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JP2008108464A - 二次電池およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】負極集電体の表面構造に改良を施し、二次電池構築後の初期における自己放電を抑制して所望する出力を維持し得る二次電池を提供すること。
【解決手段】本発明により提供される二次電池は、負極集電体40の本体が金属により構成されており、負極集電体の表面部のうち負極活物質層45が形成されていない部分42には前記金属の酸化物から成る酸化物層43が形成されており、且つ、該酸化物層と同じ性状の酸化物層は前記負極集電体の負極活物質層形成部分には形成されていないことを特徴とする。
【選択図】図4

Description

本発明は、二次電池およびその製造方法に関する。より詳しくは、リチウムイオン電池その他の二次電池に使用される金属製負極集電体の表面処理技術に関する。
軽量で高出力が得られるリチウムイオン電池その他の二次電池は、車両搭載用電源、或いはパソコンや携帯端末の電源として今後益々の需要増大が見込まれている。
二次電池は、その基本構成要素として、表面に正極活物質層を有する正極集電体と、表面に負極活物質層を有する負極集電体と、該正負極集電体間に配置される電解質とを備えている。これら基本構成要素、特に正負極集電体の性状を詳細に検討しつつ改良していくことが長期にわたってより信頼性の高い二次電池を構築するうえで重要である。例えば、以下の特許文献1〜4には、リチウムイオン電池等の二次電池に装備される正極集電体及び/又は負極集電体に関する種々の創意工夫が記載されている。
特開2005−78963号公報 特開2004−63344号公報 特開平4−269466号公報 特開平4−237955号公報
ところで、リチウムイオン電池等の二次電池において自己放電を抑制することは、電池の信頼性向上、例えば長期にわたる出力維持の観点から重要である。しかしながら、従来、自己放電抑制という観点から正負極集電体の表面構造を詳細に検討した例は見当たらない。
そこで本発明の目的は、リチウムイオン電池その他の二次電池に装備される負極集電体の表面構造等に改良を施し、二次電池構築後の初期における自己放電を抑制して所望する出力を維持し得る二次電池を提供すること、ならびにそのような二次電池を好適に製造し得る方法を提供することである。
本発明者は、二次電池構築後の初期において、負極集電体本体を構成する金属が電解質中に溶出した場合、当該溶出によって自己放電が比較的大きな二次電池が形成され得ることを突き止め、自己放電抑制のために当該負極集電体の表面構造を検討し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明によって提供される二次電池は、表面に正極活物質層を有する正極集電体と、表面に負極活物質層を有する負極集電体と、該正負極集電体間に配置される電解質とを備える二次電池である。ここで上記負極集電体本体は所定の金属により構成されており、その負極集電体の表面部のうち負極活物質層が形成されていない部分には上記構成金属の酸化物から成る酸化物層が形成されている。そして、当該酸化物層と同じ性状の酸化物層は上記負極集電体の負極活物質層形成部分には形成されていないことを特徴とする。
本明細書において「二次電池」とは、繰り返し充電可能な蓄電デバイス一般をいい、リチウムイオン電池、金属リチウム二次電池、ニッケル水素電池、ニッケルカドミウム電池等のいわゆる蓄電池ならびに電気二重層キャパシタ等の蓄電素子を包含する。
また、「酸化物層」について「同じ性状」とは、酸化物層としての性質及び状態がイコールであることを指す用語である。従って、意図的に形成した酸化物層と大気中で自然発生した酸化物層との関係(即ち生成プロセスが異なる)において把握されるような、酸化物自体の化学式(構造式)が同じであっても両者に密度或いは厚さ(即ち集電体本体表面からの深さ)が異なるような場合には、当該両者はここでいう「同じ性状の酸化物層」には包含され得ない典型例である。
ここで開示される二次電池では、負極集電体の表面部のうち、負極活物質層が形成されていない部分(即ち金属から成る集電体本体の表面部)に集電体を構成する金属(例えば銅)の酸化物層が形成されている一方、負極活物質層形成部分においてはその酸化物層と同じ性状の酸化物層(典型的には相対的に同密度又はより高い密度の酸化物層)は形成されていない。
そして、負極集電体の負極活物質層未形成部分の表面部にそのような酸化物層が形成されている結果として、リチウムイオン電池等の二次電池が構築された直後、例えば当該二次電池を構築する際の正負極集電体間に電解質を配置する工程(電解質が液体である場合は注液工程)が終了してから最初の充電工程(例えばリチウムイオン電池である場合の予備充電(コンディショニング)工程)が開始されるまでの間に負極集電体本体構成金属が溶出して自己放電が起きることを防止することができる。また、電解質中に溶出した金属イオンが充電時に集電体表面(特に負極活物質層の表面)に析出してメッキが形成されるのを未然に防止することができる。かかるメッキ形成は自己放電の要因となることに加え、充放電サイクルを繰り返すうちにメッキが剥離して種々の電池特性を悪化させる要因ともなるため好ましくない。例えば、典型的なセパレータを備えた二次電池では、電解質(電解液)中に放出された上記メッキ剥離物がセパレータの目詰まりの原因となり、出力低下の原因ともなり得る。
また一方、ここで開示される二次電池では、負極活物質層形成部分には負極活物質層未形成部分に形成されるものと同じ性状の酸化物層(典型的には相対的に同密度又はより高い密度の酸化物層)は形成されない。このため、当該酸化物層の介在によって負極活物質層と集電体本体(表面)との間の電気的抵抗が増大することを防ぎ、出力の低下を未然に防止することができる。
このように本発明によると、所望する出力を維持しつつ負極集電体本体構成金属の溶出を防止して自己放電のレベルを低下させることが実現され、結果として高信頼性二次電池を提供することができる。
上記負極活物質層が形成されていない部分における酸化物層の厚さ(深さ)が1nm以上10nm以下であることが好ましい。
負極活物質層未形成部分における酸化物層の厚さが上記範囲内であると、出力維持と自己放電防止能とを高いレベルで両立させることができる。酸化物層の厚さが1nmよりも小さすぎる場合には金属溶出防止作用が十分でなく、逆に酸化物層の厚さが10nmよりも大きすぎる場合には負極集電体(負極活物質層未形成部分)と電池外部の接続端子との間の電気的抵抗が大きくなりすぎ、結果として出力低下を来すため好ましくない。
また、ここで開示される二次電池の好ましい一態様はリチウムイオン電池である。本態様の二次電池は、正極集電体および負極集電体がそれぞれリチウムイオン電池用の正極集電体および負極集電体として構成されている。典型的には上記電解質はリチウムイオン電池用のいずれかの非水系電解液である。
本発明によると、非水系電解液中に負極集電体本体構成金属が溶出して自己放電が起きることを防止し、信頼性の高いリチウムイオン電池を提供することができる。
また、本発明の他の側面として、ここで開示される二次電池を好適に製造する方法を提供する。
即ち、本発明の二次電池製造方法は、表面に正極活物質層を有する正極集電体と、表面に負極活物質層を有する負極集電体と、該正負極集電体間に配置される電解質とを備える二次電池の製造方法であって、所定の金属により構成された負極集電体の表面の一部に負極活物質層を形成する工程、負極活物質層が形成された負極集電体の該負極活物質層が形成されていない部分にのみ所定の厚さ及び密度の上記金属の酸化物から成る酸化物層を形成する工程、および、その酸化物層が形成された負極集電体を上記正極集電体および電解質とともに用いて所定の二次電池を構築する工程、を包含する。
このように先ず負極集電体の表面の一部に負極活物質層を形成し、その後、上記酸化物形成工程を行うことによって、負極活物質層未形成部分に所定の厚さ及び密度の酸化物層が形成される一方で負極活物質層形成部分には同じ性状の酸化物層が形成されていないことを特徴とする本発明の二次電池を好適に製造することができる。
好ましい一態様では、負極活物質層形成工程は、負極集電体に負極活物質層形成用材料を塗布する工程および塗布物を乾燥する工程を含む。そして、酸化物層形成工程は、大気のような酸化可能な雰囲気中において上記塗布物を乾燥する際の温度よりも高い温度まで負極活物質層が形成された負極集電体を加熱することにより行われる。
かかる構成の方法によると、負極活物質層の形成に悪影響を及ぼすことなく、負極活物質層未形成部分にのみ所定の厚さ及び密度の酸化物層を好適に形成することができる。 上記負極活物質層が形成されていない部分に厚さ(深さ)が1nm以上10nm以下である酸化物層を形成することが好ましい。
また、ここで開示される二次電池製造方法の好ましい一態様はリチウムイオン電池製造方法である。即ち、ここで開示される好適な一態様のリチウムイオン電池製造方法は、正極集電体および負極集電体を、それぞれ、リチウムイオン電池用の正極集電体および負極集電体として構成するとともに、電解質としてリチウムイオン電池用に適するいずれかの非水系電解液を使用してリチウムイオン二次電池を構築する。
本発明者らは、酸化物層が形成された負極集電体を正極集電体および非水系電解液とともに用いてリチウムイオン二次電池を構築する工程において、正負極集電体間に非水系電解液を配置(注液)してから予備充電処理を開始するまでに所定の保持時間を設けることによって、電池の出力を向上し得ることを見出した。
従って、ここで開示される特に好ましい一態様の二次電池製造方法はリチウムイオン電池製造方法であって、上記正負極集電体間に非水系電解液を配置(注液)してから予備充電処理を開始するまでに所定の保持時間を設けることを特徴とする。当該保持時間としては、少なくとも24時間を設けることが特に好ましい。
他方、かかる保持時間が長すぎる場合は、負極集電体の負極活物質層形成部分(即ち酸化物層が形成されていない部分)から集電体本体構成金属(例えば銅)が溶出し始める虞があり好ましくない。上記正負極集電体間に非水系電解液を配置(注液)してから予備充電処理を開始するまでの保持時間が、3日(72時間)以内、例えば70時間以内であることが好ましい。
従って、ここで開示される二次電池製造方法の特に好ましい態様では、上記酸化物層が形成された負極集電体を正極集電体および非水系電解液とともに用いてリチウムイオン電池を構築する工程において、正負極集電体間に非水系電解液を配置してから24時間以上70時間以下に設定される保持時間が経過した時点で予備充電処理を行うことを特徴とする。かかる構成の方法によると、上述したような出力維持と自己放電防止能とが高いレベルで両立し得るリチウムイオン電池を製造することができる。
以下、本発明の好適な実施形態を説明する。なお、本明細書において特に言及している事項(例えば、使用する負極集電体の材質や酸化物層の形成方法)以外の事柄であって本発明の実施に必要な事柄(例えば、正極、負極およびセパレータの構成および製法、活物質層を形成するための電極材料(ペースト等の合材)の調製、車両への搭載方法)は、当該分野における従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。本発明は、本明細書に開示されている内容と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。
本発明によって提供される二次電池は、上記のとおり、自己放電を抑制して所望する出力を維持することができる。かかる特性により、本発明に係る二次電池(特に好ましくはリチウムイオン電池)は、特に自動車等の車両に搭載されるモーター(電動機)用電源として好適に使用し得る。従って、本発明は、図11に模式的に示すように、かかる二次電池10(典型的には当該二次電池10を複数直列に接続して形成される組電池)を電源として備える車両(典型的には自動車、特にハイブリッド自動車、電気自動車、燃料電池自動車のような電動機を備える自動車)1を提供する。
上述したように本発明は、金属製負極集電体の表面部の所定部分に自己放電を抑制し得る性状の酸化物層を形成することによって特徴付けられるものであり、このような酸化物層を形成し得る構成の二次電池に広く適用し得る。例えば、リチウムイオン電池、金属リチウム二次電池、ニッケル水素二次電池を挙げることができる。リチウムイオン電池への適用が特に好適である。リチウムイオン電池は高エネルギー密度で高出力を実現できる二次電池であるため、例えば車両搭載用電池(電池モジュール)として好適に利用することができる。
また、表面に正極活物質層を有する正極集電体と、表面に負極活物質層を有する負極集電体と、該正負極集電体間に配置される電解質と、典型的には正負極集電体を離隔するセパレータ(電解質が固定である場合には不要であり得る。)とを備える二次電池であればよく、外容器の構造(例えば金属製の筐体やラミネートフィルム構造物)やサイズ、或いは正負極集電体を主構成要素とする電極体の構造(例えば捲回構造や積層構造)等について特に制限はない。
例えば本発明によって提供される二次電池の一実施形態として、図1〜図3に模式的に示すような二次電池10が挙げられる。
図示されるように、本実施形態に係る二次電池10は、金属製(樹脂製又はラミネートフィルム製も好適である。)の筐体(外容器)12を備えており、この筐体12の中には、長尺シート状の正極集電体30、セパレータ50A、負極集電体40およびセパレータ50Bをこの順に積層し次いで扁平形状に捲回することにより構成された捲回電極体20が収容される。
正極集電体30は好ましくはアルミニウム、ニッケル、チタン等の金属から成るシート材(典型的にはアルミ箔等の金属箔)を使用し得る。他方、負極集電体40としては銅等の金属から成るシート材(典型的には銅箔等の金属箔)を使用し得る。
また、正負極集電体と重ね合わせて使用されるセパレータ50A,50Bとしては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂から成る多孔質フィルムが好適に使用し得る。
以上の構成は、種々の二次電池でとり得る構成であり、正負極の活物質層(換言すれば当該活物質層を形成するために用いられる正負極合材)の組成および電解質の組成を二次電池の種類に応じて変更することにより、所望する内容の二次電池を構築することができる。以下、本発明の適用に好ましいリチウムイオン電池を構築する場合に好適な材料、方法等を説明する。
正極活物質としては、一般的なリチウムイオン電池に用いられる層状構造の酸化物系正極活物質、スピネル構造の酸化物系正極活物質等を好ましく用いることができる。例えば、リチウムコバルト系複合酸化物(典型的にはLiCoO)、リチウムニッケル系複合酸化物(典型的にはLiNiO)、リチウムマンガン系複合酸化物(LiMn)等を主成分とする正極活物質を用いることができる。
このような正極活物質を、後述するような導電材及びバインダ(結着材)と混合して調製した活物質層形成用ペースト(正極合材)を正極集電体30の両サイドの表面に塗布し、次いで適当な温度(典型的には70〜150℃)で塗布物を乾燥させることにより、当該集電体30の両サイドの表面の所望する部位に正極活物質層35を形成することができる(図2)。特に限定するものではないが、正極活物質100質量部に対する導電材の使用量は例えば1〜20質量部(好ましくは5〜15質量部)の範囲とすることができる。また、正極活物質100質量部に対するバインダの使用量は、例えば0.5〜10質量部の範囲とすることができる。
他方、リチウムイオン電池用負極活物質としては、少なくとも一部にグラファイト構造(層状構造)を含む炭素材料を好適に使用することができる。いわゆる黒鉛質のもの(グラファイト)、難黒鉛化炭素質のもの(ハードカーボン)、易黒鉛化炭素質のもの(ソフトカーボン)、これらを組み合わせた構造を有するもののいずれの炭素材料も使用可能である。例えば、天然黒鉛、メソカーボンマイクロビーズ(MCMB)、高配向性グラファイト(HOPG)等を用いることができる。正極用と同様、このような負極活物質を、バインダ及び必要に応じて導電材(正極側と同様のものを使用することができる。)と混合して調製した活物質層形成用ペースト(負極合材)を負極集電体40の両サイドの表面に塗布し、次いで適当な温度(典型的には70〜150℃)で塗布物を乾燥させることにより、当該集電体40の両サイドの表面の所望する部位に負極活物質層45を形成することができる(図2、図4)。特に限定するものではないが、負極活物質100質量部に対するバインダの使用量は例えば0.5〜10質量部の範囲とすることができる。なお、正負極それぞれの集電体30,40に活物質層35,45を形成する技法自体は当該分野で公知のためこれ以上の詳細な説明は省略する。
なお、正極活物質層35及び負極活物質層45を形成するために上述したような活物質とともに使用されるバインダとしては、従来この種の二次電池の構築に使用されているものであればよく、例えばポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(PVDF−HFP)、スチレンブタジエンブロック共重合体(SBR)、カルボキシメチルセルロース(CMC)等を好適に用いることができる。また、導電材としては、種々のカーボンブラック(アセチレンブラック、ファーネスブラック、ケッチェンブラック、等)、グラファイト粉末のような炭素粉末、或いはニッケル粉末等の金属粉末等を用いることができる。これらは例示にすぎず、本発明の実施を限定するものではない。
図2に示すように、正極集電体30及び負極集電体40の長手方向に沿う一方の端部には上記ペースト(合材)を塗布せず、よって活物質層35,45が形成されない部分即ち活物質層未形成部分32,42を形成する。
而して、正負極集電体30,40を2枚のセパレータ50A,50Bとともに重ね合わせる際には、両活物質層35,45が重ね合わさると同時に正極活物質層未形成部分32と負極活物質層未形成部分42とが長手方向に沿う一方の端部と他方の端部に別々に配置されるように正負極集電体30,40をややずらして重ね合わせる(図2)。この状態で計4枚のシート30,40,50A,50Bを捲回し、次いで得られた捲回体を側面方向から押しつぶして拉げさせることによって扁平形状の捲回電極体20が得られる。
次いで、得られた捲回電極体20を上記筐体12に収容するとともに、上記正極活物質層未形成部分32及び負極活物質層未形成部分42を、一部が筐体12の外部に配置される外部接続用正極端子14及び外部接続用負極端子16と電気的に接続する。
そして、適当な液状電解質或いは固体(若しくはゲル状)電解質、ここでは適当な非水系電解液(例えばLiPF等のリチウム塩を適当量含むジエチルカーボネートとエチレンカーボネートとの混合溶媒のような非水系電解液)を筐体12内に配置(注液)し、筐体12の開口部を当該筐体とそれに対応する蓋部材13との溶接等により封止し、本実施形態に係るリチウムイオン二次電池10の構築(組み立て)が完成する。なお、筐体12の封止プロセスや電解質配置(注液)プロセスは、従来のリチウムイオン電池の製造で行われている手法と同様でよく、本発明を特徴付けるものではない。
本発明の二次電池製造方法では上述したような二次電池構築工程(ここでは捲回工程を含む電極体組立て工程及び得られた電極体を電解質と共に筐体に収容する工程)の前に、図4に示すような酸化物層43を負極集電体40の活物質層未形成部分42の表面部(表層部)に形成する。
典型的には、上記ペースト(合材)を塗布、乾燥した後、酸化可能な雰囲気中(典型的には大気中、酸素濃度を高めたガス中も好ましい。)で当該乾燥時の温度よりも高い温度(例えば乾燥時の温度よりも50℃以上高い温度)に加熱する。これにより、酸化を助長させながら活物質層未形成部分の表面部にのみ比較的高密度の酸化物層、典型的には常温で大気中に放置された金属表面に自然に生成されるような酸化物よりも高密度である酸化物層を好適に形成することができる。好ましくは、厚さ(深さ)が1nm〜10nmの酸化物層(金属酸化物被膜層)を形成する。
例えば、負極集電体の構成金属が銅である場合は酸化銅から成る層を迅速に形成することができる。特に限定するものではないが、例えば、大気中で160℃〜290℃程度(好ましくは180℃〜220℃程度)で5秒〜60秒程度加熱することによって全体に亘ってほぼ均質な金属酸化物層を負極集電体の活物質層未形成部分の表面部に形成することができる。例えば、上記実施形態では、負極集電体本体の表面の一部に上記ペースト(合材)を塗布し乾燥させた後、かかる酸化物層形成のための加熱処理を行い、次いで上述した捲回工程を行うとよい。
このように、負極活物質層を形成する際の乾燥工程と酸化物層形成工程とを異ならせ、当該乾燥工程終了後に酸化物層形成工程を設けることにより、酸化物層形成時の高温による負極活物質層形成に及ぼす悪影響(例えば合材中に含まれるバインダが表面に偏在(析出)することによる容量維持率の低下)を回避することができる。
あるいは、酸化物層形成工程は、上記加熱処理に代えて酸素イオン注入処理によっても容易に行うことができる。例えば、負極集電体の活物質層未形成部分の表面に対し、1〜10MeV程度のエネルギーの酸素イオンビームを1〜数時間照射することによって所望する厚さ(例えば1nm〜10nm)の比較的高密度の酸化物層を形成することができる。例えば、Siウェハ等の材料に酸素イオンを注入し得るような市販のイオン注入装置を適当なオペレーション条件で用いることによって、所望する酸化物層を所定の位置及び深さに形成することができる。
例えば、常温条件下、酸素イオンビームエネルギー:8MeVで2時間程度の酸素イオンビーム照射を行うことにより、負極集電体(例えば銅箔製)の負極活物質層未形成部分の表面部に厚さ1nm〜10nm程度の酸化物層(例えば酸化銅被膜)を容易に形成することができる。
上記のような酸化物層形成工程を実施することによって図4に示すような負極活物質層45の形成されていない部分42のみに所望する厚さ及び密度の酸化物層43が形成された負極集電体40が得られる。そして、かかる負極集電体40を採用して構築された二次電池によると、負極集電体40を構成する金属が電解質(典型的には非水系電解液)中に溶出するのを効果的に防止することができる。
特に、電池構築後(即ち電解質と電極体を外容器の所定位置に配置した後)、最初の充電(例えばリチウムイオン電池における予備充電工程)が行われるまでの初期において負極集電体構成金属の溶出を防止し、過大な自己放電を抑制することができる。その一方で、ここで開示される二次電池では、図4に示すように、負極活物質層45が形成されている部分には負極活物質層未形成部分42に形成されるのと同じ性状の酸化物層43(典型的には相対的により高いか同じレベルの密度の酸化物層)は形成されない。このため、当該酸化物層43の介在によって負極活物質層45と集電体本体(表面)との間の電気的抵抗が増大することを防ぎ、出力の低下を未然に防止することができる。従って、所望する出力を維持しつつ負極集電体本体構成金属の溶出を防止して自己放電のレベルを低下させることが実現され、結果として高信頼性二次電池(特にリチウムイオン電池)を提供することができる。
なお、ここで開示される方法によって構築されたリチウムイオン電池について、好ましくは、非水系電解液の注液完了から予備充電工程(コンディショニング工程)を開始するまでに少なくとも24時間程度の保持時間(放置時間)を設ける。このことによって、電池の出力を向上することができる。
本発明を実施するにあたって出力向上の理由を明らかにする必要はないが、一つの要因として、注液工程直後から数時間後に負極集電体に含まれる微量水分(典型的には負極活物質層に含まれていた水分)が非水系電解液中に浸出してくることが挙げられる。而して、当該浸出してきた水分が非水系電解液に含まれるリチウム塩と反応し、その反応物が出力向上に寄与することが考えられる。
その一方、上記保持時間が長すぎる場合(例えば3日以上)には、予備充電工程(コンディショニング工程)が行われる前に負極活物質層内全体に電解液が浸透し、結果、負極集電体の活物質層形成部分の表面から構成金属が溶出(即ち自己放電を誘発)する虞があり好ましくない。
特に限定するものではないが、負極活物質層内全体への電解液の浸透を防止するため、上記保持時間は70時間以下が適当である。従って、保持時間が24時間以上70時間以下であることが好適である。
以下、本発明に関する実験例につき説明するが、本発明をかかる具体例に示すものに限定することを意図したものではない。
天然黒鉛とスチレンブタジエンラバーとカルボキシメチルセルロースの質量比が98.5:0.5:1であり且つ固形分濃度が45質量%となるように、これら材料と水とを混合して負極活物質層形成用ペースト(合材)を調製した。
そして負極集電体本体として長さ2m、幅12cm、厚さ15μmの銅箔を使用し、その表面の所定領域に上記負極活物質層形成用ペーストを塗布し、後述するいずれかの条件で乾燥処理を行った。これにより、銅箔の両面に負極活物質層が形成された負極集電体を作製した。
以上の処理により負極活物質層が形成された負極集電体に対し、後述するいずれかの条件で酸化物層形成処理を行った。
而して、表1に示す計7サンプルの負極集電体(サンプルA〜G)を作製した。具体的には、乾燥工程は120℃(サンプルA,B,D,E,F,G)又は180℃(サンプルC)の温度条件で10秒行った。また、酸化物層形成工程は180℃の温度条件で3秒(サンプルD)、8秒(サンプルE)、12秒(サンプルB)、20秒(サンプルF)又は30秒(サンプルG)行った。なお、サンプルA及びサンプルCについては乾燥工程とは独立した酸化物層形成工程は行っていない。
一方、コバルト酸リチウムと黒鉛とポリテトラフルオロエチレンとカルボキシメチルセルロースの質量比が93:5:1:1であり且つ固形分濃度が45質量%となるように、これら材料と水とを混合して正極活物質層形成用ペースト(合材)を調製した。
そして正極集電体本体として長さ1.9m、幅12cm、厚さ10μmのアルミニウム箔を使用し、その表面の所定領域に上記負極の場合と同様の方法によって上記正極活物質層形成用ペーストを塗布し、乾燥処理を施した。これにより、アルミニウム箔の両面に正極活物質層が形成された正極集電体を作製した。
上記得られた正極集電体及びいずれかの負極集電体を、長さ2.1m、幅12cm、厚さ30μmのポリプロピレン製セパレータシート(2枚)とともに捲回し、次いで押しつぶすことによって扁平面間の厚さが30mmとなる捲回電極体を上記7種類の負極集電体それぞれに対応させて計7種類作製した。
作製した捲回電極体に正負極それぞれの外部接続用端子を溶接し、捲回電極体に対応する形状の箱形容器に収容した。容器には50mLの電解液(具体的には質量比1:1:1であるエチレンカーボネート、エチルメチルカーボネートおよびジメチルカーボネートの混合溶媒にリチウム塩として濃度1MとなるLiPFを溶解した非水電解液)を注入し、封止した。これにより、上記計7種類の負極集電体(表1参照)それぞれに対応した計7種類のリチウムイオン電池を作製した。以下、使用した負極集電体と対応させて電池自体もサンプルA〜Gと称する。
以下の試験例において、上記作製したリチウムイオン電池を使用することにより本発明の作用効果を評価した。
<試験例1:自己放電測定(1)>
各リチウムイオン電池の自己放電の程度を測定した。即ち、適当なコンディショニング処理(例えば1/10Cの充電レートで3時間の定電流充電を行い、次いで1/3Cの充電レートで4.1Vまで定電流定電圧で充電する操作と、1/3Cの放電レートで3.0Vまで定電流放電させる操作とを2〜3回繰り返す初期充放電処理)後、60℃の温度条件下、3.0V迄の定電流放電後、定電流定電圧で充電を行ってSOC80%に調整した。この段階で初期電圧を測定後、当該電池を60℃の恒温槽で保存した。
保存開始から7日経過後の電圧を測定した。そして、自己放電による電圧の低下の指標として、保存後電圧から初期電圧を引いた値、即ち自己放電電圧差(mV)を測定した。結果を図5(サンプルA,B,C)及び図6(サンプルB,D,E,F,G)に示す。
これらグラフに示す値から明らかなように、上記酸化物層形成処理によって緻密な酸化物層が適切な厚さで形成されたサンプルでは、そのような酸化物層が形成されていないサンプルA及びサンプルDと比較して顕著に自己放電が抑制された。かかる試験例から明らかとなった酸化物層の厚さ(nm)と自己放電電圧差(mV)との関係は表2に示すとおりである。
<試験例2:低温出力特性(1)>
次に、各リチウムイオン電池の低温条件下における出力特性を調べた。即ち、適当なコンディショニング処理後、25℃の温度条件下、3.0V迄の定電流放電後、定電流定電圧で充電を行ってSOC40%に調整した。その後、−30℃にて適宜電流を変化させ、放電開始から10秒後の電圧を測定し、サンプル電池のI−V特性グラフを作成した。放電カット電圧は2.0Vとした。かかるI−V特性グラフから最大出力値(W)を求めた。結果を図7(サンプルA,B,C)及び図8(サンプルB,D,E,F,G)に示す。
これらグラフに示す値から明らかなように、負極活物質層未形成部分にのみ酸化物層が形成されたサンプルであって当該酸化物層の厚さが10nm以下の場合(サンプルB,D,E,F)では、良好な低温出力特性が維持されていた。他方、当該酸化物層の厚さが10nmを上回ったサンプルG及び酸化物層が負極活物質層未形成部分にも形成されているサンプルCでは、低温出力特性が悪化していた。かかる試験例から明らかとなった酸化物層の厚さ(nm)と低温出力(W)との関係は表3に示すとおりである。
<試験例3:自己放電測定(2)>
次に、サンプルBの電池(酸化物層厚さ:5nm)を複数製造し、上記電解液の注液工程後、予備充電(コンディショニング)を行うまでの保持時間を変化させたときの自己放電に及ぼす影響を調べた。
即ち、サンプルBの電池を複数個(n=4)使用するとともに、上記電解液の注液工程後、予備充電(コンディショニング)を行うまでの保持時間(hr)を5,10,24,40,55,70,85時間と7通りに設定し、それぞれの場合の自己放電電圧差(mV)を試験例1と同様の方法で調べた。結果を図9に示す。
グラフに示す結果から明らかなように、保持時間が5時間から70時間までは、ほぼ同じ自己放電電圧差(9〜10mV)であった。しかし、保持時間が85時間である場合は、高い自己放電電圧差(約18mV)を示した。このことは、上記保持時間が3日以上になってしまうと負極活物質層に電解液が充分に浸透した結果、酸化物層が形成されていない負極活物質層形成部分から負極集電体構成金属である銅(銅イオン)が溶出したことを示すものである。
<試験例4:低温出力特性(2)>
次に、サンプルBの電池を複数製造し、上記電解液の注液工程後、予備充電(コンディショニング)を行うまでの保持時間を変化させたときの低温出力特性に及ぼす影響を調べた。
即ち、試験例3と同様にサンプルBの電池を複数個使用するとともに、上記保持時間を5,10,24,40,55,70,85時間と7通りに設定し、それぞれの場合の低温出力特性(W)を試験例2と同様の方法で調べた。結果を図10に示す。
グラフに示す結果から明らかなように、保持時間を24時間以上設けることによって、出力値を飛躍的に向上させ得ることが確認された。保持時間は40〜70時間程度(2日〜3日程度)が特に良好であることが確認された。
以上、本発明を詳細に説明したが、上記実施形態及び実施例は例示にすぎず、ここで開示される発明には上述の具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。例えば、負極集電体の活物質層未形成部分に所望する厚さ及び自然発生的な酸化物よりも高密度の酸化物層を形成する手段は上述した方法に限られず、酸化物層を形成し得る何れの手段を採用してもよい。
一実施形態に係るリチウムイオン電池の外形を模式的に示す斜視図である。 一実施形態に係る捲回電極体を構成する正負極集電体及びセパレータを示す一部破断の平面図である。 図1におけるIII−III線断面図である。 一実施形態に係る負極集電体の酸化物層の形成部分を模式的に示す一部破断の断面図である。 実施例として作製した幾つかのリチウムイオン電池の自己放電特性を示すグラフであり、横軸はサンプル名、縦軸は自己放電電圧差(mV)である。 実施例として作製した幾つかのリチウムイオン電池の自己放電特性を示すグラフであり、横軸は酸化物層の厚さ(nm)、縦軸は自己放電電圧差(mV)、グラフ中の記号はプロットしたサンプル名である。 実施例として作製した幾つかのリチウムイオン電池の低温出力特性を示すグラフであり、横軸はサンプル名、縦軸は出力値(W)である。 実施例として作製した幾つかのリチウムイオン電池の低温出力特性を示すグラフであり、横軸は酸化物層の厚さ(nm)、縦軸は出力値(W)、グラフ中の記号はプロットしたサンプル名である。 実施例として作製したサンプルB(リチウムイオン電池)の注液工程後、予備充電を行うまでの保持時間が自己放電特性に及ぼす影響を示すグラフであり、横軸は保持時間(hr)、縦軸は自己放電電圧差(mV)である。 実施例として作製したサンプルB(リチウムイオン電池)の注液工程後、予備充電を行うまでの保持時間が低温出力特性に及ぼす影響を示すグラフであり、横軸は保持時間(hr)、縦軸は出力値(W)である。 本発明の二次電池を備えた車両(自動車)を模式的に示す側面図である。
符号の説明
1 車両(自動車)
10 二次電池(リチウムイオン電池)
12 筐体
20 捲回電極体
30 正極集電体
35 正極活物質層
40 負極集電体
42 負極活物質層未形成部分
43 酸化物層
45 負極活物質層
50A,50B セパレータ

Claims (7)

  1. 表面に正極活物質層を有する正極集電体と、表面に負極活物質層を有する負極集電体と、該正負極集電体間に配置される電解質とを備える二次電池であって、
    前記負極集電体本体は所定の金属により構成されており、
    前記負極集電体の表面部のうち前記負極活物質層が形成されていない部分には前記金属の酸化物から成る酸化物層が形成されており、且つ、該酸化物層と同じ性状の酸化物層は前記負極集電体の負極活物質層形成部分には形成されていない、二次電池。
  2. 前記負極活物質層が形成されていない部分における前記酸化物層の厚さは1nm以上10nm以下である、請求項1に記載の二次電池。
  3. 表面に正極活物質層を有する正極集電体と、表面に負極活物質層を有する負極集電体と、該正負極集電体間に配置される電解質とを備える二次電池を製造する方法であって、
    所定の金属により構成された前記負極集電体の表面の一部に負極活物質層を形成する工程、
    前記負極活物質層が形成された負極集電体の該負極活物質層が形成されていない部分にのみ所定の厚さ及び密度の前記金属の酸化物から成る酸化物層を形成する工程、および、
    前記酸化物層が形成された負極集電体を前記正極集電体および電解質とともに用いて所定の二次電池を構築する工程、
    を包含する、二次電池製造方法。
  4. 前記負極活物質層形成工程は、前記負極集電体に負極活物質層形成用材料を塗布する工程および該塗布物を乾燥する工程を含んでおり、
    前記酸化物層形成工程は、酸化可能な雰囲気中において前記塗布物を乾燥する際の温度よりも高い温度まで前記負極活物質層が形成された負極集電体を加熱することにより行われる、請求項3に記載の製造方法。
  5. 前記負極活物質層が形成されていない部分に厚さが1nm以上10nm以下である前記酸化物層を形成する、請求項3又は4に記載の製造方法。
  6. 前記正極集電体および負極集電体を、それぞれ、リチウムイオン電池用の正極集電体および負極集電体として構成するとともに、前記電解質としてリチウムイオン電池用のいずれかの非水系電解液を使用してリチウムイオン電池を構築し、
    ここで前記酸化物層が形成された負極集電体を前記正極集電体および非水系電解液とともに用いてリチウムイオン電池を構築する工程において、前記正負極集電体間に非水系電解液を配置してから24時間以上70時間以下に設定される保持時間が経過した時点で予備充電処理を行う、請求項5に記載の製造方法。
  7. 請求項1又は2に記載の二次電池を備える車両。
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