JP2005535489A - チャイルドシート用の取り付けフレーム及び、取り付けフレームを備えたチャイルド保持装置 - Google Patents

Abstract

本発明は、自動車内へのチャイルドシート（１）の取り付けのための取り付けフレーム（３）であって、車両シートに対応して車両内に配置されたチャイルドシート固定部材（５）を備えており、チャイルドシート固定部材が車両車体及び／又は車両シートに堅く結合されている形式のものに関し、取り付けフレーム（３，１３）は１つの取り付け区分（２３）を有しており、該取り付け区分の一方の端部に、車両と堅く結合されたチャイルドシート固定部材（５）への取り付けフレーム（３，１３）の解離可能な係留のための固定部材（２４）が接続されており、前記取り付け区分の他方の端部に支持区分（８）を接続してあり、支持区分は車両シートの前側で車両床面（４）若しくは車両車体部分に支えられるようになっていて、取り付けフレームの組み付け状態で斜め前方へ傾斜している。本発明に基づくチャイルドシート保持装置においては、チャイルドシート（１）は車両シートの座（２）上側を覆う取り付けフレーム（３，１３）に取り外し可能に結合されている。

Description

本発明は、自動車内へのチャイルドシートの取り付けのための取り付けフレーム、並びに、自動車用のチャイルドシートを備えたチャイルド保持装置であって、車両シートに対応して配置された車両側のチャイルドシート固定部材を備えており、該チャイルドシート固定部材が車両車体及び／又は車両シートに不動に結合されている形式のものに関する。

従来慣用のチャイルド保持装置においては、チャイルド保持装置は後ろ側の座席に若しくはエアーバッグのない場合に助手席に置かれて、成人の体に合わせて形成された安全ベルトを用いて座席に固定されている。このような固定は不十分なものである。チャイルド保持装置の制動、ひいてはチャイルドの制動は車両車体の制動に遅れて生じることになり、それというのはチャイルド保持装置と車両との間のベルトゆるみが克服されねばならないからである。

近年、チャイルド保護装置のための固定装置が開発されて、ISO-規格１３２１６−１に記載されている。このようなISO-規格の固定装置においては、車両内にチャイルドシート固定部材を設けてあり、チャイルドシート固定部材は車両車体（シャシー）及び／又は車両シートに堅く結合されている。例えば弓形係止部材として形成されたこのような車両側のチャイルドシート固定部材内に、チャイルドシート側の固定部材、例えばスナップ接続部を係合させるようになっている。固定部材はチャイルドシートのフレームに堅く結合されている。チャイルドシートと車両車体とのこのような堅い結合によって、車両の制動は直ちにチャイルドシート及び子供に伝達され、その結果、子供の損傷のおそれは減少される。

しかしながらISO-規格に基づく従来のチャイルド保持装置においては欠点として、チャイルド保持装置が該チャイルド保持装置の固定部材を介して唯一の軸に沿って車両側のチャイルドシート固定部材に枢着されており、その結果、車両側の前記軸を中心とした回転が可能になり、従って事故の際にチャイルド保持装置内に座る子供への高い回転加速が生じてしまうことになる。

さらに欠点として、種々の車両タイプの異なる構造に基づき、チャイルド保持装置の幾何学形状を車両タイプに適合させねばならず、従って種々の多数のタイプのチャイルド保持装置は経済的な大量生産を妨げかつ在庫保管を困難にする。

本発明の課題は、従来技術の欠点を避けるためにチャイルド保持装置を改善し、該チャイルド保持装置が自動車内での子供の高い安全性を可能にし、かつ存在する種々の車両タイプのものにとってユニバーサルに使用できるようにすることである。さらに、チャイルド保持装置側の固定部材を車両側のチャイルドシート固定部材に正確にかつ確実に結合することができるようにすることである。

前記課題を解決するために本発明に基づく構成では、冒頭に述べた形式の取り付けフレームが１つの取り付け区分を有しており、該取り付け区分の一方の端部に、車両と堅く結合されたチャイルドシート固定部材への取り付けフレームの解離可能な係留のための固定部材が接続されており、前記取り付け区分の他方の端部に支持区分を接続してあり、該支持区分が車両シートの前側で車両床面若しくは車両車体部分に支えられるようになっていて、取り付けフレームの組み付け状態で前方へ傾斜している。車両車体の制動を直接にチャイルドシートに伝達するISO-規格に沿った結合に加えて、車両床面若しくは車両車体部分に対する本発明に基づく支えは、固定部材軸を中心としたチャイルドシートの回転を防止するものであり、その結果、事故の際の不都合な回転加速は避けられる。斜め前方への弓形支持部材の配置は、事故の際の取り付けフレームの座屈を防止するものである。

チャイルドシートへの取り付けフレームの迅速な結合のために、取り付けフレームの取り付け区分は、チャイルドシートに設けられたロック部材の受容のための係止部材を有している。

走行方向と逆向きに組み付けられるチャイルドシートの取り付けフレームの場合には、
取り付け区分は、組み付け状態でほぼ水平な取り付け脚部と後方下側へ傾斜された固定区分を有しており、取り付け脚部と固定区分とは有利には支持薄板を介して互いに補強されており、この場合に取り付け脚部は車両シートの背もたれに対する支持のために、固定可能な継ぎ手を介して、有利には上方へ曲げられた後ろ側の弓形支持部材に結合されている。これによって、取り付けフレームにおけるチャイルドシートの支持面は常に同じであり、つまり水平であり、このことは重要であり、それというのは異なる位置は事故の際の異なる作動につながるからである。後ろ側の弓形支持部材は、チャイルド保持装置が事故の際の衝突動作の終端で後方への回転運動を生ぜしめ、ひいては走行方向と逆向きに組み付けられたチャイルドシート内の子供が、座っている向きで見て前へ飛ばされるようなことを防止するものである。

本発明の有利な実施態様では、固定部材は引っ張りロッドを介して、車両側のチャイルドシート固定部材との係止結合を解除されるようになっており、前記引っ張りロッドは１つの横方向ロッドによって互いに結合されており、該横方向ロッドは引っ張りグリップに結合されている。

有利には、引っ張りグリップは位置表示部を有しており、該表示部は、取り付けフレームに対する前記引っ張りグリップの位置を表示することによって、固定部材の係止解除された位置若しくは係止結合された位置を表示するようになっており、その結果、係止結合が行われたかどうかを視覚的に確認することができる。

引っ張りロッドは縦桁内を延びていてよく、かつ横方向ロッドは取り付けフレームの取り付け区分の後ろ側の横桁内を延びていてよく、この場合に引っ張りグリップは前記横桁から突出している。

冒頭に述べた形式のチャイルド保持装置において、本発明に基づき、チャイルドシートは、車両シートの座上側を延びる取り付けフレームに、取り外し可能に結合されている。

有利にはチャイルドシート内に、取り付けフレームに取り外し可能に結合される固定装置を組み込んであり、固定装置は解放位置からロック位置へ運動可能な少なくとも１つのロック部材（錠止部材）を有しており、ロック部材は解放位置では、取り付けフレーム内に取り付けられた不動の係止部材内にはめ込まれ、かつ取り付けフレームとチャイルドシートとの堅い係止結合のために係止位置へ運動させられるようになっている。これによってチャイルドシートは取り付けフレームから容易に係合解除され、若しくは取り付けフレームに載せて、容易に取り付けフレームと係止され得る。この場合に、ロック部材はチャイルドシートに形成され、かつ係止部材は規格の取り付けフレームに形成されてよく、これによって同一のチャイルドシートを各車両タイプに適合された異なる取り付けフレームに係止することができる。チャイルドシートを次の大きいチャイルドシートに交換する場合にも、取り付けフレームは交換されなくてよい。在庫保管も容易になり、それというのはチャイルドシートは各車両タイプにとって特殊に形成されなくてよくなるからである。

特に有利な実施態様では、固定装置は、チャイルドシート背壁の近傍の領域にチャイルドシート背壁に平行にかつ組み付けられた状態で水平な１つのロック軸を有しており、該ロック軸は少なくとも両方の端部区分に、有利には全長にわたって該ロック軸の縦軸線に平行でかつ互いに相対する面取り部を備えており、この場合にロック軸は該ロック軸の縦軸線を中心として解放位置からロック位置へ回動させられるようになっており、取り付けフレームの側方のフレーム区分に側方の係止部材を取り付けてあり、該係止部材は前記ロック軸の端部区分のために設けられた鉛直な導入スリットを有しており、該導入スリットは下方でアンダーカットされた円形の切欠き（空所）につながっており、該切欠き内で前記ロック軸は解放位置からロック位置へ回動させられるようになっている。ロック軸の全長にわたる面取り部は、製作が容易である。

有利には取り付けフレームの係止部材は、下方に向かって狭まるＶ字形の導入スリットを有しており、ロック軸は制御ピンを有しており、該制御ピンは、取り付けフレームへのチャイルドシートの装着に際して、取り付けフレームの係止部材の導入スリット（１４）の傾斜面に沿って移動して、前記ロック軸を解放位置へ回動させ、換言すれば自動的にロック位置に移すようになっている。

有利には、固定装置はチャイルドシート前縁部の近傍の領域に、チャイルドシートの中央に配置されて車両縦方向に移動可能なロックピンを有しており、該ロックピンに対応して前側の剛性の係止部材を配置してあり、該係止部材は取り付けフレームの前側の横桁に取り付けられていて、かつ穴を有しており、該穴内に、前記ロックピンは縦方向で、チャイルドシートと取り付けフレームとの堅い係止結合のために差し込まれるようになっている。このような操作装置によって係止は容易に行われる。固定装置は、ロック部材のための操作装置を有しており、該操作装置によって前記すべてのロック部材は、取り付けフレーム上にチャイルドシートを完全に装着した場合に、ロック位置へ運動させられるようになっている。操作装置は１つ、有利には２つの回転つまみを有しており、回転つまみはロック軸の回動のために、該ロック軸の端部区分に取り付けられており、操作装置はさらにほぼ車両縦方向に延びる剛性のリンクアームを有しており、該リンクアームはロック軸をロックピンに運動可能に連結していて、ロック軸の回転運動をロックピンの移動運動に変換するようになっている。これによって回転つまみを用いて、ロック軸及びロックピンを同時に係合若しくは係合解除することができ、取り付けフレームに対するチャイルドシートの簡単な取り付け及び取り外しを保証している。ロックピンを正確に係合させてない場合には、剛性のリンクアーム、ひいては回転つまみは解放位置に止まっており、係合の行われていない状態は回転つまみから読み取れる。

有利には操作装置は、例えばおもり若しくはばねとして形成されてロック部材をロック位置へ負荷している予荷重機構（プレロード機構）から成っており、該予荷重機構によって、チャイルドシートの装着過程時に解放位置へ運動させられていたロック部材は、取り付けフレーム上へチャイルドシートを完全に装着した状態で再びロック位置へ戻されるようになっており、従って自動的な係止がチャイルドシートの装着完了の後に行われる。

次に本発明を図示の実施例に基づき説明する。図１乃至図４に、車両側の不動のチャイルドシート固定部材への取り付けフレームの組み付け過程並びに取り付けフレームへのチャイルドシートの装着過程を示してあり、図５、図５ａ、図６、図６ａ、図７、図７ａはチャイルドシートと取り付けフレームとの間の係止機構の実施例を示しており、図８は固定部材のための係止解除機構を備えた取り付けフレームを示しており、図９は図８の取り付けフレームの後ろ側の横桁の領域の断面図であり、図１０は取り付けフレームに完全に装着係止された状態のチャイルドシートの断面図であり、図１１は取り付けフレームに完全には装着係止されていない状態のチャイルドシートの断面図であり、図１２はチャイルドシートを走行方向に向けて装着される取り付けフレームの概略図であり、図１３はチャイルドシートを走行方向と逆に向けて装着される取り付けフレームの概略図である。

図１に、背もたれ７及び座２から成っていて車両床面４に組み付けられた車両シート及び、車両に不動に組み付けられたチャイルドシート固定部材５を示してある。取り付けフレーム３は取り付け区分２３及び、弓形支持部材（Ｕ字形支持部材）８として形成された支持区分を有している。取り付けフレーム（弓形取り付け部材）３の取り付け区分２３は係止部材１２と、該フレームの後ろ側に固定部材２４とを保持している。

図２では固定部材（係留部材）２４は、車両に固定されたチャイルドシート固定部材２５に係合している。弓形支持部材８は車両床面４に載っている。

図３では、チャイルドシート１は上方から取り付けフレーム３上に装着される状態にある。装着に際して、端部に回転つまみ２２の備えられたロック軸を係止部材１２内にはめ込み、かつチャイルドシート１の下面の前側に配置されたロックピンを前側の係止部材１８内にはめ込む。

図４はチャイルドシートを、取り付けフレーム３に組み付けた状態で示している。チャイルドシート１は下側を、該下側に取り付けフレーム３を受容できるように形成されている。

図５、図６及び図７には、取り付けフレーム３とチャイルドシートのフレーム２５との間の係止機構の可能な１つの実施例を示してある。固定部材のために取り付けフレーム３に備えられた係止解除機構は、図面を見易くするために図示を省略してある。

図５ａ、図６ａ及び図７ａには、矢印Ｖａ，ＶＩａ，ＶＩＩａで指し示す箇所を拡大して示してある。取り付けフレーム３は取り付け区分２３及び、弓形支持部材８として形成された支持区分を有している。取り付け区分２３の前側の領域に前側の横桁１９を配置してあり、該横桁は中央に前側の係止部材１８を保持しており、係止部材は穴２０を備えている。取り付け区分２３の後ろ側の領域では、取り付けフレームは後ろ側の横桁３２によって補強されている。取り付けフレーム３の後ろ側の端部６に、チャイルドシート固定部材への係留のための固定部材（係留部材又は結合部材）を接続してあるものの、該固定部材は図５、図６及び図７には図示を省略してある。後ろ側の横桁３２の直前で、後ろ側の係止部材１２を取り付けフレーム３に固定してあり、係止部材はほぼ鉛直の導入スリット１４を有しており、導入スリットは下方へ向かって次第に狭まっていて、次いで端部でアンダーカットされた、即ち円形状の終端部１５として形成されている。チャイルドシートに堅く結合されているフレーム２５は、チャイルドシート背もたれの近傍の領域にロック軸１０を備えており、ロック軸は互いに直径方向に、即ち互いに相対して配置された２つの面取り部９を有している。ロック軸１０は剛性のリンクアーム２１を介してロックピン１７に結合されており、これによってロック軸１０の回転はロックピン１７の縦方向の移動運動に変換される。ロック位置では、ロック軸１０の面取り部（平面部）９は水平に向けられて、ロックピン１７はフレーム２５から前方へ突出している。解放位置ではロック軸の面取り部は垂直に向けられて、ロックピンは引き戻されており、その結果、ロックピンはフレーム２５を前方へ越えていない。図示を省略してあるものの、予荷重機構、例えばおもり（ウエイト）若しくはばねを設けてあってよく、該予荷重機構はロック軸１０及びロックピン１７をロック位置に保持するようになっており、その結果、解放、即ち取り外しは予荷重機構の力を克服することによって行われる。

取り付けフレーム３上へチャイルドシートを装着する前には、ロック軸１０及びロックピン１７はロック位置を占めており、即ち面取り部９は水平に向けられて、ロックピン１７はチャイルドシートのフレーム２５を越えている。取り付けフレーム３上へのチャイルドシートの装着に際して、ロック軸１０は制御ピン２７を介してＶ字形の導入スリット１４と接触することになり、その結果、ロック軸１０は解放位置へ回転し、それというのはロック軸は解放位置でしか導入スリット１４を通り抜けられないからである（図６及び図６ｂ、参照）。ロック軸１０の回転に伴って、ロックピン１７は引き戻される。ロック軸１０を導入スリット１４の終端部１５内に到達させると、終端部１５はアンダーカットに基づき導入スリット１４よりも幅広くなっているので、ロック軸１０は有利には予荷重機構の力によってロック位置へ戻り回転させられ、その結果、図７に示してあるように、ロックピン１０の面取り部９は水平に向けられ、かつロックピン１７は再び前方へ穴２０を通して移動させられる。これによってチャイルドシート１は係止されて、３つの点で、即ち後ろ側の２つの係止部材及び前側の１つの係止部材で取り付けフレーム３に固定される。

チャイルドシートの係止解除のために、例えばロック軸１０の両方の端部に回転つまみを取り付けてあってよく、このような回転つまみは図３及び図４に符号２２で表してある。回転つまみ２２を用いてロック軸１０を解放位置へ移して、チャイルドシートを取り付けフレーム３からはずすことができる。

図８に示す取り付けフレーム３は固定部材２４のための本発明に基づく係止解除機構を備えており、この場合に後ろ側の横桁３２の領域の図９に示す断面図は係止解除機構の機能を暗示している。係止部材２４はそれぞれ係止フック３５を含んでおり、係止フックは引っ張りロッド２８を介して係止位置から引き戻されるようになっている。両方の引っ張りロッド２８は取り付けフレーム３の取り付け区分２３の縦材内を延びていて、横桁３２内に配置された横ロッド２９によって互いに結合されている。横ロッド２９に引っ張りグリップ３０を係合させてあり、引っ張りグリップによって引っ張りロッド２８、ひいてはフック３５を操作するようになっている。引っ張りグリップ３０は縦方向の区分をスリーブ状に形成されていて、窓の形の状態表示部３１を有しており、状態表示部を通して横桁３２と堅く結合された指示部を見ることができ、ひいては取り付けフレーム３に対する引っ張りグリップ３０の相対的な位置を確認することができる。チャイルドシート固定部材５に固定部材２４を結合する前には、係止フック３５は持ち上げられた位置にあり、引っ張りグリップ３０は後ろ側の横桁３２に対して最も引き出された位置にある。状態表示部３１には、取り付けフレーム３を係止していない状態が表れている。固定部材２４をチャイルドシート固定部材５に向けて移動させた場合に、係止フック３５は下方へ押圧される。引っ張りロッド２８は固定部材２４の方向へ移動させられ、引っ張りグリップ３０は横ロッド２９を介して後ろ側の横桁３２に最も近い位置に移される。状態表示部３１には、固定部材２４を車両内のチャイルドシート固定部材５に正確に係留した状態が表されている。

図１０及び図１１にはチャイルドシートの断面を示してあり、チャイルドシートは図１０では取り付けフレーム３上に正確に装着されているのに対して、図１１では取り付けフレーム３上に正確には装着されておらず、それというのは引っ張りグリップ３０は後ろ側の横桁３２から遠く隔てられた位置にあるからであり、なぜなら固定部材２４は結合されていない、即ち係留されていないからである。この位置では、横桁３２及び引っ張りグリップ３０から成る構成ユニットは、該構成ユニットに対応してチャイルドシート１のケーシングに設けられた切欠き部に合致していない。

図１２は取り付けフレーム３を概略的に示しており、取り付けフレーム上に、図１乃至図４に示すように、チャイルドシートを走行方向に向けて組み付けてある。取り付けフレーム３は後ろ側の端部６で固定部材を介してチャイルドシート固定部材に結合され、かつ支持区分８で車両床面４に支えられる。取り付け区分２３と支持区分８との間の角度αは鈍角を成し、図示の例では９５°である。支持区分は垂直線に対して所定の角度γを成しており、該角度は図示の例では１５°である。取り付け区分２３と水平線との間の角度βはほぼ１０°で、車両シートの座面の一般的な傾斜に相当しており、座面は基準に基づき水平線に対して１５°±１０°で傾斜していてよいものである。チャイルドシート１は概略的に示してある。

図１３に示す取り付けフレーム１３は、チャイルドシート１を走行方向と逆向きに取り付けるために形成されており、この場合には取り付け区分２３は２つの脚部、即ち、チャイルドシート１の取り付けられる水平な取り付け脚部２３ａと下方へ傾斜する固定脚部２３ｂとを有しており、固定脚部は後ろ側の端部１６にチャイルドシート固定部材への結合のための固定部材２４を保持している。取り付け脚部２３ａは支持区分１８と９５°の角度βを成している。水平な取り付け脚部２３ａはチャイルドシート座面の前端の下側で終わっており、弓形支持部材１１は固定可能な継ぎ手２５を介して取り付け脚部の端部に接続されており、該継ぎ手は弓形支持部材を旋回可能にしている。このような構成は、背もたれが種々の胴体角度を有しており、かつフレームがリバウンドの回転を防止するためにできるだけ堅く締め付けられるのに必要である。チャイルドシート１の取り付けは、係止部材１２を介して行われ、該係止部材は車両シートの座の前側の縁部の近傍で取り付けフレーム１３の取り付け区分２３に配置されている。事故時に発生する力に持ちこたえるために、取り付け脚部２３ａと固定脚部２３ｂとは付加的に支持薄板２６によって補強されている。

チャイルドシート固定部材への取り付けフレームの組み付け過程を示す図 チャイルドシート固定部材への取り付けフレームの組み付け過程を示す図 取り付けフレームへのチャイルドシートの装着過程を示す図 取り付けフレームへのチャイルドシートの装着過程を示す図 チャイルドシートと取り付けフレームとの間の係止機構の係止前の状態の斜視図 図５の符号Ｖａの箇所の拡大図 チャイルドシートと取り付けフレームとの間の係止機構の係止中の状態の斜視図 図６の符号ＶＩａの箇所の拡大図 チャイルドシートと取り付けフレームとの間の係止機構の係止完了の状態の斜視図 図７の符号ＶＩＩａの箇所の拡大図 固定部材のための係止解除機構を備えた取り付けフレームの斜視図 取り付けフレームの後ろ側の横桁の領域の断面図 取り付けフレームに完全に装着係止された状態のチャイルドシートの断面図 取り付けフレームに完全には装着係止されていない状態のチャイルドシートの断面図 チャイルドシートを走行方向に向けて装着される取り付けフレームの概略図 チャイルドシートを走行方向と逆に向けて装着される取り付けフレームの概略図

符号の説明

１ チャイルドシート、 ２ 座、 ３ 取り付けフレーム、 ４ 車両床面、 ５ チャイルドシート固定部材、 ６ 端部、 ７ 背もたれ、 ８ 弓形支持部材、 ９ 面取り部、 １０ ロック軸、 １２ 係止部材、 １４ 導入スリット、 １５ 終端部、 １７ ロックピン、 １８ 係止部材、 １９ 横桁、 ２２ 回転つまみ、 ２３ 取り付け区分、 ２４ 固定部材、 ２５ フレーム、 ２８ 引っ張りロッド、 ２９ 横ロッド、 ３０ 引っ張りグリップ、 ３２ 横桁、 ３５ 係止フック

Claims (16)

1. 自動車内にチャイルドシートを取り付けるための取り付けフレームであって、取り付けフレームが、車両シートに対応して車両内に配置されたチャイルドシート固定部材に結合されており、チャイルドシート固定部材が車両車体及び／又は車両シートに堅く結合されている形式のものにおいて、取り付けフレーム（３，１３）が１つの取り付け区分（２３）を有しており、該取り付け区分の一方の端部に、車両と堅く結合されたチャイルドシート固定部材（５）への取り付けフレーム（３，１３）の解離可能な係留のための固定部材（２４）が接続されており、前記取り付け区分の他方の端部に支持区分（８）を接続してあり、支持区分が車両シートの前側で車両床面（４）若しくは車両車体部分に支えられるようになっていて、取り付けフレームの組み付け状態で前方へ傾斜していることを特徴とする、チャイルドシート用の取り付けフレーム。
2. 支持区分（８）が垂直線に対して１０°乃至１５°の角度を成している請求項１記載の取り付けフレーム。
3. 取り付け区分（２３）が、チャイルドシートに設けられたロック部材（１０，１７）の受容のための係止部材（１２，１８）を有している請求項１又は２記載の取り付けフレーム。
4. 走行方向と逆向きに組み付けられるチャイルドシートのための取り付けフレームにおいて、取り付け区分（２３）が、組み付け状態でほぼ水平な取り付け脚部（２３ａ）と後方へ及び下方へ傾斜する固定脚部（２３ｂ）とを有しており、取り付け脚部と固定脚部とが有利には支持薄板（２６）を介して補強されており、この場合に取り付け脚部（２３ａ）が車両シートの背もたれ（７）に対する支持のために、可能な継ぎ手（２５）を介して、有利には上方へ曲げられた後ろ側の弓形支持部材（１１）に結合されている請求項１から３のいずれか１項記載の取り付けフレーム。
5. 固定部材（２４）が引っ張りロッド（２８）を介して、車両側のチャイルドシート固定部材（５）との係止結合を解除されるようになっており、前記引っ張りロッドが１つの横方向ロッド（２９）によって互いに結合されており、該横方向ロッドに引っ張りグリップ（３０）が係合している請求項１から４のいずれか１項記載の取り付けフレーム。
6. 引っ張りグリップ（３０）が状態表示部（３１）を有しており、該状態表示部が、取り付けフレームに対する前記引っ張りグリップ（３０）の位置を表示することによって、固定部材（２４）の係止解除された状態若しくは係止結合された状態を表示するようになっている請求項５記載の取り付けフレーム。
7. 引っ張りロッド（２８）が縦ビーム内に配置されており、横方向ロッド（２９）が取り付けフレームの取り付け区分（２３）の後ろ側の横桁（３２）内に配置されており、引っ張りグリップ（３０）が前記横桁（３２）から突出している請求項５又は６記載の取り付けフレーム。
8. 自動車用のチャイルドシートを備えたチャイルド保持装置であって、車両シートに対応して配置された車両側の不動のチャイルドシート固定部材を備えており、該チャイルドシート固定部材が車両車体及び／又は車両シートに堅く結合されている形式のものにおいて、チャイルドシート（１）が、車両シートの座（２）上側を延びる請求項１から７のいずれか１項記載の取り付けフレーム（３，１３）に取り外し可能に結合されていることを特徴とする、自動車用のチャイルドシートを備えたチャイルド保持装置。
9. チャイルドシート内に、取り付けフレーム（３，１３）に取り外し可能に結合される固定装置を組み込んであり、固定装置が解放位置からロック位置へ運動可能な少なくとも１つのロック部材（１０，１７）を有しており、ロック部材が解放位置で取り付けフレーム（３，１３）内に取り付けられた不動の係止部材（１２，１８）内にはめ込まれ、かつ取り付けフレーム（３，１３）とチャイルドシートとの堅い係止のために係止位置へ運動させられるようになっている請求項８記載のチャイルド保持装置。
10. 固定装置が、チャイルドシート背壁の近傍の領域にチャイルドシート背壁に平行にかつ組み付けられた状態で水平な１つのロック軸（１０）を有しており、該ロック軸が少なくとも両方の端部区分に、有利には全長にわたって該ロック軸の縦軸線に平行でかつ互いに相対する面取り部（９）を備えており、この場合にロック軸（１０）が該ロック軸の縦軸線を中心として解放位置からロック位置へ回動させられるようになっており、取り付けフレームの側方のフレーム区分に側方の係止部材（１２）を取り付けてあり、該係止部材が前記ロック軸（１０）の端部区分のために設けられた鉛直な導入スリット（１４）を有しており、該導入スリットが下方でアンダーカットされた円形の切欠き（１５）につながっており、該切欠き内で前記ロック軸（１０）が解放位置からロック位置へ回動させられるようになっている請求項９記載のチャイルド保持装置。
11. 取り付けフレーム（３，１３）の係止部材（１２）が、下方に向かって狭まるＶ字形の導入スリット（１４）を有しており、ロック軸（１０）が制御ピン（２７）を有しており、該制御ピンが、取り付けフレーム（３，１３）へのチャイルドシートの装着に際して取り付けフレーム（３，１３）の係止部材（１２）の導入スリット（１４）の傾斜面に沿って移動して、前記ロック軸（１０）を解放位置へ回動させるようになっている請求項１０記載のチャイルド保持装置。
12. 操作装置が、チャイルドシート前縁部の近傍の領域に中央に配置されて車両縦方向に移動可能なロックピン（１７）を有しており、該ロックピンに対応して前側の剛性の係止部材（１８）を配置してあり、該係止部材が取り付けフレーム（３，１３）の前側の横桁（１９）に取り付けられていて、かつ穴（２０）を有しており、該穴内に、前記ロックピン（１７）が縦方向で、チャイルドシート（１）と取り付けフレーム（３，１３）との堅い係止結合のために差し込まれるようになっている請求項９、１０又は１１記載のチャイルド保持装置。
13. 固定装置が、ロック部材（１０，１７）のための操作装置（２２）を有しており、該操作装置によって前記すべてのロック部材が、取り付けフレーム（３，１３）上にチャイルドシートを完全に装着した場合に、ロック位置へ運動させられるようになっている請求項９から１２のいずれか１項記載のチャイルド保持装置。
14. 操作装置が１つ、有利には２つの回転つまみ（２２）を有しており、回転つまみがロック軸（１０）の回動のために、該ロック軸の端部区分に取り付けられており、操作装置がさらにほぼ車両縦方向に延びる剛性のリンクアーム（２１）を有しており、該リンクアームがロック軸（１０）をロックピン（１７）に運動可能に連結していて、ロック軸（１０）の回転運動をロックピン（１７）の移動運動に変換するようになっている請求項１０、１２、及び１３、必要に応じて及び１１記載のチャイルド保持装置。
15. 操作装置が、例えばおもり若しくはばねとして形成されてロック部材（１０，１７）をロック位置へ負荷している予荷重機構から成っており、該予荷重機構によって、チャイルドシート（１）の装着過程時に解放位置へ運動させられたロック部材（１０，１７）が、取り付けフレーム（３，１３）上へチャイルドシート（１）を完全に装着した状態で再びロック位置へ戻されるようになっている請求項１３又は１４記載のチャイルド保持装置。
16. チャイルドシートのケーシング（３３）が該ケーシングの、取り付けフレームに向いた面に、係止部材の係止された状態で取り付けフレームの受容のため、特に引っ張りグリップ（３０）の受容のための凹所を有している請求項８から１５のいずれか１項記載のチャイルド保持装置。

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