JP2011046849A - メラニン前駆体を含む染料溶液及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】DOPA(3-(3,4-ジヒドロキシフェニル)アラニン)及びこれらの類縁体からなる群より選ばれる少なくとも1種の基質化合物の酵素酸化反応により製造されたメラニン前駆体、及びエタノールを含有する染料溶液であって、塩化物イオン濃度が300 ppm以下であることを特徴とする染料溶液、並びにその製造方法。
【選択図】なし
Description
・防腐性
・十分な染料濃度(最終商品における5,6-ジヒドロキシインドール濃度は、用途によって異なるが0.1〜1重量%が好ましい(特許文献2の62段落目))
・金属容器(ステンレスコンテナ)に収容できること
・保管中に不溶物が析出しないこと
(1-1) DOPA及びこれらの類縁体からなる群より選ばれる少なくとも1種の基質化合物の酵素酸化反応により製造されたメラニン前駆体、及びエタノールを含有する染料溶液であって、塩化物イオン濃度が300 ppm以下であることを特徴とする染料溶液。
(1-2) メラニン前駆体濃度が0.9〜1.1重量%である、(1-1)に記載の染料溶液。
(1-3) メラニン前駆体が5,6-ジヒドロキシインドールである、(1-1)又は(1-2)に記載の染料溶液。
(1-4) さらにエタノールの濃度が19〜21重量%である、(1-1)〜(1-3)のいずれか1項に記載の染料溶液。
(1-5) 4℃において不溶物が析出しない、(1-1)〜(1-4)のいずれか1項に記載の染料溶液
(2-1) 少なくとも以下の工程を含むことを特徴とする(1-1)〜(1-5)のいずれか1項に記載の染料溶液の製造方法:
(A)酸化酵素溶液又は酸化酵素を産生し得る微生物懸濁液と、DOPA及びこれらの類縁体からなる群より選ばれる少なくとも1種の基質化合物を反応させてメラニン前駆体を生成する工程、
(B)工程Aで得られたメラニン前駆体含有水溶液を、脱酸素下で真空薄膜濃縮法により濃縮する工程、
(C)工程Bで得られた濃縮メラニン前駆体含有水溶液に、予め脱気したエタノールを添加し、メラニン前駆体を含むエタノール含有水溶液を調製する工程、及び
(D)工程Cで得られたメラニン前駆体を含むエタノール含有水溶液を脱酸素下で固液分離処理を行い、不溶物を除去する工程。
(2-2) 前記酸化酵素がカテコールオキシダーゼ活性を有する酵素である、(2-1)に記載の製造方法。
本発明の染料溶液(以下、単に「染料溶液」ともいう)は、DOPA及びこれらの類縁体からなる群より選ばれる少なくとも1種の基質化合物の酵素酸化反応により製造されたメラニン前駆体、及びエタノールを含有し、塩化物イオン濃度が300 ppm以下であることを特徴とする。
本発明の「染料溶液」は、少なくとも以下の工程を含む製造方法により製造することができる:
(A)酸化酵素溶液又は酸化酵素を産生し得る微生物懸濁液と、DOPA及びこれらの類縁体からなる群より選ばれる少なくとも1種の基質化合物を反応させてメラニン前駆体を生成する工程、
(B)工程Aで得られたメラニン前駆体含有水溶液を、脱酸素下で真空薄膜濃縮法により濃縮する工程、
(C)工程Bで得られた濃縮メラニン前駆体含有水溶液に、予め脱気したエタノールを添加し、メラニン前駆体を含むエタノール含有水溶液を調製する工程。
(D)工程Cで得られたメラニン前駆体を含むエタノール含有水溶液を脱酸素下で固液分離処理を行い、不溶物を除去する工程。
工程Aでは、酸化酵素溶液又は酸化酵素を産生し得る微生物懸濁液と、DOPA及びこれらの類縁体からなる群より選ばれる少なくとも1種の基質化合物を反応させてメラニン前駆体を生成する。
基質化合物としては、DOPA及びDOPA類縁体からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物を使用する。DOPA及びDOPA類縁体は、L体又はD体のいずれであってもよい。DOPA類縁体としては、ドーパミン(Dopamine)や、DOPAメチルエステル、DOPAエチルエステル、α−メチルDOPA等が挙げられ、これらの異性体であってもよい。中でも、天然型メラニン前駆体が得られる点で、L-DOPAを用いることが好ましく、酵素に対する親和性の点でもL-DOPAを用いることが好ましい。
反応は、上記基質化合物を水に溶解させた状態で行ってもよいし、また水に完全に溶解させることなく非溶解状態で行ってもよい。前者の場合、基質化合物を完全に水に溶解させるために、一旦、硫酸等の強酸を用いてpHを1〜3に設定する必要がある。ここで、塩酸を使用することは塩化物イオン抑制のために適さない。そして、酵素反応を行う前には、強アルカリを用いて中和する必要がある。その結果、反応液中の無機塩類の含有量が増加することになる。このため、基質化合物は、水に完全に溶解させることなく、非溶解状態のままで用いることが好ましい。
(i)塩の存在下での保存
(ii)酸素非存在下pH3〜5、酸素非存在下pH5〜10、又は酸素存在下pH5〜7に維持した状態での保存
(iii)水溶性有機溶媒の存在下での保存。
工程Bでは、工程Aで得られたメラニン前駆体含有水溶液(5,6-ジヒドロキシインドールを含有する)を、脱酸素下で遠心薄膜濃縮装置により濃縮する。
工程Cでは、工程Bで得られた濃縮メラニン前駆体含有水溶液に、予め脱気したエタノールを添加し、メラニン前駆体を含むエタノール含有水溶液を調製する。
工程Dでは、工程Cで得られたメラニン前駆体を含むエタノール含有水溶液を脱酸素下で固液分離処理を行い、不溶物を除去する。
例えば、本発明のメラニン前駆体及びエタノールを含有する染料溶液を含む染毛剤は、髪に着けてしばらく放置するだけで白髪を自然な色合いに染めることができる、一剤式の空気酸化型染毛剤として有用である。一剤式の染毛剤とするためには、メラニン前駆体として5,6-ジヒドロキシインドールを含むことが好ましい。
カテコールオキシダーゼとしてチロシナーゼ(melB)、微生物として酵母(Saccharomyces cerevisiae)を用いて、カテコールオキシダーゼ産生微生物を調製した。なお、チロシナーゼ(melB)は麹菌Aspergillus oryzaeから単離された酵素である(特許第3903125号公報)。そのアミノ酸配列、それをコードするmelB遺伝子のクローニング方法、及びその塩基配列も、上記特許第3903125号公報に記載されている。
特許第3903125号公報の記載に従って、麹菌Aspergillus oryzaeからmelB遺伝子をクローニングした。具体的には、麹菌Aspergillus oryzae OSI-1013株(受託番号FERM P-16528、平成9年11月20日付けで日本国茨城県つくば市東1-1-1 つくばセンター 中央第6に住所を有する独立行政法人産業技術総合研究所・特許生物寄託センター(旧:工業技術院生命工学工業技術研究所・特許微生物寄託センター)に寄託)を蒸米に接種し、製麹した麹を1.5 g秤量し、液体窒素中で完全に破砕した。日本ジーン社製ISOGENを用いて、これから240μgの全RNAを抽出した。120μgの全RNAからタカラバイオ株式会社製Oligotex-dT30<Super>を用いて、1μgのmRNAを精製した。このmRNAを、Clontech社製SMART cDNA Library Construction KitによりcDNAライブラリーを作成し、PCRによりmelB cDNAのみを増幅した。得られたPCR産物はアガロースゲル電気泳動で、目的の約1.8Kbpのバンドのみが増幅されていることを確認した。また、塩基配列解析の結果、正常にイントロン配列が取り除かれていることも確認した。なお、特許第3903125号公報の配列番号2に記載されているmelB遺伝子の塩基配列のうち、1〜1436番目の塩基配列はプロモーター領域、3636〜4174番目の塩基配列はターミネーター領域に相当し、1437〜3635番目の塩基配列は、melB cDNAに相当するコーティング領域に相当する。
上記(1)で得られたmelB cDNAを、酵母Saccharomyces cerevisiae用発現ベクター(特開2003-265177号公報)に発現可能な状態で接続した。具体的には、特開2003-265177号公報の記載に準じて、SED1プロモーターとADH1ターミネーターを持つ上記発現ベクターのプロモーター直下のSmaI部位に、上記(1)で取得したmelB cDNAを挿入した。URA3マーカー内部に存在するStuI部位で切断することにより得られるmelB cDNAを含む断片を導入用カセットとして精製した。
調製例に記載する方法で得られたmelB産生酵母(組換え酵母)を常法により培養し、遠心分離によって菌体を回収し、次いで蒸留水で洗浄した。次いで、菌体(湿重量約23.8g)に0.1 mMの硫酸銅を含む水溶液238 mLを加え、40℃で20分間保持した。その後、遠心分離により菌体を回収し、これに50 mMの酢酸緩衝液(NaOAc-HCl)(pH3.0)238 mLに懸濁し、室温で10分間静置した。その後、遠心分離により菌体を回収し、過剰な銅イオンを除去するため20 mMのEDTA溶液(KOHを使用してpH5に調整)で洗浄し、遠心分離して菌体を回収した。
ろ過装置の脱酸素処理は図2を参照して説明する。ろ過器の脱酸素手順としては、受けタンク(加圧対応20Lステンレスタンク)に接続していない予め窒素置換した原液タンク(加圧対応20Lステンレスタンク)に、珪藻土100 gと脱気水5 Lを入れ、窒素ガス加圧により平板型ろ過器(直径265 mm)(底面にろ布を張り、その上面に不溶物がろ過される空間がある)へ送り出した。次に予め窒素置換した受けタンクを平板型ろ過器に接続し、窒素置換された原液タンクにメラニン前駆体溶液を入れ、窒素ガス加圧により平板型ろ過器へ送り出し、ろ液を受けタンク(加圧対応20Lステンレスタンク)で回収した。
水とエタノールの脱気方法は図3を参照して説明する。窒素ガス供給用の入り口ノズルから窒素を吹き込み、加圧対応20Lステンレスタンク内を窒素置換した。次に、タンク内に脱気したい液体(エタノールや水)を入れ、入り口ノズルより窒素ガス(純度99.99%)を2-5L/minで液中へ吹き込み、約15分で脱気作業を終了した。脱気の確認として、出口ノズルより窒素ガスを送り、大気を開放する入り口ノズルより内部の液体を少量取り出し、溶存酸素電極(メトラー・トレド社製InPro6800型)を用いて溶存酸素を測定した。溶存酸素が0.5ppm以下であれば脱気できたと判断した。
5,6-ジヒドロキシインドールの重量は、下記のHPLC分析方法で、BIO SYNTH社製の5,6-ジヒドロキシインドール標準品を用いて、絶対検量線法により定量した。
50 ml容メスフラスコに1%(w/v)のアスコルビン酸ナトリウムを含む0.1%(w/v)リン酸溶液を10 ml分注した。ここに試験液1.0 gを秤量して入れた後、0.1%(w/v)リン酸溶液で50 ml標線までメスアップした。
斯くして調製した試験液の遠心上清を下記条件のHPLCに供し、5,6-ジヒドロキシインドールのピーク面積を求めた。
HPLC装置:Waters社製HPLC Alliance2695-2996
カラム:Waters社製SunfireC18(4.6×150 mm)
移動相:A液−1.5%(w/v)リン酸溶液、B液−99.9%メタノール(B液が初発0%、5分後に50%となるようにグラジエントを設定)
試験液注入量:10μl
流速:1.0 ml/min
検出:280 nmにおける吸光度でモニター
一般生菌計測用標準寒天培地(日水製薬)23.5 gに水を加え、1Lとしたものをオートクレーブし、シャーレに約20 mLずつ分注し、平板培地を作製した。
島津HPLCシステムLC6Aに電気伝導度検出器(CDD6A)を接続したHPLCシステムを使用した。カラムはShodex I-524Aを用い、移動相として2.5mM フタル酸バッファー(pH4)を流速1.2 ml/minで流した。カラム温度35℃、サンプルインジェクション量0.01 mL、分析時間15分とした。
(1)試験液の処理
測定する試験液の遠心上清0.5 mlと3%(w/v)アスコルビン酸ナトリウム水溶液0.5 mlを混和する。本溶液を65℃で15分間加熱後、0.1%(w/v)リン酸水溶液9.0 mlを添加してよく混ぜる。かかる処理により、試験液中に含まれているドーパクロムは全量5,6-ジヒドロキシインドールに変換され定量することができる。
斯くして調製した試験液の遠心上清を下記条件のHPLCに供し、標準化合物(5,6-ジヒドロキシインドール:BIO SYNTH社製)で作成した検量線から、反応液中のドーパクロムの濃度を測定する。
HPLC装置:Waters社製HPLC Alliance2695-2996
カラム: Waters社製SunfireC18(4.6×150mm)
移動相:A液-1.5%(w/v)リン酸溶液、B液-99.9%メタノール(B液が初発0%、5分後に50%となるようにグラジエントを設定)
試験液注入量:10μl
流速:1.0 ml/min
検出:吸収波長である280nmにおける吸光度でモニター
(工程A)
下記A, B, Cを30L培養槽に仕込んだ(反応液量23.8L)。
A: イオン交換水 21.4 L
B: 微生物懸濁液 238 mL
C: DOPA 190 g
撹拌を開始後、酸素ガス通気を開始した。この操作により、酸化反応が開始する。この反応中、反応液のpHが5.5付近になるように6N NaOH又は1N 硫酸を自動添加した。具体的には、反応前半は6N NaOHを自動添加し、反応後半は1N 硫酸を自動添加した。40分で反応終了とし、通気を止めた。培養槽内を窒素雰囲気とし、弱アルカリ性条件(pH7〜9)で18時間弱く撹拌を続け、ドーパクロムから5,6-ジヒドロキシインドールを生成した。その後、反応液をUF膜を用いて除菌、除タンパク処理した。
得られたメラニン前駆体含有溶液の5,6-ジヒドロキシインドール濃度は17 mM(0.26重量%)であった。
工程Aで得られたメラニン前駆体含有水溶液を全量、遠心式薄膜濃縮装置(エバポール・ラボ(登録商標)、大川原製作所株式会社製)で濃縮した。
濃縮液が4.4 kgになったところで濃縮を終了した。濃縮メラニン前駆体含有水溶液は、ステンレス製の加圧対応型ステンレスタンクに入れ、窒素ガスで気相部を置換した上で、約0.1 MPaに加圧して、常温で保管した。濃縮メラニン前駆体含有水溶液に含まれる5,6-ジヒドロキシインドール濃度は107 mM(1.6重量%)であった。
工程Cで得られた濃縮メラニン前駆体含有水溶液4.4 kgに、予め脱気したエタノールを1.5 kg添加し(添加後のエタノール濃度25重量%)、引き続き窒素で約0.1 MPaに加圧したステンレスタンク内で保管した。
エタノール添加済みの濃縮メラニン前駆体溶液を入れた加圧ステンレスタンクを室温から、4℃の低温室へ移動した。同じ低温室内に酸素濃度計とろ過装置を設置した。ろ過は、図2に示す直径265 mmのディスク型の濾布ろ過器で行った。このろ過器は、窒素加圧によりエタノール添加済みの濃縮メラニン前駆体溶液をろ過器へ送り込み、透過液を別の窒素置換済みステンレスタンクで受ける構造であった。ろ過助剤として珪藻土を用い、メラニン前駆体の酸化防止のため事前に脱気水をろ過器内へ送り込み系内の空気を除去する前述する脱酸素処理を行った。
実施例の染料溶液(イ)と、実施例の染料溶液に3倍量の脱気した20重量%エタノール溶液を加えた希釈染料溶液(ロ)について、染色性を評価した。
実施例の方法に従って製造されたロットの異なる染料溶液(試料Aと試料B)各約1.5kgを、5L容の加圧対応型ステンレス(SUS304)製の気密容器に収容し、以下の表に示す日数の間、室温で保管した。その語、上記(VI)の方法に従って菌数を測定した。
実施例の方法に従って製造されたロットの異なる染料溶液(試料Cと試料D)それぞれ2本ずつ、1本当たり約1.5kgを5L容の加圧対応型ステンレス(SUS304)製の気密容器に収容し、0.1MPaに加圧した。1本は40℃で保管、もう1本は4℃で保管した。3ヶ月後に開封し、ステンレス製の気密容器の腐食の有無と、不溶物の有無を観察した。不溶物の有無は、開封直後に保管温度と同じ温度のガラス製ビーカーで染料容液を採取し、この溶液中の不溶物を目視で確認した。腐食の有無は、ガラス製ビーカーで染料溶液を採取した後の容器内の腐食を目視により確認した。結果を以下の表に示す。
実施例の方法に従って製造されたロットの異なる染料溶液9点について、塩化物イオン濃度を測定した。結果を図4に示す。
実施例と同じ手順で工程Bまで製造を行い、濃縮メラニン前駆体含有水溶液を調製した。その濃縮メラニン前駆体含有水溶液を1.0 kg用いて、実施例に準じた手順で工程Cと工程Dを行った。その際、エタノールは脱気しないものを添加し、ろ過装置の脱気も行わなかった。その結果、工程Cと工程Dを合わせた5,6-ジヒドロキシインドールの回収率は80%であった。
実施例の工程Aに準じた手順で、以下の表に示す配合の反応液で条件1〜6の反応試験を行った。使用した反応装置は10L培養槽で、反応液量は4Lであった。
Claims (6)
- DOPA(3-(3,4-ジヒドロキシフェニル)アラニン)及びこれらの類縁体からなる群より選ばれる少なくとも1種の基質化合物の酵素酸化反応により製造されたメラニン前駆体、及びエタノールを含有する染料溶液であって、塩化物イオン濃度が300 ppm以下であることを特徴とする染料溶液。
- メラニン前駆体濃度が0.9〜1.1重量%である、請求項1に記載の染料溶液。
- メラニン前駆体が5,6-ジヒドロキシインドールである、請求項1又は2に記載の染料溶液。
- さらにエタノールの濃度が19〜21重量%である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の染料溶液。
- 少なくとも以下の工程を含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の染料溶液の製造方法:
(A)酸化酵素溶液又は酸化酵素を産生し得る微生物懸濁液と、DOPA及びこれらの類縁体からなる群より選ばれる少なくとも1種の基質化合物を反応させてメラニン前駆体を生成する工程、
(B)工程Aで得られたメラニン前駆体含有水溶液を、脱酸素下で真空薄膜濃縮法により濃縮する工程、
(C)工程Bで得られた濃縮メラニン前駆体含有水溶液に、予め脱気したエタノールを添加し、メラニン前駆体を含むエタノール含有水溶液を調製する工程、及び
(D)工程Cで得られたメラニン前駆体を含むエタノール含有水溶液を脱酸素下で固液分離処理を行い、不溶物を除去する工程。 - 前記酸化酵素がカテコールオキシダーゼ活性を有する酵素である、請求項5に記載の製造方法。
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