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JP2011124385A - 化合物半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

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JP2011124385A JP2009280880A JP2009280880A JP2011124385A JP 2011124385 A JP2011124385 A JP 2011124385A JP 2009280880 A JP2009280880 A JP 2009280880A JP 2009280880 A JP2009280880 A JP 2009280880A JP 2011124385 A JP2011124385 A JP 2011124385A
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Abstract

【課題】本発明は、化合物半導体素子の動作に関係なく、リーク電流を防止することができる化合物半導体装置及びその製造方法を提供する。
【解決手段】化合物半導体装置1は、2DEG310を有する第1の化合物半導体層31と、第1の化合物半導体層31上に配設され、キャリア供給層として機能する第2の化合物半導体層32と、2DEG310上に配設された第1の電極61と、2DEG310上において第1の電極61から離間して配設された第2の電極42と、を備えた化合物半導体素子10と、化合物半導体素子10の周囲を取り囲む領域の一部において2DEG310上に配設され、この2DEG310のキャリア濃度を低減させる外周電極62を有する外周領域11とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、化合物半導体装置及びその製造方法に関し、特に高移動度のキャリア走行層を持つ化合物半導体素子を有する窒化物系化合物半導体装置及びその製造方法に関する。
ガリウムナイトライド(GaN)系化合物半導体を用いた窒化物系化合物半導体装置として、高電子移動度トランジスタ(HEMT:high electron mobility transistor)が知られている。特に、nチャネル導電型HEMTは、高い電子(キャリア)の移動度を有し、高周波特性に優れている。
HEMTは、キャリア走行層(キャリアチャネル層)として機能するガリウムナイトライド(GaN)層と、このGaN層上にヘテロ接合によって積層されたキャリア供給層(バリア層)として機能するアルミニウムガリウムナイトライド(AlGaN)層とを有する窒化物系半導体機能層に構成される。GaN層のヘテロ接合近傍には高移動度の電子(エレクトロン)が走行する二次元電子ガス(2DEG:two-dimensional electron gas)チャネルが生成される。二次元電子ガスチャネルにはソース電極及びドレイン電極が接続され、ソース電極とドレイン電極との間にはゲート電極が配設される。このような構造を有するHEMTにおいては、自発分極や格子不整合を用いたピエゾ電界により高いキャリア密度を実現することができる。
下記特許文献1には、シリコン基板上に島状の窒素化合物含有半導体層を形成し、この窒素化合物含有半導体層に電界効果トランジスタ、シットキーバリアダイオード等が作り込まれた窒素化合物含有半導体装置が開示されている。この開示された窒素化合物含有半導体装置においては、大口径化を実現しかつ安価なシリコン基板を採用しつつ、窒素化合物含有半導体層に生成される二次元電子ガスチャネルとシリコン基板との間を島状の窒素化合物含有半導体層の側壁によって離間することができるので、リーク電流を減少することができる特徴がある。また、窒素化合物含有半導体装置においては、島状の窒素化合物半導体層の外縁に沿って環状のソース電極が配設され、ソース電極とシリコン基板との間を同電位に保持することにより、島状の窒素化合物半導体層の側壁側からのキャリアの回り込みを抑制し、リーク電流を減少することができる特徴がある。
特開2005−5005号公報
しかしながら、前述の特許文献1に開示された窒素化合物含有半導体装置においては、以下の点について配慮がなされていなかった。すなわち、シリコン基板は導電性基板であり、HEMTのゲート電極とドレイン電極との間の寸法に比べて窒素化合物含有半導体層の厚みが薄い場合、ゲート電極とドレイン電極との間が逆バイアス状態(オフ状態)になると、ドレイン電極のゲート電極側の端と窒素化合物含有半導体層との界面近傍に電界が集中する。そして、この電界の発生によって、ドレイン電極からシリコン基板を経由してソース電極にリーク電流が流れやすくなる。また、シリコン基板と窒素化合物含有半導体層との間にバッファ層が形成されている場合には、同様に、ドレイン電極からバッファ層を経由してソース電極にリーク電流が流れやすくなる。
本発明は上記課題を解決するためになされたものである。従って、本発明は、化合物半導体素子の動作に関係なく、リーク電流を防止することができる化合物半導体装置及びその製造方法を提供することである。
上記課題を解決するために、本発明の実施例に係る第1の特徴は、化合物半導体装置において、二次元キャリアガスチャネルを有する第1の化合物半導体層と、第1の化合物半導体層上に配設され、キャリア供給層として機能する第2の化合物半導体層と、二次元キャリアガスチャネル上に配設された第1の電極と、二次元キャリアガスチャネル上において第1の電極から離間して配設された第2の主電極と、を備えた化合物半導体素子と、化合物半導体素子の周囲を取り囲む領域の少なくとも一部において二次元キャリアガスチャネル上に配設され、この二次元キャリアガスチャネルのキャリア濃度を低減させる外周電極を有する外周領域とを備える。
第1の特徴に係る化合物半導体装置において、外周電極は第1の電極と同一構造により構成されることが好ましい。
また、第1の特徴に係る化合物半導体装置において、化合物半導体素子は第1の電極を制御電極として使用するHEMTであることが好ましい。
また、第1の特徴に係る化合物半導体装置において、化合物半導体素子は、第1の電極を二次元キャリアガスチャネルとの間で整流特性を有するアノード電極として使用するダイオードであることが好ましい。
また、第1の特徴に係る化合物半導体装置において、外周領域の外周電極は二次元キャリアガスチャネルと反対導電型を有する電極層を備え、この電極層は、金属酸化物半導体若しくは窒化物半導体、又は金属酸化物半導体と窒化物半導体との組み合わせにより構成されることが好ましい。
また、第1の特徴に係る化合物半導体装置において、外周電極層は電極層と絶縁体とを組み合わせて構成されていることが好ましい。
本発明の実施例に係る第2の特徴は、化合物半導体装置の製造方法において、二次元キャリアガスチャネルを有する第1の化合物半導体層上にキャリア供給層として機能する第2の化合物半導体層を形成する工程と、二次元キャリアガスチャネル上において互いに離間された第1の電極及び第2の電極を有する化合物半導体素子を形成する工程と、化合物半導体素子の周囲を取り囲む領域の少なくとも一部において二次元キャリアガスチャネル上にそのキャリア濃度を低減させる外周電極を有する外周領域を形成する工程とを備える。
本発明によれば、化合物半導体素子の動作に関係なく、リーク電流を防止することができる化合物半導体装置及びその製造方法を提供することができる。
本発明の実施例1に係る窒化物系化合物半導体装置の断面図(図2に示すF1−F1切断線により切断した箇所の断面図)である。 実施例1に係る窒化物系化合物半導体装置の平面図である。 実施例1に係る窒化物系化合物半導体装置のノーマリーオフ電極の拡大断面図である。 実施例1に係る窒化物系化合物半導体装置において化合物半導体素子のゲート電極直下のエネルギバンド図である。 実施例1に係る窒化物系化合物半導体装置においてリーク電流防止領域のノーマリーオフ電極直下のエネルギバンド図である。 実施例1に係る窒化物系化合物半導体装置の製造方法を説明する第1の工程断面図である。 第2の工程断面図である。 本発明の実施例2に係る窒化物系化合物半導体装置の断面図である。 本発明の実施例3に係る窒化物系化合物半導体装置の断面図である。 本発明の実施例4に係る窒化物系化合物半導体装置の断面図である。 本発明の実施例5に係る窒化物系化合物半導体装置の断面図である。
次に、図面を参照して、本発明の実施例を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、現実のものとは異なる。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれている場合がある。
また、以下に示す実施例はこの発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、この発明の技術的思想は各構成部品の配置等を下記のものに特定するものでない。この発明の技術的思想は、特許請求の範囲において、種々の変更を加えることができる。
(実施例1)
本発明の実施例1は、化合物半導体素子をHEMTとする窒化物系化合物半導体装置に本発明を適用した例を説明するものである。
[窒化物系化合物半導体装置の構造]
図1乃至図3に示すように、実施例1に係る窒化物系化合物半導体装置1は、二次元キャリアガスチャネル310を有し、キャリア走行層として機能する第1の化合物半導体層31と、第1の化合物半導体層31上に配設され、キャリア供給層(バリア領域)として機能する第2の化合物半導体層32と、二次元キャリアガスチャネル310上に配設された第1の電極61と、二次元キャリアガスチャネル310上において第1の電極61から離間して配設された第2の電極42と、を備えた化合物半導体素子10と、化合物半導体素子10の周囲を取り囲む領域の少なくとも一部において二次元キャリアガスチャネル310上に配設され、この二次元キャリアガスチャネル310のキャリア濃度を減少させる反対導電型の電極層601を持つ外周電極62を有する外周領域11とを備える。
第1の化合物半導体層31及び第2の化合物半導体層32は化合物半導体機能層3を構築し、この化合物半導体機能層3に化合物半導体素子10が構成される。化合物半導体素子10は、実施例1において電子をキャリアとするnチャネル導電型HEMTである。従って、二次元キャリアガスチャネル310は二次元電子ガスチャネルである。第2の化合物半導体層32の格子定数は第1の化合物半導体層31の格子定数よりも小さく、第2の化合物半導体層32のバンドギャップは第1の化合物半導体層31のバンドキャップよりも大きい。
化合物半導体機能層3は、図1に示すように、基板2上に配設される。実施例1において、基板2には、大口径化を実現することができ、かつ安価に製作することができるシリコン基板(例えばシリコン単結晶基板)が使用される。化合物半導体機能層3は第1の化合物半導体層31の第2の化合物半導体層32とは対向する裏面にバッファ層33を備え、化合物半導体機能層3はこのバッファ層33を介して結晶性の整合性を確保した状態において基板2上に配設されている。また、バッファ層33の機能は第1の化合物半導体層31に備えてもよい。
化合物半導体機能層3はここではIII族窒化物系半導体材料により構成されている。代表的なIII族窒化物系半導体はAlxInyGa1-x-yN(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦x+y≦1)により表される。更に、実施例1において、化合物半導体機能層3の第1の化合物半導体層31のAl(アルミニウム)の組成比x1が0≦x1<1の範囲であり、第2の化合物半導体層32のAlの組成比x2が0<x2≦1の範囲であり、Alの組成比x2がAlの組成比x1に比べて大きい(x1<x2)関係にあるとき、第1の化合物半導体層31はAlx1Ga1-x1Nにより表される窒化物半導体材料により構成され、第2の化合物半導体層32はAlx2Ga1-x2Nにより表される窒化物半導体材料により構成される。すなわち、化合物半導体機能層3は、AlGaNからなる第1の化合物半導体層31とAlGaNからなる第2の化合物半導体層32との積層構造、又はGaNからなる第1の化合物半導体層31とAlGaNからなる第2の化合物半導体層32との積層構造、又はAlGaNからなる第1の化合物半導体層31とAlNからなる第2の化合物半導体層32との積層構造により構成される。
実施例1において、第1の化合物半導体層31の膜厚は例えば0.5μm−10.0μmに設定される。第1の化合物半導体層31にGaN層を使用する場合、このGaN層は例えば3.0μmの膜厚に設定されたノンドープ層である。第2の化合物半導体層32の膜厚は例えば5nm−100nmに設定され、第2の化合物半導体層32がAlGaN層である場合、このAl組成は例えば0.1−0.4に設定される。具体的には、膜厚が25nm、Al組成が0.26に設定されたノンドープ層であるAlGaN層が使用される。バッファ層33には、例えばGaN層とアルミニウムナイトライド(AlN)層とを交互に複数積層した積層膜が使用される。
化合物半導体機能層3において、第1の化合物半導体層31と第2の化合物半導体層32とのヘテロ接合界面近傍であって第1の化合物半導体層31の表面部分に、第1の化合物半導体層31及び第2の化合物半導体層32の自発分極並びにピエゾ分極に基づく二次元キャリアガスチャネル310が生成される。二次元キャリアガスチャネル310は化合物半導体素子(ここでは、HEMT)10において高移動度を有する電子(キャリア)のチャネル領域として機能する。なお、詳細な説明は省略するが、本発明はpチャネル導電型HEMTにも利用可能であり、この場合には二次元キャリアガスチャネル310は二次元正孔ガスチャネルになる。
化合物半導体素子10は、図1及び図2に示すように、二次元キャリアガスチャネル310を有する化合物半導体機能層3に構成され、第2の電極(第1の主電極)42と、この第2の電極42に離間されかつ平行に延在する第3の電極(第2の主電極)41と、第2の電極42と第3の電極41との間に配設された第1の電極61とを備えている。化合物半導体素子(HEMT)10は、第3の電極41に印加される電位よりも高い電位が第2の電極42に印加され、第1の電極61がオン状態になると、第2の電極42から第3の電極41に電流が流れる(キャリアである電子は逆に流れる。)。
ここでは、第2の電極42はドレイン電極として機能し、第3の電極41はソース電極として機能する。第2の電極42及び第3の電極41は二次元キャリアガスチャネル310に対して低抵抗に接続するオーミック電極である。また、実施例1において、第2の電極42は化合物半導体機能層3の第2の化合物半導体層32の表面から第1の化合物半導体層31の二次元キャリアガスチャネル310に向かって形成された接続孔(スルーホール又はビアホール)322内に配設され、第2の電極42と二次元キャリアガスチャネル310との間の低抵抗化が図られている。接続孔322は、二次元キャリアガスチャネル310に達しない場合、二次元キャリアガスチャネル310に達する場合、二次元キャリアガスチャネル310を越える場合のいずれであってもよい。第3の電極41は、第2の電極42と同様に、化合物半導体機能層3の第2の化合物半導体層32の表面から第1の化合物半導体層31の二次元キャリアガスチャネル310に向かって形成された接続孔321内に配設され、第3の電極41と二次元キャリアガスチャネル310との間の低抵抗化が図られている。接続孔321は接続孔322と同一構造により構成され、製造プロセスとしては接続孔321及び322は同一製造工程により製造されている。実施例1において、第2の電極42、第3の電極41は、いずれも例えば10nm−50nmの膜厚を有するTi(チタン)層と、このTi層上に積層され例えば25nm−1000nmの膜厚を有するAl層との積層膜により構成されている。
第1の電極61は、制御電極或いはゲート電極であり、第2の化合物半導体層32上に配設される。図1及び図3に示すように、実施例1において、第1の電極61は、第2の化合物半導体層32の表面からこの第2の化合物半導体層32内において二次元キャリアガスチャネル310に向かって掘り下げられた、更に詳細には第2の化合物半導体層32の表面上に配設された絶縁層5の表面から第2の化合物半導体層32内に掘り下げられた第1のリセス(凹部又は窪み)323に配設されている。第1のリセス323の第2の化合物半導体層32の表面からの深さは例えば1nm−24nmに設定され、第1のリセス323直下に第2の化合物半導体層32が存在するように設定されている。絶縁層5には例えばシリコン酸化膜、シリコン窒化膜、又はそれらを組み合わせた複合膜が使用される。
実施例1において、構造の簡素化並びに製造コストの削減化を目的として、第1の電極61は、前述の外周領域11の外周電極62と同一構造により構成され、かつ製造プロセスにおいて同一製造工程により形成されている。例えば、第1の電極61は、二次元キャリアガスチャネル310の導電型とは反対導電型の第1の電極層601を有し、第2の化合物半導体層32の表面からその上方に向かって、この第1の電極層601と、第1の電極層601上の第2の電極層602と、第2の電極層602上の第3の電極層603と、第3の電極層603上の第4の電極層604とを積層した複合膜により構成されている。この第1の電極61の具体的な構造、材料等は外周領域11の説明において詳述する。
図2中、化合物半導体素子10の第2の電極42は、同一幅寸法においてY方向(縦方向)に延在し、X方向(横方向)に複数本配列されている。この配列本数に限定されるものではないが、第2の電極42は3本配列されている。複数本の第2の電極42は、Y方向下側の一端において第2の外部端子(ボンディングパッド)42Pに一体に連結される(電気的に接続される)。第2の電極42は、Z方向から見て櫛形形状を有している。ここで、X方向とはXY座標軸のX軸に一致する方向であり、Y方向とはY軸に一致する方向であり、更にZ方向はZ軸に一致する方向である。
第3の電極41は、同一幅寸法において第2の電極42に離間しかつ同一のY方向に延在し、X方向に複数本配列されている。ここでは、第3の電極41は4本配列されている。複数本の第3の電極41は、Y方向上側の一端において第3の外部端子(ボンディングパッド)41Pに一体に連結される(電気的に接続される)。第3の電極41は、Z方向から見て、第2の電極42と噛み合う櫛形形状を有している。
第1の電極61は、同一幅寸法において第2の電極42と第3の電極41との間をY方向に繰り返し延在しながらX方向に延在している。第1の電極61の一端及び他端はY方向下側において第1の外部端子(ボンディングパッド)61Pに一体に連結される(電気的に接続される)。第1の電極61は、Z方向から見て、第2の電極42と第3の電極41との間をくぐり抜ける蛇行形状を有している。
図1乃至図3に示すように、外周領域11は、第1の電極61の断面構造と同様に、第2の化合物半導体層32の表面からこの第2の化合物半導体層32内において二次元キャリアガスチャネル310に向かって掘り下げられた、更に詳細には第2の化合物半導体層32の表面上に配設された絶縁層5の表面から第2の化合物半導体層32内に掘り下げられた第2のリセス(凹部)324と、この第2のリセス324内部に配設された外周電極62とを備えている。
この外周領域11の外周電極62は、第1の電極61と同様に第1の電極層601乃至第4の電極層604を備えている。第1の電極層601には、実施例1において、二次元キャリアガスチャネル310の導電型とは反対導電型であるp型金属酸化物半導体が使用される。このp型金属酸化物半導体には、酸化ニッケル(NiOx、x=1〜2。)、酸化鉄、酸化コバルト、酸化マンガン、酸化銅のいずれかを実用的に使用することができる。ここでは、第1の電極層601には、例えば20nm−1000nmの膜厚を有するNiOxが使用される。
また、第1の電極層601にはp型窒化物半導体を使用することができる。p型窒化物半導体には、p型ドープAlGaN、p型ドープGaN、p型ドープInGaNのいずれかを実用的に使用することができる。例えば、第1の電極層601には、マグネシウム(Mg)をドープした80nm−120nmの膜厚を有するp型ドープGaNが使用される。
これらの第1の電極層601に使用されるp型金属酸化物半導体若しくはp型窒化物半導体は、単層膜により構成されるが、複数層の多層膜により構成してもよい。また、第1の電極層601は徐々に若しくは段階的にp型濃度を変化させてもよい。例えば、第1の電極層601のp型濃度は第2の窒化物半導体層32の表面から離れるに従って薄く設定される。更に、第1の電極層601は、p型金属酸化物半導体とp型窒化物半導体とを組み合わせた積層膜としてもよい。
第2の電極層602には例えば10nm−1000nmの膜厚を有するニッケル(Ni)層を使用することができる。第3の電極層603には例えば0.1μm−3.0μmの膜厚を有する金(Au)層を使用することができる。第4の電極層604には例えば5nm−100nmの膜厚を有するチタン(Ti)層を使用することができる。
また、第1の電極61において順方向リーク電流を防止し、HEMTのデバイス特性を向上するために、第1の電極61の第1の電極層601と第2の化合物半導体層32との間若しくは第1の電極層601と第2の電極層602との間に絶縁体を備える場合には、図示しないが、第1の電極61の構造と同様に外周電極62にも絶縁体が配設される。この絶縁体には、NiO、酸化ハフニウム(HfO)、シリコン酸化(SiO2)、シリコン窒化(Si34)、酸化アルミニウム(Al23)、酸化イットリウム(Y23)、酸化マグネシウム(MgO)のいずれかを実用的に使用することができる。例えば、絶縁体には2nm−500nmの膜厚を有するNiO層を使用することができる。
図1及び図2に示すように、外周電極62(外周領域11)は、ここでは化合物半導体素子10の外周であって化合物半導体機能層3の外縁に沿った全周に同一の幅寸法を有し延在している。外周電極62の一端及び他端はY方向下側において外部端子(ボンディングパッド)62Pに連結されている(電気的に接続されている)。外周電極62及び外部端子62Pは、Z方向から見て、化合物半導体素子10の外周囲を取り囲むリング形状を有している。外周電極62は、リーク電流をより確実に防止するために、外部端子62Pを通して固定電位を印加している。例えば、外部端子62Pは基板2に接続され、外部端子62Pには基板2に印加される電位例えば接地電位と同一の電位が印加される。なお、外周電極62は固定電位を印加しないフローティング状態であってもよい。また、外周電極62は、全周に配設された場合と同等の機能を有する場合には、化合物半導体機能層3の外縁に沿った一部分具体的に断続的に配設してもよい。
なお、化合物半導体素子11がpチャネル導電型HEMTである場合には、外周電極62の第1の電極層601にはn型金属酸化物半導体、n型窒化物半導体等が使用される。
[リーク電流防止領域の動作原理]
実施例1に係る窒化物系化合物半導体装置1の外周領域11の動作原理は以下の通りである。
まず、化合物半導体素子10の第1の電極61の直下以外には、図4に示すように、化合物半導体機能層3の第1の化合物半導体層31と第2の化合物半導体層32とのヘテロ接合界面近傍において第1の化合物半導体層31に二次元キャリアガスチャネル310が生成される。第1の電極61の直下以外とは、第1の電極61と第2の電極42との間の第1の化合物半導体層31、第1の電極61と第3の電極41との間の第1の化合物半導体層31、第2の電極42直下の第1の化合物半導体層31及び第1の電極41直下の第1の化合物半導体層31を意味する。
図中、符号Efはフェルミ準位、Ecは伝導帯準位、Evは価電子帯準位である。第1の化合物半導体層31のバンドギャップは約3.5V、第2の化合物半導体層32のバンドギャップは約3.8V−4.6Vである。このバンドギャップが異なる半導体同士の接触(ヘテロ接合)によって、このヘテロ接合の界面近傍には伝導帯、価電子帯の双方のバンドの不連続が発生し、伝導帯の不連続量は双方の電子親和力の差で決まるので、電子親和力の大きな第1の化合物半導体層31側のエネルギが約0.2V程度低くなる。この結果、伝導帯準位Ecのレベルがフェルミ準位Efよりも低くなる三角形状のポテンシャル井戸が発生し、このポテンシャル井戸に第2の化合物半導体層32のドナーから発生した電子が集まり、二次元キャリアガスチャネル310が生成される。
一方、外周領域11の外周電極62の直下には、図5に示すように、化合物半導体機能層3の第1の化合物半導体層31と第2の化合物半導体層32とのヘテロ接合界面近傍において第1の化合物半導体層31に二次元キャリアガスチャネル310が生成されない。外周領域11においては、第2のリセス324によって第2の化合物半導体層32の厚みが減少されている。これによって、第2の化合物半導体層32のドナーから発生される電子の二次元キャリアガスチャネル310への供給量そのものを減少することができ、二次元キャリアガスチャネル310のキャリア(電子)濃度を減少することができる。
更に、外周領域11の外周電極62は第2のリセス342内に配設され、この外周電極62には二次元キャリアガスチャネル310の導電型(n型)とは反対導電型(p型)を有する第1の電極層601が生成されているので、三角形状のポテンシャル井戸が引き上げられ、伝導帯準位Ecのレベルはフェルミ準位Efよりも高く押し上げられる。外周電極62は、その直下において二次元キャリアガスチャネル310をp型反転させ、ノーマリーオフ状態に保持する。
なお、化合物半導体素子10においては、第1の電極61が外周電極62と同一構造を備えているので、同様の動作原理に基づき、第1の電極61の直下の二次元キャリアガスチャネル310はp型反転し、ノーマリーオフ状態が保持される。
すなわち、外周領域11は、外周電極62直下において二次元キャリアガスチャネル310を発生させることがなく、化合物半導体素子10の動作に関係なく、ノーマリーオフ状態に保持する機能を有する。この結果、化合物半導体機能層3の側壁を通じて化合物半導体素子10に流れ込むリーク電流を完全に遮断することができる。
なお、実施例1に係る窒化物系化合物半導体装置1においては、外周領域11は第2のリセス324とこの第2のリセス324内に配設された外周電極62とを備えているが、第2のリセス324は配設しないで外周領域11は外周電極62のみで構成してもよい。
[窒化物系化合物半導体装置の製造方法]
前述の窒化物系化合物半導体装置1の製造方法は以下の通りである。まず最初に、図6に示すように、周知のMOCVD(metalorganic chemical vapor deposition)法を用いて基板2上に化合物半導体機能層3が形成される。基板2にはシリコン基板が使用される。化合物半導体機能層3は、バッファ層33、第1の化合物半導体層31、第2の化合物半導体層32のそれぞれを連続的に成膜した後に、メサエッチングを用いてメサ形状に形成される。化合物半導体機能層3の各層の具体的な材料や膜厚は前述の通りである。
図7に示すように、化合物半導体素子10の形成領域において、化合物半導体機能層3に第2の電極42及び第3の電極41が形成される。第2の電極42は、化合物半導体機能層3の表面から二次元キャリアガスチャネル310に向かって接続孔322を形成し、この接続孔322内に形成される。第3の電極41は、化合物半導体機能層3の表面から二次元キャリアガスチャネル310に向かって接続孔321を形成し、この接続孔321内に形成される。接続孔321を形成する工程と接続孔322を形成する工程とは同一製造工程により行われる。第2の電極42を形成する工程と第3の電極41を形成する工程とは同一製造工程により行われる。
次に、第2の電極42上及び第3の電極41上を含む、化合物半導体機能層3の表面上に絶縁層5が形成される。化合物半導体素子10の形成領域において、絶縁層5の表面から化合物半導体機能層3の第2の化合物半導体層32の一部まで掘り下げた第1のリセス323が形成されるとともに、外周領域11の形成領域において、同様に絶縁層5の表面から化合物半導体機能層3の第2の化合物半導体層32の一部まで掘り下げた第2のリセス324が形成される(図1参照。)。この第1のリセス323を形成する工程と第2のリセス324を形成する工程とは同一製造工程により行われる。
前述の図1に示すように、例えばリフトオフ法を用い、第1のリセス323に第1の電極61が形成されるとともに、第2のリセス324に外周電極62が形成される。第1の電極61を形成する工程と外周電極62を形成する工程とは同一製造工程により行われる。第1の電極61、外周電極62のそれぞれの第1の電極層601乃至第4の電極層604は、スパッタリング法やEB(electron beam)法を用いて成膜される。
これら一連の製造工程が終了すると、実施例1に係る窒化物系化合物半導体装置1を完成させることができる。
[窒化物系化合物半導体装置の特徴]
このように構成される実施例1に係る窒化物系化合物半導体装置1においては、外周領域11に二次元キャリアガスチャネル310のキャリア濃度を低減する外周電極62を備えたので、化合物半導体素子(HEMT)10の動作に関係なく、リーク電流を低減することができる。
更に、実施例1に係る窒化物系化合物半導体装置1においては、外周領域11の外周電極62を第2のリセス324に備えたので、より一層リーク電流を低減することができる。
更に、実施例1に係る窒化物系化合物半導体装置1の製造方法においては、外周領域11の第2のリセス324、外周電極62のそれぞれを形成する工程を、化合物半導体素子10の第1のリセス323、第1の電極61のそれぞれを形成する工程を利用し同一製造工程により形成しているので、外周領域11を構築するための製造工程数を削減することができる。製造工程数の削減によって、製造上の歩留まりを向上することができるとともに、製作コストを減少することができる。
(実施例2)
本発明の実施例2は、化合物半導体素子をショットキーバリアダイオード(SBD)とする窒化物系化合物半導体装置に本発明を適用した例を説明するものである。
[窒化物系化合物半導体装置の構造]
図8に示すように、実施例2に係る窒化物系化合物半導体装置1は、二次元キャリアガスチャネル310を有しキャリア走行層として機能する第1の化合物半導体層31と、第1の化合物半導体層31上に配設され、キャリア供給層(バリア領域)として機能する第2の化合物半導体層32と、二次元キャリアガスチャネル310上の互いに離間された領域に配設された第1の電極61及び第2の電極42と、を備えた化合物半導体素子10と、化合物半導体素子10の周囲を取り囲む領域の少なくとも一部において二次元キャリアガスチャネル310上に配設され、この二次元キャリアガスチャネル310のキャリア濃度を低減する反対導電型の電極層601を持つ外周電極62を有する外周領域11とを備える。
実施例2に係る窒化物系化合物半導体装置1において、化合物半導体素子10はSBDである。第1の電極61はアノード電極として使用される。第1の電極61は、化合物半導体機能層3の第2の化合物半導体層32に配設された第1のリセス323に配設されている。第1の電極61と第2の化合物半導体層32の第1のリセス323の表面とがショットキー接合になっている。第1の電極61のショットキー材料としては、例えば、Ni、Au、Ti、Rh、Al等を実用的に使用することができる。なお、第1のリセス323は必ずしも配設する必要はない。
第2の電極42は二次元キャリアガスチャネル310にオーミック接続するカソード電極として使用される。第2の電極42は、ここでは、実施例1に係る窒化物系化合物半導体装置1の化合物半導体素子10の第2の電極42又は第3の電極41と同様の構造を有し、化合物半導体機能層3の第2の化合物半導体層32に配設された接続孔322内及び321内に配設されている。
外周領域11は、前述の実施例1に係る窒化物系化合物半導体装置1の外周領域11と同一構造により構成されている。すなわち、外周領域11は、化合物半導体機能層3の第2の化合物半導体層32に配設された第2のリセス324と、この第2のリセス324に配設された外周電極62とを備えている。外周電極62は第1の電極61と同一構造によりかつ同一材料により構成してもよい。
[窒化物系化合物半導体装置の特徴]
このように構成される実施例2に係る窒化物系化合物半導体装置1においては、実施例1に係る窒化物系化合物半導体装置1により得られる効果と同様の効果を奏することができる。
(実施例3)
本発明の実施例3は、実施例2に係る窒化物系化合物半導体装置1の変形例を説明するものである。
[窒化物系化合物半導体装置の構造]
図9に示すように、実施例3に係る窒化物系化合物半導体装置1は、基本的には前述の実施例2に係る窒化物系化合物半導体装置1と同様の構造を有するが、化合物半導体素子10の第1の電極61つまりアノード電極を外周領域11の外周電極62と同一構造により構成している。第1の電極61は、前述の図3に示すように、二次元キャリアガスチャネル310の導電型(n型)とは反対導電型(p型)を持つ第1の電極層601を少なくとも備えている。
なお、実施例3において、第1の電極61は第1のリセス323に配設されているが、この第1のリセス323は無くすことができる。また、第1の電極61を配設する第1のリセス323の深さは、外周領域11の外周電極62を配設する第2のリセス324の深さに対して異なっていてもよい。更に、化合物半導体素子10の第1の電極61は第1の電極層601乃至第4の電極層604により構成し、外周領域11の外周電極62はショッキー材料により構成してもよい。
[窒化物系化合物半導体装置の特徴]
このように構成される実施例3に係る窒化物系化合物半導体装置1においては、実施例2に係る窒化物系化合物半導体装置1により得られる効果と同様の効果を奏することができる。
(実施例4)
本発明の実施例4は、前述の実施例1に係る窒化物系化合物半導体装置1の化合物半導体素子10であるHEMTと前述の実施例2又は実施例3に係る窒化物系化合物半導体装置1の化合物半導体素子10であるSBDとを組み合わせた複合素子を化合物半導体素子10とした例を説明するものである。
[窒化物系化合物半導体装置の構造]
図10に示すように、実施例4に係る窒化物系化合物半導体装置1は、基本的には前述の実施例1に係る窒化物系化合物半導体装置1と同様の構造を有する。すなわち、窒化物系化合物半導体装置1の化合物半導体素子10は、基本的には二次元キャリアガスチャネル310の互いに離間された領域上に配設された第2の電極(例えばドレイン電極)42及び第3の電極(例えばソース電極)41と、第2の電極42と第3の電極41との間に配設された第1の電極(ゲート電極又は制御電極)61とを備え、更に第1の電極61と第2の電極42との間の二次元キャリアガスチャネル310上に第4の電極64を備えている。
第4の電極64は、化合物半導体機能層3の第2の化合物半導体層32の表面からその一部を掘り下げた第3のリセス325内に配設されている。この第4の電極64は、前述の実施例2又は実施例3に係る窒化物系化合物半導体装置1の化合物半導体素子(SBD)10の第1の電極61と同様のショットキー電極材料により構成されている。第3のリセス325の深さは第1の電極61が配設された第1のリセス323の深さと同一でもよいが、第1のリセス323の深さよりも第3のリセス325の深さを浅くする方が好ましい。図10中、簡略化して示しているが、第4の電極64は第3の電極41に電気的に接続(短絡)されている。
第4の電極64はSBDのアノード電極として機能し、第2の電極42はHEMTのドレイン電極として機能するとともにSBDのカソード電極としても機能する。つまり、第4の電極64及び第2の電極42はSBDを構築する。このSBDは、第2の電極42から第1の電極61直下を通過して第3の電極41に逆方向に流れるキャリアを順方向電流として吸収する、帰還ダイオード、回生ダイオード又は保護ダイオードとして機能を有し、化合物半導体素子10の逆方向耐圧を高める効果を有する。
一方、外周領域11の外周電極62は、前述の実施例1に係る窒化物系化合物半導体装置1の外周電極62と同様に、第1の電極61と同一構造により構成されている。なお、実施例4においては、外周領域11の外周電極62は第4の電極64と同一構造としてもよい。つまり、外周領域11の第2のリセス324は化合物半導体素子10の第3のリセス325と同一構造かつ同一製造工程により製作し、外周電極11はこのように製作された第2のリセス324内に第4の電極64と同一構造かつ同一製造工程により製作される。
また、実施例4に係る窒化物系化合物半導体装置1においては、第4の電極64は、ショットキー材料ではなく、外周電極62又は第1の電極61と同様に二次元キャリアガスチャネル310の導電型とは反対導電型を有する第1の電極層601(図3参照。)を備えてもよい。
[窒化物系化合物半導体装置の特徴]
このように構成される実施例4に係る窒化物系化合物半導体装置1においては、実施例1乃至実施例3に係る窒化物系化合物半導体装置1により得られる効果と同様の効果を奏することができ、本発明はこのような複合素子を備えた窒化物系化合物半導体装置1にも適用可能である。
(実施例5)
本発明の実施例5は、前述の実施例4に係る窒化物系化合物半導体装置1の化合物半導体素子10の変形例を説明するものである。
[窒化物系化合物半導体装置の構造]
図11に示すように、実施例5に係る窒化物系化合物半導体装置1は、基本的には前述の実施例4に係る窒化物系化合物半導体装置1と同様の構造を有するが、化合物半導体素子10の第4の電極64を第3の電極(例えばソース電極)41と離間させこの第3の電極41の第1の電極61とは反対側に配設したものである。
第4の電極64は、前述の実施例4に係る窒化物系化合物半導体装置1の化合物半導体素子10の第4の電極64と同一構造により構成され、第3のリセス325内に配設されている。この第4の電極64は同様にアノード電極として機能する。
第3の電極41は、ここではHEMTのソース電極として機能するとともに、SBDのカソード電極としても機能する。つまり、第4の電極64及び第3の電極41はSBDを構築する。
一方、外周領域11の外周電極62は、前述の実施例1に係る窒化物系化合物半導体装置1の外周電極62と同様に、第1の電極61と同一構造により構成されている。なお、実施例5においては、前述の実施例4に係る窒化物系化合物半導体装置1と同様に、外周領域11の外周電極62は第4の電極64と同一構造としてもよい。また、実施例5に係る窒化物系化合物半導体装置1においては、第4の電極64は、ショットキー材料ではなく、外周電極62又は第1の電極61と同様に二次元キャリアガスチャネル310の導電型とは反対導電型を有する第1の電極層601(図3参照。)を備えてもよい。
[窒化物系化合物半導体装置の特徴]
このように構成される実施例5に係る窒化物系化合物半導体装置1においては、実施例1乃至実施例4に係る窒化物系化合物半導体装置1により得られる効果と同様の効果を奏することができ、本発明はこのような複合素子を備えた窒化物系化合物半導体装置1にも適用可能である。
(その他の実施例)
上記のように、本発明は複数の実施の形態によって記載されているが、この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するものでない。本発明は様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術に適用することができる。
例えば、本発明は、前述の実施例1乃至実施例5に係る窒化物系化合物半導体装置1において、化合物半導体素子10の第1の電極61、外周領域11の外周電極62のそれぞれを導電型を有しない例えばショットキー電極材料により構成してもよい。
更に、本発明は、前述の窒化物系化合物半導体装置1に代えて、第1の化合物半導体層31をガリウム砒素(GaAs)とし、第2の化合物半導体層32をアルミニウムガリウム砒素(AlGaAs)とする化合物半導体機能層3を備えた化合物半導体装置に適用可能である。
本発明は、化合物半導体素子の動作に関係なく、リーク電流を防止することができる化合物半導体装置及びその製造方法に広く適用することができる。
1…窒化物系化合物半導体装置
10…化合物半導体素子
11…外周領域
2…基板
3…化合物半導体機能層
31…第1の化合物半導体層
310…二次元キャリアガスチャネル
32…第2の化合物半導体層
321、322…接続孔
323…第1のリセス
324…第2のリセス
325…第3のリセス
41…第3の電極
42…第2の電極
61…第1の電極
62…外周電極
64…第4の電極

Claims (5)

  1. 二次元キャリアガスチャネルを有する第1の化合物半導体層と、
    前記第1の化合物半導体層上に配設され、キャリア供給層として機能する第2の化合物半導体層と、
    前記二次元キャリアガスチャネル上に配設された第1の電極と、
    前記二次元キャリアガスチャネル上において前記第1の電極から離間して配設された第2の主電極と、を備えた化合物半導体素子と、
    前記化合物半導体素子の周囲を取り囲む領域の一部において前記二次元キャリアガスチャネル上に配設され、この二次元キャリアガスチャネルのキャリア濃度を低減させる外周電極を有する外周領域と、
    を備えたことを特徴とする化合物半導体装置。
  2. 前記外周電極は前記第1の電極と同一構造により構成されることを特徴とする請求項1に記載の化合物半導体装置。
  3. 前記化合物半導体素子は前記第1の電極を制御電極として使用する高電子移動度トランジスタであり、又は、
    前記化合物半導体素子は、前記第1の電極を前記二次元キャリアガスチャネルとの間で整流特性を有するアノード電極として使用するダイオードであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の化合物半導体装置。
  4. 前記外周領域の前記外周電極は前記二次元キャリアガスチャネルと反対導電型を有する電極層を備え、この電極層は、金属酸化物半導体若しくは窒化物半導体、又は前記金属酸化物半導体と前記窒化物半導体との組み合わせにより構成され、又は、
    前記外周電極層は前記電極層と絶縁体とを組み合わせて構成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の化合物半導体装置。
  5. 二次元キャリアガスチャネルを有する第1の化合物半導体層上にキャリア供給層として機能する第2の化合物半導体層を形成する工程と、
    前記二次元キャリアガスチャネル上において互いに離間された第1の電極及び第2の電極を有する化合物半導体素子を形成する工程と、
    前記化合物半導体素子の周囲を取り囲む領域の一部において前記二次元キャリアガスチャネル上にそのキャリア濃度を低減させる外周電極を有する外周領域を形成する工程と、
    を備えたことを特徴とする化合物半導体装置の製造方法。
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