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JP2006182823A - 高電圧電気絶縁性シリコーンゴム用組成物、高電圧電気絶縁性シリコーンゴム組成物および高電圧電気絶縁体 - Google Patents

高電圧電気絶縁性シリコーンゴム用組成物、高電圧電気絶縁性シリコーンゴム組成物および高電圧電気絶縁体 Download PDF

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JP2006182823A
JP2006182823A JP2004375375A JP2004375375A JP2006182823A JP 2006182823 A JP2006182823 A JP 2006182823A JP 2004375375 A JP2004375375 A JP 2004375375A JP 2004375375 A JP2004375375 A JP 2004375375A JP 2006182823 A JP2006182823 A JP 2006182823A
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Naoya Ishigami
直哉 石神
Katsuya Baba
勝也 馬場
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DuPont Toray Specialty Materials KK
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Dow Corning Toray Co Ltd
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Abstract

【課題】耐トラッキング性が優れた高電圧電気絶縁性シリコーンゴム用組成物、高電圧電気絶縁性シリコーンゴム組成物および高電圧電気絶縁体を提供する。
【解決手段】(A)平均単位式RSiO(4−a)/2(式中、Rは1価の非置換炭化水素基またはハロゲン化炭化水素基、aは1.8〜2.3)で示され、1分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合アルケニル基を有するオルガノポリシロキサン100重量部、(B)環状ジメチルシロキサンオリゴマーにより疎水化処理した乾式法シリカ10〜100重量部、(C)水酸化アルミニウム粉末10〜400重量部および(D)末端シラノール基封鎖ジオルガノシロキサンオリゴマーまたはシラノール基含有オルガノシラン0〜10重量部からなる高電圧電気絶縁性シリコーンゴム用組成物。上記高電圧電気絶縁性シリコーンゴム用組成物とそれを硬化させるのに十分な量の(E)硬化剤とからなる高電圧電気絶縁性シリコーンゴム組成物。その硬化物からなる高電圧電気絶縁体。
【選択図】なし

Description

本発明は、水酸化アルミニウムを含有し耐トラッキング性が優れた高電圧電気絶縁性シリコーンゴム用組成物、高電圧電気絶縁性シリコーンゴム組成物およびその硬化物からなる高電圧電気絶縁体に関する。
水酸化アルミニウム粉末を含有するシリコーンゴム組成物が高電圧電気絶縁体用に好適であることは従来から知られている。しかし、水酸化アルミニウム粉末を多量に含有するだけでは、海岸に沿った地帯や大工業地帯のような過酷な気象条件下、環境下で使用される碍子用としては耐トラッキング性、耐アーク性、耐エロージョン性などが不十分なため、種々の試みが提案されている。特許文献1ではジフェニルシランジオールや末端シラノール基封鎖メチルフェニルシロキサンオリゴマーのようなフェニル基含有シランもしくはシロキサンオリゴマーを含有させることにより、特許文献2ではトリアルキルシロキシ基封鎖メチルアルキルシロキサン油を含有させることにより、特許文献3では遷移金属酸化物を含有させることにより、特許文献4では三酸化アンチモンを含有させることにより、特許文献5ではアルケニル基含有シランもしくはシロキサンオリゴマー処理水酸化アルミニウム粉末を使用することにより、特許文献6ではオルガノシラザン処理水酸化アルミニウム粉末を使用することにより耐トラッキング性等を向上させている。上記提案では特殊な添加剤の配合あるいは特殊な処理をした水酸化アルミニウム粉末の使用が必要であり、原料の調達や工程管理が複雑となり大量生産に不向きである。
特許第2689281号公報 特開平7−57574号公報 特開平8−325458号公報 特開平8−325459号公報 特開平9−208828号公報 特開平9−316337号公報
そこで、本発明者らは、特殊な添加剤を必要とせず、通常の水酸化アルミニウム粉末を使用しても硬化物が良好な耐トラッキング性を有し、過酷な気象条件や環境条件下で使用しても高電圧電気絶縁性に優れたシリコーンゴム用組成物、高電圧電気絶縁性に優れたシリコーンゴム組成物およびその硬化物からなる高電圧電気絶縁体を開発すべく鋭意研究した結果、本発明に到達した。即ち、本発明の目的は、特殊な添加剤を必要とせず、通常の水酸化アルミニウム粉末を使用しても硬化物が良好な耐トラッキング性を有し、過酷な気象条件や環境条件下で使用しても高電圧電気絶縁性に優れたシリコーンゴム用組成物、高電圧電気絶縁性に優れたシリコーンゴム組成物およびその硬化物からなる高電圧電気絶縁体を提供することにある。
本発明の目的は、
[1](A)平均単位式:RSiO(4−a)/2(式中、Rは1価の非置換炭化水素基またはハロゲン化炭化水素基であり、aは1.8〜2.3の数である。)で示され、1分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合アルケニル基を有するオルガノポリシロキサン 100重量部、
(B)環状ジメチルシロキサンオリゴマーにより疎水化処理した乾式法シリカであって、そのBET法比表面積が50〜400m2/gであり、嵩密度が70〜200kg/m3であり、炭素原子含有量が1.7〜4.0重量%であり、カールフィッシャー法で測定した水分含有量が0.30重量%以下であり、ヘキサン抽出率が3.0重量%以下である疎水化処理した乾式法シリカ 10〜100重量部、
(C)水酸化アルミニウム粉末 10〜400重量部、および
(D)末端シラノール基封鎖ジオルガノシロキサンオリゴマーまたはシラノール基含有オルガノシラン 0〜10重量部
からなることを特徴とする高電圧電気絶縁性シリコーンゴム用組成物。
[2] 成分(B)のBET法比表面積が50〜400m2/gであり、嵩密度が80〜150kg/m3であり、炭素原子含有量が1.8〜3.5重量%であり、カールフィッシャー法で測定した水分含有量が0.25重量%以下であり、ヘキサン抽出率が2.5重量%以下であることを特徴とする[1]記載の高電圧電気絶縁性シリコーンゴム用組成物。
[3] 成分(A)が、両末端または側鎖のメチル基の少なくとも2個がビニル基に置換された直鎖状ジメチルポリシロキサンであり、成分(D)が末端シラノール基封鎖ジメチルシロキサンオリゴマーであることを特徴とする[1]または[2]記載の高電圧電気絶縁性シリコーンゴム用組成物。
[4][1]、[2]または[3]記載の高電圧電気絶縁性シリコーンゴム用組成物とそれを硬化させるのに十分な量の(E)硬化剤とからなることを特徴とする高電圧電気絶縁性シリコーンゴム組成物。
[5] 硬化剤が(e1)有機過酸化物または(e2)オルガノハイドロジェンポリシロキサンと白金金属系触媒であることを特徴とする[4]記載の高電圧電気絶縁性シリコーンゴム組成物。
[6] [4]または[5]記載のシリコーンゴム組成物の硬化物からなる高電圧電気絶縁体。;によって達成される。
本発明に係る高電圧電気絶縁性シリコーンゴム用組成物および高電圧電気絶縁性シリコーンゴム組成物は、特殊な添加剤を必要とせず、通常の水酸化アルミニウム粉末を使用しても硬化物が良好な耐トラッキング性を有し、過酷な気象条件や環境条件下で使用しても高電圧電気絶縁性に優れている。その硬化物からなる高電圧電気絶縁体は、特殊な添加剤を必要とせず、通常の水酸化アルミニウム粉末を使用しても硬化物が良好な耐トラッキング性を有し、過酷な気象条件や環境条件下で使用しても高電圧電気絶縁性に優れている。
成分(A)である平均単位式:RSiO(4−a)/2(式中、Rは1価の非置換炭化水素基またはハロゲン化炭化水素基であり、aは1.8〜2.3の数である。)で示され、1分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合アルケニル基を有するオルガノポリシロキサンは、本発明のシリコーンゴム組成物の主成分であり、成分(D)である硬化剤の作用により架橋して硬化する。式中、aは平均1.8〜2.3の数であり、好ましくは平均1.9〜2.1の数である。その分子構造は、直鎖状が好ましいが、分子鎖の一部が少し分岐していてもよい。ケイ素原子結合アルケニル基としてはビニル基、アリル基、ヘキセニル基が例示される。アルケニル基以外の非置換炭化水素基にとして、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、オクチル基等のアルキル基;フェニル基、トリル基等のアリール基;ハロゲン化炭化水素基として、3,3,3−トリフルオロプロピル基、−C2449、−C24817 、3−クロルプロピル基が例示される。これらのうちではメチル基が最も好ましい。
直鎖状のジオルガノポリシロキサンとして、両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖のジメチルポリシロキサン、ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体、ジメチルシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体、ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体、ジメチルシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体、ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体、ジメチルシロキサン・メチル(3,3,3−トリフルオロプロピル)シロキサン共重合体、ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン・メチル(3,3,3−トリフルオロプロピル)シロキサン共重合体、メチル(3,3,3−トリフルオロプロピル)ポリシロキサン;両末端トリメチルシロキシ基封鎖のジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体、メチルビニルシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体、ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体、メチルビニルシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体、ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体、メチルビニルシロキサン・メチル(3,3,3−トリフルオロプロピル)シロキサン共重合体、ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン・メチル(3,3,3−トリフルオロプロピル)シロキサン共重合体が例示される。成分の(A)の重合度は、通常100〜15,000の範囲にあり、常温で液状、生ゴム状のいずれでもよい。常温で生ゴム状の場合は、末端にシラノール基が結合していてもよい。
成分(B)である環状ジメチルシロキサンオリゴマーにより疎水化処理した乾式法シリカであって、そのBET法比表面積が50〜400m2/gであり、嵩密度が70〜200kg/m3であり、炭素原子含有量が1.7〜4.0重量%であり、カールフィッシャー法で測定した水分含有量が0.30重量%以下であり、ヘキサン抽出率が3.0重量%以下である疎水化処理乾式法シリカは、本発明のシリコーンゴム組成物を硬化させて得られるシリコーンゴム成形物に優れた機械的強度と、良好な耐トラッキング性を持たせるために必須とされる成分である。
成分(A)との混練性、混練物の保存安定性およびシリコーンゴム成形物の機械的強度と耐トラッキング性の点で、そのBET法比表面積が100〜400m2/gであることが好ましく、されには、その嵩密度が80〜150kg/m3であり、その炭素原子含有量が1.8〜3.5重量%であり、カールフィッシャー法で測定した水分含有量が0.25重量%以下であり、ヘキサン抽出率が2.5重量%以下であるものがより好ましい。
嵩密度は、疎水化処理した乾式法シリカを1L(1000cc)のメスシリンダーに1000ccの目盛りまで投入する。この際、該乾式法シリカが沈降するので、投入後3分間はその体積が1000ccを保持するように該乾式法シリカを補充する。その後、3分間経過後、メスシリンダー中の該乾式法シリカの重量(g数)を測定する。その測定値をkg/m3で表して嵩密度とする。
炭素原子含有量は、疎水化処理した乾式法シリカのケイ素原子結合メチル基を1000℃、酸素雰囲気下中にて熱分解して炭酸ガスに変換し、この炭酸ガス中の炭素量を微量炭素分析装置により定量する。
カールフィッシャー法で測定した水分含有量は、疎水化処理した乾式法シリカを110℃のオーブン中で10時間乾燥後、この乾燥後の乾式法シリカの水分量をカールフィッシャー法で測定する。
ヘキサン抽出率は、疎水化処理した乾式法シリカのへキサン抽出前の炭素原子含有量(B)とへキサン抽出後の炭素原子含有量(A)を測定し、(B−A)/BX100(単位%)により算出する。なお、へキサン抽出後の疎水化処理した乾式法シリカは、攪拌機と還流冷却管付き500ccのフラスコに疎水化処理した乾式法シリカ20gとn-ヘキサン150gを入れ、30分間煮沸した後、ろ過することにより調製した。
なお、炭素原子含有量は、環状ジメチルシロキサンオリゴマー等の疎水化処理剤により疎水化処理した乾式法シリカ表面の処理度合い、あるいは疎水化度合いを示している。ヘキサン抽出率は、乾式法シリカに結合せずに付着している環状ジメチルシロキサンオリゴマー等の疎水化処理剤の含有度合いを示している。炭素原子含有量が大きいのにヘキサン抽出率が小さいことは、環状ジメチルシロキサンオリゴマーが乾式法シリカに化学的に結合している度合いが大きいと考えられる。
乾式法シリカの疎水化処理に使用する環状ジメチルシロキサンオリゴマーとして、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、テトラデカメチルシクロヘプタシロキサン、ヘキサメチルシクロトリシロキサン、これらの混合物が例示される。重合度の上限は、20量体、さらには10量体であることが好ましい。乾式法シリカを環状ジメチルシロキサンオリゴマーにより疎水化処理する方法は公知であり(例えば、特公昭36−15938号公報、米国特許公報第2938009号公報、特公平5−25893号公報)、乾式法シリカを液状の環状ジメチルシロキサンオリゴマーと所定時間接触させ加熱処理している。特公平5−25893では併せて嵩密度増加処理も行っている。本発明で使用される環状ジメチルシロキサンオリゴマーにより疎水化処理した乾式法シリカは、処理条件を鋭意工夫することにより、嵩密度、炭素原子含有量、水分含有量およびへキサン抽出率を前記したとおりに調整したものである。本成分の配合量は、成分(A)100重量部に対して10〜100重量部の範囲である。これは、10重量部未満であると硬化物の機械的強度が十分でなく、100重量部を超えると成分(A)への配合が困難になるためである。かかる観点から20〜70重量部の範囲が好ましい。
成分(C)である水酸化アルミニウム粉末は、シリコーンゴムに良好な高電圧電気絶縁性、特には耐トラッキング性を付与するために配合するものである。この水酸化アルミニウム粉末はその粒子径が小さいほど補強性効果が大きく、通常、0.2〜50μmの範囲内のものが使用され、0.2〜10μmのものが好ましく使用される。水酸化アルミニウム粉末、例えば、オルガノアルコキシシラン、オルガノジシラザンなどの反応性基を有する有機珪素化合物で表面処理された水酸化アルミニウムであってもよい。オルガノアルコキシシランとして、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、エチルトメトキシシラン、n-プロピルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、アリルトリメトキシシラン、ブチニルトリメトキシシラン、ヘキセニルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、テトラエトキシシランが例示され、その部分加水分解物であってもよい。オルガノジシラザンとしてヘキサメチルジシラザン、ジビニルテトラメチルジシラザンが例示される。
成分(C)の配合量は、成分(A)100重量部当たり10〜400重量部の範囲である。これは、10重量部未満であると十分な耐トラッキング性が得られず、400重量部を超えると成分(A)への配合が難しくなり、硬化物も硬くて脆いものとなるからである。配合量の上限値は、成分(C)の平均粒子径や、成分(A)の粘度、成分(B)の配合量等によって変わってくるので、試行錯誤して10〜400重量部の範囲で適宜決めるとよい。
(D)末端シラノール基封鎖ジオルガノシロキサンオリゴマーまたはシラノール基含有オルガノシランは、成分(A)と成分(B)や成分(C)との相溶性を向上させる。成分(B)や成分(C)の配合量が多い場合に必要となることが多い。かかる成分(D)として、両末端もしくは片末端シラノール基封鎖のジメチルシロキサンオリゴマー、両末端もしくは片末端シラノール基封鎖のメチルビニルシロキサンオリゴマー、両末端もしくは片末端シラノール基封鎖メチルフェニルシロキサンオリゴマー、末端シラノール基封鎖ジメチルシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合オリゴマー、ジフェニルシランジオール、トリメチルシラノールが例示される。成分(D)は、成分(A)100重量部当たり0〜10重量部を配合する。
成分(E)である硬化剤は、成分(A)を架橋し組成物を硬化させるためのものである。本成分の代表例として(e1)有機過酸化物がある。このような有機過酸化物として、ビスベンゾイルパーオキサイド、ビス(o-メチルベンゾイル)パーオキサイド、ビス(m-メチルベンゾイル)パーオキサイド、ビス(p-メチルベンゾイル)パーオキサイド、ビス(2,4−ジクロロベンゾイル)パーオキサイド、ビス(2−クロロベンゾイル)パーオキサイド、ビス(4−クロロベンゾイル)パーオキサイド、t−ブチルパーベンゾエイト、ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、ジ(t-ブチル)パーオキサイドが例示される。成分(e1)の配合量は、シリコーンゴム用組成物を硬化させるのに十分な量である。その適切な配合量は、成分(A)のアルケニル基含有量、有機過酸化物の種類等によって変わってくるが、目安として成分(A)100重量部当たり0.05〜10重量部であり、好ましくは0.1〜3重量部である。
成分(e1)は、硬化促進剤であるオルガノハイドロジェンポリシロキサンと併用してもよい。
別の代表例として、(e2)オルガノハイドロジェンポリシロキサンと白金族金属系触媒との併用がある。オルガノハイドロジェンポリシロキサンは1分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合水素原子を有することが必要であり、好ましくは3個以上のケイ素原子結合水素原子を有する。白金族金属系触媒の作用によりケイ素原子結合水素原子が成分(A)中のアルケニル基に付加反応して架橋し硬化させる。
このオルガノハイドロジェンポリシロキサン中のケイ素原子結合有機基として、メチル基、エチル基、プロピル基、ヘキシル基等のアルキル基;フェニル基、トリル基等のアリール基;3,3,3−トリフルオロプロピル基、3−クロロプロピル基等のハロアルキル基が例示されるが、実用上メチル基が好ましい。
オルガノハイドロジェンポリシロキサンの分子構造は、直鎖状、分岐を含む直鎖状、環状、網目状のいずれでもよい。
オルガノハイドロジェンポリシロキサンとして、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンポリシロキサン、両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン、両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、テトラメチルテトラハイドロジェンシクロテトラシロキサンが例示される。その粘度は特に制限されないが、25℃において、3〜10,000mPa・sであることが好ましい。
本成分の配合量は、本成分中のケイ素原子結合水素原子のモル数と成分(A)ケイ素原子結合アルケニル基のモル数の比が、(0.5:1)〜(10:1)となる量であり、好ましくは(1:1)〜(5:1)となる量である。これはこのモル比が0.5未満になると本発明組成物の硬化が不十分となり、10を越えるとケイ素原子結合水素原子が残存して水素ガスが発生して発泡することがあるからである。
このようなオルガノハイドロジェンポリシロキサンと併用される白金属金属系触媒として、白金微粉末、塩化白金酸、アルコール変性塩化白金酸、白金とジケトンの錯体、白金オレフィン錯体、塩化白金酸と1,3-ジビニルテトラメチルジシロキサンの錯体、白金微粉末をアルミナ、カーボンブラックなどの微粒子に担持させたもの、塩化白金酸と1,3-ジビニルテトラメチルジシロキサンの錯体を含有する微粒子状の熱可塑性シリコーン樹脂、ロジウム触媒、パラジウム触媒が例示される。本成分の配合量は、いわゆる触媒量であり、通常は成分(A)100万重量部当たり白金系金属自体として0.5〜500重量部の範囲内であり、好ましくは1〜100重量部の範囲内である。
本発明の高電圧電気絶縁性シリコーンゴム用組成物は、上記した成分(A)〜成分(C)、あるいは成分(A)〜成分(D)からなり、高電圧電気絶縁性シリコーンゴム組成物は、上記高電圧電気絶縁性シリコーンゴム用組成物と成分(E)とからなるが、これらの成分に加えて、そのほか必要に応じて、従来からシリコーンゴム組成物に配合されることが公知とされている各種の添加剤、例えば、他の補強性充填剤;けいそう土、石英粉末、マイカ、クレイ、ガラスビーズ、炭酸カルシウム、酸化アルミニウム等の増量充填剤;二酸化チタン、γ−型三、二酸化鉄、四三酸化鉄、酸化亜鉛、ベンガラ、カーボンブラック等の顔料;白金化合物、炭酸亜鉛、炭酸マンガン等の難燃性付与剤;酸化鉄、酸化セリウム、セリウムジメチルシラノレート、脂肪酸セリウム塩等の耐熱性付与剤;ステアリン酸、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウムなどの高級脂肪酸またはそれらの金属塩等を添加配合することは、本発明の目的を損なわない限り差し支えない。
本発明の高電圧電気絶縁性シリコーンゴム用組成物は、上記した成分(A)〜成分(C)、あるいは、成分(A)〜成分(D)の各所定量を均一に混合することによって容易に製造され、本発明の高電圧電気絶縁性シリコーンゴム組成物は、上記高電圧電気絶縁性シリコーンゴム用組成物と成分(E)の各所定量を均一に混合することによって容易に製造される。
本発明の高電圧電気絶縁性シリコーンゴム用組成物は、成分(A)と成分(B)、あるいは成分(A)と成分(B)と成分(D)を混練してシリコーンゴムベースを造り、このシリコーンゴムベースに成分(C)を配合することにより製造することが好ましい。ここでシリコーンゴムベースを製造するときの混練温度は、好ましくは、室温〜250℃であり、より好ましくは、室温〜180℃であり、混練装置は、成分(A)が生ゴムである場合は、ニーダーミキサーのようなバッチ式混合機や、2軸連続混練押出機のような連続混練機が例示される。成分(A)が液状である場合は、プラネタリーミキサーやフロージェットミキサーが好適である。シリコーンゴムベースへの成分(C)の配合装置も同様である。
上記高電圧電気絶縁性シリコーンゴム用組成物へ成分(E)を配合するには、成分(A)が生ゴムである場合は2本ロールが好適であり、成分(A)が液状である場合はプラネタリーミキサーが好適である。
硬化剤が、(e2)オルガノハイドロジェンポリシロキサンと白金族金属系触媒との併用である場合は、これを上記高電圧電気絶縁性シリコーンゴム用組成物に配合すると、常温でもヒドロシリル化反応により硬化が始まるので、さらにアルキンアルコール、エンイン化合物、ベンゾトリアゾールなどのヒドロシリル化反応抑制剤を配合することが好ましい。ヒドロシリル化反応抑制剤の具体例として、3−メチル−1−ブチン−3−オール、3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オール、3−フェニル−1−ブチン−3−オール等のアセチレン系化合物;3−メチル−3−ペンテン−1−イン、3,5−ジメチル−3−ヘキセン−1−イン等のエンイン化合物;1,3,5,7−テトラメチル−1,3,5,7−テトラビニルシクロテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラメチル−1,3,5,7−テトラヘキセニルシクロテトラシロキサン、ベンゾトリアゾール等のトリアゾール類、フォスフィン類、メルカプタン類、ヒドラジン類がある。これらの抑制剤の配合量は、ヒドロシリル化反応硬化性シリコーンゴム組成物中に0.001〜5重量%の範囲内であることが好ましい。
あるいは、例えば、シリコーンゴムベースと成分(C)とオルガノハイドロジェンポリシロキサンとの混合物Aと、シリコーンゴムベースと白金族金属系触媒の混合物Bとに分けて保存しておき、硬化前に混合物Aと混合物Bとを均一に混合して硬化させてもよい。
本発明の高電圧電気絶縁性シリコーンゴム組成物を硬化させるには、硬化剤として(e1)有機過酸化物を使用する場合は、この有機過酸化物の分解温度以上の温度条件下で、例えば、130〜200℃の温度条件下で(ただし、熱風加硫の場合は150〜600℃で)加熱すればよい。また、硬化剤として(e2)オルガノハイドロジェンポリシロキサンと白金族金属系触媒を使用する場合は、70〜200℃の温度条件下で加熱すればよい。本発明の高電圧電気絶縁性シリコーンゴム組成物を硬化させて高電圧電気絶縁体を製造するには、圧縮成形、押出成形、注入成形、射出成形、液状射出成形などの従来公知の成形方法を、該シリコーンゴム組成物の性状と目的物の形状等に応じて適宜選択すればよい。
本発明に係る高電圧電気絶縁体は、本発明の高電圧電気絶縁体用シリコーンゴム組成物を上記要領により加硫、硬化させることにより容易に製造することができる。高電圧電気絶縁体として、送電線や変電所で使用される碍子(例えば、耐張碍子、LP碍子)、碍子装置類(例えば、鳥害防止装置、避雷碍子)のように屋外、屋内で用いる碍子のカバー、ブッシュ、シェード等、高電圧ケーブルの被覆材や末端封止材、ヒューズカバー、高電圧変圧器のカバー、ブッシュ、シェード等、高電圧電源用モールド、テレビジョンのアノードキャップ等のシリコーンゴム製品、あるいは、それらのシリコーンゴム部品が例示される。
次に、本発明を実施例、比較例により説明する。実施例中、部とあるのは重量部を示す。シリカの諸特性、シリコーンゴムの物理特性、電気絶縁特性および耐トラッキング性は次のようにして測定した。
〔シリカの諸特性〕
嵩密度、炭素原子含有量、カールフィッシャー法で測定した水分含有量およびヘキサン抽出率は、段落番号0010と0011に記載した条件で測定したものである。
〔シリコーンゴムの物理特性〕
厚さ2mmのシリコーンゴムシートについて測定した。
硬さ:JIS K 6253 加硫ゴムの硬さ試験方法に従って測定した。タイプAデユロメータを使用した。
引張強さ(単位MPa)および伸び(単位%)は、JIS K 6251 加硫ゴムの引張試験方法に従って測定した。
引裂強さ(単位N/mm)は、JIS K 6252 加硫ゴムの引裂試験方法に従って測定した。試験片はクレセント形を使用した。
圧縮永久歪(単位%)は、JIS K 6262 加硫ゴムの圧縮永久歪試験方法に従って測定した。圧縮条件は圧縮率25%で180℃で24時間圧縮である。
反発弾性率(単位%)は、JIS K 6254 加硫ゴムの反発弾性率試験方法に従って測定した。
〔シリコーンゴムの電気絶縁特性〕
厚さ1mmのシリコーンゴムシートについて測定した。
JIS K 6249 に従って絶縁破壊強さ(単位KV/mm)、体積抵抗率(単位ohm cm)、誘電率および誘電正接を測定した。誘電率および誘電正接は、110Hzでの測定値である。
〔シリコーンゴムの耐トラッキング性〕
厚さ6mmのシリコーンゴムシートについて測定した。
IEC 60587に準じて、日立化成工業製、HAT-520形を用いて傾斜平板法耐トラッキング性試験を行った。試験電圧は4.5kVの一定トラッキング電圧(Method1)とし、5枚のシリコーンゴムシートについて、判定A、貫通、侵食損失重量(単位重量%)を測定した。
判定Aは、シリコーンゴムシートを通して高圧回路を流れる電流が60mAを超えて不合格となった数の割合(単位%)を表す。
貫通は、エロージョンの深さがシリコーンゴムシートの厚み6mmに達して不合格となった数の割合を表す。
侵食損失重量率は、上記試験の間、シリコーンゴムシートの一部が熱やアークにより劣化し、侵食された重量率を次式で算出した。 (侵食によって失った重量/試験前のシート全体の重量)×100(単位%)
〔実施例1〕
両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体生ゴム(ジメチルシロキサン単位99.6モル%とメチルビニルシロキサン単位0.4モル%からなる。重合度5,000)100部、オクタメチルシクロテトラシロキサンにより疎水化処理した乾式法シリカ(シリカメーカ製、BET法比表面積160m/g、炭素原子含有量2.0重量%、嵩密度100kg/m3、水分量0.10重量%、へキサン抽出率1.8重量%)30部、25℃における粘度が60センチストークスの両末端シラノール基封鎖ジメチルシロキサンオリゴマー2.0部をニーダーミキサーに投入し、均一になるまで混合してシリコーンゴムベースを得た。この際、加熱は行わなかったが、混練時温度は剪断発熱により120℃まで上昇した。次いで、このシリコーンゴムベース100部に対して、未処理の水酸化アルミニウム粉末(昭和電工株式会社製、商品名ハイジライトH−42M、平均粒径1.1μm、BET法比表面積5m/g)60部を投入し均一になるまで混合してシリコーンゴムコンパウンド160部を得た。2本ロールを使用して、放冷したシリコーンゴムコンパウンド160部に2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン0.3部を加え均一になるまで混合して、シリコーンゴム組成物を得た。次いでこのシリコーンゴム組成物を170℃で10分間プレス加硫して、シリコーンゴムシートを作製した。これらのシリコーンゴムシートについて物理特性、電気絶縁特性および耐トラッキング性を測定した。これらの測定結果を後記する表2に示した(表中の各特性値の単位は上記どおりである)。
〔実施例2〕
実施例1で得たシリコーンゴムコンパウンド160部に、2本ロールを使用して、粘度15mPa・sの両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体(ジメチルシロキサン単位とメチルハイドロジェンシロキサン単位のモル比=7:12)0.6部、白金の1,3-ジビニルテトラメチルジシロキサン錯体(白金含有量2重量%)0.1部、1-エチニル-1-シクロヘキサノール0.03部を加え均一になるまで混合して、ヒドロシリル化反応硬化性シリコーンゴム組成物を得た。次いでこのシリコーンゴム組成物を170℃で10分間プレス加硫して、シリコーンゴムシートを作製した。これらのシリコーンゴムシートについて物理特性および耐トラッキング性を測定した。これらの測定結果を後記する表2に示した。
〔実施例3〕
実施例1において、未処理の水酸化アルミニウム粉末の代わりにビニルトリメトキシシラン処理水酸化アルミニウム粉末(昭和電工株式会社製、商品名ハイジライトH−42STV、平均粒径1.1μm、BET法比表面積5m/g)を使用した以外は同様の条件でシリコーンゴムコンパウンド、シリコーンゴム組成物、シリコーンゴムシートを作成した。これらのシリコーンゴムシートについて物理特性および耐トラッキング性を測定し、その測定結果を後記する表2に示した。
〔実施例4〕
実施例1において、未処理の水酸化アルミニウム粉末の配合量を120部とした以外は同様の条件でシリコーンゴムコンパウンド、シリコーンゴム組成物、シリコーンゴムシートを作成した。これらのシリコーンゴムシートについて物理特性、電気絶縁特性および耐トラッキング性を測定し、その測定結果を後記する表2に示した。
〔比較例1〕
実施例1において、オクタメチルシクロテトラシロキサンにより疎水化処理した乾式法シリカの代わりに、未処理乾式法シリカ(日本アエロジル株式会社製、商品名アエロジル200、BET法比表面積が200m/g、炭素原子含有量0重量%、嵩密度50kg/m3、水分含有量0.30重量%、へキサン抽出率0重量%)30部、粘度が60センチストークスの両末端シラノール基ジメチルシロキサンオリゴマー9.0部を使用した以外は同様の条件でシリコーンゴムコンパウンド、シリコーンゴム組成物、シリコーンゴムシートを作成した。これらのシリコーンゴムシートについて物理特性、電気絶縁特性および耐トラッキング性を測定し、その測定結果を後記する表2に示した。
〔比較例2〕
実施例1において、オクタメチルシクロテトラシロキサンにより疎水化処理した乾式法シリカの代わりに、ジメチルジクロロシランにより疎水化処理した乾式法シリカ(シリカメーカ製、BET法比表面積180m/g、炭素原子含有量1.6重量%、嵩密度50kg/m3、水分含有量0.19重量%、へキサン抽出率1.3重量%)30部を使用した以外は同様の条件でシリコーンゴムベース、シリコーンゴムコンパウンド、シリコーンゴム組成物、シリコーンゴムシートを作成した。これらのシリコーンゴムシートについて物理特性、電気絶縁特性および耐トラッキング性を測定し、その測定結果を後記する表2に示した。
〔比較例3〕
実施例1において、オクタメチルシクロテトラシロキサンにより疎水化処理した乾式法シリカの代わりに、ヘキサメチルジシラザンにより疎水化処理した乾式法シリカ(シリカメーカ製、BET法比表面積128m/g、炭素原子含有量4.9重量%、嵩密度50kg/m3、水分含有量0.63重量%、へキサン抽出率41重量%)30部を使用した以外は実施例1と同様の条件でシリコーンゴムベース、シリコーンゴムコンパウンド、シリコーンゴム組成物、シリコーンゴムシートを作成した。これらのシリコーンゴムシートについて物理特性、電気絶縁特性および耐トラッキング性を測定し、その測定結果を後記する表2に示した。
Figure 2006182823






Figure 2006182823
本発明に係る高電圧電気絶縁性シリコーンゴム用組成物および高電圧電気絶縁性シリコーンゴム組成物は、硬化させて耐トラッキング性に優れた高電圧電気絶縁体を製造するのに有用である。本発明に係る高電圧電気絶縁体は、耐トラッキング性に優れたシリコーンゴムからなるので、送電線や変電所で使用される碍子(例えば、耐張碍子、LP碍子)、碍子装置類(例えば、鳥害防止装置、避雷碍子)のように屋外、屋内で用いる碍子のカバー、ブッシュ、シェード等、高電圧ケーブルの被覆材や末端封止材、ヒューズカバー、高電圧変圧器のカバー、ブッシュ、シェード等、高電圧電源用モールド、テレビジョンのアノードキャップ等自体として、あるいは、それらのシリコーンゴム部品として有用である。

Claims (6)

  1. (A)平均単位式:RSiO(4−a)/2(式中、Rは1価の非置換炭化水素基またはハロゲン化炭化水素基であり、aは1.8〜2.3の数である。)で示され、1分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合アルケニル基を有するオルガノポリシロキサン
    100重量部、
    (B)環状ジメチルシロキサンオリゴマーにより疎水化処理した乾式法シリカであって、そのBET法比表面積が50〜400m2/gであり、嵩密度が70〜200kg/m3であり、炭素原子含有量が1.7〜4.0重量%であり、カールフィッシャー法で測定した水分含有量が0.30重量%以下であり、ヘキサン抽出率が3.0重量%以下である疎水化処理した乾式法シリカ 10〜100重量部、
    (C)水酸化アルミニウム粉末 10〜400重量部、および
    (D)末端シラノール基封鎖ジオルガノシロキサンオリゴマーまたはシラノール基含有オルガノシラン 0〜10重量部
    からなることを特徴とする高電圧電気絶縁性シリコーンゴム用組成物。
  2. 成分(B)のBET法比表面積が50〜400m2/gであり、嵩密度が80〜150kg/m3であり、炭素原子含有量が1.8〜3.5重量%であり、カールフィッシャー法で測定した水分含有量が0.25重量%以下であり、ヘキサン抽出率が2.5重量%以下であることを特徴とする請求項1記載の高電圧電気絶縁性シリコーンゴム用組成物。
  3. 成分(A)が、両末端または側鎖のメチル基の少なくとも2個がビニル基に置換された直鎖状ジメチルポリシロキサンであり、成分(D)が末端シラノール基封鎖ジメチルシロキサンオリゴマーであることを特徴とする請求項1または請求項2記載の高電圧電気絶縁性シリコーンゴム用組成物。
  4. 請求項1、請求項2または請求項3記載の高電圧電気絶縁性シリコーンゴム用組成物とそれを硬化させるのに十分な量の(E)硬化剤とからなることを特徴とする高電圧電気絶縁性シリコーンゴム組成物。
  5. 硬化剤が(e1)有機過酸化物または(e2)オルガノハイドロジェンポリシロキサンと白金金属系触媒であることを特徴とする請求項4記載の高電圧電気絶縁性シリコーンゴム組成物。
  6. 請求項4または請求項5記載のシリコーンゴム組成物の硬化物からなる高電圧電気絶縁体。

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