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JP2013202815A - 樹脂積層体 - Google Patents

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雄太 豊嶋
Tomokiyo Doi
智清 土井
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Abstract

【課題】アクリル樹脂の高い鉛筆硬度を維持しながら、加熱加工時にシート同士の融着を防止でき、且つアクリル樹脂に添加する紫外線吸収剤の分子量と添加量を最適化する事で十分な耐候性を有しつつ、紫外線吸収剤の蒸散を抑制可能な樹脂積層体を提供する。
【解決手段】ポリカーボネート樹脂を主成分とする樹脂材料から形成されたポリカーボネート系樹脂シートの片面または両面にアクリル樹脂層が積層された樹脂積層体において、該アクリル樹脂のガラス転移温度(Tg)が115℃〜140℃であり、且つアクリル樹脂100重量部に対して、分子量が350以上の紫外線吸収剤を0.5〜1.5重量部含有することを特徴とする樹脂積層体。
【選択図】なし

Description

本発明は、樹脂積層体に関する。更に詳しくは、ポリカーボネート系樹脂シートの片面、又は両面に耐熱性の高いアクリル樹脂層を積層することで、鉛筆硬度が高く、加熱加工時のシートの融着を防止でき、且つアクリル樹脂に添加する紫外線吸収剤の蒸散による装置の汚染を防ぐことが出来る樹脂積層体に関する。
ポリカーボネート樹脂シートは透明性、耐熱性、機械的強度に優れているため、家屋や移動車両の窓材やOA・電子機器のディスプレイやタッチパネル等に用いられている。但し、ポリカーボネート樹脂シートは表面が軟らかく傷つきやすい。
そこで上記表面特性を改良するために、ポリカーボネート樹脂シートにアクリル樹脂層を積層する方法が知られている。(例えば、特許文献1、2)。これは鉛筆硬度に優れるものであるが、アクリル樹脂の耐熱性の低さから、加熱加工時にシート同士が融着してしまう不具合が発生する。
また、耐候性を付与する為にアクリル樹脂に各種の紫外線吸収剤を添加する事が特許文献3により開示されているが、成形時の熱により紫外線吸収剤が蒸散し、装置の汚染や期待した効果が得られないといった問題が発生する。この対策として紫外線吸収剤の分子量を高くする方法が挙げられているが(特許文献4)使用できる紫外線吸収剤が著しく制限される問題が生じる。
特開2006−205478号公報 特開2007−160892号公報 特開2003−026942号公報 特開2012−001725号公報
そこで、本発明の目的は、アクリル樹脂の高い鉛筆硬度を維持しながら、加熱加工時にシート同士の融着を防止でき、且つアクリル樹脂に添加する紫外線吸収剤の分子量と添加量を最適化する事で十分な耐候性を有しつつ、紫外線吸収剤の蒸散を抑制可能な樹脂積層体を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、ポリカーボネート樹脂を主成分とする樹脂材料からなるポリカーボネート系樹脂シートの片面または両面にアクリル樹脂層が積層すること、アクリル樹脂のガラス転移温度Tgを115℃〜140℃とし、且つアクリル樹脂層にアクリル樹脂100重量部に対して、分子量が350以上の紫外線吸収剤を0.5〜1.5重量部含有することにより、鉛筆硬度が高く、シート同士の融着を防止し、十分な耐候性を有し、且つ紫外線吸収剤の蒸散を抑制可能な樹脂積層体が得られることを見出した。
本発明の樹脂積層体は、優れた加工性、耐衝撃性、鉛筆硬度、透明性を有するため、ディスプレイパネルや、加飾などに使用されるインサートフィルム用途に特に有用である。
以下、本発明を詳細に説明する。
<ポリカーボネート系樹脂シート>
本発明のポリカーボネート系樹脂シートに用いられるポリカーボネート樹脂は一例として二価フェノールとカーボネート前駆体を溶液法又は溶融法で反応させて製造される芳香族ポリカーボネート樹脂である。
二価フェノールの代表的な例として2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(通称ビスフェノールA)、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)サルファイド、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン等があげられる。好ましい二価フェノールはビス(4−ヒドロキシフェニル)アルカン系であり、特にビスフェノールAが好ましい。
カーボネート前駆体としてはカルボニルハライド、カーボネートエステル、ハロホルメート等があげられ、具体的にはホスゲン、ジフェニルカーボネート、二価フェノールのジハロホルメート等があげられる。
ポリカーボネート樹脂を製造するに当り、上記二価フェノールを単独で又は二種以上併用することができ、また必要に応じて分子量調節剤、分岐剤、触媒等を用いることができる。
ポリカーボネート樹脂の分子量は粘度平均分子量で表して好ましくは1.0×10〜10.0×10、より好ましくは1.5×10〜4.5×10であり、さらに好ましくは2.0×10〜3.0×10である。本発明でいう粘度平均分子量は塩化メチレン100mlにポリカーボネート樹脂0.7gを20℃で溶解した溶液から求めた比粘度(ηsp)を次式に挿入して求めたものである。
ηsp/c=[η]+0.45×[η]c(但し[η]は極限粘度)
[η]=1.23×10−40.83
c=0.7
また、ポリカーボネート樹脂には必要に応じて添加剤、例えば亜燐酸エステル、燐酸エステル、ホスホン酸エステル等の熱安定剤(0.001〜0.1重量%)、トリアゾール系、アセトフェノン系、サリチル酸エステル系等の紫外線吸収剤(0.1〜0.5重量%)、テトラブロムビスフェノールA、テトラブロムビスフェノールAの低分子量ポリカーボネート、デカブロモジフェニルエーテル等の難燃剤(3〜15重量%)、着色剤、蛍光増白剤等を配合してもよい。
ポリカーボネート樹脂を主成分とする樹脂材料とは、樹脂材料中ポリカーボネート樹脂が50重量%以上であり、好ましくは70重量%以上であり、より好ましくは80重量%以上であり、さらに好ましくは90重量%以上であり、特に好ましくは実質的にポリカーボネート樹脂からなる。
<アクリル樹脂層>
アクリル樹脂は、(メタ)アクリレート単量体を主成分として重合した(共)重合体およびその誘導体を主成分として含有した樹脂である。アクリル樹脂はガラス転移温度を向上させる為に硬質性分散相や無水マレイン酸、N−置換マレイミドフェニルマレイミド、ラクトン環重合体及びそれらの誘導体を使用してもよい。
本発明において使用されるアクリル樹脂のガラス転移温度(Tg)は115℃〜140℃であり、好ましくは117℃〜130℃である。
アクリル樹脂のガラス転移温度が115℃より低いと、インモールド成形に使用する前に反りを矯正するために、重ね合わせた積層体をアニール処理(130℃程度の温度で加熱処理)する場合に、アクリル層面とポリカーボネート層面、又はアクリル層面同士が融着してしまう不具合が発生する。すなわち、アクリル樹脂層のガラス転移温度を115℃以上とすることで、アニール処理する際に積層体同士が融着するのを防止することが出来る。一方140℃を超えると成型加工する際の流動性が低下し加工性が悪くなり、また撓み性が悪くなるため好ましくない。
アクリル樹脂には耐候性付与の目的で紫外線吸収剤を添加する。紫外線吸収剤の添加量や種類によっては成形時の熱により、紫外線吸収剤が蒸散する。それにより成形ロール(T型ダイスから押し出された溶融状態のフィルムが最初に接触する金属鏡面ロール)に付着し、装置の汚染や紫外線吸収剤の蒸散によりアクリル樹脂に残存する量が減少し、期待した効果が得られないといった問題が発生する。本発明においては、紫外線吸収剤の分子量が350以上、好ましくは分子量が400以上で1000以下の紫外線吸収剤をアクリル樹脂100重量部に対して0.5〜1.5重量部、好ましくは0.8〜1.2重量部配合することにより、紫外線吸収剤の蒸散による装置の汚染を防ぎ、生産性を高めることができる。
紫外線吸収剤としてはベンゾトリアゾール系、トリアジン系、ベンゾフェノン系、ベンズオキサジン系などが挙げられ、例えばベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤としては、2,2’−メチレンビス[6−(ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−tert−オクチルフェノール]、2−[2−ヒドロキシ−3,5−ビス(α,α−ジメチルベンジル)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾール、2−[2−ヒドロキシ−3,5−ビス(α,α−ジメチルベンジル)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾール等を挙げることができ、トリアジン系紫外線吸収剤としては、2,4−ジフェニル−6−(2−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−[4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン−2−イル]−5−(オクチルオキシ)フェノ−ル、などを挙げることができる。
また、アクリル樹脂にはその他の添加剤を添加する事もできる。例えば酸化防止剤としては、公知の酸化防止剤が使用できる。フェノール系酸化防止剤としては、例えば、n−オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロピオネート、n−オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)−アセテート、n−オクタデシル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、n−ヘキシル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニルベンゾエート、n−ドデシル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニルベンゾエート、ネオ−ドデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートが挙げられる。
リン系酸化防止剤としては、例えば、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)フォスファイト、2−[[2,4,8,10−テトラキス(1,1−ジメチルエチル)ジベンゾ[d,f][1,3,2]ジオキサフォスフェピン−6−イル]オキシ]−N,N−ビス[2−[[2,4,8,10−テトラキス(1,1ジメチルエチル)ジベンゾ[d,f][1,3,2]ジオキサフォスフェピン−6−イル]オキシ]−エチル]エタナミン、ジフェニルトリデシルフォスファイトが挙げられる。
<樹脂積層体の製造方法>
ポリカーボネート系樹脂シート表面にアクリル樹脂層を積層するには任意の方法を用いればよく、特に熱圧着法または共押出法で行うことが好ましい。
熱圧着法としては任意の方法が採用されるが、例えばアクリル樹脂フィルムとポリカーボネート系樹脂シートをラミネート機やプレス機で熱圧着する方法、押出し直後のポリカーボネート系樹脂シートにアクリル樹脂フィルムを熱圧着する方法が好ましく、特に押出し直後のポリカーボネート系樹脂シートに連続して熱圧着する方法が工業的に有利である。この場合の熱圧着条件は、ポリカーボネート系樹脂シートやアクリル樹脂層の厚み、圧着面の状態等により異なり、一概に特定できないが、アクリル樹脂フィルムのガラス転移点近傍又はそれ以上の温度、通常アクリル樹脂フィルムのガラス転移点−10℃〜ガラス転移点+150℃、好ましくはガラス転移点−5℃〜ガラス転移点+100℃で0.05kg/cm以上、好ましくは1〜10kg/cm程度の線圧を加えることにより熱圧着できる。
共押出法は、補助のエクストルージョンでアクリル樹脂をそのガラス転移点〜ガラス転移点+230℃、好ましくはガラス転移点+50℃〜ガラス転移点+200℃で溶融押出し、主のエクストルージョンでポリカーボネート系樹脂をそのガラス転移点〜ガラス転移点+230℃、好ましくはガラス転移点+50℃〜ガラス転移点+200℃で溶融押出し、マルチマニホールド方式又はフィードブロック方式等公知の方式にて押し出し積層することができる。
<樹脂積層体>
本発明において、樹脂積層体の総厚みは0.2〜1.5mmの範囲が好ましく、0.3〜0.8mmの範囲がより好ましい。総厚みが0.2mm以上であると、積層体に十分な曲げ性を付与することができ、加工時にワレが発生し難くなる。また、総厚みが0.8mm以下であると生産性が向上し、且つ経済的にも有利なため好ましい。
またアクリル樹脂層の厚みは、好ましくは40〜120μmの範囲であり、より好ましくは50〜90μmの範囲である。アクリル樹脂層の厚みが上記範囲内であると十分な鉛筆硬度が得られ、また耐衝撃性が良好である。本発明で得られた樹脂積層体は、鉛筆硬度、耐熱性、耐候性、加工性、生産性に優れた積層体である。
以下、実施例を挙げて詳細に説明するが、本発明はその趣旨を超えない限り、何らこれに限定されるものではない。評価方法は次のとおりである。
(積層体の総厚み測定およびアクリル樹脂層の厚み測定)
積層体の総厚みはマイクロメーターにより測定した。またアクリル樹脂層の厚みは、シート断面を顕微鏡にて観察し、測定した。
(アクリル樹脂のガラス転移点測定)
本発明におけるアクリル樹脂のガラス転移温度は次のように測定することとした。アクリル樹脂を(株)島津製作所製 DSC−60Aにてガラス転移温度を測定した。毎分50ml窒素ガスフロー環境とした試験槽内にて、アクリル樹脂組成物10〜20mgを毎分20℃で200℃まで昇温して融解させて、その後35℃まで冷却して試料を得た。この試料を再び毎分20℃で昇温してガラス転移温度を測定した。
(加熱加工性の評価方法)
実施例で得られた樹脂積層体を縦300mm×横200mmの大きさに切り出し、10枚をアクリル樹脂層側が上になるように重ねる。その上から50Nの荷重をかけた状態で130℃のオーブンで2時間加熱した。冷却後にシート同士の融着を確認し、融着の無いものを○、融着があるものを×とした。
(鉛筆硬度の評価方法)
実施例で得られた樹脂積層体を、JIS K 5600に準拠し、アクリル樹脂を積層させている面に対して750g荷重で鉛筆硬度の測定を行い、傷がつかなかった硬度を評価結果とした。
(紫外線吸収剤の蒸散性)
成形ロール(T型ダイスから押し出された溶融状態のフィルムが最初に接触する金属鏡面ロール)への熱により蒸散した紫外線吸収剤の付着具合を蒸散性として評価した。目視により付着が無いものを○、付着がみられるものを×とした。
<実施例1>
ポリカーボネート樹脂シートを構成するポリカーボネート樹脂はスクリュー径40mmの単軸押出機で、また、紫外線吸収剤を添加したアクリル樹脂層を形成するアクリル樹脂はスクリュー径30mmの単軸押出機でそれぞれ溶融させ、フィードブロック法にて2層に積層させ、設定温度280℃のT型ダイスを介して押出し、得られるシートを鏡面仕上げされたロールにて冷却し、幅500mmの樹脂積層体を得た。
ポリカーボネート樹脂として帝人化成(株)製、商品名:パンライトL−1225、粘度平均分子量22,400を用いた。アクリル樹脂としてArkema社製、商品名:Altuglas HT−121、Tg=117.9℃を用いた。アクリル樹脂に添加する紫外線吸収剤として2,2’−メチレンビス[4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−6−[2H−ベンゾトリアゾール−2−イル]フェノール](ADEKA社製、商品名:アデカスタブLA−31)(分子量:659)を使用し、紫外線吸収剤の添加量はアクリル樹脂100重量部に対し1.0重量部とした。
なお、得られた樹脂積層体について、総厚み、アクリル樹脂層の厚み、アクリル樹脂のガラス転移温度(Tg)、積層体の加熱加工性、蒸散性、鉛筆硬度の評価結果を表1に示した。
<実施例2>
アクリル樹脂としてEvonik社製 商品名:Flexiglas hw−55(Tg=122.4℃)を用いた以外は実施例1と同様にして樹脂積層体を得た。なお、得られた樹脂積層体について、総厚み、アクリル樹脂層の厚み、アクリル樹脂のガラス転移温度(Tg)、積層体の加熱加工性、蒸散性、鉛筆硬度の評価結果を表1に示した。
<実施例3>
アクリル樹脂に添加する紫外線吸収剤として2,4−ジフェニル−6−(2−ヒドロキシフェニル−4−ヘキシルオキシフェニル)1,3,5−トリアジン(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製、商品名:チヌビン1577)(分子量:426)を用いた以外は実施例1と同様にして樹脂積層体を得た。なお、得られた樹脂積層体について、総厚み、アクリル樹脂層の厚み、アクリル樹脂のガラス転移温度(Tg)、積層体の加熱加工性、蒸散性、鉛筆硬度の評価結果を表1に示した。
<実施例4>
アクリル樹脂としてEvonik社製 商品名:Flexiglas hw−55を用い、アクリル樹脂に添加する紫外線吸収剤として2,4−ジフェニル−6−(2−ヒドロキシフェニル−4−ヘキシルオキシフェニル)1,3,5−トリアジン(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製、商品名:チヌビン1577)(分子量:426)を用いた以外は実施例1と同様にして樹脂積層体を得た。なお、得られた樹脂積層体について、総厚み、アクリル樹脂層の厚み、アクリル樹脂のガラス転移温度(Tg)、積層体の加熱加工性、蒸散性、鉛筆硬度の評価結果を表1に示した。
<実施例5>
積層体の総厚みを1.0mmとした以外は実施例1と同様にして樹脂積層体を得た。なお、得られた樹脂積層体について、総厚み、アクリル樹脂層の厚み、アクリル樹脂のガラス転移温度(Tg)、積層体の加熱加工性、蒸散性、鉛筆硬度の評価結果を表1に示した。
<実施例6>
アクリル樹脂層の厚みを100μmとした以外は実施例1と同様にして樹脂積層体を得た。なお、得られた樹脂積層体について、総厚み、アクリル樹脂層の厚み、アクリル樹脂のガラス転移温度(Tg)、積層体の加熱加工性、蒸散性、鉛筆硬度の評価結果を表1に示した。
<実施例7>
アクリル樹脂層への紫外線吸収剤の添加量をアクリル樹脂100重量部に対し1.2重量部とした以外は実施例1と同様にして樹脂積層体を得た。なお、得られた樹脂積層体について、総厚み、アクリル樹脂層の厚み、アクリル樹脂のガラス転移温度(Tg)、積層体の加熱加工性、蒸散性、鉛筆硬度の評価結果を表1に示した。
<比較例1>
アクリル樹脂として三菱レイヨン株式会社製 商品名:アクリペットVH001(Tg=110.8℃)を用いた以外は実施例1と同様にして樹脂積層体を得た。なお、得られた樹脂積層体について、総厚み、アクリル樹脂層の厚み、アクリル樹脂のガラス転移温度(Tg)、積層体の加熱加工性、蒸散性、鉛筆硬度の評価結果を表1に示した。
<比較例2>
アクリル樹脂に添加する紫外線吸収剤として2−(2’−ヒドロキシ−5’−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製、商品名:チヌビン326)(分子量:323)を用いた以外は実施例1と同様にして樹脂積層体を得た。なお、得られた樹脂積層体について、総厚み、アクリル樹脂層の厚み、アクリル樹脂のガラス転移温度(Tg)、積層体の加熱加工性、蒸散性、鉛筆硬度の評価結果を表1に示した。
表1に示した通り、ガラス転移温度が高く、且つ、分子量が大きい紫外線吸収剤を特定量添加したアクリル樹脂を、ポリカーボネート系樹脂シートに積層した実施例1〜7では、鉛筆硬度、加熱加工性、紫外線吸収剤の蒸散性共に良好であった。ガラス転移温度が低いアクリル樹脂を積層した比較例1においては実施例と比較して、加熱加工性が劣る結果となった。また分子量の小さい紫外線吸収剤を添加した比較例2においては、加熱加工性は良好であったが、紫外線吸収剤の蒸散性が悪く、成形ロール汚れが発生した。
Figure 2013202815
本発明の樹脂積層体は、優れた加工性、耐衝撃性、鉛筆硬度、透明性を有するため、ディスプレイパネルや、加飾などに使用されるインサートフィルム用途に特に有用である。

Claims (2)

  1. ポリカーボネート樹脂を主成分とする樹脂材料から形成されたポリカーボネート系樹脂シートの片面または両面にアクリル樹脂層が積層された樹脂積層体において、該アクリル樹脂のガラス転移温度(Tg)が115℃〜140℃であり、且つアクリル樹脂100重量部に対して、分子量が350以上の紫外線吸収剤を0.5〜1.5重量部含有することを特徴とする樹脂積層体。
  2. 総厚みが0.2〜1.5mmであり、アクリル樹脂層の厚みが40〜120μmである請求項1記載の樹脂積層体。
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