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JP2008190752A - 高周波加熱装置 - Google Patents

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JP2008190752A
JP2008190752A JP2007023977A JP2007023977A JP2008190752A JP 2008190752 A JP2008190752 A JP 2008190752A JP 2007023977 A JP2007023977 A JP 2007023977A JP 2007023977 A JP2007023977 A JP 2007023977A JP 2008190752 A JP2008190752 A JP 2008190752A
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JP2007023977A
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Shigeyuki Nagata
滋之 永田
Hisao Isaka
久夫 井坂
Kenichi Tamura
憲一 田村
Kyoko Hattori
杏子 服部
Akira Morii
彰 森井
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Mitsubishi Electric Corp
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Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

【課題】熱ムラ解消と加熱時間短縮との両立を可能とする高周波加熱装置を得る。
【解決手段】高周波加熱装置100は、加熱室3と、アンテナ室13と、高周波発振器(マグネトロン)10と、導波管8と、アンテナ室13の内部に電界放出部分11bが配置されたアンテナ11と、アンテナ11を回転するモータ12とを有している。高周波発振器10をONして加熱を開始した後、一定時間である第一段加熱時間が経過するまでは、アンテナ11は所定の初期アンテナ角度に停止したままであって、第一段加熱時間が経過したところで、アンテナ11は回転を開始する。前記初期アンテナ角度は、アンテナ11の中央部の上方に強い加熱分布が形成される回転角度、あるいは、単位時間当たりの温度上昇率が最大になる回転角度である。
【選択図】図2

Description

本発明は高周波加熱装置、特に、高周波を利用して食品加熱する高周波加熱装置に関するものである。
従来の高周波加熱装置では、負荷となる食品の加熱ムラ(最高温度部分と最低温度部分の温度差)を解消することが重要である。このための構造として、負荷自体を回転させ、負荷で発生される発生熱エネルギーを平準化するターンテーブル方式や、高周波を放射するアンテナを回転させることで、同様に負荷で発生される熱エネルギーを平準化する回転アンテナ方式を採用していた。
また、加熱時間短縮も重要である。一般家庭に供されている高周波加熱装置を例に取れば、朝の忙しい時間帯での使用においては、使用者の利便性を図るには1秒でも加熱時間を短縮する必要がある。
さらに市販向けの高周波加熱装置ではほぼ制限電力最大となる100V、14A(1400W)程度で常時運転されるため、加熱時間の短縮は、そのまま省エネにも寄与することになる。
そこで、導波管内にマイクロ波検知装置を設け、検知信号に応じて回転アンテナを加熱効率の最適な回転角度に停止させることで、加熱時間の短縮を図る構成とする発明が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−157963号公報(第1―3頁、第1図)
しかしながら、特許文献1に開示された発明は、マグネトロンから発振したマイクロ波の反射係数Γを求め、この反射係数Γが最小になる位置に回転アンテナを停止するものであるため、実際に加熱される負荷の温度分布とは相違することがあり、結果として、加熱ムラが解消しないという問題があった。
例えば、庫内中央に置かれた茶碗一杯、ミルク一杯などの小負荷に対しては、最も効率的に高周波を吸収する状態とは言えないため、最適な効率で加熱されているとは言えない傾向があった。そこで、効率的な庫内中心部への電界集中を行うと、今度は、食品内部での加熱ムラが大きくなる傾向があった。
すなわち、加熱ムラ解消と加熱時間短縮は二律背反とも言える課題であって、その解決が待望されていた。
本発明は、前記問題を解決するためになされたもので、加熱ムラ解消と加熱時間短縮との両立を可能とする高周波加熱装置を得ることを目的とする。
本発明に係る高周波加熱装置は、被加熱物を収納する加熱室と、
該加熱室に、高周波を透過する誘電体板を介して接続されたアンテナ室と、
高周波を発生する高周波発振器と、
該高周波発振器が発振した高周波を前記アンテナ室に伝播する導波管と、
回転自在に配置され、前記アンテナ室の内部に電界放出部分が配置されたアンテナと、
該アンテナを回転させると共に任意の回転角度で停止させるモータと、
該モータの回転または停止を制御する制御装置と、
を有し、
前記制御装置が、加熱開始から一定時間の間、前記アンテナが所定の初期アンテナ角度を維持するように前記モータを停止させ、当該一定時間が経過した後、前記モータを回転させることを特徴としている。
本発明に係る高周波加熱装置は、制御装置が、加熱開始から一定時間の間、アンテナが所定の初期アンテナ角度を維持するようにモータを停止させ、当該一定時間が経過した後、モータを回転させることを特徴としているから、加熱開始から一定時間の間(以下、「第一段階加熱時間」と称す場合がある)において、加熱室の特定位置に電界を集中させ、当該位置における負荷(食品)の温度を上昇させ、その後、アンテナを回転させることによって、負荷(食品)の温度平準化を行うことによって、加熱速度の向上、ひいては加熱効率の向上と加熱ムラ解消の両立を実現することができる。
特に、初期アンテナ角度を、第一段階加熱時間においてアンテナを加熱室中心部に電界が集中するような角度にしておけば、食品の置かれる加熱室内中心部のベースとなる温度が上昇するから、茶碗一杯、ミルク一杯といった小負荷の場合には、加熱速度向上を第一優先とした運転となり、一方、容積の大きな負荷や平面方向に広い負荷などの場合には、加熱ムラを極力低減することが可能となる。
さらに、ターンテーブルやアンテナなどの庫内電界分布を変化させる手段を停止した状態での運転は、ともすると局所加熱や高周波発振機の発熱を促してしまい、製品の寿命を低下させる一因ともなりうるが、本発明では寿命低下の可能性を抑制することも可能である。
[実施の形態1]
図1〜図3は本発明の実施形態1に係る高周波加熱装置を模式的に示すものであって、図1は斜視図、図2は一部(アンテナ室周辺)の断面図、図3は一部(アンテナ室)の上面図である。
図1において、高周波加熱装置100は、被加熱物を収納する加熱室3と、加熱室3に、高周波を透過する誘電体板7を介して接続されたアンテナ室13と、高周波を発生する高周波発振器(マグネトロン)10と、高周波発振器10が発振した高周波をアンテナ室13に伝播する導波管8と、回転自在に配置され、アンテナ室13の内部に電界放出部分11bが配置されたアンテナ11と、アンテナ11を回転させると共に任意の回転角度で停止させるモータ12と、モータ12の回転または停止を制御する図示しない制御装置と、を有している。
(本体)
図1において、本体1の中には加熱室3があり、ドア4を開き、被加熱物2を加熱室3内に収納する。ドア4を閉め、被加熱物2を加熱すべく、設定入力手段である操作パネル6にて加熱開始や加熱時間の設定、目標加熱温度の設定などの入力操作を行う。ドア4にはパンチングメタルとガラスなどで構成される視認窓5が設けられ、加熱室3内の被加熱物2の調理状態を確認することが可能である。
(誘電体板)
図2において、加熱室3内の底面には高周波を透過する誘電体板7が設置されているから、誘電体板7の下部から上部に向けて高周波を放射すれば、誘電体板7の上に載置された被加熱物(食品)2は加熱されることになる。
(アンテナ)
誘電体板7の下には加熱室2内への高周波を効果的に伝播するアンテナ11が設置されている。アンテナ11は電界放射を目的としており、アルミなどの良導体で製造され、中空であるアンテナシャフト部11aと、アンテナシャフト部11aの先端にアンテナ平板部(電界放出部分に同じ)11bとを具備している。なお、アンテナシャフト部11aとアンテナ平板部11bとは、別個に製造された後接続されたものであっても、最初から一体的に製造されたものであってもよい。
図3において、アンテナ室13内の略中心部にアンテナ11が設置されている。アンテナ平板部11b上にアンテナ開口部11cが設けられている。
アンテナ開口部11cは、例えばスロットアンテナと称され、伝播される高周波の波長の1/4あるいは1/2程度の開口部を設けることで、効果的に高周波を放出する構造を有しているものもある。
また、単純にアンテナシャフト部11a周辺から放出される高周波をアンテナ11上部、すなわち被加熱物2に効果的に放射するために、アンテナ平板部11b上のうち、アンテナシャフト部11aに近い部分に開口を設けたものもある。
(導波管板)
高周波の発振源である高周波発振器(マグネトロン)10は、一般家庭などで用いられるものでは、周波数約2450MHzのマイクロ波を発振するものである。そして、発振されたマイクロ波は導波管8を介し、アンテナ11へ伝播する構造となっている。
(アンテナの回転)
アンテナ11はアンテナ室13内で回転することにより、アンテナ11の表面から伝播するマイクロ波の強弱や、加熱室2内に起こる定在波によるマイクロ波の強弱による影響を極力排除し、アンテナ11の上部に位置する被加熱物2の加熱を平準化する、ひいては加熱ムラを抑制する効果を持つ。
アンテナ11の回転はモータ12によって行われる。モータシャフト12aは、中空で構成されているアンテナシャフト11aに差し込まれることで接続される。
(回転角度検知手段)
また、モータシャフト12aには、シャフトカム12bが設置され、シャフトカム12bは回転に応じて、一定角度ごとに、回転角度検知手段15であるマイクロスイッチを押す構造となっている。すなわち、回転角度検知手段15に入力があるときは、アンテナ11の回転角度(位相に同じ)がある特定角度であることを検知したことになる。また、モータ12の回転数に応じて、回転角度検知手段15の前記検知信号の入力後の経過時間により、現在の回転角度(位相)を検知することも可能である。
なお、回転角度検知手段15は図2ではマイクロスイッチを例として挙げているが、例えば光ピックアップのような光学装置を利用したり、磁性体や誘電体などが近づいた場合に、磁界強度や静電容量を検知する磁界センサや電界センサを用いても構成可能である。また更に、モータ12自体に回転角度検知機能を持たせたものを採用してもよい。さらに、モータ12としてステッピングモータを用いてもよい。
よって、検知された回転角度は、制御装置(図示せず)に送信されることにより、現在のアンテナ11の回転角度(位相)の検知および制御に利用をすることが可能となる。
(温度検知手段)
加熱室3に、被加熱物2や誘電体板7の温度を計測する温度検知手段9が設置されている。温度検知手段は、たとえば、赤外線センサなどを利用するものであるから、非接触で被加熱物2の温度を計測することが可能である。
また、高周波発振器10には、この温度を計測する発振器温度検知手段14が設置されている。発振器温度検知手段14はサーミスタなどで構成され、高周波発振器10の発熱状態を検知することができる。
高周波加熱装置10では、高周波の反射により、高周波発振器10の自己発熱が起こるため、高周波発振器10の温度上昇をモニタリングし、発熱が大きい場合には高周波発振器10を強制停止するなどの保護策にも利用できる。
(加熱分布)
図4は本発明の実施形態1に係る高周波加熱装置における加熱分布を模式的に示す上面図であって、(a)はアンテナを回転した場合、(b)〜(j)はアンテナを45°ごとに停止した場合である。なお、説明の便宜上、図4の(b)における回転角度を「0°」とし、このとき、アンテナ11の12時の位置(図中、最上部)に目印として「黒三角」を描いている。また、図4に示す斜線部は、誘電体板7の上に、仮想の平板負荷(図示せず)を置き、高周波発振器10を出力200W、24秒間発振した際に、40℃以上温度上昇した部分(昇温の大きな部分、以下「昇温大部分20」と称す)である。
(アンテナ回転時の加熱分布)
図4(a)は、便宜的にアンテナ11の角度が0°で停止した図(図4の(b)に同じ)となっているが、昇温大部分20はアンテナ11を回転させた場合の例である。すなわち、中央を除く全域にわたり満遍なく昇温されており、中心部の加熱が相対的に弱いが、大きな被加熱物2を均一に加熱する性能に優れていることがわかる。
ところで、図中、アンテナ11の径は160mm程度であり、一般家庭の加熱対象として置かれる比較的小さな被加熱物2、すなわちコップや茶碗などの径は60mm〜100mm程度であるため、特に小さな被加熱物2、たとえば、コップや茶碗などは、アンテナ11を回転させるだけでは、効率的に加熱されないことになる。
(アンテナ停止時の加熱分布)
図4(b)〜(j)は、0°、45°・・・315°とそれぞれ45°ピッチでアンテナ11を停止した場合の加熱分布である。かかる図に示す昇温大部分20(斜線部)の分布状況より明らかなように、停止角度によって加熱室3内の中央を加熱したり、加熱室3内の端部を加熱したりする傾向がさまざまである。
特に注目すべきは図4(h)であり、被加熱物2の置かれる加熱室3の中央部に強い加熱分布を示している。したがって、かかる状態(270°に停止した状態)において加熱すると、特に小さな被加熱物2、たとえば、コップや茶碗などに関しては加熱時間短縮、すなわち消費電力低減に寄与することになる。また、大きな負荷においては、結果として加熱室3の中心部を覆うように確実に置かれるため、この場合も加熱時間短縮の効果が見込める。
(初期アンテナ角度、第一段加熱時間)
そこで、アンテナ11の停止角度270°を「初期アンテナ角度(X=270°)」とし、加熱を開始して一定時間(以下「第一段加熱時間A1」と称す)が経過するまでは、アンテナ11を初期アンテナ角度(270°)に停止する加熱状態を初期状態とし、第一段加熱時間A1が経過したところで、加熱ムラ低減を図るために、アンテナ11の回転をスタートさせる。
すなわち、かかるアンテナ11の停止および回転によって、加熱時間短縮と加熱ムラ平準化との両立に成功したのが本発明である。
なお、以上は、初期アンテナ角度が270°である場合を例示しているが、本発明はこれに限定するものではなく、アンテナ11の形状や加熱室3の寸法によって、その最適値は変動し、一義的に特定されるものではない。
(高周波加熱装置の制御要領)
図5は本発明の実施形態1に係る高周波加熱装置の制御要領を説明するフローチャートであって、アンテナ11の回転/停止と高周波発振器10の起動/停止(ON/OFF)に関わるものである。なお、各工程(ステップ)を「S」と略記するため、第1工程、第2工程・・・を、それぞれ「S1、S2・・・」と記載する。
図5において、
(S1)調理がスタートされると、アンテナ11が回転され、
(S2)アンテナ11の回転角度(D1)が初期アンテナ角度(X、本実施例では270°に設定されている)になったところで停止される。
(S3)その後、高周波発振器10がONされ、被加熱物2へ高周波が照射される。
(S4)そして、被加熱物2の温度(Temp1)は温度検知手段9によって常にモニタリングされているから、あらかじめ目標温度として設定された温度B1(℃)と比較され、未満(Temp1≦B1)の場合には高周波発振器10の温度をモニタリングを開始し、超えた(Temp1>B1)場合にはアンテナ回転を開始する。
(S5)被加熱物2の温度(Temp1)がB1(℃)を超えない場合には、高周波発振を継続するが、発振器温度検知手段14にて高周波発振器10の温度(Temp2)をモニタリングする。高周波発振器10の温度(Temp2)があらかじめ目標温度として設定された温度C1(℃)と比較され、未満(Temp2≦C1)の場合には、加熱継続時間(Time1)を判断し、超えた(Temp2>C1)場合にはアンテナ回転を開始する。
(S6)あらかじめ加熱を開始してからアンテナ11の回転を停止するまでの時間(第一段加熱時間A1に同じ)が設定されている場合には、加熱を開始してからの経過時間(Time1)が第一段加熱時間A1を超えていないか判断し、未満(Time1≦A1)の場合には、第4工程(S4)に戻り、超えた(Time1>A1)場合にはアンテナ回転を開始する。
(S7)そして、被加熱物2の温度が設定された温度を超えた(Temp1>B1)場合、高周波発振器10の温度が設定された温度を超えた(Temp2>C1)場合、加熱を開始してからの経過時間が第一段加熱時間A1を超えた(Time1>A1)場合には、アンテナ回転を開始する。
したがって、 高周波発振器10の自己発熱が大きくなる前にアンテナ11は回転され、同時に高周波発振器10以外の箇所への局所加熱が防止される。
(S8〜S10)さらに、設定入力手段6である操作パネルから、操作者によって加熱時間(S8)や被加熱物2の目標温度(B2)が設定された場合には、加熱を開始してからの経過時間(Time1)と加熱時間(S8)とを比較し、前者が後者を超えた場合(S8)、また、被加熱物2の温度(Temp1)と目標温度(B2)とを比較して、前者が後者を超えた場合(S9)には、それぞれ高周波発振器10を停止する(OFFする、S10)。
(S11,S12)その後、アンテナ11を初期アンテナ角度(X=270)の位置に戻し(S11、S12)、調理を終了する。
なお、第1工程および第2工程(S1、S2)または第11工程および第12工程(S11、S12)は、いずれか片方のみシーケンスに加えるようにしてもよい。
なお、以上は、第7工程(S7)に移行するまでは、アンテナ11を完全に停止(固定)していたが、本発明はアンテナ11を完全な停止に固定するものに限定するものではなく、第一段加熱時間A1内であっても、アンテナ11の停止および回転を特定の割合で実施してもよい。これにより、第一段加熱時間A1内における加熱室3の中央部への集中加熱割合を緩和するよう運転することが可能になる。
(アンテナの停止および回転の効果)
上記構成により、本発明の高周波加熱装置100では、加熱室3内の中央に設置された被加熱物2を効率的に加熱することが可能となり、加熱時間の短縮、ひいては消費電力の低減効果をもたらすことが可能となる。また、加熱初期に一定時間だけアンテナ11の回転を停止し、その後にアンテナ11を回転させることで、加熱ムラの平準化も可能となる。よって、二律背反とされている加熱時間の短縮と加熱ムラ平準化の両立が可能となる。
さらに、アンテナ停止からアンテナ回転へ移行するタイミングは、被加熱物2の仕上がりに大きく寄与し、被加熱物温度や加熱時間を保証し、さらに、高周波発振器の温度を参照することによって、高周波発振器などの寿命を確保することになる。よって、高周波加熱装置100では装置の利便性と被加熱物の品質の両方が保証される。
[実施の形態2]
(高周波加熱装置の制御要領)
図6は本発明の実施形態2に係る高周波加熱装置の制御要領を説明するフローチャートであって、初期アンテナ角度を特定するシーケンスを示すものである。なお、当該制御要領を実行する高周波加熱装置(図示しない)は実施の形態1における高周波加熱装置100に同じであるから、説明を省略する。
図6に示すシーケンスは、使用者の嗜好に基づき、使用頻度が高い被加熱物2を対象に、アンテナ11の初期アンテナ角度を特定する点において、初期アンテナ角度をあらかじめ設定しておく実施の形態1(図5参照)と相違する。
(S13)高周波発振器10をONし、
(S14、S15)アンテナ11の回転角度(D2)を一定の位置に停止する。たとえば、ΔD=45°として、一巡目にはD2=0°、二巡目にはD2=ΔD、三巡目にはD2=2×ΔD、四巡目以降同様に停止する。そして、回転角度(D2)が360°を超えた(D2≧360°)場合には、高周波発信器10を停止し、回転角度(D2)が360°未満(D2<360°)の場合には、以下の温度検知を実行する。
(S16〜S19)アンテナ11が回転角度(D2)で停止している間の温度上昇率を検知する。すなわち、一定時間が経過する前後における温度(Temp3a、Temp3b)を、温度検知手段9にて検知し、その温度差分(ΔTemp=Temp3b−Temp3a)を「負荷温度上昇率」とする。なお、それぞれの回転角度(D2)において前記一定時間(ΔTime)が相違する場合には、単位時間当たりの温度差分((Temp3b−Temp3a)/ΔTime)を「負荷温度上昇率」とする。
(S20〜S21)そこで、第15工程〜第20工程(S15〜S20)を各回転角度(D2)ごとに繰り返し、この間で、負荷温度上昇率が最も大きい値を示した回転角度(D2)を「初期アンテナ角度」として記憶する。
(S22、S23)そして、初期アンテナ角度を特定した後に、高周波発振器10をOFFし、特定した初期アンテナ角度を加熱初期状態におけるアンテナ停止角度として設定する。以後、設定されて初期アンテナ角度は「運転時の初期アンテナ角度=X」として、図5に示すフローチャートの「X」に代入され、加熱効率のよい初期アンテナ角度として利用される。
よって、実施の形態2においては、初期アンテナ角度があらかじめ設定される実施の形態1に示す高周波加熱装置100と同様に、二律背反とされている加熱時間の短縮と加熱ムラ平準化の両立が可能になると共に、使用頻度が高い被加熱物2を対象にした初期アンテナ角度が特定されるため、加熱時間の短縮と加熱ムラ平準化の両立がさらに促進されることになる。
以上より、本発明の高周波加熱装置は、アンテナが加熱初期に停止した後で回転を開始するため、加熱時間の短縮と加熱ムラ平準化の両立が可能になることから、家庭用および業務用の各種高周波加熱装置に広く利用することができる。
本発明の実施形態1に係る高周波加熱装置を模式的に示す斜視図。 本発明の実施形態1に係る高周波加熱装置のアンテナ室周辺の断面図。 本発明の実施形態1に係る高周波加熱装置のアンテナ室の上面図。 本発明の実施形態1に係る高周波加熱装置における加熱分布を示す上面図。 本発明の実施形態1に係る高周波加熱装置の制御要領を示すフローチャート。 本発明の実施形態2に係る高周波加熱装置の制御要領を示すフローチャート。
符号の説明
1:本体、2:被加熱物、3:加熱室、4:ドア、5:視認窓、6:設定入力手段(操作パネル)、7:誘電体板、8:導波管、9:温度検知手段、10:高周波発振器(マグネトロン)、11:アンテナ、11a:アンテナシャフト部、11b:アンテナ平板部、11c:アンテナ開口部、12:モータ、12a:モータ、12b:シャフトカム、13:アンテナ室、14:発振器温度検知手段、15:回転角度検知手段。

Claims (13)

  1. 被加熱物を収納する加熱室と、
    該加熱室に、高周波を透過する誘電体板を介して接続されたアンテナ室と、
    高周波を発生する高周波発振器と、
    該高周波発振器が発振した高周波を前記アンテナ室に伝播する導波管と、
    回転自在に配置され、前記アンテナ室の内部に電界放出部分が配置されたアンテナと、
    該アンテナを回転させると共に任意の回転角度で停止させるモータと、
    該モータの回転または停止を制御する制御装置と、
    を有し、
    前記制御装置が、加熱開始から一定時間の間、前記アンテナが所定の初期アンテナ角度を維持するように前記モータを停止させ、当該一定時間が経過した後、前記モータを回転させることを特徴とした高周波加熱装置。
  2. 被加熱物を収納する加熱室と、
    該加熱室に、高周波を透過する誘電体板を介して接続されたアンテナ室と、
    高周波を発生する高周波発振器と、
    該高周波発振器が発振した高周波を前記アンテナ室に伝播する導波管と、
    回転自在に配置され、前記アンテナ室の内部に電界放出部分が配置されたアンテナと、
    該アンテナを回転させると共に任意の回転角度で停止させるモータと、
    該モータの回転または停止を制御する制御装置と、
    を有し、
    前記制御装置が、加熱開始から一定時間の間において、前記アンテナが所定の初期アンテナ角度を維持するように前記モータを停止している時間が、前記モータが回転している時間に対して所定の比率になるように、前記モータを停止および回転させ、
    前記一定時間が経過した後、前記モータを回転させることを特徴とした高周波加熱装置。
  3. 前記アンテナの中央部の上方に強い加熱分布が形成される位相を、前記初期アンテナ角度とすることを特徴とする請求項1または2記載の高周波加熱装置。
  4. 前記加熱室内に負荷の温度を検知する負荷温度検知手段が設置され、
    任意の負荷を加熱するに当たり予め、前記アンテナを一定の回転角度毎に断続的に回転および停止を繰り返すと共に、前記負荷温度検知手段によって、それぞれの停止位置における一定時間当たりの前記負荷の温度上昇率を検知し、該温度上昇率のうち最も大きな値になる回転角度を、前記初期アンテナ角度とすることを特徴とする請求項1または2記載の高周波加熱装置。
  5. 使用者による入力を受け付けると共に、受け付けた入力情報を前記制御手段に伝える設定入力手段が設置され、
    前記一定時間が、使用者によって任意に設定されることを特徴とした請求項1乃至4の何れかに記載の高周波加熱装置。
  6. 前記加熱室内に負荷の温度を検知する負荷温度検知手段が設置され、
    前記一定時間が、加熱開始から前記負荷温度検知手段によって検知された温度が所定の負荷温度に到達するまでの時間であることを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の高周波加熱装置。
  7. 前記制御手段が、加熱終了後に、前記アンテナが前記初期アンテナ角度になるように前記モータを回転させた後、前記モータを停止させることを特徴とした請求項1乃至6の何れかに記載の高周波加熱装置。
  8. 前記制御手段が、加熱開始前に、予め前記アンテナが前記初期アンテナ角度になるように前記モータを回転させた後、前記モータを停止させてから加熱が開始されることを特徴とする請求項1乃至7の何れかに記載の高周波加熱装置。
  9. 前記高周波発振器の温度を検知する発振器温度検知手段が設置され、
    前記一定時間が、前記発振器温度検知手段によって検知された温度が所定の温度に到達する時間であることを特徴とした請求項1乃至8の何れかに記載の高周波加熱装置。
  10. 前記モータの温度を検知するモータ温度検知手段が設けられ、
    前記一定時間が、前記モータ温度検知手段によって検知された温度が所定の温度に到達する時間であることを特徴とした請求項1乃至8の何れかに記載の高周波加熱装置。
  11. 前記モータの回転軸に設置された突起と、該突起によって押下される機械的スイッチとからなるアンテナ角度検知手段が設置され、
    該アンテナ角度検知手段が、前記モータの回転開始時に押下された前記機械的スイッチの起動信号と、前記モータの回転速度とによって前記モータの回転角度を検知することを特徴とした請求項1乃至10の何れかに記載の高周波加熱装置。
  12. 前記モータの回転軸に設置された突起と、該突起との距離による静電容量の変化を検知する電界センサとからなるアンテナ角度検知手段が設置され、
    該アンテナ角度検知手段が、前記モータの回転開始時の静電容量の変化と、前記モータの回転速度とによって前記モータの回転角度を検知することを特徴とした請求項1乃至10の何れかに記載の高周波加熱装置。
  13. 前記モータの回転軸に設置された突起と、該突起に対して光を放射した際に反射される反射光の強弱を検知する光学センサとからなるアンテナ角度検知手段が設置され、
    該アンテナ角度検知手段が設置され、前記モータの回転開始時の反射光の変化と、前記モータの回転速度とによって前記モータの回転角度を検知することを特徴とした請求項1乃至10の何れかに記載の高周波加熱装置。
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