JP2011235965A - ホットシール可能なプラスチック製の起立用底部付パック - Google Patents

Abstract

【課題】注ぎ出しや充填された製品を空にする際に確実に保持することが出来、そして流体製品、高粘性の製品および流動製品を適量に量り分けて取り出すことを可能な起立用底部付パックを提供する。
【解決手段】特に流体または高粘性の製品のための起立用底部付パックであって、ホットシール可能なプラスチックフィルム製であり、頭部シール接合部２、長手方向縁部における長手方向シール接合部３によって接続される二つの側壁部１、内側に折り曲げられたフィルム底部４、再シールキャップ５、およびフィルム運搬ハンドル８を有する。再シールキャップ５は、繰り返して栓をすることができる注ぎ出し要素６であって、この注ぎ出し要素は、側壁部１を接続する頭部接合部２の領域に設けられており、ねじ結合部を備え、フィルム運搬ハンドル８が側壁部１に略中央で固定されている。
【選択図】図３

Description

本発明は、ホットシール可能なプラスチックフィルム製の起立用底部付パックであって、頭部シール接合部によって、および、その長手方向縁部においては長手方向シール接合部によって接続される二つの側壁部を有し、内側に折り曲げられたフィルム底部を有し、かつ、再シール式キャップを有する起立用底部付パックに関する。プラスチックフィルムは、複数層の共押出フィルムやサンドウィッチフィルムであり得、これらはパック内側面にホットシール可能なポリマー層を有している。起立用底部付パックは、フィルム帯から作成されることが可能であるので、フィルム底部は、側壁部と同一のフィルムから成っている。本発明に係る起立用底部付パックはまた、別体のフィルムから作成されるフィルム底部を有する実施形も包含しているべきである。記載した特徴を有する起立用底部付パックは、流体製品、高粘性の製品、粉末状製品、または粒子状の製品の包装として適している。可能性のある適用範囲は、飲料、濃縮液、流体状洗浄媒体、洗剤、体の手入れをする粘性媒体の包装から、シリアルやライスの包装にまで及ぶ。

特許文献１は、再シール可能な注ぎ出し要素を有する起立用底部付パックを記載する。この注ぎ出し要素は、側壁部を接続するヘッドシーム（Kopfnaht）の領域に設けられ、かつねじ式キャップを有している。

冒頭に記載した特徴を有する起立用底部付パックは、実践からもまた公知である。これは安定しており、重量が軽い点で際立っており、かつ、空になった後は、再び折り畳むことができ、そして場所を取らずに廃棄処理可能である。ただし、その形態安定性が低いことに基づいて、柔軟なパック包装は、満たされた製品を注ぎだす際には取扱いが良好でない。注ぎ出しまたは充填された製品を空にする際にパック包装を保持するのは困難である、というのもパック壁部は曲がりやすく、そして形状やパックの体積は、充填された製品を取り出す間、常に変化するからである。特に、増加する包装の大きさとともに、充填された製品を適量に量りわけて取り出すのは器用さを必要とする。

欧州特許出願公開第１７９８１５７号明細書

このような背景のもと、本願は、包装目的に使用される起立用底部付パックの取扱いを改善することである。特に、課題は、注ぎ出しや充填された製品を空にする際に確実に保持することができ、そして流体製品、高粘性の製品および流動製品を適量に量り分けて取り出すことを可能とすることである。

本発明の主題およびこの課題の解決策は、請求項１に従う起立用底部付パックである。

発明に従い、側壁部の一つにフィルム運搬ハンドルが固定される。これは、およそ側壁部の中央に設けられる。再シール式キャップは、再シール可能な注ぎ出し要素からなり、この注ぎだし要素は、側壁部を接続するヘッドシームの領域に設けられ、かつねじ式キャップを有している。

本発明に係る、起立用底部付パックの側壁部へのフィルム運搬ハンドルの配置によって、包装は常に、充填された製品の注ぎ出しの際に、再シールキャップを有する取り出し開口部が、必然的に最も深い位置にあるように保たれる。これは、充填された製品を適量に量りわけて放出することと、問題なく残りを空にすることを可能とする。注ぎ出し過程の間に、包装の体積と形状は変化する。本発明に係る起立用底部付パックは、しかしながら、常に、一方の手で確実に保持されることが可能であり、かつ起立用底部付パック内に含まれる充填された製品が取出し開口部に流れ込むように調整されている。その際、フィルム運搬ハンドルは、パックの長手方向辺部に対して平行であるか、または横切るよう方向づけられたハンドルループを備えることが可能である。

フィルム運搬ハンドルは、好ましくは起立用底部付パックの外側輪郭の内部にあり、よって、平らに畳まれ、まず充填されていないパックを運搬する際に邪魔にならない。更に、本発明に係るフィルム運搬ハンドルは、包装が、完全に空となった後に再び折り畳まれ、そして場所をとらず廃棄物処理されることができることを可能とする。

フィルム運搬ハンドルの構造的造形の多数の可能性が存在する。その選択は、要求に従い、設計される起立用底部付パックの大きさまたは充填重量に依存する。第一の実施形は、フィルム運搬ハンドルが、一つの側壁部またはフィルム底部のパック内側面に固定される、そして、握り開口部を通じて、側壁部内またはフィルム底部内に到達可能であることを意図している。固定は、好ましくはホットシールにより行われ、その際もちろん、接着接続が排除されるべきではない。握り開口部は、フィルム運搬ハンドルの裏側に設けられ、かつパック内側面と接続されるフィルムシートによって封鎖される。好ましくは、握り開口部は、側壁部またはフィルム底部の取り外し可能なフィルム部分によって封鎖されているので、フィルム運搬ハンドルは、完全に起立用底部付パックの輪郭の内部に設けられる。パック製造装置を、まず平らな充填されていないパックとして去る起立用底部付パックは、滑らかな表面を有しており、そしてその結果として良好に積み重ねられかつ運搬されることが可能である。フィルム運搬ハンドルが、パックの滑らかな外側面の後ろに隠されて設けられているとき、例えば箱や他の外側パッケージ内で、充填された起立用底部付パックを運搬することもまた妨害されない。

フィルム運搬ハンドルが、高い要求に対して設計されなければならないとき、以下の形態が有利である。フィルム運搬ハンドルは、この場合、フィルムストリップからなるループを有しており、このループがキャリアシートを取り囲んでいる。ループの両側において突出しているキャリアシートは、裏側のフィルムシートに及び／又はパック内側面に好ましくはホットシールにより固定されている。記載されるキャリアハンドル構造は、起立用底部付パックを運ぶ際に働く力が、まずキャリアシートに、そしてその結果大きな面積に分配されるというメリットを有している。均等な力の分配が、大きな荷物の移送を可能とする。より小さな充填重量に対して設計された、より小さな起立用底部付パックにおいては、フィルム運搬ハンドルは、簡易なフィルムストリップとして形成されることもまた可能である。そのような簡易なフィルム運搬ハンドルを固定するためには、端部を、開口部を通してパックカバー内でフィルムシートと接続することが提案される。前記フィルムシートは、パック内側面に固定され、かつ開口部を封鎖している。フィルム運搬ハンドルの別の可能な形態に従い、パック内側面に、補強シートが設けられ、そして内側面と接続される。その際ハンドルループは、縁側を二つのスリットにより境界付けられる部分であって、パックフィルムと補強シートの部分から形成されている。追加的に封鎖シートが設けられ、この封鎖シートによって、ハンドルループによって形成される開口部が、パック内側面においてカバーされる。高い負荷能力を達成するために、ハンドルループを定めるスリットはそれぞれ、補強シートをパック内側面と接続する二つのシール接合部の間、または、補強シートをパック内側面と接続する接着面内に設けられることが可能である。

側壁部及びフィルム底部は、平らな材料帯を折り曲げることによって形成されることが可能である。側壁部のフィルム平面とフィルム底部の間の折り曲げ縁部は、目的にかない、シール接合部、いわゆる見えないシール接合部によって補強されている。代替として、側壁部のフィルム平面とフィルム底部を異なるフィルムから製造し、そしてシール接合部によって互いに接続するという可能性が存在する。

起立用底部付パックを製造するためのプラスチックフィルムとして、多数のポリマーおよび材料コンビネーションが提案される。特に、起立用底部付パックを透明なポリマーから製造するか、または窓部を設け、充填状況が見えるようにすることが可能である。有利な材料コンビネーションは、例えば、ＰＥＴ／ＰＥ、ＯＰＰ／ＰＥ、ＰＥＴ／ＯＰＡ／ＰＰ、ＯＰＰ／ＰＰおよびＰＥ／ＰＥである。追加的に、透明なバリア層が、ＳｉＯｘによりコーティングさるか、または共押出されたバリアポリマー層、例えばＥＶＯＨによって設けられることが可能である。プラスチックフィルムとして、生物学的に分解可能または成長可能な原料からなる一または複数の層を有する複合材料（Verbundmaterial）が使用されることが可能である。例えば、セルロース／澱粉ポリエステル混合物（Cellulose/Staerke-Polyester-Compounds）およびＯＰＬＡ／ＰＬＡポリエステル混合物（ＯＰＬＡ／ＰＬＡ-Polyester-Compounds）が挙げられる。特にまた、本発明に係る起立用底部付パックのために、金属の中間層または金属化されたポリマー製の（aus einem metallisierten Polymer）中間層を含む複合材料がある。有利な材料コンビネーションは、ＰＥＴ／Ａｌｕ／ＰＥ、ＰＥＴ／Ａｌｕ／ＰＰおよびＯＰＰ（金属化された）／ＰＰである。

プラスチックフィルムの厚さは、起立用底部付パックがその為に設計される、パックの大きさと充填重量に大きく依存する。約２．５リッターの充填容量の流体のための起立用底部付パックは、例えば、PET製の１２μｍ厚さの外側層、PET製の１２μｍ厚さの中間層、及びパック内側の１００μｍ厚さのポリエチレン層を有する三層構造のプラスチックから製造されることができる。落下強度を向上するため、最終的に繊維を入れ込むことが可能である。このようなプラスチックは、例えば、PE／繊維／PEからなる層複合（Schichtenverbund）を有している。

以下に、本発明を実施例に基づき説明する。

側壁部に固定されたフィルム運搬ハンドルを有する、折畳まれた起立用底部付パックの側面図 図１および２に従う起立用底部付パックにおいて使用するためのフィルム運搬ハンドルの部品図 図１に表わされた起立用底部付パックの取扱いの図。流体製品または高粘性の製品を注ぎ出す際の図 フィルム運搬ハンドルの別の実施バリエーションの図

図中に表される起立用底部付パックは、ホットシール可能で、好ましくは複数層から成るプラスチックから成っており、そして、粉末状製品、粒子状の製品、高粘性の製品、または流体製品の包装の包装に使用される。起立パックは、平らにされたパックとして製造され、そして、充填装置において充填されるべき製品を充填される。これはその基本的構造において、二つの側壁部１、内側に折り曲げられたフィルム底部４、および再シール式キャップ５から成っている。前記側壁部は、頭部シール接合部２によって、およびその長手方向縁部においてはそれぞれ長手方向シール接合部３によって接続されている。起立用底部付パックは、フィルムストリップから折り曲げによって製造されることができる。この場合、フィルム底部４と側壁部１は、同一のフィルムからなっている。もちろん、フィルム底部４と側壁部１を異なるフィルムから製造し、そしてシール接合部によって互いに接続することもまた可能である。

図１に表わされた起立用底部付パックにおいては、再シール式キャップ５は、再シール可能な注ぎ出し要素６として設けられており、この注ぎ出し要素は、側壁部１を接続する頭部シール接続部２の領域に設けられている。側壁部には、図２において表わされる構造を有するフィルム運搬ハンドル８が固定されている。フィルム運搬ハンドル８は、起立用底部付パックの外側輪郭の内部にある。これは、側壁部１のパック内側面に固定されており、そして側壁部内の握り開口部を通して到達可能である。握り開口部は、フィルムシート９により封鎖されており、このフィルムシートは、フィルム運搬ハンドル８の裏側に設けられ、かつパック内側面と接続されている。図１の描写から、握り開口部は、側壁部１のフィルム部分１０を取り外すことによって形成される点が見てとれる。

図２に表わされたフィルム運搬ハンドル８の部品図は、フィルム運搬ハンドル８が、フィルムストリップからなるループ１１を有しており、このループがキャリアシート１２を取り巻いていることを示している。キャリアシート１２は、ループ１１の両側で突出しており、そしてこの突出した端部において、シールにより裏側のフィルムシート９に固定されている。これは追加的にまたは代替として、パック内側面に直接固定されることも可能である。

図４には、フィルム壁部１に設けられることがあるフィルム運搬ハンドル８の一つの実施バリエーションが表わされている。フィルム運搬ハンドル８のハンドルループ１７は、縁側を二つのスリット１８により境界付けられる部分であって、パック内側に固定される補強シート１９とパックカバーの部分である部分から形成されている。補強シート１９は、例えば、平らな接着剤コーティング（Klebstoffauftrag）によってパック内側面に接着され、その際、他の固定方法はもちろん排除されるべきでない。ハンドルループ１７によって形成される開口部は、パック内側面に接する封鎖シート２０によってカバーされる。

側壁部１とフィルム底部４は、平らな材料帯を折り曲げることにより形成されることが可能である。フィルム底部４と側壁部１のフィルム面の間の折り曲げ縁部は、シール接合部１４により補強されている。シール接合部１４は、見えないシール接合部を形成し、そして密閉機能（Dichtungsfunktion）は有していない。これ（シール接合部）は、起立用底部付パックを補強したり、強固にしたりするのにもっぱら使用される。

図３は、包装として流体や粘性の製品に対して使用される起立用底部付パックの取扱いであって、充填された製品の注ぎだしの際の取扱いを示している。起立用底部付パックの側壁部１にフィルム運搬ハンドル８を設けることによって、包装が、充填された製品を注ぎだす際に、注ぎ出し開口部が最も低い位置にあり、そして包装を完全に空にすることが問題なく可能であるように常に保持されるということが達成される。この実施例においては、再シール可能な注ぎ出し要素６は、頭部シール接合部２の略中央に設けられている。中央外の配置もまた容易に可能である。同様に、フィルム運搬ハンドル８は、パックの長手方向辺部に対して平行にまたはこれを横切る方向に向けられることが可能である。

１ 側壁部
２ 頭部シール接合部
３ 長手方向シール接合部
４ フィルム底部
５ 再シールキャップ
６ 注ぎ出し要素
８ フィルム運搬ハンドル
９ フィルムシート
１０ フィルム部分
１１ ループ
１２ キャリアシート
１４ シール接合部
１７ ハンドルループ
１８ スリット
１９ 補強シート

Claims (7)

1. 特に流体または高粘性の製品のための起立用底部付パックであって、
   ホットシール可能なプラスチックフィルム製であり、
   頭部シール接合部（２）によって、および、その長手方向縁部においては長手方向シール接合部（３）によって接続される二つの側壁部（１）、内側に折り曲げられたフィルム底部（４）、再シールキャップ（５）、およびフィルム運搬ハンドル（８）を有し、
   その際、再シールキャップ（５）は、繰り返して栓をすることができる注ぎ出し要素（６）であって、この注ぎ出し要素は、側壁部（１）を接続する頭部接合部（２）の領域に設けられており、かつねじ結合部を備えており、
   および、その際、フィルム運搬ハンドル（８）が側壁部（１）に略中央で固定されていることを特徴とする起立用底部付パック。
2. フィルム運搬ハンドル（８）がパックの外側輪郭の内部にあることを特徴とする請求項１に記載の起立用底部付パック。
3. フィルム運搬ハンドル（８）が、側壁部（１）またはフィルム底部（４）の、パック内側面に固定され、そして、側壁部（１）またはフィルム底部（４）内の握り開口部を通じて到達可能であること、および、握り開口部が、フィルムシート（９）によって封鎖されており、このフィルムシートがフィルム運搬ハンドル（８）の背面に設けられ、そしてパック内側面と接続されていることを特徴とする請求項１または２に記載の起立用底部付パック。
4. 握り開口部が、側壁部（１）またはフィルム底部（４）の取り離し可能なフィルム部分（１０）によって、閉じられていることを特徴とする請求項３に記載の起立用底部付パック。
5. フィルム運搬ハンドル（８）が、フィルムストリップから成り、かつキャリアシート（１２）を取囲むループ（１１）を備えていること、およびループ（１１）の両側に突出するキャリアシート（１２）が、背面のフィルムシート（９）及び／又はパック内側面に固定されていることを特徴とする請求項３または４に記載の起立用底部付パック。
6. フィルム運搬ハンドル（８）が、複数の端部を有し、これら端部が、パックカバー内の開口部を通じてフィルムシートと接続されており、このフィルムシートが、パック内側面に固定されていることを特徴とする請求項１または２に記載の起立用底部付パック。
7. フィルム運搬ハンドル（８）の領域において、補強シート（１９）がパック内側面に固定されており、その際、フィルム運搬ハンドル（８）のハンドルループ（１７）が縁側で、補強シート（１９）とパックカバーの、二つのスリット（１８）によって境界をなされる部分により形成されており、そしてその際、封鎖シート（２０）がパック内側で、ハンドルループ（１７）によって形成される開口部をカバーしていることを特徴とする請求項１または２に記載の起立用底部付パック。

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