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JP2007105632A - 排ガス浄化触媒 - Google Patents

排ガス浄化触媒 Download PDF

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JP2007105632A
JP2007105632A JP2005299225A JP2005299225A JP2007105632A JP 2007105632 A JP2007105632 A JP 2007105632A JP 2005299225 A JP2005299225 A JP 2005299225A JP 2005299225 A JP2005299225 A JP 2005299225A JP 2007105632 A JP2007105632 A JP 2007105632A
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exhaust gas
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JP2005299225A
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Kazuyuki Shiratori
一幸 白鳥
Katsuo Suga
克雄 菅
Masaki Nakamura
雅紀 中村
Makoto Aoyama
誠 青山
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Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

【課題】低温性能に優れるRhと、助触媒として酸素吸蔵放出材とを含有していても、Rhの触媒性能の低下を抑制することができる排ガス浄化触媒を提供する。
【解決手段】酸素吸蔵放出材粒子1と、担体粒子2と、Rhを含む貴金属微粒子3とを、同一層中に備えている排ガス浄化触媒。貴金属微粒子3は、Rhを単独で又はRhと共に他の貴金属を含有するものであり、金属酸化物よりなる担体粒子2に担持される。酸素吸蔵放出材粒子1の一次粒子径は5 nm〜50nmであり、担体粒子2の一次粒子径は5 nm〜50nmである。
【選択図】図1

Description

本発明は、自動車のエンジンから排出される排ガスを浄化する排ガス浄化触媒に関する。
環境保全意識の高まりに伴い、自動車等の排ガス量についての規制が強化されている。そのため、自動車のエンジンから排出される排ガスを浄化する排ガス浄化触媒の性能向上を図る研究が各種行われている。
排ガス浄化触媒は、通常、アルミナ(Al2O3)等よりなる粒状の金属酸化物の担体表面に、白金(Pt)やパラジウム(Pd)やロジウム(Rh)等の貴金属の微粒子を担持した構成を有していて、これらの貴金属粒子の触媒作用により、排ガス中に含まれる未燃焼炭化水素(HC)や一酸化炭素(CO)や窒素酸化物(NOx)等の有害なガスを、無害な水やガスに変換している。
排ガス浄化触媒に用いられる貴金属のなかでも、Rhは、低温浄化性能に優れていることから必須の成分であり、排ガス浄化触媒中に欠かさず含有される。また、排ガス浄化触媒中には、助触媒成分として、酸素吸蔵放出材が含有される場合がある。この酸素吸蔵放出材は、例えば、Ce酸化物(CeO2)である。このような酸素吸蔵放出材を排ガス浄化触媒中に含有させることにより、反応雰囲気が酸素と還元剤量の等しい領域(ストイキオメトリー領域)から酸素量の多い領域(リーン領域)又は少ない領域(リッチ領域)に変動したとしても、酸素吸蔵放出材の酸素吸放出効果が発揮され、貴金属粒子周辺の雰囲気変動を緩和し、触媒の活性が高まり、ひいては排ガス浄化触媒の性能を向上させることができる。
このようなCe酸化物を含有する排ガス浄化触媒に関して、担体上に形成される第一の触媒層と、この第一の触媒層上に形成される第二の触媒層を有し、かつ、第一の触媒層は酸素貯蔵性セリア(CeO2)−ジルコニア(ZrO2)複合酸化物を含有し、第二の触媒層は低熱劣化性のセリア−ジルコニア複合酸化物と、この低熱劣化性のセリア−ジルコニア複合酸化物に担持させたロジウムを含有しているものが開示されている(特許文献1参照)。
特開2004−298813号公報
しかしながら、Rhと、CeO2等の酸素吸蔵放出材とを共に含む従来の排ガス浄化触媒は、このRhの触媒性能が低下する場合があった。これは、排ガス浄化触媒中で、RhがCeO2に接触することにより、Rhの酸化が促進されたのが原因と考えられる。Rhは酸化雰囲気中もしくは活性酸素を放出する材料との界面において酸化が進行し、Rh2O3を経て、更に高酸化状態のRhとなると、触媒活性が著しく低下することが知られている。
Rhの触媒性能の低下は、特許文献1に開示された触媒においても同様であって、すなわち、特許文献1に開示された触媒における第二の触媒層では、Rhが、セリア−ジルコニウム複合酸化物に担持されているので、この複合酸化物のセリアに接しているRhの界面から酸化が促進され、Rhの触媒性能が低下する。
本発明の排ガス浄化触媒は、ロジウムを含む貴金属微粒子と、この貴金属微粒子を担持する担体粒子と、排ガス中で活性酸素の授受を行う酸素吸蔵放出材粒子とを同一層中に備え、この酸素吸蔵放出材粒子の一次粒子径が5 nm〜50nmであり、この担体粒子の一次粒子径が5 nm〜50nmであることを要旨とする。
本発明の排ガス浄化触媒によれば、Rhを含む触媒層中に、Rhを担持した担体粒子と酸素吸蔵放出材とを、Rhの高酸化化を抑制するように構成して含有することで、Rhの高酸化化を抑制し、かつ酸素吸蔵放出材が具備する酸素吸蔵放出能を活用した、性能の向上した排ガス浄化触媒触媒を得ることができる。
図1は、本発明の排ガス浄化触媒の一例を模式的に示す図である。同図に示す排ガス浄化触媒は、酸素吸蔵放出材粒子1と、担体粒子2と、Rhを含む貴金属微粒子3とを、同一層中に備えている。貴金属微粒子3は、Rhを単独で又はRhと共に他の貴金属を含有するものであり、担体粒子2に担持される。酸素吸蔵放出材粒子1の一次粒子径は5 nm〜50nmであり、担体粒子2の一次粒子径は5 nm〜50nmである。
一般に、触媒に用いられるRhは、高酸化状態となることで触媒活性が著しく低下することが広く知られている。したがって、Rhは、排ガス中の雰囲気で高酸化状態にしないようにすることが望まれる。
一方、酸素吸蔵放出材は、酸化−還元雰囲気を繰り返す排ガス中の雰囲気では、活性酸素の授受を行い、反応活性を大きく向上させることができるので、触媒に必須の添加材である。しかし、この酸素吸蔵放出材の酸素供給能は、例えばRh上に吸着したCO分子に活性酸素を供給し速やかにCO2として浄化する反応に用いられるだけでなく、直接Rhに活性酸素を与え、Rhを高酸化状態にしてしまうことが分かっている。このため、Rhと、酸素吸蔵放出材とを共に含有する触媒において、Rhの電子状態をできるだけ還元された状態に保って触媒活性を維持しつつ、酸素吸蔵放出材による活性向上を行うことが要望される。
発明者らは、鋭意検討を行った結果、Rhと、酸素吸蔵放出材との触媒中での距離を制御することで、上記要望を実現可能であることを見出した。すなわち、Rhの高酸化化をもたらすRhに対する酸素吸蔵放出材の直接の活性酸素の供給は、Rhと当該酸素吸蔵放出材との接触界面で進行するのに対し、触媒反応に用いられる活性酸素は、Rhに対し数〜数十nmの範囲の距離を隔てて、具体的には5〜30nm程度の範囲の距離を隔てて酸素吸蔵放出材が存在すれば、十分にRhの活性向上を行うことが可能であることを解明した。
このような距離の制御は、Rhと酸素吸蔵放出材との直接の界面を作らないように、Rhを、所定の粒径になる担体に担持させることとして、一次粒子の粒径5nm〜50nmになる酸素吸蔵放出材を、触媒中に混在させることで、実現することができる。このような構成により、図1に示したように酸素吸蔵放出材は、Rhとは直接の界面を作らず、Rhと5〜30nm程度の範囲の距離を隔てて存在することになるので、Rhが高酸化状態になるのが抑制され、かつ、酸素吸蔵放出能を十分に発揮させることができる。
また、本発明の排ガス浄化触媒は、酸素吸蔵放出材と、担体とを同一層中に備えていることから、この酸素吸蔵放出材が排ガス中のH2Oを吸着し、高温でのH2O分子による担体の焼結が抑制されると考えられる。このことから、長時間の使用後においてもRhのシンタリングを抑制することができる。
Rhを含む貴金属微粒子は、もっぱら担体に担持させ、酸素吸蔵放出材には、直接Rhを担持しないことが好ましい。直接Rhを担持した場合には、先に述べたとおり、酸素吸蔵放出材とRhとの界面で、この酸素吸蔵放出材の当該酸素吸蔵放出能により、Rhに活性酸素の供与が起こり、触媒の調製直後からRhの電子状態が活性の低い高酸化状態となるためである。これはXPSによりRh3d5軌道の結合エネルギーを比較することで確認されている。
酸素吸蔵放出材粒子の一次粒子径は、5 nm〜50nmの範囲である。一次粒子径が5nmに満たないと、この酸素吸蔵放出材の混合時に、Rhと当該酸素吸蔵放出材粒子とが接触する割合が大きくなり、Rhの酸化が促進されてしまう。また、50nmを超えると、酸素吸蔵放出材の表面積が相対的に低下するため、十分な酸素吸蔵放出能が得られず、触媒性能が低下する。
また、担体粒子の粒径は、5nm〜50nmの一次粒子径である。上記の範囲の粒子径とすることによって、酸素吸蔵放出材の粒子径を前述の範囲に限定したことと相まって、Rhと酸素吸蔵放出材との距離を、前述の適切な範囲内にすることができる。担体粒子又は担持された貴金属微粒子の熱凝集の観点からは、更に好ましくは、担体の一次粒子径は10〜50nmである。10nm未満では一般的に担体の熱凝集が進行し易く、それに伴いRhの熱凝集も進行し易く、触媒の長時間使用後のRh表面積が著しく低下する。50nm超では、Rhが熱凝集により移動する範囲が増加し、より多くの周囲に存在するRhと凝集を繰り返し、これも長時間使用後にRh表面積が低下する。
本発明の排ガス浄化触媒の好適な態様においては、酸素吸蔵放出材粒子の一次粒子径が5nm〜20nmであり、かつ、担体粒子の一次粒子径が5〜30nmである。
前述したように、本発明の排ガス浄化触媒における酸素吸蔵放出材粒子の一次粒子径は、50nm以下であることでRhとの距離を適正に保つことが可能であるが、さらに好ましくは20nm以下であることが良い。20nm以下にすることにより、さらに酸素吸蔵放出材とRhとの距離を触媒層中で近接させることができる。
また、担体粒子の一次粒子径が5〜30nmであることが、より好ましい。担体粒子の流径を30nm以下とすることで、さらに触媒中でのRhの分散性を向上させることが可能である。
酸素吸蔵放出材としては、Ce酸化物を含むものが好ましい。例えば、セリウム酸化物(CeO2)がある。これは酸素吸蔵放出能を有する酸化物としては、CeO2が最も活性酸素供与能及び酸素吸蔵能が高いためである。また、CeO2単独の金属酸化物である場合に限定されず、CeO2及びZrO2を含む複合化合物であることは、より望ましい態様である。CeO2−ZrO2の複合化合物を形成することで、酸素吸蔵放出材の耐熱性が向上し、結果として触媒を長時間使用した後にも高い酸素吸蔵放出能を有することができる。また、酸素吸蔵放出材の安定化のために、La、Nd、Ca、Ti及びYなどの成分を1種又は2種以上で添加することが可能である。
セリウム酸化物を含む酸素吸蔵放出材において、セリウムの含有率は、粒子中にセリウム酸化物の単独で含有する場合及び複合酸化物として含有する場合のいずれにおいても、Ceの含有率が1〜30モル%の範囲とすることが好ましい。Ceの含有率が1モル%に満たないと、十分な酸素吸蔵放出能を得ることができない。一方、Ceの含有率が30モル%を超えると、高温での長時間の使用により貴金属を担持する担体上でRhの粒移動が発生し、酸素吸蔵放出材と接触した際に、Rhがより高酸化状態をとり易くなるためである。これは詳細は不明であるが、Ceのモル%の増加に伴い、酸素吸蔵放出材の結晶面間隔が拡大し、Rhが当該酸素吸蔵放出材粒子の格子間に侵入して活性が低下する、いわゆる固溶の状態が発生するためと考えられる。Ceの含有率が30モル%以下では、結晶面間隔の縮小していることにより、熱移動のためにRhと酸素吸蔵放出材とが接触した際であっても、この酸素吸蔵放出材の結晶格子内へのRhの侵入をある程度抑制することができ、長時間の使用後にも高い触媒性能を得ることができる。加えて、酸素吸蔵放出材が、CeO2−ZrO2系複合化合物である場合には、Ce含有率の増加に伴い、一般的に30モル%以上では耐熱性が低下し、長時間の使用後の表面積が低下する傾向にある。Ce含有率が1〜30モル%の範囲であれば、長時間の使用後も十分な表面積を維持することができる。
担体は、Al2O3、ZrO2、TiO2及びLa2O3から選ばれる1種又は2種以上を含むものとすることができる。貴金属を担持する金属酸化物は、耐熱性に優れ、表面積の大きいことが望ましい。上掲したAl2O3、ZrO2、TiO2及びLa2O3はいずれも、これらの要件を満たしている。なかでも、ZrO2を主成分とする酸化物を用いることが望ましい。この理由は、ZrO2が、Rhとの相互作用がないため、Rhが担体へ固溶することによる活性低下や、担体からRhへの酸素供与によりRhが高酸化状態となり同様に活性低下することを防ぐことができるためである。Al2O3なども担体として使用できるが、Al2O3などのような多くの細孔を有する金属酸化物を担体として用いた場合には、Rhが細孔の内部に担持され易く、触媒層中に混在する酸素吸蔵放出材から供給される活性酸素を、必ずしも十分に反応に用いることができないことがある。これに対し、ZrO2を主成分とする酸化物を用いる場合には、Rhが担体表面に担持され、近傍に存在する酸素吸蔵放出材の酸素供給能を、より有効に活用することができる。
担体及び担体に担持させる貴金属の製造方法については、共沈法、逆均一沈殿法、ゾルゲル法、逆ミセル法などを適宜に用いることができる。
酸素吸蔵放出材から供給される活性酸素能を向上させるためには、触媒の長時間の使用後にも高い比表面積を保つことが重要であり、好ましくは空気気流下で1000℃×4hrの焼成を行った後に25m2/g、さらに好ましくは30m2/g以上の比表面積を有することが望ましい。
担体は、酸素吸蔵放出能を有する成分(例えば、CeやPr)が存在しないか、又はCe及びPrを合計で0.3wt%以下(モル%では3mol%以下)に低減したものであることは好ましい。換言すれば、貴金属を担持する金属酸化物中にはCe及びPrができるだけ含まれないことが好ましい。この理由は、Ce又はPrが含まれている場合、Ce及びPrとRhとの界面にて、CeやPrが具備している酸素吸蔵放出能により、Rhに対して活性酸素の供与が起こり、調製直後からRhの電子状態が活性の低い高酸化状態となるためである。これはXPSによりRh3d5軌道の結合エネルギーを比較することで確認することができる。触媒中にRhと直接的に接しない形でRhの周辺にCe及びPrが存在することにより、反応中に活性酸素の授受を行い触媒活性を大きく向上させることが可能である。しかし、RhとCe及びPrの直接の界面上では、上記の供与によりRhの電子状態が高酸化状態となり、Rhの触媒活性自体が低下し易くなる。本発明ではCe及びPrを合計で0.3wt%以下にすることにより、Rhの酸化を抑制し、触媒中のRhとCe及びPrとの距離を適正化した本発明の排ガス浄化触媒中のRhが、最も触媒活性を発揮しやすい状態とすることができる。
本発明の排ガス浄化触媒の貴金属は、Rhを必須とするが、Rhと共に他の貴金属を含有してもよい。また、2層構造の触媒として、下地層にはPt等の貴金属を、表面層にはRhの貴金属を担持させた触媒とすることもできることはいうまでもない。
本発明の排ガス浄化触媒は、従来公知の方法により貴金属を担持させた担体と、酸素吸蔵放出材とを混合することにより製造することができる。
以下に述べる実施例1〜6、比較例1〜3の排ガス浄化触媒を作製した。各々の排ガス浄化触媒は2層構造とし、以下の説明では、ハニカム基材に近い層を内層、表面に近い層を表層として述べる。
[実施例1]
(ステップ1) 硝酸セリウム6水和物をイオン交換水中に溶解させた溶液中に、活性アルミナ(比表面積180m2/g)を分散させ、約1時間マグネットスターラにて攪拌した。これを蒸発乾固し、粉砕、整粒した後に空気気流下にて400℃、1時間焼成を行った。この粉末をジニトロジアミン白金硝酸酸性水溶液(田中貴金属製:8.83wt%)とイオン交換水とを混合した溶液中に分散させてマグネットスターラにて1時間攪拌した。これを蒸発乾固し、粉砕、整粒した後に空気気流下にて400℃、1時間焼成を行い、Ptを担持したセリウム担持アルミナを得た。
(ステップ2) 硝酸ロジウム溶液(田中貴金属製Rh:13.81wt%)及び純水を混合した水溶液中に活性アルミナ(比表面積180m2/g)を分散させ、約1時間マグネットスターラにて攪拌した。これを蒸発乾固し、粉砕、整粒した後に空気気流下にて400℃、1時間焼成を行い、Rhが担持されたAl2O3を得た。
(ステップ3) ステップ1の操作を繰り返し得られた触媒粉末を363.6g、ベーマイトを50.9g、10%硝酸を42.0g、イオン交換水を575.3g、磁性ポットに投入し、アルミナボールとともに振とう粉砕し、内層用触媒スラリーを得た。このときのスラリー粒径は2.8μmであった。
(ステップ4)ステップ2の操作を繰り返し得られた触媒粉末を290.9g、CeO2粉末(90m2/g)を72.72g、ベーマイトを50.9g、10%硝酸を42.0g、イオン交換水を575.3g、磁性ポットに投入し、アルミナボールとともに振とう粉砕し、表層用触媒スラリーを得た。このときのスラリー粒径は3.5μmであった。
(ステップ5) ステップ3の触媒スラリーをコージェライト製、ハニカム基材(900セル/2.5ミル)に投入し、空気流にて、余剰スラリーを除去し、120℃にて乾燥、400℃、空気気流中で焼成した。コート量は100g/L(グラム/リットル。以下同じ)であった。次に、ステップ4の触媒スラリーを同様に塗布した。コート量は100g/Lであった。これにより内層にPtが0.3g/L、CeO2が20g/L、表層にRhが0.3wt%、CeO2が20g/Lコートされた実施例1の触媒を得た。
[実施例2]
(ステップ1) 硝酸セリウム6水和物をイオン交換水中に溶解させた溶液中に、活性アルミナ(比表面積180m2/g)を分散させ、約1時間マグネットスターラにて攪拌した。これを蒸発乾固し、粉砕、整粒した後に空気気流下にて400℃、1時間焼成を行った。この粉末を硝酸パラジウム水溶液(田中貴金属製:20.52wt%)とイオン交換水とを混合した溶液中に分散させてマグネットスターラにて1時間攪拌した。これを蒸発乾固し、粉砕、整粒した後に空気気流下にて400℃、1時間焼成を行い、Pdを担持したセリウム担持アルミナを得た。
(ステップ2) 硝酸ロジウム溶液(田中貴金属製Rh:13.81wt%)及び純水を混合した水溶液中にオキシ硝酸ジルコニウム水溶液をアンモニアにて沈殿させて作成した酸化ジルコニウム(比表面積90m2/g)を分散させ、約1時間マグネットスターラにて攪拌した。これを蒸発乾固し、粉砕、整粒した後に空気気流下にて400℃、1時間焼成を行い、Rhが担持されたZrO2を得た。
(ステップ3) ステップ1の操作を繰り返し得られた触媒粉末を363.6g、ベーマイトを50.9g、10%硝酸を42.0g、イオン交換水を575.3g、磁性ポットに投入し、アルミナボールとともに振とう粉砕し、内層用触媒スラリーを得た。このときのスラリー粒径は2.8μmであった。
(ステップ4) ステップ2の操作を繰り返し得られた触媒粉末を236.3g、CeO2−ZrO2複合酸化物(表面積60m2/g)を127.3g、ベーマイトを50.9g、10%硝酸を42.0g、イオン交換水を575.3g、磁性ポットに投入し、アルミナボールとともに振とう粉砕し、表層用触媒スラリーを得た。このときのスラリー粒径は3.5μmであった。
(ステップ5) ステップ3の触媒スラリーをコージェライト製、ハニカム基材(900セル/2.5ミル)に投入し、空気流にて、余剰スラリーを除去し、120℃にて乾燥、400℃、空気気流中で焼成した。コート量は100g/Lであった。次に、ステップ4の触媒スラリーを同様に塗布した。コート量は100g/Lであった。これにより内層にPdが0.3g/L、CeO2が20g/L、表層にRhが0.2wt%、CeO2−ZrO2複合酸化物が35g/Lコートされた実施例2の触媒を得た。
[実施例3]
(ステップ1) 硝酸セリウム6水和物をイオン交換水中に溶解させた溶液中に、活性アルミナ(比表面積180m2/g)を分散させ、約1時間マグネットスターラにて攪拌した。これを蒸発乾固し、粉砕、整粒した後に空気気流下にて400℃、1時間焼成を行った。この粉末をジニトロジアミン白金硝酸酸性水溶液(田中貴金属製:8.83wt%)とイオン交換水とを混合した溶液中に分散させてマグネットスターラにて1時間攪拌した。これを蒸発乾固し、粉砕、整粒した後に空気気流下にて400℃、1時間焼成を行い、Ptを担持したセリウム担持アルミナを得た。
(ステップ2) 硝酸ロジウム溶液(田中貴金属製Rh:13.81wt%)及び純水を混合した水溶液中にオキシ硝酸ジルコニウム水溶液及び硝酸ランタン水溶液をアンモニアにて沈殿させて作成したZrO2−La2O3複合化合物(比表面積70m2/g)を分散させ、約1時間マグネットスターラにて攪拌した。これを蒸発乾固し、粉砕、整粒した後に空気気流下にて400℃、1時間焼成を行い、Rhが担持されたZrO2−La2O3複合化合物を得た。
(ステップ3) ステップ1の操作を繰り返し得られた触媒粉末を363.6g、ベーマイトを50.9g、10%硝酸を42.0g、イオン交換水を575.3g、磁性ポットに投入し、アルミナボールとともに振とう粉砕し、内層用触媒スラリーを得た。このときのスラリー粒径は2.8μmであった。
(ステップ4) ステップ2の操作を繰り返し得られた触媒粉末を272.7g、CeO2−ZrO2複合酸化物(表面積55m2/g)を90.9g、ベーマイトを50.9g、10%硝酸を42.0g、イオン交換水を575.3g、磁性ポットに投入し、アルミナボールとともに振とう粉砕し、表層用触媒スラリーを得た。このときのスラリー粒径は3.5μmであった。
(ステップ5) ステップ3の触媒スラリーをコージェライト製、ハニカム基材(900セル/2.5ミル)に投入し、空気流にて、余剰スラリーを除去し、120℃にて乾燥、400℃、空気気流中で焼成した。コート量は100g/Lであった。次に、ステップ4の触媒スラリーを同様に塗布した。コート量は100g/Lであった。これにより内層にPtが0.2g/L、CeO2が20g/L、表層にRhが0.4wt%、CeO2−ZrO2複合酸化物が25g/Lコートされた実施例3の触媒を得た。
[実施例4]
(ステップ1) 硝酸セリウム6水和物をイオン交換水中に溶解させた溶液中に、活性アルミナ(比表面積180m2/g)を分散させ、約1時間マグネットスターラにて攪拌した。これを蒸発乾固し、粉砕、整粒した後に空気気流下にて400℃、1時間焼成を行った。この粉末をジニトロジアミン白金硝酸酸性水溶液(田中貴金属製:8.83wt%)とイオン交換水とを混合した溶液中に分散させてマグネットスターラにて1時間攪拌した。これを蒸発乾固し、粉砕、整粒した後に空気気流下にて400℃、1時間焼成を行い、Ptを担持したセリウム担持アルミナを得た。
(ステップ2) 硝酸ロジウム溶液(田中貴金属製Rh:13.81wt%)及び純水を混合した水溶液中にアナターセ型酸化チタン(60m2/g)を混合して分散させ、約1時間マグネットスターラにて攪拌した。これを蒸発乾固し、粉砕、整粒した後に空気気流下にて400℃、1時間焼成を行い、Rhが担持されたTiO2を得た。
(ステップ3) ステップ1の操作を繰り返し得られた触媒粉末を363.6g、ベーマイトを50.9g、10%硝酸を42.0g、イオン交換水を575.3g、磁性ポットに投入し、アルミナボールとともに振とう粉砕し、内層用触媒スラリーを得た。このときのスラリー粒径は2.8μmであった。
(ステップ4) ステップ2の操作を繰り返し得られた触媒粉末を309.1g、CeO2−ZrO2複合酸化物(表面積70m2/g)を54.5g、ベーマイトを50.9g、10%硝酸を42.0g、イオン交換水を575.3g、磁性ポットに投入し、アルミナボールとともに振とう粉砕し、表層用触媒スラリーを得た。このときのスラリー粒径は3.0μmであった。
(ステップ5) ステップ3の触媒スラリーをコージェライト製、ハニカム基材(900セル/2.5ミル)に投入し、空気流にて、余剰スラリーを除去し、120℃にて乾燥、400℃、空気気流中で焼成した。コート量は100g/Lであった。次に、ステップ4の触媒スラリーを同様に塗布した。コート量は100g/Lであった。これにより内層にPtが0.3g/L、CeO2が20g/L、表層にRhが0.1wt%、CeO2−ZrO2複合酸化物が15g/Lコートされた実施例4の触媒を得た。
[実施例5]
(ステップ1) 硝酸セリウム6水和物をイオン交換水中に溶解させた溶液中に、活性アルミナ(比表面積180m2/g)を分散させ、約1時間マグネットスターラにて攪拌した。これを蒸発乾固し、粉砕、整粒した後に空気気流下にて400℃、1時間焼成を行った。この粉末を硝酸パラジウム水溶液(田中貴金属製:20.52wt%)とイオン交換水とを混合した溶液中に分散させてマグネットスターラにて1時間攪拌した。これを蒸発乾固し、粉砕、整粒した後に空気気流下にて400℃、1時間焼成を行い、Pdを担持したセリウム担持アルミナを得た。
(ステップ2) 硝酸ロジウム溶液(田中貴金属製Rh:13.81wt%)及び純水を混合した水溶液中にオキシ硝酸ジルコニウム水溶液をアンモニアにて沈殿させて作成した酸化ジルコニウム(比表面積90m2/g)を分散させ、約1時間マグネットスターラにて攪拌した。これを蒸発乾固し、粉砕、整粒した後に空気気流下にて400℃、1時間焼成を行い、Rhが担持されたZrO2を得た。
(ステップ3) ステップ1の操作を繰り返し得られた触媒粉末を363.6g、ベーマイトを50.9g、10%硝酸を42.0g、イオン交換水を575.3g、磁性ポットに投入し、アルミナボールとともに振とう粉砕し、内層用触媒スラリーを得た。このときのスラリー粒径は2.8μmであった。
(ステップ4) ステップ2の操作を繰り返し得られた触媒粉末を327.2g、CeO2−ZrO2複合酸化物(表面積45m2/g)を36.4g、ベーマイトを50.9g、10%硝酸を42.0g、イオン交換水を575.3g、磁性ポットに投入し、アルミナボールとともに振とう粉砕し、表層用触媒スラリーを得た。このときのスラリー粒径は3.2μmであった。
(ステップ5) ステップ3の触媒スラリーをコージェライト製、ハニカム基材(900セル/2.5ミル)に投入し、空気流にて、余剰スラリーを除去し、120℃にて乾燥、400℃、空気気流中で焼成した。コート量は100g/Lであった。次に、ステップ4の触媒スラリーを同様に塗布した。コート量は100g/Lであった。これにより内層にPdが0.3g/L、CeO2が20g/L、表層にRhが0.3wt%、CeO2−ZrO2複合酸化物が10g/Lコートされた実施例5の触媒を得た。
[実施例6]
(ステップ1) 硝酸セリウム6水和物をイオン交換水中に溶解させた溶液中に、活性アルミナ(比表面積180m2/g)を分散させ、約1時間マグネットスターラにて攪拌した。これを蒸発乾固し、粉砕、整粒した後に空気気流下にて400℃、1時間焼成を行った。この粉末を硝酸パラジウム水溶液(田中貴金属製:20.52wt%)とイオン交換水とを混合した溶液中に分散させてマグネットスターラにて1時間攪拌した。これを蒸発乾固し、粉砕、整粒した後に空気気流下にて400℃、1時間焼成を行い、Pdを担持したセリウム担持アルミナを得た。
(ステップ2) 硝酸ロジウム溶液(田中貴金属製Rh:13.81wt%)及び純水を混合した水溶液中にオキシ硝酸ジルコニウム水溶液をアンモニアにて沈殿させて作成した酸化ジルコニウム(比表面積90m2/g)を分散させ、約1時間マグネットスターラにて攪拌した。これを蒸発乾固し、粉砕、整粒した後に空気気流下にて400℃、1時間焼成を行い、Rhが担持されたZrO2を得た。
(ステップ3) ステップ1の操作を繰り返し得られた触媒粉末を363.6g、ベーマイトを50.9g、10%硝酸を42.0g、イオン交換水を575.3g、磁性ポットに投入し、アルミナボールとともに振とう粉砕し、内層用触媒スラリーを得た。このときのスラリー粒径は2.8μmであった。
(ステップ4) ステップ2の操作を繰り返し得られた触媒粉末を236.3g、CeO2−ZrO2−La2O3複合酸化物(表面積60m2/g)を127.3g、ベーマイトを50.9g、10%硝酸を42.0g、イオン交換水を575.3g、磁性ポットに投入し、アルミナボールとともに振とう粉砕し、表層用触媒スラリーを得た。このときのスラリー粒径は3.2μmであった。
(ステップ5) ステップ3の触媒スラリーをコージェライト製、ハニカム基材(900セル/2.5ミル)に投入し、空気流にて、余剰スラリーを除去し、120℃にて乾燥、400℃、空気気流中で焼成した。コート量は100g/Lであった。次に、ステップ4の触媒スラリーを同様に塗布した。コート量は100g/Lであった。これにより内層にPdが0.4g/L、CeO2が20g/L、表層にRhが0.3wt%、CeO2−ZrO2−La2O3複合酸化物が35g/Lコートされた実施例6の触媒を得た。
[比較例1]
(ステップ1) 硝酸セリウム6水和物をイオン交換水中に溶解させた溶液中に、活性アルミナ(比表面積180m2/g)を分散させ、約1時間マグネットスターラにて攪拌した。これを蒸発乾固し、粉砕、整粒した後に空気気流下にて400℃、1時間焼成を行った。この粉末をジニトロジアミン白金硝酸酸性水溶液(田中貴金属製:8.83wt%)とイオン交換水とを混合した溶液中に分散させてマグネットスターラにて1時間攪拌した。これを蒸発乾固し、粉砕、整粒した後に空気気流下にて400℃、1時間焼成を行い、Ptを担持したセリウム担持アルミナを得た。
(ステップ2) 硝酸ロジウム溶液(田中貴金属製Rh:13.81wt%)及び純水を混合した水溶液中に酸化セリウム(90m2/g)を混合して分散させ、約1時間マグネットスターラにて攪拌した。これを蒸発乾固し、粉砕、整粒した後に空気気流下にて400℃、1時間焼成を行い、Rhが担持されたCeO2を得た。
(ステップ3) ステップ1の操作を繰り返し得られた触媒粉末を363.6g、ベーマイトを50.9g、10%硝酸を42.0g、イオン交換水を575.3g、磁性ポットに投入し、アルミナボールとともに振とう粉砕し、内層用触媒スラリーを得た。このときのスラリー粒径は2.8μmであった。
(ステップ4) ステップ2の操作を繰り返し得られた触媒粉末を363.9g、ベーマイトを50.9g、10%硝酸を42.0g、イオン交換水を575.3g、磁性ポットに投入し、アルミナボールとともに振とう粉砕し、表層用触媒スラリーを得た。このときのスラリー粒径は3.2μmであった。
(ステップ5) ステップ3の触媒スラリーをコージェライト製、ハニカム基材(900セル/2.5ミル)に投入し、空気流にて、余剰スラリーを除去し、120℃にて乾燥、400℃、空気気流中で焼成した。コート量は100g/Lであった。次に、ステップ4の触媒スラリーを同様に塗布した。コート量は100g/Lであった。これにより内層にPtが0.3g/L、CeO2が20g/L、表層にRhが0.3wt%、(CeO2が100g/L)コートされた比較例1の触媒を得た。
[比較例2]
(ステップ1) ジニトロジアミン白金硝酸酸性水溶液(田中貴金属製:8.83wt%)とイオン交換水を混合した溶液中に活性アルミナ(比表面積180m2/g)を分散させてマグネットスターラにて1時間攪拌した。これを蒸発乾固し、粉砕、整粒した後に空気気流下にて400℃、1時間焼成を行い、Ptを担持したアルミナを得た。
(ステップ2) 硝酸セリウム6水和物をイオン交換水中に溶解させた溶液中に、活性アルミナ(比表面積180m2/g)を分散させ、約1時間マグネットスターラにて攪拌した。これを蒸発乾固し、粉砕、整粒した後に空気気流下にて400℃、1時間焼成を行った。この粉末を硝酸ロジウム溶液(田中貴金属製Rh:13.81wt%)とイオン交換水とを混合した溶液中に分散させてマグネットスターラにて1時間攪拌した。これを蒸発乾固し、粉砕、整粒した後に空気気流下にて400℃、1時間焼成を行い、Rh及び酸化セリウムを担持したアルミナを得た。
(ステップ3) ステップ1の操作を繰り返し得られた触媒粉末を363.6g、ベーマイトを50.9g、10%硝酸を42.0g、イオン交換水を575.3g、磁性ポットに投入し、アルミナボールとともに振とう粉砕し、内層用触媒スラリーを得た。このときのスラリー粒径は2.8μmであった。
(ステップ4) ステップ2の操作を繰り返し得られた触媒粉末を363.9g、ベーマイトを50.9g、10%硝酸を42.0g、イオン交換水を575.3g、磁性ポットに投入し、アルミナボールとともに振とう粉砕し、表層用触媒スラリーを得た。このときのスラリー粒径は3.2μmであった。
(ステップ5) ステップ3の触媒スラリーをコージェライト製、ハニカム基材(900セル/2.5ミル)に投入し、空気流にて、余剰スラリーを除去し、120℃にて乾燥、400℃、空気気流中で焼成した。コート量は100g/Lであった。次に、ステップ4の触媒スラリーを同様に塗布した。コート量は100g/Lであった。これにより内層にPtが0.3g/L、表層にRhが0.3wt%、(CeO2が8g/L)コートされた比較例2の触媒を得た。
[比較例3]
(ステップ1) ジニトロジアミン白金硝酸酸性水溶液(田中貴金属製:8.83wt%)とイオン交換水を混合した溶液中に活性アルミナ(比表面積180m2/g)を分散させてマグネットスターラにて1時間攪拌した。これを蒸発乾固し、粉砕、整粒した後に空気気流下にて400℃、1時間焼成を行い、Ptを担持したアルミナを得た。
(ステップ2) 硝酸ロジウム溶液(田中貴金属製Rh:13.81wt%)及び純水を混合した水溶液中にオキシ硝酸ジルコニウム水溶液をアンモニアにて沈殿させて作成した酸化ジルコニウム(比表面積90m2/g)を分散させ、約1時間マグネットスターラにて攪拌した。これを蒸発乾固し、粉砕、整粒した後に空気気流下にて400℃、1時間焼成を行い、Rhが担持されたZrO2を得た。
(ステップ3) ステップ1の操作を繰り返し得られた触媒粉末を363.6g、ベーマイトを50.9g、10%硝酸を42.0g、イオン交換水を575.3g、磁性ポットに投入し、アルミナボールとともに振とう粉砕し、内層用触媒スラリーを得た。このときのスラリー粒径は2.8μmであった。
(ステップ4) ステップ2の操作を繰り返し得られた触媒粉末を363.9g、ベーマイトを50.9g、10%硝酸を42.0g、イオン交換水を575.3g、磁性ポットに投入し、アルミナボールとともに振とう粉砕し、表層用触媒スラリーを得た。このときのスラリー粒径は3.2μmであった。
(ステップ5) ステップ3の触媒スラリーをコージェライト製、ハニカム基材(900セル/2.5ミル)に投入し、空気流にて、余剰スラリーを除去し、120℃にて乾燥、400℃、空気気流中で焼成した。コート量は100g/Lであった。次に、ステップ4の触媒スラリーを同様に塗布した。コート量は100g/Lであった。これにより内層にPtが0.3g/L、表層にRhが0.3wt%コートされた比較例3の触媒を得た。
以上述べた方法により得られた実施例1〜6及び比較例1〜3の各触媒について、以下に示す触媒耐久試験を行い、その後、触媒の性能を評価した。
触媒耐久試験は、日産自動車(株)社製のV型6気筒エンジンを使用して、無鉛ガソリンを燃料とした。この耐久試験にはテストピース用にハニカム基材への排ガス流量を調節可能な治具を使用し、排ガス浄化触媒として、実施例1〜実施例6及び比較例1〜比較例3の各触媒を用いて、触媒の入口温度を800℃となるよう触媒位置を調節し、50時間エンジンを稼働した。その後、耐久試験後の触媒を切断し、触媒の一部をくり抜き、触媒容量40ccとして、触媒の性能を評価した。なお、触媒の性能を評価する条件として、耐久試験後の各触媒を模擬排ガス流通装置に組み込み、表1に示す組成の模擬排ガスをガス流量40リットル毎分として模擬排ガス流通装置に流通させて、触媒温度を30℃/分の速度で昇温させながら、NOxの浄化率が50%となる温度(T50)を調べた。その評価結果を表2に示す。
Figure 2007105632
Figure 2007105632
表2において、コート量は各層のコート量であり、最終焼成後の150℃における乾燥コート量を示している。また、各実施例中では各粉末中の貴金属担持量等を述べていないが、各層コート量において、表2に示した貴金属量となるよう適宜担持量を調整した。また、表層における酸素吸蔵放出材の組成はモル比であり、存在量は表層内における存在量である。また、一次粒子径は、最終焼成後にTEM観察により確認した粒子径である。なお、一次粒子径とは、粒子同士が凝集した状態の集合径(二次粒径)ではなく、50万倍以上のTEM観察倍率において、単一の最小単位の粒子径の算術平均値を表したものである。ここに、粒子径は各々の粒子の長辺と短辺とをTEM画像から測定した値の中間値を粒子径としたものである。
表2から明らかなように、実施例1〜6は、比較例1〜3と比べて、T50の温度が低く、優れた触媒性能を示している。
これに対して、比較例1は、表層においてRhを担持する担体がCeO2であり、このCeO2にRhが担持されていることから、耐久試験中にRhが高酸化状態になったため、実施例1〜6に比べてT50の温度が高い。また、比較例2は、表層において、Rhを担持する担体がAl2O3とCeO2との複合金属酸化物であり、Rhの一部がCeO2に担持されていることから、耐久試験中にRhが高酸化状態になったため、実施例1〜6に比べてT50の温度が高い。また、比較例3は、Rhを担持する担体がZrO2であったため、耐久試験中にRhが高酸化状態になることはなかったが、排ガス中のH2Oにより耐久試験中に焼結してしまい、Rhのシンタリングを招いたことから、実施例1〜6に比べてT50の温度が高い。
上掲した実施例1及び比較例2の触媒について、XPSにより表層触媒粉末の分析を行った。この複合表面分析装置には、PHI製ESCA−5600を用い、X線源をMg−Kα線(1253.6 eV)、300Wとし、測定深さを約4nm(光電子取り出し角度45゜)とし、測定エリアを2mm×0.8mmとして、前処理にメノー乳鉢にて粉砕後、手動にて圧粉したものについて分析を行った。その分析結果を図2のグラフに示す。
図2のグラフから、Rh3d5軌道結合エネルギーは、実施例1と比較して、比較例2が大きく高酸化側(高エネルギー側)にシフトしており、Rhの酸化が進行していることがわかる。実施例1の結合エネルギーは308.6eVであり、比較例2の結合エネルギーは309.8eVであった。
Rh3d5軌道結合エネルギーは、メタルRhが307.2eV、Rh2O3が308.8eV、高酸化Rh が309.8eVであることが知られていて、これらの値との対比により、比較例2は、ほぼ高酸化Rhに近い状態であるといえる。触媒活性が、メタルRh>Rh2O3>高酸化Rhの順で高いことは広く知られており、高酸化Rhの状態では触媒活性は著しく低下する。これに対して、実施例1では、結合エネルギーが308.6eVであり、Rh2O3に近い状態であり、触媒活性が比較例2よりも高い状態で触媒を構成することが可能となり、結果として大きく触媒性能を向上させることが可能となった。
本発明の排ガス浄化触媒の一例を示す模式図。 XPSにより表層触媒粉末の分析を行った結果を示すグラフ。
符号の説明
1 酸素吸蔵放出材
2 担体
3 貴金属微粒子

Claims (5)

  1. ロジウムを含む貴金属微粒子と、
    この貴金属微粒子を担持する担体粒子と、
    排ガス中で活性酸素の授受を行う酸素吸蔵放出材粒子と
    を同一層中に備え、この酸素吸蔵放出材粒子の一次粒子径が5 nm〜50nmであり、この担体粒子の一次粒子径が5 nm〜50nmであることを特徴とする排ガス浄化触媒。
  2. 前記酸素吸蔵放出材粒子の一次粒子径が5nm〜20nmであり、かつ、前記担体粒子の一次粒子径が5〜30nmであることを特徴とする請求項1に記載の排ガス浄化触媒。
  3. 前記酸素吸蔵放出材がCe酸化物を含み、この酸素吸蔵放出材中のCeの含有率が1〜30モル%であることを特徴とする請求項1又は2に記載の排ガス浄化触媒。
  4. 前記担体が、ZrO2、TiO2及びLa2O3、Al2O3から選ばれる1種又は2種以上を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の排ガス浄化触媒。
  5. 前記担体が、Ce及びPrを合計で0.3wt%以下に低減したものであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の排ガス浄化触媒。
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