JP2005344750A - ベルト駆動装置及び該ベルト駆動装置を用いた電子写真装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 駆動ローラ及び従動ローラを、該ローラの回転によって無端状ベルトの片寄りや斜行あるいは蛇行の発生を回避し得るように構成して、動力伝動効率を向上したベルト駆動装置を提供する。
【解決手段】 駆動ローラまたは従動ローラのいずれか一方または双方の外周面に、軸方向中心に関して対称に、前記ローラの回転方向上流側の軸方向中心から回転方向下流側端部に向けて傾斜した平行な複数の溝を設け、前記ローラの回転により、ローラ軸方向中心側から幅方向両端部方向に前記無端状ベルトを引張るような互いに逆方向で幅方向に対称な力を発生させるようにした。
【選択図】 図1
【解決手段】 駆動ローラまたは従動ローラのいずれか一方または双方の外周面に、軸方向中心に関して対称に、前記ローラの回転方向上流側の軸方向中心から回転方向下流側端部に向けて傾斜した平行な複数の溝を設け、前記ローラの回転により、ローラ軸方向中心側から幅方向両端部方向に前記無端状ベルトを引張るような互いに逆方向で幅方向に対称な力を発生させるようにした。
【選択図】 図1
Description
本発明は、無端状ベルトを駆動するベルト駆動装置と、そのベルト駆動装置を用いた複写機、プリンタ、ファクシミリ、それらの複合機などの電子写真装置に係り、特に、無端状ベルトを斜行や蛇行することなく駆動できるようにしたベルト駆動装置と、該ベルト駆動装置を用い、電子写真装置で使用する感光体ベルト、中間転写ベルト、転写材(記録媒体)搬送ベルトなどの無端状ベルトを駆動する電子写真装置に関するものである。
無端状ベルトとその駆動装置は種々の機器に用いられ、例えば、電子写真方式を利用した複写機、プリンタ、ファクシミリ、それらの複合機などにおいては、トナー画像を電子写真方式で形成する感光体や、感光体上に形成されたトナー画像を一次転写した後、転写材(記録媒体)に2次転写するための中間転写体、または、搬送した転写材(記録媒体)に感光体が担持しているトナー画像を直接転写させるための転写材(記録媒体)搬送体などを無端状ベルトで構成し、複数の駆動ローラや従動ローラに張架されたものが知られている。
しかしながら、このような無端状ベルトを用いた電子写真装置などの機器においては、無端状ベルトの左右周長差、微妙な膜厚ムラ、外部からの偏った負荷、駆動ローラや従動ローラの軸心度、平行アライメントのずれなどにより、無端状ベルトがローラの軸方向にずれて斜行や蛇行が生じることがある。すなわち、ローラの斜め度合い(軸心度)が0.1mmずれていてもベルトの斜行が発生し、仮にローラの精度/軸心度が問題なくても、ベルトに左右周長のバラツキが0.5%あれば斜行が発生する。
ところが斜行や蛇行が生じると、例えば複数の色を重ね合わせるカラー電子写真装置においては、重ね合わせた各色のトナー画像がズレ、色ズレが発生してしまう。
こういった、無端状ベルトを用いた電子写真装置などの機器における斜行や蛇行、さらに駆動ローラや従動ローラと無端状ベルトとのスリップなどに対処する方法として従来では、例えば特許文献1に、無端状ベルトの幅を駆動ローラや従動ローラの軸方向長さより長くし、かつ、内周面の両端部を高摩擦係数面に、中央部を低摩擦係数面とし、無端状ベルトが斜行や蛇行したときに駆動ローラや従動ローラと高摩擦係数面が接触する面積が変化することを利用して、無端状ベルトを正規の位置に戻す力が働くようにした画像形成装置が示されている。
また画像形成装置においては、無端状ベルトの端部から駆動ローラや従動ローラとの間にトナーや紙紛が入り込み、摩擦力が低下してスリップが生じて画像不具合が発生するが、こういったことを防止するため特許文献2には、駆動ローラや従動ローラにローラ中央から端部に向かって回転方向下流側から上流側に傾斜するスパイラル溝を設け、無端状ベルトの駆動に伴ってローラとベルトの間に入り込む異物をローラ軸方向に移動させるようにした画像形成装置が示され、さらに特許文献3には、駆動ローラや従動ローラに、ローラ軸一端から他端まで連通して凹部とした溝を設け、無端状ベルトの駆動に伴ってローラとベルトの間に入り込む異物を溝のエッジで堰き止められるようにした画像形成装置が示されている。
さらに特許文献4には、感光体ベルトや中間転写ベルトなどを用いたカラー画像形成装置において、駆動ローラと前記ベルトとの間に滑りがあると、各色の画像が正確に重ね合わせることができなかったり画像に歪みが生じるため、ベルトが駆動ローラに接触する面の一部または全面、または、駆動ローラの一部または全面に、粘着剤もしくは高摩擦係数樹脂を塗布した画像形成装置が示されている。
しかしながら、特許文献1に示された技術は、無端状ベルトの内周面の両端部を高摩擦係数面としても、無端状ベルトの端部からトナーや紙紛が入り込むとこの高摩擦係数面が低摩擦係数となり、無端状ベルトが斜行や蛇行したときに無端状ベルトを正規の位置に戻す力が働かなくなってしまう。また、特許文献2、3に示された装置は、無端状ベルトの端部から駆動ローラや従動ローラとの間に入り込んだトナーや紙紛でスリップが生じ、画像不具合が発生するのを防止するための構成であり、本願のように無端状ベルトの斜行や蛇行を防ぐためのものではない。
さらに特許文献4に示された装置は、ベルトが駆動ローラに接触する面の一部または全面、または、駆動ローラの一部または全面に、粘着剤もしくは高摩擦係数樹脂を塗布することで駆動ローラと前記ベルトとの間に滑りを防ぐための構成であり、本願のように無端状ベルトの斜行や蛇行を防ぐためのものではなく、また、ベルトとローラとの間にトナーや紙紛が入り込むと、この塗布した粘着剤もしくは高摩擦係数樹脂が低摩擦係数となってしまう。
そのため本発明においては、駆動ローラや従動ローラで構成される無端状ベルトの駆動装置を、無端状ベルトの片寄りや斜行、あるいは蛇行が発生しないように構成し、動力伝動効率を向上したベルト駆動装置及び該ベルト駆動装置を用いた電子写真装置を提供することが課題である。
上記課題を解決するため本発明になるベルト駆動装置は、
少なくとも1以上の回転駆動ローラ、及び従動ローラなどのローラに無端状ベルトを張架し、前記駆動ローラの回転によって前記無端状ベルトを所定の経路に沿って駆動するベルト駆動装置において、
前記駆動ローラまたは従動ローラのいずれか一方または双方の外周面に、軸方向中心に関して対称に、前記ローラの回転方向上流側の軸方向中心から回転方向下流側端部に向けて傾斜した平行な複数の溝を設け、前記ローラの回転により、ローラ軸方向中心側から幅方向両端部方向に前記無端状ベルトを引張るような互いに逆方向で幅方向に対称な力を発生させることを特徴とする。
また、本発明になる電子写真装置は、
このようなベルト駆動装置を、表面に電子写真方式によりトナー画像が形成される感光体ベルト、または感光体上のトナー画像を一次転写し、転写材(記録媒体)に2次転写する中間転写ベルト、もしくは転写材を搬送する搬送ベルトのうちのいずれかのベルトを駆動するベルト駆動装置として使用する。
少なくとも1以上の回転駆動ローラ、及び従動ローラなどのローラに無端状ベルトを張架し、前記駆動ローラの回転によって前記無端状ベルトを所定の経路に沿って駆動するベルト駆動装置において、
前記駆動ローラまたは従動ローラのいずれか一方または双方の外周面に、軸方向中心に関して対称に、前記ローラの回転方向上流側の軸方向中心から回転方向下流側端部に向けて傾斜した平行な複数の溝を設け、前記ローラの回転により、ローラ軸方向中心側から幅方向両端部方向に前記無端状ベルトを引張るような互いに逆方向で幅方向に対称な力を発生させることを特徴とする。
また、本発明になる電子写真装置は、
このようなベルト駆動装置を、表面に電子写真方式によりトナー画像が形成される感光体ベルト、または感光体上のトナー画像を一次転写し、転写材(記録媒体)に2次転写する中間転写ベルト、もしくは転写材を搬送する搬送ベルトのうちのいずれかのベルトを駆動するベルト駆動装置として使用する。
そして、前記溝を、前記ローラにおける軸方向中心から端部に向け、直線状、または、曲線状に形成する。
さらに、前記駆動ローラまたは従動ローラのいずれか一方または双方における前記溝を、軸方向に複数に分割して形成したり、前記駆動ローラまたは従動ローラのいずれか一方または双方を、軸方向中心に関して対称となるよう分割して軸部を介して連結するようにして形成してもよい。
このように、ベルト駆動装置における駆動ローラまたは従動ローラのいずれか一方または双方の外周面に、軸方向中心に関して対称に、前記ローラの回転方向上流側の軸方向中心から回転方向下流側端部に向けて傾斜した平行な複数の溝を設けたことにより、駆動ローラまたは従動ローラの外周面には凹凸状部が形成され、外周面と前記無端状ベルトの内面との接触部の摩擦係数が大きくなって摩擦力が増大し、ベルトによる駆動力の伝達効率が向上する。
また、この溝により、無端状ベルトにはローラの回転によって幅方向両端部間に、軸方向中心側から幅方向両端部方向に無端状ベルトを引張るような互いに逆方向で幅方向に対称な力が発生するから、この幅方向に対称な力で無端状ベルトは幅方向に張りを与えられて弛みが無く、常時均一な張りを与えられた状態でローラと接触する。そのため、少しでも片寄りや蛇行が生じると前記対称な力のバランスが崩れ、片寄りや蛇行が生じる前の状態に戻そうとする力が働くから、該無端状ベルトの片寄りや蛇行を確実に回避できる。
さらに前記溝を、軸方向に複数に分割して形成したり、前記駆動ローラまたは従動ローラのいずれか一方または双方を分割し、軸方向中心に関して対称となるよう軸部を介して連結すれば、向きの異なる多数の溝を1個のローラに加工することなく、分割部分毎に別々に加工したり、複数のローラ毎に加工形成することができ、溝の加工が簡単になって加工工数が低減される。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施例を例示的に詳しく説明する。但しこの実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例に過ぎない。
図1は本発明の第1実施例に係るベルト駆動装置に用いる駆動ローラまたは従動ローラの外観図、図2は本発明の第2実施例に係る駆動ローラまたは従動ローラの外観図、図3は本発明の第3実施例に係る駆動ローラまたは従動ローラの外観図、図4は本発明の第4実施例に係る駆動ローラまたは従動ローラの外観図、図5は前記第1乃至第4実施例に係る駆動ローラまたは従動ローラの断面図で、図1乃至図4においてA―Aで示した部分の断面図、図6は前記第1乃至第4実施例に係るベルト装置の概略構成を示す斜視図、図7は本発明になるベルト駆動装置を用いる電子写真装置の概略断面図である。
最初に図7を用い、本発明になるベルト駆動装置を用いる電子写真装置を簡単に説明すると、ここに示した電子写真装置1は、複数の異なった色に対応した各電子写真プロセスユニットにおける感光体3上に形成されたトナー画像を、図示しない駆動モータに連結された駆動ローラ11、従動ローラ12に巻回した記録媒体搬送用ベルト5で搬送される記録媒体に色重ねする、タンデム型カラー画像形成装置である。なお、以下の説明では、本発明を記録媒体搬送用ベルト5を用いたカラータンデム型電子写真装置の場合を例に説明するが、無端状ベルトは、電子写真装置で表面にトナー画像が形成される感光体ベルト、または感光体上のトナー画像が転写される中間転写ベルトなど、種々の部分に使われており、また、電子写真装置も、タンデム型の電子写真装置だけでなく、ベルト状の感光体、中間転写体、記録媒体搬送用ベルトなどのいずれかを用いた電子写真装置であればどのような形式の電子写真装置にも適用できることは明かである。
図中2は現像装置、3は感光体、4はLEDなどを用いた露光ユニット、5は記録媒体搬送用の無端状ベルト、6は現像剤容器、7は記録媒体を収容した給紙カセット、8は感光体3を帯電するための帯電器、9は感光体3上に形成されたトナー画像を転写バイアスにより記録媒体に転写するための転写装置、10はトナー像の定着装置であり、現像装置2、感光体3、露光ユニット4、現像剤容器6、帯電器8、転写装置9は、カラー画像形成に用いるイエロー、シアン、マゼンタ、ブラックなどの色に対応して設けられている。
いま、図示していない制御回路からプリント開始の信号が来ると、まず、帯電器8によって感光体3が帯電され、その後、露光ユニット4による露光によって潜像が形成される。そしてこの潜像は、現像装置2によって現像されてトナー画像となり、そのトナー画像が転写位置に至るタイミングに合わせて記録媒体が給紙カセット7から取り出され、搬送ベルト5で搬送されてくるから、各色毎の転写位置に設置されている転写装置9によって転写バイアスにより記録媒体に転写する。そして各色のトナー像が記録媒体に順次転写されて定着装置10に至ると、この定着装置10で定着されて排紙される。
このように構成した電子写真装置1において、前記した記録媒体搬送用ベルトなどの無端状ベルト5は、例えばその裏面が一例として、ポリイミド樹脂やポリカーボネートのフィルム、あるいはフッ素樹脂、フッ素ゴムなどで形成され、図6に50で示したように、駆動ローラ11、従動ローラ12からなるベルト駆動装置に張架され、この無端状ベルト5によって駆動ローラ11、2個の従動ローラ12が連動連結されてベルト駆動装置50を構成している。なお、図中Bは無端状ベルト5のベルト幅であり、駆動ローラ11及び従動ローラ12の外筒部112の長さと略同一長さに形成されている。またこの図5に示した例では、ローラを3本配した例を示したが、少なくともそのうちの1本が駆動ローラであれば何本のローラで無端状ベルト5を張架するようにしても良いことは自明であり、また、裏面材料も上記したものだけに限定されないことも自明である。
そして駆動ローラ11または従動ローラ12(以下、単にローラと称する)は、図1に示したように、中空円筒状に形成された外筒部112の外周面112aに、軸方向中心116に関して対称に、ローラの回転方向Nに対して上流側の軸方向中心116から回転方向下流側端部に向けて、互いに逆方向に傾斜した平行な複数の溝20が円周方向に沿って多数刻設され、ローラが回転したとき、ローラの軸方向中心116側から幅方向両端部方向に、無端状ベルト5を引張るような互いに逆方向で幅方向に対称な力が生じさせるようにしてある。
また、ローラ内部には、図5に示したように、複数のリブ114(この例ではリブが3本の場合を示したが、この数は3本に限られない)によって結合された内筒部113が中心孔113aを有して設けられて、この中心孔113aに軸部111(図1)が両端部に圧入されて固定されている。
そして、溝20における駆動ローラ軸心11dに対する傾斜角α(図1参照)は、略3°〜15°が好適であり、この傾斜角αが3°未満の場合、及び15°を超える場合、前記した溝20による軸方向中心116側から幅方向両端部の方向へ無端状ベルト5を引張るような幅方向対称力による効果が小さくなる。
また、溝20の円周方向ピッチp(図5参照)は0.5mm〜5mmが好適であり、0.5mm未満の場合は溝20の刻設による凹凸状部が細かくなりすぎ、外周面112aと無端状ベルト5の内面との接触部の摩擦係数が、溝20を刻設しない場合と同様になって溝20を刻設した意味が無くなる。逆にピッチpが5mmを超えると、溝20と無端状ベルト5との接触投影面積が小さくなり、溝20の形成による前記幅方向対称力による効果が小さくなる。
さらに溝20の幅は、0.1mm以上であれば前記傾斜角αの範囲3°〜15°、及び前記円周方向ピッチpの範囲0.5mm〜5mmと組み合わせることにより、前記幅方向対称力による効果を発揮できる。ただし、かかる幅が前記円周方向ピッチpの50%を超えると、ローラと無端状ベルト5との接触面積が過小となってベルトの動力伝達効率が低下するので、前記幅は円周方向ピッチpの50%以下とすることが好ましい。
また、前記駆動ローラ11の外周面112aに形成される溝20は、機械加工によるのが好適であるが、エッチングによる化学的加工によってもよい。なお前記溝20は、少なくとも動力伝達の駆動側である駆動ローラ11に設けるものとし、駆動ローラ11及び従動ローラ12の双方に設ければより効果的であるが、必要に応じて従動ローラ12のみに溝20を設けることも可能である。
このように構成したベルト駆動装置50において、図示していない駆動モータからの駆動力をベルト駆動装置50を構成する例えば溝20が設けられた駆動ローラ11に伝えると、駆動ローラ11の回転力はローラ外筒部112の外周面112aに設けられた溝20から無端状ベルト5の内面に伝達され、さらに無端状ベルト5の内面から例えば溝20を有する従動ローラ12の外周面112aに伝達されて、従動ローラ12も回転駆動される。
このとき、溝20を円周方向に沿って複数個刻設したローラにおいては、溝20の刻設によって形成された凹凸状部により、外周面112aと無端状ベルト5の内面との接触部の摩擦係数が大きくなって摩擦力が増大し、ベルトによる駆動力の伝達効率が向上する。また、前記したようにこの溝20は、ローラの軸方向中心116に関して対称に、ローラの回転方向Nに対して上流側の軸方向中心116から回転方向下流側端部に向けて、互いに逆方向に傾斜して平行に設けられているから、ローラが回転したとき、ローラの軸方向中心116側から幅方向両端部方向に、無端状ベルト5を引張るような互いに逆方向で幅方向に対称な力が生じる。
そのため無端状ベルト5は、幅方向に張りを与えられて弛みが無く、常時均一な張りを与えられた状態でローラと接触するから、少しでも片寄りや蛇行が生じると前記した対称な力のバランスが崩れ、片寄りや蛇行が生じる前の状態に戻そうとする力が働き、片寄りや蛇行は確実に回避できる。
図2は本発明の第2実施例に係るローラ11の外観図であり、前記第1実施例においては、溝20を軸方向中心116に関して対称に、かつ、軸方向中心116から互いに逆方向に駆動ローラ11の両端部に向かって切れ目無く延びるよう形成したものとして示したが、この第2実施例における溝は、前記第1実施例と同様軸方向中心116に関して対称に、かつ、軸方向中心116から互いに逆方向に駆動ローラ11の両端部に向かって刻設されてはいるが、途中に切れ目21が設けられて複数(この例では各2個)の溝群22として形成されている。
このようにローラを構成すると、溝20が複数の溝群22に分割されているので、1つの溝群21における長さが前記第1実施例における溝20より短くなり、溝20の加工が簡単になる。なお、その他の構成、作用効果は前記第1実施例と同様であり、同一の部材は同一の符号を付し
て示してある。
て示してある。
図3は本発明の第3実施例に係るローラ11の外観図であり、前記第1、第2実施例においては、溝20を軸方向中心116に関して対称に、かつ、軸方向中心116から互いに逆方向に駆動ローラ11の両端部に向かって直線状に形成したものとして示したが、この第3実施例における溝は、軸方向において曲状に傾斜して形成し、軸方向に各1個、または第2実施例と同様、途中に切れ目23を設けて複数(この例では各1個)の溝群24として設けたものである。
このようにローラを構成すると、溝20の傾斜角の変化度合いが軸方向中心116寄りで小さく、両端部寄りになるに従い大きくなり、幅方向対称力が両端部寄りの部位で急激に大きくできるので、無端状ベルト5の幅方向対称力による片寄りや蛇行の防止効果が大きくなる。また、曲状の溝20を複数の溝群24に分割した場合、1つの溝群24における溝の長さが前記第1実施例よりも短くなることから、溝24の加工が簡単になる。なお、曲状の溝群24を、複数の溝群に分割することなく、前記第1実施例と同様な1個の溝としても良い。
図4は本発明の第4実施例に係るローラの外観図であり、前記第1〜第3実施例においては、ローラ11は全て単一のローラを用いていたが、この第4実施例においては、ローラ11を軸部111の軸方向に沿い、同心に複数個(この例では3個)に分割したローラ11a、11b、11cとして軸部111を介して連結し、溝を、ローラ11bに位置する軸方向中心116に関して対称に、かつ、軸方向中心116から互いに逆方向にローラ11a、11cにある両端部に向かって延びる溝25として形成したものである。
このようにローラを構成すると、向きの異なる多数の溝25を1個のきローラに加工することなく、複数個のローラ11a、11b、11c毎に加工形成すればよいので、溝25の加工が簡単になって加工工数が低減される。なおこの溝25は、図示の例では曲状としたが、直線状であっても良いことは勿論である。
以上、種々述べてきたように本発明によれば、ベルト駆動装置50における駆動ローラ11または従動ローラ12のいずれか一方または双方の外周面112aに、軸方向中心116に関して対称に、前記ローラの回転方向上流側の軸方向中心116から回転方向下流側端部に向けて傾斜し、平行に複数の溝20を設けたことにより、駆動ローラ11または従動ローラ12の外周面112aには凹凸状部が形成され、外周面112aと前記無端状ベルト5の内面との接触部の摩擦係数が大きくなって摩擦力が増大し、ベルトによる駆動力の伝達効率が向上する。
また、この溝20により、無端状ベルト5にはローラの回転によって幅方向両端部間に、軸方向中心116側から幅方向両端部方向に無端状ベルト5を引張るような互いに逆方向で幅方向に対称な力が発生するから、この幅方向に対称な力で無端状ベルト5は幅方向に張りを与えられて弛みが無く、常時均一な張りを与えられた状態でローラと接触する。そのため、少しでも片寄りや蛇行が生じると前記対称な力のバランスが崩れ、片寄りや蛇行が生じる前の状態に戻そうとする力が働くから、該無端状ベルトの片寄りや蛇行を確実に回避できる。
さらに前記溝20を、軸方向に複数に分割して形成したり、前記駆動ローラ11または従動ローラ12のいずれか一方または双方を分割し、軸方向中心116に関して対称となるよう軸部を介して連結すれば、向きの異なる多数の溝を1個のローラに加工することなく、分割部分毎に別々に加工したり、複数のローラ毎に加工形成することができ、溝の加工が簡単になって加工工数が低減される。
本発明によれば、ベルト駆動装置の駆動ローラあるいは従動ローラを、該ローラの回転によって無端状ベルトの幅方向両端部間に、軸方向中心側から幅方向両端部の方向に引張るような幅方向対称力を発生するように構成することにより、無端状ベルトの片寄りや斜行あるいは蛇行の発生を回避し、動力伝動効率を向上したベルト駆動装置を提供できる。
1 電子写真装置
5 無端状ベルト
11 駆動ローラ
11a、11b、11c 分割駆動ローラ
12 従動ローラ
20 溝
50 ベルト駆動装置
111 軸部
112 外筒部
113 内筒部
116 軸方向中心
5 無端状ベルト
11 駆動ローラ
11a、11b、11c 分割駆動ローラ
12 従動ローラ
20 溝
50 ベルト駆動装置
111 軸部
112 外筒部
113 内筒部
116 軸方向中心
Claims (6)
- 少なくとも1以上の回転駆動ローラ、及び従動ローラなどのローラに無端状ベルトを張架し、前記駆動ローラの回転によって前記無端状ベルトを所定の経路に沿って駆動するベルト駆動装置において、
前記駆動ローラまたは従動ローラのいずれか一方または双方の外周面に、軸方向中心に関して対称に、前記ローラの回転方向上流側の軸方向中心から回転方向下流側端部に向けて傾斜した平行な複数の溝を設け、前記ローラの回転により、ローラ軸方向中心側から幅方向両端部方向に前記無端状ベルトを引張るような互いに逆方向で幅方向に対称な力を発生させることを特徴とするベルト駆動装置。 - 前記溝を、前記ローラにおける軸方向中心から端部に向け、直線状に形成したことを特徴とする請求項1に記載したベルト駆動装置。
- 前記溝を、前記ローラにおける軸方向中心から端部に向け、曲線状に形成したことを特徴とする請求項1に記載したベルト駆動装置。
- 前記駆動ローラまたは従動ローラのいずれか一方または双方における前記溝を、軸方向に複数に分割して形成したことを特徴とする請求項2または3に記載したベルト駆動装置。
- 前記駆動ローラまたは従動ローラのいずれか一方または双方を、軸方向中心に関して対称となるよう分割して軸部を介して連結し、形成したことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載したベルト駆動装置。
- 請求項1乃至5のいずれかに記載のベルト駆動装置を、表面に電子写真方式によりトナー画像が形成される感光体ベルト、または感光体上のトナー画像を一次転写し、転写材(記録媒体)に2次転写する中間転写ベルト、もしくは転写材を搬送する搬送ベルトのうちのいずれかのベルト駆動装置として使用することを特徴とする電子写真装置。
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-
2004
- 2004-05-31 JP JP2004161973A patent/JP2005344750A/ja not_active Withdrawn
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