JP4851701B2 - 孔版印刷用エマルションインキ - Google Patents
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Description
しかし、これら従来技術においては、定着性及び保存安定性が共に未だ十分満足できるものではなく、しかも高価な添加剤を用いているので、製造コストが高くなってしまうという問題がある。
<1> 油相10〜90質量%及び水相90〜10質量%を含んでなり、該水相中に下記構造式(1)で表される2−アルキル−4−イソチアゾリン−3−オン、及び多価アルコールを含有することを特徴とする孔版印刷用エマルションインキ。
<2> 2−アルキル−4−イソチアゾリン−3−オンが、2−N−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オンである前記<1>に記載の孔版印刷用エマルションインキである。
<3> 2−アルキル−4−イソチアゾリン−3−オンの水相における含有量が、0.005〜0.1質量%である前記<1>に記載の孔版印刷用エマルションインキである。
前記油相の混合割合が10質量%未満であると、W/Oエマルションとしての形態をとれなくなることがあり、90質量%を超えると、物性的にW/Oエマルションとすることの効果が不足してしまうことがある。
前記水相は、2−アルキル−4−イソチアゾリン−3−オン(ただし、アルキル部分の炭素数は2以上である)、多価アルコールを含有してなり、ポリビニルピロリドン、その他の水溶性高分子化合物、水、更に必要に応じて水の蒸発抑制剤又は凍結防止剤、電解質、O/W樹脂エマルション、防腐・防かび剤、pH調整剤などのその他の成分を含有してなる。
前記2−アルキル−4−イソチアゾリン−3−オンは、下記構造式(1)で表される。
前記アルキル基としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、などが挙げられ、これらの中でも、オクチル基が以下の効果が高い点で好ましい。
前記多価アルコールは、上述したように、前記2−アルキル−4−イソチアゾリン−3−オン(ただし、アルキル部分の炭素数は2以上である)の水相への溶解助剤として使用される。
前記多価アルコールとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、テトラメチレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ネオペンチルグリコール、ジグリセリン、トリグリセリン、ペンタエリスリット、ジペンタエリスリット、マンニット、ソルビット、等が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記ポリビニルピロリドン(PVP)としては、特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができ、市販品であってもよいし、適宜合成したものであってもよい。該ポリビニルピロリドンの持つ造膜性によって定着性の改善に寄与することができる。
前記ポリビニルピロリドン(PVP)としては、例えば、下記構造式(2)で表されるものを好適に用いることができる。
<数式1>
ただし、前記数式1中、cは、g/100ml溶液における濃度を表す。ηrelは、溶媒と比較した溶液の粘度を表す。
前記半合成高分子化合物としては、例えば、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシメチルデンプン、カルボキシメチルデンプン、ジアルデヒドデンプン等が挙げられる。
前記合成高分子化合物としては、例えば、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリアクリル酸トリエタノールアミン等のアクリル酸樹脂誘導体;ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド、ポリエチレンオキサイド、ポリビニルメチルエーテル等の合成高分子化合物等が挙げられる。
前記低級飽和一価アルコールとしては、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール等が挙げられる。前記グリコールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール等が挙げられる。前記多価アルコールとしては、例えば、グリセリン、ソルビトール等が挙げられる。
これらの中でも、水相の揮発等によるインキの経時劣化を抑える効果及びエマルションの安定化の作用により、アルキド樹脂のコロ跡汚れに対する効果を維持したまま、ドラム内での長期間放置でのインキの変質を小さくさせることが可能となる点でグリセリンが特に好ましい。
前記水の蒸発抑制剤又は凍結防止剤の前記水相における添加量は、例えば15質量%以下が好ましく、4〜12質量%がより好ましい。
前記電解質の前記水相における添加量は、例えば、0.1〜2質量%が好ましく、0.5〜1.5質量%がより好ましい。
また、前記水中油型樹脂エマルションの分散方法についても特に制限はなく、分散剤、保護コロイド、界面活性剤を添加していてもよく、またソープフリー乳化重合によって合成したものでもよい。前記水中油型樹脂エマルションの最低造膜温度は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、40℃以下が好ましい。
前記防腐・防かび剤の前記水相における添加量は、3質量%以下が好ましく、0.1〜1.2質量%がより好ましい。
前記油相としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、着色剤、着色剤分散剤、樹脂、酸化防止剤、乳化剤、植物油、鉱物油、体質顔料などのその他の成分を含有してなる。
前記着色剤は、水相及び油相のいずれにも添加することができる。
前記着色剤としては、各種色調の公知の顔料、分散染料などを用いることができ、これらの中でも、顔料が特に好ましい。前記着色剤としては、例えば、アセチレンブラック、チャンネルブラック、ファーネスブラック等のカーボンブラック類;アルミニウム粉、ブロンズ粉等の金属粉;弁柄、黄鉛、群青、酸化クロム、酸化チタン等の無機顔料、不溶性アゾ顔料、アゾレーキ顔料、縮合アゾ顔料等のアゾ系顔料;無金属フタロシアニン顔料、銅フタロシアニン顔料等のフタロシアニン系顔料;アントラキノン系色素、キナクリドン系色素、イソインドリノン系色素、イソインドリン系色素、ジオキサンジン系色素、スレン系色素、ペリレン系色素、ペリノン系色素、チオインジゴ系色素、キノフタロン系色素、金属錯体等の縮合多環系顔料;酸性又は塩基性染料のレーキ等の有機顔料;ジアゾ染料、アントラキノン系染料等の油溶性染料;蛍光顔料、などが挙げられ、これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記着色剤の孔版印刷用エマルションインキにおける添加量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、通常2〜15質量%が好ましい。
前記着色剤分散剤としては、エマルションの形成を阻害しないものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、後述する乳化剤用非イオン界面活性剤、アルキルアミン系高分子化合物、アルミニウムキレート化合物、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリアクリル酸の部分アルキルエステル、ポリアルキレンポリアミン、脂肪族多価カルボン酸、ポリエーテル、エステル型アニオン界面活性剤、高分子量ポリカルボン酸の長鎖アミン塩、ポリアミド系化合物、燐酸エステル系界面活性剤、アルキルスルホカルボン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、ジオクチルスルホコハク酸塩、ポリエチレンイミン、アルキロールアミン塩、インキの保存安定性を阻害しない範囲であればイオン性界面活性剤、両性界面活性剤なども使用可能であり、これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、顔料の分散効果(アルミニウムキレート化合物の吸着効果とポリグリセリン脂肪酸エステル化合物の立体障害効果の相乗効果)による顔料の浸透性向上によって、更にコロ跡汚れに効果がある点からアルミニウムキレート化合物及びポリグリセリン脂肪酸エステル化合物から選択される少なくともいずれかが好ましい。
前記樹脂としては、特に制限はなく、公知のものの中から目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アルキド樹脂、ロジン;重合ロジン、水素化ロジン、ロジンエステル、ロジンポリエステル樹脂、水素化ロジンエステル等のロジン系樹脂;ロジン変性アルキド樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、ロジン変性フェノール樹脂等のロジン変性樹脂;マレイン酸樹脂;フェノール樹脂;石油樹脂;環化ゴム等のゴム誘導体樹脂;テルペン樹脂;重合ひまし油、などが挙げられ、これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、アルキド樹脂が特に好ましい。
前記樹脂の重量平均分子量が低い場合及び添加量が少ない場合には、定着性への効果が小さいことがあり、一方、重量平均分子量が高すぎたり、樹脂の添加量が多い場合にはインキの粘度が高くなり、ドラム後端からインキが漏れるなどの印刷適性の問題が生じることがある。
ここで、前記アルキド樹脂の酸価は、例えば、JIS K0070により測定することができる。前記アルキド樹脂のヨウ素価は、例えば、JIS K0070により測定することができる。
前記多価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、テトラメチレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ネオペンチルグリコール、ジグリセリン、トリグリセリン、ペンタエリスリット、ジペンタエリスリット、マンニット、ソルビットなどが挙げられる。
前記酸化防止剤は、特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択して用いることができるが、例えば、ノルジヒドログアヤレチック酸(NDGA)、クエン酸エステル、抽出トコフェロール、トコフェロール、ブチルヒドロキシトルエン、没食子酸、ジブチルヒドロキシトルエン、没食子酸プロピル、ブチルヒドロキシアニソール、亜硫酸塩類、チオ硫酸塩、アスコルビン酸、アスコルビン酸塩、アスコルビン酸誘導体等が挙げられ、これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記酸化防止剤の前記油相における添加量は、例えば2質量%以下が好ましく、0.1〜1.0質量%がより好ましい。
前記乳化剤としては、油中水型のエマルションを形成することができれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、該非イオン系界面活性剤としては、例えば、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ペンタエリスリトール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンフィトステロールエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンひまし油、ポリオキシエチレン硬化ひまし油、ポリオキシエチレンラノリン誘導体、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド、ポリオキシエチレンアルキルフェニルホルムアルデヒド縮合物、などが挙げられ、これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記植物油としては、特に制限はなく、公知のものの中から目的に応じて適宜選択することができ、例えば、大豆油、コーン油、ヒマワリ油、なたね油、サフラワー油、ごま油、ひまし油、脱水ひまし油、つばき油、オリーブ油、やし油、米油、綿実油、パーム油、あまに油、パーム核油、桐油、カメリアオイル、グレープシード油、スイートアルモンド油、ピスタチオナッツ油、ホホバ油、マカデミアンナッツ油、メドウホーム油、などが挙げられ、これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記エステル化植物油としては、前記植物油をエステル化したものが挙げられ、前記エステルとしては、例えば、メチルエステル、エチルエステル、ブチルエステル等が挙げられる。該エステル化植物油としては、例えば、エステル化大豆油が特に好ましい。
前記アルキド樹脂として、油脂が大豆油である大豆油脂肪酸アルキド樹脂を用い、エステル化大豆油を使用することにより、大豆油由来成分の合計が6%を超えることで、アメリカ大豆協会のSOYマークの認定を受けることができ、安全性の点でも有利となる。
前記鉱物油としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、パラフィン系オイル、ナフテン系オイル、石油系溶剤、スピンドル油、流動パラフィン、軽油、灯油、マシン油、ギヤー油、潤滑油、モーター油、等が挙げられ、これらの中でも、パラフィン系オイル、ナフテン系オイル、石油系溶剤が特に好ましい。
前記パラフィン系オイルとしては、市販品を用いることができ、例えば、モービル石油社製のガーゴオイルアークティックシリーズ、新日本石油株式会社製の日石スーパーオイルシリーズ、出光興産株式会社製のダイアナプロセスオイル、ダイアナフレシアシリーズ等が挙げられる。
前記ナフテン系オイルとしては、環分析によるナフテン成分の炭素含有量(CN)が30%以上であり、芳香族成分の炭素の含有量(CA)が20%以下であり、かつパラフィン成分の炭素含有量(CP)が55%以下であるものが好適であり、例えば、モービル石油社製のガーゴオイルアークティックオイル155及び300ID、ガーゴオイルアークティックオイルライト、ガーゴオイルアークティックオイルCヘビー;出光興産株式会社製のダイアナプロセスオイル、ダイアナフレシアシリーズ;日本サン石油株式会社製のサンセンオイルシリーズなどが挙げられる。
前記石油系溶剤としては、市販品を用いることができ、例えば、エクソン化学社製のアイソパーシリーズ(C、E、G、H、L、M等)及びエクソール(D30、D40、D80、D110、D130等);新日本石油株式会社製のAFソルベントシリーズ(4号、5号、6号、7号等)、などが挙げられる。
なお、必要に応じて安全性の高いアロマ系オイル(例えば、特開平11−80640号公報)を使用することもできる。
前記ゲル化剤は、油相に含まれる樹脂をゲル化してインキの保存安定性、定着性、及び流動性等を向上させる役割を有し、油相中の樹脂と配位結合する化合物が好ましい。該ゲル化剤としては、例えば、Li、Na、K、Al、Ca、Co、Fe、Mn、Mg、Pb、Zn、Zr等の金属を含む有機酸塩、有機キレート化合物、金属石鹸オリゴマー等が挙げられる。具体的には、オクチル酸アルミニウム等のオクチル酸金属塩、ナフテン酸マンガン等のナフテン酸金属塩、ステアリン酸亜鉛等のステアリン酸塩、アルミニウムジイソプロポキシドモノエチルアセトアセテート等の有機キレート化合物などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記体質顔料は、インキ中には滲み防止、粘度調整のために油相、水相、又は両相に添加することができ、無機微粒子及び有機微粒子のいずれかが好ましい。前記無機微粒子としては、例えば、白土、シリカ、タルク、クレー、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化チタン、アルミナホワイト、ケイソウ土、カオリン、マイカ、水酸化アルミニウム等が挙げられる。前記有機微粒子としては、ポリアクリル酸エステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリシロキサン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、又はこれらの共重合体、などが挙げられる。
前記体質顔料の前記孔版印刷用エマルションインキにおける添加量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、0.1〜50質量%が好ましく、1〜5質量%がより好ましい。
具体的には、着色剤、溶剤、及び乳化剤を混合し、高速ディゾルバーにて攪拌した。その後、ビーズミルを用いて分散処理を行って油相を調製する。一方、多価アルコール、及び2−アルキル−4−イソチアゾリン−3−オン(ただし、アルキル部分の炭素数が2以上である)を混合し、この混合液を水に良く溶解させて水相を調製する。次いで、乳化機を使用し、前記油相液を仕込んで液を撹拌しながら、徐々に前記水相液を添加して乳化させることにより、孔版印刷用エマルションインキを製造することができる。
以上説明したように、本発明の孔版印刷用エマルションインキは、定着性に優れ、かつ保存安定性が良好であり、輪転孔版印刷機による孔版印刷に好適に用いられる。
−孔版印刷用エマルションインキの調製−
油相液は、下記組成の着色剤、溶剤、及び乳化剤を混合し、高速ディゾルバーにて攪拌
した。その後、ビーズミル(LMZ2、アシザワ・ファインテック株式会社製)を用いて
分散処理を行って調製した。
水相液は、多価アルコール、及び2−N−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オンを
混合し、この混合液を水に良く溶解させて調製した。
次に、乳化機(日光ケミカルズ株式会社製、乳化試験機ET−3A型)を使用し、前記
油相液を仕込んで液を撹拌しながら、徐々に前記水相液を添加した。以上により、参考例
1の孔版印刷用エマルションインクを作製した。
・着色剤(チャンネルブラック)・・・6.00質量部
・溶剤(#30モーターオイル)・・・19.00質量部
・乳化剤1(ソルビタンセスキオレエート)・・・4.00質量部
・乳化剤2(ソルビタンモノオレエート)・・・2.00質量部
<水相の組成>
・水(イオン交換水)・・・64.95質量部
・多価アルコール(グリセリン)・・・4.00質量部
・2−N−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン・・・0.05質量部
−孔版印刷用エマルションインキの調製−
参考例1において、油相及び水相の組成を以下に示すように変えた以外は、参考例1と
同様にして、実施例2の孔版印刷用エマルションインキを調製した。
・着色剤(チャンネルブラック)・・・6.00質量部
・溶剤(#30モーターオイル)・・・19.00質量部
・乳化剤1(ソルビタンセスキオレエート)・・・4.00質量部
・乳化剤2(ソルビタンモノオレエート)・・・2.00質量部
<水相の組成>
・水(イオン交換水)・・・59.95質量部
・多価アルコール(グリセリン)・・・4.00質量部
・2−N−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン・・・0.05質量部
・30質量%ポリビニルピロリドン水溶液・・・5.00質量部(水相中固形分2.2質量%)
−孔版印刷用エマルションインキの調製−
参考例1において、油相及び水相の組成を以下に示すように変えた以外は、参考例1と
同様にして、比較例1の孔版印刷用エマルションインキを調製した。
・着色剤(チャンネルブラック)・・・6.00質量部
・溶剤(#30モーターオイル)・・・19.00質量部
・乳化剤1(ソルビタンセスキオレエート)・・・4.00質量部
・乳化剤2(ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート)・・・2.00質量部
<水相の組成>
・水(イオン交換水)・・・64.95質量部
・多価アルコール(グリセリン)・・・4.00質量部
・2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン(防腐剤)・・・0.05質量部
−孔版印刷用エマルションインキの調製−
参考例1において、油相及び水相の組成を以下に示すように変えた以外は、参考例1と
同様にして、比較例2の孔版印刷用エマルションインキを調製した。
・着色剤(チャンネルブラック)・・・6.00質量部
・溶剤(#30モーターオイル)・・・19.00部
・乳化剤1(ソルビタンセスキオレエート)・・・4.00質量部
・乳化剤2(ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート)・・・2.00質量部
<水相の組成>
・水(イオン交換水)・・・65.00質量部
・多価アルコール(グリセリン)・・・4.00部
得られた各孔版印刷用エマルションインキについて、サテリオA400(株式会社リコ−製)を用い、ベタ面積100cm2を有する原稿で製版し、上質紙55K、30枚を印刷した。その時、印刷画像の30枚目のベタ部を反射式光学濃度計(マクベス社製、RD914)で、ベタ部9点のIDを測定し、その平均値を擦り前の画像濃度とした。
また、画像濃度計測後、ID測定した画像面を消しゴムを取り付けたクロックメーターで10往復擦り、擦った後に同様にベタ部9点のIDを測定し、その平均値を擦り後の画像濃度とした。
得られた擦り前後の画像濃度の結果から、下記数式1により定着率を算出した。
<数式1>
定着率(%)=(擦り後の画像濃度/擦り前の画像濃度)×100
各孔版印刷用エマルションインキを密閉容器に入れ、50℃の恒温槽内に1ヶ月間放置して、放置によるインク成分の分離や変質を目視観察し、下記基準により評価した。
〔評価基準〕
○:インクの分離や変質が認められない。
△:インクから油又は水が滲み出ている。
×:インク成分が完全に分離している。
オンの代わりにアルキル部分の炭素数が1つである2−メチル−4−イソチアゾリン−3
−オン含有するため、定着率が低く、保存安定性がやや劣るものである。比較例2は、2
−N−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オンを含有しないため、定着率が低く、保存
安定性が劣るものである。
これに対し、水相中に2−N−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、及び多価ア
ルコールを含有する参考例1及び実施例2は、比較例1及び2に比べて定着率が高く、保存安定性が良好であることが確認できた。更に、水相中にポリビニルピロリドンを添加した実施例2はより定着性が向上することが認められる。
Claims (3)
- 油相10〜90質量%及び水相90〜10質量%を含んでなり、該水相中に下記構造式
(1)で表される2−アルキル−4−イソチアゾリン−3−オン、及び多価アルコールを
含有し、かつ該水相中にポリビニルピロリドンを含有することを特徴とする孔版印刷用エマルションインキ。
ただし、前記構造式(1)中、Rは、炭素数2以上のアルキル基を表す。 - 2−アルキル−4−イソチアゾリン−3−オンが、2−N−オクチル−4−イソチアゾ
リン−3−オンである請求項1に記載の孔版印刷用エマルションインキ。 - 2−アルキル−4−イソチアゾリン−3−オンの水相における含有量が、0.005〜
0.1質量%である請求項1から2のいずれかに記載の孔版印刷用エマルションインキ。
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