JP2005029564A - 毛髪化粧料の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】毛髪に塗布してから洗い流す際(濯ぎ時)までの滑りや柔軟感に優れ、乾燥後の髪にハリ・コシや残留感を与えるとともに毛髪の損傷防止効果に優れ、しかも乳化安定性に優れる毛髪化粧料の製造方法を提供する。
【解決手段】(A)両親媒性アミド脂質、(B)四級アンモニウム塩(b-1)又は三級アミン型化合物(b-2)若しくはその塩、及び(C)高級アルコール(c)〔R及びR"はC12-28脂肪族炭化水素基。R'はC1-3アルキル基。X-は陰イオン。AはH又は総炭素数12〜24のアミド基、N-炭化水素カルバモイル基、アシルオキシ基若しくは炭化水素オキシ基。BはC1-222価炭化水素基。Y1及びY2はC1-4アルキル基。〕を含有する水性組成物を、製造すべき毛髪化粧料におけると同じ含有量の成分(B)及び(C)並びに残量の水からなる組成物の相転移温度より低く、かつ成分(C)の融点以上の温度で乳化する毛髪化粧料の製造方法、並びに当該毛髪化粧料。
【化1】
【選択図】なし
【解決手段】(A)両親媒性アミド脂質、(B)四級アンモニウム塩(b-1)又は三級アミン型化合物(b-2)若しくはその塩、及び(C)高級アルコール(c)〔R及びR"はC12-28脂肪族炭化水素基。R'はC1-3アルキル基。X-は陰イオン。AはH又は総炭素数12〜24のアミド基、N-炭化水素カルバモイル基、アシルオキシ基若しくは炭化水素オキシ基。BはC1-222価炭化水素基。Y1及びY2はC1-4アルキル基。〕を含有する水性組成物を、製造すべき毛髪化粧料におけると同じ含有量の成分(B)及び(C)並びに残量の水からなる組成物の相転移温度より低く、かつ成分(C)の融点以上の温度で乳化する毛髪化粧料の製造方法、並びに当該毛髪化粧料。
【化1】
【選択図】なし
Description
本発明は、毛髪に塗布してから洗い流す際(濯ぎ時)までの滑りや柔軟感に優れ、乾燥後の髪にハリ・コシや残留感を与えるとともに毛髪の損傷防止効果に優れ、しかも乳化安定性に優れる毛髪化粧料を製造する方法に関する。
シャンプー後の毛髪の絡まり防止、感触を向上させるためにリンス、コンディショナー、トリートメント等の毛髪化粧料が使用されている。これらの毛髪化粧料には、陽イオン界面活性剤や高級アルコールが配合されているが、柔軟性、しっとり感等の感触向上効果は不十分である。更に近来、パーマ、ヘアカラー、ブリーチ等による化学的刺激を頻繁に与える消費者が増え、毛髪は毛髪内成分や構造体の部分的欠損を伴う激しい損傷状態にある。このような毛髪の濯ぎ時のきしみ、毛髪の保護・修復等の問題に対し、従来の毛髪化粧料では十分対応できていないのが現状である。
毛髪化粧料における塗布から濯ぎまでの滑りや柔軟感、及び乳化安定性を改善する方法として、製造する毛髪化粧料の相転移温度より低い温度で、かつ配合される高級アルコールの融点以上の温度で乳化することにより毛髪化粧料を製造する方法がある(特許文献1参照)。しかし、この方法によっても、塗布から濯ぎまでの滑り感や毛髪保護・修復効果は十分なものではなかった。
一方、損傷状態の毛髪の保護・修復は、損傷により欠損した成分、構造体及びそれらの類縁体を補う形で行われるのが一般的であり、保護基剤としてスフィンゴ脂質等の両親媒性アミド脂質やタンパク誘導体を用いる方法が広く利用されている。しかし、両親媒性アミド脂質は、融点が高く結晶化し易いために十分な量を配合することができず、また洗い流すタイプの毛髪化粧料においてはほとんど濯ぎ流されてしまい、十分な効果が得られにくいという問題を抱えていた。
本発明は、毛髪に塗布してから洗い流す際(濯ぎ時)までの滑りや柔軟感に優れ、乾燥後の髪にハリ・コシや残留感を与えるとともに毛髪の損傷防止効果に優れ、しかも乳化安定性に優れる毛髪化粧料の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、両親媒性アミド脂質、四級アンモニウム塩及び高級アルコールを含む毛髪化粧料を製造するに際し、製造しようとする毛髪化粧料に含有させるのと同じ含有量の四級アンモニウム塩及び高級アルコール並びに残量の水からなる三成分系組成物の相転移温度より低く、かつ高級アルコールの融点以上の温度で乳化することにより、保護基剤である両親媒性アミド脂質が液晶ラメラ層の油層に安定分散され、毛髪への処理過程ですすぎ流す系でも、毛髪に有効に残留及び浸透させることができ、上記要求を満たす毛髪化粧料が得られることを見出した。
すなわち本発明は、次の成分(A)、(B)及び(C)
(A) 両親媒性アミド脂質
(B) 次の一般式(b-1)
(A) 両親媒性アミド脂質
(B) 次の一般式(b-1)
〔式中、Rは炭素数12〜28の脂肪族炭化水素基を示し、R'は炭素数1〜3のアルキル基を示し、X-は陰イオンを示す。〕
で表される四級アンモニウム塩、又は次の一般式(b-2)
で表される四級アンモニウム塩、又は次の一般式(b-2)
〔式中、Aは水素原子、又は総炭素数12〜24の直鎖若しくは分岐鎖の飽和若しくは不飽和の、アミド基、N-炭化水素カルバモイル基、アシルオキシ基若しくは炭化水素オキシ基を示し、Bは炭素数1〜22の2価の直鎖又は分岐鎖の飽和又は不飽和の炭化水素基を示し、Y1及びY2は独立して炭素数1〜4のアルキル基を示す。〕
で表される三級アミン型化合物若しくはその塩
(C) 次の一般式(c)
で表される三級アミン型化合物若しくはその塩
(C) 次の一般式(c)
〔式中、R"は炭素数12〜28の脂肪族炭化水素基を示す。〕
で表される高級アルコール
を含有する毛髪化粧料を製造する方法であって、製造しようとする毛髪化粧料に含有させるのと同じ含有量の成分(B)及び成分(C)並びに残量の水からなる三成分系組成物の相転移温度より低く、かつ成分(C)の融点以上の温度で、成分(A)、(B)及び(C)を含有する水性組成物を乳化する毛髪化粧料の製造方法を提供するものである。
で表される高級アルコール
を含有する毛髪化粧料を製造する方法であって、製造しようとする毛髪化粧料に含有させるのと同じ含有量の成分(B)及び成分(C)並びに残量の水からなる三成分系組成物の相転移温度より低く、かつ成分(C)の融点以上の温度で、成分(A)、(B)及び(C)を含有する水性組成物を乳化する毛髪化粧料の製造方法を提供するものである。
また本発明は、上記成分(A)、(B)及び(C)を含有する毛髪化粧料であって、当該毛髪化粧料中の含有量と同じ含有量の成分(B)及び成分(C)並びに残量の水からなる三成分系組成物の相転移温度より低く、かつ成分(C)の融点以上の温度で、成分(A)、(B)及び(C)を含有する水性組成物を乳化して得られる毛髪化粧料を提供するものである。
本発明の製造方法により得られる毛髪化粧料は、毛髪に塗布してから洗い流す際(濯ぎ時)までの滑りや柔軟感に優れ、乾燥後の髪にハリ・コシや残留感を与えるとともに毛髪の損傷防止効果に優れ、しかも乳化安定性に優れるものである。
成分(A)の両親媒性アミド脂質とは、1〜2個のアミド基を有し、アミド基のカルボニル基に結合する炭素鎖は、水酸基が置換してもよく、主鎖にエステル結合を含んでもよい炭素数5〜60のアルキル基又はアルキレン基であり、かつ、化合物全体として1〜5個の水酸基又は炭素数1〜30のアルコキシ基を含有するものをいう。両親媒性アミド脂質の具体例としては、以下の(A−1)〜(A−4)が挙げられる。
(A−1)一般式(1)で表されるジアミド化合物
〔式中、R1は水酸基及び/又はアルコキシ基が置換していてもよい炭素数1〜12の直鎖又は分岐鎖の炭化水素基を示し、R2は炭素数1〜5の直鎖又は分岐鎖の二価の炭化水素基を示し、R3は炭素数1〜22の直鎖又は分岐鎖の二価の炭化水素基を示す。〕
一般式(1)において、R1としては、水酸基及び炭素数1〜6のアルコキシ基から選ばれる1〜3個が置換していてもよい炭素数1〜12の直鎖又は分岐鎖のアルキル基が好ましい。なかでも、無置換の炭素数1〜12のアルキル基、又は水酸基が1〜2個、炭素数1〜6のアルコキシ基が1個、若しくは水酸基と炭素数1〜6のアルコキシ基が1個ずつ置換した、炭素数2〜12のアルキル基がより好ましい。具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、ドデシル基、2-メチルプロピル基、2-エチルヘキシル基、2-ヒドロキシエチル基、9-ヒドロキシノニル基、2,3-ジヒドロキシプロピル基、2-メトキシエチル基、2-ヒドロキシ-3-メトキシプロピル基、9-メトキシノニル基等が挙げられ、なかでも2-ヒドロキシエチル基、メチル基、ドデシル基、2-メトキシエチル基が好ましい。
一般式(1)において、R2としては、炭素数2〜5の、特に炭素数2〜3の直鎖又は分岐鎖のアルキレン基が好ましい。具体的には、エチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、1-メチルエチレン基、2-メチルエチレン基、1-メチルトリメチレン基、2-メチルトリメチレン基、1,1-ジメチルエチレン基、2-エチルトリメチレン基等が挙げられ、なかでもエチレン基及びトリメチレン基が好ましい。
一般式(1)において、R3としては、炭素数2〜22の直鎖又は分岐鎖の二価炭化水素基が好ましく、特に炭素数11〜22の直鎖又は分岐鎖のアルキレン基、及び1〜4個の二重結合を有するアルケニレン基が好ましい。具体的には、エチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ヘキサメチレン基、ヘプタメチレン基、オクタメチレン基、デカメチレン基、ウンデカメチレン基、ドデカメチレン基、トリデカメチレン基、テトラデカメチレン基、ヘキサデカメチレン基、オクタデカメチレン基、1-メチルエチレン基、2-エチルトリメチレン基、1-メチルヘプタメチレン基、2-メチルヘプタメチレン基、1-ブチルヘキサメチレン基、2-メチル-5-エチルヘプタメチレン基、2,3,6-トリメチルヘプタメチレン基、6-エチルデカメチレン基、7-メチルテトラデカメチレン基、7-エチルヘキサデカメチレン基、7,12-ジメチルオクタデカメチレン基、8,11-ジメチルオクタデカメチレン基、7,10-ジメチル-7-エチルヘキサデカメチレン基、1-オクタデシルエチレン基、エテニレン基、1-オクタデセニルエチレン基、7,11-オクタデカジエニレン基、7-エテニル-9-ヘキサデカメチレン基、7,12-ジメチル-7,11-オクタデカジエニレン基、8,11-ジメチル-7,11-オクタデカジエニレン基等が挙げられる。このうち、7,12-ジメチルオクタデカメチレン基、7,12-ジメチル-7,11-オクタデカジエニレン基、オクタデカメチレン基、ウンデカメチレン基、トリデカメチレン基が特に好ましい。
特に好ましいジアミド化合物(1)は、R1、R2及びR3として、それぞれ上で挙げた好ましい基を組み合わせた化合物であり、その具体例として、以下の化合物が挙げられる。
(A−2)一般式(2)で示されるセラミド類
〔式中、R4はヒドロキシ基、オキソ基又はアミノ基が置換してもよい炭素数4〜30の直鎖、分岐鎖又は環状の飽和又は不飽和の炭化水素基を示し、Zはメチレン基、メチン基又は酸素原子を示し、破線はπ結合の存在又は不存在を示し、X1は水素原子、アセチル基又はグリセリル基を示すか、又は隣接する酸素原子とともにオキソ基を形成し、X2、X3及びX4は各々独立して水素原子、ヒドロキシ基又はアセトキシ基を示し(但し、Zがメチン基であるとき、X2とX3は一方が水素原子で他方は存在せず、−O−X1がオキソ基であるとき、X4は存在しない)、R5及びR6は各々独立して水素原子、ヒドロキシ基、ヒドロキシメチル基又はアセトキシメチル基を示し、R7はヒドロキシ基又はアミノ基が置換してもよい炭素数5〜35の直鎖、分岐鎖若しくは環状の飽和炭化水素基、又は該炭化水素基のω位にヒドロキシ基が置換してもよい炭素数8〜22の直鎖、分岐若しくは環状の飽和若しくは不飽和の脂肪酸がエステル結合した基を示し、R8は水素原子を示すか、ヒドロキシ基、ヒドロキシアルコキシ基、アルコキシ基及びアセトキシ基から選ばれる置換基を有してもよい総炭素数1〜8の直鎖又は分岐鎖の飽和又は不飽和の炭化水素基を示す。〕
一般式(2)において、R4としては、ヒドロキシ基が置換してもよい炭素数7〜22の直鎖、分岐鎖又は環状の飽和又は不飽和の炭化水素基が好ましい。X1としては、水素原子、グリセリル基が好ましい。X2、X3及びX4としては、その0〜1個がヒドロキシ基であり、残余が水素原子であるのが好ましい。R5及びR6としては、一方が水素原子又はヒドロキシメチル基であり、他方が水素原子であるのが好ましい。R7における飽和炭化水素基のω位にエステル結合若しくはアミド結合してもよい脂肪酸としては、イソステアリン酸、12-ヒドロキシステアリン酸、リノール酸が好ましい。R8としては、水素原子、あるいはヒドロキシ基、ヒドロキシアルコキシ基及びアルコキシ基から選ばれる1〜3個が置換してもよい総炭素数1〜8の炭化水素基が好ましい。
好ましいセラミド類(2)として次の(2a)及び(2b)が挙げられる。
(2a)一般式(2a)で表される天然セラミド又は天然型セラミド類、及びその誘導体(以下、「天然型セラミド類」と記載する):
〔式中、R4aはヒドロキシ基が置換してもよい炭素数7〜19の直鎖、分岐鎖又は環状の飽和又は不飽和の炭化水素基を示し、Z1はメチレン基又はメチン基を示し、破線はπ結合の存在又は不存在を示し、X1aは水素原子を示すか、又は隣接する酸素原子とともにオキソ基を形成し、X2a、X3a及びX4aは各々独立して水素原子、ヒドロキシ基又はアセトキシ基を示し(但し、Z1がメチン基であるとき、X2aとX3aは一方が水素原子で他方は存在せず、−O−X1aがオキソ基であるとき、X4aは存在しない)、R5aはヒドロキシメチル基又はアセトキシメチル基を示し、R7aはヒドロキシ基が置換してもよい炭素数5〜30の直鎖、分岐鎖若しくは環状の飽和炭化水素基、又は該アルキル基のω末端にヒドロキシ基が置換していてもよい炭素数8〜22の直鎖又は分岐鎖の飽和又は不飽和の脂肪酸がエステル結合した基を示し、R8aは水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を示す。〕
好ましくは、R4aが炭素数7〜19、更に好ましくは炭素数13〜15の直鎖アルキル基;Z1がメチン基でX2aとX3aの一方が水素原子;R7aが炭素数9〜27のヒドロキシ基が置換してもよい直鎖アルキル基である化合物が挙げられる。また、X1aは水素原子であるか、酸素原子とともにオキソ基を形成するのが好ましい。特に、R7aとしては、トリコシル基、1-ヒドロキシペンタデシル基、1-ヒドロキシトリコシル基、ヘプタデシル基、1−ヒドロキシウンデシル基、ω位にリノール酸がエステル結合したノナコシル基が好ましい。
天然型セラミド類の具体例としては、以下に構造を示すような、スフィンゴシン、ジヒドロスフィンゴシン、フィトスフィンゴシン又はスフィンガジエニンがアミド化されたセラミドType1〜7(例えば、J. Lipid Res., 24:759 (1983)の図2、及びJ. Lipid. Res.,35:2069 (1994)の図4記載のブタ及びヒトのセラミド類)が挙げられる。
更にこれらのN-アルキル体(例えばN-メチル体)も挙げられる。これらは天然からの抽出物及び合成物のいずれでもよく、市販のものを用いることができる。
(2b)次の一般式(2b)で表される擬似型セラミド類:
〔式中、R4bはヒドロキシ基が置換してもよい炭素数10〜22の直鎖、分岐鎖又は環状の飽和又は不飽和の炭化水素基を示し、X1bは水素原子、アセチル基又はグリセリル基を示し、R7bはヒドロキシル基又はアミノ基が置換していてもよい炭素数5〜22の直鎖、分岐鎖又は環状の飽和又は不飽和の炭化水素基であるか、又は該炭化水素基のω末端にヒドロキシル基が置換していてもよい炭素数8〜22の直鎖又は分岐鎖の飽和又は不飽和の脂肪酸がエステル結合した基を示し、R8bは水素原子を示すか、ヒドロキシ基、ヒドロキシアルコキシ基、アルコキシ基又はアセトキシ基が置換していてもよい総炭素数1〜8のアルキル基を示す。〕
R7bとしては、特にノニル基、トリデシル基、ペンタデシル基、ω位にリノール酸がエステル結合したウンデシル基、ω位にリノール酸がエステル結合したペンタデシル基、ω位に12-ヒドロキシステアリン酸がエステル結合したペンタデシル基、ω位にメチル分岐イソステアリン酸がアミド結合したウンデシル基が好ましい。R8bのヒドロキシアルコキシ基又はアルコキシ基としては炭素数1〜8のものが好ましい。
疑似型セラミド類(2b)としては、R4bがヘキサデシル基、X1bが水素原子、R7bがペンタデシル基、R8bがヒドロキシエチル基のもの;R4bがヘキサデシル基、X1bが水素原子、R7bがノニル基、R8bがヒドロキシエチル基のもの;又はR4bがヘキサデシル基、X1bがグリセリル基、R7bがトリデシル基、R8bが3-メトキシプロピル基のものが好ましく、一般式(2b)のR4bがヘキサデシル基、X1bが水素原子、R7bがペンタデシル基、R8bがヒドロキシエチル基のものが特に好ましい。好ましい具体例として、以下のものが挙げられる。
(A−3)一般式(3)で表されるジアミド化合物
(A−4)一般式(4)で表されるアミド化合物
〔式中、R10は炭素数9〜31の直鎖又は分岐鎖の、飽和又は不飽和の、水酸基が置換してもよい炭化水素基、又は2-ドデセン-1-イルコハク酸の残基を示し、mは1〜3の整数を示し、R11及びR12は各々水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基又はヒドロキシアルキル基を示し、Yは炭素数10〜32の直鎖又は分岐鎖の飽和又は不飽和の水酸基が置換してもよい炭化水素基、又は次式
(k、i及びnは、各々1〜3の整数を示し、jは0又は1を示し、R13は炭素数9〜31の直鎖又は分岐鎖の飽和又は不飽和の水酸基が置換してもよい炭化水素基を示す)で表される置換基を示す。〕
化合物(4)の具体例として、以下の化合物が挙げられる。
これらのうち、一般式(1)又は(2)、更には一般式(1)又は(2b)、更には一般式(1)で表されるものが好ましい。
成分(A)の両親媒性アミド脂質は、2種以上を併用してもよく、またその使用量は、毛髪へのしなやかさの付与、枝毛・切れ毛の発生抑制の点から、製造しようとする毛髪化粧料中の0.001〜20重量%が好ましく、更には0.1〜20重量%、特に0.5〜15重量%が好ましい。
成分(B)のうち一般式(b-1)で表される四級アンモニウム塩のRは、炭素数12〜28であるが、炭素数16〜24、特に炭素数22であるのが好ましく、直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基、特に直鎖アルキル基が好ましい。R'は、炭素数1〜3のアルキル基であるが、メチル基が好ましい。一般に、化粧品配合原料に使用される化合物の有する炭素鎖は、その合成原料に由来して種々の鎖長を含むが、四級アンモニウム塩(b-1)におけるRの炭素数分布は狭い方が好ましく、四級アンモニウム塩(b-1)中最も多く含まれる化合物の含有率は、70〜100重量%、特に80〜100重量%が好ましい。陰イオンX-としては、塩化物イオン、臭化物イオン等のハロゲン化物イオン、メトサルフェートイオン、エトサルフェートイオン、メトフォスフェートイオン、エトフォスフェートイオン、メトカーボナートイオン等の有機陰イオン等が挙げられ、ハロゲン化物イオンが好ましく、特に塩化物イオンが好ましい。
四級アンモニウム塩(b-1)の好ましい具体例としては、塩化セチルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化アラキルトリメチルアンモニウム、塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム等が挙げられ、特に塗布時の滑り感、すすぎ時のなめらかさの点から塩化ベヘニルトリメチルアンモニウムが好ましい。
成分(B)のうち一般式(b-2)で表される三級アミン型化合物は、Aが水素原子以外の場合、Aは総炭素数14〜22、特に総炭素数18〜22のアミド基又は炭化水素オキシ基であることが好ましく、またその炭化水素部分が飽和であるもの、特に直鎖であるものが好ましい。この場合におけるBは、特にトリメチレン基が好ましい。Aが水素原子の場合、Bとしては、炭素数18〜22の基が好ましく、また飽和の基、特に直鎖の基が好ましい。Y1及びY2としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、tert-ブチル基等が挙げられ、なかでもメチル基、エチル基が好ましく、特にメチル基が好ましい。三級アミン型化合物(b-2)の好ましい具体例としては、N,N-ジメチルオクタデシロキシプロピルアミン、ステアラミドプロピルジメチルアミン等が挙げられる。
三級アミン型化合物(b-2)の塩は、上記三級アミン型化合物と酸性アミノ酸、有機酸又は無機酸との中和反応で形成される。酸性アミノ酸としては、グルタミン酸、アスパラギン酸等が挙げられる。有機酸としては、モノカルボン酸、ジカルボン酸、ヒドロキシカルボン酸、ポリカルボン酸等のカルボン酸、アルキル硫酸、アルキルリン酸等が挙げられ、このうちカルボン酸、特にジカルボン酸、ヒドロキシカルボン酸が好ましい。ジカルボン酸としては、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、マレイン酸、フマル酸、フタル酸等が挙げられ、ヒドロキシカルボン酸としては、グリコール酸、乳酸、ヒドロキシアクリル酸、オキシ酪酸、グリセリン酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸等が挙げられる。また、無機酸としてはリン酸、硫酸、硝酸、塩酸等が挙げられる。これらのうち、酸性アミノ酸及び有機酸が好ましく、なかでもグルタミン酸、α-ヒドロキシカルボン酸(特に乳酸、リンゴ酸)が好ましい。
成分(B)は、2種以上を併用してもよいが、四級アンモニウム塩(b-1)を2種以上併用する場合は、四級アンモニウム塩(b-1)全体として、前記条件(最多含有化合物が70〜100重量%)を満たすことが好ましい。成分(B)の使用量は、製造しようとする毛髪化粧料中の0.1〜10重量%、0.3〜5重量%が好ましい。
成分(C)である一般式(c)で表される高級アルコールのR"は、炭素数12〜28であるが、炭素数16〜24、特に炭素数22であるのが好ましく、直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基、特に直鎖アルキル基が好ましい。四級アンモニウム塩(b-1)と同様、成分(C)におけるR"の炭素数分布も狭い方が好ましく、成分(C)中最も多く含まれる化合物の含有率は、70〜100重量%、特に80〜100重量%が好ましい。
成分(C)の好ましい具体例としては、セチルアルコール、ステアリルアルコール、アラキルアルコール、ベヘニルアルコール、2-オクチルラウリルアルコール、2-ヘキシルデシルアルコール、イソステアリルアルコール、カルナービルアルコール(テトラコサノール)等が挙げられ、特にベヘニルアルコールが好ましい。
成分(C)は、2種以上を併用してもよいが、併用する場合にも成分(C)全体として前記条件(最多含有化合物が70〜100重量%)を満たすことが好ましい。成分(C)の使用量は、製造しようとする毛髪化粧料中の0.1〜50重量%が好ましく、更には0.5〜20重量%、特に1〜10重量%が好ましい。
本発明においては、成分(B)として四級アンモニウム塩(b-1)を含む場合、四級アンモニウム塩(b-1)及び成分(C)中でそれぞれ最大含有率を占める化合物同士のR及びR"が、同一の炭素数を有することが好ましい。またこのR及びR"は、直鎖アルキル基であることが、毛髪への塗布から濯ぎまでの滑りや柔軟感により優れる点で好ましく、その炭素数は16〜24、特に22が好ましい。
更に、毛髪化粧料には、泡の質感、泡の滑り感、洗浄時のきしみ低減、乾燥時の滑らかさの点からカチオン性ポリマーを含有させることができる。カチオン性ポリマーとしては、例えばカチオン化セルロース誘導体、カチオン性澱粉、カチオン化グアーガム誘導体、ジアリル四級アンモニウム塩のホモポリマー、ジアリル四級アンモニウム塩/アクリルアミド共重合物、四級化ポリビニルピロリドン誘導体、ポリグリコールポリアミン縮合物、ビニルイミダゾリウムトリクロライド/ビニルピロリドン共重合体、ヒドロキシエチルセルロース/ジメチルジアリルアンモニウムクロライド共重合体、ビニルピロリドン/四級化ジメチルアミノエチルメタクリレート共重合体、ポリビニルピロリドン/アルキルアミノアクリレート共重合体、ポリビニルピロリドン/アルキルアミノアクリレート/ビニルカプロラクタム共重合体、ビニルピロリドン/メタクリルアミドプロピル塩化トリメチルアンモニウム共重合体、アルキルアクリルアミド/アクリレート/アルキルアミノアルキルアクリルアミド/ポリエチレングリコールメタクリレート共重合体、アジピン酸/ジメチルアミノヒドロキシプロピルエチレントリアミン共重合体(米国サンドス社,カルタレチン)、特開昭53-139734号公報、特開昭60-36407号公報に記載されているカチオン性ポリマー等が挙げられ、特にカチオン化セルロース誘導体、カチオン化グアーガム誘導体が好ましい。
カチオン性ポリマーは、2種以上を併用してもよく、またその使用量は、洗浄時の泡質向上と、乾燥後の髪のまとまり、感触の向上の点から、製造しようとする毛髪化粧料中の0.02〜5重量%が好ましく、更には0.05〜1重量%、特に0.1〜0.3重量%が好ましい。
毛髪化粧料には、乾燥後の仕上がり向上のため、更にシリコーン類等のコンディショニング成分を更に配合することができる。シリコーン類としては、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、アミノ変性シリコーン、ポリエーテル変性シリコーン、エポキシ変性シリコーン、フッ素変性シリコーン、環状シリコーン、アルキル変性シリコーン、オキサゾリン変性シリコーン等が挙げられ、なかでもジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、アミノ変性シリコーン、ポリエーテル変性シリコーン、オキサゾリン変性シリコーン、環状シリコーンが好ましい。シリコーン類は、2種以上を併用してもよく、その使用量は製造しようとする毛髪洗浄剤中の0.01〜20重量%が好ましく、更には0.05〜10重量%、特に0.1〜5重量%が好ましい。
毛髪化粧料には、上記成分以外に、コレステロール及びその誘導体、ワセリン、ラノリン誘導体、ポリエチレングリコールの脂肪酸エステル類等の油性成分;ポリカルボン酸、架橋型カルボン酸/カルボン酸エステル共重合体、架橋型アクリル酸/アクリル酸エステル共重合体、アクリルアミド/ブタンスルホン酸アクリルアミド共重合体等の高分子乳化剤;グリセリン、ソルビトール等の多価アルコール;保湿剤;エチレンジアミン四酢酸(EDTA)等のキレート剤;ビタミン等の薬剤;アミノ酸及びその誘導体;ポリエチレン、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ナイロン、シリコーン等のポリマー微粉末及びそれらの疎水化処理物;動植物由来の抽出エキス;紫外線吸収剤;パール化剤;防腐剤;殺菌剤;抗炎症剤;抗フケ剤;pH調整剤;色素;香料などを、目的に応じて配合することができる。
本発明においては、毛髪化粧料は、成分(A)、(B)及び(C)を含有する水性組成物を、製造しようとする毛髪化粧料に含有させるのと同じ含有量の成分(B)及び成分(C)並びに残量の水からなる三成分系組成物の相転移温度より低く、かつ成分(C)の融点以上の温度で乳化することにより製造される。これにより、毛髪への塗布から濯ぎまでの優れた滑り及び柔軟感、並びに高い乳化安定性を有する毛髪化粧料が得られる。
相転移温度の測定に使用される三成分系組成物の調製時の乳化は、約90℃で行われる。ここで、成分(B)又は(C)が2種以上の場合は、それら全てを水中に乳化した三成分系組成物を用いる。また成分(C)として2種以上を使用する場合は、成分(C)の融点として、最も多く配合する高級アルコールの融点を近似的に用いることができ、最多配合量の高級アルコールが2種以上あり、これらが等量である場合は、より融点の高い高級アルコールの融点を用いる。なお、相転移温度及び融点は、示差走査熱流量計(例えばSEIKO社,SSC5200シリーズ,DSC120)を用い、昇温スピード1℃/minにて測定した値とする。相転移温度の測定に使用される組成物の乳化、及び相転移温度と融点の測定から乳化温度を設定された毛髪化粧料の乳化は、いずれも、常圧下、プロペラ攪拌、ホモミキサー攪拌、スタティックミキサー混合等で行うのがよく、成分(C)の結晶等の分散不良物が溶解するまで攪拌混合を継続するのが好ましい。
本発明により製造される毛髪化粧料は、液状、ゲル状等の形態とすることができ、特に液状とするのが好ましい。
また本発明により製造される毛髪化粧料は、リンスインシャンプー、トリートメント、コンディショナー等、浴室内で使用するもの、特にコンディショナーとするのが好ましい。
以下の実施例及び比較例で使用した両親媒性アミド脂質は、以下の化合物である。
実施例1〜5及び比較例1〜2
表1に示すヘアコンディショナーを調製し、その評価を行った。
表1に示すヘアコンディショナーを調製し、その評価を行った。
(製造方法)
(1) 500mLビーカーに精製水及びメチルパラベン以外の成分を最終製造量が400gとなる所要量を入れて、90℃に加熱し、3枚羽根プロペラで250rpmにて攪拌した。
(2) 精製水を加熱しメチルパラベンを溶解し、次いで、(1)で得た混合物を添加し乳化した。なお、ベヘニルアルコールの融点、並びに塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム1.5重量%及びベヘニルアルコール5重量%を水中に乳化した組成物のゲル相転移温度を、示差走査熱量計(SEIKO社製 SSC5200シリーズ、DSC120、昇温スピード1℃/min)にて測定した。この結果、ベヘニルアルコールの融点は約72℃、相転移温度は約85℃であった。そこで乳化温度を約75℃に設定した。
(3) 45℃に冷却し香料を添加して、更に、40℃まで攪拌冷却し、実施例1のヘアコンディショナーを得た。
(1) 500mLビーカーに精製水及びメチルパラベン以外の成分を最終製造量が400gとなる所要量を入れて、90℃に加熱し、3枚羽根プロペラで250rpmにて攪拌した。
(2) 精製水を加熱しメチルパラベンを溶解し、次いで、(1)で得た混合物を添加し乳化した。なお、ベヘニルアルコールの融点、並びに塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム1.5重量%及びベヘニルアルコール5重量%を水中に乳化した組成物のゲル相転移温度を、示差走査熱量計(SEIKO社製 SSC5200シリーズ、DSC120、昇温スピード1℃/min)にて測定した。この結果、ベヘニルアルコールの融点は約72℃、相転移温度は約85℃であった。そこで乳化温度を約75℃に設定した。
(3) 45℃に冷却し香料を添加して、更に、40℃まで攪拌冷却し、実施例1のヘアコンディショナーを得た。
更に、上記方法に準じて、実施例2〜5、並びに比較例2及び3のヘアコンディショナーを調製した。なお、比較例1では、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム1.5重量%及びベヘニルアルコール5重量%を水中に乳化した組成物のゲル相転移温度85℃よりも高い、88℃を乳化温度とした。
(官能評価)
市販クレンジングタイプシャンプーで洗浄した後、2gのヘアコンディショナーを塗布し、塗布時の評価を行った。40℃、4L/分の流水下で濯ぎ時の評価を行い、次いでタオルドライを行い、ドライヤーで乾燥させて後に評価を行った。評価はパネラー5名で行い、下記基準による評価の合計値を示した。
市販クレンジングタイプシャンプーで洗浄した後、2gのヘアコンディショナーを塗布し、塗布時の評価を行った。40℃、4L/分の流水下で濯ぎ時の評価を行い、次いでタオルドライを行い、ドライヤーで乾燥させて後に評価を行った。評価はパネラー5名で行い、下記基準による評価の合計値を示した。
・評価基準
(1)塗布時の滑り
4:自然な良い滑りがある
3:滑りがある
2:どちらともいえない
1:ややきしみがある
0:きしみがある
(1)塗布時の滑り
4:自然な良い滑りがある
3:滑りがある
2:どちらともいえない
1:ややきしみがある
0:きしみがある
(2)すすぎ時の滑らかさ
4:自然な良い滑らかさがある
3:滑らかさがある
2:どちらともいえない
1:ややきしみがある
0:きしみがある
4:自然な良い滑らかさがある
3:滑らかさがある
2:どちらともいえない
1:ややきしみがある
0:きしみがある
(3)乾燥後の毛髪のハリ・コシ
4:顕著なハリ・コシの改善が見られる
3:ハリ・コシの改善が見られる
2:ややハリ・コシの改善が見られる
1:ハリ・コシの改善が無い
0:ハリ・コシが無くなった
4:顕著なハリ・コシの改善が見られる
3:ハリ・コシの改善が見られる
2:ややハリ・コシの改善が見られる
1:ハリ・コシの改善が無い
0:ハリ・コシが無くなった
(4)残留感・効果感
4:顕著な残留感・効果感がある
3:残留感・効果感がある
2:どちらともいえない
1:やや残留感・効果感がある
0:残留感・効果感が無い
4:顕著な残留感・効果感がある
3:残留感・効果感がある
2:どちらともいえない
1:やや残留感・効果感がある
0:残留感・効果感が無い
(乳化安定性)
50℃1ヶ月透明ガラス容器(100mL)中で保存し、外観の変化を観察した。
50℃1ヶ月透明ガラス容器(100mL)中で保存し、外観の変化を観察した。
○:変化なし
△:わずかに変化した
×:分離又はゲル化した
△:わずかに変化した
×:分離又はゲル化した
(毛髪強度)
ブラッシングによる毛髪の非ダメージ率を、枝毛発生器を用いて測定した。評価には、非化学処理毛(日本人女性,3歳)から作ったトレス(100本,0.1g)を用いた。トレス長は、上部アクリル板(15×10mm)による結束部から毛先まで15cm、枝毛発生器に取り付けるためのフック(針金)を含め16cmとした。このトレスを各コンディショナーで処理した後、ブラッシング処理に付した。
ブラッシングによる毛髪の非ダメージ率を、枝毛発生器を用いて測定した。評価には、非化学処理毛(日本人女性,3歳)から作ったトレス(100本,0.1g)を用いた。トレス長は、上部アクリル板(15×10mm)による結束部から毛先まで15cm、枝毛発生器に取り付けるためのフック(針金)を含め16cmとした。このトレスを各コンディショナーで処理した後、ブラッシング処理に付した。
ブラッシング処理は、モーターに連動した回転ブラシにより、ブラシ回転数100rpm、25〜27℃、21〜25%RHの条件(環境可変室)で行った。ブラッシングは30分ずつ90分まで行い、処理時間が90分の時点で毛髪の毛先部分の状態(健康/変色/切れ毛/枝毛)を観察し、それぞれの数を確認した。各々の測定は、n=2〜3で行い、下記式から求めた値の平均値を以て非ダメージ率とした。
非ダメージ率(%)
=〔(全毛髪の本数)−(変色+切れ毛+枝毛の本数)〕/(全毛髪の本数)×100
=〔(全毛髪の本数)−(変色+切れ毛+枝毛の本数)〕/(全毛髪の本数)×100
実施例6 ヘアトリートメント
N,N-ジメチルオクタデシロキシプロピルアミン2.4重量%及びステアリルアルコール7.2重量%を水中に乳化した組成物の相転移温度は80℃、ステアリルアルコールの融点は59℃である。そこで、乳化温度を62℃に設定し、実施例1に準じて下記ヘアトリートメントを調製した。
N,N-ジメチルオクタデシロキシプロピルアミン2.4重量%及びステアリルアルコール7.2重量%を水中に乳化した組成物の相転移温度は80℃、ステアリルアルコールの融点は59℃である。そこで、乳化温度を62℃に設定し、実施例1に準じて下記ヘアトリートメントを調製した。
(重量%)
N,N-ジメチルオクタデシロキシプロピルアミン 2.4
ステアリルアルコール 7.2
プロピレングリコール 2.0
両親媒性アミド脂質A 0.5
ヒマワリ油 0.9
椿油 0.2
ヒドロキシステアリン酸コレステリル 0.1
ジペンタエリトリット脂肪酸エステル*1 0.3
ベンジルオキシエタノール 0.5
メチルポリシロキサン(10万mPa・s) 3.7
乳酸水溶液(90重量%) 0.9
メチルパラベン 0.1
香料 0.3
精製水 バランス
*1:構成脂肪酸は、ヒドロキシステアリン酸・ステアリン酸・ロジン酸
N,N-ジメチルオクタデシロキシプロピルアミン 2.4
ステアリルアルコール 7.2
プロピレングリコール 2.0
両親媒性アミド脂質A 0.5
ヒマワリ油 0.9
椿油 0.2
ヒドロキシステアリン酸コレステリル 0.1
ジペンタエリトリット脂肪酸エステル*1 0.3
ベンジルオキシエタノール 0.5
メチルポリシロキサン(10万mPa・s) 3.7
乳酸水溶液(90重量%) 0.9
メチルパラベン 0.1
香料 0.3
精製水 バランス
*1:構成脂肪酸は、ヒドロキシステアリン酸・ステアリン酸・ロジン酸
上記ヘアトリートメントは、洗髪後の髪に良好なすべり感、しっとり感を付与でき、また枝毛・切れ毛の発生を抑制できるものである。
実施例7 ヘアトリートメント
ステアラミドプロピルジメチルアミン3.1重量%及びステアリルアルコール9.0重量%を水中に乳化した組成物の相転移温度は80℃、ステアリルアルコールの融点は59℃である。そこで、乳化温度を65℃に設定し、実施例1に準じて下記ヘアトリートメントを調製した。
ステアラミドプロピルジメチルアミン3.1重量%及びステアリルアルコール9.0重量%を水中に乳化した組成物の相転移温度は80℃、ステアリルアルコールの融点は59℃である。そこで、乳化温度を65℃に設定し、実施例1に準じて下記ヘアトリートメントを調製した。
(重量%)
ステアラミドプロピルジメチルアミン 3.1
ステアリルアルコール 9.0
ヒドロキシエチルセルロース 0.3
ジプロピレングリコール 2.5
両親媒性アミド脂質A 0.05
流動パラフィン 0.5
ベンジルオキシエタノール 1.5
フェノキシエタノール 0.1
メチルポリシロキサン(10万mPa・s) 3.0
アミノ変性シリコーン 0.75
乳酸水溶液(90重量%) 0.9
リンゴ酸水溶液(50重量%) 0.02
香料 0.4
精製水 バランス
ステアラミドプロピルジメチルアミン 3.1
ステアリルアルコール 9.0
ヒドロキシエチルセルロース 0.3
ジプロピレングリコール 2.5
両親媒性アミド脂質A 0.05
流動パラフィン 0.5
ベンジルオキシエタノール 1.5
フェノキシエタノール 0.1
メチルポリシロキサン(10万mPa・s) 3.0
アミノ変性シリコーン 0.75
乳酸水溶液(90重量%) 0.9
リンゴ酸水溶液(50重量%) 0.02
香料 0.4
精製水 バランス
上記ヘアトリートメントは、洗髪後の髪に良好なすべり感、しっとり感を付与でき、また枝毛・切れ毛の発生を抑制できるものである。
実施例8 ヘアコンディショナー
ステアラミドプロピルジメチルアミン3.4重量%及びステアリルアルコール9.0重量%を水中に乳化した組成物の相転移温度は80℃、ステアリルアルコールの融点は59℃である。そこで、乳化温度を62℃に設定し、実施例1に準じて下記ヘアコンディショナーを調製した。
ステアラミドプロピルジメチルアミン3.4重量%及びステアリルアルコール9.0重量%を水中に乳化した組成物の相転移温度は80℃、ステアリルアルコールの融点は59℃である。そこで、乳化温度を62℃に設定し、実施例1に準じて下記ヘアコンディショナーを調製した。
(重量%)
ステアラミドプロピルジメチルアミン 3.4
ステアリルアルコール 9.0
グルタミン酸 1.5
ベンジルオキシエタノール 1.5
ジプロピレングリコール 2.5
フェノキシエタノール 0.1
両親媒性アミド脂質B 0.5
リンゴ酸水溶液(50重量%) 0.02
ジペンタエリトリット脂肪酸エステル 0.2
メチルポリシロキサン混合液 2.5
高重合メチルポリシロキサン・デカメチルシクロ
ペンタシロキサン混合物 2.5
アミノエチルアミノプロピルシロキサン・ジメチル
シロキサン共重合体エマルション 2.5
ヒドロキシエチルセルロース 0.3
流動パラフィン 0.5
水酸化ナトリウム pH調整量
香料 0.5
精製水 バランス
ステアラミドプロピルジメチルアミン 3.4
ステアリルアルコール 9.0
グルタミン酸 1.5
ベンジルオキシエタノール 1.5
ジプロピレングリコール 2.5
フェノキシエタノール 0.1
両親媒性アミド脂質B 0.5
リンゴ酸水溶液(50重量%) 0.02
ジペンタエリトリット脂肪酸エステル 0.2
メチルポリシロキサン混合液 2.5
高重合メチルポリシロキサン・デカメチルシクロ
ペンタシロキサン混合物 2.5
アミノエチルアミノプロピルシロキサン・ジメチル
シロキサン共重合体エマルション 2.5
ヒドロキシエチルセルロース 0.3
流動パラフィン 0.5
水酸化ナトリウム pH調整量
香料 0.5
精製水 バランス
上記ヘアコンディショナーは、洗髪後の髪に良好なすべり感、しっとり感を付与でき、また枝毛・切れ毛の発生を抑制できるものである。
Claims (6)
- 次の成分(A)、(B)及び(C)
(A) 両親媒性アミド脂質
(B) 次の一般式(b-1)
で表される四級アンモニウム塩、又は次の一般式(b-2)
で表される三級アミン型化合物若しくはその塩
(C) 次の一般式(c)
で表される高級アルコール
を含有する毛髪化粧料を製造する方法であって、製造しようとする毛髪化粧料に含有させるのと同じ含有量の成分(B)及び成分(C)並びに残量の水からなる三成分系組成物の相転移温度より低く、かつ成分(C)の融点以上の温度で、成分(A)、(B)及び(C)を含有する水性組成物を乳化する毛髪化粧料の製造方法。 - 成分(B)として一般式(b-1)で表される四級アンモニウム塩を含み、当該四級アンモニウム塩(b-1)中で最大含有率の化合物のRと成分(C)中で最大含有率の化合物のR"とが同一の炭素数を有し、かつこれらの化合物の含有率が、それぞれ成分(B)及び(C)中の70〜100重量%である請求項1記載の製造方法。
- 同一の炭素数が22である請求項2記載の製造方法。
- 成分(A)が、次の一般式(1)〜(4)から選ばれる両親媒性アミド脂質である請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法。
- 成分(A)が、一般式(1)及び(2)のいずれかで表される両親媒性アミド脂質から選ばれるものである請求項4記載の製造方法。
- 次の成分(A)、(B)及び(C)
(A) 両親媒性アミド脂質
(B) 次の一般式(b-1)
で表される四級アンモニウム塩、又は次の一般式(b-2)
で表される三級アミン型化合物若しくはその塩
(C) 次の一般式(c)
で表される高級アルコール
を含有する毛髪化粧料であって、当該毛髪化粧料中の含有量と同じ含有量の成分(B)及び成分(C)並びに残量の水からなる三成分系組成物の相転移温度より低く、かつ成分(C)の融点以上の温度で、成分(A)、(B)及び(C)を含有する水性組成物を乳化して得られる毛髪化粧料。
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