[go: up one dir, main page]

JP2008178667A - 吸収性物品 - Google Patents

吸収性物品 Download PDF

Info

Publication number
JP2008178667A
JP2008178667A JP2007298138A JP2007298138A JP2008178667A JP 2008178667 A JP2008178667 A JP 2008178667A JP 2007298138 A JP2007298138 A JP 2007298138A JP 2007298138 A JP2007298138 A JP 2007298138A JP 2008178667 A JP2008178667 A JP 2008178667A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
absorbing polymer
absorber
basis weight
absorbent
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2007298138A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5039513B2 (ja
Inventor
Reiko Onishi
玲子 大西
Takao Kasai
孝夫 笠井
Kazusato Sato
和聡 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kao Corp filed Critical Kao Corp
Priority to JP2007298138A priority Critical patent/JP5039513B2/ja
Publication of JP2008178667A publication Critical patent/JP2008178667A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5039513B2 publication Critical patent/JP5039513B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Absorbent Articles And Supports Therefor (AREA)
  • Orthopedics, Nursing, And Contraception (AREA)

Abstract

【課題】吸水速度が速く且つ通液性に優れた吸水性ポリマーを具備し、吸収性能に優れ、液漏れが生じ難い吸収性物品を提供すること。
【解決手段】吸水性ポリマー10を含んで構成される吸収体3を備えた吸収性物品1であって、吸水性ポリマー10のボルテックス法による吸水速度が20秒以下、2.0kPaでの加圧下通液速度が60ml/min以上である。好ましくは、吸水性ポリマー10の遠心脱水法による生理食塩水の吸水量が20g/g以上である。
【選択図】図2

Description

本発明は、吸水性ポリマーを含んで構成される吸収体を備えた吸収性物品に関する。
使い捨ておむつ、生理用ナプキン、失禁パッド等の吸収性物品には、その構成材として、尿等の体液を吸収させることを目的とした吸水性ポリマーが幅広く使用されている。この吸水性ポリマーとしては、例えば、ポリアクリル酸部分中和物架橋体、澱粉−アクリル酸グラフト重合体の加水分解物、酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重合体ケン化物、アクリロニトリル共重合体若しくはアクリルアミド共重合体の加水分解物またはこれらの架橋体、及びカチオン性モノマー等が主原料として用いられている。
従来、吸水性ポリマーには、体液などの水性液体に接した際の優れた吸水量や吸水速度、加圧下における高い吸収倍率や通液性などの優れた物性を備えることが要求されており、吸水性ポリマーの諸物性を規定した特許文献も多く出願されている(例えば、特許文献1〜3参照)。
しかし、従来の吸水性ポリマーを用いた吸水性物品は、液の吸収により膨潤した該吸収性ポリマーによって吸収体における液の通路が閉塞される、いわゆるゲルブロッキングが発生しやすいという問題があった。このため、従来の吸水性ポリマーを用いた吸水性物品は、1回目の体液吸収時においては良好な液吸収性を示しても、2回目以降の体液吸収時においては液吸収性が大幅に低下し、この結果、液が吸収されずに吸収体の表面を流れ、液漏れを生じさせるという問題があった。
特開2001−258933号公報 特開2001−252307号公報 特表平9−510889号公報
従って本発明の目的は、吸水速度が速く且つ通液性に優れた吸水性ポリマーを具備し、吸収性能に優れ、液漏れが生じ難い吸収性物品を提供することにある。
本発明は、吸水性ポリマーを含んで構成される縦長の吸収体を備えた吸収性物品であって、前記吸水性ポリマーのボルテックス法による吸水速度が20秒以下、2.0kPaでの加圧下通液速度が60ml/min以上である吸収性物品を提供することにより、前記目的を達成したものである。
本発明の吸収性物品は、尿等の体液の吸収性能に優れ、液漏れが生じ難い。
以下、本発明の吸収性物品を、その好ましい実施形態に基づき図面を参照して説明する。
図1には、本発明の第1実施形態としての使い捨ておむつが示されている。図2は、図1におけるI−I線断面図である。尚、図2では、図1において破断していた部分を破断していない状態で示している。
第1実施形態のおむつ1は、液透過性の表面シート2と、吸水性ポリマー10を含んで構成される縦長の吸収体3と、液不透過性又は撥水性で且つ透湿性の裏面シート4とを具備し、実質的に縦長に形成されている。吸収体3は、その長手方向をおむつ1の長手方向Lと一致させて、表面シート2と裏面シート4との間に配されている。
吸収体3は、液透過性を有する上層30と、該上層30の非肌当接面側に配される下層31とを有し、該上層30と該下層31とにより吸水性ポリマー10を挟持している。吸収体3は、上層30と下層31との間に多数の吸水性ポリマー10が散布されて形成されている。吸収体3(下層31)と裏面シート4との間は、ホットメルト接着剤等の公知の接合手段により接合されている。多数の吸水性ポリマー10は、該ポリマー自身の粘着性を発現させることにより、該ポリマー間で相互に及び/又は上層30や下層31に付着しており、吸収体3には、多数の吸水性ポリマー10を相互にあるいは上層30や下層31に付着させるための結合剤は含有されていない。
尚、吸水性ポリマー10は、通常、上層30と下層31との間に散布する際に、上層30又は下層31あるいは吸水性ポリマー10自身に水を散布することによって、あるいは吸水性ポリマー自身の吸湿性によって粘着性を発現するが、吸水性ポリマー10が水分率10%を超える、好ましくは15%を超えるものである場合には、該吸水性ポリマー10は吸湿性が高く、上層30と下層31との間に散布された後に空気中の水分を吸湿して粘着性を発現することができるため、水の散布は不要である。
以下、吸水性ポリマー10について説明する。
吸水性ポリマー10は、ボルテックス法(VORTEX法)による吸水速度が20秒以下、好ましくは5〜20秒、更に好ましくは5〜15秒である。ボルテックス法は吸水性ポリマーが強制的に液体にさらされるときの液の固定能力を示す方法として知られている。該吸水速度が20秒を超えると、吸収体表面に液が長く留まることになるので漏れが生じたり、また表面からの水分の蒸発が多くなり、あるいは肌を濡らすことになるので、かぶれのおそれがある。尚、本発明においてはボルテックス法による吸水速度の評価を、時間を測定することで評価しているため、測定時間が短いほど吸水速度が速いとみなされる。ボルテックス法による吸水速度は次のようにして測定する。
(ボルテックス法による吸水速度の測定方法)
100mLのガラスビーカーに、生理食塩水(イオン交換水を用いた0.9重量%塩化ナトリウム水)50mLとマグネチックスターラーチップ(中央部直径8mm、両端部直径7mm、長さ30mmで、表面がフッ素樹脂コーティングされているもの)を入れ、ビーカーをマグネチックスターラー(アズワン製HPS−100)に載せる。マグネチックスターラーの回転数を600±60rpmに調整し、生理食塩水を攪拌させる。測定試料である吸水性ポリマー2.0gを、攪拌中の食塩水の渦の中心部で液中に投入し、JIS K 7224(1996)に準拠して該吸水性ポリマーの吸水速度(秒)を測定する。具体的には、吸水性ポリマーのビーカーへの投入が完了した時点でストップウォッチをスタートさせ、スターラーチップが試験液に覆われた時点(渦が消え、液表面が平らになった時点)でストップウォッチを止め、その時間(秒)をボルテックス法による吸水速度として記録する。測定はn=5測定し、上下各1点の値を削除し、残る3点の平均値を測定値とした。尚、これらの測定は23±2℃、湿度50±5%で行い、測定の前に試料を同環境で24時間以上保存した上で測定する。
尚、製品(吸収性物品)に組み込まれている吸水性ポリマーについて、ボルテックス法による吸水速度をはじめとする各種特性(2.0kPaでの加圧下通液速度、遠心脱水法による吸水量、飽和吸水量等)を評価する場合は、次のようにして製品から取り出した吸水性ポリマーを評価対象とする。
即ち、製品から表面シート、裏面シート及び被覆シート等を取り除き、1)吸水性ポリマーのみの状態、又は2)吸水性ポリマーと繊維状物(吸水性ポリマーと共に吸収体を構成する繊維成分)との混合体のみの状態にする。前記1)の場合、得られた吸水性ポリマーはそのまま各種評価に用いることができる。前記2)の場合、篩を用いて、前記混合体を吸水性ポリマーと繊維状物とに分ける。この篩分け操作は、吸水性ポリマーは通すが繊維状物は通さない篩を用い、篩の上に載置された混合体を手で擦りながら吸水性ポリマーのみを篩い落とした後、篩い落とされた吸水性ポリマーを、篩の上に残っている繊維状物と共に再び篩にかけることにより行われる。少なくとも5枚以上の製品から斯かる篩分け操作によって取り出された吸水性ポリマーを、各種評価に用いる。
また、吸水性ポリマー10は、2.0kPaでの加圧下通液速度が60ml/min以上、好ましくは60〜500ml/min、更に好ましくは80〜500ml/minであり、100〜400ml/minが一層好ましい。ここで、2.0kPaという荷重は、吸収性物品を着用しているときに吸収体に加わる体圧にほぼ相当する。吸水性ポリマーの該通液速度の値が60ml/min未満の場合、吸液によって飽和膨潤した吸水性ポリマー同士が荷重下に付着し合って、液の通過を妨げてしまい、ゲルブロッキング発生が起こりやすい。そこで、吸水性ポリマー10の上記通液速度を上記範囲内とすることで、ゲルブロッキング発生が起こりづらくなると共に、一度に多量の排泄物が排泄されたとき、月齢の高い乳幼児又は大人の例に見られるように排泄速度が速いとき、更に吸収体の薄型化を図ったときでも、液の固定を十分に行うことができ、液漏れが起こりづらくなる。
また、上記通液速度の好ましい上限値を上記のように500ml/minとすることは、特に、吸収体中の親水性繊維の割合が50重量%未満である場合に有効である。即ち、吸収体3中の親水性繊維の割合が50重量%未満である場合に、吸水性ポリマー10の上記通液速度の値が500ml/minを越えると、該吸収性ポリマー10が十分液を吸収しないうちに体液が吸収体3中を拡散して該吸収体3の端部に達し、漏れが生じ易くなるところ、吸水性ポリマー10の上記通液速度を500ml/min以下に調整することで、吸収体3の端に液が達し易くなるという不都合が起こりづらくなる。
加圧下通液速度は、特開2003−235889号公報に記載されている測定方法及び測定装置を利用して測定される。具体的には以下の手順で2.0kPaでの加圧下通液速度を測定する。これらの測定は23±2℃、湿度50±5%で行い、測定の前に試料を同環境で24時間以上保存した上で測定する。
(加圧下通液速度の測定方法)
200mLのガラスビーカーに、測定試料である吸水性ポリマー0.32±0.005gを膨潤するに十分な量の生理食塩水(イオン交換水を用いた0.9重量%塩化ナトリウム水)、例えば吸水性ポリマーの飽和吸収量の5倍以上の生理食塩水に浸して30分間放置する。
別途、垂直に立てた円筒(内径25.4mm)の開口部の下端に、金網(目開き150μm、株式会社三商販売のバイオカラム焼結ステンレスフィルター30SUS)と、コック(内径2mm)付き細管(内径4mm、長さ8cm)とが備えられた濾過円筒管を用意し、コックを閉鎖した状態で該円筒管内に、膨潤した測定試料を含む上記ビーカーの内容物全てを投入する。コックを開いて濾過円筒管内の液面を60mLの目盛り線より5cm上に調整する。次いで、目開きが150μmで直径が25mmである金網を先端に備えた直径2mmの円柱棒を濾過円筒管内に挿入して、該金網と測定試料とが接するようにし、更に測定試料に2.0kPaの荷重が加わるようおもりを載せる。この状態で1分間放置した後、コックを開いて液を流し、濾過円筒管内の液面が60mLの目盛り線から40mLの目盛り線に達する(つまり20mLの液が通過する)までの時間(T1)(秒)をストップウォッチで計測する。計測された時間T1(秒)を用い、次式から2.0kPaでの加圧下通液速度を算出する。尚、式中、T0(秒)は、濾過円筒管内に測定試料を入れないで、生理食塩水20mlが金網を通過すのに要する時間を計測した値である。
加圧下通液速度(ml/min)=20×60/(T1−T0)
測定は5回行い(n=5)、上下各1点の値を削除し、残る3点の平均値を測定値とした。
ボルテックス法による吸水速度が20秒以下、2.0kPaでの加圧下通液速度が60ml/min以上である吸水性ポリマー10は、吸水速度が速く且つ通液性が高く、ゲルブロッキングを発生し難いものであるため、該吸水性ポリマー10を含んで構成される吸収体3は、初回の体液排泄においては液を広げずにスポットで液を吸収することができ、2回目以降の体液排泄においてもしっかりと液を吸収し、また、膨潤した吸水性ポリマー10の間隙を液がスムーズに流れることができるので液を吸収体3中に拡散させることができ、高い液吸収性を有する。
吸水性ポリマー10は、ボルテックス法による吸水速度が20秒以下、2.0kPaでの加圧下通液速度が60ml/min以上であることに加えて、更に、遠心脱水法による吸水量(遠心保持量)が、好ましくは20g/g以上、更に好ましくは30g/g以上、より好ましくは40g/g以上である。吸水性ポリマーの遠心保持量が20g/g以上であると、装着者の動き等の加圧による液戻り・液にじみが少なくなるため、肌を濡らしにくくなるという効果が奏される。尚、吸水性ポリマーの遠心保持量の値は大きいほど好ましいが、60g/gもあれば通常は充分である。
また吸水性ポリマー10は、飽和吸水量が好ましくは40g/g以上、更に好ましくは50g/g以上、より好ましくは60g/g以上である。吸水性ポリマーの飽和吸水量が40g/g以上であると、単位面積辺りの吸収容量が増加するため、吸収体の薄型化が可能となり、また、液吸収後において隣り合う吸水性ポリマー間の空間が広いため、吸収体における液の拡散を阻害しにくいという効果が奏される。尚、吸水性ポリマーの飽和吸水量の値は大きいほど好ましいが、80g/gもあれば通常は充分である。
吸水性ポリマーの飽和吸水量及び遠心脱水法による吸水量の測定はそれぞれ次のようにして行う。これらの測定は23±2℃、湿度50±5%で行い、測定の前に試料を同環境で24時間以上保存した上で測定する。
(飽和吸水量の測定方法)
飽和吸水量の測定は、JIS K 7223(1996)に準拠して行う。ナイロン製の織布(メッシュ開き250、三力製作所販売、品名:ナイロン網、規格:250×メッシュ巾×30m)を幅10cm、長さ40cmの長方形に切断して長手方向中央で二つ折りにし、両端をヒートシールして幅10cm(内寸9cm)、長さ20cmのナイロン袋を作製する。測定試料である吸水性ポリマー1.00gを精秤し、作製したナイロン袋の底部に均一になるように入れる。試料の入ったナイロン袋を生理食塩水(イオン交換水を用いた0.9重量%塩化ナトリウム水)に1時間浸漬させる。1時間後、ナイロン袋を生理食塩水から取り出し、1時間垂直状態に吊るして水切りした後、該ナイロン袋の重量を測定する。目的とする飽和吸水量は次式から算出される。
生理食塩水の飽和吸水量(g/g)=(a−b−c)/c ;式中、aは吸水後の試料及びナイロン袋の総重量(g)、bはナイロン袋の吸水前(乾燥時)の重量(g)、cは試料の吸水前(乾燥時)の重量(g)を表す。測定は5回行い(n=5)、上下各1点の値を削除し、残る3点の平均値を測定値とした。
(遠心脱水法による吸水量の測定方法)
前記(飽和吸水量の測定方法)において、水切りした後のナイロン袋を遠心脱水器内で脱水する。脱水条件は、143G(800rpm)で10分間とする。脱水後、試料の重量を測定し、次式に従って目的とする吸水量を算出する。
遠心脱水法による吸水量(g/g)=(a’−b−c)/c ;式中、a’は遠心脱水後の試料及びナイロン袋の総重量(g)、bはナイロン袋の吸水前(乾燥時)の重量(g)、cは試料の吸水前(乾燥時)の重量(g)を表す。測定は5回行い(n=5)、上下各1点の値を削除し、残る3点の平均値を測定値とした。
上述した4つの特性(ボルテックス法による吸水速度、2.0kPaでの加圧下通液速度、遠心脱水法による吸水量、飽和吸水量)がそれぞれ上述した範囲に調整された吸水性ポリマーを吸収体の構成成分として用いることにより、排泄液を素早く吸収し且つ液戻りや漏れが少ない吸収体を得ることができる。こうして得られた吸収体は、一度の排泄量が多い場合、あるいは排泄速度が速い場合においても、排泄液を素早く吸収し且つ液戻りや漏れを効果的に低減することができるため、特に高月齢の乳幼児や大人用の吸収性物品、あるいは夜間・寝起き時のおねしょを想定した吸収性物品などに好適に使用できる。また、上述した4つの特性がそれぞれ上述した範囲に調整された吸水性ポリマーを用いることにより、吸収体の厚みを薄くすることが可能となるので、例えば、活動量の多い高月齢の乳幼児の運動を阻害することが少ない薄型の吸収体、あるいは高齢者の外出時においてもおむつを装着していることを目立たせない薄型の吸収体を得ることができる。
上述した4つの特性(ボルテックス法による吸水速度、2.0kPaでの加圧下通液速度、遠心脱水法による吸水量、飽和吸水量)は、吸水性ポリマーの組成、形状、粒径等によって設計することができる。各特性それぞれを上述した範囲に調整する上で特に重要な要素となるのは、吸水性ポリマーの組成(材料)である。
本発明においては、吸水性ポリマーの材料としては、例えば、ポリアクリル酸ソーダ、(アクリル酸−ビニルアルコール)共重合体、ポリアクリル酸ソーダ架橋体、(デンプン−アクリル酸)グラフト重合体、(イソブチレン−無水マレイン酸)共重合体及びそのケン化物、ポリアクリル酸カリウム、ポリアクリル酸セシウム等の合成樹脂系;でんぷん、セルロース及びその誘導体、アミノ酸の架橋体等の天然あるいは生物由来の物質を用いることができる。吸水性ポリマーの材料として天然あるいは生物由来の物質を用い、その主鎖が該物質から形成されている場合は、吸水性ポリマーの水分率、即ち、吸水性ポリマーの吸湿性が合成樹脂系の材料を用いた場合に比べて高くなるので、吸水性ポリマー自身の粘着性によって、繊維やシートなど他の部材への固定性が増す。それによって、吸水性ポリマー固定のための材料、例えばホットメルトや余分な繊維を削減することができるので、吸収体をより薄く、柔軟にすることができる。さらに、吸水倍率や吸水速度を高めるために、吸水性ポリマーは、スルホン基やカルボキシル基などのイオン性の官能基を有することが望ましい。
以下、本発明に用いることのできる吸水性ポリマーである、ポリアクリル酸を主鎖とする吸水性ポリマーについて説明する。
2.0kPaでの加圧下通液速度が前記範囲にある吸水性ポリマーを得るためには、例えば吸水性ポリマーの粒子内部及び表面の架橋密度を調整したり、架橋密度に勾配を設けたり、吸水性ポリマーの粒子形状を調整したりすればよい。特に、本出願人の先の出願に係る特許第2721658号公報に記載の陰イオン界面活性剤を分散剤として用いた逆相懸濁重合重合法を採用することで、所望の加圧下通液速度を有する吸水性ポリマーが得られる。
また、ボルテックス法による吸水速度が前記範囲にある吸水性ポリマーを得ることは、吸水性ポリマーの表面形状(本発明では、表面形状をかさ密度で評価する)や粒子径を制御することで可能となる。即ち、本発明に用いられる吸水性ポリマーのかさ密度は、通液性を確保しかつ吸収速度を高める観点から、0.5〜0.8g/cm3が好ましく、0.55〜0.7g/cm3がより好ましい。
また、本発明においては、ポリアミノ酸を主鎖とする吸水性ポリマーを用いることができる。以下、このポリアミノ酸を主鎖とする吸水性ポリマーについて説明する。
ここで、ポリアミノ酸とは、アミノ酸の単独重合体、アミノ酸と他の単量体成分の共重合体、又は複数種のアミノ酸の共重合体である。主鎖とは、重合体の架橋部を除いた部分である。ポリアミノ酸は、主鎖に親水性を示すアミド結合を有しているため、ポリアミノ酸を主鎖とする吸水性ポリマーは液の濡れ性が高い。液の濡れ性が高い吸水性ポリマーを用いることにより、液吸収性が高い、より具体的には、吸収速度が速い、液の拡散面積が小さい、といった特長を有する吸収性物品を得ることが可能となる。
本発明に用いられるポリアミノ酸としては、その一部が架橋された架橋ポリアミノ酸が好ましい。架橋ポリアミノ酸から形成された吸水性ポリマーは、架橋されていないポリアミノ酸から形成された吸水性ポリマーに比して、吸水量、保持量、尿に対する安定性の点で優れる。架橋ポリアミノ酸の主鎖は、アミノ酸が脱水縮合したポリペプチドからなる。架橋ポリアミノ酸が共重合体である場合、その重合様式は、ブロック共重合体であっても、ランダム共重合体であっても、グラフト共重合体であってもよい。
本発明に用いられるポリアミノ酸を構成するアミノ酸としては、例えば、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、メチオニン、トリプトファン、フェニルアラニン、プロリン、グリシン、セリン、トレオニン、システイン、チロシン、アスパラギン、グルタミン、リジン、ヒスチジン、アルギニン、アスパラギン酸、グルタミン酸等が挙げられる。アミノ酸は、光学活性体(L体、D体)であっても、ラセミ体であってもよい。
ポリアミノ酸が、アミノ酸とアミノ酸以外の他の単量体成分との共重合体である場合、該他の単量体成分としては、例えば、アミノカルボン酸、アミノスルホン酸、アミノホスホン酸、ヒドロキシカルボン酸、メルカプトカルボン酸、メルカプトスルホン酸、メルカプトホスホン酸等が挙げられる。また、多価アミン、多価アルコール、多価チオール、多価カルボン酸、多価スルホン酸、多価ホスホン酸、多価ヒドラジン化合物、多価カルバモイル化合物、多価スルホンアミド化合物、多価ホスホンアミド化合物、多価エポキシ化合物、多価イソシアナート化合物、多価イソチオシアナート化合物、多価アジリジン化合物、多価カーバメイト化合物、多価カルバミン酸化合物、多価オキサゾリン化合物、多価反応性不飽和結合化合物等が挙げられる。
本発明に用いられるポリアミノ酸の側鎖基は、アミノ酸残基における基そのままであっても、他の基に変換した基(ペンダント基)であってもよい。この場合のペンダント基は、ポリアミノ酸主鎖と、アミド結合、エステル結合、チオエステル結合等を介して結合した基である。例えば、ポリグルタミン酸の場合、側鎖基としては、アミノ酸残基におけるカルボキシル基の他、ペンダント基として、例えばカルボキシル基を有する炭化水素基、スルホン酸基を有する炭化水素基等が挙げられる。また、側鎖基の結合位置は特に限定されない。例えば、ポリアスパラギン酸の場合、側鎖基であるカルボキシル基はアミノ酸残基中α位で結合していても、β位で結合していても構わない。ポリグルタミン酸の場合、側鎖基であるカルボキシル基はアミノ酸残基中α位で結合していても、γ位で結合していても構わない。
ポリアミノ酸の側鎖基がカルボキシル基やスルホン酸基等の酸性のイオン性基を有する場合は、該酸性のイオン性基が中和された中和塩型のポリアミノ酸であることが、所望の吸水特性と保存安定性を発現させる点から好ましい。この酸性のイオン性基の中和においては、中和率をできるだけ高くすることが好ましい。中和率としては30〜100モル%が好ましく、50〜99モル%がより好ましい。中和塩の種類としては、アルカリ金属(Na、K等)塩、アルカリ土類金属(Mg、Ca等)塩、アンモニウム塩、アミン塩等が挙げられる。
本発明に用いられるポリアミノ酸の重合度、即ち、重合体主鎖を構成する繰り返し単位の数は、好ましくは10〜10万の範囲、更に好ましくは100〜5万の範囲である。ポリアミノ酸の重合度がこの範囲よりも低い場合には所望の吸水特性を発現させることが出来ず、また、この範囲よりも高い場合には溶液の粘度が高くなり、作業性の低下を招く。
本発明に用いられる好ましいポリアミノ酸である架橋ポリアミノ酸における架橋構造は、特に限定されず、例えば、架橋ポリアミノ酸のアミノ酸残基中のカルボキシル基と架橋剤とが反応または会合した構造、ペンダント基の有する極性基と架橋剤とが反応または会合した構造、ポリアミノ酸主鎖同士が直接結合した自己架橋体等が挙げられる。
前記架橋剤として用いられる化合物は、特に限定されず、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセリン、ポリグリセリン、プロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,4‐ブタンジオール、1,5‐ペンタンジオール、1,6‐ヘキサンジオール、ネオペンチルアルコール、トリメチロールプロパン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ポリビニルアルコール、ペンタエリスリトール、ソルビトール等の多価アルコール;ソルビタン、グルコース、マンニット、マンニタン、ショ糖、ブドウ糖などの多価アルコール、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールグリシジルエーテル、グリセロールポリグリシジルエーテル、ジグリセロールポリグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールポリグリシジルエーテル、プロピレングリコールポリグリシジルエーテル、ポリプロピレンポリグリシジルエーテル等の多価グリシジル化合物;2,2´‐ビスヒドロキシメチルブタノール‐トリス[3‐(1‐アジリジニル)プロピオネート]、1,6‐ヘキサメチレンジエチレンウレア、ジフェニルメタン‐ビス‐4,4′‐N,N′‐ジエチレンウレア等の多価アジリジン;エピクロルヒドリン、エピブロモヒドリン、α‐メチルクロルヒドリン等のハロエポキシ化合物;エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラアミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、リジン、ポリリジン、ポリエチレンイミン、ポリアリルアミン、ポリジアリルアミン、ポリアミドポリアミンエピクロルヒドリン等の多価アミン;2,4‐トルイレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等の多価イソシアネート;マグネシウム、カルシウム、バリウム、亜鉛、鉄などの2価金属、及び、アルミニウム、鉄、チタン、ジルコニウム等の3価金属等の多価金属の塩または水酸化物等が挙げられる。
本発明に用いられるポリアミノ酸については、特に制限がなく、種々の製造法によるものが用いられる。例えば微生物による培養法、化学合成法等が挙げられる。また、架橋ポリアミノ酸の製造方法も特に限定されない。例えば酸性アミノ酸を架橋させてハイドロゲルを得る方法(米国特許第3948863号;特公昭52‐41309号、特開平5‐279416号)、ポリグルタミン酸にγ線を照射する方法(高分子論文集、50巻10号、755頁(1993年)、特許203493号、特許3416741号、特許3715414号、特表2005‐314489号)、ポリグルタミン酸の架橋剤による架橋(特開平11‐343339号、特開2003‐192794号、特開2005‐179534号、特開2001‐181387号)、ポリアスパラギン酸、アスパラギン酸と架橋剤を熱により反応する方法(特表平6‐506244号;米国特許第5247068及び同第5284936号、特開平7‐309943号、特開平8‐59820号)等を用いることが出来る。
吸水性ポリマー10の形状は特に制限されず、球状(粒子状)、繊維状、不定形状等、及びこれらの凝集体でもよい。球状や不定型状の場合、吸水性ポリマー10の平均粒径は、好ましくは50〜800μm、更に好ましくは100〜500μmである。特に好ましいものは、平均粒径が100〜350μmの範囲にあり、且つ500μm以上の粒子の存在割合が20%未満である吸水性ポリマーである。ここでいう、吸水性ポリマーの平均粒径は、次の方法で測定されるものである。吸水性ポリマー50gを振とう機(レッチェ社製、AS200型)を用いて篩分けする。ここで使用する篩はJIS Z 8801で規定された東京スクリーン社製の標準篩であり、目開き850、600、500、355、300、250、150のものである。振とうの条件は、50Hz、振幅0.5mm、10分間とする。測定は3回行い、平均値を篩上の重量とする。得られた各篩上の重量を50で除して相対頻度を求め、粒度累積曲線を描き、累積曲線の中央累積値(50%)に相当する粒子径を平均粒径とする。
吸収体3における吸水性ポリマー10の分布量は、吸収体3の用途に応じて調整することができる。例えば、乳幼児用の使い捨ておむつの吸収体として用いる場合には、50〜500g/m2、特に100〜300g/m2であることが好ましい。大人用の使い捨ておむつの吸収体として用いる場合には、10〜800g/m2、特に50〜500g/m2であることが好ましい。また、吸収体3は使い捨ておむつ1の吸収体であるが、生理用ナプキンや失禁パッドの吸収体としても使用することができ、生理用ナプキンの吸収体として用いる場合には、10〜200g/m2、特に15〜100g/m2であることが好ましく、失禁パッドの吸収体として用いる場合には、10〜500g/m2、特に15〜350g/m2であることが好ましい。
吸水性ポリマー10を挟持している上層30及び下層31それぞれは、上述したように、液透過性を有している。上層30及び下層31としては、液透過性を有する材料から形成されたものを用いることができる。この液透過性材料としては、例えば不織布、紙、穿孔フィルム、フラッフパルプ等が挙げられる。これらの中でも、液透過性、吸水性の観点から、特に不織布、紙、フラッフパルプが好ましい。不織布としては、エアスルー不織布、サーマルボンド不織布、スパンボンド不織布、スパンボンドーメルトブローンースパンボンド(SMS)不織布、スパンボンド−メルトブローン−メルトブローン−スパンボンド(SMMS)不織布などの各種不織布を親水化処理したもの、あるいはエアレイド不織布、スパンレース等が挙げられる。
尚、下層31は液透過性を有していなくてもよい。下層31に液透過性を付与しない場合の下層31の形成材料としては、例えば、液不透過性又は撥水性で且つ透湿性の裏面シート4として使用可能なもの(後述する)を用いることができる。
上層30が不織布からなる場合、該上層30の坪量は、好ましくは5〜50g/m2、更に好ましくは10〜40g/m2であり、厚みは、好ましくは0.1〜5mm、更に好ましくは0.1〜3mmである。上層30がフラッフパルプからなる場合、該上層30の坪量は、好ましくは10〜500g/m2、更に好ましくは30〜300g/m2であり、厚みは、好ましくは0.5〜5mm、更に好ましくは1〜3mmである。上層30が紙からなる場合、該上層30の坪量は、好ましくは5〜30g/m2、更に好ましくは5〜20g/m2であり、厚みは、好ましくは0.01〜3mm、更に好ましくは0.01〜1mmである。
下層31が不織布からなる場合、該下層31の坪量は、好ましくは5〜50g/m2、更に好ましくは20〜40g/m2であり、厚みは、好ましくは0.1〜5mm、更に好ましくは0.1〜3mmである。下層31がフラッフパルプからなる場合、該下層31の坪量は、好ましくは10〜500g/m2、更に好ましくは30〜300g/m2であり、厚みは、好ましくは0.5〜5mm、更に好ましくは1〜3mmである。下層31が紙からなる場合、該下層31の坪量は、好ましくは5〜30g/m2、更に好ましくは5〜20g/m2であり、厚みは、好ましくは0.1〜3mm、更に好ましくは0.1〜1mmである。
上層30と下層31との間には、吸水性ポリマー10の他に、パルプ繊維を含ませることができる。従来のパルプ繊維を主成分とする吸収体においては、パルプ繊維は液の一時的なストック能、液拡散能、圧力を緩和する能力を担っており、パルプ繊維の使用量の低減に限度があった。これに対し、本発明に用いる吸水性ポリマー10は上述したように吸水速度が早く且つ通液性に優れるため、該吸水性ポリマー10を吸収体の構成成分として用いることで、パルプ繊維の使用量を従来よりも低減することができ、吸収体における吸水性ポリマーの濃度(分布量)を高濃度に調整することができる。ここで、高濃度とは、パルプ/吸水性ポリマーの重量比が50/50〜0/100である。このように吸水性ポリマーの濃度を高濃度にすることにより、優れた液吸収性を有しつつも、厚みが薄く優れた吸収性物品着用感を与え得る吸収体が得られる。
以下、第1実施形態のおむつ1について更に説明する。
おむつ1は、全体として股下部に相当する長手方向中央部が括れた砂時計状の形状となっている。表面シート2及び裏面シート4はそれぞれ、吸収体3の左右両側縁及び前後両端部から外方に延出している。表面シート2は、その幅方向Sの寸法が、裏面シート4の幅方向の寸法より小さくなっている。おむつ1は、展開型のおむつであり、長手方向Lの一方の端部においては、その両側縁部に一対のファスニングテープFTが取り付けられている。また、他方の端部においては、裏面シート4上にランディングテープLTが取り付けられている。
おむつ1は、吸収体3の幅方向側縁部の上方に立ち上がることができる立体ギャザーを備えている。即ち、おむつ1における長手方向Lの両側それぞれには、弾性部材6を有する立体ギャザー形成用のシート材60が配されて、立体ギャザーが形成されている。 また、おむつ1における長手方向Lの両側には、レッグギャザー形成用の左右一対の一本又は複数本(第1実施形態においては2本)の弾性部材7,7が配されて、レッグギャザーが形成されている。レッグギャザー形成用の弾性部材7は、吸収体3の長手方向両側縁それぞれの外方に延出するレッグフラップにおいて、伸長状態で略直線状に配設されている。
立体ギャザー形成用のシート材60は、その一側縁に、前記弾性部材6が一本又は複数本(第1実施形態では3本)、伸長状態で固定されている。シート材60は、吸収体3の左右両側縁よりも幅方向Sの外方の位置において、おむつ1の長手方向Lに沿って表面シート2に接合されており、その接合部61が、立体ギャザーの立ち上がり基端部61となっている。シート材60は、立ち上がり基端部61からおむつ1の幅方向Sの外方に延出し、その延出部において裏面シート4と接合されている。シート材60は、おむつ長手方向Lの前後端部62,63において、表面シート2上に接合されている。
立体ギャザー形成用のシート材60としては、液不透過性又は撥水性で且つ透湿性のものが好ましく用いられる。シート材60としては、例えば、液不透過性又は撥水性の多孔性樹脂フィルム、液不透過性又は撥水性の不織布、あるいは該多孔性樹脂フィルムと該不織布との積層体等が挙げられる。該不織布としては、例えば、サーマルボンド不織布、スパンボンド不織布、SMS不織布、SMMS不織布等が挙げられる。シート材60の坪量は、好ましくは5〜30g/m2、更に好ましくは10〜20g/m2である。
立体ギャザー形成用のシート材60としては、吸水性ポリマー10を含んだシート材を用いることができる。即ち、立体ギャザーは吸水性ポリマー10を含んでいてもよい。立体ギャザーを形成するシート材に、吸水速度及び通液性等に優れる吸水性ポリマー10が含有されていることにより、立体ギャザーによる物理的な液流れ防止機能に加えて、その内部に含まれている吸水性ポリマー10の作用による優れた液吸収能及び液拡散能が発現されるため、排泄された尿等の体液が立体ギャザーを越えて外部に漏れ出すという不都合がより効果的に防止される。シート材60に含ませる吸水性ポリマー10として特に好ましいものは、上述したポリアミノ酸を主鎖とする吸水性ポリマーであり、とりわけ、架橋ポリグルタミン酸からなる吸水性ポリマーである。
立体ギャザー形成用のシート材60に吸水性ポリマー10を含ませる方法としては、例えば、シート材60を多層に積層し、隣接するシート材60,60間で吸水性ポリマーを挟持する方法が考えられる。また、立体ギャザーにおけるおむつ内方側の表面に、ホットメルトやアクリルエマルジョン等の水溶性バインダーあるいは水やCMCなどにより吸水性ポリマーを固定する方法;あるいは立体ギャザーの内部をホットメルトなどでいくつの部屋に小分けし各部屋に吸水性ポリマーを入れて固定する方法が挙げられる。シート材60における吸水性ポリマー10の含有量(分布量)は、液を瞬時に固めるという観点から、好ましくは5〜100g/m2、更に好ましくは10〜50g/m2である。吸水性ポリマーを含ませる位置としては、吸水性ポリマー膨潤による弾性部材の伸縮阻害を防ぐため、弾性部材と吸水性ポリマーとを区切ることが好ましく、また流れてくる液を素早く固定化して立体ギャザーを乗り越えさせないようにするため、立体ギャザーの根元付近に吸水性ポリマーを存在させることが好ましく、また後ろや前漏れを防ぐため、立体ギャザーの長手方向の先端まで吸水性ポリマーを含ませ、且つ該先端をホットメルトなどでシールすることが好ましい。
表面シート2としては、この種のおむつにおいて従来用いられている各種のものを用いることができ、尿などの液体を透過させることができるものであれば制限はなく、例えば、合成繊維又は天然繊維からなる織布や不織布、多孔性シート等が挙げられる。表面シート2の一例として、芯成分にポリプロピレンやポリエステル、鞘成分にポリエチレンを用いた、芯鞘構造型(サイドバイサイド型含む)複合繊維をカーディングによりウエブ化した後、エアスルー法によって不織布(この後所定箇所に開孔処理を施しても良い)としたものが挙げられる。また、透液性の高さの点(ドライ感)から、低密度ポリエチレン等のポリオレフィンからなる開孔シートも好ましく用いることができる。
裏面シート4としては、この種のおむつにおいて従来用いられている各種のものを用いることができ、液不透過性又は撥水性で且つ透湿性のものが好ましく用いられる。裏面シート4としては、例えば、上述した立体ギャザー形成用のシート材60として使用可能なものを用いることができる。また、裏面シート4の幅を吸収体の幅と同程度にして該吸収体の非肌当接面側に配置し、更に、該裏面シート4の非肌当接面側に、不織布や不織布とフィルムとの積層体等を、おむつの外形を構成するシートとして設けてもよい。
尚、非肌当接面は、おむつ装着時に着衣側(装着者の肌側とは反対側)に向けられる面である。また、以下、肌当接面という語句を使用することがあるが、肌当接面は、おむつ装着時に装着者の肌側に向けられる面である。
第1実施形態のおむつ1は、通常の展開型のおむつと同様に使用できる。このおむつ1は、吸収体3に含まれている吸水性ポリマー10の作用により、尿等の体液の吸水速度が速く且つ通液性に優れ、排泄された体液が付着した箇所において該体液を水平方向にむやみに広げずに速やかに吸収(スポット吸収)することができ、ゲルブロッキングを起こし難く、液漏れを起こしにくい。また吸水性ポリマー10は、この種の吸収体において通常使用されているパルプ繊維が有する諸機能、例えば液の一時的なストック能、液拡散能、圧力緩和能を有しているため、吸収体における吸水性ポリマー10の分布量を高濃度に設計することが可能であり、吸収体におけるパルプ繊維の使用量の低減、吸収体の薄型化を図ることができる。第1実施形態のおむつ1における吸収体3は、このような吸水性ポリマー10の特性を活かし、パルプ繊維の使用量の低減、吸収体の薄型化を具現化したものである。
以下、本発明の他の実施形態(第2〜9実施形態)について説明する。後述する他の実施形態については、上述した第1実施形態のおむつ1と異なる構成部分を主として説明し、同様の構成部分は同一の符号を付して説明を省略する。特に説明しない構成部分は、第1実施形態のおむつ1についての説明が適宜適用される。
図3は、本発明の第2実施形態を示す図である。第2実施形態の使い捨ておむつ1は、吸収体3の構成が第1実施形態と異なっている。第2実施形態の吸収体3は、吸水性ポリマー10と繊維状物との繊維混合体33からなる。このような繊維混合体33自体の構成は、従来公知の吸収体と同様である。繊維混合体33(吸収体3)の全体、あるいはその長手方向両端面を除く部分は、被覆シート(図示せず)で被覆されている。被覆シートは、混合体33の保形性を保つと共に、吸水性ポリマー10の脱落を防止するためのものであり、液透過性のシートからなる。被覆シートとしては、例えば、ティッシュペーパー等の紙や各種不織布、穿孔フィルムなどを用いることができる。
第2実施形態において、繊維混合体33の構成成分として吸水性ポリマー10と併用される繊維状物としては、当該技術分野において通常用いられているものを適宜用いることができる。繊維混合体33としては、例えば繊維状物と吸水性ポリマーを空気中で均一混合し特定の形状に成型したもの、あるいはウエブ上に吸水性ポリマーを散布して混合状態を形成したもの、あるいは長繊維を開繊して吸水性ポリマーを散布し混合したものや積層させたものが挙げられる。繊維状物としては、例えば、木材パルプや植物パルプ、コットン、羊毛、麻等の天然繊維、レーヨン、アセテート等の再生繊維、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタラート、ナイロン等の単独あるいは複合体繊維等が挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以上を混合して用いることができる。繊維状物としては、その断面が円あるいはY字、C型、中空等の異型断面繊維を用いることができる。繊維状物は、親水性及び疎水性を有するもののどちらを用いてもよい。繊維状物の繊度及び繊維長は、特に制限されないが、再生繊維や合成繊維の繊度は、好ましくは1.7〜10dtex、更に好ましくは2.1〜7.8dtexであり、繊維長は、好ましくは3mm以上、更に好ましくは5mm以上である。ただし、天然繊維の場合はこの限りではない。
第2実施形態において、繊維混合体33における吸水性ポリマー10と繊維状物との含有比率は、重量比で、(吸水性ポリマー/繊維状物)=5/1〜1/3が好ましく、4/1〜1/1が更に好ましい。尚、通常、この種の吸収体(繊維混合体)における吸水性ポリマーと繊維状物との含有重量比は、(吸水性ポリマー/繊維状物)=1以下であり、該含有重量比が1以上の吸収体は、繊維状物の比率が少ない、いわゆるパルプレス構造の吸収体である。このようなパルプレス構造は、繊維状物の使用量の減少により嵩を減らすことができるため、吸収体の薄型化を図ることができ、吸収性物品の装着感の向上に有効である。第2実施形態においては、上述した各種特性に優れた吸水性ポリマー10を用いることにより、繊維状物の使用量を低減し、薄型のパルプレス構造の吸収体とすることができる。
第2実施形態における繊維混合体33(吸収体3)の厚み及び坪量は、繊維混合体33の用途に応じて調整することができる。例えば、乳幼児用の使い捨ておむつの吸収体として用いる場合には、厚みは、好ましくは0.5〜5.0mm、更に好ましくは1.0〜3.0mmであり、坪量は、好ましくは100〜800g/m2、更に好ましくは200〜500g/m2である。大人用の使い捨ておむつの吸収体として用いる場合には、好ましくは0.5〜10mm、更に好ましくは1.0〜8.0mmであり、坪量は、好ましくは100〜1000g/m2、更に好ましくは300〜700g/m2である。また、繊維混合体33は使い捨ておむつ1の吸収体であるが、生理用ナプキンの吸収体としても使用することができ、生理用ナプキンの吸収体として用いる場合には、厚みは、好ましくは0.5〜5.0mm、更に好ましくは1.0〜3.0mmであり、坪量は、好ましくは50〜500g/m2、更に好ましくは100〜400g/m2である。
第2実施形態における繊維混合体33(吸収体3)の特に好ましい形態としては、下記(1)及び(2)の形態を挙げることができる。
(1)吸水性ポリマー10と繊維長70mm以上、好ましくは80mm以上の長繊維の繊維状物とを含み、これらの含有重量比が、(吸水性ポリマー/繊維状物)=1以上、好ましくは3以上である繊維混合体(吸収体)。
(2)気流に乗せた吸水性ポリマー10及び繊維状物をネット上に落下堆積させる方法(エアレイド法)により、両者を混合してなる繊維混合体(吸収体)で、且つ両者の含有重量比が、(吸水性ポリマー/繊維状物)=1以上、好ましくは4以上である繊維混合体(吸収体)。
前記(1)の繊維混合体(吸収体)で用いられる長繊維の繊維状物としては、例えば、アセテート、レーヨン、各種合成繊維の長繊維が用いられる。アセテートとしては、セルローストリアセテート及びセルロースジアセテートが挙げられる。合成繊維としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン等の単独繊維、あるいはこれらの樹脂を2種以上含む複合繊維を界面活性剤で表面処理したもの等が用いられる。
前記(1)の繊維混合体(吸収体)においては、吸水性ポリマー10は、長繊維の繊維状物の集合体(ウエブ)に埋没担持されている。即ち、吸水性ポリマー10は、繊維混合体に含まれる長繊維の繊維状物によって形成される集合体の空間内に入り込み、該繊維混合体に対して外部から応力が加わっても該ポリマーの極端な移動や脱落が起こりにくくなっており、該集合体に担持されている。この吸水性ポリマー10の担持状態では、長繊維の繊維状物は吸水性ポリマー10に絡みつき、あるいは引っ掛かりを生じ、あるいはまた、吸水性ポリマー10は自身の粘着性により繊維状物に付着しているが、繊維状物と吸水性ポリマー10とは化学的に結合しておらず、吸水性ポリマー10は繊維状物に対して固定されていない。
前記(1)の繊維混合体(吸収体)は、長繊維により吸水性ポリマー10を固定させると共に吸水性ポリマー10が膨潤するための空隙を確保することができ、更に吸水速度が速く、通液性が高い吸水性ポリマー10により、パルプを使用しなくても液保持のスピード及び液透過性を維持または向上させることができる。
前記(2)の繊維混合体(吸収体)で用いられる繊維状物としては、例えば、木材パルプや植物パルプ、コットン、羊毛、麻等の天然繊維、レーヨン、アセテート等の再生繊維、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタラート、ナイロン等の単独あるいは複合体繊維等が挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
前記(2)の繊維混合体(吸収体)は、毛管力、液引き込み性の高いパルプ等の繊維状物で液を素早く吸水性ポリマー10に伝え、吸水速度の速い吸水性ポリマー10により液を素早く吸収、保持することができるので、体液が肌に触れる時間が極めて短くなり、かぶれなどを防ぐことができる。また、この吸水性ポリマー10は、上述したように加圧下通液速度が速いことわかるように、圧力に強いので、繊維状物の使用量を通常よりも低減することができ、吸収体の一層の薄型化が可能となる。
上述の如き構成を有する第2実施形態によっても、第1実施形態と同様の効果が奏される。特に、第2実施形態においては、繊維状物と吸水性ポリマーとの間や吸水性ポリマー同士の間に空隙が形成されるため、より吸収速度が速く、また吸収容量が向上する。また、吸水性ポリマーが繊維状物間にしっかりと固定されるため、吸収体が壊れにくい。
図4〜図16は、本発明の第3〜8実施形態を示す図である。第3〜8実施形態の使い捨ておむつ1は、繊維混合体33(吸収体3)の構成の点でのみ第2実施形態と異なっている。第3〜8実施形態については、上述した第2実施形態のおむつ1と異なる構成部分を主として説明し、同様の構成部分は同一の符号を付して説明を省略する。特に説明しない構成部分は、第2実施形態のおむつ1についての説明が適宜適用される。
図4及び図5は、本発明の第3実施形態を示す図である。第3実施形態においては、繊維混合体33(吸収体3)の排泄ポイントに、該繊維混合体33の他の部位に比して吸水性ポリマー10が高坪量で配されている高坪量領域11が形成されている。第3実施形態の繊維混合体33における高坪量領域11以外の他の領域は、該高坪量領域11に比して吸水性ポリマー10が低坪量で配されている低坪量領域12となっている。高坪量領域11及び低坪量領域12共に、図5に示すように、繊維混合体33の厚み方向に連続的に配されている。排泄ポイントとは、おむつの着用時に着用者の排泄部が位置する部位であり、おむつ長手方向の中央部よりやや前側(腹側)から後側(背側)に亘る部位に存在する。尚、排泄ポイントは、常に一定の箇所に定まっているものではなく、おむつ装着者の性別、排泄物の種類(尿か便か)、あるいは月齢や年齢による排泄時の姿勢等によって異なるものであるため、吸収体3の排泄ポイントに形成される高坪量領域11は、おむつの用途等に応じて適宜変更される。
第3実施形態においては、高坪量領域11における吸水性ポリマー10の分布量は、好ましくは150g/m2以上、更に好ましくは150〜400g/m2である。
また、低坪量領域12における吸水性ポリマー10の分布量は、好ましくは150g/m2以下、更に好ましくは50〜150g/m2である。
また、高坪量領域11と低坪量領域12との吸水性ポリマー10の分布量差は、好ましくは50〜150g/m2、更に好ましくは50〜100g/m2である。
尚、ある製品(吸収性物品)が、第3実施形態のように、「吸収体の排泄ポイントは、該吸収体の他の部位に比して吸水性ポリマーが高坪量で配されている」ものであるか否かは、次の方法により確認することができる。即ち、製品から吸収体を取り出し、該吸収体をその幅方向(通常、製品の幅方向と同じ)に平行に3等分し、3等分された各部分における吸水性ポリマーの遠心保持量を上述した方法により測定し、これらの遠心保持量間の差の最大値が基準値以上の場合は、当該製品は、「吸収体の排泄ポイントは、該吸収体の他の部位に比して吸水性ポリマーが高坪量で配されている」ものである。前記基準値は、製品によって異なり、乳児用使い捨ておむつの場合は3g、生理用ナプキンの場合は2g、大人用使い捨ておむつの場合は5gである。前記基準値は、5枚以上の製品それぞれについて上記の要領で求めた基準値の平均値とする。
尚、第3実施形態は使い捨ておむつであり、上記の吸水性ポリマー10の分布量の数値範囲は、繊維混合体33(吸収体3)がおむつの吸収体として用いられる場合のものである。第3実施形態に係る繊維混合体33がおむつ以外の他の吸収性物品における吸収体として用いられる場合は、上記の好ましい分布量は当該吸収性物品の用途に応じて適宜調整することができる。例えば、第3実施形態に係る繊維混合体33が吸収パッド(尿取りパッド)の吸収体として用いられる場合、該吸収パッドの高坪量領域11における吸水性ポリマー10の分布量は、好ましくは150g/m2以上、更に好ましくは200〜400g/m2である。
第3実施形態においては、高坪量領域11は、吸水性ポリマー10のみを含んで(繊維状物を含まずに)形成されていても良く、吸水性ポリマー10及び繊維状物を含んで形成されていても良い。高坪量領域11が、吸水性ポリマー10及び繊維状物を含んで形成されている場合、該高坪量領域11における吸水性ポリマー10と繊維状物との含有比率は、重量比で、大人用おむつの場合には、(吸水性ポリマー/繊維状物)=3/1〜1/2が好ましく、2/1〜1/2が更に好ましい。乳児用おむつの場合には、(吸水性ポリマー/繊維状物)=5/1〜1.5/1が好ましく、3/1〜1/1が更に好ましい。
第3実施形態においては、高坪量領域11の水平断面の断面積は、繊維混合体33(吸収体3)の用途に応じて調整することができる。例えば、乳幼児用の使い捨ておむつの吸収体として用いる場合には1〜100cm2が好ましく、大人用の使い捨ておむつの吸収体として用いる場合には20〜400cm2が好ましい。また、繊維混合体33は使い捨ておむつ1の吸収体であるが、生理用ナプキンの吸収体としても使用することができ、生理用ナプキンの吸収体として用いる場合には1〜30cm2が好ましい。
また、繊維混合体33の平面視における高坪量領域11の形状は、図4に示すような楕円形形状に制限されず、円形や長方形、正方形などの多角形、またそれらの集合体、ストライプ形状、チェック形状等でも良い。
第3実施形態においては、低坪量領域12は、繊維状物のみを含んで(吸水性ポリマー10を含まずに)形成されていても良く、吸水性ポリマー10及び繊維状物を含んで形成されていても良い。低坪量領域12が、吸水性ポリマー10及び繊維状物を含んで形成されている場合、該低坪量領域12における吸水性ポリマー10と繊維状物との含有比率は、重量比で、大人用おむつの場合には、(吸水性ポリマー/繊維状物)=1/2〜1/5が好ましく、1/3〜1/5が更に好ましい。乳児用おむつの場合には、(吸水性ポリマー/繊維状物)=1/1〜1/5が好ましく、1/1〜1/3が更に好ましい。
上述の如き構成を有する第3実施形態によっても、第2実施形態と同様の効果が奏される。特に、第3実施形態においては、排泄部付近(排泄ポイント)に高坪量の吸水性ポリマー10が存在し、またその吸水性ポリマー10の吸水速度が速いため体液を広げずに素早く吸収できる(スポット吸収)。更に、吸水性ポリマー10は通液性においても優れているため、2回目以降の排泄の際、排泄部付近の膨潤した吸水性ポリマー10によるゲルブロッキングが起こりにくく、速やかに液を通過させて吸収体の未吸収部分にまで液を広げることができる。
図6〜図8は、本発明の第4実施形態を示す図である。第4実施形態は、第3実施形態と比較して高坪量領域11及び低坪量領域12の配置が異なっている。第4実施形態においては、繊維混合体33の周縁部(図6参照)、又は繊維混合体33の長手方向両側部(図7参照)に、該繊維混合体33の前記排泄ポイントを除く他の部位に比して吸水性ポリマー10が高坪量で配されている高坪量領域11が形成されている。第4実施形態の繊維混合体33における他の領域は低坪量領域12となっている。第4実施形態における繊維混合体33の周縁部及び長手方向両側部の幅、即ち、高坪量領域11の幅は、好ましくは10〜50mm、更に好ましくは10〜30mmである。尚、吸収体の周縁部又は長手方向両側部と前記排泄ポイントとは、吸水性ポリマーの坪量は同じでもよく、どちらが高くても構わない。
第4実施形態においては、高坪量領域11における吸水性ポリマー10の分布量は、好ましくは100g/m2以上、更に好ましくは100〜400g/m2である。
また、低坪量領域12における吸水性ポリマー10の分布量は、好ましくは100g/m2以下、更に好ましくは50〜100g/m2である。
また、高坪量領域11と低坪量領域12との吸水性ポリマー10の分布量差は、好ましくは50〜200g/m2、更に好ましくは50〜100g/m2である。
尚、ある製品(吸収性物品)が、第4実施形態のように、「吸収体の周縁部又は長手方向両側部は、該吸収体の排泄ポイントを除く他の部位に比して吸水性ポリマーが高坪量で配されている」ものであるか否かは、次の方法により確認することができる。即ち、製品から吸収体を取り出し、該吸収体の全体を生理食塩水(イオン交換水を用いた0.9重量%塩化ナトリウム水)で充分に膨潤させた後、1)該吸収体の周縁部(又は長手方向両側部)の任意の5箇所以上、及び2)該吸収体の前記排泄ポイントに対応する部位を除く他の部位の任意の5箇所以上それぞれについて、無荷重下における厚みを測定し、前記1)の厚み(複数の厚み測定値の平均値)と前記2)の厚み(複数の厚み測定値の平均値)との差が0.5mm以上である場合は、当該製品は、「吸収体の周縁部又は長手方向両側部は、該吸収体の排泄ポイントを除く他の部位に比して吸水性ポリマーが高坪量で配されている」ものである
尚、第4実施形態は使い捨ておむつであり、上記の吸水性ポリマー10の分布量の数値範囲は、繊維混合体33(吸収体3)がおむつの吸収体として用いられる場合のものである。第4実施形態に係る繊維混合体33がおむつ以外の他の吸収性物品における吸収体として用いられる場合は、上記の好ましい分布量は当該吸収性物品の用途に応じて適宜調整することができる。例えば、第4実施形態に係る繊維混合体33が吸収パッド(尿取りパッド)の吸収体として用いられる場合、該吸収パッドの高坪量領域11における吸水性ポリマー10の分布量は、好ましくは150g/m2以上、更に好ましくは150〜300g/m2である。
上述の如き構成を有する第4実施形態によっても、第2実施形態と同様の効果が奏される。特に、第4実施形態においては、繊維混合体33(吸収体3)の周縁部あるいは長手方向両側部に吸水性ポリマー10が高濃度で分布しているため、これらの部位での液溜りを効果的に防止できる。この液溜りの防止は、第4実施形態のように、図6〜図8に示す吸収体(繊維混合体33)と、該吸収体の幅方向側縁部の上方に立ち上がることができる前記立体ギャザーとが併用されることにより、一層効果的となる。
図9及び図10は、本発明の第5実施形態を示す図である。第5実施形態は、第3実施形態及び第4実施形態(図7に示す形態)の特徴部分を組み合わせた形態である。即ち、第5実施形態においては、繊維混合体33の排泄ポイント及び長手方向両側部に、該繊維混合体33の他の部位に比して吸水性ポリマー10が高坪量で配されている高坪量領域11が形成されている。第5実施形態の繊維混合体33における他の領域は低坪量領域12となっている。
上述の如き構成を有する第5実施形態によっても、第2実施形態と同様の効果が奏される。特に、第5実施形態においては、繊維混合体(吸収体3)の排泄ポイント及び長手方向両側部に吸水性ポリマー10が高濃度で分布しているため、液のスポット吸収性に特に優れており、横漏れを効果的に防止することができる。
図11及び図12は、本発明の第6実施形態を示す図である。第6実施形態においては、繊維混合体33(吸収体3)は、吸水性ポリマー10が高坪量で配されている高坪量領域11と、該吸水性ポリマー10が該高坪量領域11よりも低坪量で配されている低坪量領域12とを有しており、該高坪量領域11と該低坪量領域12とが繊維混合体33の長手方向L及び幅方向Sに交互に配されている。また、高坪量領域11及び該低坪量領域12それぞれは、繊維混合体33の厚み方向に連続的に配されている。また第6実施形態においては、繊維混合体33の周縁部は高坪量領域11である。
図13及び図14は、本発明の第7実施形態を示す図である。第7実施形態は、高坪量領域11と低坪量領域12とが繊維混合体33の長手方向Lに交互に配されている(幅方向Sには交互に配されていない)点で第6実施形態と異なる。
図15及び図16は、本発明の第8実施形態を示す図である。第8実施形態は、高坪量領域11と低坪量領域12とが繊維混合体33の幅方向Sに交互に配されている(長手方向Lには交互に配されていない)点で第6実施形態と異なる。
第6〜8実施形態においては、高坪量領域11における吸水性ポリマー10の分布量は、好ましくは150g/m2以上、更に好ましくは150〜400g/m2である。
また、低坪量領域12における吸水性ポリマー10の分布量は、好ましくは150g/m2以下、更に好ましくは50〜150g/m2である。
また、高坪量領域11と低坪量領域12との吸水性ポリマー10の分布量差は、好ましくは50〜150g/m2、更に好ましくは50〜100g/m2である。
尚、第6〜8実施形態は使い捨ておむつであり、上記の吸水性ポリマー10の分布量の数値範囲は、繊維混合体33(吸収体3)がおむつの吸収体として用いられる場合のものである。第6〜8実施形態に係る繊維混合体33がおむつ以外の他の吸収性物品における吸収体として用いられる場合は、上記の好ましい分布量は当該吸収性物品の用途に応じて適宜調整することができる。例えば、第6〜8実施形態に係る繊維混合体33が吸収パッド(尿取りパッド)の吸収体として用いられる場合、該吸収パッドの高坪量領域11における吸水性ポリマー10の分布量は、好ましくは150g/m2以上、更に好ましくは150〜300g/m2であり、低坪量領域12における吸水性ポリマー10の分布量は、好ましくは150g/m2以下、更に好ましくは50〜150g/m2である。
上述の如き構成を有する第6〜8実施形態によっても、第2実施形態と同様の効果が奏される。特に、第6〜8実施形態においては、高坪量領域11と低坪量領域12とが繊維混合体33(吸収体3)の長手方向L及び/又は幅方向Sに交互に配されているため、高坪量領域11では液を素早く吸収、拡散し、低坪量領域12では液をある程度留めて、吸水性ポリマー10や繊維状物に液をしっかりと吸収させることができる。液吸収後は、吸水性ポリマー10の膨潤により、繊維混合体33(吸収体3)の表面に高坪量領域11が凸部となる凹凸構造が形成され、この凸部が繊維混合体33に掛かる圧力を緩和する。また、繊維混合体33の表面に凹凸構造が形成されることで、凹部が液の通路としての役割を果たすため、液を拡散することができる。また、膨潤した吸水性ポリマー10による凹凸構造は、肌との接触面積を小さくし、通気性の点においても優れる。
上述した第3〜8実施形態の繊維混合体33(吸収体3)は、何れも吸水性ポリマー10が高坪量で配されている高坪量領域11と、該吸水性ポリマー10が該高坪量領域11よりも低坪量で配されている低坪量領域12とを有しているものであり、このような繊維混合体は、例えば次のようにして製造することができる。
例えば、図4及び図5に示す如き吸収体〔吸収体の排泄ポイント(吸収体の中央部)に高坪量領域が形成されている吸収体〕を製造する場合、所望の高坪量領域の形状及び大きさ(面積)に対応する凹部がドラム表面に形成されている以外は公知の積繊ドラムと同様に構成されている、積繊ドラムが好ましく用いられる。具体的には、常法に従って製造された繊維混合体の前駆体(繊維ウエブ)を一方向に搬送させ、該積繊ドラムを周方向に回転させつつ搬送中の該前駆体に当接させた状態で、該積繊ドラムに吸収性ポリマーと繊維状物とを混合させた状態で導入し、該前駆体に所望の形状及び大きさの高坪量領域を形成する。
また例えば、図7に示す如き吸収体(吸収体の長手方向両側部に高坪量領域が形成されている吸収体)を製造する場合、常法に従って製造された繊維混合体の前駆体(繊維ウエブ)を製造ライン上で一方向に搬送させつつ、該前駆体の両側部の上方それぞれに配置された散布口から吸水性ポリマーを落下させる。該散布口の幅(前駆体の搬送方向と直交する方向の長さ)が例えば10〜15mmの場合、該散布口から吸水性ポリマーが滑り落ちることで、一定速度で流れている前駆体の長手方向両側部それぞれに10〜15mmの幅で該吸水性ポリマーを散布することができる。この方法は、吸収体の平面視において直線形状の高坪量領域を形成する場合に特に有効である。
図17は、本発明の第9実施形態の一例を示す図である。第9実施形態の使い捨ておむつ1は、吸収体3の構成が第1実施形態と異なっている。第9実施形態の吸収体3は、吸水性ポリマー10が、該吸収体3の肌当接面側に偏倚している。即ち、第9実施形態の吸収体3においては、該吸収体3の肌当接面側に、該吸収体3の他の部位に比して吸水性ポリマー10が高坪量で配されている。ここでいう肌当接面側とは、吸収体3の厚み方向の中央部から該吸収体3の肌当接面寄りの領域を意味する。第9実施形態の吸収体3には、(A)吸収体3が、液保持性のパルプ層34、及び該パルプ層34の肌当接面上に位置し、吸水性ポリマー10のみからなる吸水性ポリマー層35を有する形態と、(B)吸水性ポリマー10を含む液保持性のパルプ層34からなり、該パルプ層34が、非肌当接面側から肌当接面側に向けて厚み方向に該吸水性ポリマー10の分布量(坪量)が大きくなる密度勾配を有する形態、とが含まれる。図17に示されているのは、前記(A)の形態である。パルプ層34及び吸水性ポリマー層35は、図示しない被覆シートによりその全体あるいはその長手方向両端面を除く部分が一体的に被覆されている。
製品では、赤く着色した生理食塩水で遠心保持量を測定し、断面を画像処理し、赤みの度合いで吸水ポリマーの偏在を確認する。
尚、ある製品(吸収性物品)が、第9実施形態のように、「吸水性ポリマーが、吸収体の肌当接面側に偏倚している」ものであるか否かは、次の方法により確認することができる。即ち、製品から吸収体を取り出し、該吸収体の全体を赤く着色した生理食塩水(イオン交換水を用いた0.9重量%塩化ナトリウム水)で充分に膨潤させた後、該吸収体中の吸水性ポリマーの遠心保持量を上述した方法により測定し、該吸収体の断面について画像処理ソフトなどを用いて、赤みの度合いを示すR/G値を読み取り、その差で吸水性ポリマーの偏在を確認することができる。吸収体の肌当接面側が他の部位に比して赤みの度合が強い場合は、当該製品は、「吸水性ポリマーが、吸収体の肌当接面側に偏倚している」ものである。
パルプ層34は、基本的にパルプ繊維のみから形成されるものであるが、パルプ繊維以外の材料を含んでいてもよい。パルプ層34に含有可能なパルプ繊維以外の成分としては、例えばレーヨン等の親水性繊維や、その他の合成繊維が挙げられる。また、パルプ層34には吸水性ポリマーを含ませてもよく、該吸水性ポリマーとしては、上述した本発明に係る吸水性ポリマー(吸水性ポリマー10)であってもよく、吸水性ポリマー10以外の他の吸水性ポリマー(例えば、上述したポリアクリル酸ソーダ等の従来公知の吸水性ポリマー)であってもよい。これらの中でも特に、本発明に係る吸水性ポリマー10を用いることが、吸水速度が速いため体液をより素早く引き込み、肌から遠ざけべとつきを抑える点で好ましい。
パルプ層34の厚みは、吸収体3の用途に応じて調整することができる。例えば、乳幼児用の使い捨ておむつの吸収体として用いる場合には、好ましくは0.5〜5.0mm、更に好ましくは1.0〜3.0mmである。大人用の使い捨ておむつの吸収体として用いる場合には、好ましくは0.5〜10mm、更に好ましくは1.0〜9.0mmである。また、第9実施形態の吸収体3は使い捨ておむつ1の吸収体であるが、生理用ナプキンの吸収体としても使用することができ、生理用ナプキンの吸収体として用いる場合には、好ましくは0.5〜5.0mm、更に好ましくは1.0〜4.0mmである。
吸水性ポリマー層35は、多数の粒子状(球状)の吸水性ポリマー10が散布されて形成されている。多数の吸水性ポリマー10は、吸収層34の肌当接面側の全面に均一に分布している。吸水性ポリマー層35の厚みは、好ましくは0.1〜3.0mm、更に好ましくは0.5〜1.5mmであり、坪量(吸水性ポリマー10の分布量)は、好ましくは50〜500g/m2、更に好ましくは100〜300g/m2である。吸水性ポリマー層35は、多数の粒子状の吸水性ポリマー10の集合体であり、多数の該吸水性ポリマー10は、該ポリマー自身の粘着性により相互に付着している。吸水性ポリマー層35には、多数の吸水性ポリマー10を結合させるための結合剤は含有されていない。
上述の如き構成を有する第9実施形態によっても、第1実施形態と同様の効果が奏される。特に、図17に示す第9実施形態においては、パルプ層34の肌当接面側に該パルプ層34に隣接して、パルプ繊維に比して液保持量に優れる吸水性ポリマー10のみからなる吸水性ポリマー層35が形成されているため、液戻り(吸収体に吸収された液が表面シート側に戻る現象)を効果的に抑制することができる。また、吸水性ポリマー10は上述したように通液性に優れているため、このように吸収体3の最上層に吸水性ポリマー10を配置しても、ゲルブロッキングを起こすおそれはなく、液溜りを効果的に抑制することができる。
以上、本発明をその好ましい実施形態に基づき説明したが、本発明は前記実施形態に制限されない。
例えば前記実施形態では、本発明の吸収性物品の適用例の一つとして展開型の使い捨ておむつを挙げたが、例えばパンツ型の使い捨ておむつ、生理用ナプキン、パンティライナ、失禁ライナ、吸収パッド(尿取りパッド)等にも適用できる。
また第9実施形態において、吸水性ポリマー層35は、吸収層34の肌当接面側の全面に形成されていたが、吸収層34の周縁部の上方(周縁部の肌当接面側)にのみ形成されていてもよく、あるいは吸収層34の長手方向両側部それぞれの上方(長手方向両側部それぞれの肌当接面側)にのみ形成されていてもよい。これらの形態によれば、液溜りを効果的に防止することができ、更に前記立体ギャザーの存在により、液溜りがより一層効果的に防止される。
前述した一の実施形態のみが有する部分は、すべて適宜相互に利用できる。
以下、本発明を実施例及び比較例により更に具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(吸水性ポリマーA)
次の手順で吸水性ポリマーAを製造した。水酸化ナトリウム水溶液を用いて中和したアクリル酸に、アゾ系開始剤及びエポキシ系架橋剤(ポリグリセロールポリグリシジルエーテル、ナガセ化成(株)製、商品名「デナコールEX−810」)水溶液を加えて均一溶液とし、モノマー/開始剤水溶液を得た。得られた溶液を、別途調製した分散剤/有機溶媒/水混合液中に加熱・攪拌状態で滴下した。滴下完了後、さらに加熱・攪拌を継続し、重合終了後に生成物を分別し、減圧下に乾燥することにより、不定形で顆粒状ゲルの部分架橋アクリル酸(ナトリウム)重合体粒子を得た。この重合体粒子を所定水分率に調整し、デナコールEX−810の存在下追架橋し、乾燥することにより、吸水性ポリマーが得られる。吸水性ポリマーのボルテックス法による吸水速度、加圧下通液速度、遠心保持量、飽和吸水量の調整は、反応温度、滴下時間、滴下終了後の加熱・攪拌時間、後架橋の程度等を適宜調整することにより行なうことができる。最後に、アエロジル(合成シリカ、日本アエロジル社製、アエロジル200)を、得られた吸水性ポリマーに対して0.5重量%添加し、よく混ぜる。得られた吸水性ポリマーをJIS Z 8801で規定された東京スクリーン社製の標準篩で分級し、平均粒径200μmの吸水性ポリマーAを得た。
(吸水性ポリマーB)
明治フードマテリア(株)製、重合度1200(数平均分子量18万、重量平均分子量82万)のNa塩型ポリグルタミン酸(PGA‐Na)を酸性条件下沈殿回収することにより酸型ポリグルタミン酸(PGA‐H)とした。こうして得られたPGA‐H 100重量部と水酸化ナトリウム28重量部とを水728重量部に溶解し、さらに架橋剤としてデナコールEX‐810(ナガセケムテックス(株)製)9.7重量部を加えた後、70℃で16時間加熱した。続いて凍結乾燥を行った後、ミキサーにより粒径850μm以下まで粉砕し、さらに70℃で3.5時間乾燥した。その後、篩による分級を行い粒子状の吸水性ポリマーを得た。こうして得られた吸水性ポリマーに、アエロジル200(日本アエロジル(株)製)を該吸水性ポリマーに対して0.5重量%添加し、よく混合させることにより、目的の吸水性ポリマーB(ポリアミノ酸を主鎖とする吸水性ポリマー)を得た。
(吸水性ポリマーC)
前記吸水性ポリマーBの製造において、後架橋の時間を短くして架橋を弱めた以外は吸水性ポリマーBの製造と同様の手順で吸水性ポリマーを製造し、これを吸水性ポリマーCとした。
(吸水性ポリマーD)
前記吸水性ポリマーBの製造において後架橋の時間を長くして架橋を強めた以外は吸水性ポリマーBの製造と同様の手順で吸水性ポリマーを製造し、これを吸水性ポリマーDとした。
(吸水性ポリマーE)
アクリル酸系ポリマーからなる市販の吸水性ポリマー(サンダイヤ株式会社、DS−50TS)を吸水性ポリマーEとした。
(吸水性ポリマーF)
アクリル酸系ポリマーからなる市販の吸水性ポリマー(サンダイヤ株式会社、SK701)を吸水性ポリマーFとした。
(吸水ポリマーG)
アクリル酸系ポリマーからなる市販の吸水ポリマー(サンダイヤ株式会社、IM930)を吸水ポリマーGとした。
前記吸水性ポリマーA〜Gについて、1)ボルテックス法による吸水速度、2)2.0kPaでの加圧下通液速度、3)遠心脱水法による吸水量、4)飽和吸水量を、それぞれ上述した測定方法に従って測定した。これらの結果を下記表1に示す。
Figure 2008178667
〔実施例1〕
前記吸水性ポリマーAを用いて図2に示す第1実施形態の吸収体3を次の手順で作製した。まず、上下層30,31それぞれとして坪量100g/m2、厚み0.8mmのフラッフパルプ(ウエアーハウザーNB416)からなる層を用い、上層30と下層31との間に7.0gの吸水性ポリマーAを均一に散布し(吸水性ポリマーAの分布量115g/m2)、次いでその上面を坪量16g/m2のティッシュで被覆すると共に、下面を坪量16g/m2のティッシュで被覆して、長さ470mm、幅165mmの吸収体3を作製した。
そして、こうして作製した吸収体3を吸収体として用いて使い捨ておむつを次の手順で作製した。表面シートとして花王(株)製のリリーフ尿取りパッドの表面シート(長さ540mm、幅210mm)を用い、裏面シートとして花王(株)製のリリーフ尿取りパッドの裏面シート(長さ540mm、幅210mm)を用い、該裏面シートの中央部に上記のように作製した吸収体3を配置し、該吸収体3の周囲において該表面シート及び該裏面シートを粘着剤で接合し、立体ギャザーを具備しておらず、且つ図1に示す如き展開状態において平面視で長方形形状の使い捨ておむつを作製した。
〔実施例2〕
実施例1において、吸収体3の構成を図17に示す第9実施形態と同様にした以外は実施例1と同様にして使い捨ておむつを作製し、これを実施例2のサンプルとした。実施例2においては、パルプ層34として坪量200g/m2、厚み0.8mmのフラッフパルプ(ウエアーハウザーNB416)からなる層を用い、該パルプ層34の肌当接面上に7.0gの吸水性ポリマーAを均一に散布し(吸水性ポリマーAの分布量115g/m2)、次いでその全体を坪量16g/m2のティッシュで被覆して吸収体3を作製し、これを吸収体として用いた。
〔実施例3〕
実施例1において、吸収体3の構成を図4及び図5に示す第3実施形態と同様にした以外は実施例1と同様にして使い捨ておむつを作製し、これを実施例3のサンプルとした。実施例3においては、高坪量領域11は、図4に示す吸収体3の平面視において、該吸収体3の中央部(排泄ポイント近傍)に100mm×150mmの縦長の長方形形状の領域として形成され、該高坪量領域11の長手方向が吸収体3の長手方向と一致している。また、実施例3の高坪量領域11は、吸水性ポリマーA及びフラッフパルプ(ウエアーハウザーNB416)から形成されており、該高坪量領域11における吸水性ポリマーAの分布量は200g/m2であり、該高坪量領域11における吸水性ポリマーAとパルプとの含有比率は、重量比で、(吸水性ポリマーA/パルプ)=1/1である。一方、実施例3の吸収体3における高坪量領域11以外の領域である低坪量領域12は、吸水性ポリマーA及びフラッフパルプ(ウエアーハウザーNB416)から形成されており、該低坪量領域12における吸水性ポリマーAの分布量は100g/m2であり、該低坪量領域12における吸水性ポリマーAとパルプとの含有比率は、重量比で、(吸水性ポリマーA/パルプ)=1/2である。
〔実施例4〕
実施例1において、吸水性ポリマーAに換えて吸水性ポリマーBを用いた以外は実施例1と同様にして使い捨ておむつを作製し、これを実施例4のサンプルとした。
〔実施例5〕
実施例2において、吸水性ポリマーAに換えて吸水性ポリマーCを用いた以外は実施例2と同様にして使い捨ておむつを作製し、これを実施例5のサンプルとした。
〔実施例6〕
実施例3において、吸水性ポリマーAに換えて吸水性ポリマーBを用いた以外は実施例3と同様にして使い捨ておむつを作製し、これを実施例6のサンプルとした。
〔実施例7〕
実施例1において、吸水性ポリマーAに換えて吸水性ポリマーDを用いた以外は実施例1と同様にして使い捨ておむつを作製し、これを実施例7のサンプルとした。
〔比較例1〕
実施例1において、吸水性ポリマーAに換えて吸水性ポリマーEを用いた以外は実施例1と同様にして使い捨ておむつを作製し、これを比較例1のサンプルとした。
〔比較例2〕
実施例1において、吸水性ポリマーAに換えて吸水性ポリマーFを用いた以外は実施例1と同様にして使い捨ておむつを作製し、これを比較例2のサンプルとした。
〔比較例3〕
実施例1において、吸水性ポリマーAに換えて吸水性ポリマーGを用いた以外は実施例1と同様にして使い捨ておむつを作製し、これを比較例3のサンプルとした。
〔評価〕
作製した各使い捨ておむつ(製品)について、以下の方法により、製品厚み、モレ値、表面液流れ距離、吸収速度、液拡散面積をそれぞれ評価した。これらの結果を下記表2及び表3に示す。尚、これらの評価は全て23℃50%RHの環境で行った。
<製品厚みの評価>
使い捨ておむつ上に5cm×5cmの大きさのアクリル板を載せ、更にその上に重りを載せ、2.5g/cm2の荷重が加わった状態下に測定する。測定には、キーエンス社のLK080クラス2レーザー変位計を用いた。測定点数は5点の平均とし、20%以上測定値が振れた場合はそのデータを削除し、別の測定値を追加した。測定に用いた使い捨ておむつは、広げた状態で予め250g/cm2の荷重を12時間掛けて、しわを伸ばした状態としておいた。
<表面液流れ距離およびモレ値の評価>
傾斜角度45°の台の平滑な表面上に使い捨ておむつを、表面シート側を上面にし且つ腹側を上にして固定する。次いで、この使い捨ておむつに対して、腹側端部から長手方向260mm、幅方向中央の位置に赤色2号で着色した生理食塩水(イオン交換水を用いた0.9重量%食塩水)50gを注入速度5g/秒で注入し、注入直後に生理食塩水が表面シート上を流れた最も長い距離(mm)を測定する。生理食塩水の注入後10分間放置した後、上記と同様の操作を行い、おむつの端部からモレが生じるまで該操作を繰り返す。モレが生じた注入回数から1を引いた数をモレ値とする。表面液流れ距離が短いほど、また、繰り返し吸収する回数を示すモレ値が大きいほど、高評価となる。
<吸収速度の評価>
使い捨ておむつを平面状に拡げ、表面シートを上に向けて水平面上に固定した状態で、吸収体の中心部における該表面シート上に、円筒状の注入部の付いたアクリル板をのせ、更にそのアクリル板上に錘をのせ、吸収体の中心部に対して、1.6kPaの荷重を加える。アクリル板に設けられた注入部は、内径36mmの円筒(高さ53mm)状をなし、アクリル板には、長手方向の1/3の部分、幅方向の中心軸に、該円筒状注入部の中心軸線が一致し、該円筒状注入部の内部とアクリル板の表面シート対向面との間を連通する内径36mmの貫通孔が形成されている。次いで、円筒状注入部の中心軸が吸収体の平面視における中心部と一致するようにアクリル板を配置し、150gの生理食塩水(イオン交換水を用いた0.9重量%食塩水)を、円筒状注入部から注入し、使い捨ておむつに吸収させる。生理食塩水がおむつの表面に到達した時点から150gの全量がおむつに吸収されるまでの時間(秒)を計測し、これを加圧下における液の吸収時間とした。注入した生理食塩水の量、すなわち150gを吸収時間で除して吸収速度(g/秒)を算出した。この吸収速度の値が大きいほど、吸収速度が速く、高評価となる。
<液拡散面積の評価>
使い捨ておむつを平面状に拡げ、表面シートを上に向けて水平面上に固定した状態で、吸収体の中心部における該表面シートに対して生理食塩水(イオン交換水を用いた0.9重量%食塩水)150gを注入速度5g/秒で注入し、7分間放置する。その後、吸収体上の輪郭を透明シートに写し取って記録する。得られた画像を、画像解析処理ソフト(Image−Pro plus,Media Cybernetics社)を用いて処理し、液拡散面積(cm2)を求めた。この液拡散面積の値が小さいほど、高評価となる。
Figure 2008178667
Figure 2008178667
表2及び表3に示すように、実施例1〜6は比較例1に比して、モレ値が大きく、表面液流れ距離が短く、吸収速度が速く、液拡散面積が小さい。また、比較例2は、表面液流れ距離及び液拡散面積に関しては良い結果が得られたものの、モレ値及び吸収速度に関しては実施例1〜6に劣る結果となった。従って、実施例1〜6の使い捨ておむつは、比較例1及び2の使い捨ておむつよりも、漏れ防止性や吸収性能が高いことが確認された。
また、ポリアミノ酸を主鎖とする吸水性ポリマーである吸水性ポリマーCBを用いた実施例4及び6は、他の実施例に比して特に液拡散面積の値が小さく、見た目の不快感の軽減や濡れている面との接触が小さく肌を快適な状態に保つことができるという効果が得られやすいことがわかる。
本発明の第1実施形態である使い捨ておむつの展開状態における肌当接面側 (表面シート側)を一部破断して示す平面図である。 図1のI−I線断面を模式的に示した拡大断面図である。 本発明の第2実施形態の図2相当図である。 本発明の第3実施形態の吸収体を模式的に示した平面図である。 図4のI−I線断面を模式的に示した断面図である。 本発明の第4実施形態の吸収体の一例を模式的に示した平面図である。 本発明の第4実施形態の吸収体の他の例を模式的に示した平面図である。 図6及び図7のI−I線断面を模式的に示した断面図である。 本発明の第5実施形態の吸収体を模式的に示した平面図である。 図9のI−I線断面を模式的に示した断面図である。 本発明の第6実施形態の吸収体を模式的に示した平面図である。 図11のI−I線断面を模式的に示した断面図である。 本発明の第7実施形態の吸収体を模式的に示した平面図である。 図13のII−II線断面を模式的に示した断面図である。 本発明の第8実施形態の吸収体を模式的に示した平面図である。 図15のI−I線断面を模式的に示した断面図である。 本発明の第9実施形態の一例の図2相当図である。
符号の説明
1 使い捨ておむつ(吸収性物品)
2 表面シート
3 吸収体
30 上層
31 下層
33 繊維混合体
34 吸収層
35 吸水性ポリマー層
4 裏面シート
6,7 弾性部材
10 吸水性ポリマー
60 立体ギャザー形成用のシート材
61 接合部(基端部)
FT ファスニングテープ
LT ランディングテープ

Claims (10)

  1. 吸水性ポリマーを含んで構成される吸収体を備えた吸収性物品であって、前記吸水性ポリマーのボルテックス法による吸水速度が20秒以下、2.0kPaでの加圧下通液速度が60ml/min以上である吸収性物品。
  2. 前記吸水性ポリマーの遠心脱水法による吸水量が20g/g以上である請求項1記載の吸収性物品。
  3. 前記吸水性ポリマーがポリアミノ酸を主鎖とするものである請求項1又は2記載の吸収性物品。
  4. 前記吸収体が、液透過性を有する上層と、該上層の非肌当接面側に配される下層とを有し、該上層と該下層とにより前記吸水性ポリマーを挟持している請求項1〜3の何れかに記載の吸収性物品。
  5. 前記吸収体が、前記吸水性ポリマーと繊維状物との繊維混合体を有する請求項1〜4の何れかに記載の吸収性物品。
  6. 前記吸収体の排泄ポイントは、該吸収体の他の部位に比して前記吸水性ポリマーが高坪量で配されている請求項1〜5の何れかに記載の吸収性物品。
  7. 前記吸収体の周縁部又は長手方向両側部は、該吸収体の排泄ポイントを除く他の部位に比して前記吸水性ポリマーが高坪量で配されている請求項1〜6の何れかに記載の吸収性物品。
  8. 前記吸収体は、前記吸水性ポリマーが高坪量で配されている高坪量領域と、該吸水性ポリマーが該高坪量領域よりも低坪量で配されている低坪量領域とを有しており、前記高坪量領域と前記低坪量領域とが該吸収体の長手方向及び/又は幅方向に交互に配されている請求項1〜7の何れかに記載の吸収性物品。
  9. 前記吸水性ポリマーが、前記吸収体の肌当接面側に偏倚している請求項1又は2記載の吸収性物品。
  10. 前記吸収体の上方に立ち上がることができる立体ギャザーを備えており、該立体ギャザーが前記吸水性ポリマーを含む請求項1〜9の何れかに記載の吸収性物品。
JP2007298138A 2006-12-28 2007-11-16 吸収性物品 Expired - Fee Related JP5039513B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007298138A JP5039513B2 (ja) 2006-12-28 2007-11-16 吸収性物品

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006355845 2006-12-28
JP2006355845 2006-12-28
JP2007298138A JP5039513B2 (ja) 2006-12-28 2007-11-16 吸収性物品

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008178667A true JP2008178667A (ja) 2008-08-07
JP5039513B2 JP5039513B2 (ja) 2012-10-03

Family

ID=39723001

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007298138A Expired - Fee Related JP5039513B2 (ja) 2006-12-28 2007-11-16 吸収性物品

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5039513B2 (ja)

Cited By (25)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010051654A (ja) * 2008-08-29 2010-03-11 Kao Corp 吸収性物品
JP2010059254A (ja) * 2008-09-02 2010-03-18 San-Dia Polymer Ltd 吸水性樹脂粒子の製造方法、及び吸収体及び吸収性物品
WO2010146996A1 (ja) * 2009-06-17 2010-12-23 花王株式会社 吸収性物品
JP2011000231A (ja) * 2009-06-17 2011-01-06 Kao Corp 吸収体及び吸収性物品
WO2011065260A1 (ja) * 2009-11-30 2011-06-03 ユニ・チャーム株式会社 体液処理用品
JP2011212339A (ja) * 2010-03-31 2011-10-27 Unicharm Corp 使い捨てのパンツ型着用物品
WO2012029892A1 (en) * 2010-08-31 2012-03-08 Unicharm Corporation Incontinence Liner
WO2012029891A1 (en) * 2010-08-31 2012-03-08 Unicharm Corporation Incontinence Liner
WO2012029964A1 (ja) * 2010-08-31 2012-03-08 ユニ・チャーム株式会社 失禁用ライナー
WO2014112590A1 (ja) * 2013-01-18 2014-07-24 ユニ・チャーム株式会社 吸収性物品
EP2524679B1 (en) 2010-01-13 2015-04-08 Sumitomo Seika Chemicals CO. LTD. Water-absorbable sheet structure
JP2017063918A (ja) * 2015-09-29 2017-04-06 大王製紙株式会社 吸収性物品
JP2017169967A (ja) * 2016-03-25 2017-09-28 大王製紙株式会社 吸収性物品
JP2017176314A (ja) * 2016-03-29 2017-10-05 大王製紙株式会社 吸収性物品
US10285866B2 (en) 2015-01-16 2019-05-14 Lg Chem, Ltd. Super absorbent polymer
JP2019118593A (ja) * 2017-12-29 2019-07-22 花王株式会社 吸収性物品
JP2020010915A (ja) * 2018-07-20 2020-01-23 花王株式会社 吸収性物品
JP2020093066A (ja) * 2018-12-12 2020-06-18 住友精化株式会社 吸水性樹脂粒子の液体漏れ性を評価する方法、及び吸水性樹脂粒子
WO2020122217A1 (ja) 2018-12-12 2020-06-18 住友精化株式会社 吸水性樹脂粒子、吸収体及び吸収性物品
JP2021104221A (ja) * 2019-12-26 2021-07-26 日本製紙クレシア株式会社 吸収性物品
KR20210101251A (ko) 2018-12-12 2021-08-18 스미토모 세이카 가부시키가이샤 흡수성 수지 입자, 흡수체 및 흡수성 물품
CN114748252A (zh) * 2021-09-30 2022-07-15 诺宸股份有限公司 一种抑菌防漏型吸收物品及其制造方法
US11466131B2 (en) 2018-11-13 2022-10-11 Lg Chem, Ltd. Superabsorbent polymer and preparation method thereof
JP2023012791A (ja) * 2021-07-14 2023-01-26 日本製紙クレシア株式会社 パンツ型吸収性物品
US11931720B2 (en) 2017-12-11 2024-03-19 Lg Chem, Ltd. Superabsorbent polymer composition and method for preparing the same

Citations (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0859820A (ja) * 1994-08-25 1996-03-05 Nippon Shokubai Co Ltd 吸水性樹脂およびその製造方法
JP2001190581A (ja) * 2000-01-12 2001-07-17 Nippon Kyushutai Gijutsu Kenkyusho:Kk 失禁用吸収パッド
JP2001214399A (ja) * 2000-02-01 2001-08-07 Nippon Kyushutai Gijutsu Kenkyusho:Kk 水崩壊性高吸水性複合体及び吸収体物品
JP2001258933A (ja) * 2000-03-16 2001-09-25 Kao Corp 使い捨ておむつ
JP2002145988A (ja) * 2000-11-14 2002-05-22 Mitsui Chemicals Inc 架橋重合体及びその製造方法
JP2002179791A (ja) * 2000-12-07 2002-06-26 Mitsui Chemicals Inc 架橋ポリアスパラギン酸(塩)及びその製造方法
JP2002209940A (ja) * 2001-01-19 2002-07-30 Kao Corp 使い捨ておむつ
JP2004208867A (ja) * 2002-12-27 2004-07-29 Unitika Ltd 衛生用品
JP2005287792A (ja) * 2004-03-31 2005-10-20 Daio Paper Corp 吸収性物品
JP2006057075A (ja) * 2004-03-29 2006-03-02 Nippon Shokubai Co Ltd 不定形破砕状の粒子状吸水剤
JP2006291144A (ja) * 2005-04-14 2006-10-26 Mitsui Chemicals Inc 吸水性弾性体
JP2006305043A (ja) * 2005-04-28 2006-11-09 Daio Paper Corp 吸収性物品

Patent Citations (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0859820A (ja) * 1994-08-25 1996-03-05 Nippon Shokubai Co Ltd 吸水性樹脂およびその製造方法
JP2001190581A (ja) * 2000-01-12 2001-07-17 Nippon Kyushutai Gijutsu Kenkyusho:Kk 失禁用吸収パッド
JP2001214399A (ja) * 2000-02-01 2001-08-07 Nippon Kyushutai Gijutsu Kenkyusho:Kk 水崩壊性高吸水性複合体及び吸収体物品
JP2001258933A (ja) * 2000-03-16 2001-09-25 Kao Corp 使い捨ておむつ
JP2002145988A (ja) * 2000-11-14 2002-05-22 Mitsui Chemicals Inc 架橋重合体及びその製造方法
JP2002179791A (ja) * 2000-12-07 2002-06-26 Mitsui Chemicals Inc 架橋ポリアスパラギン酸(塩)及びその製造方法
JP2002209940A (ja) * 2001-01-19 2002-07-30 Kao Corp 使い捨ておむつ
JP2004208867A (ja) * 2002-12-27 2004-07-29 Unitika Ltd 衛生用品
JP2006057075A (ja) * 2004-03-29 2006-03-02 Nippon Shokubai Co Ltd 不定形破砕状の粒子状吸水剤
JP2005287792A (ja) * 2004-03-31 2005-10-20 Daio Paper Corp 吸収性物品
JP2006291144A (ja) * 2005-04-14 2006-10-26 Mitsui Chemicals Inc 吸水性弾性体
JP2006305043A (ja) * 2005-04-28 2006-11-09 Daio Paper Corp 吸収性物品

Cited By (41)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010051654A (ja) * 2008-08-29 2010-03-11 Kao Corp 吸収性物品
JP2010059254A (ja) * 2008-09-02 2010-03-18 San-Dia Polymer Ltd 吸水性樹脂粒子の製造方法、及び吸収体及び吸収性物品
CN102395344A (zh) * 2009-06-17 2012-03-28 花王株式会社 吸收性物品
JP2011019896A (ja) * 2009-06-17 2011-02-03 Kao Corp 吸収性物品
WO2010146996A1 (ja) * 2009-06-17 2010-12-23 花王株式会社 吸収性物品
JP2011000231A (ja) * 2009-06-17 2011-01-06 Kao Corp 吸収体及び吸収性物品
CN102639092A (zh) * 2009-11-30 2012-08-15 尤妮佳股份有限公司 体液处理用品
WO2011065260A1 (ja) * 2009-11-30 2011-06-03 ユニ・チャーム株式会社 体液処理用品
EP2524679B1 (en) 2010-01-13 2015-04-08 Sumitomo Seika Chemicals CO. LTD. Water-absorbable sheet structure
JP2011212339A (ja) * 2010-03-31 2011-10-27 Unicharm Corp 使い捨てのパンツ型着用物品
WO2012029964A1 (ja) * 2010-08-31 2012-03-08 ユニ・チャーム株式会社 失禁用ライナー
JP2012050597A (ja) * 2010-08-31 2012-03-15 Unicharm Corp 失禁用ライナー
US9149395B2 (en) 2010-08-31 2015-10-06 Unicharm Corporation Liner for incontinence
JP2012050542A (ja) * 2010-08-31 2012-03-15 Unicharm Corp 失禁用ライナー
CN103079504A (zh) * 2010-08-31 2013-05-01 尤妮佳股份有限公司 失禁衬垫
CN103096853A (zh) * 2010-08-31 2013-05-08 尤妮佳股份有限公司 失禁用衬垫
WO2012029891A1 (en) * 2010-08-31 2012-03-08 Unicharm Corporation Incontinence Liner
WO2012029892A1 (en) * 2010-08-31 2012-03-08 Unicharm Corporation Incontinence Liner
US9675502B2 (en) 2013-01-18 2017-06-13 Unicharm Corporation Absorbent article
WO2014112590A1 (ja) * 2013-01-18 2014-07-24 ユニ・チャーム株式会社 吸収性物品
US11286321B2 (en) 2015-01-16 2022-03-29 Lg Chem, Ltd. Super absorbent polymer
US10285866B2 (en) 2015-01-16 2019-05-14 Lg Chem, Ltd. Super absorbent polymer
JP2017063918A (ja) * 2015-09-29 2017-04-06 大王製紙株式会社 吸収性物品
JP2017169967A (ja) * 2016-03-25 2017-09-28 大王製紙株式会社 吸収性物品
JP2017176314A (ja) * 2016-03-29 2017-10-05 大王製紙株式会社 吸収性物品
US11931720B2 (en) 2017-12-11 2024-03-19 Lg Chem, Ltd. Superabsorbent polymer composition and method for preparing the same
JP2019118593A (ja) * 2017-12-29 2019-07-22 花王株式会社 吸収性物品
JP7157530B2 (ja) 2017-12-29 2022-10-20 花王株式会社 吸収性物品
JP2020010915A (ja) * 2018-07-20 2020-01-23 花王株式会社 吸収性物品
JP7068084B2 (ja) 2018-07-20 2022-05-16 花王株式会社 吸収性物品
US11466131B2 (en) 2018-11-13 2022-10-11 Lg Chem, Ltd. Superabsorbent polymer and preparation method thereof
WO2020122217A1 (ja) 2018-12-12 2020-06-18 住友精化株式会社 吸水性樹脂粒子、吸収体及び吸収性物品
KR20210101251A (ko) 2018-12-12 2021-08-18 스미토모 세이카 가부시키가이샤 흡수성 수지 입자, 흡수체 및 흡수성 물품
CN113196054A (zh) * 2018-12-12 2021-07-30 住友精化株式会社 评价吸水性树脂颗粒的漏液性的方法
WO2020122210A1 (ja) * 2018-12-12 2020-06-18 住友精化株式会社 吸水性樹脂粒子の液体漏れ性を評価する方法
JP2020093066A (ja) * 2018-12-12 2020-06-18 住友精化株式会社 吸水性樹脂粒子の液体漏れ性を評価する方法、及び吸水性樹脂粒子
JP2021104221A (ja) * 2019-12-26 2021-07-26 日本製紙クレシア株式会社 吸収性物品
JP7385468B2 (ja) 2019-12-26 2023-11-22 日本製紙クレシア株式会社 吸収性物品
JP2023012791A (ja) * 2021-07-14 2023-01-26 日本製紙クレシア株式会社 パンツ型吸収性物品
CN114748252B (zh) * 2021-09-30 2023-08-22 诺宸股份有限公司 一种抑菌防漏型吸收物品及其制造方法
CN114748252A (zh) * 2021-09-30 2022-07-15 诺宸股份有限公司 一种抑菌防漏型吸收物品及其制造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP5039513B2 (ja) 2012-10-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5039513B2 (ja) 吸収性物品
JP5001099B2 (ja) 吸収性物品
JP5259705B2 (ja) ほぼ連続的に分布した吸収性粒子状ポリマー材料を含む封止された吸収性コアを備える使い捨て吸収性物品
JP4557914B2 (ja) 使い捨ておむつ
US9700464B2 (en) Absorbent article
JP6009660B2 (ja) 吸収性物品に使用される吸収性コア
JP5336138B2 (ja) 吸収性物品
JP4841654B2 (ja) 吸収性物品
JP6163254B2 (ja) バリアレッグカフを備える吸収性物品
JP5442724B2 (ja) 液体排出物の封じ込めを改善するための弾性的に収縮可能なカフを有する使い捨て吸収性物品及びその作製方法
JP2017124188A (ja) 使い捨ておむつ
JP5057876B2 (ja) 補助吸収性物品
JP2010529898A (ja) 実質的に連続的に分布した吸収性粒子状ポリマー材料を備える使い捨て吸収性物品及び方法
CN101151010A (zh) 吸收性物品
ES2920951T3 (es) Estructura absorbente que comprende estructura de liberación
JP2008525147A (ja) 低粘度の便物質の取り扱いの改善された特性を有する吸収性を有する物品
JP2006305327A (ja) 吸収性物品
JP2006305326A (ja) 吸収性物品
CN111565690B (zh) 吸收体和吸收性物品
JP2021062176A (ja) 吸収性物品
JP2002165837A (ja) 吸収性物品
JP7145810B2 (ja) 吸収性物品
CN114206289A (zh) 吸收性物品
JP4997005B2 (ja) 吸収性物品
CN210962666U (zh) 吸收性物品的吸收体

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100921

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120209

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120221

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120416

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120703

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120709

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150713

Year of fee payment: 3

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5039513

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150713

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees