[go: up one dir, main page]

JP2004538322A - 窒素置換サリドマイド誘導体の合成及び抗腫瘍活性 - Google Patents

窒素置換サリドマイド誘導体の合成及び抗腫瘍活性 Download PDF

Info

Publication number
JP2004538322A
JP2004538322A JP2003519445A JP2003519445A JP2004538322A JP 2004538322 A JP2004538322 A JP 2004538322A JP 2003519445 A JP2003519445 A JP 2003519445A JP 2003519445 A JP2003519445 A JP 2003519445A JP 2004538322 A JP2004538322 A JP 2004538322A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
product
thalidomide
angiogenesis
mmol
synthesis
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2003519445A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4494013B2 (ja
Inventor
シャー,ジャムシェッド,エイチ.
コンナー,バリー,ピー.
スウォルツ,グレン.,エム.,ジュニア
ハンサッカー,キンバリー,エー.
ルーガス,ジョーン
ダマート,ロバート
プリブルダ,ヴィクター
トレストン,アンソニー
Original Assignee
ザ チルドレンズ メディカル センター コーポレイション
エンターメド,インコーポレーテッド
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ザ チルドレンズ メディカル センター コーポレイション, エンターメド,インコーポレーテッド filed Critical ザ チルドレンズ メディカル センター コーポレイション
Publication of JP2004538322A publication Critical patent/JP2004538322A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4494013B2 publication Critical patent/JP4494013B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D401/00Heterocyclic compounds containing two or more hetero rings, having nitrogen atoms as the only ring hetero atoms, at least one ring being a six-membered ring with only one nitrogen atom
    • C07D401/02Heterocyclic compounds containing two or more hetero rings, having nitrogen atoms as the only ring hetero atoms, at least one ring being a six-membered ring with only one nitrogen atom containing two hetero rings
    • C07D401/04Heterocyclic compounds containing two or more hetero rings, having nitrogen atoms as the only ring hetero atoms, at least one ring being a six-membered ring with only one nitrogen atom containing two hetero rings directly linked by a ring-member-to-ring-member bond
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K31/00Medicinal preparations containing organic active ingredients
    • A61K31/33Heterocyclic compounds
    • A61K31/395Heterocyclic compounds having nitrogen as a ring hetero atom, e.g. guanethidine or rifamycins
    • A61K31/435Heterocyclic compounds having nitrogen as a ring hetero atom, e.g. guanethidine or rifamycins having six-membered rings with one nitrogen as the only ring hetero atom
    • A61K31/44Non condensed pyridines; Hydrogenated derivatives thereof
    • A61K31/445Non condensed piperidines, e.g. piperocaine
    • A61K31/4523Non condensed piperidines, e.g. piperocaine containing further heterocyclic ring systems
    • A61K31/454Non condensed piperidines, e.g. piperocaine containing further heterocyclic ring systems containing a five-membered ring with nitrogen as a ring hetero atom, e.g. pimozide, domperidone
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P27/00Drugs for disorders of the senses
    • A61P27/02Ophthalmic agents
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P35/00Antineoplastic agents
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P43/00Drugs for specific purposes, not provided for in groups A61P1/00-A61P41/00
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P9/00Drugs for disorders of the cardiovascular system

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Ophthalmology & Optometry (AREA)
  • Cardiology (AREA)
  • Heart & Thoracic Surgery (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Plural Heterocyclic Compounds (AREA)

Abstract

本発明は、血管形成を効果的に阻害する一群の化合物を含む。より詳細には、窒素置換サリドマイド類似体及び二置換サリドマイド類似体が血管形成を阻害することが示された。重要なことに、これらの化合物は経口投与することができる。

Description

【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、参照により本明細書に組み入れる継続中の米国特許仮出願No.60/310,261号(2001年8月6日出願)の優先権を主張する。
【0002】
技術分野
本発明はヒトまたは動物体内での望ましくない血管形成を防止するための方法と組成物に関する。より特定して述べれば、本発明は、望ましくない血管形成、特に血管形成依存性疾患または関連疾患をサリドマイド及び関連化合物などの化合物を投与することによって防止するための方法に関する。
【背景技術】
【0003】
血管形成は組織または器官への新しい血管の生成である。正常な生理学的条件下では、ヒトおよび動物は非常に特別な、限定された状況でのみ血管形成を行う。例えば、血管形成は通常は創傷治癒、胎児および胚の発達、ならびに黄体、子宮内膜、および胎盤の形成時に観察される。
【0004】
血管形成は血管形成刺激剤と阻害剤の高度に調節された系を介して制御されている。血管形成の制御はある種の疾病状態では変化しており、多くの場合疾患に伴う病理学的な傷害は制御されない血管形成と関連している。血管形成は制御された形のもの、制御されないものとも類似の様式で進むものと考えられている。内皮細胞と外膜細胞は、基底膜に取り囲まれ、毛細血管を形成する。血管形成は、内皮細胞および白血球から放出される酵素による基底膜のびらんで開始される。次いで、血管の内腔を裏打ちしている内皮細胞は基底膜を破って突出する。血管形成刺激剤は内皮細胞がびらんのある基底膜を通って移動することを誘導する。その移動する細胞は親の血管から「芽を出す」が、そこでは内皮細胞の有糸分裂と増殖が行われている。その内皮細胞の出芽したものはお互いに併合して辺縁血管係蹄網を形成し、新たな血管を作る。
【0005】
多くの疾病状態で持続性で制御されない血管形成が起こり、内皮細胞による異常な増殖が起こる。制御されない血管形成のある病的状態は多様であるがそれらは、血管形成依存性、または血管形成関連疾患としてグループ化されている。
【0006】
血管形成によってメディエートされている疾患の1例は眼の新血管形成性疾患である。この疾患は新たな血管が網膜や角膜などの眼球の構造中に侵入してくることを特徴とする。眼の血管形成疾患は失明の最も一般的な原因であり、約20種の眼疾患に関与している。加齢に関連する黄斑変性症では、それに伴う視力の低下は、網膜色素上皮の下の線維血管組織の増殖を伴うブルッフ膜の欠損箇所を通しての脈絡膜毛細血管の内部への成長によって起こる。血管形成による傷害はまた、糖尿病性網膜症、未熟児網膜症、角膜移植拒絶反応、血管形成緑内障、および水晶体後部線維増殖症にも伴う。角膜の新血管形成を伴うその他の疾患としては、限定はされないが、流行性角結膜炎、ビタミンA欠乏症、コンタクトレンズの装着のしすぎ、アトピー性角膜炎、上輪部角膜炎、翼状片乾燥角膜炎、シェーグレン症候群、酒さ性座瘡、フィレクテヌローシス(phylectenulosis)、梅毒、マイコバクテリア感染、脂質変性、化学火傷、細菌性潰瘍、真菌性潰瘍、単純ヘルペスウイルス感染、帯状ヘルペス感染、原虫感染、カポジ肉腫、モーレン腫瘍、テリエン角膜辺縁変性症、辺縁角膜炎、関節リウマチ、全身性紅斑、多発動脈炎、外傷、ヴェグナー肉芽腫症、強膜炎、スティーブンス・ジョンソン症候群、類天疱瘡、および放射状角膜切開術が含まれる。
【0007】
網膜/脈絡膜における新血管形成を伴う疾患としては、限定はされないが、糖尿病性網膜症、黄斑変性、鎌状赤血球貧血、サルコイドーシス、梅毒、弾性線維偽黄色腫、ぺージェット病、静脈閉塞、動脈閉塞、頸動脈閉塞性疾患、慢性ブドウ膜炎/vitritis、マイコバクテリア感染、ライム病、全身性エリテマトーデス、未熟児網膜症、イールズ病、ベーチェット病、網膜炎または脈絡膜炎を起こす感染、推定眼ヒストプラスマ症、ベスト病、近視、視神経乳頭の先天的構造欠損(optic pits)、スタルガルト病、扁平部炎、慢性網膜剥離、過粘稠度症候群、トキソプラズマ症、外傷、およびレーザー照射後合併症が含まれる。その他の眼科関連疾患としては、限定はされないが、ルベオーシスに伴う疾患(隅角における新血管形成)、および全ての形の増殖性の硝子体網膜症を含む線維性血管組織または線維組織の異常な増殖によって起こる疾患が含まれる。
【0008】
血管形成を伴う別の疾患としては関節リウマチがある。関節の滑膜の裏打ちの中の血管は血管形成を起こす。さらに、新しい血管のネットワークを形成し、内皮細胞は、パンヌスの成長と軟骨の崩壊をもたらす因子と活性酸素種を放出する。血管形成はまた、骨関節炎でもある役割を果たしている。血管形成関連因子による軟骨細胞の活性化は関節の破壊に寄与している。後期になると、血管形成因子は新たな骨の成長を促進する。骨の破壊を防ぐための治療を行うと疾患の進行を止め、関節炎に罹患している患者に軽減をもたらす。
【0009】
慢性炎症でも病態として血管形成が関与する。潰瘍性大腸炎やクローン病などの疾患では、新たな血管および炎症組織の内部への成長を伴う組織学的変化を示す。バルトネラ症は南米でみられる細菌感染であるが、この疾患は血管内皮細胞の増殖を特徴とする慢性のステージに至る。別の血管形成が病態に役割を果たすものとしては動脈硬化症でそれがみられる。血管の内腔に形成されたプラークに血管形成刺激活性があることが示されている。
【0010】
腫瘍増殖が血管形成依存性であるとの仮説は1971年にはじめて提出された(Folkman, New Eng. J. Med., 285:1182-86(1971))。最も単純化して述べると、この仮説は、「ひとたび腫瘍の『テイク(take)』が起こると、腫瘍細胞の集団が増加する前には必ずその腫瘍上に集中する新たな毛細血管の増加が行われなければならない」と述べている。腫瘍の「テイク」とは現在では、腫瘍増殖の前血管相を示しているものと理解されており、その相では、腫瘍細胞集団は2-3 mm3の容積を占め、その数は200万から300万個を超えず、宿主に前から存在していた微小血管に依存して生存することができる状態である。この相を超えて腫瘍の容積を拡大するためには、新たな毛細血管の誘導を要する。例えば、初期前血管相にあるマウスの肺微小転移癌では高倍率の顕微鏡で組織切片を調べない限り検出できないであろう。
【0011】
この概念を支持する間接的な証拠としてはつぎのものが含まれる。
【0012】
(1)マウスの皮下の透明チャンバーに移植された腫瘍の増殖速度は新血管形成が起こる前は遅く直線的増加であり、新血管形成後は急速でほぼ対数的に増加する(Algireら, J. Nat. Cancer Inst., 6:73-85(1945))。
【0013】
(2)単離して灌流させた臓器中では血管は増殖しないが、その臓器中での腫瘍の増殖は1〜2mm3までが限界であるが、それをマウスに移植し新血管形成が起こると、急速に拡大し、この限界容積の>1000倍になる(Folkmanら, Annals of Surgery, 164:491-502(1966))。
【0014】
(3)血管のない角膜での腫瘍の増殖は緩徐に進行しその増加は直線的であるが、新血管形成後は対数的増殖に転換する(Gimbrone, Jr.ら, J. Nat.Cancer Inst., 52:421-27(1974))。
【0015】
(4)ウサギの眼球の前眼房の水性液中に懸濁された腫瘍は生存し、血管はなく、その大きさは<1mm3が限度である。それをひとたび虹彩の血管床上に移植すると腫瘍に新血管が形成され、急速に増殖して2週間以内にそのもとの容積の16,000倍に達する(Gimbrone、Jr.ら, J. Exp. Med., 136:261-76)。
【0016】
(5)腫瘍をニワトリ胚の漿尿膜上に移植すると、腫瘍は>72時間の無血管相では緩徐に増殖するが、平均直径が0.93+0.29mmを超えない。新血管形成が開始されると24時間以内に急速な腫瘍の拡大が起こり、7日目までにその血管が形成された腫瘍は平均直径が8.0+2.5mmに達する(Knighton, British J. Cancer, 35:347-56(1977))。
【0017】
(6)血管からウサギ肝臓中に放された転移癌はサイズの不均一性を示すが、新血管形成が起こるとそのサイズのカットオフ値は比較的均一性を示す。腫瘍は通常は血管が無くその直径は1mmまでであるが、新血管が形成されるとその値を超える(Lienら, Surgery, 68:334-40(1970))。
【0018】
(7)膵島のβ細胞に癌が発生したトランスジェニックマウスでは、前血管期の過形成の膵島ではそのサイズは<1mmまでが限界である。6〜7週齢では、4〜10%の膵島が新血管を形成し、それらの膵島から前血管期の膵島の容積の1000倍を超える大きさの、血管を有する大きな腫瘍が生ずる(Folkmanら, Nature, 339:58-61(1989))。
【0019】
(8)VEGF(血管内皮増殖因子)に対して特異的な抗体は、微小血管の密度を低下させ、3種類のヒトの腫瘍、それらは血管形成の唯一のメディエーターとしてVEGFに依存している腫瘍であるが、それらの腫瘍の増殖の「顕著な、または劇的な」阻害を起こす(ヌードマウスで)。この抗体はin vitroでは腫瘍細胞の増殖を阻害しない(Kimら, Nature, 362:841-44(1993))。
【0020】
(9)抗bFGFモノクローナル抗体は、血管形成の唯一のメディエーターとしてbFGFの分泌に依存しているマウス腫瘍の腫瘍の増殖を70%阻害する。この抗体はin vitroでは腫瘍細胞の増殖を阻害しない(Horiら, Cancer Res., 51:6180-84(1991))。
【0021】
(10)bFGFの腹腔内注射は一次腫瘍とその転移物の増殖を、その腫瘍中の毛細血管の内皮細胞の増殖を刺激することによって、増大させる。その腫瘍細胞自体は、vFGFのレセプターを有しておらず、bFGFはin vitroでは腫瘍細胞のマイトジェンではない(Grossら, Proc. Am. Assoc. Cancer Res., 31:79(1990))。
【0022】
(11)特異的血管形成阻害剤(SGM-1470)は腫瘍増殖と転移をin vivoで阻害するが、in vitroでは腫瘍増殖阻害活性ははるかに低い。この阻害剤の血管内皮細胞増殖を最大の半分に阻害する濃度は、このものが腫瘍増殖を阻害する濃度より4 log低かった(Ingberら, Nature, 48:555-57(1990))。また、腫瘍増殖が血管形成依存性であることを間接的だが臨床的に示す証拠がある。
【0023】
(12)ヒトの網膜芽細胞腫は、硝子体へ転移性で、血管のない楕円体へと発達するが、それの大きさはそれが生存でき、3H-チミジンを取り込む(切除した眼球から取り出してin vitroで分析すると)にもかかわらず、1mm3未満に限定されている。
【0024】
(13)卵巣癌は腹膜に転移し、血管を持たない小さな白色の種子状のもの(1〜3mm3)となる。これらの転移したものがそれらのうちの1個以上のものに新血管形成がみられる前に大きくなることはまれである。
【0025】
(14)乳癌(Weidnerら, New Eng. J. Med., 324:1-8(1991); Weidnerら, J. Nat. Cancer Inst., 84:1875-87(1992))での新血管形成の程度、および前立腺癌(Weidnerら, Am. J. Pathol.. 143(2):401-09(1993))での新血管形成の程度は将来的な転移の危険性と高度に相関している。
【0026】
(15)ヒトの皮膚の悪性黒色腫の転移は、新血管形成前にはまれである。新血管形成が起こると病変部の肥厚が起こり、転移の危険性が高まる(Srivastavaら, Am. J. Pathol., 133:419-23(1988))。
【0027】
(16)膀胱癌では、血管形成を促進するタンパク質であるbFGFの尿中レベルは、疾病の状態と程度を示すものとしては細胞診断よりも高感度である(Nguyenら, J. Nat. Cancer Inst. 85:241-42(1993))。
【0028】
このように、血管形成が癌の転移において主要な役割を果たしていることは明らかである。この血管形成活性を抑制またはなくすことができれば、腫瘍は存在はしているとしても増殖しないであろう。病状については、血管形成を防止すれば新たな微細血管系の侵入によって生ずる障害を防ぐことになろう。血管形成プロセスを制御することに向けられた治療を行えば、これらの疾患の阻害または軽減をもたらすものとなろう。
【0029】
血管形成は多数の異なるタイプの癌に伴っており、そのような癌としては固形腫瘍および血液腫瘍が含まれる。血管形成を伴う固形腫瘍としては、限定はされないが、横紋筋肉腫、網膜芽細胞腫、ユーイング肉腫、神経芽細胞腫、および骨肉腫が含まれる。血管形成はまた、白血病、および種々の急性または慢性の骨髄の悪性疾患などの血液腫瘍にも伴い、そのような疾患では、制御されていない白血球の増殖が起こり、通常それには貧血、血液凝固傷害、およびリンパ節、肝臓、および脾臓の肥大を伴う。白血病様腫瘍および多発性骨髄腫様疾患を起こすもととなっている骨髄における異常には血管形成がある役割を果たしているものと考えられている。
【0030】
小児の血管形成性疾患として最もよく見られるものの1つは血管腫である。血管腫は新たに形成された血管からなる腫瘍である。大多数の症例では、この腫瘍は良性であり、治療を行わなくとも退縮する。より重篤な症例では、腫瘍は大きな空洞性で浸潤性の形態に進行し、臨床的な合併症をもたらす。血管腫の全身的な形態である、血管腫症は死亡率が高い。現在用いられている治療方法では治療し得ない、治療抵抗性の血管腫がある。
【0031】
血管形成はまた、オスラー-ウェーバー-ランジュ病、すなわち遺伝性出血性毛細管拡張症などの遺伝性疾患にみられる傷害の原因ともなっている。この疾患は血管またはリンパ管の腫瘍である、多数の血管腫を特徴としている。血管腫は皮膚と粘膜に認められ、しばしば鼻出血(鼻血)または胃腸管出血を伴い、時には肺フィステルまたは肝臓動静脈フィステルを伴う。
【0032】
従って、必要とされるものは、血管形成を阻害することのできる組成物と方法である。また、望ましくない血管、特に腫瘍内の血管の増殖を阻害することのできる組成物と方法も必要である。
【0033】
血管形成はまた、生殖や創傷治癒などの正常な生理学的プロセスにも関与している。血管形成はまた、排卵および受精後の胞胚の着床の重要な1ステップでもある。血管形成の防止は、排卵をブロックし、または胞胚の着床をを防ぐための無月経の誘導に用いうる。
【0034】
創傷治癒では、過剰な修復または線維増殖は手術手技の有害な副作用となりうるものであり、血管形成に起因する、または血管形成によって悪化するものである。癒着は手術に高頻度で合併し、小腸閉鎖などの問題を引き起こす。
【0035】
血管形成の阻害にはいくつかの化合物が用いられてきた。Taylorら(Nature, 297:307(1982))は血管形成の阻害にプロタミンを用いてきた。プロタミンには毒性があるため、治療剤としての実使用には限界がある。Folkmanら(Science, 221:719(1983)、ならびに米国特許第5,001,116号および第4,994,443号)は、血管形成を制御するためのヘパリンおよびステロイドの使用について開示している。テトラヒドロコルチゾールなどのステロイドは、糖質コルチコイドと鉱質コルチコイドの活性を欠いているが、血管形成のインヒビターであることが見出されている。
【0036】
動物体内で内在性のものとして見出された他の因子、例えば、ウシ硝子体液由来の4kDaの糖タンパク質および軟骨由来の因子などが、血管形成の阻害に用いられてきた。細胞性の因子、例えばインターフェロンなどは血管形成を阻害する。例えば、インターフェロン-αまたはヒトインターフェロン-βは、ヒト腫瘍細胞によって刺激されたマウスの皮膚において腫瘍によって誘発される血管形成を阻害することが示されている。インターフェロン-βは同種の脾臓細胞によって誘導される血管形成の強力な阻害剤である(Sidkyら, Cancer Res., 47:5155-61(1987))。ヒト組換えインターフェロン(α/A)は、血管形成が誘発する疾患である肺血管腫症の治療に用いて成功を収めたことが報告されている(Whiteら, New Eng. J. Med., 320:1197-1200(1989))。
【0037】
血管形成を阻害するためにこれまでに用いられてきたその他のものとしては、アスコルビン酸エステルおよび関連化合物が含まれる(日本公開特許公報No.58-13(1978))。硫酸化多糖DS4152も血管形成を阻害する(日本公開特許公報No.63-119500)。別の抗血管形成性化合物としては、Angiostatin(登録商標)(米国特許第5,639,725号; 第5,792,845号; 第5,888,795号; 第5,733,876号; 第5,776,704号; 第5,837,682号; 第5,861,372号; および第5,854,221号)およびEndostatinTM(米国特許第5,854,205号)が含まれる。
【0038】
血管形成の阻害を示した別の化合物はサリドマイドである(D'amatoら, Proc. Natl. Acad. Sci., 90:4082-85(1994))。サリドマイドは催眠鎮静剤であり、多数の血管形成を伴う疾患の治療に用いられて成功を収めており、そのような疾患としては例えば、関節リウマチ(Gutierrez-Rodoriguezら, Arthritis Rheum., 27(10):1118-21(1984); Gutierrez-Rodriguezら, J. Rheumatol., 16(2):158-63(1989))、ベーチェット病(Handleyら, Br. J. Dermatol., 127 Suppl., 40:67-8(1992); Gunzler, Med. Hypotheses, 30(2):105-9(1989))、移植片対宿主拒絶反応(Fieldら, Nature, 211(55):1308-10(1966); Heneyら, Br. J. Haematol., 78(1):23-7(1991))、マイコバクテリア疾患(Vicenteら, Arch. Intern. Med., 153(4):534(1993))、単純ヘルペスおよび帯状疱疹感染(Naafsら, Int. J. Dermatol., 24(2):131-4(1985))、慢性炎症、潰瘍性大腸炎(Mezaら, Drug Ther., 23(11):74-80(1993); Powellら, Br. J. Dermatol., 113 Suppl. 28:141-4(1985))、ハンセン病(Barnesら, Infect. Immun., 60(4):1441-46(1992))、ならびに狼瘡(Burrows, BMJ, 307:939-40(1993))が含まれる。
【0039】
サリドマイドは成人には副作用は非常に軽度だが、強力な催奇形性物質である。従って、この薬剤を子供を産む年代の女性に用いることには懸念がある。副作用は非常に軽度とはいえ、多数あり、それがサリドマイドの治療剤としての好ましさを限定するものとなっている。そのような副作用の1つが嗜眠状態である。多数の治療研究において、患者が傾眠状態となり正常に動作することが困難となるためサリドマイドの初回投与量を下げねばならなかった。サリドマイドの使用を制限する別の副作用としては、末梢神経傷害があり、投与を受けた患者は四肢のシビレと機能障害が起こる。
【0040】
従って、投与が容易で血管形成を阻害することのできる、改良された方法と組成物が必要とされている。
【発明の開示】
【0041】
本発明により、望ましくない血管形成の阻害に有効な組成物と方法が提供される。それらの組成物は経口経路を含む種々の投与経路で容易に投与することができ、安全でかつ体内の部位で血管形成阻害を提供しうる投与量で投与することができる。本発明は、望ましくなく制御しえない血管形成によってメディエートされる哺乳類の疾患を、抗血管形成性化合物を含んでなる組成物を、血管形成を阻害するために十分な投与量で投与することによって治療する方法を提供する。
【0042】
本発明は、黄斑変性症などの特定の眼の血管形成性疾患の治療に特に有用である。本発明の一部として企図される化合物は好ましくは患者に対して経口的に投与することができ、それによって疾患の進行を止めることができる。本発明を用いて治療することのできる他の疾患としては、糖尿病性網膜症、血管形成性の緑内障、および水晶体後部線維増殖症がある。
【0043】
本発明で用いることのできるサリドマイドの類似体としては、下記の一般式のものに含まれる化合物が挙げられる。抗血管形成性を有する化合物の例は、下記の3種類の式(A)、(B)、または(C)に示すものに含まれる:
【化1】
Figure 2004538322
Figure 2004538322
【0044】
本発明の別の1態様においては、二置換サリドマイド類似体を用いることができる。抗血管形成性を有する、二置換サリドマイド類似体の例は下記の一般式D)に含まれる化合物である:
【化2】
Figure 2004538322
【0045】
従って、本発明は好ましくは下記の目的の1以上を提供する。
【0046】
本発明の目的は、ヒトまたは動物での望ましくない血管形成を阻害する化合物および方法を提供することである。
【0047】
本発明の別の目的は、組成物の経口投与によって血管形成を阻害するような組成物を提供することである。
【0048】
本発明のまた別の目的は、血管形成によってメディエートされる疾患の治療法を提供することである。
【0049】
本発明のさらにまた別の目的は、黄斑変性症の治療法を提供することである。
【0050】
本発明のさらにまた別の目的は、糖尿病に関連しない形態のものを含む増殖性硝子体網膜症の全ての形態の治療法を提供することである。
【0051】
本発明のさらにまた別の目的は、固形腫瘍の治療法を提供することである。
【0052】
本発明のさらにまた別の目的は、白血病などの血液性腫瘍を治療するための方法と組成物を提供することである。
【0053】
本発明の別の目的は、血管腫の治療のための方法と組成物を提供することである。
【0054】
本発明の別の目的は、水晶体後部線維増殖症の治療のための方法と組成物を提供することである。
【0055】
本発明の別の目的は、乾癬の治療のための方法と組成物を提供することである。
【0056】
本発明の別の目的は、カポジ肉腫の治療のための方法と組成物を提供することである。
【0057】
本発明の別の目的は、クローン病の治療のための方法と組成物を提供することである。
【0058】
本発明の別の目的は、糖尿病性網膜症の治療のための方法と組成物を提供することである。
【0059】
本発明のその他の特徴と利点は、それらに関する好ましい実施形態についての下記の説明から明白なものとなろう。
【0060】
本発明のこれらの、およびその他の、目的、特徴、および利点は、開示した実施形態に関する下記の詳細な説明および付属の特許請求の範囲を読めば明白なものとなろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0061】
本発明は血管形成によってメディエートされる疾患の治療のための組成物と方法を含む。本発明はまた、それらの組成物の合成法をも提供する。本発明の1実施形態は、望ましくない血管形成を阻害するための、窒素置換サリドマイド類似体の使用である。本発明はまた、発育途上の胎児に異常肢奇形を生じさせ、かつ抗血管形成活性を有する化合物をも含む。本発明はヒトまたは動物における望ましくない血管形成を治療する方法を含んでなり、その方法は、抗血管形成性の催奇形性化合物の有効量を含んでなる組成物をヒトまたは動物に投与するステップを含んでなるものである。
【0062】
サリドマイドは3-N-フタルイミド-グルタルイミドの慣用名であり、TNF-α産生の低減、β-FGF誘導性血管形成の抑制、および腫瘍転移の阻害を含む広範な性質を有することが知られている分子である。
【0063】
本発明で用いることのできるサリドマイドの類似体としては、下記の一般式を有する化合物が含まれる。抗血管形成性を有する化合物の例としては、下記の3種類の式(A)、(B)、または(C)に示すものが含まれる:
【化3】
Figure 2004538322
Figure 2004538322
【0064】
上記の式A)、B)、およびC)において:
R1は-H、-OH、-CH3、-CH20Z(エーテル)、-CH2OCOZ(エステル)、-CH2OCONZ (カルバメート)、および-CH2Z(アルキル)から独立して選択することができ、ここでZはHまたは-(CH2)n-Hから選択されたものであり、nは1〜10であり;
R2は-NH-NH2(ヒドラジン)、-NH-OH(ヒドロキシルアミン)、-NH-OR3、-N=N-R3、-NH2、-N(R3)2、-NHCOH、-NHCOCH3、ピラゾリジン、ピラゾリン、テトラゾール、イミダゾール、ピラゾール、ピプラジン、およびイミダゾリンから独立して選択することができ;ならびに、
R3はピラゾリジン、ピラゾリン、テトラゾール、イミダゾール、ピラゾール、ピプラジン、およびイミダゾリンから独立して選択することができる。
【0065】
ピラゾリジン、ピラゾリン、テトラゾール、ピプラジン、イミダゾール、ピラゾール、およびイミダゾリンはそれぞれ下記の構造を有する:
【化4】
Figure 2004538322
【0066】
また別の1実施形態においては、本発明には二置換サリドマイド類似体が含まれる。抗血管形成性を有する化合物の例は下記の一般式D)に示す化合物である;
【化5】
Figure 2004538322
【0067】
この式で:
Xは
【化6】
Figure 2004538322
【0068】
または-CH2-から選択されるものであり;
R2は上記で定義したものと同じであり;
R4、R5、およびR6は同一でも異なるものであってもよく、- NH2、-OH、-CH3、-H、-OCH3、-O(CH2)m-H(mは1〜7)、-Cl、-Br、-F、-I、-CH2OCONZ(カルバメート)、-CH2Z(アルキル)、-CH2OZ(エーテル)、-CH2OCOZ(エステル)(ZはHまたは-(CH2)n-H、nは1〜10)、-NH-NH2(ヒドラジン)、-NH-OH(ヒドロキシルアミン)、-NH-OR3、-N=N-R3、-N(R3)2、-NHCOH、-NHCOCH3、ピラゾリジン、ピラゾリン、テトラゾール、イミダゾール、ピラゾール、ピプラジン、およびイミダゾリンから選択されるものである。
【0069】
本発明では、式A)、B)、C)、およびD)の化合物の範囲内のサリドマイド類似体は全てお互いにどのような組み合わせであっても用いることができる。式A)の化合物のどのような組み合わせであっても本発明で用いることができる。同様にして式B)の化合物のどのような組み合わせであっても本発明で用いることができる。同様にして式C)の化合物のどのような組み合わせであっても本発明で用いることができる。さらに、式D)の化合物のどのような組み合わせであっても本発明で用いることができる。
【0070】
要約すれば、好ましい化合物は催奇形性を有する、さらに特定して述べれば、異常肢奇形を生じさせる、窒素置換サリドマイド類似体である。しかし、ある化合物が本発明の一部と見なされるためには催奇形性と血管形成阻害活性を併せ持つ必要は必ずしもないことは理解されるべきである。異常肢奇形を生ずる化合物はHelm, Arzneimittle-forschung, 31 (i/6):941-949 (1981)に記載の一般的方法によって同定することができ、その方法は、ウサギの子宮内で胎児を該化合物に暴露させた後に調べるものである。該化合物は通常、例えば、Andrulis Pharmaceuticals, Beltsville, MDから購入するか、または既知の方法に従って合成することができる。本発明の化合物がエナンチオマーとして存在しうること、およびエナンチオマーのラセミ混合物もしくは単離したエナンチオマーは全て本発明の範囲内と見なされることは理解されよう。
【0071】
下記の表は本発明のサリドマイド類似体の代表的な化合物を示しており、一方、下記の実施例は代表的な化合物の合成法を提供している。
【表1】
Figure 2004538322
【0072】
しかし、表1は本発明の式A)、B)、またはC)の化合物の完全なリストであると考えるべきではなく、前記で定義したR1、R2、およびR3と表1とを併せたいかなる可能な組み合わせも本発明の範囲内であると見なされるべきである。
【表2】
Figure 2004538322
【0073】
しかし、表2は本発明の式D)の化合物の完全なリストであると考えるべきではなく、前記で定義したR2、R4、R5およびR6と表2とを併せたいかなる可能な組み合わせも本発明の範囲内であると見なされるべきである。
【0074】
下記の化合物は本発明の代表的なものである:
【化7】
Figure 2004538322
Figure 2004538322
Figure 2004538322
Figure 2004538322
【0075】
さらに、本発明のサリドマイド類似体としては、限定はされないが次のものを含む:
【化8】
Figure 2004538322
Figure 2004538322
【0076】
これらの式でRは-NH-NH2(ヒドラジン)、-NH-OH(ヒドロキシルアミン)、-NH-OR3、-N=N-R3、-NH2、-N(R3)2、-NHCOH、-NHCOCH3、ピラゾリジン、ピラゾリン、テトラゾール、イミダゾール、ピラゾール、ピプラジン、およびイミダゾリンから選択されるものであり、R3は上記で定義したとおりである。
【0077】
本発明はまた、本発明の化合物の合成方法をも含む。図1、2、および3に示すとおり、本発明の3種の代表的な化合物である3-ヒドラジノ-サリドマイド、3-ヒドロキシルアミノ-サリドマイド、および3,4-ジアミノ-サリドマイドを作成した。本発明のその他の化合物の合成プロセスは、3-ヒドラジノ-サリドマイド、3-ヒドロキシルアミノ-サリドマイド、および3,4-ジアミノ-サリドマイドについて下記に一般的に示したプロセスと類似のものである。
【0078】
図1および2では、3-ヒドラジノ-サリドマイドおよび3-ヒドロキシルアミノ-サリドマイドの合成について示している。第1に、N-カルボキシベンジルオキシ-L-グルタルアミド(1)を合成する。この合成は、溶媒中でカルボキシベンジルオキシ-L-グルタミンと無水の1,1-カルボニルジイミダゾールを反応させることによって行う。あるいはまた、カルボキシベンジルオキシ-L-グルタミンをTHF中またはジクロロメタン中でN,N-ジシクロヘキシルカルボジイミドによって環状化させてカルボキシベンジルオキシ-L-グルタルアミドとすることができる。その反応混液を、好ましくは還流しつつ、加熱する。THFなどの溶媒は蒸発させ、産物を別の溶媒、例えばクロロホルムなどに溶解する。次いでクロロホルム層を水と塩水で洗い、無水CaSO4上で乾燥し、ろ過し、蒸発させて固形物を得る。その固形産物をエチルエーテルから結晶化させ、結晶性の粉末を得る。
【0079】
次いで、3-アミノ-グルタルアミドHBr(2)を合成する。(1)の溶液中に30% HBr/酢酸溶液などの酸性溶液を添加する。反応混液の温度は、望ましくは室温まで上げ、撹拌する。反応混液中にL-グルタルアミドHBrの白色固形粉末が出現するはずである。その固形物をろ過し、洗って産物を得る。
【0080】
その次のステップでは、(2)を無水DMFと混合し、3-ニトロフタル酸無水物を添加する。氷酢酸などの溶媒を添加した後、反応混液を加熱する。溶媒を真空下で蒸発させて固形物を得る。エチルアルコールを添加すると粉末が形成される。次いでその固形産物を分離し洗って3-ニトロ-サリドマイドを形成させる。
【0081】
3-ニトロ-サリドマイドをPd/Cと混合し、ヒドラジン水和物を添加し、望ましくは室温で撹拌する。次いで溶媒を蒸発させ、メタノールまたは類似の化合物を用いて再結晶させて3-ヒドロキシルアミノ-サリドマイドを得る。
【0082】
あるいは、図3に示すとおり、3-ニトロ-サリドマイドをジオキサン/メタノール混合液中に溶解し、Pd/Cの存在下で水素化することができる。その反応混液をろ過した後、溶媒を蒸発させ、酢酸エチル/ジオキサンから再結晶させてS(-)-3-アミノ-サリドマイドを得る。
【0083】
次いで、3-アミノ-サリドマイドを塩酸などの酸及び水と混合し、亜硝酸ナトリウムと混合して撹拌する。塩化スズ(II)を添加し、その反応混液を望ましくは室温で撹拌する。溶媒を蒸発させ、再結晶させて3-ヒドラジノ-サリドマイド塩酸塩を得る。3-ヒドラジノ-サリドマイドの遊離塩基は、産物をアセトンなどの溶媒中に溶解し、次いで乾燥炭酸水素ナトリウム上にそれを通過させることによって調製する。アセトンを蒸発させた後、産物を無水エタノールから再結晶させて3-ヒドラジノ-サリドマイドを得る。
【0084】
図4から8は本発明の化合物の合成スキームを示している。これらのスキームについては下記の実施例中で詳述する。図4は4-ニトロ-EM12および3-(6-アミノ-フタルイミジノ)-グルタルイミドの合成を説明したものである。図5は3-(4-アミノフタルイミジノ)-グルタル酸塩酸塩の合成を説明したものである。図6は4, 6, または7,3-(ヒドラジノ-フタルイミジノ)-グルタルアミドの合成を説明したものである。図7は3-(4-アミノ-フタルイミジノ)-グルタルアミドの合成を説明したものである。図8は3-(2-アミノベンゾイルアミド)-グルタルアミドの合成を説明したものである。
【0085】
図9は、3,4-ジアミノ-サリドマイドの合成を示している。第1に、3-ニトロ-サリドマイドを酸の混合物、例えば、硫酸/硝酸の3:1の混合物の存在下で反応させて3,4-ジニトロ-サリドマイドを形成させる。次いで、その3,4-ジニトロ-サリドマイドを、Pd/C5%などの触媒、水素、ジオキサン、およびメタノールの存在下で反応させて3,4-ジアミノ-サリドマイドを形成させる。
【0086】
図10は、3,6-ジアミノ-サリドマイドおよび3,6-ジヒドラジノ-サリドマイドの合成を示している。図11は、実施例37-45で述べる化合物の合成を示している。特に、図11は3-ヒドラジノ-6-クロロ-サリドマイド塩酸塩の反応スキームを示している。
【0087】
上述の化合物は、当業者には既知の製剤化方法を用いて薬学上許容される製剤として提供することができる。それらの製剤は標準的な投与経路で投与することができる。通常は、そのような組み合わせは局所、経皮、経口、直腸、または非経口(例えば、静脈内、皮下、若しくは筋肉内)の経路で投与することができる。さらに、そのような組み合わせはその化合物に徐放性を持たせることのできる生分解性のポリマー中に取り込ませることができ、そのポリマーを薬剤の送達を所望する場所、例えば腫瘍部位の近傍に埋め込むことができる。そのような生分解性ポリマーおよびその使用については、例えば、Bremら, J. Neurosurg. 74:441-446(1991)に詳細に記載されている。
【0088】
該化合物の投与量は治療しようとする状態、投与しようとする化合物、およびその他の臨床的要素、例えばヒトもしくは動物の体重および状態、ならびに該化合物の投与経路の如何によって変わる。本発明がヒトおよび動物用の双方の適用があることは理解されよう。ヒトへの経口投与では約0.1から300mg/kg/日の間の投与量、好ましくは約0.5から50mg/kg/日の間の投与量、最も好ましくは約1から10mg/kg/日の間の投与量で通常は十分である。
【0089】
製剤としては、経口、経直腸、眼(硝子体内または眼房内を含む)、経鼻、局所(バッカルおよび舌下を含む)、経膣、または非経口(皮下、筋肉内、静脈内、皮内、気管内、および硬膜外を含む)投与に適したものが含まれる。製剤はユニット投与形態とすることが都合よく、従来の製薬技法で調製することができる。そのような技法は、活性成分と薬学上用いられる担体または賦形剤を会合させるステップを含む。通常は、製剤は活性成分を液体の担体もしくは細かく破砕した固体担体またはその双方と、均一におよび十分混合して会合させ、必要に応じてその産物を成形することにより調製する。
【0090】
経口投与に適した本発明の製剤は、カプセル、サシェット、または錠剤などの個別のユニットでその各々があらかじめ定められた量の活性成分を含んでいるものとして;粉末または顆粒として;水性の液体または非水性の液体中の溶液または懸濁液として;または水中油型液体乳剤もしくは油中水型乳剤、およびボーラスその他とすることができる。
【0091】
錠剤は任意で1種以上の添加剤と共に圧縮または鋳型成形することによって、製造することができる。圧縮錠剤は、適切な機械中で、自由流動する形態、例えば粉末または顆粒の形態とした活性成分を、任意で結合剤、滑沢剤、不活性希釈剤、保存剤、界面活性剤、または分散剤と混合して圧縮することによって調製することができる。成形された錠剤は、適切な機械で、粉末化した化合物を不活性の液体希釈剤で湿潤化した混合物を成形することによって作ることができる。錠剤は任意で被覆または割線を入れることができ、その中に含まれる活性成分の緩徐なまたは制御された放出が行われるように製剤化することができる。
【0092】
口腔内の局所投与に適した製剤としては、着香した基剤中、通常はショ糖およびアラビアゴムまたはトラガカント中に活性成分を含んでいるロゼンジ;ゼラチンおよびグリセリン、またはショ糖およびアラビアゴムなどの不活性の基剤中に活性成分を含んでいるトローチ;適切な液体の担体中に入れて投与される成分を含んでいる含嗽剤が含まれる。
【0093】
皮膚への局所投与に適した製剤は、薬学上許容される担体中に入れて投与される活性成分を含んでいる軟膏、クリーム、ゲル、およびペーストの形とすることができる。好ましい局所への送達システムは投与される活性成分を含有する経皮パッチである。
【0094】
直腸投与のための製剤は、例えばカカオ脂またはサリチル酸塩を含む適切な基剤を用いた坐剤の形とすることができる。
【0095】
鼻内投与に適した製剤としては、担体が固体の場合には、粒子径が例えば20から500ミクロンの範囲の粗粉末が含まれ、それはかぎタバコをかぐ様式、すなわち鼻の近傍に保持された粉末容器から鼻の鼻腔を通って急速に吸入される方法で投与される。担体が液体の場合には、例えば鼻スプレーまたは鼻内液滴としての投与に適した製剤としては、活性成分の水性または油性溶液が含まれる。
【0096】
経膣投与に適した製剤は、活性成分に加えて、当業界で適切なものとして知られている担体を含む、ペッサリー、タンポン、クリーム、ゲル、ペースト、フォーム、またはスプレーの製剤とすることができる。
【0097】
非経口投与に適した製剤としては、抗酸化剤、緩衝剤、制菌剤、およびその製剤を意図しているレシピエントの血液と等張にする溶質を含有することができる水性および非水性の無菌の注射用溶液、;懸濁剤および濃厚化剤を含ませることができる水性および非水性の無菌の懸濁液が挙げられる。製剤はユニット投与または複数回投与容器、例えば密封されたアンプルおよびバイアルに入れたものとすることができ、また、凍結乾燥状態で保存することができ、それは使用直前に例えば注射用水などの無菌の液体担体の添加のみが必要である。準備不要の注射用溶液および懸濁液は前述の無菌の粉末、顆粒、および錠剤から調製することができる。
【0098】
好ましいユニット投与製剤は、投与される成分の上述の1日量またはユニット、1日の部分投与量、またはそれを適切に分割したものを含有するものである。
【0099】
上記で特に言及した成分に加えて、本発明の製剤には、対象とする製剤のタイプに応じて当業界で従来から用いられているその他の薬剤を含めることができ、例えば、経口投与に適したものに着香剤を含ませることができる。
【0100】
本発明で治療することのできる角膜の血管形成を伴う疾患としては、限定はされないが、糖尿病性網膜症、未熟児網膜症、角膜移植片拒絶、血管形成性緑内障および水晶体後部線維増殖症、流行性角結膜炎、ビタミンA欠乏症、コンタクトレンズ過剰装着、アトピー性角膜炎、上方輪部角膜炎、翼状片乾燥角膜炎、シェーグレン病、座瘡、酒さ、phylectenulosis、梅毒、マイコバクテリア感染、脂肪変性、化学火傷、細菌性潰瘍、真菌性潰瘍、単純ヘルペス感染、水痘ヘルペス感染、原虫感染、カポジ肉腫、モーレン腫瘍、テリエン周辺部角膜変性症、角膜輪部角膜炎、外傷、関節リウマチ、全身性狼瘡、多発性動脈炎、ウェジナー症候群、サルコイドーシス、強膜炎、スティーブンス・ジョンソン症候群、 類天疱瘡、放射状角膜切開、および角膜移植片拒絶が含まれる。
【0101】
本発明で治療することのできる網膜/脈絡膜血管形成を伴う疾患としては、限定はされないが、糖尿病性網膜症、黄斑変性症、鎌状赤血球貧血、類肉腫、梅毒、弾性線維性仮性黄色腫、ぺージェット病、静脈閉塞、動脈閉塞、頸動脈閉塞性疾患、慢性ブドウ膜炎/硝子体炎、マイコバクテリア感染、ライム病、全身性エリテマトーデス、未熟児網膜症、イールズ病、ベーチェット病、 網膜炎または脈絡膜炎を生じさせる感染、眼ヒストプラスマ症と推定されるもの、ベスト病、近視、視窩、スターガルト病、扁平部炎、慢性網膜剥離、過粘稠度症候群、トキソプラズマ症、外傷、およびレーザー術後の合併症が含まれる。その他の疾患としては、限定はされないが、ルベオーシス(隅角の血管形成)を伴う疾患、および線維血管性または線維組織の異常な増殖に起因する疾患、そのようなものとしては、それが糖尿病に伴うものであってもそうでなくともよいが、増殖性硝子体網膜症の全ての形態のものが含まれる。
【0102】
本発明で治療することのできる別の疾患は関節リウマチである。関節の滑膜表層にある血管は血管形成を行うものと考えられている。新しい血管網を形成することに加えて、内皮細胞が各種因子および活性酸素種を放出してパンヌスの増殖と軟骨の破壊をもたらす。血管形成に関与する因子は関節リウマチの慢性炎症状態を作り出すことに能動的に寄与し、その維持を助けるものとなりうる。
【0103】
本発明で治療することのできる別の疾患は血管腫、オスラー・ウェーバー・ランジュ病、または遺伝性出血性毛細管拡張症、固形腫瘍もしくは血液性腫瘍、および後天性免疫不全症候群である。
【0104】
本発明はさらに下記の実施例で説明されるが、それらは本発明の範囲を限定しようとするものではない。それどころか、本明細書の記載を読めば、当業者に示唆され得る本発明の種々の他の実施形態、改変、及び均等物に対する手段を、本発明の範囲及び/または添付の特許請求の範囲から乖離することなくとり得ることが明確に理解されよう。
【実施例1】
【0105】
3-ヒドラジノ-サリドマイド と3-ヒドロキシルアミノ-サリドマイドの合成:3-ヒドロキシルアミノ-サリドマイドおよび3-ヒドラジノ-サリドマイドは図1および2に示すとおり合成した。
【0106】
最初に、N-カルボキシベンジルオキシ-L-グルタルアミド(1)を合成した。N-カルボキシベンジルオキシ-L-グルタルアミド(1)の合成:40mLの無水THF中にカルボキシベンジルオキシ-L-グルタミン(2.8g, 10ミリモル)を含んでいる撹拌溶液に、1,1-カルボニルジイミダゾール(1.92g, 12ミリモル)を添加した。(あるいはまた、カルボキシベンジルオキシ-L-グルタミンを、THF中またはジクロロメタン中のN,N-ジシクロヘキシルカルボジイミドによって環状化してカルボキシベンジルオキシ-L-グルタルアミドが得られる。) その反応混液を還流しつつ18時間加熱した。THFを蒸発させ、産物をクロロホルム中に溶解した。クロロホルム層を水および塩水で洗い、無水CaSO4上で乾燥し、ろ過し、蒸発させて白色の固形物を得た。その固形産物をエチルエーテルから結晶化して2.4グラムの結晶性粉末(90%)を得た。CDCl3中での1H NMRでその産物がカルボキシベンジルオキシ-L-グルタルアミドと確認した。
【0107】
次いで、3-アミノ-グルタルアミドHBr(2)を合成した。3-アミノ-グルタルアミドHBr(2)の合成:15mLの氷酢酸中に(1)(1.2g, 4.6ミリモル)を含む溶液に、20℃で8mLの30% HBr/酢酸溶液を添加した。この反応混液の温度を室温まで上げ、1時間撹拌した。L-グルタルアミドHBrの白色の固形粉末が反応混液中に出現し始めた。その固形物をろ過し、5mLの氷酢酸、次いでエーテルで洗って1.8g(80%)の産物を得た。産物(2)の旋光計での分析では(−)の旋光性、[α]25 D (c=1, 水)=−37.5゜を示し、その産物がS(-)-3-アミノ-グルタルアミドであることを確認した。DMSO-D6中の1H NMRでこの産物が3-アミノ-L-グルタルアミド HBrであることを確認した。
【0108】
次のステップで、3-ニトロ-サリドマイド(3)を合成した。3-ニトロ-サリドマイド(3)の合成:50mLの無水DMF中に2-アミノグルタルアミド HBr(4.18g, 20ミリモル)を含む溶液に、3.8g(20ミリモル)の3-ニトロフタル酸無水物を添加した。100mLの氷酢酸を添加した後、反応混液を70-80℃で24時間加熱した。溶媒を真空下で蒸発させて淡褐色の固形物を得た。10mLのエチルアルコールの添加により、淡褐色の粉末が形成された。この固形産物を分離し、20mLのエチルアルコールで洗った。DMSO-D6中での1H NMRでこの産物が3-ニトロ-サリドマイドであることを確認した。
【0109】
次のステップは3-ヒドロキシルアミノ-サリドマイド(4)の合成に関するものである。3-ヒドロキシルアミノ-サリドマイド(4)の合成:50mLのジオキサン中に3-ニトロ-サリドマイド(337mg, 1.0ミリモル)とPd/C 10%(100mg)を含む液中に、100μL(2ミリモル)のヒドラジン水和物を緩徐に添加し、その反応混液を室温で18時間撹拌した。その反応混液をセライトろ過剤を通過させてろ過した後、溶媒を蒸発させて黄色の粉末を得た。その産物を熱メタノールから再結晶させて290mg(85%)の3-ヒドロキシルアミノ-サリドマイドを得た。DMSO-D6中での1H NMRでこの産物が3-ヒドロキシルアミノ-サリドマイドであることを確認した。
【0110】
次いで、S-(-)-3-アミノ-サリドマイド(5)を合成した。S-(-)-3-アミノ-サリドマイド(5)の合成:50mLのジオキサン/メタノール 4:1混合物中に3-ニトロ-サリドマイド(lg, 3.3ミリモル)を溶解し、Parr hydrogenater中でPd/C 5%の存在下で40 psiの水素で4時間水素化した。その反応混液をセライトろ過剤を通過させてろ過した後、溶媒を真空下で蒸発させて黄色の粉末を得た。その産物を酢酸エチル/ジオキサンから再結晶させて800mg(85%)のS-(-)-3-アミノ-サリドマイドを得た。DMSO-D6中での1H NMRでこの産物がS-(-)-3-アミノ-サリドマイドであることを確認した。絶対配置はR-およびS-3-アミノ-サリドマイドの固有旋光度[α]25 D を類似の化合物であるR-(+)-およびS-(-)-サリドマイドの値、これらは分割したエナンチオマーについてあらかじめ測定されていた値であるが、それと比較することによって定めた。産物(5)の旋光計での分析では(−)の旋光性を示した。
【0111】
最後に、3-ヒドラジノ-サリドマイド(6)を合成した。3-ヒドラジノ-サリドマイド(6)の合成:12mLの濃塩酸/水 2:1の混合物中に3-アミノ-サリドマイド(270mg, 1.0ミリモル)を含む溶液に、2mLの水に亜硝酸ナトリウム(80mg, 2.2ミリモル)を含む液を0℃で添加し、20分間撹拌した。塩化スズ(II)(556mg, 3ミリモル)を0℃で添加した後、その反応混液を室温で1時間撹拌した。1時間後に、溶媒を真空下で蒸発させて黄色の粉末を得た。その産物をイソプロパノールから再結晶させて300mg(85%)の3-ヒドラジノ-サリドマイド塩酸塩を得た。3-ヒドラジノ-サリドマイドの遊離塩基は、その産物をアセトン中に溶解し、次いで乾燥炭酸水素ナトリウム上を通過させることによって調製した。アセトンを蒸発させた後、その産物を無水エタノールから再結晶した。DMSO-D6中での1H NMRでこの産物が3-ヒドラジノ-サリドマイドであることを確認した。
【0112】
以下の化合物は次の文献中に記載されている方法を改変して合成したものである:Shealyら, J. Pharm. Sci., 1968, 57, 757-764; Polonskiら, J. Chem. Soc. Perkin Trans I, 1988, 639-648; Mullerら, Bioorg. Med. Chem. Lett. 1999, 9, 1625-1630; Almansaら, J. Med. Chem. 1993, 36, 2121-2133; Helmら, Arzneim-Forsch./Drug Res. 1981, 31, 941-949; Shahら, J. Med. Chem. 1999, 42, 3014-3017; Menardら, Can. J. Chem. 1963, 41, 1722-1725; Egbertsonら, Bioorg. Med. Chem. Lett. 1994, 4, 1835-1840, これらは本明細書中に参照により組み入れる。なお、下記の実施例中で室温(RT)とは約25℃である。
【実施例2】
【0113】
S-(-)-(3-ベンジルオキシカルボニルアミノ)-グルタルイミドの合成:40mLの無水THF中にカルボキシベンジルオキシ-L-グルタミン(2.8g, 10ミリモル)を含む撹拌溶液に、1,1-カルボニルジイミダゾール(1.92g, 12ミリモル)を添加した。その反応混液を還流しつつ18時間加熱した。THFを蒸発させて、産物をクロロホルム中に溶解した。クロロホルム層を水および塩水で洗い、無水CaSO4上で乾燥し、ろ過し、蒸発させて白色の固形物を得た。その固形産物をエチルエーテルから結晶化させて2.4g(90%)の結晶性粉末を得た。あるいはまた、カルボキシベンジルオキシ-L-グルタミンは約−70℃から約0℃で1時間、DMF中のSOCl2で処理することによって環状化してS-(-)-(3-ベンジルオキシカルボニルアミノ)グルタルイミドとすることができる。その反応混液をCHCl3で希釈し、5% Na2CO3で洗い、無水Na2SO4上で乾燥し、ろ過し、蒸発させて2.5g(90%)のS-(-)-(3-ベンジルオキシカルボニルアミノ)-グルタルイミドを得た。CDCl3中での1H NMRでこの産物がS-(-)-(3-ベンジルオキシカルボニルアミノ)-グルタルイミドであることを確認した。1H NMR (CDCl3, PPM), 8.2(1H, s broad), 7.4(5H, s, aromatic), 5.8(1H, d), 5.15(2H, s), 4.4(1H, dd, J= 4.5, 3), 2.95-2.4(3H, m), 1.86(1H, d, t, J= 11.5, 6.5)。m.p. 122-124℃(文献値は 122-124℃)
【実施例3】
【0114】
S-(-)-3-アミノ-グルタルイミドHBrの合成:15mLの氷酢酸中にS-(-)-(3-ベンジルオキシカルボニルアミノ)-グルタルイミド(1.2g, 4.6ミリモル)を含む溶液中に、20℃で8mLの30% HBr/酢酸溶液を添加した。この反応混液の温度を室温まで上げ、1時間撹拌した。S-(-)-2-アミノ-グルタルアミド HBrの白色の固形粉末が反応混液中に出現し始めた。その固形物をろ過し、5mLの氷酢酸、次いでエーテルで洗って1.8g(80%)の産物を得た。その産物の旋光計での分析では(−)の旋光性、[α]25 D (c=1, 水)=−37.5゜を示し、その産物がS(-)-2-アミノ-グルタルアミドであることを確認した。DMSO-D6中の1H NMRでこの産物が2-アミノ-L-グルタルアミド HBrであることを確認した。 1H NMR (DMSO-D6, PPM), 11.60(1H, s broad), 8.45(3H, s broad), 4.4(1H, dd, J= 4.5, 3), 2.85-2.45(2H, m), 2.25-1.90(2H, m), m. p. 279-281℃(文献値は279℃)。
【実施例4】
【0115】
S-(-)-3-ニトロ-サリドマイドの合成:50mLの無水DMF中に3-アミノ-グルタルアミド HBr(4.18g, 20ミリモル)を含む溶液に、3.8g(20ミリモル)の無水3-ニトロフタル酸を添加した。100mLの氷酢酸を添加した後、反応混液を約70-80℃で約24時間加熱した。真空下で溶媒を蒸発させて黄白色の固形物を得た。10mLのエチルアルコールを添加すると、黄白色の粉末が形成された。その固形産物を分離し、20mLのエチルアルコールで洗った。DMSO-D6中の1H NMRでこの産物がS-(-)-3-ニトロ-サリドマイドであることを確認した。 m. p. 228-229℃(文献値は228.5-229.5℃)。1H NMR (DMSO-D6, PPM), 11.25(1H, s broad), 8.35(1H, d, J=7.2), 8.25(1H, d, J=7.0), 8.15(1H, t, J=8.0), 5.2(1H, dd, J=5.5, 7. 2), 3.00-2.85(1H, m), 2.65-2.4(2H, m), 2.15-2. 05(1H, m)。
【実施例5】
【0116】
S-(-)-3-アミノ-サリドマイドの合成:3-ニトロ-サリドマイド(1g, 3.3ミリモル)を50mLのジオキサン/メタノール 4:1混合物中に溶解し、Parr hydrogenater中でPd/C 5%の存在下で40psiの水素で約4時間水素化した。その反応混液をセライトろ過剤を通過させてろ過した後、溶媒を真空下で蒸発させて黄色の粉末を得た。あるいはまた、S-(-)-3-アミノ-サリドマイドは、S-(-)-3-ニトロ-サリドマイドを濃塩酸中に溶解し、その反応混液を顆粒状スズで処理することによって合成することができる。その反応混液を約70-80℃で約2時間加熱した後、ろ過し、酸を減圧下で蒸発させた。産物は水から、次いで酢酸エチル/ジオキサンから再結晶させて、800mg(85%)のS-(-)-3-アミノ-サリドマイドを得た。DMSO-D6中の1H NMRでこの産物がS-(-)-3-アミノ-サリドマイドであることを確認した。m.p. 318.2-319.5℃。1H NMR(DMSO-D6, PPM), 11.10(1H, s broad), 7.45(1H, t, J=7.5), 7.05(1H, d, J=5.2), 6.95(1H, d, J=5.2), 6.5(2H, s broad), 5.05(1H, dd, J=5.0, 13.42), 2.95-2.80 (1H, m), 2.65-2.5(2H, m), 2.05-1.95(1H, m)。
【0117】
絶対配置はR-およびS-3-アミノ-サリドマイドの比旋光度[α]25 D を類似の化合物であるR-(+)-およびS-(-)-サリドマイド、これらは分割させたエナンチオマーについてあらかじめ決定されているが、それと比較することによって決定した。産物の旋光計での分析では(−)の旋光性を示し、[α]25 D (C=0.5, ジオキサン)= −27.7.0°で、その産物がS-(-)-3-アミノ-サリドマイドであることを確認した。
【0118】
3-アミノ-サリドマイドの2種類のエナンチオマーは、キラルHPLCカラムWelk-01(10mm x 750mm)によって分割し、CH3CN/MeOH/H2O 1:1:5の混合物で溶出した。流速を2mL/minとし、240nmで測定すると保持時間はそれぞれ、S(-)-異性体では33.74分、R(+)-異性体では35.62分であった(図1)。
【実施例6】
【0119】
R-(+)-3-アミノ-サリドマイドの合成:化合物R-(+)-3-アミノ-サリドマイドは、その合成を市販のカルボキシベンジルオキシ-D-グルタミンを用いて開始することを除いては、S-(-)-3-アミノサリドマイドの合成と同じ方法で合成した。産物の旋光計での分析では(+)の旋光性を示し、[α]25 D (C=1, ジオキサン)= +37.0°で、その産物がR-(+)-3-アミノ-サリドマイドであることを確認した。DMSO-D6中の1H NMRでこの産物が3-アミノ-サリドマイドであることを確認した。
【実施例7】
【0120】
3-ヒドロキシルアミノ-サリドマイドの合成:50mLのジオキサン中に3-ニトロ-サリドマイド(337mg, 1.0ミリモル)をPd/C 10% (100mg)とともに含んでいる溶液に、100μL(2ミリモル)のヒドラジン水和物を緩徐に添加し、その反応混液を室温で約18時間撹拌した。その反応混液をセライトろ過剤を通過させてろ過した後、溶媒を蒸発させて黄色粉末を得た。産物を熱メタノールから再結晶し290mg(85%)の3-ヒドロキシルアミノ-サリドマイドを得た。DMSO-D6中の1H NMRでこの産物が3-ヒドロキシルアミノ-サリドマイドであることを確認した。1H NMR(DMSO-D6, PPM), 10.85(1H, s broad), 9.5(1H, s broad), 8.65(1H, d J=13.5, NH-OH), 8.25(1H, d, J=7.3), 7.95(1H, d, J=5.2), 7.65(1H, t, J=7.2), 6.5(2H, s broad), 4.75(1H, dd, J=5.0, 13.42), 2.78-2.50(1H, m), 2.55-2.50(1H, m), 2.05-1.95(2H, m)。
【実施例8】
【0121】
3-ヒドラジノ-サリドマイドの合成:12mLの濃塩酸/水 2:1の混合物中に3-アミノ-サリドマイド(270mg, 1.0ミリモル)を含む溶液に、2mLの水に亜硝酸ナトリウム(80mg, 2.2ミリモル)を含む液を約0℃で添加し、約10分間撹拌した。塩化スズ(II)(556mg, 3ミリモル)を0℃で添加した後、その反応混液を室温で約1時間撹拌した。約1時間後に、溶媒を真空下で蒸発させて黄色の粉末を得た。その産物をイソプロパノールから再結晶させて300mg(85%)の3-ヒドラジノ-サリドマイド-塩酸塩を得た。3-ヒドラジノ-サリドマイドの遊離塩基は、その産物をアセトン中に溶解し、次いで乾燥炭酸水素ナトリウム上を通過させることによって調製した。アセトンを蒸発させた後、その産物を水から再結晶した。DMSO-D6中での1H NMRでこの産物が3-ヒドラジノ-サリドマイドであることを確認した。1H NMR(DMSO-D6, PPM), 11.05(1H, s broad), 9.05(1H, s broad), 7.85(2H, m), 7.25(1H, d, J=3.2), 5.10(1H, dd, J=5.2, 13.2), 2.95-2.80(1H, m), 2.70-2.50(2H, m), 2.10-1.95(1H, m), 1.90 (2H, s)。
【実施例9】
【0122】
3,6-ジクロロ-サリドマイドの合成:50mLの無水ピリジン中に2-アミノ-グルタルアミド HBr(4.18g, 20ミリモル)を含む溶液に、3.3g(20ミリモル)の無水3,6-ジクロロフタル酸を添加した。その反応混液を約70-80℃で約4時間加熱した。溶媒を真空下で蒸発させて淡褐色の固形物を得た。10mLの水を添加すると白色粉末が形成された。この固形産物を分離し、20mLの水で洗い、MeOHから再結晶させた。DMSO-D6中での1H NMRでこの産物が3,6-ジクロロサリドマイドであることを確認した。1H NMR(DMSO-D6, PPM), 11.18(1H, s broad), 7.95(2H, s), 5.20(1H, dd, J=5.0, 11.3), 2.95-2.80(1H, m), 2.65-2.4(2H, m), 2.1-1.95(1H, m)。
【実施例10】
【0123】
3-ヒドラジン-6-クロロ-サリドマイド HClの合成:50mLの無水THF中に3,6-ジクロロサリドマイド(3.22g, 10ミリモル)を含む加熱した溶液に、1.2mL(21ミリモル)の無水ヒドラジンを添加した。その反応混液を還流しつつ約1時間加熱した。約30分後、白色の固形産物が形成され始めた。その固形産物を分離し、20mLのTHFで洗い、イソプロパノールから再結晶させた。DMSO-D6中での1H NMRでこの産物が3-ヒドラジン-6-クロロサリドマイド-塩酸塩であることを確認した。1H NMR(DMSO-D6, PPM), 10.85(1H, s broad), 9.25(1H, s broad), 8.60(1H, d, J=9.5), 7.55 (2H, s, aromatic), 4.65(1H, dd, J=5.0, 11.2), 4.45(2H, s broad), 2.7-2.65(1H, m), 2.65-2.45 (2H, m), 2.05-1.90(3H, m)。
【実施例11】
【0124】
3,6-ジヒドラジノ-サリドマイド HClの合成:10mLの無水DMF中に3,6-ジクロロサリドマイド(3.22g, 10ミリモル)を含む加熱した溶液に、1.2mL(21ミリモル)の無水ヒドラジンを添加した。その反応混液を還流しつつ約1時間加熱した。DMFを蒸発させ、イソプロパノールから結晶化させた。DMSO-D6中での1H NMRでこの産物が3,6-ジヒドラジノサリドマイド塩酸塩であることを確認した。1H NMR(DMSO-D6, PPM), 10.85(1H, s broad), 9.25(2H, s broad), 8.58(2H, d, J=9.5), 7.55 (2H, s, aromatic), 4.65(1H, dd, J=5.0, 11.2), 4.45(4H, s broad), 2.7-2.65(1H, m), 2.65-2.45 (2H, m), 2.05-1.90(3H, m)。
【実施例12】
【0125】
3,6-ジアミノ-サリドマイドの合成:3,6-ジクロロサリドマイド(4.08g, 20ミリモル)と酢酸アンモニウム(21ミリモル)の混合物を融解物が形成されるまで加熱し、次いで160-170℃でその混合物中にアンモニアガスの気泡を6時間通した(1分あたり3個から4個の気泡)。その反応混合物を冷却し、破砕して粉末とした。水を添加すると白色の固形産物が形成され始めた。その固形産物を分離し、20mLの水で洗い、MeOHから再結晶させた。DMSO-D6中での1H NMRでこの産物が3,6-ジアミノ-サリドマイドであることを確認した。
【実施例13】
【0126】
メチル-2-ブロモメチル-3-ニトロベンゾエートの合成:50mLの無水CCl4中にメチル-2-メチル-3-ニトロベンゾエート(3.9g, 20ミリモル)を含む撹拌溶液に、N-ブロモスクシンアミド(7.2g, 40ミリモル)およびベンゾイルペルオキシド(26mg, 0.10ミリモル)を添加した。その反応混液を還流しつつ約18時間加熱した。TLCをEtOAc/Hex 1:9 混合物で展開すると新規産物の形成が認められた。CCl4層をろ過し、蒸発させ、粘稠な産物を室温で放置すると淡黄色結晶産物が分離された。その産物をフラッシュシリカゲルカラムからHex/EtOAc 9:1混合物で溶出させて精製し4.0g(90%)の淡黄色結晶を得た。CDCl3中での1H NMRで、この産物がメチル-2-ブロモメチル-3-ニトロベンゾエートであることを確認した。1H NMR(CDCl3, PPM), 8.1(1H, d, J=8.1), 7.95(1H, d, J=7.1), 7.6(1H, t, J=8.1), 5.15(2H, s), 4.05 (3H, s)。
【実施例14】
【0127】
3-(4-ニトロフタルイミジノ)グルタルイミドの合成:20mLの無水DMF中に3-アミノ-グルタルイミド HBr(2.09g, 10ミリモル)を含む溶液に、2.8mL(20ミリモル)のトリエチルアミンとメチル-2-ブロモメチル-3-ニトロベンゾエート(2.78g, 10ミリモル)を添加した。その反応混液を約90-110℃で約2時間加熱した。その反応混液を0℃に冷却すると、産物の白色結晶およびトリエチルアミン HBrが形成された。結晶を分離後、産物を熱湯から結晶化させ、真空下で乾燥し、沸騰しているエチルアルコールから再結晶させた。DMSO-D6中での1H NMRでこの産物が3-(4-ニトロフタルイミジノ)-グルタルイミドであることを確認した。1H NMR (DMSO-D6, PPM), 11.05(1H, s broad), 8.45(1H, d, J=7.6), 8.20(1H, d, J=7.5), 8.15 (1H, t, J=8.3), 5.2(1H, dd, J=5.1, 13.2), 4.9(2H, dd, J=12.2, 17.5), 3.00-2.85(1H, m), 2.65-2.4 (2H, m), 2.05-1.90(1H, m)。
【実施例15】
【0128】
3-(4-アミノフタルイミジノ)-グルタルイミドの合成:3-(4-ニトロフタルイミジノ)-グルタルイミド(1.7g, 6.3ミリモル)を100mLのジオキサン/メタノール 4:1混合物中に溶解し、Parr hydrogenater中でPd/C 5%(500mg)の存在下で約40psiの水素で約4時間水素化した。その反応混液をセライトろ過剤を通過させてろ過した後、溶媒を真空下で蒸発させて白色の粉末を得た。DMSO-D6中の1H NMRでこの産物が3-(4-アミノフタルイミジノ)-グルタルイミドであることを確認した。1H NMR(DMSO-D6, PPM), 11.95(1H, s broad), 8.05(1H, t, J=8.3), 7.90(1H, d, J=7.5), 7.85 (1H, d, J=7.3), 6.3(2H, s), 5.95(1H, dd, J=5.1, 13.2), 5.0(2H, dd, J=12.2, 15.2), 3.55-3.45 (1H, m), 3.30-3.25(1H, m), 3.05-3.0(1H, m), 2.75-2.65(1H, m)。
【実施例16】
【0129】
3-(4-ヒドラジノフタルイミジノ)-グルタルイミドの合成:12mLの濃塩酸/水 2:1の混合物中に3-(4-アミノフタルイミジノ)-グルタルイミド(256mg, 1.0ミリモル)を含む溶液に、2mLの水に亜硝酸ナトリウム(80mg, 2.2ミリモル)を含む液を約0℃で添加し、約10分間撹拌した。塩化スズ(II)(556mg, 3ミリモル)を0℃で添加した後、その反応混液を0℃から室温で1時間撹拌した。約1時間後に、溶媒を真空下で蒸発させて黄色の粉末を得た。その産物を水から再結晶させて200mg(80%)の3-(4-ヒドラジノフタルイミジノ)-グルタルイミドを得た。3-ヒドラジノサリドマイドの遊離塩基は、この産物をアセトン中に溶解し、次いで乾燥炭酸水素ナトリウム上を通過させることによって調製した。アセトンを蒸発させた後、その産物を無水エタノールから再結晶させた。DMSO-D6中での1H NMRでこの産物が3-(4-ヒドラジノフタルイミジノ)-グルタルイミドであることを確認した。1H NMR(DMSO-D6, PPM), 10.95(1H, s broad), 8.65(1H, s broad), 7.3(1H, t, J=7.2), 7.25(1H, d, J=8.1), 7.05(1H, d, J=7.3), 5.15(1H, dd, J=5.1, 13.2), 4.45(2H, dd, J=12.2, 15.2), 3.0-2.85(1H, m), 2.65-2.55(1H, m), 2.45-2.3(1H, m), 2.05-1.95(1H, m), 1.9(2H, s)。
【実施例17】
【0130】
3-(6-ヒドラジノフタルイミジノ)-グルタルイミドの合成:この産物は、3-(6-アミノフタルイミジノ)-グルタルイミドを3-(4-アミノフタルイミジノ)-グルタルイミドの替わりに用いたこと以外は実施例16の方法に従って合成した。
【実施例18】
【0131】
3-(7-ヒドラジノフタルイミジノ)-グルタルイミドの合成:この産物は、3-(7-アミノフタルイミジノ)グルタルイミドを3-(4-アミノフタルイミジノ)-グルタルイミドの替わりに用いたこと以外は実施例16の方法に従って合成した。
【実施例19】
【0132】
メチル-2-メチル-6-ニトロベンゾエートの合成:2-メチル-6-ニトロ安息香酸(9.05g, 50ミリモル)および五塩化リン(10.4g, 50ミリモル)を混合した。まもなくHClガスが出始め、固形物は澄明な液体となった。放出されたHClガスは水を入れた容器でトラップし、ガスの放出が止まった時点で(約20分)、反応が停止した。副産物であるオキシ塩化リンを真空下で蒸留した。20mLのMeOHを添加すると、発熱性反応が起き、次いで溶媒を減圧下で蒸発させた。産物をフラッシュシリカゲルカラムからHex/CHCl3 1:1混合物で溶出させて精製し、8.1gの粘稠な産物が得られ、それは放置すると固化した(90%)。CDCl3中での1H NMRでこの産物がメチル-2-メチル-6-ニトロベンゾエートであることを確認した。
【実施例20】
【0133】
メチル-2-ブロモメチル-6-ニトロベンゾエートの合成:50mLの無水CCl4中にメチル-2-メチル-6-ニトロベンゾエート(3.9g, 20ミリモル)を含む撹拌溶液に、N-ブロモスクシンアミド(3.56g, 20ミリモル)およびベンゾイルペルオキシド(25mg, 0.10ミリモル)を添加した。その反応混液を還流しつつ約24時間加熱した。TLCをEtOAc/Hex 1:9 混合物で展開すると新規産物の形成が認められた。CCl4を蒸発させ、室温で粘稠性の産物を放置すると産物の淡黄色結晶が分離された。その産物をフラッシュシリカゲルカラムからHex/EtOAc 9:1混合物で溶出させて精製し3.0g(70%)の淡黄色結晶を得た。少量の二臭素化産物も分離された。CDCl3中での1H NMRで、この産物がメチル-2-ブロモメチル-6-ニトロベンゾエートであることを確認した。
【実施例21】
【0134】
3-(7-ニトロフタルイミジノ)-グルタルイミドの合成: 20mLの無水DMF中に3-アミノ-グルタルイミド HBr(2.09g, 10ミリモル)を含む溶液に、2.8mL(20ミリモル)のトリエチルアミンとメチル-2-ブロモメチル-6-ニトロベンゾエート(2.78g, 10ミリモル)を添加した。その反応混液を約90-110℃で約2時間加熱した。その反応混液を0℃に冷却すると、産物の白色結晶およびトリエチルアミン HBrが形成された。Et3N-HBrの結晶を分離後、産物を熱湯から結晶化させて真空下で乾燥し、熱MeOHから再結晶させた。DMSO-D6中での1H NMRでこの産物が3-(7-ニトロフタルイミジノ)-グルタルイミドであることを確認した。
【実施例22】
【0135】
3-(7-アミノフタルイミジノ)-グルタルイミドの合成:3-(7-ニトロフタルイミジノ)-グルタルイミド(1.7g, 6.3ミリモル)を100mLのジオキサン/メタノール 4:1混合物中に溶解し、Parr hydrogenater中でPd/C 5%(500mg)の存在下で約40psiの水素で約4時間水素化した。その反応混液をセライトろ過剤を通過させてろ過した後、溶媒を真空下で蒸発させて白色の粉末を得た。DMSO-D6中の1H NMRでこの産物が3-(7-アミノフタルイミジノ)-グルタルイミドであることを確認した。
【実施例23】
【0136】
3-(6-ニトロフタルイミジノ)グルタルイミドの合成:12mLの濃硫酸中に3-フタルイミジノ-グルタルイミド(EM-12)(2.45g, 10ミリモル)を含んでいる溶液に、濃硫酸と濃硝酸の1:1混合物を約0℃で12mL添加した。その反応混液を約0℃で約1時間撹拌した後、温度を室温に上げて約30分間置いた。反応混液を50mLの氷中に注ぐと、産物は水から結晶化され、真空下でその産物を乾燥し、熱MeOHから再結晶させた。DMSO-D6中の1H NMRでこの産物が3-(6-ニトロフタルイミジノ)-グルタルイミドであることを確認した。
【実施例24】
【0137】
3-(6-アミノフタルイミジノ)-グルタルイミドの合成:3-(6-ニトロフタルイミジノ)-グルタルイミド(1.45g, 5.0ミリモル)を100mLのジオキサン/メタノール 4:1混合物中に溶解し、Parr hydrogenater中でPd/C 5%(700mg)の存在下で約40psiの水素で約4時間水素化した。その反応混液をセライトろ過剤を通過させてろ過した後、溶媒を真空下で蒸発させて白色の粉末を得た。DMSO-D6中の1H NMRでこの産物が3-(6-アミノフタルイミジノ)-グルタルイミドであることを確認した。
【実施例25】
【0138】
2-(6-ニトロフタルイミジノ)-グルタル酸の合成:12mLの濃硫酸中に3-フタルイミジノ-グルタル酸(EM-138)(2.63g, 10ミリモル)を含む溶液に、濃硫酸と濃硝酸の1:1混合物を約0℃で12mL添加した。その反応混液を約0℃で約1時間撹拌した後、温度を室温に上げて約30分間置いた。反応混液を50mLの氷中に注ぐと、産物は水から結晶化され、真空下でその産物を乾燥して2.5g(80%)の白色固形物を得た。DMSO-D6中の1H NMRでこの産物が2-(6-ニトロフタルイミジノ)-グルタル酸であることを確認した。
【実施例26】
【0139】
3-(6-アミノフタルイミジノ)-グルタル酸の合成:3-(6-ニトロフタルイミジノ)-グルタル酸(1.6g, 5.0ミリモル)を100mLのジオキサン/メタノール 4:1混合物中に溶解し、Parr hydrogenater中でPd/C 5%(700mg)の存在下で約40psiの水素で約4時間水素化した。その反応混液をセライトろ過剤を通過させてろ過した後、溶媒を真空下で蒸発させて白色の泡状の固形物を得た。DMSO-D6中の1H NMRでこの産物が3-(6-アミノフタルイミジノ)-グルタル酸であることを確認した。1H NMR(DMSO-D6, PPM), 7.30(1H, d, J=8.1), 6.75(1H, s), 6.60(1H, d, J=7.1), 4.75(1H, dd, J=4.1, 7.7), 4.32(2H, s), 2.35-2.20(3H, m), 2.10-1.95(1H, m)。
【実施例27】
【0140】
3-(7-ニトロフタルイミジノ)-グルタル酸ジエチルエステルの合成:10mLの無水DMF中にL-グルタミン酸ジエチルエステル塩酸塩(2.7g, 11ミリモル)を含む溶液に、3.5mLのトリエチルアミン(25ミリモル)とメチル-2-ブロモメチル-6-ニトロベンゾエート(2.78g, 10ミリモル)を添加した。その反応混液を約70-80℃で約2時間加熱した。30mLの1N HClを添加した後、産物を酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル層を水で洗い、塩水および無水Na2SO4上で乾燥し、ろ過し、蒸発させて粘稠な産物を得た。この産物をフラッシュシリカゲルカラムからHex/EtOAc 1:1混合物で溶出して精製し3.5gの精製産物(70%)を得た。CDCl3中での1H NMRでこの産物が3-(7-ニトロフタルイミジノ)-グルタル酸ジエチルエステルであることを確認した。
【実施例28】
【0141】
3-(7-アミノフタルイミジノ)-グルタル酸ジエチルエステルの合成:3-(7-ニトロフタルイミジノ)-グルタル酸ジエチルエステル(1.2g, 5.0ミリモル)を100mLのメタノール中に溶解し、Parr hydrogenater中でPd/C 5%(500mg)の存在下で約40psiの水素で約4時間水素化した。その反応混液をセライトろ過剤を通過させてろ過した後、溶媒を真空下で蒸発させて粘稠な産物を得た。CDCl3中の1H NMRでこの産物が3-(7-アミノフタルイミジノ)-グルタル酸ジエチルエステルであることを確認した。
【実施例29】
【0142】
3-(7-アミノフタルイミジノ)-グルタル酸の合成:2mLの濃塩酸中に3-(7-ニトロフタルイミジノ)-グルタル酸ジエチルエステル(1.65g, 5.0ミリモル)を含む溶液を、2mLの酢酸と混合し、その反応混液を還流しつつ約1時間加熱した。真空下で酸を蒸発させた後、得られた泡状の固形物をエーテルで洗い、真空下で乾燥した。イソプロパノール/エーテル混合物から産物を結晶化し、真空下で乾燥して1.1g(80%)の白色の固形物を得た。DMSO-D6中の1H NMRでこの産物が3-(7-アミノフタルイミジノ)-グルタル酸塩酸塩であることを確認した。1H NMR(DMSO-D6, PPM), 7.30(1H, t, J=8.1), 6.75(1H, d, J=7.5), 6.60(1H, d, J=7.1), 4.75(1H, dd, J=4.1, 7.7), 4.32(2H, s), 2.35-2.20(3H, m), 2.10-1.95(1H, m)。
【実施例30】
【0143】
3-(4-ニトロフタルイミジノ)-グルタル酸ジエチルエステルの合成:10mLの無水DMF中にL-グルタミン酸ジエチルエステル塩酸塩(2.7g, 11ミリモル)を含む溶液に、3.5mLのトリエチルアミン(25ミリモル)とメチル-2-ブロモメチル-3-ニトロベンゾエート(2.78g, 10ミリモル)を添加した。その反応混液を約70-80℃で約2時間加熱した。30mLの1N HClを添加した後、産物を酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル層を水で洗い、塩水および無水Na2SO4上で乾燥し、ろ過し、蒸発させて粘稠な産物を得た。この産物をフラッシュシリカゲルカラムからHex/EtOAc 1:1混合物で溶出して精製し3.5gの精製産物(70%)を得た。CDCl3中での1H NMRでこの産物が3-(4-ニトロフタルイミジノ)-グルタル酸ジエチルエステルであることを確認した。
【実施例31】
【0144】
3-(4-アミノフタルイミジノ)-グルタル酸ジエチルエステルの合成:3-(4-ニトロフタルイミジノ)-グルタル酸ジエチルエステル(1.2g, 5.0ミリモル)を100mLのメタノール中に溶解し、Parr hydrogenater中でPd/C 5%(500mg)の存在下で約40psiの水素で約4時間水素化した。その反応混液をセライトろ過剤を通過させてろ過した後、溶媒を真空下で蒸発させて粘稠な産物を得た。CDCl3中の1H NMRでこの産物が3-(4-アミノフタルイミジノ)-グルタル酸ジエチルエステルであることを確認した。
【実施例32】
【0145】
3-(4-アミノフタルイミジノ)-グルタル酸の合成:2mLの濃塩酸中に3-(4-ニトロフタルイミジノ)グルタル酸ジエチルエステル(1.65g, 5.0ミリモル)を含む溶液を、2mLの酢酸と混合し、その反応混液を還流しつつ約1時間加熱した。真空下で酸を蒸発させた後、得られた泡状の固形物をエーテルで洗い、真空下で乾燥した。イソプロパノール/エーテル混合物から産物を結晶化し、真空下で乾燥して1.1g(80%)の白色の固形物を得た。DMSO-D6中の1H NMRでこの産物が3-(4-アミノフタルイミジノ)グルタル酸塩酸塩であることを確認した。1H NMR(DMSO-D6, PPM), 7.45(1H, t, J=8.1), 7.35(1H, d, J=7.5), 7.30(1H, d, J=7.1), 4.85(1H, dd, J=5.1, 12.2), 4.45(2H, s), 2.35-2.20(3H, m), 2.10-1.95(1H, m), 1.75(2H, s)。
【実施例33】
【0146】
3-(4-ジメチルアミノ-フタルイミジノ)-グルタル酸ジエチルエステルの合成:2mLの無水DMF中に3-(4-アミノフタルイミジノ)-グルタル酸ジエチルエステル(278mg, 0.8ミリモル)を含む溶液に、300mg(2ミリモル)のK2CO3、0.25mLのヨウ化メタン(4ミリモル)、および0.45mLのトリエチルアミンを添加した。その反応混液を約60-70℃で約2時間加熱した。その反応混液を10mLの水で希釈し、産物は酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル層を水で洗い、塩水と無水Na2SO4上で乾燥し、ろ過し、蒸発させて粘稠な産物を得た。この産物をフラッシュシリカゲルカラムからHex/EtOAc 1:1混合物で溶出して精製し235mgの精製産物(70%)を得た。CDCl3中での1H NMRでこの産物が3-(4-ジメチルアミノ-フタルイミジノ)-グルタル酸ジエチルエステルであることを確認した。
【実施例34】
【0147】
3-(4-アミノフタルイミジノ)-グルタル酸の合成:2mLの濃塩酸中に3-(4-ジメチルアミノ-フタルイミジノ)-グルタル酸ジエチルエステル(180mg, 0.5ミリモル)を含む溶液を、2mLの酢酸と混合し、その反応混液を還流しつつ約1時間加熱した。真空下で酸を蒸発させた後、得られた泡状の固形物をエーテルで洗い、真空下で乾燥した。イソプロパノール/エーテル混合物から産物を結晶化し、真空下で乾燥して131mg(80%)の白色の固形物を得た。DMSO-D6中の1H NMRでこの産物が3-(4-ジメチルアミノ-フタルイミジノ)-グルタル酸塩酸塩であることを確認した。
【実施例35】
【0148】
3-(2-ニトロベンズアミド)-グルタルイミドの合成:20mLの無水DMF中に3-アミノ-グルタルアミド HBr(2.09g, 10ミリモル)を含む溶液に、2.8mLのトリエチルアミン(20ミリモル)および塩化2-ニトロベンゾイル(1.78g, 10ミリモル)を約0℃で添加した。その反応混液を室温で約2時間撹拌した。反応混液を0℃に冷却すると、産物の白色結晶およびトリエチルアミン HBrが形成された。結晶を分離した後、産物を熱湯から結晶化し、真空下で乾燥し、沸騰したエチルアルコールから再結晶させた。DMSO-D6中の1H NMRでこの産物が3-(2-ニトロベンズアミド)-グルタルイミドであることを確認した。
【実施例36】
【0149】
3-(2-アミノベンズアミド)-グルタルイミドの合成:この産物は、3-(4-ニトロフタルイミジノ)-グルタル酸ジエチルエステルの替わりに3-(2-ニトロベンズアミノ)-グルタルイミドを用いること以外は実施例31に従って合成した。DMSO-D6中の1H NMRでこの産物が3-(2-アミノベンズアミド)-グルタルイミドであることを確認した。
【実施例37】
【0150】
3,6-ジアミノフタル酸の調製:ジオキサン(40mL)中に20%メタノールと3,6-ジニトロフタル酸(1.0g, 3.90ミリモル)を含んでいる溶液に、活性炭上に5%パラジウムを付着させたものを添加し、Parr Hydrogenator中で60 psiの水素で3時間水素化した。その反応混液をセライトのパッドを通過させてろ過し、真空中で濃縮した。緑色の粉末が得られた(0.60g, 78%)。1H NMR(300MHz, DMSO) δ7.69 (br s, 5.3H, ArNH2), 6.70(s, 2.0H, ArH)。
【実施例38】
【0151】
3,6-ジ-N-Boc-ジアミノフタル酸の調製:メタノール(23mL)中に3,6-ジアミノフタル酸(0.443g, 2.26ミリモル)を含む液に、トリエチルアミン(1.4mL, 9.49ミリモル)を添加した後、ジ-tert-ブチルジカーボネート(1.04mL, 4.52ミリモル)を添加し、約4時間灌流しつつ加熱した。メタノールを真空中で除去し、その反応混液を1M HCl(10mL)中に溶解し、酢酸エチル(2x20mL)で抽出し、この抽出液を併せた有機物のプールを水(1x10mL)、塩水(1x10mL)で洗い、乾燥し(Na2SO4)、ろ過し、真空中で濃縮した。黄緑色の粉末が得られた(0.468g, 52%)。1H NMR(300MHz, DMSO) δ 8.83(m, 2.1H, ArH), 8.15(s, 1.1H, ArNH), 7.78(s, 1.0H, ArNH), 1.50(br s, 9.9H, -OC(CH3)3), 1.44(br s, 9.6H, -OC(CH3)3)。
【実施例39】
【0152】
3,6-ジ-N-Boc-アミノフタル酸無水物の調製:無水酢酸(12mL)中に3,6-ジ-N-Boc-ジアミノフタル酸(0.468g, 1.18ミリモル)を含む液を約100℃で約0.5時間加熱した。溶媒を除去し、その産物を真空中で一晩乾燥した。黄色の固形物が得られた(0.446g, 100%)。1H NMR(300MHz, DMSO) δ 8.82 (s, 2.1H, ArH), 8.18(s, 2.0H, ArNH), 1.50(br s, 21.8H, -OC(CH3)3)。
【実施例40】
【0153】
3,6-ジ-N-Boc-アミノ-サリドマイドの調製:ピリジン(5mL)中に3,6-ジ-N-Boc-アミノフタル酸無水物(0.470g, 1.24ミリモル)および3-アミノ-グルタルイミド HBr(0.259g, 1.24ミリモル)を含む液を、約100℃で約3時間加熱した。ピリジンを真空中で除去し、残渣を1M HCl(3mL)で希釈した。褐色の固形物をろ過して取り、乾燥した。この粗混合物をBiotage 40M カラム(クロロホルム中に5% メタノール含有の液)を用いてフラッシュクロマトグラフィーで精製した。黄色の沈殿物が得られた(0.256g, 42%)。1H NMR(300MHz, DMSO) δ11.2(s, 1.0H, NH), 8.73(s, 2.1H, OCONHAr), 8.20(s, 2.1H, ArH), 5.10(dd, 1.4H, J=12.8, 5.4 Hz, NCHCO), 2.87(m, 1.6H, -CH2-), 2.60(m, 2.2H, -CH2-), 2.04(m, 1.6H, -CH2-), 1.48(br s, 21.9H, -OC(CH3)3)。
【実施例41】
【0154】
3,6-ジ-アミノ-サリドマイドの調製:CH2Cl2(2.1mL)中に3,6-ジ-N-Boc-アミノ-サリドマイド(0.107g, 0.219ミリモル)を含む液に、トリフルオロ酢酸(0.90mL)を添加し、約2時間撹拌した。溶媒を除去し、残渣をジエチルエーテル中で破砕した。橙色の固形物が得られ、それを真空中で一晩乾燥した(0.060g, 95%)。1H NMR(300MHz, DMSO) δ 11.1(s, 1.0H, NH), 6.90(s, 2.0H, ArH), 6.17(br s, 5.9H, ArNH3 +), 4.97(dd, 1.0H, J=12.5, 5.4, NCHCO), 2.85(m, 1.1H, -CH2-), 2.57(m, 1.5H, -CH2-), 1.97(m, 1.1H, -CH2-)。C13H12N4O4.1TFAの分析からの計算値:C, 44.78 ; H, 3.26 ; F, 14.17 ; N, 13.93 ; O, 23.86。実測値:C, 44.24 ; H, 3.57 ; N, 13.24 ; O, 25.55。
【実施例42】
【0155】
3,6-ジ-アセトアミドフタル酸無水物の調製:3,6-ジアミノフタル酸(0.21g, 1.07ミリモル)を約100℃の無水酢酸(10mL)中に溶解し、この温度で約0.5時間撹拌した。その反応液を冷却した後、産物をろ過し、エーテルで洗った。黄色の沈殿物が得られた(0.243g, 86%)。1H NMR(300 MHz, DMSO) δ9.85(s, 2.0H, CONHAr), 8.29(s, 2.1H, ArH), 2.17(br s, 6.2H, COCH3)。
【実施例43】
【0156】
3,6-ジ-アセトアミド-サリドマイドの調製:ピリジン(2mL)中に3,6-ジ-アセトアミドフタル酸無水物(0.100g, 0.38ミリモル)および3-アミノ-グルタルイミド HBr(0.079g, 0.38ミリモル)を含む液を約100℃で約18時間加熱した。その反応液を真空中で濃縮し、1M HCl(3mL)中で破砕し、沈殿した産物をろ過し、水で洗った。黄色の粉末が得られた(0.080g, 57%)。1H NMR(300MHz, DMSO) δ 11.1(s, 1.0H, CONHCO), 9.67(s, 2.1H, CONHAr), 8.26(s, 2.1H, ArH), 5.12(dd, J=12.8, 5.4, 1.1H, NCHCO), 2.92(m, 1.1H, -CH2-), 2.58(m, 1.7H, -CH2-), 2.16(br s, 6.2H, CH3CONH), 2.07(m, 1.5H, -CH2-)。
【実施例44】
【0157】
3,6-ジクロロ-サリドマイドの調製:ピリジン(2mL)中に3,6-ジクロロフタル酸無水物(0.217g, 1.0ミリモル)を含む液に、3-アミノ-グルタルイミド HBr(0.209g, 1.0ミリモル)を添加し、約2時間還流しつつ加熱した。その反応液を過剰の水(12mL)で希釈し、沈殿物をろ過し、メタノールで洗い、真空中で一晩乾燥した。無色の固形物が得られた(0.198g, 62%)。1H NMR(300MHz, DMSO) δ 11.2(s, 1.0H, CONHCO), 7.91(s, 2.0H, ArH), 5.17(dd, J=12.7, 5.4, 1.1H, NCHCO), 2.87(m, 1.1H, -CH2-), 2.59(m, 1.3H, -CH2-), 2.04(m, 1.1H, -CH2-)。
【実施例45】
【0158】
3-ヒドラジノ-6-クロロ-サリドマイド HClの調製:THF(15mL)中に3,6-ジクロロ-サリドマイド(0.491g, 1.5ミリモル)を含む液に、無水ヒドラジン(96mg, 3.0ミリモル)を添加し、約0.5時間還流しつつ加熱した。冷却した反応混液から沈殿産物をろ過して取り、新鮮なTHFで洗った。この粗産物をイソプロパノールから再結晶させて3-ヒドラジノ-6-クロロ-サリドマイド HClを白色の結晶性固形物として得た(0.310g, 65%)。1H NMR(300MHz, DMSO) δ10.9(s, 1.1H, CONHCO), 9.27(s, 1.0H, ArNH), 8.64(d, J=8 Hz, 1.1H, ArNH), 7.60(s, 3.1H, ArH), 4.66(m, 1.6H, NCHCO), 4.42(br s, 2.2H, NHNH2), 2.70(m, 1.7H, -CH2-), 2.55(m, 1.0H, -CH2-), 1.98(m, 3.3H, -CH2-)。13C NMR(300MHz, DMSO) δ173.8, 172.1, 164.2, 163.8, 137.1, 136.3, 132.0, 131.9, 130.3, 129.8, 50.3, 31.4, 24.8。
【0159】
C13H11ClN4O4.1HClの分析からの計算値:C, 43.47 ; H, 3.37 ; Cl, 19.74 ; N, 15.60 ; O, 17.82。実測値 : C, 43.74 ; H, 3.51 ; Cl, 19.47 ; N, 15.41 ; O, 18.02。
【0160】
遊離の二酸は、J. Chromatography, 266, 1983, 401-408、この文献は本明細書中に参照により組み入れるが、これに記載の方法を用いて得た。Sigmaから入手した3,6-ジニトロフタル酸ピリジン塩(D-2880) (2.0g)を6M HCl(2mL)中に懸濁し、エーテルで抽出した(2x20mL)。この抽出液を併せた有機相のプールを水(1x5mL)で洗い、乾燥し(Na2SO4)、ろ過し、真空中で濃縮した。
【実施例46】
【0161】
S-(-)-(3-ベンジルオキシカルボニルアミノ)-グルタルイミドの合成:40mLのジクロロメタン無水物中にカルボキシベンジルオキシ-L-グルタミン(2.8g, 10ミリモル)を含む撹拌溶液に、N,N-ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)(1.92g, 12ミリモル)およびヒドロキシベンゾトリアゾール(12ミリモル)(HOBT)を添加した。その反応混液を約18時間撹拌した。その反応混液をろ過して副産物の尿素を除去し、ジクロロメタン層を水と塩水で洗い、無水CaSO4上で乾燥し、ろ過し、蒸発させて白色の固形物を得た。その固形産物をエチルエーテルから結晶化させて2.4gの結晶性粉末を得た(90%)。CDC13中の1H NMRでこの産物がS-(-)-(3-ベンジルオキシカルボニルアミノ)-グルタルイミドであることを確認した。1H NMR(CDCl3, PPM), 8.2(1H, s broad), 7.4(5H, s, aromatic), 5.8(1H, d), 5.15(2H, s), 4.4(1H, dd, J=4.5, 3), 2.95-2.4(3H, m), 1.86(1H, d, t, J=11.5, 6.5)。 m. p. 122-124℃ (文献値は122-124℃)。
【実施例47】
【0162】
小分子の相対的な有効性をスクリーニングするために、Roche Cell Proliferation Kit II(XTT)は有用なアッセイである。このアッセイは増殖のアゴニストおよび/またはアンタゴニストに応答する細胞の増殖を定量的に測定するものである。このアッセイは黄色のテトラゾリウム塩(XTT)が代謝の活発な/生きている細胞によって分解されて、橙色のホルマザン色素を形成することに基づいている。可溶性の色素が形成されることによって、スキャンニングマルチウェル分光光度計を用いて直接的な定量ができる。生細胞数の増加(増殖の結果として)があればホルマザン色素の産生が増大し、それは吸光度値の増加に対応する。
【0163】
サリドマイド類似体等を評価する際には、我々はin vitro XTTアッセイでHS-Sultan細胞を用いた。処理の約16時間前に、96ウエルのマイクロタイタープレートの各ウエルに細胞を90μLの正常増殖培地あたり15,000個の密度で蒔く。培養と処理の間、細胞は高湿度インキュベーター中で37℃で5% CO2に維持する。処理(10X)としては各ウエル中の最終処理濃度が1Xとなるように10μLのアリコートで添加する。各濃度について三重に試験する。72時間の処理時間の最後の4時間の間にXTT標識混合物を各ウエルに50μLのアリコートで添加する。処理/標識時間の完了時にプレートを470nmの波長および650nmの参照波長で分光光学的に測定するプレートリーダーで読み取る。個々の実験で各処理についての平均の吸光度値(バックグラウンドを差し引いた値)を濃度(μM)に対してプロットする。吸光度値がより大きいことは増殖量がより多いことに対応する。陰性対照(非処理の細胞)は参照点として用いられる;対照での値未満の吸光度値は増殖の阻害を反映したものである。
【0164】
ある期間に行われた複数の実験を比較する際には、各実験で得られた吸光度値は多数の因子(時間経過に伴うXTT試薬の分解が最も一般的な因子である)によって変動する可能性がある。古いXTTキットの試薬を用いる際、または新しいキットに切り替える際には、その個々の実験での吸光度全体がより高く、またはより低くなる可能性があり、別の実験との直接的な比較が困難なものとなってしまう。従って、吸光度値を、処理されたものの吸光度値を陰性対照での値で割ることによって得られる比の形(処理したもの/対照)に変換すると、複数の実験から得られた結果を比較する際に好都合なことが多い;次いで各処理条件での「処理されたもの/対照」の比の値を濃度(μM)に対してプロットする。図12、13、および14は本発明の種々の化合物についての結果を示したものである。
【0165】
当然のことながら、上記は本発明の好ましい実施形態にのみ関するものであって、これらに対して多数の改変、または変更を、付属の特許請求の範囲で規定したとおりの本発明の精神と範囲から乖離することなく行いうることは理解されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0166】
【図1】本発明の代表的な化合物の合成モデルを示す。
【図2】本発明の代表的な化合物の合成モデルを示す。
【図3】本発明の代表的な化合物の合成モデルを示す。
【図4】本発明の代表的な化合物の合成モデルを示す。
【図5】本発明の代表的な化合物の合成モデルを示す。
【図6】本発明の代表的な化合物の合成モデルを示す。
【図7】本発明の代表的な化合物の合成モデルを示す。
【図8】本発明の代表的な化合物の合成モデルを示す。
【図9】本発明の代表的な化合物の合成モデルを示す。
【図10】本発明の代表的な化合物の合成モデルを示す。
【図11】本発明の代表的な化合物の合成モデルを示す。
【図12】それぞれのXTT増殖アッセイのグラフを示す。
【図13】それぞれのXTT増殖アッセイのグラフを示す。
【図14】それぞれのXTT増殖アッセイのグラフを示す。

Claims (16)

  1. ヒトまたは動物における望ましくない血管形成を治療する方法であって、該ヒトまたは動物に以下の化合物:
    Figure 2004538322
    Figure 2004538322
    [式中、
    R1は-H、-OH、-CH3、-CH20Z(エーテル)、-CH2OCOZ(エステル)、-CH2OCONZ (カルバメート)、および-CH2Z(アルキル)から独立して選択され、ここでZはHまたは-(CH2)n-Hから選択されたものであり、nは1〜10であり;
    R2は-NH-NH2(ヒドラジン)、-NH-OH(ヒドロキシルアミン)、-NH-OR3、-N=N-R3、-NH2、-N(R3)2、-NHCOH、-NHCOCH3、ピラゾリジン、ピラゾリン、テトラゾール、イミダゾール、ピラゾール、ピプラジン、およびイミダゾリンから独立して選択され;そして
    R3はピラゾリジン、ピラゾリン、テトラゾール、イミダゾール、ピラゾール、ピプラジン、およびイミダゾリンから独立して選択される。]
    またはその組み合わせから選択される有効量の血管形成阻害化合物を含有する組成物を投与するステップを含む、上記方法。
  2. 上記化合物が以下の式:
    Figure 2004538322
    を有する、請求項1記載の方法。
  3. 上記化合物が以下の式:
    Figure 2004538322
    を有する、請求項1記載の方法。
  4. 上記化合物が以下の式:
    Figure 2004538322
    を有する、請求項1記載の方法。
  5. 上記望ましくない血管形成が網膜/脈絡膜の新血管形成と関連する、請求項1記載の方法。
  6. 網膜/脈絡膜の新血管形成が糖尿病性網膜症と関連する、請求項5記載の方法。
  7. 網膜/脈絡膜の新血管形成が黄斑変性症と関連する、請求項5記載の方法。
  8. 上記望ましくない血管形成が角膜の新血管形成と関連する、請求項1記載の方法。
  9. 上記化合物が薬学的に許容し得る担体中で送達される、請求項1記載の方法。
  10. ヒトまたは動物における望ましくない血管形成を治療する方法であって、該ヒトまたは動物に以下の化合物:
    Figure 2004538322
    [式中、
    Xは
    Figure 2004538322
    または-CH2-から選択されるものであり;
    R2は-NH-NH2(ヒドラジン)、-NH-OH(ヒドロキシルアミン)、-NH-OR3、-N=N-R3、-NH2、-N(R3)2、-NHCOH、-NHCOCH3、ピラゾリジン、ピラゾリン、テトラゾール、イミダゾール、ピラゾール、ピプラジン、およびイミダゾリンから独立して選択され;
    R3はピラゾリジン、ピラゾリン、テトラゾール、イミダゾール、ピラゾール、ピプラジン、およびイミダゾリンから独立して選択され:そして
    R4、R5、およびR6は同一でも異なるものであってもよく、-NH2、-OH、-CH3、-H、-OCH3、-O(CH2)m-H(mは1〜7)、-Cl、-Br、-F、-I、-CH2OCONZ(カルバメート)、-CH2Z(アルキル)、-CH2OZ(エーテル)、-CH2OCOZ(エステル)(ZはHまたは-(CH2)n-H、nは1〜10)、-NH-NH2(ヒドラジン)、-NH-OH(ヒドロキシルアミン)、-NH-OR3、-N=N-R3、-N(R3)2、-NHCOH、-NHCOCH3、ピラゾリジン、ピラゾリン、テトラゾール、イミダゾール、ピラゾール、ピプラジン、およびイミダゾリンから選択されるものである。]
    から選択される有効量の血管形成阻害化合物を含有する組成物を投与するステップを含む、上記方法。
  11. 上記化合物が3,4-ジアミノ-サリドマイドを含む、請求項1記載の方法。
  12. 上記望ましくない血管形成が網膜/脈絡膜の新血管形成と関連する、請求項10記載の方法。
  13. 網膜/脈絡膜の新血管形成が糖尿病性網膜症と関連する、請求項12記載の方法。
  14. 網膜/脈絡膜の新血管形成が黄斑変性症と関連する、請求項12記載の方法。
  15. 上記望ましくない血管形成が角膜の新血管形成と関連する、請求項10記載の方法。
  16. 上記化合物が薬学的に許容し得る担体中で送達される、請求項10記載の方法。
JP2003519445A 2001-08-06 2002-08-06 窒素置換サリドマイド誘導体の合成及び抗腫瘍活性 Expired - Fee Related JP4494013B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US31026101P 2001-08-06 2001-08-06
PCT/US2002/025112 WO2003014315A2 (en) 2001-08-06 2002-08-06 Synthesis and anti-tumor activity of nitrogen substituted thalidomide analogs

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004538322A true JP2004538322A (ja) 2004-12-24
JP4494013B2 JP4494013B2 (ja) 2010-06-30

Family

ID=23201687

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003519445A Expired - Fee Related JP4494013B2 (ja) 2001-08-06 2002-08-06 窒素置換サリドマイド誘導体の合成及び抗腫瘍活性

Country Status (14)

Country Link
US (2) US7153867B2 (ja)
EP (1) EP1423115B9 (ja)
JP (1) JP4494013B2 (ja)
AT (1) ATE428419T1 (ja)
AU (1) AU2002323063B2 (ja)
CA (1) CA2457319C (ja)
CY (1) CY1110492T1 (ja)
DE (1) DE60231989D1 (ja)
DK (1) DK1423115T3 (ja)
ES (1) ES2325916T3 (ja)
NZ (1) NZ531294A (ja)
PT (1) PT1423115E (ja)
WO (1) WO2003014315A2 (ja)
ZA (1) ZA200400924B (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008016007A1 (fr) * 2006-07-31 2008-02-07 Meiji Seika Kaisha, Ltd. INHIBITEUR DE LA MÉTALLO-β-LACTAMASE
JP2008512379A (ja) * 2004-09-03 2008-04-24 セルジーン・コーポレーション 置換2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン類の調製方法
JP2008544993A (ja) * 2005-06-30 2008-12-11 セルジーン・コーポレーション 4−アミノ−2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)イソインドリン−1,3−ジオン化合物を調製するための方法

Families Citing this family (74)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6518281B2 (en) * 1995-08-29 2003-02-11 Celgene Corporation Immunotherapeutic agents
US5635517B1 (en) * 1996-07-24 1999-06-29 Celgene Corp Method of reducing TNFalpha levels with amino substituted 2-(2,6-dioxopiperidin-3-YL)-1-oxo-and 1,3-dioxoisoindolines
HU228769B1 (en) * 1996-07-24 2013-05-28 Celgene Corp Substituted 2(2,6-dioxopiperidin-3-yl)phthalimides and -1-oxoisoindolines and their use for production of pharmaceutical compositions for mammals to reduce the level of tnf-alpha
US7629360B2 (en) * 1999-05-07 2009-12-08 Celgene Corporation Methods for the treatment of cachexia and graft v. host disease
US6458810B1 (en) 2000-11-14 2002-10-01 George Muller Pharmaceutically active isoindoline derivatives
DK1353672T3 (da) 2000-11-30 2008-01-21 Childrens Medical Center Syntese af 4-amino-thalidomidenantiomerer
ES2338534T3 (es) 2001-02-27 2010-05-10 The Governement Of The Usa, Represented By The Secretary Department Of Health And Human Services Analogos de talidomina como inhibidores de la angiogenesis.
US7153867B2 (en) * 2001-08-06 2006-12-26 Celgene Corporation Use of nitrogen substituted thalidomide analogs for the treatment of macular degenerator
CN1668296A (zh) * 2002-05-17 2005-09-14 细胞基因公司 使用选择性细胞因子抑制性药物用于治疗和控制癌症和其它疾病的方法及组合物
USRE48890E1 (en) 2002-05-17 2022-01-11 Celgene Corporation Methods for treating multiple myeloma with 3-(4-amino-1-oxo-1,3-dihydroisoindol-2-yl)-piperidine-2,6-dione after stem cell transplantation
US7323479B2 (en) * 2002-05-17 2008-01-29 Celgene Corporation Methods for treatment and management of brain cancer using 1-oxo-2-(2,6-dioxopiperidin-3-yl)-4-methylisoindoline
US20100129363A1 (en) * 2002-05-17 2010-05-27 Zeldis Jerome B Methods and compositions using pde4 inhibitors for the treatment and management of cancers
US7393862B2 (en) 2002-05-17 2008-07-01 Celgene Corporation Method using 3-(4-amino-1-oxo-1,3-dihydro-isoindol-2-yl)-piperidine-2,6-dione for treatment of certain leukemias
US7968569B2 (en) 2002-05-17 2011-06-28 Celgene Corporation Methods for treatment of multiple myeloma using 3-(4-amino-1-oxo-1,3-dihydro-isoindol-2-yl)-piperidine-2,6-dione
US7189740B2 (en) 2002-10-15 2007-03-13 Celgene Corporation Methods of using 3-(4-amino-oxo-1,3-dihydro-isoindol-2-yl)-piperidine-2,6-dione for the treatment and management of myelodysplastic syndromes
US8404717B2 (en) * 2002-10-15 2013-03-26 Celgene Corporation Methods of treating myelodysplastic syndromes using lenalidomide
US11116782B2 (en) 2002-10-15 2021-09-14 Celgene Corporation Methods of treating myelodysplastic syndromes with a combination therapy using lenalidomide and azacitidine
NZ539534A (en) * 2002-10-15 2008-06-30 Celgene Corp Selective cytokine inhibitory drugs for treating myelodysplastic syndrome
US8404716B2 (en) 2002-10-15 2013-03-26 Celgene Corporation Methods of treating myelodysplastic syndromes with a combination therapy using lenalidomide and azacitidine
US20050203142A1 (en) * 2002-10-24 2005-09-15 Zeldis Jerome B. Methods of using and compositions comprising immunomodulatory compounds for treatment, modification and management of pain
NZ540186A (en) * 2002-10-31 2008-03-28 Celgene Corp Composition for the treatment of macular degeneration
US20040091455A1 (en) * 2002-10-31 2004-05-13 Zeldis Jerome B. Methods of using and compositions comprising immunomodulatory compounds for treatment and management of macular degeneration
CN1735412A (zh) 2002-11-06 2006-02-15 细胞基因公司 利用选择性细胞因子抑制药物治疗和控制癌症和其它疾病的方法和组合物
US8034831B2 (en) 2002-11-06 2011-10-11 Celgene Corporation Methods for the treatment and management of myeloproliferative diseases using 4-(amino)-2-(2,6-Dioxo(3-piperidyl)-isoindoline-1,3-dione in combination with other therapies
US7563810B2 (en) 2002-11-06 2009-07-21 Celgene Corporation Methods of using 3-(4-amino-1-oxo-1,3-dihydroisoindol-2-yl)-piperidine-2,6-dione for the treatment and management of myeloproliferative diseases
CH696542A5 (de) * 2003-07-09 2007-07-31 Siegfried Ltd Verfahren zur Herstellung von substituierten 2,6-Dioxopiperidin-3-yl-Verbindungen.
WO2005016326A2 (en) * 2003-07-11 2005-02-24 The Government Of The United States Of America As Represented By The Secretary Of The Department Of Health And Human Services Analogs of thalidomide as potential angiogenesis inhibitors
UA83504C2 (en) * 2003-09-04 2008-07-25 Селджин Корпорейшн Polymorphic forms of 3-(4-amino-1-oxo-1,3 dihydro-isoindol-2-yl)-piperidine-2,6-dione
CN100398534C (zh) * 2003-09-15 2008-07-02 天津和美生物技术有限公司 合成酞胺哌啶酮及其衍生物的方法
CA2808646C (en) 2003-09-17 2016-08-23 The Government Of The United States Of America, As Represented By The Secretary Of The Department Of Health And Human Services Thalidomide analogs as tnf-alpha modulators
US8952895B2 (en) 2011-06-03 2015-02-10 Apple Inc. Motion-based device operations
US7612096B2 (en) * 2003-10-23 2009-11-03 Celgene Corporation Methods for treatment, modification and management of radiculopathy using 1-oxo-2-(2,6-dioxopiperidin-3yl)-4-aminoisoindoline
KR20060124607A (ko) * 2003-11-06 2006-12-05 셀진 코포레이션 암 및 그 밖의 질환의 치료 및 관리를 위하여탈리도마이드를 사용하는 방법 및 조성물
US20050100529A1 (en) * 2003-11-06 2005-05-12 Zeldis Jerome B. Methods of using and compositions comprising immunomodulatory compounds for the treatment and management of asbestos-related diseases and disorders
US20050143344A1 (en) * 2003-12-30 2005-06-30 Zeldis Jerome B. Methods and compositions using immunomodulatory compounds for the treatment and management of central nervous system disorders or diseases
WO2005091991A2 (en) * 2004-03-22 2005-10-06 Celgene Corporation Methods of using and compositions comprising immunomodulatory compounds for the treatment and management of skin diseases or disorders
US20050222209A1 (en) * 2004-04-01 2005-10-06 Zeldis Jerome B Methods and compositions for the treatment, prevention or management of dysfunctional sleep and dysfunctional sleep associated with disease
EP1744749A4 (en) * 2004-04-14 2009-04-22 Celgene Corp METHODS OF USE AND COMPOSITION COMPRISING IMMUNOMODULATOR COMPOUNDS FOR THE TREATMENT AND CARE OF MYELODYSPLASIC SYNDROMES
BRPI0418743A (pt) * 2004-04-14 2007-09-18 Celgene Corp métodos de tratamento, prevenção ou controle de uma sìndrome mielodisplásica, de redução ou evitação de um efeito adverso associado com a administração de um segundo ingrediente ativo em um paciente sofrendo de uma sìndrome mielodisplásica, composição farmacêutica, forma de dosagem unitária única, e, kit
AU2005237490A1 (en) * 2004-04-23 2005-11-10 Celgene Corporation Methods of using and compositions comprising immunomodulatory compounds for the treatment and management of pulmonary hypertension
JP2005336157A (ja) * 2004-04-30 2005-12-08 Arigen Inc 光学活性サリドマイドおよびその誘導体の製造法
US7405237B2 (en) 2004-07-28 2008-07-29 Celgene Corporation Isoindoline compounds and methods of their use
CA2588597A1 (en) * 2004-11-23 2006-06-01 Celgene Corporation Methods and compositions using immunomodulatory compounds for treatment and management of central nervous system injury
US20060270707A1 (en) * 2005-05-24 2006-11-30 Zeldis Jerome B Methods and compositions using 4-[(cyclopropanecarbonylamino)methyl]-2-(2,6-dioxopiperidin-3-yl)isoindole-1,3-dione for the treatment or prevention of cutaneous lupus
AU2011221383B2 (en) * 2005-06-30 2013-08-01 Celgene Corporation Processes for the preparation of 4-amino-2-(2,6-dioxopiperidin-3-yl)isoindoline-1,3-dione compounds
US20080138295A1 (en) * 2005-09-12 2008-06-12 Celgene Coporation Bechet's disease using cyclopropyl-N-carboxamide
US20070155791A1 (en) * 2005-12-29 2007-07-05 Zeldis Jerome B Methods for treating cutaneous lupus using aminoisoindoline compounds
CL2007002218A1 (es) * 2006-08-03 2008-03-14 Celgene Corp Soc Organizada Ba Uso de 3-(4-amino-1-oxo-1,3-dihidro-isoindol-2-il)-piperidina 2,6-diona para la preparacion de un medicamento util para el tratamiento de linfoma de celula de capa.
US20110184025A1 (en) * 2006-10-19 2011-07-28 Hensel Jennifer L Methods and Compositions Using Immunomodulatory Compounds for the Treatment and Management of Spirochete and Other Obligate Intracellular Bacterial Diseases
US7893045B2 (en) 2007-08-07 2011-02-22 Celgene Corporation Methods for treating lymphomas in certain patient populations and screening patients for said therapy
AU2009223014A1 (en) * 2008-03-11 2009-09-17 Dr. Reddy's Laboratories Ltd. Preparation of lenalidomide
CN101580501B (zh) 2009-06-01 2011-03-09 南京卡文迪许生物工程技术有限公司 3-(取代二氢异吲哚酮-2-基)-2,6-哌啶二酮的合成方法及其中间体
CN103221039A (zh) * 2010-09-09 2013-07-24 三叶草私人有限公司 血管生成抑制剂的气道给药
US8927725B2 (en) 2011-12-02 2015-01-06 The United States Of America, As Represented By The Secretary, Department Of Health And Human Services Thio compounds
EP2877462B1 (en) * 2012-07-27 2019-09-04 Celgene Corporation Processes for preparing isoindoline-1,3-dione compounds
CN103497175B (zh) * 2013-03-14 2015-08-05 湖北生物医药产业技术研究院有限公司 制备来那度胺的方法
LV14985B (lv) 2013-10-14 2015-06-20 Latvijas Organiskās Sintēzes Institūts Lenalidom&imacr;da ieg&umacr;&scaron;anas process
CN104557858B (zh) * 2013-10-29 2018-06-01 上海医药工业研究院 一种泊利度胺的制备方法
CN103787956B (zh) * 2014-01-20 2016-03-30 上海医药工业研究院 用于制备泊马度胺的中间体的制备方法
JP7120763B2 (ja) 2014-08-22 2022-08-17 セルジーン コーポレイション 免疫調節化合物を抗体と併用する多発性骨髄腫の治療方法
WO2016065980A1 (zh) 2014-10-30 2016-05-06 康朴生物医药技术(上海)有限公司 异吲哚啉衍生物、其中间体、制备方法、药物组合物及应用
ES2970117T3 (es) 2015-06-26 2024-05-27 Celgene Corp Métodos para el tratamiento de sarcoma de Kaposi o linfoma inducido por KSHV usando compuestos inmunomoduladores, y usos de biomarcadores
DK3526202T3 (da) 2016-10-11 2025-03-31 Arvinas Operations Inc Forbindelser og fremgangsmåder til målrettet degradering af androgenreceptor
TWI793151B (zh) 2017-08-23 2023-02-21 瑞士商諾華公司 3-(1-氧異吲哚啉-2-基)之氫吡啶-2,6-二酮衍生物及其用途
AR116109A1 (es) 2018-07-10 2021-03-31 Novartis Ag Derivados de 3-(5-amino-1-oxoisoindolin-2-il)piperidina-2,6-diona y usos de los mismos
MX2021000309A (es) 2018-07-10 2021-04-12 Novartis Ag Derivados de 3-(5-hidroxi-1-oxoisoindolin-2-il)piperidina-2,6-dion a y su uso en el tratamiento de enfermedades dependientes del dedo de zinc 2 de la familia ikaros (ikzf2).
CA3119343C (en) 2018-11-13 2024-01-16 Biotheryx, Inc. Substituted isoindolinones
CN109293631B (zh) * 2018-11-30 2020-05-08 常州制药厂有限公司 3-氨基-n-(2,6-二氧代-3-哌啶基)-邻苯二甲酰亚胺化合物的制备方法
US20230248696A1 (en) * 2019-05-03 2023-08-10 Dynamic Biologics Inc. Lenalidomide prodrugs, polymeric conjugates, and formulations thereof, and their uses for the treatment of multiple myeloma
CN110343063A (zh) * 2019-08-09 2019-10-18 新乡双鹭药业有限公司 一种泊马度胺合成中杂质的制备方法
MX2022005839A (es) 2019-11-19 2022-06-09 Bristol Myers Squibb Co Compuestos utiles como inhibidores de la proteina helios.
PE20231204A1 (es) 2020-05-09 2023-08-17 Arvinas Operations Inc Metodos para fabricar un compuesto bifuncional, formas ultrapuras del compuesto bifuncional y formas de dosificacion que comprenden el mismo
KR20230165815A (ko) 2021-04-06 2023-12-05 브리스톨-마이어스 스큅 컴퍼니 피리디닐 치환된 옥소이소인돌린 화합물
CN115572283B (zh) * 2022-10-24 2024-12-17 合肥市贵谦信息科技有限公司 一种泊马度胺类饲料添加剂及其制备方法和应用

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08507767A (ja) * 1993-03-01 1996-08-20 ザ・チルドレンズ・メデイカル・センター・コーポレーシヨン 管脈形成を抑制する方法および組成物
WO1998019649A2 (en) * 1996-11-05 1998-05-14 The Children's Medical Center Corporation Methods and compositions for inhibition of angiogenesis
WO1999046258A1 (en) * 1998-03-13 1999-09-16 Celgene Corporation SUBSTITUTED 2-(2,6-DIOXO-3-FLUOROPIPERIDIN-3-YL)-ISOINDOLINES AND THEIR USE TO REDUCE TNFα LEVELS
JP2001503384A (ja) * 1996-07-24 2001-03-13 セルジーン コーポレイション 置換2―(2,6―ジオキソピペリジン―3―イル)フタルイミド類及び―1―オキソイソインドリン類ならびにTNFαレベルの減少方法
WO2002059106A1 (en) * 2000-12-27 2002-08-01 Celgene Corporation Isoindole-imide compounds, compositions, and uses thereof
WO2002094180A2 (en) * 2000-11-14 2002-11-28 Celgene Corporation Pharmaceutically active isoindoline derivatives

Family Cites Families (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4053615A (en) * 1972-10-21 1977-10-11 John Wyeth & Brother Limited Phthalimidopiperidines and anti-convulsant compositions thereof
GB9000644D0 (en) * 1990-01-11 1990-03-14 Erba Carlo Spa New ureido derivatives of poly-4-amino-2-carboxy-1-methyl compounds
WO1992014455A1 (en) * 1991-02-14 1992-09-03 The Rockefeller University METHOD FOR CONTROLLING ABNORMAL CONCENTRATION TNF α IN HUMAN TISSUES
US6228879B1 (en) * 1997-10-16 2001-05-08 The Children's Medical Center Methods and compositions for inhibition of angiogenesis
US6114355A (en) * 1993-03-01 2000-09-05 D'amato; Robert Methods and compositions for inhibition of angiogenesis
US5463063A (en) * 1993-07-02 1995-10-31 Celgene Corporation Ring closure of N-phthaloylglutamines
US5635517B1 (en) * 1996-07-24 1999-06-29 Celgene Corp Method of reducing TNFalpha levels with amino substituted 2-(2,6-dioxopiperidin-3-YL)-1-oxo-and 1,3-dioxoisoindolines
US6281230B1 (en) * 1996-07-24 2001-08-28 Celgene Corporation Isoindolines, method of use, and pharmaceutical compositions
US5798368A (en) * 1996-08-22 1998-08-25 Celgene Corporation Tetrasubstituted 2-(2,6-dioxopiperidin-3-yl)-1-oxoisoindolines and method of reducing TNFα levels
US6429212B1 (en) * 1996-08-16 2002-08-06 Ishihara Sangyo Kaisha Ltd. Medicinal composition
IL127496A0 (en) * 1997-12-19 1999-10-28 Pfizer Prod Inc The use of MMP inhibitors for the treatment of ocular angiogenesis
AU3109199A (en) * 1998-03-25 1999-10-18 Large Scale Biology Corporation Benzoates derivatives for inhibiting angiogenesis
US6380239B1 (en) * 1999-03-18 2002-04-30 Celgene Corporation Substituted 1-oxo- and 1,3-dioxoisoindoline and method of reducing inflammatory cytokine levels
PT1040838E (pt) * 1999-03-31 2003-08-29 Gruenenthal Gmbh Solucao aquosa estavel de 3-(1-oxo-1,3-di-hidro-isoindol-2-il)piperidino-2,6-diona
US6667316B1 (en) * 1999-11-12 2003-12-23 Celgene Corporation Pharmaceutically active isoindoline derivatives
EP1997513B1 (en) * 2000-02-10 2012-04-11 Massachusetts Eye & Ear Infirmary Combinations and compositions for use in PDT in treating ocular conditions involving unwanted choriodal neovascularisation
DK1353672T3 (da) * 2000-11-30 2008-01-21 Childrens Medical Center Syntese af 4-amino-thalidomidenantiomerer
US7153867B2 (en) * 2001-08-06 2006-12-26 Celgene Corporation Use of nitrogen substituted thalidomide analogs for the treatment of macular degenerator

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08507767A (ja) * 1993-03-01 1996-08-20 ザ・チルドレンズ・メデイカル・センター・コーポレーシヨン 管脈形成を抑制する方法および組成物
JP2001503384A (ja) * 1996-07-24 2001-03-13 セルジーン コーポレイション 置換2―(2,6―ジオキソピペリジン―3―イル)フタルイミド類及び―1―オキソイソインドリン類ならびにTNFαレベルの減少方法
WO1998019649A2 (en) * 1996-11-05 1998-05-14 The Children's Medical Center Corporation Methods and compositions for inhibition of angiogenesis
WO1999046258A1 (en) * 1998-03-13 1999-09-16 Celgene Corporation SUBSTITUTED 2-(2,6-DIOXO-3-FLUOROPIPERIDIN-3-YL)-ISOINDOLINES AND THEIR USE TO REDUCE TNFα LEVELS
WO2002094180A2 (en) * 2000-11-14 2002-11-28 Celgene Corporation Pharmaceutically active isoindoline derivatives
WO2002059106A1 (en) * 2000-12-27 2002-08-01 Celgene Corporation Isoindole-imide compounds, compositions, and uses thereof
JP2006089495A (ja) * 2000-12-27 2006-04-06 Celgene Corp イソインドール−イミド化合物、組成物、およびそれらの使用

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008512379A (ja) * 2004-09-03 2008-04-24 セルジーン・コーポレーション 置換2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン類の調製方法
JP2008544993A (ja) * 2005-06-30 2008-12-11 セルジーン・コーポレーション 4−アミノ−2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)イソインドリン−1,3−ジオン化合物を調製するための方法
JP2013014599A (ja) * 2005-06-30 2013-01-24 Celgene Corp 4−アミノ−2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)イソインドリン−1,3−ジオン化合物を調製するための方法
WO2008016007A1 (fr) * 2006-07-31 2008-02-07 Meiji Seika Kaisha, Ltd. INHIBITEUR DE LA MÉTALLO-β-LACTAMASE
JP2013100289A (ja) * 2006-07-31 2013-05-23 Meiji Seikaファルマ株式会社 メタロ−β−ラクタマーゼ阻害剤
JP5301272B2 (ja) * 2006-07-31 2013-09-25 Meiji Seikaファルマ株式会社 メタロ−β−ラクタマーゼ阻害剤

Also Published As

Publication number Publication date
ES2325916T3 (es) 2009-09-24
NZ531294A (en) 2005-11-25
ATE428419T1 (de) 2009-05-15
EP1423115B9 (en) 2009-09-02
WO2003014315A3 (en) 2003-04-17
AU2002323063B2 (en) 2007-11-08
WO2003014315A2 (en) 2003-02-20
DK1423115T3 (da) 2009-06-15
DE60231989D1 (de) 2009-05-28
ZA200400924B (en) 2006-04-26
US7153867B2 (en) 2006-12-26
EP1423115B1 (en) 2009-04-15
CA2457319A1 (en) 2003-02-20
JP4494013B2 (ja) 2010-06-30
CA2457319C (en) 2011-07-05
EP1423115A4 (en) 2006-08-16
EP1423115A2 (en) 2004-06-02
PT1423115E (pt) 2009-07-21
US20070105903A1 (en) 2007-05-10
US20030139451A1 (en) 2003-07-24
CY1110492T1 (el) 2015-04-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4494013B2 (ja) 窒素置換サリドマイド誘導体の合成及び抗腫瘍活性
JP4242651B2 (ja) 4−アミノ−サリドマイドエナンチオマーの合成法
AU2002323063A1 (en) Synthesis and anti-tumor activity of nitrogen substituted thalidomide analogs
ES2309443T3 (es) 2-(2,6-dioxopiperidin-3-il)-ftalimidas sustituidas y metodo para reducir los niveles de tnf alfa.
US7112602B2 (en) Methods of treating undesired angiogenesis with 2-methyl-EM-138
AU2002253795A1 (en) Synthesis of 4-Amino-Thalidomide enantiomers
JP2008088182A (ja) サリドマイドを有効成分とする医薬品製剤
JP5961281B2 (ja) 6−アミノピリジン−3−オール誘導体またはその薬剤学的に許容可能な塩、及びそれを有効成分として含有する血管新生による疾患の予防または治療用薬学組成物
KR100699968B1 (ko) 2-프탈이미디노글루타르산 유사체 및 안기오게네시스억제제로서의 이의 용도
JPH10259129A (ja) 血管新生阻害剤
JP2000516924A (ja) 5ht▲下2c▼アンタゴニストおよびd▲下2▼アンタゴニストを含む医薬組成物
CN119546603A (zh) 苯并噻唑化合物及其应用
JPH11147823A (ja) 血管新生阻害剤
JPH11269070A (ja) 血管新生阻害剤
HK1061354B (en) Synthesis of 4-amino-thalidomide enantiomers

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050719

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090407

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090707

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100316

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100407

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130416

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130416

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140416

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees