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JP2012069459A - 撮像装置 - Google Patents

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JP2012069459A JP2010214959A JP2010214959A JP2012069459A JP 2012069459 A JP2012069459 A JP 2012069459A JP 2010214959 A JP2010214959 A JP 2010214959A JP 2010214959 A JP2010214959 A JP 2010214959A JP 2012069459 A JP2012069459 A JP 2012069459A
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JP2010214959A
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Minoru Aragaki
実 新垣
Toru Hirohata
徹 廣畑
Hiroyuki Yamashita
博行 山下
Wataru Akahori
亘 赤堀
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Hamamatsu Photonics KK
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Abstract

【課題】高感度で高解像度の撮像を行うことができる撮像装置を提供する。
【解決手段】撮像装置1は、真空容器10、支持基板11、アンテナ層12、光電変換層13、マイクロチャネルプレート14、蛍光層15および光ファイバ束16を備える。アンテナ層12は、光を通過させる複数の孔部120を有し、光入射時に表面プラズモン共鳴を発生させる周期的構造が主面に形成され、光入射時の表面プラズモン共鳴により孔部120で近接場光Lを発生させる。光電変換層13は、アンテナ層12の孔部120で発生した近接場光Lを入力して光電子eを発生させる。マイクロチャネルプレート14は、各々入力した電子を増倍する複数のチャネルを有し、アンテナ層12の複数の孔部120それぞれに対応して複数のチャネルのうちの何れかのチャネルが配置されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、光電変換層および電子増倍部を備える撮像装置に関するものである。
高感度の撮像を行うことができる撮像装置として、光電変換層および電子増倍部(例えばマイクロチャネルプレート)を真空容器内に備える構成のものが知られている(特許文献1,2)。
図11は、従来の撮像装置100の構成を模式的に示す断面図である。この撮像装置100は、真空容器10、支持基板11、光電変換層13、マイクロチャネルプレート14、蛍光層15および光ファイバ束16を備える。真空容器10、支持基板11および光ファイバ束16は、内部を真空に維持することができ、その内部に光電変換層13、マイクロチャネルプレート14および蛍光層15を内包する。光電変換層13は、支持基板11の一方の主面(真空側の面)に設けられている。蛍光層15は、光ファイバ束16の一方の主面(真空側の面)に設けられている。
マイクロチャネルプレート14に設けられた電極14aは、光電変換層13に対向して設けられている。マイクロチャネルプレート14に設けられた電極14bは、蛍光層15に対向して設けられている。これらの間に所定の電圧が印加されていて、光電変換層13に対して電極13aが正の電圧とされ、電極13aに対して電極13bが正の電圧とされ、また、電極13bに対して蛍光層15が正の電圧とされる。
例えばガラスからなる透明な支持基板11を透過した入射光が光電変換層13に到達すると、光電変換層13において、その入射光の光子が吸収されて、光電子eが発生する。光電子eの発生量は、入射光強度に応じたものである。光電変換層13で発生した光電子eは、光電変換層13内で拡散した後、マイクロチャネルプレート14に対向する光電変換層13の主面に到達し、その主面から真空中へ放出される。放出された光電子は、光電変換層13と電極14aとの間の電界により加速されてマイクロチャネルプレート14に到達する。
マイクロチャネルプレート14は、各々入力した電子を増倍する複数のチャネルを有している。マイクロチャネルプレート14に到達した光電子の一部は、マイクロチャネルプレート14の何れかのチャネル内に入力される。マイクロチャネルプレート14のチャネル内に入力された光電子は該チャネルの内壁に衝突して、その衝突に伴い2次電子が発生する。電極13aと電極13bとの間の電界により、これらの電子はマイクロチャネルプレート14のチャネルの内壁で衝突を繰り返し、その衝突の度に増倍される。
その増倍された電子は、マイクロチャネルプレート14のチャネルから放出され、電極14bと蛍光層15との間の電荷により加速されて蛍光層15に到達する。蛍光層15に電子が到達すると、その電子の量に応じた強度の蛍光が発生する。蛍光層15で発生した蛍光は、光ファイバ束16により導かれて、外部へ出力される。光ファイバ束16を介して観察される蛍光像は、支持基板11に入射する光の強度分布を表す2次元画像である。
なお、光ファイバ束16は、ファイバオプティカルプレートとも呼ばれ、複数の光ファイバが並列配置されて束ねられたもので、全体的に平板形状を有しており、当該平板の一方の主面から他方の主面へ光ファイバ毎に光を導くことができる。光ファイバ16に替えてガラス板が用いられてもよく、この場合には、蛍光層15で発生した蛍光は、ガラス板を介して外部から観察され得る。
特開平06−295690号公報 特開平10−172458号公報
しかしながら、上記のような撮像装置100では、光電変換層13の或る領域(図11中の位置A,B)で発生した光電子の大部分は、マイクロチャネルプレート14の何れかのチャネルに入力されて増倍される。しかし、光電変換層13の他の或る領域(図11中の位置a,b)で発生した光電子の大部分は、マイクロチャネルプレート14の入力面におけるチャネル間の壁の部分に到達し、チャネルにおいて増倍されず、信号として出力されない。
一般的に、マイクロチャネルプレート14の入力面における開口率(チャネル入力部分の割合)は60%〜70%であるので、光電変換層13で発生した光電子のうち30%〜40%のものはマイクロチャネルプレート14により増倍されず信号として出力されない。また、一般的に、光電変換層13における光電変換量子効率は20%程度であるので、マイクロチャネルプレート14の入力面における開口率を考慮した実効的な光電変換量子効率は12%〜14%にすぎない。マイクロチャネルプレート14で電子を幾ら増倍しても、マイクロチャネルプレート14入力前に失われた入射光の情報を得ることはできない。
また、光電変換層13で発生した光電子は、光電変換層13内で拡散した後に光電変換層13から真空中へ出力され、電界によって加速されてマイクロチャネルプレート14に入力される。このことから、光電変換層13の或る領域(図11中の位置b)で発生した光電子は、マイクロチャネルプレート14の複数のチャネルに入力される可能性がある。このことは、撮像により得られる像の解像度の低下の一因となる。
本発明は、上記問題点を解消する為になされたものであり、高感度で高解像度の撮像を行うことができる撮像装置を提供することを目的とする。
本発明の撮像装置は、(1) 各々厚さ方向に光を通過させる複数の孔部を有し、光入射時に表面プラズモン共鳴を発生させる周期的構造が主面に形成され、光入射時の表面プラズモン共鳴により複数の孔部それぞれで近接場光を発生させるアンテナ層と、(2) アンテナ層の複数の孔部それぞれで発生した近接場光を入力して光電子を発生させる光電変換層と、(3) 各々入力した電子を増倍する複数のチャネルを有し、アンテナ層の複数の孔部それぞれに対応して複数のチャネルのうちの何れかのチャネルが配置され、アンテナ層の各孔部で発生した近接場光に因り光電変換層で発生した光電子を該孔部に対応するチャネルで増倍する電子増倍部と、(4) 電子増倍部の複数のチャネルそれぞれにより増倍された後の電子の量を検出する検出部と、を備えることを特徴とする。
本発明の撮像装置は、電子増倍部に対向する光電変換層の主面において、アンテナ層の各孔部で発生した近接場光に因り発生した光電子を出力する領域を除く領域に、光電子の放出を抑制する光電子放出抑制部が設けられているのが好適である。本発明の撮像装置は、アンテナ層の主面において、複数の孔部のうち隣り合う2つの孔部の間に、表面プラズモンをブラッグ反射させるブラッグ反射部が設けられているのが好適である。また、電子増倍部がマイクロチャネルプレートを含むものであってもよいし、電子増倍部が固体撮像素子を含むものであってもよい。
本発明の撮像装置は、高感度で高解像度の撮像を行うことができる
第1実施形態の撮像装置1の構成を模式的に示す断面図である。 アンテナ層12の平面形状の例を示す平面図である。 第2実施形態の撮像装置2の構成を模式的に示す断面図である。 第3実施形態の撮像装置3の構成を模式的に示す断面図である。 第3実施形態の撮像装置3のアンテナ層12Aの断面図である。 第4実施形態の撮像装置4の構成を模式的に示す断面図である。 撮像装置製造方法を説明する図である。 撮像装置製造方法を説明する図である。 撮像装置製造方法を説明する図である。 撮像装置製造方法を説明する図である。 従来の撮像装置100の構成を模式的に示す断面図である。
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態の撮像装置1の構成を模式的に示す断面図である。この撮像装置1は、真空容器10、支持基板11、アンテナ層12、光電変換層13、マイクロチャネルプレート14、蛍光層15および光ファイバ束16を備える。真空容器10、支持基板11および光ファイバ束16は、内部を真空に維持することができ、その内部にアンテナ層12、光電変換層13、マイクロチャネルプレート14および蛍光層15を内包する。アンテナ層12および光電変換層13は、支持基板11の一方の主面(真空側の面)に設けられている。蛍光層15は、光ファイバ束16の一方の主面(真空側の面)に設けられている。
マイクロチャネルプレート14に設けられた電極14aは、光電変換層13に対向して設けられている。マイクロチャネルプレート14に設けられた電極14bは、蛍光層15に対向して設けられている。これらの間に所定の電圧が印加されていて、光電変換層13に対して電極13aが正の電圧とされ、電極13aに対して電極13bが正の電圧とされ、また、電極13bに対して蛍光層15が正の電圧とされる。
アンテナ層12は、各々厚さ方向に光を通過させる複数(図1では図示簡便化のため3個)の孔部120を有し、光入射時に表面プラズモン共鳴を発生させる周期的構造が主面に形成され、光入射時の表面プラズモン共鳴により複数の孔部120それぞれで近接場光Lを発生させることができる。アンテナ層12は、導電性の材料を含んでいる。含まれる導電性の材料としては、Al、Ag、Au等が好ましいが、これ以外であってもよい。
アンテナ層12の複数の孔部120は、任意の開口形状であってよく、例えば円形でも矩形でもよい。アンテナ層12の複数の孔部120は、開口形状が互いに共通であり、1次元または2次元に周期的にアレイ配置されている。アンテナ層12の孔部120の開口形状の最短幅は入射光の波長より短く、これにより、孔部120で近接場光Lを効率的に発生させることができる。なお、アンテナ層12の孔部120は、近接場光Lを発生させ通過させるためのものであるので、物理的に貫通した孔に限られるものではなく、光学的な窓であってもよい。
アンテナ層12は、表面プラズモン共鳴を発生させる周期的構造として、何れかの主面上に凸部と凹部との繰り返し構造を有している。アンテナ層12の複数の孔部120それぞれは、その周期的構造において凹部が位置すべき位置に存在する。凸部と凹部との繰り返しからなる周期的構造の平面形状は、孔部120の開口形状に応じたものとされる。
図2は、アンテナ層12の平面形状の例を示す平面図である。図2(a)に示される例では、各孔部120の開口形状は円形であり、各孔部120の周囲に形成された周期的構造は、複数の凸部121が同心円状に配置され、凸部121間に凹部が同心円状に配置されたものである。図2(b)に示される例では、各孔部120の開口形状は矩形であり、各孔部120の周囲に形成された周期的構造は、複数の凸部121が中心位置を共通にする矩形に配置され、凸部121間に凹部が配置されたものである。また、図2(c)に示される例のように、各孔部120の開口形状は円形であり、周期的構造は複数の孔部120の周期的配置によるものであってもよい。
アンテナ層12の周期的構造の当該周期Λは、入射光の波長λに応じて適宜設定される。ここで、波長λ(=2πc/ω)の光がアンテナ層12に対して略垂直に入射する場合を考える。cは真空中での光速であり、ωは入射光の角周波数である。この場合、アンテナ層12の周期的構造の周期Λが以下の式(1)を満たせば、波長λの光の入射によりアンテナ層12に表面プラズモン共鳴が高効率に発生する。εaはアンテナ層12と接する誘電体の比誘電率であって、真空の場合にはεa=1である。εmetalはアンテナ層12の比誘電率であって、εmetal>0である。また、mは自然数である。よって、以下の式(2)が導き出せる。
Figure 2012069459
Figure 2012069459
式(2)によれば、波長λの光の入射によりアンテナ層12において表面プラズモン共鳴を高効率に発生させるには、アンテナ層12における周期Λを波長λより短くする必要がある。このことから、アンテナ層12の孔部120の最短幅は波長λより短くする必要があることがわかる。
光電変換層13は、アンテナ層12の複数の孔部120それぞれで発生した近接場光Lを入力して光電子eを発生させる。光電変換層13は、例えばp型GaAs半導体からなり、この場合には、波長200nm〜930nmの範囲にある光を吸収して光電子eを発生させることができる。光電変換層13は、GaAs半導体の他、他の単結晶半導体やアルカリアンチモナイドからなるものであってもよい。
マイクロチャネルプレート14は、各々入力した電子を増倍する複数のチャネルを有する。アンテナ層12の複数の孔部120それぞれに対応して複数のチャネルのうちの何れかのチャネルが配置されている。マイクロチャネルプレート14は、アンテナ層12の各孔部120で発生した近接場光Lに因り光電変換層13で発生した光電子を、該孔部120に対応するチャネルで増倍することができる。
蛍光層15は、マイクロチャネルプレート14の複数のチャネルそれぞれにより増倍された後の電子の量の空間的分布を蛍光像として検出する検出部として作用する。光ファイバ束16は、蛍光層15で発生した蛍光を外部へ導く。
第1実施形態の撮像装置1は以下のように動作する。例えば硼珪酸ガラスからなる透明な支持基板11を透過した入射光がアンテナ層12に到達すると、アンテナ層12において表面プラズモン共鳴により表面プラズモンPが発生する。そして、アンテナ層12において表面プラズモン共鳴により複数の孔部120それぞれで近接場光Lが発生する。
アンテナ層12の複数の孔部120それぞれで発生した近接場光Lが光電変換層13に入射すると、光電変換層13において、その入射した近接場光Lの光子が吸収されて、光電子eが発生する。光電子eの発生量は、近接場光強度に応じたものである。光電変換層13で発生した光電子eは、光電変換層13内で拡散した後、マイクロチャネルプレート14に対向する光電変換層13の主面に到達し、その主面から真空中へ放出される。放出された光電子は、光電変換層13と電極14aとの間の電界により加速されてマイクロチャネルプレート14に到達する。
マイクロチャネルプレート14に到達した光電子は、マイクロチャネルプレート14の何れかのチャネル内に入力される。マイクロチャネルプレート14のチャネル内に入力された光電子は該チャネルの内壁に衝突して、その衝突に伴い2次電子が発生する。電極13aと電極13bとの間の電界により、これらの電子はマイクロチャネルプレート14のチャネルの内壁で衝突を繰り返し、その衝突の度に増倍される。
その増倍された電子は、マイクロチャネルプレート14のチャネルから放出され、電極14bと蛍光層15との間の電荷により加速されて蛍光層15に到達する。蛍光層15に電子が到達すると、その電子の量に応じた強度の蛍光が発生する。蛍光層15で発生した蛍光は、光ファイバ束16により導かれて、外部へ出力される。光ファイバ束16を介して観察される蛍光像は、支持基板11に入射する光の強度分布を表す2次元画像である。
図11に示された従来の撮像装置100と比較して、第1実施形態の撮像装置1は以下のような効果を奏する。従来の撮像装置100では、光電変換層13の他の或る領域(図11中の位置a,b)で発生した光電子の大部分は、マイクロチャネルプレート14の入力面におけるチャネル間の壁の部分に到達し、チャネルにおいて増倍されず、信号として出力されない。これに対して、第1実施形態の撮像装置1においては、図1に示されるように、マイクロチャネルプレート14は、アンテナ層12の複数の孔部120それぞれに対応して複数のチャネルのうちの何れかのチャネルが配置されていて、アンテナ層12の各孔部120で発生した近接場光Lに因り光電変換層13で発生した光電子を該孔部120に対応するチャネルで増倍することができるので、光電子を高効率に増倍することができる。したがって、第1実施形態の撮像装置1は、実効的な光電変換量子効率を向上させることができる。第1実施形態の撮像装置1は、また、マイクロチャネルプレート14におけるチャネル間のクロストークを減少させることができるので、高解像度の撮像を行うことができる。
(第2実施形態)
図3は、第2実施形態の撮像装置2の構成を模式的に示す断面図である。図1に示された第1実施形態の撮像装置1の構成と比較すると、この図3に示される第2実施形態の撮像装置2は、光電子放出抑制部17を更に備える点で相違している。
光電子放出抑制部17は、マイクロチャネルプレート14に対向する光電変換層13の主面において、アンテナ層12の各孔部120で発生した近接場光Lに因り発生した光電子を出力する領域を除く領域に設けられている。具体的には、光電子放出抑制部17は、マイクロチャネルプレート14に対向する光電変換層13の主面において、電極14aに対向する領域に設けられている。
光電子放出抑制部17は、それが設けられた領域における光電子の真空中への放出を抑制する。光電子放出抑制部17は、仕事関数が比較的高い物質(例えば、金属、カーボンなど)により形成される。光電子放出抑制部17は、アンテナ層12の各孔部120で発生した近接場光Lに由来する光電変換層13における光電子放出に寄与しない領域での光電子放出を抑制することにより、熱などによる暗電流の発生を抑制することができる。
その他の点については、第2実施形態の撮像装置2は、第1実施形態の撮像装置1と同様の動作をし、同様の効果を奏することができる。
(第3実施形態)
図4は、第3実施形態の撮像装置3の構成を模式的に示す断面図である。図3に示された第2実施形態の撮像装置2の構成と比較すると、この図4に示される第3実施形態の撮像装置3は、アンテナ層12に替えてアンテナ層12Aを備える点で相違している。
アンテナ層12Aは、アンテナ層12と同様に、各々厚さ方向に光を通過させる複数の孔部120を有し、光入射時に表面プラズモン共鳴を発生させる周期的構造が主面に形成され、光入射時の表面プラズモン共鳴により複数の孔部120それぞれで近接場光Lを発生させる。加えて、アンテナ層12Aでは、何れかの主面において、複数の孔部120のうち隣り合う2つの孔部120の間に、表面プラズモンPをブラッグ反射させるブラッグ反射部が設けられている。
図5は、第3実施形態の撮像装置3のアンテナ層12Aの断面図である。なお、同図では、図示簡便化のため1個の孔部120の周辺部分が示されている。この図に示されるように、アンテナ層12Aの孔部120の周囲に、表面プラズモン共鳴を発生させるための凸部121および凹部122からなる周期的構造123が形成されている。この周期的構造123の周期はΛである。
また、アンテナ層12Aの表面プラズモン共鳴発生用の周期的構造123の周囲に、表面プラズモンPをブラッグ反射させるブラッグ反射部124が形成されている。ブラッグ反射部124も凸部121および凹部122からなる周期的構造を有する。このブラッグ反射部124の周期をΛとする。ブラッグ反射部124の周期Λは、表面プラズモン共鳴発生用の周期的構造123の周期Λの2分の1の奇数倍に実質的に等しい。これにより、ブラッグ反射部124は、表面プラズモンPをブラッグ反射させることができる。
ブラッグ反射部124は、表面プラズモン共鳴発生用の周期的構造123とともに共通の導電層に形成されていてもよく、この場合、その導電層の周期的構造123が形成される主面に形成されていてもよいし、周期的構造123が形成される主面と反対側の主面に形成されていてもよい。また、ブラッグ反射部124は、表面プラズモン共鳴発生用の周期的構造123が形成される導電層とは別の導電層に形成されてもよい。
このようなアンテナ層12Aでは、光が入射すると、表面プラズモン共鳴発生用の周期的構造123において表面プラズモン共鳴により表面プラズモンPが発生する。この表面プラズモンPは、アンテナ層12Aの表面を伝搬するが、ブラッグ反射部124に到達するとブラッグ反射部124においてブラッグ反射される。したがって、或る孔部120の近傍で発生した表面プラズモンPは、その孔部120における近接場光Lの発生に効果的に寄与することができる。なお、ブラッグ反射部124が設けられていない場合には、或る孔部120の近傍で発生した表面プラズモンPは、その孔部120だけでなく他の孔部においても近接場光Lの発生に寄与し、クロストークの要因となる。本実施形態の撮像装置3は、アンテナ層12Aにブラッグ反射部124が設けられていることにより、クロストークが抑制され、解像度が向上する。
その他の点については、第3実施形態の撮像装置3は、第1実施形態の撮像装置1と同様の動作をし、同様の効果を奏することができる。
(第4実施形態)
図6は、第4実施形態の撮像装置4の構成を模式的に示す断面図である。図1に示された第1実施形態の撮像装置1の構成と比較すると、この図6に示される第4実施形態の撮像装置4は、マイクロチャネルプレート14,蛍光層15および光ファイバ束16に替えて、電子増倍部および検出部を兼ねるものとして固体撮像素子18を備える点で相違している。
光電変換層13と固体撮像素子18との間に所定の電圧が印加されていて、光電変換層13に対して固体撮像素子18が正の電圧とされる。固体撮像素子18は、CCDやCMOSからなるもので、各々入力した電子を増倍する複数のチャネルとして受光部180を有する。アンテナ層12の複数の孔部120それぞれに対応して複数の受光部180のうちの何れかの受光部180が配置されている。固体撮像素子18は、アンテナ層12の各孔部120で発生した近接場光Lに因り光電変換層13で発生した光電子を、該孔部120に対応する受光部180で増倍することができる。そして、固体撮像素子18は、複数の受光部180それぞれにより増倍された後の電子の量に応じた値の信号を出力ピン19から外部へ出力することができる。
第4実施形態の撮像装置4は以下のように動作する。例えば硼珪酸ガラスからなる透明な支持基板11を透過した入射光がアンテナ層12に到達すると、アンテナ層12において表面プラズモン共鳴により表面プラズモンPが発生する。そして、アンテナ層12において表面プラズモン共鳴により複数の孔部120それぞれで近接場光Lが発生する。
アンテナ層12の複数の孔部120それぞれで発生した近接場光Lが光電変換層13に入射すると、光電変換層13において、その入射した近接場光Lの光子が吸収されて、光電子eが発生する。光電子eの発生量は、近接場光強度に応じたものである。光電変換層13で発生した光電子eは、光電変換層13内で拡散した後、固体撮像素子18に対向する光電変換層13の主面に到達し、その主面から真空中へ放出される。放出された光電子は、光電変換層13と固体撮像素子18との間の電界により加速されて固体撮像素子18に到達する。
固体撮像素子18に到達した光電子は、固体撮像素子18の何れかの受光部180に入力される。固体撮像素子18の受光部180に入力された光電子は該受光部180において増倍される。そして、各受光部180で増倍された後の電子の量に応じた値の信号が出力ピン19から外部へ出力される。この出力ピン19から出力される信号は、支持基板11に入射する光の強度分布を表す2次元画像を表す。第4実施形態の撮像装置4は、同様の効果を奏することができる。
(製造方法)
次に、図7〜図10を用いて、第2実施形態の撮像装置2の製造方法の一例について説明する。なお、他の実施形態の撮像装置1,3,4の製造方法は、以下の撮像装置2の製造方法の説明から容易に理解され得る。図示簡便化のために、アンテナ層12の孔部120の個数を1個と、マイクロチャネルプレート14のチャネル数を1個とする。また、アンテナ層12や光電変換層13その他の部材の各組成は一例にすぎない。
第1工程(図7(a))では、光電変換層13となるべきGaAs/AlGaAsへテロ構造がGaAs単結晶基板20上に形成される。すなわち、GaAs単結晶基板20上に、p型AlGaAsエッチストップ層21、p型GaAs光吸収層22、p型AlGaAs窓層23が、順にエピタキシャル成長により形成される。このエピタキシャル成長に際しては、有機金属気層成長法(Metal Organic Vapor Phase Epitaxy: MOVPE)または分子線エピタキシー法(MolecularBeam Epitaxy: MBE)などが用いられる。p型GaAs光吸収層22およびp型AlGaAs窓層23が光電変換層13を構成する。なお、エピタキシャル成長後にp型AlGaAs窓層23上に誘電体層が堆積されてもよい。この誘電体層は、SiO、SiNまたはこれらの積層膜などから構成される。
第1工程に続く第2工程(図7(b))では、アンテナ層12が形成される。アンテナ層12はp型AlGaAs窓層23上に形成される。p型AlGaAs窓層23上に誘電体層が設けられる場合には、アンテナ層12は該誘電体層上に形成される。アンテナ層12は、Al、Ag、Au等の導電性の材料からなる。アンテナ層12は、光リソグラフィ、電子ビームリソグラフィ、ナノインプリントなどの描画技術とエッチング技術、集束イオンビームなどの加工技術とを組み合わせることにより形成される。なお、ブラッグ反射部124を有するアンテナ層12Aも同様にして形成される。
第2工程に続く第3工程(図7(c))では、アンテナ層12上に誘電体層24が形成される。この誘電体層24は、SiO、SiNまたはこれらの積層膜などから構成される。誘電体層24は、アンテナ層12の特性を制御するだけでなく、その後のガラス接着工程でのバインダや、反射防止膜としての効果も考慮される。この誘電体層24は、アンテナ層12の孔部120内部にも存在する。
第3工程に続く第4工程(図8(a))では、誘電体層24に支持基板11が熱圧着により接着される。光電変換層13がp型GaAs半導体からなる場合には、これと熱膨張係数が比較的近い硼珪酸ガラス(例えばコーニング社の7056ガラスなど)の板が支持基板11として好適に用いられる。この支持基板11は、光電変換層13およびアンテナ層12を機械的に支持するとともに、光入射窓としての機能を有する。
第4工程に続く第5工程(図8(b))では、GaAs単結晶基板20が選択エッチングにより除去される。このエッチングに際して、例えばアンモニアと過酸化水素との混合溶液(NHOH+H)がエッチャントとして用いられる。このエッチャントは、GaAsに対するエッチング速度が速いが、AlGaAsに対するエッチング速度が非常に遅い。したがって、このエッチャントによるエッチングで、GaAs単結晶基板20が選択的にエッチングされ、p型AlGaAsエッチストップ層21が露出した時点で自動的にエッチングが停止する。
第5工程に続く第6工程(図8(c))では、p型AlGaAsエッチストップ層21がエッチングにより除去される。このエッチングに際して、例えばフッ酸(HF)などがエッチャントとして用いられる。このエッチャントは、AlGaAsに対するエッチング速度が速いが、GaAsに対するエッチング速度が非常に遅い。したがって、p型AlGaAsエッチストップ層21が選択的にエッチングされ、p型GaAs光吸収層22が露出した時点で自動的にエッチングが停止する。
第6工程に続く第7工程(図9(a))では、p型GaAs光吸収層22の表面に光電子放出抑制部17が形成される。このとき、光リソグラフィおよびエッチングにより、p型GaAs光吸収層22の主面のうち光電子放出部分(孔部120の近傍部分)以外の領域に、光電子放出を生じにくくするための光電子放出抑制部17が形成される。光電子放出抑制部17は、少なくともp型GaAs光吸収層22の主面のうち光電子放出部より仕事関数が高い物質(例えばCrやTiなどの金属、カーボンなど)により形成される。また、光電子放出抑制部17を構成する物質は、p型GaAs光吸収層22の光電子放出部にガスが吸着して仕事関数が変化しないよう、極力ガス放出の少ない物質であることが好ましい。光電子放出抑制部17の開口部の大きさは、アンテナ層12の孔部120の径より大きい。
第7工程に続く第8工程(図9(b))では、p型GaAs光吸収層22に電気的な導通をとるための電極25が真空蒸着により形成される。電極25を構成する物質は、光電子放出抑制部17と同様に、極力ガス放出の少ない物質であることが好ましい。電極25を構成する物質は、光電子放出抑制部17と同じ物質であっても構わない。
第8工程に続く第9工程(図9(c))では、p型GaAs光吸収層22の光電子放出部表面が清浄化されて、この光電子放出部表面に活性層26が形成される。すなわち、これまでの工程で得られた中間品が所定の真空装置に設置されて真空排気され、その後に、光電変換層13が所定の温度まで昇温され、光電変換層13の加熱清浄化が行われる。特に、p型GaAs光吸収層22の光電子放出部表面は、原子的なレベルでの清浄化が求められる。その後、室温付近まで降温され、CsとOとにより、光電子放出部表面の仕事関数を低下させるための活性層26が形成される。
第9工程に続く第10工程(図10)では、アセンブリが行われて撮像装置2が製造される。すなわち、これまでの工程で得られた中間品、マイクロチャネルプレート14、蛍光層15、光ファイバ束16および真空容器10が組み立てられる。この際、真空中でインジウム(In)等が用いられてシールされる。
1〜4…撮像装置、10…真空容器、11…支持基板、12,12A…アンテナ層、120…孔部、121…凸部、122…凹部、123…周期的構造、124…ブラッグ反射部、13…光電変換層、14…マイクロチャネルプレート、14a…電極、14b…電極、15…蛍光層、16…光ファイバ束、17…光電子放出抑制部、18…固体撮像素子、19…出力ピン、20…GaAs単結晶基板、21…p型AlGaAsエッチストップ層、22…p型GaAs光吸収層、23…p型AlGaAs窓層、24…誘電体層、25…電極、26…活性層。

Claims (5)

  1. 各々厚さ方向に光を通過させる複数の孔部を有し、光入射時に表面プラズモン共鳴を発生させる周期的構造が主面に形成され、光入射時の表面プラズモン共鳴により前記複数の孔部それぞれで近接場光を発生させるアンテナ層と、
    前記アンテナ層の前記複数の孔部それぞれで発生した近接場光を入力して光電子を発生させる光電変換層と、
    各々入力した電子を増倍する複数のチャネルを有し、前記アンテナ層の前記複数の孔部それぞれに対応して前記複数のチャネルのうちの何れかのチャネルが配置され、前記アンテナ層の各孔部で発生した近接場光に因り前記光電変換層で発生した光電子を該孔部に対応するチャネルで増倍する電子増倍部と、
    前記電子増倍部の前記複数のチャネルそれぞれにより増倍された後の電子の量を検出する検出部と、
    を備えることを特徴とする撮像装置。
  2. 前記電子増倍部に対向する前記光電変換層の主面において、前記アンテナ層の各孔部で発生した近接場光に因り発生した光電子を出力する領域を除く領域に、光電子の放出を抑制する光電子放出抑制部が設けられている、ことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  3. 前記アンテナ層の主面において、前記複数の孔部のうち隣り合う2つの孔部の間に、表面プラズモンをブラッグ反射させるブラッグ反射部が設けられている、ことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  4. 前記電子増倍部がマイクロチャネルプレートを含むことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  5. 前記電子増倍部が固体撮像素子を含むことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
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