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JP2007153579A - 用紙処理装置 - Google Patents

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JP2007153579A
JP2007153579A JP2005353589A JP2005353589A JP2007153579A JP 2007153579 A JP2007153579 A JP 2007153579A JP 2005353589 A JP2005353589 A JP 2005353589A JP 2005353589 A JP2005353589 A JP 2005353589A JP 2007153579 A JP2007153579 A JP 2007153579A
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JP2005353589A
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English (en)
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Hiroaki Awano
宏明 粟野
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
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Abstract

【課題】
品質が高い冊子を作製する用紙処理装置を提供する。
【解決手段】
用紙処理装置において、複数の用紙に画像を形成する画像形成装置2と、複数の用紙を重ねて折り畳み背から所定の距離だけ離れた位置に孔を穿孔することで綴じ孔が形成された冊子を作製する後処理装置5と、画像形成装置2に、後処理装置5によって折り畳まれることで冊子の表紙側に位置することになる用紙ほど、見開きの中央寄りの縁がこの中央から、より離れた位置となる画像形成領域に画像を形成させる制御回路26とを備えたことを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、用紙を処理する用紙処理装置に関する。
従来、プリンタや複写機に代表される用紙処理装置には、用紙に画像を形成する画像形成部の他に、画像が形成された用紙から冊子を作製する冊子作製部が付加されたものがある。冊子作製部では、冊子作製のために用紙が重ねられて折り畳まれるが、ここで、用紙処理装置には、作製される冊子をファイルに綴じやすくするため、冊子作製部において、折り畳まれた用紙に孔(パンチ孔)を穿孔するものがある(例えば、特許文献1および2参照。)また、用紙処理装置には、冊子作製部で、折り畳まれた用紙の縁を切り揃えるものがあり、この縁を切り揃えることに関連して、特許文献3には、縁が切り揃えられることで余白が不揃いになるのを防ぐため、用紙上の画像が形成される領域を見開き中央側にずらす技術が開示されている。
特開2001−151406号公報 特開2003−276359号公報 特開平08−324064号公報
折り畳まれた用紙に綴じ孔が形成された冊子は、ファイルに綴じ込んで整理することが容易になるが、孔が穿孔される部分に画像が形成されていると、画像の一部が穿孔により欠落して、冊子の品質が劣化するといった問題がある。また、綴じ孔にファイルの綴じ具が嵌入されて冊子がファイルに綴じ込まれた状態では、見開き中央から孔の位置までに形成された画像は視認できない。特許文献7の技術では、用紙の縁が切り揃えられた際の縁付近の画像の欠落が防止されるものの、画像が形成される範囲が用紙の見開き中央に寄せられるため、綴じ孔が形成される部分での画像の欠落による冊子の品質劣化を改善することはできない。
本発明は、上記事情に鑑み、品質が高い冊子を作製する用紙処理装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成する本発明の用紙処理装置は、
複数の用紙に画像を形成する画像形成部と、
上記複数の用紙を重ねて折り畳み、背から所定の距離だけ離れた位置に孔を穿孔することで綴じ孔が形成された冊子を作製する冊子作製部と、
上記画像形成部に、冊子作製部によって折り畳まれることで冊子の表紙側に位置することになる用紙ほど、見開きの中央寄りの縁が、この中央から、より離れた位置となる画像形成領域に、画像を形成させる制御部とを備えたことを特徴とする。
複数の用紙が折り畳まれて孔が穿孔された場合、用紙上で見開き中央から穿孔された孔までの距離は、用紙が冊子の表紙側に位置するほど大きくなるが、本発明の用紙処理装置では、冊子の表紙側に位置することになる用紙ほど、画像形成領域の縁が中央からより離れて位置されるので、用紙ごとに異なる孔の位置に応じて、この孔から適切に離れて画像が形成される。したがって、画像が穿孔によって欠落したり、ファイルに綴じられたときに視認できなくなる事態を防止して、冊子の品質が高められる。
また、上記本発明の用紙処理装置において、上記制御部が、上記冊子を構成する用紙の枚数を表す用紙枚数情報を得、上記画像形成部に、見開きの中央寄りの縁が、この中央からこの用紙枚数情報が表す用紙の枚数に応じた距離だけ離れて位置する上記画像形成領域に画像を形成させるものであることが好ましい。
冊子を構成する用紙上での、見開き中央から穿孔された孔までの距離は、冊子を構成する用紙の枚数によっても異なるが、ここで、画像が形成される画像形成領域が、冊子を構成する用紙の枚数に応じた距離だけ離れて位置することにより、画像が、用紙の枚数に応じて適切な領域に形成される。
また、上記本発明の用紙処理装置において、上記制御部が、上記冊子を構成する用紙の厚さを表す用紙厚さ情報を得、上記画像形成部に、見開きの中央寄りの縁が、この中央からこの用紙枚数情報が表す用紙の厚さに応じた距離だけ離れて位置する画像形成領域に画像を形成させるものであることが好ましい。
冊子を構成する用紙上での、見開き中央から穿孔された孔までの距離は、冊子を構成する用紙の厚さによっても異なる。ここで、画像が形成される画像形成領域が、冊子を構成する用紙の厚さに応じた距離だけ離れて位置することで、画像が、用紙の枚数に応じて適切な領域に形成される。
また、上記本発明の用紙処理装置において、上記画像形成部が、回転する像担持体と、この像担持体表面をこの像担持体の回転軸方向に露光光で走査することでこの像担持体表面に静電潜像を形成する露光器を備え、この静電潜像をトナーで現像してトナー像を得、このトナー像を最終的に用紙上に転写および定着することによりこの用紙上に定着トナー像からなる画像を形成するものであり、
上記制御部が、上記冊子作製部によって用紙が冊子の表紙側に位置することになる程度に基づいて、上記露光器に静電潜像の形成を開始させる露光開始タイミングを求め、この露光器にこの露光開始タイミングで静電潜像の形成を開始させるものであることが好ましい。
画像形成領域の中央寄りの縁の位置は、露光器が静電潜像の形成を開始する露光開始タイミングに応じて変えることができる。ここで、用紙の冊子での位置に基づいて求められた露光開始タイミングで、静電潜像の形成が開始されるタイミングを制御することにより、画像形成領域の中央寄りの縁の位置が精確に制御することが可能となる。
また、上記本発明の用紙処理装置が、上記画像形成部を経由する搬送経路に沿って用紙を搬送する用紙搬送部を備え、
上記制御部が、上記冊子作製部によって用紙が冊子の表紙側に位置することになる程度に基づいて、上記用紙搬送部にこの用紙の搬送を開始させる搬送開始タイミングを求め、この用紙搬送部にこの搬送開始タイミングでこの用紙の搬送を開始させるものであることが好ましい。
画像形成領域の中央寄りの縁の位置は、用紙搬送部が用紙の搬送を開始させる搬送開始タイミングによっても異なるため、搬送開始タイミングも用いて、画像形成領域の中央寄りの縁の位置を制御することができる。
また、上記本発明の用紙処理装置において、上記制御部が、上記画像形成部に、上記冊子作製部によって折り畳まれることで冊子の表紙側に位置することになる用紙ほど、見開き中央から見開き端に向かう方向について幅が短かい画像を形成させるものであることが好ましい。
冊子の表紙側に位置する用紙ほど、見開き中央から見開き端に向かう方向について幅が短かい画像が形成されることにより、冊子の表紙側に位置することになる用紙ほど、画像形成領域の見開きの中央の縁が中央寄りからより離れた位置としても、各用紙での見開きの端の縁の位置を一致させることが可能となる。つまり、冊子の見開きの端から余白の幅を各用紙についてほぼ一定に保つことができる。
また、上記本発明の用紙処理装置において、上記制御部が、上記冊子作製部によって用紙が冊子の表紙側に位置することになる程度に基づいて、上記露光器に上記像担持体表面を露光光で走査させる走査速度を求め、この露光器にこの走査速度で上記像担持体表面を露光光で走査させて静電潜像を形成するものであることが好ましい。
画像の、見開き中央から見開き端に向かう方向についての幅は、露光器が像担持体表面を露光光で走査する走査速度に応じて異なる。ここで、露光器に像担持体表面を走査させる走査速度が、用紙の冊子での位置に基づいて求められることにより、画像の幅を精確に制御することが可能となる。
また、上記本発明の用紙処理装置において、上記制御部が、上記冊子作製部によって用紙が冊子の表紙側に位置することになる程度に基づいて、上記搬送部の用紙搬送速度を求め、用紙をこの搬送速度で搬送させるものであることが好ましい。
画像の、見開き中央から見開き端に向かう方向についての幅は、搬送部の用紙搬送速度に応じて異なる。したがって、用紙の搬送速度が、用紙の冊子での位置に基づいて求められることによっても、画像の幅を精確に制御することが可能となる。
以上説明したように、本発明によれば、品質が高い冊子を作製する用紙処理装置が実現する。
以下図面を参照して本発明の用紙処理装置の実施の形態を説明する。
図1は、本発明の用紙処理装置の一実施形態である画像形成システムを示す図である。
画像形成システム1は、用紙に画像を形成する画像形成装置2と、画像形成装置2によって画像が形成された用紙の後処理を行う後処理装置5とを備えている。
画像形成装置2は、電子写真方式により用紙に画像を形成して、後処理装置5に搬送する装置であり、画像形成装置2には、ユーザが操作によって情報を入力する操作パネル21が備えられている。
図2は、図1に示す画像形成システムの画像形成装置の概要を示す図である。
画像形成装置2には、自動原稿供給装置22、画像入力装置23、画像出力装置24、用紙供給部25が備えられている。
自動原稿供給装置22は、積載された原稿を一枚ずつ画像入力装置23に供給する。
画像入力装置23は、イメージングユニット231を備え、自動原稿供給装置22から供給された原稿を読み込んで画像信号を出力する。
画像出力装置24は、スキャナ241、感光体ドラム242、感光体ドラム242を一様に帯電させる帯電器243、静電潜像をトナー像に現像させる現像ユニット244、トナー像を用紙に転写させる転写ユニット245、転写されなかった残留トナーを回収するクリーナ246を備えている。画像入力装置23からの画像信号は、スキャナ241が備えるレーザ出力部241aにおいて露光光による信号に変換され、ポリゴンミラー241b、fθレンズ241c、および反射レンズ241dを介して、回転する円筒状の感光体ドラム242に原稿画像に基づいた静電潜像を形成させる。スキャナ241は、規定の露光開始タイミングで露光を開始し、規定の走査速度で露光光により感光体ドラム242表面を走査することで静電潜像を形成する。なお、画像信号は、画像形成装置2に外部接続されたコンピュータ(図4参照)からも入力可能となっている。静電潜像の形成は、スキャナ241が、感光体ドラム242の表面を感光体ドラム242の回転軸方向に露光光で走査することで行われる。この静電潜像が現像されることでトナー像が得られる。トナー像が、用紙に転写された後、感光体ドラム242は、クリーナ246により残留トナーが除去された後、帯電器243により帯電される。感光体ドラム242は本発明にいう像担持体の一例に相当し、スキャナ241は本発明にいう露光器の一例に相当する。一方、用紙は転写が終わると定着装置247に送られトナー像が定着する。これにより、用紙に画像が形成される。なお、冊子を構成することとなる複数の用紙の画像形成においては、冊子の表紙とは反対の側、すなわち冊子の最も内側を構成する用紙から順に画像が形成される。
用紙供給部25は、用紙が積載されるトレイ258(258a,258b,258c)と、トレイ258に積載された用紙を、画像出力装置24を経由する搬送経路Rに沿って搬送する搬送ローラ259およびアジャストローラ250とを備えている。アジャストローラ250は、用紙を転写ユニット245に向けて搬送する。搬送ローラ259およびアジャストローラ250は、本発明にいう用紙搬送部の一例に相当する。
ここで、図1に戻って説明を続ける。
後処理装置5は、用紙を格納して、冊子の表紙として追加挿入するインサータ6、用紙を束ね、中綴じして折り畳むブックレットフィニッシャ7、冊子の辺を切り揃えるトリマ8、冊子の仕上げを行うスクエアフォールド装置9、および冊子を積載するスタッカ10を備えている。後処理装置5は、本発明にいう冊子作製部の一例に相当する。
ブックレットフィニッシャ7は、用紙トレイ71、一対の折畳ローラ72、および押出部73を備えている。インサータ6を通じて画像形成装置2から搬送されてきた用紙は用紙トレイ71上で束ねられる。用紙トレイ71上には、用紙が冊子の表紙とは反対の側、すなわち最も内側を構成するものから順に重ねられる。押出部73は、用紙トレイ71上の用紙の中央の位置と、一対の折畳ローラ72の間の位置との間で移動自在に設けられており、押出部73が、重ねられた用紙の中央部分を、一対の折畳ローラ72の間に押し出すと、折畳ローラ72の間に押し出された用紙は2つに折り畳まれる。折り畳まれた用紙は、冊子の背に相当する部分を先頭にした状態で、トリマ8、そしてスクエアフォールド装置9に搬送される。トリマ8は、用紙を切り揃えるカッタ81を備える。カッタ81は、上下に移動自在に設けられており、移動することで、用紙の、冊子の小口に相当する部分を切り揃える。
スクエアフォールド装置9は、用紙の位置決めをする停止板94、停止板94によって位置決めされた用紙を挟持するクランピングジョー95、用紙の、冊子の背に相当する部分を押し潰し平坦化するローラ96、折り畳まれた用紙に孔を穿孔するパンチ97、および冊子をスタッカに搬出する搬出ローラ98とを備えている。
図3は、スクエアフォールド装置の機能の概要を示す図である。
クランピングジョー95は、折り畳まれた状態の用紙P1を表紙側から挟持し、ローラ96は、クランピングジョー95に挟持された用紙の、冊子の背に相当する部分P1aを、この部分P1aに沿って押し潰していくことで平坦化する。なお、スクエアフォールド装置9で背の平坦化を行うか否かは、ユーザの選択による。
図4は、パンチの機能の概要を示す図である。
折り畳まれた状態の用紙P1は、次に、図4のパート(a)に示すようにパンチ97に搬送され、背に相当する部分で位置決めされ停止する。パンチ97には刃97aが取り付けられており、パンチ97が用紙P1を挟むと、刃97aによって背から所定の距離だけ離れた位置に2個の孔を穿孔する。この結果、図4のパート(b)に示すように、綴じ孔P1h付きの冊子B1が作製される。冊子B1は、この後、搬出ローラ98によってスタッカ10上に搬出され、スタッカ10上に積載される。
図5は、図1に示す画像形成システムの電気的な構成を示すブロック図である。
画像形成装置2には、画像形成システム1全体の動作を制御する制御回路26が備えられている。制御回路26は、いずれも図示しないが、プログラムに基づいて画像形成システムの全体の動作を制御する中央処理装置(CPU)、プログラムやテーブルが記憶されているROM、CPUに一時的な記憶領域を提供するRAM、および制御回路26の外部とCPUとの信号を中継するインターフェース回路を有している。また、画像形成装置2にユーザのパーソナルコンピュータ40が外部接続されている。
画像形成の指示が、操作パネル21、または外部接続されたユーザのパーソナルコンピュータ40から制御回路26に送られると、制御回路26は、画像形成装置2の自動原稿供給装置22、画像入力装置23、画像出力装置24および用紙供給部25を制御して、用紙に画像形成を行わせる。また、制御回路26は、ブックレットフィニッシャ7、トリマ8、スクエアフォールド装置9、およびスタッカ10の動作を制御する。例えば、制御回路26は、スクエアフォールド装置9に組み込まれているパンチ97の動作を制御する。制御回路26は、本発明にいう制御部の一例に相当する。
ここで、本実施形態の画像形成システム1では、ブックレットフィニッシャ7によって折り畳まれることで冊子の表紙側に位置することになる用紙ほど、画像が形成される画像形成領域の見開きの中央寄りの縁が、この中央からより離れた位置となるので、図6から図9を参照して用紙上での見開き中央から孔までの距離、および画像形成領域について説明する。
図6は、用紙が折り畳まれた状態を示す図である。
図6に示すように、折り畳まれた状態の用紙P2には、背P2aから所定の距離aの位置に直径bの孔P2hが穿孔される。背から孔までの距離aおよび孔P2hの直径bは、標準的には、ぞれぞれ10mmおよび7mmである。ここで、この折り畳まれた用紙P2に穿孔された孔から、背P2aまでの領域に画像が形成されていると、画像の一部が、穿孔により欠落したり、用紙P2が冊子としてファイルに綴じ込まれたときに、開いて見ることができない。孔P2hから、背P2aまでの領域は、画像形成が禁止される領域となる。
図7は、図6に示した用紙の一部を模式的に示す断面図である。
図7に示す例では、用紙P2は、20枚の用紙P201〜P220が重ねて折り畳まれた状態のものである。なお、用紙P201〜P220のうちの用紙P203〜P218は図示を省略する。
画像形成が禁止される領域の大きさは、それぞれの用紙P201〜P220毎に異なる。それぞれの用紙P201〜P220は、さらに内側の用紙を覆って曲面を有して折り畳まれている。例えば、最も表紙側の用紙P201において、画像形成が禁止される領域を規定する、用紙中央からの孔P2hの縁までの距離(以下、禁止距離と称する)M101は、曲面部分(図の円弧部分)の距離eと平面部分(図の直線部分)の距離fとからなる。折り畳まれた状態の用紙P2が、厚さ0.087mmの用紙20枚で構成されている場合、円弧の半径dは、用紙20枚分の厚さにほぼ等しく、0.087×20=1.74mmである。よって、曲面部分の距離eは、2dπ/4=2.73mmである。また、平面部分の距離fは、a+b/2―d=10+3.5−1.74=11.76mmである。よって、禁止距離M101は、e+f=14.49mmである。次に、用紙P201よりも1枚内側の用紙P202において、円弧の半径dは、用紙P201よりも1枚の用紙の厚さだけ小さくなり、この円弧の半径dに基づいて、用紙P202の禁止距離M102が求められる。用紙P202よりさらに内側の用紙P203〜P220についても、用紙P202と同様に禁止距離M103〜M120を求めることができる。すなわち、厚さ0.087mmの用紙20枚で構成されている状態において、最も内側の用紙P220からN枚目の用紙における禁止距離は、式(π×0.087×N/2)+11.76を算出により求めることができる。
図8は、用紙毎の禁止距離を示す表である。
図8には、厚さ0.087mmの用紙20枚が折り畳まれた場合の、禁止距離M101〜M120が用紙毎に表されている。図8の表で「20枚目」の欄に対応する値は禁止距離M101に対応し、以下、M102,M103,…M120に順次対応する。
図9は、図7に示すものとは異なる厚さの用紙が折り畳まれた状態を模式的に示す断面図である。
図9に示す用紙P3は、20枚の用紙P301〜P320が重ねて折り畳まれた状態のものである。ここで、それぞれの用紙P301〜P320の厚さはtであるとすると、厚さtmmの用紙20枚で構成されている状態において、最も内側の用紙P220からN枚目の用紙における禁止距離は、式(π×t×N/2)+a+b/2―20tを算出することにより求められる。このように、各用紙毎の禁止距離は、冊子を構成する用紙の枚数、用紙の位置、および用紙の厚さから算出により求めることができる。折り畳まれる用紙の枚数が20枚以外の場合であっても、同様の手法が適用できる。
次に、画像が形成される画像形成領域の見開き中央寄りの縁の、中央からの距離を、禁止距離に応じて決定する手順を説明する。
図10は、用紙上の画像形成領域を示す図である。
用紙の例として、図10のパート(a)には、冊子の表紙側とは反対の最も内側に位置することになる用紙P220が示され、パート(b)には、冊子の最も表紙側に位置することになる用紙P201が示されている。用紙P220および用紙P201には、画像出力装置24において、矢印Zに示す方向に画像が形成されていく。また、用紙P220および用紙P201は、図2に示される搬送ローラ259およびアジャストローラ250によって、矢印Zに示す方向とは反対方向に搬送される。用紙P220および用紙P201の各面は、それぞれ折り畳まれることで、冊子の2ページに相当するため、用紙P220および用紙P201には、それぞれ冊子2ページ分に相当する2つずつの画像形成領域PV1,PV2が配置されている。また、用紙の中央Cは、冊子の見開き中央となる。
図10に示すように、用紙において、画像が形成される画像形成領域PV1,PV2は、中央寄りの縁PV1a,PV2aの、中央Cからの距離が、画像形成が禁止される領域の中央からの幅に一定の余白幅mを加えた距離となっている。例えば、図9のパート(a)に示すように、冊子の表紙側とは反対の内側に位置することになる用紙P220では、縁PV1a,PV2aの、用紙P220の中央Cからの距離が、禁止距離M120に余白幅mを加えた距離となる。また、図9のパート(b)に示す、冊子の表紙側に位置することになる用紙P201でも、縁PV1a,PV2aの、用紙P201の中央Cからの距離が、禁止距離M101に余白幅mを加えた距離となる。
ここで、上述したように、折り畳まれることで冊子の表紙側に位置することになる用紙ほど禁止距離が大きいため、冊子の表紙側に位置することになる用紙ほど、見開きの中央寄りの縁PV1a,PV2aが、用紙の中央Cから、より離れた位置となる。
本実施形態において、用紙上での画像形成領域PV1,PV2の縁PV1a,PV2aの位置は、スキャナ241が、感光体ドラム242の表面を感光体ドラム242の回転軸方向に露光光で走査する露光開始タイミングによって制御される。図9は、用紙上の画像形成領域を示すが、ここで、用紙上の画像は、感光体ドラム242表面で得られたトナー像が転写および定着されたものである。また、トナー像は、スキャナ241が、回転する感光体ドラム242表面を露光光で走査することで形成された静電潜像を現像することで得られるものである。したがって、図9は、用紙上の画像形成領域と同時に、スキャナ241によって露光光で走査されることで感光体ドラム242表面に形成された静電潜像が平面的に展開された状態をも示すこととなる。この場合、スキャナ241が感光体ドラム242表面を感光体ドラム242の回転軸方向に露光光で走査する方向は、矢印Yで示す方向に対応する。一方、静電潜像は、感光体ドラム242が回転することにより、時間の経過に伴って、矢印Zで示す方向に形成されていく。つまり、図9の矢印Zは、スキャナ241が感光体ドラム242表面に静電潜像を形成していく際の時間軸方向も示している。
ここで、制御回路26(図4参照)は、画像形成領域PV1,PV2の用紙中央寄りの縁PV1a,PV2aの、用紙P220の中央Cからの距離が、禁止距離に一定の余白幅mを加えた距離となるように、スキャナ241での露光開始タイミングを設定する。つまり、図9の矢印Zで示す方向を時間軸方向であるとした場合に、パート(a)に示す画像形成領域PV1の画像を形成するための静電潜像の露光開始タイミングta1を、感光体ドラム242表面が禁止距離M120の距離を移動する時間だけ、パンチ97による孔の穿孔を行わない場合の基準となる露光開始タイミングta0よりも早くする。露光開始タイミングta1は、感光体ドラム242の周速度から算出により求められる。この露光開始タイミングta0よりも早い露光開始タイミングta1で露光が開始されることで、画像形成領域PV1の画像に対する静電潜像の露光終了も早まる。この結果、感光体ドラム242表面に形成された静電潜像が現像されて、用紙P220に転写されたときに、画像形成領域PV1の中央寄りの縁PV1aの、用紙P220の中央Cからの距離が、禁止距離M120に余白幅mを加えた距離となる。この一方で、用紙P220の画像形成領域PV2の画像を形成するための静電潜像の露光開始タイミングtb1を、感光体ドラム242表面が禁止距離M120の距離を移動する時間だけ、パンチ97による孔の穿孔を行わない場合の基準となる露光開始タイミングtb0よりも遅くして、この遅い露光開始タイミングtb1で露光を開始させる。これにより、感光体ドラム242表面の静電潜像が現像されて、用紙P220に転写されたときに、画像形成領域PV2の中央寄りの縁PV2aの、用紙P220の中央Cからの距離が、禁止距離M120に余白幅mを加えた距離となる。他の用紙P202〜P219のそれぞれについても、禁止距離M102〜M119に応じて、露光開始タイミングta1,tb1を、露光開始タイミングta0,tb0より早めさせ、または遅れさせることで、画像形成領域PV1の中央寄りの縁PV1aの中央Cからの距離と、画像形成領域PV2の中央寄りの縁PV2aの中央Cからの距離が、禁止距離M102〜M119に余白幅mを加えた距離となる。このようにして、用紙の冊子での位置ごとに異なる露光開始タイミングで、静電潜像の形成が開始されるタイミングが制御されることにより、画像形成領域の中央寄りの縁の位置を精確に制御することができる。
次に、画像形成システム1での画像形成・製本処理を説明する。
図11は、画像形成システムでの画像形成・製本処理を示すフローチャートである。
図11に示す画像形成・製本処理は、図4に示す制御回路26が、各部の動作をプログラムに基づいて制御することで実現されている。ここでは、図4を合わせて参照して図11のフローチャートについて説明する。
画像形成・製本処理において、制御回路26はまず、用紙情報取得処理を行う(ステップS11)。制御回路26は、トレイ258およびインサータ6に格納されているそれぞれサイズの用紙について、厚さを表わす情報の入力を促すメッセージを操作パネル21に表示させる。オペレータが操作パネル21を操作して厚さを表わす情報を入力すると、入力された情報が、制御回路26に供給される。
次に、制御回路26は、製本条件設定処理を行う(ステップS12)。制御回路26は、操作パネル21にメッセージを表示させる。このメッセージは、ユーザに対し、冊子を構成する用紙の枚数、使用する用紙サイズ、およびスクエアフォールド加工のありなし(スクエアフォールド加工ありの時はその強さ)についての情報の入力を促すものである。ユーザが操作パネル21を操作して、用紙の枚数、用紙サイズ、スクエアフォールド加工の強さについて情報を入力すると、入力された情報が、制御回路26に供給されるとともに、冊子作製のジョブが指示される。このとき制御回路26は、冊子を構成する用紙の枚数を表わす用紙枚数情報をユーザから得る。また、制御回路26は、使用する用紙サイズの情報から、使用する用紙サイズに対応する用紙の厚さを表わす用紙厚さ情報を得る。用紙サイズの情報に応じて、該当する用紙を格納するトレイが選択される。
次に、制御回路26は、露光開始タイミングの算出処理を行う(ステップS13)。露光開始タイミングは、スキャナ241が感光体ドラム242の表面を露光光で走査開始するタイミングであり、冊子を構成する用紙ごとに異なる。制御回路26は、用紙枚数情報が表す用紙の枚数、用紙厚さ情報が表す用紙の厚さから、例えば図8の表に示すような、用紙の冊子での位置毎に禁止距離を算出し、算出した禁止距離に応じて、露光開始タイミングを算出する。各用紙に2つ配置される画像形成領域PV1,PV2に対応して、各用紙毎に2つの露光開始タイミングta1,tb1が算出される。
次に、制御回路26は、露光タイミング設定処理を行う(ステップS14)。ここでは、ステップS13で各用紙毎に求めた露光開始タイミングの中から、次に画像形成される用紙の冊子での位置、すなわち、用紙が、冊子の表紙から何枚目であるかに応じた露光開始タイミングを選択して設定する。これにより、用紙毎に露光開始タイミングが変化して、画像形成領域PV1,PV2の縁PV1a,PV1bの位置が変化していく。
次に、制御回路26は、画像形成処理を行う(ステップS15)。制御回路は、画像形成装置2の各装置を制御して、1枚の用紙に画像を形成する。例えば、感光体ドラム242を一定の回転速度で回転させるとともに、スキャナ241に、ステップS14で設定されたタイミングで、感光体ドラム242に静電潜像の形成を開始させる。また、搬送ローラ259およびアジャストローラ250に、所定の搬送開始タイミングで用紙の搬送を開始させる。
1枚の用紙に対する画像形成が終了すると、制御回路26は、用紙枚数の計数値が、冊子を構成する用紙枚数となったか否かを判別する(ステップS16)。ここで、冊子の構成枚数の用紙に画像形成されたと判別された場合、ステップS17の製本処理を行うが、冊子の構成枚数に達していないと判別された場合には、ステップS14からの処理を繰り返すことで、冊子を構成するすべての用紙について、縁の位置が用紙の冊子での位置に応じた画像形成領域に、画像が形成される。
ステップS17では製本処理が行われる。具体的には、ブックレットフィニッシャ7に、用紙を束ねさせ、用紙を重ねた状態で中綴じして折り畳ませる。また、トリマ8に、折り畳まれた用紙の、冊子の小口に相当する辺を切り揃えさせ、ユーザの選択に応じてスクエアフォールド装置9に冊子の背に相当する部分を平坦化させる。また、スクエアフォールド装置9のパンチ97に、孔を穿孔させる。これにより、綴じ孔が形成された冊子が作製される。
次に、制御回路26は、冊数判別を行う(ステップS18)。製本した冊子の冊数が指定された冊数に達したか否かが判別される。指定された冊数に達してないと判別された場合には、ステップS14からの処理を繰り返して冊子の作製を続け、指定された冊数に達したと判別された場合には、画像形成・製本処理を終了する。
本実施形態によれば、図10に示すように、画像が形成される画像形成領域PV1,PV2の、見開きの中央寄りの縁PV1a,PV1bが中央から離れ、画像が、孔が穿孔される部分から離れた領域に形成される。しかも、冊子の表紙側に位置することになる用紙ほど、画像形成領域の縁PV1a,PV1bが中央からより離れた位置となるので、画像が、用紙の冊子での位置に適切に応じ、穿孔される孔から離れて形成される。したがって、画像が穿孔によって欠落したり、ファイルに綴じられたときに視認できなくなる事態を防止して、冊子の品質を高めることができる。
また、冊子の表紙側に位置することになる用紙ほど、画像形成領域の縁PV1a,PV1bが中央からより離れた位置にされるので、冊子を開いたときに、画像の位置が見開きの中央に対して揃うため、冊子の品質が高い。
また、画像が形成される画像形成領域の縁PV1a,PV1bが、冊子を構成する用紙の枚数および厚さに応じた距離に位置されることで、画像が、用紙の枚数および厚さにより異なる冊子の厚さに応じた適切な領域に形成される。
本実施例では、像担持体として感光体ドラムの例を説明したが、像担持体は感光体ベルトであってもよい。また、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(ブラック)の4色、またはそれ以上の露光器を有する場合であっても、複数箇所の露光器を同様に制御すればよい。
[第2の実施形態]
上述の実施形態では、スキャナ241に、算出された露光開始タイミングで静電潜像の形成を開始させるタイミングを制御させたが、画像形成領域の縁PV1aの位置の変更は、スキャナ241の露光開始タイミングの制御によるものに限られない。続いて、アジャストローラ250による用紙の搬送開始タイミングの制御を併用した本発明の第2の実施形態について説明する。以下の実施形態の説明にあたっては、これまで説明してきた実施形態における各要素と同一の要素には同一の符号を付けて示し、前述の実施形態との相違点について説明する。
図12は、本発明の第2の実施形態での用紙上の画像形成領域を示す図である。
用紙の例として、図12のパート(a)には、冊子の表紙側とは反対の最も内側に位置することになる用紙P220が示され、パート(b)には、冊子の最も表紙側に位置することになる用紙P201が示されている。ここで、用紙P220および用紙P201は、図2に示される搬送ローラ259およびアジャストローラ250によって、矢印Zに示す方向とは反対方向に搬送される。
第2の実施形態では、冊子の表紙側に位置することになる用紙ほど、見開きの中央寄りの縁を、用紙の中央Cから、より離れた位置とするため、アジャストローラ250での搬送開始タイミングを用紙毎に調整する。
第2の実施形態では、制御回路26(図4参照)は、画像形成領域PV1の用紙中央寄りの縁PV1aの、用紙P220の中央Cからの距離が、禁止距離に一定の余白幅mを加えた距離となるように、アジャストローラ250での搬送開始タイミングを設定する。つまり、図12の矢印Zで示す方向を搬送される用紙の各位置がアジャストローラ250を通過する時間の方向であるとすると、パート(a)に示す用紙P220をアジャストローラ250で搬送開始するタイミングtc1を、感光体ドラム242表面が禁止距離M120の距離を移動する時間だけ、パンチ97による孔の穿孔を行わない場合の搬送開始タイミングtc0よりも遅くする。搬送開始するタイミングtc1は、感光体ドラム242の周速度から算出により求められる。この遅い搬送開始タイミングtc1で用紙の搬送が開始されることで、用紙に対する画像形成領域PV1のトナー像の転写完了が相対的に早まる。この結果、用紙P220に転写され定着した画像は、画像形成領域PV1の中央寄りの縁PV1aの、用紙P220の中央Cからの距離が、禁止距離M120に余白幅mを加えた距離となる。
第2の実施形態においては、図11のステップS13およびステップS14の処理で、制御回路26が、露光開始タイミングとともに搬送開始するタイミングの算出および設定を行う。
このように、用紙の冊子での位置に基づいて求められた搬送開始タイミングで用紙の搬送が開始されるタイミングが制御されることにより、第1の実施形態での静電潜像の形成開始タイミングの制御によるものと同様に、画像形成領域の中央寄りの縁の位置を精確に制御することができる。なお、第2の実施形態では、用紙の搬送開始タイミングを変えているため、画像形成領域PV1での位置の移動が、画像形成領域PV2についても同様に起こる。画像形成領域PV2については、用紙の搬送開始タイミングを遅れさせたことを加味して、静電潜像の形成開始タイミングtb1をさらに遅れさせる。
本実施例では、アジャストローラで搬送開始タイミングを調整する例を説明したが、アジャストローラの位置にタイミング調整用のセンサを設けて、用紙はアジャストローラで一旦停止せず、センサが用紙の先端を検知してから画像形成領域PV1が感光体ドラムへ達するまでの期間で用紙を加減速することで、画像形成領域PV1が感光体ドラムへ達する時間を制御し、露光開始タイミングを調整するようにしてもよい。用紙の搬送開始タイミングを変えているため、画像形成領域PV1での位置の移動が、画像形成領域PV2についても同様に起こるが、画像形成領域PV1が感光体ドラムを通過してから画像形成領域PV2が感光体ドラムへ達するまでの期間で用紙を加減速することで、画像形成領域PV2が感光体ドラムへ達する時間を制御し、中央C以降の露光開始タイミングを調整するようにしてもよい。
[第3の実施形態]
上述の実施形態では、感光体ドラム242上に静電潜像の形成が一定の速度で行われる、すなわち、スキャナ241が、感光体ドラム242の表面を感光体ドラム242の回転軸方向に露光光で走査する速度が一定に維持されていたが、画像形成領域の縁PV1aの位置の変更は、スキャナ241による走査する速度を変えることでも行うことができる。続いて、スキャナ241による走査速度の制御を行う本発明の第3の実施形態について説明する。以下の実施形態の説明にあたっては、これまで説明してきた実施形態における各要素と同一の要素には同一の符号を付けて示し、前述の実施形態との相違点について説明する。
図13は、本発明の第3の実施形態での用紙上の画像形成領域を示す図である。
用紙の例として、図13のパート(a)には、冊子の表紙側とは反対の最も内側に位置することになる用紙P220が示され、パート(b)には、冊子の最も表紙側に位置することになる用紙P201が示されている。ここで、用紙P220および用紙P201には、画像出力装置24において、矢印Zに示す方向に画像が形成されていく。
第3の実施形態では、冊子の表紙側に位置することになる用紙ほど、スキャナ241が、感光体ドラム242の表面を感光体ドラム242の回転軸方向(図の矢印Yで示す方向)に露光光で走査する速度を高速にする。
第3の実施形態では、制御回路26(図4参照)は、画像形成領域PV1の用紙中央寄りの縁PV1aの、用紙P220の中央Cからの距離が、禁止距離に一定の余白幅mを加えた距離となるように、スキャナ241の走査速度を設定する。つまり、図13の矢印Zで示す方向を時間軸であるとすると、スキャナ241の走査速度を、画像形成領域PV1の走査終了が、感光体ドラム242表面が禁止距離M120の距離を移動する時間だけ早くなるように、より高速にする。加算する速度は、感光体ドラム242の周速度から算出により求められる。この高速な走査速度でスキャナ241を走査させることにより、露光開始タイミングまたは用紙の搬送開始タイミングを一定としたままで、画像形成領域PV1の画像に対する静電潜像の露光終了が早まる。すなわち、感光体ドラム242上に形成される静電潜像の大きさが縮まる。この結果、用紙P220に転写され定着した画像は、見開き中央から見開き端に向かう方向について幅が短かくなり、画像形成領域PV1の中央寄りの縁PV1aの、用紙P220の中央Cからの距離が、禁止距離M120に余白幅mを加えた距離となる。
このように、用紙の冊子での位置に基づいて求められた走査速度でスキャナ241の走査速度が制御されることにより、第1の実施形態での静電潜像の形成開始タイミングの制御によるものと同様に、画像形成領域の中央寄りの縁の位置を精確に制御することができる。しかも、第3の実施形態によれば、中央寄りの縁の位置が変更されるのに伴い、見開き中央から見開き端に向かう方向に画像の幅が短かくなるので、画像形成領域の見開き端寄りの縁の位置は、すべての用紙について一定となる。
なお、第3の実施形態では、スキャナ241の走査速度を変えているため、形成される画像が、見開き中央から見開き端に向かう方向の幅だけでなく、冊子の背の方向の幅についても短くなる。また、第3の実施形態では、スキャナ241の走査速度を変えているため、画像形成領域PV2については、画像の幅を短かくさせたことを加味して、静電潜像の形成開始タイミングを遅らせる必要がある。
第3の実施形態においては、図11のステップS13およびステップS14の処理で、制御回路26が、露光開始タイミングとともにスキャナ241の走査速度の算出および設定を行う。
[第4の実施形態]
上述の第3の実施形態では、スキャナ241による走査速度を変更したが、画像形成領域の縁PV1aの位置の変更は、スキャナ241による走査速度を一定とし、アジャストローラ250の搬送速度を変更することでも行うことができる。続いて、アジャストローラ250の搬送速度の制御を行う本発明の第4の実施形態について説明する。以下の実施形態の説明にあたっては、これまで説明してきた実施形態における各要素と同一の要素には同一の符号を付けて示し、前述の実施形態との相違点について説明する。
図14は、本発明の第4の実施形態での用紙上の画像形成領域を示す図である。
用紙の例として、図14のパート(a)には、冊子の表紙側とは反対の最も内側に位置することになる用紙P220が示され、パート(b)には、冊子の最も表紙側に位置することになる用紙P201が示されている。ここで、用紙P220および用紙P201には、画像出力装置24において、矢印Zに示す方向に画像が形成されていく。
第4の実施形態では、冊子の表紙側に位置することになる用紙ほど、アジャストローラ250の搬送速度を低速にする。
第4の実施形態では、制御回路26(図4参照)は、画像形成領域PV1の用紙中央寄りの縁PV1aの、用紙P220の中央Cからの距離が、禁止距離に一定の余白幅mを加えた距離となるように、アジャストローラ250の搬送速度を設定する。つまり、図14の矢印Zで示す方向を時間軸であるとすると、アジャストローラ250の搬送速度を、画像形成領域PV1の用紙中央寄りの縁PV1aに対応する静電潜像の用紙への転写が終了した時点で、用紙が禁止距離M120の距離だけ遅れるように、より低速にする。減速する速度は、感光体ドラム242の周速度から算出により求められる。この低速な搬送速度でアジャストローラ250に用紙を搬送させることにより、露光開始タイミングを一定としたままで、形成される画像の見開き中央から見開き端に向かう方向について幅が短かくなる。この結果、用紙P220に転写され定着した画像は、画像形成領域PV1の中央寄りの縁PV1aの、用紙P220の中央Cからの距離が、禁止距離M120に余白幅mを加えた距離となる。
このように、用紙の冊子での位置に基づいて求められた搬送速度でアジャストローラ250の搬送が制御されることにより、第1の実施形態での静電潜像の形成開始タイミングの制御によるものと同様に、画像形成領域の中央寄りの縁の位置を精確に制御することができる。しかも、第4の実施形態によれば、中央寄りの縁の位置が変更されるのに伴い、見開き中央から見開き端に向かう方向に画像の幅が短かくなるので、画像形成領域の見開き端寄りの縁の位置は、すべての用紙について一定となる。さらに、第4の実施形態では、スキャナ241の走査速度は一定であるため、形成される画像の冊子の背の方向の幅が短くならない。なお、第4の実施形態では、アジャストローラ250の搬送速度を変えているため、画像形成領域PV2については、画像の幅を短かくさせた分を加味して、静電潜像の形成開始タイミングを遅らせる。もしくは、画像形成領域PV1が感光体ドラムを通過してから画像形成領域PV2が感光体ドラムへ達するまでの期間で用紙を加減速することで、画像形成領域PV2が感光体ドラムへ達する時間を制御して、静電潜像の露光開始タイミングを調整するようにしてもよい。
第4の実施形態においては、図11のステップS13およびステップS14の処理で、制御回路26が、露光開始タイミングとともにアジャストローラ250の搬送速度の算出および設定を行う。
なお、上述の実施形態においては、制御回路26が画像形成装置2に組み込まれているとして説明したが、本発明はこれに限るものではなく、例えば、制御回路が画像形成装置とスクエアフォールド装置の両方に搭載されており、機能が分担されているものであってもよい。
また、上述の実施形態では、禁止距離は、用紙枚数情報および用紙厚さ情報に基づいて求められるとして説明したが、本発明はこれに限るものではなく、例えば、禁止距離が、用紙枚数情報または用紙厚さ情報のいづれかに基づいて求められるものであってよい。
また、上述の実施形態では、パンチ97が折り畳まれた状態の用紙に2個の孔を穿孔すると説明したが、本発明はこれに限るものではなく、冊子作製部は、1個または3個以上の孔を穿孔するものであってもよい。
本発明の用紙処理装置の一実施形態である画像形成システムを示す図である。 図1に示す画像形成システムの画像形成装置の概要を示す図である。 スクエアフォールド装置の機能の概要を示す図である。 パンチの機能の概要を示す図である。 図1に示す画像形成システムの電気的な構成を示すブロック図である。 用紙が折り畳まれた状態を示す図である。 図6に示した用紙の一部を模式的に示す断面図である。 用紙毎の禁止距離を示す表である。 図7に示すものとは異なる厚さの用紙が折り畳まれた状態を模式的に示す断面図である。 用紙上の画像形成領域を示す図である。 画像形成システムでの画像形成・製本処理を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施形態での用紙上の画像形成領域を示す図である。 本発明の第3の実施形態での用紙上の画像形成領域を示す図である。 本発明の第4の実施形態での用紙上の画像形成領域を示す図である。
符号の説明
1 画像形成システム
2 画像形成装置
5 後処理装置
6 インサータ
7 ブックレットフィニッシャ
8 トリマ
9 スクエアフォールド装置
10 スタッカ
24 画像出力装置
26 制御回路
97 パンチ
241 スキャナ
242 感光体ドラム
250 アジャストローラ
259 搬送ローラ

Claims (8)

  1. 複数の用紙に画像を形成する画像形成部と、
    前記複数の用紙を重ねて折り畳み、背から所定の距離だけ離れた位置に孔を穿孔することで綴じ孔が形成された冊子を作製する冊子作製部と、
    前記画像形成部に、冊子作製部によって折り畳まれることで冊子の表紙側に位置することになる用紙ほど、見開きの中央寄りの縁が、該中央から、より離れた位置となる画像形成領域に、画像を形成させる制御部とを備えたことを特徴とする用紙処理装置。
  2. 前記制御部が、前記冊子を構成する用紙の枚数を表す用紙枚数情報を得、前記画像形成部に、見開きの中央寄りの縁が、該中央から該用紙枚数情報が表す用紙の枚数に応じた距離だけ離れて位置する前記画像形成領域に画像を形成させるものであることを特徴とする請求項1記載の用紙処理装置。
  3. 前記制御部が、前記冊子を構成する用紙の厚さを表す用紙厚さ情報を得、前記画像形成部に、見開きの中央寄りの縁が、該中央から該用紙枚数情報が表す用紙の厚さに応じた距離だけ離れて位置する画像形成領域に画像を形成させるものであることを特徴とする請求項1記載の用紙処理装置。
  4. 前記画像形成部が、回転する像担持体と、該像担持体表面を該像担持体の回転軸方向に露光光で走査することで該像担持体表面に静電潜像を形成する露光器を備え、該静電潜像をトナーで現像してトナー像を得、該トナー像を最終的に用紙上に転写および定着することにより該用紙上に定着トナー像からなる画像を形成するものであり、
    前記制御部が、前記冊子作製部によって用紙が冊子の表紙側に位置することになる程度に基づいて、前記露光器に静電潜像の形成を開始させる露光開始タイミングを求め、該露光器に該露光開始タイミングで静電潜像の形成を開始させるものであることを特徴とする請求項1記載の用紙処理装置。
  5. 前記画像形成部を経由する搬送経路に沿って用紙を搬送する用紙搬送部を備え、
    前記制御部が、前記冊子作製部によって用紙が冊子の表紙側に位置することになる程度に基づいて、前記用紙搬送部に該用紙の搬送を開始させる搬送開始タイミングを求め、該用紙搬送部に該搬送開始タイミングで該用紙の搬送を開始させるものであることを特徴とする請求項4記載の用紙処理装置。
  6. 前記制御部が、前記画像形成部に、前記冊子作製部によって折り畳まれることで冊子の表紙側に位置することになる用紙ほど、見開き中央から見開き端に向かう方向について幅が短かい画像を形成させるものであることを特徴とする請求項1記載の用紙処理装置。
  7. 前記制御部が、前記冊子作製部によって用紙が冊子の表紙側に位置することになる程度に基づいて、前記露光器に前記像担持体表面を露光光で走査させる走査速度を求め、該露光器に該走査速度で前記像担持体表面を露光光で走査させて静電潜像を形成するものであることを特徴とする請求項6記載の用紙処理装置。
  8. 前記画像形成部を経由する搬送経路に沿って用紙を搬送する用紙搬送部を備え、
    前記制御部が、前記冊子作製部によって用紙が冊子の表紙側に位置することになる程度に基づいて、前記用紙搬送部の搬送速度を求め、該用紙を該搬送速度で搬送させるものであることを特徴とする請求項7記載の用紙処理装置。
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