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JP2007090529A - プリントヘッドの特性計測装置、光量補正方法、プリントヘッドおよび画像形成装置 - Google Patents

プリントヘッドの特性計測装置、光量補正方法、プリントヘッドおよび画像形成装置 Download PDF

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JP2007090529A
JP2007090529A JP2005279043A JP2005279043A JP2007090529A JP 2007090529 A JP2007090529 A JP 2007090529A JP 2005279043 A JP2005279043 A JP 2005279043A JP 2005279043 A JP2005279043 A JP 2005279043A JP 2007090529 A JP2007090529 A JP 2007090529A
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Michio Taniwaki
道夫 谷脇
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Fujifilm Business Innovation Corp
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Fuji Xerox Co Ltd
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Abstract

【課題】 LEDプリントヘッドにおいて、LEDの副走査方向における配置位置の異なりに対応させた光量補正を行なう。
【解決手段】 LED各々から出射される光量を測定して、かかる光量からLED各々についての第1の光量補正値を生成し、生成された第1の光量補正値をSLEDチップ(CHIP1〜CHIP58)毎に平均した第1の平均光量補正値を算出する。そして、SLEDチップ各々の光量を測定し、その測定値が所定の光量目標値に一致する際のかかるSLEDチップに含まれるLEDの平均光量補正値を第2の平均光量補正値として検出し、SLEDチップ各々におけるLEDの第1の平均光量補正値と第2の平均光量補正値とに基づいて、第1の光量補正値を補正してLED各々についての最終的な光量補正値を生成する。
【選択図】 図11

Description

本発明は、光書き込みを行なうプリントヘッドの光量を補正するための特性計測装置等に関し、より詳しくは、複数の発光素子間に生じる光量のばらつきを補正する際に用いるプリントヘッドの特性計測装置等に関する。
電子写真方式を用いた複写機、プリンタ等の画像形成装置では、まず、例えばドラム状に形成された感光体(感光体ドラム)の表面が帯電装置によって一様に帯電される。帯電された感光体ドラムは、画像データに基づいて制御された露光装置により露光され、その表面に静電潜像が形成される。続いて、感光体ドラム上に形成された静電潜像は現像装置により可視像(トナー像)化され、その後、トナー像は感光体ドラムの回転に伴って転写部まで搬送されて、記録紙上に静電転写される。そして、記録紙上に担持されたトナー像は定着処理が施されて、トナー画像が完成される。
ここで用いられる露光装置としては、従来よりレーザダイオードとポリゴンミラーとを組み合わせて、主走査方向にレーザ光を走査露光する光走査方式が用いられてきた。しかし、近年では、装置の小型化の要請等から、多数のLED(発光ダイオード:Light Emitting Diode)を主走査方向に配列して構成されたLEDプリントヘッド(LPH:LED Print Head)を用いた露光装置も多く採用されている。
LPHは、一般に、多数のLEDをライン状に配列したLEDアレイと、LEDから出力された光を感光体ドラム表面に結像させるロッドレンズがライン状に多数配列されたロッドレンズアレイとを含んで構成されている。そして、画像形成装置では、入力される画像データに基づいてLPHの各LEDを駆動させて、感光体ドラムへ向けて光を出力し、ロッドレンズアレイによって感光体ドラム表面に光を結像させる。それと同時に、感光体ドラムを所定の方向(副走査方向)に回転させて、LPHに対して相対移動させる。それにより、感光体ドラム表面に静電潜像を形成している。
ところが、複数の発光素子(LED)が主走査方向にライン状に配列された構造のLPHでは、各発光素子の光量のばらつきが画像品質に大きな影響を与える。すなわち、各発光素子に光量のばらつきが存在する場合には、副走査方向のスジや主走査方向における濃度ムラが生じてしまい、画質欠陥となり易い。そのため、LPH内に配置される各発光素子の光量を補正し、すべての発光素子の光量が所定の範囲内に収まるように設定する必要がある。
そこで、各発光素子の光量を補正するための従来技術として、次のような技術が開示されている。すなわち、各発光素子に2つの補正値を与えて発光させ、各々の補正値に対して、露光強度分布における特性値を2次元CCD等によって測定する。そして、この測定結果から各発光素子に対する補正値と特性値との相関曲線を作成し、この相関曲線を基に所定の演算処理を行って各発光素子に対する補正値を求め、さらに補正値に対応した発光量を求める技術が存在する(例えば、特許文献1参照)。また、スリットによって得られた発光素子の発光強度分布によって、発光素子の特徴点を測定し、光量補正値データを決定する技術が存在する(例えば、特許文献2参照)。
特開2002−127492号公報(第7−9頁、図16) 特開平11−227254号公報(第3−4頁、図9)
しかしながら、LPHにおいては、通常、複数(例えば、128個)のLEDが1つのチップ上にアレイ状に設置され、そのチップが回路基板上で感光体ドラムの軸線方向(主走査方向)に連続してつなぎ合わされた状態で配置されている。そして、特に1200dpi等の高精細LPHでは、チップ同士の連結部における各LEDアレイの連続性の精度を高めるために、隣り合うチップ同士は交互に千鳥状に配置されている。そのために、隣り合うチップに設置されたLEDアレイは、副走査方向に異なる位置に設置されることとなる。
それにより、画像形成装置に配置されたLPHでは、LEDが配列された回路基板とロッドレンズとの間に副走査方向における位置のバラツキが生じること等が要因となって、隣り合うチップ上に設置されたLEDから出射された光は、感光体ドラムへ異なる入射角を持って入射することとなる。
そのために、例えば上記した特許文献1や特許文献2のような技術を用いてLPH内の各LEDの光量を補正するために、各LEDの光量をセンサによって測定する場合においても、感光体ドラムと同様に、センサには千鳥状に隣り合うチップのLEDから異なる入射角を持った光が入射することとなる。ところが、CCD等のセンサは、入射する光(入射光)の入射角に依存して感度が変化するという感度特性を有している。それにより、LEDから出射された際の光量が同じであっても、センサへの入射角が異なれば、測定される光量が異なる値を示すこととなる。
このようなことから、センサによって測定された各LEDの光量データは、千鳥状に隣り合うチップ間において対応関係が成立しない。そのため、かかる状態で測定された光量データに基づいて各LEDの光量を補正したとすると、実際に画像形成装置において感光体を露光した際には、各チップ毎の光量のバラツキが発生して、形成された画像にはチップ単位にスジ状の画像濃度ムラが生じることとなる。
そこで本発明は、以上のような技術的課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、LEDプリントヘッドに関して、LEDの副走査方向における配置位置の異なりに対応させた光量補正値データを得ることにある。
また、他の目的は、LEDプリントヘッドにおいて、LEDの副走査方向における配置位置の異なりに対応させた光量補正を行なうことにある。
かかる目的のもと、本発明のプリントヘッドの特性計測装置は、複数の発光素子がライン状に配列されたチップ部材が複数配置されたプリントヘッドの光量補正のためのデータを計測する特性計測装置であって、プリントヘッドに対向して配置され、発光素子各々から出射される光量を測定する第1のセンサ部と、プリントヘッドに対向して配置され、チップ部材各々から出射される光量を測定する第2のセンサ部と、第1のセンサ部により測定された発光素子各々の光量と、第2のセンサ部により測定されたチップ部材各々の光量とに基づいて、発光素子各々についての光量補正値を生成する処理部とを含むことを特徴としている。
ここで、第2のセンサ部は、プリントヘッドの焦点面に、1つのチップ部材に配置された発光素子全体の設置領域をカバーする大きさの開口を有するアパーチャーを備えたことを特徴とすることができる。また、第2のセンサ部は、プリントヘッドの非焦点面に、アパーチャーの開口よりも大きな面積の受光面を有するセンサを備えたことを特徴とすることもできる。
また、本発明をプリントヘッドの光量補正方法として捉え、本発明の光量補正方法は、複数の発光素子がライン状に配列されたチップ部材が複数配置されたプリントヘッドの光量補正方法であって、発光素子各々から出射される光量を測定して、光量から発光素子各々についての第1の光量補正値を生成するステップと、生成された第1の光量補正値をチップ部材毎に平均した第1の平均光量補正値を算出するステップと、チップ部材各々の光量を測定し、その測定値が所定の光量目標値に一致する際のかかるチップ部材に含まれる発光素子の平均光量補正値を第2の平均光量補正値として検出するステップと、チップ部材各々における発光素子の第1の平均光量補正値と第2の平均光量補正値とに基づいて、第1の光量補正値を補正して発光素子各々についての最終的な光量補正値を生成するステップとを含むことを特徴としている。
ここで、チップ部材すべての平均光量は、測定されるチップ部材を点灯し、チップ部材に隣接するチップ部材を消灯し、さらに隣接するチップ部材以外のチップ部材を点灯した状態にて測定された各チップ部材の光量に基づいて算出されたことを特徴とすることができる。また、最終的な光量補正値は、チップ部材各々での発光素子の第2の平均光量補正値から第1の平均光量補正値を引いた差分を第1の光量補正値に加算することで生成されたことを特徴とすることもできる。さらに、最終的な光量補正値は、チップ部材各々での第1の平均光量補正値を第2の平均光量補正値に変換する変換比率を第1の光量補正値に乗算することで生成されたことを特徴とすることもできる。
さらに、本発明をプリントヘッドとして捉え、本発明のプリントヘッドは、感光体を露光して静電潜像を形成するプリントヘッドであって、複数の発光素子がライン状に配列された複数のチップ部材と、発光素子各々の光量を補正するための光量補正データであって、発光素子各々の光量とチップ部材各々の光量とに基づいて生成された光量補正値データを格納したメモリと、メモリに記憶された光量補正値データに基づいて、チップ部材に配列された発光素子の光量を補正して発光させる駆動回路とを有することを特徴としている。
ここで、チップ部材は、千鳥状に配列されたことを特徴とすることができる。また、駆動回路は、駆動回路とチップ部材とを接続する信号線が複数配設され、信号線は各々略同数のチップ部材が接続されたことを特徴とすることもできる。加えて、駆動回路は、信号線が発光素子を発光可能状態に設定する転送信号を出力する転送信号線と、転送信号線に接続され、転送信号線を流れる電流量を制限する転送電流制限抵抗とを含み、転送電流制限抵抗の抵抗値は、転送信号線に接続されたチップ部材の数に応じて設定されることを特徴とすることもできる。
さらに、本発明を画像形成装置として捉え、本発明の画像形成装置は、感光体と、感光体を露光して静電潜像を形成するプリントヘッドとを含み、プリントヘッドは、複数の発光素子がライン状に配列された複数のチップ部材を備え、発光素子各々の光量が発光素子各々の光量とチップ部材各々の光量とに基づいて生成された光量補正値により決定されることを特徴としている。
本発明によれば、画像形成装置において、LEDプリントヘッドは、LEDの副走査方向における配置位置の異なりに対応した光量補正値データにより光量補正されるので、隣り合うチップ同士が交互に千鳥状に配置された場合においても、画像濃度ムラの発生が極めて少なく抑えられた高品質の画像を形成することが可能となる。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は本実施の形態にて測定対象となるLEDプリントヘッドが用いられた画像形成装置の全体構成を示した図である。図1に示す画像形成装置は、所謂タンデム型のデジタルカラープリンタ1であり、各色の画像データに対応して画像形成を行なう画像形成プロセス部10、画像形成プロセス部10を制御する制御部30、例えばパーソナルコンピュータ(PC)2や画像読取装置(IIT)3に接続され、これらから受信された画像データに対して所定の画像処理を施す画像処理部(IPS:Image Processing System)40を備えている。
画像形成プロセス部10は、一定の間隔を置いて並列的に配置される4つの画像形成ユニット11Y,11M,11C,11Kを備えている。画像形成ユニット11Y,11M,11C,11Kは、静電潜像を形成してトナー像を担持する像担持体としての感光体ドラム12、感光体ドラム12の表面を所定電位で一様に帯電する帯電器13、帯電器13によって帯電された感光体ドラム12を露光する露光器としてのLEDプリントヘッド(LPH)14、LPH14によって得られた静電潜像を現像する現像器15、転写後の感光体ドラム12表面を清掃するクリーナ16を備えている。ここで、各画像形成ユニット11Y,11M,11C,11Kは、現像器15に収納されたトナーを除いて、略同様に構成されている。そして、画像形成ユニット11Y,11M,11C,11Kは、それぞれがイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)のトナー像を形成する。
また、画像形成プロセス部10は、各画像形成ユニット11Y,11M,11C,11Kの感光体ドラム12にて形成された各色のトナー像が多重転写される中間転写ベルト21、各画像形成ユニット11Y,11M,11C,11Kの各色トナー像を中間転写ベルト21に順次転写(一次転写)させる一次転写帯電器としての一次転写ロール22、中間転写ベルト21上に転写された重畳トナー像を記録材(記録紙)である用紙Pに一括転写(二次転写)させる二次転写帯電器としての二次転写ロール23、二次転写された画像を用紙P上に定着させる定着器25を備えている。
本実施の形態のデジタルカラープリンタ1では、画像形成プロセス部10は、制御部30から供給された同期信号等の制御信号に基づいて画像形成動作を行う。その際に、PC2やIIT3から入力された画像データは、画像処理部40によって画像処理が施され、インターフェースを介して各画像形成ユニット11Y,11M,11C,11Kに供給される。そして、例えばイエローの画像形成ユニット11Yでは、帯電器13により所定電位で一様に帯電された感光体ドラム12の表面が、画像処理部40から得られた画像データに基づいて発光するLPH14により露光されて、感光体ドラム12上に静電潜像が形成される。形成された静電潜像は現像器15により現像され、感光体ドラム12上にはイエローのトナー像が形成される。同様に、画像形成ユニット11M,11C,11Kにおいても、マゼンタ、シアン、黒の各色トナー像が形成される。
各画像形成ユニット11Y,11M,11C,11Kで形成された各色トナー像は、図1の矢印A方向に回動する中間転写ベルト21上に、一次転写ロール22により順次静電吸引され、中間転写ベルト21上に重畳されたトナー像が形成される。重畳トナー像は、中間転写ベルト21の移動に伴って二次転写ロール23が配設された領域(二次転写部)に搬送される。重畳トナー像が二次転写部に搬送されると、トナー像が二次転写部に搬送されるタイミングに合わせて用紙Pが二次転写部に供給される。そして、二次転写部にて二次転写ロール23により形成される転写電界により、重畳トナー像は搬送されてきた用紙P上に一括して静電転写される。
その後、重畳トナー像が静電転写された用紙Pは、中間転写ベルト21から剥離され、搬送ベルト24により定着器25まで搬送される。定着器25に搬送された用紙P上の未定着トナー像は、定着器25によって熱および圧力による定着処理を受けることで用紙P上に定着される。そして定着画像が形成された用紙Pは、画像形成装置の排出部に設けられた排紙載置部(不図示)に搬送される。
図2は、露光器であるLEDプリントヘッド(LPH)14の構成を示した図である。図2において、LPH14は、支持体としてのハウジング61、発光部を構成する自己走査型LEDアレイ(SLED)63、SLED63やSLED63を駆動する駆動信号発生手段としての駆動回路(信号発生回路)100(後段の図3参照)等を搭載するLED回路基板62、SLED63からの光を感光体ドラム12表面に結像させる光学部材であるロッドレンズアレイ64、ロッドレンズアレイ64を支持するとともにSLED63を外部から遮蔽するホルダー65、ハウジング61をロッドレンズアレイ64方向に付勢する板バネ66を備えている。
ハウジング61は、アルミニウム、SUS等のブロックまたは板金で形成され、LED回路基板62を支持している。また、ホルダー65は、ハウジング61およびロッドレンズアレイ64を支持し、SLED63の発光点とロッドレンズアレイ64の焦点とが一致するように設定している。さらに、ホルダー65はSLED63を密閉するように構成されている。そのため、SLED63に外部からゴミが付着することを防ぐことができる。一方、板バネ66は、SLED63およびロッドレンズアレイ64の位置関係を保持するように、ハウジング61を介してLED回路基板62をロッドレンズアレイ64方向に付勢している。
このように構成されたLPH14は、調整ネジ(図示せず)によってロッドレンズアレイ64の光軸方向に移動可能に構成され、ロッドレンズアレイ64の結像位置(焦点面)が感光体ドラム12表面上に位置するように調整される。
LED回路基板62には、図3(LED回路基板62の平面図)に示したように、例えば58個のSLEDチップ(CHIP1〜CHIP58)からなるSLED63が、感光体ドラム12の軸線方向と平行になるように精度良く列状に配置されている。この場合、図4(各SLEDチップの連結部を説明する図)に示したように、各SLEDチップ(CHIP1〜CHIP58)に配置されたLEDアレイの端部境界において、各LEDアレイがSLEDチップ同士の連結部で連続的に配列されるように、SLEDチップは交互に千鳥状に配置されている。なお、図4では、一例としてCHIP1、CHIP2およびCHIP3の連結部を示している。
また、LED回路基板62には、信号発生回路100、レベルシフト回路104、出力電圧を安定化させるための3端子レギュレータ101、SLED63における光量補正値データ等を記憶するEEPROM102、デジタルカラープリンタ1本体との間で信号の送受信を行なうハーネス103が備えられている。
次に、LED回路基板62上の配線構成について説明する。
図5は、LED回路基板62上に形成されている配線図を示した図である。図5に示したように、LED回路基板62上には、各SLEDチップに電力を供給する+3.3Vの電源ライン105および接地(GND)された電源ライン106、信号発生回路100から各SLEDチップに対して点灯信号ΦI(ΦI1〜ΦI58)を送信する信号ライン107(107_1〜107_58)、転送信号CK1(CK1_1〜1_6)を送信する信号ライン108(108_1〜108_6)、転送信号CK2(CK2_1〜2_6)を送信する信号ライン109(109_1〜109_6)が配線されている。
そして、各SLEDチップ(CHIP1〜CHIP58)には、信号ライン107を介して、CHIP1〜CHIP58に対する点灯信号ΦIが入力される。また、信号ライン108を介して転送信号CK1(CK1_1〜1_6)、信号ライン108を介して転送信号CK2(CK2_1〜2_6)がそれぞれCHIP1〜CHIP58に入力される。
続いて、SLED63の回路構成を説明する。
図6は、SLED63の回路構成を説明する図である。本実施の形態のSLED63は、レベルシフト回路104を介して信号発生回路100に接続されている。レベルシフト回路104は、抵抗R1BとコンデンサC1、および抵抗R2BとコンデンサC2がそれぞれ並列に配置された構成を有し、それぞれの一端がSLED63の入力端子に接続され、他端が信号発生回路100の出力端子に接続されている。そして、信号発生回路100から出力される転送信号CK1R,CK1Cおよび転送信号CK2R,CK2Cに基づいて、転送信号CK1および転送信号CK2をSLED63に出力するように構成されている。
なお、本実施の形態のSLED63には、58個のSLEDチップが直列に配列されているが、図6では、1つのSLEDチップだけを示している。そして、以下の説明では、便宜上SLEDチップをSLED63と称することとする。
図6に示したように、SLED63は、スイッチ素子としての128個のサイリスタS1〜S128、発光素子としての128個のLED L1〜L128、128個のダイオードD1〜D128、128個の抵抗R1〜R128、さらには信号ラインΦ1、Φ2に過剰な電流が流れるのを防止する転送電流制限抵抗R1A、R2Aで構成されている。
なお、ここでは、LED L1〜L128への電流の供給を制御するサイリスタS1〜S128とダイオードD1〜D128とで主に構成される部分を転送部と呼ぶ。
本実施の形態のSLED63では、各サイリスタS1〜S128のアノード端子(入力端)A1〜A128は電源ライン105に接続されている。この電源ライン105には電源電圧VDD(VDD=+3.3V)が供給される。
奇数番目サイリスタS1、S3、…、S127のカソード端子(出力端)K1、K3、…、K127には、信号発生回路100からレベルシフト回路104および転送電流制限抵抗R1Aを介して転送信号CK1が送信される。
また、偶数番目のサイリスタS2、S4、…、S128のカソード端子(出力端)K2、K4、…、K128には、信号発生回路100からレベルシフト回路104および転送電流制限抵抗R2Aを介して転送信号CK2が送信される。
一方、各サイリスタS1〜S128のゲート端子(制御端)G1〜G128は、各サイリスタS1〜S128に対応して設けられた抵抗R1〜R128を介して電源ライン106に各々接続されている。なお、電源ライン106は接地(GND)されている。
また、各サイリスタS1〜S128のゲート端子G1〜G128と、各サイリスタS1〜S128に対応して設けられたLED L1〜L128のゲート端子とは各々接続される。
さらに、各サイリスタS1〜S128のゲート端子G1〜G128には、ダイオードD1〜D128のカソード端子が接続されている。そして、サイリスタS1〜S127のゲート端子G1〜G127には、次段のダイオードD2〜D128のアノード端子に各々接続されている。すなわち、各ダイオードD1〜D128はゲート端子G1〜G127を挟んで直列接続されている。
ダイオードD1のアノード端子は転送電流制限抵抗R2Aおよびレベルシフト回路104を介して信号発生回路100に接続され、転送信号CK2が送信される。また、LED L1〜L128のカソード端子は、信号発生回路100に接続されて、点灯信号ΦIが送信される。
さらには、SLED63には、転送部においてサイリスタS1〜S128およびダイオードD1〜D128を覆うように遮光マスク50を配置している。これは、画像形成動作中に、オン状態にあって電流が流れている状態におけるサイリスタS1〜S128や、電流が流れている状態におけるダイオードD1〜D128からの発光を遮断し、不要光が感光体ドラム12を露光することを抑制するために設けられている。
次に、信号発生回路100およびレベルシフト回路104から出力されるSLED63を駆動する信号(駆動信号)について説明する。
図7は、信号発生回路100およびレベルシフト回路104から出力される駆動信号を示すタイミングチャートである。なお、図7に示すタイミングチャートでは、すべてのLEDが光書き込みを行う(発光する)場合について表記している。
(1)まず、画像形成装置から信号発生回路100にリセット信号(RST)が入力されることによって、信号発生回路100では、転送信号CK1Cをハイレベル(以下、「H」と記す。)、転送信号CK1Rを「H」として、転送信号CK1が「H」に設定され、また、転送信号CK2Cをローレベル(以下、「L」と記す。)、転送信号CK2Rを「L」として、転送信号CK2がローレベル(「L」)に設定されて、すべてのサイリスタS1〜S128がオフの状態に設定される(図7(a))。
(2)リセット信号(RST)に続いて、信号発生回路100から出力されるライン同期信号Lsyncが「H」になり(図7(A))、SLED63の動作を開始する。そして、このライン同期信号Lsyncに同期して、図7(E)、(F)、(G)に示すように、転送信号CK2Cおよび転送信号CK2Rを「H」として、転送信号CK2を「H」とする(図7(b))。
(3)次に、図7(C)に示すように、転送信号CK1Rを「L」にする(図7(c))。
(4)これに続いて、図7(B)に示すように、転送信号CK1Cを「L」にする(図7(d))。
この状態においては、サイリスタS1のゲート電流が流れ始める。その際に、信号発生回路100のトライステートバッファB1Rをハイインピーダンス(Hiz)にすることで、電流の逆流防止を行う。
その後、サイリスタS1のゲート電流により、サイリスタS1がオンし始め、ゲート電流が徐々に上昇する。それとともに、レベルシフト回路104のコンデンサC1に電流が流れ込むことで、転送信号CK1の電位も徐々に上昇する。
(5)所定時間(転送信号CK1電位がGND近傍になる時間)の経過後、信号発生回路100のトライステートバッファB1Rを「L」にする(図7(e))。そうすると、ゲートG1電位が上昇することによって信号ラインΦ1電位の上昇および転送信号CK1電位の上昇が生じ、それに伴いレベルシフト回路104の抵抗R1B側に電流が流れ始める。その一方で、転送信号CK1電位が上昇するのに従い、レベルシフト回路104のコンデンサC1に流れ込む電流は徐々に減少する。
そして、サイリスタS1が完全にオンし、定常状態になると、サイリスタS1のオン状態を保持するための電流がレベルシフト回路104の抵抗R1Bに流れるが、コンデンサC1には流れない。
なお、このとき、図7(B)に示すように、信号発生回路100のトライステートバッファB1Cをハイインピーダンス(Hiz)に設定する(図7(e))。
(6)サイリスタS1が完全にオンした状態で、図7(H)に示すように、点灯信号ΦIを「L」にする(図7(f))。このとき、ゲートG1電位>ゲートG2電位であるため、サイリスタ構造のLED L1のほうが早くオンし、点灯する。LED L1がオンするのに伴って、信号ラインΦ1の電位が上昇するため、LED L2以降のLEDはオンすることはない。すなわち、LED L1、L2、L3、L4、…は、最もゲート電圧の高いLED L1のみがオン(点灯)することになる。
(7)次に、図7(F)に示すように、転送信号CK2Rを「L」にすると(図7(g))、図7(c)の場合と同様に電流が流れ、レベルシフト回路104のコンデンサC2の両端に電圧が発生する。
(8)図7(E)に示すように、この状態で転送信号CK2Cを「L」にすると(図7(h))、サイリスタスイッチS2がターンオンする。
(9)そして、図7(B)、(C)に示すように、転送信号CK1C、CK1Rを同時に「H」にすると(図7(i))、サイリスタスイッチS1はターンオフし、抵抗R1を通って放電することによってゲートG1電位は除々に下降する。その際、サイリスタスイッチS2は完全にオンする。したがって、点灯信号端子IDからの画像データに対応した点灯信号ΦIを「L」/「H」することで、LED L2を点灯/非点灯させることが可能となる。なお、この場合ゲートG1の電位はすでにゲートG2の電位より低くなっているため、LED L1がオンすることはない。
(10)上記した動作を順次行い、LED L1〜L128を順次点灯させる。
そして、終端のLED L128が消灯した図7中の「転送動作期間」の後においては、転送信号CK1C、CK1Rを「H」として転送信号CK1を「H」とし、さらに転送信号CK2C、CK2Rを「H」として転送信号CK2を「H」として、転送信号CK1および転送信号CK2を共に所定の時間だけ「H」の状態に保つ(図7中、「転送サイリスタをオフ」)。それによって、すべてのサイリスタS1〜S128がオフする。したがって、この状態においては、すべてのサイリスタS1〜S128に電流が流れることはないので、サイリスタS1〜S128は消灯(非点灯)の状態に保持される。
(11)さらに、転送信号CK1、CK2を共に所定の時間だけ「H」の状態に保った後、転送信号CK2C、CK2Rを「L」として転送信号CK2を「L」とする(図7中、「転送部に電流を流さない期間」)。これによって、ダイオードD1〜D128にも電流が流れることがないので、すべてのダイオードD1〜D128も非点灯の状態が保持される。
それにより、点灯信号ΦIが出力されて画像形成が終了した後の、感光体ドラム12(図1参照)が回転を停止した状態を含んだ非定常動作時においては、SLED63の転送部に対して電流が印加されない。そのため、感光体12が回転を停止している状態では、LED L1〜L128とともに、転送部に配置されたサイリスタS1〜S128およびダイオードD1〜D128にも電流が流れることはなく、サイリスタS1〜S128およびダイオードD1〜D128から光が出射されることがないので、感光体ドラム12が不要に露光されることが抑えられている。
続いて、信号発生回路100の構成を詳細に説明する。
図8は、信号発生回路100の構成を示すブロック図である。信号発生回路100は、画像データ展開部110、濃度ムラ補正データ部112、タイミング信号発生部114、基準クロック発生部116、各SLEDチップ(CHIP1〜CHIP58)に対応して設けられた点灯時間制御・駆動部118−1〜118−58により主要部が構成されている。
画像データ展開部110には、画像処理部(IPS)40から画像データがシリアルに送信されてくる。画像データ展開部110は、送信された画像データを1〜128ドット目、129〜256ドット目、…、7297〜7424ドット目と各SLEDチップ(CHIP1〜CHIP58)毎の画像データに分割する。画像データ展開部110は点灯時間制御・駆動部118−1〜118−58と接続されており、分割した画像データを各々対応する点灯時間制御・駆動部118−1〜118−58に出力する。
濃度ムラ補正データ部112は、SLED63内の各LED各々の光量のバラツキ等に起因する画像形成時の画像濃度ムラを修正するための濃度ムラ補正データを生成し、点灯時間制御・駆動部118−1〜118−58に出力する。この濃度ムラ補正データは、各LED毎に、各LEDによる光量のバラツキ等に応じて設定されたデータであって、本実施の形態では8ビット(0〜255)のデータとして形成される。
EEPROM102には、後段で説明する光プロファイル測定装置200により測定され、算出された各LED各々の光量補正値データや、必要に応じて、その他の濃度ムラ補正のためのデータが格納されている。そして、マシン電源投入時に、EEPROM102から濃度ムラ補正データ部112に対して、各LED各々の光量補正値データ等がダウンロードされる。濃度ムラ補正データ部112は、取得した各LED各々の光量補正値データに基づいて、さらには、必要に応じて光量補正値データとその他のデータとに基づいて、濃度ムラ補正データを生成し、それを点灯時間制御・駆動部118−1〜118−58に出力する。
基準クロック発生部116は、本体の制御部30、タイミング信号発生部114、および点灯時間制御・駆動部118−1〜118−58と接続されている。
図9(基準クロック発生部116の構成を説明するブロック図)に示したように、基準クロック発生部116は、水晶発振器140、分周器1/M142、分周器1/N144、位相比較器146、および電圧制御発振器148からなるPLL回路134と、ルックアップテーブル(LUT)132とを含んで構成されている。LUT132には制御部30からの光量調節データに基づいて分周比M、Nを決定するためのテーブルが記憶されている。水晶発振器140は分周器1/N144と接続されており、所定の周波数で発振し、発振した信号を分周器1/N144へと出力する。分周器1/N144はLUT132および位相比較器146と接続されており、LUT132からの光量調節データにより決定された分周比Nに基づいて水晶発振器140で発振された信号を分周する。位相比較器146は、分周器1/M142、分周器1/N144、および電圧制御発振器148と接続されており、分周器1/M142からの出力信号と、分周器1/N144からの出力信号とを比較する。この位相比較器146による比較結果(位相差)に応じて、電圧制御発振器148に供給するコントロール電圧が制御される。電圧制御発振器148はコントロール電圧に基づく周波数で、クロック信号を出力する。本実施の形態では、点灯可能期間を256に分割する周波数に相当するコントロール電圧が供給され、この周波数のクロック信号を生成して、すべての点灯時間制御・駆動部118−1〜118−58へ出力する。また、電圧制御発振器148は分周器1/M142とも接続されており、電圧制御発振器148から出力されたクロック信号は、分周器1/M142にも分岐されて入力される。分周器1/M142は、LUT132からの光量調節データにより決定された分周比Mに基づいて、電圧制御発振器148からフィードバックされたクロック信号を分周する。
タイミング信号発生部114は、制御部30および基準クロック発生部116と接続されており、基準クロック発生部116からの発振信号を基に、制御部30からの水平同期信号(Lsync)と同期して、転送信号CK1R,CK1Cおよび転送信号CK2R,CK2Cを生成する。転送信号CK1R,CK1Cおよび転送信号CK2R,CK2Cは、レベルシフト回路104を介することにより転送信号CK1および転送信号CK2となってLPH14に出力される。
また、タイミング信号発生部114は、濃度ムラ補正データ部112および画像データ展開部110と接続されており、基準クロック発生部116からの発振信号を基に、制御部30からのLsync信号と同期して、画像データ展開部110から各画素に対応した画像データを読み出すためのデータ読出し信号、および濃度ムラ補正データ部112から各画素(各LED)に対応した濃度ムラ補正データを読み出すためのデータ読出し信号を各々に対して出力している。さらに、タイミング信号発生部114は、点灯時間制御・駆動部118−1〜118−58とも接続されており、基準クロック発生部116からの発振信号を基に、制御部30からのLsync信号と同期して、SLED63の点灯開始のトリガ信号を出力している。
点灯時間制御・駆動部118−1〜118−58は、各画素(各LED)の点灯時間を濃度ムラ補正データに基づいて補正し、SLED63の各画素を点灯するための制御信号を生成する。
具体的には、点灯時間制御・駆動部118−1〜118−58は、図10(点灯時間制御・駆動部118の構成を説明するブロック図)に示したように、プリセッタブルデジタルワンショットマルチバイブレータ(PDOMV)160、直線性補正部162、AND回路170を含んで構成されている。AND回路170は、画像データ展開部110およびタイミング信号発生部114と接続されており、画像データ展開部110からの画像データが1(ON)のときには、タイミング信号発生部114からのトリガ信号(TRG)をPDOMV160に出力し、画像データが0(OFF)のときには、トリガ信号を出力しないように設定されている。PDOMV160は、AND回路170、OR回路168、濃度ムラ補正データ部112、および基準クロック発生部116と接続されており、AND回路170からのトリガ信号に同期して濃度ムラ補正データに応じた基準クロック数の点灯パルスを発生する。
直線性補正部162は、SLED63内の各LEDでの発光開始時間のバラツキを補正するために、PDOMV160からの点灯パルス信号を補正して出力する。具体的には、直線性補正部162は、複数の遅延回路164(本実施の形態では、164−0〜164−7の8個)、遅延選択レジスタ166、遅延信号選択部165、AND回路167、OR回路168、点灯信号選択部169を含んで構成されている。遅延回路164−0〜164−7は、PDOMV160と接続されており、各々がPDOMV160からの点灯パルス信号を遅延させるための異なる時間が設定されている。遅延選択レジスタ166は遅延信号選択部165および点灯信号選択部169と接続されており、遅延選択レジスタ166には、SLED63内の各LED各々の遅延選択データ、および点灯信号選択データが格納されている。各LED各々の遅延選択データおよび点灯信号選択データは予め計測され、EEPROM102に格納されている。EEPROM102に格納された遅延選択データおよび点灯信号選択データは、マシン電源投入時に濃度ムラ補正データ部112を介して遅延選択レジスタ166にダウンロードされる。なお、格納手段としてフラッシュROMを用いることもでき、その場合には、フラッシュROM自体を遅延選択レジスタ166として機能させることができる。
遅延信号選択部165は、AND回路167およびOR回路168と接続されており、遅延選択レジスタ166に格納された遅延選択データに基づいて、遅延回路164−0〜164−7からの出力のいずれか1つを選択する。AND回路167は、PDOMV160からの点灯パルス信号と遅延信号選択部165により選択された遅延点灯パルス信号の論理積、すなわち、遅延前の点灯パルス信号と遅延後の点灯パルス信号の両方が点灯状態であれば点灯パルスを出力する。OR回路168は、PDOMV160からの点灯パルス信号と遅延信号選択部165により選択された遅延点灯パルス信号の論理和、すなわち、遅延前の点灯パルス信号と遅延後の点灯パルス信号の少なくとも一方が点灯状態であれば点灯パルスを出力する。
点灯信号選択部169は、遅延選択レジスタ166に格納された点灯選択データに基づいて、AND回路167またはOR回路168からの出力のいずれか一方を選択する。そして、選択された点灯パルスがMOSFET172を介してLPH14へと出力される。
また、図8に示したように、LPH14には3端子レギュレータ101が接続され、LPH14に対して3端子レギュレータ101から安定した+3.3Vの電圧が供給されている。
続いて、EEPROM102に格納されるLPH14に関する光量補正値データの測定・算出方法について説明する。上述したように、光量補正値データは、画像形成時のSLED63内の各LED各々に生じる光量のバラツキを補正するためのデータであって、濃度ムラ補正データ部112において濃度ムラ補正データを生成する際に使用されるデータである。
まず、LPH14の露光エネルギ分布(光量分布)を測定するための特性計測装置としての光プロファイル測定装置200について述べる。図11は、光プロファイル測定装置200の構成を示した図である。図11に示したように、光プロファイル測定装置200は、第1光量測定部(第1のセンサ部)270として、受光面がLPH14の発光部(SLED63)に対向して設けられ、複数の画素がライン状に配列されたラインCCD(Charge Coupled Device)272、このラインCCD272を備えるとともにラインCCD272からの出力を用いてLPH14からの光量分布を測定するCCDボード271、LPH14の発光部(SLED63)からの光をラインCCD272面に拡大して結像させる拡大光学系273、および、第2光量測定部(第2のセンサ部)250として、受光面がLPH14の発光部(SLED63)に対向して設けられ、例えばシリコン(Si)が面状に配置されたPD(Photo Diode)252、このPD252を備えるとともにPD252からの出力を用いてLPH14からの光量分布を測定するPDボード251を備えている。
さらに、光プロファイル測定装置200は、LPH14のSLED63が配列された方向(主走査方向)を移動方向として第1光量測定部270および第2光量測定部250を移動させる移動ステージ262、移動ステージ262を等速移動または所定のステップで移動させるステージドライバ263、LPH14に対して駆動信号を出力して各SLED63を点灯させるLPHドライバ264、第1光量測定部270や第2光量測定部250から転送されたデータ信号を処理するインターフェース280を備えている。
また、得られたデータ信号の処理や、移動ステージ262の移動制御、LPHドライバ264の制御等は、処理部であるパーソナルコンピュータ(PC)266にて実行される。このPC266は、画像データを取り込むためのフレームグラバー267、ステータス信号やデータ信号の入力やコントロール信号の出力等を制御するデジタルI/O268、ステージドライバ263の駆動を制御するモータコントローラ269等を備えている。移動ステージ262は、例えば、エア軸受けとリニアモータを使用した非接触構造を備えており、モータコントローラ269により、リニアエンコーダからのフィードバックによるPLL制御が行なわれ、第1光量測定部270の等速移動制御および第2光量測定部250のステップ移動制御が実行される。
そして、光プロファイル測定装置200は、ラインCCD272を有する第1光量測定部270およびPD252を有する第2光量測定部250を主走査方向に移動させながら、データをデジタル値に変換してPC266に取り込んでいる。
このように、本実施の形態の光プロファイル測定装置200では、第1光量測定部270と第2光量測定部250とを備えている。そして、第1光量測定部270は、ラインCCD272によりSLED63内の各LED各々の光量を測定する。また、第2光量測定部250は、SLED63内のSLEDチップ(CHIP1〜CHIP58)毎の光量を測定する。
第1光量測定部270は、図11に示したように、所定の倍率を有する拡大光学系273(本実施の形態では、10倍の倍率を有する。)により、SLED63のロッドレンズアレイ64の焦点面に結像されたSLED63の各LEDの像が、10倍に拡大されてラインCCD272のセンサ面に結像される。ラインCCD272のセンサ面では、SLED63のLEDの配列方向(主走査方向)に対して、CCDの配列方向が直交するように配置されている。そして、第1光量測定部270が、主走査方向に等速移動されることで、各CCDによって入射した光を受光し、受光量に応じた電気信号を出力する。それにより、主走査方向に沿って、SLED63のLEDの配列方向とは直交する方向(副走査方向)のLPH14の露光エネルギ分布(光量分布)を測定することが可能である。
ところで、図12は、SLED63の隣接する2つのSLEDチップCHIP NとCHIP N+1の発光点(LED)から出射された光B1と光B2の光路をそれぞれ表した図である。図12に示したように、発光点からロッドレンズアレイ64に向けて垂直に照射された2つの光B1,B2であっても、SLED63とロッドレンズアレイ64との副走査方向における相対位置のバラツキが存在する場合には、SLED63が千鳥状に配置されたことにより、CHIP Nの発光点およびCHIP N+1の発光点とロッドレンズアレイ64のロッドレンズとの相対位置関係がそれぞれ異なることとなる。そのために、CHIP Nの発光点から出射される光B1とCHIP N+1の発光点から出射される光B2とでは、ロッドレンズの入射面への入射位置が異なることとなる。すなわち、両者はロッドレンズの中心軸(1点鎖線)からの距離が異なる位置に入射する。
それにより、ロッドレンズアレイ64がその中心軸の周りに屈折率分布を持つように構成されていることから、CHIP Nの発光点からの光B1の光路とCHIP N+1の発光点からの光B2の光路とは異なる経路を辿ることとなる。その結果、光B1と光B2とでは、ロッドレンズアレイ64の焦点面に入射する際の入射角に異なりが生じる。例えば、図12に示した例では、光B1はロッドレンズの中心軸(1点鎖線)よりも離れた位置でロッドレンズに入射することから、焦点面に対して大きな入射角γ1で入射する。それに対し、光B2はロッドレンズの中心軸(1点鎖線)に近い位置でロッドレンズに入射することから、焦点面に対して小さな入射角γ2で入射する。
なお、SLED63の発光点(LED)から出射される光は、実際には図12の点線で示したような広がりを持って出射され、複数のロッドレンズを通って焦点面に結像される。しかし、図12では、理解を容易にするため、光強度の最も強い部分(実線)で説明し、光路の違いを明確化した。したがって、焦点面での実際の集光光は、実線の部分が最も光強度が強く、周辺に従って弱くなるような光量分布を有している。
また一方で、ラインCCD272は、光に対する感度(以下、単に「感度」とも記す。)が、入射する光の入射角に依存して変化するという特性(感度特性)を有している。図13は、ラインCCD(センサ)272によって検出される光量測定値と入射する光の入射角との関係を示した図である。図13では、光の入射角が0°の場合に検出される光量を1とした場合の光量比として表している。図13に示したように、同じ光量に設定されたLEDから光がラインCCD272に入射された場合であっても、その入射される光の入射角が異なれば、ラインCCD272では異なる感度を持つこととなり、検出される光量測定値は異なるものとなる。
そのため、第1光量測定部270で測定された光量測定値だけを用いて光量補正値データを生成し、その光量補正値データによりLPH14の光量が補正された場合には、実際の画像形成装置にて感光体ドラム12がLPH14により露光されて静電潜像が形成される際において、千鳥状に配列されたSLED63の隣接するSLEDチップ、例えばCHIP NとCHIP N+1とでは、発光点(LED)から出射される光の光量は相互に異なることとなる。そのために、同じ潜像電位に設定しようとしても、隣接するSLEDチップCHIP NとCHIP N+1との間で潜像電位に差が生じるという現象が生じる。その結果、隣接するSLEDチップCHIP NとCHIP N+1間で画像濃度差が発生し、形成された画像にはSLEDチップ単位にスジ状の画像濃度ムラが生じることとなる。
そこで、LPH14内のLEDが副走査方向の配置位置に異なりを持って設置されている場合、特に、各SLEDチップが交互に千鳥状に配置されている場合には、第1光量測定部270で生成されたLED各々の光量補正値は、それぞれSLEDチップ毎に補正することが必要となる。そこで、本実施の形態の光プロファイル測定装置200では、第2光量測定部250を用いることで、SLED63のSLEDチップ(CHIP1〜CHIP58)単位での光量補正値を生成し、得られたSLEDチップ単位の光量補正値を用いてLED各々の光量補正値を補正している。
ここで、第2光量測定部250について説明する。
図11に示したように、PDボード251では、LPH14のロッドレンズアレイ64の焦点面に一致するように、アパーチャー253が配設されている。PD252は、アパーチャー253よりも焦点面から離れた非焦点面に配置されている。ここで、アパーチャー253の開口サイズとしては、SLED63のLEDの配列方向(主走査方向)に、SLEDチップ(CHIP1〜CHIP58)の配列長さをpとしてp+200(μm)、SLED63のLEDの配列方向とは直交する方向(副走査方向)に、LED1個のチップ長をqとしてq+200(μm)に設定されている。それぞれ200(μm)の余裕を持たせたのは、出射される光のビーム径やビームのすそ野の広がりを考慮したものである。
PD252は、例えばシリコン(Si)からなるセンサ面(受光面)が、アパーチャー253の開口よりも大きな所定の面積を持って構成され、アパーチャー253を通過したLPH14からの光を受けて、その光量に比例した電流を出力する。すなわち、PD252は、SLED63内のLED各々の光量を個別に測定するのではなく、複数のLED全体から出射された光の合計光量を測定する。本実施の形態では、1つのSLEDチップに配置されたLED全体から出射される光の合計光量を測定することができる。
ところで、PD252においては、所定の面積を持って構成されたセンサ面には面内位置により感度ムラが存在している。そこで、上述したように、PD252をアパーチャー253よりも焦点面から離れた非焦点面に配置することで、アパーチャー253を通過した範囲の光はセンサ面で適度に拡散されることとなり、センサ面位置による感度ムラの影響を極めて小さくすることができる。
また、PD252では、1つのSLEDチップに配置されたすべてのLEDから出射される光の合計光量を測定することから、ラインCCD272のような分解能を必要としない。そのため、このようにPD252をアパーチャー253よりも焦点面から離れた非焦点面に配置しても、SLEDチップの全体から出射される光量を正確に測定することが可能である。
続いて、本実施の形態の光プロファイル測定装置200により、光量補正値データを生成する際の処理について述べる。図14は、光量補正値データを生成する際の全体の処理の流れを示すフローチャートである。本実施の形態の光プロファイル測定装置200では、図14に示したように、まず、第1光量測定部270によりLHP14内に配置されたLED各々の光量補正値データを生成する(S101)。次いで、第2光量測定部250によりLHP14内のSLEDチップの光量補正値データ(SLEDチップすべての平均光量)を生成する(S102)。そして、ステップ101で生成されたLED各々の光量補正値を、ステップ102で生成されたSLEDチップの光量補正値データとを用いて補正し、最終的なLED各々の光量補正値を生成する(S103)。なお、ステップ101とステップ102との処理順序は、特に限定されない。
最初に、第1光量測定部270によりLPH14内に配置されたLED各々の光量補正値を生成する際の処理を説明する。
図15は、第1光量測定部270によりLED各々の光量補正値データを生成する際の処理の流れを示すフローチャートである。なお、LED各々の光量補正値データの生成処理を行なうに際して、予め、光プロファイル測定装置200に、デジタルカラープリンタ1に使用するLPH14がホルダー部材(図示省略)によって保持されて、所定位置にセットされる。
まず、PC266は、デジタルI/O268からLPHドライバ264に対し、LPH14を2on2offで点灯するように指示するコントロール信号を出力する。それにより、LPHドライバ264は、LPH14を2on2offで点灯させる(S201)。
ここで、2on2off点灯とは、図16に示したように、LPH14のSLED63に配列されたLEDアレイにおいて、隣り合う連続した2つのLEDを点灯し、さらにそれに連続する隣り合う2つのLEDを消灯させる点灯形態をいう。このように、LPH14を2on2off点灯するのは、画像形成した際に、画像濃度ムラが目立つ点灯形態だからである。一方、LPH14を全灯してもよいが、その場合には、全体の光量が大きくなるために、各LEDによる光量のピークと谷の座標点を正確に測定し難い。したがって、各LEDの点灯形態としては、2on2off点灯や4on4off点灯等のように、画像カバレージ比率が50%近傍となる点灯形態が好ましい。
次に、PC266は、モータコントローラ269を介してステージドライバ263に対して、移動ステージ262を移動させるためのコントロール信号を出力して、移動ステージ262をホームポジションからSLED63の配列方向(主走査方向)に等速移動させる(S202)。
さらに、PC266は、デジタルI/O268からインターフェース280を介して、第1光量測定部270のCCDボード271に対してLPH14の光量分布の測定を指示するコントロール信号を出力する。そして、CCDボード271は、ラインCCD272によってLPH14の光量分布を測定する(S203)。
次に、PC266は、インターフェース280を介して第1光量測定部270のCCDボード271から、ステップ203で測定された光量分布データを取得する。そして、図17に示したように、光量分布データに関して、主走査方向の各座標位置(x)における副走査方向(y)の積分値を算出し、主走査方向での光量分布(光プロファイル)を得る(S204)。
その際に、ブラックレベル補正とシェーディング補正とが施される。ここで、ラインCCD272に関するブラックレベル補正値とシェーディング補正値とは、予め求めておく。ブラックレベル補正値とシェーディング補正値とを求める際には、拡大光学系273に対して積分球から光を入射させて測定する。その場合の積分球に用いる光源としては、LPH14に配設されたSLED63のLEDと同一のLED(波長780nm)が使用される。
続いて、PC266は、ステップ204で算出された光プロファイルについて、主走査方向(x)のピーク位置と谷位置とを検出する。そして、光プロファイルにおける谷から谷までの光量を積分し、この積分値を谷から谷までの距離で割算することで谷と谷との間の領域の光量(露光エネルギ)密度を算出する。このようにして求められた各領域の露光エネルギ密度を各発光点(LED)の補正特性値(図18参照)とする(S205)。
さらに、PC266は、この補正特性値を所定の目標値に合わせるように、目標値との誤差分に応じて光量を増減することで、すべての領域における補正特性値がフラット(平坦)になるようにする。このような平坦化処理により、各領域毎の光量補正値、すなわち各LEDについての光量補正値が算出される(S206)。
そして、PC266は、2on2off点灯で点灯された各LEDについての光量補正値データをメモリに記憶する(S207)。
次に、PC266は、デジタルI/O268からLPHドライバ264に対し、LPH14を2off2onで点灯するように指示するコントロール信号を出力する。それにより、LPHドライバ264は、LPH14を2off2onで点灯させる(S209)。すなわち、ステップ201で点灯させたLEDを消灯し、ステップ201で消灯させたLEDを点灯する点灯形態に設定を変える。
そして、ステップ202〜ステップ207を同様に行ない、PC266は、4off4on点灯で点灯された各LEDについての光量補正値データをメモリに記憶する(S207)。
2off2on点灯形態での測定が終了した後(S208)、PC266は、記憶された2on2off点灯で点灯された各LEDについての光量補正値データと、2off2on点灯で点灯された各LEDについての光量補正値データとを、LPH14におけるLEDの配列順序に合わせた並べ替えを行って、LPH14のすべてのLEDの光量補正値データとして合成する。そして、これをLPH14のLED各々の光量補正値(第1の光量補正値)データとしてメモリに記憶する(S210)。
ここで、光量補正値データとLED光量とについて説明する。光量補正値データとLED光量との関係は、LEDの光量がパルス幅で制御されるため、図21に示したように、ほぼ原点を通る直線となる。そのため、光量補正値データの範囲が0〜255であるとすると、図12中においてLEDの目標光量をK(J)に設定するためには、例えば、LED Aは光量補正値データを128、LED Bは光量補正値データを140に設定されることとなる。
次に、第2光量測定部250によりLPH14内に配置されたSLEDチップの光量補正値を生成する際の処理を説明する。
図19は、第2光量測定部250によりSLEDチップの光量補正値データを生成する際の処理の流れを示すフローチャートである。なお、SLEDチップの光量補正値データの生成処理を行うに際して、第1光量測定部270によるLED各々の光量補正値データおよびSLEDチップ(CHIP1〜CHIP58)各々の光量データの生成処理の後、速やかに移動ステージ262はホームポジションに戻される。
測定開始に先立って、PC266は、全LEDの光量補正値データを128に設定して、信号発生回路100の濃度ムラ補正データ部112へ送信する(S301)。
次に、PC266は、CHIP1を測定対象に設定する(S302)。そして、PC266は、デジタルI/O268からLPHドライバ264に対し、LPH14の内の測定対象であるCHIP1を全灯、CHIP1に隣接するCHIP2を消灯、それ以外のCHIP3〜CHIP58(図3参照)を全灯するように指示するコントロール信号を出力する(S303)。
そして、PC266は、モータコントローラ269を介してステージドライバ263に対して、移動ステージ262を移動させるためのコントロール信号を出力して、移動ステージ262をホームポジションからSLED63の配列方向(主走査方向)に移動させる。そして、PDボード251が測定対象のCHIP1と対向する位置に達した時点で移動ステージ262を停止させる(S304)。
さらに、PC266は、デジタルI/O268からインターフェース280を介して、第2光量測定部250のPDボード251に対して測定対象のCHIP1の光量の測定を指示するコントロール信号を出力する。そして、PDボード251は、PD252によってCHIP1の光量を測定する(S305)。
測定値に応じて、CHIP1の全LEDの光量補正値データを更新して(S306)、また、CHIP1の光量を測定する(S307)。
このように 光量補正値データを更新、測定を繰り返し、測定値が、CHIP1の光量がCHIP光量目標値に等しくなるような光量補正値データを求める(S308)。求められた光量補正値データはメモリに記憶される(S309)。このとき、CHIP1内の光量補正値データは同じ値である。
次に、PC266は、CHIP2を測定対象に設定する(S311)。そして、デジタルI/O268からLPHドライバ264に対し、LPH14の内の測定対象であるCHIP2を全灯、CHIP2に隣接するCHIP1およびCHIP3を消灯、それ以外のCHIP4〜CHIP58を全灯するように指示するコントロール信号を出力する。そして、PC266は、モータコントロール269を介してステージドライバ263に対してコントロール信号を出力して、移動ステージ262をPDボード251がCHIP1と対向する位置からCHIP2と対向する位置に移動させて停止させる。さらに、CHIP1のときと同様に光量測定と光量補正値データの更新とを繰り返し、CHIP光量目標値に等しくなるようなCHIP2の光量補正値データを求める。
このようにして、順にSLED63内のSLEDチップの光量補正値データを求め、そして、CHIP58の光量補正値データを求めた時点で測定を終了する(S310)。
ここで、測定対象であるCHIP Nを全灯した際に、CHIP Nに隣接するCHIP N−1およびCHIP N+1を消灯するのは、CHIP Nの光量を測定する際に、その両側に隣接するCHIP N−1およびCHIP N+1からの光によって、CHIP Nの光量を正確に測定することができないからである。
また、CHIP Nに隣接するCHIP N−1およびCHIP N+1以外のCHIP1〜CHIP N−2およびCHIP N+2〜CHIP58を全灯するのは、画像形成装置での画像形成動作時には、CHIP1〜CHIP58はすべて点灯動作状態にあり、それに近い状態で測定するのが実際の動作状態に合致した光量補正値が求められるからである。
ところで、本実施の形態のLPH14では、発光部を自己走査型LEDアレイ(SLED)63で構成している。そして、SLED63には、図6に示したように、発光点であるLED L1〜L128のほか、LED L1〜L128への電流の供給を制御するサイリスタS1〜S128とダイオードD1〜D128とを含む転送部を備えている。これらのサイリスタS1〜S128やダイオードD1〜D128は、LEDと同様の構造を有しているため、電流が流れることにより発光する。そのため、転送部には遮光マスク50を配設しているが、遮光マスク50によっても漏光を完全に遮断することは難しい。そのため、上記した第1光量測定部270や第2光量測定部250での光量測定の際に、サイリスタS1〜S128やダイオードD1〜D128から全体光量の1%程度の光が出射されて、光量測定の誤差要因となる場合がある。
そこで、本実施の形態のLPH14においては、各SLEDチップ(CHIP1〜CHIP58)の転送部へ流れる電流値が略等しくなるように、レベルシフト回路104を介して信号発生回路100から転送信号CK1(CK1_1〜1_6)を送信する信号ライン108(108_1〜108_6)、および転送信号CK2(CK2_1〜2_6)を送信する信号ライン109(109_1〜109_6)には、略同数のSLEDチップ(CHIP1〜CHIP58)が接続されるように構成されている。
また、本実施の形態のLPH14のように、SLEDチップがCHIP1〜CHIP58の58個が配設され、信号発生回路100からの信号ライン108(108_1〜108_6)および信号ライン109(109_1〜109_6)はそれぞれ6本で構成されている。そのため、略同数のSLEDチップを接続しようとした場合に、信号ライン108および信号ライン109には、1本当たり例えば9、9、10、10、10、10個のSLEDチップを接続することとなり、すべてを同数とすることはできない。
そのような場合には、9個のSLEDチップが接続された信号ライン108および信号ライン109と、10個のSLEDチップが接続された信号ライン108および信号ライン109とにおいて、SLEDチップ(CHIP1〜CHIP58)の転送部へ流れる電流値が略等しくなるように、それぞれLPH14内に設置されている転送サイリスタ制限抵抗R1A,R1B,R2A,R2Bの抵抗値を設定することが有効である。
続いて、第2光量測定部250を用いて生成されたSLEDチップの光量補正値データ(平均光量)に基づいて、第1光量測定部270を用いて生成されたLED各々の光量補正値データを補正し、最終的なLED各々の光量補正値データを生成する処理について説明する。
図20は、第2光量測定部250を用いて生成されたSLEDチップの光量補正値データに基づいて、第1光量測定部270を用いて生成されたLED各々の光量補正値データを補正する処理の手順を示したフローチャートである。まず、PC266は、第1光量測定部270を用いて生成されたLPH14のLED各々の光量補正値データ(これを、Pとする。)を取得する(S401)。
次に、PC266は、第2光量測定部250を用いて生成されたSLEDチップ(CHIP1〜CHIP58)各々での光量補正値データ(これを、Rとする。)を取得する(S402)。
そして、PC266は、これらのデータを用いて演算を行なうことでLED各々の最終的な光量補正値データ(これを、Sとする。)を算出する(S403)。例えば、次の(1)式のような演算が行なわれる。
S=P+(R−Pave) ……(1)
ここで、Paveは、CHIP Nに着目したとき、CHIP Nでの第1光量測定部270のラインCCD272で求めた光量補正値の平均値である。
また、ステップ403においては、次の(2)式のような演算を行なうこともできる。
S=P×(R/Pave) ……(2)
また、他の算出例としては、第1光量測定部270で求めた光量補正値データを、信号発生回路100の濃度ムラ補正データ部112へ送信し、そのときのCHIPの光量R2を第2光量測定部250で求める。そして、CHIPの光量目標値をKとして、次の(3)式のような演算により求めることもできる。
S=P×R2/K ……(3)
そして、PC266は、このように算出されたLED各々の最終的な光量補正値データSをメモリに記憶する(S404)。
このようにして、本実施の形態の光プロファイル測定装置200により、LPH14(SLED63)のLED各々の最終的な光量補正値データSが生成される。そして、生成された最終的な光量補正値データSは、PC266からLED回路基板62(図2、図3参照)に配設されたEEPROM102に格納される。
以上説明したように、本実施の形態の光プロファイル測定装置200では、第1光量測定部270を用いて生成されたLED各々の光量補正値データと、第2光量測定部250を用いて生成されたSLEDチップの光量補正値データとに基づいて、第1光量測定部270を用いて生成されたLED各々の光量補正値データを補正し、最終的なLED各々の光量補正値データを生成している。
そのため、光プロファイル測定装置200において、LPH14内のLEDが副走査方向の配置位置に異なりを持って設置されている場合、特に、各SLEDチップが交互に千鳥状に配置されている場合においても、ラインCCD272の光の入射角に依存した感度特性の存在にも拘わらず、各SLEDチップにおいてLED各々の正確な光量補正値データを生成することができる。
それにより、かかる光量補正値データによりLPH14の光量が補正されることで、実際の画像形成装置において感光体ドラム12がLPH14により露光されて静電潜像が形成される際において、各SLEDチップ毎に光量のバラツキが生じることが抑制される。その結果、SLEDチップ単位のスジ状の画像濃度ムラの発生が抑えられ、高品質な画像を形成することが可能となる。
本実施の形態にて測定対象となるLEDプリントヘッドが用いられた画像形成装置の全体構成を示した図である。 LEDプリントヘッド(LPH)の構成を示した図である。 LED回路基板の平面図である。 各SLEDチップの連結部を説明する図である。 LED回路基板上に形成されている配線図を示した図である。 SLEDの回路構成を説明する図である。 信号発生回路から出力される駆動信号を示すタイミングチャートである。 信号発生回路の構成を示すブロック図である。 基準クロック発生部の構成を説明するブロック図である。 点灯時間制御・駆動部の構成を説明するブロック図である。 光プロファイル測定装置の構成を示した図である。 SLEDの隣接する2つのSLEDチップCHIP NとCHIP N+1に配置されたLEDから出射された光B1と光B2の光路を表した図である。 ラインCCDによって検出される光量測定値(光量比)と入射する光の入射角との関係を示した図である。 光量補正値データを生成する際の処理の全体の流れを示すフローチャートである。 第1光量測定部によりLED各々の光量補正値データを生成する際の処理の流れを示すフローチャートである。 2on2offの点灯形態を説明する図である。 光量分布データの積分の方向を説明する図である。 補正特性値を説明する図である。 第2光量測定部によりSLEDチップの光量補正値データを生成する際の処理の流れを示すフローチャートである。 SLEDチップの光量補正値データに基づいて、LED各々の光量補正値データを補正する処理の手順を示したフローチャートである。 光量補正値データと光量との関係を示す図である。
符号の説明
1…デジタルカラープリンタ、10…画像形成プロセス部、11Y,11M,11C,11K…画像形成ユニット、12…感光体ドラム、14…LEDプリントヘッド(LPH)、30…制御部、40…画像処理部(IPS)、62…LED回路基板、63…自己走査型LEDアレイ(SLED)、64…ロッドレンズアレイ、100…駆動回路(信号発生回路)、102…EEPROM、104…レベルシフト回路、110…画像データ展開部、112…濃度ムラ補正データ部、114…タイミング信号発生部、116…基準クロック発生部、118−1〜118−58…点灯時間制御・駆動部、200…光プロファイル測定装置、250…第2光量測定部、251…PDボード、252…PD、253…アパーチャー、270…第1光量測定部、271…CCDボード、272…ラインCCD、273…拡大光学系、R1A,R1B,R2A,R2B…転送サイリスタ制限抵抗

Claims (12)

  1. 複数の発光素子がライン状に配列されたチップ部材が複数配置されたプリントヘッドの光量補正のためのデータを計測する特性計測装置であって、
    前記プリントヘッドに対向して配置され、前記発光素子各々から出射される光量を測定する第1のセンサ部と、
    前記プリントヘッドに対向して配置され、前記チップ部材各々から出射される光量を測定する第2のセンサ部と、
    前記第1のセンサ部により測定された前記発光素子各々の光量と、前記第2のセンサ部により測定された前記チップ部材各々の光量とに基づいて、前記発光素子各々についての光量補正値を生成する処理部と
    を含むことを特徴とするプリントヘッドの特性計測装置。
  2. 前記第2のセンサ部は、前記プリントヘッドの焦点面に、1つの前記チップ部材に配置された前記発光素子全体の設置領域をカバーする大きさの開口を有するアパーチャーを備えたことを特徴とする請求項1記載のプリントヘッドの特性計測装置。
  3. 前記第2のセンサ部は、前記プリントヘッドの非焦点面に、前記アパーチャーの開口よりも大きな面積の受光面を有するセンサを備えたことを特徴とする請求項1記載のプリントヘッドの特性計測装置。
  4. 複数の発光素子がライン状に配列されたチップ部材が複数配置されたプリントヘッドの光量補正方法であって、
    前記発光素子各々から出射される光量を測定して、当該光量から当該発光素子各々についての第1の光量補正値を生成するステップと、
    生成された前記第1の光量補正値を前記チップ部材毎に平均した第1の平均光量補正値を算出するステップと、
    前記チップ部材各々の光量を測定し、当該測定値が所定の光量目標値に一致する際の当該チップ部材に含まれる前記発光素子の平均光量補正値を第2の平均光量補正値として検出するステップと、
    前記チップ部材各々における前記発光素子の前記第1の平均光量補正値と前記第2の平均光量補正値とに基づいて、前記第1の光量補正値を補正して前記発光素子各々についての最終的な光量補正値を生成するステップと
    を含むことを特徴とするプリントヘッドの光量補正方法。
  5. 前記チップ部材すべての平均光量は、測定されるチップ部材を点灯し、当該チップ部材に隣接するチップ部材を消灯し、さらに当該隣接するチップ部材以外のチップ部材を点灯した状態にて測定された各チップ部材の光量に基づいて算出されたことを特徴とする請求項4記載のプリントヘッドの光量補正方法。
  6. 前記最終的な光量補正値は、前記チップ部材各々での前記発光素子の第2の平均光量補正値から第1の平均光量補正値を引いた差分を前記第1の光量補正値に加算することで生成されたことを特徴とする請求項4記載のプリントヘッドの光量補正方法。
  7. 前記最終的な光量補正値は、前記チップ部材各々での第1の平均光量補正値を前記第2の平均光量補正値に変換する変換比率を前記第1の光量補正値に乗算することで生成されたことを特徴とする請求項4記載のプリントヘッドの光量補正方法。
  8. 感光体を露光して静電潜像を形成するプリントヘッドであって、
    複数の発光素子がライン状に配列された複数のチップ部材と、
    前記発光素子各々の光量を補正するための光量補正データであって、前記発光素子各々の光量と前記チップ部材各々の光量とに基づいて生成された光量補正値データを格納したメモリと、
    前記メモリに記憶された前記光量補正値データに基づいて、前記チップ部材に配列された前記発光素子の光量を補正して発光させる駆動回路と
    を有することを特徴とするプリントヘッド。
  9. 前記チップ部材は、千鳥状に配列されたことを特徴とする請求項8記載のプリントヘッド。
  10. 前記駆動回路は、当該駆動回路と前記チップ部材とを接続する信号線が複数配設され、当該信号線は各々略同数の当該チップ部材が接続されたことを特徴とする請求項8記載のプリントヘッド。
  11. 前記駆動回路は、前記信号線が前記発光素子を発光可能状態に設定する転送信号を出力する転送信号線と、当該転送信号線に接続され、当該転送信号線を流れる電流量を制限する転送電流制限抵抗とを含み、当該転送電流制限抵抗の抵抗値は、当該転送信号線に接続された前記チップ部材の数に応じて設定されることを特徴とする請求項10記載のプリントヘッド。
  12. 感光体と、
    前記感光体を露光して静電潜像を形成するプリントヘッドとを含み、
    前記プリントヘッドは、複数の発光素子がライン状に配列された複数のチップ部材を備え、前記発光素子各々の光量が当該発光素子各々の光量と前記チップ部材各々の光量とに基づいて生成された光量補正値により決定されることを特徴とする画像形成装置。
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