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JP2009263331A - 毛髪用コンディショニング組成物 - Google Patents

毛髪用コンディショニング組成物 Download PDF

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JP2009263331A JP2008329616A JP2008329616A JP2009263331A JP 2009263331 A JP2009263331 A JP 2009263331A JP 2008329616 A JP2008329616 A JP 2008329616A JP 2008329616 A JP2008329616 A JP 2008329616A JP 2009263331 A JP2009263331 A JP 2009263331A
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Abstract

【課題】仕上がり時に油っぽいべたつきがなく、良好なまとまりと保湿感とを付与出来る低臭の毛髪用コンディショニング組成物を提供する。
【解決手段】次の成分(A)、(B)及び(C)を含有し、R1OH(式中、R1は炭素数8〜12の直鎖又は分岐のアルキル基又はアルケニル基を示す。)の含有量が80ppm以下である、毛髪用コンディショニング組成物。
(A)一般式(1)
1O−(PO)n/(EO)m−R2 (1)
(式中、R1は炭素数8〜12の直鎖又は分岐のアルキル基又はアルケニル基を示し、POはプロピレンオキシ基を示し、EOはエチレンオキシ基を示し、平均付加モル数nは1.5〜3.0の数を示し、平均付加モル数mは0〜1.0の数を示し、R2は水素原子又はメチル基を示す。)で表される化合物
(B)成分(A)以外の界面活性剤
(C)油性成分
【選択図】なし

Description

本発明は、毛髪用コンディショニング組成物、より詳細には洗い流すタイプの毛髪用コンディショニング組成物に関する。
毛髪は、環境(太陽光による紫外線や熱、乾燥)、日常のヘアケア行動(洗髪やブラッシング、ドライヤーの熱)、化学的処理(カラーリング、パーマ等)によりダメージを受けている。そのため、摩擦が増大し、ぱさついた毛髪の表面をなめらかな感触に戻すため様々なヘアーリンス、ヘアーコンディショナー等が開発されている。
特許文献1には、毛髪に塗布した時の良好な伸びとしなやかさを課題として、陽イオン性基含有重合体と、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシプロピレンアルキルエーテル、又はポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル及びポリオキシプロピレンアルキルエーテルの混合物とを含有するヘアーリンス剤組成物が開示されている。
特許文献2では、整髪力が増大し、毛髪に潤いを与え、しっとりかつしなやかでべたつきがないことを課題として、一価又は多価アルコールにアルキレンオキシドを付加重合して得られるポリオキシアルキレン系化合物と、架橋型ポリアクリル酸系ポリマーとを含有する毛髪化粧料を開示する。
特許文献3には、べたつき感及び油っぽさがなく、損傷毛髪に良好な感触を付与することを課題として、アルキルポリアルキレングリコールエーテル類、カチオン性界面活性剤及び炭素数12〜40のアルキル基を有する脂肪酸を含有する毛髪化粧料が開示されている。
特許文献4では、ケラチン繊維の染色またはブリーチ組成物の製造に用いられる組成物として、(a)直鎖または分枝鎖のオキシエチレン化および/またはオキシプロピレン化および/またはポリグリセロール化脂肪アルコールから選択した非イオン界面活性剤の混合物を14〜50%、混合物はグリフィンが使用した意味のHLBが14より低くない少なくとも1種の界面活性剤Aとグリフィンが使用した意味のHLB値が1より低くなく、10より低い非イオン界面活性剤Bを特定の割合で含み、(b)0.05〜10%のカチオンまたは両性実在性ポリマーを含有する化粧組成物を開示する。
しかし、これら従来の技術では、毛髪のまとまり、すなわち跳ね毛を防止すれば、べたつき感が生じ、一方、べたつき感を防止しようとすると毛髪のまとまりが不足するという問題があり、毛髪のまとまりと、べたつきのない保湿感を両立することができなかった。
特開昭62−132812号公報 特開平1−106812号公報 特開平4−230614号公報 特開平7−267836号公報
本発明は、仕上がり時に手移りによる油性感に優れると共に、良好なまとまりと保湿感とを付与出来る毛髪用コンディショニング組成物を提供することを課題とする。
斯かる実情に鑑み、本発明者は鋭意研究を行った結果、比較的短鎖のアルキル基を有し、かつポリオキシエチレン数及びポリオキシプロピレン数が少なく、一定範囲にあるポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテルと、界面活性剤と油性成分とを含有する毛髪用コンディショニング組成物が、一般に用いられる油剤と比較して、仕上がり時の油っぽいべたつきがなく、また毛髪のボリューム感を損なうことなく、良好なまとまりと保湿感とを付与出来るものであり、さらに低臭であることを見出し本発明を完成した。
即ち、本発明は、次の成分(A)、(B)及び(C)を含有し、R1OH(式中、R1は炭素数8〜12の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基を示す。)の含有量が80ppm以下である、毛髪用コンディショニング組成物を提供するものである。
(A)一般式(1)
1O−(PO)n/(EO)m−R2 (1)
(式中、R1は炭素数8〜12の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基を示し、POはプロピレンオキシ基を示し、EOはエチレンオキシ基を示し、平均付加モル数nは1.5〜3.0の数を示し、平均付加モル数mは0〜1.0の数を示し、R2は水素原子又はメチル基を示す。)で表される化合物
(B)界面活性剤
(C)油性成分
本発明によれば、仕上がり時に手移りによる油性感に優れると共に、良好なまとまりと保湿感とを付与出来る低臭の毛髪用コンディショニング組成物が得られる。
成分(A)の一般式(1)において、R1は炭素数8〜12、好ましくは炭素数8〜10の直鎖又は分岐鎖のアルキル基またはアルケニル基であり、低臭化の観点から直鎖又は分岐鎖のアルキル基が好ましい。低臭化と毛髪のまとまりの観点からR1は炭素数8のものが好ましく、混合アルキルの場合、炭素数8のものが50モル%以上、更に80モル%以上、特に98モル%以上であるのが好ましい。R1の炭素数が12を超えると、毛髪へのしなやかさ、保湿感に優れるが、毛髪のまとまりに劣り、手移りによる油性感が増し、好ましくない。また、8未満であると、まとまりや、保湿感に劣る場合がある。特に、R1の炭素数は8〜10が毛髪の柔らかさに優れる。本発明の毛髪用コンディショニング組成物が、手移りによる油性感に優れると共に、毛髪のまとまり、保湿感に優れるのは、成分(A)が、界面活性剤と油性成分との両方の性質を有しているためと考えられる。
成分(A)の一般式(1)において、POとEOはブロックでもランダムでもよいが、ブロックが好ましく、低臭化の観点から、(PO)n/(EO)mはR1Oに対して(PO)n、(EO)mの順にブロック状に(付加)配列しているのがより好ましい。
成分(A)の一般式(1)の化合物において、平均付加モル数n及びmは、臭い、保湿感、毛髪のまとまりの兼ね合いから制限される。すなわち、平均付加モル数n及びmが少ないと原料アルコール含有量が多くなり、臭いが増加すると共に、保湿感、毛髪のまとまりが低下する。一方、平均付加モル数n及びmが多いと塗布時の伸びはよいが、毛髪のまとまりや、手移りによる油性感に劣るため、好ましくない。
平均付加モル数nは臭いと手移りによる油性感、保湿感、毛髪のまとまりの観点から1.5〜3.0の数を示すが、2.0〜3.0、更に2.2〜2.8が好ましい。
平均付加モル数mは毛髪のまとまりの観点から0〜1.0の数を示すが、0〜0.5が好ましく、0が好ましい。
また、n+mは、臭いと手移りによる油性感、保湿感、毛髪のまとまりの観点から1.5〜4.0が好ましく、更に1.5〜3.0、特に2.0〜2.8が好ましい。
一般式(1)中の平均付加モル数n及びmは、平均であるから、個々の分子の付加モル数は分布がある。それらの付加モル数のうちPOの付加モル数の分布については、手移りによる油性感、保湿感、毛髪のまとまりの観点から、成分(A)に含有されるPOの付加モル数が1〜5の化合物に占めるPOの付加モル数が2及び3の化合物の合計割合が、58〜80モル%が好ましく、60〜70モル%が更に好ましい。
更に、手移りによる油性感、保湿感、毛髪のまとまりと製造の観点から、成分(A)に含有されるPOの付加モル数1〜5の化合物に占める、POの付加モル数1の化合物の割合は10〜25モル%が好ましく、POの付加モル数2の化合物の割合は34〜40モル%が好ましく、POの付加モル数3の化合物の割合は20〜30モル%が好ましく、POの付加モル数4の化合物の割合は9〜18モル%が好ましく、POの付加モル数5の化合物の割合は3〜9モル%が好ましい。
平均付加モル数n及びmの値は、1H-NMRにより求めることができる。POの付加モル数の分布は、後述するガスクロマトグラフィーにより求めることができ、EOが付加していても、POのみ付加している化合物に注目して、上記の値を求める。
一般式(1)中のR2は、水素原子またはメチル基を示すが、水素原子が好ましい。
成分(A)は、毛髪用コンディショニング組成物中に手移りによる油性感、保湿感、毛髪のまとまりの観点から0.1〜10重量%、さらに0.1〜7重量%、より更に0.3〜5%重量%、特に1〜5%重量%含まれるのが好ましい。
また、一般式(1)中、n=m=0であり、R2が水素原子である、R1OH(式中、R1は炭素数8〜12の直鎖又は分岐のアルキル基又はアルケニル基を示す。)で表される化合物、特にR1OH(式中、R1は炭素数8〜10の直鎖又は分岐のアルキル基又はアルケニル基を示す。)で表される化合物は、低臭化、保湿感、毛髪のまとまりの観点から成分(A)中に3000ppm以下が好ましく、2000ppm以下、更に1500ppm以下、より更に1000ppm以下、特に500ppm以下が好ましい。
本発明で用いられる成分(A)は、塩基性触媒を用い、R1OH(式中、R1は炭素数8〜12、好ましくは炭素数8〜10の直鎖又は分岐のアルキル基又はアルケニル基を示す。)で表される原料アルコールにプロピレンオキシド、又はプロピレンオキシド及びエチレンオキシドを反応させた後、該原料アルコールを蒸留留去することにより得ることができ、反応時の付加させるプロピレンオキシドやエチレンオキシドの平均付加モル数は、前述のn、m、及びn+mの値が好ましい。
従って、成分(A)に含まれるR1OHは、原料アルコール由来のものであり、成分(A)の一般式(1)において、R1が炭素数8〜10である場合は、成分(A)に含まれるR1OHのR1の炭素数も8〜10となる。
塩基性触媒としては、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、ナトリウムアルコキシド等が用いられ、R1OHで表わされる原料アルコールの0.1〜5mol%が好ましく、0.1〜2mol%がより好ましい。反応温度は好ましくは80〜200℃、より好ましくは110〜160℃であり、反応圧力は好ましくは0.1〜0.8MPa、より好ましくは0.1〜0.6MPaである。
反応物はそのまま蒸留に付すこともできるが、塩基性触媒を中和剤もしくは吸着剤等で除去してから蒸留留去に付すこともできる。原料アルコールの蒸留留去とは、原料アルコールを蒸留もしくは水蒸気処理により留去するか、又は蒸留と水蒸気処理を組み合わせて留去することを意味する。水蒸気処理とは、反応組成物に水蒸気を吹き込み、水蒸気と共に原料アルコールを系外へ留去することを意味する。好ましい留去条件は次の通りである。
温度:80〜200℃、好ましくは80〜150℃。
圧力:27kPa(200torr)以下、好ましくは6kPa(45torr)以下。
水蒸気量:反応組成物100重量部に対して0〜50重量部。
本発明の毛髪用コンディショニング組成物は、更に成分(B)の界面活性剤を含有する。
成分(B)の界面活性剤は、成分(A)を安定に配合するとともに、成分(A)の毛髪への付着を促進すると考えられる。アニオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、両性界面活性剤及びカチオン性界面活性剤からなる群より選ばれる1種以上の界面活性剤であり、非イオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤が好ましく、特にカチオン性界面活性剤が好ましい。
カチオン性界面活性剤としては、四級アンモニウム塩型カチオン界面活性剤又は三級アミン型カチオン界面活性剤が好ましい。四級アンモニウム塩型カチオン界面活性剤としては、一般式(2)で表されるものが好ましく、三級アミン型カチオン界面活性剤としては、一般式(3)で表されるものが好ましい。
Figure 2009263331
〔式中、R3、R4、R5及びR6のうち、1個又は2個は、総炭素数8〜35の、−O−、−CONH−、−NHCO−、−OCO−もしくは−COO−で表される官能基で分断又は−OHで置換されていてもよい、炭化水素基あるいは脂肪族アシルオキシ(ポリエトキシ)エチル基を示し、残りは独立して炭素数1〜4のアルキル基若しくはヒドロキシアルキル基又ポリオキシエチレン基を示し、X-はハロゲン化物イオン又は有機アニオンを示す。〕
Figure 2009263331
〔式中、R7〜R9のうち、1個は、総炭素数8〜35の、−O−、−CONH−、−NHCO−、−OCO−もしくは−COO−で表される官能基で分断又は−OHで置換されていてもよい、炭化水素基を示し、残りは独立して炭素数1〜4のアルキル基を示す。〕
一般式(2)中、R3、R4、R5及びR6のうち、1個又は2個を示すもののうち炭化水素基は、総炭素数8〜35の直鎖若しくは分岐鎖の飽和又は不飽和の炭化水素基であり、好ましくは総炭素数12〜28、更に好ましくは総炭素数12〜25であり、前記炭化水素基は、−O−(オキシ基)、−CONH−(アミド基)、−NHCO−(カルバモイル基)、−OCO−(オキシカルボニル基)もしくは−COO−(アシルオキシ基)で表される官能基で分断されていてもよい、炭化水素基であり、前記炭化水素基は、−OH(水酸基)を置換基として有していてもよい。
炭素数1〜4のアルキル基若しくはヒドロキシアルキル基又ポリオキシエチレン基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、t-ブチル基、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基等が挙げられ、なかでもメチル基、エチル基が好ましく、更にはメチル基が好ましい。ポリオキシエチレン基としては、合計付加モル数10以下が好ましい。
-の具体例としては、Cl-、Br-等のハロゲンイオン、炭素数1〜5のアルキルサルフェートイオン(CH3SO4 -、C25SO4 -、C37SO4 -等)、アルキル炭酸イオン(CH3CO3 -)等を挙げることができ、Cl-、Br-、CH3SO4 -、C25SO4 -、CH3CO3 -が好ましい。脂肪族アシルオキシ(ポリエトキシ)エチル基としては、炭素数8〜22のアシル基が好ましく、ポリエトキシ基は、平均付加モル数は0〜5で、ポリエトキシ基は有していても有さなくともよい。
一般式(2)で表される四級アンモニウム塩型カチオン界面活性剤としては、モノ長鎖アルキル(炭素数12〜28)四級アンモニウム塩、ジ長鎖アルキル(炭素数12〜28)四級アンモニウム塩、分岐鎖アルキル(炭素数12〜28)四級アンモニウム塩、アルキルアミド(炭素数12〜28)アルキル(炭素数1〜5)四級アンモニウム塩、N−炭化水素(炭素数12〜28)カルバモイルアルキル(炭素数1〜5)四級アンモニウム塩、アシル(炭素数12〜28)オキシアルキル(炭素数1〜5)四級アンモニウム塩、アルキル又はアルケニル(炭素数12〜28)オキシアルキル(炭素数1〜5)四級アンモニウム塩が挙げられる。
モノ長鎖アルキル(炭素数12〜28)四級アンモニウム塩としては、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド、ミリスチルトリメチルアンモニウムクロライド、セチルトリメチルアンモニウムクロライド、アラキルトリメチルアンモニウムクロライド、ベヘニルトリメチルアンモニウムクロライド、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、N-ステアリル-N,N,N-トリ(ポリオキシエチレン)アンモニウムクロライド(合計3モル付加)等が挙げられる。
ジ長鎖アルキル又はアルケニル(炭素数12〜28)四級アンモニウム塩としては、ジステアリルジメチルアンモニウムクロライド、ジオレイルジメチルアンモニウムクロライド、ジパルミチルメチルヒドロキシエチルアンモニウムメトサルフェート、ジイソステアリルジメチルアンモニウムメトサルフェート、ジ[(2−ドデカノイルアミノ)エチル]ジメチルアンモニウムクロライド、ジ[(2−ステアロイルアミノ)プロピル]ジメチルアンモニウムエトサルフェート等が挙げられる。
分岐鎖アルキル(炭素数12〜28)四級アンモニウム塩としては、2-デシルテトラデシルトリメチルアンモニウムクロライド、2-ドデシルヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロライド、ジ-2-ヘキシルデシルジメチルアンモニウムクロライド、ジ-2-オクチルドデシルジメチルアンモニウムクロライド等が挙げられる。
アルキルアミド(炭素数12〜28)アルキル(炭素数1〜5)四級アンモニウム塩としては、ステアラミドプロピル四級アンモニウム塩が挙げられる。N-炭化水素(炭素数12〜28)カルバモイルアルキル(炭素数1〜5)四級アンモニウム塩としては、N-ステアリルカルバモイルプロピル四級アンモニウム塩が挙げられる。アシル(炭素数12〜28)オキシアルキル(炭素数1〜5)四級アンモニウム塩としては、ステアロイルプロピル四級アンモニウム塩が挙げられる。炭化水素(炭素数12〜28)オキシアルキル(炭素数1〜5)四級アンモニウム塩としては、オクタデシロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライドが挙げられる。
一般式(3)中、R7〜R9のうち、1個は、総炭素数8〜35の直鎖若しくは分岐鎖の飽和又は不飽和の炭化水素基であり、好ましくは総炭素数12〜28、更に好ましくは総炭素数12〜25であり、前記炭化水素基は、−O−、−CONH−、−NHCO−、−OCO−もしくは−COO−で表される官能基で分断又は−OHで置換されていてもよい、炭化水素基を示し、残りは独立して炭素数1〜4のアルキル基を示す。
炭素数1〜4としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、t-ブチル基等が挙げられ、なかでもメチル基、エチル基が好ましく、更にはメチル基が好ましい。
三級アミン型化合物の好ましい具体例としては、N,N−ジメチルオクタデシロキシプロピルアミン、ステアラミドプロピルジメチルアミン等が挙げられる。
三級アミン型カチオン界面活性剤は、一般式(3)で表される三級アミン型化合物をそのまま用いても、あるいはその酸付加塩を用いてもよい。酸としては、無機酸又は有機酸が用いられる。
非イオン界面活性剤としては、ポリオキシアルキレンソルビタン脂肪酸エステル類、ポリオキシアルキレンソルビット脂肪酸エステル類、ポリオキシアルキレングリセリン脂肪酸エステル類、ポリオキシアルキレン脂肪酸エステル類、成分(A)以外のポリオキシアルキレンアルキルエーテル類、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル類、ポリオキシアルキレン(硬化)ヒマシ油類、ショ糖脂肪酸エステル類、ポリグリセリンアルキルエーテル類、ポリグリセリン脂肪酸エステル類、アルキルグリコシド類等が挙げられる。このうち、アルキルグリコシド類、ポリオキシエチレン(C8〜C20)アルキルエ-テル(好ましくはEOの平均付加モル数3〜50)、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、脂肪酸アルカノールアミドが好ましい。
また、界面活性剤として、本発明の効果を損なわない範囲で、アニオン性界面活性剤や両性界面活性剤を用いることもできる。
アニオン性界面活性剤としては、硫酸系、スルホン酸系、カルボン酸系、リン酸系及びアミノ酸系のものが好ましく、例えばアルキル硫酸塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシアルキレンアルケニルエーテル硫酸塩、スルホコハク酸アルキルエステル塩、ポリオキシアルキレンスルホコハク酸アルキルエステル塩、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩、アルカンスルホン酸塩、アシルイセチオネート、アシルメチルタウレート、高級脂肪酸塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル酢酸塩、アルキルリン酸塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸塩、アシルグルタミン酸塩、アラニン誘導体、グリシン誘導体、アルギニン誘導体等が挙げられる。
両性界面活性剤としては、ベタイン系界面活性剤及びアミンオキサイド型界面活性剤等が挙げられる。このうち、イミダゾリン系ベタイン、アルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン、脂肪酸アミドプロピルベタイン、スルホベタイン等のベタイン系界面活性剤及びアルキルジメチルアミンオキサイド等のアミンオキサイド型界面活性剤がより好ましく、アルキルカルボキシメチルヒドロキシエチルイミダゾリウムベタイン、脂肪酸アミドプロピルベタイン、アルキルヒドロキシスルホベタイン、アルキルスルホベタイン、脂肪酸アミドプロピルヒドロキシスルホベタイン及び脂肪酸アミドプロピルスルホベタイン等のスルホベタイン並びにアルキルジメチルアミンオキサイドが更に好ましい。
界面活性剤は、2種以上併用することもでき、その含有量は、安定性および感触の点から毛髪用コンディショニング組成物中の0.1〜10重量%が好ましく、更には0.3〜7重量%、特に0.3〜5重量%が好ましい。
本発明の組成物は、(A)成分との相互作用により、(A)成分を安定に配合すると共に手移りを抑制しながら、まとまり、保湿感を高める観点から、(C)油性成分を含有する。
油性成分としては、高級アルコール、シリコーン、及びエステル油、炭化水素類、グリセリド類、植物油、動物油、ラノリン誘導体、高級脂肪酸エステル類等が挙げられ、上記の観点から、高級アルコール、エステル油及び/又はシリコーンが好ましく、高級アルコール及び/又はシリコーンがより好ましく、高級アルコールがより更に好ましい。
高級アルコールとしては、直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基を有する高級アルコール類、好ましくは炭素数16〜26、更に好ましくは炭素数16〜22の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基を有する高級アルコール、更に好ましくはセタノール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、アラキルアルコール、ベへニルアルコール、カラナービルアルコール、セリルアルコール、オレイルアルコール、イソステアリルアルコール等の高級アルコールが挙げられ、特にセタノール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベへニルアルコールの1種又は2種以上の混合物が好ましい。ここでセタノールとはセチルアルコールを主成分とし、ステアリルアルコール、オレイルアルコール等の高級アルコールを含有するものをいう。
エステル油としては、モノエステル油、または分子内に2以上のエステル結合を有するエステル油の1種又は2種以上の混合物が好ましい。
モノエステル油としては、総炭素数8〜40のモノエステル油、好ましくは炭素数2〜22、より好ましくは炭素数8〜20の1価脂肪酸と炭素数1〜20の1価又は多価アルコールとのモノエステル等が挙げられ、これらは直鎖でも分岐でもよく、また飽和でも不飽和でもよい。パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸トリイソデシル、ステアリン酸ステアリル、モノイソステアリン酸ジグリセリルが特に好ましい。
分子内に2以上のエステル結合を有する多価エステル油としては、総炭素数8〜120の多価エステル油、好ましくは炭素数2〜22の1価又は多価の脂肪酸の1種又は2種以上の混合物と炭素数2〜20の1価又は多価アルコールの1種又は2種以上の混合物との多価エステルが挙げられ、これらは直鎖でも分岐でもよく、また飽和でも不飽和でもよく、さらに芳香環を含んでもよい。ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、ジイソステアリン酸ジグリセリル、ジペンタエリスリトールとヒドロキシステアリン酸、ステアリン酸、ロジン等の混合脂肪酸とのエステルが特に好ましい。
シリコーンとしては、特開平6−48916号公報に記載されている(a)ジメチルポリシロキサン、(b)メチルフェニルポリシロキサン、(c)アミノ変性シリコーン〔水性乳濁液としては、SM8704C(東レ・ダウコーニング・シリコーン製)、DC939(東レ・ダウコーニング・シリコーン製)等が挙げられる〕、(d)脂肪酸変性ポリシロキサン、(e)アルコール変性シリコーン、(f)脂肪族アルコール変性ポリシロキサン、(g)ポリエーテル変性シリコーン、(h)エポキシ変性シリコーン、(i)フッ素変性シリコーン、(j)環状シリコーン、(k)アルキル変性シリコーン、(l)アミノ変性シロキサン−ポリオキシアルキレンブロック共重合体等が挙げられる。
油性成分は、2種以上を併用することもでき、またその含有量は、湿潤した毛髪に対する指通りや滑らかさの付与、乾燥後の毛髪のしっとり感及び乳化安定性の点から、本発明の毛髪用コンディショニング組成物中の1〜10重量%が好ましく、1.5〜8重量%がより好ましく、更には2〜5重量%が好ましい。
成分(A)と成分(C)(油性成分)との重量比[(A)/(C)]は、手移りによる油性感、保湿感、毛髪のまとまりの向上の観点から、1/5〜5/1が好ましく、1/5〜3/1が更に好ましく、1/4〜2/1がより更に好ましく、1/3〜1が特に好ましい。
成分(A)と成分(B)(界面活性剤)との重量比[(A)/(B)]は、手移りによる油性感、保湿感、毛髪のまとまりの向上の観点から、1/5〜5/1が好ましく、1/5〜3/1が好ましく、1/3〜3/1が更に好ましい。
成分(B) (界面活性剤)と成分(C)(油性成分)との重量比[(B)/(C)]は、油性成分の安定性、手移りによる油性感、毛髪のまとまりの観点から、1/10〜2/1が好ましく、1/7〜3/2が好ましく、1/5〜1/1が更に好ましい。
本発明の組成物は、さらにナフタレンスルホン酸、オキシベンゾンスルホン酸又はそれらの塩を含有することが、毛髪のまとまり性を向上させる観点から好ましい。
それらの塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、カルシウム塩、マグネシウム塩等のアルカリ土類金属塩、アンモニウム、アルカノールアンモニウム等の有機塩などが挙げられる。これらの中でも、2−ナフタレンスルホン酸又はその塩が好ましい。
ナフタレンスルホン酸又はその塩の含有量は、毛髪のまとまり性を向上させる観点から、本発明の毛髪用コンディショニング組成物中0.05〜5重量%、更に0.1〜3重量%、特に0.3〜1.5重量%が好ましい。また、ナフタレンスルホン酸、オキシベンゾンスルホン酸又はそれらの塩と成分(A) との重量比(ナフタレンスルホン酸、オキシベンゾンスルホン酸又はそれらの塩の合計量/(A))は、毛髪のまとまりと保湿感 の点から1/5〜3/1、さらに1/4〜2.5/1、特に1/3〜2/1が好ましい。
また本発明の毛髪用コンディショニング組成物には、増粘高分子を配合することができる。増粘高分子として、ヒドロキシエチルセルロース、グアガム、キサンタンガム、ポリアクリル酸系高分子が挙げられる。増粘高分子の含有量はコンディショニング組成物の0.01〜20重量%が好ましく、特に0.05〜15重量%が好ましい。
本発明の毛髪用コンディショニング組成物中、水の含有量は、用いる形態により異なるが、70〜97重量%が好ましく、80〜95重量%が更に好ましい。
また、本発明の毛髪用コンディショニング組成物には、更にヘアコンディショニング剤に配合される公知の成分である、水溶性コラーゲン、コラーゲン誘導体に代表されるタンパク加水分解物を配合することもできる。また、キレート剤、着色剤、防腐剤、pH調整剤、粘度調整剤、香料、パール光沢剤、湿潤剤等を配合してもよい。
本発明の毛髪用コンディショニング組成物は、ヘアリンス、ヘアトリートメント、ヘアコンディショナー等の洗い流すタイプの毛髪用コンディショニング組成物に用いられ、毛髪洗浄剤で洗浄後に、本発明品を適量毛髪に塗布し、髪に馴染ませた後、水又は湯で洗い流す方法に用いることが好ましい。
本発明の毛髪用コンディショニング組成物は、液状、乳液状、クリーム状、ゲル状、ムース状等、種々の形態にて実施することができ、乳化組成物が更に好ましい。
乳化組成物とした場合、コンディショニング性能を向上させる観点から、成分(A)を、油剤としてより機能させるために、成分(A)のR1の炭素数は8〜10が好ましい。
本発明のより好ましい態様は、手移りによる油性感、保湿感、毛髪のまとまり、毛髪の柔らかさの向上の観点から、次の成分(A’)、(B’)及び(C’)を含有し、R1OH(式中、R1は炭素数8〜10の直鎖又は分岐のアルキル基又はアルケニル基を示す。)の含有量が80ppm以下である、毛髪用コンディショニング組成物であり、好ましくは乳化組成物である。
(A’)一般式(1’)
1O−(PO)n/(EO)m−R2 (1’)
(式中、R1は炭素数8〜10の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基を示し、POはプロピレンオキシ基を示し、EOはエチレンオキシ基を示し、平均付加モル数nは1.5〜3.0の数を示し、平均付加モル数mは0〜1.0の数を示し、R2は水素原子又はメチル基を示す。)で表される化合物
(B’)カチオン性界面活性剤
(C’)炭素数16〜26の高級アルコール
乳化組成物は、O/W(水中油型)が好ましい。
本発明の毛髪用コンディショニング組成物は、常法により製造することができる。例えば、(B)成分と水との混合物を加温下に、(C)成分と共に(A)成分を添加して乳化物を製造してもよく、(B)成分と水との混合物を加温下に、(C)成分を添加して乳化物を製造後、冷却した後に(A)成分を添加してもよい。あるいは、(A)成分を(B)成分で分散又は可溶化することもできる。
本発明の毛髪用コンディショニング組成物は、pH(20℃)が2〜7が好ましく、毛髪のまとまりの観点から、2.5〜5がより好ましい。
本発明の毛髪用コンディショニング組成物は、前記一般式(1)中、n=m=0であり、R2が水素原子である、R1OH(式中、R1は炭素数8〜12の直鎖又は分岐のアルキル基又はアルケニル基を示す。)で表される化合物、好ましくはR1OH(式中、R1は炭素数8〜10の直鎖又は分岐のアルキル基又はアルケニル基を示す。)で表される化合物は、低臭化、保湿感、毛髪のまとまりの観点から本発明のコンディショニング組成物中、80ppm以下が好ましく、50ppm以下が更に好ましく、30ppm以下がより更に好ましい。下限は特にないが、製造の容易性の観点から1ppm以上が好ましい。
本発明の毛髪用コンディショニング組成物中に含まれるR1OHは、成分(A)に含まれるR1OH由来のものであり、成分(A)の一般式(1)において、R1が炭素数8〜10である場合は、毛髪用コンディショニング組成物中に含まれるR1OHのR1の炭素数も8〜10となる。従って、本発明のコンディショニング組成物中、R1OHの含有量を80ppm以下とするには、成分(A)中の該原料アルコールを蒸留留去し、該原料アルコールの含有量を減少させることが好ましい。
1OHの含有量を上記の範囲とするために、前述のようにR1OHの含有量の低い(A)成分を用いてもよく、(A)成分を配合後にR1OHの原料アルコールを除去することもできるが、前者の方が効率よく低減することができる。
以下実施例を挙げて、本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
製造例1
1−オクタノール( カルコール 0898、花王(株)製)1615.0g(12.
35mol)と水酸化カリウム6.9g(0.12mol)をオートクレーブに仕込み、110℃、13.3kPaで脱水後、120℃でプロピレンオキシド1434g(24.69mol)を0.3MPaで圧入しながら付加反応を行った。
反応終了後、同一反応温度で6時間熟成を行った後、80℃まで冷却した。
得られた反応組成物に合成吸着剤(キョーワード 600S 、協和化学工業(株))55gを加えて、4.0kPaにて1時間処理した後、ろ過により触媒を除去した。得られたろ液の1 − オクタノール含量は、ガスクロマトグラフィーで定量した結果9000ppmであった。
次いで得られたろ液1000gについて、130℃、1.3kPaの条件で1−オクタノールを蒸留により留去した。さらに145℃、6.0kPa、5時間の条件で水蒸気100gを吹き込む水蒸気処理を行った。
得られた成分(A)(表1に示すアルキレングリコールエーテル1)中の1−オクタノール含量は、ガスクロマトグラフィーで定量した。
ガスクロマトグラフィーの条件
ガスクロマトグラフ : Agilent社 HP6890N
カラム : Frontier LAB Ultara-Alloy-1
温度条件 : 初期温度 100℃(0min)
昇温速度 10℃/min(350℃まで)
最終温度 350℃(20min)
サンプル量 : 1μL
注入口条件 : 注入モード スプリット法
注入口温度 300℃
キャリアガス : ヘリウム 流量 60mL/min
検出器 : FID
ガスクロマトグラフィーによる、蒸留前と蒸留、水蒸気処理後の成分(A)のPOの付加モル数の分布を求めた。
蒸留前のアルキレングリコールエーテル1のPO1〜5の分布(モル比)
PO付加モル数1: 35.6
PO付加モル数2: 34.9
PO付加モル数3: 18.7
PO付加モル数4: 7.8
PO付加モル数5: 3.0
蒸留、水蒸気処理後の成分(A)のアルキレングリコールエーテル1のPO1〜5の分布(モル比)
PO付加モル数1: 24.6
PO付加モル数2: 39.8
PO付加モル数3: 22.4
PO付加モル数4: 9.5
PO付加モル数5: 3.7
製造例6
1−オクタノール( カルコール 0898 、花王(株) 製) 131.00g ( 1.0mol ) と水酸化カリウム1.17g ( 0 .01mol ) をオートクレーブに仕込み、110 ℃ 、13 .3kPa で脱水後、120 ℃ でプロピレンオキシド151.01g ( 2.6 mol ) を0 .3MPa で圧入しながら付加反応を行った。
反応終了後、同一反応温度で6時間熟成を行った後、80 ℃ まで冷却した。
得られた反応組成物に合成吸着剤( キョーワード 600 S 、協和化学工業( 株) ) 55 g を加えて、4 .0 kPa にて1時間処理した後、ろ過により触媒を除去した。得られたろ液の1−オクタノール含量は、ガスクロマトグラフィーで定量した結果5000 ppm であった。
次いで得られたろ液100g について、130 ℃ 、1 .3 kPa の条件で1− オクタノールを蒸留により留去した。さらに145 ℃ 、6 .0 kPa 、5 時間の条件で水蒸気15 g を吹き込む水蒸気処理を行った。
得られた成分(A)( 表1 に示すアルキレングリコールエーテル6 ) 中の1−オクタノール含量は、ガスクロマトグラフィーで定量した。
蒸留前のアルキレングリコールエーテル6のPO1〜5の分布(モル比)
PO付加モル数1: 21.8
PO付加モル数2: 32.0
PO付加モル数3: 24.7
PO付加モル数4: 14.2
PO付加モル数5: 7.3
成分(A)のアルキレングリコールエーテル6のPO1〜5の分布(モル比)
PO付加モル数1: 10.9
PO付加モル数2: 34.9
PO付加モル数3: 28.9
PO付加モル数4: 16.7
PO付加モル数5: 8.6
製造例2〜5、7〜14
製造例1と同様にして、表1(本発明品、比較品)に示すアルキレングリコールエーテル2〜5、7〜14 を得た。アルキレングリコールエーテル2〜5、7〜11、13は、製造例1と同様に吸着剤による処理をした後、表1の原料アルコール量となるように減圧度(圧力)又は時間を調整して蒸留、水蒸気処理による精製を行った。アルキレングリコールエーテル12、 14は、吸着剤による処理までしか行わず、蒸留は行なわなかった。得られたアルキレングリコールエーテルの原料アルコール量は、ガスクロマトグラフィーにより定量した。
表1で得られたアルキレングリコールのPOの平均付加モル数n、EOの平均付加モル数mの値は、1H-NMRにより、求めた。
Figure 2009263331
実施例1〜12、比較例1〜16
表2、3に示す組成の毛髪コンディショニング組成物(毛髪用リンス剤)を下記の方法で調製し、すすぎ流して乾燥させた後の仕上がり感触(毛髪のまとまり、油の手移り感、保湿感)、においを評価した。
(C)成分と適量の水、ヒドロキシエチルセルロース、パラベンとの混合物を、80℃に加温後、(A)成分と(B)成分との混合物を添加し、乳化させた後、室温まで冷却した。
評価結果も合わせて表2、3に示す。表2、3の純分%は、重量%である。
[毛髪コンディショニング組成物の評価テスト]
評価方法、評価基準を以下に示す。
毛髪の柔軟性、毛髪のまとまり、保湿感の測定は、試験用トレスを用い、パネラーによる官能評価を行った。即ち、化学処理歴のない女子成人毛髪で長さ約40cmの黒色の直毛を検体とし、これを40〜50℃のラウリル硫酸ナトリウム溶液中に10分間浸漬して洗浄し、流水で洗浄した後風乾する。この毛髪検体約4gを重ならないように3cm幅に引き揃え、毛髪の長さが35cmになるようにしてその片端を3cm幅のプラスチック板に接着剤で固定したものを試験用のトレスとする。このようにして作成した試験用トレスを用いた。
評価者と毛束:
3人のパネラーが各々、上記トレスを用いて上記項目の感触を下記に示した基準で官能評価した。
操作:
毛束を十分に35〜40℃の温水で湿らせた後、下記組成のプレーンシャンプーで洗浄する。十分に温水ですすいだ後、毛束を軽く絞って余分な水分を落とし、1gの毛髪コンディショニング組成物を塗布する。塗布時の各項目の評価を行った後、温水ですすぎ、タオルで水分を取り、櫛で毛束を整える。その後、ドライヤーの温風で乾燥させ、仕上げに櫛で毛束を整え、仕上がり時の各項目の評価を行う。
プレーンシャンプー (重量%)
ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸Na
(エマールE−27C)(純分27%) 42
ヤシ油脂肪酸N−メチルエタノールアミド(アミノーン C-11S) 3
クエン酸 0.2
メチルパラベン 0.3
精製水 残余
計 100
毛髪のまとまり(目視で評価する。)
評価基準:
5;跳ね毛が無くまとまっている。
4;ほとんど跳ね毛が無くまとまっている。
3;やや跳ね毛があり、まとまりに欠ける。
2;跳ね毛があり、まとまっていない。
1;跳ね毛が多くまとまっていない。
3人のパネラーの評価結果を平均して評点を求めた。
保湿感(目視と手で毛髪を触れて評価する。)
評価基準:
5;触るとしっとりして、濡れたようなつやがある。
4;触るとややしっとりして、ややつやがある。
3;触るとわずかにしっとりし、わずかにつやがある。
2;触るとほとんどしっとりせず、つやもほとんどない。
1;触るとかさつき、つやは全くない。
3人のパネラーの評価結果を平均して評点を求めた。
手移りによる油性感(手で毛髪を触れて評価する。)
評価基準:
5;べたべたした感触がない。
4;ほとんどべたべたした感触はない。
3;ややべたべたする。
2;べたべたする。
1;明らかにべたべたする。
3人のパネラーの評価結果を平均して評点を求めた。
におい
4:全く臭いは認められない。
3:わずかに臭いが認められる。
2:臭いが認められる。
1:強く臭いが認められる。
3人のパネラーの評価結果を平均して評点を求めた
Figure 2009263331
Figure 2009263331
表2、3から、本発明の毛髪用コンディショニング組成物は、仕上がり時に手移りによる油性感に優れ、良好なすべり性と保湿感を付与出来ることが判る。また、臭いがなく、使用感が良好である。また、毛髪のボリューム感を損なうことなく、毛髪の柔らかさにも優れていた。
ポリオキシプロピレン数の多いアルキレングリコールエーテルを用いた比較例3は、手移りによる油性感(ベタベタ感)が強かった。ポリオキシエチレン数の多いアルキレングリコールエーテルを用いた比較例5から9は、毛髪のまとまりが無く、保湿感も無かった。R1の炭素数が小さいアルキレングリコールを用いた比較例10は、まとまり、保湿感に欠け、臭いが強かった。比較例11〜13は、毛髪のボリューム感も劣っていた。また、原料アルコールの含有量が多いアルキレングリコールエーテルを用いた場合は、臭いが強く、毛髪のまとまり、保湿感等の使用感が悪かった。
実施例13
下記に本発明のヘアコンディショナーの処方例を示す。
Figure 2009263331
このコンディショナーは、塗布時の感触が良く、洗い流し後の髪のまとまり、保湿感に優れ、べたつかない仕上がりであった。

Claims (9)

  1. 次の成分(A)、(B)及び(C)を含有し、R1OH(式中、R1は炭素数8〜12の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基を示す。)の含有量が80ppm以下である、毛髪用コンディショニング組成物。
    (A)一般式(1)
    1O−(PO)n/(EO)m−R2 (1)
    (式中、R1は炭素数8〜12の直鎖又は分岐のアルキル基又はアルケニル基を示し、POはプロピレンオキシ基を示し、EOはエチレンオキシ基を示し、平均付加モル数nは1.5〜3.0の数を示し、平均付加モル数mは0〜1.0の数を示し、R2は水素原子又はメチル基を示す。)で表される化合物
    (B)成分(A)以外の界面活性剤
    (C)油性成分
  2. 成分(A)が、R1OH(式中、R1は炭素数8〜12の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基を示す。)で表される原料アルコールに、プロピレンオキシド、又はプロピレンオキシド及びエチレンオキシドを反応させた後、該原料アルコールを蒸留留去することにより得られる化合物である、請求項1記載の毛髪用コンディショニング組成物。
  3. 成分(A)の含有量が、0.1〜10重量%である、請求項1又は2記載の毛髪用コンディショニング組成物。
  4. 成分(A)と成分(C)との重量比[(A)/(C)]が、1/5〜5/1である、請求項1〜3のいずれか1項記載の毛髪用コンディショニング組成物。
  5. 更に、ナフタレンスルホン酸、オキシベンゾンスルホン酸又はそれらの塩を含有する、請求項1〜4のいずれか1項記載の毛髪用コンディショニング組成物。
  6. 成分(A)に含有されるPO付加モル数1〜5の化合物に占めるPOの付加モル数が2及び3の化合物の合計割合が、58〜80モル%である、請求項1〜5いずれか記載の毛髪用コンディショニング組成物。
  7. 成分(A)中、R1OH(式中、R1は炭素数8〜12の直鎖又は分岐のアルキル基又はアルケニル基を示す。)で表される原料アルコールの含有量が、3000ppm以下である、請求項1〜6のいずれか1項記載の毛髪用コンディショニング組成物。
  8. 洗い流すタイプである、請求項1〜7いずれかに記載の毛髪用コンディショニング組成物。
  9. 乳化物である、請求項1〜8いずれかに記載の毛髪用コンディショニング組成物。
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