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JP2009293973A - 光学式エンコーダおよび電子機器 - Google Patents

光学式エンコーダおよび電子機器 Download PDF

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JP2009293973A
JP2009293973A JP2008145489A JP2008145489A JP2009293973A JP 2009293973 A JP2009293973 A JP 2009293973A JP 2008145489 A JP2008145489 A JP 2008145489A JP 2008145489 A JP2008145489 A JP 2008145489A JP 2009293973 A JP2009293973 A JP 2009293973A
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Masato Sasaki
正人 佐々木
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Abstract

【課題】移動情報と基準位置情報とを低コストで精度よく得ることができる光学式エンコーダを提供する。
【解決手段】この光学式エンコーダによれば、コードホイール2のスリット3と遮光部2Aとインデックスパターン部13とは一列に配列されていて、移動方向の寸法は略同一である。そして、周期パルス信号発生部8bは受光部7の第1,第2の受光素子群7a,7bの第1〜第4の受光素子7a1〜7a4,7b1〜7b4から出力される出力信号から、位相が90°異なる2つの周期パルス信号S31,S32を発生する。一方、基準パルス信号発生部8aは2つの受光素子群7a,7bの同番号の受光素子7a1,7b1の出力信号から、基準パルス信号S33を発生する。
【選択図】図1A

Description

この発明は、受光素子を用いて移動体の位置、移動速度、移動方向等を検出する光学式エンコーダに関し、一例として特に、複写機、プリンターなどの印刷機器、FA(ファクトリオートメーション)機器等に用いると好適である光学式エンコーダに関する。
従来、光学式エンコーダとしては、特許文献1(特開2007−64981号公報)に、移動体が一連のスケールにインクリメンタルパターンとインデックスパターンを含んでいると共に、移動体の移動信号としてのインクリメンタルチャネル信号を出力するフォトダイオードアレイの少なくとも3つのフォトダイオードの出力を論理的に組み合せることによりインデックスチャネル信号を生成するものが開示されている。
ところで、この特許文献1に記載の光学式エンコーダでは、インクリメンタルチャネル信号を出力するフォトダイオードアレイをそのままインデックスチャネル信号を得るのに使用した場合、インクリメンタルパターンとインデックスパターンとのパターン違いに起因して、インデックスパターンへ光が入射したときに、インクリメンタルチャネル信号の位相のずれが大きくなり、移動の検出特性が悪化する。
特開2007−64981号公報
そこで、この発明の課題は、移動情報と基準位置情報とを低コストで精度よく得ることができる光学式エンコーダを提供することにある。
上記課題を解決するため、この発明の光学式エンコーダは、発光部と、
上記発光部からの光が到達し得る領域に一方向に並べて配置されている複数の受光素子を有する受光部と、
上記受光素子に対応する位置を通過するときに上記光が上記受光素子に入射する状態にする光オン部および上記受光素子に対応する位置を通過するときに上記光が上記受光素子に入射しない状態にする光オフ部を複数有すると共に上記一方向に移動するときに上記光オン部と光オフ部が上記位置を交互に通過する移動体とを備え、
上記移動体は、
予め定められた基準位置に配置されていると共に上記受光素子に対応する位置を通過するときに上記発光部からの光が上記受光素子に入射する光量が、上記光オン部が上記受光素子に対応する位置を通過するときに上記発光部からの光が上記受光素子に入射する光量よりも小さいインデックスパターン部を有し、
上記光オン部と光オフ部とインデックスパターン部とは一列に配列されていて、上記インデックスパターン部は上記光オフ部に隣接しており、上記光オン部の上記移動方向の寸法と上記光オフ部の上記移動方向の寸法と上記インデックスパターン部の上記移動方向の寸法は略同一であり、
上記受光部は、
上記移動方向に順に隣接して配置された第1,第2,第3,第4の4個の受光素子で構成された受光素子群を上記移動方向に隣接して複数有し、
上記4個の受光素子はそれぞれ上記移動方向の寸法が上記光オン部の移動方向寸法の2分の1であり、
さらに、各上記受光素子群の同番号の受光素子の出力信号を加算して得た加算出力信号から、一方が他方の4分の1周期遅れの2つの周期パルス信号を発生する周期パルス信号発生部と、
上記移動方向に隣接する2つの受光素子群のうちの一方の受光素子群の第1から第4の受光素子のうちの予め定められたいずれか1つの受光素子の出力信号と、上記2つの受光素子群のうちの他方の受光素子群のうち、上記一方の受光素子群の上記1つの受光素子と同番号の受光素子の出力信号とを比較することにより、基準パルス信号を発生する基準パルス信号発生部とを備えることを特徴としている。
この発明の光学式エンコーダによれば、上記周期パルス信号発生部は、上記受光部の第1〜第4の受光素子から出力される出力信号から、位相が90°異なる2つの周期パルス信号を発生するので、この2つの周期パルス信号により上記移動体の移動方向と移動距離の両方を検出できる。また、上記基準パルス信号発生部は、上記2つの受光素子群の同番号の受光素子の出力信号から、基準パルス信号を発生し、この基準パルス信号から上記移動体の基準位置を検出できる。
また、この発明によれば、上記光オン部と光オフ部とインデックスパターン部とは一列に配列されていて、上記インデックスパターン部は上記光オフ部に隣接しており、上記光オン部の上記移動方向の寸法と上記光オフ部の上記移動方向の寸法と上記インデックスパターン部の上記移動方向の寸法は略同一である。よって、上記インデックスパターン部は、上記光オン部と光オフ部とが配列されている移動体の一列の領域に配置でき、上記インデックスパターン部の存在によって上記移動体の移動方向と直交する方向の寸法を増大させる必要は生じない。また、上記インデックスパターン部は、上記受,発光部を上記光オフ部,光オン部と共有している。したがって、光学式エンコーダの実装スペースの増大やコスト増加を抑制することができる。
また、一実施形態の光学式エンコーダでは、上記受光部は、第1、第2の2つの上記受光素子群で構成され、
上記周期パルス信号発生部は、
上記第1の受光素子群の第1の受光素子の出力信号と上記第2の受光素子群の第1の受光素子の出力信号とを加算した第1の加算出力信号と、上記第1の受光素子群の第3の受光素子の出力信号と上記第2の受光素子群の第3の受光素子の出力信号とを加算した第3の加算出力信号とを比較して、上記第1の加算出力信号が上記第3の加算出力信号よりも大きい期間では第1の信号レベルであると共に上記第1の加算出力信号が上記第3の加算出力信号以下の期間では第2の信号レベルである第1の周期パルス信号を出力し、かつ、
上記第1の受光素子群の第2の受光素子の出力信号と上記第2の受光素子群の第2の受光素子の出力信号とを加算した第2の加算出力信号と、上記第1の受光素子群の第4の受光素子の出力信号と上記第2の受光素子群の第4の受光素子の出力信号とを加算した第4の加算出力信号とを比較して、上記第4の加算出力信号が上記第2の加算出力信号よりも大きい期間では第1の信号レベルであると共に上記第4の加算出力信号が上記第2の加算出力信号以下の期間では第2の信号レベルであると共に上記第1周期パルス信号に対して4分の1周期遅れた第2の周期パルス信号を出力する。
この実施形態によれば、上記周期パルス信号発生部は、上記第1,第2の受光素子群の第1,第3の受光素子の出力信号から上記第1の周期パルス信号を出力し、上記第1,第2の受光素子群の第2,第4の受光素子の出力信号から上記第2の周期パルス信号を出力する。上記第1、第2の周期パルス信号によって、上記移動体の移動方向と移動距離を検出できる。
また、一実施形態の光学式エンコーダでは、上記基準パルス信号発生部は、
上記第1の受光素子群の第1の受光素子の出力信号と上記第2の受光素子群の第1の受光素子の出力信号とを比較して、上記第1の受光素子群の第1の受光素子の出力信号の値が上記第2の受光素子群の第1の受光素子の出力信号の値よりも大きい期間では第1の信号レベルであると共に上記第1の受光素子群の第1の受光素子の出力信号の値が上記第2の受光素子群の第1の受光素子の出力信号の値以下の期間では第2の信号レベルである基準パルス信号を発生する。
この実施形態によれば、上記基準パルス信号発生部は、上記第1の受光素子群の第1の受光素子の出力信号と上記第2の受光素子群の第1の受光素子の出力信号とを比較することにより、基準パルス信号を発生し、この基準パルス信号により、上記移動体の基準位置を検出できる。
また、一実施形態の光学式エンコーダでは、上記移動体の上記光オン部は、上記発光部から発光された光を透過させることで上記光を上記受光素子に入射させる光透過部であり、
上記移動体の上記光オフ部は、上記発光部から発光された光を遮光することで上記光を上記受光素子に入射させない遮光部であり、
上記移動体の上記インデックスパターン部は、上記光オン部よりも光の透過率が低い。
この実施形態によれば、透過型の光学式エンコーダにおいて、実装スペースの増大やコスト増加を抑制できる。
また、一実施形態の光学式エンコーダでは、上記移動体の上記光オン部は、上記発光部から発光された光を反射することで上記光を上記受光素子に入射させる光反射部であり、
上記移動体の上記光オフ部は、上記発光部から発光された光を実質的に反射しなくて上記光が上記受光素子に入射しない状態にする非反射部であり、
上記移動体の上記インデックスパターン部は、上記光オン部よりも光の反射率が低い。
また、一実施形態の光学式エンコーダでは、上記移動体は、円盤状の回転体であり、上記光オン部および光オフ部は上記円盤状の回転体の周縁に沿って形成されている。
この実施形態によれば、円盤状の回転体の回転量,回転方向および上記回転体の基準位置を検出できる。
また、一実施形態の電子機器では、上記光学式エンコーダを備えたことで、移動体の移動情報と基準位置情報とを低コストで精度よく得ることができる。
この発明の光学式エンコーダによれば、移動体の光オン部と光オフ部とインデックスパターン部とは一列に配列されていて、上記インデックスパターン部は上記光オフ部に隣接しており、上記光オン部の上記移動方向の寸法と上記光オフ部の上記移動方向の寸法と上記インデックスパターン部の上記移動方向の寸法は略同一である。よって、上記インデックスパターン部は、上記光オン部と光オフ部とが配列されている移動体の一列の領域に配置でき、上記インデックスパターン部の存在によって上記移動体の移動方向と直交する方向の寸法を増大させる必要は生じない。また、上記インデックスパターン部は、上記受,発光部を上記光オフ部,光オン部と共有している。したがって、光学式エンコーダの実装スペースの増大やコスト増加を抑制しつつ、移動情報と基準位置情報を得ることができる。
以下、この発明を図示の実施の形態により詳細に説明する。
まず、図1Aおよび図1Bを参照して、この発明の光学式エンコーダの実施形態の構成を説明する。図1Aはこの実施形態の光学式エンコーダ1を示した正面図であり、図1Bは上記光学式エンコーダ1の側面図である。図1A,図1Bに示すように、この実施形態の光学式エンコーダ1は、移動体としての円盤状の回転体であるコードホイール2と回転軸4、およびセンサ体5を備えている。
図1Bに示すように、上記センサ体5は、概略コの字形状をしており、両端の突出部5Bと5Cを有し、この突出部5Bと5Cとの間にコードホイール通過空間5Aが形成されている。上記突出部5C内には発光部6が収容されている。また、上記突出部5Bには、半導体チップ9が収容されている。この半導体チップ9は、受光部7と信号発生部8とを有し、透明で光を透過する性質のエポキシ材料で封止されている。また、上記突出部5C内に配置された発光部6と、上記突出部5B内に配置された受光部7とは、上記コードホイール通過空間5Aを挟んで対向している。
上記コードホイール2は、全体として略円盤形状であり、この円盤形状のコードホイール2の中心に回転軸4が取り付けられている。この回転軸4は、例えば、インクジェットプリンタにおいて、プリント用紙搬送用のフイードローラの軸と直結され、コードホイール2はこのフイードローラと一体に回転軸4を中心にして矢印10で示す回転方向に回転する。
上記円盤形状のコードホイール2には、周縁に沿って複数の光オン部としてのスリット3が形成されている。上記スリット3は、例えばコードホイール2を切抜いて形成されている。このスリット3は光が透過できる光透過部をなしている。一方、周方向に隣り合う2つのスリット3間の部分は、光を通さない遮光部2Aである。すなわち、上記複数のスリット3は、遮光部2Aを挟んで周方向に一列に配列されており、スリット3と遮光部2Aとは、コードホイール2の移動方向すなわち回転方向に交互に連続して配列されている。
また、各スリット3は、コードホイール2の移動方向(回転方向)の寸法(以下、幅寸法という)が、等しくなるように形成されている。また、各遮光部2Aは、上記幅寸法が等しくなるように形成されており、各遮光部2Aの幅寸法と各スリット3の幅寸法とは等しく形成されている。
また、図1Aに示すように、上記コードホイール2の周縁部のうちの予め定められた基準位置に1つのインデックスパターン部13が形成されている。この1つのインデックスパターン部13は、2つの遮光部2Aの間に配置されており、スリット3および遮光部2Aとインデックスパターン部13とは上記周縁部において周方向に一列に配列されている。このインデックスパターン部13は、スリット3および遮光部2Aの幅寸法と等しい。この1つのインデックスパターン部13は、2つの貫通部13A,13Bとこの貫通部13Aと13Bとの間の非貫通部13Cとからなる。上記貫通部13A,13Bは上記スリット3と同様に光を透過するが、上記非貫通部13Cは上記遮光部2Aと同様に光を透過しない。これにより、上記1つのインデックスパターン部13は、上記コードホイール2において1つのスリット3と同じエリアを有しているが、1つのスリット3に比べて光の透光率が低くなっている。例えば、この実施形態では、上記インデックスパターン部13の透光率を、スリット3の透光率の略2分の1にした。
なお、上記スリット3よりも透光率が低いインデックスパターン部の他の一例としては、上記コードホイール2において上記1つのスリット3と同じエリアの全体を完全に貫通させてこの貫通させた領域に半透光性の材料を充填して透光率を上記スリット3の透光率よりも低くしたものでもよい。また、上記インデックスパターン部のさらに別の一例としては、上記1つのスリット3と同じエリアに複数の小孔を穿孔させて透光率をスリット3の透光率よりも低くしたものでもよい。
この実施形態では、図1Aにおいて、コードホイール2が矢印10で示す方向に回転すると、発光部6から発光された光が、回転するコードホイール2の周縁に沿って形成されたスリット3およびインデックスパターン部13を透過して、受光部7で受光され、受光部7から出力される信号が信号発生部8に入力されて、周期パルス信号や基準パルス信号が発生される仕組みである。
図2の斜視図に、上記センサ体5の受光部7を模式的に示す。この受光部7は、センサ体5に収容された半導体チップ9に形成されており、第1受光素子群7aと第2受光素子群7bの2群の受光素子群7a,7bで構成されている。この2群の受光素子群7a,7bは、それぞれ4個の受光素子で構成される。すなわち、第1受光素子群7aは、第1受光素子7a1、第2受光素子7a2、第3受光素子7a3、および第4受光素子7a4で構成され、上記第2受光素子群7bは、第1受光素子7b1、第2受光素子7b2、第3受光素子7b3、および第4受光素子7b4で構成されている。
上記受光部7を構成する第1受光素子群7a,第2受光素子群7bが有している各受光素子7a1〜7a4,7b1〜7b4におけるコードホイール2の移動方向(図2では右から左への向き)の寸法は全て同じである。つまり、上記各受光素子の幅は全て同じであり、上記各受光素子の幅は上記コードホイール2に形成されているスリット3の幅の半分である。
次に、この実施形態の光学式エンコーダ1の回路構成について説明する。図3は、光学式エンコーダ1の回路構成を示したブロック図である。光学式エンコーダ1の回路は、図3に示すように、受光部7と信号発生部8で構成される。この信号発生部8は、基準パルス信号発生部8aと周期パルス信号発生部8bとを有する。受光部7を構成する各受光素子7a1〜7b4からは、それぞれの受光素子が受光した光の強さに比例した電流が信号発生部8に出力される。
この受光部7の第1受光素子群7aの第1受光素子7a1,第2受光素子7a2,第3受光素子7a3,第4受光素子7a4からそれぞれ出力される電流出力が出力信号S01,出力信号S02,出力信号S03,出力信号S04である。また、受光部7の第2受光素子群7bの第1受光素子7b1,第2受光素子7b2,第3受光素子7b3,第4受光素子7b4からそれぞれ出力される電流出力が出力信号S11,出力信号S12,出力信号S13,出力信号S14である。
上記出力信号S01はカレントミラー回路CMC1の入力に接続され、出力信号S11はカレントミラー回路CMC2の入力に接続される。カレントミラー回路は単数または複数の出力を備え、これらの出力に対して、入力電流と同じ電流値の電流を出力電流として出力する回路である。そして、上記カレントミラー回路CMC1とカレントミラー回路CMC2は、2つの出力を備えており、例えば、カレントミラー回路CMC1の出力信号S01aおよび出力信号S01bは共に、上記カレントミラー回路CMC1に入力される入力電流である出力信号01と同じ電流値の電流となる。
上記カレントミラー回路CMC1の出力信号S01bとカレントミラー回路CMC2の出力信号S02bとは、それぞれの出力電流が加算されて、オペアンプOP1に入力される。また、出力信号S02と出力信号S12とは、それぞれの出力電流が加算されて、オペアンプOP2に入力される。同様にして、出力信号S03と出力信号S13とは、それぞれの出力電流が加算されて、オペアンプOP3に入力され、出力信号S04と出力信号S14とは、それぞれの出力電流が加算されて、オペアンプOP4に入力される。また、カレントミラー回路CMC1の出力信号S01aは、オペアンプOP5に入力され、カレントミラー回路CMC2の出力信号S02aは、オペアンプOP6に入力される。これらのオペアンプOP1〜OP6では、入力された電流に比例した出力電圧が出力される。
上記オペアンプOP1の出力信号S21およびオペアンプOP3の出力信号S23は、比較回路COMP1に入力され、この比較回路COMP1から出力信号S31が出力される。また、オペアンプOP2の出力信号S22およびオペアンプOP4の出力信号S24は、比較回路COMP2に入力され、この比較回路COMP2から出力信号S32が出力される。また、オペアンプOP5の出力信号S25およびオペアンプOP6の出力信号S26は、比較回路COMP3に入力され、この比較回路COMP3から出力信号S33が出力される。
上記比較回路COMP1では入力された2つの入力電圧が比較され、比較回路COMP1は出力信号S21の電圧が出力信号S23の電圧よりも高い場合にのみ、出力信号S31として、レベル1の信号を出力する。一方、出力信号S21の電圧が出力信号S23の電圧以下の場合は、上記比較回路COMP1は上記レベル1よりも低いレベル0の出力信号S31を出力する。上記レベル0が基準となる電圧である。
同様に、上記比較回路COMP2は出力信号S24の電圧が出力信号S22の電圧よりも高い場合にのみ、レベル1の出力信号S32を出力する一方、出力信号S24の電圧が出力信号S22の電圧以下の場合は、上記レベル1のよりも低いレベル0の出力信号S32を出力する。また、上記比較回路COMP3は、出力信号S25の電圧が出力信号S26の電圧よりも高い場合にのみ、レベル1の出力信号S33を出力する一方、出力信号S25の電圧が出力信号S26の電圧以下の場合は上記レベル1のよりも低いレベル0の出力信号S33を出力する。
次に、光学式エンコーダ1の動作について説明する。図4A,図4Bは、コードホイール2に形成されているスリット3,インデックスパターン部13と、受光部7が有する各受光素子7a1〜7b4との配置関係を模式的に示した図である。図4A,図4Bにおいて、受光部7が有する各受光素子7a1〜7b4の表面に斜線が表示されている受光素子は、発光部6から発光された光がスリット3を通過して受光されていることを示している。
上述したように、コードホイール2の各スリット3の幅は全て等しくなるように形成されており、このスリット3の幅は隣の遮光部2Aの幅とも等しい。また、スリット3の幅はインデックスパターン部13の幅とも等しい。また、受光素子7a1〜7b4の幅は全て同じであり、各受光素子7a1〜7b4の幅はスリット3の幅の半分である。すなわち、図4A,図4Bにおいて、スリット3の幅をWとすると、遮光部2Aの幅はWであり、各受光素子7a1〜7b4の幅はW/2である。コードホイール2のスリット3と各受光素子7a1〜7b4とがこのような寸法と配置の関係にあることで、各受光素子7a1〜7b4の出力信号S01〜S14は、図5の信号波形図を参照して後述するような出力信号となる。
図4Aは、時刻t1におけるコードホイール2のスリット3と受光部7との位置関係を示している。図4Aにおいて、3-1、3-2、3-3、3-4、3-6、3-7、…、3-nは、コードホイール2に形成されているスリット3である。また、スリット3-4とスリット3-6との間には、上述した基準位置に配置されたインデックスパターン部13が形成されている。上述したように、このインデックスパターン部13は、光を透過しない中央の非貫通部13Cと、この非貫通部13Cを挟む貫通部13A,13Bを有する。
図4Aおいて、時刻t1では、スリット3-1を透過した光により、受光部7の第1受光素子群7aの第3,第4受光素子7a3,7a4が受光状態であり、スリット3-2を透過した光により、受光部7の第2受光素子群7bの第3,第4受光素子7b3,7b4が受光状態である。一方、第1受光素子群7aの第1,第2受光素子7a1,7a2と、第2受光素子群7bの第1,第2受光素子7b1,7b2は非受光状態である。したがって、図3に示す出力信号S01,S02,S11,S12は出力電流が0である一方、出力信号S03,S04,S13,S14としては所定の値の出力電流が出力される。
また、図4Bは、時刻t1から単位時間が経過した時刻t2におけるスリット3と受光部7との位置関係を示している。この図4Bにおいて、時刻t2では、スリット3-1を透過した光により、受光部7の第1受光素子群7aの第2受光素子7a2と第3受光素子7a3とが受光状態になる。また、スリット3-2を透過した光により、第2受光素子群7bの第2受光素子7b2と第3受光素子7b3とが受光状態になる。一方、第1受光素子群7aの第1,第4受光素子7a1,7a4と第2受光素子群7bの第1,第4受光素子7b1,7b4は、非受光状態になる。したがって、図3に示す出力信号S01,出力信号S04と出力信号S11,出力信号S14は出力電流が0である。一方、出力信号S02,S03と出力信号S12,出力信号S13としては所定の値の出力電流が出力される。また、図4Aと図4Bから分るように、上記単位時間の経過により、コードホイール2は、矢印10で示す移動方向へ各受光素子7a1〜7b4の幅と同じ距離W/2だけ移動する。
次に、図4Aに示した時刻t1から図4Bに示した時刻t2にかけて、出力信号S01〜出力信号S04と出力信号S11〜出力信号S14がどの様に変化するのかを説明する。図4Aに示すように、先ず、時刻t1では、発光部6から第1受光素子群7aの第1受光素子7a1へ向かう光が、スリット3-nと3-1との間の遮光部2Aにより遮光されて第1受光素子7a1は受光せず非受光状態である。このスリット3-nとスリット3-1との間の遮光帯2Aの幅はWであるが、時刻t1から時刻t2にかけて、距離W/2しか移動しないので、この第1受光素子7a1の遮光状態は時刻t1から時刻t2にかけて、コードホイール2が移動しても変わらず、上述したように、時刻t2でも非受光状態である。したがって、図5の波形図に示すように、第1受光素子7a1の出力信号S01は、時刻t1から時刻t2の間は出力電流が0である。
また、上記第1受光素子群7aの第2受光素子7a2は、時刻t1では、スリット3-nとスリット3-1との間の遮光部2Aにより、発光部6からの光が遮光されて、受光しない。しかし、時刻t1から時刻t2にかけて、コードホイール2が矢印10の方向に移動すると、スリット3-1を透過した発光部6からの光が第2受光素子7a2へ達し始め、第2受光素子7a2が受光し始める。時刻t1〜t2にかけて、上記スリット3-1を透過して第2受光素子7a2へ達する光の量は、コードホイール2が移動するにつれて多くなるので、第2受光素子7a2の受光量は時刻t2に近づくにつれて次第に多くなり、時刻t2では第2受光素子7a2は完全な受光状態となる。したがって、図5に示すように、第2受光素子7a2の出力信号S02は、時刻t1から時刻t2にかけて次第に増大し時刻t2では所定の値の出力電流が出力される。
また、第1受光素子群7aの第3受光素子7a3は、時刻t1から時刻t2まで、スリット3-1を透過した発光部6からの光を受光し、完全な受光状態であるので、図5の波形図に示すように、第3受光素子7a3の出力信号S03は、時刻t1から時刻t2の間中、出力電流が一定の最大値である。
また、第1受光素子群7aの第4受光素子7a4は、時刻t1では、スリット3-1を透過した発光部6からの光を受光し、完全な受光状態である。しかし、時刻t1から時刻t2にかけて、コードホイール2が矢印10の方向に移動すると、スリット3-1と3-2との間の遮光部2Aにより、発光部6から第4受光素子7a4へ向かう光が遮光され始めて第4受光素子7a4への受光量が減少し始める。この発光部6から第4受光素子7a4へ向かう光の遮光量は、コードホイール2が矢印10の方向へ移動するにつれて多くなる。よって、第4受光素子7a4の受光量は、時刻t2に近づくにつれて次第に減少し、上述したように、時刻t2では完全な非受光状態となる。したがって、図5に示すように、第4受光素子7a4の出力信号S04は、時刻t1から時刻t2にかけて、次第に減少し、時刻t2では出力電流が0となる。
また、図5の波形図に示すように、第2受光素子群7bの第1,第2,第3,第4受光素子7b1,7b2,7b3,7b4の出力信号S11,S12,S13,S14は、それぞれ、前述の第1受光素子群7aの第1,第2,第3,第4受光素子7a1,7a2,7a3,7a4の出力信号S01,S02,S03,S04と同様の信号波形になる。
図5の波形図には、上述したのと同様、時刻t2から単位時間経過した時刻t3、時刻t3から単位時間経過した時刻t4、・・・・というように、時刻t1から単位時間刻みで、時刻t22までについて、図3の出力信号S01〜S04および出力信号S11〜S14の出力信号波形を示している。図5から分るように、各出力信号S01,S02,S03,S04,S11,S12,S13,S14は、最初の単位時間の間に増大し、次の単位時間の間は所定の出力値を保ち、次の単位時間の間に減少する台形状の出力波形であり、この台形状の出力波形が単位時間の休止期間を挟んで繰返される。
なお、図5の波形図に示す出力信号S01〜出力04および出力信号S11〜出力信号S14は電流出力である。一方、後述する図6,図7の信号波形図に示す出力信号S21〜出力信号S26および出力信号S31〜出力信号S33は電圧出力である。また、図5の波形図中に記入されている符号3-1〜3-4,13,3-6,3-7は、各出力信号S01〜S04,出力信号S11〜S14を出力する受光素子7a1〜7a4,7b1〜7b4に入射する光が透過したスリットの符号である。
上述したように、コードホイール2のスリット3-4とスリット3-6との間の基準位置にはインデックスパターン部13が配置され、この基準位置のインデックスパターン部13は、幅がWより小さい非貫通部13Cを中央に有している。したがって、図5の波形図に示すように、各受光素子7a1〜7a4,7b1〜7b4が上記インデックスパターン部13を透過した光を受光しているときの出力信号S01〜S04,S11〜S14のピーク値は、スリット3を透過した光を受光しているときの出力信号S01〜S04,S11〜S14のピーク値に比べて、小さくなる。なお、上記インデックスパターン部13を透過した光を受光しているときの出力信号S01〜S04,S11〜S14の立上がり、立下りの傾きは、スリット3を透過した光を受光しているときの出力信号S01〜S04,S11〜S14の立上がり、立下りの傾きと同じになる。
図5の波形図では、出力信号S14の時刻t11〜t14の間の波形がインデックスパターン部13を透過した光による受光素子7b4の信号波形であり、出力信号S13の時刻t12〜t15の間の波形がインデックスパターン部13を透過した光による受光素子7b3の信号波形である。また、出力信号S12の時刻t13〜t16の間の波形がインデックスパターン部13を透過した光による受光素子7b2の信号波形であり、出力信号S11の時刻t14〜t17の間の波形がインデックスパターン部13を透過した光による受光素子7b1の信号波形である。同様に、インデックスパターン部13を透過した光による受光素子7a4,7a3,7a2,7a1の信号波形は、出力信号S04の時刻t15〜t18の波形,出力信号S03の時刻t16〜t19の波形,出力信号S02の時刻t17〜t20の波形,出力信号S01の時刻t18〜t21の波形である。
次に、図6の波形図に、図3のオペアンプOP1〜OP4の出力信号S21〜出力信号S24、および、比較回路COMP1,COMP2の出力信号S31,出力信号S32の波形を示す。出力信号S21は、カレントミラー回路CMC1の出力信号S01b(すなわち出力信号S01)と、カレントミラー回路CMC2の出力信号S02b(すなわち出力信号S11)とが合算されてオペアンプOP1から出力された電圧出力である。また、出力信号S23は、出力信号S03と出力信号S13とが合算されてオペアンプOP3から出力された電圧出力である。そして、この出力信号S21と出力信号S23とが比較回路COMP1に入力されて比較され、比較回路COMP1から出力信号S31が出力される。すなわち、出力信号S21が出力信号S23よりも高い出力電圧である場合にのみ、上記出力信号S31はレベル1の信号になる一方、出力信号S21が出力信号S23以下の出力電圧である場合には、上記レベル1よりも低いレベル0の信号になる。この出力信号S31が、第1周期パルス信号である。
なお、図5に示すように、インデックスパターン部13の影響により時刻t14〜t17の期間での出力信号S11の変形した台形波出力は、他の台形波形期間での台形波出力よりも低いレベルである。また、インデックスパターン部13の影響により時刻t18〜t21の期間での出力信号S01の変形した台形波出力は、他の台形波形期間での台形波出力よりも低いレベルである。この出力信号S11とS01の変形した台形波出力により、図6に示すように、時刻t14〜t17と時刻t18〜t21の期間での出力信号S21の台形波出力は、他の台形波期間での台形波出力よりも低いレベルになる。
また、同じく、図5に示すように、インデックスパターン部13の影響により時刻t12〜t15の期間での出力信号S13の変形した台形波出力は、他の台形波期間での台形波出力よりも低いレベルである。また、図5に示すように、インデックスパターン部13の影響により時刻t16〜t19の期間での出力信号S03の変形した台形波出力は、他の台形波期間での台形波出力よりも低いレベルである。この出力信号S13とS03の変形した台形波出力により、図6に示すように、時刻t12〜t15と時刻t16〜t19の期間での出力信号S23の台形波出力は、インデックスパターン部13の影響により、他の台形波期間での台形波出力よりも低いレベルになる。
しかし、図6に示すように、上記出力信号S21とS23とは、出力波形の立上がり,立下りの傾きは同じであり、時刻t12〜t14,時刻t14〜t16,時刻t16〜t18,時刻t18〜t20の各期間に示されるように、出力信号S21とS23の大小関係が反転した後に増加している側の信号の出力レベルが変形台形波で飽和している。したがって、インデックスパターン部13の存在が、第1周期パルス信号である出力信号S31へ及ぼす影響は無いと言える。
また、図6に示す出力信号S22は、図5に示す出力信号S02と出力信号S12とが合算されてからオペアンプOP2に入力されオペアンプOP2から出力された電圧出力である。また、図6に示す出力信号S24は、図5に示す出力信号S04と出力信号S14とが合算されてオペアンプOP4に入力されオペアンプOP4から出力された電圧出力である。そして、この出力信号S22と出力信号S24とが比較回路COMP2に入力されて比較され、比較回路COMP2から出力信号S32が出力される。
すなわち、比較回路COMP2の出力信号S32は、出力信号S24が出力信号S22よりも高い出力電圧である場合にのみ、レベル1の信号になる一方、出力信号S24が出力信号S22以下の出力電圧である場合は、レベル0の信号になる。この出力信号S32が、第2周期パルス信号である。この第2周期パルス信号である出力信号S32は、図6に示されるように、比較回路COMP1から出力される出力信号S31(すなわち、第1周期パルス信号)よりも、4分の1周期遅れた波形(いわゆる90°遅れた波形)となっている。
よって、この実施形態では、周期パルス信号発生部8bが出力する位相が90°異なる2つの周期パルス信号である出力信号S31,S32により、移動体であるコードホイール2の回転方向と回転量の両方を検出できる。
なお、図5に示すように、インデックスパターン部13の影響により時刻t13〜t16の期間での出力信号S12の変形した台形波出力は、他の台形波形期間での台形波出力よりも低いレベルである。また、インデックスパターン部13の影響により時刻t17〜t20の期間での出力信号S02の変形した台形波出力は、他の台形波形期間での台形波出力よりも低いレベルである。この出力信号S12とS02の変形した台形波出力により、図6に示すように、時刻t13〜t16と時刻t17〜t20の期間での出力信号S22の台形波出力は、他の台形波期間での台形波出力よりも低いレベルになる。
また、同じく、図5に示すように、インデックスパターン部13の影響により時刻t11〜t14の期間での出力信号S14の変形した台形波出力は、他の台形波期間での台形波出力よりも低いレベルである。また、図5に示すように、インデックスパターン部13の影響により時刻t15〜t18の期間での出力信号S04の変形した台形波出力は、他の台形波期間での台形波出力よりも低いレベルである。この出力信号S14とS04の変形した台形波出力により、図6に示すように、時刻t11〜t14と時刻t15〜t18の期間での出力信号S24の台形波出力は、インデックスパターン部13の影響により、他の台形波期間での台形波出力よりも低いレベルになる。
しかし、図6に示すように、上記出力信号S22とS24とは、出力波形の立上がり,立下りの傾きは同じであり、時刻t11〜t13,時刻t13〜t15,時刻t15〜t17,時刻t17〜t19の各期間に示されるように、出力信号S22とS24の大小関係が反転した後に増加している側の信号の出力レベルが変形台形波で飽和している。したがって、インデックスパターン部13の存在が、第2周期パルス信号である出力信号S32へ及ぼす影響は無いと言える。
次に、図7の波形図に、オペアンプOP5の出力信号S25,オペアンプOP6の出力信号S26および比較回路COMP3の出力信号S33の波形を示す。
上記出力信号S25は、カレントミラー回路CMC1の出力信号S01a(すなわち出力信号S01がオペアンプOP5で電圧変換された出力である。また、上記出力信号S26は、カレントミラー回路CMC2の出力信号S02a(すなわち出力信号S11がオペアンプOP6で電圧変換された出力である。そして、この出力信号S25と出力信号S26とが比較回路COMP3に入力されて比較され、比較回路COMP3から出力信号S33が出力される。
すなわち、比較回路COMP3の出力信号S33は、出力信号S25が出力信号S26よりも高い出力電圧である場合にのみ、レベル1の信号になる一方、出力信号S25が出力信号S26以下の出力電圧である場合は、レベル0の信号になる。この出力信号S33が基準パルス信号である。
図5の波形図において、出力信号S01と出力信号S11とは、期間t14〜t17と期間t18〜t21を除いて、全く同じ波形、すなわち、同相、同レベルの台形状波形である。よって、出力信号S25と出力信号S26との比較結果としては、コールドホイール2の1回転において、インデックスパターン部13の影響で出力信号S11が変形した台形波となる時刻t14からt17の期間を除いて、出力信号S25が出力信号S26よりも高い出力電圧となることはない。よって、コールドホイール2の1回転において、期間t14〜t17以外の期間では、基準パルス信号である出力信号S33として、レベル0の信号が出力される。
一方、図5に示されるように、期間t14〜t17で、第1受光素子7b1がインデックスパターン部13を透過した光を受光して出力する出力信号S11は、他の期間でスリット3を透過した光を受光して第1受光素子7b1が出力する出力信号S11に比べて、半分程度になる。また、同様に、期間t18〜t21で、第1受光素子7a1がインデックスパターン部13を透過した光を受光して出力する出力信号S01は、他の期間でスリット3を透過した光を受光して第1受光素子7a1が出力する出力信号S01に比べて、半分程度になる。すなわち、出力信号S25の期間t14〜t17における台形状の波形出力は、期間t14〜t17以外の期間における台形状の波形出力よりも低いレベルとなる。また、出力信号S26の期間t18〜t21における台形状の波形出力も、期間t18〜t21以外の期間における台形状の波形出力よりも低いレベルとなる。
このため、図7に示されるように、上記出力信号S25は、期間t14〜t17において、上記出力信号S26よりも高いレベルとなる期間が生じる。したがって、比較回路COMP3の出力信号S33は、期間t14〜t17のうちの上記出力信号S25が出力信号S26よりも高いレベルとなる期間において、レベル1の信号となる一方、他の期間では、上記出力信号S25が出力信号S26のレベル以下となり、レベル0の信号となる。
よって、この実施形態によれば、基準パルス信号発生部8aは第1,第2の受光素子群7a,7bの第1受光素子7a1,7b1の出力信号S01,S11から基準パルス信号としての出力信号S33を発生し、この出力信号S33からコードホイール2の基準位置を検出できる。
この実施形態における光学式エンコーダ1によれば、1対の発光部6と受光部7で発光機能と受光機能を実現していて、この受光部7から出力される出力信号により、周期パルス信号としての第1周期パルス信号(出力信号S31)および第2周期パルス信号(出力信号S32)を発生することができるのみならず、基準パルス信号(出力信号S33)を発生することができる。
したがって、基準位置等の検出のために、コードホイール2に基準位置を検出するためのスリット等の専用の透光領域を設けたり、光学式エンコーダ1に基準位置を検出するための専用の光センサ等を設けたりする必要がない。このため、光学式エンコーダの実装スペースの増大やコスト増加を抑制することができる。
また、この実施形態によれば、周期パルス信号として、第1周期パルス信号(出力信号S31)と、この第1周期パルス信号の4分の1周期遅れとなる第2周期パルス信号(出力信号S32)を発生することができるので、コードホイール2の移動方向および移動距離の双方を検出することができる。
尚、上記実施形態における光学式エンコーダ1は、コードホイール2にスリット3を形成すると共に、C字形の形状で両端に突起部分が形成されたセンサ体5の一方の突出部5Cに発光部6が収容され、他方の突出部5Bに受光部7が収容され、この突出部5C,5B間にコードホイール通過空間5Aが形成された、いわゆる透過型の光学式エンコーダである。
しかし、本発明の光学式エンコーダは、このような透過型方式には限られず、上記のような透過型の光学式エンコーダに代えて、反射型の光学式エンコーダとしてもよい。
すなわち、反射型の光学式エンコーダでは、スリット3が形成されたコードホイール2に代えて、移動方向の長さが共に同一の所定寸法である光オン部としての光反射部と光オフ部としての非反射部とが移動方向に交互に連続して配列されて構成される移動体を用いる。そして、上記移動体の片側面と対面すると共にこの片側面側に上記移動体から離間して発光部と受光部を配置する。そして、上記移動体を、上記移動体の片側面とこの片側面に対面している発光部と受光部との間の空間を横切るように移動させると共に、上記発光部から発光された光が上記移動体の反射部で反射されて上記受光部に受光されるようにする。
この反射型の光学式エンコーダの場合、上記移動体は、この移動体の基準位置を示すインデックスパターン部は、他の反射領域よりも光の反射率を低くして形成するようにする。このような反射型の光学式エンコーダでは、受光部により受光される光が、コードホイールのスリットを透過した光から、移動体で反射された光に代わるだけで、その他の仕組は、上述した透過型の光学式エンコーダ1と同様とする。したがって、このような反射型の光学式エンコーダは、上述した透過型の光学式エンコーダ1と同様の作用,効果を有する。
また、上記実施形態の光学式エンコーダ1では、基準パルス信号(出力信号33)を出力信号S01とS11とから生成しているが、上述の出力信号S01とS11とを用いるのと同様の方法により、出力信号S02とS12、出力信号S03とS13、あるいは、出力信号S04と出力信号S14とを用いて基準パルス信号を生成させることもできる。
また、上記実施形態の光学式エンコーダ1では、受光部7を、4個の受光素子で構成される第1受光素子群7aと第2受光素子群7bとの2群の受光素子群で構成した。しかし、本発明の光学式エンコーダは、2群の受光素子群からなる受光部には限られず、受光部を第1〜第4の4個の受光素子で構成される受光素子群を3組以上用いて構成してもよい。
この場合は、3群以上の受光素子群の各第1受光素子の出力電流を加算した信号をオペアンプOP1に入力し、3群以上の受光素子群の各第2受光素子の出力電流を加算した信号をオペアンプOP2に入力し、3群以上の受光素子群の各第3受光素子の出力電流を加算した信号をオペアンプOP3に入力し、3群以上の受光素子群の各第4受光素子の出力電流を加算した信号をオペアンプOP4に入力する。これにより、上述した光学式エンコーダ1と同様にして、第1周期パルス信号、第2周期パルス信号、および、基準パルス信号を生成できる。
また、例えば、インクジェットプリンタ等の電子機器が上述した光学式エンコーダを備えることで、フィードローラ等の移動方向と移動量および基準位置を検出することができる。
この発明の光学式エンコーダの実施形態の正面図である。 上記実施形態の光学式エンコーダの側面図である。 上記実施形態の光学式エンコーダのセンサ体の受光部を示す斜視図である。 上記実施形態の光学式エンコーダの信号発生部8の回路構成を示すブロック図である。 上記実施形態の光学式エンコーダのコードホイールに形成されているスリットの形状と受光部を構成する受光素子の形状との関係を模式的に示す説明図である。 上記実施形態の光学式エンコーダのコードホイールに形成されているスリットの形状と受光部を構成する受光素子の形状との関係を模式的に示すもう1つの説明図である。 上記実施形態の光学式エンコーダの受光部の出力信号の波形図である。 上記実施形態の光学式エンコーダの周期パルス信号発生部における各出力信号の波形図である。 上記実施形態の光学式エンコーダの基準パルス信号発生部における各出力信号の波形図である。
符号の説明
1 光学式エンコーダ
2 コードホイール
2A 遮光部
3 スリット
3-1〜3‐4,3‐6,3‐7,3‐n スリット
4 回転軸
5 センサ体
5A コードホイール通過空間
6 発光部
7 受光部
7a 第1受光素子群
7a1 第1受光素子
7a2 第2受光素子
7a3 第3受光素子
7a4 第4受光素子
7b 第2受光素子群
7b1 第1受光素子
7b2 第2受光素子
7b3 第3受光素子
7b4 第4受光素子
8 信号発生部
8a 基準パルス信号発生部
8b 周期パルス信号発生部
9 半導体チップ
10 回転方向
13 インデックスパターン部
13A,13B 貫通部
13C 非貫通部
CMC1 カレントミラー回路
CMC2 カレントミラー回路
OP1〜OP6 オペアンプ
COMP1〜COMP3 比較回路

Claims (7)

  1. 発光部と、
    上記発光部からの光が到達し得る領域に一方向に並べて配置されている複数の受光素子を有する受光部と、
    上記受光素子に対応する位置を通過するときに上記光が上記受光素子に入射する状態にする光オン部および上記受光素子に対応する位置を通過するときに上記光が上記受光素子に入射しない状態にする光オフ部を複数有すると共に上記一方向に移動するときに上記光オン部と光オフ部が上記位置を交互に通過する移動体とを備え、
    上記移動体は、
    予め定められた基準位置に配置されていると共に上記受光素子に対応する位置を通過するときに上記発光部からの光が上記受光素子に入射する光量が、上記光オン部が上記受光素子に対応する位置を通過するときに上記発光部からの光が上記受光素子に入射する光量よりも小さいインデックスパターン部を有し、
    上記光オン部と光オフ部とインデックスパターン部とは一列に配列されていて、上記インデックスパターン部は上記光オフ部に隣接しており、上記光オン部の上記移動方向の寸法と上記光オフ部の上記移動方向の寸法と上記インデックスパターン部の上記移動方向の寸法は略同一であり、
    上記受光部は、
    上記移動方向に順に隣接して配置された第1,第2,第3,第4の4個の受光素子で構成された受光素子群を上記移動方向に隣接して複数有し、
    上記4個の受光素子はそれぞれ上記移動方向の寸法が上記光オン部の移動方向寸法の2分の1であり、
    さらに、各上記受光素子群の同番号の受光素子の出力信号を加算して得た加算出力信号から、一方が他方の4分の1周期遅れの2つの周期パルス信号を発生する周期パルス信号発生部と、
    上記移動方向に隣接する2つの受光素子群のうちの一方の受光素子群の第1から第4の受光素子のうちの予め定められたいずれか1つの受光素子の出力信号と、上記2つの受光素子群のうちの他方の受光素子群のうち、上記一方の受光素子群の上記1つの受光素子と同番号の受光素子の出力信号とを比較することにより、基準パルス信号を発生する基準パルス信号発生部とを備えることを特徴とする光学式エンコーダ。
  2. 請求項1に記載の光学式エンコーダにおいて、
    上記受光部は、第1、第2の2つの上記受光素子群で構成され、
    上記周期パルス信号発生部は、
    上記第1の受光素子群の第1の受光素子の出力信号と上記第2の受光素子群の第1の受光素子の出力信号とを加算した第1の加算出力信号と、上記第1の受光素子群の第3の受光素子の出力信号と上記第2の受光素子群の第3の受光素子の出力信号とを加算した第3の加算出力信号とを比較して、上記第1の加算出力信号が上記第3の加算出力信号よりも大きい期間では第1の信号レベルであると共に上記第1の加算出力信号が上記第3の加算出力信号以下の期間では第2の信号レベルである第1の周期パルス信号を出力し、かつ、
    上記第1の受光素子群の第2の受光素子の出力信号と上記第2の受光素子群の第2の受光素子の出力信号とを加算した第2の加算出力信号と、上記第1の受光素子群の第4の受光素子の出力信号と上記第2の受光素子群の第4の受光素子の出力信号とを加算した第4の加算出力信号とを比較して、上記第4の加算出力信号が上記第2の加算出力信号よりも大きい期間では第1の信号レベルであると共に上記第4の加算出力信号が上記第2の加算出力信号以下の期間では第2の信号レベルであると共に上記第1周期パルス信号に対して4分の1周期遅れた第2の周期パルス信号を出力することを特徴とする光学式エンコーダ。
  3. 請求項2に記載の光学式エンコーダにおいて、
    上記基準パルス信号発生部は、
    上記第1の受光素子群の第1の受光素子の出力信号と上記第2の受光素子群の第1の受光素子の出力信号とを比較して、上記第1の受光素子群の第1の受光素子の出力信号の値が上記第2の受光素子群の第1の受光素子の出力信号の値よりも大きい期間では第1の信号レベルであると共に上記第1の受光素子群の第1の受光素子の出力信号の値が上記第2の受光素子群の第1の受光素子の出力信号の値以下の期間では第2の信号レベルである基準パルス信号を発生することを特徴とする光学式エンコーダ。
  4. 請求項1に記載の光学式エンコーダにおいて、
    上記移動体の上記光オン部は、上記発光部から発光された光を透過させることで上記光を上記受光素子に入射させる光透過部であり、
    上記移動体の上記光オフ部は、上記発光部から発光された光を遮光することで上記光を上記受光素子に入射させない遮光部であり、
    上記移動体の上記インデックスパターン部は、上記光オン部よりも光の透過率が低いことを特徴とする光学式エンコーダ。
  5. 請求項1から4のいずれか1つに記載の光学式エンコーダにおいて、
    上記移動体の上記光オン部は、上記発光部から発光された光を反射することで上記光を上記受光素子に入射させる光反射部であり、
    上記移動体の上記光オフ部は、上記発光部から発光された光を実質的に反射しなくて上記光が上記受光素子に入射しない状態にする非反射部であり、
    上記移動体の上記インデックスパターン部は、上記光オン部よりも光の反射率が低いことを特徴とする光学式エンコーダ。
  6. 請求項1から4のいずれか1つに記載の光学式エンコーダにおいて、
    上記移動体は、円盤状の回転体であり、上記光オン部および光オフ部は上記円盤状の回転体の周縁に沿って形成されていることを特徴とする光学式エンコーダ。
  7. 請求項1から6のいずれか1つに記載の光学式エンコーダを備えた電子機器。
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