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JP2005240767A - スタータ - Google Patents

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JP2005240767A
JP2005240767A JP2004054927A JP2004054927A JP2005240767A JP 2005240767 A JP2005240767 A JP 2005240767A JP 2004054927 A JP2004054927 A JP 2004054927A JP 2004054927 A JP2004054927 A JP 2004054927A JP 2005240767 A JP2005240767 A JP 2005240767A
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JP
Japan
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bearing
gear
shaft
armature
clutch
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Application number
JP2004054927A
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English (en)
Inventor
Sadayoshi Kajino
梶野  定義
Yoichi Hasegawa
洋一 長谷川
Kazuaki Murase
和明 村瀬
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Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
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Publication date
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Priority to FR0500372A priority patent/FR2865243B1/fr
Priority to KR1020050003912A priority patent/KR100698524B1/ko
Priority to DE102005001944.7A priority patent/DE102005001944B4/de
Priority to CN2005100045484A priority patent/CN1641210B/zh
Priority to US11/036,347 priority patent/US20050178222A1/en
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Abstract

【課題】クラッチアウタ3aの振れを抑えることで、遊星ギヤ13及び支持ピン14の振れによるこじりの発生を防止する。
【解決手段】遊星ギヤ13の支持ピン14が圧入固定されるキャリア部15は、ローラ3bの軸方向モータ側への移動を規制する側壁部を形成し、その側壁部の径方向中央部に貫通孔15aが形成されている。このキャリア部15と一体に設けられたクラッチアウタ3aは、貫通孔15aの内周に圧入固定される軸受19を介して、電機子軸9aの先端軸部9dに回転自在に支持されている。電機子軸9aは、先端軸部9dの角部全周に設けられたテーパ部9eをガイド面として軸受19内に挿入され、且つ、テーパ部9eが軸受19内へ入り込んだ後に、サンギヤ10の側面と遊星ギヤ13の側面とが軸方向に当接できる様に、先端軸部9dの長さが決定されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、モータの回転速度を減速する遊星ギヤ減速装置を備え、この減速装置の遊星ギヤを支持する支持ピンが一方向クラッチのアウタに固定され、その一方向クラッチを介して出力軸に回転力を伝達する構造のスタータに関する。
この種の構造として、本出願人が先に出願したスタータがある(特許文献1参照)。
このスタータは、図4に示す様に、モータの回転速度を減速する遊星ギヤ減速装置100と、この減速装置100で減速された回転を出力軸110に伝達する一方向クラッチ120とを備え、出力軸110を反モータ方向(図示左側)へ移動させて、出力軸110の端部に支持されたピニオンギヤをエンジンのリングギヤに噛み合わせる方式であり、遊星ギヤ130を支持する支持ピン140が、一方向クラッチ120のクラッチアウタ150に圧入等により固定されている。
特願2003−64791号
ところで、スタータに使用される遊星ギヤ減速装置100は、一般的に、遊星ギヤ130とサンギヤ160との間、及び遊星ギヤ130とインターナルギヤ170との間にそれぞれバックラッシ(両歯面間の遊び)が設定されている。
このため、上記のスタータにおいて、遊星ギヤ130及び支持ピン140が径方向に振れると、支持ピン140が固定されたクラッチアウタ150にも振れが生じる。ところが、クラッチアウタ150の振れが出力軸110の振れとクラッチインナ180の振れの和より大きくなると、遊星ギヤ130及び支持ピン140の振れによるこじりが発生し、支持ピン140及び遊星ギヤ130にストレスが掛かるため、支持ピン140に嵌合するギヤ軸受190、及び遊星ギヤ130の歯面等に摩耗が生じる。あるいは、支持ピン140がクラッチアウタ150から抜け落ちる恐れもあった。
本発明は、上記事情に基づいて成されたもので、その目的は、クラッチアウタの振れを抑えることで、遊星ギヤ及び支持ピンの振れによるこじりの発生を防止できるスタータを提供することにある。
(請求項1の発明)
本発明のスタータは、電機子に回転力を発生するモータと、電機子の回転軸(電機子軸)に設けられたサンギヤおよび内歯を形成するインターナルギヤに噛み合う遊星ギヤを有し、この遊星ギヤの公転運動によって電機子の回転速度を減速する遊星ギヤ減速装置と、軸方向の一端側が軸受を介して回転自在に支持され、軸方向の他端側が自由端となる略円筒形状のチューブと、このチューブをクラッチインナとして使用し、駆動側回転体であるクラッチアウタからローラを介してクラッチインナへトルク伝達する一方向クラッチと、電機子軸と同軸線上に配置され、軸方向の一端側が軸受を介して回転自在及び軸方向に摺動可能に支持されると共に、軸方向の他端側がチューブの内周にスプライン結合される出力軸と、この出力軸に支持され、出力軸と一体に反モータ方向へ移動して、エンジンのリングギヤに噛み合うピニオンギヤとを備え、クラッチアウタには、ローラの軸方向モータ側への移動を規制する側壁部が一体に設けられ、この側壁部に、遊星ギヤを回転自在に支持する支持ピンが固定されている。
モータの電機子軸には、サンギヤより先端側へ突き出る先端軸部が設けられている。また、クラッチアウタは、側壁部の径方向中央部を軸方向に貫通する貫通孔が形成され、この貫通孔の内周に配置される軸受を介して電機子軸の先端軸部に回転自在に支持されていることを特徴とする。
上記の構成によれば、クラッチアウタと一体に設けられた側壁部が、軸受を介して電機子軸の先端軸部に支持されるので、電機子軸に対するクラッチアウタの振れ幅を適正値に抑えることができる。これにより、遊星ギヤ及び支持ピンに発生する振れによるこじりの発生を防止できるので、側壁部からの支持ピンの抜けを防止でき、且つ、支持ピンに嵌合するギヤ軸受、及び遊星ギヤ歯面の摩耗等を防止できる。その結果、トルク伝達ロスを低減できると共に、スムーズな回転を実現でき、更に、減速装置のギヤ騒音(ギヤ同士の噛み合いにより発生する騒音)を低減できる。
(請求項2の発明)
請求項1に記載したスタータにおいて、電機子軸に対してクラッチアウタが径方向に変位可能な振れ幅をA、電機子軸に対して遊星ギヤが径方向に変位可能な振れ幅をBと仮定した時に、
A<B…………………(1)
上記(1)の関係が成立することを特徴とする。
上記の構成によれば、クラッチアウタが径方向に変位可能な振れ幅Aより、遊星ギヤが径方向に変位可能な振れ幅Bの方が大きいので、電機子軸に対してクラッチアウタが径方向に振れた場合に、遊星ギヤとサンギヤとの干渉、及び遊星ギヤとインターナルギヤとの干渉が発生することはなく、遊星ギヤ及び支持ピンに掛かるストレスを低減できる。
また、クラッチアウタの振れと、遊星ギヤの振れから生じるこじりの発生を防止できるので、トルク伝達ロスを低減できると共に、スムーズな回転を実現でき、更に、減速装置のギヤ騒音を低減できる。
(請求項3の発明)
請求項1または2に記載したスタータにおいて、電機子軸に対してクラッチアウタが径方向に変位可能な振れ幅をA、出力軸が径方向に変位可能な振れ幅をC、クラッチインナが径方向に変位可能な振れ幅をDと仮定した時に、
D>A+C……………(2) 上記(2)の関係が成立することを特徴とする。
上記の構成によれば、クラッチアウタの振れ幅Aと、出力軸の振れ幅Cとの和に追従できる様に、クラッチインナの振れ幅Dを、両者の和(A+C)より大きく設定しているので、クラッチアウタの振れがクラッチインナの振れにより吸収される。その結果、クラッチアウタの振れと出力軸の振れの両者から発生する振れによるこじりを防止でき、円滑なトルク伝達が可能となる。
(請求項4の発明)
請求項1〜3に記載した何れかのスタータにおいて、側壁部に形成された貫通孔の内周に予め軸受が圧入等により固定された状態で、電機子軸の先端軸部が軸受内に挿入される構造であり、先端軸部の角部全周には、軸受内へ先端軸部の挿入を案内するテーパ部が設けられ、少なくともテーパ部が軸受内へ入り込んだ後に、サンギヤと遊星ギヤとが軸方向に当接する様に構成されたことを特徴とする。
上記の構成によれば、電機子軸の先端軸部に設けられたテーパ部の作用により、先端軸部が軸受内へ案内されるため、軸受内への先端軸部の挿入をスムーズに行うことができる。また、本発明では、先端軸部のテーパ部が軸受内へ入り込んだ後に、サンギヤと遊星ギヤとが軸方向に当接する関係を有している。言い換えると、サンギヤと遊星ギヤとが軸方向に当接した時点で、既に先端軸部のテーパ部が軸受内へ入り込んでいるので、サンギヤの回転中心と遊星ギヤの公転中心とが自動的に芯出しされる。その結果、サンギヤと遊星ギヤとをスムーズに噛み合わせることができ、電機子の組み付け性を向上できる。
本発明を実施するための最良の形態を以下の実施例により詳細に説明する。
図1は実施例1に係わるスタータ1の部分断面図である。
本実施例のスタータ1は、回転力を発生するモータ2と、このモータ2の回転速度を減速する減速装置(後述する)と、この減速装置で減速された回転が一方向クラッチ3を介して伝達される出力軸4と、この出力軸4上に配置されるピニオンギヤ5と、モータ2の通電回路に設けられるメイン接点(図示せず)を開閉制御すると共に、シフトレバー6を介して出力軸4を軸方向に移動させる電磁スイッチ7等より構成される。
モータ2は、磁束を発生する界磁8と、整流子(図示せず)を有する電機子9、及び整流子上に配置されるブラシ(図示せず)等より構成される直流電動機であり、電磁スイッチ7によりメイン接点が閉制御されると、車載バッテリ(図示せず)から始動電流が供給されて、電機子9に回転力が発生する。
界磁8は、磁気回路を形成するヨーク8aの内周に界磁極8bが固定され、その界磁極8bに界磁コイル8cを巻線して構成される。但し、巻線式界磁に替えて磁石式界磁を用いても良い。
電機子9は、回転自在に支持された電機子軸9aと、この電機子軸9aに固定される電機子鉄心9b、及び電機子鉄心9bに巻線される電機子コイル9cより構成される。
電機子軸9aの一端側(図示左側)には、図2に示す様に、減速装置に使用されるサンギヤ10と、このサンギヤ10より先端側へ突き出る先端軸部9dとが設けられている。この先端軸部9dは、サンギヤ10の歯底径より外径が小さく、且つ先端軸部9dの角部全周にテーパ部9eが設けられている。
減速装置は、前記サンギヤ10と、センタケース11に回転規制されたインターナルギヤ12と、両ギヤ10、12に噛み合う複数の遊星ギヤ13と、支持ピン14を介して遊星ギヤ13を支持するキャリア部15等より構成される周知の遊星歯車減速機であり、電機子9の回転速度を遊星ギヤ13の公転速度まで減速する。
遊星ギヤ13は、ギヤ軸受16を介して支持ピン14に回転自在に支持され、その支持ピン14がキャリア部15に圧入固定されている。
センタケース11は、モータ2のヨーク8aとフロントハウジング17との間に配置されて、減速装置と一方向クラッチ3の外側を覆っている。
一方向クラッチ3は、キャリア部15と一体に設けられたクラッチアウタ3aと、このクラッチアウタ3aの内径側にクラッチインナを形成する略円筒形状のチューブ18と、クラッチアウタ3aの内側に形成されたカム室(図示せず)に配設されるローラ3b等より構成され、このローラ3bを介して、駆動側回転体であるクラッチアウタ3aから従動側回転体であるチューブ18(クラッチインナ)へトルク伝達する。
なお、キャリア部15は、ローラ3bの軸方向モータ側(図1の右側)への移動を規制する本発明の側壁部を形成し、その側壁部の径方向中央部に貫通孔15aが形成されている。このキャリア部15(側壁部)と一体に設けられたクラッチアウタ3aは、図2に示す様に、貫通孔15aの内周に配置される軸受19(例えばニードルベアリング)を介して、電機子軸9aの先端軸部9dに回転自在に支持されている。但し、軸受19は、貫通孔15aの内周に圧入固定され、その軸受19内に電機子軸9aの先端軸部9dが挿入される。
電機子軸9aは、先端軸部9dの角部全周にテーパ部9e(図2参照)が設けられ、そのテーパ部9eをガイド面として軸受19内に挿入され、且つ、テーパ部9eが軸受19内へ入り込んだ後に、サンギヤ10の側面と遊星ギヤ13の側面とが軸方向に当接できる様に、先端軸部9dの長さが決定されている。但し、先端軸部9dは、図2に示す様に、軸受19内に挿入された状態で、テーパ部9eが軸受19よりクラッチ側(図2の左側)へ突き出ている。
チューブ18は、図2に示す様に、軸方向の一端側(図示左側)に軸受部18aが設けられ、この軸受部18aの外周に配置されるボールベアリング20を介してセンタケース11に回転自在に支持され、軸方向の他端側が自由端となっている。
チューブ18の内周には、雌ヘリカルスプライン18bが形成されている。この雌ヘリカルスプライン18bは、チューブ18の他端から軸受部18aの内径側まで形成され、その雌ヘリカルスプライン18bの終端(端部)が、チューブ18に対する出力軸4の軸方向移動を止めるストッパ18cとして機能している。
出力軸4は、減速装置と一方向クラッチ3とを介して、モータ2の電機子軸9aと同軸線上に配置され、一端側が軸受21を介してフロントハウジング17に支持され、他端側がチューブ18の内周に挿通されて、その外周に形成された雄ヘリカルスプライン4a(図2参照)が雌ヘリカルスプライン18bに係合している。これにより、出力軸4は、チューブ18と一体に回転可能であり、且つチューブ18に対し軸方向に移動可能に設けられている。
また、出力軸4の後端部には、その内部を軸方向に穿設した中空穴4b(図2参照)が形成され、この中空穴4bに潤滑材が保持されている。なお、図1において、出力軸4の中心線より上側は、スタータ1の静止状態を示し、中心線より下側は、スタータ1の作動状態(出力軸4が前進してピニオンギヤ5がエンジンのリングギヤ22に噛み合った状態)を示している。
ピニオンギヤ5は、軸受21より前方へ突き出た出力軸4の前端部に、例えばスプライン結合されて、出力軸4と一体に回転可能に設けられると共に、ピニオンギヤ5と出力軸4との間に配設されたピニオンスプリング23の反力を受けて、出力軸4上を反モータ方向(図1の左方向)へ付勢され、出力軸4の先端部に取り付けられたカラー24に当接して保持されている。なお、出力軸4に対するピニオンギヤ5の後退位置は、ピニオンスプリング23が全圧縮された時に、そのピニオンスプリング23の全圧縮量によって規制される。
電磁スイッチ7は、始動スイッチ(図示せず)の閉操作によりバッテリから通電される励磁コイル25と、この励磁コイル25の発生する磁力により吸引されるプランジャ26と、励磁コイル25への通電が停止されて磁力が消滅した時に、プランジャ26を押し戻すためのリターンスプリング27等より構成され、プランジャ26の移動に応じてメイン接点を開閉制御すると共に、シフトレバー6を介して出力軸4を軸方向に移動させる。
シフトレバー6は、センタケース11に固定されたレバーホルダ28により揺動可能に支持され、レバー上端部が、プランジャ26に保持されたフック29に連結され、レバー下端部が、出力軸4に設けられた一組のワッシャ30間に係合されて、プランジャ26の動きを出力軸4に伝達する。
なお、図1において、プランジャ26の中心線より上側は、電磁スイッチ7の静止状態(励磁コイル25の通電停止時)を示し、中心線より下側は、電磁スイッチ7の作動状態(励磁コイル25の通電時)を示している。
この実施例1に係るスタータ1は、図3に示す様に、電機子軸9aに対してクラッチアウタ3aが径方向に変位可能な振れ幅をA、電機子軸9aに対して遊星ギヤ13が径方向に変位可能な振れ幅をB、出力軸4が径方向に変位可能な振れ幅をC、クラッチインナ(チューブ18)が径方向に変位可能な振れ幅をDと仮定した時に、以下の(1)及び(2)の関係が成立する。
A<B…………………(1)
D>A+C……………(2)
次に、スタータ1の作動を説明する。
始動スイッチの閉操作により電磁スイッチ7の励磁コイル25が通電されると、プランジャ26が吸引されることにより、シフトレバー6を介して出力軸4が反モータ方向へ押し出される。ここで、出力軸4上のピニオンギヤ5が、エンジンのリングギヤ22にスムーズに噛み合った場合は、メイン接点が閉じることにより、電機子9に回転力が発生する。
また、ピニオンギヤ5がリングギヤ22に噛み合うことなく、リングギヤ22に衝突した場合は、ピニオンスプリング23を押し縮めながら出力軸4だけが更に前進することにより、ピニオンギヤ5が出力軸4上を相対的に後退する。この時、出力軸4の移動に伴ってピニオンギヤ5がリングギヤ22と噛み合い可能な位置まで回転すると、ピニオンスプリング23の反力により、ピニオンギヤ5が押し出されてリングギヤ22に噛み合い、その後、メイン接点が閉じることで電機子9に回転力が発生する。
ピニオンギヤ5とリングギヤ22との噛み合いが完了すると、ピニオンギヤ5からリングギヤ22に回転力が伝達されてエンジンをクランキングする。
エンジン始動後、始動スイッチが開操作されると、励磁コイル25への通電停止により磁力が消滅するため、プランジャ26がリターンスプリング27の反力で押し戻され、メイン接点が開くことにより、電機子9への通電が停止される。
また、プランジャ26が押し戻されると、シフトレバー6を介して出力軸4が戻され、出力軸4の後端面(モータ側端面)がキャリア部15に当接して停止する。
この実施例では、電機子軸9aのピニオン側先端部に先端軸部9dを設けている。電機子軸9aは、先端軸部9dより反ピニオンギヤ側にサンギヤ10を有している。従って、サンギヤ10よりピニオンギヤ側、すなわち先端側へ先端軸部9dが突き出ている。先端軸部9dは、サンギヤ10の外径より細い。
サンギヤ10の径方向外側には、遊星歯車減速機が配置されている。遊星歯車減速機のピニオンギヤ側には、一方向クラッチ3が配置されている。この一方向クラッチ3は、回転自在に支持されている。一方向クラッチ3は、そのクラッチインナとしてのチューブ18がボールベアリング20を介してセンタケース11に回転自在に支持されている。
センタケース11は、一方向クラッチ3よりも、さらにピニオンギヤ側に、その筒状の外側壁部から径方向内側へ向けて延び出す環状壁面を有し、その中央部にボールベアリング20が保持されている。従って、センタケース11は、環状壁面を底部として、モータ側に開口した有底円筒状に近い形状を持っている。その筒状の外側壁部の内部には、遊星歯車減速機と、一方向クラッチ3とを収容する収容室を区画しており、収容室の重力方向下側の内壁面には、軸方向に沿って延びる溝が形成されている。
一方向クラッチ3は、遊星歯車減速機側に側壁部15(キャリア部)を有する。この側壁部15には、先端軸部9dを受け入れる有底あるいは貫通した穴15aが設けられている。この穴15a内には、軸受19が配置され、先端軸部9dを支持している。
一方向クラッチ3は、そのクラッチアウタ3aが遊星歯車減速機側に側壁部15を有することができる。この側壁部15には、軸受19が配置され、先端軸部9dを支持する。側壁部15に設けられた穴15aの径は、遊星歯車減速機側においては、サンギヤ10の外径より僅かに大きいか、略等しい。側壁部15に設けられた穴15aの径は、一方向クラッチ3側においては、クラッチインナとしてのチューブ18の内径より小さい。さらに、側壁部15に設けられた穴15aの径は、一方向クラッチ側においては、チューブ18内に配置された出力軸4の外径よりも小さく、しかも中空穴4bを有する出力軸4の内径よりは大きい。
(実施例1の効果)
実施例1に係るスタータ1は、キャリア部15と一体に設けられたクラッチアウタ3aが、軸受19を介して電機子軸9aの先端軸部9dに回転自在に支持されている。これにより、電機子軸9aに対するクラッチアウタ3aの径方向の振れを適正値に抑えることができ、上述した(1)の関係を満足することができる。これにより、遊星ギヤ13及び支持ピン14に発生する振れによるこじりの発生を防止できるので、キャリア部15から支持ピン14が抜け落ちることを防止でき、且つ、支持ピン14に嵌合するギヤ軸受16の摩耗、及び遊星ギヤ13の歯面の摩耗を防止できる。その結果、減速装置及び一方向クラッチ3を介して出力軸4に伝達されるモータトルクの伝達ロスを低減できると共に、スムーズな回転を実現でき、更に、減速装置のギヤ騒音(ギヤ同士の噛み合いにより発生する騒音)を低減でき、静粛性に優れたスタータ1を実現できる。
また、実施例1に係るスタータ1は、上述した(2)の関係を満足している。即ち、クラッチアウタ3aの振れ幅Aと、出力軸4の振れ幅Cとの和に追従できる様に、クラッチインナ(チューブ18)の振れ幅Dを、両者の和(A+C)より大きく設定しているので、クラッチアウタ3aの振れがクラッチインナ(チューブ18)の振れにより吸収される。その結果、クラッチアウタ3aの振れと出力軸4の振れの両者から発生する振れによるこじりを防止でき、円滑なトルク伝達が可能となる。
更に、電機子軸9aの先端軸部9dにテーパ部9eを設けているので、このテーパ部9eをガイド面として、先端軸部9dを軸受19内にスムーズに挿入することができる。また、先端軸部9dのテーパ部9eが軸受19内へ入り込んだ後に、サンギヤ10と遊星ギヤ13とが軸方向に当接する関係を有している。言い換えると、サンギヤ10の側面と遊星ギヤ13の側面とが軸方向に当接した時点で、既に先端軸部9dのテーパ部9eが軸受19内へ入り込んでいるので、サンギヤ10の回転中心と遊星ギヤ13の公転中心とが自動的に芯出しされる。その結果、サンギヤ10と遊星ギヤ13とをスムーズに噛み合わせることができ、電機子9の組み付け性を向上できる。
実施例1に係わるスタータの部分断面図である。 実施例1に係わるクラッチ周辺の構成を示す拡大断面図である。 実施例1に係わるスタータ各部の振れを模式的に示すモデル図である。 従来技術に係わるクラッチ周辺の構成を示す断面図である。
符号の説明
1 スタータ
2 モータ
3 一方向クラッチ
3a クラッチアウタ
3b ローラ
4 出力軸
5 ピニオンギヤ
9 電機子
9a 電機子軸
9d 先端軸部
9e テーパ部
10 サンギヤ
13 遊星ギヤ
14 支持ピン
15 キャリア部(側壁部)
15a 貫通孔
18 チューブ(クラッチインナ)
19 軸受
20 ボールベアリング(軸受)
21 軸受
22 リングギヤ

Claims (4)

  1. 電機子に回転力を発生するモータと、
    前記電機子の回転軸(電機子軸)に設けられたサンギヤおよび内歯を形成するインターナルギヤに噛み合う遊星ギヤを有し、この遊星ギヤの公転運動によって前記電機子の回転速度を減速する遊星ギヤ減速装置と、
    軸方向の一端側が軸受を介して回転自在に支持され、軸方向の他端側が自由端となる略円筒形状のチューブと、
    このチューブをクラッチインナとして使用し、駆動側回転体であるクラッチアウタからローラを介して前記クラッチインナへトルク伝達する一方向クラッチと、
    前記電機子軸と同軸線上に配置され、軸方向の一端側が軸受を介して回転自在及び軸方向に摺動可能に支持されると共に、軸方向の他端側が前記チューブの内周にスプライン結合される出力軸と、
    この出力軸に支持され、前記出力軸と一体に反モータ方向へ移動して、エンジンのリングギヤに噛み合うピニオンギヤとを備え、
    前記クラッチアウタには、前記ローラの軸方向モータ側への移動を規制する側壁部が一体に設けられ、この側壁部に、ギヤ軸受を介して前記遊星ギヤを回転自在に支持する支持ピンが固定されているスタータであって、
    前記電機子軸には、前記サンギヤより先端側へ突き出る先端軸部が設けられ、
    前記クラッチアウタは、前記側壁部の径方向中央部を軸方向に貫通する貫通孔が形成され、この貫通孔の内周に配置される軸受を介して前記電機子軸の先端軸部に回転自在に支持されていることを特徴とするスタータ。
  2. 請求項1に記載したスタータにおいて、
    前記電機子軸に対して前記クラッチアウタが径方向に変位可能な振れ幅をA、前記電機子軸に対して前記遊星ギヤが径方向に変位可能な振れ幅をBと仮定した時に、
    A<B…………………(1)
    上記(1)の関係が成立することを特徴とするスタータ。
  3. 請求項1または2に記載したスタータにおいて、
    前記電機子軸に対して前記クラッチアウタが径方向に変位可能な振れ幅をA、
    前記出力軸が径方向に変位可能な振れ幅をC、
    前記クラッチインナが径方向に変位可能な振れ幅をDと仮定した時に、
    D>A+C……………(2) 上記(2)の関係が成立することを特徴とするスタータ。
  4. 請求項1〜3に記載した何れかのスタータにおいて、
    前記側壁部に形成された貫通孔の内周に予め前記軸受が圧入等により固定された状態で、前記電機子軸の先端軸部が前記軸受内に挿入される構造であり、
    前記先端軸部の角部全周には、前記軸受内へ前記先端軸部の挿入を案内するテーパ部が設けられ、
    少なくとも前記テーパ部が前記軸受内へ入り込んだ後に、前記サンギヤと前記遊星ギヤとが軸方向に当接する様に構成されたことを特徴とするスタータ。
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