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JP2008139506A - 積層体、粘着ラベル、記録媒体、ラベル付き物品及び判別方法 - Google Patents

積層体、粘着ラベル、記録媒体、ラベル付き物品及び判別方法 Download PDF

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JP2008139506A
JP2008139506A JP2006324757A JP2006324757A JP2008139506A JP 2008139506 A JP2008139506 A JP 2008139506A JP 2006324757 A JP2006324757 A JP 2006324757A JP 2006324757 A JP2006324757 A JP 2006324757A JP 2008139506 A JP2008139506 A JP 2008139506A
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Abstract

【課題】可視化したときに視認性に優れた潜像を形成すること及び真正品と非真正品とをより容易に判別することを可能とする技術を提供すること。
【解決手段】本発明の識別用積層体10は、面内方向に並んだ第1及び第2部分を含んだ散乱型偏光層11と、前記偏光層11の前面側に位置し且つ前記偏光層11と前記第1部分の位置でのみ向き合った複屈折性層12とを具備したことを特徴とする。
【選択図】 図2

Description

本発明は、物品を真正品と非真正品との間で判別する判別技術に関する。
キャッシュカード、クレジットカード及びパスポートなどの認証媒体並びに商品券及び株券などの有価証券媒体には、偽造が困難であることが望まれる。そのため、従来から、そのような媒体には、その偽造を抑止すべく、偽造が困難なラベルが貼り付けられている。
また、近年では、認証媒体及び有価証券媒体以外の物品についても、偽造品の流通が問題視されている。そのため、このような物品に、認証媒体及び有価証券媒体に関して上述した偽造防止技術を適用する機会が増えている。
偽造防止技術は、オバート技術とコバート技術とに分類することができる。
オバート技術は、一般のユーザが物品への適用を容易に認めることができ且つ容易に真偽判定をすることができる偽造防止技術である。代表的なオバート技術では、ホログラムなどの回折構造又はOptically Variable Ink(OVI)などの多層干渉膜を利用する。
コバート技術は、物品への適用が一般のユーザに分かり難く、物品へのコバート技術の適用を知っている特定のユーザのみが真偽判定できることを狙った偽造防止技術である。代表的なコバート技術では、蛍光印刷又は万線モアレを利用する。
特許文献1及び2には、他のコバート技術が記載されている。このコバート技術では、例えば、反射層とその一部を被覆した複屈折性層とを含んだラベルを使用する。ラベルに自然光を照射している場合、反射層のうち複屈折性層で被覆された部分に対応した光学的異方性領域と、複屈折性層で被覆されていない部分に対応した光学的等方性領域とを判別することは困難である。ラベル上に偏光フィルムを載置すると、偏光フィルムの透過軸が複屈折性層の光学軸に対して斜めである場合には、光学的異方性領域は、光学的等方性領域と比較してより暗く見える。この明部と暗部とが形成する可視像を利用して、このラベルを貼り付けた物品の真正を確認する。
上記の通り、特許文献1及び2に記載されたコバート技術では、複屈折性層を利用して潜像を形成する。しかしながら、この潜像を可視化するには、光源からの光を偏光層に透過させた後にラベルに照射し、ラベルが反射した光を偏光層に透過させる必要がある。そのため、真偽判定を行うには、偏光層をラベルの近傍に位置させなければならない。加えて、可視化した潜像には、より高い視認性が望まれる。すなわち、この技術には、可視化した潜像の視認性及び真偽判定の容易さ関して改善の余地がある。
特開2001−39100号公報 特開平9−68926号公報
本発明の目的は、可視化したときに視認性に優れた潜像を形成すること及び真正品と非真正品とをより容易に判別することを可能とする技術を提供することにある。
本発明の第1側面によると、面内方向に並んだ第1及び第2部分を含んだ散乱型偏光層と、前記偏光層の前面側に位置し且つ前記偏光層と前記第1部分の位置でのみ向き合った複屈折性層とを具備したことを特徴とする識別用積層体が提供される。
本発明の第2側面によると、第1側面に係る積層体と、前記積層体の背面に支持された粘着層とを具備したことを特徴とする粘着ラベルが提供される。
本発明の第3側面によると、紙と、前記紙の一方の主面に支持された粘着層と、背面が前記粘着層と向き合うように前記紙の中に埋め込まれた第1側面に係る積層体とを具備したことを特徴とする粘着ラベルが提供される。
本発明の第4側面によると、紙と、前記紙の中に埋め込まれた請求項1乃至3の何れか1項に記載の積層体とを具備したことを特徴とする記録媒体が提供される。
本発明の第5側面によると、真正さが確認されるべき物品と、前記真正さが確認されるべき物品に支持された第1側面に係る積層体とを具備したことを特徴とするラベル付き物品が提供される。
本発明の第6側面によると、真正さが未知の物品を真正品と非真正品との間で判別する方法であって、前記真正品は第5側面に係るラベル付き物品であり、前記真正さが未知の物品が、偏光子を介して観察することにより可視化する潜像を保持した光散乱性の領域を含んでいない場合に、前記真正さが未知の物品は非真正品であると判断することを含んだことを特徴とする方法が提供される。
本発明の第7側面によると、真正さが未知の物品を真正品と非真正品との間で判別する方法であって、前記真正品は、真正さが確認されるべき物品と、前記真正さが確認されるべき物品に支持された第1側面に係る積層体とを具備したラベル付き物品であり、前記積層体は前記偏光層の背面と向き合った反射層をさらに具備し、前記真正さが未知の物品が、偏光子を介して観察することにより可視化し且つ可視化した状態で観察角度を変化させることにより明部と暗部との位置が入れ替わる潜像を保持していない場合に、前記真正さが未知の物品は非真正品であると判断することを含んだことを特徴とする方法が提供される。
本発明によると、可視化したときに視認性に優れた潜像を形成すること及び真正品と非真正品とをより容易に判別することが可能となる。
以下、本発明の態様について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各図において、同様又は類似した機能を発揮する構成要素には同一の参照符号を付し、重複する説明は省略する。
図1は、本発明の一態様に係る識別用積層体を概略的に示す平面図である。図2は、図1に示す積層体のII−II線に沿った断面図である。図3及び図4は、図1の積層体が含む散乱型偏光層を概略的に示す斜視図である。
この識別用積層体10は、図2に示すように、散乱型偏光層11と複屈折性層12と光吸収/反射層13とオーバーコート層14とを含んでいる。
ここで、用語「偏光層」は、特別な記載がない限り、直線偏光子として機能する層を意味することとする。また、用語「偏光子」は、「直線偏光子」、「楕円偏光子」及び「円偏光子」を包含し、形状の概念は含まないこととする。
散乱型偏光層11は、入射光としての直線偏光の偏光面(電界ベクトルの振動面)を回転させたときに光散乱の大きさが変化する層である。図3に示すように、散乱型偏光層11の透過軸ATと入射光としての直線偏光LLPの偏光面とが平行である場合、散乱型偏光層11は、理想的には、直線偏光LLPを散乱させることなく透過する。直線偏光LLPの偏光面が透過軸ATに対してなす角度を大きくすると、散乱型偏光層11によって散乱される光成分が増加する。そして、図4に示すように、直線偏光LLPの偏光面と透過軸ATとが直交する場合に、散乱型偏光層11は最も多くの光成分を散乱する。
散乱型偏光層11には、以下に説明するように、様々な構造を採用することができる。
例えば、散乱型偏光層11は、散乱面としての凹凸表面を有する複屈折性の第1層と、その凹凸表面と接触した第2層とを含んでいてもよい。例えば、第1層が面内方向にほぼ平行な光学軸を有する一軸結晶であり且つ第2層が光学的に等方性である場合、第2層の屈折率が第1層の常光線屈折率とほぼ等しければ、散乱型偏光層11は、常光線を殆ど散乱することなく透過し、異常光線を散乱する。
第1層の材料としては、方解石などの複屈折材料を使用することができる。第2層の材料としては、例えば、ポリメチルメタアクリレートなどの樹脂を使用することができる。
散乱型偏光層11に上記の構造を採用した場合、第2層は、光学的に異方性であってもよい。例えば、第2層が一軸結晶である場合、第1層と第2層とをそれらの光学軸が平行となるように配置する。そして、第1層及び第2層の常光線屈折率をほぼ一致させ、第1層及び第2層の異常光屈折率を異ならしめる。この構造を採用した散乱型偏光層11は、常光線を殆ど散乱することなく透過し、異常光線を散乱する。
散乱型偏光層11は、3層以上を含んだ多層構造を有していてもよい。例えば、散乱型偏光層11は、両面が凹凸表面である複屈折性の第1層を一対の第2層で挟んだ構造を有していてもよい。
散乱型偏光層11は、透明マトリクス中に透明粒子を分散させた構造を有していてもよい。例えば、透明マトリクスが一軸結晶であり且つ透明粒子が光学的に等方性である場合、透明粒子の屈折率が透明マトリクスの常光線屈折率とほぼ等しければ、散乱型偏光層11は、常光線を殆ど散乱することなく透過し、異常光線を散乱する。
透明マトリクスとしては、例えば、一軸延伸した高分子層を使用することができる。この高分子層の材料としては、例えば、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアルコール、及びそれらの1以上を含んだ混合物を使用することができる。透明粒子の材料としては、例えば、架橋ポリスチレン、ジビニルベンゼン架橋体、メタクリル酸メチル架橋体などの有機物を使用することができる。或いは、透明粒子の材料として、シリカ及びアルミナなどの無機物を使用してもよい。
散乱型偏光層11に上記の構造を採用した場合、透明粒子は、光学的に異方性であってもよい。例えば、透明粒子として一軸結晶を使用し、それら透明粒子の光学軸を互いにほぼ平行とする。この場合、透明粒子の材料として、例えば、積層体10の使用温度域でネマチック相又はスメクチック相を呈する液晶材料,典型的には高分子液晶材料,を使用することができる。なお、透明粒子の光学軸は、例えば、散乱型偏光層11を延伸することにより互いにほぼ平行とすることができる。また、透明粒子が光学的に異方性である場合、透明マトリクスは、光学的に等方性であってもよい。
複屈折性層12は、散乱型偏光層11の前面の一部と向き合っている。なお、散乱型偏光層11と複屈折性層12とは、この例では接しているが、必ず接していなければならないと云う訳ではなく、後述する効果に実質的な悪影響を与えなければ、両者の間に何らかの層を介在させてもよい。例えば、散乱型偏光層11と複屈折性層12との間には、それらの接着力を高める易接着層又は液晶用の配向膜などを介在させてもよい。
複屈折性層12は、面内でほぼ一様な光学特性を有している。複屈折性層12の光学軸は、散乱型偏光層11の主面に対してほぼ平行であり且つ散乱型偏光層11の透過軸に対して斜めである。例えば、複屈折性層12と散乱型偏光層11とは、複屈折性層12の光学軸が散乱型偏光層11の透過軸に対して約45°の角度をなすように配置する。
積層体10の前面のうち複屈折性層12に対応した領域AA1は、それと隣り合う領域AA2からの判別が困難な潜像を形成している。すなわち、偏光子を使用することなしに積層体10の前面を直接に観察した場合、領域AA1と領域AA2との相違を見出すことは難しい。偏光子を介して積層体10の前面を観察すると、領域AA1と領域AA2との間に明るさの相違を生じる。これにより、潜像が可視化する。
複屈折性層12は、散乱型偏光層11の前面と直接に接触していてもよい。或いは、複屈折性層12と散乱型偏光層11との間には、光学的に等方性の透明層が介在していてもよい。
複屈折性層12としては、例えば、複屈折性の延伸フィルムを使用することができる。この延伸フィルムとしては、例えば、一軸又は二軸延伸したポリオレフィンフィルム及びポリエステルフィルムを使用することができる。なお、複屈折性の延伸フィルムの一部を光学的に等方性とした場合、その部分は、複屈折性層12からは除外する。
複屈折性層12の材料として、液晶材料を使用してもよい。この液晶材料としては、例えば、積層体10の使用温度域で固体であり且つネマチック相又はスメクチック相を呈する液晶材料,典型的には高分子液晶材料,を使用することができる。この場合、例えば、液晶材料からなる薄膜パターンを形成し、この薄膜パターンに熱及び圧力を加えることにより、液晶の配向を揃えることができる。或いは、配向膜上に低分子量の液晶材料からなる薄膜パターンを形成し、この液晶材料の重合を生じさせることにより、液晶の配向が揃った複屈折性層12を得ることができる。配向膜は、例えば、ポリイミドなどの樹脂層を形成し、これにラビングなどの配向処理を施すことにより得られる。
光吸収/反射層13は、光吸収層又は反射層である。光吸収/反射層13は、散乱型偏光層11の背面と向き合っている。光吸収/反射層13は、散乱型偏光層11の背面全体と向き合っていてもよく、その一部のみと向き合っていてもよい。また、光吸収/反射層13は、省略してもよい。
光吸収/反射層13は、散乱型偏光層11の背面と直接に接触していてもよい。或いは、光吸収/反射層13と散乱型偏光層11との間には、透明層が介在していてもよい。
光吸収/反射層13が光吸収層である場合、この光吸収層は、例えば、顔料及び/又は染料と樹脂とを含有したインキを散乱型偏光層11の背面に塗布することにより得られる。或いは、この光吸収層は、先のインキを基材上に塗布することにより得られる。この場合、光吸収層は、基材と共に散乱型偏光層11の背面に貼り付けることができる。
光吸収層は、黒色であってもよく、他の色であってもよい。光吸収層は、色が互いに異なると共に面内方向に並んだ複数の部分を含んでいてもよい。
光吸収層を黒色とした場合、潜像を可視化していないときには、領域AA1及びAA2の色は、散乱型偏光層11の光散乱に起因した白色である。そして、潜像を可視化すると、領域AA1及びAA2の一方では黒色への変化を生じる。光吸収層を黒色とすると、潜像を可視化したときに、これら領域のコントラスト比が最大となる。
可視光の一部のみを吸収し且つ他の一部を反射する光吸収層を使用した場合、潜像を可視化していないときには、領域AA1及びAA2の色は、散乱型偏光層11の光散乱に起因した白色と光吸収層の反射に起因した色との混色によって生じる色である。そして、潜像を可視化すると、領域AA1及びAA2の一方では光吸収層の反射に起因した色が弱まり、他方では光吸収層の反射に起因した色への変化を生じる。
光吸収/反射層13が反射層である場合、この反射層は、例えば、真空蒸着又はスパッタリングにより散乱型偏光層11の背面に金属又は合金を堆積させることにより得られる。或いは、この反射層は、上記と同様の方法により金属又は合金を基材上に堆積させることにより得られる。この場合、反射層は、基材と共に散乱型偏光層11の背面に貼り付けることができる。
光吸収/反射層13が反射層である場合、潜像を可視化していないときには、領域AA1及びAA2の色は、散乱型偏光層11の光散乱に起因した白色であるか、又は、散乱型偏光層11の光散乱と反射層の反射とに起因した白色である。そして、潜像を可視化すると、領域AA1及びAA2間に輝度の相違を生じる。
オーバーコート層14は、散乱型偏光層11の前面と複屈折性層12とを被覆している。オーバーコート層14は、光学的に等方性の透明層,典型的には透明樹脂層,である。オーバーコート層14は、散乱型偏光層11と複屈折性層12とが形成する凹凸表面を平坦化する。これにより、複屈折性層12の存在を分かり難くする。オーバーコート層14は、省略してもよい。
オーバーコート層14は、例えば、散乱型偏光層11及び複屈折性層12に透明な印刷インキを塗布することにより得られる。印刷インキの塗布には、例えば、グラビア及びマイクログラビアなどのコーティング法を利用することができる。
次に、潜像の可視化について説明する。
図5及び図6は、図1に示す積層体が保持している潜像を可視化する方法の一例を概略的に示す図である。図5には、領域AA1が光を反射する様子を描いている。図6には、領域AA2が光を反射する様子を描いている。
図5及び図6に示す積層体10は、光吸収/反射層13として反射層を含んでおり、複屈折性層12として半波長板を含んでいる。そして、散乱型偏光層11の透過軸と複屈折性層12の光学軸とがなす角度を45°としている。
図5及び図6に示す方法では、積層体10の前面に自然光を照射しながら、検証具200を介して積層体10の前面を観察する。ここでは、一例として、検証具200として、延伸したポリビニルアルコール層に沃素を含浸させてなる偏光層のような吸収型偏光層を使用する。また、この方法では、積層体10と光源300と観察者400とを、積層体10が光源300からの光を鏡面反射した場合に観察者400が反射光を観察できるように配置する。
図5に示すように、領域AA1に対応した部分では、光源300からの自然光LNは、複屈折性層12に入射する。複屈折性層12は、この自然光LNを透過する。
複屈折性層12を出射した自然光LNは、散乱型偏光層11に入射する。散乱型偏光層11は、この自然光LNのうち、偏光面が透過軸ATに平行な直線偏光(以下、S偏光という)LPSを殆ど散乱することなく透過する。なお、この自然光LNのうち、偏光面が透過軸ATに垂直な直線偏光(以下、P偏光という)LPPについては、後で説明する。
散乱型偏光層11を出射したS偏光LPSは、光吸収/反射層13によって反射され、散乱型偏光層11に再び入射する。散乱型偏光層11は、このS偏光LPSを殆ど散乱することなく透過する。
散乱型偏光層11を出射したS偏光LPSは、複屈折性層12に入射する。複屈折性層12は、S偏光LPSをP偏光LPPへと変換する。
複屈折性層12を出射したP偏光LPPは、検証具200に入射する。図4に示すように検証具200の透過軸AT’が散乱型偏光層11の透過軸AT’と平行である場合、検証具200は、P偏光LPPを吸収する。したがって、散乱型偏光層11が散乱することなく透過した光成分(以下、非散乱光という)は、観察者400には到達しない。
散乱型偏光層11は、複屈折性層12が透過した光源300からの自然光LNのうち、P偏光LPPを前方散乱及び後方散乱する。ここでは、簡略化のため、散乱型偏光層11は、P偏光LPPを部分偏光へと変換することなく散乱するとする。
散乱型偏光層11が後方散乱したP偏光LPPは、複屈折性層12に再び入射する。他方、散乱型偏光層11が前方散乱したP偏光LPPは、光吸収/反射層13によって反射され、散乱型偏光層11に再び入射する。散乱型偏光層11は、P偏光LPPを前方散乱及び後方散乱する。このようにして、複屈折性層12には、指向性の低いP偏光LPPが入射する。複屈折性層12は、P偏光LPPをS偏光LPSへと変換する。
複屈折性層12を出射したS偏光LPSは、検証具200に入射する。検証具200は、S偏光LPSを透過する。但し、このS偏光LPSは散乱光であるので、その一部の光成分みが観察者400に到達し、残りの光成分は観察者400には到達しない。
領域AA2に対応した部分では、図6に示すように、光源300からの自然光LNは、散乱型偏光層11に入射する。散乱型偏光層11は、この自然光LNのうち、S偏光LPSを殆ど散乱することなく透過する。なお、この自然光LNのうちP偏光LPPについては、後で説明する。
散乱型偏光層11を出射したS偏光LPSは、光吸収/反射層13によって反射され、散乱型偏光層11に再び入射する。散乱型偏光層11は、このS偏光LPSを殆ど散乱することなく透過する。
散乱型偏光層11を出射したS偏光LPSは、検証具200に入射する。吸収型偏光層200は、S偏光LPSを透過する。したがって、散乱型偏光層11が散乱することなく透過した光成分は、観察者400に到達する。
散乱型偏光層11は、光源300からの自然光LNのうち、P偏光LPPを前方散乱及び後方散乱する。散乱型偏光層11が後方散乱したP偏光LPPは、検証具200に再び入射する。他方、散乱型偏光層11が前方散乱したP偏光LPPは、光吸収/反射層13によって反射され、散乱型偏光層11に再び入射する。散乱型偏光層11は、P偏光LPPを前方散乱及び後方散乱する。このようにして、検証具200には、散乱光としてのP偏光LPPが入射する。検証具200はP偏光LPPを吸収するので、このP偏光LPPは観察者400には到達しない。
このように、領域AA1は、観察者400に向けて、高強度の非散乱光を放出せずに、低強度の散乱光のみを放出する。他方、領域AA2は、観察者400に向けて、高強度の非散乱光を放出し、低強度の散乱光は放出しない。したがって、観察者400は、領域AA1及びAA2をそれぞれ暗部及び明部として知覚する。以上のようにして、潜像を可視化することができる。
図5及び図6を参照しながら説明した方法では、積層体10と光源300と観察者400とは、積層体10が光源300からの光を鏡面反射した場合に観察者400が反射光を観察できるように配置している。この状態で観察角度のみを変化させると、明部と暗部との位置が入れ替わる。すなわち、領域AA1は暗部から明部へと変化し、領域AA2は明部から暗部へと変化する。これについて、以下に説明する。
図5及び図6を参照しながら説明した状態から観察角度のみを十分に変化させると、領域AA2が放出する高強度の非散乱光は、観察者400に到達できなくなる。領域AA2は低強度の散乱光を放出しないので、領域AA2の輝度はほぼゼロになる。
他方、領域AA1は、高強度の非散乱光を放出せず、低強度の散乱光のみを放出する。そのため、領域AA1では、観察角度を変化させることに伴う輝度の変化は殆どない。
したがって、この場合、観察者400は、領域AA1及びAA2をそれぞれ明部及び暗部として知覚する。このような理由で、観察角度を変化させると、明部と暗部との位置が入れ替わる。
なお、検証具200の透過軸AT’が散乱型偏光層11の透過軸ATに対してなす角度を変化させた場合にも、明部と暗部との位置が入れ替わる。例えば、透過軸AT’を透過軸ATに対して垂直とした場合、明部と暗部との位置は、図5及び図6を参照しながら説明したのとは逆になる。
また、光吸収/反射層13として反射層の代わりに光吸収層を使用した場合、領域AA1及びAA2の何れも、高強度の非散乱光を放出しない。したがって、検証具200の透過軸AT’を散乱型偏光層11の透過軸ATに対して平行にした場合、観察者400は、領域AA1及びAA2をそれぞれ明部及び暗部として知覚する。そして、検証具200の透過軸AT’を散乱型偏光層11の透過軸ATに対して垂直にした場合、観察者400は、領域AA1及びAA2をそれぞれ暗部及び明部として知覚する。
以上説明したように、潜像を可視化するために積層体10に照射する光は直線偏光である必要はない。それゆえ、検証具200を積層体10の近傍に位置させる必要がない。したがって、この技術は、潜像を可視化するために積層体10に直線偏光を照射しなければならない場合と比較して潜像の可視化が容易である。
また、この方法では、散乱光を利用して潜像を可視化するため、可視化した潜像を視認可能な観察角度の範囲が広い。すなわち、図1及び図2を参照しながら説明した構造を採用すると、可視化したときに視認性に優れた潜像を形成することができる。
なお、図5及び図6を参照しながら説明した方法では、潜像を可視化するために積層体10に照射する光として自然光を使用したが、その代わりに直線偏光を使用してもよい。例えば、検証具200を積層体10の近傍に位置させ、検証具200が透過した直線偏光を積層体10に照射してもよい。
図5及び図6を参照しながら説明した方法では、検証具200として偏光層を使用したが、検証具200は層でなくてもよい。例えば、偏光プリズムを使用してもよい。
また、図5及び図6を参照しながら説明した方法で使用した検証具200は直線偏光子であるが、その代わりに、楕円偏光子又は円偏光子を使用してもよい。例えば、複屈折性層12として半波長板の代わりに四分の一波長板を使用した場合には、円偏光子を使用することができる。
なお、先の説明では、潜像を可視化するための検証具200として偏光子を使用したが、偏光子を使用しなくても、潜像を可視化することができる。これについて、以下に説明する。
図7は、図1に示す積層体が保持している潜像を可視化する方法の他の例を概略的に示す図である。
この方法では、透明板などの透明体200’を検証具として使用する。具体的には、光源300が放射する自然光LNを積層体10に照射し、積層体10が反射した光を透明体200’に入射させる。ここでは、一例として、領域AA1からの反射光は、偏光面が透明体200’の主面に垂直な直線偏光(以下、S波という)LSであり、領域AA2からの反射光は、偏光面がS波LSの偏光面に垂直な直線偏光(以下、P波という)LPであるとする。
これらS波LS及びP波LPの透明体200’に対する入射角θをブルースター角とほぼ等しくする。例えば、透明体200’として屈折率が約1.5のガラス板を使用した場合には、この入射角を約56°とする。
こうすると、透明体200’が反射する光の殆どはS波LSとなる。すなわち、観察者400には、積層体10からの反射光のうち、領域AA1からの反射光は到達するが、領域AA2からの反射光は殆ど到達しない。したがって、観察者400は、領域AA1及びAA2をそれぞれ明部及び暗部として知覚する。以上のようにして、潜像を可視化することができる。
なお、図7に示す配置において、積層体10をその法線の周りで90°回転させた場合、領域AA1及びAA2はそれぞれ暗部及び明部として見える。また、図5及び図6を参照しながら説明したのと同様に、図7に示す状態から観察角度のみを変化させると、明部と暗部との位置が入れ替わる。
透明体200’の背面側には、光吸収層を設置することができる。この構成を採用すると、可視像のコントラスト比が向上する。
透明体200’は、典型的には透明板であるが、平滑面を有していれば透明板でなくてもよい。透明体200’は、この可視像化のためのみに使用するものであってもよく、或いは、携帯機器が搭載しているディスプレイのカバープレートなど他の目的で使用可能なものであってもよい。
上述した積層体10は散乱型偏光層11を含んでいるので、検証具200を使用することなく積層体10の前面を直接に観察した場合、積層体10の前面は観察角度に依存することなく明るく見える。したがって、この積層体10の前面上には、視認性の高い印刷パターンを形成することができる。
図8は、図1に示す積層体の変形例を概略的に示す平面図である。図9は、図8に示す積層体のIX−IX線に沿った断面図である。
図8及び図9に示す積層体10は、オーバーコート層14上に形成された印刷パターン15をさらに含んでいること以外は、図1及び図2を参照しながら説明した積層体10と同様の構造を有している。このように、印刷パターン15は、オーバーコート層14上に形成することができる。
印刷パターン15は、オーバーコート層14と複屈折性層12との間に介在させてもよい。或いは、印刷パターン15は、オーバーコート層14と散乱型偏光層11との間に介在させてもよい。或いは、印刷パターン15は、複屈折性層12と散乱型偏光層11との間に介在させてもよい。
以上説明した積層体10は、真正さが確認されるべき物品に、直接又は間接的に支持させる。そして、真正さが未知の物品を真正品と偽造品などの非真正品との間で判別する場合に、以下に説明するように積層体10を利用することができる。
上記の通り、積層体10は、散乱型偏光層11を含んでいる。したがって、この積層体10を支持させた物品は、光散乱性の領域を有している。それゆえ、真正さが未知の物品が光散乱性の領域を有していない場合には、この物品は非真正品であると判断することができる。
また、この積層体10は、偏光子を介して観察することにより可視化する潜像を有している。すなわち、この積層体10を支持させた物品の少なくとも一部の領域は、偏光子を介して観察することにより可視化する潜像を有している。それゆえ、真正さが未知の物品がそのような潜像を有していない場合には、この物品は非真正品であると判断することができる。
また、この潜像は、散乱型偏光層11上に形成されている。それゆえ、真正さが未知の物品が光散乱性の領域と潜像を有している領域とを含んでいたとしても、それら領域が同一でなければ、この物品は非真正品であると判断することができる。
真正さが未知の物品が先の潜像を保持している場合、可視化した潜像の形状及び/又は大きさを、真正品のそれと比較してもよい。可視化した潜像の形状及び/又は大きさが真正品のそれと異なっていれば、その物品は非真正品であると判断することができる。
光吸収/反射層13が反射層である場合には、以下の方法を利用することも可能である。上記の通り、光吸収/反射層13が反射層である場合、観察角度を変化させることにより、明部と暗部とが位置を入れ替える。それゆえ、そのような変化を生じる潜像を有していない物品は、非真正品であると判断することができる。
光吸収/反射層13として可視光の一部のみを吸収し且つ他の一部を反射する光吸収層を使用した場合、上記の通り、潜像を可視化していないときには、領域AA1及びAA2の色は、散乱型偏光層11の光散乱に起因した白色と光吸収層の反射に起因した色との混色によって生じる色である。そして、潜像を可視化すると、領域AA1及びAA2の一方では光吸収層の反射に起因した色が弱まり、他方では光吸収層の反射に起因した色への変化を生じる。したがって、真正さが未知の物品が先の潜像を保持している場合、可視化していない潜像及び/又は可視化した潜像の色を、真正品のそれと比較してもよい。可視化していない潜像及び/又は可視化した潜像の色が真正品のそれと異なっていれば、その物品は非真正品であると判断することができる。
物品の判定には、上述した方法の1つのみを利用してもよく、複数を組み合わせて利用してもよい。また、この技術は、他の判定技術と組み合わせてもよい。物品の判定に利用する方法を増やすと、非真正品を真正品と誤って判断する確率が低くなる。
積層体10は、以下に説明するように、様々な形態で使用され得る。
図10は、図1及び図2に示す積層体を含んだ粘着ラベルの一例を概略的に示す断面図である。この粘着ラベル20は、積層体10と、その背面上に設けられた粘着層21とを含んでいる。この粘着ラベル20は、例えば、真正さが確認されるべき物品に貼り付けるか、或いは、そのような物品に取り付けられるべきタグなどの他の物品に貼り付ける。こうすると、上述した方法で、物品の真正を確認することができる。
この粘着ラベル20は、脆性であってもよい。そのような粘着ラベル20は、例えば、積層体10に、切欠き及び/又はミシン目を形成することにより得られる。粘着ラベル20が脆性である場合、真正さが確認されるべき物品に貼り付けた粘着ラベルを剥がすと、積層体10は容易に破壊する。したがって、粘着ラベル20の貼り替えが困難となる。
図11は、図1及び図2に示す積層体を含んだ記録媒体の一例を概略的に示す断面図である。この記録媒体30は、紙31と、この中に埋め込まれた積層体10とを含んでいる。紙31のうち積層体10の前面を被覆している部分には開口が設けられている。これにより、可視化した潜像の視認性を高めている。なお、潜像の可視化が可能であれば、紙31に先の開口は設けなくてもよい。
この記録媒体30は、例えば、キャッシュカード、クレジットカード及びパスポートなどの認証媒体又は商品券及び株券などの有価証券媒体のための用紙として使用することができる。或いは、この記録媒体30は、後述する粘着ラベルの一部として使用することができる。或いは、この記録媒体30は、真正さが確認されるべき物品に取り付けられるべきタグ又はその一部として使用することができる。或いは、この記録媒体30は、真正さが確認されるべき物品を収容する包装体又はその一部として使用することができる。
記録媒体30は、例えば、抄紙の際に繊維の層の間に積層体10を挟みこむことにより得られる。このような方法で得られる記録媒体30は、偽造等が難しい。
図12は、図11の記録媒体を含んだ粘着ラベルの一例を概略的に示す断面図である。この粘着ラベル40は、記録媒体30と、その背面上に設けられた粘着層41とを含んでいる。この粘着ラベル40は、例えば、真正さが確認されるべき物品に貼り付けるか、或いは、そのような物品に取り付けられるべきタグの基材などの他の物品に貼り付ける。
図13は、図1及び図2に示す積層体を含んだラベル付き物品の一例を概略的に示す断面図である。このラベル付き物品100は、物品101と積層体10とを含んでいる。
物品101は、真正さが確認されるべき物品である。物品101は、例えば、キャッシュカード、クレジットカード及びパスポートなどの認証媒体又は商品券及び株券などの有価証券媒体である。物品101は、認証媒体及び有価証券媒体以外の物品でもよい。例えば、物品101は、工芸品又は美術品であってもよい。或いは、物品101は、包装体とこれに収容された内容物とを含んだ包装品であってもよい。
積層体10は、物品101に支持されている。例えば、積層体10は、物品101に貼り付けられる。この場合、例えば、図10に示す粘着ラベル20又は図12に示す粘着ラベル40を物品101に貼り付けることにより、積層体10を物品101に支持させることができる。
積層体10は、他の方法で物品101に支持させてもよい。
例えば、物品101が紙を含んでいる場合、この紙の中に積層体10を埋め込んでもよい。この場合、ラベル付き物品100は、例えば、抄紙の際に繊維の層の間に積層体10を挟みこみ、その後、必要に応じて紙面への印刷等を行うことにより得られる。なお、潜像の可視化を容易にすべく、紙のうち積層体10の前面を被覆している部分には開口を設けてもよい。また、紙に埋め込む積層体10の形状に特に制限はない。例えば、スレッド状の積層体10を紙に埋め込んでもよい。
積層体10を含んだタグを物品101に取り付けることにより、積層体10を物品101に支持させてもよい。物品101へのタグの付け替えが一般ユーザにとって困難であれば、積層体10は、物品101の真正を確認するのに十分に役立つ。
以下、本発明の実施例について説明する。
透明粒子として直径が2μmの架橋ポリスチレン微粒子を分散させたポリエチレンテレフタレートフィルムを準備した。次いで、このフィルムを一軸延伸した。このようにして、厚さが50μmの散乱型偏光層を得た。この散乱型偏光層が含む透明粒子は、光学的に等方性であった。また、この散乱型偏光層において、ポリエチレンテレフタレートからなる透明マトリクスの常光線屈折率は、透明粒子の屈折率と等しかった。
次に、グラビアコーティング法により、散乱型偏光層の前面上に、厚さが0.1μmのポリイミド膜を形成した。このポリイミド膜を散乱型偏光層の透過軸に対して45°の角度をなす方向にラビングして、配向膜を得た。
次いで、グラビアコーティング法により、配向膜上に、UVキュアラブル液晶UCL−008(大日本インキ株式会社製)をパターン印刷した。65℃で60秒間の加熱後、窒素雰囲気中、この塗膜を0.5J/cm2の照度で紫外線露光して、塗膜を硬化させた。これにより、常光線屈折率と異常光屈折率との差が0.18であり且つ厚さが1.5μmの複屈折性層を得た。すなわち、この複屈折性層は、波長λが540nmの一対の直線偏光を透過することにより、それら直線偏光にλ/2の位相差を与える半波長板である。
その後、マイクログラビアコーティング法により、配向膜及び複屈折性層上にアクリル系のUVインキをコーティングして、厚さが5μmのオーバーコート層を形成した。
次いで、散乱型偏光層の背面に、黒色の染料とアクリル系接着剤とを含有した厚さが30μmの粘着層を形成した。さらに、オーバーコート層上に、パール顔料を含有したカラーシフトインキを印刷した。以上のようにして、粘着ラベルを得た。
次に、この粘着ラベルを基材上に貼り付けた。そして、粘着ラベルに自然光を照射しながら、まず、吸収型偏光フィルムを使用することなしに粘着ラベルの前面を観察した。その結果、複屈折性層に対応した領域とそれ以外の領域とを判別することはできなかった。次に、粘着ラベルに自然光を照射しながら、吸収型偏光フィルムを介して粘着ラベルの前面を観察した。その結果、複屈折性層に対応した領域及びそれ以外の領域を、それぞれ、明部及び暗部として見ることができた。すなわち、潜像を可視化することができた。
本発明の一態様に係る識別用積層体を概略的に示す平面図。 図1に示す積層体のII−II線に沿った断面図。 図1の積層体が含む散乱型偏光層を概略的に示す斜視図。 図1の積層体が含む散乱型偏光層を概略的に示す斜視図。 図1に示す積層体が保持している潜像を可視化する方法の一例を概略的に示す図。 図1に示す積層体が保持している潜像を可視化する方法の一例を概略的に示す図。 図1に示す積層体が保持している潜像を可視化する方法の他の例を概略的に示す図。 図1に示す積層体の変形例を概略的に示す平面図。 図8に示す積層体のIX−IX線に沿った断面図。 図1及び図2に示す積層体を含んだ粘着ラベルの一例を概略的に示す断面図。 図1及び図2に示す積層体を含んだ記録媒体の一例を概略的に示す断面図。 図11の記録媒体を含んだ粘着ラベルの一例を概略的に示す断面図。 図1及び図2に示す積層体を含んだラベル付き物品の一例を概略的に示す断面図。
符号の説明
10…識別用積層体、11…散乱型偏光層、12…複屈折性層、13…光吸収/反射層、14…オーバーコート層、15…印刷パターン、20…粘着ラベル、21…粘着層、30…記録媒体、31…紙、40…粘着ラベル、41…粘着層、100…ラベル付き物品、101…物品、200…検証具、200’…透明体、300…光源、400…観察者、AA1…領域、AA2…領域、AT…透過軸、AT’…透過軸、LLP…直線偏光、LN…自然光、LP…P波、LPP…直線偏光、LPS…直線偏光、LS…S波。

Claims (10)

  1. 面内方向に並んだ第1及び第2部分を含んだ散乱型偏光層と、前記偏光層の前面側に位置し且つ前記偏光層と前記第1部分の位置でのみ向き合った複屈折性層とを具備したことを特徴とする識別用積層体。
  2. 前記偏光層の背面と向き合った光吸収層をさらに具備したことを特徴とする請求項1に記載の積層体。
  3. 前記偏光層の背面と向き合った反射層をさらに具備したことを特徴とする請求項1に記載の積層体。
  4. 請求項1乃至3の何れか1項に記載の積層体と、前記積層体の背面に支持された粘着層とを具備したことを特徴とする粘着ラベル。
  5. 前記積層体に切欠き及び/又はミシン目が設けられていることを特徴とする請求項4に記載の粘着ラベル。
  6. 紙と、前記紙の一方の主面に支持された粘着層と、背面が前記粘着層と向き合うように前記紙の中に埋め込まれた請求項1乃至3の何れか1項に記載の積層体とを具備したことを特徴とする粘着ラベル。
  7. 紙と、前記紙の中に埋め込まれた請求項1乃至3の何れか1項に記載の積層体とを具備したことを特徴とする記録媒体。
  8. 真正さが確認されるべき物品と、前記真正さが確認されるべき物品に支持された請求項1乃至3の何れか1項に記載の積層体とを具備したことを特徴とするラベル付き物品。
  9. 真正さが未知の物品を真正品と非真正品との間で判別する方法であって、
    前記真正品は請求項8に記載のラベル付き物品であり、
    前記真正さが未知の物品が、偏光子を介して観察することにより可視化する潜像を保持した光散乱性の領域を含んでいない場合に、前記真正さが未知の物品は非真正品であると判断することを含んだことを特徴とする方法。
  10. 真正さが未知の物品を真正品と非真正品との間で判別する方法であって、
    前記真正品は、真正さが確認されるべき物品と、前記真正さが確認されるべき物品に支持された請求項3に記載の積層体とを具備したラベル付き物品であり、
    前記真正さが未知の物品が、偏光子を介して観察することにより可視化し且つ可視化した状態で観察角度を変化させることにより明部と暗部との位置が入れ替わる潜像を保持していない場合に、前記真正さが未知の物品は非真正品であると判断することを含んだことを特徴とする方法。
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