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JP7211701B2 - 炭素短繊維湿式不織布及び炭素繊維強化樹脂 - Google Patents

炭素短繊維湿式不織布及び炭素繊維強化樹脂 Download PDF

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Description

本発明は、炭素短繊維湿式不織布及び炭素繊維強化樹脂に関する。
炭素繊維は鉄よりも軽量であり、強度が強いという優れた力学特性を有している。そのため、炭素繊維複合材料は航空機、自動車、テニスラケット、釣り竿、風力発電の羽根などの幅広い分野で使用されており、今後も用途が拡大すると予想される。
炭素繊維としては、現在主に、ポリアクリロニトリルを炭素化、黒鉛化することで得られるPAN系炭素繊維と、タールピッチ液化石炭を溶融紡糸してから炭素化、黒鉛化することで得られるピッチ系炭素繊維とが使用されている。こうして生産された炭素繊維は、織物として加工するか、あるいは一方向に並べた後に、未硬化樹脂を含浸させた炭素繊維プリプレグと呼ばれる材料を、目標とする成形物の型に合うように裁断した後に樹脂を硬化することで得られる、炭素繊維強化樹脂(以下、「炭素繊維強化樹脂」を「CFRP」と略記する場合がある)として使用されることが多い。あるいは、CFRP廃材をリサイクルして得られた炭素繊維を使用する場合は、炭素繊維がリサイクル過程において短繊維化して炭素短繊維となることから、織物として加工することはできないため、不織布として加工されることが一般的である。
炭素短繊維をシート化して炭素短繊維不織布とする方法としては、炭素短繊維と水膨潤フィブリル化繊維とを水中に分散させ、抄紙用スラリーを作製し、繊維を交絡させて、炭素短繊維湿式不織布を製造する方法が開示されている。水膨潤フィブリル化繊維としては、フィブリル化パラ型芳香族ポリアミド繊維や、フィブリル化アクリル繊維が挙げられている(特許文献1参照)。しかしながら、この方法は炭素短繊維不織布をCFRP加工する際の繊維・樹脂の成形流動性や不織布内の炭素短繊維の均一性などの点については考慮されておらず、CFRP加工する際にトラブルが発生する場合がある。CFRP加工の際に繊維・樹脂の成形流動性が低い場合、複雑な形状のCFRPを加工する際に細かい部分にまで繊維・樹脂が広がらず、複雑な形状に加工することができない場合がある。また、不織布内の炭素短繊維が均一でない場合、CFRP加工後の強度も不均一になり、CFRPとしては適さない場合がある。
また、炭素短繊維湿式不織布を製造する別方法としては、炭素短繊維75質量%~97質量%、セルロース25質量%~3質量%からなる炭素短繊維湿式不織布を製造する方法において、含窒素有機溶媒を含有する水性分散助剤を炭素短繊維に対して10質量%以下と炭素短繊維を所定量の水に添加して撹拌し、さらに水でスラリー固形分濃度を0.05質量%以下に希釈して回流させる工程を経た後、湿式抄紙する方法が示されている(特許文献2参照)。しかしながら、特許文献2の炭素短繊維湿式不織布は、ガス透過性や導電性を有する不織布であり、CFRPに使用される不織布ではないため、炭素短繊維不織布をCFRP加工する際の繊維・樹脂の成形流動性や不織布内の炭素短繊維の均一性などの点においては考慮されておらず、CFRP加工の際やCFRP加工後に不具合が発生する場合がある。
国際公開第2014/021366号パンフレット 特開2004-353124号公報
本発明は、CFRPに加工する際に優れた成形流動性を示し、またCFRP加工後の強度が高く、均一性に優れた炭素短繊維湿式不織布を得ることを目的としている。
本発明者らは、この課題を解決するため研究を行った結果、下記手段を見出した。
(1)炭素短繊維の割合が不織布を構成する全繊維に対して10~98質量%であり、繊維長が2mmよりも長い炭素短繊維の割合が全炭素短繊維に対して20~98質量%であり、繊維長が2mm以下の炭素短繊維の割合が全炭素短繊維に対して80~2質量%であり、針葉樹パルプ、リンターパルプ及びリヨセルの群から選ばれる1種以上のセルロース繊維を含有することを特徴とする炭素短繊維湿式不織布。
(2)上記(1)記載の炭素短繊維湿式不織布と、該不織布と複合化された樹脂とからな
る炭素繊維強化樹脂。
本発明によれば、CFRPに加工する際に優れた成形流動性を示し、CFRP加工後には優れた強度及び均一性を持つ炭素短繊維湿式不織布を得ることができる。
実施例において、<CFRP成形流動性評価>の際に、リブ成形する方法を示した図である。
本発明は、CFRPに加工する際に優れた成形流動性を持つ炭素短繊維湿式不織布を得るための手法である。炭素短繊維不織布をCFRPに加工する際において、炭素短繊維不織布の成形流動性が低い場合、複雑な形状に加工することができないという問題が発生する場合がある。すなわち、炭素短繊維が樹脂と共に流動せず、樹脂のみが複雑な形状を形成するが、樹脂のみの箇所の強度が非常に弱くなり、CFRPとしては適さないという問題が発生する場合がある。また、炭素短繊維不織布の成形流動性はあったとしても、炭素短繊維が流動するにあたり、炭素短繊維が寄り集まり、高密度となる箇所ができ、その結果、低密度箇所の強度と高密度箇所の強度が不均一となるため、CFRPの品質も不均一になり、CFRP加工用炭素短繊維不織布として適さないという問題が発生する場合があった。
これらの問題を解決するため、鋭意研究を行った結果、炭素短繊維の割合が不織布を構成する全繊維に対して10~98質量%であり、繊維長が2mmよりも長い炭素短繊維の割合が全炭素短繊維に対して20~98質量%であり、繊維長が2mm以下の炭素短繊維の割合が全炭素短繊維に対して80~2質量%であることを特徴とする炭素短繊維湿式不織布は、炭素短繊維の成形流動性が高く、CFRP加工後の強度及び均一性も高いことが分かった。炭素短繊維の繊維長が2mm以下の炭素短繊維の割合が80質量%を超えると、CFRP加工後の強度が低くなり、CFRP用の炭素短繊維不織布として適さない。また、繊維長が2mmより長い炭素短繊維の割合が98質量%を超える場合、不織布内に空隙が多くなり、CFRP加工時に炭素短繊維が不均一になりやすい傾向にある。不織布内の空隙を繊維長が2mm以下の炭素短繊維で充填することにより、炭素短繊維が均一なCFRPを得ることができる。
本発明において、繊維長が2mmよりも長い炭素短繊維の割合は、全炭素短繊維に対して20~98質量%であり、より好ましくは25~95質量%であり、更に好ましくは30~90質量%である。また、繊維長が2mm以下の炭素短繊維の割合は、全炭素短繊維に対して80~2質量%であり、より好ましくは75~5質量%であり、更に好ましくは70~10質量%である。
なお、本発明において、炭素短繊維とは、繊維長が50mm以下の繊維を言う。また、「繊維長が2mm以下の炭素短繊維」における繊維長の下限値は、0.1mmであることが好ましい。炭素短繊維の繊維長が0.1mm未満になると、湿式不織布を製造する際に繊維が脱落する場合がある。
炭素短繊維としては、PAN系、ピッチ系など、どのような製法で製造された炭素短繊維でも使用することができる。また、新品未使用の炭素短繊維でも、廃棄された炭素繊維をリサイクル処理して得られた炭素短繊維でもなんら問題は無い。炭素短繊維を得るのに必要なコストを考慮すると、リサイクル処理して得られた炭素短繊維がより好ましい。
本発明の炭素短繊維湿式不織布においては、性能を阻害しない範囲で、炭素短繊維以外の繊維を含有することができる。以下、「炭素短繊維以外の繊維」を「他繊維」と略記する場合がある。他繊維としては、セルロース繊維、半合成繊維、合成繊維、無機繊維等を挙げることができる。
セルロース繊維を使用することができる。セルロース繊維の種類としては、天然セルロース繊維、再生セルロース繊維等が挙げられる。天然セルロース繊維としては、針葉樹パルプ、広葉樹パルプなどの木材パルプ;藁パルプ、竹パルプ、リンターパルプ、ケナフパルプなどの木本類又は草本類のパルプが挙げられる。再生セルロース繊維としては、レーヨン、キュプラ、リヨセル等の再生セルロース繊維が挙げられる。これらのセルロース繊維は、フィブリル化(叩解)されていてもなんら差し支えない。さらに、古紙、損紙などから得られるパルプ繊維を使用してもよい。
上記セルロース繊維の中で、針葉樹パルプ、リンターパルプ及びリヨセルの群から選ばれる1種以上のセルロース繊維を使用することが好ましく、リヨセルを使用することがより好ましい。また、リヨセルはフィブリル化(叩解)されていることが好ましい。これらの好ましいセルロース繊維を使用することによって、繊維の脱落を抑制することができる。また、炭素短繊維湿式不織布を抄紙法で製造する場合の操業性が安定するという効果も得られる。
フィブリル化(叩解)セルロース繊維は、上記のセルロース繊維をフィブリル化することによって製造することができる。フィブリル化するための装置としては、ビーター、PFIミル、シングルディスクリファイナー(SDR)、ダブルディスクリファイナー(DDR)、また、顔料等の分散や粉砕に使用するボールミル、ダイノミル、ミキサー、摩砕装置、高速の回転刃により剪断力を与える回転刃式ホモジナイザー、高速で回転する円筒形の内刃と固定された外刃との間で剪断力を生じる二重円筒式の高速ホモジナイザー、超音波による衝撃で微細化する超音波破砕器、繊維懸濁液に少なくとも20MPaの圧力差を与えて小径のオリフィスを通過させて高速度とし、これを衝突させて急減速することにより繊維に剪断力、切断力を加える高圧ホモジナイザー等の装置が挙げられる。これらの装置を、単独又は組み合わせて用いることによって、フィブリル化セルロース繊維を製造することができる。そして、これらの装置の種類、処理条件(繊維濃度、温度、圧力、回転数、リファイナーの刃の形状、リファイナーのプレート間のギャップ、処理回数)等のフィブリル化条件の調整により、目的のフィブリル化状態を得ることができる。
合成繊維としては、例えば、ポリオレフィン系、ポリアミド系、ポリアクリル系、ビニロン系、ポリ塩化ビニリデン系、ポリ塩化ビニル系、ポリエステル系、ベンゾエート系、ポリクラール系、フェノール系などの合成繊維を挙げることができる。また、無機繊維としては、ガラス繊維、岩石繊維、スラッグ繊維、金属繊維などの無機繊維が挙げられる。また、半合成繊維としては、アセテート、トリアセテート、プロミックス等が挙げられる。
本発明の炭素短繊維湿式不織布においては、性能を阻害しない範囲で、バインダー合成繊維を使用することができる。バインダー合成繊維としては、芯鞘繊維(コアシェルタイプ)、並列繊維(サイドバイサイドタイプ)、放射状分割繊維などの複合繊維;未延伸繊維;低融点合成樹脂単繊維;熱水可溶性繊維等が挙げられる。バインダー合成繊維は、繊維全体又は繊維の一部のガラス転移温度又は溶融温度(融点)が低く、抄紙機の乾燥工程において、バインダー能力を発現する。複合繊維は、皮膜を形成しにくいので、炭素短繊維湿式不織布の空間を保持したまま、機械的強度を向上させることができる。より具体的には、複合繊維としては、ポリプロピレン(芯)とポリエチレン(鞘)の組み合わせ、ポリプロピレン(芯)とエチレンビニルアルコール(鞘)の組み合わせ、高融点ポリエステル(芯)と低融点ポリエステル(鞘)の組み合わせが挙げられる。未延伸繊維としては、ポリエステル等の未延伸繊維が挙げられる。また、ポリエチレンやポリプロピレン等の低融点樹脂のみで構成される単繊維(全融タイプ)等の低融点合成樹脂単繊維や、ポリビニルアルコール系のような熱水可溶性繊維は、乾燥工程で皮膜を形成しやすいが、本発明では使用することができる。本発明においては、熱水可溶性繊維であるポリビニルアルコール系のバインダー合成繊維が、炭素短繊維表面の官能基と水素結合を形成して強度を発揮しやすいため、好ましい。
他繊維の中で、フィブリル化されていない再生セルロース繊維、合成繊維、無機繊維及び半合成繊維の繊維長は特に限定しないが、3mm以上30mm未満であることが好ましい。これらの他繊維の繊維長が長いほど、一本あたりの繊維同士の接触点が多くなり、繊維が脱落しにくくなる傾向があるため、これらの他繊維の繊維長は3mm以上であることが好ましい。繊維長が長過ぎる場合は、抄紙性や不織布の地合いが悪化する場合があるため、30mm未満であることが好ましい。繊維径についても特に限定しないが、1μm以上30μm未満であることが好ましく、2μm以上20μm未満であることが特に好ましい。繊維径が1μm未満の繊維を配合すると、炭素短繊維湿式不織布内が過剰に密な構造になることから、例えば炭素短繊維湿式不織布に樹脂を浸透させるなどの加工を行う際に樹脂の浸透を阻害し、加工後のCFRPの性能が下がる場合がある。繊維径が30μm以上である場合は、バインダー能力を持たない合成繊維又は無機繊維が脱落しやすい場合がある。
本発明において、炭素短繊維湿式不織布に含まれる全繊維に対して、炭素短繊維の含有量は10~98質量%であり、20~97質量%であることがより好ましく、30~96質量%であることが更に好ましい。炭素短繊維の含有量が10質量%未満である場合は、加工した際に炭素短繊維が持つ「強度が高く、質量が軽い」という効果が十分に発揮できない場合がある。炭素短繊維の含有量が98質量%よりも多い場合は、繊維同士の結着が不十分となり、脱落繊維が発生する場合がある。
本発明の炭素短繊維湿式不織布は、炭素短繊維を抄紙機でシート化する抄紙法によって得られる。
抄紙法では、例えば、長網式、円網式、傾斜ワイヤー式を用いることができる。これらの抄紙方式を単独で有する抄紙機を使用しても良いし、同種又は異種の2機以上の抄紙方式がオンラインで設置されているコンビネーション抄紙機を使用しても良い。均一性に優れた炭素短繊維湿式不織布を製造するには、長網式、傾斜ワイヤー式のように、緩やかに、ワイヤー上のスラリーから脱水することができる抄紙方式を使用することが好ましい。本発明の炭素短繊維湿式不織布は、単層であっても良いし、複層であっても良い。
抄紙法において、炭素短繊維やその他の繊維を分散することを目的に、パルパーでの離解作業を行う。パルパーの種類は特に限定しておらず、縦型パルパーを使用しても良いし、横型パルパーを使用しても良いし、その他の形式のパルパーでもなんら問題は無い。パルパーの離解能力も特に限定していないが、パルパーの離解能力が強すぎる場合、炭素短繊維がパルパーによって砕かれ、ミルド状となり、CFRP加工後の強度が低くなる場合がある。パルパーの離解能力が弱すぎる場合、炭素短繊維が全く離解せずに、地合いが悪くなり、炭素短繊維が不均一になり、CFRP加工後の強度も不均一になる場合がある。炭素短繊維の離解の状態については、パルパーの強度、時間を調節することでコントロールすることが望ましい。
抄紙法において、繊維を均一に水中に分散させる目的や各種機能を付与する目的で、繊維を水中に分散する際に、各種アニオン性、ノニオン性、カチオン性、あるいは両性の分散剤、消泡剤、親水剤、濾水剤、紙力向上剤、粘剤、帯電防止剤、高分子粘剤、離型剤、抗菌剤、殺菌剤、pH調整剤、ピッチコントロール剤、スライムコントロール剤等の薬品を添加する場合もある。
本発明の炭素短繊維湿式不織布には、必要に応じてサイズ剤を配合することができる。サイズ剤としては、本発明の所望の効果を損なわないものであれば、強化ロジンサイズ剤、ロジンエマルジョンサイズ剤、石油樹脂系サイズ剤、合成サイズ剤、中性ロジンサイズ剤、アルキルケテンダイマー(AKD)などのサイズ剤の中からいずれをも用いることができる。
抄紙機で製造された湿紙を、ヤンキードライヤー、エアードライヤー、シリンダードライヤー、サクションドラム式ドライヤー、赤外方式ドライヤー等で乾燥することにより、炭素短繊維湿式不織布を得る。湿紙の乾燥の際に、ヤンキードライヤー等の熱ロールに密着させて熱圧乾燥させることによって、密着させた面の平滑性が向上する。熱圧乾燥とは、タッチロール等で熱ロールに湿紙を押しつけて乾燥させることをいう。熱ロールの表面温度は、100~180℃が好ましく、100~160℃がより好ましく、110~160℃が更に好ましい。圧力は、好ましくは50~1000N/cmであり、より好ましくは100~800N/cmである。
本発明の炭素短繊維湿式不織布の坪量は、特に限定しないが、10g/m以上500g/m以下が好ましく、30g/m以上400g/m以下がより好ましい。坪量が10g/m未満では、不織布の密度が低くなり過ぎる傾向にあり、またCFRP加工時に多数の不織布を重ねる必要があり、樹脂の浸透量に表裏差が発生しやすくなることから、CFRPの均一性を損ねる可能性がある。坪量が500g/m超では、ドライヤーでの乾燥の際に均一に乾燥することが難しく、炭素短繊維湿式不織布の品質にムラが生じる場合がある。
以下、実施例によって本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこの実施例に限定されるものではない。なお、実施例中の部数や百分率は質量基準である。
実施例1
表1記載の繊維長の炭素短繊維と叩解リヨセルとPVAバインダー(クラレ製、製品名:VPB107-1)とを、表1記載の配合比率(質量基準)で水に投入して、縦型パルパーで10分間混合分散した後、湿紙を傾斜ワイヤー方式で、一層抄きで湿式抄紙し、表面温度130℃のヤンキードライヤーで乾燥し、抄紙速度20m/minで、坪量50g/mの炭素短繊維湿式不織布を得た。
実施例2~4、比較例1~4
炭素短繊維の繊維長と炭素短繊維の配合比率を表1記載内容に変えた以外は、実施例1と同様に実施例2~4及び比較例1~4の炭素短繊維湿式不織布を得た。
実施例5及び6
セルロース繊維の種類又はバインダー合成繊維の種類を表1記載内容に変えた以外は、実施例1と同様に実施例5及び6の炭素短繊維湿式不織布を得た。
実施例7及び8
合成繊維を追加し、各繊維の配合比率を表1記載内容に変えた以外は、実施例1と同様に実施例7及び8の炭素短繊維湿式不織布を得た。
実施例9~11、比較例5~7
炭素短繊維の配合比率を表1記載内容に変えた以外は、実施例1と同様に実施例9~11及び比較例5~7の炭素短繊維湿式不織布を得た。
実施例12~17、比較例8
炭素短繊維、叩解リヨセル及びPVAバインダーの配合比率を表1記載内容に変えた以外は、実施例1と同様に実施例12~17及び比較例8の炭素短繊維湿式不織布を得た。
実施例18~23
炭素短繊維の種類及び配合比率を表1記載内容に変えた以外は、実施例1と同様に実施例18~23の炭素短繊維湿式不織布を得た。
実施例24~29
炭素短繊維湿式不織布の坪量を表1記載内容に変えた以外は、実施例1と同様に実施例24~29の炭素短繊維湿式不織布を得た。
Figure 0007211701000001
表1に記載されている繊維の詳細は、以下の通りである。
叩解リヨセル:リヨセル繊維(繊度1.4dtex、繊維長3mm)を、ダブルディスクリファイナーを用いて処理し、平均繊維径14.0μmの幹部から平均繊維径1μm以下の枝部を発生させるように調製した繊維。
叩解針葉樹パルプ:ろ水度500mlCSFとなるように調製した天然針葉樹パルプ。
PET繊維:ポリエチレンテレフタレート(PET)延伸繊維、繊度1.7デシテックス、繊維長5mm
アラミド繊維:繊度0.9デシテックス、繊維長 5mm
PVAバインダー:ポリビニルアルコールバインダー繊維(クラレ製、製品名:VPB107-1)
PETバインダー:PET未延伸バインダー繊維、繊度1.2デシテックス、繊維長5mm
実施例及び比較例で作製した炭素短繊維湿式不織布において、坪量を測定し、また、CFRP加工後の強度、均一性及び成形流動性を評価し、測定結果及び評価結果を表1に示した。
<坪量>
炭素短繊維湿式不織布の坪量をJIS P 8124:2011に則って測定した。
<CFRP加工>
炭素短繊維湿式不織布のCFRP加工を行った。炭素短繊維不織布に硬化剤を混合した熱硬化性樹脂を炭素短繊維不織布の質量の二倍量塗工した後、厚みが2mmとなるように熱プレス加工(温度120℃、圧力5MPa)を行い、炭素短繊維湿式不織布のCFRP板を得た。
使用したエポキシ樹脂は以下の通りである。
エポキシ樹脂:GM-6800(ブレニー技研)
硬化剤混合後粘度:505cps
エポキシ樹脂は、硬化剤を主剤/硬化剤が10/3となるように混合した後、CFRP加工を実施した。
<CFRP加工後の強度評価>
作製したCFRP板の強度をJIS K 7074:1988に則って、サンプルごとにN=10回測定して、評価を行った。
○:CFRPとして十分高い強度が得られた。
△:CFRPとしてやや低めではあるものの、高い強度が得られた。
×:CFRPとして強度が不足していた。
<CFRP加工後の均一性評価>
作製したCFRPの強度の変動係数を求め、評価を行った。
○:変動係数が10%未満であり、強度が均一であった
△:変動係数が10~30%であり、強度がやや不均一であった。
×:変動係数が30%よりも高く、強度が不均一であった。
<CFRP成形流動性評価>
炭素短繊維湿式不織布の成形流動性を測定するため、上記<CFRP加工>と同様に、炭素短繊維不織布に熱硬化性樹脂を塗工して得た複合体31を、上板(スリットあり)11と下板(スリットなし)21との間に置き、熱プレス成形(温度120℃、圧力5MPa)して、幅2mm、長さ50mmのリブ41を成形して、成形流動性の測定を行った(図1)。
○:炭素繊維を含んだリブが3mmよりも高く形成され、高い成形流動性が見られた。
△:炭素繊維を含んだリブが高さ0.5~3mmの範囲で形成され、やや高い流動性が見られた。
×:炭素繊維を含んだリブが0.5mmよりも低く形成され、成形流動性が見られなかった。
炭素短繊維の割合が不織布を構成する全繊維に対して10~98質量%であり、繊維長が2mmよりも長い炭素短繊維の割合が全炭素短繊維に対して20~98質量%であり、繊維長が2mm以下の炭素短繊維の割合が全炭素短繊維の質量に対して80~2質量%である実施例1~4においては、優れた成形流動性とCFRP加工後の強度及び均一性を持つことが分かる。繊維長が2mmよりも長い炭素短繊維により、炭素繊維の持つ高い強度を発揮し、且つ2mm以下の短い炭素短繊維が高い成形流動性を持つことから、リブに繊維が流動することができ、炭素短繊維湿式不織布を含むCFRPのリブを形成することできた。また、繊維長2mm以下の短い炭素短繊維がCFRPの空隙部分を埋める役割を果たすため、CFRPの内部に炭素繊維が均一に配合されることによって、優れたCFRPの均一性が示された。
また、全炭素短繊維が繊維長2mm以下の炭素短繊維である比較例1及び2では、優れた成形流動性を持つものの、CFRP加工後の強度が低いことが分かる。これは全ての炭素繊維が短いため、炭素繊維が持つ強度を十分に発揮することができなかったためと推測される。また、全炭素短繊維が2mmよりも長い炭素短繊維である比較例3及び4では、CFRP加工後の強度は高かったものの、リブ部分に炭素短繊維が見られず、炭素短繊維に成形流動性が見られなかった。これは全ての炭素繊維が長いため、炭素短繊維同士の接点が多く、繊維同士が強く結合した炭素短繊維しか存在しないことから、細かいリブ部分に炭素短繊維が入っていかず、成形流動性が見られなかったと推測される。
炭素短繊維の割合が不織布を構成する全繊維に対して10~98質量%であり、繊維長が2mmよりも長い炭素短繊維の割合が全炭素短繊維に対して20~98質量%であり、繊維長が2mm以下の炭素短繊維の割合が全炭素短繊維に対して80~2質量%である実施例5~8においては、優れた成形流動性とCFRP加工後の強度及び均一性を持つことが分かる。実施例1の叩解リヨセルを叩解針葉樹パルプに変えた実施例5の結果及び実施例1のPVAバインダー合成繊維をPETバインダー合成繊維に変更した実施例6の結果から、炭素短繊維以外の繊維を実施例1記載の繊維以外の繊維に変更しても問題が無いことが分かる。また、合成繊維としてPET繊維又はアラミド繊維が配合されている実施例7及び8においても、評価の結果に問題が見られないことから、合成繊維を配合してもCFRP加工性に影響は無いことが確認された。
炭素短繊維の割合が不織布を構成する全繊維に対して10~98質量%であり、繊維長が2mmよりも長い炭素短繊維の割合が全炭素短繊維に対して20~98質量%であり、繊維長が2mm以下の炭素短繊維の割合が全炭素短繊維に対して80~2質量%である実施例9~11においては、優れた成形流動性とCFRP加工後の強度及び均一性を持つことが分かる。実施例1の2mm以下の炭素短繊維と2mmよりも長い炭素短繊維の割合を変更した実施例9~11の結果から、繊維長が2mmよりも長い炭素短繊維/繊維長が2mm以下の炭素短繊維=20~98質量%/80~2質量%の範囲内であれば、繊維長が2mm以下の炭素短繊維と繊維長が2mmよりも長い炭素短繊維の割合は変更しても問題が無いことが分かる。
比較例5では、繊維長が2mm以下の炭素短繊維の割合が全炭素短繊維に対して2質量%未満となったことから、リブ部分に入る炭素短繊維や、CFRP内の空隙に入る炭素短繊維が少なくなったため、成形流動性やCFRP加工後の均一性が悪くなったと推測される。比較例6及び7では、繊維長が2mmよりも長い炭素短繊維の割合が全炭素短繊維に対して20質量%未満となり、長い繊維が少なくなったことから、炭素繊維の強度を十分に発揮することができなくなったと推測される。
炭素短繊維の割合が不織布を構成する全繊維に対して10~98質量%であり、繊維長が2mmよりも長い炭素短繊維の割合が全炭素短繊維に対して20~98質量%であり、繊維長が2mm以下の炭素短繊維の割合が全炭素短繊維に対して80~2質量%である実施例12~17においては、優れた成形流動性とCFRP強度、均一性を持つことが分かる。不織布を構成する全繊維に対する炭素短繊維の割合を変更している実施例1及び実施例12~17の結果から、炭素短繊維の割合が全繊維に対して10~98質量%であれば、問題が無いことが分かる。実施例12においては、炭素短繊維の割合がやや少ないことから、CFRP加工後の強度や成形流動性がやや低い結果となった。
炭素短繊維の割合が不織布を構成する全繊維に対して10質量%未満である比較例8においては、炭素短繊維が少ないため、CFRP加工後の強度が不十分となったと推測する。
炭素短繊維の割合が不織布を構成する全繊維に対して10~98質量%であり、繊維長が2mmよりも長い炭素短繊維の割合が全炭素短繊維に対して20~98質量%であり、繊維長が2mm以下の炭素短繊維の割合が全炭素短繊維に対して80~2質量%である実施例18~23においては、優れた成形流動性とCFRP加工後の強度及び均一性を持つことが分かる。繊維長が2mm以下の炭素短繊維や、繊維長が2mmよりも長い炭素短繊維を複数混合している実施例18~23の結果から、繊維長が2mmよりも長い炭素短繊維/繊維長が2mm以下の炭素短繊維=20~98質量%/80~2質量%の範囲内であれば、繊維長の異なる炭素短繊維を複数混合して使用しても問題が無いことが分かる。
炭素短繊維の割合が不織布を構成する全繊維に対して10~98質量%であり、繊維長が2mmよりも長い炭素短繊維の割合が全炭素短繊維に対して20~98質量%であり、繊維長が2mm以下の炭素短繊維の割合が全炭素短繊維に対して80~2質量%である実施例24~29においては、優れた成形流動性とCFRP加工後の強度及び均一性を持つことが分かる。坪量を変更している実施例24~29の結果から、炭素短繊維の割合が上記範囲であれば、坪量を変更しても問題が無いことが分かる。
本発明の炭素短繊維湿式不織布は、炭素繊維強化樹脂(CFRP)加工用として好適に使用できる。
11 上板(スリットあり)
21 下板(スリットなし)
31 炭素短繊維不織布と熱硬化性樹脂複合体
41 リブ

Claims (2)

  1. 炭素短繊維の割合が不織布を構成する全繊維に対して10~98質量%であり、繊維長が2mmよりも長い炭素短繊維の割合が全炭素短繊維に対して20~98質量%であり、繊維長が2mm以下の炭素短繊維の割合が全炭素短繊維に対して80~2質量%であり、針葉樹パルプ、リンターパルプ及びリヨセルの群から選ばれる1種以上のセルロース繊維を含有することを特徴とする炭素短繊維湿式不織布。
  2. 請求項1記載の炭素短繊維湿式不織布と、該不織布と複合化された樹脂とからなる炭素繊維強化樹脂。
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