JP2005350402A - 1価アルコールアルキレンオキシド付加物及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 実用上問題のないレベルまで高分子量のジオール成分が減った高純度の1価アルコールアルキレンオキサイド付加物及びそのを提供する。
【解決手段】 GPCにより得られるクロマトグラムにおいて、溶出開始点から溶出終了点までを結んだ直線をL、最大ピークの頂点のLからの高さをH、半値幅をΔM、全ピーク面積をAとしたときの下記関係式(1)を満たすことを特徴とする一般式(2)で示される1価アルコールアルキレンオキシド付加物(A)及びその製造方法である。
関係式 1.18≧A/(H×ΔM) (1)
一般式 RO−(AO)m/(EO)n−H (2)
(式中、Rは炭素数1〜24の脂肪族炭化水素基等;Aは炭素数3〜8のアルキレン基、Eはエチレン基;mは0又は1〜400の整数、nは0又は1〜400の整数であり、m+nは1〜400である。)
【選択図】 なし
【解決手段】 GPCにより得られるクロマトグラムにおいて、溶出開始点から溶出終了点までを結んだ直線をL、最大ピークの頂点のLからの高さをH、半値幅をΔM、全ピーク面積をAとしたときの下記関係式(1)を満たすことを特徴とする一般式(2)で示される1価アルコールアルキレンオキシド付加物(A)及びその製造方法である。
関係式 1.18≧A/(H×ΔM) (1)
一般式 RO−(AO)m/(EO)n−H (2)
(式中、Rは炭素数1〜24の脂肪族炭化水素基等;Aは炭素数3〜8のアルキレン基、Eはエチレン基;mは0又は1〜400の整数、nは0又は1〜400の整数であり、m+nは1〜400である。)
【選択図】 なし
Description
本発明は1価アルコールアルキレンオキシド付加物に関するものである。
脂肪族系アルコール類に塩基性触媒又は酸性触媒の存在下でアルキレンオキサイドを付加重合させて得られる脂肪族系アルコールアルキレンオキサイド付加物は、各種界面活性剤、溶剤、化学品中間体等として知られている。
1価アルコールアルキレンオキシド付加物は、1価のアルコールにアルカリ触媒存在下、アルキレンオキシドを付加反応させることにより製造される。このとき反応系中に水のような1分子に水酸基を2個持つ物質が存在すると、水分子にアルキレンオキシドが付加して分子量が目的物の約2倍のジオール成分が副生する。このため、反応系中の水分を管理した1価アルコールのアルキレンオキシド付加物の製造方法が提案されている(例えば、特許文献1)。
特許3050228号公報
1価アルコールアルキレンオキシド付加物は、1価のアルコールにアルカリ触媒存在下、アルキレンオキシドを付加反応させることにより製造される。このとき反応系中に水のような1分子に水酸基を2個持つ物質が存在すると、水分子にアルキレンオキシドが付加して分子量が目的物の約2倍のジオール成分が副生する。このため、反応系中の水分を管理した1価アルコールのアルキレンオキシド付加物の製造方法が提案されている(例えば、特許文献1)。
しかしながら、反応系中の水分を管理しても高分子量のジオール成分が副生し用途によっては問題が生じ実用上不十分であった。実用上問題のないレベルまで高分子量のジオール成分が減った高純度の1価アルコールアルキレンオキサイド付加物及びその製造方法が望まれていた。
上記課題を解決するために鋭意検討した結果、本発明に到達した。
すなわち、本発明はGPCにより得られるクロマトグラムにおいて、溶出開始点から溶出終了点までを結んだ直線をL、最大ピークの頂点のLからの高さをH、半値幅をΔM、全ピーク面積をAとしたときの下記関係式(1)を満たすことを特徴とする一般式(2)で示される1価アルコールアルキレンオキシド付加物(A);
関係式
1.18≧A/(H×ΔM) (1)
一般式
RO−(AO)m/(EO)n−H (2)
(式中、Rは炭素数1〜24の脂肪族炭化水素基、炭素数3〜24の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜30の芳香族炭化水素基;Aは炭素数3〜8のアルキレン基、Eはエチレン基であり、AOとEOはランダム結合でもブロック結合でもよい;mは0又は1〜400の整数、nは0又は1〜400の整数であり、m+nは1〜400である。)
並びに、反応系が下記関係式(3)を満たす条件下でアルキレンオキサイドの付加を行う1価アルコールアルキレンオキシド付加物(A)の製造方法である。
関係式
20,000≧[1.5×P+0.06×S×X/W+0.017×C
+0.056×D]×M (3)
[式中、Pは1価アルコール中の過酸化物価(meq/kg)、Sは反応容器の1価アルコール仕込み後の空間容量(リットル:L)、Xは常温常圧下での反応系中の酸素濃度(ppm)、Wは1価アルコールの仕込量(g)、Cは1価アルコールのアルデヒド含量(ppm)、Dは反応系中の水分(ppm)、Mは1価アルコールの分子量]
すなわち、本発明はGPCにより得られるクロマトグラムにおいて、溶出開始点から溶出終了点までを結んだ直線をL、最大ピークの頂点のLからの高さをH、半値幅をΔM、全ピーク面積をAとしたときの下記関係式(1)を満たすことを特徴とする一般式(2)で示される1価アルコールアルキレンオキシド付加物(A);
関係式
1.18≧A/(H×ΔM) (1)
一般式
RO−(AO)m/(EO)n−H (2)
(式中、Rは炭素数1〜24の脂肪族炭化水素基、炭素数3〜24の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜30の芳香族炭化水素基;Aは炭素数3〜8のアルキレン基、Eはエチレン基であり、AOとEOはランダム結合でもブロック結合でもよい;mは0又は1〜400の整数、nは0又は1〜400の整数であり、m+nは1〜400である。)
並びに、反応系が下記関係式(3)を満たす条件下でアルキレンオキサイドの付加を行う1価アルコールアルキレンオキシド付加物(A)の製造方法である。
関係式
20,000≧[1.5×P+0.06×S×X/W+0.017×C
+0.056×D]×M (3)
[式中、Pは1価アルコール中の過酸化物価(meq/kg)、Sは反応容器の1価アルコール仕込み後の空間容量(リットル:L)、Xは常温常圧下での反応系中の酸素濃度(ppm)、Wは1価アルコールの仕込量(g)、Cは1価アルコールのアルデヒド含量(ppm)、Dは反応系中の水分(ppm)、Mは1価アルコールの分子量]
本発明の1価アルコールアルキレンオキシド付加物は高分子量ジオール成分が少ない高純度の1価アルコールアルキレンオキシド付加物である。
本発明の1価アルコールアルキレンオキシド付加物(A)は、上記関係式(1)を満たすものである。好ましくは関係式(1‘)を満たすものであり、より好ましくは関係式(1‘’)を満たすものである。関係式(1)を満たさないと目的物以外の副生物が多く存在し上記(A)の純度が低下する。
関係式
1.15≧A/(H×ΔM) (1‘)
関係式
1.12≧A/(H×ΔM) (1‘’)
関係式
1.15≧A/(H×ΔM) (1‘)
関係式
1.12≧A/(H×ΔM) (1‘’)
上記一般式(2)において、Rは炭素数1〜24の脂肪族炭化水素基、炭素数3〜24の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜30の芳香族炭化水素基を表す。炭素数1〜24の脂肪族炭化水素基としては直鎖状でも分岐状でもよく、具体的にはメチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ラウリル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、オクタデシル、ノナデシル、2−エチルヘキシル、2−エチルオクチル基等のアルキル基;オクテニル、デセニル、ドデセニル、トリデセニル、ペンタデセニル、オレイル、ガドレイル基等のアルケニル基が挙げられる。炭素数3〜24の脂環式炭化水素基としては、エチルシクロヘキシル、プロピルシクロヘキシル、オクチルシクロヘキシル基等が挙げられる。炭素数6〜30の芳香族炭化水素基としてはフェノール、炭素数1〜18のアルキルフェノール(ノニルフェノール等)等が挙げられる。これらの中で好ましくは炭素数1〜12の脂肪族炭化水素基であり、より好ましくは炭素数1〜8の脂肪族炭化水素基である。
Aは炭素数3〜8のアルキレン基であり、具体的には、1,2−プロピレン基、1,2−ブチレン基、1,4−ブチレン基、1−フェニル−1,2−エチレン基であり、好ましくは1,2−プロピレン基である。Eはエチレン基である。AOとEOはランダム結合でもブロック結合でもよい。好ましくはランダム結合である。
mは0又は1〜400の整数であり、好ましくは1〜300であり、より好ましくは
1〜200である。mが400を超えると粘度が高くなり、取扱いが困難になる。nは0又は1〜400の整数であり、好ましくは5〜300であり、より好ましくは10〜200である。nが400を超えると粘度が高くなり、取扱いが困難になる。
m+nは1〜400であり、好ましくは10〜420であり、より好ましくは20〜200である。m+nが400を超えると粘度が高くなり、取扱いが困難になる。
数平均分子量は好ましくは76〜24,000であり、より好ましくは252〜18,000である。
1〜200である。mが400を超えると粘度が高くなり、取扱いが困難になる。nは0又は1〜400の整数であり、好ましくは5〜300であり、より好ましくは10〜200である。nが400を超えると粘度が高くなり、取扱いが困難になる。
m+nは1〜400であり、好ましくは10〜420であり、より好ましくは20〜200である。m+nが400を超えると粘度が高くなり、取扱いが困難になる。
数平均分子量は好ましくは76〜24,000であり、より好ましくは252〜18,000である。
nとmの比n/(m+n)は好ましくは0.95以下であり、より好ましくは0.90以下である。n/(m+n)が0.95以下であると、アルコールアルキレンオキシド付加物の低温での取り扱いが容易である。
1価アルコールアルキレンオキシド付加物は、アルカリ触媒存在下、1価のアルコールにアルキレンオキシドを付加反応させることによって製造される。
1価アルコールとしては、ROHとして表現することができ、Rは前記一般式(2)におけるRと同じものが挙げられる。好ましいものも同じである。
1価アルコールとしては、ROHとして表現することができ、Rは前記一般式(2)におけるRと同じものが挙げられる。好ましいものも同じである。
反応は上記関係式(3)を満たす中で行われるのが好ましい。
上記関係式(3)の右辺は反応系中に生成する水分子のモル濃度の大きさを表す。関係式の左辺は20,000であり、好ましくは15,000であり、より好ましくは13,000以下である。関係式(3)の左辺が20,000以下であると反応系中で水を生成しにくく、目的物とは異なる高分子量成分が副生しにくくなる。
上記関係式(3)の右辺は反応系中に生成する水分子のモル濃度の大きさを表す。関係式の左辺は20,000であり、好ましくは15,000であり、より好ましくは13,000以下である。関係式(3)の左辺が20,000以下であると反応系中で水を生成しにくく、目的物とは異なる高分子量成分が副生しにくくなる。
(過酸化物価の測定法)
過酸化物価とは試料にヨウ化カリウムを作用させたときに遊離するヨウ素を試料1g当たりのミリ当量で表したものである。過酸化物価は、試料をクロロホルムと氷酢酸の混合液に溶解し、ヨウ化カリウムと反応させ、でんぷん指示薬を用い、過酸化物と反応して生成するヨウ素を規定度既知のチオ硫酸ナトリウム水溶液で滴定する方法で分析され、チオ硫酸ナトリウムの滴定量からヨウ素のミリ当量に換算して算出される。
過酸化物価とは試料にヨウ化カリウムを作用させたときに遊離するヨウ素を試料1g当たりのミリ当量で表したものである。過酸化物価は、試料をクロロホルムと氷酢酸の混合液に溶解し、ヨウ化カリウムと反応させ、でんぷん指示薬を用い、過酸化物と反応して生成するヨウ素を規定度既知のチオ硫酸ナトリウム水溶液で滴定する方法で分析され、チオ硫酸ナトリウムの滴定量からヨウ素のミリ当量に換算して算出される。
(アルデヒド含量の測定法)
蓋付きのガラス瓶にサンプルを精秤する。サンプリング量は、予想アルデヒド含量が100ppm未満のときは50g、100以上300ppm未満のときは30g、300ppm以上のときは、20g又はそれ以下である。アルデヒド含量が不明な時は、まず、サンプリング量20gで測定し、測定値が300ppm未満の場合は、上記のサンプル量で再測定する。サンプリング後、塩酸ヒドロキシルアミン溶液(塩酸ヒドロキシルアミン50gを、純水150mlに溶かし、イソプロパノールを加えて1Lとしたもの。)50ml(25℃)をホールピペットで加え、よく混合して、密栓して60℃で30分間放置する。室温まで冷却した後メタノール50mLを滴定直前に加え、N/10メタノール性KOH標準溶液にて電位差滴定を行う。同時に空試験も行う。
アルデヒド含量(ppm)=(K−B)×Y×2900/Z
K:本試験に要したN/10メタノール性KOH標準溶液の滴定ml数
B:空試験に要したN/10メタノール性KOH標準溶液の滴定ml数
Y:N/10メタノール性KOH標準溶液の力価
Z:試料採取量(g)
蓋付きのガラス瓶にサンプルを精秤する。サンプリング量は、予想アルデヒド含量が100ppm未満のときは50g、100以上300ppm未満のときは30g、300ppm以上のときは、20g又はそれ以下である。アルデヒド含量が不明な時は、まず、サンプリング量20gで測定し、測定値が300ppm未満の場合は、上記のサンプル量で再測定する。サンプリング後、塩酸ヒドロキシルアミン溶液(塩酸ヒドロキシルアミン50gを、純水150mlに溶かし、イソプロパノールを加えて1Lとしたもの。)50ml(25℃)をホールピペットで加え、よく混合して、密栓して60℃で30分間放置する。室温まで冷却した後メタノール50mLを滴定直前に加え、N/10メタノール性KOH標準溶液にて電位差滴定を行う。同時に空試験も行う。
アルデヒド含量(ppm)=(K−B)×Y×2900/Z
K:本試験に要したN/10メタノール性KOH標準溶液の滴定ml数
B:空試験に要したN/10メタノール性KOH標準溶液の滴定ml数
Y:N/10メタノール性KOH標準溶液の力価
Z:試料採取量(g)
炭素数3〜8のアルキレンオキシドとしては、1,2−プロピレンオキシド(PO)、1,2−又は2,3−ブチレンオキシド、テトラヒドロフラン、スチレンオキシド等が挙げられる。これらのうち好ましくはPOである。POと炭素数2のアルキレンオキシド(エチレンオキシド;EO)の付加形式はブロックでもランダムでも良い。好ましくはランダム付加である。
炭素数3〜8のアルキレンオキシドやEOの付加モル数は前記一般式(1)におけるmとnに同じである。好ましいものも同じである。
アルカリ触媒としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、金属ナトリウム、金属カリウム、これらの化合物ROHのアルコキシド、又はこれらの化合物ROHの溶液等を挙げることができる。アルキレンオキシド付加物の製造には通常上述のアルカリ触媒の他に、三フッ化硼素や四塩化錫等のルイス酸触媒が用いられているが、酸触媒を用いる1,4−ジオキサン等の環状モノマーや、環状ポリエーテルが副生し、目的の純度の化合物を得ることが困難となるため、好ましくない。
炭素数3〜8のアルキレンオキシドやEOの付加モル数は前記一般式(1)におけるmとnに同じである。好ましいものも同じである。
アルカリ触媒としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、金属ナトリウム、金属カリウム、これらの化合物ROHのアルコキシド、又はこれらの化合物ROHの溶液等を挙げることができる。アルキレンオキシド付加物の製造には通常上述のアルカリ触媒の他に、三フッ化硼素や四塩化錫等のルイス酸触媒が用いられているが、酸触媒を用いる1,4−ジオキサン等の環状モノマーや、環状ポリエーテルが副生し、目的の純度の化合物を得ることが困難となるため、好ましくない。
反応系を乾燥させ、アルカリ触媒を投入し、系中を脱水したのち、アルキレンオキシドを連続的に好ましくは80〜200℃、より好ましくは100〜180℃で反応させることができる。
通常原料として上記1価アルコールの10倍以上の分子量の1価アルコールアルキレンオキシド付加物は1度アルキレンオキシド付加反応を行った1価アルコールアルキレンオキシド付加物を取り出し、再度アルキレンオキシド付加することによって製造することができる。通常の1価アルコールのアルキレンオキシド付加反応では、反応容器の最低撹拌容量等が限定されるために、1価アルコールの仕込み量は限定され、1度の反応で付加することのできるアルキレンオキシドの量は限定される。従って、原料アルコールとして、1価アルコールには前記のアルコールの他に本発明の1価アルコールアルキレンオキシド付加物(A)もまた原料アルコールとして用いてもよい。すなわち、上記1価アルコールアルキレンオキシド付加物は1段階反応でもよいし、2段階以上の多段階反応で行ってもよい。各段階における前記関係式(3)の右辺の値の合計値が20,000以下である条件下でアルキレンオキシドの付加反応を行うのが好ましい。
本発明の1価アルコールアルキレンオキサイド付加物は、高純度であり、高分子量のジオール成分の含量が少ないため、反応に供した場合において架橋反応のような副反応等を抑制できる点で、末端の水酸基を反応性置換基に変性することで反応性モノマーとして用いることができる。
本発明の1価アルコールアルキレンオキサイド付加物は、高純度であり、高分子量のジオール成分の含量が少ないため、反応に供した場合において架橋反応のような副反応等を抑制できる点で、末端の水酸基を反応性置換基に変性することで反応性モノマーとして用いることができる。
以下、実施例により、本発明をさらに説明するが、本発明はこれに限定されない。以下において、部は重量部を示す。
ゲルパーミエーションクロマトグラフ(以下GPCと略記)による分子量の測定条件は次の通り。
《GPCの測定条件》
機種 :HLC−8120(東ソー株式会社製)
カラム TSK gel SuperH4000
TSK gel SuperH3000
TSK gel SuperH2000
(いずれも東ソー株式会社製)
カラム温度 :40℃
検出器 :RI
溶媒 :テトラヒドロフラン
流速 :0.6ml/分
試料濃度 :0.25%
注入量 :10μl
標準 :ポリオキシエチレングリコール
(東ソー株式会社製;TSK STANDARD
POLYETHYLENE OXIDE)
データ処理装置:SC−8020(東ソー株式会社製)
《GPCの測定条件》
機種 :HLC−8120(東ソー株式会社製)
カラム TSK gel SuperH4000
TSK gel SuperH3000
TSK gel SuperH2000
(いずれも東ソー株式会社製)
カラム温度 :40℃
検出器 :RI
溶媒 :テトラヒドロフラン
流速 :0.6ml/分
試料濃度 :0.25%
注入量 :10μl
標準 :ポリオキシエチレングリコール
(東ソー株式会社製;TSK STANDARD
POLYETHYLENE OXIDE)
データ処理装置:SC−8020(東ソー株式会社製)
実施例1
事前に150℃恒温槽で8時間乾燥した撹拌及び温度調節機能の付いた2リットルのステンレス製オートクレーブに、ジエチレングリコールモノブチルエーテル(商品名:ブチルジグリコール、日本乳化剤社製)162部、45%水酸化カリウム水溶液4.0部を投入し、混合系内を窒素で置換した。このときの酸素濃度は50ppmであった。その後、減圧下(1〜5mmHg)、100℃にて2時間脱水を行った。このときの水分は200ppmであり、使用したジエチレングリコールモノブチルエーテルの過酸化物価は20meq/kg,アルデヒド含量は840ppmであった。次いでエチレンオキシド(以下EOと省略)1496部、プロピレンオキシド(以下POと省略)290部をゲージ圧が1〜3kgf/cm2となるようにランダム付加するように導入し、1価アルコールアルキレンオキシド付加物(A−1)を得た。反応条件から求められる関係式(3)の右辺は8993であった。(A−1)のGPC法による分子量測定チャートから求められる関係式(1)の右辺は1.114であった。
事前に150℃恒温槽で8時間乾燥した撹拌及び温度調節機能の付いた2リットルのステンレス製オートクレーブに、ジエチレングリコールモノブチルエーテル(商品名:ブチルジグリコール、日本乳化剤社製)162部、45%水酸化カリウム水溶液4.0部を投入し、混合系内を窒素で置換した。このときの酸素濃度は50ppmであった。その後、減圧下(1〜5mmHg)、100℃にて2時間脱水を行った。このときの水分は200ppmであり、使用したジエチレングリコールモノブチルエーテルの過酸化物価は20meq/kg,アルデヒド含量は840ppmであった。次いでエチレンオキシド(以下EOと省略)1496部、プロピレンオキシド(以下POと省略)290部をゲージ圧が1〜3kgf/cm2となるようにランダム付加するように導入し、1価アルコールアルキレンオキシド付加物(A−1)を得た。反応条件から求められる関係式(3)の右辺は8993であった。(A−1)のGPC法による分子量測定チャートから求められる関係式(1)の右辺は1.114であった。
実施例2
事前に150℃恒温槽で8時間乾燥した撹拌及び温度調節機能の付いた2リットルのステンレス製オートクレーブに、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル(商品名:HEDG、日本乳化剤社製)202部、45%水酸化カリウム水溶液4.0部を投入し、混合系内を窒素で置換した。このときの酸素濃度は60ppmであった。その後、減圧下(1〜5mmHg)、100℃にて2時間脱水を行った。このときの水分は160ppmであり、使用したジエチレングリコールモノヘキシルエーテルの過酸化物価は24meq/kg,アルデヒド含量は200ppmであった。次いでPO1508部をゲージ圧が1〜3kgf/cm2となるように導入し、1価アルコールアルキレンオキシド付加物(A−2)を得た。反応条件から求められる関係式(3)の右辺は9775であった。(A−2)のGPC法による分子量測定チャートから求められる関係式(1)の右辺は1.115であった。
事前に150℃恒温槽で8時間乾燥した撹拌及び温度調節機能の付いた2リットルのステンレス製オートクレーブに、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル(商品名:HEDG、日本乳化剤社製)202部、45%水酸化カリウム水溶液4.0部を投入し、混合系内を窒素で置換した。このときの酸素濃度は60ppmであった。その後、減圧下(1〜5mmHg)、100℃にて2時間脱水を行った。このときの水分は160ppmであり、使用したジエチレングリコールモノヘキシルエーテルの過酸化物価は24meq/kg,アルデヒド含量は200ppmであった。次いでPO1508部をゲージ圧が1〜3kgf/cm2となるように導入し、1価アルコールアルキレンオキシド付加物(A−2)を得た。反応条件から求められる関係式(3)の右辺は9775であった。(A−2)のGPC法による分子量測定チャートから求められる関係式(1)の右辺は1.115であった。
実施例3
事前に150℃恒温槽で8時間乾燥した撹拌及び温度調節機能の付いた2リットルのステンレス製オートクレーブに、ジエチレングリコールモノメチルエーテル(商品名:メチルジグリコール、日本乳化剤社製)120部、45%水酸化カリウム水溶液4.0部を投入し、混合系内を窒素で置換した。このときの酸素濃度は60ppmであった。その後、減圧下(1〜5mmHg)、100℃にて2時間脱水を行った。このときの水分は160ppmであり、使用したジエチレングリコールモノメチルエーテルの過酸化物価は5meq/kg,アルデヒド含量は60ppmであった。次いでEO660部をゲージ圧が1〜3kgf/cm2となるように導入し、1価アルコールのアルキレンオキシド付加物(A−3)を得た。反応条件から求められる関係式(3)の右辺は2104であった。(A−3)のGPC法による分子量測定チャートから求められる関係式(1)の右辺は1.099であった。
事前に150℃恒温槽で8時間乾燥した撹拌及び温度調節機能の付いた2リットルのステンレス製オートクレーブに、ジエチレングリコールモノメチルエーテル(商品名:メチルジグリコール、日本乳化剤社製)120部、45%水酸化カリウム水溶液4.0部を投入し、混合系内を窒素で置換した。このときの酸素濃度は60ppmであった。その後、減圧下(1〜5mmHg)、100℃にて2時間脱水を行った。このときの水分は160ppmであり、使用したジエチレングリコールモノメチルエーテルの過酸化物価は5meq/kg,アルデヒド含量は60ppmであった。次いでEO660部をゲージ圧が1〜3kgf/cm2となるように導入し、1価アルコールのアルキレンオキシド付加物(A−3)を得た。反応条件から求められる関係式(3)の右辺は2104であった。(A−3)のGPC法による分子量測定チャートから求められる関係式(1)の右辺は1.099であった。
実施例4
事前に150℃恒温槽で8時間乾燥した撹拌及び温度調節機能の付いた2リットルのステンレス製オートクレーブに、(A−3)78部、45%水酸化カリウム水溶液4.0部を投入し、混合系内を窒素で置換した。このときの酸素濃度は30ppmであった。その後、減圧下(1〜5mmHg)、100℃にて2時間脱水を行った。このときの水分は120ppmであり、使用した(A−3)の過酸化物価は2meq/kg,アルデヒド含量は30ppmであった。次いでEO880部、PO580部をゲージ圧が1〜3kgf/cm2となるようにランダム付加するように導入し、1価アルコールのアルキレンオキシド付加物(A−4)を得た。反応条件から求められる関係式(3)の右辺は7996であり、(A−3)の反応条件から求められる関係式(3)の右辺との和は10100であった。(A−4)のGPC法による分子量測定チャートから求められる関係式(1)の右辺は1.117であった。
事前に150℃恒温槽で8時間乾燥した撹拌及び温度調節機能の付いた2リットルのステンレス製オートクレーブに、(A−3)78部、45%水酸化カリウム水溶液4.0部を投入し、混合系内を窒素で置換した。このときの酸素濃度は30ppmであった。その後、減圧下(1〜5mmHg)、100℃にて2時間脱水を行った。このときの水分は120ppmであり、使用した(A−3)の過酸化物価は2meq/kg,アルデヒド含量は30ppmであった。次いでEO880部、PO580部をゲージ圧が1〜3kgf/cm2となるようにランダム付加するように導入し、1価アルコールのアルキレンオキシド付加物(A−4)を得た。反応条件から求められる関係式(3)の右辺は7996であり、(A−3)の反応条件から求められる関係式(3)の右辺との和は10100であった。(A−4)のGPC法による分子量測定チャートから求められる関係式(1)の右辺は1.117であった。
比較例1
事前に130℃恒温槽で3時間乾燥した撹拌装置、精留管、温度計、冷却管、塩化カルシウム乾燥管を取り付けた窒素ガス吹き込み管、蒸留用温度計、容量2リットルの4つ口フラスコ、二股管及び容量1リットルのナス形フラスコ2個を用いて蒸留装置を組み立てた。組み立てた蒸留装置の4つ口フラスコに、ジエチレングリコールモノメチルエーテル(商品名:メチルジグリコール、日本乳化剤社製)1000部を取った。次いで、金属ナトリウム10部を入れ、窒素ガス雰囲気下で金属ナトリウムが完全に溶解するまで撹拌した。緩やかに窒素ガスを流しながら徐々に昇温し、5mmHg以下の真空下で蒸留を行った。初留を取ったのち、本留500部を採取した。本留として得られた脱水蒸留ジエチレングリコールモノメチルエーテルの水分は、0.5ppmであった。得られた脱水蒸留ジエチレングリコールモノメチルエーテル480部に、窒素ガス雰囲気下で金属ナトリウム46部を加えて完全に溶解するまで撹拌し、析出する若干の濁り物質を、窒素ガス雰囲気下で加圧ろ過し、高純度ナトリウムメトキシドのジエチレングリコールモノメチルエーテル溶液(A‘−5)を調製した。
撹拌及び温度調節機能の付いたステンレス製オートクレーブに、脱水トルエン(試薬:水分2.8ppm)3リットルを取り、90℃に昇温して30分間撹拌したのち、オートクレーブに付属するブローラインと仕込みラインを十分に洗浄し、窒素ガス加圧下に全量を排出した。各ラインを、トルエンミストがでなくなるまで窒素ガスで十分にパージし、5mmHg以下の真空下120℃で5時間反応系を乾燥した。容量2リットルのオートクレーブに、脱水トルエン(水分3.9ppm)1.6リットルを窒素ガス加圧下に圧入し、30分間撹拌したのち、全量を事前に150℃恒温槽で3時間乾燥した圧力容器に抜き取った。抜き取ったトルエンの水分は4.0ppmであり、反応系の計算水分値は0.1ppmであることを確認した。再び各ラインをトルエンミストがでなくなるまで窒素ガスで十分にパージしたのち、5mmHg以下の真空下120℃で5時間反応系を乾燥した。
事前に150℃恒温槽で8時間乾燥した撹拌及び温度調節機能の付いた2リットルのステンレス製オートクレーブの混合系内を窒素で置換し、(A‘−5)123部をシリンジで投入した。このときの酸素濃度は80ppmであった。使用した(A’−5)の過酸化物価は92meq/kg,アルデヒド含量は1600ppmであった。次いでEO1760部をゲージ圧が1〜3kgf/cm2となるように導入し、1価アルコールのアルキレンオキシド付加物(A−5)を得た。反応条件から求められる関係式(3)の右辺は20356であった。(A−5)のGPC法による分子量測定チャートから求められる関係式(1)の右辺は1.188であった。
事前に130℃恒温槽で3時間乾燥した撹拌装置、精留管、温度計、冷却管、塩化カルシウム乾燥管を取り付けた窒素ガス吹き込み管、蒸留用温度計、容量2リットルの4つ口フラスコ、二股管及び容量1リットルのナス形フラスコ2個を用いて蒸留装置を組み立てた。組み立てた蒸留装置の4つ口フラスコに、ジエチレングリコールモノメチルエーテル(商品名:メチルジグリコール、日本乳化剤社製)1000部を取った。次いで、金属ナトリウム10部を入れ、窒素ガス雰囲気下で金属ナトリウムが完全に溶解するまで撹拌した。緩やかに窒素ガスを流しながら徐々に昇温し、5mmHg以下の真空下で蒸留を行った。初留を取ったのち、本留500部を採取した。本留として得られた脱水蒸留ジエチレングリコールモノメチルエーテルの水分は、0.5ppmであった。得られた脱水蒸留ジエチレングリコールモノメチルエーテル480部に、窒素ガス雰囲気下で金属ナトリウム46部を加えて完全に溶解するまで撹拌し、析出する若干の濁り物質を、窒素ガス雰囲気下で加圧ろ過し、高純度ナトリウムメトキシドのジエチレングリコールモノメチルエーテル溶液(A‘−5)を調製した。
撹拌及び温度調節機能の付いたステンレス製オートクレーブに、脱水トルエン(試薬:水分2.8ppm)3リットルを取り、90℃に昇温して30分間撹拌したのち、オートクレーブに付属するブローラインと仕込みラインを十分に洗浄し、窒素ガス加圧下に全量を排出した。各ラインを、トルエンミストがでなくなるまで窒素ガスで十分にパージし、5mmHg以下の真空下120℃で5時間反応系を乾燥した。容量2リットルのオートクレーブに、脱水トルエン(水分3.9ppm)1.6リットルを窒素ガス加圧下に圧入し、30分間撹拌したのち、全量を事前に150℃恒温槽で3時間乾燥した圧力容器に抜き取った。抜き取ったトルエンの水分は4.0ppmであり、反応系の計算水分値は0.1ppmであることを確認した。再び各ラインをトルエンミストがでなくなるまで窒素ガスで十分にパージしたのち、5mmHg以下の真空下120℃で5時間反応系を乾燥した。
事前に150℃恒温槽で8時間乾燥した撹拌及び温度調節機能の付いた2リットルのステンレス製オートクレーブの混合系内を窒素で置換し、(A‘−5)123部をシリンジで投入した。このときの酸素濃度は80ppmであった。使用した(A’−5)の過酸化物価は92meq/kg,アルデヒド含量は1600ppmであった。次いでEO1760部をゲージ圧が1〜3kgf/cm2となるように導入し、1価アルコールのアルキレンオキシド付加物(A−5)を得た。反応条件から求められる関係式(3)の右辺は20356であった。(A−5)のGPC法による分子量測定チャートから求められる関係式(1)の右辺は1.188であった。
比較例2
事前に150℃恒温槽で8時間乾燥した撹拌及び温度調節機能の付いたステンレス製オートクレーブに、ジエチレングリコールモノブチルエーテル(商品名:ブチルジグリコール、日本乳化剤社製)162部、45%水酸化カリウム水溶液4.0部を投入し、混合系内を窒素で置換した。このときの酸素濃度は60ppmであった。その後、減圧下(1〜5mmHg)、100℃にて2時間脱水を行った。このときの水分は220ppmであり、使用したジエチレングリコールモノブチルエーテルの過酸化物価は65meq/kg,アルデヒド含量は1000ppmであった。次いでEO1496部、PO290部をゲージ圧が1〜3kgf/cm2となるようにランダム付加するように導入し、アルコールのアルキレンオキシド付加物(A−6)を得た。反応条件から求められる関係式(3)の右辺は20551であった。(A−6)のGPC法による分子量測定チャートから求められる関係式(1)の右辺は1.190であった。
事前に150℃恒温槽で8時間乾燥した撹拌及び温度調節機能の付いたステンレス製オートクレーブに、ジエチレングリコールモノブチルエーテル(商品名:ブチルジグリコール、日本乳化剤社製)162部、45%水酸化カリウム水溶液4.0部を投入し、混合系内を窒素で置換した。このときの酸素濃度は60ppmであった。その後、減圧下(1〜5mmHg)、100℃にて2時間脱水を行った。このときの水分は220ppmであり、使用したジエチレングリコールモノブチルエーテルの過酸化物価は65meq/kg,アルデヒド含量は1000ppmであった。次いでEO1496部、PO290部をゲージ圧が1〜3kgf/cm2となるようにランダム付加するように導入し、アルコールのアルキレンオキシド付加物(A−6)を得た。反応条件から求められる関係式(3)の右辺は20551であった。(A−6)のGPC法による分子量測定チャートから求められる関係式(1)の右辺は1.190であった。
表1に以上の値を纏めて記載した。この表から明らかなように比較例1、2のアルコールアルキレンオキシドは副生ジオール含量が多い。これに対して実施例1〜4の1価アルコールアルキレンオキシド付加物は高純度である。
試験例
<グリシジルエーテル化>
撹拌装置、温度制御措置、湿式粉砕機(反応槽の外側に付属)を設置した反応槽に、上記(A−1)、エピクロルヒドリンをモル比で1:2の割合で計500部、トルエン500部を仕込み、反応槽内を窒素雰囲気下、粒状水酸化ナトリウムを(A−1)の2倍モル量を19〜29℃で9.5時間かけて断続滴下する。この間反応槽内の水酸化ナトリウムは湿式粉砕機を使用して粉砕させる。その後25〜29℃で5時間反応熟成し、(A−1)をグリシジルエーテル化して(B−1)を得た。
(A−2)〜(A−6)も同様の操作を行い、グリシジルエーテル化して(B−2)〜(B−6)を合成した。
<グリシジルエーテル化>
撹拌装置、温度制御措置、湿式粉砕機(反応槽の外側に付属)を設置した反応槽に、上記(A−1)、エピクロルヒドリンをモル比で1:2の割合で計500部、トルエン500部を仕込み、反応槽内を窒素雰囲気下、粒状水酸化ナトリウムを(A−1)の2倍モル量を19〜29℃で9.5時間かけて断続滴下する。この間反応槽内の水酸化ナトリウムは湿式粉砕機を使用して粉砕させる。その後25〜29℃で5時間反応熟成し、(A−1)をグリシジルエーテル化して(B−1)を得た。
(A−2)〜(A−6)も同様の操作を行い、グリシジルエーテル化して(B−2)〜(B−6)を合成した。
<重合試験>
温度計、窒素導入管、攪拌機、分水器、還流冷却器を取り付けたフラスコにテレフタル酸ジメチル100部(0.51モル)とエチレングリコール62部(1モル)、酢酸カルシウム1水塩0.06部を仕込み、窒素気流下で撹拌しながら加熱し、反応温度を220℃まで昇温してメタノール留去しながら4時間エステル交換反応を行った。その後、リン酸トリメチル0.1部、三酸化アンチモンを0.05部、(B−1)を50部加え、1mmHg以下の減圧下280℃で3時間重合を行い、得られた重合物の外観を観察した。
(B−2)〜(B−6)も同様の操作を行った。
温度計、窒素導入管、攪拌機、分水器、還流冷却器を取り付けたフラスコにテレフタル酸ジメチル100部(0.51モル)とエチレングリコール62部(1モル)、酢酸カルシウム1水塩0.06部を仕込み、窒素気流下で撹拌しながら加熱し、反応温度を220℃まで昇温してメタノール留去しながら4時間エステル交換反応を行った。その後、リン酸トリメチル0.1部、三酸化アンチモンを0.05部、(B−1)を50部加え、1mmHg以下の減圧下280℃で3時間重合を行い、得られた重合物の外観を観察した。
(B−2)〜(B−6)も同様の操作を行った。
表2に重合試験の結果を記載した。この表から明らかなように本願発明の(A−1)〜(A−4)を用いて合成したグリシジルエーテルである(B−1)〜(B−4)を用いて反応を行うとゲル化を起こしていない。これに対して比較例の(A−5)〜(A−5)を用いて合成したグリシジルーテルである(B−5)〜(B−6)を用いて反応を行うとジオール成分が多かったため、重合中にゲル化を起こしている。
本発明のアルコールアルキレンオキシド付加物は高純度であり、末端の水酸基を反応性置換基に変性することで反応性モノマーとして有用である。ポリエステル、エポキシ樹脂等の反応原料に用いることができる。
Claims (4)
- GPCにより得られるクロマトグラムにおいて、溶出開始点から溶出終了点までを結んだ直線をL、最大ピークの頂点のLからの高さをH、半値幅をΔM、全ピーク面積をAとしたときの下記関係式(1)を満たすことを特徴とする一般式(2)で示される1価アルコールアルキレンオキシド付加物(A)。
関係式
1.18≧A/(H×ΔM) (1)
一般式
RO−(AO)m/(EO)n−H (2)
(式中、Rは炭素数1〜24の脂肪族炭化水素基、炭素数3〜24の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜30の芳香族炭化水素基;Aは炭素数3〜8のアルキレン基、Eはエチレン基であり、AOとEOはランダム結合でもブロック結合でもよい;mは0又は1〜400の整数、nは0又は1〜400の整数であり、m+nは1〜400である。) - n/(m+n)が0.95以下であることを特徴とする請求項1に記
載の1価アルコールアルキレンオキシド付加物(A)。 - 1価アルコールにアルキレンオキシドを付加して1価アルコールアルキレンオキシド付加物(A)を製造する方法において、下記関係式(3)を満たす条件下で該付加を行う請求項1又は2記載の1価アルコールアルキレンオキシド付加物(A)の製造方法。
関係式
20,000≧[1.5×P+0.06×S×X/W+0.017×C
+0.056×D]×M (3)
[式中、Pは1価アルコール中の過酸化物価(meq/kg)、Sは反応容器の1価アルコール仕込み後の空間容量(リットル:L)、Xは常温常圧下での反応系中の酸素濃度(ppm)、Wは1価アルコールの仕込量(g)、Cは1価アルコールのアルデヒド含量(ppm)、Dは反応系中の水分(ppm)、Mは1価アルコールの分子量] - 1価アルコールにアルキレンオキシドを付加して1価アルコールアルキレンオキシド付加物(A)を製造し、取り出した後さらに該(A)にアルキレンオキシドを付加する、多段階でアルキレンオキシドを付加する製造方法において、各段階における前記関係式(3)の右辺の値の合計値が20,000以下であることを特徴とする請求項3記載の1価アルコールアルキレンオキシド付加物(A)の製造方法。
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JP2007186429A (ja) * | 2006-01-11 | 2007-07-26 | Dai Ichi Kogyo Seiyaku Co Ltd | アルキレンオキサイド付加物の製造方法 |
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-
2004
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