JP2009286249A - 車体パネル構造及びフロアパネル - Google Patents
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Abstract
【課題】凸部の剛性を向上させつつ、共振周波数を高くする。
【解決手段】フロアパネル100には、三角平面112(同一の二等辺三角形の平面)が角度を持つように組み合わされ構成された凸部110が形成されている。凸部110は、周囲は平坦面104で囲まれている。フロアパネル100は、凸部110を形成していない構成と比較し、共振周波数が高くなり、乗員の不快感が低減される。また、全体が曲面で構成されている凸部と比較すると、凸部110の剛性が大幅に高くなる。
【選択図】図2
【解決手段】フロアパネル100には、三角平面112(同一の二等辺三角形の平面)が角度を持つように組み合わされ構成された凸部110が形成されている。凸部110は、周囲は平坦面104で囲まれている。フロアパネル100は、凸部110を形成していない構成と比較し、共振周波数が高くなり、乗員の不快感が低減される。また、全体が曲面で構成されている凸部と比較すると、凸部110の剛性が大幅に高くなる。
【選択図】図2
Description
本発明は、車体パネル構造、及び前記車体パネル構造が適用されて車両の床面を構成するフロアパネルに関する。
自動車の車体パネル、特に車両の床面を構成するフロアパネルは、四方がフレーム、ロッカ等の車両骨格部材で囲まれた構造となっている。このため、フロアパネルは振動の影響を受け易く、特定の振動周波数に対する固有の共振点を持っている(以下、このような共振点の周波数を「フロアパネル固有の共振周波数」という)。
このため、エンジンの駆動による振動や走行中に路面から伝わる振動などが、フロアパネル固有の共振周波数に一致すると、フロアパネルが共振して不快なこもり音が発生し、その結果、車室内の乗員に不快感を与えることが知られている。特にフロアパネル固有の共振周波数が低いほど乗員に不快感を与えることも解明されている。
このような技術的背景のなか、フロアパネルの剛性を高めフロアパネル固有の共振周波数を高くすると、共振による音圧レベルが低下し、その結果、乗員の不快感が低下することが確認されている。
この点に鑑み、フロアパネルに凸状に湾曲する曲面部(周囲が平坦面で囲まれた凸部)を形成し、フロアパネル固有の共振周波数を高くしたフロアパネルが提案されている(例えば、特許文献1を参照)。
ここで、筒状の飲料缶の側壁に多面体壁構造を形成することで、側壁が薄肉化されても耐変形性に優れた飲料缶、所謂ダイヤカット缶が知られている(例えば、特許文献2、特許文献3を参照)。
特開2002−337749号公報
特公平7−5128号公報
特許第3915136
しかしながら、特許文献1のように、フロアパネルなどの車体パネルの凸部は、特に凸部の曲率が小さい場合、例えば、凸部の頂点部分は略水平面に近くなり、剛性が低くなる。
一方、特許文献2及び特許文献3に記載されているダイヤカット缶の側壁を展開すると、略平坦な面となる。よって、フロアパネルに形成された凸状に湾曲した曲面部(周囲が平坦面で囲まれた凸部)の剛性を向上させる目的で、ダイヤカット缶の構造を、車体パネルの凸部に適用することはできない。
本発明は、上記課題を解決すべく成されたもので、凸部の剛性を向上させつつ、共振周波数を高くした車体パネル構造、及びフロアパネルを提供することが目的である。
請求項1の発明は、複数の三角形の平面が角度を持って配置されることによって構成された凸部が形成されていると共に、前記凸部の頂点を通る稜線の少なくとも一つは前記凸部の頂点以外にも屈曲部位を有することを特徴としている。
したがって、このように複数の三角形の平面で構成することで凸部の剛性が向上し、しかも凸部の頂点を通る稜線の少なくとも一つは凸部の頂点以外にも屈曲部位を有することで、共振時の変形が抑制され、共振周波数が高くなる。つまり、本構成を適用することで、凸部の剛性が向上すると共に共振周波数が高くなる。また、共振周波数が高くなることで、こもり音が抑制され乗員の不快感が低減される。
請求項2の発明は、請求項1に記載の車体パネル構造において、前記凸部の頂点を通る全ての稜線が、前記凸部の頂点以外にも屈曲部位を有することを特徴とする
したがって、凸部には頂点を通る稜線のいずれも頂点以外にも屈曲部位を有するので、共振周波数が更に高くなる。また、共振周波数が更に高くなることで、こもり音が更に抑制され、乗員の不快感が更に低減される。
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載の車体パネル構造において、前記凸部を構成する前記平面は同一の直角二等辺三角形とされ、直角二等辺三角形の底辺同士が接すると共に、底辺同士が接する境界線は同じ方向に揃って、前記平面が配置されていることを特徴としている。
したがって、同一の直角二等辺三角形を規則的に配置することで(並べること)で、複数の三角形の平面で構成された凸部が容易に実現される。
請求項4の発明は、請求項3に記載の車体パネル構造において、前記底辺同士が接する境界線は、前記凸部の凸方向と反対方向に凹状に屈曲する屈曲部位となっていることを特徴としている。
したがって、屈曲部位が全て凸方向に凸となった構成と比較し、凸部の稜線の形状がなだらかなになり、その結果、凸部の高さが低くなる。
請求項5の発明は、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の車体パネル構造が適用されて、車両の床面が構成されていることを特徴としている。
したがって、フロアパネルの凸部の剛性が向上されると共に、フロアパネルの共振周波数が高くなる。また、共振周波数が高くなることで、こもり音が低下し、乗員の不快感が低減される。
請求項6の発明は、請求項5に記載のフロアパネルにおいて、前記凸部は車両上方側に膨らんでいると共に、前記凸部はシートに着座した乗員の足が載る部位に形成されていることを特徴とする。
したがって、剛性を確保する必要がある乗員の足が載る部位に形成された凸部の剛性が向上されると共に、フロアパネルの共振周波数が高くなる。また、共振周波数が高くなることで、こもり音が低下し、乗員の不快感が低減される。
請求項1に記載の発明によれば、凸部の剛性を向上させつつ、共振周波数を高くすることができる。
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の構成よりも、共振周波数を高くすることができる。
請求項3に記載の発明によれば、請求項1又は請求項2の発明の効果に加えて、凸部を複数の三角形の平面で構成することが容易に実現でき、その結果、車体パネルの設計が容易になる。
請求項4に記載の発明によれば、請求項3の発明の効果に加えて、凸部の稜線の形状をなだらかなにし、凸部の高さを低くすることができ、その結果、車体パネルとして、利用し易くなる。
請求項5に記載の発明によれば、フロアパネルの凸部の剛性を高くしつつ、フロアパネルの共振周波数を高くすることができる。
請求項6に記載の発明によれば、乗の足が載る部位に形成された凸部の剛性を高くしつつ、フロアパネルの共振周波数を高くすることができる。
図1から図3を用いて、本発明における車体パネル構造が適用されたフロアパネルの第一実施形態について説明する。なお、図中の矢印UPは車両上方向を示し、矢印FRは車両前方向を示し、矢印INは車両幅方向内側方向を示す。
図1は、本発明の車体パネル構造が適用された第一実施形態のフロアパネルを模式的に示す平面図である。図1に示すように、車両10の床面(底部)を構成するフロアパネル100は、サイドメンバ12、13、クロスメンバ14、15、16、ロッカ22、23等の車両骨格部材に接合されている。なお、フロアパネル100は、四方が車両骨格部材で囲まれた膜状構造となっている。また、フロアパネル100の車両幅方向中央部には、車両上方側に膨らみ湾曲したフロアトンネル102が、車両前後方向に沿って形成されている。
サイドメンバ12、13は、フロアパネル100の車両幅方向両側に車両前後方向に沿って設けられている。また、サイドメンバ12とサイドメンバ13との間に、車幅方向に沿って延びるクロスメンバ14、15、16が、車両前後方向に間隔をおいて設けられ、それぞれサイドメンバ12、13と接合されている。
ロッカ22、23は、車室(図示略)の下部の車幅方向両側に車両前後方向に沿って設けられている。また、ロッカ22、23は、サイドメンバ12、13、クロスメンバ14、15、16と接合されている。
フロアパネル100の車両上方側の車室(図示略)の前席(図示略)及び後席(図示略)の乗員(図示略)が足を乗せる部位には、四箇所に車両上方側に膨らんだ凸部110が形成されている。なお、凸部110の裏面側(車両下側面側)は凹状となっている。また、車両幅方向に沿った断面と車両前後方向に沿った断面とが共に凸状とされている。なお、凸部110の周囲は、略水平面の平坦面104とされている(凸部110は、周囲が平坦面104で囲まれている)。そして、この平坦面104が、前述したサイドメンバ12、13、クロスメンバ14、16、ロッカ22、23等の車両骨格部材に接合されている。
また、フロアパネル100(四つの凸部110やフロアトンネル102)は、プレス加工によって成形される。
つぎに、この凸部110について、図2と図3とを用いて説明する。なお、四つの凸部110はいずれも同じ形状であるので、代表して一つのみ図示し説明する。
図2は、フロアパネル100の凸部110を示す斜視図である。図3(A)は凸部110を示す平面図であり、(B)は凸部110を(A)の矢印B方向に見た側面図であり、(C)は(A)のC−C線に沿った断面図であり、(D)は(A)のD−D線に沿った断面図であり、(E)は(A)のE−E線に沿った断面図である。
凸部110の外形形状(凸部110と平坦面104との境界線の形状)は、平面視において、車両前後方向に沿った長方形の四つの隅部がC面取りされたような八角形とされている(図2と図3(A)を参照)。また、中央部分を頂点Pとする山形状をなしている。
凸部110は、複数の同一の直角二等辺三角形の平面112(以降、「三角平面112」と記す)で構成されている。また、三角平面112が角度を持つように組み合わされて構成されている。
なお、三角平面112(二等辺三角形)の等しい長さの2辺を斜辺112Bとし、残る一辺を底辺112Aとする。また、二つの斜辺112Bで構成される頂角が直角とされ、他の2つの底角が45°とされている。
三角平面112は、底辺112A同士が接すると共に、底辺112A同士が接する境界線114は同じ方向(本実施形態では車両幅方向)に揃って三角平面112が配置されている(並べられている)。また、底辺112A同士が接する境界線114は、凸部110の凸方向と反対方向に凹状に屈曲する屈曲部位となっている。また、頂角部分が凸方向と同じ方向に凸状に屈曲する屈曲部位となっている。
なお、凸部110の車両幅方向の長さは、三角平面112の底辺、二つ分とされている。一方、凸部110の車両前後方向の長さは、三角平面112の底辺、三つ分とされている。
凸部110のすそ(凸部110と平坦面104との境界線)は、車両前後方向及び車両幅方向に沿った部分を三角平面112の底辺112Aが構成し、角部のC面取り部分を三角平面112の斜辺112Bが構成している。
凸部110の頂点Pを通る車両幅方向に沿った稜線R1は、頂点P以外には屈曲部位を有しない(図3(E)参照)。
一方、凸部110の頂点Pを通る車前後向に沿った稜線R2は、頂点P以外にも屈曲部位Kを有する(図3(C)参照)。更に、車両前後方向に沿った断面の稜線はいずれも屈曲部位Kを有する(例えば、稜線R3(図3(A)、図3(D)参照)。言い換えると、凸部110の車前後向に沿った頂点Pを通らない稜線のいずれも屈曲部位Kを有する。なお、山の頂(いただき)、すなわち頂点Pを通らない場合は、正確には「稜線(尾根)」ではないが、ここでは便宜上、断面の形状を稜線と記載する。
つぎに本実施形態の作用及び効果について説明する。
フロアパネルは、特定の振動周波数に対する固有の共振点、すなわち、「フロアパネル固有の共振周波数」を持っている。このため、例えば、エンジンの駆動による振動や走行中に路面から伝わる振動などが、フロアパネル固有の共振周波数に一致すると、フロアパネル100が共振し、乗員に不快感を与えるこもり音が発生する。そして、フロアパネル固有の共振周波数が低いほど、共振による音圧レベルが増大し、乗員により不快感を与える。しかし、フロアパネル固有の共振周波数を高くすると共振による音圧レベルが低下し、乗員の不快感が低下する。言い換えると、フロアパネル固有の共振周波数を高くすると、乗員に不快感を与える不快音が抑制される。
ここで、図7は、本発明が適用されていない、言い換えると全体が曲面で構成された凸部910が形成されたフロアパネル900を示している。この凸部910は、周囲を平坦面904で囲まれている。また、この凸部910は、本実施形態の凸部110(図2と図3参照)と略同じ大きさ(外形形状や頂点Pの高さ等)とされている。
そして、フロアパネル900に凸部910を形成したことで、フロアパネル900の剛性が向上し共振周波数が高くなるので、乗員の不快感が低減される。
しかし、凸部110は、広い面積を少し突起させた山形状とされているので、曲率が小さい。よって、凸部110の頂点Pの近傍は略水平面となり、剛性が低い。よって、軽量化のためにフロアパネル900の板厚を薄くすることが困難とされている。特に、本実施形態のように、乗員の足が載る部位に凸部910が形成されている場合、凸部910の頂点Pの近傍の剛性を十分に確保する必要あるので、軽量化のためにフロアパネル900の板厚を薄くすることが更に困難とされる。
これに対して、本実施形態のフロアパネル100は、図2と図3に示すように、三角平面112(同一の二等辺三角形の平面)が角度を持って組み合わされて構成された凸部110が形成されている。
ここで、凸部110の頂点Pを通る車前後向に沿った稜線R2は、頂点P以外にも屈曲部位Kを有する(図3(C)参照)。更に、車両前後方向に沿った断面の稜線はいずれも屈曲部位Kを有する(例えば、稜線R3,図3(D)参照)。
言い換えると、車両前後方向に沿った稜線は、全て頂点P以外に屈曲部位Kを有する。また、図3(C)のC−C線に沿った断面図では谷の部分が、(D)のD−D線に沿った断面図では山となっている。よって、断面二次モーメントが高くなっている。
したがって、全体が曲面で構成されている凸部910(図7)と比較すると、本実施形態の凸部110の剛性が大幅に高くなる。更に、頂点P以外に屈曲部位Kを有することで、凸部110の振動時の変形が抑制され、本発明が適用されていない構成、例えは、凸部の頂点を通る稜線のいずれもが屈曲部位を有しない構成(後述する図6の参考例を参照)と比較し、共振周波数が高くなる。
なお、シミュレーションや実験の結果、フロアパネル100とフロアパネル900(図7参照)の共振周波数は略同じであるが、凸部910よりも凸部110の方が、約2倍剛性が向上することが確認されている。
このように、剛性を確保する必要がある乗員の足が載る部位に形成された凸部110の剛性が向上されると共に、フロアパネル100の共振周波数が高くなる。共振周波数が高くなることで、こもり音が抑制され乗員の不快感が低減される。なお、剛性が向上した分、フロアパネル100の板厚を薄くし、軽量化することが可能である。
また、三角平面112は、底辺112A同士が接すると共に、底辺112A同士が接する境界線114は同じ方向(本実施形態では車両幅方向)に揃って三角平面112が配置されている(並べられている)。つまり、同一の三角平面112を規則的に配置することで(並べることで)、容易に凸部110が構成される。
また、底辺112A同士が接する境界線114は、凸方向と反対方向に凹状に屈曲する屈曲部位となっている。よって、境界線114が、凸方向に凸となった構成と比較し、凸部110の稜線の形状がなだらかなになり、その結果、凸部110の高さを低くすることができる。
ここで、図6のように参考例としてのフロパネル101は、直角二等辺三角形113と二等辺三角形115とを並べた構成の凸部111が形成されている。凸部111の頂点Pを通る稜線は、いずれも頂点P以外には屈曲部位を有しない構成とされている。よって、Y部分の共振時の変形が大きくなり、凸部110(図2、図3参照)を形成したフロアパネル100よりも、共振周波数が低下する。すなわち、こもり音の抑制効果(乗員の不快感の低減効果)がフロアパネル100よりも低減する。
なお、この図6の参考例の構成であっても、凸部111が形成されていない構成のフロアパネルよりも、共振周波数が高くなり、乗員の不快感が低減する。また、凸部の全体が曲面で構成されている凸部と比較し、剛性が向上される。
さて、本実施形態のフロアパネル100の凸部110では、頂点Pを通る車両幅方向に沿った稜線R1は、頂点P以外には屈曲部位を有しない(図3(E)参照)。よって、Z部分の共振時における変形量が他の部位と比べて大きい(図3(A)参照)。
よって、つぎに、このZ部分(図3(A)参照)の共振時における変形を抑制し、共振周波数を更に高くした本発明の第二実施形態について説明する。なお、第一実施形態と同一の部材には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。また、第一実施形態とは凸部以外構成は同様であるので、凸部について説明する。
図4は、第二実施形態のフロアパネル200の凸部210を示す斜視図である。図5(A)は凸部210を示す平面図である。図5(B)は凸部210を(A)の矢印B方向に見た側面図であり、(C)は(A)のC−C線に沿った断面図であり、(D)は(A)のD−D線に沿った断面図であり、(E)は(A)のE−E線に沿った断面図である。
凸部210の外形形状(凸部210と平坦面204との境界形状)は、平面視において、車両前後方向に沿った長方形の四つの隅部がC面取りされたような八角形とされている(図4と図5(A)を参照)。また、中央部分を頂点Pとする山形状をなしている。また、車両幅方向に沿った断面と車両前後方向に沿った断面とが共に凸状とされている。
なお、第一実施形態の凸部110(図2、図3参照)と、外形形状及び頂点Pの高さは同じとされている。
凸部210は、複数の同一の直角二等辺三角形の平面212(以降、「三角平面212」と記す)が、三角平面212が角度を持つように組み合わされて構成されている。
なお、三角平面212(二等辺三角形)の等しい長さの2辺を斜辺212Bとし、残る一辺を底辺212Aとする。二つの斜辺212Bで構成される頂角が直角とされ、他の2つの底角が45°とされている。
三角平面212は、底辺212A同士が接すると共に、底辺212A同士が接する境界線214は同じ方向(本実施形態では車両幅方向)に揃って三角平面212が配置されている(並べられている)。また、底辺212A同士が接する境界線214は、凸部21の凸方向と反対方向に凹状に屈曲する屈曲部位となっている。また、頂角部分が凸方向と同じ方向に凸状に屈曲する屈曲部位となっている。
なお、また、三角平面212は、三角平面112(図2、図3参照)よりも小さい。よって、凸部210の車両幅方向の長さは、三角平面212の底辺212A、三つ分とされている。一方、凸部210の車両前後方向の長さは、三角平面212の底辺212A、四つ分とされている。
凸部210のすそ(凸部210と平坦面104との境界線)は、車両前後方向及び車両幅方向に沿った部分を三角平面212の底辺212Aが構成し、角部のC面取り部分を三角平面212の斜辺212Bが構成している。
凸部210の頂点Pを通る車両幅方向に沿った稜線R5は、頂点P以外にも屈曲部位K片側3箇所、合計6箇所有している(図5(E)参照)。
凸部210の頂点Pを通る車前後向に沿った稜線R6も、頂点P以外にも屈曲部位Kを有する(図5(C)参照)。なお、凸部210の車前後向に沿った稜線は、いずれも屈曲部位Kを有する(例えば、頂点Pを通らない稜線R7,図5(D)参照)。
つぎに本実施形態の作用及び効果について説明する。
凸部210の頂点Pを通る車両幅方向に沿った稜線R5は、頂点P以外にも屈曲部位Kを、合計6箇所有している(図5(E)参照)。よって、凸部110(図2、図3参照)の共振時の変形が大きい部位Z(図3(A)参照)の変形が小さくなり、第一実施形態よりも共振周波数が更に高くなる。この結果、こもり音が更に抑制され、乗員の不快感が更に低減される。
なお、シミュレーションや実験の結果、本発明が適用されていない全体が曲面で構成されている凸部910(図7)と比較すると、約1.5倍剛性が向上することが確認されている。
ここで、前述したように第一実施形態のフロアパネル100(図2、図3参照)は、本発明が適用されていないフロアパネル900(図7参照)と比較し、共振周波数は略同じで、剛性が約2倍向上する。これに対して、第二実施形態のフロアパネル200(図4、図5参照)は、本発明が適用されていないフロアパネル900(図7参照)と比較し、共振周波数は高くなり、剛性が約1.5倍向上する。
よって、剛性を重要視する場合は第一実施形態のフロアパネル100の凸部110(図2、図3参照)を適用し、共振周波数を高くすること(乗員の不快感の低減)を重要視する場合は第二実施形態のフロアパネル200の凸部210(図4、図5参照)を適用することが望ましい。
なお、本発明は上記実施形態に限定されない。
例えば、上記実施形態では、凸部110、111、210は、いずれも乗員が足の乗せる部位に形成されているが、他の部位に形成されていてもよい。また、凸部は車両下方側に膨らんでいてもよい(上面側が凹んでいてもよい)。
また、例えば、上記実施形態では、凸部を構成する平面は、直角二等辺三角形以外の三角形、例えは、二等辺三角形、正三角形、或いはこれら以外の三角形の平面が角度を持って配置することによって構成されていればよい。また、三角形の平面の大きさも同一でなくてもよい。
また、上記実施形態では、車両の床面を構成するフロアパネルに本発明の車体パネル構造を適用したが、これに限定されない。車両を構成する他の車体パネル部材にも本発明を適用することができる。例えば、サイドメンバ12、13やクロスメンバ14、15、16、或いは、ホイールハウス(図示略)等にも適用することができる。
100 フロアパネル
101 フロアパネル
110 凸部
111 凸部
112 三角平面(三角形の平面)
112A 底辺
113 三角平面(三角形の平面)
114 境界線
115 三角平面(三角形の平面)
200 フロアパネル
210 凸部
212 三角平面(三角形の平面)
212A 底辺
214 境界線
P 頂点
K 屈曲部位
R1 稜線
R2 稜線
101 フロアパネル
110 凸部
111 凸部
112 三角平面(三角形の平面)
112A 底辺
113 三角平面(三角形の平面)
114 境界線
115 三角平面(三角形の平面)
200 フロアパネル
210 凸部
212 三角平面(三角形の平面)
212A 底辺
214 境界線
P 頂点
K 屈曲部位
R1 稜線
R2 稜線
Claims (6)
- 複数の三角形の平面が角度を持って配置されることによって構成された凸部が形成されていると共に、前記凸部の頂点を通る稜線の少なくとも一つは前記凸部の頂点以外にも屈曲部位を有することを特徴とする車体パネル構造。
- 前記凸部の頂点を通る全ての稜線が、前記凸部の頂点以外にも屈曲部位を有することを特徴とする請求項1に記載の車体パネル構造。
- 前記凸部を構成する前記平面は同一の直角二等辺三角形とされ、
直角二等辺三角形の底辺同士が接すると共に、底辺同士が接する境界線は同じ方向に揃って、前記平面が配置されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車体パネル構造。 - 前記底辺同士が接する境界線は、前記凸部の凸方向と反対方向に凹状に屈曲する屈曲部位となっていることを特徴とする請求項3に記載の車体パネル構造。
- 請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の車体パネル構造が適用されて、車両の床面が構成されていることを特徴とするフロアパネル。
- 前記凸部は車両上方側に膨らんでいると共に、前記凸部はシートに着座した乗員の足が載る部位に形成されていることを特徴とする請求項5に記載のフロアパネル。
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