JP2005187905A - 冷却液組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、冷却系統における金属、特にはアルミニウム、アルミニウム鋳物、鋳鉄や鋼などの鉄系金属に対するキャビテーション損傷の抑制効果と、高温時におけるアルミニウム、アルミニウム鋳物に対する優れた腐食防止性とを有する冷却液組成物を提供すること。
【解決手段】(a)0.1〜5重量%のリン酸塩と、(b)0.0001〜0.1重量%のストロンチウム化合物、マグネシウム化合物、およびカルシウム化合物の中から選ばれる少なくとも1種と、(c)0.1〜10重量%の脂肪族2塩基酸、またはその塩の中から選ばれた少なくとも1種と、(d)0.1〜10重量%の芳香族1塩基酸、またはその塩の中から選ばれた少なくとも1種と、(e)0.1〜1重量%の亜硝酸塩の少なくとも1種と、を含有することを特徴とする。
【選択図】 なし
【解決手段】(a)0.1〜5重量%のリン酸塩と、(b)0.0001〜0.1重量%のストロンチウム化合物、マグネシウム化合物、およびカルシウム化合物の中から選ばれる少なくとも1種と、(c)0.1〜10重量%の脂肪族2塩基酸、またはその塩の中から選ばれた少なくとも1種と、(d)0.1〜10重量%の芳香族1塩基酸、またはその塩の中から選ばれた少なくとも1種と、(e)0.1〜1重量%の亜硝酸塩の少なくとも1種と、を含有することを特徴とする。
【選択図】 なし
Description
本発明は、主として内燃機関等の冷却液に使用される冷却液組成物に関する。詳細には、冷却系統における金属、特にはアルミニウム、アルミニウム鋳物、鋳鉄や鋼などの鉄系金属に対するキャビテーション損傷の抑制効果と、高温時におけるアルミニウム、アルミニウム鋳物に対する優れた腐食防止性とを有する冷却液組成物に関する。
従来より、エンジン等の内燃機関の冷却系統には、アルミニウム、アルミニウム合金、鋳鉄、鋼、黄銅、はんだ、銅などの金属が使用されている。とくに近年、自動車車体の軽量化を目的として、冷却系統部品にはアルミニウムまたはアルミニウム合金が多用されるに至っている。
これらの金属は、水あるいは空気との接触により腐食を生じる。このため、これらの金属の腐食を防止するため、冷却系統には、リン酸塩、ホウ酸塩、ケイ酸塩、有機酸などの腐食防止剤を含む冷却液組成物が適用されている。
ところが、リン酸塩は、硬水成分と反応して沈殿を生成することから、硬水で希釈した場合には、多量の沈殿を生じていた。沈殿物の生成は、冷却液の腐食防止機能を低下させるだけでなく、生成した沈殿物が冷却系統の循環路に堆積し、冷却系統を閉塞するという事態を引き起こす恐れがあった。
一方、ホウ酸塩は、アルミニウムまたはアルミニウム合金に対して腐食性を有し、ケイ酸塩は、液中の安定性に劣り、温度やpHが変化した場合、或いは他の塩類が共存すると容易にゲル化して分離し易く、これにより腐食防止機能が低下するという問題があった。
このように金属、特にはアルミニウムまたはアルミニウム合金の防錆に有効な金属腐食防止剤として知られるものは、いずれも使用に際し種々の問題を有しており、アルミニウムまたはアルミニウム合金に対して優れた腐食防止性を示す腐食防止剤の開発が望まれていた。
そこで、このような問題を改善する腐食防止剤として、2−ホスホノブタン1、2、4トリカルボン酸またはその水溶性塩が提案されるに至っている。この腐食防止剤は異種金属間の接触、特にアルミニウム合金、鋳鉄およびはんだと異種金属との間の接触腐食に優れた防食を示し、さらに、アルミニウムの伝熱面腐食にも優れた防食性能を発揮するものである。またこの腐食防止剤は、河川の富栄養化を引き起こす恐れが少なく、毒性も低く低公害性の腐食防止剤である。
従来、このような優れた機能を持つ2−ホスホノブタン1、2、4トリカルボン酸を使用した冷却液組成物が提案されている。例えば、2−ホスホノブタン1、2、4トリカルボン酸またはその水溶性塩とともに、リン酸塩、硝酸塩、安息香酸塩およびトリアゾール類が含まれていることを特徴とするものがある(特許文献1参照)。
しかし、この冷却液組成物は、150℃を越える高温時でのアルミ伝熱面腐食性試験では、腐食量が多いという不具合があった。
また、冷却液組成物は、これを水で希釈して冷却系統内に充填されるのであるが、希釈冷却水中には僅かながら空気が溶存している。このため、当該希釈冷却水が冷却系統内を循環する過程で圧力差が生じると、これが原因で気泡が発生し、この気泡により金属面が浸食される、いわゆるキャビテーション損傷が発生していた。またキャビテーション損傷を引き起こす気泡は振動によっても発生していた。
このような事情に鑑み、グリコール類を主成分とし、p−トルイル酸塩とモリブテン酸塩とを含むことで、キャビテーション損傷の抑制を計った冷却液組成物が提案されている(例えば特許文献2参照)。
しかし、この冷却液組成物では、アルミニウムまたはアルミニウム鋳物に対して十分なキャビテーション損傷の抑制効果が得ることができなかった。
特開平7−173651号公報
特開平10−77466号公報
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、冷却系統における金属、特にはアルミニウム、アルミニウム鋳物、鋳鉄や鋼などの鉄系金属に対する優れたキャビテーション損傷の抑制効果と、高温時におけるアルミニウム、アルミニウム鋳物に対する優れた腐食防止性とを有する冷却液組成物を提供することを目的とするものである。
上記目的を達成するため、本発明は、グリコール類を主成分とする冷却液組成物において、
(a)0.1〜5重量%のリン酸塩と、
(b)0.0001〜0.1重量%のストロンチウム化合物、マグネシウム化合物、およびカルシウム化合物の中から選ばれる少なくとも1種と、
(c)0.1〜10重量%の脂肪族2塩基酸、またはその塩の中から選ばれた少なくとも1種と、
(d)0.1〜10重量%の芳香族1塩基酸、またはその塩の中から選ばれた少なくとも1種と、
(e)0.1〜1重量%の亜硝酸塩の少なくとも1種と、
を含有することを特徴とする、冷却液組成物をその要旨とした。
(a)0.1〜5重量%のリン酸塩と、
(b)0.0001〜0.1重量%のストロンチウム化合物、マグネシウム化合物、およびカルシウム化合物の中から選ばれる少なくとも1種と、
(c)0.1〜10重量%の脂肪族2塩基酸、またはその塩の中から選ばれた少なくとも1種と、
(d)0.1〜10重量%の芳香族1塩基酸、またはその塩の中から選ばれた少なくとも1種と、
(e)0.1〜1重量%の亜硝酸塩の少なくとも1種と、
を含有することを特徴とする、冷却液組成物をその要旨とした。
本発明の冷却液組成物(以下、単に組成物という)の主成分であるグリコール類としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3ブチレングリコール、ヘキシレングリコール、ジエチレングリコール、グリセリンなどを用いることができる。これらの中でもエチレングリコールやプロピレングリコールは、化学安定性、取り扱い性、価格、入手容易性などの点から望ましい。
本発明の組成物における(a)成分、すなわちリン酸塩は、アルミニウムまたはアルミニウム鋳物に対する腐食防止性に優れた防錆剤として知られているが、本発明者の実験によれば、後述する(b)成分とともに併用することで、互いの相乗効果によって、アルミニウムまたはアルミニウム鋳物に対し、高温時における優れた腐食防止性と、キャビテーション損傷の抑制効果をもたらすことが確認された。また、リン酸塩は、鋳鉄や鋼などの鉄系金属のキャビテーション損傷の抑制効果を改善する機能も持つ。
(a)成分として用いるリン酸塩としては、正リン酸、ピロリン酸、トリメタリン酸、あるいはテトラメタリン酸、またはこれらのアルカリ金属塩を挙げることができ、これらの1種もしくは2種以上の混合物という形態で使用することができる。
(a)成分は、組成物中に0.1〜5重量%の範囲で含まれる。(a)成分の含有量が上記範囲外の場合、上述した十分な相乗効果が期待できなかったり、不経済になったりする恐れがある。
本発明の組成物中に含まれる(b)成分は、ストロンチウム化合物、マグネシウム化合物、およびカルシウム化合物の中から選ばれる1種、若しくは2種以上を組み合わせた混合物の形態で用いることができる。
ストロンチウム化合物としては、例えば酸化ストロンチウム、水酸化ストロンチウム、塩化ストロンチウム、弗化ストロンチウム、ヨウ化ストロンチウム、硫酸ストロンチウム、硝酸ストロンチウム、チタン酸ストロンチウム、ホウ酸ストロンチウム、タングステン酸ストロンチウム、燐酸ストロンチウム、燐酸二水素ストロンチウム、蟻酸ストロンチウム、酢酸ストロンチウム、プロピオン酸ストロンチウム、酪酸ストロンチウム、吉草酸ストロンチウム、ラウリン酸ストロンチウム、ステアリン酸ストロンチウム、オレイン酸ストロンチウム、グルタミン酸ストロンチウム、乳酸ストロンチウム、コハク酸ストロンチウム、リンゴ酸ストロンチウム、酒石酸ストロンチウム、マレイン酸ストロンチウム、クエン酸ストロンチウム、蓚酸ストロンチウム、マロン酸ストロンチウム、セバシン酸ストロンチウム、安息香酸ストロンチウム、フタル酸ストロンチウム、サリチル酸ストロンチウム、マンデル酸ストロンチウムなどを挙げることができるが、その中でも、特に硝酸ストロンチウム、硫酸ストロンチウム、燐酸ストロンチウムを挙げることができる。
また、マグネシウム化合物としては、例えば酸化マグネシウム、塩化マグネシウム、水酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、硝酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、チタン酸マグネシウム、タングステン酸マグネシウム、硼酸マグネシウム、燐酸マグネシウム、燐酸二水素マグネシウム、燐酸マグネシウムアンモニウム、クロム酸マグネシウム、過マンガン酸マグネシウム、弗化マグネシウム、沃化マグネシウムなどの無機酸のマグネシウム化合物、蟻酸マグネシウム、酢酸マグネシウム、プロピオン酸マグネシウム、酪酸マグネシウム、吉草酸マグネシウム、ラウリン酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、オレイン酸マグネシウム、グルタミン酸マグネシウム、乳酸マグネシウム、琥珀酸マグネシウム、リンゴ酸マグネシウム、酒石酸マグネシウム、酒石酸水素マグネシウム、マレイン酸マグネシウム、クエン酸マグネシウム、蓚酸マグネシウム、マロン酸マグネシウム、セバシン酸マグネシウム、安息香酸マグネシウム、フタル酸マグネシウム、サリチル酸マグネシウム、マンデル酸マグネシウムなどの有機酸のマグネシウム化合物等を挙げることができる。
また、カルシウム化合物としては、蟻酸塩、酢酸塩、プロピオン酸塩、酪酸塩、吉草酸塩、ラウリン酸塩、ステアリン酸塩、オレイン酸塩、グルタミン酸塩、乳酸塩、コハク酸塩、リンゴ酸塩、酒石酸塩、マレイン酸塩、クエン酸塩、シュウ酸塩、マロン酸塩、セバシン酸塩、安息香酸塩、フタル酸塩、サリチル酸塩、マンデル酸塩、酸化物、水酸化物、過マンガン酸塩、クロム酸塩、フッ化物、ヨウ化物、炭酸塩、硝酸塩、硫酸塩、チタン酸塩、タングステン酸塩、ホウ酸塩、リン酸塩、リン酸二水素塩などを挙げることができる。
(b)成分は、組成物中に0.0001〜0.1重量%の範囲で含まれている。(b)成分の含有量が前記範囲外の場合、十分な相乗効果を得ることができなかったり、不経済になったりする。
(c)成分、すなわち脂肪族2塩基酸、またはそのアルカリ金属塩、アンモニウム塩は、鉄、アルミ系金属に対して優れた腐食防止性を有するものである。また、この(c)成分から選ばれる1種若しくは2種以上の混合物と、上記(a)成分、後述する(d)成分および(e)成分とを組み合せることにより、鋳鉄および鋼に対するキャビテーション損傷を抑制する効果を持つ。
脂肪族2塩基酸としては、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピペリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカン2酸、ドデカン2酸、ブラシル酸、およびタプチン酸、あるいはそれらのアルカリ金属塩、アンモニウム塩などを挙げることができる。中でもスベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカン2酸およびドデカン2酸は、上記性能に優れるという点でより好ましい。
上記(c)成分は0.1〜10重量%の範囲で含まれる。(c)成分の含有量が0.1重量%よりも少ない場合、鉄、アルミ系金属に対する腐食防止性と、鋳鉄および鋼に対するキャビテーション損傷の十分な抑制効果が期待できず、10重量%よりも多い場合には、10重量%を越えた分だけの効果が得られないため、不経済となる。
(d)成分、すなわち芳香族1塩基酸、またはそのアルカリ金属塩、アンモニウム塩は、鉄、アルミ系金属に対して優れた腐食防止性を有するものである。また、この(d)成分から選ばれる1種若しくは2種以上の混合物と、上記(a)成分、(c)成分および後述する(e)成分とを組み合せることにより、鋳鉄および鋼に対するキャビテーション損傷を抑制する効果を持つ。
芳香族1塩基酸としては、安息香酸、ニトロ安息香酸、ヒドロキシ安息香酸などの安息香酸類、p−トルイル酸、p−エチル安息香酸、p−プロピル安息香酸、p−イソプロピル安息香酸、p−tertブチル安息香酸などのアルキル安息香酸、一般式RO−C6H4−COOH(RはC1〜C5のアルキル基)で表されるアルコキシ安息香酸、一般式R−C6H4−CH=COOH(RはC1〜C5のアルキル基またはアルコキシ基)で表されるケイ皮酸、アルキルケイ皮酸、アルコキシケイ皮酸、またはそれらのアルカリ金属塩、アンモニウム塩を挙げることができる。中でも、安息香酸、p−トルイル酸、およびp−tertブチル安息香酸は、アルミニウムまたはアルミニウム合金の腐食防止性能に優れており、これらの少なくとも1種が含まれていることが望ましい。
上記(d)成分は0.1〜10重量%の範囲で含まれる。(d)成分の含有量が0.1重量%よりも少ない場合、鉄、アルミ系金属に対する腐食防止性と、鋳鉄および鋼に対するキャビテーション損傷の十分な抑制効果が期待できず、10重量%よりも多い場合には、10重量%を越えた分だけの効果が得られないため、不経済となる。
また、本発明の組成物は、(e)成分、すなわち亜硝酸塩の少なくとも1種は、上記(a)成分、(c)成分および(d)成分とを組み合せることにより、鋳鉄および鋼に対するキャビテーション損傷の抑制する効果を持つものである。亜硝酸塩としては、亜硝酸ナトリウム、亜硝酸カリウムなどのアルカリ金属塩などを挙げることができ、該組成物中には0.1〜1重量%の範囲で含まれる。(e)成分の含有量が0.1重量%よりも少ない場合には、キャビテーション損傷の抑制効果が得られず、1重量%よりも多い場合には、1重量%を越えた分だけの効果が得られないため不経済となる。
また、本発明の組成物は、(f)成分、すなわちモリブテン酸塩またはタングステン酸塩の中から選ばれる少なくとも1種とをさらに含む形態を採ることができる。(f)成分は、上記(a)成分、(c)成分、(d)成分および(e)成分と組み合わせて用いることにより、鋳鉄および鋼に対するキャビテーション損傷を抑制効果さらに高めることができる。
モリブテン酸塩としては、モリブテン酸ナトリウム、モリブテン酸カリウムなどのアルカリ金属塩の他、アンモニウム塩などを挙げることができ、タングステン酸塩としては、タングステン酸ナトリウム、タングステン酸カリウムなどのアルカリ金属塩の他、アンモニウム塩などを挙げることができる。
(f)成分の含有量は0.01〜1重量%の範囲が望ましく、この範囲よりも(f)成分の含有量が少ない場合には、十分な向上効果が得られず、多い場合には、主成分であるグリコール類の酸化劣化を促進したりするという弊害を招く恐れがある。
また、本発明の組成物は、(g)成分、すなわち、トリアゾール類またはチアゾール類を含有する形態を採ることもできる。トリアゾール類の具体例としては、ベンゾトリアゾール、トリルトリアゾール、4−フェニル−1、2、3−トリアゾール、2−ナフトトリアゾールおよび4−ニトロベンゾトリアゾールなどを挙げることができ、その中でも、特にベンゾトリアゾール、トリルトリアゾールが望ましい。またチアゾール類としては、ベンゾチアゾール、メルカプトベンゾチアゾールなどを挙げることができる。これらトリアゾール類またはチアゾール類の添加により黄銅や銅などの銅金属の腐食防止効果の改善が計られる。トリアゾール類の含有量としては0.05〜1.0重量%の範囲が好ましく、チアゾール類の含有量としては0.01〜1.0重量%の範囲が好ましい。
また、本発明の組成物は、ケイ酸塩およびホウ酸塩を含有しない形態を採ることが望ましい。というのは、ホウ酸塩は、アルミニウムまたはアルミニウム合金に対して腐食性を有し、ケイ酸塩は、液中の安定性に劣り、温度やpHが変化した場合、或いは他の塩類が共存すると容易にゲル化して分離し易く、これにより腐食防止機能が低下するという問題があるからである。
尚、本発明の組成物は、上記成分のほかに、さらに消泡剤、着色剤などを含ませることができる。
以下に本発明の組成物をさらに詳しく説明する。下記表1には、好ましい実施例1および2とともに、比較として、(c)成分および(d)成分のいずれも含まない例(比較例1)、(a)成分および(c)成分のいずれも含まない例(比較例2)、(a)成分および(b)成分のいずれも含まない例(比較例3)、並びに(b)成分を含まない例(比較例4)をそれぞれ示した。
次に、実施例1および2、並びに比較例1および2の各サンプルついて、磁歪式振動法によるキャビテーション破損防止性能試験を行い、試験片の質量減少量を測定した。その結果を表4に示す。磁歪式振動法によるキャビテーション破損防止性能試験は、図1に示す装置を用い、下記表3に示す試験条件の下で行った。
次に、実施例1および2、並びに比較例2および3について、ASTM D2809に準拠した試験方法によるキャビテーション破損防止性能試験を行い、表5で示した評価基準を用いて評価を行った。その結果を表6に示す。
Claims (5)
- グリコール類を主成分とする冷却液組成物において、
(a)0.1〜5重量%のリン酸塩と、
(b)0.0001〜0.1重量%のストロンチウム化合物、マグネシウム化合物、およびカルシウム化合物の中から選ばれる少なくとも1種と、
(c)0.1〜10重量%の脂肪族2塩基酸、またはその塩の中から選ばれた少なくとも1種と、
(d)0.1〜10重量%の芳香族1塩基酸、またはその塩の中から選ばれた少なくとも1種と、
(e)0.1〜1重量%の亜硝酸塩の少なくとも1種と、
を含有することを特徴とする、冷却液組成物。 - (f)0.01〜1重量%のモリブテン酸塩またはタングステン酸塩の中から選ばれる少なくとも1種とをさらに含むことを特徴とする、請求項1記載の冷却液組成物。
- 脂肪族2塩基酸がセバシン酸またはドデカン2酸であることを特徴とする、請求項1または2記載の冷却液組成物。
- 芳香族1塩基酸がp−トルイル酸、安息香酸またはp−tert−ブチル安息香酸であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の冷却液組成物。
- (g)0.05〜1.0重量%のトリアゾール類、または0.01〜1.0重量%のチアゾール類をさらに含むことを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の冷却液組成物。
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