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JP2005113959A - 転動装置 - Google Patents

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JP2005113959A
JP2005113959A JP2003345982A JP2003345982A JP2005113959A JP 2005113959 A JP2005113959 A JP 2005113959A JP 2003345982 A JP2003345982 A JP 2003345982A JP 2003345982 A JP2003345982 A JP 2003345982A JP 2005113959 A JP2005113959 A JP 2005113959A
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JP
Japan
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rolling
bearing
bearings
silicon nitride
dispersed
Prior art date
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Pending
Application number
JP2003345982A
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English (en)
Inventor
Koichi Yamamoto
幸一 山本
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NSK Ltd
Original Assignee
NSK Ltd
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Publication date
Application filed by NSK Ltd filed Critical NSK Ltd
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Abstract

【課題】 耐摩耗性に優れていて、高温,低温,真空等の過酷な環境下においても無潤滑で使用可能な転動装置を提供する。
【解決手段】 深溝玉軸受の転動体3は、自己潤滑性を有する窒化ケイ素で構成されている。この窒化ケイ素の粒界相には、金属酸化物(アルミナとイットリアの混合物)が存在しており、この金属酸化物には二硫化モリブデンの粒子が分散している。
【選択図】 図1

Description

本発明は、転がり軸受,リニアガイド装置,ボールねじ等の転動装置に関する。
転がり軸受においては、接触する2面間で微小滑りが生じるため、無潤滑下では摩耗が生じ、接触表面が原因となって破壊する場合がある。したがって、転がり軸受の接触表面は、硬くて負荷に耐え、転がり疲労寿命や滑りに対する耐摩耗性が良好な材料で構成されている必要がある。
従来、転がり軸受の材料としては鋼材(例えば、軸受鋼ではSUJ2、肌焼鋼ではSCR420、ステンレス鋼ではSUS440C等があげられる)が使用されており、これらの材料は焼入れ又は浸炭及び窒化処理が施されているので、優れた転がり疲労寿命と転がり軸受に必要なHRC58以上の硬度とを有している。
しかしながら、転がり軸受の使用環境は近年ますます過酷化しているため、上記のような従来の材料を用いた転がり軸受では、例えば潤滑剤が使用できない環境下においては満足な耐久性が得られない場合がある。
そこで、近年においては、潤滑剤が使用できないような環境下での使用にも耐え得るセラミック材料が、転がり軸受の材料として適用されるようになってきている。窒化ケイ素等のセラミックは、耐食性,耐摩耗性に優れた特性を有しているので、従来の転がり軸受用材料では考えられないような過酷な環境下でも使用可能である。
実開平3−114625号公報
しかしながら、窒化ケイ素,炭化ケイ素,ジルコニア,サイアロン等のセラミックは、耐食性及び潤滑下での耐摩耗性には優れているが、無潤滑下では摩擦係数が大きい。よって、転がり軸受を高温,低温,真空等の過酷な環境下において無潤滑で使用すると、内・外輪と転動体との間に摩耗が生じて、回転時に振動やトルクが大きくなる場合があった。したがって、従来のセラミックで構成された転がり軸受は、前述のような過酷な環境下では使用が困難な場合があった。
一方、摩擦係数を小さくするために、セラミックの母相に窒化ホウ素,グラファイト等の固体潤滑相を分散させるという複合化技術が知られているが、緻密で高強度のセラミック複合材は現在のところ得られていない。また、セラミックの表面に固体潤滑剤をコーティングする技術も知られているが、固体潤滑剤の膜が薄いので、剥離や膜切れが生じやすいという問題点を有している。
そこで、本発明は、上記のような従来技術が有する問題点を解決し、耐摩耗性に優れていて、高温,低温,真空等の過酷な環境下においても無潤滑で使用可能な転動装置を提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、本発明は次のような構成からなる。すなわち、本発明の転動装置は、外面に軌道面を有する内方部材と、該内方部材の軌道面に対向する軌道面を有し前記内方部材の外方に配置された外方部材と、前記両軌道面間に転動自在に配置された複数の転動体と、を備える転動装置において、前記内方部材,前記外方部材,及び前記転動体のうち少なくとも前記転動体は、自己潤滑性を有するセラミックで構成されており、該セラミックは、Mo,W,Zr,V,Re,Nbのうち少なくとも1種の金属の珪化物又は硫化物の粒子が分散している金属酸化物を、粒界相に備えることを特徴とする。
金属珪化物や金属硫化物は固体潤滑機能を有しているので、これらの粒子が粒界相に分散しているセラミックで転動体等の部材を構成すれば、無潤滑下においても転動体と他部材との間の摩耗が抑制され、転動装置を運転した際の振動やトルクの上昇を抑えることができる。
一般に、無潤滑下では潤滑下に比べて固体同士が直接接触するため、表面に作用する応力が大きく、特に、結晶粒子を繋ぐ粒界相が摩耗して、強度に対する弱点部となる場合が多い。したがって、安定した転がり摩耗特性を得るためには、特に表面近傍に存在する粒界相の強化が重要となる。
Mo,W,Zr,V,Re,Nbのうち少なくとも1種の金属の珪化物又は硫化物の粒子を粒界相に分散させた場合には、材料の転がり摩耗又は摺動摩耗に対する強度が劣化しにくい。また、材料の表面近傍に前記粒子を分散させれば、固体潤滑機能を有する微粒子が摩擦面に供給されることとなることに加えて、該微粒子が材料の表面に吸着,凝着されて安定した固体潤滑剤の膜が形成されることとなるので、優れた耐摩耗性と自己潤滑性とを発揮する。
セラミックの種類は特に限定されるものではなく、例えば窒化ケイ素があげられる。また、酸化物の種類も特に限定されるものではないが、アルミナ(Al2 3 ),イットリア(Y2 3 ),酸化マグネシウム(MgO),酸化カルシウム(CaO),二酸化ケイ素(SiO2 )等が好ましい。
なお、本発明は種々の転動装置に適用することができる。例えば、転がり軸受,ボールねじ,リニアガイド装置,直動ベアリング等である。また、本発明における前記内方部材とは、転動装置が転がり軸受の場合には内輪、同じくボールねじの場合にはねじ軸、同じくリニアガイド装置の場合には案内レール、同じく直動ベアリングの場合には軸をそれぞれ意味する。また、前記外方部材とは、転動装置が転がり軸受の場合には外輪、同じくボールねじの場合にはナット、同じくリニアガイド装置の場合にはスライダ、同じく直動ベアリングの場合には外筒をそれぞれ意味する。
本発明の転動装置は、耐摩耗性に優れている。
本発明に係る転動装置の実施の形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、本発明に係る転動装置の一実施形態である転がり軸受の構造を示す縦断面図である。
図1の転がり軸受は、呼び番号6000相当の深溝玉軸受(内径10mm,外径26mm,幅8mm)であり、内輪1と、外輪2と、内輪1及び外輪2の間に転動自在に配置された複数の転動体3と、内輪1及び外輪2の間に複数の転動体3を保持する冠形保持器4と、を備えている。
内輪1及び外輪2は一般的な窒化ケイ素で構成されており、転動体3は自己潤滑性を有する窒化ケイ素で構成されている。ただし、内輪1及び外輪2も自己潤滑性を有する窒化ケイ素で構成してもよい。また、冠形保持器4は、チタン酸カリウム繊維で強化されたポリフッ化ビニリデン樹脂(チタン酸カリウム繊維の含有量は20質量%)で構成されている。保持器の種類は特に限定されるものではなく、もみ抜き形保持器等でもよい。ただし、もみ抜き形保持器を用いる場合には、軸受の組立性を考慮すると、深溝玉軸受よりもアンギュラ玉軸受が適している。
ここで、転動体3を構成する自己潤滑性を有する窒化ケイ素について、詳細に説明する。この窒化ケイ素の粒界相には、金属酸化物(アルミナとイットリアの混合物)が存在しており、この金属酸化物には二硫化モリブデンの粒子が分散している。
このような自己潤滑性を有する窒化ケイ素の製造方法は、以下の通りである。まず、窒化ケイ素粉末92質量部と、アルミナ粉末3質量部と、イットリア粉末5質量部と、を混合し、CIP成形(Cold Isostatic Press)により成形して、1500℃で仮焼きした。得られた仮焼き体にヘプタモリブデン酸アンモニウム水溶液を含浸した後、窒素雰囲気下1850℃で焼成した。そして、得られた焼成体を、硫化水素ガス雰囲気下で500℃に加熱した。得られた窒化ケイ素の粒界相には、アルミナとイットリアの混合物が存在しており、また、表面近傍部分には、二硫化モリブデンの粒子が分散している。分散している二硫化モリブデンの粒子の平均粒径は、0.2μm以上0.3μm以下である。
なお、金属酸化物の種類は特に限定されるものではなく、アルミナ,イットリア,酸化マグネシウム,酸化カルシウム,二酸化ケイ素等の中から1種以上を適宜選択するとよい。また、分散粒子の種類は、Mo,W,Zr,V,Re,Nbのうち少なくとも1種の金属の珪化物又は硫化物であればよい。
〔実施例〕
以下に、さらに具体的な実施例を示して、本発明を説明する。
金属酸化物の種類及び分散している粒子の種類が表1に示す通りであること以外は、前述した図1の転がり軸受と同様の構成である試験軸受(実施例1〜5及び比較例)を用意した。そして、これらの試験軸受を図2に示すような軸受回転試験機に装着して回転試験を行い、無潤滑下における耐久性(寿命)を評価した。
Figure 2005113959
この軸受回転試験機は、図示しないモータによって回転駆動される回転軸10を備えている。この回転軸10は、ハウジング11の軸方向の両端部に外輪が固定された2個の玉軸受12,12により回転可能に支持されており、その先端には試験軸受13が装着されている。この試験軸受13に径方向の荷重(ラジアル荷重)Rを負荷しながら、無潤滑下で内輪を回転させた。試験条件は、ラジアル荷重:50N、回転速度:300min-1、雰囲気温度:常温である。そして、回転時の試験軸受13の振動を測定し、振動値が試験開始時の2倍に到達する時点までの総回転数を試験軸受13の寿命とした。
回転試験の結果を表1に併せて示す。なお、表1の各軸受の寿命の数値は、比較例1の軸受の寿命を1とした場合の相対値で示してある。
表1から分かるように、実施例1〜5の軸受は、比較例の軸受と比べて、寿命が長く耐久性に優れていた。これは、MoS2 ,MoSi2 の潤滑作用により、摩擦係数が低減され摩耗が抑制されたためである。
また、実施例2〜4の軸受は、転動体の表面粗さが0.025μmRa以下であるため、軌道輪の摩耗が抑制されて、実施例1,5の軸受よりも耐久性に優れていた。
なお、本実施形態は本発明の一例を示したものであって、本発明は本実施形態に限定されるものではない。例えば、本実施形態においては、転動装置の例として深溝玉軸受をあげて説明したが、転がり軸受の種類は深溝玉軸受に限定されるものではなく、本発明は様々な種類の転がり軸受に対して適用することができる。例えば、アンギュラ玉軸受,自動調心玉軸受,円筒ころ軸受,円すいころ軸受,針状ころ軸受,自動調心ころ軸受等のラジアル形の転がり軸受や、スラスト玉軸受,スラストころ軸受等のスラスト形の転がり軸受である。さらに、本発明は、転がり軸受に限らず、他の種類の様々な転動装置に対して適用することができる。例えば、ボールねじ,リニアガイド装置,直動ベアリング等である。
本発明の転動装置は、耐摩耗性が要求される用途に好適である。特に、高温,低温,真空等の過酷な環境下において無潤滑で使用可能である。
本発明に係る転動装置の一実施形態である転がり軸受の構造を示す縦断面図である。 軸受回転試験機の構造を示す断面図である。
符号の説明
1 内輪
2 外輪
3 玉

Claims (1)

  1. 外面に軌道面を有する内方部材と、該内方部材の軌道面に対向する軌道面を有し前記内方部材の外方に配置された外方部材と、前記両軌道面間に転動自在に配置された複数の転動体と、を備える転動装置において、
    前記内方部材,前記外方部材,及び前記転動体のうち少なくとも前記転動体は、自己潤滑性を有するセラミックで構成されており、該セラミックは、Mo,W,Zr,V,Re,Nbのうち少なくとも1種の金属の珪化物又は硫化物の粒子が分散している金属酸化物を、粒界相に備えることを特徴とする転動装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102007034381A1 (de) 2007-07-24 2009-01-29 Schaeffler Kg Wälzlager mit mindestens einem Schmierkörper sowie Verwendung des Wälzlagers

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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DE102007034381A1 (de) 2007-07-24 2009-01-29 Schaeffler Kg Wälzlager mit mindestens einem Schmierkörper sowie Verwendung des Wälzlagers

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