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JP2007194024A - 蓄エネルギ素子に用いる集電体及び電極 - Google Patents

蓄エネルギ素子に用いる集電体及び電極 Download PDF

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Koichi Numata
幸一 沼田
Mayuko Tsuruta
繭子 鶴田
Hiromi Shirato
裕美 白土
Masato Ishii
正人 石井
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Mitsui Mining and Smelting Co Ltd
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Abstract

【課題】高容量が得られ、且つサイクル特性にも優れた蓄エネルギ素子を提供するための新たな集電体及び電極を提供する。
【解決手段】空隙を有するように導電性粒子3間が結合してなる導電性層5が、導電性を有する基材2上に形成されてなる構成を有する、蓄エネルギ素子の電極10に用いられる集電体。該集電体の導電性層5表面に対して活物質6をメッキして導電性粒子3の表面及び/又は導電性粒子3間の間隙に活物質を導入することにより、微粒子状或いは薄膜状の活物質6を効率良く分散させることができ、高容量でサイクル特性に優れた電極10を構成することができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、二次電池やキャパシタなどの蓄エネルギ素子の構成材料である集電体及び電極に関する。
携帯電子機器や電気自動車などには、高いエネルギ密度を有する蓄エネルギ素子が求められる。このような高エネルギ密度を有する蓄エネルギ素子としては、従来、例えばリチウムイオン電池やリチウムイオンキャパシタと呼ばれる素子が知られている。
高エネルギ密度を達成するために、高容量の正極活物質及び負極活物質の開発が進められている。負極活物質としては、黒鉛等の炭素材料が一般的であるが、その他にケイ素、錫、アルミニウム或いはこれらと他の金属元素との合金が高容量を有することが報告されている。
ところで、高容量が得られる負極活物質ほど、充放電を繰り返すうちにリチウムイオンの吸蔵・放出に伴う膨張・収縮によってサイクル特性が劣化する傾向がある。そのため、従来から、高容量が得られ、且つサイクル特性にも優れた集電体乃至電極の研究及び開発が進められ、幾つかの発明が提案されている。
例えば特許文献1には、リチウム二次電池用電極の容量の向上と劣化防止とを目的として、炭素材料表面に銅の微粉が焼結してなるリチウム二次電池電極用炭素材料、特に2〜50μm粒径の炭素粉末粒子表面に粒径が0.01μm〜20μmの銅微粉が島状に点在した状態で若しくは全体的に皮膜を形成して焼結してなるリチウム二次電池用電極が開示されている。
特許文献2には、負極集電体として表面に負極物質層が形成されるリチウムイオン電池用銅箔において、表面に塗布された所定の粒径の酸化銅粉を還元雰囲気中で熱処理することによって形成された凸部を所定のピッチで表面に有するリチウムイオン電池用銅箔が開示されている。
また、特許文献3には、電気化学的または化学的にリチウムを吸蔵・放出可能な活物質薄膜を、集電体上に堆積して形成したリチウム二次電池用電極において、金属箔の表面に粒粉状銅を形成するめっき処理を施した後、該粒粉状銅による凹凸形状を損なわないように該粒粉状銅を緻密なめっき銅層で被覆するめっき処理を行って得られる金属箔を、集電体として用いることが開示されている。
特開平8−7895号公報 特許請求の範囲 特開2001−273904号公報 特許請求の範囲 特開2002−319408号公報 特許請求の範囲
本発明者らが、高容量が得られ、且つサイクル特性にも優れた電極について検討した結果、高エネルギ密度化が期待される負極活物質を微粒子状或いは薄膜状として存在させることでサイクル特性が改善できることを見出すことができた。本発明は、かかる知見に基づき、微粒子状或いは薄膜状の活物質を効率良く分散させることができ、しかも集電することができる構成を備えた集電体を提供すると共に、かかる集電体を用いて、微粒子状或いは薄膜状の活物質が効率良く分散し、高容量で、且つサイクル特性にも優れた電極並びに蓄エネルギ素子を提供せんとするものである。
本発明は、多数の導電性粒子を含み、各導電性粒子の周囲に空隙が生じるように導電性粒子間が結合してなる導電性層を、導電性を有する基材上に備えてなる構成を有する、蓄エネルギ素子の電極に用いられる集電体を提案すると共に、当該集電体における導電性粒子の表面及び/又は導電性粒子間の間隙に活物質が存在してなる構成を有する蓄エネルギ素子用の電極を提案するものである。
かかる構成を備えた集電体であれば、例えば導電性層の表面に対して活物質をメッキ又は圧入することにより、導電性層における空隙に活物質を導入し、導電性粒子の表面及び/又は導電性粒子間の間隙に活物質を存在せしめることができ、微粒子状或いは薄膜状の活物質を効率良く分散させることができ、高容量で且つサイクル特性にも優れた特性を発揮する電極を構成することができる。
このような観点から、本発明はまた、本発明の電極を用いた蓄エネルギ素子をも提案するものである。
発明を実施するための形態
以下、本発明の実施形態について詳述するが、本発明の範囲が以下に説明する実施形態に限定されるものではない。
なお、本明細書において、「X〜Y」(X,Yは任意の数字)と記載した場合、特にことわらない限り「X以上Y以下」の意であり、「好ましくはXより大きく、Yより小さい」の意を包含するものである。
(集電体)
本実施形態の集電体1は、図1に示すように、導電性を有する基材2上に、多数の導電性粒子3が、導電性粒子3、3間に空隙4を有するように結合して導電性粒子3からなるネットワークを構成して導電性層5を形成し、同時に、一部の導電性粒子3が基材2に結合して導電性層5と基材2とを固定してなる構成を備えている。
(基材)
導電性を有する基材2は、金属膜、金属箔、或いはテープやシート、或いは金属板などを包含するものであり、特に厚さを限定するものではない。但し、素子のエネルギ密度を高めるためには薄い方が好ましい。その一方、塗膜、捲回工程の際に発生する引っ張りに対して十分な強度を持たせるためには、或る程度の厚さが必要であるから、0.1μm〜50μm、特に5μm〜20μm、中でも特に8μm〜15μmの厚みとするのが好ましい。
導電性を有する基材2は、例えば銅、ニッケル、鉄、ステンレス、モリブデン、タンタル及びタングステンの中から選択される一種の金属或はその合金からなる基材を挙げることができるが、好ましくは銅或いはその合金、中でも特に銅箔を好ましく例示することができる。
このような基材は、圧延、電解そのほかの手段で得ることができ、特にその製造方法を限定するものではない。
また、基材表面が異種金属で被覆されてなる積層構造の基材を用いることも可能である。
(導電性粒子)
導電性粒子3は、活物質でない金属粒子であればよい。好ましくは銅(Cu)或いはその合金、ニッケル(Ni)或いはその合金などを挙げることができる。但し、他の導電性粒子も使用可能である。
導電性粒子3は、表面積を大きくするという観点から細かいほど有効である。具体的には、中心粒径が0.1μm〜20μm、特に0.1μm〜10μm、中でも特に0.1μm〜5μmであるのが好ましい。
なお、「中心粒径」とは、レーザー回折散乱式粒度分布測定法により測定して得られる体積基準粒度分布において、体積累積割合50%(D50)の粒径の意味である。
このように細かい導電性粒子を製造するためには、例えば溶湯粉化(アトマイズ)やミル粉砕(ミリング)などの機械的粉砕、電解法、固相還元法、気相からの析出法(例えばカルボニル法)、水溶液からの析出法(例えば硝酸銅溶液に鉄を添加して銅粉を析出させる方法)、急冷凝固法など、各種微粉製造法によって製造することができる。但し、これらの製造方法に限定するものではない。
(導電性層)
導電性層5は、多数の導電性粒子3を含み、導電性粒子3、3間に活物質6が侵入することができ、好ましくは導電性粒子3の周囲に活物質6の皮膜を形成し得るような空隙4を有するように、導電性粒子3、3間が結合し導電性ネットワークを形成して構成する。
導電性層5における導電性粒子3の充填率(%)、すなわち導電性層5の体積に占める導電性粒子3の体積の割合(%)は、低過ぎると、導電性粒子の間隙が大きくなって電子伝導性が低下し、また析出する活物質のサイズも大きくなる。他方、高過ぎると、十分な電流容量の活物質を析出させる空間が不十分となり、また、活物質が活物質として作用する際の膨張収縮を緩和できなくなるため、30〜80%、特に40〜70%、中でも特に50〜70%であるのが好ましい。
導電性粒子3間に空隙4が生じるように導電性粒子3間を結合しつつ基材2上に固定するには、例えば結着剤によって導電性粒子3間を結合し、かつ一部の導電性粒子3を基材2上に固定すればよい。具体的には、導電性粒子からなる粉体と結着剤と分散媒とを混合し、これを基材上に塗布し、乾燥させることにより、導電性粒子からなるネットワーク構造を基材上に形成し且つ固定することができる。但し、結着剤によって結合する方法に限定するものではない。
上記の結着剤としては、カルボキシメチルセルロース、スチレンブタジエンゴム、ポリテトラフルオロエチレンおよびポリフッ化ビニリデン(PVdF)を好ましく例示でき、これらの中から一種以上を選択して使用すればよい。但し、これらに限定するものではない。
結着剤量は、用いる導電性粉末の比重によって適正な結着剤量は変るが、概ね0.1wt%〜10wt%、好ましくは0.1wt%〜5wt%である。
また、上記の分散媒としては、キシレン、ミネラルスピリット、パーフロロカーボン、IPA、トルエン、酢酸ブチル、メタノール、エタノール、N-メチルピロリドン(NMP)、ジメチルアセトアミド(DMAc)、N,N−ジメチルホルムアミド、シクロヘキサノン、ジエチレングリコール誘導体などを挙げることができ、これらの中から一種以上を選択して使用すればよい。負極を作製するために使用されているN-メチルピロリドン(NMP)などの分散媒を用いるのが特に好ましい。
導電性層5の厚みは、所望の電気容量に応じて調整すればよいが、100μmを超える厚さは想定外である。
(電極)
電極10は、上記構成を備えた集電体1における導電性層5の空隙4に活物質6を導入することにより、図2に示すように、導電性粒子3の表面及び/又は導電性粒子3,3間の空隙4に活物質6を存在させて形成することができる。
このように構成することで、微粒子状或いは薄膜状の活物質を効率良く分散配置させることができ、本発明が提案する蓄エネルギ素子用の電極を構成することができる。すなわち、活物質を微粒子状或いは薄膜状とし、かつそれらを効率良く分散させることができるので、活物質の表面積の総和を増やして電極面積当りの容量を稼ぐことができ、しかも活物質を微粒子状或いは薄膜状とすることで割れ難いものとすることができる。
(活物質)
活物質としては、錫、銀、アルミニウム、ケイ素、ゲルマニウム、亜鉛、インジウムを挙げることができ、これらの中から一種以上を選択して使用すればよい。中でも錫、銀、アルミニウム、ケイ素が好ましく、本発明において用いる活物質は、錫、銀、アルミニウム及びケイ素の中から選択される一種以上の金属或いはその合金からなるものである。
上記構成を備えた集電体1において、導電性層5の表面に対して活物質をメッキすることにより、導電性粒子3の表面及び/又は導電性粒子間の空隙4に活物質を導入することができると共に、微粒子状或いは薄膜状の活物質を効率良く分散させることができ、これによって活物質のサイクル特性を改善することができる。
この際、活物質のメッキは、電解めっき、無電解めっきのいずれも採用することができるが、電解めっきがより好ましい。
理想的な構造としては、全ての導電性粒子の表面が活物質からなる皮膜で被覆される構造であるが、30%の導電性粒子の表面が活物質からなる皮膜で被覆された構造を備えていれば、十分に本発明の効果を得ることができる。但し、50%以上、特に70%以上の導電性粒子の表面が活物質からなる皮膜で被覆された構成であるのがより好ましい。
導電性粒子の表面を被覆する活物質の厚さは、0.01μm〜10μm、中でもサブミクロンオーダー、すなわち0.10μm〜0.99μmの範囲内であるのが好ましい。
また、導電性粒子の表面を被覆する活物質は、単結晶からなるのが好ましい。活物質が多結晶からなる場合は、膨張収縮時に各結晶がそれぞれ異方向に膨張収縮するため、界面に歪みが生じて割れにつながるが、単結晶であればそのような割れを防ぐことができ、より一層サイクル特性を高めることができる。
なお、導電性微粒子の表面及び/又は間隙に活物質を導入する方法としては、上記のようなメッキ手段のほか、活物質を含有するスラリーを圧入して乾燥させる方法などを挙げることができ、この方法であればケイ素等の活物質も用いることができる。
また、導電性層5における導電性粒子3間の空隙4に活物質6を導入して、導電性粒子3の表面及び/又は導電性粒子間の空隙4に活物質6を存在させた後、さらに未充填の空隙に、導電性を有する物質を導入して充填するようにしてもよい。
この際、導電性を有する物質としては、活物質でない金属粒子であればよく、好ましくは銅(Cu)或いはその合金、ニッケル(Ni)或いはその合金などを挙げることができる。但し、他の導電性粒子も使用可能である。
(電極の用途)
上記電極を用いて、公知の方法で、リチウムイオン電池やリチウムポリマー電池、リチウムイオンキャパシタなどの蓄エネルギ素子を製造することができる。
例えば、上記電極からなる負極と、リチウムを吸蔵・放出する活物質からなる正極と、非水電解質とを用いてリチウムイオン電池を構成することができる。
但し、本発明の電極を適用する蓄エネルギ素子は、リチウムイオン電池やリチウムイオンキャパシタに限定されるものではなく、今後開発される蓄エネルギ素子であって、高エネルギ密度と優れたサイクル特性が要求される素子にも好適に適用することができる。
以下、本発明の実施例について述べるが、本発明の範囲が以下に説明する実施例に限定されるものではない。
<レーザー回折粒度分布測定機を用いた凝集粒度分布測定>
測定サンプルとしての粉末を少量ビーカーに取り、0.02%ヘキサメタリン酸ソーダ溶液(50mL)を添加し、超音波分散を2分間実施して分散スラリーを作製し(装置:(株)日本精機製作所製ホモジナイザ、TIPφ20、OUTPUT:8、TUNING:5)、得られたスラリーの一部をレーザー回折粒度分布測定機(日機装株式会社製マイクロトラック粒度分布測定装置MT3300)を用いて粒度を測定し、中心粒径(D50)を求めた。
(実施例1)
中心粒径(D50)が2μmである銅粉と、結着剤であるポリフッ化ビニリデン(PVDF)と、分散媒であるN-メチルピロリドン(NMP)とを質量比Cu:PVDF:NMP=83.3:1.4:15.3で混合及び攪拌してスラリーとし、厚さ18μmの電解銅箔上にドクターブレード法で塗布して厚膜(導電性層)を形成し、これを90℃で乾燥させた。得られた集電体の膜厚は30μmであった。また、この厚膜の単位面積あたりの銅粉の質量を求めたところ、16.1mg/cmであり、この値から銅粉の充填率を求めると60%であった。均一な粒子径の球体を仮定すると、最密充填されても充填率は70%であり、充填性として良好であった。
上記で得られた厚膜(導電性層)を、銅箔と共に一辺が6cmの正方形に切り出し、FRP板上に厚膜の露出面が一辺5cmの正方形となるようにテープを用いて固定した。このFRP板を表1の電解液に浸漬し、アノードとして金属錫を用い、定電流で電解めっきを行った。電流密度は0.4A/dm2であり、通電時間は20分であった。通電終了後イオン交換水でよく洗浄し、ドライヤで乾燥させた。これを、蓄エネルギ素子用の電極材料とした。
錫がLi4.4Snまでリチウムを吸蔵できるとすると、その理論容量は960mAh/gであり、本めっき条件で電析した単位面積当りの錫量から、本電極の単位面積当りの理論容量を計算すると2.9mAh/cm2であった。
また、均一径の球状粒子を最密充填した場合、その球状粒子の間隙に挿入できる球状粒子径は、元の球状粒子径の1/7程度である。例えば、本実施例のように2μmの粒子を充填するとその間隙に挿入できる球状粒子のサイズは約0.3μmである。集電体である銅粉塗膜の充填率が60%と高いことから、上記メッキ操作により析出した錫の厚さは、サブミクロンオーダーすなわち0.10μm〜0.99μmの範囲内であった。
次に、上記で得られた電極材料から直径13mmの円形に電極を切り出し、対極を金属リチウムとして2032型コインセルを作製した。電解液としては1M、LiPF6/EC(炭酸エチレン)+DMC(炭酸ジメチル)(1:1)を用いた。
充放電条件は次の通りである。電圧範囲は0.1〜0.8V、1Cレートとし、温度は30℃とし、充放電サイクルを50回繰り返した。
本電極はサイクル初期に容量が増加する傾向があり、約20サイクルで最大容量を示した。この最大の放電容量に対する50サイクルでの容量の割合(「50サイクル維持率」と言う)を求め、表2に示した。
Figure 2007194024
(実施例2)
中心粒径(D50)が2μmであるNi粉と、結着剤であるポリフッ化ビニリデン(PVDF)と、分散媒であるN-メチルピロリドン(NMP)とを質量比Ni:PVDF:NMP=83.3:1.4:15.3で混合及び攪拌してスラリーとし、厚さ18μmの電解銅箔上にドクターブレード法で塗布して厚膜(導電性層)を形成し、これを90℃で乾燥させた。得られた集電体の膜厚は30μmであった。また、この厚膜の単位面積あたりのNi粉の質量を求めたところ、14.7mg/cmであり、この値から銅粉の充填率を求めると55%であった。
上記で得られた厚膜(導電性層)を用いて実施例1と同様の方法で錫をめっきした。実施例1と同様に理論容量を求めると、本電極の単位面積当りの理論容量は2.9mAh/cm2であった。また、集電体であるNi粉塗膜の充填率が55%と高いことから、上記メッキ操作により析出した錫の厚さは、サブミクロンオーダーすなわち0.10μm〜0.99μmの範囲内であった。
次に、上記で得られた電極材料を用いて実施例1と同様に充放電サイクル特性評価を行い、最大容量及び50サイクル維持率を評価した。結果を表2に示した。
(比較例1)
実施例1と同程度の容量を有する錫めっき膜を、厚さ18μmの電解銅箔の上に作製した。
カソードには電解銅箔を用い、電流密度を2A/dm2、通電時間を270秒とした以外、めっき方法は実施例1と同様とした。
得られためっき膜の厚さは5μmであり、膜が緻密であると仮定して理論容量を求めると3.2mAh/cm2であった。
また、実施例1と同様、直径13mmの円形に電極を切り出し、コインセルを作製し、充放電特性評価を行なった。
(比較例2)
薄膜化のサイクル特性への有効性を調べるために、比較例1よりも薄い錫めっき膜を厚さ18μmの電解銅箔の上に作製した。
カソードには電解銅箔を用い、電流密度を2A/dm2、通電時間を54秒とした以外、めっき方法は実施例1と同様とした。
得られためっき膜の厚さは1μmであり、膜が緻密であると仮定して理論容量を求めると0.6mAh/cm2であった。
また、実施例1と同様、直径13mmの円形に電極を切り出し、コインセルを作製し、充放電特性評価を行なった。
Figure 2007194024

比較例2に示すように、めっき膜厚を薄くすればサイクル特性は向上するが、単に銅箔上にめっきしただけでは面積当りの容量が不十分である。
実施例1及び2を比較例1と比べると、本発明の電極構造を採用すれば、面積当りの容量を確保できると共に、サイクル寿命を改善することが可能である。
本発明の集電体の一例を説明するための断面図である。但し、集電体の構成を理解し易いように示してあるため、各粒子の大きさや充填率など現実の構成とは異なっている。 図1の集電体を用いて形成される電極の一例を説明するための断面図である。但し、電極の構成を理解し易いように示してあるため、各粒子の大きさや充填率など現実の構成とは異なっている。
符号の説明
1 集電体
2 基材
3 導電性粒子
4 空隙
5 導電性層
6 活物質
10 電極

Claims (12)

  1. 多数の導電性粒子を含み、各導電性粒子の周囲に空隙が生じるように導電性粒子間が結合してなる導電性層を、導電性を有する基材上に備えてなる構成を有する、蓄エネルギ素子の電極に用いられる集電体。
  2. 導電性粒子間は、結着剤により結合してなる請求項1記載の集電体。
  3. 導電性層において、導電性粒子は30〜80%の充填率(体積/体積)で存在することを特徴とする請求項1又は2に記載の集電体。
  4. 導電性粒子が、ニッケル又は銅の粒子であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の集電体。
  5. 導電性粒子が、中心粒径0.1μm〜20μmの微粒子であることを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の集電体。
  6. 結着剤は、カルボキシメチルセルロース、スチレンブタジエンゴム、ポリテトラフルオロエチレンおよびポリフッ化ビニリデンの中から選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする請求項2乃至5の何れかに記載の集電体。
  7. 請求項1乃至6の何れかに記載の集電体における導電性粒子の表面及び/又は導電性粒子間の間隙に活物質が存在してなる構成を有する蓄エネルギ素子用の電極。
  8. 活物質は、錫、銀、アルミニウム、ケイ素の中から選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする請求項7に記載の蓄エネルギ素子用の電極。
  9. 導電性粒子の表面に、厚さ0.10μm〜0.99μmの活物質からなる膜を備えた請求項7又は8に記載の蓄エネルギ素子用の電極。
  10. 導電性粒子の表面に存在する活物質は単結晶からなるものであることを特徴とする請求項7乃至9の何れかに記載の蓄エネルギ素子用の電極。
  11. 導電性層の表面に対して活物質をメッキ又は圧入することにより、導電性層における空隙に活物質を導入し、導電性粒子の表面及び/又は導電性粒子間の間隙に活物質を存在せしめて得られる請求項7乃至10の何れかに記載の蓄エネルギ素子用の電極。
  12. 請求項7乃至11の何れかに記載の電極を用いてなる蓄エネルギ素子。

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