した実施形態では、ウォームシャフト18が中立位置にある状態で、第1ダンパー32および第2ダンパー33の両方の弾性体42は、軸方向Xから圧縮されることで与圧を受けている。これに代え、ウォームシャフト18が中立位置にある状態における弾性体42は既に与圧を受けていなくてもよく、ウォームシャフト18が中立位置から軸方向Xに所定量移動してから弾性体42の圧縮が始まってもよい。
また、第1ダンパー32と第2ダンパー33とで弾性体42の剛性に差があってもよく、その場合には、第1ダンパー32における隙間P2と、第2ダンパー33における隙間P2とは、同じ大きさでなくてもよい(隙間P3およびP4においても同様)。
また、以上では、ウォーム減速機17を電動パワーステアリング装置1に用いる実施形態を説明したが、このウォーム減速機17は、電動パワーステアリング装置1以外の装置にも適用可能である。
1…電動パワーステアリング装置、16…駆動モータ、17…ウォーム減速機、17a…ハウジング、18…ウォームシャフト、181…段部、182…第1部分、19…ウォームホイール、25…ボス、30…第1軸受、41…プレート、42…弾性体、42b…被覆部、42c…面取り、44…ストッパ、P3…隙間、P4…隙間、R…径方向、X…軸方向

Claims (7)

  1. ハウジングと、
    前記ハウジングに収容されるウォームホイールと、
    前記ハウジングに収容され、前記ウォームホイールと噛み合うウォームシャフトと、
    前記ウォームシャフトに対して隙間嵌めされ、前記ウォームシャフトを前記ハウジング内で回転可能に支持する軸受と、
    前記ウォームシャフトに設けられ、前記ウォームシャフトの軸方向において前記軸受に対向する対向部と、
    前記対向部と前記軸受とによって前記軸方向から挟まれた弾性体と、
    前記弾性体に隙間を隔てて配置され、前記弾性体が前記ウォームシャフトから受ける荷重が増加すると、前記ウォームシャフトの径方向における外側から前記弾性体に接触して前記径方向における外側への前記弾性体の変形を制限するストッパと、
    を備えることを特徴とする、ウォーム減速機。
  2. 前記弾性体が前記ウォームシャフトから受ける荷重が増加すると、前記ストッパは、前記軸方向から前記弾性体に接触して前記軸方向への前記弾性体の変形を制限することを特徴とする、請求項1記載のウォーム減速機。
  3. 前記弾性体が前記ウォームシャフトから受ける荷重が増加すると、前記ストッパは、前記弾性体に対して、前記径方向における外側から接触し、その後、前記軸方向から接触することを特徴とする、請求項2記載のウォーム減速機。
  4. 前記弾性体には、面取りが形成されていることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載のウォーム減速機。
  5. 前記軸受と前記弾性体との間に介在されて前記弾性体を支持する支持部材を含み、
    前記ストッパは、前記支持部材に設けられていることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載のウォーム減速機。
  6. 前記弾性体の一部をなし、前記支持部材を前記対向部側から覆う被覆部を含むことを特徴とする、請求項5記載のウォーム減速機。
  7. 操舵補助用の電動モータと、前記電動モータの回転を減速する請求項1〜6のいずれかに記載のウォーム減速機と、を備えることを特徴とする、電動パワーステアリング装置。
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