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JP2008208865A - 軸継手およびステアリング装置 - Google Patents

軸継手およびステアリング装置 Download PDF

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JP2008208865A
JP2008208865A JP2007044035A JP2007044035A JP2008208865A JP 2008208865 A JP2008208865 A JP 2008208865A JP 2007044035 A JP2007044035 A JP 2007044035A JP 2007044035 A JP2007044035 A JP 2007044035A JP 2008208865 A JP2008208865 A JP 2008208865A
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steering
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yoke
outer shaft
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JP2007044035A
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Kazuto Minagawa
和人 皆川
Fumiaki Kasahara
文明 笠原
Hiroyuki Muranaga
広行 村長
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JTEKT Corp
JTEKT Machine Systems Corp
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JTEKT Corp
Koyo Machine Industries Co Ltd
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Abstract

【課題】異音の発生を抑制できて組み込み易い軸継手とステアリング装置を提供する。
【解決手段】本軸継手としてのステアリング装置1の中間軸5は、一端16a,17aが互いに嵌合された軸方向S1に所定量相対移動可能な筒状の外軸17および内軸16を有し、内軸16の他端16bに固定された自在継手11のヨーク21を有し、外軸17およびヨーク21の間に介在する弾性部材24を有する。弾性部材24は、自在継手11のヨーク21を外軸17から離れる方向に付勢する。転舵のときの伸縮に際して、ひっかかりに起因する衝撃を弾性部材24によって緩和することができるので、異音の発生を抑制することができる。中間軸5を伸長させるときに、弾性部材24の付勢力を利用できるので、中間軸5を容易に組み込むことができる。
【選択図】図2

Description

この発明は、軸継手およびこれを備えるステアリング装置に関する。
ステアリング装置においては、例えば、インターミディエイトシャフトと呼ばれる中間軸が、端部にステアリングホイールが連結されるステアリングシャフトと、車輪を操舵するラックアンドピニオン機構等の操舵機構との間に設けられている。中間軸は、ステアリングホイールに加わる回転操作力を操舵機構側へ伝達するようにしている。中間軸は、筒状の外軸と、この外軸にボールを介して嵌合する内軸とを有している。内軸の端部は、自在継手を介して操舵機構のピニオン軸に接続されている。また、外軸の端部は、自在継手を介してステアリングシャフトに接続されている。
また、互いに軸方向に相対移動可能に嵌合された筒および軸と、緩衝用のばねとを有する自転車用のサスペンション(例えば、特許文献1参照)や、防振装置(例えば、特許文献2参照)が知られている。
特開平9−249175号公報 特開平8−93846号公報
ところで、ステアリング装置の中間軸では、転舵のときに異音が生じることがある。この異音の原因としては、中間軸がトルクを受けた状態で伸縮しようとするときに、内軸および外軸間の摺動部にひっかかりが生じるからと考えられる。
また、異音の発生を抑制するために、外軸および内軸の間に、動粘度が高いグリースを充填することが考えられている。しかし、グリースの動粘度が高いので、中間軸の両軸を相対移動させるときの移動抵抗が大きくなり、その結果、例えば中間軸を車両に組み込む際の作業性が悪い。すなわち、中間軸を車両に組み込む際には、中間軸の一端をステアリングシャフトの端部に連結して位置規制した状態で、中間軸の他端を操舵機構のピニオン軸に連結するために、中間軸を伸縮させている。このときに、多大な力を要し、所要の伸縮量に調整するのに手間がかかる。
そこで、この発明の目的は、異音の発生を抑制できて、しかも組み込み易い軸継手およびこれを有するステアリング装置を提供することである。
本発明の軸継手は、一端同士が互いにトルク伝達可能に嵌合され、ボールを介して軸方向に所定量相対移動可能な筒状の外軸および内軸と、内軸の他端に固定された自在継手のヨークと、外軸およびヨークの間に介在し、ヨークを外軸から離れる方向に付勢する弾性部材とを備えることを特徴とする。この発明によれば、例えば転舵のときの収縮に際して、ひっかかりに起因する衝撃を弾性部材によって緩和することができるので、異音の発生を抑制することができる。軸継手を伸長させるときに、弾性部材の付勢力を利用できるので、軸継手を容易に組み込むことができる。しかも、異音の抑制のためにグリースの動粘度を高くせずにすむので、グリースによる軸継手の伸縮抵抗を少なくでき、この点からも軸継手の組付性がよい。
また、上記弾性部材が、内軸を取り囲むコイルスプリングを含む場合がある。この場合、コイルスプリングであれば、弾性伸縮量を長く確保できるので、内軸および外軸の相対移動の広い範囲で異音の発生を抑制することができる。
また、上記ヨークと弾性部材との間に介在する中間部材が備えられ、この中間部材は、弾性部材の座となる平坦部を有する場合がある。この場合、弾性部材は、中間部材により安定して保持されるので、ひっかかりに起因する衝撃を確実に緩和することができる。また、ヨークは、弾性部材を受けるのに、中間部材を介しているので、弾性部材を直接に受けるための部分、例えば平坦部を設けずに済ますことが可能である。その結果、例えばヨークとして、端面が湾曲面で形成された鍛造品を利用することができる。
また、上記ヨークが外軸の一端に最も近づく状態にヨークを仮保持する仮保持部材を備える場合には、仮保持部材によりヨークを仮保持した状態で、軸継手を組み付けておき、その後、仮保持された状態を解除して、ヨークを弾力的に付勢して外軸から自律的に遠ざけることができる。従って、軸継手を容易に組み込むことができる。
また、本発明のステアリング装置は、操舵部材に連なるステアリングシャフトを操舵機構に連結する中間軸が備えられたステアリング装置において、上記中間軸が、上記本発明の軸継手を含むことを特徴とする。この発明によれば、本発明の軸継手の上述の効果をステアリング装置の中間軸において得ることができる。すなわち、転舵するときの中間軸の収縮に際して、ひっかかりに起因する衝撃を緩和できるので、異音の発生を抑制することができる。また、中間軸をステアリング装置に組み込むときに、弾性部材の付勢力を利用して中間軸を伸長させることができるので、中間軸を容易に組み込むことができる。
また、この発明において、上記軸継手の弾性部材の一方の端部は、外軸の一端に一体に移動できるように係止され、弾性部材の他方の端部は、ヨークに一体に移動できるように係止されていて、上記操舵部材が中立状態にあるときに、上記軸継手の弾性部材のセット長が、非拘束状態の自由長と等しい長さになる場合がある。この場合、中間軸が収縮しようとするときに加えて、中間軸が伸長しようとするときにも、ひっかかりに起因する衝撃を弾性部材によって緩和することができる。従って、操舵部材を中立状態から転舵するときに、転舵の向きに応じて中間軸が伸長または収縮するとしても、転舵の向きにかかわらず、異音の発生を抑制することができる。
以下では、この発明の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
本実施形態では、軸継手をパワーステアリング装置に適用する場合に則して説明するが、上述の軸継手を、例えば、マニュアル操舵のステアリング装置や、これ以外の装置に適用することもできる。
図1は、本発明の第1の実施形態のステアリング装置の概略構成の模式図である。図1を参照して、ステアリング装置1は、操舵部材としてのステアリングホイール2を回転自在に支持して操舵トルクを伝達するステアリングシャフト3と、ステアリングシャフト3からの操舵トルクにより車輪(図示せず)を操舵するための例えばラックアンドピニオン機構からなる操舵機構4と、ステアリングシャフト3および操舵機構4の間に設けられてこの間において回転を伝達するための軸継手としての中間軸5とを有している。
ステアリングシャフト3は、ステアリングコラム6の内部を挿通して、ステアリングコラム6により回転自在に支持されている。ステアリングコラム6は車体B0に支持されている。ステアリングシャフト3は、その軸方向に互いに相対移動可能且つトルク伝達可能に嵌合されたアッパーシャフト7およびロアーシャフト8を有する。ステアリングシャフト3の一方の端部3aであるアッパーシャフト7の端部にステアリングホイール2が連結され、他方の端部3bであるロアーシャフト8の端部に、中間軸5を介して上述の操舵機構4の入力軸9(例えば、ピニオン軸)が連結されている。中間軸5の一方の端部には、自在継手10が設けられている。中間軸5の他方の端部には、自在継手11が設けられている。ステアリングホイール2が操舵されると、その操舵トルクがステアリングシャフト3、中間軸5を介して操舵機構4の入力軸9に伝達され、これにより車輪を操舵することができる。
また、ステアリング装置1は、パワーステアリング装置として構成され、ステアリングコラム6に支持された電動モータ12により、操舵トルクに応じて操舵補助力を得られるようになっている。すなわち、ステアリング装置1は、ステアリングシャフト3に関連して設けられて操舵トルクを検出するためのトルクセンサ13と、このトルクセンサ13からの出力信号、車速信号等に基づいて操舵補助力を発生させる電動モータ12と、この電動モータ12の出力軸の回転を減速するための減速機14と、減速機14およびトルクセンサ13を収容して支持し且つ電動モータ12を支持しステアリングコラム6の一部を形成するハウジング15とを有している。減速機14は、駆動側に配置されるウォームと、従動側に配置されるウォームホイールとを含む。ウォームホイールがステアリングシャフト3の端部3bに一体移動できるように取り付けられている。
ステアリングホイール2が操作されると、操舵トルクがトルクセンサ13により検出され、このトルク検出結果および車速検出結果等に応じて電動モータ12が操舵補助力(アシスト力ともいう。)を発生する。操舵補助力は、減速機14を介してステアリングシャフト3に伝達され、ステアリングホイール2の動きとともにステアリングシャフト3から中間軸5を介して操舵機構4に伝わり、車輪が操舵される。
中間軸5は、ステアリングシャフト3の他方の端部3bと入力軸9とを互いに連結している。中間軸5は、車輪を操舵するためにステアリングホイール2に加えられる操舵トルクと、電動モータ12によるアシスト力とを、ステアリングシャフト3から操舵機構4の入力軸9へ伝達する働きをする。
図2は、図1のステアリング装置1の要部の一部断面正面図であり、主に中間軸5を図示している。図2を参照して、中間軸5は、伸縮自在シャフトとして互いに嵌合された内軸16および筒状の外軸17と、当該中間軸5の一方の端部としての外軸17の端部17bに設けられた自在継手10と、当該中間軸5の他方の端部としての内軸16の端部16bに設けられた自在継手11とを有している。自在継手10が、ステアリングシャフト3の端部3bと、外軸17の端部17bとを連結している。自在継手11は、内軸16の端部16bと、操舵機構4の入力軸9とを連結している。
内軸16および外軸17は、互いに同心に配置され、外軸17の一端17aと内軸16の一端16aとは、トルク伝達可能に互いに嵌合され、且つボール18を介して内軸16の軸方向S1に所定量相対移動できるようにされている。
また、内軸16の一端16aの外周面には、係合部としての複数のスプライン歯(図示せず)が、設けられている。また、外軸17の一端17aの内周面には、係合部として複数のスプライン歯(図示せず)が設けられている。これらのスプライン歯同士は、互いに軸方向に相対摺動可能に且つ互いに噛み合って係合することにより、内軸16と外軸17との間でトルクを伝達することができる。
内軸16および外軸17間にトルクがかかっていないときや、所定値以下のトルクがかかるときには、ボール18を介して、内軸16および外軸17間にトルクが伝達され、一方で、スプライン歯の歯面間に周方向に関して遊びが設けられている。所定値を超えて大きなトルクがかかる場合には、両軸16,17が微小量相対回転することで、スプライン歯同士が噛み合い、ボール18およびスプライン歯によりトルクが伝達される。
また、外軸17の一端17aと内軸16の一端16aとの間には、グリースが充填されている。外軸17の一端17aには、端部材としての環状のキャップ19が固定されている。このキャップ19は、外軸17と内軸16との間の嵌合部に異物が侵入することを防止し、また、嵌合部からのボール18の脱落を防止する。
自在継手10は、ステアリングシャフト3の他端3bに分離可能に結合されたヨーク20と、中間軸5の一端としての外軸17の他端17bに溶接、かしめ等によって固定されたヨーク21と、両ヨーク20,21間を連結する十字軸22とを有している。
自在継手11は、自在継手10と同様に構成されている。自在継手11は、入力軸9の端部に分離可能に結合されたヨーク20と、中間軸5の他端としての内軸16の他端16bに溶接、かしめ等によって固定されたヨーク21と、両ヨーク20,21間を連結する十字軸22とを有している。
十字軸22は、図示しないが、十字形形状の中央部に配置される胴部と、この胴部から十字形形状をなして突出する4つの軸部としてのトラニオンとを有している。各トラニオンには、それぞれ軸受が取り付けられている。
各ヨーク20,21はU字状をなし、それぞれ一対のアーム部23を有している。なお、図2には、自在継手10のヨーク20のアーム部23は一つのみが図示され、自在継手11のヨーク20のアーム部23も一つのみが図示されている。一対のアーム部23は互いに平行である。各アーム部23には、十字軸22の対応するトラニオンのための嵌合孔(図示せず)が形成されている。軸受が、嵌合孔に嵌合し、これにより嵌合孔に保持されている。軸受を介して十字軸22の対応するトラニオンが回転自在に支持されている。
図3は、図2の要部の一部断面拡大図である。図2および図3を参照して、本実施形態では、中間軸5は、弾性部材24と、中間部材25とを有している。弾性部材24は、外軸17の一端17aおよび自在継手11のヨーク21の間に介在している。中間部材25は、ヨーク21および弾性部材24の間に介在している。
弾性部材24は、コイルスプリングからなり、内軸16を取り囲んでいて、コイルの中心軸線24cが軸方向S1に平行に配置されている。コイルスプリングは、非拘束状態の自由長よりも短くなるように、弾性圧縮変形を受けた状態で、外軸17の一端17aおよび自在継手11のヨーク21の間に組み付けられている。軸方向S1についての内軸16および外軸17の相対位置にかかわらず、コイルスプリングは、ヨーク21を外軸17の一端17aから離れる方向に付勢している。
キャップ19は、弾性部材24と外軸17の端部17aとの間に介在する中間部材として機能する。キャップ19は、ヨーク21に対向する側の端面に、弾性部材24の座となる平坦部19aを有している。平坦部19aは、軸方向S1に直角に交差するような環状の平面からなり、弾性圧縮状態の弾性部材24に接してこれを受けている。
中間部材25は、内軸16を取り囲む環状部材からなる。中間部材25は、一方の端面に弾性部材24の座となる平坦部25aを有する。平坦部25aは、軸方向S1に直角に交差するような環状の平面からなる。平坦部25aは、弾性圧縮状態の弾性部材24に接してこれを受けている。また、中間部材25は、他方の端面にヨーク21の端部21aに接する当接部25bを有する。当接部25bは、ヨーク21に少なくとも3箇所以上の互いに離隔した部位で接する形状に形成されていて、ヨーク21によって安定して受けられている。中間部材25が弾性部材24の付勢力を受けることにより、当接部25bがヨーク21に接している。
本実施形態では、中間軸5がトルクを受けた状態で、中間軸5が収縮するように内軸16および外軸17が相対移動しようとするときには、弾性部材24の弾性付勢力により、、内軸16および外軸17のひっかかりに起因する衝撃が緩和されて、その結果、異音の発生が抑制される。
本実施形態の中間軸5は、中間軸5が縮むときに異音が生じ易いステアリング装置1に好適である。なお、異音が発生し易い状況は、自動車の車種やこれに対応するステアリング装置の機種に応じて異なるので、後述するように弾性部材24の弾性付勢力を異ならせてもよい。
図4は、図2に示す中間軸5の組込み途中の状態を示す正面図である。図4を参照して、本実施形態の中間軸5は、自在継手11のヨーク21を仮保持状態に仮保持する仮保持部材26を有している。仮保持状態は、自在継手11のヨーク21が外軸17の一端17aに最も近づいた状態であり、このとき仮保持部材26は、弾性部材24の付勢力に抗して、ヨーク21が外軸17の一端17bから遠ざかることを阻止する。仮保持部材26は、図示しないがステアリング装置1への組み込み前の単品の中間軸5、または、組み込みの途中状態(図4に示す状態)にある中間軸5に取り付けられていて、中間軸5がステアリング装置1に組み付けられた後に、中間軸5から取り外されるようになっている。
仮保持部材26は、外軸17に固定される第1の部分26aと、ヨーク21のアーム部23に係止される第2の部分26bと、第1の部分26aおよび第2の部分26bを接続する第3の部分26cとを有している。仮保持部材26は、弾性変形可能な例えば合成樹脂部材からなり、その弾性変形を利用して、第2の部分26bをヨーク21のアーム部23に対して容易に着脱することができる。
例えば、第1の部分26aを外軸17に固定し、且つ第2の部分26bをヨーク21に係止することにより、仮保持状態を達成することができる。また、第2の部分26bをヨーク21から離脱させることで、仮保持状態を解除することができる。
図1と図4を参照して、ステアリング装置1への中間軸5の組み込みは、以下のように行われる。すなわち、ステアリングシャフト3と中間軸5と操舵機構4とは、組み込み前には互いに分離している。先ず、ステアリングシャフト3が、ステアリングコラム6を介して車体B0に取り付けられ、これとともに、操舵機構4が車体B0に取り付けられる。車体B0に取り付けられたステアリングシャフト3の端部3bに、中間軸5の自在継手10のヨーク20が取り付けられる。このとき、中間軸5の自在継手11のヨーク21は、仮保持状態である。図4には、この状態が図示されている。次に、仮保持状態が解除される。これに伴い、中間軸5は、弾性部材24の付勢力により、自律的に所定量伸びる。必要に応じて、内軸16と外軸17とを軸方向S1に所定量で相対移動させることより、中間軸5の両端の自在継手10,11の十字軸22の中心間距離を所定長さに調節する。図2を参照して、自在継手11のヨーク20と、操舵機構4の入力軸9とを連結する。
このように本実施形態では、軸継手としての中間軸5は、一端16a,17a同士が互いにトルク伝達可能に嵌合され、ボール18を介して軸方向S1に所定量相対移動可能な筒状の外軸17および内軸16を備え、内軸16の他端16bに固定された自在継手11のヨーク21を備え、外軸17およびヨーク21の間に介在し、自在継手11のヨーク21を外軸17から離れる方向に付勢する弾性部材24を備えるようにしている。
本実施形態によれば、転舵のときの収縮に際して、ひっかかりに起因する衝撃を弾性部材24によって緩和することができるので、異音の発生を抑制することができる。中間軸5を伸長させるときに、弾性部材24の付勢力を利用できるので、中間軸5を容易に組み込むことができる。しかも、異音の抑制のためにグリースの動粘度を高くせずにすむので、グリースによる中間軸5の伸縮抵抗を少なくでき、この点からも中間軸5の組付性がよい。
また、弾性部材24として、内軸16を取り囲むコイルスプリングを用いるようにしている。コイルスプリングであれば、弾性伸縮量を長く確保できるので、内軸16および外軸17の相対移動の広い範囲で異音の発生を抑制することができる。
また、本実施形態では、自在継手11のヨーク21と弾性部材24との間に介在する中間部材25が、弾性部材24の座となる平坦部25aを有するようにしている。この場合、弾性部材24は、中間部材25により安定して保持されるので、ひっかかりに起因する衝撃を確実に緩和することができる。また、ヨーク21は、弾性部材24を受けるのに、中間部材25を介しているので、弾性部材24を直接に受けるための部分、例えば平坦部を設けずに済ますことが可能である。その結果、例えばヨーク21として、端面が湾曲面で形成された鍛造品を利用することができる。
また、本実施形態では、自在継手11のヨーク21が外軸17の一端17aに最も近づく状態に、ヨーク21を仮保持する仮保持部材26を備えている。この場合、仮保持部材26によりヨーク21を仮保持した状態で、中間軸5を組み付けておき、その後、仮保持された状態を解除して、ヨーク21を弾力的に付勢して外軸17から自律的に遠ざけることができる。従って、ステアリング装置1に中間軸5を容易に組み込むことができる。
また、本実施形態のステアリング装置1は、操舵部材としてのステアリングホイール2に連なるステアリングシャフト3を操舵機構4に連結する本実施形態の中間軸5が備えられている。これにより、本実施形態の中間軸5による上述の効果をステアリング装置1において得ることができる。すなわち、転舵するときの中間軸5の収縮に際して、ひっかかりに起因する衝撃を緩和できるので、異音の発生を抑制することができる。また、中間軸5をステアリング装置1に組み込むときに、弾性部材24の付勢力を利用して中間軸5を伸長させることができるので、中間軸5を容易に組み込むことができる。
ところで、従来の電動パワーステアリング装置では、転舵のための大きなトルクが中間軸にかかるときに、異音が生じることがある。
これに対して、本実施形態のステアリング装置1では、上述の弾性部材24を備えた中間軸5が、ステアリングホイール2に連なるステアリングシャフト3と操舵機構4との間に介在し、電動モータ12によるアシスト力を伝達するようにしている。上述のように、異音が生じ易い傾向にあるアシスト力がかかるときであっても、弾性部材24を用いて、内軸16および外軸17の異音の発生を抑制することができる。
また、本実施形態について、以下のような変形例を考えることができる。以下の説明では、上述の実施形態と異なる点を中心に説明し、同様の構成については同じ符号を付して説明を省略する。
図5は、本発明の第2の実施形態の中間軸5の要部の一部断面図である。図5を参照して、第2実施形態では、弾性部材24の一方の端24aは、外軸17の一端17aに一体に移動できるように固定部材でありかつ中間部材としてのキャップ19を介して外軸17に係止されている。具体的には、弾性部材24の端部24aが、キャップ19内に埋設されて固定されている。キャップ19が、外軸17の一端17aに固定されている。
弾性部材24の他方の端部24bは、自在継手11のヨーク21に一体に移動できるように、固定部材としての中間部材25を介してヨーク21に係止されている。すなわち、弾性部材24の端部24bが、中間部材25に埋設されて固定され、この中間部材25がヨーク21に固定されている。
また、中間軸5の自在継手10,11の十字軸22の中心間距離が後述する設計芯間距離を実現しているときに、弾性部材24のセット長L1が、非拘束状態の弾性部材24の自由長と等しい長さになるようにされている。
自在継手10,11の十字軸22の中心間距離が設計芯間距離よりも短くなり、かつヨーク21が外軸17の一端17aに近づく向きに、内軸16および外軸17が相対移動しようとするときには、弾性部材24は、ヨーク21が外軸17の一端17aから遠ざかる向きに弾性付勢力を発生させる。
また、自在継手10,11の十字軸22の中心間距離が設計芯間距離よりも長くなり、かつヨーク21が外軸17の一端17aから遠ざかる向き、内軸16および外軸17が相対移動するときには、弾性部材24は、ヨーク21が外軸17の一端17aに近づく向きに弾性付勢力を発生させる。
従って、上述したような両軸16,17のひっかかりに起因する衝撃が緩和され、異音の発生が抑制される。本実施形態の中間軸5は、両軸16,17の伸縮の両方の向きの相対移動時にともに、異音が発生しやすい機種に適用するのが、効果的である。
ここで、上述の設計芯間距離は、中間軸5の両端の自在継手10,11の十字軸22の中心位置同士の距離であって、予め定めた値である。この予め定めた値は、車両が標準的な運転状態とされ、且つステアリングホイールが操舵力を受けずに静的に釣り合った状態とされて直進するときの値に相当する。このときには、例えば、内軸16と外軸17との相対移動量のとり得る範囲の中間値、例えば中央値となるように、内軸16および外軸17が位置していて、かつ、ステアリングホイール2が中立状態(車両が直進するときのステアリングホイールの状態)にある。
セット長L1は、中間軸5に組み付けられた状態での弾性部材24の長さである。非拘束状態の弾性部材24の自由長としては、当該弾性部材24が、弾性圧縮変形を受けず且つ弾性引っ張り変形を受けない自由状態のときの、弾性部材24の長さである。
また、弾性部材24の長さとしては、中間軸に組み込まれたときに内軸16の軸方向S1に沿って測ったときの弾性部材24の端部24a,24b同士の間の長さである。なお、弾性部材24の長さとしては、弾性部材24の一部となる弾性変形可能な部分の長さ、例えばキャップ19と中間部材25との間にある部分の長さであってもよく、図5には、この場合のセット長L1が図示されている。
本実施形態では、軸継手としての中間軸5の弾性部材24の一方の端部24aは、外軸17の一端17aに一体に移動できるように係止され、弾性部材24の他方の端部24bは、ヨーク21に一体に移動できるように係止されていて、操舵部材としてのステアリングホイール2が中立状態にあるときに、中間軸5の弾性部材24のセット長が、非拘束状態の自由長と等しい長さになるようにされている。
これにより、中間軸5が収縮しようとするときに加えて、中間軸5が伸長しようとするときにおいても、ひっかかりに起因する衝撃を弾性部材24によって緩和することができる。従って、ステアリングホイール2を中立状態から転舵するときに、転舵の向きに応じて中間軸5が伸長または収縮するとしても、転舵の向きにかかわらず、異音の発生を抑制することができる。しかも、ステアリング装置1に中間軸5を容易に組み込むことができる。
また、図2と図3を参照して、第1の実施形態において、内軸16および外軸17が相対移動範囲の一部のみで、弾性部材24の弾性付勢力を受けるようにしてもよい。このような場合にも、異音の発生を抑制する効果を、部分的に得ることができる。この場合、弾性部材24は、ヨーク21および外軸17のいずれか一方に係止するのが好ましい。
また、第1の実施形態において、中間部材25は、内軸16の他端16bに受けられてもよく、この場合、弾性部材24は、中間部材25および内軸16の他端16bを介して、自在継手11のヨーク21に受けられる。また、中間部材25が廃止され、ヨーク21の端部21aが直接に弾性部材24の端部24bを受けてもよい。また、外軸17の一端17aが弾性部材24の端部24aを直接に受けてもよい。
また、図4を参照して、仮保持部材26の少なくとも一部が、組込み後の中間軸5に残されていてもよい。また、仮保持部材26を廃止することも考えられる。
また、図5を参照して、第2の実施形態において、中間部材25は、内軸16の他端16bに固定されてもよく、この場合、弾性部材24は、中間部材25および内軸16の他端16bを介して、自在継手11のヨーク21に固定される。また、中間部材25が廃止され、ヨーク21の端部21aが弾性部材24の端部24bを直接に係止してもよい。また、外軸17の一端17aが弾性部材24の端部24aを直接に係止してもよい。また、設計芯間距離が実現されていないときに、弾性部材24のセット長が、その自由長になるようにすることも考えられる。
また、上述の各実施形態において、内軸16および外軸17の急激な相対移動を抑制するための弾性部材としては、コイルスプリングの他、ヨーク21と外軸17の一端17aとの間に介在するゴムや硬質スポンジ等の弾性を有する弾性体からなる筒状部材を用いることも考えられる。
また、上述の各実施形態では、外軸17が、内軸16よりもステアリングホイール2寄りに配置されていたが、逆に、内軸16が、外軸17よりもステアリングホイール2寄りに配置される場合もある。その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
本発明の第1の実施形態のステアリング装置の概略構成の模式図である。 図1のステアリング装置の要部の一部断面正面図である。 図2の要部の一部断面拡大図である。 図1に示すステアリング装置への中間軸の組み込み途中の状態を示す正面図である。 本発明の第2の実施形態のステアリング装置の要部の一部断面正面図である。
符号の説明
1…ステアリング装置、2…ステアリングホイール(操舵部材)、3…ステアリングシャフト、4…操舵機構、5…中間軸(軸継手)、11…自在継手、16…内軸、16a…(内軸の)一端、16b…(内軸の)他端、17…外軸、17a…(外軸の)一端、18…ボール、21…ヨーク、24…弾性部材(コイルスプリング)、24a…端部(弾性部材の一方の端部)、24b…端部(弾性部材の他方の端部)、25…中間部材、25a…平坦部、26…仮保持部材、L1…弾性部材のセット長、S1…軸方向

Claims (6)

  1. 一端同士が互いにトルク伝達可能に嵌合され、ボールを介して軸方向に所定量相対移動可能な筒状の外軸および内軸と、
    内軸の他端に固定された自在継手のヨークと、
    外軸およびヨークの間に介在し、ヨークを外軸から離れる方向に付勢する弾性部材とを備えることを特徴とする軸継手。
  2. 請求項1において、
    上記弾性部材は、内軸を取り囲むコイルスプリングを含むことを特徴とする軸継手。
  3. 請求項1または2において、
    上記ヨークと弾性部材との間に介在する中間部材が備えられ、この中間部材は、弾性部材の座となる平坦部を有することを特徴とする軸継手。
  4. 請求項1から3の何れか1項において、
    上記ヨークが外軸の一端に最も近づく状態に、ヨークを仮保持する仮保持部材を備えることを特徴とする軸継手。
  5. 操舵部材に連なるステアリングシャフトを操舵機構に連結する中間軸が備えられたステアリング装置において、
    上記中間軸が、上記請求項1から3の何れか1項に記載の軸継手を含むことを特徴とするステアリング装置。
  6. 請求項5において、
    上記軸継手の弾性部材の一方の端部は、外軸の一端に一体に移動できるように係止され、弾性部材の他方の端部は、ヨークに一体に移動できるように係止されていて、
    上記操舵部材が中立状態にあるときに、上記軸継手の弾性部材のセット長が、非拘束状態の自由長と等しい長さになることを特徴とするステアリング装置。
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