[go: up one dir, main page]

JP2007091920A - インクジェット記録用水系インク - Google Patents

インクジェット記録用水系インク Download PDF

Info

Publication number
JP2007091920A
JP2007091920A JP2005284229A JP2005284229A JP2007091920A JP 2007091920 A JP2007091920 A JP 2007091920A JP 2005284229 A JP2005284229 A JP 2005284229A JP 2005284229 A JP2005284229 A JP 2005284229A JP 2007091920 A JP2007091920 A JP 2007091920A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
pigment
metal oxide
fine particles
oxide fine
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2005284229A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4679322B2 (ja
Inventor
Hiroyuki Yoshida
宏之 吉田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kao Corp filed Critical Kao Corp
Priority to JP2005284229A priority Critical patent/JP4679322B2/ja
Publication of JP2007091920A publication Critical patent/JP2007091920A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4679322B2 publication Critical patent/JP4679322B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)
  • Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)
  • Inks, Pencil-Leads, Or Crayons (AREA)

Abstract

【課題】普通紙に印字した際に、印字濃度に優れたインクジェット記録用水系インク、そのインクに用いられる水分散体、及びその水系インクを用いる印字濃度向上方法を提供する。
【解決手段】顔料、平均粒径が110〜400nmの金属酸化物微粒子、及び水溶性ポリマーを含有し、金属酸化物微粒子の平均粒径と顔料の平均粒径の比(金属酸化物粒子の平均粒径/顔料の平均粒径)が0.8〜8である、インクジェット記録用水分散体、及びこれを含有するインクジェット記録用水系インクである。
【選択図】なし

Description

本発明はインクジェット記録用水系インクに関する。
インクジェット記録方式は、非常に微細なノズルからインク液滴を記録部材に直接吐出し、付着させて文字や画像を得る記録方式である。この方式は、フルカラー化が容易でかつ安価であり、記録部材として普通紙が使用可能で、被印字物に対して非接触、という数多くの利点があるため普及が著しい。
このようなインクジェット記録方式に関して、例えば、特許文献1には、染顔料が媒体中に分散してなるインクジェット用インク組成物であって、アニオン性界面活性剤によって分散された染顔料および実質的に無色の微粒子とを含むインクジェット用インク組成物であり、インクのにじみが小さく、かつ鮮明な画像を形成し得るインクジェット用インク組成物に関する発明が開示されている。
また、特許文献2には、鮮明性が良好で、且つ高品位な印字が可能であり、印字記録物が十分な耐水性および耐光性を有することを課題として、顔料およびコロイダルシリカを含む水性インクジェット用記録液を開示する。
更に、特許文献3は、色材および水溶性媒体を含有してなる水系インクにおいて、実質的に平滑な被記録紙に形成された上記水系インクの印字像の中心線平均粗さ(Ra)が、3〜50nmとなる水系インクを開示する。
しかし、上記各特許文献に開示された水系インクでは、普通紙に印字した際の印字濃度が未だ十分ではなかった。
特開平8−319442号公報 特開平9−227812号公報 特開平11−080628号公報
本発明は、普通紙に印字した際に、印字濃度に優れたインクジェット記録用水系インク、そのインクに用いられる水分散体、及びその水系インクを用いる印字濃度向上方法を提供することを課題とする。
本発明は、
(1)顔料、平均粒径が110〜400nmの金属酸化物微粒子、及び水溶性ポリマーを含有し、金属酸化物微粒子の平均粒径と顔料の平均粒径の比(金属酸化物粒子の平均粒径/顔料の平均粒径)が0.8〜8である、インクジェット記録用水分散体、
(2)前記(1)の水分散体を含有する、インクジェット記録用水系インク、及び
(3)前記(2)の水系インクをインクジェット記録に用いる印字濃度向上方法、
に関する。
本発明のインクジェット記録用水分散体を含有する水系インクにより、普通紙に印字した際に高い印字濃度を達成することができる。
(金属酸化物微粒子)
本発明においては、金属酸化物微粒子は、印字濃度を向上させる観点から用いられる。金属酸化物微粒子を構成する元素は、周期律表(長周期型)の2A族、2B族、3A族、3B族、4A族、4B族、5A族、6A族、7A族又は8族に由来のものである。金属は、半金属であってもよい。金属酸化物の具体例としては、酸化珪素(以下、シリカという)、酸化アルミニウム(以下、アルミナという)、酸化マンガン、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化セリウム及び酸化ジルコニウムからなる群から選ばれる一種以上が好ましく、これら酸化物の表面を官能基で修飾あるいは表面改質したもの、あるいは界面活性剤で複合粒子化したものであってもよい。金属酸化物微粒子は、これら金属酸化物を一種であるいは二種以上を組み合わせて含有することができる。
金属酸化物微粒子としては、分散性の観点から、コロイダル粒子が好ましく、このうちコロイダルシリカ、コロイダルセリア、及びコロイダルアルミナからなる群から選ばれる1種以上が更に好ましく、中でも、ケイ酸水溶液から生成させる製法により得られるコロイダルシリカが特に好ましい。
金属酸化物微粒子の平均粒径は、印字濃度向上の観点から、110nm以上であり、好ましくは125nm以上、より好ましくは140nm以上、更に好ましくは160nm以上、更に好ましくは170nm以上であり、分散安定性、吐出性等の観点から、400nm以下、好ましくは360nm以下、更に好ましくは300nm以下であり、印字濃度、分散安定性、吐出性等の観点から、110〜400nmであり、好ましくは125〜360nm、より好ましくは140〜360nm、更に好ましくは160〜360nm、更に好ましくは170〜300nmである。この範囲内の平均粒径の金属酸化物微粒子を用いることで、例えば、インクジェット記録用ノズルから吐出した水系インクに含まれる金属酸化物微粒子が、顔料より比重が大きいため、普通紙内に先に沈み込み、顔料の沈みこみを抑制することなどにより、印字濃度が向上すると考えられる。
金属酸化物微粒子の平均粒径は、後述する測定方法により、光散乱法を用いて測定することができる。また、金属酸化物微粒子が粉体の場合には、金属酸化物微粒子1重量部に対して約0.1重量部のポリアクリル酸塩(例えば、ポイズ530A、花王(株)製)で水に分散させた水分散体を、同じく光散乱法により、測定することができる。
金属酸化物微粒子の粒径分布としては、印字濃度向上の観点、光沢向上及び写像性向上の観点から、前記測定方法により、D90/D50の値で、好ましくは1〜3、より好ましくは1〜2、更に好ましくは1〜1.5である。尚、D90とは、一次粒子の小粒径側からの積算粒径分布(個数基準)が90%となる粒径をいい、D50とは、一次粒子の小粒径側からの積算粒径分布(個数基準)が50%となる粒径をいう。
水分散体及び水系インク中、金属酸化物微粒子の凝集を抑制する観点から、前記金属酸化物微粒子のゼータ電位(25℃)は、好ましくはpH4.5〜10、より好ましくはpH5〜10、更に好ましくはpH7〜10の範囲内において、0でないこと、即ち前記金属酸化物微粒子が等電点を有しないことが好ましい。尚、ゼータ電位は一般の測定方法で求めることができる。
(顔料)
本発明の水分散体に用いられる顔料は、耐水性、近年要求が強い高耐候性等を発現させるため用いられる。
顔料は、製造の容易性の観点から、水溶性ポリマーを用いて、インク中で安定な微粒子にする。
顔料は、無機顔料及び有機顔料のいずれも使用できる。また、必要に応じて、それらと体質顔料を併用することもできる。
無機顔料としては、例えば、カーボンブラック、金属酸化物、金属硫化物、金属塩化物等が挙げられる。これらの中では、特に黒色水系インクにおいては、カーボンブラックが好ましい。カーボンブラックとしては、ファーネスブラック、サーマルランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等が挙げられる。
有機顔料としては、例えば、アゾ顔料、ジスアゾ顔料、フタロシアニン顔料、キナクリドン顔料、イソインドリノン顔料、ジオキサジン顔料、ペリレン顔料、ペリノン顔料、チオインジゴ顔料、アンソラキノン顔料、キノフタロン顔料等が挙げられる。
色相は特に限定されるものではなく、赤色有機顔料、黄色有機顔料、青色有機顔料、オレンジ有機顔料、グリーンオレンジ有機顔料等の有彩色顔料をいずれも用いることができる。
好ましい有機顔料の具体例としては、C.I.ピグメント・イエロー13, 17, 74, 83, 97, 109, 110, 120, 128, 139, 151, 154, 155, 174, 180; C.I.ピグメント・レッド 48, 57:1, 122, 146, 176, 184, 185, 188, 202; C.I.ピグメント・バイオレット19, 23; C.I.ピグメントブルー15, 15:1, 15:2, 15:3, 15:4, 16, 60;及びC.I.ピグメント・グリーン7, 36からなる群から選ばれる1種以上の各品番製品が挙げられる。
体質顔料としては、シリカ、炭酸カルシウム、タルク等が挙げられる。
顔料は自己分散型顔料であってもよい。自己分散型顔料とは、アニオン性又はカチオン性の親水基の1種以上を直接又は他の原子団を介して顔料の表面に結合することで、界面活性剤や樹脂を用いることなく水系媒体に分散可能である顔料を意味する。
上記の顔料は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
顔料の平均一次粒径は、顔料の分散性、印字濃度、プリンターのノズルの目詰まり防止の観点から、40〜180nmが好ましく、50〜170nmが更に好ましく、70〜140nmが特に好ましい。
顔料の平均一次粒径は、透過電子顕微鏡を用いて測定することができ、具体的には、日本電子株式会社の透過電子顕微鏡の画像解析で500個測定し、平均を算出する、数平均粒径である。なお、顔料に長径と短径がある場合は、長径を用いて算出する。
(水溶性ポリマー)
水溶性ポリマーは、顔料、及び場合により金属酸化物微粒子の分散安定性の向上のために用いられる。
本発明において、水溶性ポリマーとは、25℃の水100gに溶解させたときに、その溶解量が10gを越えるもの、好ましくは20g以上、更に好ましくは30g以上であるポリマーをいう。上記溶解量は、水溶性ポリマーがカルボキシ基、アンモニウム基等の塩生成基を有する場合は、その種類に応じて、水溶性ポリマーの塩生成基を酢酸又は水酸化ナトリウムで100%中和した時の溶解量をいう。
水溶性ポリマーとしては、(1)多核芳香族化合物又は単核芳香族化合物をスルホン化して得られるスルホン化物をホルマリン縮合した後、好ましくは中和して得られる水溶性ポリマー、(2)カルボキシ基を有する水溶性ポリマーが好ましい。
上記(1)の多核芳香族化合物の例としては、(イ)ナフタレン、アントラセン、フェナンスレン、ピレン、アセナフテン、インデン、フルオランセン、クリセン、ベンゾフルオランセン、ベンゾピレン、ペリレン、ベンゾペリレン並びにそれらのモノ、ジ又はトリアルキル置換体や、モノ又はジアルキルナフタレン等の、二個またはそれ以上の芳香族環または複素環が、二個またはそれ以上の炭素原子を共有して縮合環を形成している化合物およびその誘導体、ならびに(ロ)フルオレン、ジフェニル、ジベンゾフラン等の、二個またはそれ以上の芳香族環または複素環が直接結合またはアルキレン基を介して結合している化合物およびその誘導体等が挙げられる。具体的には、β−ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物のナトリウム塩に代表されるポリナフタレンスルフォン酸(塩)が挙げられ、花王(株)製のデモールNL、デモールN、デモールMS(商品名)等の市販品を用いることができる。
前記(2)の水溶性ポリマーとして、ポリアクリル酸に代表される(メタ)アクリル酸(塩)重合体及びその共重合体、スチレンとマレイン酸共重合体のナトリウム塩、ジイソブチレンとマレイン酸共重合体のナトリウム塩に代表されるマレイン酸(塩)重合体及びその共重合体、(メタ)アクリル酸と(メタ)アクリロイルオキシエチルリン酸の共重合体に代表される(メタ)アクリロイルオキシエチルリン酸の重合体、アルギン酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロースに代表されるアニオン性基を有する多糖類及びその誘導体などが挙げられる。このような水溶性ポリマーとしては、具体的には、花王(株)製のデモールEP(商品名)等の市販品を用いることができる。
その他の水溶性ポリマーとして、ポリメラミンスルフォン酸(塩)、スルフォン化スチレン(塩)重合体及びその共重合体等が挙げられる。
水溶性ポリマーは、分散性の観点から、その重量平均分子量が2,000〜50,000であることが好ましい。なお、水溶性ポリマーの重量平均分子量は、溶媒として60ミリモル/Lのリン酸及び50ミリモル/Lのリチウムブロマイドを溶解したジメチルホルムアミドを用いたゲルクロマトグラフィー法により、標準物質としてポリスチレンを用いて測定することができる。水溶性ポリマーは、分散性の観点から、アニオン性、ノニオン性又は両性のものが好ましい。
(インクジェット記録用水分散体、水系インク)
顔料と金属酸化物微粒子と水溶性ポリマーとを含有する本発明の水分散体は、上記各成分をいかなる順序で混合して調製してもよいが、分散安定性の点から、好ましくは顔料と水溶性ポリマーと水性媒体とを含有する混合物を予備分散させた後、さらに剪断応力を加えて本分散を行い、得られた分散体を金属酸化物微粒子と混合して得ることが好ましい。また、金属酸化物微粒子は、顔料と共に最初に混合しておいてもよい。水性媒体には、水、アルコール等の水溶性溶媒などを用いることができる。
混合物を予備分散させる際には、アンカー翼等の一般に用いられている混合撹拌装置を用いることができる。混合撹拌装置の中では、ウルトラディスパー〔浅田鉄鋼株式会社、商品名〕、エバラマイルダー〔荏原製作所株式会社、商品名〕、TKホモミクサー、TKパイプラインミクサー、TKホモジェッター、TKホモミックラインフロー、フィルミックス〔以上、特殊機化工業株式会社、商品名〕、クリアミックス〔エム・テクニック株式会社、商品名〕、ケイディーミル〔キネティック・ディスパージョン社、商品名〕等の高速攪拌混合装置が好ましい。
本分散の剪断応力を与える手段としては、例えば、ロールミル、ビーズミル、ニーダー、エクストルーダ等の混練機、高圧ホモゲナイザー〔株式会社イズミフードマシナリ、商品名〕、ミニラボ8.3H型〔Rannie社、商品名〕に代表されるホモバルブ式の高圧ホモジナイザー、マイクロフルイダイザー〔Microfluidics 社、商品名〕、ナノマイザー〔ナノマイザー株式会社、商品名〕、アルティマイザー〔スギノマシン株式会社、商品名〕、ジーナスPY〔白水化学株式会社、商品名〕、DeBEE2000 〔日本ビーイーイー株式会社、商品名〕等のチャンバー式の高圧ホモジナイザー等が挙げられる。これらの中では、混合物に含まれている顔料の小粒子径化の観点から、高圧ホモジナイザーが好ましい。
本発明の水分散体及び水系インク中の各成分の含有量は以下のとおりである。
金属酸化物微粒子の含有量は、印字濃度を高める観点から、好ましくは1〜30重量%、より好ましくは2〜20重量%、更に好ましくは3〜15重量%である。
顔料の含有量は、印字濃度を高め、良好な分散安定性を付与する観点から、好ましくは1〜10重量%、より好ましくは2〜10重量%、更に好ましくは3〜10重量%、更に好ましくは4〜8重量である。
金属酸化物微粒子と顔料の含有比率[(金属酸化物微粒子/顔料)重量比]は、金属酸化物微粒子による印字濃度向上効果を発揮させ、水分散体や水系インク中での分散安定性を得るとともに、低コストの観点から、好ましくは0.3〜10であり、更に好ましくは0.4〜8、より好ましくは0.7〜8、より更に好ましくは0.8〜5、特に好ましくは0.9〜5である。
水溶性ポリマーの含有量は、印字濃度と顔料の分散安定性の観点から、好ましくは0.2〜10重量%、より好ましくは1〜8重量%、更に好ましくは1〜5重量%である。
顔料と水溶性ポリマーの含有比率については、印字濃度、分散安定性の観点から、〔(顔料/水溶性ポリマー)重量比〕で、50/50〜90/10であることが好ましく、50/50〜80/20であることが更に好ましい。
金属酸化物微粒子の平均粒径と顔料の平均粒径の比(金属酸化物粒子の平均粒径/顔料の平均粒径)は、金属酸化物微粒子による印字濃度効果を発揮するために、0.8〜8であり、好ましくは1.0〜6、より好ましくは1.1〜5、更に好ましくは1.2〜4である。この範囲の平均粒径の金属酸化物微粒子を用いることで、普通紙内に先に沈み込んだ金属酸化物微粒子が、顔料の沈みこみを効率よく抑制するなどにより、印字濃度が向上すると考えられる。
本発明の水分散体は、そのまま水を主溶媒とする水系インクとして用いてもよいが、インクジェット記録用水系インクに通常用いられる湿潤剤、浸透剤、分散剤、粘度調整剤、消泡剤、防黴剤、防錆剤等を添加してもよい。
本発明の水分散体及び水系インク中の水の含有量は、好ましくは30〜90重量%,より好ましくは40〜80重量%である。
本発明の水分散体及び水系インクの好ましい表面張力(20℃)は、水分散体としては30〜65mN/m、さらに好ましくは35〜60mN/mであり、水系インクとしては、25〜50mN/mであり、さらに好ましくは27〜45mN/mである。
本発明の水分散体の20重量%(固形分)の粘度(20℃)は、水系インクとした際に好ましい粘度とするために、1〜12mPa・sが好ましく、1〜9mPa・sが更に好ましく、2〜6mPa・sがより好ましく、2〜5mPa・sが特に好ましい。
本発明の水系インクの粘度(20℃)は、良好な吐出性を維持するために、2〜12mPa・sが好ましく、2.5〜10mPa・sが更に好ましく、2.5〜6mPa・sが特に好ましい。
(印字濃度向上方法)
本発明の印字濃度向上方法においては、本発明の水系インクをインクジェット記録に用いることにより、印字物の印字濃度を向上することができる。その際、被印字体は限定されず、一般に入手可能な普通紙、専用紙をいずれも使用できるが、金属酸化物微粒子による本発明の効果を発揮させる観点から、普通紙を用いることが好ましい。
本発明の印字濃度向上方法は、本発明の水系インクを用いるものであれば、いずれのインクジェット記録方法にも適用できるが、特に本発明の水系インクを普通紙で、高印字速度のプリンターに用いる場合に適しており、例えば、好ましくは3〜30枚/分、更に好ましくは5〜30枚/分、特に好ましくは10〜30枚/分の印字速度で印刷する場合に好適である。尚、前記印字速度は電子情報技術産業協会(JEITA)が提供する標準パターン(J6)(A4サイズ)を使用し、プリンターの印字モードを高速(ファイン)で印字した場合とする。
以下の実施例及び比較例において、「部」及び「%」は特記しない限り「重量部」及び「重量%」である。
実施例1
デモールNL(多核芳香族化合物のスルホン酸塩のホルマリン縮合物のナトリウム塩、花王株式会社製)25部、水400部、更にジメチルキナクリドン顔料(C.I.ピグメント・バイオレット19、クラリアントジャパン株式会社製、商品名:Hostaperm Red E5B02、平均粒径110nm)75部を加え、ディスパー翼で20℃で1時間混合した。得られた混合物をマイクロフルイダイザー(Microfluidics 社製、商品名)で200MPaの圧力で10パス分散処理した。
得られた分散液に、イオン交換水250部を加え、攪拌した後、減圧下で一部の水を除去し、5μmのフィルター(アセチルセルロース膜、外径:2.5cm、富士写真フイルム株式会社製)を取り付けた容量25mLの針なしシリンジ(テルモ株式会社製)で濾過し、粗大粒子を除去することにより、固形分濃度が20%の水分散体を得た。
得られた水分散体40部に、グリセリン10部、トリエチレングリコールモノブチルエーテル7部、サーフィノール465 1部、プロキセルXL2 0.3部、コロイダルシリカ(MP−1040、平均粒径131nm、日産化学工業株式会社製)を16.75部(固形分量で6.7部)及びイオン交換水24.95部を混合し、得られた混合液を1.2μmのフィルター(アセチルセルロース膜、外径:2.5cm、富士写真フイルム株式会社製)を取り付けた容量25mLの針なしシリンジで濾過し、粗大粒子を除去することにより、水系インクを得た。
実施例2
実施例1において、コロイダルシリカ(MP−1040)に代えて、コロイダルシリカ(MP−2040、平均粒径210nm、日産化学工業株式会社製)を使用した以外は実施例1と同様にして、水系インクを得た。
実施例3
実施例1において、コロイダルシリカ(MP−1040)に代えて、コロイダルシリカ(MP−3040、平均粒径355nm、日産化学工業株式会社製)を使用した以外は実施例1と同様にして、水系インクを得た。
実施例4
実施例1において、コロイダルシリカ(MP−1040)16.75部(固形分量で6.7部)及びイオン交換水24.95部に代えて、コロイダルシリカ(MP−2040、平均粒径210nm、日産化学工業株式会社製)10.8部(固形分として2.7部)及びイオン交換水30.9部を使用した以外は実施例1と同様にして、水系インクを得た。
実施例1において、ジメチルキナクリドン顔料75部に代えて、シアン顔料(C.I.ピグメント・ブルー15:4、大日精化工業株式会社製、平均粒径100nm)26.7部を使用し、コロイダルシリカ(MP−1040)16.75部(固形分量で6.7部)及びイオン交換水24.95部に代えて、コロイダルシリカ(MP−2040、平均粒径210nm、日産化学工業株式会社製)41.5部(固形分16.6部)及びイオン交換水1.95部を使用した以外は実施例1と同様にして、水系インクを得た。
比較例1
実施例1において、コロイダルシリカ(MP−1040)16.75部(固形分量で6.7部)及びイオン交換水24.95部に代えて、コロイダルシリカ(SI−80P、平均粒径100nm、触媒化成工業株式会社製)10.8部(固形分として2.7部)及びイオン交換水30.9部を使用した以外は実施例1と同様にして、水系インクを得た。
比較例2
実施例1において、コロイダルシリカ(MP−1040)に代えて、コロイダルシリカ(MP−4540M、平均粒径467nm、日産化学工業株式会社製)を使用した以外は実施例1と同様にして、水系インクを得た。
比較例3
実施例1において、コロイダルシリカ(MP−1040)16.75部(固形分量で6.7部)及びイオン交換水24.95部に代えて、イオン交換水41.7部を使用した以外は実施例1と同様にして、水系インクを得た。
上記各実施例及び各比較例で得られたインクの性能を以下の方法に従って測定、評価した。結果を下記表1−1及び表1−2に示す。
印字濃度
セイコーエプソン株式会社製プリンター(型番:EM−930C)を用いて、市販の上質普通紙(セイコーエプソン株式会社製、商品名:KA4250NT)にベタ印字〔印字条件=用紙種類:普通紙、モード設定:ファイン〕し、25℃で24時間放置後、印字濃度をマクベス濃度計(クレタクマクベス社製、品番:RD914)で印字物(5.1cm×8.0cm)の中心及び四隅の計5点を測定し、その平均値を求めた。モード設定がファインであり、インクの重ね打ちをしないことから、印字濃度は、0.88以上が好ましい。
シリカの平均粒径の測定方法
シリカの平均粒径は、大塚電子株式会社のレーザー粒子解析システムELS−8000(キュムラント解析)で測定した。測定条件は、温度25℃、入射光と検出器との角度90°、積算回数100回であり、分散溶媒の屈折率として水の屈折率(1.333) を入力する。測定濃度は、通常5×10-3重量%程度で行う。
Figure 2007091920
Figure 2007091920

Claims (6)

  1. 顔料、平均粒径が110〜400nmの金属酸化物微粒子、及び水溶性ポリマーを含有し、金属酸化物微粒子の平均粒径と顔料の平均粒径の比(金属酸化物粒子の平均粒径/顔料の平均粒径)が0.8〜8である、インクジェット記録用水分散体。
  2. 金属酸化物微粒子と顔料の含有比率[(金属酸化物微粒子/顔料)重量比]が、0.3〜10である、請求項1記載の水分散体。
  3. 金属酸化物微粒子がコロイダルシリカである、請求項1又は2記載の水分散体。
  4. 金属酸化物微粒子の含有量が1〜30重量%である、請求項1〜3のいずれかに記載の水分散体。
  5. 請求項1〜4のいずれか記載の水分散体を含有する、インクジェット記録用水系インク。
  6. 請求項5記載の水系インクをインクジェット記録に用いる印字濃度向上方法。
JP2005284229A 2005-09-29 2005-09-29 インクジェット記録用水系インク Expired - Fee Related JP4679322B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005284229A JP4679322B2 (ja) 2005-09-29 2005-09-29 インクジェット記録用水系インク

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005284229A JP4679322B2 (ja) 2005-09-29 2005-09-29 インクジェット記録用水系インク

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007091920A true JP2007091920A (ja) 2007-04-12
JP4679322B2 JP4679322B2 (ja) 2011-04-27

Family

ID=37977998

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005284229A Expired - Fee Related JP4679322B2 (ja) 2005-09-29 2005-09-29 インクジェット記録用水系インク

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4679322B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009062419A (ja) * 2007-09-04 2009-03-26 Kao Corp 水系顔料分散体の製造方法
JP2009091488A (ja) * 2007-10-10 2009-04-30 Kao Corp インクジェット記録用水系インク
EP2368946A1 (en) 2010-03-26 2011-09-28 Fujifilm Corporation Ink composition, ink set and image forming method

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06322306A (ja) * 1993-05-10 1994-11-22 Canon Inc 水性顔料インク、これを用いたインクジェット記録方法及びかかるインクを用いた機器
JPH08319442A (ja) * 1995-05-26 1996-12-03 Toray Ind Inc インクジェット用インク組成物およびインクジェット記録方法
JPH09227812A (ja) * 1996-02-26 1997-09-02 Toyo Ink Mfg Co Ltd 水性インクジェット用記録液
JPH10298478A (ja) * 1997-04-30 1998-11-10 Kao Corp インクジェット記録用インク
JPH1112516A (ja) * 1997-06-26 1999-01-19 Seiko Epson Corp インクジェット記録用インク
JPH1180628A (ja) * 1997-09-04 1999-03-26 Kao Corp 水系インク
JP2002331742A (ja) * 2001-05-10 2002-11-19 Canon Inc 液体組成物、インクセット、被記録媒体に着色部を形成する方法、カートリッジ、記録ユニット及びインクジェット記録装置

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06322306A (ja) * 1993-05-10 1994-11-22 Canon Inc 水性顔料インク、これを用いたインクジェット記録方法及びかかるインクを用いた機器
JPH08319442A (ja) * 1995-05-26 1996-12-03 Toray Ind Inc インクジェット用インク組成物およびインクジェット記録方法
JPH09227812A (ja) * 1996-02-26 1997-09-02 Toyo Ink Mfg Co Ltd 水性インクジェット用記録液
JPH10298478A (ja) * 1997-04-30 1998-11-10 Kao Corp インクジェット記録用インク
JPH1112516A (ja) * 1997-06-26 1999-01-19 Seiko Epson Corp インクジェット記録用インク
JPH1180628A (ja) * 1997-09-04 1999-03-26 Kao Corp 水系インク
JP2002331742A (ja) * 2001-05-10 2002-11-19 Canon Inc 液体組成物、インクセット、被記録媒体に着色部を形成する方法、カートリッジ、記録ユニット及びインクジェット記録装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009062419A (ja) * 2007-09-04 2009-03-26 Kao Corp 水系顔料分散体の製造方法
JP2009091488A (ja) * 2007-10-10 2009-04-30 Kao Corp インクジェット記録用水系インク
EP2368946A1 (en) 2010-03-26 2011-09-28 Fujifilm Corporation Ink composition, ink set and image forming method

Also Published As

Publication number Publication date
JP4679322B2 (ja) 2011-04-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5095971B2 (ja) インクジェット記録用水系インク
US5746817A (en) Ink jet ink composition
JP5359018B2 (ja) インクジェット記録用インク組成物
JP5198745B2 (ja) インクジェット記録用水系インク
TWI553063B (zh) 墨水及印刷方法
JPWO2007102455A1 (ja) インクジェット捺染用インク及びそれを用いるインクジェット捺染方法
JP2001026736A (ja) インクジェット印刷用顔料調合物
JP4560766B2 (ja) インクジェット記録用インク組成物
JP5763914B2 (ja) インクジェット記録方法
JPH09208870A (ja) インクジェット記録に好ましく用いられるインク組成物
JP5006027B2 (ja) インクジェット記録用水系インクの製造方法
JP4679322B2 (ja) インクジェット記録用水系インク
JP3932820B2 (ja) インクジェット記録用水性インク
JP4543295B2 (ja) 印刷方法
WO2010111343A1 (en) Pigmented inkjet ink comprising a bleed control agent
JP2005002186A (ja) インクジェット用インク組成物
JP5990378B2 (ja) インクジェット記録用インクセット
WO2012166702A1 (en) Pigmented inkjet ink comprising hydrophilic polymer as a bleed control agent
JP4334879B2 (ja) インクジェット用インク
JP2002201388A (ja) インク組成物
JP2003268267A (ja) インクジェット記録用インクセット及びインクジェット記録方法
JP2005029610A (ja) インクジェット記録用インク及びインクセット
JP4735910B2 (ja) 水性インク組成物
JP2002138232A (ja) インクセット及びこれを用いた記録方法、並びに記録物
JP3661576B2 (ja) 水性インク組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070726

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101109

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110107

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110125

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110201

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4679322

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140210

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees