JP2008166423A - 冷却管およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】部品数を削減した冷却管およびその製造方法を提供する。
【解決手段】複数の電子部品を両面から冷却する積層型冷却器に用いられる扁平形状の冷却管2であって、扁平形状の厚み方向に接合して、扁平形状の外殻を構成すると共に、この外殻の内部に冷媒が流通される冷媒流路を構成する一対の外殻プレート201と、この一対の外殻プレート201の間に配設されて、冷媒流路を上記厚み方向に複数の流路に分割する中間プレート202と、複数の流路に配設される波形状のインナフィン203とを備え、中間プレート202とインナフィン203とは、一体インナフィン部材100として一体成形されている。
【選択図】図9
【解決手段】複数の電子部品を両面から冷却する積層型冷却器に用いられる扁平形状の冷却管2であって、扁平形状の厚み方向に接合して、扁平形状の外殻を構成すると共に、この外殻の内部に冷媒が流通される冷媒流路を構成する一対の外殻プレート201と、この一対の外殻プレート201の間に配設されて、冷媒流路を上記厚み方向に複数の流路に分割する中間プレート202と、複数の流路に配設される波形状のインナフィン203とを備え、中間プレート202とインナフィン203とは、一体インナフィン部材100として一体成形されている。
【選択図】図9
Description
本発明は、複数の電子部品を両面から挟持して冷却する積層型冷却器に用いられる冷却管に関するものであり、例えば、ハイブリッド車両用インバータに用いられる半導体モジュールを冷却する積層型冷却器に適用して好適である。
従来、複数の電子部品を両面から挟持して冷却する積層型冷却器に用いられる冷却管として、例えば特許文献1に示されるものが知られている。すなわち、この冷却管は、扁平形状の冷却管内部に、冷却管の第1面側に配設される電子部品に接触する第1冷媒流路と、冷却管の第2面側に配設される電子部品に接触する第2冷媒流路とを有して構成されている。これにより、第1面側の電子部品と第2面側の電子部品との間で発熱量が異なる場合に、発熱量の大きいほうの電子部品の熱が冷媒を介して発熱量が小さいほうの電子部品に伝わることを防止して、冷却能力を向上させている。
さらに、第1、第2冷媒流路内にインナフィンを設けて、電子部品が接触する位置において冷媒流路を複数に区画することで、冷媒と冷却管との間の伝熱面積を増大させて、冷却能力を向上させている。
このような冷却管は、例えば、一対の外殻プレートを互いに接合させて冷却管の外殻を構成する所謂ドロンカップ構造により構成することができる。このようなドロンカップ構造の場合には、一対の外殻プレートの間に中間プレートを配設して、これにより冷媒流路を2段に分割し、さらに各外殻プレートと中間プレートの間にインナフィン部材を配設して、上記冷却管を構成している。
特開2005−191527号公報
しかしながら、上記ドロンカップ構造の冷却管を構成する際には、一対の外殻プレートと中間プレートという3点の部品に加えて、第1、第2冷媒流路にそれぞれ配設される少なくとも2つのインナフィン部材が必要となる。また、インナフィン部材は、通常は、上記のように電子部品が接触する領域に応じて、第1、第2冷媒流路にそれぞれ複数配設されるため、これによってさらに部品数が増加している。
さらには、このような冷却管を複数積層することで積層型冷却器を構成するので、冷却器全体の部品数は非常に大きなものとなる。
本発明の目的は、上記問題に鑑み、部品数を削減した冷却管およびその製造方法を提供することにある。
本発明は上記目的を達成するために、以下の技術的手段を採用する。
請求項1に記載の発明は、複数の電子部品(6)を両面から冷却する積層型冷却器(1)に用いられる扁平形状の冷却管であって、扁平形状の厚み方向に接合して、扁平形状の外殻を構成すると共に、外殻の内部に冷媒が流通される冷媒流路(21)を構成する一対の外殻プレート(201)と、一対の外殻プレート(201)の間に配設されて、冷媒流路(21)を厚み方向に複数の流路(211、212)に分割する中間プレート(202)と、複数の流路(211、212)に配設される波形状のインナフィン(203)とを備え、中間プレート(202)とインナフィン(203)とは、一体インナフィン部材(100)として一体成形されていることを特徴としている。
このように、従来の個別の部材により構成していた中間プレート(202)とインナフィン(203)とを一体成形することにより、冷却管(2)を構成する部品数を削減することができる。また、部品数を削減することで、冷却管(2)の組立工数も削減することができる。
一体インナフィン部材(100)は、例えば、請求項2に記載の発明のように、平面状のプレート部材(100a)を折り曲げ成形することにより構成することができる。プレート部材(100a)に、中間プレート(202)を構成する中間プレート部(202a)と、インナフィン(203)を構成する波形状のインナフィン部(203a)とを境界線を介して並列に形成して、このプレート部材(100a)を、インナフィン部(203a)が中間プレート部(202a)の面に接するように境界線に沿って折り曲げることで、一体インナフィン部材(100)を構成することができる。このようにして、一体インナフィン部材(100)を容易に構成することができる。
請求項3に記載の発明のように、中間プレート(203)によって、冷媒流路(21)が第1冷媒流路(211)と第2冷媒流路(212)との2段に分割されていると共に、請求項4に記載の発明のように、第1冷媒流路(211)と第2冷媒流路(212)との対応する位置に設けられるインナフィン(203)を1組として、例えば外殻プレート(201)の外側面に接触させて電子部品(6)が配設される領域に応じて、冷媒流通方向に所定の間隔で並設される複数組のインナフィン(203)を備えるような場合には、一体インナフィン部材(100)は、複数組のインナフィン(203)のうちの少なくとも1組を有するように構成することができる。
具体的には、例えば、請求項5に記載の発明のように、複数組のインナフィン(203)のうちの1組を有する一体インナフィン部材(100)を構成して、このような一体インナフィン部材(100)を、冷媒流通方向に上記所定の間隔で複数並設することができる。
このような1組のインナフィン(203)を有する一体インナフィン部材(100)は、簡単な構造とすることができるので、例えば請求項2に記載の発明のような折り曲げ成形により、容易に構成することができる。また、このように複数の一体インナフィン部材(100)を所定の間隔で冷媒流路(21)に配設することで、所定の間隔部分においては中間プレート(203)がない構成とすることができ、これにより、上流側で一対の外殻プレート(201)の外側面にそれぞれ接触して配設される電子部品(6)の発熱量が大きく異なる場合などに、下流側での冷却能力を向上させることができる。
あるいは、請求項6に記載の発明のように、上記複数組のインナフィン(203)を全て有する一体インナフィン部材(500、600)を構成することもできる。この場合、冷却管(2)を一対の外殻プレート(201)と1つの一体インナフィン部材(500、600)とで構成することができるので、部品数および組立工数をさらに削減することができる。
一体インナフィン部材(100)は、請求項7に記載の発明のように、金属材料からなる第1芯材(305)の両面にろう材(205)を配した板材により構成するとよい。これにより、一体インナフィン部材(100)における中間プレート(202)とインナフィン(203)の間、一体インナフィン部材(100)と外殻プレート(201)の間をろう付けによって接合することが可能である。
また、請求項8に記載の発明のように、一体インナフィン部材(100)に用いる第1芯材(305)は、外殻プレート(201)に用いる第2芯材(300)よりも電位的に卑となる材料により構成することが望ましい。このように一体インナフィン部材(100)を外殻プレート(201)よりも腐食電位が低い材料で構成することで、外殻プレート(201)よりも優先的に一体インナフィン部材(100)を腐食させて、外殻プレート(201)の孔食を防ぐことができる。
請求項9に記載の発明のように、一体インナフィン部材(600)が、その中間プレート(202)の周縁部から延出するように、一対の外殻プレート(201)の間を接合するための接合部(605)を備えた構成とすると、例えば請求項7に記載の発明のように両面にろう材を配した板材により一体インナフィン部材(600)を構成することで、このろう材により外殻プレート(201)間を接合することが可能である。
この場合、はろう材を配する必要がないため、請求項10に記載の発明のように、外殻プレート(201)の内側面に犠牲陽極材(204)からなる層を設けることができ、これにより、この犠牲陽極材(204)を選択的に腐食させて、外殻プレート(291)の孔食を防ぐことができる。
なお、本発明の冷却管は、請求項11に記載の発明のように、ハイブリッド車両用インバータに用いられる複数の半導体モジュール(6)を両面から冷却する積層型冷却器(1)に適用して好適である。
請求項12に記載の発明は、複数の電子部品(6)を両面から冷却する積層型冷却器(1)に用いられる扁平形状の冷却管の製造方法であって、平面状の中間プレート部(202a)と波形状のインナフィン部(203a)とが境界線を介して並列に形成されているプレート部材(100a)を構成し、プレート部材(100a)を上記境界線に沿って折り曲げることにより、中間プレート部(202a)の面にインナフィン部(203a)を接触させて、中間プレート(202)とインナフィン(203)とを一体に備えた一体インナフィン部材(100)を構成し、扁平形状の外殻を構成する一対の外殻プレート(201)の間に一体インナフィン部材(100)を配設して冷却管(2)を構成することを特徴としている。
このように、中間プレート部(202a)とインナフィン部(203a)とを有するプレート部材(100a)を折り曲げ成形することで、中間プレート(202)とインナフィン(203)とを一体に備えた一体インナフィン部材(100)を容易に構成することができる。また、このように中間プレート(202)とインナフィン(203)を一体成形とすることで、冷却管(2)を構成する部品数を削減することができ、冷却管(2)の組立工数も削減することができる。
因みに、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態を図1〜図9を用いて説明する。本実施形態は、本発明に係る冷却管2を、ハイブリッド車両用インバータの一部を構成する半導体モジュール6(本発明の電子部品に対応)を冷却する冷却積層型冷却器1(以下、冷却器)に適用したものである。半導体モジュール6は、IGBTとダイオードとを内蔵して構成されている。
本発明の第1実施形態を図1〜図9を用いて説明する。本実施形態は、本発明に係る冷却管2を、ハイブリッド車両用インバータの一部を構成する半導体モジュール6(本発明の電子部品に対応)を冷却する冷却積層型冷却器1(以下、冷却器)に適用したものである。半導体モジュール6は、IGBTとダイオードとを内蔵して構成されている。
まず、冷却器1の全体構成について図1を用いて説明する。図1は冷却器1の全体構成を示す正面図である。冷却器1は、複数の半導体モジュール6を両面から冷却するもので、冷媒5を流通させる冷媒流路21を設けた扁平形状の複数の冷却管2が、半導体モジュール6を両面から挟持するように複数個積層配置されて構成されている。なお、本実施形態においては、図1に示すように、各冷却管2の各外側面にそれぞれ2つの半導体モジュール6が接触するように配設されている。
複数の冷却管2は、積層方向の両端にそれぞれ配された第1外側冷却管2aと第2外側冷却管2b、これらの間に配された複数の内側冷却管2cとを有している。なお、詳細は後述するが、これらの各冷却管2には、図1の左側から右側に向かって冷媒5が流通する。
第2外側冷却管2bと内側冷却管2cとは同様の構成のもので、その冷媒流通方向両端部において積層方向に開口しており、この開口部から突出するように突出管部22が設けられている。突出管部22は、開口部から図1に示す積層方向下方に突出する内側突出管部222と、上方に突出する外側突出管部223とからなり、隣合う内側冷却管2cの内側突出管部222と外側突出管部223の間を嵌合させると共に、これらの突出管部222、223の側壁同士を接合することにより、冷却器1の両端に供給ヘッダ部11および排出ヘッダ部12が形成されている。
第2外側冷却管2bの外側突出管部223は、積層方向上方に隣接した内側冷却管2cの内側突出管部222と嵌合および接合されて、上記のように供給ヘッダ部11および排出ヘッダ部12を形成している。一方、第2外側冷却管2b両端部の2つの内側突出管部222には、それぞれ、冷媒5を冷却器1に導入するための冷媒導入口31と、冷媒5を冷却器1から排出するための冷媒排出口32とがそれぞれ接続されている。
第1外側冷却管2aは、その両端部の下面側においてのみ開口しており、この開口部から突出するように内側突出管部222を有している。この内側突出管部222は、下方に隣接した内側冷却管2cの外側突出管部223と嵌合および接合されて、供給ヘッダ部11および排出ヘッダ部12を形成している。
なお、冷却管2を構成する材料の詳細については後述するが、本冷却器1では、冷却管2、冷媒導入口31、冷媒排出口32はすべてアルミニウムによって構成されている。
また、本実施形態では、冷媒5としては、エチレングリコール系の不凍液が混入した水を用いている。冷媒5としては、これ以外にも、水やアンモニアなどの自然冷媒や、フロリナートなどのフッ化炭素系冷媒、HCFC123、HFC134aなどのフロン系冷媒、メタノール、アルコールなどのアルコール系冷媒、アセトンなどのケトン系冷媒などを用いることができる。
つぎに、各冷却管2の詳細な構成について図2および図3を用いて説明する。ここでは、上記内側冷却管2cおよび第2外側冷却管2bについて説明するが、第1外側冷却管2aの構成についても上記の異なる点を除いてほぼ同様である。
図2は冷却管2の断面斜視図であり、ここに示すように、本実施形態においては、冷却管2を所謂ドロンカップ構造としている。すなわち、冷却管2は、一対の外殻プレート201を互いに接合させることによって扁平形状の外殻が構成されており、この一対の外殻プレート201の間に、供給ヘッダ部11側端部から排出ヘッダ部12側端部へ向けて冷媒が流通する冷媒流路21が形成されている。
そして、これら外殻プレート201の外側面に接触するように、半導体モジュール6が配設される。上記のように、半導体モジュール6は、各外側面に2つずつ、冷媒流通方向に並設される。
冷却管2は、さらに、外殻プレート201の間に配された中間プレート202と、中間プレート202と外殻プレート201との間に配された波形状のインナフィン203とを有して構成されている。
中間プレート202とその両側の外殻プレート201との間には、それぞれ第1冷媒流路211、第2冷媒流路212が形成されている。すなわち、冷却管2の冷媒流路21は、中間プレート202によって、冷却管2の厚み方向に2段に分割されている。インナフィン203は、第1冷媒流路211および第2冷媒流路212を、供給ヘッダ部11側から排出ヘッダ部12側に向かう複数の流路に区画している。
そして、この第1冷媒流路211および第2冷媒流路212において、中間プレート202およびインナフィン203は、図3に示すように、冷媒流通方向に2個配設されており、これらの間には、1mm以上の隙間δが形成されている。このようにして、中間プレート202およびインナフィン203は、半導体モジュール6が冷却管2と接触する領域全体を含みそれよりも大きい領域に形成されている。
本実施形態においては、中間プレート202およびインナフィン203は、これらが一体成形されてなる一体インナフィン部材100により構成されている。以下、一体インナフィン部材100の詳細について図4〜図7を用いて説明する。図4は、一体インナフィン部材100を示す斜視図であり、図5は一体インナフィン部材100を構成するプレート部材100aを示す斜視図である。
一体インナフィン部材100は、上記のように、中間プレート202とインナフィン203とが一体成形されてなるもので、中間プレート202の両面にインナフィン203が形成されている。
一体インナフィン部材100は、図5に示すプレート部材100aを折り曲げ成形することにより形成されている。プレート部材100aは、その中央部に中間プレート202を構成する平面状の中間プレート部202aを有し、その両側にインナフィン203を構成する波形状のインナフィン部203aを有している。
図6は、プレート部材100aを折り曲げ成形して一体インナフィン部材100を形成する途中の状態を示している。ここに示すように、プレート部材100aの一方のインナフィン部203aは、中間プレート部202aの一方の面(第1冷媒流路211側の面)に接するように、中間プレート部202aとの境界線に沿って折り曲げられて、これにより、第1冷媒流路211においてインナフィン203を構成している。プレート部材100aの他方のインナフィン部203aは、中間プレート部202aのもう一方の面(第2冷媒流路212側の面)に接するように同様に折り曲げられて、これにより、第2冷媒流路212においてインナフィン203を構成している。
なお、本実施形態においては、外殻プレート201の厚さを0.4mmほどとしており、中間プレート201およびインナフィン203の厚さを0.2mmほどとしている。また、図7に拡大して示すように、外殻プレート201はアルミニウムからなる芯材300(本発明の第2芯材に対応)の内側面にろう材205を配して構成されており、中間プレート202およびインナフィン203は、亜鉛を含有するアルミニウムの芯材305(本発明の第1芯材に対応)の両面にろう材205を配して構成されている。
つぎに、本実施形態における冷却器1の製造方法について、図5〜図9を用いて説明する。図8は冷却器1の製造方法を示す工程図である。まず、プレート部材100aを構成するための板材を準備して、これを用いてプレス成形によりインナフィン部203aを形成し、図5に示すようなプレート部材100aを2つ構成する。
これらのプレート部材100aを、図6に示すようにして折り曲げ成形することにより、一体インナフィン部材100を2つ構成する。
一方、外殻プレート201を構成するための板材を準備して、これを用いてプレス成形により、一対の外殻プレート201を形成する。
つぎに、図9に示すように、一対の外殻プレート201の間に2つの一体インナフィン部材100を配して、冷却管2を組み立てる。
なお、第1外側冷却管2aは、一方の外殻プレート201に開口部および外側突出管部223が形成されないことを除いて、内側冷却管2cおよび第2外側冷却管2bと同様に、上記のようにして構成される。
組み立てられた冷却管2は、図1に示すように、複数積層されて、隣合う冷却管2の内側突出管222と外側突出管223とが嵌合され、さらに第2外側冷却管2bの内側突出管222に冷媒導入口31および冷媒排出口32が嵌合される。このようにして冷却器1が構成される。
冷却器1は炉に入れられて、ろう材の融点に加熱され、これにより、その全体がろう付けされる。外殻プレート201および一体インナフィン部材100の表面には、上記のようにろう材205が配されているので、このろう付けにより、各冷却管2において、外殻プレート201間がその周縁部において接合されると共に、インナフィン204の波状端部が中間プレート202表面および外殻プレート201内面に接合される。また、冷却器1においては、隣合う冷却管2の突出管部22の間、および第2外側冷却管2bと冷媒導入口31、冷媒排出口32との間が接合されて、冷却器1が完成する。
そして、完成した冷却器1の冷却管2の間に半導体モジュール6が配設される。このとき、半導体モジュール6は、冷却管2に直接接触させて配設されるか、あるいは、半導体モジュール6と冷却管2との間に、セラミック等の絶縁板や、熱伝導性グリス等を介在させて配設される。
半導体モジュール6を冷却管2の間に配設した後、冷却器1全体を上下から押さえつけて、冷却管2の間隔が半導体モジュール6の厚さと同等となるようにする。このとき、各冷却管2においては、突出管部22の根元が冷却管2側に食い込んで、これにより、冷却管2の間隔が減少し、冷却管2の間に半導体モジュール6が保持される。
図1に示すように、冷却器1に冷媒導入口31から冷媒5が導入されると、供給ヘッダ部11から各冷却管2に冷媒5が流入する。各冷却管2においては、冷媒5は、中間プレート202およびインナフィン203が形成されている部分においては、第1冷媒流路211と第2冷媒流路212とに分割されると共にインナフィン203によって複数に区画された流路を流通し、このとき半導体モジュール6との間で熱交換を行って、半導体モジュール6を冷却する。
その後、中間プレート202およびインナフィン203が配設されていない冷却管2の冷媒流通方向中央部分の上記隙間δにおいては、インナフィン203により形成された冷媒5の流れの境界層が一旦消滅する。また、この隙間δ部分においては、第1、第2冷媒流路211、212も、一旦、1つの冷媒流路21となる。
そして、冷却管2下流側の中間プレート202およびインナフィン203が配設されている部分においては、冷媒5は上記上流側と同様に流通して半導体モジュール6を冷却する。
冷媒5は、このようにして各冷却管2内を流通した後、各冷却管2の排出ヘッダ部12側端部から流出し、排出ヘッダ部12を流通して冷媒排出口32から冷却器1外部に排出される。
以上のように、本実施形態においては、中間プレート202とインナフィン203とを一体インナフィン部材100として一体成形することにより、従来に比較して、各冷却管2を構成する部品数を削減している。これによって、冷却管2の組立工数も削減される。また、このように、各冷却管2の部品数および組立工数を削減することで、このような冷却管2を積層して構成される冷却器1全体としての部品数および組立工数を大きく削減することができる。
一体インナフィン部材100は、本実施形態におけるように、中間プレート部202aとインナフィン部203aとを有するプレート部材100aを構成して、これを折り曲げ成形することで、容易に構成することができる。
また、本実施形態おいては、冷却管2が半導体モジュール6と接触する領域において、冷媒流路21を第1冷媒流路211と第2冷媒流路212とに分割していることにより、第1冷媒流路211側に接触する半導体モジュール6と第2冷媒流路212側に接触する半導体モジュール6とで発熱量が異なる場合でも、発熱量の大きいほうの半導体モジュール6の熱が、発熱量の小さいほうの半導体モジュールに伝わって温度を上昇させることがないようにしている。
さらに、冷却管2が半導体モジュール6と接触する領域において、第1冷媒流路211と第2冷媒流路212とにそれぞれインナフィン203を配設することで、冷却管2と冷媒5との間の伝熱面積を確保して、半導体モジュール6を確実に冷却することができるようにしている。
また、冷媒流通方向に並設される2つの一体インナフィン部材100の間に1mm以上の隙間δを形成することで、インナフィン203により形成された冷媒5の流れの境界層を隙間δにおいて一旦消滅させて、これにより冷却管2の下流側における冷却能力の低下を防いでいる。
さらに、2つの一体インナフィン部材100の隙間δには中間プレート202も設けられていないので、ここで一旦、第1、第2冷媒流路211、212は1つの冷媒流路21となる。これにより、上流側で第1冷媒流路211に接触する半導体モジュール6と第2冷媒流路212に接触する半導体モジュール6とで発熱量が大きく異なる場合などに、下流側での冷却能力を向上させることができる。
本実施形態においては、一体インナフィン部材100を構成する板材の芯材に亜鉛を含有させることで、一体インナフィン部材100は外殻プレート201よりも腐食電位が低い構成とし、これにより、インナフィン203や中間プレート202を優先的に腐食させて、外殻プレート201の孔食(腐食により孔が開くこと)を防いでいる。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態を図10、図11に示す。上記第1実施形態においては、冷却管2の冷媒流通方向上流側と下流側に2つの一体インナフィン部材100を配設したのに対して、本実施形態においては、1つのインナフィン部材500を冷却管2の冷媒流通方向全体に渡って配設している。
本発明の第2実施形態を図10、図11に示す。上記第1実施形態においては、冷却管2の冷媒流通方向上流側と下流側に2つの一体インナフィン部材100を配設したのに対して、本実施形態においては、1つのインナフィン部材500を冷却管2の冷媒流通方向全体に渡って配設している。
一体インナフィン部材500は、図10に示すように、冷却管2の冷媒流通方向全体に渡って配設される中間プレート202を有し、さらにこの中間プレート202の両面にそれぞれ2つずつのインナフィン203を有して構成されている。
このように、本実施形態においては、中間プレート202が冷却管2の冷媒流通方向全体に渡って設けられていることにより、冷媒流路21は、冷媒流通方向全体に渡って第1冷媒流路211と第2冷媒流路212とに分割されている。
そして、第1冷媒流路211と第2冷媒流路212とにおいて、インナフィン203は、上記第1実施形態と同様に、それぞれ2つ、上流側と下流側とに1mm以上の隙間δを設けて配設されている。これにより、半導体モジュール6が冷却管2と接触する領域全体を含みそれよりも大きい領域において、第1冷媒流路211および第2冷媒流路212は複数の流路に区画されている。
一体インナフィン部材500は、図11に示すような平面状のプレート部材500aを折り曲げ成形することにより形成される。プレート部材500aは、中間プレート202を構成する中間プレート部502aの両側に、それぞれ2つずつ、計4つのインナフィン部503aを有している。
中間プレート部502aの片側に設けられた2つインナフィン部503aは、中間プレート部502aの第1冷媒流路211側の面に接するように、中間プレート部502aとの境界線に沿って折り曲げられて、これにより、第1冷媒流路211においてインナフィン203を構成している。中間プレート部502aのもう片方側に設けられた2つのインナフィン部503aは、中間プレート部502aの第2冷媒流路212側の面に接するように同様に折り曲げられて、これにより、第2冷媒流路212においてインナフィン203を構成している。
なお、本実施形態における冷却管2の上記以外の構成は、上記第1実施形態と同様である。
つぎに、本実施形態における冷却管2の製造方法について、主として上記第1実施形態と異なる点を説明する。上記第1実施形態では、2つのプレート部材100aにより一体インナフィン部材100を2つ形成したのに対して、本実施形態においては、図11に示すような1つのプレート部材500aにより、図10に示すような1つの一体インナフィン部材500を形成する。
具体的には、板材を用いてプレス成形によりプレート部材500aを形成し、これを折り曲げ成形して、一体インナフィン部材500を構成する。
そして、この一体インナフィン部材500を、上記第1実施形態と同様にして構成した一対の外殻プレート201の間に配して、冷却管2を組み立てる。さらに、冷却管2を複数積層して冷却器1を組み立て、全体をろう付けする。これにより、冷却器1の各部が接合されて、冷却器1が完成する。
本実施形態の冷却管2においては、供給ヘッダ部11から流入した冷媒5は、第1冷媒流路211と第2冷媒流路212に分割されて流通し、またインナフィン203が設けられている領域においては、インナフィン203により複数に区画された流路を流通する。
インナフィン203が配設されていない冷却管2の冷媒流通方向中央部分の隙間δにおいては、上記第1実施形態と同様に、インナフィン203により形成された冷媒5の流れの境界層は一旦消滅する。
しかし、上記第1実施形態においては、この隙間δにおいて第1冷媒流路211と第2冷媒流路212が一旦1つの冷媒流路21となる構成であったのに対して、本実施形態においては、冷媒5はこの隙間δを第1冷媒流路211と第2冷媒流路212に分割されたまま流通する。
以上のように、本実施形態においては、上記第1実施形態において上流側と下流側に個別に設けた2つの一体インナフィン部材100を、1つの一体インナフィン部材500として構成することで、冷却管2の部品数をさらに削減している。
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態を図12〜図14に示す。本実施形態においては、上記第2実施形態の一体インナフィン部材500と類似の一体インナフィン部材600を設けて、さらに、この一体インナフィン部材600の周縁部に外殻プレート201間を接合するための接合部605を形成している。
本発明の第3実施形態を図12〜図14に示す。本実施形態においては、上記第2実施形態の一体インナフィン部材500と類似の一体インナフィン部材600を設けて、さらに、この一体インナフィン部材600の周縁部に外殻プレート201間を接合するための接合部605を形成している。
図12は、本実施形態における一体インナフィン部材600の構成を示す斜視図である。ここに示すように、一体インナフィン部材600は、冷却管2の冷媒流通方向全体に渡って配設される中間プレート202を有し、さらにこの中間プレート202の両面にそれぞれ2つずつのインナフィン203を有して構成されている。さらに、一体インナフィン部材600の周縁部には接合部605が設けられており、この接合部605は、一対の外殻プレート201が接合される部分に対応している。
本実施形態においては、中間プレート202が冷却管2の冷媒流通方向全体に渡って設けられていることにより、上記第2実施形態と同様、冷媒流路21は、冷媒流通方向全体に渡って第1冷媒流路211と第2冷媒流路212とに分割されている。
そして、第1冷媒流路211と第2冷媒流路212とにおいて、インナフィン203は、それぞれ2つ、上流側と下流側とに1mm以上の隙間δを設けて配設されている。これにより、半導体モジュール6が冷却管2と接触する領域全体を含みそれよりも大きい領域において、第1冷媒流路211および第2冷媒流路212は複数の流路に区画されている。
一体インナフィン部材600は、図13に示すような平面状のプレート部材600aを折り曲げ成形することにより形成される。プレート部材600aは、中間プレート202を構成する中間プレート部602aの両側に、それぞれ2つずつ、計4つのインナフィン部603aを有している。さらに、中間プレート部602aの周縁部から延出するようにして、拡張部605aが設けられている。
中間プレート部602aの片側に設けられた2つインナフィン部603aは、中間プレート部602aの第1冷媒流路211側の面に接するように、中間プレート部602aとの境界線に沿って折り曲げられて、これにより、第1冷媒流路211においてインナフィン203を構成している。中間プレート部602aのもう片方側に設けられた2つインナフィン部603aは、中間プレート部602aの第2冷媒流路212側の面に接するように同様に折り曲げられて、これにより、第2冷媒流路212においてインナフィン203を構成している。
また、プレート部材600aの拡張部605aは、一体インナフィン部材600の接合部605に対応しており、プレート部材600aが折り曲げ成形により一体インナフィン部材600に構成された状態において、拡張部605aは接合部605を構成している。
なお、本実施形態においては、図14に示すように、一体インナフィン部材600は、上記第1および第2実施形態と同様に、亜鉛を含有したアルミニウムの芯材305の両面にろう材205を配した板材によって構成されている、一方、外殻プレート201は、上記第1および第2実施形態ではアルミニウムからなる芯材300の内側にろう材205を配した構成であったのに対して、本実施形態では、アルミニウムからなる芯材300の内側に犠牲陽極材204からなる層を有した構成となっている。
本実施形態における冷却管2の上記以外の構成は、上記第1および第2実施形態と同様である。
つぎに、本実施形態における冷却管2の製造方法について、主として上記第2実施形態と異なる点を説明する。板材を用いてプレス成形により図13に示すようなプレート部材600aを形成し、これを折り曲げ成形して、図12に示すような一体インナフィン部材600を形成する。
この一体インナフィン部材600を、上記第1および第2実施形態と同様にして構成した一対の外殻プレート201の間に配して、冷却管2を組み立てる。このとき、上記第1および第2実施形態では、外殻プレート201間が周縁部において直接接するような構成であったのに対して、本実施形態では、外殻プレート201の間に一体インナフィン部材600の接合部605が配される構成となっている。
また、本実施形態においては、上記のように、一体インナフィン部材600は、上記第1および第2実施形態と同様に、亜鉛を含有したアルミニウムの芯材305の両面にろう材205を配した板材によって構成されており、従って、接合部605もその両面にろう材205からなる層を有している。
従って、上記のように組み立てた冷却管2を、複数積層させて冷却器1を構成した後、この冷却器1全体をろう材205の融点に加熱すると、一対の外殻プレート201間は、接合部605を介して、接合部605両面のろう材により接合される。
以上のように、本実施形態においては、中間プレート202およびインナフィン203を1つの一体インナフィン部材600として構成することで、冷却管2の部品数を削減している。
また、本実施形態においては、一体インナフィン部材600が接合部605を有しており、この接合部605両面に配されたろう材205により外殻プレート201間が接合されるため、外殻プレート201の内側面にろう材を配する必要がない。そこで、本実施形態においては、外殻プレート201の内側面に犠牲陽極材204を配して、これにより、犠牲陽極材204を選択的に腐食させて、外殻プレート201の芯材300の腐食を防いでいる。
(その他の実施形態)
上記各実施形態においては、一体インナフィン部材100、500、600を構成するプレート部材100a、500a、600aは、中間プレート部202a、502a、602aの両側に冷媒流通方向に沿ってインナフィン部203a、503a、603aが形成されている構成であったが、プレート部材の構成はこれに限らず、折り曲げ成形により中間プレート202の両面側にインナフィン203を形成できるような構成であればよく、例えば図15に示すように、中間プレート部202aの片側に2つのインナフィン部203aが並べて形成されていてもよい。このようなプレート部材は、2つのインナフィン部203aを中間プレート部202aに対して巻きつけるようにして折り曲げることで、上記第1実施形態と同様の一体インナフィン部材100を構成することができる。
上記各実施形態においては、一体インナフィン部材100、500、600を構成するプレート部材100a、500a、600aは、中間プレート部202a、502a、602aの両側に冷媒流通方向に沿ってインナフィン部203a、503a、603aが形成されている構成であったが、プレート部材の構成はこれに限らず、折り曲げ成形により中間プレート202の両面側にインナフィン203を形成できるような構成であればよく、例えば図15に示すように、中間プレート部202aの片側に2つのインナフィン部203aが並べて形成されていてもよい。このようなプレート部材は、2つのインナフィン部203aを中間プレート部202aに対して巻きつけるようにして折り曲げることで、上記第1実施形態と同様の一体インナフィン部材100を構成することができる。
上記各実施形態においては、冷却管2の冷媒流路21は、中間プレート202により第1冷媒流路211と第2冷媒流路212とに分割されている構成であったが、中間プレート202により冷媒流路21が3段以上に分割されている構成であってもよい。
例えば、中間プレート202により冷媒流路21が3段に分割されている場合には、図16に示すような、2つの中間プレート部202aと3つのインナフィン部203aとを有するプレート部材を構成して、このプレート部材を上記第1実施形態と類似の方法で折り曲げることで、一体インナフィン部材を構成することができる。
上記各実施形態では、各冷却管2の各外側面に接触させて半導体モジュール6が2つずつ配設される構成であったが、これに限らず、例えば3つずつ配設される構成であってもよい。この場合、上記第1実施形態と同様に、1組のインナフィン203を備える一体インナフィン部材100を各冷却管2に3つ配設してもよいし、あるいは、上記第2、第3実施形態と同様に、3つのインナフィン203を備える一体インナフィン部材を各冷却管2に1つ配設してもよい。
このように、各冷却管2に接触させる半導体モジュール6の数を増やすことで、冷却器1全体で冷却する半導体モジュール6の数が固定である場合には、積層する冷却管2の数を減らすことができ、さらには、その場合の冷却管2の中間プレート202およびインナフィン203を上記第2、第3実施形態におけるように1つの一体インナフィン部材により構成することで、冷却器1全体での部品数を大きく削減することができる。
上記各実施形態では、本発明の冷却管2を有する積層型冷却器1を、ハイブリッド車両用インバータに用いられる半導体モジュール6の冷却に適用したが、これに限らず、例えば、産業機器のモータ駆動インバータや、ビル空調用のエアコンインバータなどに用いられる半導体モジュールの冷却に適用することができる。また、モジュールではなく、パワートランジスタ、パワーFET、IGBTなどの電子部品の冷却に適用することもできる。
1 積層型冷却器
2 冷却管
6 半導体モジュール(電子部品)
21 冷媒流路
100 一体インナフィン部材
100a プレート部材
211 第1冷媒流路
212 第2冷媒流路
201 外殻プレート
202 中間プレート
202a 中間プレート部
203 インナフィン
203a インナフィン部
204 犠牲陽極材
205 ろう材
300 芯材(第2芯材)
305 芯材(第1芯材)
500 一体インナフィン部材
500a プレート部材
502a 中間プレート部
503a インナフィン部
600 一体インナフィン部材
600a プレート部材
602a 中間プレート部
603a インナフィン部
605 接合部
2 冷却管
6 半導体モジュール(電子部品)
21 冷媒流路
100 一体インナフィン部材
100a プレート部材
211 第1冷媒流路
212 第2冷媒流路
201 外殻プレート
202 中間プレート
202a 中間プレート部
203 インナフィン
203a インナフィン部
204 犠牲陽極材
205 ろう材
300 芯材(第2芯材)
305 芯材(第1芯材)
500 一体インナフィン部材
500a プレート部材
502a 中間プレート部
503a インナフィン部
600 一体インナフィン部材
600a プレート部材
602a 中間プレート部
603a インナフィン部
605 接合部
Claims (12)
- 複数の電子部品(6)を両面から冷却する積層型冷却器(1)に用いられる扁平形状の冷却管であって、
前記扁平形状の厚み方向に接合して、前記扁平形状の外殻を構成すると共に、前記外殻の内部に冷媒が流通される冷媒流路(21)を構成する一対の外殻プレート(201)と、
前記一対の外殻プレート(201)の間に配設されて、前記冷媒流路(21)を前記厚み方向に複数の流路(211、212)に分割する中間プレート(202)と、
前記複数の流路(211、212)に配設される波形状のインナフィン(203)とを備え、
前記中間プレート(202)と前記インナフィン(203)とは、一体インナフィン部材(100)として一体成形されていることを特徴とする冷却管。 - 前記一体インナフィン部材(100)は平面状のプレート部材(100a)を折り曲げ成形することにより構成されており、
前記プレート部材(100a)には、前記中間プレート(202)を構成する中間プレート部(202a)と、前記インナフィン(203)を構成する前記波形状のインナフィン部(203a)とが、互いに境界線を介して並列に形成されており、
前記一体インナフィン部材(100)は、前記インナフィン部(203a)が前記中間プレート部(202a)の面に接するように、前記境界線に沿って前記プレート部材(100a)を折り曲げることにより構成されていることを特徴とする請求項1に記載の冷却管。 - 前記冷媒流路(21)は、前記中間プレート(203)により第1冷媒流路(211)と第2冷媒流路(212)とに分割されていることを特徴とする請求項1または2に記載の冷却管。
- 前記第1冷媒流路(211)と前記第2冷媒流路(212)との対応する位置に設けられるインナフィン(203)を1組として、冷媒流通方向に所定の間隔で並設される複数組のインナフィン(203)を前記インナフィンとして備え、
前記一体インナフィン部材(100)は、前記複数組のインナフィン(203)のうちの少なくとも1組を有することを特徴とする請求項3に記載の冷却管。 - 前記一体インナフィン部材(100)は、前記複数組のインナフィン(203)のうちの1組を有し、
前記一体インナフィン部材(100)は、前記冷媒流通方向に前記所定の間隔で複数並設されることを特徴とする請求項4に記載の冷却管。 - 前記一体インナフィン部材(500、600)は、前記複数組のインナフィン(203)を全て有することを特徴とする請求項4に記載の冷却管。
- 前記一体インナフィン部材(100)は、金属材料からなる第1芯材(305)の両面にろう材(205)を配した板材により構成されていることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1つに記載の冷却管。
- 前記外殻プレート(201)は、金属材料からなる第2芯材(300)を有して構成されており、
前記第1芯材(305)は、前記第2芯材(300)よりも電位的に卑となる材料により構成されていることを特徴とする請求項7に記載の冷却管。 - 前記一体インナフィン部材(600)は、前記中間プレート(202)の周縁部から延出する接合部(605)を備えており、
前記接合部(605)は前記一対の外殻プレート(201)の間に配設されて、前記一対の外殻プレート(201)間を接合していることを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1つに記載の冷却管。 - 前記外殻プレート(201)は、内側面に犠牲陽極材(204)からなる層を有することを特徴とする請求項9に記載の冷却管。
- 前記電子部品は、ハイブリッド車両用インバータに用いられる半導体モジュール(6)であることを特徴とする請求項1ないし10のいずれか1つに記載の冷却管。
- 複数の電子部品(6)を両面から冷却する積層型冷却器(1)に用いられる扁平形状の冷却管の製造方法であって、
平面状の中間プレート部(202a)と波形状のインナフィン部(203a)とが境界線を介して並列に形成されているプレート部材(100a)を構成し、
前記プレート部材(100a)を前記境界線に沿って折り曲げることにより、前記中間プレート部(202a)の面に前記インナフィン部(203a)を接触させて、中間プレート(202)とインナフィン(203)とを一体に備えた一体インナフィン部材(100)を構成し、
前記扁平形状の外殻を構成する一対の外殻プレート(201)の間に前記一体インナフィン部材(100)を配設して、冷却管(2)を構成することを特徴とする冷却管の製造方法。
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2006
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