JP2006066165A - リチウム二次電池 - Google Patents
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Abstract
【課題】 集電体上にシリコン非結晶薄膜またはシリコンを主成分とする非結晶薄膜を堆積させ、該非結晶薄膜を活物質として用いる負極と、正極と、非水電解質とを備えるリチウム二次電池であって、充放電容量が大きくサイクル特性に優れたリチウム二次電池を得る。
【解決手段】 集電体上にシリコン非結晶薄膜またはシリコンを主成分とする非結晶薄膜を堆積させ、該非結晶薄膜を活物質として用いる負極と、正極と、非水電解質とを備えるリチウム二次電池において、非水電解質に炭酸リチウムが含まれていることを特徴としている。
【選択図】 図1
【解決手段】 集電体上にシリコン非結晶薄膜またはシリコンを主成分とする非結晶薄膜を堆積させ、該非結晶薄膜を活物質として用いる負極と、正極と、非水電解質とを備えるリチウム二次電池において、非水電解質に炭酸リチウムが含まれていることを特徴としている。
【選択図】 図1
Description
本発明は、リチウム二次電池に関するものである。
近年、高出力及び高エネルギー密度の新型二次電池の1つとして、非水電解液を用い、リチウムイオンを正極と負極との間で移動させて充放電を行うリチウム二次電池が利用されている。
このようなリチウム二次電池用負極として、リチウムと合金化する材料を負極活物質として用いたものが検討されている。リチウムと合金化する材料としては、例えばシリコンが検討されている。しかしながら、シリコン等のリチウムと合金化する材料は、リチウムを吸蔵・放出する際に、活物質の体積が膨張・収縮するため、充放電に伴い活物質が微粉化したり、活物質が集電体から脱離する。このため、電極内の集電性が低下し、充放電サイクル特性が悪くなるという問題があった。
本出願人は、シリコンを活物質とし、良好な充放電サイクル特性を示すリチウム二次電池用電極として、スパッタリング法、化学気相堆積法(CVD法)、及び蒸着法などの薄膜形成方法により、集電体上にシリコンの非結晶薄膜を形成した電極を提案している(特許文献1)。また、シリコンにコバルトなどの他の元素を添加したリチウム二次電池用電極を提案している(特許文献2)。
本出願人が提案している上記リチウム二次電池は、充放電容量が大きく、サイクル特性に優れる電池であるが、充放電の繰り返しにより活物質層が多孔質化し、活物質層の厚みが増加するという問題があった。このため、上記リチウム二次電池が有する良好なサイクル特性を十分に活かすことができないという問題があった。
国際公開第01/29913号パンフレット
国際公開第02/071512号パンフレット
本発明の目的は、集電体上にシリコン非結晶薄膜またはシリコンを主成分とする非結晶薄膜を堆積させ、該非結晶薄膜を活物質として用いる負極と、正極と、非水電解質とを備えるリチウム二次電池であって、充放電容量が大きくサイクル特性に優れたリチウム二次電池を提供することにある。
本発明は、集電体上にシリコン非結晶薄膜またはシリコンを主成分とする非結晶薄膜を堆積させ、該非結晶薄膜を活物質として用いる負極と、正極と、非水電解質とを備えるリチウム二次電池において、非水電解質に炭酸リチウムが含まれていることを特徴としている。
本発明に従い、非水電解質に炭酸リチウムを含ませることにより、良好な長期充放電サイクル特性を得ることができる。本発明に従い、非水電解質に炭酸リチウムを含ませることにより良好な長期充放電サイクル特性が得られる理由の詳細については、明らかではないが、おそらく、非水電解質に炭酸リチウムを含ませることにより、活物質である非結晶薄膜の表面に、リチウムイオン導電性の高い安定な膜が形成され、この膜形成により長期充放電サイクル特性が向上するものと考えられる。
本発明において、非水電解質に炭酸リチウムを含有させる方法としては、非水電解質に炭酸リチウム粉末を添加する方法が好ましく用いられる。なお、非水電解質に添加した炭酸リチウム粉末は、全てが非水電解質に溶解されている必要はなく、その一部が固体状態で非水電解質中に懸濁していてもよい。炭酸リチウム粉末の添加量としては、非水電解質中において0.01〜1重量%の範囲内であることが好ましい。炭酸リチウム粉末の添加量が少なすぎると、非水電解質に十分な量の炭酸リチウムを溶解できない場合がある。また、炭酸リチウム粉末の添加量が多すぎると、非水電解質中に懸濁する炭酸リチウム粉末の量が多くなりすぎ不都合を生じる場合がある。
本発明においては、非水電解質にさらに二酸化炭素が溶解されていることが好ましい。非水電解質に二酸化炭素を溶解させることにより、炭酸リチウムとの相乗効果によって、非結晶薄膜の表面にリチウムイオン伝導性の高いさらに安定な膜が形成され、これによってさらに良好な上記充放電サイクル特性が得られる。
本発明において、非水電解質に溶解させる二酸化炭素の量は、0.01重量%以上であることが好ましく、さらに好ましくは0.1重量%以上である。通常は、飽和するまで二酸化炭素を溶解させることが好ましい。
ここで、二酸化炭素の溶解量には、不可避的に非水電解質に溶解されている二酸化炭素は含まれない。すなわち、通常の製造工程で非水電解質中に溶解する二酸化炭素は含まれない。従って、上記二酸化炭素の溶解量は、例えば、二酸化炭素を溶解させた後の非水電解質の重量と、二酸化炭素を溶解させる前の非水電解質の重量を測定することにより求めることができる。具体的には、以下の式により求めることができる。
非水電解質中の二酸化炭素の溶解量(重量%)=〔(二酸化炭素を溶解させた後の非水電解質の重量)−(二酸化炭素を溶解させる前の非水電解質の重量)〕/(二酸化炭素を溶解させた後の非水電解質の重量)×100
本発明において、非水電解質に二酸化炭素を溶解させる方法としては、非水電解質に二酸化炭素を接触させることにより二酸化炭素を溶解させる方法が挙げられる。このような方法としては、非水電解質に気体状の二酸化炭素を吹き込む方法が挙げられる。この方法により、効率的に容易に二酸化炭素を溶解した非水電解質を得ることができる。その他の方法としては、二酸化炭素中で非水電解質を撹拌する方法、高圧の二酸化炭素を非水電解質に接触させるなどの方法が挙げられる。また、二酸化炭素を発生する物質を非水電解質に添加することにより、非水電解質に二酸化炭素を溶解させてもよい。二酸化炭素を発生する物質としては、ドライアイスなどが挙げられる。
本発明において、非水電解質に二酸化炭素を溶解させる方法としては、非水電解質に二酸化炭素を接触させることにより二酸化炭素を溶解させる方法が挙げられる。このような方法としては、非水電解質に気体状の二酸化炭素を吹き込む方法が挙げられる。この方法により、効率的に容易に二酸化炭素を溶解した非水電解質を得ることができる。その他の方法としては、二酸化炭素中で非水電解質を撹拌する方法、高圧の二酸化炭素を非水電解質に接触させるなどの方法が挙げられる。また、二酸化炭素を発生する物質を非水電解質に添加することにより、非水電解質に二酸化炭素を溶解させてもよい。二酸化炭素を発生する物質としては、ドライアイスなどが挙げられる。
本発明においては、シリコン非結晶薄膜、またはシリコンを主成分とする非結晶薄膜を集電体上に堆積させた負極が用いられる。本発明において、非結晶とは、非晶質及び結晶子サイズが100nm以下の微結晶を意味する。非晶質であるか否かの判定及び微結晶薄膜中の結晶子サイズの測定は、X線回折スペクトル中のピークの有無、及びピークの半値幅をScherrerの式に適用することによって行うことができる。上記の非結晶の定義から明らかなように、本発明における非結晶薄膜には、単結晶薄膜及び多結晶薄膜は含まれない。
シリコンを主成分とする非結晶薄膜とは、シリコンを50原子%以上含む非結晶合金薄膜である。具体的には、Si−Co合金薄膜、Si−Fe合金薄膜、Si−Zn合金薄膜、Si−Zr合金薄膜などが挙げられる。
本発明において、非結晶薄膜を集電体上に形成する方法としては、気相から原料を供給して非結晶薄膜を堆積させる方法が好ましく用いられる。このような方法として、例えば、スパッタリング法、CVD法、及び蒸着法などが挙げられる。
本発明において、薄膜が堆積される集電体表面の算術平均粗さRaは、0.1μm以上であることが好ましい。算術平均粗さRaは、日本工業規格(JIS B 0601−1994)に定められている。算術平均粗さRaは、例えば触針式表面粗さ計により測定することができる。このような大きな凹凸を有する集電体の上に薄膜を堆積させることにより、薄膜の表面に、集電体表面の凹凸に対応した凹凸を形成することができる。表面に大きな凹凸を有する非結晶薄膜を活物質として充放電を行うと、薄膜の膨張・収縮に伴う応力が薄膜の凹凸の谷部に集中して膜厚方向に切れ目が形成され、薄膜が柱状に分離される。この結果、充放電によって発生する応力が分散され、非結晶薄膜の可逆的な構造変化が容易になる。
しかしながら、一方で薄膜が柱状に分離されることにより、薄膜と非水電解質との接触面積が飛躍的に増大する。この結果、非水電解質の分解や非結晶薄膜の非可逆的な構造変化により充放電反応が阻害され、放電容量の低下がもたらされる。本発明に従い、非水電解質に炭酸リチウムを含ませることにより、このようにして新たに現れた非結晶薄膜の表面にリチウムイオン伝導性の高い安定な膜を形成することができる。このため、本発明に従えば、長期充放電サイクル特性を高めることができる。
集電体表面の算術平均粗さRaの上限値は、特に限定されるものではないが、集電体の厚みが10〜100μmの範囲であることが好ましいので、集電体表面の算術平均粗さRaの上限値は実質的に10μm以下であることが好ましい。
本発明においては、集電体として耐熱性銅合金箔を用いることが好ましい。ここで、耐熱性銅合金とは、200℃1時間の焼鈍後の引張強度が300MPa以上である銅合金を意味している。このような耐熱性銅合金としては、例えば、表1に挙げたものを使用することができる。
上述のように、本発明において用いる集電体は、その表面に大きな凹凸を有することが好ましい。このため、耐熱性銅合金箔の算術平均粗さRaが十分に大きくない場合には、その箔表面に電解銅層または電解銅合金層を設けることにより、その表面に大きな凹凸を設けてもよい。電解銅層及び電解銅合金層は、電解法により形成することができる。
本発明のリチウム二次電池に用いる非水電解質の溶媒は、特に限定されるものではないが、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ビニレンカーボネートなどの環状カーボネートと、ジメチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、ジエチルカーボネートなどの鎖状カーボネートとの混合溶媒が例示される。また、上記環状カーボネートと1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタンなどのエーテル系溶媒との混合溶媒も例示される。また、非水電解質の溶質としては、LiPF6、LiBF4、LiCF3SO3、LiN(CF3SO2)2、LiN(C2F5SO2)2、LiN(CF3SO2)(C4F9SO2)、LiC(CF3SO2)3、LiC(C2F5SO2)3、LiAsF6、LiClO4、Li2B10Cl10、Li2B12Cl12など及びそれらの混合物が例示される。特に、LiXFy(式中、XはP、As、Sb、B、Bi、Al、Ga、またはInであり、XがP、AsまたはSbのときyは6であり、XがBi、Al、Ga、またはInのときyは4である)、リチウムペルフルオロアルキルスルホン酸イミドLiN(CmF2m+1SO2)(CnF2n+1SO2)(式中、m及びnはそれぞれ独立して1〜4の整数である)またはリチウムペルフルオロアルキルスルホン酸メチドLiN(CpF2p+1SO2)(CqF2q+1SO2)(CrF2r+1SO2)(式中、p、q及びrはそれぞれ独立して1〜4の整数である)などの溶質が好ましく用いられる。これらの中でも、LiPF6が特に好ましく用いられる。さらに電解質として、ポリエチレンオキシド、ポリアクリロニトリルなどのポリマー電解質に電解液を含浸したゲル状ポリマー電解質が例示される。本発明のリチウム二次電池の電解質は、イオン伝導性を発現させる溶質としてのリチウム化合物とこれを溶解・保持する溶媒が電池の充電時や放電時あるいは保存時の電圧で分解しない限り、制約なく用いることができる。
本発明のリチウム二次電池の正極材料としては、LiCoO2、LiNiO2、LiMn2O4、LiMnO2、LiCo0.5Ni0.5O2、LiNi0.7Co0.2Mn0.1O2などのリチウム含有遷移金属酸化物や、MnO2などのリチウムを含有していない金属酸化物が例示される。また、この他にも、リチウムを電気化学的に挿入、脱離する物質であれば、制限なく用いることができる。
本発明によれば、充放電容量が大きくサイクル特性に優れたリチウム二次電池とすることができる。
以下、本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に何ら限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲において適宜変更して実施することが可能なものである。
〔負極の作製〕
ジルコニウム銅合金(ジルコニウム含有量0.03重量%)からなる耐熱性銅合金圧延箔の表面に、電解法により銅を析出させることにより表面を粗面化した耐熱性銅合金箔(算術平均粗さRa0.25μm、厚み31μm)を集電体として用いた。この集電体の上に、図1に示すスパッタリング装置を用いて非結晶シリコン薄膜を堆積させた。
ジルコニウム銅合金(ジルコニウム含有量0.03重量%)からなる耐熱性銅合金圧延箔の表面に、電解法により銅を析出させることにより表面を粗面化した耐熱性銅合金箔(算術平均粗さRa0.25μm、厚み31μm)を集電体として用いた。この集電体の上に、図1に示すスパッタリング装置を用いて非結晶シリコン薄膜を堆積させた。
図1に示すように、チャンバー1内に回転可能な円筒状の基板ホルダー2が設けられており、この基板ホルダー2の表面に集電体を取り付けた。基板ホルダー2は、ステンレス製の水冷ドラムから形成されており、水冷することにより、スパッタリング中のプラズマの接触による温度上昇から集電体を保護することができる。また、チャンバー1内にはSiスパッタ源3が設けられており、Siスパッタ源3にDCパルス電源4が接続されている。また、チャンバー1内には、Arガスを導入するためのガス導入口6が設けられており、チャンバー1内を排気するための排気口7が設けられている。
排気口7から真空排気することにより、チャンバー内を1×10-4Paまで排気した後、Arガスをガス導入口6からチャンバー1内に導入してガス圧力を安定させ、ガス圧力が安定した状態で、Siスパッタ源3にDCパルス電源4から直流パルスを印加し、プラズマ5を発生させて、基板ホルダー2の表面に取り付けた集電体上に、非結晶シリコン薄膜を堆積させた。具体的な薄膜堆積条件は、表2に示す通りである。
〔正極の作製〕
LiCoO2粉末90重量部、及び導電剤としての人造黒鉛粉末5重量部を、結着剤としてのポリテトラフルオロエチレン5重量部を含む5重量%のN−メチルピロリドン水溶液に混合し、正極合剤スラリーとした。このスラリーをドクターブレード法により、正極集電体であるアルミニウム箔(厚み18μm)の2cm×2cmの領域の上に塗布した後乾燥し、正極活物質層を形成した。正極活物質層を塗布しなかったアルミニウム箔の領域の上に正極タブを取り付け、正極を作製した。
LiCoO2粉末90重量部、及び導電剤としての人造黒鉛粉末5重量部を、結着剤としてのポリテトラフルオロエチレン5重量部を含む5重量%のN−メチルピロリドン水溶液に混合し、正極合剤スラリーとした。このスラリーをドクターブレード法により、正極集電体であるアルミニウム箔(厚み18μm)の2cm×2cmの領域の上に塗布した後乾燥し、正極活物質層を形成した。正極活物質層を塗布しなかったアルミニウム箔の領域の上に正極タブを取り付け、正極を作製した。
〔非水電解質の作製〕
エチレンカーボネートとジエチルカーボネートを3:7の体積比で混合した溶媒に、LiPF6を1モル/リットルとなるように溶解した液を調製し、これを非水電解質b1とした。
エチレンカーボネートとジエチルカーボネートを3:7の体積比で混合した溶媒に、LiPF6を1モル/リットルとなるように溶解した液を調製し、これを非水電解質b1とした。
非水電解質b1に25℃の温度で30分間二酸化炭素を吹き込み、二酸化炭素を飽和量となるまで溶解させ、これを非水電解質b2とした。
また、非水電解質b1に炭酸リチウム粉末を0.1重量%添加し、添加後攪拌して炭酸リチウム粉末をできるだけ溶解させ、非水電解質a1を得た。炭酸リチウムはエチレンカーボネートやジエチルカーボネートに溶解しにくいため、炭酸リチウム粉末の一部は非水電解質a1中に懸濁した状態となっている。このように懸濁状態の炭酸リチウム粒子が電池内部において均一に浸入できるように本発明において用いる炭酸リチウム粒子の粒子径は10μm以下の微粉末であることが好ましい。炭酸リチウム粒子の粒子径の下限値は特に限定されるものではないが、一般には0.1μm以上のものが容易に入手できる。
以上のようにして調製した非水電解質a1に、25℃の温度で30分間二酸化炭素を吹き込み、二酸化炭素を飽和量となるまで溶解させ、これを非水電解質a2とした。
非水電解質a2及びb2に溶解された二酸化炭素の量を、重量法により測定したところ、0.37重量%であった。
〔電池の作製〕
上記の正極、負極、及び非水電解質を用いて図2及び図3に示すリチウム二次電池を作製した。図2は斜視図であり、図3は模式的断面図である。図3に示すように、アルミラミネートフィルムからなる外装体40内に、正極及び負極が挿入されている。負極集電体41の上には、負極活物質としてのシリコン薄膜42が設けられており、正極集電体43の上には、正極活物質層44が設けられている。非結晶シリコン薄膜42と正極活物質層44は、セパレータ45を介して対向するように配置されている。外装体40内には、非水電解質46が注入されている。外装体40の端部は溶着により封口されており、封口部40aが形成されている。負極集電体41に取り付けられた負極タブ47は、この封口部40aを通り外部に取出されている。なお、図3に図示されていないが、正極集電体43に取り付けられた正極タブ48も、同様に封口部40aを通り、外部に取出されている。
上記の正極、負極、及び非水電解質を用いて図2及び図3に示すリチウム二次電池を作製した。図2は斜視図であり、図3は模式的断面図である。図3に示すように、アルミラミネートフィルムからなる外装体40内に、正極及び負極が挿入されている。負極集電体41の上には、負極活物質としてのシリコン薄膜42が設けられており、正極集電体43の上には、正極活物質層44が設けられている。非結晶シリコン薄膜42と正極活物質層44は、セパレータ45を介して対向するように配置されている。外装体40内には、非水電解質46が注入されている。外装体40の端部は溶着により封口されており、封口部40aが形成されている。負極集電体41に取り付けられた負極タブ47は、この封口部40aを通り外部に取出されている。なお、図3に図示されていないが、正極集電体43に取り付けられた正極タブ48も、同様に封口部40aを通り、外部に取出されている。
上記の非水電解質a1、a2、b1及びb2を用いて、それぞれ電池A1、A2、B1及びB2を作製した。
〔充放電サイクル試験〕
上記のようにして作製したリチウム二次電池A1、A2、B1及びB2について、充放電サイクル試験を行った。充放電の条件は、充電電流13mAで充電終止電圧4.2Vとなるまで充電した後、放電電流13mAで放電終止電圧2.75Vとなるまで放電し、これを1サイクルの充放電として、各電池について200サイクルの充放電を行った。全てのサイクルを通じて最も大きい放電容量を最大放電容量とした。また、100サイクル目及び200サイクル目における放電容量及び容量維持率を求めた。容量維持率は、最大放電容量を100%とした値である。以上の測定結果を表3に示す。
上記のようにして作製したリチウム二次電池A1、A2、B1及びB2について、充放電サイクル試験を行った。充放電の条件は、充電電流13mAで充電終止電圧4.2Vとなるまで充電した後、放電電流13mAで放電終止電圧2.75Vとなるまで放電し、これを1サイクルの充放電として、各電池について200サイクルの充放電を行った。全てのサイクルを通じて最も大きい放電容量を最大放電容量とした。また、100サイクル目及び200サイクル目における放電容量及び容量維持率を求めた。容量維持率は、最大放電容量を100%とした値である。以上の測定結果を表3に示す。
1…チャンバー
2…基板ホルダー
3…Siスパッタ源
4…DCパルス電源
5…プラズマ
6…ガス導入口
7…ガス排気口
40…外装体
40a…封口部
41…負極集電体
42…非結晶シリコン薄膜
43…正極集電体
44…正極活物質層
45…セパレータ
46…非水電解質
47…負極タブ
48…正極タブ
2…基板ホルダー
3…Siスパッタ源
4…DCパルス電源
5…プラズマ
6…ガス導入口
7…ガス排気口
40…外装体
40a…封口部
41…負極集電体
42…非結晶シリコン薄膜
43…正極集電体
44…正極活物質層
45…セパレータ
46…非水電解質
47…負極タブ
48…正極タブ
Claims (6)
- 集電体上にシリコン非結晶薄膜またはシリコンを主成分とする非結晶薄膜を堆積させ、該非結晶薄膜を活物質として用いる負極と、正極と、非水電解質とを備えるリチウム二次電池において、前記非水電解質に炭酸リチウムが含まれていることを特徴とするリチウム二次電池。
- 非水電解質に炭酸リチウム粉末を添加することにより、前記非水電解質に炭酸リチウムが含まれていることを特徴とする請求項1に記載のリチウム二次電池。
- 前記非水電解質に二酸化炭素が溶解されていることを特徴とする請求項1または2に記載のリチウム二次電池。
- 前記集電体表面の算術平均粗さRaが0.1μm以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のリチウム二次電池。
- 前記集電体が耐熱性銅合金を含む箔であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のリチウム二次電池。
- 前記集電体が耐熱性銅合金を含む箔の表面に電解銅層を設けた金属箔または電解銅合金層を設けた金属箔であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のリチウム二次電池。
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