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JP2012502048A - アルデヒドデヒドロゲナーゼ活性のモジュレーターおよびその使用方法 - Google Patents

アルデヒドデヒドロゲナーゼ活性のモジュレーターおよびその使用方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、アルデヒドデヒドロゲナーゼ活性のモジュレーターとして機能する化合物、および該化合物を含む薬剤組成物を提供する。本発明は、対象化合物、または対象薬剤組成物を投与することを含む治療方法を提供する。

Description

相互参照
本出願は、2008年9月8日出願の米国仮特許出願第61/095,227号の利益を主張し、その全体が本明細書中に参考として組み込まれているものとする。
アルデヒドデヒドロゲナーゼ(ALDH)は、様々な細胞毒性がある異種および生体アルデヒドの解毒において重要な役割を果たす酵素のファミリーを構成する。ALDHファミリーの少なくとも19個のメンバー/アイソザイムが存在し、様々なアイソザイムは、ファミリーの他のメンバーと比較して異なる基質特異性および/または細胞位置を示し得る。
細胞毒性があるアルデヒドは様々な供給源に由来する。例えば、アルデヒドの環境(外部)源には、エタノール消費、食品源の消費、または塩化ビニル、殺虫剤、除草剤などの危険な物質の摂取から生じるもの等が含まれる。また、細胞毒性があり得るアルデヒドは、例えば、虚血、照射、または神経伝達物質および薬物などの細胞前駆体の代謝もしくは生物変換において起こるものなどの酸化的ストレスの結果として、生物学的に産生される場合もある。細胞毒性があるレベルのアルデヒドの蓄積、および/またはALDH酵素の欠陥は、様々な疾患および状態、または疾患発生の危険性の増加に関連づけられている。関連づけられている疾患の範囲には、神経変性疾患、加齢、癌、心筋梗塞、脳卒中、皮膚炎、糖尿病、および肝疾患が含まれる。
ミトコンドリアアルデヒドデヒドロゲナーゼ−2(ALDH2)は核ゲノム内にコードされており、ミトコンドリア内へと輸送される。ALDH2は、それぞれが500個のアミノ酸残基からなる4つの同一のサブユニットからなる四量体タンパク質である。この四量体は、二量体の二量体とみなすことができる。二量体を形成する単量体間の境界面は、四量体を形成する2つの二量体間の境界面とは異なっており、より大規模である。それぞれのサブユニットは、3つの主ドメイン、すなわち、触媒ドメイン、補酵素またはNAD−結合ドメイン、およびオリゴマー化ドメインからなる。
当分野では、アルデヒドデヒドロゲナーゼ酵素活性のモジュレーターの必要性が存在する。
米国特許公開第2005/0171043号明細書 国際公開第WO2005/057213号パンフレット 国際公開第WO2008/112164号パンフレット
Larson他(2005)J.Biol.Chem.280:30550 Li他(2006)J.Clin.Invest.116:506
本発明は、アルデヒドデヒドロゲナーゼ活性のモジュレーターとして機能する化合物、および該化合物を含む薬剤組成物を提供する。本発明は、対象化合物、または対象薬剤組成物を投与することを含む治療方法を提供する。
1A及び1Bは、それぞれヒトALDH2のアミノ酸配列(配列番号1)およびヒトALDH2のE487K変異体のアミノ酸配列を示す図である。 2A及び2Bは、例示的なALDH1のアミノ酸配列を提供する図である。 例示的なALDH3のアミノ酸配列を提供する図である。 蛍光アルデヒドデヒドロゲナーゼ酵素アッセイを示す模式図である。
定義
本明細書中で使用する用語「アルデヒドデヒドロゲナーゼ」すなわち「ALDH」とは、NAD依存性またはNADP依存性の反応で、アルデヒド(例えば、異種アルデヒド、生体アルデヒド、または摂取、吸入、もしくは吸収した化合物から産生されたアルデヒド)をその対応する酸へと酸化する酵素をいう。例えば、ALDHは、化合物、例えば、摂取、吸収、吸入、または通常の代謝中に産生される毒性化合物の分解から生じるアルデヒドを酸化する。生体アルデヒドの例は、摂取したエタノールに対するアルコール脱水素酵素の活性の産物として産生されたアセトアルデヒドである。
本明細書中で使用する用語「アルデヒドデヒドロゲナーゼ」または「ALDH」とは、NAD依存性またはNADP依存性の反応で、アルデヒド(例えば、異種アルデヒド、生体アルデヒド、または摂取、吸入、もしくは吸収した化合物から産生されたアルデヒド)をその対応する酸へと酸化する酵素をいう。例えば、ALDHは、化合物、例えば、摂取、吸収、吸入した毒性がある化合物の分解に由来するアルデヒド、酸化的ストレスの結果として産生されるアルデヒド、または正常な代謝、例えばレチンアルデヒドからレチノイン酸への変換中に産生されるアルデヒドを酸化する。生体アルデヒドの例は、摂取したエタノールに対するアルコール脱水素酵素の活性の産物として産生されたアセトアルデヒドである。また、アルデヒドデヒドロゲナーゼは、エステラーゼ活性および/またはレダクターゼ活性も示す場合がある。
用語「ALDH」には、サイトゾル、ミトコンドリア、ミクロソーム、または他の細胞区画中に見つかるALDHが包含される。用語「ALDH」には、主に1つもしくは少数の組織、例えば、角膜、唾液、肝臓など、または幹細胞および胚中に見つかるALDHが包含される。用語「ALDH」には、ALDH1、ALDH2、ALDH3、ALDH4、ALDH5を含めた、既知のALDHアイソザイムのうちの任意のものが包含される。
本明細書中で使用する用語「ミトコンドリアアルデヒドデヒドロゲナーゼ−2」または「ALDH2」とは、NAD依存性の反応で、アルデヒド(例えば、異種アルデヒド、生体アルデヒド、または摂取、吸入、もしくは吸収した化合物から産生されたアルデヒド)をその対応する酸へと酸化する酵素をいう。例えば、ALDH2は、化合物、例えば、摂取、吸収、吸入した毒性がある化合物の分解に由来するアルデヒド、または正常な代謝中に産生されるアルデヒドを酸化する。ミトコンドリアALDH2はミトコンドリア中で天然に見つかる。
用語「ALDH2」には、様々な種由来のALDH2が包含される。様々な種由来のALDH2のアミノ酸配列が公的に入手可能である。例えば、ヒトALDH2アミノ酸配列はGenBank受託番号AAH02967号およびNP_000681号の下に見つかり、マウスALDH2アミノ酸配列はGenBank受託番号NP_033786号の下に見つかり、ラットALDH2アミノ酸配列はGenBank受託番号NP_115792号の下に見つかる。用語「ALDH2」には、基質特異性を示す、例えば脂肪族アルデヒドを優先的に酸化するアルデヒドデヒドロゲナーゼが包含される。用語「ALDH2」には、配列番号1(図1A)または配列番号2(図1B)に記載のアミノ酸配列のアミノ酸18〜517と少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、または100%のアミノ酸配列同一性を有する、酵素的に活性のあるポリペプチドが包含される。
本明細書中で使用する用語「ALDH2」にはまた、ALDH2酵素活性を保持する断片、融合タンパク質、および変異体(例えば、1つまたは複数のアミノ酸の置換、付加、欠失、および/または挿入を有する変異体)も包含される。特定の酵素活性のあるALDH2変異体、断片、融合タンパク質などは、本明細書中に記載の方法を適応することによって確認することができる。ALDH2変異体の例は、図1Bに示すように(配列番号2のアミノ酸504)ヒトALDH2のアミノ酸位置487で、またはヒトALDH2のアミノ酸487に対応する位置で、GluからLysへの置換を含む、ALDH2ポリペプチドである。この突然変異体は、「E487K突然変異体」、「E487K変異体」、または「Glu504Lys多型」と呼ぶ。例えば、Larson他(2005)J.Biol.Chem.280:30550;およびLi他(2006)J.Clin.Invest.116:506を参照されたい。ALDH2変異体は、対応する野生型ALDH2酵素の酵素活性の少なくとも約1%を保持している。例えば、E487K変異体は、図1Aに示すアミノ酸配列(配列番号1)を含む酵素の活性の少なくとも約1%を保持している。「ALDH2」には、アセトアルデヒドを酢酸へと変換する酵素、例えば、摂取したエタノールに対するアルコール脱水素酵素の作用によってin vivoでアセトアルデヒドが形成されるものが含まれる。
本明細書中で使用する「ALDH1」とは、NAD依存性の反応で、アルデヒド(例えば、異種アルデヒド、生体アルデヒド、または摂取、吸入、もしくは吸収した化合物から産生されたアルデヒド)をその対応する酸へと酸化するサイトゾルアルデヒドデヒドロゲナーゼをいう。
用語「ALDH1」には、様々な種由来のALDH1が包含される。様々な種由来のALDH1のアミノ酸配列が公的に入手可能である。例えば、GenBank受託番号AAC51652号(ヒトALDH1)、NP_000680号(ヒトALDH1)、AAH61526号(ドブネズミALDH1)、AAI05194号(ウシALDH1)、およびNP_036051号(ハツカネズミALDH1)を参照されたい。また、本明細書中で使用する用語「ALDH1」には、ALDH1酵素活性を保持する断片、融合タンパク質、ならびに変異体(例えば、1つまたは複数のアミノ酸の置換、付加、欠失、および/または挿入を有する変異体)も包含される。用語「ALDH1」には、ナフトアルデヒド、フェナントレンアルデヒド、およびクマリンアルデヒド系列、ならびに複合多環芳香族アルデヒドを含めた、芳香族アルデヒドを酸化するアルデヒドデヒドロゲナーゼが包含される。用語「ALDH1」にはサイトゾルアルデヒドデヒドロゲナーゼが包含される。ALDH1は補酵素NADPを受容せず、その代わりに補酵素NADを使用する。
用語「ALDH1」には、配列番号3または配列番号4(それぞれ図2Aおよび2Bに示す)に記載のアミノ酸配列と少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、または100%のアミノ酸配列同一性を有する、酵素的に活性のあるポリペプチドが包含される。
用語「ALDH3」には、様々な種由来のALDH3が包含される。様々な種由来のALDH3のアミノ酸配列が公的に入手可能である。例えば、GenBank受託番号AAB26658号(ヒトALDH3)、NP_000683号(ヒトALDH3)、P30838号(ヒトALDH3)、NP_001106196号(ハツカネズミALDH3)、およびAAH70924号(ドブネズミALDH3)を参照されたい。また、本明細書中で使用する用語「ALDH3」には、ALDH3酵素活性を保持する断片、融合タンパク質、ならびに変異体(例えば、1つまたは複数のアミノ酸の置換、付加、欠失、および/または挿入を有する変異体)も包含される。用語「ALDH3」には、芳香族アルデヒドに対して特異性を示す、例えば、2−ナフトアルデヒド系列の芳香族アルデヒドを酸化するが、1−ナフトアルデヒドおよび高級の多環芳香族アルデヒドに対して不活性であるアルデヒドデヒドロゲナーゼが包含される。用語「ALDH3」には、NADおよびNADPをどちらも補助基質として使用することができるアルデヒドデヒドロゲナーゼが包含される。用語「ALDH3」には、唾液および角膜中で天然に見つかるアルデヒドデヒドロゲナーゼが包含される。
用語「ALDH3」には、配列番号5(図3に示す)に記載のアミノ酸配列と少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、または100%のアミノ酸配列同一性を有する、酵素的に活性のあるポリペプチドが包含される。
用語「ALDH5」(「コハク酸セミアルデヒドデヒドロゲナーゼ」とも呼ばれる)には、コハク酸セミアルデヒドをスクシネートへと酸化する、NAD依存性の酵素が包含される。ALDH5は4−アミノ酪酸(GABA)の異化に関与している。天然に存在するALDH5は、真核細胞のミトコンドリア中に見つけることができる。用語「ALDH5」には、GenBank受託番号AAH34321号に記載のアミノ酸配列と少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、または100%のアミノ酸配列同一性を有する、酵素的に活性のあるポリペプチドが包含される。
用語「単離した化合物」とは、自然に存在する他の化合物から実質的に分離された、またはそれと比較して濃縮されている化合物を意味する。単離した化合物は、少なくとも約80重量%、少なくとも約90重量%純粋、少なくとも約95重量%純粋、少なくとも約98重量%純粋、または少なくとも約99重量%純粋である。本発明は、ジアステレオマー、そのラセミ体および分割された鏡像異性的に純粋な形態、ならびに製薬上許容されるその塩を包含することを意図する。
状態または疾患を「治療すること」またはその「治療」には、(1)状態の少なくとも1つの症状を予防すること、すなわち、疾患に曝されているもしくは罹患しやすくなっている可能性があるが、未だ疾患の症状を経験もしくは示していない哺乳動物において、臨床的症状が顕著に発生しないことをもたらすこと、(2)疾患を阻害すること、すなわち、疾患もしくはその症状の発生を停止または軽減させること、または(3)疾患を緩和すること、すなわち、疾患もしくはその臨床的症状の回帰を引き起こすことが含まれる。
「治療有効量」または「有効量」とは、疾患を治療するために哺乳動物または他の対象に投与した場合に、別の薬剤と組み合わせて、または単独で1つもしくは複数の用量で、疾患のそのような治療をもたらすために十分である、化合物の量を意味する。「治療有効量」は、化合物、疾患およびその重篤度、ならびに治療する対象の年齢、重量などに応じて変化する。
用語「対象」、「個体」、および「患者」とは、本明細書中で互換性があるように使用し、本明細書中に記載の製薬学的方法、組成物および治療を必要とし得る任意の哺乳動物または非哺乳動物種のメンバーまたは複数のメンバーをいう。したがって、対象および患者には、それだけには限定されないが、霊長類(ヒトを含む)、イヌ科動物、ネコ科動物、有蹄動物(例えば、ウマ科動物、ウシ、ブタ(例えば家畜用ブタ))、トリ、および他の対象が含まれる。ヒトならびに商業的に重要な非ヒト哺乳動物(例えば、家畜および飼いならした動物)が、特に関心を持たれている。
「哺乳動物」とは、任意の哺乳動物種のメンバーまたは複数のメンバーをいい、例として、イヌ科動物、ネコ科動物、ウマ科動物、ウシ、ヒツジ、げっ歯目など、および霊長類、例えばヒトが含まれる。非ヒト動物モデル、特に哺乳動物、例えば非ヒト霊長類、ネズミ(例えば、マウス、ラット)、ウサギ目などを、実験的調査に使用し得る。
本明細書中で使用する用語「単位剤形」とは、それぞれの単位が、製薬上許容される希釈剤、担体またはビヒクルに関連して所望の効果を生じるために十分な量で計算した、事前に決定した量の対象化合物を含む、ヒトおよび動物対象の単位用量として適した、物理的に別個の単位をいう。本発明の新規単位剤形の規格は、用いる具体的な化合物および達成する効果、ならびに宿主におけるそれぞれの化合物に関連する薬力学に依存する。
用語「生理的条件」とは、生細胞に適合性のある条件、例えば、主に生細胞と適合性のある温度、pH、塩分などの水性条件を包含することを意図する。
「製薬上許容される賦形剤」、「製薬上許容される希釈剤」、「製薬上許容される担体」、および「製薬上許容されるアジュバント」とは、一般に安全であり、無毒性であり、生物学的にも他の様式でも望ましくないものでない薬剤組成物の調製に有用な、賦形剤、希釈剤、担体、およびアジュバントを意味し、獣医学的使用およびヒトの製薬的使用に許容される賦形剤、希釈剤、担体、およびアジュバントが含まれる。明細書および特許請求の範囲中で使用する「製薬上許容される賦形剤、希釈剤、担体およびアジュバント」には、1つおよび複数のそのような賦形剤、希釈剤、担体、およびアジュバントが含まれる。
本明細書中で使用する「薬剤組成物」とは、哺乳動物、特にヒトなどの対象への投与に適した組成物を包含することを意図する。一般に、「薬剤組成物」は無菌的であり、対象内で望ましくない応答を誘発することができる汚染物質を含まない(例えば、薬剤組成物中の(1つまたは複数の)化合物は製薬グレードである)。薬剤組成物は、経口、頬側、直腸、非経口、腹腔内、皮内、気管内などを含めたいくつかの異なる投与経路を介して、それを必要としている対象または患者に投与するように設計することができる。一部の実施形態では、組成物は、ジメチルスルホキシド(DMSO)以外の浸透促進剤を用いた、経皮経路による投与に適している。他の実施形態では、薬剤組成物は、経皮投与以外の経路による投与に適している。一部の実施形態では、薬剤組成物には、対象化合物および製薬上許容される賦形剤が含まれる。一部の実施形態では、製薬上許容される賦形剤はDMSO以外である。
本明細書中で使用する本発明の化合物の「製薬上許容される誘導体」には、その塩、エステル、エノールエーテル、エノールエステル、アセタール、ケタール、オルトエステル、ヘミアセタール、ヘミケタール、酸、塩基、溶媒和物、水和物またはプロドラッグが含まれる。そのような誘導体は、そのような誘導体化のための知られている方法を用いて、当業者が容易に調製し得る。生じた化合物は、実質的な毒性効果なしに動物またはヒトに投与し得、製薬上活性があるか、またはプロドラッグである。
化合物の「製薬上許容される塩」とは、製薬上許容され、かつ親化合物の所望の薬理活性を保有する塩を意味する。そのような塩には、(1)塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸などの無機酸を用いて形成される酸付加塩;もしくは酢酸、プロピオン酸、ヘキサン酸、シクロペンタンプロピオン酸、グリコール酸、ピルビン酸、乳酸、マロン酸、コハク酸、リンゴ酸、マレイン酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、3−(4−ヒドロキシベンゾイル)安息香酸、ケイ皮酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、1,2−エタンジスルホン酸、2−ヒドロキシエタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、4−クロロベンゼンスルホン酸、2−ナフタレンスルホン酸、4−トルエンスルホン酸、ショウノウスルホン酸、グルコヘプトン酸、4,4’−メチレンビス−(3−ヒドロキシ−2−エン−1−カルボン酸)、3−フェニルプロピオン酸、トリメチル酢酸、第三級ブチル酢酸、ラウリル硫酸、グルコン酸、グルタミン酸、ヒドロキシナフトエ酸、サリチル酸、ステアリン酸、ムコン酸などの有機酸を用いて形成される酸付加塩;または(2)親化合物中に存在する酸性プロトンが、金属イオン、例えば、アルカリ金属イオン、アルカリ土類イオン、もしくはアルミニウムイオンのいずれかによって置き換えられた場合に形成される塩;またはエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トロメタミン、N−メチルグルカミンなどの有機塩基と配位した場合に形成される塩が含まれる。
本発明の化合物の「製薬上許容されるエステル」とは、製薬上許容され、かつ親化合物の所望の薬理活性を保有するエステルを意味し、それだけには限定されないが、それだけには限定されないがカルボン酸、リン酸、ホスフィン酸、スルホン酸、スルフィン酸およびボロン酸を含めた酸性基の、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、アラルキル、ヘテロアラルキル、シクロアルキルおよびヘテロシクリルエステルが含まれる。
本発明の化合物の「製薬上許容されるエノールエーテル」とは、製薬上許容され、かつ親化合物の所望の薬理活性を保有するエノールエーテルを意味し、それだけには限定されないが、式C=C(OR)の誘導体が含まれる[式中、Rは、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、アラルキル、ヘテロアラルキル、シクロアルキルまたはヘテロシクリルである]。
本発明の化合物の「製薬上許容される溶媒和物または水和物」とは、製薬上許容され、かつ親化合物の所望の薬理活性を保有する溶媒和または水和の複合体を意味し、それだけには限定されないが、本発明の化合物と1つまたは複数の溶媒または水分子、あるいは1〜約100個、または1〜約10個、または1〜約2、3もしくは4個の溶媒または水分子との複合体が含まれる。
「プロドラッグ」とは、そのようなプロドラッグを哺乳動物対象に投与した場合に、以下に示す一般式のうちの1つまたは複数に記載の活性親薬物を、in vivoで放出する任意の化合物を意味する。以下に示す一般式のうちの1つまたは複数の化合物のプロドラッグは、修飾がin vivoで切断されて親化合物を放出し得るような様式で、一般式の化合物中に存在する官能基を修飾することによって、調製する。プロドラッグには、以下に示す一般式のうちの1つまたは複数中のヒドロキシ、アミノ、またはスルフヒドリル基が、in vivoで切断されてそれぞれ遊離のヒドロキシル、アミノ、またはスルフヒドリル基を再生し得る任意の基と結合している、以下に示す一般式のうちの1つまたは複数の化合物が含まれる。プロドラッグの例には、それだけには限定されないが、以下に示す一般式のうちの1つまたは複数の化合物中のヒドロキシ官能基のエステル(例えば、酢酸、ギ酸、および安息香酸の誘導体)、カルバメート(例えば、N,N−ジメチルアミノカルボニル)などが含まれる。
本明細書中で使用する用語「有機基」および「有機ラジカル」とは、脂肪族基、環状基、芳香族基、その官能化された誘導体および/またはその様々な組合せとして分類される炭化水素基を含めた、任意の炭素含有基を意味する。用語「脂肪族基」とは、飽和または不飽和の直鎖または分枝鎖状の炭化水素基を意味し、例えば、アルキル、アルケニル、およびアルキニル基が包含される。用語「アルキル基」とは、例えば、メチル、エチル、イソプロピル、tert−ブチル、ヘプチル、iso−プロピル、n−オクチル、ドデシル、オクタデシル、アミル、2−エチルヘキシルなどを含めた、置換または非置換の、飽和の直鎖または分枝鎖状の炭化水素基または鎖(例えば、C〜C)を意味する。適切な置換基には、カルボキシ、保護されたカルボキシ、アミノ、保護されたアミノ、ハロ、ヒドロキシ、保護されたヒドロキシ、ニトロ、シアノ、モノ置換アミノ、保護されたモノ置換アミノ、ジ置換アミノ、C〜Cアルコキシ、C〜Cアシル、C〜Cアシルオキシなどが含まれる。用語「置換アルキル」とは、ヒドロキシ、保護されたヒドロキシ、アミノ、保護されたアミノ、シアノ、ハロ、トリフロロメチル、モノ置換アミノ、ジ置換アミノ、低級アルコキシ、低級アルキルチオ、カルボキシ、保護されたカルボキシ、またはカルボキシ、アミノ、および/もしくはヒドロキシ塩によって、1〜3回置換された、上記定義したアルキル基を意味する。ヘテロアリール環の置換基と併せて使用した場合、用語「置換(シクロアルキル)アルキル」および「置換シクロアルキル」とは、「置換アルキル」基について記載したものと同じ基で置換された、以下に定義するものである。用語「アルケニル基」とは、1つまたは複数のビニル基などの炭素−炭素二重結合を有する、不飽和の直鎖または分枝鎖状の炭化水素基を意味する。用語「アルキニル基」とは、1つまたは複数の炭素−炭素三重結合を有する、不飽和の直鎖または分枝鎖状の炭化水素基を意味する。用語「環状基」とは、脂環式基、芳香族基、またはヘテロ環基として分類される閉環炭化水素基を意味する。用語「脂環式基」とは、脂肪族基に似ている特性を有する環状炭化水素基を意味する。用語「芳香族基」または「アリール基」とは、単環または多環の芳香族炭化水素基を意味し、1つまたは複数のヘテロ原子が含まれていてもよく、以下にさらに定義する。用語「ヘテロ環基」とは、環中の原子のうちの1つまたは複数が炭素以外の元素(例えば、窒素、酸素、硫黄など)である閉環炭化水素を意味し、以下にさらに定義する。
「有機基」は官能化されているか、または、保護されていても保護されていなくてもよいカルボキシル、アミノ、ヒドロキシルなどの有機基と会合した追加の官能基を他の様式で含んでいてもよい。例えば、語句「アルキル基」には、メチル、エチル、プロピル、t−ブチルなどの純粋に開鎖の飽和炭化水素アルキル置換基だけでなく、ヒドロキシ、アルコキシ、アルキルスルホニル、ハロゲン原子、シアノ、ニトロ、アミノ、カルボキシルなどの当分野で知られているさらなる置換基を保有するアルキル置換基も含まれることを意図する。したがって、「アルキル基」には、エーテル、エステル、ハロアルキル、ニトロアルキル、カルボキシアルキル、ヒドロキシアルキル、スルホアルキルなどが含まれる。
用語「ハロ」および「ハロゲン」とは、フルオロ、クロロ、ブロモまたはヨード基をいう。同一または異なる、1つまたは複数のハロゲンが存在することができる。特に興味深いハロゲンには、クロロおよびブロモ基が含まれる。
用語「ハロアルキル」とは、1つまたは複数のハロゲン原子によって置換された、上記定義したアルキル基をいう。ハロゲン原子は同一または異なっていてよい。用語「ジハロアルキル」とは、同一または異なっていてよい2つのハロ基によって置換された、上述のアルキル基をいう。用語「トリハロアルキル」とは、同一または異なっていてよい3つのハロ基によって置換された、上述のアルキル基をいう。用語「ペルハロアルキル」とは、アルキル基中のそれぞれの水素原子がハロゲン原子によって置き換えられている、上記定義したハロアルキル基をいう。用語「ペルフルオロアルキル」とは、アルキル基中のそれぞれの水素原子がフルオロ基によって置き換えられている、上記定義したハロアルキル基をいう。
用語「シクロアルキル」とは、完全に飽和または部分的に不飽和である、単環、二環、または三環の飽和環を意味する。そのような基の例には、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、アダマンチル、シクロオクチル、シス−またはトランスデカリン、ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、シクロヘキサ−1−エニル、シクロペント−1−エニル、1,4−シクロオクタジエニルなどが含まれる。
用語「(シクロアルキル)アルキル」とは、上記シクロアルキル環のうちの1つが上記定義したアルキル基を置換していることを意味する。そのような基の例には、(シクロヘキシル)メチル、3−(シクロプロピル)−n−プロピル、5−(シクロペンチル)ヘキシル、6−(アダマンチル)ヘキシルなどが含まれる。
用語「置換フェニル」とは、1つまたは複数の部分、一部の例では、置換または非置換の、ハロゲン、ヒドロキシ、保護されたヒドロキシ、シアノ、ニトロ、トリフルオロメチル、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜Cアシル、C〜Cアシルオキシ、カルボキシ、オキシカルボキシ、保護されたカルボキシ、カルボキシメチル、保護されたカルボキシメチル、ヒドロキシメチル、保護されたヒドロキシメチル、アミノ、保護されたアミノ、(モノ置換)アミノ、保護された(モノ置換)アミノ、(ジ置換)アミノ、カルボキサミド、保護されたカルボキサミド、N−(C〜Cアルキル)カルボキサミド、保護されたN−(C〜Cアルキル)カルボキサミド、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルボキサミド、トリフルオロメチル、N−((C〜Cアルキル)スルホニル)アミノ、N−(フェニルスルホニル)アミノまたはフェニルからなる群から選択される、1つ、2つ、または3つの部分で置換したフェニル基を特定し、これにより、例えば、ビフェニルまたはナフチル基が生じる。
用語「置換フェニル」の例には、2、3または4−クロロフェニル、2,6−ジクロロフェニル、2,5−ジクロロフェニル、3,4−ジクロロフェニル、2、3または4−ブロモフェニル、3,4−ジブロモフェニル、3−クロロ−4−フルオロフェニル、2、3または4−フルオロフェニルなどのモノ−またはジ(ハロ)フェニル基;2、3、または4−ヒドロキシフェニル、2,4−ジヒドロキシフェニル、その保護されたヒドロキシ誘導体などのモノまたはジ(ヒドロキシ)フェニル基;2、3、または4−ニトロフェニルなどのニトロフェニル基;シアノフェニル基、例えば、2、3または4−シアノフェニル;2、3、または4−メチルフェニル、2,4−ジメチルフェニル、2、3または4−(イソプロピル)フェニル、2、3、または4−エチルフェニル、2、3または4−(n−プロピル)フェニルなどのモノ−またはジ(アルキル)フェニル基;モノまたはジ(アルコキシ)フェニル基、例えば、2,6−ジメトキシフェニル、2、3または4−(イソプロポキシ)フェニル、2、3または4−(t−ブトキシ)フェニル、3−エトキシ−4−メトキシフェニルなど;2、3または4−トリフルオロメチルフェニル;2、3もしくは4−カルボキシフェニルまたは2,4−ジ(保護されたカルボキシ)フェニルなどのモノ−もしくはジカルボキシフェニルまたは(保護されたカルボキシ)フェニル基;2、3もしくは4−(保護されたヒドロキシメチル)フェニルまたは3,4−ジ(ヒドロキシメチル)フェニルなどのモノ−もしくはジ(ヒドロキシメチル)フェニルまたは(保護されたヒドロキシメチル)フェニル;2、3もしくは4−(アミノメチル)フェニルまたは2,4−(保護されたアミノメチル)フェニルなどのモノ−もしくはジ(アミノメチル)フェニルまたは(保護されたアミノメチル)フェニル;あるいは2、3または4−(N−(メチルスルホニルアミノ))フェニルなどのモノ−またはジ(N−(メチルスルホニルアミノ))フェニルが含まれる。また、用語「置換フェニル」は、置換基が異なるジ置換フェニル基、例えば、3−メチル−4−ヒドロキシフェニル、3−クロロ−4−ヒドロキシフェニル、2−メトキシ−4−ブロモフェニル、4−エチル−2−ヒドロキシフェニル、3−ヒドロキシ−4−ニトロフェニル、2−ヒドロキシ−4−クロロフェニルなども表す。
用語「(置換フェニル)アルキル」とは、上述のアルキル基のうちの1つと結合した上記置換フェニル基のうちの1つを意味する。例には、2−フェニル−1−クロロエチル、2−(4’−メトキシフェニル)エチル、4−(2’,6’−ジヒドロキシフェニル)n−ヘキシル、2−(5’−シアノ−3’−メトキシフェニル)n−ペンチル、3−(2’,6’−ジメチルフェニル)n−プロピル、4−クロロ−3−アミノベンジル、6−(4’−メトキシフェニル)−3−カルボキシ(n−ヘキシル)、5−(4’−アミノメチルフェニル)−3−(アミノメチル)n−ペンチル、5−フェニル−3−オキソ−n−ペント−1−イル、(4−ヒドロキシナプト−2−イル)メチルなどの基が含まれる。
上述のように、用語「芳香族」または「アリール」とは、6員の環状炭素をいう。また、上述のように、用語「ヘテロアリール」とは、酸素、硫黄および/または窒素原子、特に窒素などの1〜4個のヘテロ原子を、単独でまたは硫黄もしくは酸素環原子と結合して有する、任意選択で置換された5員または6員の環を示す。
さらに、上記任意選択で置換された5員または6員の環は、任意選択で、芳香族の5員または6員の環系と縮合していることができる。例えば、環は、任意選択で、ピリジンまたはトリアゾール系などの芳香族の5員または6員の環系、好ましくはベンゼン環と縮合していることができる。
以下の環系が、用語「ヘテロアリール」によって示されるヘテロ環(置換であれ非置換であれ)基の例である:チエニル、フリル、ピロリル、ピロリジニル、イミダゾリル、イソオキサゾリル、トリアゾリル、チアジアゾリル、オキサジアゾリル、テトラゾリル、チアトリアゾリル、オキサトリアゾリル、ピリジル、ピリミジル、ピラジニル、ピリダジニル、オキサジニル、トリアジニル、チアジアジニルテトラゾロ、1,5−[b]ピリダジニルおよびプリニル、ならびにベンゾ縮合誘導体、例えば、ベンゾオキサゾリル、ベンズチアゾリル、ベンズイミダゾリルおよびインドリル。
上記任意選択で置換されたヘテロアリール環の置換基は、1〜3個のハロ、トリハロメチル、アミノ、保護されたアミノ、アミノ塩、モノ置換アミノ、ジ置換アミノ、カルボキシ、保護されたカルボキシ、カルボン酸塩、ヒドロキシ、保護されたヒドロキシ、ヒドロキシ基の塩、低級アルコキシ、低級アルキルチオ、アルキル、置換アルキル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、(シクロアルキル)アルキル、置換(シクロアルキル)アルキル、フェニル、置換フェニル、フェニルアルキル、および(置換フェニル)アルキルである。ヘテロアリール基の置換基は、本明細書中でここまでに定義したとおりであるか、または、トリハロメチルの場合は、トリフルオロメチル、トリクロロメチル、トリブロモメチル、もしくはトリヨードメチルであることができる。ヘテロアリール環の上記置換基と併せて使用した場合、「低級アルコキシ」とはC〜Cアルコキシ基を意味し、同様に、「低級アルキルチオ」とはC〜Cアルキルチオ基を意味する。
用語「(モノ置換)アミノ」とは、フェニル、置換フェニル、アルキル、置換アルキル、C〜Cアシル、C〜Cアルケニル、C〜C置換アルケニル、C〜Cアルキニル、C〜C16アルキルアリール、C〜C16置換アルキルアリールおよびヘテロアリール基からなる群から選択される1個の置換基を有するアミノ基をいう。(モノ置換)アミノは、さらに、用語「保護された(モノ置換)アミノ」に包含されるアミノ保護基を有することができる。用語「(ジ置換)アミノ」とは、フェニル、置換フェニル、アルキル、置換アルキル、C〜Cアシル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜C16アルキルアリール、C〜C16置換アルキルアリールおよびヘテロアリールからなる群から選択される2個の置換基を有するアミノ基をいう。2つの置換基は同一または異なるものであることができる。
用語「ヘテロアリール(アルキル)」とは、任意の位置で上記定義したヘテロアリール基によって置換された、上記定義したアルキル基を示す。
「任意選択の」または「任意選択で」とは、続いて記載する現象、状況、特徴、または要素が起こってもよいが必ずしも起こる必要はないことを意味し、また、記載には、現象または状況が起こる場合およびそれらが起こらない場合が含まれる。例えば、「任意選択でアルキル基でモノまたはジ置換されたヘテロシクロ基」とは、アルキルが存在してもよいが必ずしも存在する必要はないことを意味し、また、記載には、ヘテロシクロ基がアルキル基でモノまたはジ置換されている状況およびヘテロシクロ基がアルキル基で置換されていない状況が含まれる。
同じ分子式を有するが、その原子の結合の性質もしくは順序または空間中のその原子の配置が異なる化合物は、「異性体」と呼ばれる。空間中のその原子の配置が異なる異性体は、「立体異性体」と呼ばれる。互いに鏡像でない立体異性体は「ジアステレオマー」と呼ばれ、互いに重ね合わせることができないが鏡像であるものは「鏡像異性体」と呼ばれる。化合物が不斉中心を有する場合、例えば、それが4つの異なる基と結合している場合、1対の鏡像異性体が可能である。鏡像異性体はその不斉中心の絶対的立体配置によって特徴づけることができ、カーン(Cahn)およびプレログ(Prelog)のR−とS−の順序付けルールによって記載されるか、または、分子が偏光の平面を回る様式に応じて記載され、右旋性もしくは左旋性(すなわち、それぞれ(+)もしくは(−)−異性体)と指定される。キラル化合物は、個々の鏡像異性体としてまたはその混合物として存在することができる。鏡像異性体を均等な割合で含む混合物は「ラセミ混合物」と呼ばれる。
対象化合物は1つまたは複数の不斉中心を保有し得る。したがって、そのような化合物は、個々の(R)−もしくは(S)−立体異性体として、またはその混合物として生成することができる。別段に指摘しない限りは、明細書および特許請求の範囲内の特定の化合物の記載または命名には、個々の鏡像異性体およびラセミであれその他のものであれその混合物がどちらも含まれることを意図する。立体異性体の立体化学を決定する方法およびその分割方法は当分野で周知である(例えば、第4章、「先進的有機化学(Advanced Organic Chemistry)」、第4版、J.March、John Wiley and Sons、New York、1992年の考察参照)。
本明細書中で使用する「と組み合わせて」とは、例えば、第1の化合物を、第2の化合物の投与の全過程中に投与する使用;第1の化合物を、第2の化合物の投与と重複する期間で投与する使用、例えば、第1の化合物の投与を、第2の化合物を投与する前に開始し、第1の化合物の投与を、第2の化合物の投与が終了する前に終了すること;第2の化合物の投与を、第1の化合物を投与する前に開始し、第2の化合物の投与を、第1の化合物の投与が終了する前に終了すること;第1の化合物の投与を、第2の化合物の投与を開始する前に開始し、第2の化合物の投与を、第1の化合物の投与が終了する前に終了すること;第2の化合物の投与を、第1の化合物の投与を開始する前に開始し、第1の化合物の投与を、第2の化合物の投与が終了する前に終了することをいう。したがって、「組み合わせて」とは、2つ以上の化合物の投与を含むレジメンもいうことができる。また、本明細書中で使用する「と組み合わせて」とは、同一または異なる配合物中で、同一又は異なる経路によって、かつ同一または異なる剤形型で投与し得る2つ以上の化合物の投与もいう。
本発明をさらに説明する前に、実施形態は当然ながら変化し得るため、本発明は記載した特定の実施形態に限定されないことを理解されたい。また、本発明の範囲は添付の特許請求の範囲によってのみ限定されるため、本明細書中で使用する用語は特定の実施形態のみを説明することを目的とし、限定することを意図しないことも理解されたい。
値の範囲を提供した場合は、その間のそれぞれの値は、文脈によりそうでないと明らかに示されている場合以外は下限の単位の10分の1まで、その範囲の上限および下限とその定めた範囲内の任意の他の定めた値またはその間の値との間で、本発明内に包含されることを理解されたい。これらのより小さな範囲の上限および下限は、そのより小さな範囲内に独立して含まれてもよく、本発明内に包含されるが、但し、定めた範囲内で限界を具体的に排除する場合もある。定めた範囲に限界の一方または双方が含まれる場合は、これらの含まれる限界の一方または双方を排除した範囲も本発明に含まれる。
別段に定義しない限りは、本明細書中で使用するすべての技術用語および科学用語は、本発明が属する分野の技術者によって一般的に理解される意味と同じ意味を持つ。本明細書中に記載のものと類似または等価の任意の方法および材料も本発明の実施または試験に使用することができるが、好ましい方法および材料を以下に記載する。本明細書中で言及するすべての出版物は、言及されている出版物と関連した方法および/または材料を開示および説明するために、本明細書中に参考として組み込まれている。
本明細書および添付の特許請求の範囲中で使用する単数形「a」、「an」、および「the」には、文脈によりそうでないと明らかに示されている場合以外は、複数形の指示対象が含まれることも注意されたい。したがって、例えば、「(an)ALDH作用剤」への言及には複数のそのような作用剤が含まれ、「(the)薬剤組成物」への言及には1つまたは複数の薬剤組成物および当業者に知られているその等価物への言及が含まれ、他もそうである。さらに、特許請求の範囲は、任意選択の要素をすべて排除するように記載されている場合があることに注意されたい。したがって、本記述は、特許請求の範囲の要素の列挙、または「否定的な」限定の使用に関連した「もっぱら」、「のみ」などの排他的な用語の使用の先行詞として役割を果たすことを意図する。
本明細書中に記載する出版物は、本出願の出願日以前のその開示に関してのみ提供する。本明細書中に記載のものはすべて、先行発明の利点によって本発明がそのような出版物に先行する権利を持たないことを許容するものであると解釈されるべきでない。さらに、提供した出版物の日付は実際の出版日と異なる場合があり、これらは独立して確認する必要がある。
詳細な説明
本発明は、アルデヒドデヒドロゲナーゼ(ALDH)酵素活性のモジュレーターとして機能する化合物、ならびに該化合物を含む組成物および配合物を提供する。本発明は、対象化合物または対象薬剤組成物を投与することを含む治療方法を提供する。
ALDH(例えば、ALDH1、ALDH2、ALDH3、ALDH4、ALDH5など)の作用剤は、例えば、虚血性ストレスに関連する状態、慢性のフリーラジカル関連疾患、急性のフリーラジカル関連疾患、ニトログリセリンに対する非感受性(例えば、狭心症および心不全におけるもの)、高血圧、糖尿病、ならびに骨粗鬆症を含めた様々な障害の治療に有用である。また、ALDHの作用剤は、個体において、エタノール、メタノール、エチレングリコールモノメチルエーテル、ポリ塩化ビニル、異種アルデヒド、および生体アルデヒドなどの化合物のレベルを低下させるためにも有用である。また、ALDHの作用剤は、個体において、摂取、吸収、または吸入した場合にALDHのアルデヒド基質を生じさせる化合物のレベルを低下させるためにも有用である。本発明は、対象化合物または対象薬剤組成物を投与することを含む治療方法を提供する。
一部の実施形態では、治療する個体はヒトである。一部の実施形態では、対象方法に従って治療するヒトは、2つの「野生型」ALDH2対立遺伝子を有するヒトである、例えば、図1Aに示すように、2つの野生型ALDH2対立遺伝子によってコードされているALDH2は、位置487にグルタミン酸を有する。他の実施形態では、対象方法に従って治療するヒトは、1つまたは2つの「ALDH22」対立遺伝子を有するヒトである、例えば、図1Bに示すように、一方または両方のALDH2対立遺伝子によってコードされているALDH2は、アミノ酸位置487としてリシンを含む。E487K多型性は半優性の多型性であり、「野生型」ALDH2よりも有意に低い酵素活性を有するALDH2四量体をもたらす。したがって、ALDH22対立遺伝子に対してヘテロ接合性またはホモ接合性である個体は、「野生型」ALDH2対立遺伝子に対してホモ接合性である個体よりもはるかに低いin vivoのALDH2活性レベルを有する。ALDH22対立遺伝子に対してヘテロ接合性またはホモ接合性である個体は、そのような個体におけるALDH2活性のレベルは特に低く、ALDH2活性レベルのどのような増加も治療効果をもたらすと予測されるため、対象ALDH2作用剤を用いた治療から恩恵を受けると予測される。以下により詳細に記載するように、ALDH2活性のどのような増加も、虚血性障害などの状態の治療、ニトログリセリンに対するそのような個体の応答性の増加などにおいて有益である。
アルデヒドデヒドロゲナーゼのモジュレーター
本発明は、アルデヒドデヒドロゲナーゼ(ALDH)活性のモジュレーターとして機能する化合物、および該化合物を含む薬剤組成物を提供する。本発明は、ミトコンドリアアルデヒドデヒドロゲナーゼ−2(ALDH2)活性のモジュレーターとして機能する化合物、および該化合物を含む薬剤組成物を提供する。
一部の実施形態では、対象ALDH作用剤は「野生型」ALDH2酵素の活性を増加させる。他の実施形態では、対象ALDH作用剤は、成熟酵素のアミノ酸487でE→Kの置換を含む変異体ALDH2酵素の活性を増加させる。一部の実施形態では、対象方法に従って治療するヒトは、2つの「野生型」ALDH2対立遺伝子を有するヒトである、例えば、図1Aに示すように、2つの野生型ALDH2対立遺伝子によってコードされているALDH2は、成熟タンパク質の位置487(リーダーペプチドを含めたタンパク質のアミノ酸504)にグルタミン酸を有する。他の実施形態では、対象方法に従って治療するヒトは、1つまたは2つの「ALDH22」対立遺伝子を有するヒトである、例えば、図1Bに示すように、一方または両方のALDH2対立遺伝子によってコードされているALDH2は、成熟タンパク質のアミノ酸位置487(リーダーペプチドを含めたタンパク質のアミノ酸504)にリシンを含む。E487K多型性は半優性の多型性であり、「野生型」ALDH2よりも有意に低い酵素活性を有するALDH2四量体をもたらす。したがって、ALDH22対立遺伝子に対してヘテロ接合性またはホモ接合性である個体は、「野生型」ALDH2対立遺伝子に対してホモ接合性である個体よりもはるかに低いin vivoのALDH2活性レベルを有する。ALDH22対立遺伝子に対してヘテロ接合性またはホモ接合性である個体は、そのような個体におけるALDH2活性のレベルは特に低く、ALDH2活性レベルのどのような増加も治療効果をもたらすと予測されるため、対象ALDH2作用剤を用いた治療から恩恵を受けると予測される。以下により詳細に記載するように、ALDH2活性のどのような増加も、虚血性障害などの状態の治療、ニトログリセリンに対するそのような個体の応答性の増加などにおいて有益であろう。
一部の実施形態では、対象ALDH作用剤は、特定のALDHアイソザイムの酵素活性を選択的に変調する(例えば増加させる)。例えば、一部の実施形態では、対象ALDH作用剤は、ALDH1の酵素活性を選択的に増加させる。例えば、一部の実施形態では、対象ALDH作用剤はALDH1の酵素活性を増加させるが、ALDH1以外のALDHアイソザイムの同じ酵素活性を実質的に増加させない、例えば、ALDH作用剤は、ALDH1以外のALDHアイソザイムの酵素活性を、増加させる場合は、約15%以下、例えば、15%未満、10%未満、5%未満、または1%未満増加させる。
一部の実施形態では、対象ALDH作用剤は、特定のALDHアイソザイムの酵素活性を選択的に変調する(例えば増加させる)。例えば、一部の実施形態では、対象ALDH作用剤は、ALDH2の酵素活性を選択的に増加させる。例えば、一部の実施形態では、対象ALDH作用剤はALDH2の酵素活性を増加させるが、ALDH2以外のALDHアイソザイムの同じ酵素活性を実質的に増加させない、例えば、ALDH作用剤は、ALDH2以外のALDHアイソザイムの酵素活性を、増加させる場合は、約15%以下、例えば、15%未満、10%未満、5%未満、または1%未満増加させる。
一部の実施形態では、対象ALDH作用剤は、特定のALDHアイソザイムの酵素活性を選択的に変調する(例えば増加させる)。例えば、一部の実施形態では、対象ALDH作用剤は、ALDH3の酵素活性を選択的に増加させる。例えば、一部の実施形態では、対象ALDH作用剤はALDH3の酵素活性を増加させるが、ALDH3以外のALDHアイソザイムの同じ酵素活性を実質的に増加させない、例えば、ALDH作用剤は、ALDH3以外のALDHアイソザイムの酵素活性を、増加させる場合は、約15%以下、例えば、15%未満、10%未満、5%未満、または1%未満増加させる。
一部の実施形態では、対象ALDH作用剤は、ALDH2およびALDH1のどちらの酵素活性も増加させる。一部の実施形態では、対象ALDH作用剤は、ALDH2およびALDH1のどちらの酵素活性も増加させるが、ALDH2およびALDH1以外のALDHアイソザイムの酵素活性を実質的に増加させない。一部の実施形態では、対象ALDH作用剤は、ALDH1およびALDH2のどちらの酵素活性も増加させ、図1Bに示すように、ALDH2は、成熟タンパク質のアミノ酸487(リーダーペプチドを含めたタンパク質のアミノ酸504)にリシンを含む。
一部の実施形態では、対象ALDH作用剤は、特定の基質または基質クラスに対するALDHの酵素活性を増加させる。例えば、一部の実施形態では、対象ALDH作用剤は、フェナントレンアルデヒドなどの複合多環芳香族アルデヒドに対するALDH3酵素の酵素活性を増加させる。別の例として、対象ALDH作用剤は、フェニルアセトアルデヒドなどの基質に対するALDH1酵素の酵素活性を増加させる。別の例として、対象ALDH作用剤は、フェナントレン系列のナフトアルデヒド誘導体に対するALDH1酵素の酵素活性を増加させる。別の例として、対象ALDH作用剤は、長鎖脂肪族アルデヒド(例えば、6−メチオキシ−2−ナフトアルデヒド、2−ナフトアルデヒド、6−ジメチルアミノ−2−ナフトアルデヒドなど)に対するALDH3酵素の酵素活性を増加させる。別の例として、対象ALDH作用剤は、アセトアルデヒドに対するALDH2酵素(野生型もしくはE487K変異体または両方)の酵素活性を増加させる。
一部の実施形態では、ALDH活性を変調する化合物は、ALDHのデヒドロゲナーゼ活性を変調する、例えば、化合物は、アルデヒド(例えば、異種アルデヒド、生体アルデヒド、または摂取、吸入、もしくは吸収した化合物から産生されたアルデヒド)を対応する酸へと酸化することにおいて、デヒドロゲナーゼ活性を変調する。他の実施形態では、ALDH活性を変調する化合物は、ALDHのエステラーゼ活性を変調する。他の実施形態では、ALDH活性を変調する化合物は、ALDHのレダクターゼ活性を変調する。例えば、ALDHは、そのレダクターゼ活性を介してニトログリセリンを一酸化窒素(NO)へと変換することができる。
上述のように、一部の実施形態では、ALDH活性を変調する化合物は、ALDHのデヒドロゲナーゼ活性を変調する、例えば、化合物は、アルデヒド(例えば、異種アルデヒド、生体アルデヒド、または摂取、吸入、もしくは吸収した化合物から産生されたアルデヒド)を対応する酸へと酸化することにおいて、デヒドロゲナーゼ活性を変調する。
様々な化合物がALDH(例えばALDH2)のアルデヒド基質を生じさせることができる。ALDHのアルデヒド基質を生じさせることができる化合物の非限定的な例には、エタノール、様々な殺虫剤、塩化ビニル(例えばポリ塩化ビニル)などの工業毒、およびピルベートが含まれる。例えば、化合物は哺乳動物によって摂取、吸収(例えば皮膚を介して)、または吸入され、続いて哺乳動物内でALDHのアルデヒド基質へと変換される。
生体アルデヒドには、哺乳動物によって産生される、例えば、哺乳動物によって代謝的に産生されるアルデヒドが含まれる。生体アルデヒドの非限定的な例には、マロンジアルデヒド(MDA)などのω−6多価不飽和脂肪酸;3,4−ジヒドロキシフェイルアセトアルデヒド(DOPAL);3,4−ジヒドロキシフェニルグリコールアルデヒド(DOPEGAL);ヘキサナール;アクロレイン;グリオキサール;クロトンアルデヒド;トランス−2−ノネナール;4−オキソ−2−ノネナール;および4−ヒドロキシ−2−ノネナール(HNE)(例えば、Ellis、Pharmacology & Therapeutics(2007)115:13、PickloおよびMontine(2007)J Alzheimers Dis.12:185参照);3−アミノプロパナール(3−AP)、ポリアミンオキシダーゼの産物;ならびにチロシン、セリンおよびスレオニンのアルデヒド産物(Wood他、Brain Res(2006)1095;190参照);ならびにレチンアルデヒド(例えば、Chen他、Molecular Pharmacology(1994)46:88を参照)が含まれる。生体アルデヒドのさらなる例は、摂取したエタノールに対するアルコール脱水素酵素の活性の産物として形成されたアセトアルデヒドである。
異種アルデヒドには、哺乳動物の体外の供給源から、哺乳動物によって摂取、吸収、または吸入されるアルデヒドが含まれる。異種アルデヒドには、例えば、ホルムアルデヒドおよびグルタルアルデヒド(例えば、McGregor他、Crit Rev Toxicol(2006)36:821およびPandey他、Hum Exp.Toxicol.(2000)19:360);クロロアセトアルデヒド(例えば、Richardson他、Mutat.Research(2007)636:178参照);ならびにタバコの煙中に存在する反応性アルデヒド(Simth他、Inhal.Toxicol.(2006)18:667参照)が含まれる。
ALDHの基質である化合物の非限定的な例には、3,4−ジヒドロキシフェイルアセトアルデヒド(DOPAL);3,4−ジヒドロキシフェニルグリコールアルデヒド(DOPEGAL);アクロレイン;ホルムアルデヒド;アセトアルデヒド;プロピオンアルデヒド;n−ブチルアルデヒド;カプロンアルデヒド;ヘプタアルデヒド;ペンタアルデヒド;オクチルアルデヒド;デシルアルデヒド;レチンアルデヒド;3−ヒドロキシベンズアルデヒド;2,5−ジヒドロキシベンズアルデヒド;フェニルアセトアルデヒド;3−フェニルプロピオンアルデヒド(例えば、Want他(2002)Drug Metabolism and Disposition 30:69参照);シンナモイルおよびヒドロシンナモイルアルデヒドならびにその誘導体アルデヒド(例えばp−ニトロシンナムアルデヒド、p−(ジメチルアミノ)シンナムアルデヒド、ヒドロシンナムアルデヒド、α−フェニルプロピオンアルデヒド);ベンズアルデヒドおよびその誘導体アルデヒド(例えば、2,4−ジニトロ−ベンズアルデヒド、o−ニトロ−ベンズアルデヒド、p−ニトロ−ベンズアルデヒド、p−メチル−ベンズアルデヒド、m−メチル−ベンズアルデヒド、p−メトキシ−ベンズアルデヒド、p−(ジメチルアミノ)−ベンズアルデヒド、m−メトキシ−ベンズアルデヒド、m−ヒドロキシ−ベンズアルデヒド、3,4−ジメトキシ−ベンズアルデヒド、o−メトキシ−ベンズアルデヒド);ナフトアルデヒドおよびその誘導体アルデヒド(例えば、5−ブロモ−1−ナフトアルデヒド、5−ニトロ−1−ナフトアルデヒド、6−[O−(CH−COOH]−2−ナフトアルデヒド、6−(ジメチルアミノ)−2−ナフトアルデヒド);クマリン−4−カルボキシアルデヒドおよびその誘導体アルデヒド(例えば、7−アセトキシ−クマリン−4−カルボキシアルデヒド、7−(ジメチルアミノ)−クマリン−4−カルボキシアルデヒド、7−メトキシ−クマリン−4−カルボキシアルデヒド、6,7−ジメトキシ−クマリン−4−カルボキシアルデヒド);キノリン、キノリノンカルボキシアルデヒド、およびその誘導体アルデヒド(例えば、キノリン−3−カルボキシアルデヒド、7−(ジメチルアミノ)−2−キノリノン−4−カルボキシアルデヒド、キノリン−4−カルボキシアルデヒド、6−メトキシ−2−キノリノン−4−カルボキシアルデヒド);フェナントレン−9−カルボキシアルデヒド;インドール−3−アルデヒド、インドール−3−アクトアルデヒド;5−メトキシインドール−3−カルボキシアルデヒド;3−ピリジンカルボキシアルデヒド;フルオレン−2−カルボキシアルデヒド(例えば、Klyosov、(1996)、Biochemstry35:4457参照);4−ヒドロキシノネナール;マロンジアルデヒド;3,4−ジヒドロキシフェニルアセトアルデヒド;ならびに5−ヒドロキシルインドール−3−アセトアルデヒドが含まれる。また、例えば、Williams他(2005)Anal.Chem.77:3383;Marchitti他(2007)Pharmacol.Rev.59:125;ならびにHoffmanおよびMaser(2007)Drug Metab.Rev.39:87も参照されたい。
ALDH作用剤
本発明は、ALDH作用剤(「活性化剤」とも呼ばれる)、およびALDH作用剤を含む薬剤組成物を提供する。他の実施形態では、対象ALDH作用剤はALDH2に対して選択的である。一部の実施形態では、対象ALDH作用剤は、ALDH2に加えて1つまたは複数のALDHアイソザイムの作用剤でもある。一部の実施形態では、対象ALDH作用剤はALDH2およびALDH1の作用剤でもある。他の実施形態では、対象ALDH作用剤はALDH2およびALDH3の作用剤でもある。一部の実施形態では、WO2008/112164号に記載されている化合物のうちの1つまたは複数を具体的に排除する。
対象ALDH作用剤は、例えば、虚血性ストレスに関連する状態、慢性のフリーラジカル関連疾患、急性のフリーラジカル関連疾患、ニトログリセリンに対する非感受性(例えば、狭心症および心不全におけるもの)、高血圧、糖尿病、癲癇発作、癌、急性心筋梗塞、脳卒中、皮膚 損傷、皮膚炎、アテローム性動脈硬化症、アルツハイマー病、パーキンソン病、ならびに骨粗鬆症を含めた様々な障害の治療に有用である。また、対象ALDH作用剤は、アルコール乱用、メタノール中毒、エチレングリコールモノメチルエーテル中毒、および他の異種または生体アルデヒド化合物による中毒の解毒にも有用である。
一部の実施形態では、対象ALDH作用剤は、生理溶液中で増強された溶解度を示す。「生理溶液」には、様々な体液(例えば、血液、血清、血漿、脳脊髄液、尿など);トリス緩衝液、N−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン−N’−(2−エタンスルホン酸)(HEPES)、2−(N−モルホリノ)エタンスルホン酸(MES)、2−(N−モルホリノ)エタンスルホン酸ナトリウム塩(MES)、3−(N−モルホリノ)プロパンスルホン酸(MOPS)、N−トリス[ヒドロキシメチル]メチル−3−アミノプロパンスルホン酸(TAPS)などの緩衝液;生理食塩水(例えば0.9%のNaCl)等が含まれる。一部の実施形態では、対象ALDH作用剤は、0.9%のNaCl中、約22℃〜約40℃の範囲の温度(例えば、約22℃〜約25℃、約25℃〜約30℃、約30℃〜約35℃、または約35℃〜約40℃)で、約10mM〜約100mMまたはそれより高い(例えば、約10mM〜約25mM、約25mM〜50mM、約50mM〜約75mM、約75mM〜約100mM、または100mMより高い)溶解度を有する。
一部の実施形態では、対象ALDH作用剤は、例えばWO2008/112164号に記載の化合物と比較して、生理溶液中で増強された溶解度を示す。例えば、一部の実施形態では、対象ALDH作用剤は、液体(例えば、生物学的に適合性のある液体、製薬上許容される液体)中の別のALDH作用剤(例えばWO2008/112164号に記載の化合物)の溶解度と比較して、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約50%、少なくとも約75%、少なくとも約2倍、少なくとも約2.5倍、少なくとも約3倍、少なくとも約5倍、少なくとも約7倍、もしくは少なくとも約10倍、または10倍より高く増加した、同じ液体中での溶解度を示す。一例として、一部の実施形態では、対象ALDH作用剤は、水中、22℃で約10mg/ml〜約1g/mlの溶解度を有し、例えば、一部の実施形態では、対象ALDH作用剤は、水中、22℃で、約10mg/ml〜約25mg/ml、約25mg/ml〜約50mg/ml、約50mg/ml〜約100mg/ml、約100mg/ml〜約200mg/ml、約200mg/ml〜約300mg/ml、約300mg/ml〜約400mg/ml、約400mg/ml〜約500mg/ml、約500mg/ml〜約600mg/ml、約600mg/ml〜約700mg/ml、約700mg/ml〜約800mg/ml、または約800mg/ml〜約1g/mlの溶解度を有する。一部の実施形態では、対象ALDH作用剤は、水溶液中、22℃で、約10mg/ml〜約25mg/ml、約25mg/ml〜約50mg/ml、約50mg/ml〜約100mg/ml、約100mg/ml〜約200mg/ml、約200mg/ml〜約300mg/ml、約300mg/ml〜約400mg/ml、約400mg/ml〜約500mg/ml、約500mg/ml〜約600mg/ml、約600mg/ml〜約700mg/ml、約700mg/ml〜約800mg/ml、または約800mg/ml〜約1g/mlの溶解度を有する。有機溶媒中、22℃で、約10mg/ml〜約25mg/ml、約25mg/ml〜約50mg/ml、約50mg/ml〜約100mg/ml、約100mg/ml〜約200mg/ml、約200mg/ml〜約300mg/ml、約300mg/ml〜約400mg/ml、約400mg/ml〜約500mg/ml、約500mg/ml〜約600mg/ml、約600mg/ml〜約700mg/ml、約700mg/ml〜約800mg/ml、または約800mg/ml〜約1g/mlの溶解度。一部の実施形態では、対象ALDH作用剤は、水中22℃で、水溶液中22℃で、または有機溶媒中22℃で、約1mg/ml〜約10mg/mlの溶解度を有する。
一部の実施形態では、対象ALDH作用剤は、増強された生体利用度、例えば増加された経口生体利用度を示す。例えば、生体利用度は、60%より高い、65%より高い、70%より高い、75%より高い、80%より高い、85%より高い、90%より高い、95%より高い、98%より高い、または99%より高い場合がある。
対象ALDH作用剤は、ALDHポリペプチドの酵素活性を、作用剤が存在しない場合のALDHポリペプチドの酵素活性と比較して、少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、少なくとも約100%(すなわち2倍)、少なくとも約2.5倍、少なくとも約5倍、少なくとも約10倍、少なくとも約15倍、少なくとも約20倍、少なくとも約25倍、もしくは少なくとも約50倍、または50倍よりも高く増加させる。
一部の実施形態では、対象ALDH作用剤は、ALDHポリペプチドのデヒドロゲナーゼ活性(例えば、アルデヒド(例えば、異種アルデヒド、生体アルデヒド、または摂取、吸入、もしくは吸収した化合物から産生されたアルデヒド)を対応する酸へと酸化することにおけるデヒドロゲナーゼ活性)を、作用剤が存在しない場合のALDHポリペプチドのデヒドロゲナーゼ活性と比較して、少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、少なくとも約100%(すなわち2倍)、少なくとも約2.5倍、少なくとも約5倍、少なくとも約10倍、少なくとも約15倍、少なくとも約20倍、少なくとも約25倍、もしくは少なくとも約50倍、または50倍よりも高く増加させる。
一部の実施形態では、対象ALDH作用剤は、ALDHポリペプチドのエステラーゼ活性を、作用剤が存在しない場合のALDHポリペプチドのエステラーゼ活性と比較して、少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、少なくとも約100%(すなわち2倍)、少なくとも約2.5倍、少なくとも約5倍、少なくとも約10倍、少なくとも約15倍、少なくとも約20倍、少なくとも約25倍、もしくは少なくとも約50倍、または50倍よりも高く増加させる。
一部の実施形態では、対象ALDH作用剤は、ALDHポリペプチドのレダクターゼ活性を、作用剤が存在しない場合のALDHポリペプチドのレダクターゼ活性と比較して、少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、少なくとも約100%(すなわち2倍)、少なくとも約2.5倍、少なくとも約5倍、少なくとも約10倍、少なくとも約15倍、少なくとも約20倍、少なくとも約25倍、もしくは少なくとも約50倍、または50倍よりも高く増加させる。
一部の実施形態では、対象ALDH作用剤は、配列番号1(図1Aに示す)に記載の、または配列番号1のアミノ酸18〜517に記載のアミノ酸配列を含むALDH2ポリペプチドの酵素活性を、作用剤が存在しない場合のALDH2ポリペプチドの酵素活性と比較して、少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、少なくとも約100%(すなわち2倍)、少なくとも約2.5倍、少なくとも約5倍、少なくとも約10倍、少なくとも約15倍、少なくとも約20倍、少なくとも約25倍、もしくは少なくとも約50倍、または50倍よりも高く増加させる。
一部の実施形態では、対象ALDH作用剤は、配列番号1(図1Aに示す)に記載の、または配列番号1のアミノ酸18〜517に記載のアミノ酸配列を含むALDH2ポリペプチドのデヒドロゲナーゼ活性(例えば、アルデヒド(例えば、異種アルデヒド、生体アルデヒド、または摂取、吸入、もしくは吸収した化合物から産生されたアルデヒド)を対応する酸へと酸化することにおけるデヒドロゲナーゼ活性)を、作用剤が存在しない場合のALDH2ポリペプチドのデヒドロゲナーゼ活性と比較して、少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、少なくとも約100%(すなわち2倍)、少なくとも約2.5倍、少なくとも約5倍、少なくとも約10倍、少なくとも約15倍、少なくとも約20倍、少なくとも約25倍、もしくは少なくとも約50倍、または50倍よりも高く増加させる。
一部の実施形態では、対象ALDH作用剤は、配列番号1(図1Aに示す)に記載の、または配列番号1のアミノ酸18〜517に記載のアミノ酸配列を含むALDH2ポリペプチドのエステラーゼ活性を、作用剤が存在しない場合のALDH2ポリペプチドのエステラーゼ活性と比較して、少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、少なくとも約100%(すなわち2倍)、少なくとも約2.5倍、少なくとも約5倍、少なくとも約10倍、少なくとも約15倍、少なくとも約20倍、少なくとも約25倍、もしくは少なくとも約50倍、または50倍よりも高く増加させる。
一部の実施形態では、対象ALDH作用剤は、配列番号1(図1Aに示す)に記載の、または配列番号1のアミノ酸18〜517に記載のアミノ酸配列を含むALDH2ポリペプチドのレダクターゼ活性を、作用剤が存在しない場合のALDH2ポリペプチドのレダクターゼ活性と比較して、少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、少なくとも約100%(すなわち2倍)、少なくとも約2.5倍、少なくとも約5倍、少なくとも約10倍、少なくとも約15倍、少なくとも約20倍、少なくとも約25倍、もしくは少なくとも約50倍、または50倍よりも高く増加させる。
一部の実施形態では、対象ALDH作用剤は、配列番号2(図1Bに示す)に記載の、または配列番号2のアミノ酸18〜517に記載のアミノ酸配列を含むALDH2ポリペプチドの酵素活性を、作用剤が存在しない場合のALDH2ポリペプチドの酵素活性と比較して、少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、少なくとも約100%(すなわち2倍)、少なくとも約2.5倍、少なくとも約5倍、少なくとも約10倍、少なくとも約15倍、少なくとも約20倍、少なくとも約25倍、もしくは少なくとも約50倍、または50倍よりも高く増加させる。
一部の実施形態では、対象ALDH作用剤は、配列番号2(図1Bに示す)に記載の、または配列番号2のアミノ酸18〜517に記載のアミノ酸配列を含むALDH2ポリペプチドのデヒドロゲナーゼ活性(例えば、アルデヒド(例えば、異種アルデヒド、生体アルデヒド、または摂取、吸入、もしくは吸収した化合物から産生されたアルデヒド)を対応する酸へと酸化することにおけるデヒドロゲナーゼ活性)を、作用剤が存在しない場合のALDH2ポリペプチドのデヒドロゲナーゼ活性と比較して、少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、少なくとも約100%(すなわち2倍)、少なくとも約2.5倍、少なくとも約5倍、少なくとも約10倍、少なくとも約15倍、少なくとも約20倍、少なくとも約25倍、もしくは少なくとも約50倍、または50倍よりも高く増加させる。
一部の実施形態では、対象ALDH作用剤は、配列番号2(図1Bに示す)に記載の、または配列番号2のアミノ酸18〜517に記載のアミノ酸配列を含むALDH2ポリペプチドのエステラーゼ活性を、作用剤が存在しない場合のALDH2ポリペプチドのエステラーゼ活性と比較して、少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、少なくとも約100%(すなわち2倍)、少なくとも約2.5倍、少なくとも約5倍、少なくとも約10倍、少なくとも約15倍、少なくとも約20倍、少なくとも約25倍、もしくは少なくとも約50倍、または50倍よりも高く増加させる。
一部の実施形態では、対象ALDH作用剤は、配列番号2(図1Bに示す)に記載の、または配列番号2のアミノ酸18〜517に記載のアミノ酸配列を含むALDH2ポリペプチドのレダクターゼ活性を、作用剤が存在しない場合のALDH2ポリペプチドのレダクターゼ活性と比較して、少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、少なくとも約100%(すなわち2倍)、少なくとも約2.5倍、少なくとも約5倍、少なくとも約10倍、少なくとも約15倍、少なくとも約20倍、少なくとも約25倍、もしくは少なくとも約50倍、または50倍よりも高く増加させる。
一部の実施形態では、対象ALDH作用剤は、配列番号3または4(それぞれ図2Aおよび2Bに示す)に記載のアミノ酸配列を含むALDH1ポリペプチドの酵素活性(例えば、アルデヒドデヒドロゲナーゼ活性、レダクターゼ活性、またはエステラーゼ活性)を、作用剤の非存在下におけるALDH1ポリペプチドの酵素活性と比較して、少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、少なくとも約100%(すなわち2倍)、少なくとも約2.5倍、少なくとも約5倍、少なくとも約10倍、少なくとも約15倍、少なくとも約20倍、少なくとも約25倍、もしくは少なくとも約50倍、または50倍より高く増加させる。
一部の実施形態では、対象ALDH作用剤は、配列番号5(図3に示す)に記載のアミノ酸配列を含むALDH3ポリペプチドの酵素活性(例えば、アルデヒドデヒドロゲナーゼ活性、レダクターゼ活性、またはエステラーゼ活性)を、作用剤の非存在下におけるALDH3ポリペプチドの酵素活性と比較して、少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、少なくとも約100%(すなわち2倍)、少なくとも約2.5倍、少なくとも約5倍、少なくとも約10倍、少なくとも約15倍、少なくとも約20倍、少なくとも約25倍、もしくは少なくとも約50倍、または50倍より高く増加させる。
一部の実施形態では、対象ALDH作用剤は、ALDH2に対して特異的(例えば選択的)である、例えば、対象ALDH2作用剤は、ALDH2酵素の酵素活性を増加させるが、サイトゾルアルデヒドデヒドロゲナーゼ−1(ALDH1)の同じ酵素活性を実質的に増加させない、例えば、対象ALDH2作用剤は、ALDH2酵素の同じ酵素活性を少なくとも約5%以上増加させる濃度で使用した場合に、ALDH1酵素の酵素活性を、増加させる場合は約5%未満、約2%未満、または約1%未満増加させる。一部の実施形態では、対象ALDH2作用剤は、アルコール脱水素酵素(ADH)の酵素活性を実質的に増加させない、例えば、対象ALDH2作用剤は、ALDH2酵素の酵素活性を少なくとも約5%以上増加させる濃度で使用した場合に、ADHの酵素活性を、増加させる場合は約15%未満、約10%未満、約5%未満、約2%未満、または約1%未満増加させる。
例えば、一部の実施形態では、対象ALDH作用剤は、ALDH2に対して特異的(例えば選択的)である、例えば、対象ALDH2作用剤は、ALDH2酵素のデヒドロゲナーゼ活性を増加させるが、サイトゾルアルデヒドデヒドロゲナーゼ−1(ALDH1)のデヒドロゲナーゼ活性を実質的に増加させない、例えば、対象ALDH2作用剤は、ALDH2酵素のデヒドロゲナーゼ活性を少なくとも約5%以上増加させる濃度で使用した場合に、ALDH1酵素のデヒドロゲナーゼ活性を、増加させる場合は約15%未満、約10%未満、約5%未満、約2%未満、または約1%未満増加させる。一部の実施形態では、対象ALDH2作用剤は、アルコール脱水素酵素(ADH)のデヒドロゲナーゼ活性を実質的に増加させない、例えば、対象ALDH2作用剤は、ALDH2酵素のデヒドロゲナーゼ活性を少なくとも約5%以上増加させる濃度で使用した場合に、ADHのデヒドロゲナーゼ活性を、増加させる場合は約5%未満、約2%未満、または約1%未満増加させる。
一部の実施形態では、対象ALDH作用剤はALDH1に特異的(例えば選択的)である、例えば、対象ALDH作用剤は、ALDH1酵素の酵素活性を増加させるが、任意の他のALDHアイソザイムの同じ酵素活性を実質的に増加させない、例えば、対象ALDH作用剤は、ALDH1酵素の酵素活性を少なくとも約15%以上増加させる濃度で使用した場合に、ALDH1以外のALDHアイソザイムの同じ酵素活性を、増加させる場合は、約15%未満、約10%未満、約5%未満、約2%未満、または約1%未満増加させる。
一部の実施形態では、対象ALDH作用剤はALDH3に特異的(例えば選択的)である、例えば、対象ALDH作用剤は、ALDH3酵素の酵素活性を増加させるが、任意の他のALDHアイソザイムの同じ酵素活性を実質的に増加させない、例えば、対象ALDH作用剤は、ALDH3酵素の酵素活性を少なくとも約15%以上増加させる濃度で使用した場合に、ALDH3以外のALDHアイソザイムの同じ酵素活性を、増加させる場合は、約15%未満、約10%未満、約5%未満、約2%未満、または約1%未満増加させる。
一部の実施形態では、対象ALDH作用剤は、ALDH1およびALDH2のどちらの酵素活性も増加させるが、任意の他のALDHアイソザイムの同じ酵素活性を実質的に増加させない、例えば、対象ALDH作用剤は、ALDH1およびALDH2酵素の同じ酵素活性を少なくとも約15%以上増加させる濃度で使用した場合に、ALDH1およびALDH2以外のALDHアイソザイムの酵素活性を、増加させる場合は、約15%未満、約10%未満、約5%未満、約2%未満、または約1%未満増加させる。
一部の実施形態では、対象ALDH作用剤は、約1nM〜約1mM、例えば、約1nM〜約10nM、約10nM〜約15nM、約15nM〜約25nM、約25nM〜約50nM、約50nM〜約75nM、約75nM〜約100nM、約100nM〜約150nM、約150nM〜約200nM、約200nM〜約250nM、約250nM〜約300nM、約300nM〜約350nM、約350nM〜約400nM、約400nM〜約450nM、約450nM〜約500nM、約500nM〜約750nM、約750nM〜約1μM、約1μM〜約10μM、約10μM〜約25μM、約25μM〜約50μM、約50μM〜約75μM、約75μM〜約100μM、約100μM〜約250μM、約250μM〜約500μM、または約500μM〜約1mMのEC50を有する。
例えば、一部の実施形態では、対象ALDH作用剤は、約1nM〜約1mM、例えば、約1nM〜約10nM、約10nM〜約15nM、約15nM〜約25nM、約25nM〜約50nM、約50nM〜約75nM、約75nM〜約100nM、約100nM〜約150nM、約150nM〜約200nM、約200nM〜約250nM、約250nM〜約300nM、約300nM〜約350nM、約350nM〜約400nM、約400nM〜約450nM、約450nM〜約500nM、約500nM〜約750nM、約750nM〜約1μM、約1μM〜約10μM、約10μM〜約25μM、約25μM〜約50μM、約50μM〜約75μM、約75μM〜約100μM、約100μM〜約250μM、約250μM〜約500μM、または約500μM〜約1mMの、ミトコンドリアALDH2のデヒドロゲナーゼ活性のEC50を有する。
一部の実施形態では、対象ALDH2作用剤は、約1nM〜約1mM、例えば、約1nM〜約10nM、約10nM〜約15nM、約15nM〜約25nM、約25nM〜約50nM、約50nM〜約75nM、約75nM〜約100nM、約100nM〜約150nM、約150nM〜約200nM、約200nM〜約250nM、約250nM〜約300nM、約300nM〜約350nM、約350nM〜約400nM、約400nM〜約450nM、約450nM〜約500nM、約500nM〜約750nM、約750nM〜約1μM、約1μM〜約10μM、約10μM〜約25μM、約25μM〜約50μM、約50μM〜約75μM、約75μM〜約100μM、約100μM〜約250μM、約250μM〜約500μM、または約500μM〜約1mMの、配列番号1(図1Aに示す)に記載の、または配列番号1のアミノ酸18〜517に記載のアミノ酸配列を含むALDH2ポリペプチドのEC50を有する。
例えば、一部の実施形態では、対象ALDH2作用剤は、約1nM〜約1mM、例えば、約1nM〜約10nM、約10nM〜約15nM、約15nM〜約25nM、約25nM〜約50nM、約50nM〜約75nM、約75nM〜約100nM、約100nM〜約150nM、約150nM〜約200nM、約200nM〜約250nM、約250nM〜約300nM、約300nM〜約350nM、約350nM〜約400nM、約400nM〜約450nM、約450nM〜約500nM、約500nM〜約750nM、約750nM〜約1μM、約1μM〜約10μM、約10μM〜約25μM、約25μM〜約50μM、約50μM〜約75μM、約75μM〜約100μM、約100μM〜約250μM、約250μM〜約500μM、または約500μM〜約1mMの、配列番号1(図1Aに示す)に記載の、または配列番号1のアミノ酸18〜517に記載のアミノ酸配列を含むALDH2ポリペプチドのデヒドロゲナーゼ活性のEC50を有する。
一部の実施形態では、対象ALDH2作用剤は、約1nM〜約1mM、例えば、約1nM〜約10nM、約10nM〜約15nM、約15nM〜約25nM、約25nM〜約50nM、約50nM〜約75nM、約75nM〜約100nM、約100nM〜約150nM、約150nM〜約200nM、約200nM〜約250nM、約250nM〜約300nM、約300nM〜約350nM、約350nM〜約400nM、約400nM〜約450nM、約450nM〜約500nM、約500nM〜約750nM、約750nM〜約1μM、約1μM〜約10μM、約10μM〜約25μM、約25μM〜約50μM、約50μM〜約75μM、約75μM〜約100μM、約100μM〜約250μM、約250μM〜約500μM、または約500μM〜約1mMの、配列番号2(図1Bに示す)に記載の、または配列番号2のアミノ酸18〜517に記載のアミノ酸配列を含むALDH2ポリペプチドのEC50を有する。
一部の実施形態では、対象ALDH2作用剤は、約1nM〜約1mM、例えば、約1nM〜約10nM、約10nM〜約15nM、約15nM〜約25nM、約25nM〜約50nM、約50nM〜約75nM、約75nM〜約100nM、約100nM〜約150nM、約150nM〜約200nM、約200nM〜約250nM、約250nM〜約300nM、約300nM〜約350nM、約350nM〜約400nM、約400nM〜約450nM、約450nM〜約500nM、約500nM〜約750nM、約750nM〜約1μM、約1μM〜約10μM、約10μM〜約25μM、約25μM〜約50μM、約50μM〜約75μM、約75μM〜約100μM、約100μM〜約250μM、約250μM〜約500μM、または約500μM〜約1mMの、配列番号2(図1Bに示す)に記載の、または配列番号2のアミノ酸18〜517に記載のアミノ酸配列を含むALDH2ポリペプチドのデヒドロゲナーゼ活性のEC50を有する。
一部の実施形態では、対象ALDH作用剤は、約1nM〜約1mM、例えば、約1nM〜約10nM、約10nM〜約15nM、約15nM〜約25nM、約25nM〜約50nM、約50nM〜約75nM、約75nM〜約100nM、約100nM〜約150nM、約150nM〜約200nM、約200nM〜約250nM、約250nM〜約300nM、約300nM〜約350nM、約350nM〜約400nM、約400nM〜約450nM、約450nM〜約500nM、約500nM〜約750nM、約750nM〜約1μM、約1μM〜約10μM、約10μM〜約25μM、約25μM〜約50μM、約50μM〜約75μM、約75μM〜約100μM、約100μM〜約250μM、約250μM〜約500μM、または約500μM〜約1mMの、ALDH1ポリペプチドの酵素活性(例えば、アルデヒドデヒドロゲナーゼ活性、エステラーゼ活性、レダクターゼ活性)のEC50を有する。
一部の実施形態では、対象ALDH作用剤は、約1nM〜約1mM、例えば、約1nM〜約10nM、約10nM〜約15nM、約15nM〜約25nM、約25nM〜約50nM、約50nM〜約75nM、約75nM〜約100nM、約100nM〜約150nM、約150nM〜約200nM、約200nM〜約250nM、約250nM〜約300nM、約300nM〜約350nM、約350nM〜約400nM、約400nM〜約450nM、約450nM〜約500nM、約500nM〜約750nM、約750nM〜約1μM、約1μM〜約10μM、約10μM〜約25μM、約25μM〜約50μM、約50μM〜約75μM、約75μM〜約100μM、約100μM〜約250μM、約250μM〜約500μM、または約500μM〜約1mMの、ALDH3ポリペプチドの酵素活性(例えば、アルデヒドデヒドロゲナーゼ活性、エステラーゼ活性、レダクターゼ活性)のEC50を有する。
一部の実施形態では、対象ALDH2作用剤は、以下に示す一般式Iの化合物、またはそのプロドラッグ、製薬上許容される塩、類似体、もしくは誘導体である:
[式中、R、R、およびRのそれぞれは、H;ハロ(例えば、ブロモ、フルオロ、クロロ、ヨード);置換または非置換のフェニル基;脂肪族基、アルキル基;置換アルキル基;アルケニル基;アルキニル基;置換または非置換の環状基;置換または非置換のヘテロ環基;置換または非置換のアリール基;および置換または非置換のヘテロアリール基から独立して選択され;
AはCまたはSであり、A=Cである場合はa=1であり;A=Sである場合はa=2であり;
ArおよびArは、置換アリール基、非置換アリール基、置換ヘテロアリール基および非置換ヘテロアリール基から独立して選択される]。
例えば、一部の実施形態では、式IのArは、独立して下記式である:
[式中、R〜Rはそれぞれ、H;ハロ(例えば、ブロモ、フルオロ、クロロ、ヨード);置換または非置換のフェニル基;脂肪族基、アルキル基;置換アルキル基;アルケニル基;アルキニル基;置換または非置換の環状基;置換または非置換のヘテロ環基;置換または非置換のアリール基;および置換または非置換のヘテロアリール基から独立して選択される]。他の実施形態では、式IのArは、独立して、置換または非置換のヘテロ環基、例えば、置換または非置換のピリジン、チアゾール、イミダゾール、チオフェン、キノリン、イソキノリン、またはフラン基である。
式Iの例示的な実施形態では、式IのArは、独立して置換ピリジンオキシドである。例えば、式Iの例示的な実施形態では、式IのArは、独立して、以下の式から選択される置換ピリジンオキシドである:
[式中、R〜R12はそれぞれ、H;ハロ(例えば、ブロモ、フルオロ、クロロ、ヨード);脂肪族基;アルキル基;置換アルキル基;アルケニル基;アルキニル基;置換または非置換の環状基;エーテル;置換または非置換のアミン;エステル;およびアミド基から独立して選択される]。
一部の実施形態では、対象ALDH作用剤は、以下に示す一般式IIの化合物、またはそのプロドラッグ、製薬上許容される塩、類似体、もしくは誘導体である:
[式中、XおよびXはそれぞれ、独立して、H、C、N、O、またはハロゲン(例えば、F、Br、Cl、もしくはI)であり;nは整数0または1であり;yは整数0または1であり;
・・・(点線)は任意選択の結合であり;zは整数0、1、または2であり;
AはCまたはSであり、A=Cである場合はa=1であり;A=Sである場合はa=2であり;
Arは非置換もしくは置換のアリール基、置換ヘテロアリール基、または非置換ヘテロアリール基であり;
〜Rはそれぞれ、H;ハロ(例えば、ブロモ、フルオロ、クロロ、ヨード);置換または非置換のフェニル基;脂肪族基、アルキル基;置換アルキル基;アルケニル基;アルキニル基;置換または非置換の環状基;置換または非置換のヘテロ環基;置換または非置換のアリール基;および置換または非置換のヘテロアリール基から独立して選択される]。
式IIの例示的な実施形態では、Arは、独立して置換ピリジンオキシドである。例えば、式IIの例示的な実施形態では、Arは、独立して、以下に示す式から選択される置換ピリジンオキシドである:
[式中、R〜R12はそれぞれ、それだけには限定されないが、H;ハロ(例えば、ブロモ、フルオロ、クロロ、ヨード);脂肪族基;アルキル基;置換アルキル基;アルケニル基;アルキニル基;置換または非置換の環状基;エーテル;置換または非置換のアミン;エステル;およびアミド基を含めた群から独立して選択される]。
一部の実施形態では、対象ALDH作用剤は、以下に示す一般式Iaの化合物、またはそのプロドラッグ、製薬上許容される塩、類似体、もしくは誘導体である:
[式中、XおよびXはそれぞれ、独立して、H、C、N、O、またはハロゲン(例えば、F、Br、Cl、もしくはI)であり;
・・・(点線)は任意選択の結合であり;
zは整数0、1、または2であり、但し、1)X=ハロゲンであり、・・・が結合でない場合、z=0であり;2)z=0である場合、X=Oであり、・・・は結合ではなく、1つまたは複数の酸素原子(X)が存在し、酸素はメチル基と結合しており;
nは整数0または1であり;
yは整数0または1であり;
A=CまたはSであり、A=Cである場合はa=1であり;A=Sである場合はa=2であり;
Arは、独立して、以下の式から選択される置換ピリジンオキシドであり:
〜R12はそれぞれ、それだけには限定されないが、H;ハロ(例えば、ブロモ、フルオロ、クロロ、ヨード);脂肪族基;アルキル基;置換アルキル基;アルケニル基;アルキニル基;置換または非置換の環状基;エーテル;置換または非置換のアミン;エステル;およびアミド基を含めた群から独立して選択される]。
一部の実施形態では、対象ALDH作用剤は、以下に示す式aの構造を有する、またはそのプロドラッグ、製薬上許容される塩、類似体、もしくは誘導体である。
式a:
[式中、R〜Rはそれぞれ、それだけには限定されないが、H;ハロ(例えば、ブロモ、フルオロ、クロロ、ヨード);脂肪族基;アルキル基;置換アルキル基;アルケニル基;アルキニル基;置換もしくは非置換の環状基;エーテル;置換もしくは非置換のアミン;エステルまたはアミド基から独立して選択される]。
以下は、式a内の例示的な、非限定的な化合物である。
一部の実施形態では、対象ALDH作用剤は、以下に示す式bの構造を有する、またはそのプロドラッグ、製薬上許容される塩、類似体、もしくは誘導体である。
式b:
[式中、R〜Rはそれぞれ、それだけには限定されないが、H;ハロ(例えば、ブロモ、フルオロ、クロロ、ヨード);脂肪族基;アルキル基;置換アルキル基;アルケニル基;アルキニル基;置換または非置換の環状基;エーテル;置換または非置換のアミン;エステル;およびアミド基から独立して選択される]。
以下は、式b内の例示的な、非限定的な化合物である:
一部の実施形態では、対象ALDH作用剤は、以下に示す式cの構造を有する、またはそのプロドラッグ、製薬上許容される塩、類似体、もしくは誘導体である。
式c:
[式中、R〜Rはそれぞれ、それだけには限定されないが、H;ハロ(例えば、ブロモ、フルオロ、クロロ、ヨード);脂肪族基;アルキル基;置換アルキル基;アルケニル基;アルキニル基;置換または非置換の環状基;エーテル;置換または非置換のアミン;エステル;およびアミド基などの基から独立して選択される]。
以下は、式c内の例示的な、非限定的な化合物である:
化合物がALDH作用剤であるかどうかは容易に確認することができる。ALDHのデヒドロゲナーゼ活性のアッセイは当分野で知られており、任意の既知のアッセイを使用することができる。デヒドロゲナーゼアッセイの例は、例えば、Sheikh他((1997)J.Biol.Chem.272:18817〜18822);VallariおよびPietruszko(1984)J.Biol.Chem.259:4922;ならびにFarres他((1994)J.Biol.Chem.269:13854〜13860)を含めた様々な出版物中に見つかる。
デヒドロゲナーゼ活性のアッセイの例として、ALDHアルデヒドデヒドロゲナーゼ活性を、25℃で、50mMのピロリン酸ナトリウムHCl緩衝液、pH9.0、100mMのリン酸ナトリウム緩衝液、pH7.4、または50mMのリン酸ナトリウム緩衝液、pH7.4中でアッセイし、但し、緩衝液には、NAD(例えば、0.8mMのNAD、またはそれより高いもの、例えば、1mM、2mM、または5mMのNAD)および14μMのプロピオンアルデヒドなどのアルデヒド基質が含まれる。NADの還元を、分光光度計を用いて340nmで、または蛍光微小光度計を用いた蛍光増加によって監視する。酵素活性は、標準の分光光度方法を用いて、例えば、US2005/0171043およびWO2005/057213に記載のように、かつ図4に模式図を示すように、ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(NAD)の酸化形態からその還元形態NADHの還元反応を340nmで測定することによって、アッセイすることができる。例示的なアッセイでは、反応は、25℃で、0.1のピロリン酸ナトリウム(NaPPi)緩衝液、pH9.0、2.4mMのNADおよび基質として10mMのアセトアルデヒド中で実施する。酵素活性は、US2005/0171043およびWO2005/057213に記載のように、NADからNADHへの還元反応によって340nmで測定する。あるいは、NADHの生成を、NADHを消費し、検出可能なシグナルを提供する別の酵素反応と連結させることができる。そのような酵素反応の例は、US2005/0171043およびWO2005/057213に記載のように、かつ図4に模式図を示すように、リザズリンをその酸化した蛍光化合物レゾルフィンへと還元する、ジアフォラーゼに基づいた反応である。蛍光レゾルフィンを590nmで検出することにより、ALDHアルデヒドデヒドロゲナーゼ酵素活性の任意の変化のための、増幅されたより高感度のシグナルがもたらされる。このアッセイではNADPをNADの代わりに使用することができる。一部の実施形態では、図4に示す基質以外の基質を使用する。適切な基質には、それだけには限定されないが、オクチルアルデヒド、フェニルアセトアルデヒド、レチンアルデヒド、および4−ヒドロキシノネナールが含まれる。図4に示す反応では精製したALDH2の使用を示すが、他のALDHポリペプチド(例えば、ALDH1、ALDH3、ALDH5など)を使用することができる。アッセイで使用する酵素は精製したものであることができる(例えば、少なくとも約75%純粋、少なくとも約80%純粋、少なくとも約85%純粋、少なくとも約90%純粋、少なくとも約95%純粋、少なくとも約98%純粋、または少なくとも約99%純粋)。組換えALDH酵素もアッセイで使用することができる。
別の例として、ALDHポリペプチドのアルデヒドデヒドロゲナーゼ活性に対する化合物の効果は、蛍光発生合成基質、例えば、7−メトキシ−1−ナフトアルデヒドを使用する、Wierzchowski他((1996)Analytica Chimica Acta、319:209)に記載のようにアッセイすることができる。例えば、反応には、7−メトキシ−1−ナフトアルデヒド、NAD、ALDHポリペプチド、および試験するALDH作用剤が含まれることができ、蛍光(励起330nm、発光390nm)を酵素活性の読取値として測定する。
化合物がALDHのエステラーゼ活性を増加させるかどうかは、エステラーゼ活性の任意の既知のアッセイを用いて決定することができる。例えば、ALDH2のエステラーゼ活性は、p−ニトロフェノールの形成速度を400nmで、25mMのN,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−2−アミノエタンスルホン酸(BES)(pH7.5)中で、800μMのp−酢酸ニトロフェニルを基質として、室温で、NADを加えてまたは加えずに監視することによって、決定することができる。ニトロフェノールの400nmでのpH依存性モル吸光係数である16mM−1cm−1を使用することができる。例えば、Larson他(2007)J.Biol.Chem.282:12940)を参照されたい。ALDHのエステラーゼ活性は、p−ニトロフェノールの形成速度を、400nmで、50mMのPipes(pH7.4)中で、1mMのp−酢酸ニトロフェニル酢酸を基質として用いて測定することによって、決定することができる。p−ニトロフェノラートの400nmでのモル吸光係数である18.3×10−1cm−1を、その形成速度の計算に使用することができる。例えば、Ho他(2005)Biochemistry、44:8022)を参照されたい。
化合物がALDHのレダクターゼ活性を増加させるかどうかは、レダクターゼ活性の任意の既知のアッセイを用いて決定することができる。ALDHのレダクターゼ活性は、二硝酸1,2−グリセリルおよび二硝酸1,3−グリセリルの形成速度を、薄層クロマトグラフィー(TLC)または液体シンチレーション分光測定方法を用いて、放射標識した基質を使用して測定することによって、決定することができる。例えば、0.1mMまたは1mMのGTN(三硝酸グリセリル)を、100mMのKPi(pH7.5)、0.5mMのEDTA、1mMのNADH、1mMのNADPHを含むアッセイ混合物(1ml)と共に、ALDH2の存在下でインキュベーションする。37℃で約10分間〜約30分間インキュベーションした後、反応を停止させ、GTNおよびその代謝物を3×4mlのエーテルで抽出し、プールし、溶媒を窒素流によって蒸発させる。最終体積は、続くTLC分離およびシンチレーション計数のためにエタノール中に100ml未満に保つ。例えば、ZhangおよびStamler(2002)Proc.Natl.Acad.Sci.USA、99:8306を参照されたい。
薬剤組成物、用量、投与経路
本発明は、対象ALDH作用剤を含む薬剤組成物を提供する。用語「ALDH作用剤」および「ALDH活性化剤」は、本明細書中では「活性剤」とも呼ばれる。対象ALDH作用剤は1つまたは複数の製薬上許容される賦形剤と共に配合する。様々な製薬上許容される賦形剤が当分野で知られており、本明細書中で詳述する必要はない。製薬上許容される賦形剤は、例えば、A.Gennaro(2000)「レミントン:製薬学の科学および実施(Remington:The Science and Practice of Pharmacy)」、第20版、Lippincott,Williams,& Wilkins;製薬剤形および薬物送達系(Pharmaceutical Dosage Forms and Drug Delivery Systems)(1999)H.C.Ansel他編、第7版、Lippincott,Williams,& Wilkins;ならびに製薬賦形剤の手引き(Handbook of Pharmaceutical Excipients)(2000)A.H.Kibbe他編、第3版、Amer.Pharmaceutical Assoc.を含めた様々な出版物中に十分に記載されている。
ビヒクル、アジュバント、担体または希釈剤などの製薬上許容される賦形剤は、容易に公的に入手可能である。さらに、pH調節剤および緩衝剤、等張性調節剤、安定化剤、湿潤剤などの製薬上許容される補助物質が、容易に公的に入手可能である。
本明細書中で使用する用語「単位剤形」とは、それぞれの単位が、製薬上許容される希釈剤、担体またはビヒクルに関連して所望の効果を生じるために十分な量で計算した、事前に決定した量の対象活性剤を含む、ヒトおよび動物対象の単位用量として適した、物理的に別個の単位をいう。対象活性剤の規格は、用いる具体的な化合物および達成する効果、ならびに宿主におけるそれぞれの化合物に関連する薬力学に依存する。
対象方法では、対象ALDH作用剤を、自己免疫疾患に所望の結果、例えば、疾患の軽減、疾患の症状の軽減などをもたらすことができる任意の好都合な手段を用いて、宿主に投与し得る。したがって、対象ALDH作用剤は、治療的投与のために様々な配合物内に取り込ませることができる。より詳細には、対象ALDH作用剤は、適切な製薬上許容される担体または希釈剤との組合せによって薬剤組成物中に配合することができ、固体、半固体、液体または気体形態で、例えば錠剤、カプセル、散剤、顆粒、軟膏、液剤、坐薬、注射剤、吸入剤およびエアロゾルとして、調製物中に配合し得る。
適切な賦形剤ビヒクルは、例えば、水、生理食塩水、デキストロース、グリセロール、エタノールなど、およびその組合せである。さらに、所望する場合は、ビヒクルは、湿潤剤もしくは乳化剤またはpH緩衝剤などの少量の補助物質を含み得る。そのような剤形を調製する実際の方法は当業者に知られているか、または明らかである。例えば、レミントンの製薬科学(Remington’s Pharmaceutical Sciences)、Mack Publishing Company、ペンシルバニア州Easton、第17版、1985を参照されたい。投与する組成物または配合物は、いずれの場合でも、治療中の対象において所望の状態をもたらすために十分な量の薬剤を含む。
製薬剤形中では、対象ALDH作用剤(「活性剤」)は、その製薬上許容される塩の形態で投与してもよく、または、対象活性剤は、単独で、もしくは他の製薬上活性のある化合物と適切に会合させておよび組み合わせて使用してもよい。以下の方法および賦形剤は単なる例示であり、いかなる様式でも限定するものではない。
経口調製物には、対象活性剤を単独で、または適切な添加剤、例えば、ラクトース、マンニトール、コーンスターチまたはジャガイモデンプンなどの慣用の添加剤;結晶性セルロース、セルロース誘導体、アカシア、コーンスターチまたはゼラチンなどの結合剤;コーンスターチ、ジャガイモデンプンまたはカルボキシメチルセルロースナトリウムなどの崩壊剤;タルクまたはステアリン酸マグネシウムなどの潤滑剤;ならびに所望する場合は、希釈剤、緩衝剤、湿潤剤、保存料および香味料と組み合わせて使用して、錠剤、散剤、顆粒またはカプセルを作製することができる。
対象活性剤は、植物または他の同様の油、合成脂肪酸グリセリド、高級脂肪酸またはプロピレングリコールのエステルなどの水性または非水性溶媒中に、所望する場合は、可溶化剤、等張化剤、懸濁剤、乳化剤、安定化剤および保存料などの慣用の添加剤と共に、それらを溶解、懸濁または乳化させることによって、注射用の調製物中に配合することができる。
対象活性剤は、吸入によって投与するエアロゾル配合物中で利用することができる。対象活性剤は、ジクロロジフルオロメタン、プロパン、窒素などの許容される加圧噴霧剤中に配合することができる。
さらに、対象活性剤は、乳化基剤または水溶性基剤などの様々な基剤と混合することによって坐薬として作製することができる。活性剤は、坐薬によって直腸投与することができる。坐薬には、体温で融解するが室温で固化している、カカオ脂、カーボワックスおよびポリエチレングリコールモノメチルエーテルなどのビヒクルが含まれることができる。
シロップ、エリキシル、および懸濁液などの経口または直腸投与用の単位剤形を提供してもよく、それぞれの単位用量、例えば、茶さじ量、食さじ量、錠剤または坐薬は、事前に決定した量の対象活性剤を含む。同様に、注射または静脈内投与用の単位剤形は、滅菌水、通常生理食塩水または別の製薬上許容される担体中の液剤としての組成物中で対象活性剤を含み得る。
対象活性剤は、注射による投与用に配合することができる。典型的には、注射用組成物は液体の液剤または懸濁液として調製し、注射前に液体ビヒクル中の溶液または懸濁液にするために適した固体形態も調製し得る。また、調製物は乳化されていてもよく、または活性成分がリポソームビヒクル内にカプセル封入されていてもよい。
眼用配合物
対象活性剤は、眼への送達用に配合することができ、例えば、対象活性剤を液体の形態(例えば点眼剤)で眼に送達するため、または眼内もしくは眼周囲に注射するために配合する。
対象活性剤は眼の薬剤組成物中に配合することができる。眼の薬剤組成物は、液剤、懸濁液、軟膏、クリームの形態または固体挿入物として眼に局所投与するために適応させることができる。対象活性剤を含む眼の配合物は、0.01〜5%または0.1〜2%の対象活性剤を含有することができる。用量が眼の障害(例えば白内障)の治療に有効である限りは、例えば約10%などのより高い用量またはより低い用量を用いることができる。単一用量では、0.001〜5.0mg、例えば0.005〜2.0mgまたは0.005〜1.0mgの対象活性剤をヒトの眼に適用することができる。
対象活性剤は、無毒性の製薬有機担体または無毒性の製薬無機担体と好都合に混合することができる。適切な製薬上許容される担体は、例えば、水、水と低級アルカノールまたはアラルカノールなどの水混和性溶媒との混合物、植物油、ポリアルキレングリコール、石油系ゼリー、エチルセルロース、オレイン酸エチル、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ミリスチン酸イソプロピルおよび他の慣習的に用いられている許容される担体である。また、薬剤調製物は、乳化剤、保存料、湿潤剤、増粘剤など、例えば、ポリエチレングリコール200、300、400および600、カーボワックス1,000、1,500、4,000、6,000および10,000、第四級アンモニウム化合物などの抗細菌構成成分、冷滅菌特性を有することが知られており、使用中に無害であるフェニル水銀塩、チメロサール、メチルおよびプロピルパラベン、ベンジルアルコール、フェニルエタノール、ホウ酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、グルコネート緩衝液などの緩衝成分、ならびにモノラウリン酸ソルビタン、トリエタノールアミン、オレエート、モノパルミチン酸ポリオキシエチレンソルビタン、スルホコハク酸ジオクチルナトリウム、モノチオグリセロール、チオソルビトール、エチレンジアミン四酢酸などの他の慣用の成分等の、無毒性の補助物質も含有することができる。
さらに、慣用のリン酸緩衝液ビヒクル系、等張ホウ酸ビヒクル、等張塩化ナトリウムビヒクル、等張ホウ酸ナトリウムビヒクルなどを含めた、適切な眼のビヒクルを本発明の目的のために担体媒体として使用することができる。また、薬剤調製物は微粒子配合物の形態であることもできる。また、薬剤調製物は固体挿入物の形態であることもできる。例えば、固体の水溶性ポリマーを医薬品の担体として使用し得る。挿入物を形成するために使用するポリマーは、任意の水溶性の無毒性ポリマー、例えば、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、(ヒドロキシ低級アルキル)、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースなどのセルロース誘導体;ポリアクリル酸塩、エチルアクリレート、ポリアクリルアミドなどのアクリレート;ゼラチン、アルギネート、ペクチン、トラガカント、カラヤ、コンドラス、寒天、アカシアなどの天然物;酢酸デンプン、ヒドロキシメチルデンプンエーテル、ヒドロキシプロピルデンプンなどのデンプン誘導体、およびポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルメチルエーテル、ポリエチレンオキシド、中和カルボポールやキサンタンガム、ジェランガムなどの他の合成誘導体、ならびに前記ポリマーの混合物であることができる。
さらに、対象活性剤を含む薬剤調製物には、使用中に無蓋である抗細菌構成成分などの1つまたは複数の無毒性の補助物質、例えば、チメロサール、塩化ベンザルコニウム、メチルおよびプロピルパラベン、臭化ベンジルドデシニウム、ベンジルアルコール、クロルヘキシジン、またはフェニルエタノール;ホウ酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、またはグルコネート緩衝液などの緩衝成分;ならびに塩化ナトリウム、モノラウリン酸ソルビタン、トリエタノールアミン、モノパルミチン酸ポリオキシエチレンソルビタン、エチレンジアミン四酢酸などの他の慣用の成分等を含めることができる。
局所配合物
対象活性剤は、皮膚への局所投与用に配合することができる。例えば、対象活性剤は、1つまたは複数の皮膚科学的に許容される賦形剤を用いて配合することができる。
本明細書中で使用する用語「皮膚科学的に許容される」とは、そのように記載した組成物またはその構成成分が、過度の毒性、不適合性、不安定性、アレルギー性応答などなしに、ヒトの皮膚と接触させて使用するために適していることを意味する。
適切な賦形剤には、軟化剤;湿潤剤;グアニジン;グリコール酸およびグリコール酸塩(例えばアンモニウムや第四級アルキルアンモニウム);乳酸および乳酸塩(例えばアンモニウムや第四級アルキルアンモニウム);アロエベラの様々な形態のうちの任意のもの(例えばアロエベラゲル);糖およびデンプン誘導体(例えばアルコキシル化グルコース);ヒアルロン酸;ラクタミドモノエタノールアミン;アセトアミドモノエタノールアミンなどが含まれる。
様々な軟化剤を用いて、本発明の調整構成成分が得られ得る。これらの軟化剤は、以下のクラスのうちの1つまたは複数から選択され得る:それだけには限定されないが、植物および動物の脂肪、ヒマシ油、カカオ脂、ベニバナ油、綿実油、トウモロコシ油、オリーブ油、タラ肝油、アーモンド油、アボカド油、パーム油、ゴマ油、スクワレン、キクイ油およびダイズ油などの油;アセチル化モノグリセリドなどのアセトグリセリドエステルを含めたトリグリセリドエステル;それだけには限定されないが、ラウリン酸ヘキシル、ラウリン酸イソヘキシル、パルミチン酸イソヘキシル、パルミチン酸イソプロピル、オレイン酸デシル、オレイン酸イソデシル、ステアリン酸ヘキサデシル、ステアリン酸デシル、イソステアリン酸イソプロピル、アジピン酸ジイソプロピル、アジピン酸ジイソヘキシル、アジピン酸ジヘキシルデシル、セバシン酸ジイソプロピル、乳酸ラウリル、乳酸ミリスチル、および乳酸セチルなどの、脂肪酸のメチル、イソプロピル、およびブチルエステルを含めた、10〜20個の炭素原子を有する脂肪酸のアルキルエステル;ミリスチン酸オレイル、ステアリン酸オレイル、およびオレイン酸オレイルなどの、10〜20個の炭素原子を有する脂肪酸のアルケニルエステル;ペラルゴン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、ヒドロキシステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リシノール酸、アラキジン酸、ベヘン酸、およびエルカ酸などの、10〜20個の炭素原子を有する脂肪酸;ラウリル、ミリスチル、セチル、ヘキサデシル、ステアリル、イソステアリル、ヒドロキシステアリル、オレイル、リシノレイル、ベヘニル、エルシル、および2−オクチルドデカニルアルコールなどの、10〜20個の炭素原子を有する脂肪アルコール;それだけには限定されないが、1〜50個の酸化プロピレン基が付着したラウリル、セチル、ステアリル、イソステアリル、オレイル、およびコレステロールアルコールを含めた、10〜20個の炭素原子のプロポキシル化脂肪アルコールなどの脂肪アルコールエーテル;ラノリン、ラノリン油、ラノリンワックス、ラノリンアルコール、ラノリン脂肪酸、ラノリン酸イソプロピル、エトキシ化ラノリン、エトキシ化ラノリンアルコール、エトキシ化コレステロール、プロポキシル化ラノリンアルコール、アセチル化ラノリンアルコール、ラノリンアルコールリノレート、ラノリンアルコールリシノレート、ラノリンアルコールリシノレートのアセテート、エトキシ化アルコール−エステルのアセテート、ラノリンの水素化分解物、エトキシ化ソルビトールラノリン、ならびに液体および半固体ラノリン吸収基剤などの、ラノリンおよびラノリン誘導体;エチレングリコールモノ−およびジ−脂肪酸エステル、ジエチレングリコールモノ−およびジ−脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール(200〜6000)モノ−およびジ−脂肪酸エステル、プロピレングリコールモノ−およびジ−脂肪酸エステル、モノオレイン酸ポリプロピレングリコール2000、モノステアリン酸ポリプロピレングリコール2000、グリセリルモノ−およびジ−脂肪酸エステル、ポリグリセロールポリ脂肪酸エステル、エトキシ化モノステアリン酸グリセリン、モノステアリン酸1,2−ブチレングリコール、ジステアリン酸1,2−ブチレングリコール、ポリオキシエチレンポリオール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルなどの多価アルコールエステル;蜜蝋、鯨蝋、ミリスチン酸ミリスチル、ステアリン酸ステアリルなどのワックスエステル;エーテルエステルの混合物の形成;それだけには限定されないがカマウバおよびカンデリラ蝋を含めた植物ワックス;ならびにコレステロール脂肪酸エステル。
多価アルコール型の湿潤剤が使用に適している。典型的な多価アルコールには、ポリアルキレングリコール、より好ましくはアルキレンポリオールおよびその誘導体が含まれ、これには、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリエチレングリコールおよびその誘導体、ソルビトール、ヒドロキシプロピルソルビトール、エリスリトール、トレイトール、ペンタエリスリトール、キシリトール、グルシトール、マンニトール、ヘキシレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,2,6−ヘキサントリオール、グリセロール、エトキシ化グリセロール、プロポキシル化グリセロール、2−ピロリドン−5−カルボン酸ナトリウム、可溶性コラーゲン、ゼラチンならびにその混合物が含まれる。
また、本発明では、グアニジン;グリコール酸およびグリコール酸塩(例えばアンモニウムや第四級アルキルアンモニウム);乳酸および乳酸塩(例えばアンモニウムや第四級アルキルアンモニウム);アロエベラの様々な形態のうちの任意のもの(例えばアロエベラゲル);糖およびデンプン誘導体(例えばアルコキシル化グルコース);ヒアルロン酸;ラクタミドモノエタノールアミン;アセトアミドモノエタノールアミン;ならびにその混合物も有用である。
対象活性剤を含む組成物には皮膚科学的に許容される親水性希釈剤が含まれることができる。親水性希釈剤の非限定的な例は、水、低級一価アルコール(例えばC〜Cアルコール)、ならびに低分子量のグリコールおよびポリオールなどの有機親水性希釈剤であり、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール(例えば分子量200〜600g/モル)、ポリプロピレングリコール(例えば分子量425〜2025g/モル)、グリセロール、ブチレングリコール、1,2,4−ブタントリオール、ソルビトールエステル、1,2,6−ヘキサントリオール、エタノール、イソプロパノール、ソルビトールエステル、ブタンジオール、エーテルプロパノール、エトキシ化エーテル、プロポキシル化エーテルおよびその組合せが含まれる。対象活性剤を含む組成物は、約60%〜約99.99%の親水性希釈剤を含有することができる。
対象活性剤を含む組成物には皮膚科学的に許容される担体が含まれることができる。適切な担体の例は、親水性構成成分、例えば水または他の親水性希釈剤を含む親水相と、疎水性構成成分、例えば脂質、油または油性物質を含む疎水相とを含む乳濁液である。親水相を疎水相中に分散させるか、またはその逆を行なって、組成物の成分に応じて、それぞれ親水性または疎水性の分散相および連続相が形成される。乳濁液の技術では、用語「分散相」とは、当業者に周知の用語であり、相が連続相中に懸濁しており、それに取り囲まれている小さな粒子または液滴として存在することを意味する。また、分散相は、内相または不連続相としても知られる。乳濁液は、水中油の乳濁液またはケイ素中水の乳濁液などの油中水の乳濁液であるか、またはそれを含んでいてもよい(例えば三相もしくは他の多相の乳濁液中で)。水中油の乳濁液は、約1%〜約50%の分散疎水相および約1%〜約98%の連続親水相を含むことができ、油中水の乳濁液は、約1%〜約98%の分散親水相および約1%〜約50%の連続疎水相を含むことができる。
対象活性剤は一般的な賦形剤、希釈剤、または担体を用いて配合することができ、ローション、クリーム、液剤、懸濁液、散剤、エアロゾル、乳濁液、膏薬、軟膏などに形成する。そのような配合物に適した賦形剤、希釈剤、および担体の例には、緩衝液、ならびにデンプン、セルロース、糖、マンニトール、およびケイ酸誘導体などの充填剤および増量剤が含まれる。カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースおよび他のセルロース誘導体、アルギネート、ゼラチン、ならびにポリビニルピロリドンなどの結合剤も含めることができる。グリセロールなどの保湿剤、炭酸カルシウムおよび炭酸水素ナトリウムなどの崩壊剤も含めることができる。パラフィンなどの溶解と遅延させる薬剤も含めることができる。第四級アンモニウム化合物などの吸収促進剤も含めることができる。セチルアルコールおよびモノステアリン酸グリセロールなどの界面活性剤も含めることができる。カオリンおよびベントナイトなどの吸着性担体を加えることができる。タルク、ステアリン酸カルシウムおよびマグネシウム、ならびに固体ポリエチルグリコールなどの潤滑剤も含めることができる。保存料も加え得る。対象ALDH作用剤を含む組成物には、セルロースおよび/またはセルロース誘導体などの増粘剤を含めることができる。対象ALDH作用剤を含む組成物には、キサンタン、グアールもしくはカルボガムまたはアラビアゴムなどのガム、あるいはポリ(エチレングリコール)、ベントンおよびモンモリロナイトなどを含めることができる。
さらに、対象ALDH作用剤を含む組成物には、例えば、抗酸化剤、界面活性剤、保存料、フィルム形成剤、角質溶解剤、面皰溶解剤、香料、香味料、および着色料などの1つまたは複数の追加の薬剤を含めることができる。t−ブチルヒドロキノン、ブチル化ヒドロキシアニソール、ブチル化ヒドロキシトルエンならびにα−トコフェロールおよびその誘導体などの抗酸化剤を加えることができる。
さらに、対象ALDH作用剤を含む組成物には、例えば治療する状態に応じて、1つまたは複数の追加の治療剤、例えば、抗微生物剤、鎮痛剤、抗炎症剤などを含めることができる。
連続送達
一部の実施形態では、対象活性剤は連続送達系によって送達する。用語「連続送達系」とは、本明細書中で「制御送達系」と互換性があるように使用し、カテーテル、注射装置などと組み合わせた連続(例えば制御)送達装置(例えばポンプ)が包含され、その幅広い種類が当分野で知られている。
機械または電気機械的注入ポンプも、本発明と共に使用するために適している場合がある。そのような装置の例には、例えば、米国特許第4,692,147号;第4,360,019号;第4,487,603号;第4,360,019号;第4,725,852号;第5,820,589号;第5,643,207号;第6,198,966号などに記載のものが含まれる。一般に、活性剤の送達は、様々な補充可能なポンプ系のうちの任意のものを使用して達成することができる。ポンプは、経時的に一貫した徐放性を提供する。一部の実施形態では、薬剤は、薬物が不透過性のリザーバ内の液体配合物中にあり、連続的な様式で個体に送達される。
一つの実施形態では、薬物送達系は、少なくとも部分的に移植可能な装置である。移植可能な装置は、当分野で周知の方法および装置を用いて、任意の適切な移植部位に移植することができる。移植部位とは、薬物送達装置を導入して配置する、対象の身体内の部位である。移植部位には、必ずしもそれだけには限定されないが、真皮下、皮下、筋肉内、または対象の身体内の他の適切な部位が含まれる。一部の実施形態では、薬物送達装置の移植および除去に好都合なため、皮下移植部位を使用する。
本発明での使用に適した薬物放出装置は、様々な動作様式のうちの任意のものに基づき得る。例えば、薬物放出装置は、拡散系、対流系、または浸食系(例えば浸食に基づいた系)に基づくことができる。例えば、薬物放出装置は、電気化学的ポンプ、浸透圧ポンプ、電気浸透圧ポンプ、蒸気圧ポンプ、または浸透圧破裂基質(osmotic bursting matrix)であることができ、例えば、薬物をポリマー内に取り込ませ、ポリマーが薬物浸透性高分子材料(例えば生分解性の薬物浸透性高分子材料)の分解と同時に薬物配合物の放出をもたらす。他の実施形態では、薬物放出装置は、電気拡散系、電解ポンプ、発泡ポンプ、圧電ポンプ、加水分解系などに基づく。
機械または電気機械的注入ポンプに基づく薬物放出装置も、本発明と共に使用するために適している場合がある。そのような装置の例には、例えば、米国特許第4,692,147号;第4,360,019号;第4,487,603号;第4,360,019号;第4,725,852号などに記載のものが含まれる。一般に、対象の治療方法は、様々な補充可能な交換不可能なポンプ系のうちの任意のものを使用して達成することができる。経時的により一貫した徐放性を一般に提供するため、ポンプおよび他の対流系が一般に好ましい。一部の実施形態では、より一貫した徐放性および比較的小さな大きさというその合わせた利点のため、浸透圧ポンプを使用する(例えば、PCT公開出願WO97/27840ならびに米国特許第5,985,305号および第5,728,396号参照)。本発明での使用に適した例示的な浸透圧駆動装置には、必ずしもそれだけには限定されないが、米国特許第3,760,984号;第3,845,770号;第3,916,899号;第3,923,426号;第3,987,790号;第3,995,631号;第3,916,899号;第4,016,880号;第4,036,228号;第4,111,202号;第4,111,203号;第4,203,440号;第4,203,442号;第4,210,139号;第4,327,725号;第4,627,850号;第4,865,845号;第5,057,318号;第5,059,423号;第5,112,614号;第5,137,727号;第5,234,692号;第5,234,693号;第5,728,396号などに記載のものが含まれる。
一部の実施形態では、薬物送達装置は移植可能な装置である。薬物送達装置は、当分野で周知の方法および装置を用いて、任意の適切な移植部位に移植することができる。下記に言及するように、移植部位とは、薬物送達装置を導入して配置する、対象の身体内の部位である。移植部位には、必ずしもそれだけには限定されないが、真皮下、皮下、筋肉内、または対象の身体内の他の適切な部位が含まれる。
一部の実施形態では、活性剤は、対象活性剤の投与をもたらすために、移植可能な薬物送達系、例えばプログラム可能な系を用いて送達する。例示的なプログラム可能な移植可能な系には、移植可能な注入ポンプが含まれる。例示的な移植可能な注入ポンプ、またはそのようなポンプと連結して有用な装置は、例えば、米国特許第4,350,155号;第5,443,450号;第5,814,019号;第5,976,109号;第6,017,328号;第6,171,276号;第6,241,704号;第6,464,687号;第6,475,180号;および第6,512,954号に記載されている。本発明に適用することができるさらなる例示的な装置は、Synchromed注入ポンプ(Medtronic)である。
適切な賦形剤ビヒクルは、例えば、水、生理食塩水、デキストロース、グリセロール、エタノールなど、およびその組合せである。さらに、所望する場合は、ビヒクルは、湿潤剤もしくは乳化剤またはpH緩衝剤などの少量の補助物質を含み得る。そのような剤形を調製する実際の方法は、当業者に知られているか、または明らかである。例えば、レミントンの製薬科学(Remington’s Pharmaceutical Sciences)、Mack Publishing Company、ペンシルバニア州Easton、第17版、1985を参照されたい。投与する組成物または配合物は、いずれの場合でも、治療中の対象において所望の状態をもたらすために十分な量の薬剤を含む。
経口配合物
一部の実施形態では、対象活性剤は、そのような薬剤を必要としている個体への経口送達用に配合する。
経口送達では、対象活性剤を含む対象配合物には、一部の実施形態では腸溶コーティング材を含める。適切な腸溶コーティング材には、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートスクシネート(HPMCAS)、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート(HPMCP)、セルロースアセテートフタレート(CAP)、酢酸フタル酸ポリビニル(PVPA)、Eudragit(商標)、およびシェラックが含まれる。
適切な経口配合物の非限定的な一例として、対象活性剤を1つまたは複数の製薬賦形剤を用いて配合し、米国特許第6,346,269号に記載のように腸溶コーティングでコーティングする。例えば、対象活性剤および安定化剤を含む溶液を、製薬上許容される賦形剤を含む核上にコーティングして、活性剤でコーティングした核を形成し、サブコーティング層を活性剤でコーティングした核に塗布し、その後、これを腸溶コーティング層でコーティングする。一般に、核には、ラクトース、デンプン、マンニトール、カルボキシメチルセルロースナトリウム、グリコール酸ナトリウムデンプン、塩化ナトリウム、塩化カリウム、色素、アルギン酸の塩、タルク、二酸化チタン、ステアリン酸、ステアレート、結晶セルロース、グリセリン、ポリエチレングリコール、クエン酸トリエチル、クエン酸トリブチル、三酢酸プロパニル、二塩基性リン酸カルシウム、三塩基性リン酸ナトリウム、硫酸カルシウム、シクロデキストリン、およびヒマシ油などの、製薬上不活性の構成成分が含まれる。対象活性剤の適切な溶媒には水性溶媒が含まれる。適切な安定化剤には、アルカリ金属およびアルカリ土類金属、リン酸の塩基ならびに有機酸塩および有機アミンが含まれる。サブコーティング層は、接着剤、可塑化剤、および抗粘着剤のうちの1つまたは複数を含む。適切な抗粘着剤には、タルク、ステアリン酸、ステアレート、ステアリルフマル酸ナトリウム、ベヘン酸グリセリル、カオリンおよびアエロジルが含まれる。適切な接着剤には、ポリビニルピロリドン(PVP)、ゼラチン、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、酢酸ビニル(VA)、ポリビニルアルコール(PVA)、メチルセルロース(MC)、エチルセルロース(EC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート(HPMCP)、セルロースアセテートフタレート(CAP)、キサンタンガム、アルギン酸、アルギン酸の塩、Eudragit(商標)、メチルアクリル酸/メチルメタクリレートとポリビニルアセテートフタレート(PVAP)とのコポリマーが含まれる。適切な可塑化剤には、グリセリン、ポリエチレングリコール、クエン酸トリエチル、クエン酸トリブチル、三酢酸プロパニルおよびヒマシ油が含まれる。適切な腸溶コーティング材には、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートスクシネート(HPMCAS)、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート(HPMCP)、セルロースアセテートフタレート(CAP)、ポリビニルフタリックアセテート(PVPA)、Eudragit(商標)およびシェラックが含まれる。
また、適切な経口配合物には、微小顆粒(例えば米国特許第6,458,398号を参照);生分解性マクロマー(例えば米国特許第6,703,037号を参照);生分解性ヒドロゲル(例えばGrahamおよびMcNeill(1989)Biomaterials、5:27−36を参照);生分解性粒子状ベクター(例えば米国特許第5,736,371号を参照);生体吸収性ラクトンポリマー(例えば米国特許第5,631,015号を参照);徐放性タンパク質ポリマー(例えば米国特許第6,699,504号、Pelias Technologies,Inc.を参照);ポリ(ラクチド−コ−グリコリド/ポリエチレングリコールブロックコポリマー(例えば米国特許第6,630,155号、Atrix Laboratories,Inc.を参照);生体適合性ポリマーとポリマー内に分散された金属陽イオン安定剤の粒子とを含む組成物(例えば米国特許第6,379,701号、Alkermes Controlled Therapeutics,Inc.を参照);およびミクロスフェア(例えば米国特許第6,303,148号、Octoplus,B.V.を参照)のうちの任意のものを用いて配合した対象活性剤も含まれる。
また、適切な経口配合物には、Emisphere(登録商標)(Emisphere Technologies,Inc.);デキストロースの存在下において、水中で強力な結合ゲルを形成する、キサンタンおよびイナゴマメガムを合わせた親水性マトリックスであるTIMERx(Penwest);Geminex(商標)(Penwest);Procise(商標)(GlaxoSmithKline);SAVIT(商標)(Mistral Pharma Inc.);RingCap(商標)(Alza Corp.);Smartrix(登録商標)(Smartrix Technologies,Inc.);SQZgel(商標)(MacroMed,Inc.);Geomatrix(商標)(Skye Pharma,Inc.);Oros(登録商標)Tri−layer(Alza Corporation);などの任意の担体を用いた対象活性剤も含まれる。
また、米国特許第6,296,842号(Alkermes Controlled Therapeutics,Inc.)、米国特許第6,187,330号(Scios,Inc.)などに記載のものなどの配合物も、使用に適している。
また、腸管吸収増強剤を含む配合物も、本明細書での使用に適している。適切な腸管吸収増強剤には、それだけには限定されないが、カルシウムキレート剤(例えば、クエン酸塩、エチレンジアミン四酢酸);界面活性剤(例えば、ドデシル硫酸ナトリウム、胆汁酸塩、パルミトイルカルニチン、および脂肪酸のナトリウム塩);毒素(例えば密着結合毒素);などが含まれる。
吸入配合物
一部の実施形態では、対象ALDH作用剤は、吸入経路用の製薬送達系によって患者に投与する。対象ALDH作用剤は、吸入による投与に適した形態で配合することができる。吸入投与経路は、吸入した薬物が血液脳関門を迂回できるという利点を提供する。製薬送達系とは、対象ALDH作用剤を気管支の粘膜内層に送達することによる、呼吸器の治療に適したものである。本発明は、圧縮ガスの力に依存して対象ALDH作用剤を容器から排出する系を利用することができる。この目的のためにエアロゾルまたは加圧パッケージを用いることができる。
本明細書中で使用する用語「エアロゾル」とは、その慣用の意味で使用し、加圧下で噴霧ガスによって治療適用部位まで運ばれる非常に微細な液体または固体粒子をいう。製薬エアロゾルを本発明で用いる場合、エアロゾルは、液体担体および噴霧剤の混合物中に溶解、懸濁、または乳化させることができる対象ALDH作用剤を含有する。エアロゾルは、液剤、懸濁液、乳濁液、散剤、または半固体調製物の形態であることができる。本発明で用いるエアロゾルは、患者の気道を介して微細な固体粒子または液体霧として投与することを意図する。当業者に知られている様々な種類の噴霧剤を利用することができる。適切な噴霧剤には、それだけには限定されないが、炭化水素または他の適切な気体が含まれる。加圧エアロゾルの場合、計量された量を送達するために値を提供することによって単位用量を決定し得る。
また、対象ALDH作用剤は、気体中に実質的に均一の大きさの非常に微細な液体粒子を生じる器具である噴霧器を用いた送達用に配合することもできる。例えば、対象ALDH作用剤を含有する液体を液滴として分散させる。小さな液滴は、噴霧器の出口チューブを通って空気流によって運ばれることができる。生じる霧は患者の気道内へと浸透する。
潤滑剤、担体、または噴霧剤を含むまたは含まない、対象ALDH作用剤を含有する粉末組成物を、治療を必要としている哺乳動物に投与することができる。本発明のこの実施形態は、粉末薬剤組成物を吸入によって投与するための慣用の装置を用いて実施することができる。例えば、化合物とラクトースまたはデンプンなどの適切な粉末基材との粉末混合物を、例えばカプセルもしくはカートリッジ、例えばゼラチン、またはブリスターパック中に単位剤形で提示してよく、吸入器の補助によりそこから散剤を投与し得る。
本発明に関連して用いることができる、いくつかの異なる種類の吸入方法が存在する。対象ALDH作用剤は、基本的に3つの異なる種類の吸入用配合物中で配合することができる。第1に、対象ALDH作用剤は、低沸点の噴霧剤を用いて配合することができる。そのような配合物は、一般に慣用の定用量吸入器(MDI)によって投与する。しかし、米国特許第5,404,871号および第5,542,410号に記載のように、患者の吸気体積および流速を測定する技術を用い得ることによって、繰り返し可能な投薬を得る能力を高めるために慣用のMDIを改変することができる。
あるいは、対象ALDH作用剤を水性またはエタノール溶液中で配合し、慣用の噴霧器によって送達する。一部の実施形態では、そのような溶液配合物は、米国特許第5,497,763号、第5,544,646号、第5,718,222号、および第5,660,166号に開示されている装置および系を用いてエアロゾル化する。
対象ALDH作用剤は乾燥粉末配合物へと配合することができる。そのような配合物は、粉末のエアロゾル霧を作製した後に乾燥粉末配合物を単純に吸入することによって投与することができる。そのようなことを実施するための技術は、米国特許第5,775,320号および米国特許第5,740,794号に記載されている。
用量および投薬
治療中の対象および状態ならびに投与経路に応じて、対象化合物は、例えば、0.1μg〜10mg/体重1kg/日の用量で投与し得る。一般に、異なる哺乳動物の治療効果の有効性は広く変動し、用量が人間ではラットよりも典型的には20、30またはさらには40倍低い(単位体重あたり)ため、範囲は広い。同様に、投与様式も用量に大きな影響を有する場合がある。したがって、例えば、経口用量は注射用量の約10倍であり得る。局所的送達経路にはより高い用量を使用し得る。
例えば、対象ALDH活性モジュレーターは、約1mg〜約1000mg/用量、例えば、約1mg〜約5mg、約5mg〜約10mg、約10mg〜約20mg、約20mg〜約25mg、約25mg〜約50mg、約50mg〜約75mg、約75mg〜約100mg、約100mg〜約125mg、約125mg〜約150mg、約150mg〜約175mg、約175mg〜約200mg、約200mg〜約225mg、約225mg〜約250mg、約250mg〜約300mg、約300mg〜約350mg、約350mg〜約400mg、約400mg〜約450mg、約450mg〜約500mg、約500mg〜約750mg、または約750mg〜約1000mg/用量の量で投与することができる。
例示的な用量は、静脈内投与に適した液剤、1日2〜6回摂取する錠剤、または1日1回摂取し、比例的に高い含量の活性成分を含む1つの持続放出カプセルもしくは錠剤などであり得る。持続放出効果は、異なるpH値で溶解するカプセル材料によって、浸透圧によってゆっくりと放出するカプセルによって、または任意の他の既知の徐放性手段によって得られ得る。
当業者は、用量レベルが具体的な化合物、症状の重篤度および対象の副作用に対する感受性の関数として変動する場合があることを容易に理解されよう。所定の化合物の好ましい用量は、様々な手段によって当業者が容易に決定可能である。
使用する用量は達成すべき臨床的目的に応じて変動するが、一部の実施形態では、適切な用量範囲は、化合物を個体に投与した約24時間後に、治療中の個体から採取した血液試料中で約1μg〜約1,000μgまたは約10,000μgまでの対象化合物をもたらすものである。
シロップ、エリキシル、および懸濁液などの経口または直腸投与用の単位剤形を提供してもよく、それぞれの単位用量、例えば、茶さじ量、食さじ量、錠剤または坐薬は、事前に決定した量の、本発明の1つまたは複数の化合物を含む組成物を含む。同様に、注射または静脈内投与用の単位剤形は、滅菌水、通常生理食塩水または別の製薬上許容される担体中の溶液としての組成物中で化合物(複数可)を含み得る。
一部の実施形態では、複数用量の対象化合物を投与する。対象化合物(「活性剤」)の投与頻度は、様々な要因のうちの任意のもの、例えば症状の重篤度などに応じて変動する場合がある。例えば、一部の実施形態では、対象化合物は、月に1回、月に2回、月に3回、隔週(qow)、週に1回(qw)、週に2回(biw)、週に3回(tiw)、週に4回、週に5回、週に6回、隔日(qod)、1日1回(qd)、1日2回(qid)、または1日3回(tid)投与する。上述のように、一部の実施形態では、対象化合物を連続的に投与する。
対象化合物の投与期間、例えば対象化合物を投与する期間は、様々な要因のうちの任意のもの、例えば患者応答などに応じて変動する場合がある。例えば、対象化合物は、約1日〜約1週間、約2週間〜約4週間、約1カ月〜約2カ月、約2カ月〜約4カ月、約4カ月〜約6カ月、約6カ月〜約8カ月、約8カ月〜約1年間、約1年間〜約2年間、もしくは約2年間〜約4年間、またはそれより長い範囲の期間にわたって投与することができる。一部の実施形態では、対象化合物は、個体の寿命の間、投与する。
投与経路
対象ALDH作用剤は、in vivoおよびex vivo方法、ならびに全身性および局所投与経路を含めた、薬物送達に適した任意の利用可能な方法および経路を用いて、個体に投与する。投与は、急性(例えば短期間、例えば、単一投与、1日〜1週間の投与)、または慢性(例えば長期間、例えば1週間よりも長い投与、例えば、約2週間〜約1カ月、約1カ月〜約3カ月、約3カ月〜約6カ月、約6カ月〜約1年間、もしくは1年間よりも長い期間にわたる投与)であることができる。
慣用かつ製薬上許容される投与経路には、鼻腔内、筋肉内、気管内、皮下、皮内、経皮、舌下、局所的塗布、静脈内、眼、直腸、経鼻、経口、ならびに他の経腸および非経口の投与経路が含まれる。投与経路は、所望する場合は組み合わせてもよく、または、薬剤および/もしくは所望の効果に応じて調節してもよい。化合物は、単一用量または複数用量で投与することができる。
対象活性剤は、全身性または局所経路を含めた、慣用の薬物の送達に適した任意の利用可能な慣用の方法および経路を用いて、宿主に投与することができる。一般に、本発明によって企図される投与経路には、必ずしもそれだけには限定されないが、経腸、非経口、および吸入経路が含まれる。
吸入投与以外の非経口投与経路には、必ずしもそれだけには限定されないが、局所的、経皮、皮下、筋肉内、眼窩内、関節内、脊髄内、胸骨内、眼内および静脈内の経路、すなわち、消化管以外の任意の投与経路が含まれる。非経口投与は、薬剤の全身性または局所送達をもたらすために運ぶことができる。全身性送達を所望する場合、投与は、典型的には、製薬調製物の侵襲性または全身吸収された局所的または粘膜性投与を含む。
薬剤はまた、経腸投与によって対象に送達することもできる。経腸投与経路には、必ずしもそれだけには限定されないが、経口および直腸(例えば坐薬を使用)の送達が含まれる。
皮膚または粘膜を介して対象ALDH作用剤を投与する方法には、必ずしもそれだけには限定されないが、適切な製薬調製物の局所的塗布、経皮透過、注射および表皮投与が含まれる。経皮透過には、吸収促進剤またはイオン泳動が適切な方法である。イオン泳動透過は、数日間以上の間、無傷の皮膚から電気パルスによってその生成物を連続的に送達する、市販の「パッチ」を用いて達成し得る。
治療方法
本発明は、それを必要としている個体に、有効量の対象作用剤を投与することを一般に含む、様々な治療方法を提供する。対象ALDH作用剤は、例えば、虚血性ストレスに関連する状態、慢性のフリーラジカル関連疾患、急性のフリーラジカル関連疾患、ニトログリセリンに対する非感受性(例えば、狭心症および心不全におけるもの)、高血圧、白内障、糖尿病、ならびに骨粗鬆症を含めた様々な障害の治療に適している。対象ALDH作用剤は、癌細胞を癌化学療法剤または他の標準の癌治療に対して感作させるため;アルコール(例えば、エタノール、エチルアルコール)嗜癖を治療するため;および麻薬嗜癖を治療するために適している。
虚血性ストレスに関連する状態の治療方法
本発明は、それを必要としている個体に有効量の対象ALDH作用剤を投与することを一般に含む、個体における、虚血性ストレスに関連する状態の、予防的方法を含めた治療方法を提供する。虚血性ストレスに関連する状態には、虚血状態、虚血現象、虚血を生じさせる可能性のある状態、および虚血現象から生じる状態が含まれる。対象方法で治療可能な虚血性ストレスに関連する状態には、それだけには限定されないが、心筋梗塞(例えば急性心筋梗塞)、心臓手術、脳外傷、脳血管疾患、脳卒中、脊髄傷害、くも膜下出血、様々な臓器の虚血が起こる大手術、臓器移植、肢虚血(例えば、1型または2型糖尿病から生じる)などを含めた、任意の状態または現象から生じる虚血が含まれる。
一部の実施形態では、薬剤は、予想または予測される虚血現象の前、例えば虚血現象の約1時間〜約1週間、例えば、予想または予測される虚血現象の約1時間〜約2時間、約2時間〜約4時間、約4時間〜約8時間、約8時間〜約12時間、約12時間〜約16時間、約16時間〜約24時間、約24時間〜約36時間、約36時間〜約48時間、約48時間〜約72時間、または約72時間〜約1週間前に投与する。
特定の状況下、例えば、対象が脳卒中を既に経験している場合、対象が心臓手術を受けようとしている場合などでは、活性剤を用いた前治療が望ましい。例えば、脳卒中を既に経験している患者は、2回目の脳卒中を経験する確率が高くなっている。一過性虚血性発作を起こしやすい対象も脳卒中のリスクが高い。くも膜下出血を患っている対象は、血管を狭窄する血管攣縮によって誘発されるさらなる虚血現象を経験し得る。脳などの臓器の外傷を経験している対象も虚血現象を起こしやすい。長時間にわたる手術を受ける対象も虚血現象を起こしやすい。上記状況は、対象が対象ALDH作用剤を用いた前治療から恩恵を受ける状況を例示している。
一部の実施形態では、対象ALDH作用剤は、虚血現象後に投与する。例えば、対象ALDH作用剤は、心虚血、再灌流傷害、脳血管疾患、急性心筋梗塞、くも膜下出血、および外傷などの虚血現象の有害作用を軽減させるために有効である。一部の実施形態では、対象ALDH作用剤は、虚血現象の1分間以内〜15時間以内、例えば、約1分間〜約5分間、約5分間〜約10分間、約10分間〜約15分間、約15分間〜約30分間、約30分間〜約60分間、約60分間〜約2時間、約2時間〜約4時間、約4時間〜約8時間、約8時間〜約12時間、または約12時間〜約15時間後に投与する。一部の実施形態では、増加した濃度の対象ALDH2作用剤が、虚血現象の後に少なくとも数時間〜数日間、血漿中に維持される。
例えば、一部の実施形態では、対象ALDH作用剤は、急性心筋梗塞(AMI)を患った個体に、AMIの1分間以内〜15時間以内、例えば、約1分間〜約5分間、約5分間〜約10分間、約10分間〜約15分間、約15分間〜約30分間、約30分間〜約60分間、約60分間〜約2時間、約2時間〜約4時間、約4時間〜約8時間、約8時間〜約12時間、または約12時間〜約15時間後に投与する。
眼の障害を治療する方法
本発明は、それを必要としている個体に有効量の対象ALDH作用剤を投与することを一般に含む、眼の障害、例えば白内障を治療する方法を提供する。一部の実施形態では、ALDH作用剤はALDH3作用剤である。ALDH作用剤は、眼への投与、例えば、眼への局所投与、眼内注射(例えば硝子体内注射)、または何らかの他の眼への投与経路用に配合する。対象ALDH作用剤で治療することができる眼の障害には、例えば、加齢性白内障、二次白内障、外傷性白内障、先天性白内障、放射線白内障などが含まれる。
白内障の危険因子には、とりわけ、UV露光(4−ヒドロキシ−2−ノネナールなどの毒性があるアルデヒドの発生をもたらす場合がある)、タバコ煙への曝露(タバコ煙は高い量のアクロレインなどの反応性アルデヒド(aldehdye)を含有する)がある。例えば、Jia他、Invest Ophthalmol Vis Sci.2007年1月;48(1):339−48.PMID:17197552;J Dong他、Neurochem.2007年11月;103(3):1041−52.PMID:17935603;Papa他、Free Radic Biol Med.2003年5月1日;34(9):1178−89.PMID:12706498;King他、J Exp Zool.1998年9月−10月1日;282(1−2):12−7.PMID:9723161)を参照されたい。本開示は、それを必要としている個体に有効量のALDH作用剤、例えば対象ALDH作用剤を投与することを一般に含む、白内障を治療する方法を提供する。
対象ALDH作用剤は、眼の障害(例えば白内障)を治療するために、それを必要としている個体に投与することができ、ALDH作用剤は、眼に、例えば点眼剤の形態で、局所投与する。
対象ALDH作用剤は、眼の障害を治療するために1カ月に1回、1カ月に2回、1カ月に3回、隔週(qow)、1週間に1回(qw)、1週間に2回(biw)、1週間に3回(tiw)、1週間に4回、1週間に5回、1週間に6回、隔日(qod)、1日1回(qd)、1日2回(bid)、または1日3回(tid)投与することができる。対象ALDH作用剤は、約3カ月〜約1年間、1年間〜10年間、または10年間を超える期間にわたって投与することができる。
一部の実施形態では、白内障を治療するために対象ALDH作用剤を投与する場合、ALDH作用剤は白内障の手術の前または後に投与する。
皮膚障害を治療する方法
本発明は、それを必要としている個体に有効量の対象ALDH作用剤を投与することを一般に含む、皮膚障害を治療する方法を提供する。
対象ALDH作用剤で治療することができる皮膚障害には、それだけには限定されないが皮膚炎が含まれる。一部の実施形態では、皮膚障害を治療するために、対象ALDH作用剤は、皮膚、例えば皮膚障害に冒された皮膚の領域に局所投与する。
慢性および急性のフリーラジカル関連疾患の治療方法
本発明は、それを必要としている個体に有効量の対象ALDH作用剤を投与することを一般に含む、個体における急性および慢性のフリーラジカル関連疾患の治療方法を提供する。
急性のフリーラジカル関連障害
本発明は、それを必要としている個体に有効量の対象ALDH作用剤を投与することを一般に含む、個体における急性のフリーラジカル関連疾患の治療方法を提供する。対象方法で治療可能な急性のフリーラジカル関連障害には、癲癇発作(Patel他(2001)Journal of Neurochemistry 79:1065〜1069);UV曝露から生じる皮膚損傷、および皮膚の光損傷(例えば「日光皮膚炎」)(Aldini他(2007)Chem Res Toxicol.20(3):416〜23);急性熱皮膚火傷傷害(Pintaudi他(2000)Free Radic Res.33(2):139〜46);ならびに組織過酸素症(例えば、過酸素症誘発性慢性肺疾患および気管支肺異形成)(Xu他(2006)Am J Physiol Lung Cell Mol Physiol.291(5):L966〜75)が含まれる。
本発明は、それを必要としている個体に有効量の対象ALDH作用剤を投与することを一般に含む、個体における日光皮膚炎の治療方法を提供する。一部の実施形態では、日光皮膚炎を治療する対象方法は、対象ALDH作用剤を含む配合物を、日光皮膚炎によって冒された皮膚の領域に局所的塗布することを含む。
本発明は、それを必要としている個体に有効量の対象ALDH作用剤を投与することを一般に含む、個体における癲癇発作の治療方法を提供する。一部の実施形態では、対象ALDH作用剤は、癲癇発作が起こった後、例えば、癲癇発作の約1分間以内〜約5分間、約5分間〜約15分間、約15分間〜約30分間、約30分間〜約1時間、または約1時間〜約4時間後に投与する。他の実施形態では、対象ALDH作用剤は、予防的に投与する、例えば、対象ALDH作用剤を、過去に癲癇発作を経験したことがある個体に、別の癲癇発作が起こる可能性を下げるために投与する。一部の実施形態では、有効量の対象ALDH作用剤とは、癲癇発作の重篤度、癲癇発作の頻度、および癲癇発作の持続期間のうちの少なくとも1つを減少させるために有効な量である。
慢性のフリーラジカル関連疾患
本発明は、それを必要としている個体に有効量の対象ALDH作用剤を投与することを一般に含む、個体における慢性のフリーラジカル関連疾患の治療方法を提供する。対象方法で治療可能な慢性のフリーラジカル関連障害には、パーキンソン病およびアルツハイマー病などの神経変性疾患(Burke他(2003)Neurol.Dis.2(2):143;ならびにOhtaおよびOhsawa(2006)J.Alzheimer’s Disease、9(2):155);筋萎縮性側索硬化症(ALS);癌、例えば、食道癌(Chen他(2006)Int J Cancer、2119(12):2827〜31);上気道消化管癌(Hashibe他(2006)Cancer Epidemiol Biomarkers Prev.15(4):696〜703);頭頸部扁平細胞癌(Hashimoto他(2006)Tumour Biol.27(6):334〜8;Yokoyama他(2005)Alcohol.35(3):175〜85);アテローム性動脈硬化症などの心血管病(Narita他(2003)Ultrasound in Medicine and Biology、29(10):1415〜1419)などが含まれる。一部の実施形態では、慢性のフリーラジカル関連疾患は、慢性(例えば1日1回)の対象ALDH作用剤を用いた治療によって治療する。
本発明は、個体に有効量の対象ALDH作用剤を投与することを一般に含む、アルツハイマー病(AD)を患っている個体においてADを治療する方法を提供する。一部の実施形態では、「有効量」の対象ALDH作用剤とは、個体における認知機能の低下を少なくとも遅らせるために有効な量である。一部の実施形態では、「有効量」の対象ALDH作用剤とは、治療中の個体において記憶を向上させるために有効な量である。一部の実施形態では、対象ALDH作用剤は、個体に、約3カ月〜約6カ月、約6カ月〜約1年間、または1年間より長い期間にわたって全身投与する。
本発明は、個体に有効量の対象ALDH作用剤を投与することを一般に含む、個体においてパーキンソン病を治療する方法を提供する。一部の実施形態では、「有効量」の対象ALDH作用剤とは、パーキンソン病の1つまたは複数の症状を寛解させるために有効な量である。一部の実施形態では、「有効量」の対象ALDH作用剤とは、疾患の進行を遅らせるために有効な量である。一部の実施形態では、対象ALDH作用剤は、個体に、約3カ月〜約6カ月、約6カ月〜約1年間、または1年間より長い期間にわたって全身投与する。
心臓状態の治療方法
本発明は、狭心症、心不全、狭心症および心不全におけるニトログリセリンに対する非感受性(Li他(2006)J.Clin.Invest.116:506〜511)、高血圧(Asselin他(2006)Free Radical Biol.and Med.41:97)、ならびに心疾患などの障害の治療方法を提供する。本方法は、それを必要としている個体に有効量の対象ALDH作用剤を投与することを一般に含む。
一部の実施形態では、対象ALDH作用剤を、ニトログリセリン治療と併せて個体に投与する。対象ALDH作用剤およびニトログリセリンは、同一の投与経路(例えば、経口、舌下、経皮、経舌など)によって投与することができる。代替方法では、対象ALDH作用剤およびニトログリセリンは、異なる投与経路によって投与することができる。例えば、一部の実施形態では、ニトログリセリンを舌下、経舌、経皮、または経口投与し、対象ALDH作用剤を異なる投与経路(例えば、静脈内、筋肉内など)によって投与する。ALDH作用剤は、ニトログリセリンを投与する前、その間、またはその後に投与することができる。
有効量の対象ALDH作用剤とは、ニトログリセリンとの組合せ療法で投与した場合に、狭心症を、ALDH作用剤を投与した約1分間〜約2分間、約2分間〜約3分間、約3分間〜約4分間、約4分間〜約5分間、または約5分間〜約10分間以内の期間に、少なくとも約10%、少なくとも約20%、少なくとも約30%、少なくとも約40%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、もしくは少なくとも約90%、またはそれより多く低下させるために有効な量をいう。一部の実施形態では、対象ALDH作用剤およびニトログリセリンは、実質的に同時に、例えば、互いに約2分間以内、約1分間以内、または約30秒間以内に投与する。用語「ニトログリセリンとの組合せ療法」には、対象ALDH作用剤をニトログリセリンと実質的に同時に投与すること;対象ALDH作用剤をニトログリセリンの投与の前に投与すること;対象ALDH作用剤をニトログリセリンの投与の後に投与することなどが包含される。
一部の実施形態では、有効量の対象ALDH作用剤とは、高血圧を治療する、例えば、個体において高血圧の1つまたは複数の症状または徴候を軽減させるために有効な量である。例えば、一部の実施形態では、有効量の対象ALDH作用剤とは、個体において血圧を、少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、もしくは少なくとも約25%、またはそれより高く減少させる、あるいは、個体の血圧を正常な範囲内にするために有効な量である。
一部の実施形態では、有効量の対象ALDH作用剤とは、心疾患を治療する、例えば、個体において心疾患の1つまたは複数の症状または徴候を軽減させるために有効な量である。所定のALDH作用剤が心疾患を治療するために有効であるかどうかは、心臓機能を評価する標準の方法、例えば、心電図、血管造影図などを用いて決定することができる。
解毒方法
本発明は、それを必要としている個体に有効量の対象ALDH作用剤を投与することを一般に含む、個体において毒性化合物のレベルを低下させる方法を提供する。本発明は、それを必要としている個体に有効量の対象ALDH作用剤を投与することを一般に含む、毒性レベルの化合物(例えば、異種アルデヒド、生体アルデヒド、または摂取、吸収、もしくは吸入した場合にALDHのアルデヒド基質を生じさせる化合物)に関連する、あるいはそれから生じる障害の治療方法を提供し、個体における化合物レベルが無毒性レベルまで低下する。
対象方法を用いて個体におけるレベルを低下させることができる毒性化合物には、それだけには限定されないが、エタノール、メタノール、エチレングリコールモノメチルエーテル、異種アルデヒド、生体アルデヒド、および摂取、吸収、または吸入した化合物のin vivo代謝によって生じたアルデヒドが含まれる。対象ALDH作用剤は、1つまたは複数の用量で投与した場合に、エタノール、メタノール、エチレングリコールモノメチルエーテル、異種アルデヒド、生体アルデヒド、または摂取、吸収、もしくは吸入した化合物のin vivo代謝によって生じたアルデヒドなどの化合物の毒性レベルを低下させるために有効な量で、投与する。一部の実施形態では、アルデヒドはアセトアルデヒドである。
例として、対象ALDH作用剤は、過剰なアルコール(例えばエタノール)消費後に個体に投与し、個体における毒性レベルのアルコールまたはアルデヒド(例えばエタノールの代謝産物であるアルデヒド)は、ALDH作用剤を用いた治療前の個体におけるアルコールまたはアルデヒドのレベルと比較して、少なくとも約10%、少なくとも約20%、少なくとも約30%、少なくとも約40%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、もしくは少なくとも約90%、またはそれより多く低下する。一部の実施形態では、対象ALDH作用剤は、毒性があるアルコールまたはアルデヒドのレベルを、ALDH作用剤を投与した後の約5分間以内〜約15分間、約15分間〜約30分間、約30分間〜1時間、約1時間〜約2時間、約2時間〜約4時間、約4時間〜約6時間、もしくは約6時間〜約8時間、またはそれより後に、少なくとも約10%、少なくとも約20%、少なくとも約30%、少なくとも約40%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、もしくは少なくとも約90%、またはそれより多く低下させるために有効な量で、投与する。一部の実施形態では、対象ALDH作用剤は、毒性があるアルコールまたはアルデヒドのレベルを無毒性レベルまで、ALDH作用剤を投与した後の約5分間以内〜約15分間、約15分間〜約30分間、約30分間〜1時間、約1時間〜約2時間、約2時間〜約4時間、約4時間〜約6時間、もしくは約6時間〜約8時間、またはそれより後に低下させるために有効な量で、投与する。
例として、対象ALDH作用剤は、過剰なアルコール(例えばエタノール)消費後に個体に投与し、個体におけるアセトアルデヒドのレベルは、ALDH作用剤を用いた治療前の個体におけるアルコールまたはアルデヒドのレベルと比較して、少なくとも約10%、少なくとも約20%、少なくとも約30%、少なくとも約40%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、もしくは少なくとも約90%、またはそれより多く低下する。一部の実施形態では、対象ALDH作用剤は、アセトアルデヒドのレベルを、ALDH作用剤を投与した後の約5分間以内〜約15分間、約15分間〜約30分間、約30分間〜1時間、約1時間〜約2時間、約2時間〜約4時間、約4時間〜約6時間、もしくは約6時間〜約8時間、またはそれより後に、少なくとも約10%、少なくとも約20%、少なくとも約30%、少なくとも約40%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、もしくは少なくとも約90%、またはそれより多く低下させるために有効な量で、投与する。
本発明は、有効量の対象ALDH作用剤を投与することを一般に含む、アルデヒドの毒性を減少させる方法を提供する。一部の実施形態では、有効量のALDH作用剤とは、アルデヒドの毒性の1つまたは複数の症状を軽減させるために有効な量である。例えば、一部の実施形態では、有効量のALDH作用剤とは、例えば、頭痛、脱水、疲労、嘔気、嘔吐、下痢、脱力感、不安、被刺激性、羞明、音恐怖などを含めた、過剰なエタノール消費の1つまたは複数の症状を軽減させるために有効な量である。
例として、対象ALDH作用剤は、毒性レベルのアルデヒド(例えば過剰なエタノール消費後)を有する個体に投与し、個体における毒性があるアルデヒドレベルは、ALDH作用剤を用いた治療前の個体におけるアルデヒドのレベルと比較して、少なくとも約10%、少なくとも約20%、少なくとも約30%、少なくとも約40%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、もしくは少なくとも約90%、またはそれより多く低下する。一部の実施形態では、対象ALDH作用剤は、毒性があるアルデヒドレベルを、ALDH作用剤を投与した後の約5分間以内〜約15分間、約15分間〜約30分間、約30分間〜1時間、約1時間〜約2時間、約2時間〜約4時間、約4時間〜約6時間、もしくは約6時間〜約8時間、またはそれより後に、少なくとも約10%、少なくとも約20%、少なくとも約30%、少なくとも約40%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、もしくは少なくとも約90%、またはそれより多く低下させるために有効な量で、投与する。一部の実施形態では、対象ALDH作用剤は、毒性があるアルデヒドレベルを無毒性レベルまで、ALDH作用剤を投与した後の約5分間以内〜約15分間、約15分間〜約30分間、約30分間〜1時間、約1時間〜約2時間、約2時間〜約4時間、約4時間〜約6時間、もしくは約6時間〜約8時間、またはそれより後に低下させるために有効な量で、投与する。
一部の実施形態では、対象ALDH作用剤は、上述のように、例えば過剰なエタノール消費後に、エタノールおよびアルデヒドの両方のレベルを低下させる。
別の例として、対象ALDH作用剤は、メタノールまたはエチレングリコールモノメチルエーテルの毒性レベルを有する個体に投与し、メタノールまたはエチレングリコールモノメチルエーテルの毒性レベルは、ALDH作用剤を用いた治療前の個体におけるメタノールまたはエチレングリコールモノメチルエーテルのレベルと比較して、少なくとも約10%、少なくとも約20%、少なくとも約30%、少なくとも約40%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、もしくは少なくとも約90%、またはそれより多く低下する。一部の実施形態では、対象ALDH作用剤は、毒性があるメタノールまたはエチレングリコールモノメチルエーテルのレベルを、ALDH作用剤を投与した後の約5分間以内〜約15分間、約15分間〜約30分間、約30分間〜1時間、約1時間〜約2時間、約2時間〜約4時間、約4時間〜約6時間、もしくは約6時間〜約8時間、またはそれより後に、少なくとも約10%、少なくとも約20%、少なくとも約30%、少なくとも約40%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、もしくは少なくとも約90%、またはそれより多く低下させるために有効な量で、投与する。一部の実施形態では、対象ALDH作用剤は、毒性があるメタノールまたはエチレングリコールモノメチルエーテルのレベルを無毒性レベルまで、ALDH作用剤を投与した後の約5分間以内〜約15分間、約15分間〜約30分間、約30分間〜1時間、約1時間〜約2時間、約2時間〜約4時間、約4時間〜約6時間、もしくは約6時間〜約8時間、またはそれより後に低下させるために有効な量で、投与する。
別の例として、対象ALDH作用剤は、薬物毒性、例えば、薬物(例えば、製薬化合物、違法薬物など)を摂取、吸収、または吸入した後に毒性レベルのアルデヒドを示す個体に投与する。一部の実施形態では、アルデヒドは、薬物の摂取、吸収、または吸入後に、身体内における薬物の代謝によって生成される。アルデヒドの毒性レベルは、ALDH作用剤を用いた治療前の個体におけるアルデヒドのレベルと比較して、少なくとも約10%、少なくとも約20%、少なくとも約30%、少なくとも約40%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、もしくは少なくとも約90%、またはそれより多く低下する。一部の実施形態では、対象ALDH作用剤は、毒性があるアルデヒドレベルを、ALDH作用剤を投与した後の約5分間以内〜約15分間、約15分間〜約30分間、約30分間〜1時間、約1時間〜約2時間、約2時間〜約4時間、約4時間〜約6時間、もしくは約6時間〜約8時間、またはそれより後に、少なくとも約10%、少なくとも約20%、少なくとも約30%、少なくとも約40%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、もしくは少なくとも約90%、またはそれより多く低下させるために有効な量で、投与する。一部の実施形態では、対象ALDH作用剤は、毒性があるアルデヒドレベルを無毒性レベルまで、ALDH作用剤を投与した後の約5分間以内〜約15分間、約15分間〜約30分間、約30分間〜1時間、約1時間〜約2時間、約2時間〜約4時間、約4時間〜約6時間、もしくは約6時間〜約8時間、またはそれより後に低下させるために有効な量で、投与する。
サルソリノールレベルを低下させる方法
本発明は、個体に有効量の対象ALDH作用剤を投与することを一般に含む、個体においてサルソリノールレベルを低下させる方法を提供する。サルソリノール(1−メチル−6,7−ジヒドロキシ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキオノリン)は、ドーパミンとアセトアルデヒドとの縮合生成物である。アセトアルデヒドはエタノールの代謝産物である。血漿サルソリノールレベルは、アルコール依存症でない人よりもアルコール依存症の人で高い。サルソリノールレベルの低下は、アルコール嗜癖の軽減に有用である。
一部の実施形態では、有効量の対象ALDH作用剤は、それを必要としている個体に、過剰なアルコール(例えばエタノール)消費後に投与し、有効量は、ALDH作用剤を用いた治療前の個体におけるサルソリノールレベルと比較して、個体におけるサルソリノールのレベルを、少なくとも約10%、少なくとも約20%、少なくとも約30%、少なくとも約40%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、もしくは少なくとも約90%、またはそれより多く低下させることをもたらす。一部の実施形態では、有効量の対象ALDH作用剤は、それを必要としている個体に、任意の時点で投与する(例えば、必ずしも過剰なアルコール消費後ではない)。一部の実施形態では、対象ALDH作用剤は、サルソリノールレベルを、ALDH作用剤を投与した後の約5分間以内〜約15分間、約15分間〜約30分間、約30分間〜1時間、約1時間〜約2時間、約2時間〜約4時間、約4時間〜約6時間、もしくは約6時間〜約8時間、またはそれより後に、少なくとも約10%、少なくとも約20%、少なくとも約30%、少なくとも約40%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、もしくは少なくとも約90%、またはそれより多く低下させるために有効な量で、投与する。これらの実施形態の一部では、個体とは、アルコール依存症を診断された者である。アルコール依存症の症状および診断は、例えば、EnochおよびGoldman(2002)American Family Physician、65:441に記載されている。
糖尿病の治療方法
本発明は、それを必要としている個体に有効量の対象ALDH作用剤を投与することを一般に含む、糖尿病の治療方法を提供する。一部の実施形態では、糖尿病を治療するための対象方法は、糖尿病によってもたらされる障害、例えば、糖尿病性腎症、糖尿病性神経障害などの治療を提供する。
一部の実施形態では、対象ALDH作用剤は、個体における血中グルコースレベルを低下させる、例えば、個体における血中グルコースレベルを、作用剤を用いた治療が存在しない場合の血中グルコースレベルと比較して、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約40%、または少なくとも約50%低下させるために有効な量で、投与する。一部の実施形態では、有効量のALDH作用剤とは、血中グルコースレベルを正常な範囲まで低下させるために有効な量である。正常な絶食血中グルコースレベルは、典型的には、食事前に約70mg/dL〜約110mg/dLの範囲である。食事の2時間後の正常な血中グルコースレベルは、通常は約120mg/dL未満である。経口グルコース負荷試験(約75gのグルコースを含む糖溶液を飲み、その後、糖溶液を飲んだ後の様々な時点で血中グルコースレベルを測定することを含む)中の正常な血中グルコースレベルには、糖溶液を飲んだ2時間後に140mg/dL未満、および糖溶液を飲んだ0〜2時間後の間のすべての読取値が200mg/dL未満であることが含まれる。また、血中グルコースレベルは時々mmol/Lでも表す。正常な血中グルコースレベルは一般に約4mmol/L〜8mmol/Lである。正常な血中グルコースレベルは、一般に、食事の90分後に約10mmol/L未満であり、食事前に約4mmol/L〜約7mmol/Lである。
一部の実施形態では、対象治療方法は、対象ALDH作用剤を投与すること、および糖尿病を治療するための少なくとも第2の治療剤(例えばインスリン)を同時投与することを含む。本発明での使用に適したインスリンには、それだけには限定されないが、レギュラーインスリン、セミレンテ、NPH、レンテ、プロタミン亜鉛インスリン(PZI)、ウルトラレンテ、インスリングラルギン、インスリンアスパルト、アシル化インスリン、単量体インスリン、超活性インスリン、肝選択的インスリン、および任意の他のインスリン類似体または誘導体、ならびに前述の任意のものの混合物が含まれる。本発明での使用に適したインスリンには、それだけには限定されないが、米国特許第4,992,417号;第4,992,418号;第5,474,978号;第5,514,646号;第5,504,188号;第5,547,929号;第5,650,486号;第5,693,609号;第5,700,662号;第5,747,642号;第5,922,675号;第5,952,297号;および第6,034,054号;ならびに公開PCT出願WO00/121197;WO09/010645;およびWO90/12814に開示されているインスリン形態が含まれる。インスリン類似体には、それだけには限定されないが、超活性インスリン類似体、単量体インスリン、および肝特異的インスリン類似体が含まれる。
骨粗鬆症の治療方法
本発明は、それを必要としている個体に有効量の対象ALDH作用剤を投与することを一般に含む、骨粗鬆症の治療方法を提供する。一部の実施形態では、「有効量」のALDH作用剤とは、個体において骨密度を増加させるために有効な量である。他の実施形態では、「有効量」のALDH作用剤とは、骨密度の損失速度を減少させるために有効な量である。
治療に適した対象
対象ALDH作用剤を用いた治療に適した対象には、上述の状態を患っている個体;上述の状態を発生するリスクのある個体;対象ALDH作用剤以外の薬剤で上述の状態の治療を受けたが、そのような治療に応答しなかった個体、または最初はそのような治療に応答したが、後に再発した個体;上述の状態について対象ALDH作用剤以外の薬剤を用いた治療に不応性の個体;および上述の状態について対象ALDH作用剤以外の薬剤を用いた治療を耐用できない個体が含まれる。対象化合物を用いた治療に適した対象には、上述の状態が診断された個体が含まれる。
ALDH作用剤を投与することを含む方法
対象ALDH作用剤の投与を含む対象治療方法は、酸化的ストレスに関連するまたはそれから生じる障害または状態;ニトログリセリン非感受性に関連する障害または状態;毒性レベルのエチルアルコール、アルデヒド、メタノール、エチレングリコールモノメチルエーテル、生体または異種アルデヒドなどに関連する障害または状態;ならびに心臓の疾患および状態、例えば、冠動脈疾患、狭心症などを含めた、上述の様々な状態の治療に適している。一部の実施形態では、個体は、図1Aに示すアミノ酸配列を有するALDH2をコードしているALDH2対立遺伝子に対してホモ接合性のヒトである。他の実施形態では、個体は、図1Bに示すE487K変異体を有するALDH2をコードしている、1つまたは2つのALDH22対立遺伝子を保有するヒトである。
東アジア人口の約40%が半優性のALDH22対立遺伝子を保有する。そのような個体は、顔面紅潮、嘔気、および頻脈のうちの1つまたは複数が含まれる、エタノール消費に対する応答によって特徴づけることができる。さらに、ALDH22個体は、狭心症および冠動脈疾患などの障害においてニトログリセリン治療に対する応答性も低い。ALDH22対立遺伝子に対してヘテロ接合性またはホモ接合性である個体は、対象ALDH作用剤の投与を含む対象方法を用いた治療に適している。
虚血性ストレスに関連する状態の治療方法
対象ALDH作用剤を用いた治療に適した対象には、心臓手術を受ける予定のある個体または心臓手術を受けた個体;脳卒中を経験したことがある個体;脳外傷を患った個体;長時間手術を受ける個体;心筋梗塞(例えば急性心筋梗塞)を患った個体;脳血管疾患を患っている個体;脊髄傷害を有する個体;くも膜下出血を有する個体;および臓器移植を受ける個体が含まれる。対象ALDH作用剤を用いた治療に適した対象にはまた、虚血性肢障害、例えば、1型または2型糖尿病から生じるものを有する個体も含まれる。
急性のフリーラジカル関連疾患の治療方法
対象ALDH作用剤を用いた治療に適した対象には、癲癇発作を持つまたは経験したことがある個体;UV曝露から生じる皮膚損傷を有する個体;皮膚の光損傷を有する個体;急性熱皮膚火傷傷害を有する個体;および組織過酸素症を患っている個体が含まれる。
慢性のフリーラジカル関連疾患の治療方法
対象ALDH作用剤を用いた治療に適した対象には、アルツハイマー病、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症、または他の神経変性疾患を診断された個体;アテローム性動脈硬化症を有する個体;食道癌を有する個体;頭頸部扁平細胞癌を有する個体;および上気道消化管癌を有する個体が含まれる。
心状態の治療方法
対象ALDH作用剤を用いた治療に適した対象には、狭心症を有する個体;心不全を有する個体;狭心症または心不全の治療においてニトログリセリンに対する非感受性を示す個体;高血圧を有する個体;および心疾患を有する個体が含まれる。
解毒方法
対象ALDH作用剤を用いた治療に適した対象には、毒性があるアルデヒドレベル、例えば、毒性化合物の摂取、毒性化合物の吸入、毒性レベルの化合物の摂取もしくは吸入、または正常な代謝中のアルデヒドの生成によるものを有する個体が含まれる。そのような個体には、それだけには限定されないが、エタノール、メタノール、エチレングリコールモノメチルエーテル、または他の異種もしくは生体アルデヒド化合物を摂取または吸入した個体が含まれる。例えば、そのような個体には、殺虫剤、殺真菌剤、または他のそのような化合物を摂取または吸入した個体;過剰なレベルのエタノールを消費した個体などが含まれる。
糖尿病の治療方法
対象ALDH作用剤を用いた治療に適した対象には、1型または2型糖尿病を有する個体が含まれる。治療に適した対象には、1型真性糖尿病を診断された個体が含まれ、そのような個体には、約126mg/dLを超える絶食血中グルコースレベルを有する者が含まれる。そのような個体には、2時間のグルコース負荷試験(75gの無水グルコース、経口)後に約200mg/dLを超える血中グルコースレベルを有する者が含まれる。治療に適した対象には、2型糖尿病を診断された個体;未だ2型糖尿病を診断されていないが、2型糖尿病を発症するリスクのある個体、例えば、25を超える体重指数(キログラムの体重を身長(メートル)の二乗で除算)を有する個体、例えば、約25〜約27、約27〜約30、または30を超える体重指数を有する個体が含まれる。
本発明は、その具体的な実施形態を参照しながら記載したが、当業者には、本発明の真の精神および範囲から逸脱せずに、様々な変更を行ってもよく、等価物で置き換えてもよいことを理解されよう。さらに、本発明の特定の状況、材料、組成物、方法、方法ステップまたは複数のステップ、目的、精神および範囲に適応するために、多くの変形を行い得る。すべてのそのような変形が、本明細書に添付の特許請求の範囲内にあることを意図する。

Claims (24)

  1. 下記式I:
    [式中、R、R、およびRのそれぞれは、H;ハロ;置換または非置換のフェニル基;脂肪族基、アルキル基;置換アルキル基;アルケニル基;アルキニル基;置換または非置換の環状基;置換または非置換の複素環基;置換または非置換のアリール基;および置換または非置換のヘテロアリール基から独立して選択され;
    AはCまたはSであり、A=Cである場合はa=1であり、A=Sである場合はa=2であり;
    ArおよびArは、置換アリール基、非置換アリール基、置換ヘテロアリール基、および非置換ヘテロアリール基から独立して選択される]
    で表される化合物、又はそのプロドラッグ、製薬上許容される塩、類似体、もしくは誘導体。
  2. 前記Arが、独立して、下記式:
    で表され、R〜Rがそれぞれ、H;ハロ;置換または非置換のフェニル基;脂肪族基、アルキル基;置換アルキル基;アルケニル基;アルキニル基;置換または非置換の環状基;置換または非置換の複素環基;置換または非置換のアリール基;および置換または非置換のヘテロアリール基から独立して選択される、請求項1に記載の化合物。
  3. 前記Arが、独立して、置換または非置換の複素環基、例えば、置換または非置換のピリジン、チアゾール、イミダゾール、チオフェン、キノリン、イソキノリン、またはフラン基である、請求項1に記載の化合物。
  4. 前記Arが独立して置換ピリジンオキシドである、請求項1に記載の化合物。
  5. 前記置換ピリジンオキシドが、
    から選択され、R〜R12がそれぞれ、独立して、H;ハロ(例えば、ブロモ、フルオロ、クロロ、ヨード);脂肪族基;アルキル基;置換アルキル基;アルケニル基;アルキニル基;置換または非置換の環状基;エーテル;置換または非置換のアミン;エステル;およびアミド基から選択される、請求項4に記載の化合物。
  6. 下記式Ia:
    [式中、XおよびXは、それぞれ独立して、H、C、N、O、またはハロゲンであり;
    ・・・(点線)は任意選択の結合であり;
    zは、整数0、1、または2であり、ただし、1)X=ハロゲンであり、・・・が結合でない場合は、z=0であり、2)z=0である場合、X=Oであり、・・・は結合ではなく、1つまたは複数の酸素原子(X)が存在し、酸素はメチル基と結合しており;
    nは整数0または1であり;
    yは整数0または1であり;
    A=CまたはSであり、A=Cである場合はa=1であり、A=Sである場合はa=2であり;
    Arは、独立して、以下から選択される式の置換ピリジンオキシドであり:
    〜R12はそれぞれ、H;ハロ;脂肪族基;アルキル基;置換アルキル基;アルケニル基;アルキニル基;置換または非置換の環状基;エーテル;置換または非置換のアミン;エステル;およびアミド基から独立して選択される]で表される、請求項1に記載の化合物。
  7. 下記式II:
    [式中、XおよびXは、それぞれ独立して、H、C、N、O、またはハロゲン(例えば、F、Br、Cl、もしくはI)であり、nは整数0または1であり、yは整数0または1であり;
    ・・・(点線)は任意選択の結合であり、zは、整数0、1、または2であり;
    AはCまたはSであり、A=Cである場合はa=1であり、A=Sである場合はa=2であり;
    Arは、非置換もしくは置換のアリール基、置換ヘテロアリール基、または非置換ヘテロアリール基であり;
    〜Rはそれぞれ、H;ハロ;置換または非置換のフェニル基;脂肪族基、アルキル基;置換アルキル基;アルケニル基;アルキニル基;置換または非置換の環状基;置換または非置換の複素環基;置換または非置換のアリール基;および置換または非置換のヘテロアリール基から独立して選択される]
    で表される化合物、又はそのプロドラッグ、製薬上許容される塩、類似体、もしくは誘導体。
  8. 前記Arが置換ピリジンオキシドである、請求項7に記載の化合物。
  9. 前記置換ピリジンオキシドが、以下式:
    [式中、R〜R12はそれぞれ、H;ハロ;脂肪族基;アルキル基;置換アルキル基;アルケニル基;アルキニル基;置換または非置換の環状基;エーテル;置換または非置換のアミン;エステル;およびアミド基から独立して選択される]。
    から選択される、請求項8に記載の化合物。
  10. 下記式a:
    [式中、R〜Rはそれぞれ、H;ハロ;脂肪族基;アルキル基;置換アルキル基;アルケニル基;アルキニル基;置換または非置換の環状基;エーテル;置換または非置換のアミン;エステル;およびアミド基から独立して選択される]
    で表される化合物、又はそのプロドラッグ、製薬上許容される塩、類似体、もしくは誘導体。
  11. から選択される構造を有する、請求項10に記載の化合物、またはそのプロドラッグ、製薬上許容される塩、類似体、もしくは誘導体。
  12. 下記式b:
    [式中、R〜Rはそれぞれ、H;ハロ;脂肪族基;アルキル基;置換アルキル基;アルケニル基;アルキニル基;置換または非置換の環状基;エーテル;置換または非置換のアミン;エステル;およびアミド基から独立して選択される]
    で表される化合物、又はそのプロドラッグ、製薬上許容される塩、類似体、もしくは誘導体。
  13. から選択される構造を有する、請求項12に記載の化合物、またはそのプロドラッグ、製薬上許容される塩、類似体、もしくは誘導体。
  14. 下記式c:
    [式中、R〜Rはそれぞれ、それだけには限定されないが、H;ハロ(例えば、ブロモ、フルオロ、クロロ、ヨード);脂肪族基;アルキル基;置換アルキル基;アルケニル基;アルキニル基;置換または非置換の環状基;エーテル;置換または非置換のアミン;エステル;およびアミド基などの基から独立して選択される]
    で表される化合物、又はそのプロドラッグ、製薬上許容される塩、類似体、もしくは誘導体。
  15. から選択される構造を有する、請求項14に記載の化合物、またはそのプロドラッグ、製薬上許容される塩、類似体、もしくは誘導体。
  16. a)請求項1、7、10、12および14のうちの一項に記載の化合物;および
    b)製薬上許容される賦形剤
    を含む薬剤組成物。
  17. 個体に有効量の請求項16に記載の薬剤組成物を投与することを含む、それを必要としている個体において虚血性ストレス状態を治療する方法。
  18. 虚血状態が心虚血または脳卒中である、請求項17に記載の方法。
  19. 薬剤組成物を、筋肉内、静脈内、皮下、および経口から選択される経路によって投与する、請求項17に記載の方法。
  20. 個体がALDH22対立遺伝子を有する、請求項17に記載の方法。
  21. 個体に有効量の請求項16に記載の薬剤組成物を投与することを含む、それを必要としている個体において急性または慢性のフリーラジカル関連疾患を治療する方法。
  22. 薬剤組成物を、筋肉内、静脈内、皮下、および経口から選択される経路によって投与する、請求項21に記載の方法。
  23. 個体がALDH22対立遺伝子を有する、請求項21に記載の方法。
  24. 個体に有効量の請求項16に記載の組成物を投与することを含み、化合物が、異種アルデヒドまたは生体アルデヒドである、個体において毒性レベルで存在するアルデヒドのレベルを毒性レベル未満まで低下させる方法。
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