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JP2010037588A - 水系樹脂組成物 - Google Patents

水系樹脂組成物 Download PDF

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JP2010037588A
JP2010037588A JP2008200558A JP2008200558A JP2010037588A JP 2010037588 A JP2010037588 A JP 2010037588A JP 2008200558 A JP2008200558 A JP 2008200558A JP 2008200558 A JP2008200558 A JP 2008200558A JP 2010037588 A JP2010037588 A JP 2010037588A
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JP2008200558A
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Akio Maeda
昭朗 前田
Seiji Hisaie
政治 久家
Emi Kawamura
恵美 河村
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Chiyoda Chemical Co Ltd
Original Assignee
Chiyoda Chemical Co Ltd
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Abstract

【課題】本発明の目的は、鉄系金属の表面に簡易に樹脂皮膜を形成でき、さらに樹脂皮膜のみで従来の防錆油や樹脂皮膜+防錆油と同レベルの防錆効果を有する水系樹脂組成物を提供することにある。
【解決手段】本発明の水系樹脂組成物は、1種または2種以上の水性樹脂;1種または2種以上のカップリング剤;および水性ワックス、樹脂改質剤、樹脂硬化剤、水性ラテックス、レベリング剤、複素環化合物、有機酸、ラノリン誘導体、ロジン誘導体、スルホネートおよび油類からなる群から選択される少なくとも1種からなり、残部が水であることを特徴とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、水系樹脂組成物に関し、更に詳細には、炭素鋼や鋳鉄等の鉄系金属表面を防錆するための保護皮膜を形成する水系樹脂組成物に関する。
金属表面の錆を長期にわたり防止するために、鉱油等を主成分とした防錆油が一般的に使用される。しかし、防錆油は、引火性を有するため、安全性に問題がある。また、作業環境および地球環境の上でも問題がある。
これらの解決策として、水溶性の防錆剤、エマルジョン系の防錆剤があるが、その防錆効果は満足しえるものではなく、防錆油と同等の防錆効果を得ることができる水溶性の防錆剤の開発が望まれていた。
また、別法として水溶性塗料があるが、水溶性塗料は膜厚を厚くする必要があり、また、後工程でめっきなどの工程がある場合には剥離が困難なため使用できないという問題がある。
これらの問題を解決する手段として、特許文献1には、一般式:HNOOC−(CH−COONH(ただし、次式のnは1〜8の整数を示す)のアルキルジカルボン酸アンモニウム塩の少なくとも1種と、防錆助剤として脂肪酸モノカルボン酸塩、芳香族カルボン酸塩、炭酸塩の群の少なくとも1種を混合してなる防錆剤組成物;前記防錆剤組成物が、熱可塑性樹脂に溶融混練されてなることを特徴とする防錆剤樹脂組成物;さらに防錆徐放剤としてカルボン酸変性ポリオレフィン系ポリマー、ワックス類、ノニオン系の界面活性剤、無機多孔体の群から選ばれた少なくとも1種が混合されていることを特徴とする前記防錆剤樹脂組成物が開示されている。即ち、特許文献1は、熱可塑性樹脂にアルキルジカルボン酸アンモニウム塩と防錆助剤を溶融・混練してフィルムを作成しその中に鉄系金属を入れて防錆するものである。
また、特許文献2には、エポキシ樹脂と、不飽和脂肪酸と、スチレンモノマーと、酸モノマーとからなる必須成分を混合した後、アミンで中和してなることを特徴とする水溶性樹脂組成物が開示されている。
更に、特許文献3には、亜鉛系被覆鋼材又は亜鉛系被覆を施さない無被覆鋼材に、水性樹脂系防錆剤を乾燥時の塗布量が0.5g/m〜10g/mになるように塗布した後、更に、防錆油を塗布して二層の防錆膜を形成することを特徴とする前記鋼材の防錆処理方法;前記水性樹脂系防錆剤が、エチレン−アクリル酸共重合体樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、アルキド樹脂から選択された少なくとも一種からなる水性樹脂の水溶液若しくは水分散液又はエマルジョンに、該水性樹脂固形分100重量部に対し、リン酸イオンとクロム酸イオンの双方又は一方の0.01〜2重量部を含有させてなる組成物であることを特徴とする防錆処理方法が開示されている。
特開2007−308726号公報 特開平6−212121号公報 特開平10−138398号公報
しかしながら、特許文献1で開示されているような従来の防錆剤樹脂組成物では、成型機にてフィルムを作製する必要があり、また、衝撃などのより穴が開いてしまうという問題点があった。また、特許文献2で開示されているような水溶性樹脂組成物では、得られる樹脂皮膜の膜厚が厚く、乾燥に長時間を要するという問題点があった。更に、特許文献3で開示されているような亜鉛系被覆鋼材又は亜鉛系被覆を施さない無被覆鋼材の防錆処理方法では、水性樹脂皮膜の上にさらに防錆油を塗布することによって樹脂皮膜のピンホールからの錆を防ぐための処理工程が増えるという問題点があった。
従って、本発明の目的は、鉄系金属の表面に簡易に樹脂皮膜を形成でき、さらに樹脂皮膜のみで従来の防錆油や樹脂皮膜+防錆油と同レベルの防錆効果を有する水系樹脂組成物を提供することにある。
即ち、本発明の水系樹脂組成物は、1種または2種以上の水性樹脂;1種または2種以上のカップリング剤;および水性ワックス、樹脂改質剤、樹脂硬化剤、水性ラテックス、レベリング剤、複素環化合物、有機酸、ラノリン誘導体、ロジン誘導体、スルホネートおよび油類からなる群から選択される少なくとも1種からなり、残部が水であることを特徴とする。
また、本発明の水系樹脂組成物は、水性樹脂が、水溶性樹脂、水性樹脂エマルジョン及び水性樹脂サスペンジョンから選択されることを特徴とする。
更に、本発明の水系樹脂組成物は、カップリング剤が、シラン系化合物、チタン系化合物またはジルコニウム系化合物であることを特徴とする。
また、本発明の水系樹脂組成物は、水性樹脂の含有量が、樹脂分として0.1〜65質量%、カップリング剤の含有量が、0.001〜10質量%、その他の成分の含有量が、合計量で0.001〜10質量%であり、残余は水から構成されることを特徴とする。
本発明の水系樹脂組成物によれば、安全、低コストで更に簡易に鉄系金属表面に良好な耐食性を有する樹脂皮膜を形成できるという効果を奏するものである。
本発明の水系樹脂組成物は、1種または2種以上の水性樹脂;1種または2種以上のカップリング剤;および水性ワックス、樹脂改質剤、樹脂硬化剤、水性ラテックス、レベリング剤、複素環化合物、有機酸、ラノリン誘導体、ロジン誘導体、スルホネートおよび油類からなる群から選択される少なくとも1種から構成される。
まず、本発明の水系樹脂組成物に使用される水性樹脂は、溶剤としての水と水性樹脂とを含有してなるものである。水性樹脂は、水溶性樹脂の他、樹脂自体は水不溶性であるが、水性エマルジョンや水性サスペンジョンのような不溶性樹脂が水中に微分散された状態のものをも含めるものとする。
ここで、水性樹脂として使用できる樹脂は、例えばポリオレフィン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリエステル系樹脂、アルキド系樹脂、フェノール系樹脂、変性エポキシエステル系樹脂、エポキシ変性アクリル系樹脂、エチレン共重合樹脂、フタル酸系樹脂、尿素系樹脂、メラミン系樹脂、ポリアミド系樹脂、共重合ビニル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、塩化ビニル系樹脂、シリコーン系樹脂、フッ素系樹脂、塩化ゴム系樹脂、ポリ乳酸系樹脂、その他の加熱硬化型の樹脂等を挙げることができ、また、カルボキシル基および/または水酸基等の官能基を有する架橋可能な樹脂であってもよく、これらは1種を単独でまたは2種以上混合して使用することができる。
なお、これらの樹脂の中でもアクリル系樹脂、変性エポキシエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、エチレン共重合樹脂等が好ましい。
本発明の水系樹脂組成物に使用されるカップリング剤としては、シラン系化合物、チタン系化合物及びジルコニウム系化合物等を挙げることができる。
シラン系化合物剤としては、例えばγ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルメチルジエトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、N−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリイソプロペニルオキシシラン、p−スチリルトリメトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−トリエトキシシリル−N−(1,3−ジメチル−ビチリデンプロピルアミン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリエトキシシラン、γ−クロロプロピルメチルジエトキシシラン、ヘキサメチルジシラザン、γ−アニリノプロピルトリメトキシシラン、γ−アニリノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アニリノプロピルトリエトキシシラン、γ−アニリノプロピルメチルジエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルメチルジメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルメチルジエトキシシラン、ビニルトリクロルシラン、オクタデシルジメチル〔3 −(トリメトキシシリル)プロピル〕アンモニウムクロライド、オクタデシルジメチル〔3 −(メチルジメトキシシリル)プロピル〕アンモニウムクロライド、オクタデシルジメチル〔3 −(トリエトキシシリル)プロピル〕アンモニウムクロライド、オクタデシルジメチル〔3 −(メチルジエトキシシリル)プロピル〕アンモニウムクロライド、γ−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、メチルトリクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、トリメチルクロロシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等を挙げることができる。
チタン系化合物としては、テトライソプロピルチタネート、テトラブチルチタネート、ブチルチタネートダイマー、テトラステアリルチタネート、トリエタノールアミンチタネート、チタニウムアセチルアセトネート、チタニウムエチルアセトアセテート、チタニウムラクテート、オクチレングリコールチタネート、イソプロピルトリイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリ(N−アミノエチル)チタネート、イソプロピルトリス(ジオクチルパイロホスフェート)チタネート、テトライソプロピルビス(ジオクチルホスファイト)チタネート、テトラオクチルビス(ジトリデシルホスファイト)チタネート、イソプロピルトリオクタノイルチタネート、イソプロピルトリドデシルベンゼンスルホニルチタネート、イソプロピルトリ(ジオクチルホスフェート)チタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)エチレンチタネート、イソプロピルジメタクリルイソステアロイルチタネート、テトラ(2,2−ジアリルオキシメチル−1−ブチル)ビス(ジトリデシルホスファイト)チタネート、イソプロピルトリクミルフェニルチタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)オキシアセテートチタネート、イソプロピルイソステアロイルジアクリルチタネート、テトラ(2−エチルヘキシル)チタネート、ポリチタンアセチルアセトネート、チタンオクチレングリコレート、チタンラクテートアンモニウム塩、チタンラクテートエチルエステル、ポリヒドロキシチタンステアレート、チタニウムジプロポキシビスアセチルアセトネート、トリイソステアロイルイソプロピルチタネート、ジ(ジオクチルホスフェート)ジイソプロピルチタネート、ジドデシルベンゼンスルフォニルジイソプロピルチタネート、ジイソステアリルジイソプロピルチタネート、イソプロピルトリ(N−アミノエチル−アミノエチル)チタネート、チタントリエタノールアミネート等を挙げることができる。
ジルコニウム系化合物としては、酢酸ジルコニウム、ジルコニウムトリブトキシステアレート、ジルコニウムジブトキシビス(アセチルアセトネート)、ジルコニウムトリブトキシエチルアセトアセテート、ジルコニウムブトキシアセチルアセトネートビス(エチルアセトアセテート)、ジルコニウムノルマルプロピレート、ジルコニウムノルマルブチレート、ジルコニウムテトラアセチルアセトネート、ジルコニウムモノアセチルアセトネート、ジルコニウムビスアセチルアセトネート、ジルコニウムアセトアセテート、ジルコニウムアセテート、ジルコニウムモノステアレート、アセチルアセトンジルコニウムブチレート、ステアリン酸ジルコニウムブチレート、ジルコニウムテトラキスエチルラクテート、ジルコニウムジブトキシビスエチルラクテート等を挙げることができる。
本発明の水系樹脂組成物には、上記水性樹脂およびカップリング剤に加えて、その他の成分として、水性ワックス、樹脂改質剤、樹脂硬化剤、水性ラテックス、レベリング剤、複素環化合物、有機酸、ラノリン誘導体、ロジン誘導体、スルホネートおよび油類からなる群から選択される少なくとも1種が配合される。
水性ワックスは、溶剤としての水と水性ワックスとを含有してなるものである。水性ワックスは、水溶性ワックスの他、ワックス自体は水不溶性であるが、水性エマルジョンや水性サスペンジョンのように不溶性ワックスが水中に微分散された状態のものをも含めるものとする。
このような水性ワックスとして使用できるワックスとしては、例えば動植物ワックス、鉱物ワックス、石油ワックス、フィッシャー・トロブシュワックス、ポリエチレンワックス、配合ワックス、酸化ワックス、水素化ワックス等を例示できる。
樹脂改質剤としては、例えばアルキルメタクリレート、アルキルアクリレート、機能性モノマー、特殊モノマー、多官能モノマー、ポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリアルキレングリコールジ(メタ)アクリレートを挙げることができる。
ここで、アルキルメタクリレートとしては、n−ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、tert−ブチルシクロヘキシルメタクリレート、ラウリルメタクリレート、合成ラウリルメタクリレート、アルキル(C14〜C18)メタクリレート、ステアリルメタクリレート、ベヘニルメタクリレート、アルキル(C18〜C24)メタクリレート、分岐アルキル(C12)メタクリレート等が挙げられる。
アルキルアクリレートとしては、シクロヘキシルアクリレート、ラウリルアクリレート、アルキル(C16〜C18)アクリレート、ステアリルアクリレート、ベヘニルアクリレート、分岐アルキル(C18)メタクリレート等が挙げられる。
機能性モノマー、特殊モノマー、多官能モノマーとしては、グリシジルメタクリレート、グリセリンモノメタクリレート、グリセリンジメタクリレート、2−ヒドロキシ−3−アクリロイルオキシプロピルメタクリレート、脂肪酸変性グリシジルメタクリレート、N,N,N−トリメチル−N−(2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプロピル)アンモニウムクロライド等が挙げられる。
ポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレートとしては、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、ポリエチレングリコールモノメタクリレート、ポリエチレングリコールモノアクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート、ポリプロピレングリコールモノメタクリレート、ポリプロピレングリコールモノアクリレート、ポリ(エチレングリコール−プルピレングリコール)モノメタクリレート、ポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコールモノメタクリレート、ポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコールモノアクリレート、ポリ(エチレングリコール−テトラメチレングリコール)モノメタクリレート、ポリ(エチレングリコール−テトラメチレングリコール)モノアクリレート、ポリ(プロピレングリコール−テトラメチレングリコール)モノメタクリレート、ポリ(プロピレングリコール−テトラメチレングリコール)モノアクリレート、プロピレングリコールポリブチレングリコールモノメタクリレート、プロピレングリコールポリブチレングリコールモノアクリレート、メトキシポリエチレングリコールモノメタクリレート、メトキシポリエチレングリコールモノアクリレート、エトキシジエチレングリコールモノアクリレート、オクトキシポリエチレングリコールポリプロピレングリコールモノメタクリレート、オクトキシポリエチレングリコールポリプロピレングリコールモノアクリレート、ラウロキシポリエチレングリコールモノメタクリレート、ラウロキシポリエチレングリコールモノアクリレート、ステロキシポリエチレングリコールモノメタクリレート、ステロキシポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコールモノアクリレート、アリロキシポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコールモノメタクリレート、アリロキシポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコールモノアクリレート、ノニルフェノキシポリエチレングリコールモノアクリレート、ノニルフェノキシポリプロピレングリコールモノアクリレート、ノニルフェノキシポリ(エチレングリコール−プロピレングリコールモノアクリレート、ノニルフェノキシポリ(エチレングリコール)モノアクリレート、フェノキシポリ(エチレングリコール)モノアクリレート等が挙げられる。
ポリアルキレングリコールジ(メタ)アクリレートとしては、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジメタクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、ポリテトラメチレングリコールジメタクリレート、ポリテトラメチレングリコールジアクリレート、ポリ(エチレングリコール−テトラメチレングリコール)ジメタクリレート、ポリ(エチレングリコール−テトラメチレングリコール)ジアクリレート、ポリ(プロピレングリコール−テトラメチレングリコール)ジメタクリレート、ポリ(プロピレングリコール−テトラメチレングリコール)ジアクリレート、ポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコール−ポリプロピレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコール−ポリプロピレングリコールジアクリレート、エチレンオキサイド変性ビスフェノールAジメタクリレート、エチレンオキサイド変性ビスフェノールAジアクリレート、プロピレンオキサイド変性ビスフェノールAジメタクリレート、プロピレンオキサイド変性ビスフェノールAジアクリレート、エチレンオキサイド−プロピレンオキサイド変性ビスフェノールAジメタクリレート、エチレンオキサイド−プロピレンオキサイド変性ビスフェノールAジアクリレート、プロピレンオキサイドエチレンオキサイド(ブロックタイプ)変性ビスフェノールAジメタクリレート等が挙げられる。
硬化剤としては、コバルト系化合物、マンガン系化合物、ジルコニウム系化合物、スズ系化合物、鉛系化合物、亜鉛系化合物、銅系化合物、鉄系化合物、アルミニウム系化合物、カルシウム系化合物等の公知の金属化合物が使用できる。
ここで、コバルト系化合物、マンガン系化合物、ジルコニウム系化合物、スズ系化合物、鉛系化合物、亜鉛系化合物、銅系化合物、鉄系化合物、アルミニウム系化合物、カルシウム系化合物としては、燐酸、硝酸、硫酸、酢酸、炭酸、硼酸、オクチル酸、ナフテン酸との塩等の化合物が挙げられる。
ラテックスは、溶剤としての水と水性ラテックスとを含有してなるものである。水性ラテックスは、水溶性ラテックスの他、ラテックス自体は水不溶性であるが、水性エマルジョンや水性サスペンジョンのように不溶性ラテックスが水中に微分散された状態のものをも含めるものとする。
ここで、水性ラテックスとして使用できるラテックスとしては、例えば 天然ゴムラテックス(NRラテックス)、スチレンブタジエンゴムラテックス(SBRラテックス)、ブタジエンゴムラテックス(BRラテックス)、ニトリロゴムラテックス(NBRラテックス)、クロロプレンゴムラテックス(CRラテックス)、イソプレンゴムラテックス(IRラテックス)、解重合ラテックス、エチレンプロピレンジエンゴムラテックス、アクリルエマルジョン、ポリウレタンラテックス等を挙げられる。
本発明の水系樹脂組成物に使用されるレベリング剤としては、シリコン系化合物、フッ素系化合物、炭化水素系化合物等が使用できる。
ここで、レベリング剤としては、ポリエーテル変性シロキサン、ポリエステル変性ポリメチルアルキルシロキサン、ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン、アクリル基含有ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン、ポリエーテル系、ポリアルキル系、シリコンオイル、シリコンワニス、メチルポリシロキサンポリアルキルオキシッド、パーフルオロアルキル基含有オリゴマー、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ソルビタンアルキルエステル、ポリオキシエチレンソルビタンアルキルエステル等の界面活性剤が有効である。
複素環化合物としては、トリアゾール類、テトラゾール類、イミダゾール類を挙げることができる。これらは1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
トリアゾール類としては、トリアゾール(1H−1,2,3−トリアゾール、2H−1,2,3−トリアゾール、1H−1,2,4−トリアゾール、4H−1,2,4−トリアゾール)又はこれらとベンゼン環あるいはナフタレン環の環縮合構造を有する化合物群;トリアゾール環及び/又は芳香環に、置換基として、C1〜C12の構造的に飽和でも不飽和でも良く、直鎖型でも分岐型でも良く、構造中に環状構造(脂環、芳香環)を含んでも良く、酸素(ヒドロキシル基、カルボニル基、カルボキシル基、エーテル、エステルなど)、窒素(アミノ基、アミド基、ニトロ基、シアノ基など)、硫黄(チオール基、スルフィドなど)、ハロゲン(フッ素、塩素、臭素、ヨウ素など)を含有することができる化合物が好ましい。例えば、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、1H−1,2,3−トリアゾール、2H−1,2,3−トリアゾール、1H−1,2,4−トリアゾール、4H−1,2,4−トリアゾール、ベンゾトリアゾール、トリルトリアゾール、カルボキシベンゾトリアゾール、3−アミノ−1,2,4−トリアゾール、4−アミノ−1,2,4−トリアゾール、5−アミノ−1,2,4−トリアゾール、3−メルカプト−1,2,4−トリアゾール、クロロベンゾトリアゾール、ニトロベンゾトリアゾール、アミノベンゾトリアゾール、シクロヘキサノ[1,2−d]トリアゾール、4,5,6,7−テトラヒドロキシトリルトリアゾール、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、エチルベンゾトリアゾール、ナフトトリアゾール、1−[N,N−ビス(2−エチルヘキシル)アミノメチル]ベンゾトリアゾール、1−[N,N−ビス(2−エチルヘキシル)アミノメチル]ベンゾトリアゾール、1−[N,N−ビス(2−エチルヘキシル)アミノメチル]トリルトリアゾール、1−[N,N−ビス(2−エチルヘキシル)アミノメチル]カルボキシベンゾトリアゾール、1−[N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)アミノメチル]ベンゾトリアゾール、1−[N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−アミノメチル]トリルトリアゾール、1−[N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−アミノメチル]カルボキシベンゾトリアゾール、1−[N,N−ビス(2−ヒドロキシプロピル)アミノメチル]カルボキシベンゾトリアゾール、1−[N,N−ビス(1−ブチル)アミノメチル]カルボキシベンゾトリアゾール、1−[N,N−ビス(1−オクチル)アミノメチル]カルボキシベンゾトリアゾール、1−(2’,3’−ジ−ヒドロキシプロピル)ベンゾトリアゾール、1−(2’,3’−ジ−カルボキシエチル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−アミルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−4’−オクトキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−tert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール−6−カルボン酸、1−オレオイルベンゾトリアゾール、1,2,4−トリルトリアゾール−3−オール、5−アミノ−3−メルカプト−1,2,4−トリアゾール、5−アミノ−1,2,4−トリアゾール−3−カルボン酸、1,2,4−トリアゾール−3−カルボキシアミド、4−アミノウラゾール、1,2,4−トリアゾール−5−オン等が挙げられる。
テトラゾール類としては、テトラゾール(1H−テトラゾール、2H−テトラゾール)の1,5位が、水素又は置換基としてC1〜C12の構造的に飽和でも不飽和でも良く、直鎖型でも分岐型でも良く、構造中に環状構造(脂環、芳香環)を含んでも良く、酸素(ヒドロキシル基、カルボニル基、カルボキシル基、エーテル、エステルなど)、窒素(アミノ基、アミド基、ニトロ基、シアノ基など)、硫黄(チオール基、スルフィドなど)、ハロゲン(フッ素、塩素、臭素、ヨウ素など)を含有する化合物が好ましい。例えば、1H−テトラゾール、5−アミノ−1H−テトラゾール、5−メチル−1H−テトラゾール、1−メチル−5−エチル−1H−テトラゾール、1−メチル−5−メルカプト−1H−テトラゾール、1−フェニル−5−メルカプト−1H−テトラゾール、1−(ジメチルアミノエチル)−5−メルカプト−1H−テトラゾール、5−フェニル−1H−テトラゾール、5,5’−ビス−1H−テトラゾール2アンモニウム塩、5,5’−アゾビス−1H−テトラゾール等が挙げられる。
イミダゾール類としては、1H−イミダゾール又はこれらと1〜2個のベンゼン環の環縮合構造を骨格とする化合物類;イミダゾール環及び/又はベンゼン環に、置換基として、C1〜C12の構造的に飽和でも不飽和でも良く、酸素(ヒドロキシル基、カルボニル基、カルボキシル基、エーテル、エステルなど)、窒素(アミノ基、アミド基、ニトロ基、シアノ基など)、硫黄(チオール基、スルフィドなど)、ハロゲン(フッ素、塩素、臭素、ヨウ素など)を含有することができる化合物が好ましい。例えば、1H−イミダゾール、1−メチルイミダゾール、2−メチルイミダゾール、4−メチルイミダゾール、5−メチルイミダゾール、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール、2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[1,2−a]ベンズイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、2−アミノ−4,5−ジシアノイミダゾール、2−メルカプトベンゾイミダゾール、2−メルカプトメチルベンズイミダゾール、4−フォルミルイミダゾール、1−(2−ヒドロキシエチル)イミダゾール、1−ビニルイミダゾール、1−ベンジル−2−フォルミルイミダゾール、1−アリルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、2−ブチルイミダゾール、2−ブチルイミダゾール、2−ブチル−5−フォルミルイミダゾール、2−ブチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール、2−フォルミルイミダゾール、4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール、2,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール、2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾール、テトラヒドロ−1H−イミダゾール、2−メチル−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール、2−アミノ−3−(1H−イミダゾール−4−イル)プロパノイル、2−(3−アミノプロパンアミド)−3−(1H−イミダゾール−4−イル)プロパノイル、イミダゾール−4−エタンアミン等が挙げられる。
有機酸としては、脂肪族カルボン酸、芳香族カルボン酸を挙げることができる。
ここで、脂肪族カルボン酸は、炭素原子数1〜30個で、1個または2個以上のカルボキシル基をもつ化合物群であり、構造的に飽和でも、不飽和でも良く、直鎖型でも分岐鎖型でも良く、構造中に環状構造(脂環、芳香環)を含んでいても良く、置換基として酸素(ヒドロキシル基、カルボニル基、カルボキシル基、エーテル、エステルなど)、窒素(アミノ基、アミド基、ニトロ基、シアノ基など)を含有することができる化合物が好ましい。例えば、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸(ヘキサン酸)、ヘプタン酸、カプリル酸(オクタン酸)、ペラルゴン酸、カプリン酸、ウンデカン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、セチロン酸、モンタン酸、メリシン酸、アクリル酸、クロトン酸、ケイ皮酸、オプツシル酸、カプロレイン酸、ウンデシレン酸、リンデン酸、ツズ酸、フィゼテリン酸、ミリストレイン酸、パルミトイン酸、エライジン酸、ペトロセリン酸、オレイン酸、アスクレピン酸、バクセン酸、ガドレイン酸、ゴンドイン酸、セトレイン酸、エルカ酸、ブラシジン酸、セラコレイン酸、ネルゴン酸、キシメン酸、ルメクエン酸、ソルビン酸、リノール酸、ヒラゴ酸、アルファ−リノレン酸、ガンマー−リノレン酸、プニカ酸、アルファ−エレオステアリン酸、ベータ−エレオステアリン酸、モロクチ酸、ステアリドン酸、アラキドン酸、エイコサペンタン酸、イワシ酸、ドコサヘキサエン酸、ニシン酸、タリリン酸、ステアロール酸、クレペニン酸、キシメニン酸、2−メチルプロパン酸、2−メチルブタン酸、イソ吉草酸、ネオペンタン酸、2,3−ジメチルペンタン酸、4,4−ジメチルペンタン酸、2−エチル酪酸、2,2−ジメチルヘキサン酸、2−エチルヘキサン酸、オクタン酸、イソオクタン酸、イソノナン酸、イソデカン酸、ネオデカン酸、イソトリデカン酸、イソパルミチン酸、スソステアリン酸、メタクリル酸、セネシオ酸、シトロネル酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカン二酸、ドデカン二酸、トリデカン二酸、テトラデカン二酸、ペンタデカン二酸、ヘキサデカン二酸、オクタデカン二酸、マレイン酸、フマル酸、オクテニルコハク酸、ドデセニルコハク酸、オクタデセン二酸、ペンタデセニルコハク酸、トリカルバリル酸、グルタミン酸、2,5−ジベンズアミドペンタン酸、グリコール酸、乳酸、アルファ−オキシ酪酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、グルコン酸、エチレンジアミン四酢酸、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸、ニトリロ三酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、トリエチレンテトラミン六酢酸、ジカルボキシチメルグルタミン酸、ヒドロキシエチルイミノ二酢酸、ジヒドロキシエチルグリシン、1,3−プロパンジアミン四酢酸、1,3−ジアミノ−2−ヒドロキシプロパン四酢酸、ジヒドロキシエチルエチレンジアミン二酢酸、メチルグリシン二酢酸等が挙げられる。
芳香族カルボン酸(カルボキシベンゾトリアゾールを除く)としては、ベンゼン、ナフタレン、アントラセン構造を骨格とし、これらと直接結合する1個又は2個以上のカルボキシル基を持ち、置換基として、C1〜C12の構造的に飽和でも不飽和でも良く、直鎖型でも分岐型でも良く、構造中に環状構造(脂環、芳香環)を含んでも良く、酸素(ヒドロキシル基、カルボニル基、カルボキシル基、エーテル、エステルなど)、窒素(アミノ基、アミド基、ニトロ基、シアノ基など)、硫黄(チオール基、スルフィドなど)、ハロゲン(フッ素、塩素、臭素、ヨウ素など)を含有することができる化合物が好ましい。例えば、安息香酸、ナフトエ酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トルイル酸、キシリル酸、ヘミメリット酸、トリメリット酸、トリメシン酸、ヘメリット酸、メシチレン酸、ウトビ酸、プレーニチル酸、カンマー−イソジュリル酸、アルファ−イソジュリル酸、ジュリル酸、メロファン酸、プレーニト酸、ピロメリット酸、メリット酸、ジフェン酸、サリチル酸、o−ピロカテク酸、ベータ−レソルシル酸、ゲンチジン酸、ガンマー−レソルシン酸、プロトカテク酸、チオサリチル酸、アルファ−レソルシル酸、オルセリン酸、没食子酸、p−クロロ安息香酸、アニス酸、クレオソート酸、o−ホモサリチル酸、m−ホモサリチル酸、p−ホモサリチル酸、バニリン酸、イソバニリン酸、シリング酸、ベラトルム酸、o−ベラトルム酸、アサロン酸、クミン酸、メシト酸、m−ヘミピン酸、ホモフタル酸、ホモイソフタル酸、ホモテレフタル酸、フタロン酸、イソフタロン酸、テレフタロン酸等が挙げられる。
ラノリン誘導体としては、ラノリン、液状ラノリン、ラノリンアルコール、ラノリン脂肪酸、ラノリン脂肪酸エステル、ラノリン脂肪酸PEGエステル、ラノリン脂肪酸ジエタノールアミド、ラノリン脂肪酸トリエタノールアミンエステル、ポリオキシエチレンラノリン、ポリオキシエチレンラノリンアルコール、スルホン化ラノリン、等を挙げられる。
ロジン誘導体としては、ガムロジン、トールロジン、不均化ガムロジン、不均化トールロジン、不均化ガムロジン石けん、不均化トールロジン石けん、ロジンエトキシレート等を挙げられる。
スルホネートとしては、各種スルホン酸の金属塩で、スルホン酸としては、石油スルホン酸、芳香族石油スルホン酸、アルキルスルホン酸、アリールスルホン酸、アルキルアリールスルホン酸等があり、具体的には、アルキルベンゼンスルホン酸、ジノニルナフタレンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、ジラウリルセチルベンゼンスルホン酸、パラフィンワックス置換ベンゼンスルホン酸、ポリオレフィン置換ベンゼンスルホン酸、ポリイソブチレン置換ベンゼンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸等が挙げられる。また、これらのスルホン酸の金属塩としては、リチウム、ナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属の塩、マグネシウム、カルシウム、バリウムなどのアルカリ土類金属の塩、さらにはアルミニウム塩や亜鉛塩などを挙げることができる。
油類としては、植物油、動物油、鉱物油等を挙げることができる。
植物油としては、ひまし油(キャスターオイル)、桐油、ナンヨウアブラギリ油(ヤトロファ油)、烏臼油、亜麻仁油(フラックスシードオイル、リンシードオイル)、ショートニング、サラダ油、白絞油、コーン油、大豆油、ごま油(セサミオイル)、菜種油(キャノーラ油)、サフラワー油(ベニバナ油)、ひまわり油、こめ油、糠油、椿油、パーム油、パーム核油、ヤシ油(コプラ油)、綿実油、麻実油(ヘンプオイル)、葡萄油、けし油(ポピーシードオイル)、カラシ油、小麦胚芽油、月見草油、紫蘇油、荏油、榧油、杏仁油(アプリコット核油)、アケビ油(アケビ種子油)、山茶花油(茶梅油)、茶油、胡桃油、白樺油、大風子油、巴豆油、肉荳にくずく油、オリーブオイル、ピーナッツオイル、アーモンドオイル、アボカドオイル、ヘーゼルナッツオイル、グレープシードオイル、ローレルオイル(月桂樹実油)、マカダミアナッツオイル、アルガンオイル、パンプキンシードオイル、ペカンナッツオイル、ピスタチオオイル、ホホバオイル、カカオバター、ボリジオイル(ルリジサ種子油)、シアバター、ババスオイル、バオバブオイル、メロンシードオイル、マンゴバター、サルバター、コクムバター、メドウフォーム油、コーヒー豆油、マルーラナッツオイル、ブロッコリーシードオイル、モモ核油、チェリー核油、クランベリーシードオイル、ざくろの種油、ククイナッツオイル、ニーム油(マルゴーサ油)、キウイフルーツシードオイル、ローズヒップオイル、シーバクソン(ウミクロウメモドキ種子油)、モンゴンゴオイル、油瀝青油、クレオソート油、チンク油、密陀油、木蝋、キャンデリラワックス、カルナウバワックス、精油(エッセンシャル・オイル)等を挙げることができる。
動物油としては、ラード、ヘット(牛脂)、骨脂、骨油、魚油、鶏油、鴨油、鵞鳥油、蛹油、蟹油、シュマルツ、エミューオイル、蘇油(酥油)、ギー、ガマの油(主原料は馬油)、鯨油、 イルカ油、ミンクオイル、スクワラン、卵黄油、肝油、鮫油、牛脚油、蜜蝋等を挙げることができる。
鉱物油としては、石油(ナフサ、ガソリン、軽油、灯油、重油)、鉱物油(ミネラルオイル)、パラフィン、流動パラフィン、セレシン、シリコンオイル、琥珀油、頁岩油、クレオソート油、工業用油(マシン油、スピンドル油)を挙げることができる。
これらの油類は、それ自体水に不溶または微溶であるが、水性エマルジョンや水性サスペンジョンのように油類が水中に微分散された状態のものをも含めるものとする。
本発明の水系樹脂組成物において、水性樹脂の含有量は、樹脂分として0.1〜65質量%、好ましくは1〜40質量%の範囲内であり、カップリング剤の含有量は、0.001〜10質量%、好ましくは0.01〜5質量%の範囲内であり、その他の成分の含有量は、合計量で0.001〜10質量%、好ましくは0.01〜5質量%の範囲内である。なお、その他の成分のうち、エルマジョンやサスペンジョンの形態のもの配合量は、固形分換算量である。ここで、上記含有量の上限を超えると、その含有効果が飽和し、経済的メリットがないばかりか、得られる水系樹脂組成物がゲル化、沈殿等が発生し、液の不安定化の原因となるために好ましくない。また、上記含有量の下限を下回ると、その含有効果が発現しないためにこのましくない。なお、本発明の水系樹脂組成物において、水性樹脂、カップリング座右およびその他の成分の残余は水から構成される。
本発明の水系樹脂組成物は、鉄系金属を浸漬するか、若しくは鉄系金属表面にスプレー、はけ塗り、静電塗装、電着塗装等を施すことにより鉄系金属表面に防錆処理を施すことができるが、特に限定されるものではない。鉄系金属表面に形成された樹脂皮膜は風乾または加熱乾燥、電子線照射、UV照射等により硬化させることができるが、特に限定されるものではなく、作業環境、条件に応じて適宜選択できる。
以下に実施例を挙げて、比較例と対比しつつ本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はもとより下記実施例によって制限受けるものではなく、前後記趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも、もちろん可能であり、それらはいずれも本発明の技術範囲に包含される。
<試験片>
実施例および比較例に用いた評価用試験基材には、冷間圧延鋼板JIS G3141規格品SPCC(サイズ:1mm×60mm×80mm)を使用した。
<処理条件>
試験片を炭化水素系溶剤(株式会社ジャパンエナジー製NSクリーン100)に1分間及びイソプロピルアルコールに10秒間浸漬した後、ドライヤで70℃で10秒間乾燥した。次に、10%濃度の硫酸に1分間浸漬した後、流水で30秒間水洗した。次に、5%濃度水酸化ナトリウムに30秒間浸漬し、流水で30秒間水洗した後、ドライヤで70℃で10秒間乾燥することにより試験片の前処理を行った。
次に、本発明品及び比較品の水系樹脂組成物に30秒間浸漬した後、ドライヤで100℃で10秒間乾燥することにより、試験片表面に樹脂皮膜を形成した。得られた樹脂皮膜の厚さは1〜5μmであった。
<試験・評価方法>
上述のようにして形成された樹脂皮膜の耐食性は、JIS Z2371塩水噴霧試験方法により、試験基材表面に赤錆が発生するのを目視にて観察し、赤錆の発生時間を測定した。赤錆の発生時間の測定面は、試験片中央部の50×50mmとし、下記の判断基準により4段階で評価した。
×:1時間未満
△:1時間以上4時間未満
○:4時間以上8時間未満
◎:8時間以上
ここで、×印および△印に該当するする1時間未満および1時間以上4時間未満のものは、実用的に問題が生じる可能性のあるものであり、4時間以上のものは少なくとも実用的に問題ないと考えられ、赤錆発生までの時間が長いほど耐久性がある。
本発明品1〜22
本発明品1〜22の水系樹脂組成物(各配合化合物およびその配合量)および塩水噴霧試験の結果を表1に記載する。
Figure 2010037588
なお、本発明品に使用した化合物の詳細は下記の通りである:
ポリウレタン系樹脂(1):第一工業製薬株式会社製スーパーフレックス170;
アクリル系樹脂(2):DIC株式会社製WSA−910;
エチレン系共重合樹脂(3):東邦化学工業株式会社製HYTEC S−3121;
アクリル変性アルキド系樹脂(4):ハリマ化成株式会社製ハリディップH−541;
変性エポキシエステル系樹脂(5):DIC株式会社製EFD−5501P;
変性エポキシエステル系樹脂(6):DIC株式会社製EFD−5530;
変性エポキシエステル系樹脂(7):ハリマ化成株式会社製WR−1225;
メトキシポリエチレングリコールモノメタクリレート(8):日油株式会社製ブレンマーPME−400(樹脂改質剤);
酸化ワックスのアミン塩(9):Alox Corporation社製AQUALOX232(水性ワックス);
アルケン・酪酸共重合物(10):日本製鑞株式会社製OX−138(水性ワックス);
ポリオキシエチレンラノリン(30EO)(11):クローダジャパン株式会社製SOLAN30;
ポリオキシエチレンラノリン(70EO)(12):クローダジャパン株式会社製SOLAN E;
ロジンエトキシレート(15EO)(13):ハリマ化成株式会社製ハートールREO−15;
ロジンエトキシレート(30EO)(14):ハリマ化成株式会社製ハートールREO−30;
ブタジエン共重合体ラテックス(15):日本エイアンドエル株式会社製ナルスターSR−100;
カルボキシ化SBRラテックス(16):DIC株式会社製ラックスターDM−204;
フッ素系ポリエーテル界面活性剤(17):OMNOVA社製PF154N(レベリング剤);
カルボキシ含有アクリルポリマー(18):共栄社化学株式会社製のポリフローWS−314(レベリング剤);
また、水性樹脂の配合量は、樹脂分についてのものであり、更に、その他の成分のうち、エルマジョンやサスペンジョンの形態のもの配合量は、固形分換算量である。水性樹脂、カップリング剤、その他の成分に水を加えて全量を100質量部とした。
比較品1〜7
比較品1〜7の水性樹脂水溶液(水性樹脂エマルジョン及び水性樹脂サスペンジョンを含む)について、上記と同様の操作にて試験片に樹脂皮膜を形成し、上記と同様の方法にて塩水噴霧試験を行った。得られた結果を表2に記載する。なお、水性樹脂の配合量は、樹脂分についてのものである。
Figure 2010037588
比較品8〜14
比較品8〜14の水系樹脂組成物(水性樹脂+カップリング剤)について、上記と同様の操作にて試験片に樹脂皮膜を形成し、上記と同様の方法にて塩水噴霧試験を行った。得られた結果を表3に記載する。なお、水性樹脂の配合量は、樹脂分についてのものである。
Figure 2010037588
比較品15〜36
比較品15〜36の水系樹脂組成物(水性樹脂+その他の成分)について、上記と同様の操作にて試験片に樹脂皮膜を形成し、上記と同様の方法にて塩水噴霧試験を行った。得られた結果を表4に記載する。なお、水性樹脂の配合量は、樹脂分についてのものである。また、その他の成分のうち、エルマジョンやサスペンジョンの形態のもの配合量は、固形分換算量である。
Figure 2010037588
比較品37〜58
比較品37〜58の水系樹脂組成物(水性樹脂+カップリング剤+その他の成分)について、上記と同様の操作にて試験片に樹脂皮膜を形成し、上記と同様の方法にて塩水噴霧試験を行った。得られた結果を表5に記載する。なお、水性樹脂の配合量は、樹脂分についてのものである。また、その他の成分のうち、エルマジョンやサスペンジョンの形態のもの配合量は、固形分換算量である。
Figure 2010037588
本発明の水系樹脂組成物は、炭素鋼や鋳鉄等のような鉄系金属の表面に容易に防錆樹脂皮膜を形成することができる。

Claims (4)

  1. 1種または2種以上の水性樹脂;1種または2種以上のカップリング剤;および水性ワックス、樹脂改質剤、樹脂硬化剤、水性ラテックス、レベリング剤、複素環化合物、有機酸、ラノリン誘導体、ロジン誘導体、スルホネート及び油類からなる群から選択される少なくとも1種のその他の成分からなり、残部が水であることを特徴とする水系樹脂組成物。
  2. 水性樹脂は、水溶性樹脂、水性樹脂エマルジョン及び水性樹脂サスペンジョンから選択される、請求項1記載の水系樹脂組成物。
  3. カップリング剤は、シラン系化合物、チタン系化合物またはジルコニウム系化合物である、請求項1または2記載の水系樹脂組成物。
  4. 水性樹脂の含有量は、樹脂分として0.1〜65質量%、カップリング剤の含有量は、0.001〜10質量%、その他の成分の含有量は、合計量で0.001〜10質量%であり、残余は水から構成される、請求項1ないし3のいずれか1項記載の水系樹脂組成物。
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