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JP2007262227A - 孔版印刷用エマルションインキ - Google Patents

孔版印刷用エマルションインキ Download PDF

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JP2007262227A
JP2007262227A JP2006088674A JP2006088674A JP2007262227A JP 2007262227 A JP2007262227 A JP 2007262227A JP 2006088674 A JP2006088674 A JP 2006088674A JP 2006088674 A JP2006088674 A JP 2006088674A JP 2007262227 A JP2007262227 A JP 2007262227A
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Minoru Koizumi
実 小泉
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Tohoku Ricoh Co Ltd
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Abstract

【課題】経時においても低粘度化がない孔版印刷用エマルションインキを提供する。
【解決手段】水中油型の孔版印刷用エマルションインキにおいて、水相中に増粘剤として、モノステアリン酸ポリエチレングリコール、ジステアリン酸ポリエチレングリコール、ヒドロキシセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、キサンタムガム、ポリエチレンオキサイド、ポリアクリルアミド、メトキシエチレン無水マレイン酸共重合体、ポリビニルアルコール及びポリビニルピロリドンから選ばれる化合物の少なくとも1種を含有する。
【選択図】なし

Description

本発明は、非イオン系増粘剤を含有する孔版印刷用水中油型エマルションインキに関する。
孔版印刷方法は、孔版印刷原紙を用い、この原紙の穿孔部を通して、インキローラー上のインキを原紙の一方の側から他方の側へ移動させることにより、印刷用紙などの被印刷物面に印刷を行なうものである。
しかし、印刷終了後そのままの状態で孔版印刷機を放置するとインキ中の水分が蒸発し、インキの粘度が低下してしまう。その状態で印刷を再開すると、粘度低下したインキが過剰に印刷用紙に転写し、濃度むら及び印刷物の最初と最後の濃度差(ランニング濃度変化)が、印刷用紙の箇所及び印刷枚数によって異なり、また、過剰に転写したインキにより印刷済み用紙の裏側にインキが転写してしまう裏移りの問題などが生じる。
また、孔版印刷用インキは粘度低下化が進むと、インキローラー上のインキは印刷中にインキローラー脇側に漏出してしまい、ローラー脇側に位置する回転機構部分を汚濁したり、ドラム版胴脇側から染み出て画像の非画像部分の汚れの原因となることがある。
更に、孔版印刷機はインキと接する部分の周辺金属部(インキポンプ外面、版胴内外周部、駆動部など)の亜鉛クロメ−ト、亜鉛ダイキャスト上に白や赤い錆びが発生する。即ち、インキが水性成分を含有する場合には主にインキローラー上のインキから水性成分が蒸発し、インキと接する部分の周辺金属部に影響して錆びを発生させることが確認されている。
この錆びは孔版印刷機の周動部分での動きやインキ検知を悪化させるなどの不具合を引き起こし、その結果、品質のよい印刷物が得られなくなる。
また、孔版印刷機においてインキはドラム内部のインキローラーの他、機上に存在しており、非使用時においても常にインキが孔版印刷機のいずれかの部分と接しているだけでなく、インキは大気に暴露された状態である。
凸版印刷、グラビア印刷、オフセット印刷等の印刷方法においては、印刷機の非使用時にはインキはインキ壺からインキ缶に戻されて密閉されたり、廃棄されたりするなどして、インキが印刷機本体の金属と触れたままの状態、あるいはインキが大気に暴露されたままの状態で放置されることはなく、このような状態に放置されるのは孔版印刷用インキの特徴と言えるものである。
ところで、従来の孔版印刷用インキの多くは、油相中に水相を乳化し、主に油相中に水相が占める体積分率によってインキ保形性を付与する油中水型(W/O型)エマルションインキである。
一方、孔版印刷用のインキにも環境安全性を求められており、現在は油相中の鉱物油に代えて又は一部代替するかたちで植物油又は植物油誘導体を含有するインキが製造・販売されてきている。
しかし、市場からは更なる環境安全性の高い水中油型(O/W型)エマルションインキが強く求められており、前記の機上マッチングの観点からO/W型エマルションインキにも保形性(降伏値を有する)付与の手段が必要となっており、更に経時においても低粘度化が起らず保形性を有することが求められる。インキをインキパックにて保存する場合においても、ある程度の降伏値を維持していないとパック口から垂れて床や手に付着して汚してしまう問題もある。
孔版印刷において使用されている水性インキに関して、不飽和カルボン酸系樹脂、植物系あるいは動物系天然高分子などの添加によって水性インキを増粘化することは知られているが(特許文献1〜6参照)、これら文献に記載の発明においては経時におけるインキ低粘度化防止や防錆に関する検討はなされていない。
特許第3639287号公報 特許第3639288号公報 特許第3639289号公報 特許第3639290号公報 特許第3673822号公報 特開2000−302955号公報
本発明は、従来における諸問題を解消し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、経時による低粘度化がなくインキ粘度(保形性)を維持し、印刷中のインキローラー脇側への漏出、ローラー脇の回転機構部分の汚濁、インキパックからのインキの垂れ等の不具合を防止でき、更に錆びの発生を防止した、孔版印刷用エマルションインキを提供することを目的とする。
本発明者らが鋭意検討した結果、以下の知見を得た。即ち、孔版印刷用インキはインキローラー上において保形性(降伏値を有する)を維持しなければならないので、増粘される必要がある。O/W型エマルションインキにおいても保形性(降伏値を有する)を付与するために、水相中にイオン性水溶性高分子を添加し、高分子上の同一電荷の反発を利用し、コイル状に緩んだ状態の分子を真っ直ぐに伸びた状態にすることにより増粘状態を得ることができる。しかし、イオン性水溶性高分子による増粘状態のインキは放置や保存によって、インキ中に存在する、あるいは経時中に混入する異電荷成分により、イオン性水溶性高分子樹脂は架橋/沈殿して、インキは低粘度となってしまう不具合がある。そこで、非イオン系増粘剤として、特定の化合物を添加すると、経時による電荷性成分の影響がなくインキ粘度(保形性)を維持し、印刷中のインキローラー脇側へのインキの漏出、インキローラー脇の回転機構部分の汚染、インキパックからの垂れ等の不具合が防止できること、また、防錆剤として、特定のものを添加すると、更にインキの経時による低粘度化が阻止できるという知見である。
本発明は、本発明らによる前記知見に基づいてなされたものであり、前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
<1> 油相及び水相からなり、前記水相がモノステアリン酸ポリエチレングリコール、ジステアリン酸ポリエチレングリコール、ヒドロキシセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、キサンタムガム、ポリエチレンオキサイド、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール、及びポリビニルピロリドンから選ばれる非イオン性増粘剤の少なくとも1種を含有することを特徴とする孔版印刷用水中油型エマルションインキである。
<2> 水相が更に、窒素原子を有する界面活性剤を含有する前記<1>に記載の孔版印刷用エマルションインキである。
<3> 窒素原子を有する界面活性剤がカチオン性である前記<2>に記載の孔版印刷用水中油型エマルションインキである。
本発明によれば、経時による低粘度化がなくインキ粘度(保形性)を維持し、印刷中のインキローラー脇側への漏出、ローラー脇の回転機構部分の汚濁、インキパックからのインキの垂れ等の不具合を防止でき、更に錆びの発生を防止した、孔版印刷用エマルションインキを提供することができる。
本発明の孔版印刷用水中油(O/W)型エマルションインキは、水相と油相とからなる。水相と油相の割合は、水相10〜90質量%、油相90〜10質量%が適当である。
<油相>
前記油相は、着色剤と、オイル成分と、着色剤分散剤と、その他成分を含有する。
−着色剤−
前記着色剤としては、公知の各種色調の公知の顔料、分散染料等が使用可能であり、具体的にはアセチレンブラック、チャンネルブラック、ファーネスブラック等のカーボンブラック類;アルミニウム粉、ブロンズ粉などの金属粉;弁柄、黄鉛、群青、酸化クロム、酸化チタン等の無機顔料;不溶性アゾ顔料、アゾレーキ顔料、縮合アゾ顔料などのアゾ系顔料;無金属フタロシアニン顔料や銅フタロシアニン顔料などのフタロシアニン系顔料;アントラキノン系、キナクリドン系、イソインドリノン系、イソインドリン系、ジオキサジン系、スレン系、ペリレン系、ペリノン系、チオインジゴ系、キノフタロン系、金属錯体、などの縮合多環系顔料;酸性又は塩基性染料のレーキ等の有機顔料;ジアゾ染料、アントラキノン系染料等の油溶性染料;等が挙げられる。これらの染顔料類は、単独でも2種以上混合して添加しても良い。
これらの着色剤は単独又は2種類以上混合して添加すれば良く、その添加量はインキ全質量に対し、2.0質量%〜20質量%が好ましく、3.0〜15質量%がより好ましい。前記添加量が2.0質量%未満では印刷物の濃度が不足し、20質量%を越えて添加しても印刷濃度は上がらずコスト高となる。分散された不溶性着色剤の平均粒径は、10〜0.1μmが好ましく、1〜0.1μmがより好ましい。
−オイル成分−
前記オイル成分としては公知の鉱物油等が使用可能であり、具体的には石油系溶剤、スピンドル油、流動パラフィン、軽油、灯油、マシン油、ギヤー油、潤滑油、モーター油等の鉱物油が例示される。また、ポリイソブチレン類、水素化ポリデセン類、トリメチロールプロパンエステル類、ネオペンチルエステル類、ペンタエリスリトールエステル類、シロキサン類、シリコーン類、フロロカーボン類、アルキル置換ジフェニルエーテル類、フタル酸エステル類、リン酸エステル類等の合成油も使用可能である。なお、石油系溶剤としてはエクソン社のアイソパーや日本石油社の日石ソルベント等の混合溶剤を使ってもよい。そして、これらのオイル成分は単独でも2種以上混合して使ってもよい。
前記オイル成分としては、インキの安全性のために特に植物油の使用が好ましい。植物油の脂肪酸酸化による粘度アップに起因するスクリーン・版胴目詰まり防止の観点からヨウ素価110〜150のものがよい。エステル化植物油は酸化防止剤の併用が不要なので安全性、コストの面から更に好ましい。エステルとしてはメチルエステル・エチルエステル・ブチルエステル等が挙げられ、これらは単独でも、複数組み合わせても良い。
なお、エステル化植物油のエステル価は80〜260、融点は20℃未満、ヨウ素価は130以下くらいが適当である。融点が20℃未満のものであることから、低温でのインキ保存後印刷に供しても良好な印刷物が得られる。また、ヨウ素価が130を超えるとインキは乾燥しやすくなってしまう傾向がある。
前記オイル成分のインキヘの添加量は、インキ全質量に対し5〜35質量%とするのがよい。既述のとおり、特に植物油が大豆油由来のものであって、インキ全質量の6質量%以上が大豆油であるとすると、米国大豆協会の大豆油インキとしての認定を満たすので好ましい。
−着色剤分散剤−
カーボンブラック等の着色剤用分散剤には、界面活性剤を使用することができる。このほか、アルキルアミン系高分子化合物、アルミニウムキレート系化合物、スチレン/無水マレイン酸共重合体、ポリアクリル酸の部分アルキルエステル、ポリアルキレンポリアミン、脂肪族多価カルボン酸、ポリエーテル、エステル型アニオン界面活性剤、高分子量ポリカルボン酸の長鎖アミン塩、ポリアミド、燐酸エステル系界面活性剤、アルキルスルホカルボン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、ジオクチルスルホコハク酸塩等も使用可能である。これらの分散剤は単独又は2種以上混合して添加すればよく、その添加量は着色剤質量の40質量%以下が好ましく、2〜35質量%がより好ましい。
−その他成分−
油相には、必要に応じて、樹脂、ゲル化剤、酸化防止剤等が添加される。
−−樹脂−−
油相には樹脂が添加されているのが好ましい。前記樹脂は、着色剤と被印刷物との固着、着色剤の分散及びインクの経時安定性向上等のために従来から添加されているバインダー樹脂である。樹脂の、具体例としてはロジン;重合ロジン、水素化ロジン、ロジンエステル、水素化ロジンエステル等のロジン系樹脂;ロジン変性フェノール樹脂等のロジン変性樹脂;フェノール樹脂;石油樹脂;アルキッド樹脂;ゴム誘導体;重合ひまし油;等が挙げられ、これらは1種又は2種以上混合して添加すればよい。また、添加量はインク全質量の10質量%以下が好ましく、1〜7質量%がより好ましい。
−−ゲル化剤−−
油相には、必要に応じてゲル化剤が添加される。前記ゲル化剤は、油相に含まれる樹脂をゲル化してインクの保存安定性、定着性、流動性等を向上させる役割を持ち、本発明のインクに添加されるゲル化剤としては油相中の樹脂と配位結合する化合物が好ましい。このような化合物を例示すると、Li、Na、K、Al、Ca、Co、Fe、Mn、Mg、Pb、Zn、Zr等の金属を含む有機酸塩、有機キレート化合物、金属石鹸オリゴマー等であり、具体的にはオクチル酸アルミニウム等のオクチル酸金属塩、ナフテン酸マンガン等のナフテン酸金属塩、ステアリン酸亜鉛等のステアリン酸塩、アルミニウムジイソプロポキシドモノエチルアセトアセテート等の有機キレート化合物等が挙げられる。これらのゲル化剤は、1種又は2種以上を油相に添加すれば良く、その添加量は油相中の樹脂の15質量%以下が好ましく、5〜10質量%がより好ましい。
−−酸化防止剤−−
油相には、必要に応じて酸化防止剤が添加される。前記酸化防止剤としては、ジブチルヒドロキシトルエン、没食子酸プロピル、ブチルヒドロキシアニソール等が挙げられ、これらの添加によって油相中のバインダー樹脂等の酸化を防ぎ、これによってインキ粘度の上昇等が防止される。また、その添加量はインキ中のオイル成分の2質量%以下が好ましく、0.1〜1.0質量%がより好ましい。酸化防止剤は単独でも2種以上を混合して使用してもよい。
<水相>
前記水相は、水と非イオン性増粘剤と、その他の成分を含有する。
−−水−−
前記水としては清浄であればよく、具体的には水道水、イオン交換水、蒸留水等を使用する。
−非イオン性増粘剤−
前記非イオン性の増粘剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、CH(CH16COO(CHCHO)−Hでnが25〜70のモノステアリン酸ポリエチレングリコール、CH(CH16COO(CHCHO)−CO(CH16CHでnが100〜300のジステアリン酸ポリエチレングリコ−ル、ヒドロキシセルロ−ス、メチルセルロース及びエチルセルロース、キサンタムガム、重合度15〜30,000のポリエチレンオキサイド、重合度15〜35,000のポリアクリルアミド、重合度200〜30,000のポリビニルアルコ−ル、重合度200〜30,000のポリビニルピロリドンなどが挙げられる。これらの中でも、モノステアリン酸ポリエチレングリコール、ジステアリン酸ポリエチレングリコールが好ましい。
前記非イオン性増粘剤の添加量としては、増粘効果が最適になるように適宜選択することができるが、インキ全質量に対し、0.1〜20.0質量%が好ましく1.0〜15.0質量%がより好ましい。前記添加量が0.1質量%未満であると、所望の増粘効果が得られず、20.0質量%を超えてもインキにそれ以上の増粘効果は見られず、コスト高になるだけである。
−その他成分−
水相には、必要に応じて、防錆剤、着色剤、着色剤分散剤、界面活性剤、防腐・防かび剤、凍結防止剤、消泡剤、保湿剤、PH調整剤が添加される。ここで、着色剤及び着色剤分散剤としては、油相で説明したのと同じ染顔料が使用できる。また、水相に着色剤を含有させる場合には、油相中に着色剤を含有させても含有させなくてもよい。また、保湿や増粘補助及び不溶性着色剤、体質顔料の分散及び固着のために、O/W樹脂エマルションを添加してもよい。
−−防錆剤−−
前記防錆剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、N−アシルアミノ酸又はその塩、チオ尿素、3級アミン、4級アンモニウム塩、ジシクロへキシルアンモニウムナイトライト、ジイソプロピルアンモニウムナイトライト、シクロへキシルアミンカーバメイト及びニトロフタレンアンモニウムナイトライトなどが挙げられる。これらの中でも、下記化1〜化8で表されるN−アシルアミノ酸又はその塩、チオ尿素、3級アミン、4級アンモニウム塩、塩化ベンザルコニウムが好ましく、3級アミン、4級アンモニウム塩、塩化ベンザルコニウムのカチオン性を示すものが防錆効果、及びインキ低粘度化防止に優れる点でより好ましい。N−アシルアミノ酸の塩としてはNa塩、K塩などが挙げられる。
Figure 2007262227
(R:脂肪酸あるいは高級アルコールを構成する炭素数10〜22の炭化水素基)
Figure 2007262227
(R:脂肪酸あるいは高級アルコールを構成する炭素数10〜22の炭化水素基)
Figure 2007262227
(R:脂肪酸あるいは高級アルコールを構成する炭素数10〜22の炭化水素基)
Figure 2007262227
Figure 2007262227
(R:脂肪酸あるいは高級アルコールを構成する炭素数10〜22の炭化水素基)
Figure 2007262227
(R:脂肪酸あるいは高級アルコールを構成する炭素数10〜22の炭化水素基)
Figure 2007262227
(R:脂肪酸あるいは高級アルコールを構成する炭素数10〜22の炭化水素基)
Figure 2007262227
(R:脂肪酸あるいは高級アルコールを構成する炭素数10〜22の炭化水素基)
前記防錆剤の添加量としては、防錆効果が最適になるように適宜選択することができるが、インキ全質量に対し、0.01〜1.0質量%が好ましく、0.02〜0.6質量%がより好ましい。前記添加量が0.01質量%未満であると、所望の防錆効果が得られず、1.0質量%を超えてもインキにそれ以上の防錆効果は見られず、コスト高になるだけである。
前記防錆剤は分子中にN原子を有しているため、水相における抗菌・静菌性能もあり、菌繁殖による活性剤あるいは前記増粘剤の有する増粘作用の劣化を防止していること等が考えられる。また、このような防錆剤を含有することによってインキ接触部、および周辺での錆びを防止することが出来る。これは防錆剤である化合物のN原子の非共有電子対、電気陰性度等により、金属表面に防錆剤が吸着され易く、金属表面に吸着膜を形成し、外側には疎水の基を向けることにより金属表面と水との接触を防止し、錆び防止になっていると考えられる。
前記防錆剤は水成分とともに蒸発し、インキ接触部分周辺の金属部にも防錆剤の効果を行き渡らせていることも考えられる。
−−界面活性剤−−
前記界面活性剤は乳化剤には非イオン界面活性剤を使うのが望ましく、具体的にはグリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ペンタエリスリトール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンフィトステロールエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンひまし油、ポリオキシエチレン硬化ひまし油、ポリオキシエチレンラノリン誘導体、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド、ポリオキシエチレンアルキルフェニルホルムアルデヒド縮合物等が例示される。これらは単独又は2種以上混合してインクに添加すればよく、添加量はインク質量の1〜10質量%、好ましくは2〜8質量%とすればよい。
界面活性剤も安全性の面から植物油由来のものの使用が特に好ましい。
−−防腐・防かび剤−−
前記防腐・防かび剤は、水性インキ内で細菌やかびが繁殖するのを防ぐために添加され、長期保存する場合は防腐・防かび剤を添加するのが望ましい。その添加量は、インキ中に含まれる水の3質量%以下が好ましく、0.05〜1.0質量%がより好ましい。
防腐・防かび剤としては、サリチル酸、フェノール類、p−オキシ安息香酸メチル、p−オキシ安息香酸エチル等の芳香族ヒドロキシ化合物及びその塩素化合物のほか、ソルビン酸やデヒドロ酢酸、リン酸チタニア、クロロブタノ−ル、キトサン誘導体等が使用され、これらは単独でも2種類以上混合して使用してもよい。
−−凍結防止剤−−
前記凍結防止剤としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ブチレングリコール等のグリコール;メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール等の低級飽和一価アルコール;等である。
これらの薬品は1種又は2種以上を添加すればよく、その添加量はインキ中の水質量の30質量%以下が好ましく、6〜25質量%がより好ましい。
−−保湿剤−−
前記保湿剤としては、グリセロール/グリセリン、キシリトール/キシリット、d-ソルビトール/ソルビット、乳酸から少なくとも1種類が選択される。保湿剤の使用量はインキ全質量に対して、3.0〜30質量%が好ましく、5.0〜20質量%がより好ましい。前記使用量が3.0質量%未満では保湿剤としての機能を得られず、30質量%を越えて投与してもそれ以上の効果はなくコストに不利となる。
本発明の孔版印刷用O/W型エマルションインクの調製は、油相液及び水相液を調製し、この両者を公知の乳化機内で乳化させてインクとすれば良い。
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、該実施例によって本発明は何等限定されるものではない。
実施例1
(油相液組成)
着色剤 カーボンブラック 5.0部
(キャボット社製:商品名モ−ガルL)
分散剤 アルミニウムキレート 0.5部
(味の素ファインテクノ社製:商品名プレーンアクトALM)
油 大豆油ブチルエステル 24.4部
酸化防止剤 ジブチルヒドロキシトルエン 0.1部
(油相液の調製)
油相液は、大豆ブチルエステルにカ−ボンブラックとアルミニウムキレート、ジブチルヒドロキシトルエンを混合し、高速ディゾルバーにて周速10m/sec.で30min.攪拌した。
その後、ビ-ズミルLMZ2(アシザワ社製)にて下記条件にて分散処理を行い油相液を得た。
ジルコニア製ビーズ径;1.5mm
周速;10m/s
流速;0.5L/min.
(水相液組成)
水 イオン交換水 48.0部
界面活性剤 ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル 5.0部
(花王社製:商品名レオド−ルTW−O120)
非イオン性増粘剤 ジステアリン酸ポリエチレングリコ−ル 12.0部
(日光ケミカルズ社製:NIKKOL CDS−6000P
(POE150))
保湿剤 グリセリン 5.0部
(水相液の調整)
水相液は、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ジステアリン酸ポリエチレングリコ−ル、グリセリンを水に良く溶解させて調製した。
(孔版印刷用O/W型エマルションの調製)
乳化機として日光ケミカルズ社製の乳化試験機ET−3A型を使用し、この中に前記の水相液を仕込んで400r.p.mの速度で液を撹拌しながら、徐々に前記の油相液を添加して孔版印刷用O/W型エマルションインキを得た。
実施例2〜5、比較例1
実施例1と同様にして、下記表1に示される薬剤及び量を用いて孔版印刷用O/Wエマルションインキを作成した。
Figure 2007262227
1.インキ製造初期のインキローラー脇への垂れ
実施例1〜5、比較例1についてインキローラー脇への垂れテストをおこなった。
リコー社製印刷機JP5500を使用し、印刷環境30℃で印刷速度5速10000枚印刷し、インキローラー脇への垂れを観察した。
Figure 2007262227
2.60℃1ヶ月保存後のインキローラー脇への垂れ
実施例1〜5及び比較例1のインキをインキパックに充填した状態で常温での加速として60℃恒温槽に1ヶ月保存し、その後30℃に慣らした後に上記1のインキローラー脇への垂れテストをおこなった。
3.錆び評価
実施例1〜5、比較例1について錆び評価をおこなった。
ガラスビン中にインキを入れ、その上の空間にインキポンプパ−ツ(表面;亜鉛ダイカスト)をインキ液表面から約10cm上に吊り上げ、30℃環境に1ヶ月保存した後にポンプパーツ表面を観察、評価した。
評価ランク基準は下記の通り。
Figure 2007262227
(評価結果)
Figure 2007262227
本発明の孔版印刷用O/W型エマルションインキは、水相中に特定の非イオン系増粘剤が添加されていることから、インキが孔版印刷機上で長期にわたって放置されていても低粘度化が防止されるため、苛酷な環境化においての輪転孔版印刷機で好適に使用できる。

Claims (3)

  1. 油相及び水相からなり、前記水相がモノステアリン酸ポリエチレングリコール、ジステアリン酸ポリエチレングリコール、ヒドロキシセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、キサンタムガム、ポリエチレンオキサイド、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール、及びポリビニルピロリドンから選ばれる非イオン性増粘剤の少なくとも1種を含有することを特徴とする孔版印刷用水中油型エマルションインキ。
  2. 水相が更に、窒素原子を有する界面活性剤を含有する請求項1に記載の孔版印刷用水中油型エマルションインキ。
  3. 窒素原子を有する界面活性剤がカチオン性である請求項2に記載の孔版印刷用水中油型エマルションインキ。
JP2006088674A 2006-03-28 2006-03-28 孔版印刷用エマルションインキ Pending JP2007262227A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009120670A (ja) * 2007-11-13 2009-06-04 Ricoh Co Ltd インクジェット用o/wエマルションインク及びこれを用いたインクジェット記録方法
CN116834473A (zh) * 2023-07-21 2023-10-03 宁波康大美术画材集团股份有限公司 水拓画的制作方法

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