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JP2009043853A - 多層基板 - Google Patents

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JP2009043853A
JP2009043853A JP2007205868A JP2007205868A JP2009043853A JP 2009043853 A JP2009043853 A JP 2009043853A JP 2007205868 A JP2007205868 A JP 2007205868A JP 2007205868 A JP2007205868 A JP 2007205868A JP 2009043853 A JP2009043853 A JP 2009043853A
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Tomosuke Watanabe
友輔 渡辺
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Abstract

【課題】簡素な構成でありながら、放射ノイズを低減できる多層基板を提供する。
【解決手段】絶縁性の基材に対して導体パターンが多層に配置され、導体パターンとして、信号パターンとグランドパターンを少なくとも有し、信号パターンとして、高周波信号が流れる高周波信号ラインと、高周波ラインよりも低周波の信号が流れる低周波信号ラインを有する多層基板であって、低周波信号ラインに流れる信号の周波数に対するインピーダンスよりも、高周波信号に基づくノイズの周波数に対するインピーダンスのほうが低い周波数特性を有するコンデンサを、低周波信号ラインとグランドパターンとの間に接続した。
【選択図】図1

Description

本発明は、絶縁性の基材に対して導体パターンが多層に配置された多層基板に関するものである。
従来、例えば特許文献1に示されるように、絶縁性の基材に導体パターンが多層に配置された多層基板において、導体パターンとしてのグランドパターン(グランド層)や電源パターン(電源層)を、放射ノイズ(自己ノイズ)や外来ノイズに対する電磁遮蔽板とする構成が知られている。
特許文献1に示される多層基板では、導体パターンの最外層の一部として、グランドパターン(グランド層)や電源パターン(電源層)が形成されている。
特開平5−299376号公報
ところで、多層基板を構成要素とする製品の小型化に伴って、電磁遮蔽板として低いインピーダンスを有するグランドパターン(グランド層)や電源パターン(電源層)を確保することが困難となってきている。
例えば特許文献1に示される多層基板においては、最外層における電子部品の実装面積を確保するために、小型化に伴ってグランドパターン(グランド層)や電源パターン(電源層)の面積が縮小、又は、最外層にグランドパターン(グランド層)や電源パターン(電源層)が配置されない構成とすることが考えられる。
これに対し、シールド板を多層基板に接続したり、多層基板を収容する筐体にメッキを施すことで、放射ノイズや外来ノイズを抑制することも考えられる。しかしながら、構成が複雑化し、製造コストも増加してしまう。
本発明は上記問題点に鑑み、簡素な構成でありながら、放射ノイズを低減できる多層基板を提供することを目的とする。
上記目的を達成する為に請求項1に記載の発明は、絶縁性の基材に対して導体パターンが多層に配置された多層基板であって、導体パターンとして、信号パターンとグランドパターンを少なくとも有し、信号パターンとして、高周波信号が流れる高周波信号ラインと、高周波ラインよりも低周波の信号が流れる低周波信号ラインを有し、低周波信号ラインに流れる信号の周波数に対するインピーダンスよりも、高周波信号に基づくノイズの周波数に対するインピーダンスのほうが低い周波数特性を有するコンデンサが、低周波信号ラインとグランドパターンとの間に接続されていることを特徴とする。
このように、低周波信号ラインとグランドパターンとの間に所定の周波数特性を有するコンデンサを接続することで、信号パターンのうち、高周波信号に基づくノイズを生じない低周波信号ラインを、高周波信号に基づくノイズに対してグランドパターンの一部とみなすことができる。すなわち、高周波信号に基づくノイズに対して、グランドパターンの面積を実質的に拡大してグランド電位を安定化することができる。また、高周波信号に基づくノイズを、低周波信号ラインを含むグランドパターンによって低減することができる。したがって、簡素な構成でありながら、高周波信号に基づく放射ノイズを低減することができる。
また、高周波信号に基づくノイズに対して低周波信号ラインをグランドパターンとして機能させるので、多層基板の体格を小型化しても、高周波信号に基づくノイズを低減するためのグランドパターンの面積を確保することができる。
なお、高周波信号に基づくノイズとしては、高周波信号の基準周波数によるノイズだけでなく、基準周波数の高調波成分によるノイズも含まれる。
請求項1に記載の発明においては、請求項2に記載のように、基材の両表面において、導体パターンの最外層として、グランドパターンが基材の周縁部の一部分に形成されるとともに、周縁部の残りの部分に低周波信号ラインが形成され、最外層に形成された低周波信号ライン同士、及び、グランドパターン同士が、それぞれ電気的に接続された構成とすると良い。
本発明によれば、基材の周縁部において、グランドパターンの形成されない部分に低周波信号ラインが形成され、これによりグランドパターンが補われた構成となっている。したがって、基材の周縁部の一部のみにグランドパターンが形成された構成でありながら、グランドパターンが、基材の周縁部に環状に形成され、両表面におけるグランドパターン同士がスルーホールなどを介して電気的に接続された構成が示す効果(放射源を囲うことで、放射ノイズを効率よく低減する効果)と同等乃至それに準ずる効果を期待することができる。
また、請求項3に記載のように、基材の両表面において、導体パターンの最外層として、低周波信号ラインが基材の周縁部に形成され、最外層に形成された低周波信号ライン同士が、電気的に接続された構成としても良い。
本発明によれば、基材の周縁部に環状に形成された低周波信号ラインが、高周波信号に基づくノイズに対して、グラングランドパターンの一部として機能する。したがって、基材の周縁部にグランドパターンが形成されない構成でありながら、グランドパターンが、基材の周縁部に環状に形成され、両表面におけるグランドパターン同士がスルーホールなどを介して電気的に接続された構成が示す効果(放射源を囲うことで、放射ノイズを効率よく低減する効果)と同等乃至それに準ずる効果を期待することができる。
次に、請求項4に記載の発明は、絶縁性の基材に対して導体パターンが多層に配置された多層基板であって、導体パターンとして、信号ライン、グランドパターン、及び電源パターンを有し、信号ラインとして、高周波信号が流れる高周波信号ラインと、高周波ラインよりも低周波の信号が流れる低周波信号ラインを有し、低周波信号ラインに流れる信号の周波数に対するインピーダンスよりも、高周波信号に基づくノイズの周波数に対するインピーダンスのほうが低い周波数特性を有するコンデンサが、低周波信号ラインと電源パターンとの間に接続されていることを特徴とする。
本発明の作用効果は、電源パターンをグランドパターンに置き換えることで、請求項1に記載の発明の作用効果と同じである。したがって、その記載を省略する。
請求項4に記載の発明においては、請求項5に記載のように、基材の両表面において、導体パターンの最外層として、電源パターンが基材の周縁部の一部分に形成されるとともに、周縁部の残りの部分に低周波信号ラインが形成され、最外層に形成された低周波信号ライン同士、及び、電源パターン同士が、それぞれ電気的に接続された構成としても良い。また、請求項6に記載のように、基材の両表面において、導体パターンの最外層として、低周波信号ラインが基材の周縁部に形成され、最外層に形成された低周波信号ライン同士が、電気的に接続された構成としても良い。
請求項5,6の作用効果は、電源パターンをグランドパターンに置き換えることで、請求項2,3に記載の発明の作用効果とそれぞれ同じである。したがって、その記載を省略する。
請求項1〜6いずれかに記載の発明においては、請求項7に記載のように、低周波信号ラインに対し、複数のコンデンサが互いに離間して接続された構成とすることが好ましい。これにより、高周波信号に基づくノイズに対し、低周波信号ラインをより広い範囲で安定的に低インピーダンスとすることができる。
以下、本発明の実施形態を図に基づいて説明する。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係る多層基板の概略構成を示す断面図である。図2は、多層基板の周縁部における最外層の導体パターンの配置を示す模式的な平面図である。図3は、コンデンサの周波数特性を示す図である。本実施形態に係る多層基板は、例えば車両用ナビゲーション装置の制御部として適用される。
図1に示すように、多層基板100は、電気絶縁性の基材10に対して導体パターンが多層に配置されたプリント配線板であり、多層に配置された導体パターンとして、信号が流れる信号パターン20と、グランドパターン30と、電源パターン40を有している。具体的には、図1に示すように、導体パターンが6層積層されており、1層目と2層目が信号パターン20を主として含む信号線層、3層目が電源パターン40を主として含む電源層、4層目がグランドパターン30を主として含むグランド層、5層目と6層目が信号パターン20を主として含む信号線層となっている。
導体パターンは、信号パターン20として、高周波信号が流れる高周波信号ライン21と、高周波信号よりも低周波の信号が流れる低周波信号ライン22を有している。換言すれば、高周波信号ライン21は高周波信号に基づくノイズ(高周波ノイズ)を生じる信号パターン20であり、低周波信号ライン22は高周波ノイズを生じない信号パターン20である。
高周波信号ライン21は、図1に示すように、最外層である1層目と6層目において、基材10の周縁部(基材10の端部から所定範囲の環状部分)を除く部分(周縁部に囲まれた中央部分)に形成されており、1層目の高周波信号ライン21と6層目の高周波信号ライン21とが、ブラインドビア21a及びベリードビア21bを介して電気的に接続されている。そして、図1に破線矢印で示すように、6層目の高周波信号ライン21から1層目の高周波信号ライン21に向けて、CPUのクロック信号などのように数百MHz以上(例えば500MHz以上)の高周波信号101(基準周波数だけでなく、基準周波数の高調波も含む)が流れる構成となっている。この高周波信号101が流れる際、高周波信号ライン21上において、インピーダンスに差のある部分で高周波の定在波が立ち、これによって高周波信号101に基づくノイズ102(高周波ノイズ)が生じることとなる。
低周波信号ライン22は、電源信号などのように例えば50MHz以下の低周波信号が流れる信号ラインであり、その一部が、図1及び図2に示すように、最外層である1層目と6層目において、基材10の周縁部の一部に形成されている。そして、1層目において基材10の周縁部に形成された周縁部位22aと、6層目において基材10の周縁部に形成された周縁部位22aとが、スルーホール(例えばメッキスルーホール)22bを介して電気的に接続されている。
グランドパターン30及び電源パターン40は所謂ベタパターンであり、広帯域にわたって低インピーダンスとなっている。グランドパターン30は、その一部が、図1及び図2に示すように、少なくとも最外層である1層目と6層目において、基材10の周縁部であって低周波信号ライン22の周縁部位22aの形成部分を除く部分に形成されている。換言すれば、基材10の周縁部の一部にグランドパターン30の周縁部位30aが形成され、周縁部の残りの部分に、低周波信号ライン22の周縁部位22aが形成されている。そして、1層目において基材10の周縁部に形成された周縁部位30aと、6層目において基材10の周縁部に形成された周縁部位30aとが、スルーホール(例えばメッキスルーホール)30bを介して電気的に接続されている。
また、グランドパターン30は、その一部が、図1に示すように、最外層である1層目と6層目において、基材10の周縁部を除く部分であって、低周波信号ライン22の周縁部位22aの近傍にも形成されている。そして、グランドパターン30における周縁部位22aの近傍部位と低周波信号ライン22の周縁部位22aとが、コンデンサ50を介して接続されている。
コンデンサ50としては、図3に示すように、低周波信号ライン22に流れる低周波信号の周波数f1に対してはインピーダンスZ1が十分に高く、高周波信号ライン21に流れる高周波信号101に基づくノイズ102の周波数f2に対しては、インピーダンスZ2が十分に低いコンデンサを採用している。すなわち、低周波信号ライン22に流れる低周波信号の周波数f1に対するインピーダンスZ1よりも、高周波信号ライン21に流れる高周波信号101に基づくノイズ102の周波数f2に対するインピーダンスZ2のほうが低い周波数特性を有するコンデンサ50を採用している。なお、図3に示す例においては、ノイズ102の周波数f2において、インピーダンスが最小(インピーダンスが等価直列抵抗と等しい)となるコンデンサ50を採用している。
したがって、低周波信号ライン22に流れる低周波信号に対しては、コンデンサ50のインピーダンスが十分に高いため、低周波信号ライン22とグランドパターン30とが電気的に接続されていない状態となる。すなわち、低周波信号ライン22に流れる低周波信号が、コンデンサ50を介してグランドパターン30にバイパスされることはない。
また、高周波信号101に基づくノイズ102に対しては、コンデンサ50のインピーダンスが十分に低いため、低周波信号ライン22とグランドパターン30とが電気的に接続された状態となる。すなわち、コンデンサ50を介してグランドパターン30と接続された低周波信号ライン22を、グランドパターン30の一部とみなす(グランドパターン30の一部として機能させる)ことができる。したがって、高周波信号101に基づくノイズ102に対して、グランドパターン30の面積を実質的に拡大してグランド電位を安定化することができる。これにより、高周波信号101に基づくノイズ102(高周波ノイズ)に対してグランドパターン30が分布定数線路として働き、グランドパターン30内で電位差が生じてノイズの放射源となるのを抑制することができる。
また、低周波信号ライン22を含むグランドパターン30のインピーダンスをより低くすることができる。これにより、低周波信号ライン22を含むグランドパターン30の電磁波遮蔽効果が高まり(特に反射損失が大きくなり)、高周波信号101に基づいて外部に放射される電磁波のノイズ102を、効率よく低減することができる。
なお、低周波信号ライン22に流れる低周波信号は一般的に50MHz以下であり、車両用のナビゲーション装置に適用される平面矩形状の多層基板100の外形は、1辺が150mm程度である。そして、このような多層基板100から輻射されるノイズ102で問題となる周波数は、一般的に500MHz以上である。したがって、低周波信号ライン22に流れる低周波信号を50MHz、ノイズ102の周波数を500MHz以上とすると、上述した効果を発揮できるコンデンサ50の容量は10pF程度となる。
このように本実施形態に係る多層基板100においては、低周波信号ライン22とグランドパターン30との間に、所定の周波数特性を有するコンデンサ50を接続することで、簡素な構成でありながら、高周波信号101に基づくノイズ102を低減することができる。
また、高周波信号101に基づくノイズ102に対して低周波信号ライン22をグランドパターン30として機能させるので、多層基板100の体格を小型化しても、高周波信号101に基づくノイズ102を低減するための実質的なグランドパターン30の面積を確保することができる。
また、本実施形態においては、最外層である1層目と6層目において、グランドパターン30(周縁部位30a)が基材10の周縁部の一部分に形成されるとともに、周縁部の残りの部分に低周波信号ライン22(周縁部位22a)が形成されている。そして、低周波信号ライン22の周縁部位22aが、コンデンサ50を介してグランドパターン30に接続され、最外層に形成された低周波信号ライン22(周縁部位22a)同士、及び、グランドパターン30(周縁部位30a)同士が、それぞれ電気的に接続されている。すなわち、基材10の周縁部において、グランドパターン30(周縁部位30a)の形成されない部分に、高周波信号101に基づくノイズ102に対してはグランドパターン30として機能する低周波信号ライン22(周縁部位22a)が形成され、周縁部におけるグランドパターン30(周縁部位30a)の隙間が補われた構成となっている。したがって、基材10の周縁部の一部のみにグランドパターン30が形成された構成でありながら、グランドパターン30が、基材10の周縁部に環状に形成され、1層目と6層目の両表面におけるグランドパターン30同士がスルーホールなどを介して電気的に接続された構成が示す効果(ノイズ102の放射源を囲うことで、ノイズ102をより低減する効果)と同等乃至それに準ずる効果を期待することができる。特に、本実施形態においては、低周波信号ライン22の周縁部位22aが、コンデンサ50を介してグランドパターン30と接続されている。したがって、高周波信号101に基づくノイズ102に対して、低周波信号ライン22の周縁部位22aが安定的に低インピーダンスとなり、ノイズ102をより効果的に低減することができる。
また、本実施形態においては、図1に示すように、低周波信号ライン22(周縁部位22a)に対して、上述した周波数特性を有する複数のコンデンサ50が、互いに離間して接続されている。したがって、高周波信号101に基づくノイズ102に対し、低周波信号ライン22をより広い範囲で安定的に低インピーダンスとすることができる。
また、本実施形態においては、複数のスルーホール22b,30bが所定間隔ごとに形成され、これによってノイズ102の放射源を取り囲む効果が向上されている。したがって、ノイズ102を効果的に低減することができる。
なお、本実施形態に係る多層基板100は、外部へ放射するノイズ102だけでなく、ノイズ102と略同等の周波数を有する外来ノイズも、ノイズ102と同様に低減することが可能である。
また、本実施形態においては、低周波信号ライン22の周縁部位22aが、基材10の周縁部を除く部分に形成されたグランドパターン30と、コンデンサ50を介して接続される例を示した。しかしながら、例えば図4に示すように、低周波信号ライン22の周縁部位22aが、基材10の周縁部に形成されたグランドパターン30の周縁部位30aと、コンデンサ50を介して接続された構成としても良い。図4は、変形例を示す断面図である。
また、本実施形態においては、多層基板100が、導体パターンとして電源パターン40を有する例を示した。しかしながら、低周波信号ライン22とグランドパターン30とが、コンデンサ50を介して接続される構成の場合、導体パターンとして、高周波信号ライン21及び低周波信号ライン22を含む信号パターン20とグランドパターン30を少なくとも有していれば良い。
また、本実施形態においては、ノイズ102の周波数f2において、インピーダンスが最小(インピーダンスが等価直列抵抗と等しい)となるコンデンサ50を採用する例を示した。しかしながら、コンデンサ50の周波数特性としては、上述した例に限定されるものではない。上述したように、低周波信号ライン22に流れる低周波信号の周波数f1に対するインピーダンスZ1よりも、高周波信号ライン21に流れる高周波信号101に基づくノイズ102の周波数f2に対するインピーダンスZ2のほうが低い周波数特性を有するコンデンサ50であれば良い。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態を、図5及び図6に基づいて説明する。図5は、第2実施形態に係る多層基板の概略構成を示す断面図である。図6は、多層基板の周縁部における最外層の導体パターンの配置を示す模式的な平面図である。
第2実施形態に係る多層基板は、第1実施形態に示した多層基板100と共通するところが多いので、以下、共通部分については詳しい説明は省略し、異なる部分を重点的に説明する。なお、第1実施形態に示した要素と同一の要素には、同一の符号を付与するものとする。
本実施形態においては、例えば図5及び図6に示すように、最外層である1層目と6層目において、低周波信号ライン22(周縁部位22a)が基材10の周縁部全体に環状に形成されている。そして、最外層に形成された低周波信号ライン22の周縁部位22a同士が、スルーホール22bを介して電気的に接続されている点を特徴とする。それ以外の構成は、第1実施形態に示した構成と基本的に同じである。
このように本実施形態に係る多層基板100においては、基材10の周縁部に環状に形成された低周波信号ライン22の周縁部位22aが、高周波信号101に基づくノイズ102に対して、グラングランドパターン30の一部として機能する。したがって、基材10の周縁部にグランドパターン30が形成されない構成でありながら、グランドパターン30が基材10の周縁部に環状に形成され、最外層に形成されたグランドパターン30同士がスルーホールなどを介して電気的に接続された構成が示す効果(ノイズ102の放射源を囲うことで、ノイズ102をより低減する効果)と同等乃至それに準ずる効果を期待することができる。
また、本実施形態においても、高周波信号101に基づくノイズ102に対して低周波信号ライン22をグランドパターン30として機能させるので、多層基板100の体格を小型化しても、高周波信号101に基づくノイズ102を低減するための実質的なグランドパターン30の面積を確保することができる。
また、本実施形態においても、低周波信号ライン22の周縁部位22aが、コンデンサ50を介してグランドパターン30と接続されている。したがって、高周波信号101に基づくノイズ102に対して、低周波信号ライン22の周縁部位22aが安定的に低インピーダンスとなり、ノイズ102をより効果的に低減することができる。
また、本実施形態においても、図5に示すように、低周波信号ライン22(周縁部位22a)に対して、複数のコンデンサ50が互いに離間して接続されている。したがって、高周波信号101に基づくノイズ102に対し、低周波信号ライン22をより広い範囲で安定的に低インピーダンスとすることができる。
また、本実施形態においても、複数のスルーホール22b,30bが所定間隔ごとに形成されており、これによってノイズ102の放射源を取り囲む効果が向上されている。したがって、ノイズ102を効果的に低減することができる。
また、本実施形態に係る多層基板100も、外部へ放射するノイズ102だけでなく、ノイズ102と略同等の周波数を有する外来ノイズを、ノイズ102と同様に低減することが可能である。
なお、本実施形態においても、多層基板100が、導体パターンとして電源パターン40を有する例を示した。しかしながら、低周波信号ライン22とグランドパターン30とが、コンデンサ50を介して接続される構成であるので、導体パターンとして、高周波信号ライン21及び低周波信号ライン22を含む信号パターン20とグランドパターン30を少なくとも有していれば良い。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態を、図7に基づいて説明する。図7は、第3実施形態に係る多層基板の概略構成を示す断面図である。
第3実施形態に係る多層基板は、上述した実施形態に示した多層基板100と共通するところが多いので、以下、共通部分については詳しい説明は省略し、異なる部分を重点的に説明する。なお、上述した実施形態に示した要素と同一の要素には、同一の符号を付与するものとする。
本実施形態においては、例えば図7に示すように、低周波信号ライン22(周縁部位22a)が、コンデンサ50を介して電源パターン40と接続されている点を第1の特徴とする。また、最外層である1層目と6層目において、低周波信号ライン22(周縁部位22a)が基材10の周縁部全体に環状に形成されており、最外層に形成された低周波信号ライン22(周縁部位22a)同士が、スルーホール22bを介して電気的に接続されている点を第2の特徴とする。すなわち、第2実施形態に示した構成に対し、コンデンサ50を介して低周波信号ライン22と接続される対象を、グランドパターン30から電源パターン40に代えた構成となっている。それ以外の構成は、第2実施形態に示した構成と基本的に同じである。
このように本実施形態に係る多層基板100においては、高周波信号101に基づくノイズ102に対して、コンデンサ50を介して電源パターン40と接続された低周波信号ライン22を、電源パターン40の一部とみなす(電源パターン40の一部として機能させる)ことができる。したがって、高周波信号101に基づくノイズ102に対して、電源パターン40の面積を実質的に拡大して電源電位を安定化することができる。これにより、高周波信号101に基づくノイズ102(高周波ノイズ)に対し、電源パターン40内で電位差が生じてノイズの放射源となるのを抑制することができる。
また、低周波信号ライン22を含む電源パターン40のインピーダンスをより低くすることができる。これにより、低周波信号ライン22を含む電源パターン40の電磁波遮蔽効果が高まり(特に反射損失が大きくなり)、高周波信号101に基づいて外部に放射されるノイズ102を、効率よく低減することができる。すなわち、低周波信号ライン22と電源パターン40との間に、所定の周波数特性を有するコンデンサ50を接続するという簡素な構成で、高周波信号101に基づくノイズ102を低減することができる。
また、本実施形態においては、基材10の周縁部に環状に形成された低周波信号ライン22の周縁部位22aが、高周波信号101に基づくノイズ102に対して、電源パターン40の一部として機能する。したがって、基材10の周縁部に電源パターン40が配置されない構成でありながら、電源パターン40が、基材10の周縁部に環状に形成され、1層目と6層目の両表面における電源パターン40同士がスルーホールなどを介して電気的に接続された構成が示す効果(ノイズ102の放射源を囲うことで、ノイズ102をより低減する効果)と同等乃至それに準ずる効果を期待することができる。
また、本実施形態においては、低周波信号ライン22の周縁部位22aが、コンデンサ50を介して電源パターン40と接続されている。したがって、低周波信号ライン22の周縁部位22aを安定的に低インピーダンスとすることができる。
また、本実施形態においては、図7に示すように、低周波信号ライン22(周縁部位22a)に対し、複数のコンデンサ50が互いに離間して接続されている。したがって、高周波信号101に基づくノイズ102に対し、低周波信号ライン22をより広い範囲で安定的に低インピーダンスとすることができる。
なお、本実施形態に係る多層基板100も、外部へ放射するノイズ102だけでなく、ノイズ102と略同等の周波数を有する外来ノイズを、ノイズ102と同様に低減することが可能である。
また、本実施形態においては、第2実施形態に示した構成に対し、コンデンサ50を介して低周波信号ライン22と接続される対象を、グランドパターン30から電源パターン40に代える例を示した。しかしながら、第1実施形態に示した構成に対し、コンデンサ50を介して低周波信号ライン22と接続される対象を、グランドパターン30から電源パターン40に代えた構成としても良い。すなわち、電源パターン40が基材10の周縁部の一部分に形成されるとともに、周縁部の残りの部分に低周波信号ライン22(周縁部位22a)が形成された構成としても良い。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態になんら制限されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々変形して実施することが可能である。
本実施形態においては、多層基板100として、6層構造の例を示した。しかしながら、導体パターンの層数は上述した例に限定されるものではなく、多層であれば良い。
本実施形態においては、多層基板100に実装される電子部品としてコンデンサ50以外の電子部品については特に言及しなかった。しかしながら、コンデンサ50以外の電子部品(例えば、ICチップやコネクタなど)が実装された構成としても良い。
本実施形態においては、基材10の周縁部に形成された低周波信号ライン22の周縁部位22aが、コンデンサ50と接続される例を示した。しかしながら、低周波信号ライン22のうち、コンデンサ50と接続される部位は、上述の周縁部位22aに限定されるものではない。例えば、図8においては、基材10の周縁部を除く部位に形成された低周波信号ライン22が、上述の周波数特性を有するコンデンサ50を介してグランドパターン30と接続されている。このような構成としても、高周波信号101に基づくノイズ102に対して、グランドパターン30の面積を実質的に拡大してグランド電位を安定化することができる。また、低周波信号ライン22を含むグランドパターン30のインピーダンスをより低くすることができる。したがって、高周波信号101に基づいて外部に放射される電磁波の放射ノイズ102を、効率よく低減することができる。また、図8においては、基材10の周縁部にグランドパターン30の周縁部位30aを環状に形成することで、ノイズ102をより効果的に低減するようにしている。図8は、その他変形例を示す平面図である。なお、図8においては、低周波信号ライン22がコンデンサ50を介してグランドパターン30と接続される例を示したが、電源パターン40においても同様である。
本実施形態においては、最外層に形成された低周波信号ライン22の周縁部位22a同士が、スルーホール22bを介して電気的に接続される例を示した。また、最外層に形成されたグランドパターン30の周縁部位30a同士が、スルーホール30bを介して電気的に接続される例を示した。しかしながら、基材10の周縁部に形成された同一の導体パターン同士を電気的に接続する構成は、上述のスルーホール22b,30bに限定されるものではない。例えばビアホールによって電気的に接続された構成としても良い。ただし、電磁遮蔽効果を高める(低インピーダンスとする)点を考慮すると、スルーホールによる接続構造を採用することが好ましい。
第1実施形態に係る多層基板の概略構成を示す断面図である。 多層基板の周縁部における最外層の導体パターンの配置を示す模式的な平面図である。 コンデンサの周波数特性を示す図である。 変形例を示す平面図である。 第2実施形態に係る多層基板の概略構成を示す断面図である。 多層基板の周縁部における最外層の導体パターンの配置を示す模式的な平面図である。 第3実施形態に係る多層基板の概略構成を示す断面図である。 その他変形例を示す平面図である。
符号の説明
10・・・基材
20・・・信号パターン
21・・・高周波信号ライン
22・・・低周波信号ライン
22a・・・周縁部位
30・・・グランドパターン
30a・・・周縁部位
40・・・電源パターン
50・・・コンデンサ
100・・・多層基板
101・・・高周波信号
102・・・ノイズ

Claims (7)

  1. 絶縁性の基材に対して導体パターンが多層に配置された多層基板であって、
    前記導体パターンとして、信号パターンとグランドパターンを少なくとも有し、
    前記信号パターンとして、高周波信号が流れる高周波信号ラインと、前記高周波ラインよりも低周波の信号が流れる低周波信号ラインを有し、
    前記低周波信号ラインに流れる信号の周波数に対するインピーダンスよりも、前記高周波信号に基づくノイズの周波数に対するインピーダンスのほうが低い周波数特性を有するコンデンサが、前記低周波信号ラインと前記グランドパターンとの間に接続されていることを特徴とする多層基板。
  2. 前記基材の両表面において、前記導体パターンの最外層として、前記グランドパターンが前記基材の周縁部の一部分に形成されるとともに、前記周縁部の残りの部分に前記低周波信号ラインが形成され、
    前記最外層に形成された低周波信号ライン同士、及び、前記グランドパターン同士が、それぞれ電気的に接続されていることを特徴とする請求項1に記載の多層基板。
  3. 前記基材の両表面において、前記導体パターンの最外層として、前記低周波信号ラインが前記基材の周縁部に形成され、
    前記最外層に形成された低周波信号ライン同士が、電気的に接続されていることを特徴とする請求項1に記載の多層基板。
  4. 絶縁性の基材に対して導体パターンが多層に配置された多層基板であって、
    前記導体パターンとして、信号パターン、グランドパターン、及び電源パターンを有し、
    前記信号パターンとして、高周波信号が流れる高周波信号ラインと、前記高周波ラインよりも低周波の信号が流れる低周波信号ラインを有し、
    前記低周波信号ラインに流れる信号の周波数に対するインピーダンスよりも、前記高周波信号に基づくノイズの周波数に対するインピーダンスのほうが低い周波数特性を有するコンデンサが、前記低周波信号ラインと前記電源パターンとの間に接続されていることを特徴とする多層基板。
  5. 前記基材の両表面において、前記導体パターンの最外層として、前記電源パターンが前記基材の周縁部の一部分に形成されるとともに、前記周縁部の残りの部分に前記低周波信号ラインが形成され、
    前記最外層に形成された低周波信号ライン同士、及び、前記電源パターン同士が、それぞれ電気的に接続されていることを特徴とする請求項4に記載の多層基板。
  6. 前記基材の両表面において、前記導体パターンの最外層として、前記低周波信号ラインが前記基材の周縁部に形成され、
    前記最外層に形成された低周波信号ライン同士が、電気的に接続されていることを特徴とする請求項4に記載の多層基板。
  7. 前記低周波信号ラインに対し、複数の前記コンデンサが互いに離間して接続されていることを特徴とする請求項1〜6いずれか1項に記載の多層基板。
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