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JP2004339364A - 消泡剤を含有するカチオン電着塗料組成物 - Google Patents

消泡剤を含有するカチオン電着塗料組成物 Download PDF

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JP2004339364A
JP2004339364A JP2003137597A JP2003137597A JP2004339364A JP 2004339364 A JP2004339364 A JP 2004339364A JP 2003137597 A JP2003137597 A JP 2003137597A JP 2003137597 A JP2003137597 A JP 2003137597A JP 2004339364 A JP2004339364 A JP 2004339364A
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electrodeposition coating
cationic electrodeposition
cationic
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JP2003137597A
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Yoshio Kojima
与志夫 児島
Hiroshi Kawabe
弘 河辺
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Nippon Paint Co Ltd
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Nippon Paint Co Ltd
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Abstract

【課題】優れた消泡性発揮し、水分散性に優れた界面活性剤を消泡剤として含有するカチオン電着塗料組成物を提供すること。
【解決手段】消泡剤として、式
【化1】
{H−(OA)−}Q (1)
[式中、Qは非還元性の二又は三糖類のm個の1級水酸基から水素原子を除いた反応残基であり、OAは炭素数2〜4のオキシアルキレン基であり、nは0〜100の整数であり、mは2〜4の整数であり、m個の{H−(OA)−}は同じでも異なっていてもよく、OAの総数(n×m)は47〜100である。]
で表されるポリオキシアルキレン化合物(A)を含んでなる界面活性剤、を含有するカチオン電着塗料組成物。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、消泡剤を含有するカチオン電着塗料組成物に関し、特に、特定構造の消泡剤を含有するカチオン電着塗料組成物等に関する。
【0002】
【従来の技術】
カチオン電着塗装は、カチオン電着塗料を含有する電着浴中に被塗物を陰極として浸漬させ、電圧を印加することにより行われる。電着浴に満たされているカチオン電着塗料は水性媒体、水性媒体中に分散したバインダー樹脂、顔料や各種添加剤を含有する分散体である。それゆえ塗料の均一性を維持するために常に流動させておく必要がある。
【0003】
例えば、自動車車体の電着塗装工程では、大規模な電着浴にカチオン電着塗料が満たされて撹拌されている。この電着浴の一端に未塗装の車体が挿入され、電着塗料の中を一定時間をかけてくぐらせた後、引き上げられる。この工程はライン設備により連続的に行われる。かかる工程中、電着塗料は電着浴中で激しく流動することになる。
【0004】
そのような状態で未塗装の車体を塗料中に浸漬すると、その際には多量の泡が発生する。発生した泡が未塗装の車体に付着したまま塗装が行われると、泡跡と呼ばれる塗膜の欠陥が生じる。
【0005】
従って、塗装工程で電着塗料に発生した泡はできるだけ速やかに消えるように、電着塗料は消泡性に優れていることが好ましい。電着塗料の消泡性を向上させるために、従来から種々の界面活性剤が消泡剤として使用されてきた。
【0006】
例えば、特公平6−45196号公報(特許文献1)には、分子量500〜1500のポリプロピレングリコールでなるカチオン電着塗料用界面活性剤が記載されている。また、特公平6−45772号公報(特許文献2)には、ポリエーテルの両末端をアルキル化したものが記載されている。しかしながら、これらの界面活性剤では消泡性が不十分で泡の発生量が多い場合には問題が生じていた。
【0007】
水性塗料用界面活性剤「サーフィノール」山崎一朗、塗装と塗料2000年8月(No.607)77頁、塗料出版社(非特許文献1)にはエアプロダクツ社のアセチレングリコール等が記載されている。しかしながら、このようなアセチレングリコールや特許文献1に記載の界面活性剤は水に対する溶解性又は分散性が低いので、塗料の経時安定性に悪影響を与えるおそれがある。
【0008】
【特許文献1】
特公平6−45196号公報
【特許文献2】
特公平6−45772号公報
【非特許文献1】
水性塗料用界面活性剤「サーフィノール」山崎一朗、塗装と塗料2000年8月(No.607)77頁、塗料出版社
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記従来の問題を解決するものであり、その目的とするところは、優れた消泡性を発揮し、水分散性に優れた界面活性剤を消泡剤として含有するカチオン電着塗料組成物を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、水性媒体、水性媒体中に分散するか又は溶解した、カチオン性エポキシ樹脂及びブロックイソシアネート硬化剤を含むバインダー樹脂、カチオン性エポキシ樹脂を中和するための中和酸、及び消泡剤を少なくとも含有するカチオン電着塗料組成物において、
該カチオン性エポキシ樹脂がオキサゾリドン環含有カチオン性エポキシ樹脂であり、
該消泡剤が、式
【0011】
【化3】
{H−(OA)−}Q (1)
[式中、Qは非還元性の二又は三糖類のm個の1級水酸基から水素原子を除いた反応残基であり、OAは炭素数2〜4のオキシアルキレン基であり、nは0〜100の整数であり、mは2〜4の整数であり、m個の{H−(OA)−}は同じでも異なっていてもよく、OAの総数(n×m)は47〜100である。]
で表されるポリオキシアルキレン化合物(A)を含んでなる界面活性剤である、消泡剤を含有するカチオン電着塗料組成物を提供するものであり、そのことにより上記目的が達成される。
【0012】
【発明の実施の形態】
消泡剤
本発明の消泡剤を含有するカチオン電着塗料組成物に含有させる消泡剤は、上記一般式(1)で表されるポリオキシアルキレン化合物(A)を含んでなる界面活性剤である。反応残基(Q)は、非還元性の二又は三糖類のm個の1級水酸基から水素原子を除いた反応残基である。なお、2級水酸基は反応に関与せずにそのまま反応残基中に含まれると思われる。非還元性二糖類としては、非還元性の二糖類であれば制限なく使用でき、蔗糖(サッカロース)、イソサッカロース、トレハロース及びイソトレハロース等が挙げられる。また、非還元性三糖類としては、非還元性の三糖類であれば制限なく使用でき、ゲンチアノース、ラフィノース、メレチトース及びプランテオース等が挙げられる。これらのうち、界面活性能(特に表面張力低下能)の観点から、蔗糖、トレハロース、ゲンチアノース、ラフィノース及びプランテオースが好ましく、さらに好ましくは蔗糖及びトレハロースであり、供給性及びコスト等の観点から特に好ましくは蔗糖である。
【0013】
炭素数2〜4のオキシアルキレン基(OA)としては、オキシエチレン、オキシプロピレン、オキシブチレン及びこれらの混合等が挙げられる。これらのうち、界面活性能(特に表面張力低下能)の観点から、オキシプロピレン及びオキシブチレンが好ましく、さらに好ましくはオキシプロピレンである。
【0014】
また、n個の(OA)は、同じでも異なっていてもよい。{H−(OA)−}内のオキシアルキレン基の順序(ブロック状、ランダム状及びこれらの組合せ)及び種類の数に制限はない。また、m個の{H−(OA)−}は同じでも異なっていてもよい{例えば、m個の{H−(OA)−}のうち、少なくとも1個についてnが0であってもよく、またオキシアルキレン基の種類やnの数が異なっていてもよい。}。
【0015】
また、{H−(OA)−}にオキシエチレン基と、オキシプロピレン基又は/及びオキシブチレン基とを含む場合、反応残基(Q)から離れた端部{水素原子(H)に近い部分}にオキシプロピレン又は/及びオキシブチレンが位置することが好ましい。すなわち、このようにオキシエチレン基を含む場合、反応残基(Q)にオキシエチレン基が直接的に結合し得ていることが好ましい。
【0016】
また、{H−(OA)−}に複数種類のオキシアルキレン基を含む場合、ブロック状を含むことが好ましい。またオキシエチレンを含む場合、この含有量は{H−(OA)−}mの重量に基づいて20〜1重量%が好ましく、さらに好ましくは15〜1重量%、特に好ましくは10〜1重量%である。
【0017】
1分子中のOAの総数(n×m)は、47〜100個が好ましく、さらに好ましくは50〜95個、特に好ましくは55〜90個、最も好ましくは60〜85個である。この範囲であると、界面活性能(特に表面張力低下能)及び水に対する分散性がさらに良好となる傾向がある。
【0018】
nは、界面活性能(特に表面張力低下能)及び水分散性等の観点から、0〜100の整数が好ましく、さらに好ましくは10〜80の整数、特に好ましくは15〜60の整数、最も好ましくは20〜40の整数である。
【0019】
mは、2〜4の整数が好ましく、さらに好ましくは2又は3である。この範囲であると界面活性能(特に表面張力低下能)及び水に対する分散性がさらに良好となる傾向がある。
【0020】
一般式(1)で表される好ましいポリオキシアルキレン化合物(A)としては、次式(2)〜(20)で示される化合物等が挙げられる。なお、poはオキシプロピレン基を、eoはオキシエチレン基を、boはオキシブチレン基を表し、Qは蔗糖の反応残基を、Qはラフィノースの反応残基を、Qはメレチトースの反応残基を表す。
【0021】
【化4】
{H−(po)19−} (2)
{H−(po)20−} (3)
{H−(po)25−} (4)
{H−(po)28−} (5)
{H−(po)30−} (6)
{H−(po)25−(eo)−} (7)
{H−(po)27−(eo)−} (8)
{H−(bo)−(po)23−(eo)−} (9)
{H−(po)17−}{−(po)30−H} (10)
{H−(po)10−}{−(po)60−H} (11)
{H−(eo)−}Q{−(eo)−(po)34−H} (12)
{H−(po)38−}H (13)
{H−(po)20−(po/eo)−} (14)
{H−(bo)−(po)20−(po/eo)−} (15)
{H−(bo)−(po)22−} (16)
{H−(bo)−(po)37−}2QH (17)
{H−(po)20−} (18)
{H−(po)19−(eo)−}4Q (19)
{H−(bo)−(po)24−}H (20)
【0022】
但し、(po/eo)は po及びeoの各2モルをランダム状に含むことを表す。
【0023】
これらのうち、式(3)、(4)、(5)又は(6)で示される化合物が好ましく、さらに好ましくは式(4)で示される化合物である。
【0024】
一般式(1)で表されるポリオキシアルキレン化合物(A)としては、非還元性の二又は三糖類(a1)と炭素数2〜4のアルキレンオキシド(a2)との化学反応により製造され得る構造を有するポリオキシアルキレン化合物(A1)等が含まれる。そして、アルキレンオキシド(a2)の使用量(モル部)としては、非還元性の二又は三糖類(a1)1モル部に対して、47〜100が好ましく、さらに好ましくは50〜95、特に好ましくは55〜90、最も好ましくは60〜85である。すなわち、アルキレンオキシド(a2)の使用量(モル部)は、非還元性の二又は三糖類1モル部に対して、47以上が好ましく、さらに好ましくは50以上、特に好ましくは55以上、最も好ましくは60以上であり、また100以下が好ましく、さらに好ましくは95以下、特に好ましくは90以下、最も好ましくは85以下である。この範囲であると界面活性能(特に表面張力低下能)及び水に対する分散性がさらに良好となる傾向がある。
【0025】
非還元性の二又は三糖類(a1)としては、上記で例示した非還元性二糖類及び非還元性三糖類と同じものが使用でき、好ましい範囲も同じである。
【0026】
炭素数2〜4のアルキレンオキシド(a2)としては、エチレンオキシド(EO)、プロピレンオキシド(PO)及びブチレンオキシド(BO)等が挙げられる。これらのうち、界面活性能(特に表面張力低下能)の観点から、PO及びBOが好ましく、さらに好ましくはPOである。
【0027】
また、複数種類のアルキレンオキシドを用いてもよく、この場合、反応させる順序(ブロック状、ランダム状及びこれらの組合せ)及び数には制限ない。EOと、PO又は/及びBOとを含む場合、EOの後にPO又は/及びBOを反応させることが好ましい。また、複数種類のアルキレンオキシドを用いる場合、ブロック状を含むことが好ましい。また、エチレンオキシドを含む場合、この含有量はアルキレンオキシドの全重量に基づいて20〜1重量%、さらに好ましくは15〜1重量%、特に好ましくは10〜1重量%とすることが好ましい。
【0028】
反応残基(Q)が非還元性二糖類の反応残基である場合{非還元性の二又は三糖類(a1)が非還元性二糖類の場合}、ポリオキシアルキレン化合物(A)の曇点(℃)は、25〜40が好ましく、さらに好ましくは28〜38、特に好ましくは32〜36である。すなわち、この場合、(A)の曇点(℃)は、25以上が好ましく、さらに好ましくは28以上、特に好ましくは32以上であり、また40以下が好ましく、さらに好ましくは38以下、特に好ましくは36以下である。
【0029】
また、反応残基(Q)が非還元性三糖類の反応残基である場合{非還元性の二又は三糖類(a1)が非還元性三糖類の場合}、ポリオキシアルキレン化合物(A)の曇点(℃)は、25〜55が好ましく、さらに好ましくは28〜50、特に好ましくは30〜47、最も好ましくは33〜45である。すなわち、この場合、(A)の曇点(℃)は、25以上が好ましく、さらに好ましくは28以上、特に好ましくは30以上、最も好ましくは33以上であり、また55以下が好ましく、さらに好ましくは50以下、特に好ましくは47以下、最も好ましくは45以下である。
【0030】
なお、曇点とは、界面活性剤の親水性/疎水性の尺度となる物性値であり、曇点が高いほど親水性が大きいことを表し、ISO1065−1975(E)、「エチレンオキシド系非イオン界面活性剤−曇り点測定法」の中の「測定法B」に準じて測定されるものである(ブチルジグリコール25重量%水溶液によるサンプル濃度10重量%法)。すなわち、ブチルジグリコール(3,6−オキサデシルアルコール:ブタノールのEO2モル付加物)25重量%水溶液に、試料を10重量%の濃度になるように投入し、均一溶解させる(通常は25℃で溶解するが、溶解しない場合は透明液体になるまで冷却する)。次いでこの試料溶液約5ccを、外径18mm、全長165mm、肉厚約1mmの試験管に採り、さらに直径約6mm、長さ約250mm、2分の1度目盛り付きの温度計を試料溶液に入れて攪拌しながら、1.0±0.2 ℃/minにて昇温させて試料溶液を白濁させる。この後攪拌しながら、1.0±0.5 ℃/minにて冷却して試料溶液が透明となる温度を読みとり、これを曇点とする。
【0031】
ポリオキシアルキレン化合物(A)の0.1重量%水溶液の動的表面張力(25±0.2℃、mN/m)は、20Hzで50〜40が好ましく、さらに好ましくは48〜40、特に好ましくは45〜40である。また、20Hz及び0.05Hzにおける動的表面張力の差は、12mN/m以下が好ましく、さらに好ましくは10mN/m以下、特に好ましくは8mN/m以下である。
【0032】
なお、動的表面張力は、最大泡圧法に基づく動的表面張力自動測定機(例えば、協和界面科学社製「自動・動的表面張力計BP−D3」、KRUSS社製「クルスBP−2」)を用いて、水溶液温度25±0.2℃、サンプル濃度:0.1重量%(希釈媒体:脱イオン水)、気泡発生用ガス:乾燥空気(相対湿度40±5%)、測定時間間隔:500ミリ秒の条件で測定される。また、脱イオン水の動的表面張力が、20〜0.05Hzにおいて73.0〜72.0mN/mとなるようにブランク調整(確認)する。また、20Hzの動的表面張力とは新たな界面が形成されて20分の1(50ミリ)秒後の表面張力を意味し、0.05Hzの動的表面張力とは新たな界面が形成されて20秒後の表面張力を意味する。
【0033】
また、界面活性剤等を含有する水溶液で新たな界面が形成された場合、その表面張力は平衡に達するまでにある程度の時間を要する。表面張力の測定法としてはリング法及びプレート法等がよく知られているが、これらの測定法は平衡に達した表面張力(静的表面張力)を測定するものである。一方、動的表面張力とは動きのある気液界面における表面張力であり、最大泡圧法(Maximum Bubble Pressure Method)又はバブルプレッシャー差圧法(Differntial eMaximum Bubble Pressure Method)と呼ばれる方法等により測定され、新たな界面(表面)が形成された場合に、その界面での表面張力(mN/m)をミリ秒単位で測定されるものである{ジャーナル オブ ケミカル ソサイエティ(Journal of Chemical Society)、121、858頁、1922年;ジャーナル オブ コロイド アンド インターフェース サイエンス(Journal of Colloid and Interface Science)、166、6頁、1944年;及びASTM D3825−90等}。
【0034】
ポリオキシアルキレン化合物(A)は、非還元性の二又は三糖類(a1)とアルキレンオキシド(a2)との反応により得ることができる。
【0035】
この他に、ポリオキシアルキレン化合物(A)は、非還元性の二又は三糖類及びアルキレンオキシドの反応により製造され得るポリオキシアルキレン化合物と、炭素数2〜4のアルキレンジハライド{エチレンジクロライド、プロピレンジクロライド及びブチレンジブロマイド等}と、ポリオキシアルキレングリコール(アルキレンの炭素数2〜4)とを反応(ウイリアムソン合成法)させることにより、ポリオキシアルキレン化合物の一部の水酸基(ポリオキシアルキレン基の末端水酸基を含む)のみにさらにポリオキシアルキレン基を結合することより得ることもできる{例えば、上記式(10)、(11)、(12)、(13)、(17)又は(20)で示される化合物}。
【0036】
また、ポリオキシアルキレン化合物(A)は、非還元性の二又は三糖類の部分エステル化物(アシル基の炭素数が2〜4;アセチル、プロパノイル及びブタノイル等)とアルキレンオキシドとを反応させた後、加水分化してアシル基を除去して1級水酸基を復元することにより得ることもできる{例えば、上記式(13)、(17)又は(20)で示される化合物}。
【0037】
非還元性の二又は三糖類(a1)とアルキレンオキシド(a2)との反応は、アニオン重合、カチオン重合又は配位アニオン重合等のいずれの形式で実施してもよい。また、これらの重合形式は単独でも、重合度等に応じて組み合わせて用いてもよい。なお、いずれの重合形式でも、非還元性の二又は三糖類(a1)の全ての水酸基(1級水酸基及び2級水酸基)のうち、1級水酸基に選択的にアルキレンオキシド(a2)が反応する。
【0038】
非還元性の二又は三糖類(a1)とアルキレンオキシド(a2)との反応には反応触媒が使用できる。反応触媒としては、通常使用されるアルキレンオキシド付加反応用触媒等が使用でき、アルカリ金属若しくはアルカリ土類金属の水酸化物(水酸化カリウム、水酸化ルビジウム、水酸化セシウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム及び水酸化バリウム等)、アルカリ金属のアルコラート(カリウムメチラート及びセシウムエチラート等)、アルカリ金属若しくはアルカリ土類金属の炭酸塩(炭酸カリウム、炭酸セシウム及び炭酸バリウム等)、炭素数3〜24の3級アミン(トリメチルアミン、トリオクチルアミン、トリエチレンジアミン及びテトラメチルエチレンジアミン等)、及びルイス酸(塩化第二錫及びトリフッ化ホウ素等)等が用いられる。これらのうち、アルカリ金属の水酸化物及び3級アミン化合物が好ましく、さらに好ましくは水酸化カリウム、水酸化セシウム及びトリメチルアミンである。
【0039】
反応触媒を使用する場合、その使用量(重量%)は、(a1)及び(a2)の合計重量に基づいて、0.05〜2が好ましく、さらに好ましくは0.1〜1、特に好ましくは0.2〜0.6である。すなわちこの場合、反応触媒の使用量(重量%)は、反応終了時の反応生成物の重量に基づいて、0.05以上が好ましく、さらに好ましくは0.1以上、特に好ましくは0.2以上であり、また2以下が好ましく、さらに好ましくは1以下、特に好ましくは0.6以下である。なお、反応溶媒として、以下に説明するアミドを用いる場合には反応触媒を用いる必要がない。
【0040】
また、反応触媒は反応生成物から除去することが好ましく、その方法としては、合成アルミノシリケートなどのアルカリ吸着剤{例えば、商品名:キョーワード700、協和化学工業(株)製}を用いる方法(特開昭53−123499号公報等)、キシレン又はトルエンなどの溶媒に溶かして水洗する方法(特公昭49−14359号公報等)、イオン交換樹脂を用いる方法(特開昭51−23211号公報等)及びアルカリ性触媒を炭酸ガスで中和して生じる炭酸塩を濾過する方法(特公昭52−33000号公報)等が挙げられる。
【0041】
反応触媒の除去の終点の指標としては、JIS K1557−1970記載のCPR(Controlled Polymerization Rate)値があり、この値が20以下であることが好ましく、さらに好ましくは10以下、特に好ましくは5以下、最も好ましくは2以下である。
【0042】
反応容器としては、加熱、冷却及び撹拌が可能な耐圧性反応容器を用いることが好ましい。反応雰囲気としては、アルキレンオキシド(a2)を反応系に導入する前に反応装置内を真空下としたり、または乾燥した不活性気体(アルゴン、窒素及び二酸化炭素等)の雰囲気とすることが好ましい。また、反応温度(℃)としては80〜150が好ましく、さらに好ましくは90〜130である。反応圧力(ゲージ圧:MPa)は0.8以下が好ましく、さらに好ましくは0.5以下である。
【0043】
反応終点の確認は、次の方法等により行うことができる。すなわち、反応温度を15分間一定に保ったとき、反応圧力(ゲージ圧)の低下が0.001MPa以下となれば反応終点とする。所要反応時間は通常4〜12時間である。
【0044】
非還元性の二又は三糖類(a1)とアルキレンオキシド(a2)との反応には、反応溶媒を用いることができる。反応溶媒としては、▲1▼活性水素を持たず、▲2▼反応温度において、非還元性の二又は三糖類(a1)、アルキレンオキシド(a2)、及びポリオキシアルキレン化合物(A)を溶解するものであれば制限なく使用できるが、さらに▲3▼反応触媒の添加を必要としない程度の触媒効果を持つという条件を満たすことが好ましい。このような反応溶媒としては、アミド等が含まれ、炭素数3〜8のアルキルアミド及び炭素数5〜7の複素環式アミド等が使用できる。
【0045】
アルキルアミドとしては、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミド、N−メチル−N−プロピルアセトアミド及び2−ジメチルアミノアセトアルデヒドジメチルアセタール等が挙げられる。複素環式アミドとしては、N−メチルピロリドン、N−メチル−ε−カプロラクタム及びN,N−ジメチルピロールカルボン酸アミド等が挙げられる。
【0046】
これらのうち、アルキルアミド及びN−メチルピロリドンが好ましく、さらに好ましくはDMF、N,N−ジメチルアセトアミド、2−(ジメチルアミノ)アセトアルデヒドジメチルアセタール及びN−メチルピロリドン、特に好ましくはDMF及びN−メチルピロリドン、最も好ましくはDMFである。
【0047】
反応溶媒を用いる場合、その使用量(重量%)は(a1)及び(a2)の合計重量に基づいて、50〜200が好ましく、さらに好ましくは60〜180、特に好ましくは70〜150である。すなわち、この場合、反応溶媒の使用量(重量%)は反応生成物の重量に基づいて、50以上が好ましく、さらに好ましくは60以上、特に好ましくは70以上であり、また200以下が好ましく、さらに好ましくは180以下、特に好ましくは150以下である。
【0048】
反応溶媒を用いた場合、反応溶媒を除去することが好ましく、さらに好ましくは反応溶媒を減圧留去及び必要によりさらに吸着剤を用いて除去することである。減圧留去する場合、200〜5mmHgの減圧下にて100〜150℃にて蒸留する方法等が適用できる。さらに吸着剤を用いて除去する場合、合成アルミノシリケート等のアルカリ吸着剤{例えば、商品名:キョーワード700、協和化学工業(株)製}を用いて処理する方法等が適用できる。アルカリ吸着剤の添加量は、ポリオキシアルキレン化合物(A)の重量に基づいて、通常0.1〜10重量%であり、処理温度は60〜120℃、処理時間は0.5〜5時間である。続いて濾紙を用いて濾別することによりアルカリ吸着剤を除去することができる。反応溶媒の残存量(重量%)は、ポリオキシアルキレン化合物(A)の重量に基づいて、0.1以下であることが好ましく、さらに好ましくは0.05以下、特に好ましくは0.01以下である。なお、反応溶媒の残存量は、内部標準物質を用いるガスクロマトグラフィー法にて求めることができる。
【0049】
本発明で用いる消泡剤は、ポリオキシアルキレン化合物(A)を必須成分として含んでいればよく、(A)の混合物であってもよく、さらに他の界面活性剤及び/又は溶媒等を含んでいてもよい。
【0050】
他の界面活性剤としては、公知の界面活性剤等が含まれ、ノニオン型界面活性剤、カチオン型界面活性剤、アニオン型界面活性剤及び両性型界面活性剤が使用できる。
【0051】
ノニオン型界面活性剤としては、アルキル(炭素数8〜18)フェノールのアルキレンオキシド付加体(付加数2〜60)、アルカノール(炭素数8〜22)のアルキレンオキシド付加体(付加数3〜50)、炭素数5〜8の多価アルコール脂肪酸エステル、アルキルアミン(炭素数4〜18)のアルキレンオキシド付加体(付加数1〜45)、脂肪酸アミド(炭素数4〜18)のアルキレンオキシド付加体(付加数1〜45)、アセチレングリコール(炭素数14〜16)及びアセチレングリコールのアルキレンオキシド付加体(付加数1.3〜30)、ポリオキシアルキレン(オキシアルキレンの数20〜80)変性シリコーン(25℃での動粘度300〜100000センチストークス)等が好ましく用いられる。
【0052】
カチオン型界面活性剤としては、アミン塩、4級アンモニウム塩及びポリオキシアルキレン付加型アンモニウム塩等が好ましく用いられる。
【0053】
アニオン型界面活性剤としては、炭素数8〜18の脂肪酸塩、炭素数12〜18のα−オレフィンスルホン酸塩、アルキル(炭素数4〜36)ベンゼンスルホン酸とその塩、炭素数4〜18のアルキル硫酸エステル塩、炭素数4〜18のアルキルエーテル硫酸エステル塩、N−アシルアルキル(炭素数6〜18)タウリン塩及び炭素数10〜22のアルキルスルホコハク酸塩等が好ましく用いられる。
【0054】
両性型界面活性剤としては、イミダゾリニウムベタイン、アミドベタイン及び酢酸ベタイン等が好ましく用いられる。
【0055】
他の界面活性剤として、市場から入手できる好ましい商品名としては、SNウエット123及び同970等(サンノプコ株式会社製)、ライオノールTDL−30,50及び70等(ライオン株式会社製)、イオネットT−80C、S−80及びDO−600等(三洋化成工業株式会社製)、ソフタノール30、30S、MES−5等(株式会社日本触媒製)及びサーフィノール104、440、エンバイルジェムAD01等(エアプロダクツ社製)等が挙げられる。
【0056】
他の界面活性剤を含有させる場合、その含有量(重量%)は、ポリオキシアルキレン化合物(A)の重量に基づいて、40〜1が好ましく、さらに好ましくは30〜5、特に好ましくは25〜10である。すなわちこの場合、他の界面活性剤の含有量(重量%)は、(A)の重量に基づいて、1以上が好ましく、さらに好ましくは5以上、特に好ましくは10以上であり、また40以下が好ましく、さらに好ましくは30以下、特に好ましくは25以下である。
【0057】
溶媒としては、水及び各種水溶性有機溶剤等が使用できる。水としては、脱イオン水及び蒸留水等が挙げられる。水溶性有機溶剤としては、炭素数1〜4のアルコール、炭素数3〜7のケトン、炭素数4〜6のエーテル及び炭素数6〜8のエーテルエステル等が用いられる。アルコールとしては、メタノール、エタノール及びイソプロパノール等が挙げられ、ケトンとしては、アセトン、メチルエチルケトン及びメチルイソブチルケトン等が挙げられ、エーテルとしては、エチルセロソルブ及びブチルセロソルブ等が挙げられ、エーテルエステルとしては、ブチルセロソルブアセテート等が挙げられる。
【0058】
溶媒を含有させる場合、その含有量(重量%)は、(A)の重量に基づいて、20〜1が好ましく、さらに好ましくは17〜3、特に好ましくは15〜5である。すなわちこの場合、溶媒の含有量(重量%)は、(A)の重量に基づいて、1以上が好ましく、さらに好ましくは3以上、特に好ましくは5以上であり、また20以下が好ましく、さらに好ましくは17以下、特に好ましくは15以下である。
【0059】
カチオン性樹脂
カチオン性樹脂は官能基を有する樹脂であり、ブロックイソシアネート硬化剤により硬化されてカチオン電着塗料のバインダー樹脂として機能する成分である。本発明の消泡剤を含有するカチオン電着塗料組成物では、カチオン性樹脂としてエポキシ樹脂のエポキシ環にアミン等活性水素化合物を反応させ、そのエポキシ基を開環してカチオン性基を導入したカチオン性エポキシ樹脂(イ)を用いる。
【0060】
また、カチオン性樹脂として塩基性アミノ基を有するポリアミド樹脂(ロ)を併用してもよい。そうすることで硬化塗膜の架橋密度が低下して耐衝撃性が向上し、可撓性及び付着性に優れた効果が得られるからである。
【0061】
本発明で用いるカチオン性エポキシ樹脂には、アミンで変性されたエポキシ樹脂が含まれる。このカチオン性エポキシ樹脂は、特開平5−306327号公報第0004段落の式、化3に記載のようなオキサゾリドン環含有エポキシ樹脂にカチオン性基を導入したものであることが好ましい。耐熱性及び耐食性に優れた塗膜が得られるからである。
【0062】
二官能エポキシ樹脂とモノアルコールでブロックしたジイソシアネート(すなわち、ビスウレタン)とを反応させるとオキサゾリドン環を含有するエポキシ樹脂が得られることは公知である。このオキサゾリドン環含有エポキシ樹脂の具体例及び製造方法は、例えば、特開2000−128959号公報第0012〜0047段落に記載されている。
【0063】
エポキシ樹脂にオキサゾリドン環を導入する方法としては、例えば、メタノールのような低級アルコールでブロックされたブロックポリイソシアネートとポリエポキシドを塩基性触媒の存在下で加熱保温し、副生する低級アルコールを系内より留去すればよい。
【0064】
得られたエポキシ樹脂は、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、および単官能性のアルキルフェノールのような適当な樹脂で変性しても良い。また、エポキシ樹脂はエポキシ基とジオール又はジカルボン酸との反応を利用して鎖延長することができる。
【0065】
エポキシ樹脂は、開環後0.3〜4.0meq/gのアミン当量となるように、より好ましくはそのうちの5〜50%が1級アミノ基が占めるように、アミン化合物で開環して変性するのが望ましい。アミン化合物としては1級アミン、2級アミン、3級アミンの酸塩等がある。本発明の1級、2級又は/及び3級アミノ基含有エポキシ樹脂を調製するためには1級アミン、2級アミン、3級アミンの酸塩をカチオン性基を導入し得る活性水素化合物として用いる。
【0066】
具体例としては、ブチルアミン、オクチルアミン、ジエチルアミン、ジブチルアミン、メチルブチルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、N−メチルエタノールアミン、トリエチルアミン塩酸塩、N,N−ジメチルエタノールアミン酢酸塩、ジエチルジスルフィド・酢酸混合物などのほか、アミノエチルエタノールアミンのケチミン、ジエチレントリアミンのジケチミンなどの1級アミンをブロックした2級アミンがある。アミン類は複数のものを併用して用いてもよい。
【0067】
カチオン性樹脂としてアミン変性エポキシ樹脂(イ)と併用してよい塩基性アミノ基を有するポリアミド樹脂(ロ)としては、フタル酸、アジピン酸、セバシン酸、2量体脂肪酸のようなジカルボン酸とエチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、プロピレンジアミン、ブチレンジアミンのようなポリアミンとの縮合ポリマー;ε−カプロラクタムのようなラクタムを開環重合して得られるオリゴマーを更にポリアミンと縮合させて得られるポリアミド;及びポリアミンの代わりにエタノールアミン、プロパノールアミンのようなアルカノールアミンを用いて得られるポリエステルポリアミド等が挙げられる。これらの樹脂は分子内にアミノ基やアミド基を有しており、イソシアネート基と反応することができる。また、ポリエステルポリアミドは分子内に水酸基も有しており、イソシアネート基と反応することができる。
【0068】
カチオン性エポキシ樹脂(イ)とポリアミド樹脂(ロ)は単に混合しても反応させてもよい。(イ)と(ロ)とを反応させると両者の相溶性が高められる。この場合、残存させるエポキシ基の量は、反応生成物がゲル化したり高粘度になり過ぎない程度、すなわち、エポキシ樹脂1分子当り1個以下が望ましい。反応は50〜200℃、好ましくは80〜150℃で行われる。反応溶媒として、メチルイソブチルケトン、酢酸セロソルブ、ベントクソンのようなイソシアネート基と反応しない化合物を使用してよい。(イ)と(ロ)との混合割合又は反応割合は、前者10〜90重量%に対して後者90〜10重量%、好ましくは前者30〜70重量%に対して後者70〜30重量%である。
【0069】
カチオン性エポキシ樹脂(イ)とポリアミド樹脂(ロ)との混合物又は反応物は、更にブロックイソシアネート硬化剤と反応させてもよい。その際には、イソシアネートのブロックを部分的なものにしておく必要がある。また、ブロックされたイソシアネート基が解離しないように反応させてゲル化を避ける。反応温度は60〜120℃、好ましくは80〜100℃である。
【0070】
(イ)及び/又は(ロ)に含まれる1級アミノ基を保護し酸で可溶化するのに十分なアミノ基を残すため、あるいはゲル化を防ぐために、(イ)及び/又は(ロ)を予めアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンのようなケトンと反応させて1級アミンをケチミンに変えて保護してもよい。ケチミン生成反応は100℃以上に加熱して生成水を留去することによって容易に進行する。また、この反応において生成物の粘度を下げ、ゲル化を防ぐためにイソシアネート基に不活性な溶媒、例えば、酢酸ブチル、酢酸セロソルブ、ジエチレングリコールジメチルエーテル、メチルイソブチルケトン、ベントクソン等を用いてよい。
【0071】
カチオン性エポキシ樹脂(イ)とポリアミド樹脂(ロ)との混合物又は反応物と、ブロックイソシアネート硬化剤との反応割合は、前者50〜90重量%に対して後者50〜10重量%、好ましくは前者60〜85重量%に対して後者40〜15重量%とする。この範囲内にあるときは塗膜の耐食性及び硬度が向上し、同時に塗膜の平滑性及び耐衝撃性にも優れる。
【0072】
また、得られる反応生成物のアミン価は25〜400、好ましくは50〜200である。アミン価がこの範囲にあるときは、水への分散性が優れ、得られる塗膜の耐食性が向上し、電着効率も優れる。
【0073】
ブロックイソシアネート硬化剤
ブロックイソシアネート硬化剤は、カチオン性樹脂を硬化してカチオン電着塗料のバインダー樹脂として機能する成分である。ブロックイソシアネート硬化剤は、ポリイソシアネートのイソシアネート基をブロックしたブロックポリイソシアネートを用いることが好ましい。ポリイソシアネートとは、1分子中にイソシアネート基を2個以上有する化合物をいう。ポリイソシアネートとしては、例えば、脂肪族系、脂環式系、芳香族系および芳香族−脂肪族系等のうちのいずれのものであってもよい。
【0074】
ポリイソシアネートの具体例には、トリレンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、p−フェニレンジイソシアネート、及びナフタレンジイソシアネート等のような芳香族ジイソシアネート;ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、2,2,4−トリメチルヘキサンジイソシアネート、及びリジンジイソシアネート等のような炭素数3〜12の脂肪族ジイソシアネート;1,4−シクロヘキサンジイソシアネート(CDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(水添MDI)、メチルシクロヘキサンジイソシアネート、イソプロピリデンジシクロヘキシル−4,4’−ジイソシアネート、及び1,3−ジイソシアナトメチルシクロヘキサン(水添XDI)、水添TDI、2,5−もしくは2,6−ビス(イソシアナートメチル)−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン(ノルボルナンジイソシアネートとも称される。)等のような炭素数5〜18の脂環式ジイソシアネート;キシリレンジイソシアネート(XDI)、及びテトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)等のような芳香環を有する脂肪族ジイソシアネート;これらのジイソシアネートの変性物(ウレタン化物、カーボジイミド、ウレトジオン、ウレトイミン、ビューレット及び/又はイソシアヌレート変性物);等があげられる。これらは、単独で、または2種以上併用することができる。
【0075】
ポリイソシアネートをエチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチロールプロパン、ヘキサントリオールなどの多価アルコールとNCO/OH比2以上で反応させて得られる付加体ないしプレポリマーもプロックイソシアネート硬化剤に使用してよい。
【0076】
ブロック剤は、ポリイソシアネート基に付加し、常温では安定であるが解離温度以上に加熱すると遊離のイソシアネート基を再生し得るものである。
【0077】
顔料
電着塗料組成物には、一般に着色剤として顔料を含有させる。本発明の消泡剤を含有するカチオン電着塗料組成物にも必要に応じて通常用いられる顔料を含有させる。かかる顔料の例としては、チタンホワイト、カーボンブラック及びベンガラのような着色顔料、カオリン、タルク、ケイ酸アルミニウム、炭酸カルシウム、マイカ、クレー及びシリカのような体質顔料、リン酸亜鉛、リン酸鉄、リン酸アルミニウム、リン酸カルシウム、亜リン酸亜鉛、シアン化亜鉛、酸化亜鉛、トリポリリン酸アルミニウム、モリブデン酸亜鉛、モリブデン酸アルミニウム、モリブデン酸カルシウム及びリンモリブデン酸アルミニウム、リンモリブデン酸アルミニウム亜鉛のような防錆顔料等が挙げられる。
【0078】
顔料分散ペースト
顔料を電着塗料の成分として用いる場合、一般に顔料を予め高濃度で水性媒体に分散させてペースト状にする。顔料は粉体状であるため、電着塗料組成物で用いる低濃度均一状態に一工程で分散させるのは困難だからである。一般にこのようなペーストを顔料分散ペーストという。
【0079】
顔料分散ペーストは、顔料を顔料分散樹脂と共に水性媒体中に分散させて調製する。顔料分散樹脂としては、一般に、カチオン性又はノニオン性の低分子量界面活性剤や4級アンモニウム基及び/又は3級スルホニウム基を有する変性エポキシ樹脂等のようなカチオン性重合体を用いる。水性媒体としてはイオン交換水や少量のアルコール類を含む水等を用いる。一般に、顔料分散樹脂は5〜40重量部、顔料は20〜50重量部の固形分比で用いる。
【0080】
消泡剤を含有するカチオン電着塗料組成物
本発明の消泡剤を含有するカチオン電着塗料組成物は、少なくとも上記カチオン性樹脂及びブロックイソシアネート硬化剤を含むバインダー樹脂、及び消泡剤を水性媒体中に分散することによって調製される。更に、この組成物には上に述べた金属触媒、及び顔料分散ペースト等も含有させることが好ましい。
【0081】
水性媒体としては、イオン交換水等が一般に用いられる。また、通常、水性媒体にはカチオン性エポキシ樹脂を中和して、バインダー樹脂エマルションの分散性を向上させるために中和酸を含有させる。中和酸は塩酸、硝酸、リン酸、ギ酸、酢酸、乳酸のような無機酸または有機酸である。
【0082】
ブロックイソシアネート硬化剤の量は、硬化時にカチオン性樹脂中の1級、2級アミノ基、水酸基等の活性水素含有官能基と反応して良好な硬化塗膜を与えるのに十分でなければならず、一般にカチオン性樹脂のブロックイソシアネート硬化剤に対する固形分重量比で表して一般に90/10〜50/50、好ましくは80/20〜65/35の範囲である。
【0083】
消泡剤の使用量は、カチオン電着塗料組成物中の消泡剤の含有量が100〜10000ppm、好ましくは200〜5000ppm、更に好ましくは500〜3000ppmとなる量である。消泡剤の含有量が100ppm未満であると塗料組成物の消泡性が不十分となり、10000ppmを越えると塗膜の耐食性が低下する。
【0084】
顔料分散ペーストを含有させる場合、その量は、塗料組成物中に含まれる顔料と樹脂固形分との重量比(P/V)が1/2以下、好ましくは1/3〜1/10になる量とする。P/Vが1/2を越えると塗膜の外観が劣ることになる。
【0085】
塗料組成物は、ジラウリン酸ジブチルスズ、ジブチルスズオキサイドのようなスズ化合物や、通常のウレタン開裂触媒、樹脂成分を合成する際に必要な有機溶媒、可塑剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、及び顔料などの常用の塗料用添加剤を含むことができる。
【0086】
本発明の消泡剤を含有するカチオン電着塗料組成物は当業者に周知の方法で被塗物に電着塗装され、電着塗膜(未硬化)を形成する。被塗物としては導電性のあるものであれば特に限定されず、例えば、鉄板、鋼板、アルミニウム板及びこれらを表面処理したもの、これらの成型物等を挙げることができる。
【0087】
電着塗膜の膜厚は10〜20μmとすることが好ましい。膜厚が10μm未満であると、防錆性が不充分であり、20μmを超えると、塗料の浪費につながる。得られる電着塗膜は、電着過程の終了後、そのまま又は水洗した後、120〜260℃、好ましくは160〜220℃で、10〜30分間焼き付けることにより硬化させる。
【0088】
【発明の効果】
本発明の消泡剤を含有するカチオン電着塗料組成物は優れた消泡性発揮し、経時安定性に優れている。
【0089】
【実施例】
以下の実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されない。実施例中、「部」および「%」は、ことわりのない限り、重量基準による。
【0090】
製造例1
アミン変性エポキシ樹脂の製造
攪拌機、冷却管、窒素導入管、温度計および滴下漏斗を装備したフラスコに、2,4−/2,6−トリレンジイソシアネート(重量比=8/2)92部、メチルイソブチルケトン(以下、MIBKと略す)95部およびジブチル錫ジラウレート0.5部を仕込んだ。反応混合物を攪拌下、メタノール21部を滴下した。反応は、室温から始め、発熱により60℃まで昇温した。その後、30分間反応を継続した後、エチレングリコールモノ−2−エチルヘキシルエーテル57部を滴下漏斗より滴下した。更に、反応混合物に、ビスフェノールA−プロピレンオキシド5モル付加体42部を添加した。反応は主に、60〜65℃の範囲で行い、IRスペクトルの測定において、イソシアネート基に基づく吸収が消失するまで継続した。
【0091】
次に、ビスフェノールAとエピクロルヒドリンから既知の方法で合成したエポキシ当量188のエポキシ樹脂365部を反応混合物に加えて、125℃まで昇温した。その後、ベンジルジメチルアミン1.0部を添加し、エポキシ当量410になるまで130℃で反応させた。
【0092】
続いて、ビスフェノールA61部及びオクチル酸33部を加えて120℃で反応させたところ、エポキシ当量は1190となった。その後、反応混合物を冷却し、ジエタノールアミン11部、N−エチルエタノールアミン24部およびアミノエチルエタノールアミンのケチミン化物の79重量%MIBK溶液25部を加え、110℃で2時間反応させた。その後、MIBKで不揮発分80%となるまで希釈し、アミン変性オキサゾリドン環含有エポキシ樹脂(樹脂固形分80%)を得た。
【0093】
製造例2
ブロックイソシアネート硬化剤の製造
ジフェニルメタンジイソシアナート1250部およびMIBK266.4部を反応容器に仕込み、これを80℃まで加熱した後、ジブチル錫ジラウレート2.5部を加えた。ここに、ε−カプロラクタム226部をブチルセロソルブ944部に溶解させたものを80℃で2時間かけて滴下した。さらに100℃で4時間加熱した後、IRスペクトルの測定において、イソシアネート基に基づく吸収が消失したことを確認し、放冷後、MIBK336.1部を加えてブロックイソシアネート硬化剤を得た。
【0094】
製造例3
顔料分散樹脂の製造
まず、攪拌装置、冷却管、窒素導入管および温度計を装備した反応容器に、イソホロンジイソシアネート(以下、IPDIと略す)222.0部を入れ、MIBK39.1部で希釈した後、ここヘジブチル錫ジラウレート0.2部を加えた。その後、これを50℃に昇温した後、2−エチルヘキサノール131.5部を攪拌下、乾燥窒素雰囲気中で2時間かけて滴下した。適宜、冷却することにより、反応温度を50℃に維持した。その結果、2−エチルヘキサノールハーフブロック化IPDI(樹脂固形分90.0%)が得られた。
【0095】
次いで、適当な反応容器に、ジメチルエタノールアミン87.2部、75%乳酸水溶液117.6部およびエチレングリコールモノブチルエーテル39.2部を順に加え、65℃で約半時間攪拌して、4級化剤を調製した。
【0096】
次に、エポン(EPON)829(シェル・ケミカル・カンパニー社製ビスフェノールA型エポキシ樹脂、エポキシ当量193〜203)710.0部とビスフェノールA289.6部とを適当な反応容器に仕込み、窒素雰囲気下、150〜160℃に加熱したところ、初期発熱反応が生じた。反応混合物を150〜160℃で約1時間反応させ、次いで、120℃に冷却した後、先に調製した2−エチルヘキサノールハーフブロック化IPDI(MIBK溶液)498.8部を加えた。
【0097】
反応混合物を110〜120℃に約1時間保ち、次いで、エチレングリコールモノブチルエーテル463.4部を加え、混合物を85〜95℃に冷却し、均一化した後、先に調製した4級化剤196.7部を添加した。酸価が1となるまで反応混合物を85〜95℃に保持した後、脱イオン水964部を加えて、エポキシ−ビスフェノールA樹脂において4級化を終了させ、4級アンモニウム塩部分を有する顔料分散用樹脂を得た(樹脂固形分50%)。
【0098】
製造例4
顔料分散ペーストの製造
サンドグラインドミルに製造例3で得た顔料分散用樹脂を120部、カーボンブラック2.0部、カオリン100.0部、二酸化チタン80.0部、リンモリブデン酸アルミニウム18.0部およびイオン交換水221.7部を入れ、粒度10μm以下になるまで分散して、顔料分散ペーストを得た(固形分48%)。
【0099】
製造例5
カチオン電着塗料組成物の製造
製造例1で得られたアミン変性エポキシ樹脂と製造例2で得られたブロックイソシアネート硬化剤とを固形分比で70/30で均一になるよう混合した。これに樹脂固形分100g当たり酸のミリグラム当量が35になるよう氷酢酸を添加し、さらにイオン交換水をゆっくりと加えて希釈した。減圧下でMIBKを除去することにより、固形分が36%のエマルションを得た。
【0100】
このエマルション1500部および製造例4で得られた顔料分散ペースト542部と、イオン交換水1949部とジブチル錫オキサイド9部とを混合して、固形分20重量%のカチオン電着塗料組成物を得た。
【0101】
製造例6
消泡剤の製造
加熱、撹拌、冷却、滴下、加圧及び減圧の可能な反応容器に「サンニックスポリオールRP−410A(商品名)」{三洋化成工業(株)製、蔗糖/PO13モル付加物}1095部(1モル部)、水酸化力リウム6.0部{試薬特級、以下同じ}を加え、130℃、20〜10mmHgの減圧下1時間脱水した後、同減圧下でPO2146部(37モル部)を100〜120℃にて約7時間で滴下した。さらに約5時間同温度に保ち残存するPOを反応させた。
【0102】
次いで90℃にてイオン交換水60部を加えた後、「キョーワード700(商品名)」{協和化学工業(株)製}150部を加え、同温度にて1時間撹拌した。次いで同温度にてNo.2濾紙{東洋濾紙(株)製}を用いて濾過して「キョーワード700」を取り除き、さらに20〜10mmHgの減圧下120℃にて1時間脱水して、蔗糖/PO50モル付加物(A1)を得た。ブチルジグリコール25重量%水溶液によるサンプル濃度10重量%法(以下、同じ)による(A1)の曇点は39.0℃であり、JIS K1557(1970)に準じた測定法による(A1)のCPR値(以下、同じ)は1.5であつた。
【0103】
製造例7
消泡剤の製造
実施例1と同様な反応容器に精製グラニュー糖{蔗糖、台糖(株)製}の342部(1モル部)、DMF{三菱ガス化学(株)製、水分含有量0.005%、以下同じ}2000部を投入した後、窒素ガスを用いて、ゲージ圧で4MPaになるまで加圧し0.2MPaになるまで排出する操作(加圧窒素置換)を3回繰り返した。その後撹拌しつつ100℃まで昇温し、次いで同温度にてPO4350部(75モル部)を12時間かけて滴下し、さらに同温度にて4時間撹拌を続けて残存するPOを反応させた。
【0104】
次いで120℃で100〜10mmHgの減圧下にてDMFを除去し、さらに実施例1と同様にして100部の「キョーワード700」にて処理し、蔗糖/PO75モル付加物(A2)を得た。内部標準物質を用いるガスクロマトグラフィー法(以下、同じ)による(A2)のDMF含有量は0.02%であり、(A2)の曇点は34.5℃であつた。
【0105】
製造例8
消泡剤の製造
実施例1と同様な反応容器に精製グラニュー糖{蔗糖、台糖(株)製}の342部(1モル部)、N−メチルピロリドン{試薬特級、和光純薬工業(株)製、水分含有量0.007%、以下同じ}2500部を投入した後、実施例2と同様の方法で窒素置換した。その後撹拌しつつ100℃まで昇温し、次いで同温度にてEO132部(3モル部)を2時間かけて滴下し、さらに同温度にて0.5時間撹拌を続けた。次いでPO4930部(85モル部)を10時間かけて滴下し、さらに同温度にて4時間撹拌を続けて残存するPOを反応させた。次いで120℃で100〜10mmHgの減圧下にてN−メチルピロリドンを除去し、実施例1と同様にして150部の「キョーワード700」にて処理して蔗糖/EO3モル/PO85モル付加物(A3)を得た。ガスクロマトグラフイー法による(A3)のN−メチルピロリドン含有量は0.03%であり、(A3)の曇点29.5℃であつた。
【0106】
比較製造例
消泡剤の製造
「サンニックスポリオールRP−410A(商品名)」(三洋化成工業(株)製、蔗糖/PO13モル付加物、平均水酸基価410)574部に水酸化セシウム6.0部(ケメタルジャパン(株)製、50%水溶液品、最終重合物量に対して有効成分0.3重量%、以下同じ)を加え、130℃にて減圧下脱水の後、POの426部を100〜120℃にて付加重合させPOの付加モル数27のベースを作成した。次いで、120℃にてBO2モル(75.6部)を付加重合した。次いで90℃にてイオン交換水2.5部を加えた後、アルカリ吸着剤である「キョーワード600(商品名)」(協和化学(株)製)50部を加え、同温度にて1時間撹拌した。次いで同温度にてNo.2濾紙(東洋濾紙会社製)を用いて濾過して触媒を吸着除去しさらに減圧下120℃にて脱水処理して、蔗糖/PO27モル/BO2モル付加物の蔗糖系ポリエーテル(C)を得た。(C)の曇点は50℃であつた。
【0107】
実施例1
消泡剤を含有するカチオン電着塗料組成物の製造
製造例5で得られたカチオン電着塗料組成物200部と製造例6で得られた消泡剤(A1)0.2部とを混合することにより、塗料組成物中に消泡剤を1000ppm含有するカチオン電着塗料組成物を得た。
【0108】
この消泡剤を含有するカチオン電着塗料組成物を撹拌機を用いて1500rpmにて10分間撹拌し、これをフォードカップ#4に入れ、1mの高さから500mlメスシリンダー中に落下させ、落下直後及び所定時間経過後の泡の体積(ml)を測定した。結果を表1に示す。
【0109】
実施例2、3、及び比較例
消泡剤の種類及び量を表1に示すように変化させること以外は実施例1と同様にして消泡剤を含有するカチオン電着塗料組成物を調製し、消泡性を試験した。結果を表1に示す。
【0110】
【表1】
Figure 2004339364

Claims (8)

  1. 水性媒体、水性媒体中に分散するか又は溶解した、カチオン性エポキシ樹脂及びブロックイソシアネート硬化剤を含むバインダー樹脂、及び消泡剤を少なくとも含有するカチオン電着塗料組成物において、
    該カチオン性エポキシ樹脂がオキサゾリドン環含有カチオン性エポキシ樹脂であり、
    該消泡剤が、式
    Figure 2004339364
    [式中、Qは非還元性の二又は三糖類のm個の1級水酸基から水素原子を除いた反応残基であり、OAは炭素数2〜4のオキシアルキレン基であり、nは0〜100の整数であり、mは2〜4の整数であり、m個の{H−(OA)−}は同じでも異なっていてもよく、OAの総数(n×m)は47〜100である。]
    で表されるポリオキシアルキレン化合物(A)を含んでなる界面活性剤である、消泡剤を含有するカチオン電着塗料組成物。
  2. 前記Qが蔗糖の3個の1級水酸基から水素原子を除いた反応残基である請求項1記載の、消泡剤を含有するカチオン電着塗料組成物。
  3. 前記ポリオキシアルキレン化合物(A)が非還元性の二又は三糖類(a1)1モル部と炭素数2〜4のアルキレンオキシド(a2)47〜100モル部との化学反応により製造されるものである請求項1記載の、消泡剤を含有するカチオン電着塗料組成物。
  4. 前記Qが非還元性の二糖類のm個の1級水酸基から水素原子を除いた反応残基であって、前記ポリオキシアルキレン化合物(A)の曇点(ブチルジグリコール25重量%水溶液によるサンプル濃度10重量%法)が25〜40℃である請求項1記載の、消泡剤を含有するカチオン電着塗料組成物。
  5. 前記Qが非還元性の三糖類のm個の1級水酸基から水素原子を除いた反応残基であって、前記ポリオキシアルキレン化合物(A)の曇点(ブチルジグリコール25重量%水溶液によるサンプル濃度10重量%法)が25〜55℃である請求項1記載の、消泡剤を含有するカチオン電着塗料組成物。
  6. 前記ポリオキシアルキレン化合物(A)が、20Hzで50〜40mN/mの動的表面張力((A)の0.1重量%水溶液、25℃)をもち、かつ20Hz及び0.05Hzにおける動的表面張力の差が12mN/m以下である請求項1〜5のいずれか記載の、消泡剤を含有するカチオン電着塗料組成物。
  7. 前記消泡剤の含有量が100〜10000ppmである請求項1〜6のいずれか記載の、消泡剤を含有するカチオン電着塗料組成物。
  8. 水性媒体、水性媒体中に分散するか又は溶解した、オキサゾリドン環含有カチオン性エポキシ樹脂及びブロックイソシアネート硬化剤を含むバインダー樹脂を少なくとも含有するカチオン電着塗料組成物に、式
    Figure 2004339364
    [式中、Qは非還元性の二又は三糖類のm個の1級水酸基から水素原子を除いた反応残基であり、OAは炭素数2〜4のオキシアルキレン基であり、nは0〜100の整数であり、mは2〜4の整数であり、m個の{H−(OA)−}は同じでも異なっていてもよく、OAの総数(n×m)は47〜100である。]
    で表されるポリオキシアルキレン化合物(A)を含んでなる界面活性剤を、100〜10000ppmの濃度となるように含有させる工程を包含する、電着浴の発泡を抑制する方法。
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