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JP2005242038A - 位相差板の製造方法 - Google Patents

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裕之 小石
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Abstract

【課題】面平坦度に優れた位相差フィルムを有する位相差板を容易にすることができる位相差板の製造方法を提供すること。
【解決手段】固定基板上に接着剤を介して位相差フィルムを有する位相差板の製造方法において、支持基板の表面に剥離剤層を配設する工程と、剥離剤層の表面に位相差フィルムを配し、その後剥離剤層と位相差フィルムとの界面の脱気処理をして、剥離剤層と位相差フィルムとを真空吸着する工程と、固定基板、または位相差フィルムのいずれかの表面に接着剤を配する工程と、接着剤を介して、固定基板と位相差フィルムとを接着し、支持基板と固定基板との間に、剥離剤層、位相差フィルム、接着剤を挟持した構造体を形成する工程と、この構造体から、剥離剤層付きの支持基板と、固定基板上に接着剤を介して位相差フィルムを固着させた位相差板の2つの片に分離する工程により位相差板を製造する。
【選択図】 図1(f)

Description

本発明は、固定基板上に接着剤を介して位相差フィルムを有する位相差板の製造方法に関する。
入射する直線偏光を円偏光の偏光状態に変換したり、その逆の変換を行う際には、位相差板が用いられている。この位相差板は、1枚の固定基板の一方の表面に接着剤を介して位相差フィルムを配設した構成や、その位相差フィルム表面に更に接着剤を介して他の固定基板を貼り付けて、2枚の固定基板の間に接着剤を介して挟持された1枚の位相差フィルムを配設した構成が一般的に用いられている(例えば、特許文献1参照)。
上述の固定基板に接着剤を介して位相差フィルムを配設した位相差板は、以下のような製造方法により得ることができる。図2(a)〜 図2(d)は、従来の位相差板の製造方法を示す工程断面図である。
まず、図2(a)の工程に示すように、表面形状が外力によって容易に変形し難い平坦度の良好な支持基板11a上に、位相差フィルム11cを密着させて配設する。この時、支持基板11aと位相差フィルム11cの間には、接着性を有する媒介物が存在せず各々の平坦度が良いために、支持基板11aと位相差フィルム11cとは真空吸着により確実に保持される。
次に、図2(b)の工程に示すように、表面形状が外力によって容易に変形し難い平坦度の良好な固定基板11e上に、スピンコーターや圧力、送り出し速度の制御されたローラーを用いて接着剤11dを塗布する。この時、接着剤11dの厚さを薄く、かつ均一に塗布するのが肝要である。
次に、図2(c)の工程に示すように、固定基板11e上に形成された未硬化の接着剤11d表面と、支持基板11a上に配設された位相差フィルム11c表面とを対向させて貼り合わせる。そして、この接着剤11dを硬化させて、接着剤11dと位相差フィルム11cを確実に接着する。
次に、図2(d)の工程に示すように、位相差板21aと固定基板11aの界面に積極的に空気を進入させることで、位相差板21aと固定基板11aとを吸着していた真空状態が破れ、位相差板21aと固定基板11aとを分離して目的の位相差板21a単体を得ることができる。
ここで、前述した位相差板21aを光ヘッド装置に適用した場合に、その位相差板21aを含めた各構成部材と、光学系内で果たす役割ついて以下に説明する。
ここで説明をする光ヘッド装置は、CDあるいはDVD等の光ディスクや、光磁気ディスク等の記録媒体(ディスク)の情報を読み取ったり、書きこんだりするのに用いられる装置である(例えば、特許文献2参照)。図3は、背景技術における光ヘッド装置の構成と、各部材の機能を合わせて説明するための模式図である。
まず、単一波長を発振するレーザー光源1から出射したレーザー光2は、偏光ビームスプリッター3を通過し、コリメートレンズ4で平行光(直線偏光)になり、このレーザー光2のコマ収差や球面収差を含む波面収差を光学的に補正するために配置された液晶光学
素子5を通り、レーザー光2の直線偏光を円偏光に変換する(1/4波長板として機能する)位相差板21aを通った後、対物レンズ7によりディスク8に集光され、そのディスク8に焦点を結ぶ。
さらに、ディスク8から反射されたレーザー光は、対物レンズ7を透過し、位相差板21aにて往路と直交する直線偏光に変更された後、液晶光学素子5を通過し、コリメートレンズ4を通り、偏光ビームスプリッター3にて光路を変えて集光レンズ9に向かい、光検出器10にディスク8から反射された復路のレーザー光を集光する。この光検出器10により検出されたデータを基にディスク8に記録された情報等を読み取ったり、または往路のレーザー光でディスク8面に情報等の書き込みをすることができる。
この様な光ヘッド装置に使用される位相差板21aは、上述した様に1/4波長板として機能し、位相差板21aから出射される偏光成分は、透過波面収差を極力抑えたものとしなくてはならないとされている。
特開2000−310718号公報(第2−5頁、第1図、第3図) 特開平10−269611号公報(第4頁、第1図)
前述した従来の位相差板の製造方法における、容易に変形し難い支持基板11aと、可撓性の位相差フィルム11cとを密着させて配設する工程(図2(a)参照)では、よほど上手く位相差フィルム11cを貼り合せない限り、支持基板11aと位相差フィルム11cの間に空気泡11iが入ってしまう。すると、接着剤11d表面と位相差フィルム11c表面を対向させて貼り合わせてこの接着剤11dを硬化させる工程(図2(c)参照)において、空気泡11iが位相差フィルム11c、及び接着剤11dを突き上げて、それぞれの面平坦度を低下させてしまう。この状態のまま、位相差板21aと固定基板11aとを分離する工程(図2(d)参照)により目的の位相差板21aを得たとしても、この位相差板21aの表面の面平坦度は悪化したままとなってしまう。
また、従来の位相差板の製造方法における工程である、支持基板11aから位相差板21aを分離する工程(図2(d)参照)で、例え剥がす力21bが支持基板11aと位相差フィルム11cとの界面に働いたとしても、位相差板21aと固定基板11a間の界面は、ほぼ真空状態となっているので、密着度が非常に高く、さらに支持基板11aおよび固定基板11cとが共に変形し難い基板であるので、容易に支持基板11aと位相差板21aとを分離することができない。
さらに、従来の製造方法により形成された位相差板21aは、表示パネルに用いられる位相差板としては特に問題なく使用できるが、光ヘッド装置などに搭載する光学部品として、この位相差板を用い、この位相差板から出射する透過波面収差の発生を極力抑えたい場合は、上記製造方法による面平坦度が悪いことに起因して(位相差板単体で波面収差が発生してしまうことにより)、ディスク8への書き込みができないという致命的な問題が発生する場合がある。
そこで本発明の目的は、上記課題を解決し、面平坦度に優れた位相差フィルムを有する位相差板を容易にすることができる位相差板の製造方法を提供することである。
本発明の位相差板の製造方法は、上述の課題を解決するために、基本的には以下のような製造方法を採用するものである。
本発明の位相差板の製造方法は、固定基板上に接着剤を介して位相差フィルムを有する位相差板の製造方法において、支持基板の表面に剥離剤層を配設する工程と、剥離剤層の表面に位相差フィルムを配し、その後剥離剤層と位相差フィルムとの界面の脱気処理をして、剥離剤層と位相差フィルムとを真空吸着する工程と、固定基板、または位相差フィルムのいずれかの表面に接着剤を配する工程と、接着剤を介して、固定基板と位相差フィルムとを接着し、支持基板と固定基板との間に、剥離剤層、位相差フィルム、接着剤を挟持した構造体を形成する工程と、この構造体から、剥離剤層付きの支持基板と、固定基板上に接着剤を介して位相差フィルムを固着させた位相差板の2つの片に分離する工程とを有することを特徴とする。
また、本発明の位相差板の製造方法は、剥離剤層を配設する工程が、硬化後に所定の軟性を持ち、かつ未硬化状態で表面を平滑とした剥離剤層を支持基板に形成した後に、この剥離剤層を完全に硬化させる工程であることを特徴とする。
また、本発明の位相差板の製造方法は、剥離剤層と位相差フィルムとを真空吸着させる工程における脱気処理を、真空中で行うことを特徴とする。
また、本発明の位相差板の製造方法は、前述した脱気処理を真空中で加熱して行うことを特徴とする。
また、本発明の位相差板の製造方法は、固定基板が複屈折性を有する基板であること特徴とする。
また、本発明の位相差板の製造方法は、位相差板を2つ用意して位相差フィルムの光軸を所定の角度で貼り合わせて、2枚の位相差フィルムを一体とする工程を更に有することを特徴とする。
また、本発明の位相差板の製造方法は、接着剤がUV硬化型接着剤であることを特徴とする。
上述した位相差板の製造方法において、剥離剤層と位相差フィルムを密着させるに際して、当該剥離剤層表面、及び位相差フィルム表面が良好な面平坦度を持っているため、剥離剤層と位相差フィルムとを確実に真空吸着させることができる。万一この剥離剤層と位相差フィルムの界面に空気泡が入ってしまったとしても、この空気泡を取り除くための脱気処理を行うことで、剥離剤層と位相差フィルムとを確実に真空吸着させ、空気泡の接着剤及び位相差フィルムの突き上げによる位相差板の面平坦度の悪化を防止することができる。よって、この位相差板を通過する際の透過波面収差の発生を極力抑えることができ、この位相差板を光ヘッド装置などの光学部品として使用できるようになる。
したがって、上記理由により、本発明の位相差板の製造方法を採用すれば、面平坦度に優れた位相差板を量産製造する際の歩留まりを大幅に向上させることができるようになる。
また、剥離剤層と位相差フィルムとの界面の密着力が必要以上に強すぎないことと、位相差フィルム11cが可撓性をもつ素材でできていることにより、剥離剤層と位相差フィルムとの界面端より空気を侵入させれば、容易に位相差板をその密着界面より剥がすことができ、また再び両者を密着させることもできる。
更に、上記位相差板の固定基板に位相差機能を有する基板を用いること、または、本発明の位相差板の製造方法によって作製された位相差板を2つ用意し、それぞれの位相差フィルムが向かい合うような形で、接着剤を介して貼り合わせて一体とし、位相差フィルム同士の光軸を所定の角度で貼り合わせることで、容易に広帯域位相差板を作製することができる。
本発明の位相差板の製造方法は、固定基板上に接着剤を介して位相差フィルムを備えた位相差板の製造方法において、支持基板の表面に剥離剤層を配設する工程と、剥離剤層の表面に位相差フィルムを配し、その後剥離剤層と位相差フィルムとの界面の脱気処理をして、剥離剤層と位相差フィルムとを真空吸着する工程と、固定基板、または位相差フィルムの表面に接着剤を配する工程と、接着剤を介して、固定基板と位相差フィルムとを接着し、支持基板と固定基板との間に、剥離剤層、位相差フィルム、接着剤を挟持した構造体を形成する工程と、この構造体から、剥離剤層付きの支持基板と、固定基板上に接着剤を介して位相差フィルムを固着させた位相差板の2つの片に分離する工程とを有するものである。
以下に、本発明の実施の形態を上記に示した工程順に図面に基づいて詳細に説明する。なお、背景技術で使用した同じ部材については、同じ符号を付して説明をする。
図1(a)は、硬化後に所定の軟性と平坦度を持つ剥離剤層11bを支持基板11aに形成する工程を示している。
先ず、図1(a)に示す様に、ガラス等の支持基板11aの一方の面全面に、液状のシリコン樹脂(例えばジーイー東芝シリコン社製、製品名:TSE3033)を、スピンコーターを使用して50μm程度の厚さに塗布する。その後、200℃に設定したドライオーブンに、この液状のシリコン樹脂が塗布された支持基板11aを投入して60分間加熱し、シリコン樹脂を完全に硬化させ、支持基板11aに確実に固着された剥離剤層11bを形成する。
この際、剥離剤層11bの表面は平滑に形成されていることが必要である。この平滑化は、次工程(支持基板11a上に剥離剤層11bを介して位相差フィルム11cを貼り付ける工程)において位相差フィルム11cと剥離剤層11bとを確実に真空吸着させるために必要となる。
図1(b)は、支持基板11a上に剥離剤層11bを介して位相差フィルム11cを貼り付ける工程を示している。
上記のようにして、支持基板11a上に剥離剤層11bを形成したら、次に、図1(b)に示すように、剥離剤層11bを介して、支持基板11a上に位相差フィルム11cを貼り付ける。位相差フィルム11cを支持基板11aの端部から徐々に剥離剤層11bに貼っていくと、位相差フィルム11cと剥離剤層11bの界面から空気泡11iが押し出されて、両基板間の界面はほぼ真空に近い状態になる。すると、位相差フィルム11cは剥離剤層11bと密着し、支持基板11aに固着される。
なお、位相差フィルム11cを剥離剤層11bに貼り付ける際に、位相差フィルム11cを貼り損ねても、剥離剤層11bと位相差フィルム11cとの界面端部より空気を侵入させれば、容易に位相差フィルム11cをその密着界面より剥がすことができ、この位相差フィルム11cを再び貼り直すことが可能である。ここで、位相差フィルム11cの貼り直しができるのは、位相差フィルム11cが可撓性のフィルムであること、位相差フィルム11cと剥離剤層11bとの密着力が必要以上に強くないこと、そして、位相差フィルム11cと剥離剤層11bとの界面に接着剤などが介在していないことにより行うこと
ができるのである。
図1(c)は、剥離剤層11bと位相差フィルム11cとの界面の脱気処理をして、剥離剤層11bと位相差フィルム11cを真空吸着する工程を示している。
図1(b)に示した段階では、剥離剤層11bを介して、支持基板11a上に貼り付けられた位相差フィルム11cと剥離剤層11bの両基板の界面には、僅かに空気泡11iが残存している。そこで、この残存する空気泡11iを完全に取り除くために、支持基板11aごと真空中で脱気処理を行う。すると、基板周辺からこの残存する空気泡11iが抜けて、図1(c)に示す様に、位相差フィルム11cと剥離剤層11bを強固に密着させることができる。
なお、この脱気処理は、真空とするだけでも構わないが、完全に空気泡11iを脱気させるのに時間を要する。そのため、この工程は、真空中で位相差フィルム11cが熱変形しない程度の温度で加熱して行うことが好ましい。
この様に、上述した真空中での脱気処理は、本発明の位相差板の製造方法において必要不可欠な工程であり、更に、真空処理、または真空加熱する温度と時間は位相差フィルム11cの材質により決定すればよい。
図1(d)は、固定基板11eに接着剤11dを塗布する工程を示している。
表面形状が外力によって容易に変形しない平坦度の良好な固定基板11e上に、スピンコーターや圧力、送り出し速度の制御されたローラーを用いて、紫外線硬化型の接着剤(例えば協立化学産業株式会社製、製品名:8807L)11dを塗布する。この時厚さを薄く、かつ均一に塗布する必要がある。そうでないとこの接着剤を介して固定基板11aを位相差フィルム11cに接着した位相差板11fの面平坦度が悪化してしまうからである。
図1(e)は、支持基板11a上に配設された剥離剤層11bを介して固着された位相差フィルム11cの上に接着剤11dを介して固定基板11eを貼り合わせ、接着剤11dを硬化させる工程を示している。
接着剤11d表面と位相差フィルム11c表面とを対向させて貼り合わせた後、この接着剤11dを硬化させるために、固定基板11eの接着剤11dと接している面と逆側の基板表面から紫外線を当てて接着剤11dを完全硬化させる。これにより、固定基板11eと接着剤11dと位相差フィルム11cが一体化され、位相差板11fを形成することができる。
なお、接着剤11dには、接着硬化時間短縮による量産時のタクト向上などの点から、上述した様に紫外線硬化型接着剤を使用することが好ましい。
また、前述した図1(c)の工程で、残存する空気泡11iを除去して剥離剤層11bと位相差フィルム11cとを確実に真空吸着させたので、従来の製造方法による位相差板の面平坦度悪化の要因となっていた空気泡11iによる、接着剤11d及び位相差フィルム11cの突き上げがなくなり、接着剤11dが硬化した後であっても、位相差板11fの面平坦度を優れたものにすることが出来るようになる。
図1(f)は、図1(e)に示した構造体を、剥離剤層11bを境にして支持基板11aと位相差板11fとを分離する工程を示している。
上述したように、剥離剤層11bは、硬化後であっても所定の軟性を有しているので、剥離剤層11bと位相差フィルム11cとの界面端部より空気を侵入させれば、容易に剥離剤層11bを有する支持基板11aと位相差板11fとを分離することができる。
以上一連の工程により、目的の光学部品として使用することのできる、面平坦度に優れ
た位相差板を容易に製造することができる。
以上に示した方法により製造した面平坦度に優れた位相差板11fを、背景技術で示した光ヘッド装置に搭載する光学部品に用いれば、この位相差板11fから出射する透過波面収差の発生を極力抑えることができ、位相差板単体で波面収差の発生により、ディスク8への書き込みエラーは発生することはなくなる。
背景技術、および実施例1に示した光ヘッド装置は、単波長の光(例えばCDに用いる785nmの波長の光)に対してディスク8の読み込み、または書き込みをすることができるが、他の波長の光(例えばDVDに用いる波長の660nmの光)を用いる場合は、他の波長の光が位相差板から出射した際にも円偏光とするために、他の波長用に設計された位相差板に代えて、この光ヘッド装置を使用しなくてはならない。そこで、この光ヘッド装置に、前述した位相差板11fに代えて広帯域位相差板(単波長の光と他の波長の光に対して共に1/4波長板として機能する位相差板)を用い、さらにレーザー光源1を多波長出射型の光源を用いれば、異なる波長のレーザー光に対してほぼ1/4波長板として機能する多波長対応型の光ヘッド装置とすることができる。
ここで、本発明の位相差板の製造方法を用いた広帯域位相差板の製造方法について以下に示す。
先に説明をした図1(b)(支持基板11a上に剥離剤層11bを介して位相差フィルム11cを貼り付ける工程)において、1/4波長板としての機能を有し、光学軸を有する複屈折性基板(例えば、水晶板など)を固定基板11aに使用し、さらに1/2波長板としての機能を有する複屈折性フィルムを位相差フィルム11cに使用する。これとは逆に、1/2波長板としての機能有する固定基板11aを用い、1/4波長板としての機能を有する位相差フィルム11cを用いてもよい。この様に、複数に波長に対して1/4波長板として機能させるために、固定基板11aと位相差フィルム11cの位相差の比がほぼ2となるような組み合わせる。
そして、固定基板11aと位相差フィルム11cのそれぞれの光学軸が、所定の角度(例えば、両部材の光軸を40〜70度となる角度)を成すように、剥離剤層11bを介して固定基板11a上に位相差フィルム11cを配設し、その後、実施例1と同様に、図1(c)〜図1(f)の工程を経ることで、上述の位相差板11f(広帯域位相差板)を得ることができる。
実施例2で示した広帯域位相差板に係る他の構成における製造方法について下記に示す。本実施例は、実施例1で示した製造方法(図1(a)〜図1(f)の工程)で得られた位相差板11fで、1/4波長板としての機能する波長板を1枚、また同様に、1/2波長板として機能する波長板を1枚用意する。
そして、それぞれの位相差板11fの光学軸が所定の角度(例えば、両部材の光軸を40〜70度となる角度)を成し、また位相差フィルム11c面が向かい合うように、接着剤11dを介して位相差フィルム11cの表面同士を接着し、一体化する工程を更に行うことで、上述の広帯域位相差板を得ることができる。
本発明の位相差板の製造方法を示す工程断面図である。 図1(a)の続きの工程断面図である。 図1(b)の続きの工程断面図である。 図1(c)の続きの工程断面図である。 図1(d)の続きの工程断面図である。 図1(e)の続きの工程断面図である。 従来の位相差板の製造方法を示す工程断面図である。 図2(a)の続きの工程断面図である。 図2(b)の続きの工程断面図である。 図2(c)の続きの工程断面図である。 従来の光ヘッド装置の構成を示す模式図である。
符号の説明
1 レーザー光源
2 レーザー光
3 偏光ビームスプリッタ-
4 コリメートレンズ
5 液晶光学素子
7 対物レンズ
8 ディスク
9 集光レンズ
10 光検出器
11a 支持基板
11b 剥離剤層
11c 位相差フィルム
11d 接着剤
11e 固定基板
11f 位相差板
11i 空気泡
21b 剥がず力

Claims (7)

  1. 固定基板上に接着剤を介して位相差フィルムを有する位相差板の製造方法において、
    支持基板の表面に剥離剤層を配設する工程と、
    前記剥離剤層の表面に位相差フィルムを配し、その後前記剥離剤層と前記位相差フィルムとの界面の脱気処理をして、前記剥離剤層と前記位相差フィルムとを真空吸着する工程と、
    前記固定基板または前記位相差フィルムのいずれかの表面に接着剤を配する工程と、
    前記接着剤を介して、前記固定基板と前記位相差フィルムとを接着し、前記支持基板と前記固定基板との間に、前記剥離剤層、前記位相差フィルム、前記接着剤を挟持した構造体を形成する工程と、
    前記構造体から、前記剥離剤層付きの前記支持基板と、前記固定基板上に前記接着剤を介して位相差フィルムを固着させた位相差板の2つの片に分離する工程と、
    を有することを特徴とする位相差板の製造方法。
  2. 前記剥離剤層を配設する工程は、硬化後に所定の軟性を持ち、かつ未硬化状態で表面を平滑とした剥離剤層を前記支持基板に形成した後に、この剥離剤層を完全に硬化させる工程であることを特徴とする請求項1に記載の位相差板の製造方法。
  3. 前記剥離剤層と前記位相差フィルムとを真空吸着させる工程における前記脱気処理を、真空中で行うことを特徴とする請求項1または2のいずれか一項に記載の位相差板の製造方法。
  4. 前記脱気処理を、真空中で加熱して行うことを特徴とする請求項3に記載の位相差板の製造方法。
  5. 前記固定基板は、複屈折性を有する基板であることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の位相差板の製造方法。
  6. 前記位相差板を2つ用意し、前記位相差フィルムの光軸を所定の角度で貼り合わせて、2枚の位相差フィルムを一体とする工程を更に有することを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の位相差板の製造方法。
  7. 前記接着剤がUV硬化型接着剤であることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の位相差板の製造方法。
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