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JP2013016476A - ガス拡散電極基材およびその製造方法 - Google Patents

ガス拡散電極基材およびその製造方法 Download PDF

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JP2013016476A JP2012129846A JP2012129846A JP2013016476A JP 2013016476 A JP2013016476 A JP 2013016476A JP 2012129846 A JP2012129846 A JP 2012129846A JP 2012129846 A JP2012129846 A JP 2012129846A JP 2013016476 A JP2013016476 A JP 2013016476A
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Abstract

【課題】高排水性、低水蒸気拡散性を両立し、低温から高温の広い温度範囲にわたって高い発電性能が発現可能な燃料電池ガス拡散電極基材を提供する。
【解決手段】次の[A]および[B]の炭素繊維を炭化物で結着したガス拡散電極基材であって、密度が0.20〜0.40g/cmの範囲内であり、細孔径が40〜80μmの範囲内であることを特徴とするガス拡散電極基材。
[A]単繊維の平均直径が3μm以上8μm以下であり、平均長さが4〜20mmの炭素繊維
[B]単繊維の平均直径が8μmを越え30μm以下であり、平均長さが0.5〜20mmの炭素繊維
【選択図】 なし

Description

本発明は、燃料電池、特に固体高分子型燃料電池のガス拡散層に好適に用いられるガス拡散電極基材に関する。より詳しくは、高排水性と低水蒸気拡散性とを両立し、低温から高温の広い温度範囲にわたって高い発電性能を発現可能であり、さらには、機械特性、導電性、熱伝導性が優れるガス拡散電極基材に関する。
炭素繊維を含むガス拡散電極基材(以降、電極基材と記載)は、導電性、熱伝導性に優れ、なおかつ、機械特性に優れることから、燃料電池のガス拡散層に広く用いられている。しかしながら、固体高分子型燃料電池を70℃未満の比較的低い温度で作動させる場合、高電流密度領域において反応により発生する水が電極基材に充満し、燃料ガスの供給が不足する結果、発電性能が低下する問題(フラッディング)が知られている。一方、80℃以上の比較的高い温度で作動させる場合、水蒸気拡散により電解質膜が乾燥し、プロトン伝導性が低下する結果、発電性能が低下する問題(ドライアップ)が知られている。
フラッディング、ドライアップを解消するために、細孔構造を制御する検討が行われている。
特許文献1では、炭素質粉末を含み、密度、細孔径が特定範囲内である電極基材が開示されている。この方法では密度を0.25〜0.55g/cm、細孔径を25〜55μmの範囲内とすることにより、フラッディング、ドライアップが比較的小さい状態に適正化される。しかしながら、密度、細孔径をかかる範囲に制御するだけでは、ドライアップ、フラッディングの抑制は不十分であり、発電性能が依然として不十分であった。
特許文献2〜5では、電極基材の厚さ方向に貫通孔を形成する方法が開示されている。この方法では貫通孔が排水パスとしてはたらくことにより、フラッディングが改善される。しかしながら、貫通孔を通して水蒸気が拡散し、高温でのドライアップが顕著となるため、発電性能が依然として不十分であった。また、貫通孔形成により電極基材の曲げ弾性率、曲げ強度等の機械特性が損なわれるという問題が残されていた。
特許文献6では、有機繊維のフィブリル状物を、炭素繊維とともに抄紙した後、樹脂組成物を含浸し、炭素化して電極基材を製造する方法が開示されている。この方法ではフィブリル状物のまわりに付着した樹脂組成物が網状の炭化物として残り、直径10μm程度の小さな細孔と直径30μm程度の大きな細孔が形成される。大きな細孔により排水が促進されるため、フラッディングが改善される。しかしながら、ドライアップの抑制は不十分であり、発電性能が依然として不十分であった。また、抄紙の際に有機繊維のフィブリル状物の拡がり具合を制御するのが困難であり、同一の電極基材を再現性良く製造するのが難しい。また、炭素繊維と、有機繊維のフィブリル状物の比重差が大きく、抄紙の際に厚さ方向に不均一になりやすいという問題が残されていた。
特許文献7では、細孔モード径の異なる複数種の予備含浸体を積層、一体化した後、焼成して製造した電極基材が開示されている。この方法では細孔モード径の小さな方から大きな方へ排水が促進されるため、フラッディングが改善される。しかしながら、ドライアップの抑制は不十分であり、発電性能が依然として不十分であった。また、電極基材を製造する工程において、表裏で硬化収縮差、熱収縮差が発生し、電極基材が反りやすいという問題が残されていた。
一方、電極基材の性能を向上するために、炭素繊維の形状、特性を制御する検討が行われている。
特許文献8では、1800〜2400℃の温度範囲で焼成した炭素繊維を用いた電極基材が開示されている。しかしながら、この方法では電極基材の導電性、熱伝導性が向上するものの、フラッディング、ドライアップを抑制することはできなかった。
特許文献9では、直径4〜9μmの炭素繊維と、直径の異なる炭素繊維との2種類以上の炭素繊維を含む電極基材が開示されている。この方法では電極基材の導電性、熱伝導性が向上する。また、密度を変化させずに、細孔径を大きくできるとある。この結果、フラッディングは改善される傾向にあるが、その効果は不十分であった。
特開2004−311431号公報 特開平08-111226号公報 特開2002−110182号公報 特開2004−152584号公報 特開2008−190072号公報 特開2006−040886号公報 特開2009−234851号公報 特開2009−283259号公報 特開平09−324390号公報
本発明の目的は、かかる従来技術の背景に鑑み、高排水性、低水蒸気拡散性を両立し、低温から高温の広い温度範囲にわたって高い発電性能が発現可能であり、さらには、機械特性、導電性、熱伝導性が優れる燃料電池ガス拡散電極基材を提供することにある。
本発明のガス拡散電極基材は、かかる課題を解決するために、次のような手段を採用するものである。すなわち、次の[A]および[B]の炭素繊維を炭化物で結着したガス拡散電極基材であって、密度が0.2〜0.4g/cmの範囲内であり、細孔径が40〜80μmの範囲内であることを特徴とするガス拡散電極基材である。
[A]単繊維の平均直径が3μm以上8μm以下であり、平均長さが4〜20mmの炭素繊維
[B]単繊維の平均直径が8μmを越え30μm以下であり、平均長さが0.5〜20mmの炭素繊維
また、本発明のガス拡散電極基材の製造方法は、前記課題を解決するために、次のような手段を採用するものである。すなわち、前記炭素繊維[A]と前記炭素繊維[B]を抄紙してなる抄紙体に、炭素繊維100質量部に対し樹脂成分を50〜200質量部含浸して予備含浸体を形成した後、該予備含浸体を炭素化することを特徴とする前記ガス拡散電極基材の製造方法である。
本発明の好ましい様態は、前記炭素繊維[B]の平均長さが0.5〜4mmであることである。また、本発明の他の好ましい様態は、前記電極基材の厚さが150〜250μmの範囲内であることであり、前記電極基材の炭素繊維目付が20〜40g/mの範囲内であることであり、前記電極基材が炭素質粉末を含むことであり、前記抄紙体に、炭素繊維100質量部に対しパルプを10〜100質量部含むことである。
本発明により、高排水性、低水蒸気拡散性を両立し、低温から高温の広い温度範囲にわたって高い発電性能が発現可能であり、さらには、機械特性、導電性、熱伝導性が優れる電極基材を得ることができる。
本発明者らは、高排水性と低水蒸気拡散性とを両立し、低温から高温の広い温度範囲にわたって発電性能が優れる電極基材を求めて鋭意検討した結果、従来用いられている炭素繊維に加えて、かかる炭素繊維よりも単繊維直径が大きい炭素繊維を含んだ電極基材において、密度と細孔径とが特定の範囲内にある場合、この課題を解決することを見出したものである。
本発明の電極基材は、炭素繊維を炭化物で結着してなる。かかる電極基材は、通常、後述するように、炭素繊維のシートに樹脂を含浸し炭素化することにより得られる。
本発明における炭素繊維としては、ポリアクリロニトリル(PAN)系、ピッチ系、レーヨン系等の炭素繊維が挙げられる。なかでも、機械強度に優れることから、PAN系、ピッチ系炭素繊維が好ましく用いられる。
本発明において、単繊維の平均直径が3μm以上8μm以下であり、平均長さが4〜20mmの炭素繊維[A]と、単繊維の平均直径が8μmを越え30μm以下であり、平均長さが0.5〜20mmの炭素繊維[B]の両方を含むことが必要である。炭素繊維[A]に、炭素繊維[A]よりも太径の炭素繊維[B]を加えることにより、同一の密度を維持するのに必要な炭素繊維の本数が低減する結果、密度を維持しつつ、細孔径を大きくすることができる。水蒸気拡散性は空隙率に依存することが知られており、空隙率は密度の逆数に比例することから、密度を維持することにより、水蒸気拡散性が維持されると考えられる。一方、排水性は、疎水性である炭素繊維からなる細孔に液水を押し込むのに必要な圧力を指標として用いた場合、細孔径に依存することが知られており、細孔径を大きくすることにより、排水性が向上すると考えられる。この結果、低温から高温の広い温度範囲にわたって発電性能が優れる電極基材を得ることができる。
本発明において、炭素繊維[A]における単繊維の平均直径は、高排水性と低水蒸気拡散を両立するという観点で、3μm以上8μm以下の範囲内であることが必要であり、5μm以上8μm以下の範囲内であることが好ましい。平均直径が3μm未満であると、細孔径が小さくなり排水性が低下し、フラッディングを抑制することができない。一方、平均直径が8μmより大きいと、水蒸気拡散性が大きくなり、ドライアップを抑制することができない。
本発明において、炭素繊維[B]における単繊維の平均直径は、高排水性と低水蒸気拡散を両立するという観点で、8μmを超え30μm以下の範囲内であることが必要であり、10μmを超え25μm以下の範囲内であることが好ましく、12μmを超え20μm以下の範囲内であることがより好ましい。平均直径が8μm以下であると、細孔径が小さくなり排水性が低下し、フラッディングを抑制することができない。一方、平均直径が30μmより大きいと、水蒸気拡散性が大きくなり、ドライアップを抑制することができない。
ここで、炭素繊維における単繊維の平均直径は、走査型電子顕微鏡等の顕微鏡で、炭素繊維を1000倍以上に拡大して写真撮影を行い、無作為に異なる30本の単繊維を選び、その直径を計測し、その平均値を求めたものである。走査型電子顕微鏡としては、(株)日立製作所製S−4800、あるいはその同等品を用いることができる。
本発明において、炭素繊維[A]の平均長さは、電極基材が機械特性、導電性、熱伝導性の優れたものとなるという観点で、4mm以上であることが必要である。一般的に単繊維の平均直径が小さい炭素繊維[A]は繊維径に対する表面欠陥が少ないため炭素繊維[B]よりも強度が大きく、炭素繊維[A]は抄紙体の強度に与える影響が大きく、炭素繊維[A]を4mm以下にすると、抄紙体の強度が著しく不足し、抄紙体を得られなくなる。一方、平均長さが20mmより大きいと、抄紙の際の炭素繊維の分散性が低下し、均質な電極基材が得られにくい。かかる平均長さを有する炭素繊維は、連続した炭素繊維を所望の長さにカットする方法等により得られる。
本発明において、炭素繊維[B]の平均長さは、抄紙性の観点で、0.5mm以上であることが必要である。平均長さが0.5mm未満であると、抄紙時に炭素繊維[B]が抄紙体をすり抜け、炭素繊維[B]の配合量を調整することが困難となる。一方、平均長さが20mmより大きいと、抄紙の際の炭素繊維の分散性が低下し、均質な電極基材が得られにくくなる。炭素繊維[A]と炭素繊維[B]の平均長さの好ましい組み合わせは、機械特性、導電性、熱伝導性の観点からは、平均長さが長くなるにつれて抄紙体の強度が大きくなるため、炭素繊維[A]の平均長さが4〜20mm、炭素繊維[B]の平均長さが0.5〜4mm、好ましくは0.5mm以上4mm未満の組み合わせであることが好ましいが、炭素繊維の抄紙性の観点からは、炭素繊維[B]の平均長さが長くなるにつれて、炭素繊維[A]と炭素繊維[B]の絡みつきによる分散性の低下が起こるため、炭素繊維[A]の平均長さが4〜20mm、炭素繊維[B]の平均長さが0.5〜4mmの組み合わせであることが好ましい。
かかる平均長さを有する炭素繊維[B]は、連続した炭素繊維を所望の長さにカットする方法や炭素繊維[B]を水に分散させ、ミキサーやスラッシュファイナーを用いて攪拌して短繊維化する方法等により得られる。
抄紙体にパルプを含ませる場合、パルプを分散させた水に炭素繊維[B]を投入して攪拌を行い、炭素繊維[B]を分散させながら短繊維化することで、パルプが炭素繊維[B]どうしの絡まりの緩衝材として働き、分散性が向上するため好ましい。
ここで、炭素繊維の平均長さは、走査型電子顕微鏡等の顕微鏡で、炭素繊維を50倍以上に拡大して写真撮影を行い、無作為に異なる30本の単繊維を選び、その長さを計測し、その平均値を求めたものである。走査型電子顕微鏡としては、(株)日立製作所製S−4800、あるいはその同等品を用いることができる。なお、炭素繊維における単繊維の平均直径や平均長さは、通常、原料となる炭素繊維についてその炭素繊維を直接観察して測定されるが、電極基材を観察して測定しても良い。
また、炭素繊維[A]および炭素繊維[B]を抄紙した際の分散性は、直径7.5cmの円状に切り取った抄紙体の表面を光学顕微鏡で5倍以上に拡大して観察し、幅0.5mm以上の炭素繊維[A]および炭素繊維[B]の凝集物からなる結束の数をカウントして評価を行った。結束は燃料電池の耐久性低下の原因となり得るため、少ないことが好ましい。
本発明において、炭素繊維[A]100質量部に対する炭素繊維[B]の配合比が、20〜200質量部であることが好ましく、30〜150質量部であることがより好ましく、さらには40〜120質量部であることが好ましい。かかる配合比が20質量部以上であると、排水性が向上し、フラッディングが改善され、低温での発電性能が向上する。一方、かかる配合比が200質量部以下であると、電極基材の平滑性が高くなり、セパレータとの間の電気抵抗が低減され、発電性能が向上する。さらには電極基材の柔軟性が高くなり、取り扱い性が向上する。
本発明において、電極基材の密度が0.2〜0.4g/cmの範囲内であることが必要であり、0.22〜0.35g/cmの範囲内であることが好ましく、0.24〜0.3g/cmの範囲内であることがより好ましい。密度が0.2g/cm未満であると、水蒸気拡散性が大きく、ドライアップを抑制することができない。また、機械特性が不足し、電解質膜、触媒層を十分に支えることができない。加えて、導電性が不足し、高温、低温のいずれにおいても発電性能が低下する。一方、密度が0.4g/cmより大きいと、排水性が低下し、フラッディングを抑制することができない。かかる密度を有する電極基材は、後述する製法において、予備含浸体における炭素繊維目付、炭素繊維に対する樹脂成分の配合量、および、電極基材の厚さを制御することにより得られる。なかでも、予備含浸体における炭素繊維目付、炭素繊維に対する樹脂成分の配合量を制御することが有効である。ここで、予備含浸体の炭素繊維目付を小さくすることにより低密度の基材が得られ、炭素繊維目付を大きくすることにより高密度の基材が得られる。また、炭素繊維に対する樹脂成分の配合量を小さくすることにより低密度の基材が得られ、樹脂成分の配合量を大きくすることにより高密度の基材が得られる。また、電極基材の厚さを大きくすることにより低密度の基材が得られ、厚さを小さくすることにより高密度の基材が得られる。
ここで、電極基材の密度は、電子天秤を用いて秤量した電極基材の目付(単位面積当たりの質量)を、面圧0.15MPaで加圧した際の電極基材の厚みで除して求めることができる。
本発明において、電極基材の細孔径が40〜80μmの範囲内であることが必要であり、45〜75μmの範囲内であることが好ましく、50〜70μmの範囲内であることがより好ましい。細孔径が40μm未満であると、排水性が不足し、フラッディングを抑制することができない。細孔径が80μmより大きいと、導電性が不足し、高温、低温のいずれにおいても発電性能が低下する。従来、ドライアップ抑制のために、電極基材の密度を0.2g/cm以上とすると、細孔径は小さくなる傾向にあり、細孔径を40μm以上とすることが困難であった。本発明者等は、電極基材の密度が0.2〜0.4g/cmの範囲内である場合において、単繊維の平均直径が3μm以上8μm以下である炭素繊維と、単繊維の平均直径が8μmを越える炭素繊維の両方を含むことにより、細孔径を40μm以上とし、フラッディング抑制と、ドライアップ抑制とを両立できることを見出した。ここで、炭素繊維[B]の平均直径を大きくすることにより細孔径が大きな基材が得られ、炭素繊維[B]の平均直径を小さくすることにより細孔径が小さな基材が得られる。また、炭素繊維[A]100質量部に対する炭素繊維[B]の配合比を大きくすることにより細孔径が大きな基材が得られ、炭素繊維[B]の配合比を小さくすることにより細孔径が小さな基材が得られる。
ここで、電極基材の細孔径は、水銀圧入法により、測定圧力6kPa〜414MPa(細孔径30nm〜400μm)の範囲で測定して得られる細孔径分布のピーク径を求めたものである。なお、複数のピークが現れる場合は、最も高いピークのピーク径を採用する。測定装置としては、島津製作所社製オートポア9520、あるいはその同等品を用いることができる。
本発明において、電極基材の厚さが150〜220μmの範囲内であることが好ましく、160〜200μmの範囲内であることがより好ましい。厚さが150μm以上であると、機械特性が優れ、電解質膜、触媒層を強固に支えることができるため好ましい。厚さが220μm以下であると、排水のためのパスが短くなり、フラッディングが改善され、低温での発電性能が向上する。
ここで、電極基材の厚さは、面圧0.15MPaで加圧した状態で、マイクロメーターを用いて求めることができる。
本発明において、電極基材における炭素繊維の目付が20〜40g/mの範囲内にあることが好ましく、25〜35g/mの範囲内にあることがより好ましい。炭素繊維の目付が20g/m以上であると、電極基材が機械特性、導電性、熱伝導性の優れたものとなり好ましい。40g/m以下であると、排水性が向上し、フラッディングが改善され、低温での発電性能が向上する。
ここで、電極基材における炭素繊維目付けは、10cm四方に切り取った抄紙体を、窒素雰囲気下、温度450℃の電気炉内に15分間保持し、有機物を除去して得た残瑳の重量を、抄紙体の面積(0.1m)で除して求めることができる。
本発明において、前記炭素繊維[A]と前記炭素繊維[B]とを含むだけでは、低温から高温の広い温度範囲にわたって発電性能が十分に優れる電極基材を得ることはできず、電極基材において、密度、および細孔径が特定範囲であることが必要である。
次に、本発明の電極基材を得る方法について説明する。本発明の電極基材は、前記炭素繊維[A]と前記炭素繊維[B]を抄紙してなる抄紙体に、炭素繊維100質量部に対して樹脂成分を50〜200質量部含浸して予備含浸体を形成した後、該予備含浸体を炭素化することにより得られる。以下、各工程にさらに説明を加える。
<抄紙体、および抄紙体の製造方法>
本発明において、炭素繊維を含む抄紙体を得るためには、炭素繊維を液中に分散させて製造する湿式抄紙法や、空気中に分散させて製造する乾式抄糸法等が用いられる。なかでも、生産性が優れることから、湿式抄紙法が好ましく用いられる。特に、前記炭素繊維[A]と前記炭素繊維[B]を抄紙する前に、前記炭素繊維[B]の水分散液を攪拌し、前記炭素繊維[B]を短繊維化する工程を採用するのが好ましい。かかる工程を採用すれば、炭素繊維[B]の平均長さを前記した範囲内にすることも容易である。
本発明において、電極基材の排水性を向上し、水蒸気拡散性を抑制する目的で、炭素繊維に有機繊維を混合して抄紙しても良い。有機繊維としては、ポリエチレン繊維、ビニロン繊維、ポリアセタール繊維、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維、レーヨン繊維、アセテート繊維、セルロース繊維等を用いることができる。
本発明において、電極基材の排水性を向上し、水蒸気拡散性を抑制する目的で、炭素繊維にフィブリル状の有機繊維を混合して抄紙することが好ましい。フィブリル状の有機繊維を混抄することにより、フィブリル状物のまわりに付着した樹脂成分が網状の炭化物として残り、フィブリル状の有機繊維由来の小さな細孔と炭素繊維由来の大きな細孔が形成されると考えられる。本発明の基材においては、特に水蒸気拡散性が抑制される結果、高温での発電性能が向上する。フィブリル状の有機繊維としては、針葉樹、広葉樹等の木材由来のパルプ、わら、ケナフ等の非木材由来のパルプ、ポリエチレン等の合成繊維由来のパルプのような各種のパルプが挙げられる。
抄紙体にパルプを含ませる場合、抄紙体におけるパルプの配合量は、炭素繊維100質量部に対しパルプを20〜80質量部とするのが好ましく、30〜70質量部とするのがより好ましく、さらには40〜60質量部とするのが好ましい。パルプの配合量が20質量部以上であると、水蒸気拡散性が小さく、ドライアップが改善され、高温性能が向上する。一方、樹脂成分の配合量が100質量部以下であると、排水性が向上し、フラッディングが改善され、低温での発電性能が向上する。
また、本発明において、抄紙体の形態保持性、ハンドリング性を向上する目的で、バインダーとして有機高分子を含むことができる。ここで、有機高分子としては、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリロニトリル、セルロース等を用いることができる。
本発明における抄紙体は、面内の導電性、熱伝導性を等方的に保つという目的で、炭素繊維が二次元平面内にランダムに分散したシート状であることが好ましい。
<抄紙体への樹脂成分の含浸>
本発明において、炭素繊維を含む抄紙体に樹脂成分を含浸する方法として、樹脂成分を含む溶液中に抄紙体を浸漬する方法、樹脂成分を含む溶液を抄紙体に塗布する方法、樹脂成分からなるフィルムを抄紙体に重ねて転写する方法等が用いられる。なかでも、生産性が優れることから、樹脂成分を含む溶液中に抄紙体を浸漬する方法が好ましく用いられる。
本発明に用いる樹脂成分は、焼成時に炭化して導電性の炭化物となるものが好ましい。樹脂成分には溶媒や界面活性剤等の添加物等を必要に応じて添加しても良い。
本発明において用いる樹脂成分は、その炭化収率が40質量%以上であることが好ましい。炭化収率が40質量%以上であると、電極基材が機械特性、導電性、熱伝導性の優れたものとなり好ましい。
本発明において、樹脂成分としては、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、フラン樹脂等の熱硬化性樹脂等が挙げられる。なかでも、炭化収率が高いことから、フェノール樹脂が好ましく用いられる。
本発明では、前記抄紙体に、炭素繊維100質量部に対し樹脂成分を50〜200質量部配合することが必要であり、60〜150質量部含浸することが好ましく、さらには70〜100質量部配合することが好ましい。樹脂成分の配合量が50質量部以上であると、電極基材が機械特性、導電性、熱伝導性の優れたものとなり好ましい。一方、樹脂成分の配合量が200質量部以下であると、排水性が向上し、フラッディングが改善され、低温での発電性能が向上する。
本発明において、電極基材の機械特性、導電性、熱伝導性を向上するという観点で、樹脂成分には炭素質粉末を添加することが好ましい。ここで、炭素質粉末としては、カーボンブラック、カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバー、炭素繊維のミルドファイバー、黒鉛等を用いることができる。なかでも、機械特性、導電性、熱伝導性を向上し、樹脂成分の配合量を低減させられることから、黒鉛を用いることが好ましい。樹脂成分の配合量を低減することにより、排水性が向上し、フラッディングが改善され、低温での発電性能が向上する。黒鉛の種類としては、鱗片状黒鉛、土状黒鉛、人造黒鉛、膨張黒鉛、球状黒鉛等が挙げられる。なかでも、機械特性、導電性、熱伝導性の向上効果が高いことから、鱗片状の黒鉛を用いることが好ましい。
樹脂成分への炭素質粉末の添加量は、樹脂成分100質量部に対して炭素質粉末5〜20質量部であることが好ましく、5〜15質量部であることがより好ましく、5〜12質量部であることがさらに好ましい。炭素質粉末の添加量が5質量部以上であると、電極基材が機械特性、導電性、熱伝導性の優れたものとなり好ましい。一方、炭素質粉末の添加量が20質量部以下であると、電極基材の柔軟性が高くなり、製造性の優れたものとなり好ましい。
本発明では、抄紙体へ樹脂成分を含浸するに際して、樹脂成分をそのまま使用することもできるし、必要に応じて、抄紙体への含浸性を高める目的で、各種溶媒と混合して樹脂組成物となして使用することもできる。ここで、溶媒としては、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等を用いることができる。
樹脂成分は、25℃、0.1MPaの状態で液状であることが好ましい。また、樹脂成分に溶媒を添加して樹脂組成物となし、その樹脂組成物が、25℃、0.1MPaの状態で液状であるようにしてもよい。樹脂成分(溶媒を用いた場合には樹脂組成物)が液状であると抄紙体への含浸性が優れ、電極基材が機械特性、導電性、熱伝導性に優れたものとなり好ましい。
<予備含浸体の張り合わせ、熱処理>
本発明においては、抄紙体に樹脂成分を含浸した予備含浸体を形成した後、炭素化を行うに先立って、電極基材を所定の厚みにする目的で、予備含浸体の複数枚を張り合わせたり、樹脂成分を増粘、部分的に架橋する目的で、予備含浸体を熱処理したりすることができる。
予備含浸体の複数枚を張り合わせる場合、同一の性状を有する予備含浸体の複数枚を張り合わせることもできるし、異なる性状を有する予備含浸体の複数枚を張り合わせることもできる。具体的には、樹脂成分に炭素質粉末などを添加し含浸して得られる予備含浸体と、樹脂成分に炭素質粉末などを添加しないで含浸して得られる予備含浸体を張り合わせることができる。また、炭素繊維の平均直径、平均長さ、抄紙体の炭素繊維目付や有機繊維の配合量、樹脂成分の含浸量や炭素質粉末の配合量等が異なる複数の予備含浸体を張り合わせることもできる。
本発明において、予備含浸体を張り合わせた後の基材における炭素繊維の目付が20〜40g/mの範囲内にあることが好ましく、25〜35g/mの範囲内にあることがより好ましい。炭素繊維の目付が20g/m以上であると、電極基材が機械特性、導電性、熱伝導性の優れたものとなり好ましい。40g/m以下であると、排水性が向上し、フラッディングが改善され、低温での発電性能が向上する。
また、本発明において、樹脂成分や樹脂組成物を増粘、部分的に架橋する目的で、予備含浸体を熱処理する方法としては、熱風を吹き付ける方法、プレス装置等の熱板にはさんで加熱する方法、連続ベルトにはさんで加熱する方法等を用いることができる。
<炭素化>
本発明において、予備含浸体を、必要に応じて張り合わせ、熱処理を行った後、炭素化する。炭素化は、通常、不活性雰囲気下での焼成による。かかる焼成は、バッチ式の加熱炉を用いることもできるし、連続式の加熱炉を用いることもできる。また、不活性雰囲気は、炉内に窒素ガス、アルゴンガス等の不活性ガスを流すことにより得ることができる。
本発明において、焼成の最高温度が1500〜3000℃の範囲内であることが好ましく、1700〜3000℃の範囲内であることがより好ましく、さらには、1900〜3000℃の範囲内であることが好ましい。最高温度が1500℃以上であると、樹脂成分の炭素化が進み、電極基材が導電性、熱伝導性の優れたものとなり好ましい。一方、最高温度が3000℃以下であると、加熱炉の運転コストが低くなるために好ましい。
本発明において、焼成にあたっては、昇温速度が80〜5000℃/分の範囲内であることが好ましい。昇温速度が80℃以上であると、生産性が優れるために好ましい。一方、5000℃以下であると、樹脂成分の炭素化が緩やかに進み緻密な構造が形成されるため、電極基材が導電性、熱伝導性の優れたものとなり好ましい。
<後加工>
電極基材には、排水性を向上する目的で、撥水加工が施されていることが好ましい。撥水加工は、炭素化後の電極基材に疎水性樹脂を塗布、熱処理することにより行うことができる。かかる疎水性樹脂としては、ポリクロロトリフルオロエチレン樹脂(PCTFE)、ポリテトラフルオロエチレン樹脂(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン樹脂(PVDF)、テトラフルオロエチレンとヘキサフルオロプロピレンの共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレンとパーフルオロプロピルビニルエーテルの共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレンとエチレンの共重合体(ETFE)等のフッ素樹脂が挙げられる。かかる疎水性樹脂の塗布量は、電極基材100質量部に対して1〜50質量部であることが好ましく、3〜40質量部であることがより好ましい。疎水性樹脂の塗布量が1質量部以上であると、電極基材が排水性に優れたものとなり好ましい。一方、50質量部以下であると、電極基材が導電性の優れたものとなり好ましい。
本発明において、撥水加工を施した電極基材の少なくとも片面に、導電性を有する微小多孔層、いわゆる、マイクロポーラス・レイヤーを形成することが好ましい。微小多孔層を設けると、撥水加工した電極基材の表面凹凸が覆われ平滑となるため、膜−電極接合体を構成し、燃料電池を構成した際に、触媒層との間の電気抵抗を低減することができる。また、固体高分子電解質膜の損傷もより確実に防止することができる。微小多孔層は、撥水加工した電極基材の表面に、上述した撥水加工で用いた疎水性樹脂と、上述した炭素フィラーとの混合物を塗布することによって形成することができる。炭素フィラーとしてはカーボンブラックを用いるのが好ましい。本発明では、微小多孔層において、炭素フィラー100質量部に対して、疎水性樹脂を1〜70質量部配合することが好ましく、5〜60質量部配合することがより好ましい。疎水性樹脂の配合量が1質量部以上であると、微小多孔層が機械強度の優れたものとなり好ましい。一方、70質量部以下であると、微小多孔層が導電性、熱伝導性の優れたものとなり好ましい。
本発明の電極基材を、両面に触媒層を有する固体高分子電解質膜の少なくとも片面に接合することで膜−電極接合体が構成される。なお、微小多孔層を備えた撥水加工した電極基材を用いる場合は、微小多孔層が触媒層と接するように、膜−電極接合体を構成することが好ましい。かかる膜−電極接合体の両側にガスケットを介してセパレータで挟んだものを複数個積層することによって固体高分子型燃料電池を構成することができる。触媒層は、固体高分子電解質と触媒担持炭素を含む層からなる。触媒としては、通常、白金が用いられる。アノード側に一酸化炭素を含む改質ガスが供給される燃料電池にあっては、アノード側の触媒としては白金およびルテニウムを用いるのが好ましい。固体高分子電解質は、プロトン伝導性、耐酸化性、耐熱性の高い、パーフルオロスルホン酸系の高分子材料を用いるのが好ましい。かかる燃料電池ユニットや燃料電池の構成自体は、よく知られているところである。
以下、実施例によって本発明を具体的に説明する。電極基材の測定方法、燃料電池の電池性能評価方法、材料を次に示した。
<電極基材の厚さ測定>
電極基材の厚さは、電極基材を面圧0.15MPaで加圧した状態で、マイクロメーターを用いて求めた。
<電極基材における炭素繊維目付測定>
電極基材における炭素繊維目付けは、10cm四方に切り取った抄紙体を、窒素雰囲気下、温度450℃の電気炉内に15分間保持し、有機物を除去して得た残瑳の重量を、抄紙体の面積(0.1m)で除して求めた。
<電極基材の密度測定>
電極基材の密度は、測定すべき電極基材について、その目付を、面圧0.15MPaで加圧した際の厚みで除して求めたものである。
<電極基材の細孔径測定>
電極基材の細孔径は、水銀圧入法により、測定圧力6kPa〜414MPa(細孔径30nm〜400μm)の範囲で測定して得られる細孔径分布のピーク径を求めたものである。複数のピークが現れる場合は、最も高いピークのピーク径を採用した。測定装置としては、島津製作所社製オートポア9520を用いた。
<固体高分子型燃料電池の発電性能評価>
白金担持炭素(田中貴金属工業(株)製、白金担持量:50質量%)1.00g、精製水 1.00g、“Nafion”(登録商標)溶液(Aldrich社製 “Nafion”(登録商標)5.0質量%)8.00g、イソプロピルアルコール(ナカライテスク社製)18.00gを順に加えることにより、触媒液を作成した。
次に7cm×7cmにカットした “ナフロン”(登録商標)PTFEテープ“TOMBO”(登録商標)No.9001(ニチアス(株)製)に、触媒液をスプレーで塗布し、室温で乾燥させ、白金量が0.3mg/cmの触媒層付きPTFEシートを作製した。続いて、10cm×10cmにカットした固体高分子電解質膜“Nafion”(登録商標)NR−211(DuPont社製)を2枚の触媒層付きPTFEシートで挟み、平板プレスで5MPaに加圧しながら130℃で5分間プレスし、固体高分子電解質膜に触媒層を転写した。プレス後、PTFEシートを剥がし、触媒層付き固体高分子電解質膜を作製した。
次に、触媒層付き固体高分子電解質膜を、7cm×7cmにカットした2枚の微小多孔層を備えた電極基材で挟み、平板プレスで3MPaに加圧しながら130℃で5分間プレスし、膜−電極接合体を作製した。なお、微小多孔層を備えた電極基材は、微小多孔層を有する面が触媒層側と接するように配置した。
得られた膜−電極接合体を、溝幅1.5mm、溝深さ1.0mm、リブ幅1.1mmの一本流路のサーペンタイン型のセパレータとともに燃料電池評価用単セルに組み込み、かかる単セルを用いて発電性能評価を行った。まず、運転温度を65℃に保持し、電流密度を2.0A/cmにセットした場合の、出力電圧を測定し、低温性能の指標として用いた。次に、電流密度を1.2A/cmにセットし、運転温度を80℃から、5分保持、5分かけて2℃上昇を繰り返しながら出力電圧を測定し、発電可能な限界温度を求め、高温性能の指標として用いた。
ここで、アノード側には210kPaに加圧した水素を、カソード側には140kPaに加圧した空気を供給し、運転温度65℃で評価を行った。なお、水素、空気はともに70℃に設定した加湿ポットにより加湿を行った。また、水素、空気中の酸素の利用率はそれぞれ80%、67%とした。
<抄紙体の破断加重の測定>
幅50mmの抄紙体を、スパン長250mmでオートグラフに取り付けた引張試験治具で把持し、速度2〜4mm/分で破断するまで引張り、最大荷重を測定した。破断加重が低いと抄紙体や予備含浸体が破断し、得ることが困難となるため、100N以上であることが好ましく、120N以上であることがより好ましい。連続した長尺のシートの場合、長手方向の破断加重が上記値を満たしていればよい。
<材料>
炭素繊維[A]
A−1:PAN系炭素繊維 “トレカ”(登録商標)T300−3K
東レ(株)製、単繊維の平均直径:7μm、平均長さ:12mm(カット品)
他の細繊度炭素繊維
A−2:PAN系炭素繊維 “トレカ”(登録商標)T300−3K
東レ(株)製、単繊維の平均直径:7μm、平均長さ:1.0mm(カット品)
炭素繊維[B]
B−1:ピッチ系炭素繊維“ドナカーボ・チョップ”(登録商標)S332
大阪ガスケミカル(株)製、単繊維の平均直径:18μm、平均長さ:5.5mm
B−2:ピッチ系炭素繊維“ドナカーボ”(登録商標)S232
大阪ガスケミカル(株)製、単繊維の平均直径:13μm、平均長さ:5.5mm
B−3:ピッチ系炭素繊維“ドナカーボ”(登録商標)S234
大阪ガスケミカル(株)製、単繊維の平均直径:10μm、平均長さ:10mm
B−4:ピッチ系炭素繊維“ドナカーボ”(登録商標)S331
大阪ガスケミカル(株)製、単繊維の平均直径:18μm、平均長さ:3.3mm
B−5:ピッチ系炭素繊維“ドナカーボ”(登録商標)S331
大阪ガスケミカル(株)製、単繊維の平均直径:18μm、平均長さ:1.0mm
[B]材料(B−4)を水に分散させ、ミキサーで15分間攪拌することで作製した。
他の太繊度炭素繊維
B−6:ピッチ系炭素繊維“ドナカーボ”(登録商標)S331
大阪ガスケミカル(株)製、単繊維の平均直径:18μm、平均長さ:0.4mm
[B]材料(B−4)を水に分散させ、ミキサーで30分間攪拌することで作製した。
パルプ[C]
広葉樹晒クラフトパルプ“LBKP”クラフトマーケットパルプ(ハードウッド)
アラバマリバーパルプ社製、平均長さ:0.8mm
バインダー[D]
PVA(ポリビニルアルコール)
熱硬化性樹脂[E]
E−1:レゾール型フェノール樹脂 KP−743K
荒川化学工業(株)製
E−2:ノボラック型フェノール樹脂“タマノル”(登録商標)759
荒川化学工業(株)製
炭素質粉末[F]
F−1:鱗片状黒鉛 BF−5A
(株)中越黒鉛工業所製、平均粒径:5μm
F−2:カーボンブラック“デンカブラック”(登録商標)
電気化学工業(株)製
溶媒[G]
メタノール
ナカライテスク(株)製
疎水性樹脂[H]
PTFE樹脂 “ポリフロン”(登録商標)PTFEディスパージョンD−1E
ダイキン工業(株)製
界面活性剤[I]
界面活性剤“TRITON”(登録商標)X−100
ナカライテスク(株)製
(実施例1)
次の第Iの工程から第Vの工程を経て、微小多孔層を形成した撥水電極基材を作製した。
・第Iの工程:抄紙体作製の工程
前記の[A]材料(A−1)と[B]材料(B−1)を重量比70:30で混合し、水中に分散させて湿式抄紙法により連続的に抄紙した。さらに、前記の[D]材料10質量%水溶液を塗布、乾燥させ、炭素繊維の抄紙体を作製した。ポリビニルアルコールの塗布量は、抄紙体100質量部に対して、25質量部であった。抄紙体の表面を顕微鏡で観察し、直径7.5cmの円内に含まれる結束をカウントしたところ20個であった。抄紙体の破断加重を測定したところ180Nであり、抄紙体の破断加重は極めて良好であった。
・第IIの工程:混合樹脂組成物調整の工程
抄紙体中の炭素繊維100質重部に対し、前記の[E]材料と[F]材料を用い、構成配合比(E−1)/(E−2)/(F−1)=45/45/10となるよう[G]材料で濃度を調整し、超音波分散装置を用いて1分間攪拌を行い、均一に分散した樹脂組成物を得た。
・第IIIの工程:予備含浸体の作製、張り合わせ、熱処理の工程
9cm×12.5cmにカットした抄紙体をアルミバットに満たした混合樹脂組成物に浸漬し、抄紙体に混合樹脂組成物を含浸させた後、100℃で3分間加熱して乾燥させ、予備含浸体を作製した。次に、予備含浸体を2枚積層し、平板プレスで加圧しながら、180℃で6分間熱処理を行った。なお、加圧の際に平板プレスにスペーサーを配置して、熱処理後の予備含浸体の厚さが200μmになるように上下プレス面板の間隔を調整した。
・第IVの工程:電極基材の作製工程
予備含浸体を熱処理した基材を、加熱炉において、窒素ガス雰囲気化で焼成を行い炭素化し、電極基材を得た。ここで、焼成条件は以下の通りとした。
(イ)室温から昇温速度500℃/分で2400℃まで昇温
(ロ)2400℃で5分間保持
(ハ)2400℃から室温まで放冷
・第Vの工程:撥水処理電極基材の作製、微小多孔層の形成の工程
電極基材を[H]材料の2.5%水溶液に浸漬した後、100℃で3分間加熱して乾燥させ、撥水処理電極基材を作製した。次に、撥水処理電極基材にコーターを用いて厚さ50μmのカーボン塗液層を形成した。ここで用いたカーボン塗液は、[F]材料の(F―2)、[H]材料、[I]材料、精製水を用い、配合比を7.7質量部/2.5質量部/1.8質量部/88質量部となるように調整したものを用いた。カーボン塗液層を形成した撥水電極基材を100℃で10分乾燥させた後に、380℃で10分間加熱して、微小多孔層を形成した撥水電極基材を作製した。
続いて、得られた、微小多孔層を形成した撥水電極基材を用いて特性を評価した結果、厚さが170μm、炭素繊維目付が30g/m、密度が0.25g/cm、細孔径が51μmであり、この特性の電極基材の発電性能の結果が出力電圧0.45V(運転温度65℃、加湿温度70℃、電流密度2.0A/cm)、限界温度88℃(加湿温度70℃、電流密度1.2A/cm)であった。表1に記載のように、実施例1は低温性能、高温性能ともに良好であった。
(実施例2、3)
次の第Iの工程から第Vの工程を経て、微小多孔層を形成した撥水電極基材を作製した。
・第Iの工程:抄紙体作製の工程
実施例1の工程で[A]材料(A−1)と[B]材料(B−1)の重量比を表1に示すとおり50:50(実施例2)、30:70(実施例3)で混合すること以外は実施例1と同様の方法で抄紙体を得た。
抄紙体の表面を顕微鏡で観察し、直径7.5cmの円内に含まれる結束をカウントしたところ実施例2の抄紙体では25個、実施例3の抄紙体では15個であった。抄紙体の破断加重を測定したところ実施例2の抄紙体では140Nで良好であったが、実施例3の抄紙体では105Nであり比較的良好であった。
・第IIの工程:混合樹脂組成物調整の工程
実施例1と同様とした。
・第IIIの工程:予備含浸体の作製、張り合わせ、熱処理の工程
実施例1と同等とした。
・第IVの工程:電極基材の作製工程
実施例1と同様とした。
・第Vの工程:撥水処理電極基材の作製、微小多孔層の形成の工程
実施例1と同様とした。
得られた、微小多孔層を形成した撥水電極基材を用いて特性を評価した結果、厚さが170μm、炭素繊維目付が30g/m、密度が0.24および0.25g/cm、細孔径が58および63μmであり、この特性の電極基材の発電性能の結果が出力電圧0.47および0.48V(運転温度65℃、加湿温度70℃、電流密度2.0A/cm)、限界温度が90および86℃(加湿温度70℃、電流密度1.2A/cm)であった。表1に記載のように、実施例2は低温性能が良好で、高温性能が極めて良好であり、実施例3は低温性能が極めて良好で、高温性能が比較的良好であった。
(実施例4、5)
次の第Iの工程から第Vの工程を経て、微小多孔層を形成した撥水電極基材を作製した。
・第Iの工程:抄紙体作製の工程
実施例1の工程で、[A]材料(A−1)と[B]材料(B−2)、[A]材料(A−1)と[B]材料(B−3)を重量比70:30で混合すること以外は実施例1と同様の方法で抄紙体を得た。抄紙体の表面を顕微鏡で観察し、直径7.5cmの円内に含まれる結束をカウントしたところ実施例4の抄紙体では20個、実施例5の抄紙体では25個であった。抄紙体の破断加重を測定したところ実施例4の抄紙体では190Nで極めて良好であり、実施例5の抄紙体では210Nで極めて良好であった。
・第IIの工程:混合樹脂組成物調整の工程
実施例1と同様とした。
・第IIIの工程:予備含浸体の作製、張り合わせ、熱処理の工程
実施例1と同様とした。
・第IVの工程:電極基材の作製工程
実施例1と同様とした。
・第Vの工程:撥水処理電極基材の作製、微小多孔層の形成の工程
実施例1と同様とした。
得られた、微小多孔層を形成した撥水電極基材を用いて特性を評価した結果、厚さが170μm、炭素繊維目付が30g/m、密度が0.25g/cm、細孔径が47および44μmであり、この特性の電極基材の発電性能の結果が出力電圧0.44および0.43V(運転温度65℃、加湿温度70℃、電流密度2.0A/cm)、限界温度88℃(加湿温度70℃、電流密度1.2A/cm)であった。表1に記載のように、実施例4は低温性能、高温性能ともに良好であり、実施例5は低温性能が比較的良好で、高温性能が良好であった。
(実施例6)
次の第Iの工程から第Vの工程を経て、微小多孔層を形成した撥水電極基材を作製した。
・第Iの工程:抄紙体作製の工程
実施例2と同様とした。
・第IIの工程:混合樹脂組成物調整の工程
実施例1の工程で、構成配合比(E−1)/(E−2)/(F−1)=90/90/10とすること以外は実施例1と同様とした。
・第IIIの工程:予備含浸体の作製、張り合わせ、熱処理の工程
実施例1と同様とした。
・第IVの工程:電極基材の作製工程
実施例1と同様とした。
・第Vの工程:撥水処理電極基材の作製、微小多孔層の形成の工程
実施例1と同様とした。
得られた、微小多孔層を形成した撥水電極基材を用いて特性を評価した結果、厚さが180μm、炭素繊維目付が30g/m、密度が0.36g/cm、細孔径が49μmであり、この特性の電極基材の発電性能の結果が出力電圧0.42V(運転温度65℃、加湿温度70℃、電流密度2.0A/cm)、限界温度90℃(加湿温度70℃、電流密度1.2A/cm)であった。表1に記載のように、実施例6は低温性能が比較的良好で、高温性能が極めて良好であった。
(実施例7〜9)
次の第Iの工程から第Vの工程を経て、微小多孔層を形成した撥水電極基材を作製した。
・第Iの工程:抄紙体作製の工程
実施例2と同様とした。実施例9は炭素繊維目付を多くしたため、抄紙体の表面を顕微鏡で観察し、直径7.5cmの円内に含まれる結束をカウントしたところ30個であった。抄紙体の破断加重を測定したところ実施例9の抄紙体では195Nで極めて良好であった。
・第IIの工程:混合樹脂組成物調整の工程
実施例1と同様とした。
・第IIIの工程:予備含浸体の作製、張り合わせ、熱処理の工程
実施例1の工程で、熱処理後の予備含浸体の厚さが150〜250μmになるように上下プレス面板の間隔を調整こと以外は実施例1と同様とした。
・第IVの工程:電極基材の作製工程
実施例1と同様とした。
・第Vの工程:撥水処理電極基材の作製、微小多孔層の形成の工程
実施例1と同様とした。
得られた、微小多孔層を形成した撥水電極基材を用いて特性を評価した結果、厚さが140〜230μm、炭素繊維目付が30〜42g/m、密度が0.21〜0.36g/cm、細孔径が45〜61μmの範囲のものが得られ、これらの特性の電極基材の発電性能の結果が出力電圧0.42〜0.46V(運転温度65℃、加湿温度70℃、電流密度2.0A/cm)、限界温度84〜90℃(加湿温度70℃、電流密度1.2A/cm)の範囲であった。表2に記載のように、実施例7は低温性能、高温性能ともに良好であり、実施例8は低温性能が良好であり高温性能が比較的良好であり、実施例9は低温性能が比較的良好で高温性能が極めて良好であった。
(実施例10)
次の第Iの工程から第Vの工程を経て、微小多孔層を形成した撥水電極基材を作製した。
・第Iの工程:抄紙体作製の工程
実施例2と同様とした。
・第IIの工程:混合樹脂組成物調整の工程
実施例1の工程で、構成配合比(E−1)/(E−2)/(F−1)=45/45/0とすること以外は実施例1と同様とした。
・第IIIの工程:予備含浸体の作製、張り合わせ、熱処理の工程
実施例1と同様とした。
・第IVの工程:電極基材の作製工程
実施例1と同様とした。
・第Vの工程:撥水処理電極基材の作製、微小多孔層の形成の工程
実施例1と同様とした。
得られた、微小多孔層を形成した撥水電極基材を用いて特性を評価した結果、厚さが170μm、炭素繊維目付が30g/m、密度が0.23g/cm、細孔径が56μmであり、この特性の電極基材の発電性能の結果が出力電圧0.42V(運転温度65℃、加湿温度70℃、電流密度2.0A/cm)、限界温度84℃(加湿温度70℃、電流密度1.2A/cm)であった。表2に記載のように、実施例10は低温性能が比較的良好で、高温性能が比較的良好であった。
(実施例11)
次の第Iの工程から第Vの工程を経て、微小多孔層を形成した撥水電極基材を作製した。
・第Iの工程:抄紙体作製の工程
実施例2と同様とした。
・第IIの工程:混合樹脂組成物調整の工程
実施例1の工程で、構成配合比(E−1)/(E−2)/(F−2)=45/45/10とすること以外は実施例1と同様とした。
・第IIIの工程:予備含浸体の作製、張り合わせ、熱処理の工程
実施例1と同様とした。
・第IVの工程:電極基材の作製工程
実施例1と同様とした。
・第Vの工程:撥水処理電極基材の作製、微小多孔層の形成の工程
実施例1と同様とした。
得られた、微小多孔層を形成した撥水電極基材を用いて特性を評価した結果、厚さが170μm、炭素繊維目付が30g/m、密度が0.25g/cm、細孔径が54μmであり、この特性の電極基材の発電性能の結果が出力電圧0.44V(運転温度65℃、加湿温度70℃、電流密度2.0A/cm)、限界温度86℃(加湿温度70℃、電流密度1.2A/cm)であった。表2に記載のように、実施例11は低温性能が良好で、高温性能が比較的良好であった。
(実施例12)
次の第Iの工程から第Vの工程を経て、微小多孔層を形成した撥水電極基材を作製した。
・第Iの工程:抄紙体作製の工程
実施例1の工程で[A]材料(A−1)と[B]材料(B−1)と[C]材料の重量比を表2に示すとおり50:50:50で混合すること以外は実施例1と同様の方法で抄紙体を得た。抄紙体の表面を顕微鏡で観察し、直径7.5cmの円内に含まれる結束をカウントしたところ10個であった。抄紙体の破断加重を測定したところ実施例12の抄紙体では170Nで極めて良好であった。
・第IIの工程:混合樹脂組成物調整の工程
実施例1と同様とした。
・第IIIの工程:予備含浸体の作製、張り合わせ、熱処理の工程
実施例1と同様とした。
・第IVの工程:電極基材の作製工程
実施例1と同様とした。
・第Vの工程:撥水処理電極基材の作製、微小多孔層の形成の工程
実施例1と同様とした。
得られた、微小多孔層を形成した撥水電極基材を用いて特性を評価した結果、厚さが170μm、炭素繊維目付が30g/m、密度が0.37g/cm、細孔径が56μmであり、この特性の電極基材の発電性能の結果が出力電圧0.47V(運転温度65℃、加湿温度70℃、電流密度2.0A/cm)、限界温度がいずれも92℃(加湿温度70℃、電流密度1.2A/cm)であった。表2に記載のように、実施例12は低温性能、高温性能ともに極めて良好であった。
(実施例13、14)
次の第Iの工程から第Vの工程を経て、微小多孔層を形成した撥水電極基材を作製した。
・第Iの工程:抄紙体作製の工程
実施例1の工程で[A]材料(A−1)と[B]材料(B−1)と[C]材料の重量比を表2に示すとおり50:50:50(実施例13)、50:50:90(実施例14)で混合すること以外は実施例1と同様の方法で抄紙体を得た。抄紙体の表面を顕微鏡で観察し、直径7.5cmの円内に含まれる結束をカウントしたところ実施例13の抄紙体では10個、実施例14の抄紙体では9個であった。抄紙体の破断加重を測定したところ実施例13の抄紙体では170Nで極めて良好であり、実施例14の抄紙体では190Nで極めて良好であった。
・第IIの工程:混合樹脂組成物調整の工程
実施例6と同様とした。
・第IIIの工程:予備含浸体の作製、張り合わせ、熱処理の工程
実施例1と同様とした。
・第IVの工程:電極基材の作製工程
実施例1と同様とした。
・第Vの工程:撥水処理電極基材の作製、微小多孔層の形成の工程
実施例1と同様とした。
得られた、微小多孔層を形成した撥水電極基材を用いて特性を評価した結果、厚さが170μm、炭素繊維目付が30g/m、密度が0.37および0.39g/cm、細孔径が47および42μmであり、この特性の電極基材の発電性能の結果が出力電圧0.43および0.42V(運転温度65℃、加湿温度70℃、電流密度2.0A/cm)、限界温度がいずれも92℃(加湿温度70℃、電流密度1.2A/cm)であった。表2に記載のように、実施例13、14は低温性能が比較的良好で、高温性能が極めて良好であった。
(実施例15)
次の第Iの工程から第Vの工程を経て、微小多孔層を形成した撥水電極基材を作製した。
・第Iの工程:抄紙体作製の工程
実施例1の工程で[A]材料(A−1)と[B]材料(B−4)と[C]材料の重量比を表2に示すとおり50:50:50で混合すること以外は実施例1と同様の方法で抄紙体を得た。抄紙体の表面を顕微鏡で観察し、直径7.5cmの円内に含まれる結束をカウントしたところ2個であり、表面の状態は極めて良好であった。抄紙体の破断加重を測定したところ実施例15の抄紙体では165Nで極めて良好であった。
・第IIの工程:混合樹脂組成物調整の工程
実施例1と同様とした。
・第IIIの工程:予備含浸体の作製、張り合わせ、熱処理の工程
実施例1と同様とした。
・第IVの工程:電極基材の作製工程
実施例1と同様とした。
・第Vの工程:撥水処理電極基材の作製、微小多孔層の形成の工程
実施例1と同様とした。
得られた、微小多孔層を形成した撥水電極基材を用いて特性を評価した結果、厚さが170μm、炭素繊維目付が30g/m、密度が0.37g/cm、細孔径が56μmであり、この特性の電極基材の発電性能の結果が出力電圧0.47V(運転温度65℃、加湿温度70℃、電流密度2.0A/cm)、限界温度が92℃(加湿温度70℃、電流密度1.2A/cm)であった。表2に記載のように、実施例15は低温性能、高温性能ともに極めて良好であった。
(実施例16)
次の第Iの工程から第Vの工程を経て、微小多孔層を形成した撥水電極基材を作製した。
・第Iの工程:抄紙体作製の工程
実施例1の工程で[A]材料(A−1)と[B]材料(B−5)と[C]材料の重量比を表2に示すとおり50:50:50で混合すること以外は実施例1と同様の方法で抄紙体を得た。抄紙体の表面を顕微鏡で観察し、直径7.5cmの円内に含まれる結束をカウントしたところ0個であり、表面の状態は極めて良好であった。抄紙体の破断加重を測定したところ実施例16の抄紙体では160Nで極めて良好であった。
・第IIの工程:混合樹脂組成物調整の工程
実施例1と同様とした。
・第IIIの工程:予備含浸体の作製、張り合わせ、熱処理の工程
実施例1と同様とした。
・第IVの工程:電極基材の作製工程
実施例1と同様とした。
・第Vの工程:撥水処理電極基材の作製、微小多孔層の形成の工程
実施例1と同様とした。
得られた、微小多孔層を形成した撥水電極基材を用いて特性を評価した結果、厚さが170μm、炭素繊維目付が30g/m、密度が0.37g/cm、細孔径が56μmであり、この特性の電極基材の発電性能の結果が出力電圧0.47V(運転温度65℃、加湿温度70℃、電流密度2.0A/cm)、限界温度が92℃(加湿温度70℃、電流密度1.2A/cm)であった。表2に記載のように、実施例16は低温性能、高温性能ともに極めて良好であった。
(実施例17、18)
次の第Iの工程から第Vの工程を経て、微小多孔層を形成した撥水電極基材を作製した。
・第Iの工程:抄紙体作製の工程
実施例1の工程で[A]材料(A−1)と[B]材料(B−4)、[A]材料(A−1)と[B]材料(B−5)を表3に示すとおり50:50で混合すること以外は実施例1と同様の方法で抄紙体を得た。抄紙体の表面を顕微鏡で観察し、直径7.5cmの円内に含まれる結束をカウントしたところ、実施例17の抄紙体では12個、実施例18の抄紙体では11個であった。抄紙体の破断加重を測定したところ実施例17の抄紙体では135Nで良好であり、実施例18の抄紙体では130Nで良好であった。
・第IIの工程:混合樹脂組成物調整の工程
実施例1と同様とした。
・第IIIの工程:予備含浸体の作製、張り合わせ、熱処理の工程
実施例1と同様とした。
・第IVの工程:電極基材の作製工程
実施例1と同様とした。
・第Vの工程:撥水処理電極基材の作製、微小多孔層の形成の工程
実施例1と同様とした。
得られた、微小多孔層を形成した撥水電極基材を用いて特性を評価した結果、厚さが170μm、炭素繊維目付が30g/m、密度が0.24g/cm、細孔径が58μmであり、この特性の電極基材の発電性能の結果がともに出力電圧0.47V(運転温度65℃、加湿温度70℃、電流密度2.0A/cm)、限界温度がともに90℃(加湿温度70℃、電流密度1.2A/cm)であった。表3に記載のように、低温性能が良好で、高温性能が極めて良好であった。
(比較例1)
次の第Iの工程から第Vの工程を経て、微小多孔層を形成した撥水電極基材を作製した。
・第Iの工程:抄紙体作製の工程
実施例1の工程で[A]材料(A−1)を表3に示すとおり100%で抄紙すること以外は実施例1と同様の方法で抄紙体を得た。抄紙体の表面を顕微鏡で観察し、直径7.5cmの円内に含まれる結束をカウントしたところ6個であった。抄紙体の破断加重を測定したところ比較例1の抄紙体では225Nで極めて良好であった。
・第IIの工程:混合樹脂組成物調整の工程
実施例10と同等とした。
・第IIIの工程:予備含浸体の作製、張り合わせ、熱処理の工程
実施例1と同等とした。
・第IVの工程:電極基材の作製工程
実施例1と同様とした。
・第Vの工程:撥水処理電極基材の作製、微小多孔層の形成の工程
実施例1と同様とした。
得られた、微小多孔層を形成した撥水電極基材を用いて特性を評価した結果、厚さが170μm、炭素繊維目付が30g/m、密度が0.23g/cm、細孔径が39μmであり、この特性の電極基材の発電性能の結果が出力電圧0.38V(運転温度65℃、加湿温度70℃、電流密度2.0A/cm)、限界温度84℃(加湿温度70℃、電流密度1.2A/cm)であることが分った。結果を表4に記載した。
(比較例2)
次の第Iの工程から第Vの工程を経て、微小多孔層を形成した撥水電極基材を作製した。
・第Iの工程:抄紙体作製の工程
比較例1と同様とした。
・第IIの工程:混合樹脂組成物調整の工程
実施例1の工程で、構成配合比(E−1)/(E−2)/(F−1)=90/90/0とすること以外は実施例1と同様とした。
・第IIIの工程:予備含浸体の作製、張り合わせ、熱処理の工程
実施例1と同等とした。
・第IVの工程:電極基材の作製工程
実施例1と同様とした。
・第Vの工程:撥水処理電極基材の作製、微小多孔層の形成の工程
実施例1と同様とした。
得られた、微小多孔層を形成した撥水電極基材を用いて特性を評価した結果、厚さが170μm、炭素繊維目付が30g/m、密度が0.38g/cm、細孔径が32μmであり、この特性の電極基材の発電性能の結果が出力電圧0.32V(運転温度65℃、加湿温度70℃、電流密度2.0A/cm)、限界温度88℃(加湿温度70℃、電流密度1.2A/cm)であった。表4に記載のように、比較例2は高温性能が良好であった。
(比較例3)
次の第Iの工程から第Vの工程を経て、微小多孔層を形成した撥水電極基材を作製した。
・第Iの工程:抄紙体作製の工程
実施例1の工程で[B]材料(B−1)を表3に示すとおり100%で抄紙すること以外は実施例1と同様の方法で抄紙体を得た。抄紙体の表面を顕微鏡で観察し、直径7.5cmの円内に含まれる結束をカウントしたところ6個であった。抄紙体の破断加重を測定したところ比較例3の抄紙体では60Nで極めて低い値となった。
・第IIの工程:混合樹脂組成物調整の工程
比較例1と同等とした。
・第IIIの工程:予備含浸体の作製、張り合わせ、熱処理の工程
実施例1と同等とした。
・第IVの工程:電極基材の作製工程
実施例1と同様とした。
・第Vの工程:撥水処理電極基材の作製、微小多孔層の形成の工程
実施例1と同様とした。
得られた、微小多孔層を形成した撥水電極基材を用いて特性を評価した結果、厚さが170μm、炭素繊維目付が30g/m、密度が0.26g/cm、細孔径が68μmであり、この特性の電極基材は基材割れを起こし、出力電圧、限界温度データは取れなかった。表4に記載した。
(比較例4、5)
次の第Iの工程から第Vの工程を経て、微小多孔層を形成した撥水電極基材を作製した。
・第Iの工程:抄紙体作製の工程
実施例1と同様とした。
・第IIの工程:混合樹脂組成物調整の工程
実施例1の工程で、構成配合比(E−1)/(E−2)/(F−1)=20/20/10および140/140/10とすること以外は実施例1と同様とした。
・第IIIの工程:予備含浸体の作製、張り合わせ、熱処理の工程
実施例1と同様とした。
・第IVの工程:電極基材の作製工程
実施例1と同様とした。
・第Vの工程:撥水処理電極基材の作製、微小多孔層の形成の工程
実施例1と同様とした。
得られた、微小多孔層を形成した撥水電極基材を用いて特性を評価した結果、厚さが170μm、炭素繊維目付が30g/m、密度が0.18および0.42g/cm、細孔径が46および28μmであり、この特性の電極基材の発電性能の結果が出力電圧0.38Vおよび発電不可(運転温度65℃、加湿温度70℃、電流密度2.0A/cm)、限界温度82および90℃(加湿温度70℃、電流密度1.2A/cm)であった。表4に記載のように、比較例5は高温性能が極めて良好であった。
(比較例6)
次の第Iの工程から第Vの工程を経て、微小多孔層を形成した撥水電極基材を作製した。
・第Iの工程:抄紙体作製の工程
実施例1の工程で[B]材料(B−1)に代えてB−6を用いた以外は実施例1と同様の方法で抄紙体を得た。抄紙体の表面を顕微鏡で観察し、直径7.5cmの円内に含まれる結束をカウントしたところ10個であった。抄紙体の破断加重を測定したところ比較例6の抄紙体では150Nで良好であった。
・第IIの工程:混合樹脂組成物調整の工程
実施例1と同様とした。
・第IIIの工程:予備含浸体の作製、張り合わせ、熱処理の工程
実施例1と同様とした。
・第IVの工程:電極基材の作製工程
実施例1と同様とした。
・第Vの工程:撥水処理電極基材の作製、微小多孔層の形成の工程
実施例1と同様とした。
得られた、微小多孔層を形成した撥水電極基材を用いて特性を評価した結果、[B]材料(B−6)の平均長さが短すぎるため、抄紙時に[B]材料(B−6)が抄紙体から水とともに抜け、厚さが120μm、炭素繊維目付が21g/m、密度が0.23g/cm、細孔径が39μmとなった。この特性の電極基材の発電性能の結果は出力電圧0.36V(運転温度65℃、加湿温度70℃、電流密度2.0A/cm)、限界温度が82℃(加湿温度70℃、電流密度1.2A/cm)であることが分かった。
(比較例7)
・第Iの工程:抄紙体作製の工程
実施例2の工程で[A]材料(A−1)に代えてA−2を用い、[B]材料(B−1)に代えてB−6を用いた以外は実施例2と同様の方法で抄紙を行った。A−2とB−6の繊維長がともに短いため、抄紙工程で基材が破れ、抄紙体を得ることができなかった。
Figure 2013016476
Figure 2013016476
Figure 2013016476
Figure 2013016476

Claims (8)

  1. 次の[A]および[B]の炭素繊維を炭化物で結着したガス拡散電極基材であって、密度が0.2〜0.4g/cmの範囲内であり、細孔径が40〜80μmの範囲内であることを特徴とするガス拡散電極基材。
    [A]単繊維の平均直径が3μm以上8μm以下であり、平均長さが4〜20mmの炭素繊維
    [B]単繊維の平均直径が8μmを越え30μm以下であり、平均長さが0.5〜20mmの炭素繊維
  2. 前記炭素繊維[B]の平均長さが0.5〜4mmである請求項1記載のガス拡散電極基材。
  3. 厚さが150〜220μmの範囲内である請求項1または2に記載のガス拡散電極基材。
  4. 炭素繊維目付が20〜40g/mの範囲内である請求項1〜3のいずれかに記載のガス拡散電極基材。
  5. 炭素質粉末を含む請求項1〜4のいずれかに記載のガス拡散電極基材。
  6. 前記炭素繊維[A]と前記炭素繊維[B]を抄紙してなる抄紙体に、炭素繊維100質量部に対し樹脂成分を50〜200質量部含浸して予備含浸体を形成した後、該予備含浸体を炭素化することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のガス拡散電極基材の製造方法。
  7. 前記抄紙体には、炭素繊維100質量部に対しパルプを10〜100質量部含む請求項6に記載のガス拡散電極基材の製造方法。
  8. 前記炭素繊維[A]と前記炭素繊維[B]を抄紙する前に、前記炭素繊維[B]の水分散液を攪拌し、前記炭素繊維[B]を短繊維化する工程を有する請求項6または7に記載のガス拡散電極基材の製造方法。
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