JP2011173748A - Las系結晶性ガラスの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ガラス溶融時におけるハロゲンの清澄能力を高めることで、泡品位に優れたLAS系結晶性ガラスを得る方法を提供する。
【解決手段】原料バッチを溶融することにより、組成として質量%で、SiO2 55〜75%、Al2O3 17〜27%、Li2O 3〜6%、MgO 0〜2%、ZnO 0〜2%、TiO2 2〜5.5%、ZrO2 0〜3%、希土類酸化物 0.03〜1%、ハロゲン 0.01〜0.2%を含有し、実質的にAs2O3およびSb2O3を含有しないLAS系結晶性ガラスを製造するための方法であって、原料バッチ中に希土類酸化物を0.03〜1%かつハロゲンを0.05〜1%含有することを特徴とするLAS系結晶性ガラスの製造方法。
【選択図】なし
【解決手段】原料バッチを溶融することにより、組成として質量%で、SiO2 55〜75%、Al2O3 17〜27%、Li2O 3〜6%、MgO 0〜2%、ZnO 0〜2%、TiO2 2〜5.5%、ZrO2 0〜3%、希土類酸化物 0.03〜1%、ハロゲン 0.01〜0.2%を含有し、実質的にAs2O3およびSb2O3を含有しないLAS系結晶性ガラスを製造するための方法であって、原料バッチ中に希土類酸化物を0.03〜1%かつハロゲンを0.05〜1%含有することを特徴とするLAS系結晶性ガラスの製造方法。
【選択図】なし
Description
本発明は、泡品位に優れたLAS(Li2O−Al2O3−SiO2)系結晶性ガラスを製造するための方法に関する。
従来、低膨張結晶化ガラスとして、β−石英固溶体を主結晶とする透明結晶化ガラスやβ−スポジュメン固溶体を主結晶とする不透明結晶化ガラス等のLAS系結晶化ガラスが知られている。これらのLAS系結晶化ガラスは耐熱性および耐熱衝撃性に優れるため、調理器用トッププレート、ストーブ窓、防火窓等に広く使用されている。
上記LAS系結晶化ガラスは、まず原料を調合し、溶融、成形することにより前駆体であるLAS系結晶性ガラスを製造し、当該LAS系結晶性ガラスに対し結晶化処理を施すことにより製造される。ここで、ガラス溶融の際あるいはガラス溶融の後に、溶融ガラスに対して清澄処理を施すことにより、泡品位の優れたガラスを得ることができる。しかしながら、上記LAS系結晶性ガラスはガラス融液の粘度が高いため清澄が困難であるという問題がある。
ガラスの清澄を促進するために、従来、清澄剤としてAs2O3やSb2O3が使用されてきた(例えば、特許文献1および2参照)。しかしながら、As2O3およびSb2O3は環境負荷が大きな物質であるため、近年その使用量を極力低減したり、あるいは使用されなくなってきている。
そこで、As2O3やSb2O3に替わる清澄剤として、Cl等のハロゲン、SnO2、SO3などが単独でまたは組み合わせて使用されている(例えば、特許文献3参照)。特に、ハロゲンは清澄効果が高く、かつ望まない着色が発生しにくいため清澄剤として有効である。
ハロゲンを清澄剤として用いた場合、ガラス溶融時にガラス中からハロゲン系のガスが放出されて清澄効果が生み出される。しかしながら、ハロゲンはガラス中に残留しやすく潜在的な清澄能力を十分に発揮しにくいことが問題となっていた。
したがって、本発明は、ガラス溶融時におけるハロゲンの清澄能力を高めることで、泡品位に優れたLAS系結晶性ガラスを得る方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題に対して鋭意検討を行なった結果、LAS系結晶性ガラスの製造方法において、清澄剤としてハロゲンを用いるとともに特定の成分を添加することにより、ハロゲンの清澄効果が高められることを見出し、本発明として提案するものである。
すなわち、本発明は、原料バッチを溶融することにより、組成として質量%で、SiO2 55〜75%、Al2O3 17〜27%、Li2O 3〜6%、MgO 0〜2%、ZnO 0〜2%、TiO2 2〜5.5%、ZrO2 0〜3%、希土類酸化物 0.03〜1%、ハロゲン 0.01〜0.2%を含有し、実質的にAs2O3およびSb2O3を含有しないLAS系結晶性ガラスを製造するための方法であって、原料バッチ中に希土類酸化物を0.03〜1%かつハロゲンを0.05〜1%含有することを特徴とするLAS系結晶性ガラスの製造方法に関する。
本発明者等は、LAS系結晶性ガラスの溶融の際にハロゲン清澄を行なう場合、希土類酸化物を添加することによりガラス中に残存するハロゲン量を減らすことができることを見出した。すなわち、ガラス中のハロゲンが残存泡中へ拡散するのを希土類酸化物が促進し、泡の直径を大きくして浮上しやすくするため清澄効果が高められる。したがって、清澄剤と使用するハロゲンの添加量を低減しても、従来と同等あるいはそれ以上の清澄効果を期待することができる。
また、ガラス表面にアルミニウム等の金属薄膜を形成する場合、ガラス中にハロゲンが残存していると、経時的に金属薄膜が腐食しやすくなるという問題がある。本発明の製造方法によれば、ガラス中に残存するハロゲンを低減することができるため、このような金属薄膜の腐食が発生しにくいという効果も得ることができる。
なお、本発明において「LAS系結晶性ガラス」とは、結晶化処理によりβ−石英固溶体やβ−スポジュメン固溶体等のLAS系結晶を主結晶として析出するガラスをいう。
第二に、本発明のLAS系結晶性ガラスの製造方法は、希土類酸化物がNd2O3またはEr2O3であることを特徴とする。
第三に、本発明は、前記いずれかの製造方法により作製されたことを特徴とするLAS系結晶性ガラスに関する。
第四に、本発明は、組成として質量%で、SiO2 55〜75%、Al2O3 17〜27%、Li2O 3〜6%、MgO 0〜2%、ZnO 0〜2%、TiO2 2〜5.5%、ZrO2 0〜3%、希土類酸化物 0.03〜1%、ハロゲン 0.01〜0.2%を含有し、実質的にAs2O3およびSb2O3を含有しないことを特徴とするLAS系結晶性ガラスに関する。
第五に、本発明は、前記いずれかに記載のLAS系結晶性ガラスを結晶化してなることを特徴とするLAS系結晶化ガラスに関する。
第六に、本発明のLAS系結晶化ガラスは、β−石英固溶体またはβ−スポジュメン固溶体を主結晶として析出してなることを特徴とする。
本発明は、組成として質量%で、SiO2 55〜75%、Al2O3 17〜27%、Li2O 3〜6%、MgO 0〜2%、ZnO 0〜2%、TiO2 2〜5.5%、ZrO2 0〜3%、希土類酸化物 0.03〜1%、ハロゲン 0.01〜0.2%を含有し、実質的にAs2O3およびSb2O3を含有しないLAS系結晶性ガラスを製造するための方法に関する。本発明において、LAS系結晶性ガラスの組成をこのように限定した理由を以下に説明する。なお、特に断りのない限り、以下の記載において「%」は「質量%」を意味する。
SiO2はガラスの骨格を形成するとともに、LAS系結晶を構成する成分である。SiO2の含有量は55〜75%、58〜70%、特に60〜68%であることが好ましい。SiO2の含有量が55%より少なくなると、熱膨張係数が大きくなる傾向にあり、耐熱衝撃性に優れた結晶化ガラスが得られにくくなる。また、化学的耐久性が低下する傾向にある。一方、SiO2の含有量が75%より多くなると、ガラスの溶融性が悪化したり、ガラス融液の粘度が大きくなって、清澄しにくくなったりガラスの成形が難しくなる傾向がある。
Al2O3はガラスの骨格を形成するとともに、LAS系結晶を構成する成分である。Al2O3の含有量は17〜27%、19〜25%、特に20〜23%であることが好ましい。Al2O3の含有量が17%より少なくなると、熱膨張係数が大きくなる傾向にあり、耐熱衝撃性に優れた結晶化ガラスが得られにくくなる。また、化学的耐久性が低下する傾向にある。一方、Al2O3の含有量が27%より多くなると、ガラスの溶融性が悪化したり、ガラス融液の粘度が大きくなって、清澄しにくくなったりガラスの成形が難しくなる傾向がある。また、ムライトの結晶が析出してガラスが失透する傾向にあり、ガラスが破損しやすくなる。
Li2OはLAS系結晶を構成する成分であり、結晶性に大きな影響を与えるとともに、ガラスの粘性を低下させて、ガラス溶融性および成形性を向上させる成分である。Li2Oの含有量は3〜6%、3.3〜5.5%、特に3.5〜5%であることが好ましい。Li2Oの含有量が3%より少なくなると、ムライトの結晶が析出してガラスが失透する傾向がある。また、ガラスを結晶化させる際に、LAS系結晶が析出しにくくなり、耐熱衝撃性に優れた結晶化ガラスを得るのが困難になる。さらに、ガラスの溶融性が悪化したり、ガラス融液の粘度が大きくなって、清澄しにくくなったりガラスの成形が難しくなる傾向がある。一方、Li2Oの含有量が6%より多くなると、結晶性が強くなりすぎて、ガラスが失透する傾向にあり、ガラスが破損しやすくなる。
MgOはLAS系結晶に固溶する成分である。MgOの含有量は0〜2%、0〜1.5%、特に0.1〜1.2%であることが好ましい。MgOの含有量が2%より多くなると、結晶性が強くなりすぎて失透する傾向にあり、ガラスが破損しやすくなる。
ZnOはMgOと同様に、LAS系結晶に固溶する成分である。ZnOの含有量は0〜2%、0〜1.5%、特に0.1〜1.2%であることが好ましい。ZnOの含有量が2%より多くなると、結晶性が強くなりすぎるため、緩やかに冷却しながら成形するとガラスが失透する傾向にある。結果として、ガラスが破損しやすくなるため、例えばフロート法での成形が難しくなる。
TiO2は結晶化工程で結晶を析出させるための核形成成分である。TiO2の含有量は2〜5.5%、2〜5.2%、特に2〜5%であることが好ましい。TiO2の含有量が5.5%より多くなると、ガラスが失透する傾向にあり、破損しやすくなる。一方、TiO2の含有量が2%より少なくなると、結晶核が十分に形成されず、粗大な結晶が析出して破損するおそれがある。
ZrO2はTiO2と同様に、結晶化工程で結晶を析出させるための核形成成分である。ZrO2の含有量は0〜3%、0.1〜2.5%、特に0.5〜2.3%であることが好ましい。ZrO2の含有量が3%より多くなると、ガラスを溶融する際に失透する傾向にあり、ガラスの成形が難しくなる。
本発明の製造方法は、原料バッチ中に希土類酸化物を0.03〜1%かつハロゲンを0.05〜1%含有することを特徴とする。
希土類酸化物としてはNd2O3、Er2O3、Gd2O3、CeO2等のランタノイド酸化物が使用可能である。特に、Nd2O3およびEr2O3はハロゲンの清澄能力を促進する効果が特に高く、泡品位に優れたLAS系結晶性ガラスが得られやすくなる。原料バッチ中における希土類酸化物の含有量は0.03〜1%、特に0.05〜0.8%であることが好ましい。希土類酸化物の含有量が0.03%よりも少ないとガラス中の残存ハロゲン量を低減させる効果が得られにくく、結果として十分な清澄効果が得られにくくなる。一方、希土類酸化物の含有量が1%より多くなっても、ガラス中の残存ハロゲン量を低減させる効果は大きくなりにくく、むしろガラスの着色が濃くなりすぎて用途によっては使用に適さなくなる傾向がある。
なお、本発明の製造方法により得られたLAS系結晶性ガラスにおける希土類酸化物の含有量は上記と同様である。
ハロゲンとしては、Cl、Br、I、Fを単独または組み合わせて使用される。なかでも、清澄能力が高くかつ取扱いが容易であることからClを用いることが好ましい。ハロゲン原料としては、ハロゲン化アルカリ(例えばNaCl、KCl、LiCl等)が挙げられる。原料バッチ中におけるハロゲンの含有量は、0.05〜1%、特に0.1〜0.8%であることが好ましい。原料バッチ中におけるハロゲンの含有量が0.05%より少なくなると、清澄効果が不十分になる傾向がある。一方、ハロゲン含有量が1%より多くなっても、清澄効果は大きくならず、ガラス中にハロゲン残存量が多くなり既述の金属薄膜の腐食の問題が生じやすくなる。
なお、本発明の製造方法により得られたLAS系結晶性ガラスにおけるハロゲンの含有量は0.2%以下、特に0.15%以下であることが好ましい。LAS系結晶性ガラスにおけるハロゲン含有量が0.2%より多くなると、既述の金属薄膜の腐食の問題が生じやすくなる。一方、下限は特に限定されないが、現実的には0.01%以上である。
なお、本発明において、ハロゲン含有量はハロゲン原子としての含有量をいう。
As2O3およびSb2O3も清澄剤成分であるが、環境負荷が大きいため、本発明では実質的に含有しないことが重要である。なお、本発明で言う「実質的に含有しない」とは、積極的に原料として用いず不純物として混入するレベルをいい、具体的には、含有量が0.1%以下であることを意味する。
その他の清澄剤成分であるSnO2やSO3を添加しても良い。ただし、SnO2は不純物としてガラス原料に含まれるFeなどの着色を濃くする作用を有するため、0.2%以下に留めることが望ましい。SO3はハロゲンと同様、ガラス中で気泡中に拡散して清澄を促進する成分であるが、リボイルの原因となり気泡を発生させる作用も有するため、ガラス中における残存量は200ppm以下に留めることが望ましい。
上記以外にも、要求される特性を損なわない範囲で種々の成分を添加することができる。
例えば、ガラスを結晶化させる際に粗大結晶の成長を抑制するために、B2O3を0.1%以上添加してもよい。ただし、B2O3の含有量が多すぎると、ガラスの耐熱性が損なわれる傾向にあるため、上限は2%以下とすることが好ましい。
P2O5はガラスの分相を促進して結晶核の形成を助ける成分であり、ガラス中に0.1%以上添加することができる。P2O5の含有量が多くなりすぎると、溶融工程において分相しやすくなり、所望の組成を有するガラスが得られにくくなるとともに、不透明となる傾向がある。したがって、上限は3%以下とすることが望ましい。
また、ガラスの粘性を低下させて溶融性および成形性を向上させるために、Na2O、K2O、CaO、SrOおよびBaOを合量で0.1〜5%添加することが可能である。なお、CaO、SrOおよびBaOは、ガラスを溶融する際にガラスを失透させる成分でもあるため、これら成分は合量で2%以下とすることが好ましい。
また、NiO、CoO、Cr2O3、Fe2O3、V2O5等の着色剤を合量で2%まで添加することができる。
上記各成分を調合した原料バッチを1550〜1850℃の温度で溶融した後、成形し、アニールしてLAS系結晶性ガラスを得る。なお、目的とする形状に応じて、フロート法、プレス法、ロールアウト法等の種々の成形方法を適用することができる。
このようにして作製した結晶性ガラスから以下のようにして結晶化ガラスを作製する。
成形したLAS系結晶性ガラスを600〜800℃で1〜5時間熱処理して結晶核を形成させた後、さらに800〜1100℃で0.5〜3時間熱処理を行い、主結晶としてLAS系結晶を析出させることで、LAS系結晶化ガラスとすることができる。なお、透明結晶化ガラスを得る場合は、結晶核を形成させた後、800〜950℃で0.5〜3時間熱処理してβ−石英固溶体を析出させればよく、白色不透明な結晶化ガラスを得る場合は、結晶核を形成させた後、1000〜1100℃で0.5〜3時間熱処理してβ−スポジュメン固溶体を析出させればよい。
また、本発明の結晶化ガラスは主結晶としてLAS系結晶を析出させてなるため、−10〜30×10−7/℃程度(測定範囲30〜750℃)の低熱膨張係数を有し耐熱性に優れ、また高い機械的強度も有する。
本発明のLAS系結晶性ガラスおよびLAS系結晶化ガラスは、組成として質量%で、SiO2 55〜75%、Al2O3 17〜27%、Li2O 3〜6%、MgO 0〜2%、ZnO 0〜2%、TiO2 2〜5.5%、ZrO2 0〜3%、希土類酸化物 0.03〜1%、ハロゲン 0.01〜0.2%を含有し、実質的にAs2O3およびSb2O3を含有しないことを特徴とする。組成をこのように限定した理由は既述の通りである。また、これらの成分以外にも、上記の成分を適宜含有させることができる。
本発明の結晶化ガラスは、切断、研磨、曲げ加工等の後加工を施したり、表面に絵付け等を施しても構わない。
以下に、実施例を用いて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
まず表1に記載の組成となるように原料粉末を調合し、さらに表2〜4に記載の割合でNd2O3またはEr2O3とClを添加して原料バッチを得た。なお、Cl原料としては、バッチA、CではNaCl、バッチBではLiClを使用した。
各原料バッチをルツボに投入し、1600℃で20時間、さらに1700℃で4時間溶融した。ガラス融液はカーボン板の上に流し出し、ローラーで約5mmの厚さに均し、電気炉でアニールすることによりガラス試料を得た。アニールは700℃から室温まで100℃/時間の速度で降温することにより行った。得られたガラス試料について、Cl残存量および清澄性を評価した。結果を表2〜4に示す。なお、得られたガラス試料において、Cl以外の成分については表1〜4に記載の含有量を有していた。
Cl残存量は、各ガラス試料を3mmの板状に加工し両面を鏡面研磨して、蛍光X線分析(XRF)で全元素分析を行ない、ZAF補正することにより測定した。
清澄性は、上記ガラス試料の100g当たりの泡数(泡径0.1mm以上)が0個のものを「A」、1〜2個のものを「B」、3〜5個のものを「C」、6個以上のものを「D」として評価した。
Claims (6)
- 原料バッチを溶融することにより、組成として質量%で、SiO2 55〜75%、Al2O3 17〜27%、Li2O 3〜6%、MgO 0〜2%、ZnO 0〜2%、TiO2 2〜5.5%、ZrO2 0〜3%、希土類酸化物 0.03〜1%、ハロゲン 0.01〜0.2%を含有し、実質的にAs2O3およびSb2O3を含有しないLAS系結晶性ガラスを製造するための方法であって、原料バッチ中に希土類酸化物を0.03〜1%かつハロゲンを0.05〜1%含有することを特徴とするLAS系結晶性ガラスの製造方法。
- 希土類酸化物がNd2O3またはEr2O3であることを特徴とする請求項1に記載のLAS系結晶性ガラスの製造方法。
- 請求項1または2に記載の製造方法により作製されたことを特徴とするLAS系結晶性ガラス。
- 組成として質量%で、SiO2 55〜75%、Al2O3 17〜27%、Li2O 3〜6%、MgO 0〜2%、ZnO 0〜2%、TiO2 2〜5.5%、ZrO2 0〜3%、希土類酸化物 0.03〜1%、ハロゲン 0.01〜0.2%を含有し、実質的にAs2O3およびSb2O3を含有しないことを特徴とするLAS系結晶性ガラス。
- 請求項3または4に記載のLAS系結晶性ガラスを結晶化してなることを特徴とするLAS系結晶化ガラス。
- β−石英固溶体またはβ−スポジュメン固溶体を主結晶として析出してなることを特徴とする請求項5に記載のLAS系結晶化ガラス。
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