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JP2010003623A - 固体酸化物形燃料電池スタック及び接着用材料 - Google Patents

固体酸化物形燃料電池スタック及び接着用材料 Download PDF

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Abstract

【課題】柔軟でしかも電気絶縁性を有する接着層を介して金属部材同士が接合され、変形や機械的衝撃に耐えうる固体酸化物形燃料電池スタックと、このような接着層を得ることができる接着用材料を提供すること。
【解決手段】例えば、金属ろう材の表面に絶縁性セラミックスによる被覆を施して成る接着用材料を用いることによって、発電ユニット1を構成する金属部材2同士を絶縁性セラミックス層の間に金属が介在して成る接着層11を介して接着する。
【選択図】図2

Description

本発明は、固体酸化物形燃料電池スタックにおけるユニット間の接着技術に係わり、より詳しくは、シール性に加えて、電気絶縁性と柔軟性とを兼ね備えた接着層構造と、このような接着に好適に用いられる接着材料に関するものである。
固体酸化物形燃料電池(SOFC)は、電解質としてイットリア安定化ジルコニアなどの酸化物イオン導電性を備えた固体電解質を用い、その両側にガス透過性の電極を配置した構造を有し、1000℃近くの高温で作動する電池として知られている。
しかし、近年、電解質特性の改良などによるセル性能の向上に伴って、作動温度の低温下が進み、600〜800℃での運転(発電)ができるようになりつつある。
このような温度での運転ができるようになると、セパレータなどの燃料電池の構成部品に、従来のセラミックス系材料に替えて耐熱性金属材料を使用することができるようになる。
なお、ここで言う耐熱性金属材料とは、クロムを含む合金であって、ステンレス鋼やニッケル基合金を意味し、具体的にはフェライト系ステンレス鋼や、インコネル(登録商標)、ハステロイ(登録商標)などを挙げることができる。
こうした低温作動の固体酸化物形燃料電池の場合、スタック構造としては、セパレータ機能を備え、ガス流路を形成する耐熱金属製のケースに発電要素としてのセラミックセルを内包した形態の発電ユニット(カセットとも称する)とし、これを積層してスタックを構成することになる。
このようなセルや発電ユニットにおける接着構造としては、部位に応じた種々の性能が要求されるが、単電池内における金属部材間の接合に対しては、ガスシール性を考慮して、Ag,Cu,Ti,Ni,Au及びAlのうちの1種以上の金属を含有するろう材を用いることが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−86225号公報
しかしながら、発電スタックにおける隣接する発電ユニット同士の接合、すなわち金属ケース間の接合には、ガスシール性のみならず、電気絶縁性が要求されることから、上記のような金属ろう材を使用することはできない。
そのため、このような接合には、通常ガラス材をシール材として使用するようにしており、当該ガラス材の熱膨張係数をケースに用いる耐熱金属と合致させることによって、接着層の割れを防止し、優れたガスシール性と電気絶縁性が達成できるようになりつつある。
ところが、ガラス材は、本質的に脆弱材料であって、柔軟性に欠けることから、金属ケースの変形や機械的衝撃には耐えることができず、電気絶縁性とガスシール性を確保しながら、脆弱性を回避するのには、複雑な接合構造を取らざるを得ないという問題があった。
本発明は、セルを金属製ケース内に収納した発電ユニットを積層し、金属ケース間を接着してスタックを構成して成る固体酸化物形燃料電池における発電ユニット間のガスシール接着に係わる上記課題に鑑みてなされたものである。そして、その目的とするところは、柔軟でしかも電気絶縁性を有する接着層を介して金属部材同士が接合された固体酸化物形燃料電池スタックと、このような接着層を得ることができる接着用材料を提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意検討を重ねた結果、例えば、表面に電気絶縁性皮膜を備えた粉末状あるいはシート状の金属から成る接着用材料を用いることによって、絶縁層の間に金属が介在した接着層が得られ、上記目的が達成できることを見出し、本発明を完成するに到った。
すなわち、本発明の固体酸化物形燃料電池スタックは、発電ユニットを構成する金属部材同士が絶縁性セラミックス層の間に金属が介在して成る接着層を介して接着されていることを特徴とする。
本発明の接着用材料は、代表的には、シート状又は粒状をなす金属の表面に、絶縁性セラミックス皮膜や、Al及びSiの少なくとも一方を含有する金属皮膜を施して成ることを特徴とする。また、本発明の接着用材料は、Al及びSiの少なくとも一方を含有する金属から成り、シート状又は粒状をなしていることを特徴としている。さらに、粒状をなす上記接着用材料に絶縁性セラミックス粒子を混合して接着用材料とすることも可能である。
そして、本発明接着方法は、本発明の上記接着用材料を被接着部材間に介在させた状態で、酸化雰囲気中で加熱することを特徴としている。
本発明によれば、絶縁性セラミックス層の間に金属が介在して成る接着層を介して金属部材同士を接着したから、被接合部材である金属部材に接する絶縁性セラミックス層によって電気絶縁性が確保され、絶縁性セラミックス層の間に介在する金属によって柔軟性が確保される。
以下に、本発明の固体酸化物形燃料電池スタックについて、これに用いる接着用材料や接着方法と共に、さらに具体的かつ詳細に説明する。なお、本明細書において、「%」は特記しない限り、質量百分率を意味するものとする。
図1及び2は、本発明による固体酸化物形燃料電池スタックの一実施形態を示す説明図であって、図1(a)及び(b)は、発電要素であるセルを内包した発電ユニットの斜視図及び断面図である。
また、図2(a)及び(b)は、上記発電ユニットを積層して成るスタックの構造を示すそれぞれ斜視図及び断面図である。
図1に示す発電ユニット1は、例えばフェライト系ステンレス鋼から形成され、ガス透過性を有する多孔性金属から成るセル支持板2aと、セパレータ板2bを備え、空気及び燃料ガスの流路を形成するケース2を有し、セル支持板2a上には、両極の間に固体電解質を挟持したセル3が形成されている。
そして、上記セル支持板2aとセパレータ板2bの間には、繊維状金属から成るフエルト状の燃料極側集電体4が配置され、セパレータ板2bの図中下方側には、同じくフエルト状の空気極側集電体5が配置されている。なお、当該空気極側集電体5は、積層状態において、図2(b)に示すように、隣接する下方側発電ユニット1の空気極に接触するようになっている。
なお、発電要素としての上記セル3は、基本的に固体電解質の両面に燃料極及び空気極を形成した3層構造を有し、電解質材料としては、例えば、YSZ(イットリア安定化ジルコニア)、SDC(サマリアドープトセリア)、SSZ(スカンジア安定化ジルコニア)、LSGM(ランタンがレート)などを挙げることができる。また、燃料極材料としては、例えばNi−YSZ、Ni−SDC、Ni−SSZ等、空気極材料については、LSM(LaSrMnO)、SSC(SrSmCoO)、LSC(LaSrCoO)、LSCF(LaSrCoFeO)などの電子・酸素イオン導電酸化物、あるいはPt、Agのような金属材料を挙げることができるが、特にこれらに限定されるものではない。
上記金属ケース2は、さらに空気及び燃料ガスがそれぞれ通排気される空気孔2cと燃料孔2dを備え、セパレータ板2bにより区分された空気流路6及び燃料ガス流路7が形成される。
なお、当該発電ユニット1において、セル支持板2aと金属ケース2の間の接合には、特に電気絶縁性が要求されることはないが、後述する本発明の接着用材料を用いても何ら支障はない。
図2は、上記発電ユニット1から成る固体酸化物形燃料電池スタックの構造を示し、図に示す燃料電池スタック10は、図1に示し発電ユニット1を複数個(図示例においては、3個)積層したものである。
ここで、各発電ユニット1におけるケース2(金属部材)同士は、絶縁性セラミックス層の間に金属が介在して成る接着層11を介して、電気的な絶縁状態、かつガスシール状態に接着され、互いの空気流路6及び燃料ガス流路7がそれぞれ連通するようになっている。
上記接着層11は、例えば後述する本発明の接着用材料を用いることによって形成することができ、絶縁性セラミックス層の間に金属が介在していることから、各発電ユニット1の金属ケース2間の絶縁性がセラミックス層によって確保される。
一方、中間の金属によって、接着層11の延性、柔軟性が確保され、金属ケース2に変形や機械的衝撃が加わったとしても、接着層11の割れや破断を回避することができるようになる。
上記接着層11を構成するセラミックス層としては、電気絶縁性である限りガラスや酸化物、窒化物、ケイ化物など、特に限定されない。
一方、接着層11における上記セラミックス層中に介在する金属としては、例えば銀ろうなどに代表される金属ろう材を好適に用いることができ、接着用材料中における形態に応じて、接着層中に層状あるいは粒状に介在する。
上記のような構造の接着層11、すなわち、絶縁性セラミックス層の間に金属が介在した状態の接着層11は、例えば粉末状(粒状)あるいはシート状の金属ろう材の表面に電気絶縁性のセラミックス皮膜を形成した接着用材料を用いることによって形成することができる。
その第1の方法としては、金属ろう粉末や金属ろうシートの表面に、ゾル・ゲル法などによってガラスなどの絶縁性セラミックス皮膜を予め形成してなる接着用材料を被接合部材である金属部材間に介在させ、大気中(酸化性雰囲気)で加熱処理する方法を挙げることができる。
金属ろう表面の絶縁性皮膜は、加熱処理中に金属部材とろう材金属との間に絶縁性セラミックス層を形成する。このとき、金属ろう粉末は、加熱温度に応じて、セラミックス層の間に、そのまま粒状、あるいは軟化、溶融して層状に介在することになる。
また、金属ろう粉末や金属ろうシートの表面に、当該ろう材金属よりも酸化され易く、緻密な絶縁性皮膜を形成する金属であるAlやSiを含有する金属皮膜を施した材料を用いることも可能である。
皮膜中のAlやSiは、酸化性雰囲気中での加熱処理によって酸化され、同様に被接合部材である金属部材と金属ろう材との間に絶縁性セラミックス層を自然発生的に形成する。なお、上記金属皮膜は、めっきや溶射、コーティング等によって金属ろう材の表面に形成することができる。また、アルミニウム箔を被せたり、貼り付けたりすることも可能である。
さらに、第3の方法として、金属ろう材中に、当該ろう材金属よりも酸化され易く、緻密な絶縁性皮膜を形成する金属であるAlやSiを予め添加しておくことも可能である。
ろう材中のこれら金属元素は、同様に酸化性雰囲気中での加熱処理によって酸化され、ろう材表面に絶縁性セラミックス層が形成される。そして、同様に金属部材と金属ろう材との間に絶縁性セラミックス層が自然発生的に形成されることになり、上記構造の接着層11となる。
さらにまた、上記構造、すなわち絶縁性皮膜や、Al、Siを含有する金属皮膜を施した金属ろう材粒子、あるいはAlやSiを含有する金属ろう材粒子とガラス粉などの絶縁性セラミックス粒子とを混合した材料を用いることによっても、同様の構造を有する接着層11を得ることが可能である。
なお、本発明の固体酸化物形燃料電池スタックにおける発電ユニット1のケース2(金属部材)を構成する耐熱金属としては、例えばフェライト系ステンレス鋼を用いることが望ましいが、当該ステンレス鋼にはAl及びSiの少なくとも一方を添加した鋼を用いることが望ましい。
すなわち、このような金属元素を添加した鋼材を用いることによって、酸化性雰囲気中での加熱による接合処理中に、金属部材の表面にアルミナやシリカから成る絶縁性皮膜が形成され、当該皮膜側に接着用材料に含まれる絶縁性セラミックス成分が集まることから、上記構造の接着層11の形成がより容易なものとなる。
以下、本発明を実施例に基づいて、具体的に説明するが、本発明は、このような実施例によって何ら限定されないことは言うまでもない。
〔実施例1〕
(1)接着用材料
電気絶縁性皮膜用のセラミックスとして、粒径5μmのBCAS(BaO−Ca0−SiO−Al)系ガラス(軟化点:750℃、熱膨張率:10×10−6[1/K])の粉末を使用した。
このガラス粉とバインダとしてのエチルセルロースを質量比で1:1に混合し、酢酸ブチルを溶剤としてガラススラリーを調整した。
板厚100μmのAg−8mol%Cu合金シートの表裏両面に、上記ガラススラリーをスプレー塗布した後、大気中850℃で15分間熱処理することによって、上記金属ろうシート上にガラス皮膜を50μmの厚さに形成した。
(2)接着方法
図2(a)及び(b)に示す固体酸化物形燃料電池スタック10における発電ユニット間の金属ケース2同士の接着部分に、上記によって表面にガラス皮膜を形成して成る金属ろうシートを設置し、大気中950℃において30分熱処理することにより接着層11を形成し、発電ユニット間を接着した。なお、上記金属ケースは、Fe−20Cr−5Alの成分組成を有するフェライト系ステンレス鋼から成るものである。
(3)接着結果
これによって得られた発電ユニット間の接着構造を図3に示す。
図示するように、発電ユニットのケース(金属部材)側には、接着処理によりクロミア層と、その表層側にアルミナ層が形成され、接着層には、絶縁性セラミックスであるガラス層の間に金属ろうから成る層が形成されていた。
このように接着したスタックを50℃/分の昇温速度で700℃まで昇温した後、室温まで降温する熱サイクル試験を実施したところ、50サイクル後も接着層に割れは発生せず、良好な耐久性を示すことが確認された。
また、発電ユニット間の電気伝導性は、10×10[Ωcm]以上の比抵抗を示し、良好な電気絶縁性を有していることが確認された。
〔実施例2〕
(1)接着用材料
板厚200μmのAg−8mol%Cu合金製シートの表裏両面に、厚さ10μmのアルミニウム箔を密着させた状態で、300℃の不活性ガス雰囲気下で、厚さが2分の1になるまで圧延し、板厚100μmの金属ろうシート表面に5μm厚さのAl層を備えた接着用材料を作製した。
(2)接着方法
図2(a)及び(b)に示す固体酸化物形燃料電池スタック10における発電ユニット間の金属ケース2同士の接着部分に、上記圧延金属ろうシートを設置し、大気中950℃において30分熱処理して、接着層11を形成し、同様に発電ユニット間を接着した。
(3)接着結果
これによって得られた発電ユニット間の接着構造を図4に示す。
図に示すように、発電ユニットのケース(金属部材)側には、上記実施例と同様に、接着処理によりクロミア層と、その表層側にアルミナ層が形成され、接着層には、アルミニウム箔が酸化したアルミナ層(絶縁性セラミックス)層の間に金属ろうから成る層が形成されていた。
このように接着したスタックを50℃/分の昇温速度で700℃まで昇温した後、室温まで降温する同様の熱サイクル試験を実施したところ、50サイクル後も接着層に割れは認められず、良好な耐久性を示すことが判明した。
また、発電ユニット間の電気伝導性は、10×10[Ωcm]以上の比抵抗を示し、良好な電気絶縁性を備えていることが確認された。
〔実施例3〕
(1)接着用材料
Ag−4mol%Cu−4mol%Alの組成を有し、粒径10μmの金属ろう粉末を用意し、この金属粉末とバインダとしてのエチルセルロースを質量比で1:1に混合し、酢酸ブチルを溶剤として金属ろうペーストを調整した。
(2)接着方法
図2(a)及び(b)に示す固体酸化物形燃料電池スタック10における発電ユニット間の金属ケース2同士の接着部分に、上記金属ろうペーストを塗布し、大気中900℃において30分熱処理することによって接着層11を形成し、発電ユニット間の接着を行った。
(3)接着結果
図5は、上記により得られた発電ユニット間の接着構造を示すものであって、発電ユニットのケース(金属部材)側には、上記実施例と同様に、接着処理によりクロミア層、アルミナ層が形成されている。そして、接着層には、粒子内に添加されたAlが酸化して生成されたアルミナ層により被覆された金属ろう粒子が変形した状態で介在している。
このように接着したスタックを50℃/分の昇温速度で700℃まで昇温した後、室温まで降温する同様の熱サイクル試験を実施したところ、50サイクル後も接着層に割れは発生せず、良好な耐久性を示すことが判明した。
また、発電ユニット間の電気伝導性は、10×10[Ωcm]以上の比抵抗を示し、良好な電気絶縁性が確認された。
〔実施例4〕
(1)接着用材料
電気絶縁性皮膜用のセラミックスとして、粒径3μmのBCAS系ガラス(軟化点:750℃、熱膨張率:10×10−6[1/K])の粉末を用意すると共に、金属粉末として、Ag−4mol%Cu−1mol%Alの組成を有する粒径10μmの金属ろう粉末を用意した。
そして、上記金属ろう粉末とガラス粉とを80:20の体積比で混合し、この混合粉体とバインダとしてのエチルセルロースを質量比で1:1に混合し、酢酸ブチルを溶剤として金属ろう−ガラスペーストを調整した。
(2)接着方法
図2(a)及び(b)に示す固体酸化物形燃料電池スタック10における発電ユニット間の金属ケース2同士の接着部分に、上記金属ろう−ガラスペーストを塗布し、大気中900℃において30分熱処理することにより接着層11を形成し、発電ユニット間を接着した。
(3)接着結果
上記によって得られた発電ユニット間の接着構造を図6に示す。
図に示すように、発電ユニットのケース(金属部材)側には、上記実施例と同様に、接着処理によってクロミア層やアルミナ層が形成されている。一方、接着層には、絶縁性セラミックスであるガラス層の間に、内部のAlが酸化されて生成した薄いアルミナ層を表面に備えた金属ろう粉末が粒状のままの状態で介在していることが判明した。
このように接着したスタックを50℃/分の昇温速度で700℃まで昇温した後、室温まで降温する同様の熱サイクル試験を実施したところ、50サイクル後も接着層に割れは発生せず、同様に良好な耐久性を示すことが確認された。
また、発電ユニット間の電気伝導性は、10×10[Ωcm]以上の比抵抗を示し、良好な電気絶縁性を備えていることが確認された。
(a)及び(b)は本発明の固体酸化物形燃料電池スタックを構成する発電ユニットの構造例を示すそれぞれ斜視図及び断面図である。 (a)及び(b)は本発明の固体酸化物形燃料電池スタックの構造例を示すそれぞれ斜視図及び断面図である。 本発明の第1の実施例により形成された発電ユニット間の接着構造を示す断面図である。 本発明の第2の実施例により形成された発電ユニット間の接着構造を示す断面図である。 本発明の第3の実施例により形成された発電ユニット間の接着構造を示す断面図である。 本発明の第4の実施例により形成された発電ユニット間の接着構造を示す断面図である。
符号の説明
1 発電ユニット
2 ケース(金属部材)
10 固体酸化物形燃料電池スタック
11 接着層

Claims (14)

  1. 発電ユニットを構成する金属部材同士が絶縁性セラミックス層の間に金属が介在して成る接着層を介して接着してあることを特徴とする固体酸化物形燃料電池スタック。
  2. 上記接着層中の金属が層状をなしていることを特徴とする請求項1に記載の固体酸化物形燃料電池スタック。
  3. 上記金属層の表面が絶縁性セラミックスで被覆されていること特徴とする請求項2に記載の固体酸化物形燃料電池スタック。
  4. 上記接着層中の金属が粒状をなしていることを特徴とする請求項1に記載の固体酸化物形燃料電池スタック。
  5. 上記金属粒の表面が絶縁性セラミックスで被覆されていること特徴とする請求項4に記載の固体酸化物形燃料電池スタック。
  6. 上記接着層中の金属がAl及び/又はSiを含有していることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つの項に記載の固体酸化物形燃料電池スタック。
  7. 上記金属部材がAl及び/又はSiを含有するステンレス鋼から成ることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つの項に記載の固体酸化物形燃料電池スタック。
  8. Al及び/又はSiを含有する金属から成り、シート状又は粒状をなしていることを特徴とする接着用材料。
  9. シート状又は粒状をなす金属の表面に絶縁性セラミックス皮膜を施して成ることを特徴とする接着用材料。
  10. シート状又は粒状をなす金属の表面にAl及び/又はSiを含有する金属皮膜を施して成ることを特徴とする接着用材料。
  11. Al及び/又はSiを含有する金属粒子と絶縁性セラミックス粒子を混合して成ることを特徴とする接着用材料。
  12. 絶縁性セラミックス皮膜を表面に施した金属粒子と絶縁性セラミックス粒子を混合して成ることを特徴とする接着用材料。
  13. Al及び/又はSiを含有する金属皮膜を表面に施した金属粒子と絶縁性セラミックス粒子を混合して成ることを特徴とする接着用材料。
  14. 請求項8〜13のいずれか1つの項に記載の接着用材料を被接着部材の間に介在させ、酸化雰囲気中で加熱することを特徴とする接着方法。
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