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JP2008108814A - プリント配線板 - Google Patents

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JP2006288390A
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Masayuki Nagaishi
昌之 永石
Kengo Iwata
賢吾 岩田
Takuya Matsuo
卓也 松尾
Kensuke Murata
健介 村田
Tomoyuki Abe
智之 阿部
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Toto Ltd
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Toto Ltd
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Abstract

【課題】
本発明は、高周波伝送路と、低周波伝送路とが同一平面状に形成されたプリント配線板において、高周波伝送路を伝送する高周波信号が低周波伝送路へと侵入することを抑制するために、低周波伝送路のみに磁性体物質を塗布した構造として、低周波伝送路から外部へ接続される負荷に対して高周波信号によるノイズを出力しないようなプリント配線板を提供すること。
【解決手段】
基板上に配線された高周波信号を伝送する高周波伝送路と、前記高周波伝送路と同一平面状に配線された、高周波伝送路と隣接又は接続する直流又は低周波信号を伝送する低周波伝送路と、を有するプリント配線板において、前記低周波伝送路のみを被覆するように磁性体物質を塗布する。
【選択図】図1

Description

本発明は、高周波信号を伝送する伝送路を有するプリント配線板に関する。
現在、高周波信号が伝送するプリント配線板では、部品搭載が容易であり、且つ配線の形状等を目視で確認できるため、マイクロストリップラインを用いたプリント配線板が良く用いられている。マイクロストリップラインでは、高周波信号が伝送する伝送路(以後高周波伝送路)の裏面は基準電圧を有するグランド面を有するため、通常のプリント配線板とは異なり、両面に部品搭載を行うことが困難であるため、高周波伝送路近傍に、直流又は低周波信号が伝送する伝送路(以後低周波伝送路)を構成していた。
また、従来プリント配線板においては、伝送路を形成する銅箔のコーティングのため、金や半田等をコーティングして銅の腐食を防ぐ対策が行われていた。しかしながら、高周波伝送路においては、コーティングする素材によって伝送路のインピーダンスが変動してしまい、設計を行った値とは大きく異なるインピーダンスとなるため、高周波信号の伝送特性が低下するという傾向があった。
このように、高周波回路に対して伝送路上に塗膜等を行い、高周波回路のインピーダンスを変化させて、より高周波信号の伝送特性を向上させる方法も用いられていた(特許文献1参照)。この方法は、高周波回路の伝送路上に一定厚の絶縁層を設け、更に導電層を塗膜してGND層と導通する形にしている。この方式により、高周波回路をマイクロストリップラインではなく、ストリップラインとして形成されるために、外部への放射を防止しつつ伝送特性を向上させることが可能となり、且つ高周波回路以外の伝送路への高周波信号の伝送を抑制することが可能となる。
特開2002−094195号
しかしながら、特許文献1のように、マイクロストリップラインで形成した高周波回路上に絶縁層と導電層を塗膜すると、高周波回路に対しての塗膜後の部品実装や、高周波回路の伝送路の調整とが困難となってしまう。また部品実装を行った後に塗膜を行うと、電子部品の端子にも塗膜されてしまうため、電子部品の高周波特性が変動してしまい、インピーダンスのずれを発生させて、高周波信号の伝送特性を悪化させてしまう可能性もあった。
また、高周波信号の伝送特性が悪くなると、高周波回路上において高周波信号の反射が発生し、その反射によって不要な高周波信号が発生して、高周波信号の伝送路をアンテナとして周辺の伝送路へ空間伝送、又は侵させてはいけない回路へ侵入してしまう可能性もあった。
そこで、本発明においては、高周波回路における高周波信号の伝送特性を確保しつつ、且つ高周波回路近傍の回路への高周波信号の不要な伝送を抑制して、外部へのノイズの出力を低減することが可能なプリント配線板を提供することを目的としている。
本発明は、上記目的を達成するために、基板と、前記基板上に配線された高周波信号を伝送する高周波伝送路と、前記基板上の前記高周波伝送路と隣接又は接続して配線され、直流又は低周波信号を伝送する低周波伝送路と、を有するプリント配線板において、前記低周波伝送路のみを被覆するように磁性体物質を塗布したことを特徴とするプリント配線板を提供する。
ここで、磁性体物質は電波を吸収する特性を有している。そのため、磁性体物質を高周波伝送路上に配置、又は塗布等すると、高周波伝送路を伝送している高周波信号をが磁性体によって吸収されてしまうため、高周波伝送路の通過特性が悪化することになる。
かかる構成により、磁性体物質を高周波伝送路上には塗布せず、低周波伝送路上のみに塗布することにより、高周波伝送路における高周波信号の伝送特性を確保できる。また、電波が流れない、又は流れてはいけない低周波伝送路上にのみ磁性体物質を塗布することで、高周波伝送路上の高周波信号の伝送特性には影響せず、低周波伝送路に侵入した高周波信号のみを吸収することが出来るため、低周波伝送路と接続される外部回路へ高周波信号をノイズとして出力することを低減することが可能となる。
また、高周波伝送路と低周波伝送路とが近傍に配置されている場合においても、低周波伝送路上に磁性体物質を塗布していることにより、高周波伝送路から不要な高周波信号成分が伝送された場合においても、低周波伝送路の表面を磁性体物質で覆っているために、低周波伝送路へ不要な高周波信号成分が伝達されることを抑制することができ、外部へノイズとして出力することを防ぐことが可能となる。
また、本発明の一態様によれば、前記磁性体物質は、半田レベラ−であることを特徴とするプリント配線板を提供できる。
半田レベラーをプリント配線板上に塗付することは、従来でも一般的に行われている方法である。しかしながら、高周波伝送路に半田レベラーを塗布すると、半田レベラー中に含有されている磁性体物質によって高周波信号が吸収されて、伝送特性が悪化する傾向が見られるため、高周波回路の見解では、高周波伝送路上に半田レベラーを塗布することは望ましくない。また、半田レベラーは、塗布後の厚みが不均一になるため、高周波伝送路上に塗布すると、高周波伝送路のインピーダンスが場所毎に異なるために、高周波回路設計を行った結果と際が発生してしまうため、製造時に異なる特性を有する可能性がある。
かかる構成により、本発明においては、半田レベラーを高周波伝送路には塗布せず、低周波伝送路のみに塗布するため、高周波伝送路における高周波信号の低減を抑制することが出来、且つ低周波伝送路には半田レベラーを塗布するため、低周波伝送路に侵入する高周波信号を含有される磁性体によって吸収するために、不要な高周波信号をノイズとして外部へ出力することを低減することが可能となる。
また、半田レベラーは、一般的に使用されている塗膜方法であるため、安価に低周波伝送路のみに磁性体を塗布することが可能となる。
本発明によれば、高周波伝送路と低周波伝送路が、基板の同一平面上に配置された場合に、低周波伝送路のみに磁性体を塗布することにより、高周波伝送路から低周波伝送路へ伝達される不要な高周波信号成分を、磁性体の吸磁性によって低減することが可能となるため、低周波伝送路と接続される外部回路への不要な高周波信号ノイズを出力することを抑制する事が可能となる。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
図1に、高周波伝送路と低周波伝送路とが同一平面状に配線されたプリント配線板の一例を示す概略構成図を示す。図1に示す回路構成は、高周波センサ等に用いられる高周波信号の送受信波を基に低周波信号である検知信号を生成するためのミキサ回路(いわゆる高周波回路)についての記載である。この回路においては、送信波100と受信波101が、非線形素子である低周波変換回路(例えばショットキダイオード)102に入力され、そこで送信波100と受信波101に基づいて低周波信号103が生成され、外部へと出力されるものである。これらの回路を、基板104上に伝送路及び電子部品によって構成するものである。本実施例においては、基板上の一方の面に伝送路を用いて高周波回路を形成しているため、基板の他方にGND面を形成して、伝送路で構成された高周波回路をマイクロストリップラインとしている。本実施例においては、マイクロストリップラインでの構成を示しているが、これがコプレーナラインで形成された場合においても、同様の効果を有することは言うまでもない。
本実施例のように、高周波回路とは、単に高周波信号のみを伝送する回路ではなく、高周波信号を低周波信号に変換して、生成された低周波信号を外部へ出力する伝送路や、高周波対応部品の駆動のために供給される電源を供給するための伝送路等、高周波信号ではない信号を伝送する伝送路も多く配線されるものである。
本発明では、上記のような高周波回路において、高周波が伝送する高周波伝送路と、電源電圧や、低周波信号である出力信号が伝送する低周波伝送路とが同一平面状に配線されたプリント配線板で、高周波信号が低周波伝送路へ侵入、伝播するのを抑制し、接続される電気回路や負荷に対して高周波信号におけるノイズを除去することが目的である。
本実施例における高周波回路で、どの伝送路が高周波伝送路や低周波伝送路に相当するかを記載する。
まず、高周波信号である送信波100は、伝送路110、伝送路113を介して周波数変換回路102に入力され、受信波101は、伝送路111、フィルタ回路112、伝送路113を介して周波数変換素子102に入力される。伝送路110、111、113やフィルタ回路112に関しては、高周波信号の伝送特性に大きく影響を及ぼす伝送路であり、伝送路の幅、長さ、線路間のギャップ等が伝送される周波数に対して決定される物であるため、これらは高周波伝送路に相当するものとする。
また、本回路においては、周波数変換素子102に接続された伝送路114は、高周波回路を伝送する高周波信号の周波数に対して伝送路の幅、長さを決定し、その形状によって周波数変換素子102における低周波信号の変換効率が変動するため、伝送路114についても高周波信号の特性に大きく影響を及ぼす伝送路となる。そのため、伝送路114についても高周波伝送路とするものである。
更に、外部の電気回路や負荷へ接続される伝送路に関しては、高周波回路から高周波信号を侵入させると、外部の電気回路や負荷に対してノイズとなってしまう。そこで、本回路においても、外部回路や負荷に対しての高周波信号侵入防止のために、所望の高周波信号の波長に対して伝送路の幅、長さを用いて構成したフィルタ回路115、116を搭載して、高周波信号侵入を防止する機構を設けている。そのため、フィルタ回路115、116は高周波信号によって性能が変動する伝送路であるため、フィルタ回路115、116は高周波伝送路となる。
次に、低周波伝送路に関してだが、周波数変換素子を駆動させるために外部から直流電圧を印加するための伝送路117は、フィルタ回路115によって理論的には高周波信号が侵入しない構造、すなわち低周波信号しか伝送しない伝送路としており、伝送路117の幅、長さが高周波回路へ及ぼす影響は無い。そのため伝送路117に関しては低周波伝送路とする。
また、周波数変換素子によって高周波信号から低周波信号へ変換された出力信号を、外部の電気回路や負荷に対して供給する伝送路118に関しても、フィルタ回路116によって理論的には高周波信号が侵入しない構造、すなわち低周波信号しか伝送しない伝送路であるため、伝送路118の幅、長さが変動しても高周波回路へ及ぼす影響は少ない。そのため伝送路118に関しても低周波伝送路とするものである。
ここで、伝送路113、114に関しては、高周波信号のみではなく、周波数変換素子に印加した電源電圧により供給される直流電流が伝送するが、直流電流が伝送させるために伝送路113、114の線路幅、長さを調整するものではなく、あくまで高周波信号に対してインピーダンス整合を取るために伝送路の幅、長さの設定を行っているため、低周波信号が伝送しても高周波伝送路とするものである。
上記のように、回路上の伝送路を、高周波伝送路と低周波伝送路に分類して、分類された低周波伝送路にのみ磁性体物質を塗布することによって、電磁波である高周波信号を吸収する性能を持つ磁性体物質を介して、又は通過して高周波信号が低周波伝送路へ侵入するため、低周波伝送路に対する高周波信号の侵入を防止することが出来、外部の負荷等への高周波信号の流出を防止する事が出来る。磁性体物質の塗布に関しては、後段に記載する。
また、本実施例においてはミキサ回路に示される高周波伝送路と低周波伝送路の混合したプリント配線板を例に挙げたが、その他の回路においても同様に高周波伝送路と低周波伝送路との分別を行い、低周波伝送路にのみ磁性体物質を塗布することによって同様の効果を示すことが可能となるのは言うまでも無い。
次に、高周波伝送路から低周波伝送路へ高周波信号が侵入してくる経路について図2に記載する。高周波伝送路210には、伝送路の表面を高周波信号が伝送するものである。そのため、高周波信号は高周波伝送路210を伝送する以外に空間へ放射される可能性もある。空間へ放射される要因としては、マイクロストリップラインを形成している伝送路とGND層との間の基板厚が影響するものである。基板厚が薄いと、伝送路を流れる高周波信号と、伝送路裏面のGND層との結合が強いため、高周波信号は伝送路上から空間へ放射される量が少なくなるため、空間への放射は極めて少なくなる。しかしながら、基板厚が厚くなると、伝送路裏面のGND層と高周波信号との結合が弱くなるため、高周波信号は伝送路上を伝送するよりも空間への放射を行うようになるものである。空間に放射された高周波信号201は、大気へ放射されるが、プリント配線板が金属ケース等により隠蔽された場合には、空間上への放射が出来なくなるため、金属ケース内に電波が漂い、その後プリント配線板上の伝送路に伝送してしまう。高周波伝送路210に関しては、元来高周波信号が伝送する伝送路のため、空間から伝送した高周波信号202によって大きな不具合にはならないが、低周波伝送路211に対して空間から高周波信号202が伝送した場合には、外部へ高周波信号が出力されてしまうため、プリント配線板に接続された外部負荷等に対してノイズ信号となり、問題が生ずる。そこで、本発明のように、低周波伝送路211に対して磁性体物質を塗布することによって、空間から伝送される高周波信号202を磁性体によって吸収するために、低周波伝送路211に高周波信号が伝送するのを防止する事が出来、外部負荷等にノイズとして高周波信号を伝送するのを抑制することが可能となる。
また、低周波伝送路に高周波信号が伝送する原理としては、伝送路間を直接伝送する方法もある(図4記載)。ここで、プリント配線板上に高周波伝送路302と、低周波伝送路303とが存在する場合に、低周波伝送路303は、高周波伝送路302へ電源を供給するための伝送路であったり、高周波伝送路302から低周波信号を抽出して外部へ伝送する出力回路として用いられることが多い。そのため、高周波伝送路302と低周波伝送路303は物理的に接続されており、接続されている伝送路を介して低周波伝送路303に高周波信号301が伝送されてしまう。ここで、高周波伝送路302と低周波伝送路303との間には、一般的にフィルタ回路304を設け、低周波伝送路303へ高周波信号301が侵入するのを防止するような構成となっている。しかしながら、フィルタ回路304は電子部品や伝送路等のパターンで作成しているため、電子部品の公差や、パターン作成の公差により、僅かならが設計したフィルタ特性からずれる可能性がある。そのため、フィルタ回路304を通過して高周波信号301が低周波伝送路303へ侵入する可能性がある。そこで、本発明のように、低周波伝送路303に磁性体物質を塗布することにより、高周波伝送路302と低周波伝送路303とが接続されている部分からの高周波信号301の伝送に関しても、磁性体物質で高周波信号301を吸収してしまうため、外部負荷等に対して高周波信号301を伝送しないために、ノイズの発生等を抑制することが可能となる。
また、低周波伝送路303と高周波伝送路302とが接続する部分に関しては、低周波伝送路303と高周波伝送路302とが近接して配置されるため、前段に記載したように、空間を伝送した高周波信号310が低周波伝送路へ侵入する可能性も高くなってしまう。そのため、本発明のように、低周波伝送路303へ磁性体物質を塗布することによって、直接侵入してくる高周波信号301を抑制することが出来ると共に、空間から侵入してくる高周波信号311に対しても抑制することが可能となる。
次に、本発明の低周波伝送路に対して磁性体物質を塗布するための方法について記載する。本発明では、上記記載の低周波伝送路に磁性体物質を塗布することにより、低周波伝送路への高周波信号の侵入を防止するものである。ここで、磁性体物質は、一般的に透磁率の高い物質であり、高周波信号を吸収する性能を有している。そのため、電波吸収体のように、高周波信号を吸収する材料にも使用されている。本発明においては、この磁性体物質をプリント配線板の金属膜である低周波伝送路のみに塗布することによって、電波吸収体等と同様に低周波伝送路上を流れる高周波信号を吸収させることを目的としている。
一般的に高周波伝送路を有するプリント配線板においては、ニッケル等の磁性体物質が混入されたもので腐食防止等の表面処理を行うと、伝送路上を流れる高周波信号が減衰してしまう。そのため、高周波伝送路を含むプリント配線板で、高周波信号の伝送特性を維持する場合には、プリント配線板全体を金メッキや、金フラッシュ等の表面処理を行うことで、表面の腐食を防止すると共に、高周波信号の伝送特性を維持するようにしていた。また、製造コストを低減させるために、高周波信号の伝送特性を無視する場合においては、プリント配線板全体をニッケル等の磁性体物質が混入している半田レベラー等で表面処理を行い、表面の腐食防止を行っていた。
本発明においては、上記のように一般的に行われている表面処理方法で用いられている磁性体物質であるニッケル等を用いることで、容易に磁性体物質をプリント配線板の伝送路上に塗布することが可能となる。しかしながら、通常の方法で磁性体物質を伝送路に塗布すると、基板全体に塗布されてしまい、本発明のように、高周波伝送路と低周波伝送路とが同一平面状に形成されている場合においては、通常の方法では塗布することが困難である。
そこで、次に、低周波伝送路のみに磁性体物質を塗布する方法について記載する。
プリント配線板上に伝送路を形成する方法としては、一般的に使用されているエッチング方式を用いて銅箔等の金属を溶解させて伝送路を形成する。伝送路形成後に、通常はプリント配線板全体に対して表面処理を行うが、本発明においては、低周波伝送路のみに磁性体を塗布するため、表面処理方法が通常とは異なる手法で行うものである。
まず一つの方法としては、図4に示すように、伝送路作成後に、高周波伝送路401のみにフィルム等でマスキング410を行った後に、低周波伝送路402のみに磁性体を含む物質での表面処理を行い(図4−a)、その後、低周波伝送路402側にマスキング411を施し、高周波伝送路401側に磁性体物質を含まない表面処理を行う(図4−b)方法がある。これによって、高周波伝送路401に関してはマスキングされているため、磁性体物質を含む表面処理が施されないため、高周波伝送路401上を流れる高周波信号の伝送特性を損なうことが無くなる。その際に、2つの表面処理を行うために、境界について表面処理が行われない場合も想定できる。そのため、高周波伝送路に行う表面処理に関しては、低周波伝送路と高周波伝送路の境界までを表面処理するのではなく、低周波伝送路の一部まで表面処理を施すことにより、表面処理を施さない部分を削減することが可能となる。ここで、低周波伝送路の一部とは、高周波伝送路と低周波伝送路の境界から100〜200μmの幅とする。これは、表面処理を行う際にフィルム等でマスキングを行うが、フィルム等を搭載する搭載位置精度が100〜200μm程度が一般的であるため、低周波伝送路に対して上記幅だけ高周波伝送路と同じ表面処理を行うことで、表面処理が施されない部分を回避することが可能となる。
他の方法としては、まずプリント配線板全体に高周波信号の伝送特性を低減させないように、磁性体物質を含まない表面処理を施す(図5−a)。その後、高周波伝送路501のみにフィルム等でマスキング510を行い、磁性体物質を含んだ物体で表面処理を行うことにより、低周波伝送路502のみに磁性体物質を塗布する(図5−b)ことが可能となる。この方法を用いると、低周波伝送路502のみに2回表面処理が施されて導体厚が厚くなるが、本明細書中の低周波伝送路502は、伝送路の導体厚が変動することによって信号の伝送特性が変動するような周波数帯を伝送する線路ではないため、導体厚が厚くなることによる回路性能の変動は発生しないため問題無い。
上記までは、磁性体物質を含んだ半田レベラーのような表面処理を用いて、低周波伝送路に磁性体物質を塗布する方法を記載した。更に低周波信号に侵入する高周波信号を除去する方法としては、磁性体物質のみを塗布する方法もある。磁性体であるニッケルは、表面処理を行う際の下地としてメッキされることが多い。しかしながら、ニッケルメッキは伝送路の腐食防止等の機能を有しないために、表面に露出させることが困難である。そこで、低周波伝送路にニッケルメッキによりニッケルを塗布した後に、低周波伝送路のみをレジスト等の樹脂コーティングを行い、ニッケルを表面に露出させないような構成とする。この構成により、ニッケルにおける電波の吸収に加えて、更に樹脂をコーティングしているため、空間に放射される高周波信号に対しては、より減衰するような効果を有することになる。また、低周波伝送路上に電子部品等を設置する場合には、電子部品を搭載する搭載面のみ一般的な表面処理を行う方法が望ましい。例えば、樹脂コーティング終了後に、半田レベラーによる表面処理を行うことで、部品実装部分で樹脂コーティングを施せない部分についても、半田レベラーで表面処理を行うことが可能となるため、伝送路の腐食等を防止することが可能となる。
上記のような方法を用いてプリント配線板上の低周波伝送路のみに磁性体物質を塗布することにより、低周波伝送路に対して侵入する高周波信号を抑制することが出来、またプリント配線板として伝送路の腐食等にも耐えうる構造とすることが可能となる。
高周波伝送路と低周波伝送路を含むプリント配線板の概略構成図の一例 高周波伝送路と低周波伝送路が接続されていない場合の、低周波伝送路への 高周波信号の侵入例 高周波伝送路と低周波伝送路が接続されている場合の、低周波伝送路への高 周波信号の侵入例 磁性体物質を塗布するための一手法に関する概略構成図 磁性体物質を塗布するための一手法に関する概略構成図
符号の説明
100…送信信号
101…受信信号
102…周波数変換素子
103…出力信号
104…基板
110、111、114、210、302、401、501…高周波伝送路
115、116、304…フィルタ回路
117、118、211、303、402、502…低周波伝送路
201、310…空間へ放射された高周波信号
202、311…空間から侵入する高周波信号
301…高周波信号
410、411、510…マスキングによる膜

Claims (2)

  1. 基板と、
    前記基板上に配線された高周波信号を伝送する高周波伝送路と、
    前記基板上の前記高周波伝送路と隣接又は接続して配線され、直流又は低周波信号を伝送する低周波伝送路と、
    を有するプリント配線板において、
    前記低周波伝送路のみを被覆するように磁性体物質を塗布したことを特徴とするプリント配線板。
  2. 前記磁性体物質は、半田レベラーであることを特徴とする請求項1記載のプリント配線板。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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