JP2004338244A - インクジェット記録装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】インクジェット記録装置において、ノズル面を保護し、インクの吐出安定性の低下を防止する。
【解決手段】ノズル面9の吐出孔3からインクをインク滴として吐出させるインクジェットヘッド2を備えるインクジェット記録装置1のノズル面9に保護部材10を設けることで、記録媒体との接触又は衝突による破損等からノズル面9を保護することができる。さらに、この保護部材10に吐出孔3より大きい貫通孔11を設け、吐出孔3から押し出したインクを貫通孔11に溜めるようにインクに圧力を加え、そのインクを吸引部7で吸引するようにしたことで、異物が吐出孔3近傍のノズル面9に付着していても、異物は貫通孔11に溜められたインク中に浮遊してインクと共にノズル面9から完全に除去されるので、インクの吐出安定性の低下を防止することができる。
【選択図】 図2
【解決手段】ノズル面9の吐出孔3からインクをインク滴として吐出させるインクジェットヘッド2を備えるインクジェット記録装置1のノズル面9に保護部材10を設けることで、記録媒体との接触又は衝突による破損等からノズル面9を保護することができる。さらに、この保護部材10に吐出孔3より大きい貫通孔11を設け、吐出孔3から押し出したインクを貫通孔11に溜めるようにインクに圧力を加え、そのインクを吸引部7で吸引するようにしたことで、異物が吐出孔3近傍のノズル面9に付着していても、異物は貫通孔11に溜められたインク中に浮遊してインクと共にノズル面9から完全に除去されるので、インクの吐出安定性の低下を防止することができる。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクジェット記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
インクジェット記録装置は、吐出孔が設けられたノズル面を有してインクを吐出孔からインク滴として吐出させるインクジェットヘッドを備えており、このインクジェットヘッドによって記録媒体に画像を記録する装置である。
【0003】
このようなインクジェット記録装置では、記録動作時にインクジェットヘッドが記録媒体に近接するため、インク滴が記録媒体と衝突することで発生するインク飛散がインクジェットヘッドのノズル面を汚染することがある。特に、オンデマンド型のインクジェット記録装置では、ノズル滴の吐出エネルギーが小さく、さらに、インクジェットヘッドが記録媒体に対して数mm程度の間隔で設けられているため、インク飛散によってインクがノズル面に付着しやすく、ノズル面が汚染されてしまう。また、記録媒体上に存在する埃や塵等の異物がノズル面やその周辺部に付着してしまうことがある。これらの問題を解決するため、可撓性を有する平板状のワイプブレードでノズル面をワイピング(拭き払い)し、ノズル面に残留したインクの除去を行うクリーニング技術が提案されている(特許文献1参照)。
【0004】
一方、シワや浮きが発生した状態の記録媒体がノズル面に接触あるいは衝突することによってノズル面やその周辺部が破損してしまうことがある。そこで、吐出孔が形成されているヘッド基板を囲うマスク板(保護部材)の表面よりヘッド基板のノズル面を5μm〜500μm窪ませる方法が提案されている(特許文献2参照)。さらに、ノズル面から一定の間隔を保って支持されたノズル保護プレート(保護部材)を設け、このノズル保護プレートに沿ってインクを排出させる方法も提案されている(特許文献3参照)。これらの技術によって、記録媒体との接触又は衝突等からノズル面及びその周辺部を保護することができる。
【0005】
【特許文献1】
特開平6−71904号公報
【特許文献2】
特開平5−330041号公報
【特許文献3】
特開2001−18390公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献2の技術では、インクが飛翔する際に発生するインクミストが窪みに溜まりやすい。また、埃や塵等の異物が窪みに入り込んでしまい、さらに、窪みのためにワイピングによるクリーニングが難しい。このようにインクや異物が窪みに溜まり、塊として大きく成長すると、その塊はノズル詰まりや飛行曲がりを発生させる要因になってしまう。したがって、窪みに溜まったインクや異物はインクの吐出安定性を低下させる要因になってしまい問題である。
【0007】
一方、特許文献3の技術では、ある程度の量のインクが溜まらないと、インクはノズル保護プレートを流れず、表面張力によりその場に留まり、乾燥して固着してしまう。また、異物はインクよりさらに流れにくいためその場に留まり、ノズル詰まりや飛行曲がりを発生させる要因になってしまう。したがって、固着したインクや異物はインクの吐出安定性を低下させる要因になってしまい問題である。
【0008】
本発明の目的は、ノズル面を保護し、インクの吐出安定性の低下を防止することができるインクジェット記録装置を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明のインクジェット記録装置では、ノズル面に設けられた吐出孔からインクをインク滴として吐出させるインクジェットヘッドのノズル面にそのノズル面を覆って保護する保護部材を設け、そして、吐出孔に対向する位置に位置付けて保護部材に吐出孔より大きい貫通孔を設け、吐出孔から押し出したインクを貫通孔に溜めるようにインクに圧力を加え、貫通孔に溜められたインクを吸引するようにした。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の第一の実施の形態について図1ないし図6を参照して説明する。図1は本実施の形態のインクジェット記録装置1を概略的に示す正面図、図2はインクジェット記録装置1が備えるインクジェットヘッド2付近を概略的に示す外観斜視図、図3はインクジェットヘッド2を概略的に示す平面図、図4はそのA−A線断面図である。
【0011】
インクジェット記録装置1は、記録媒体に対してインクを吐出孔3からインク滴として吐出させるインクジェットヘッド2、インクジェットヘッド2にインク供給経路4を介して接続されてインクを収容するインクタンク5、インクジェットヘッド2の吐出孔3からインクを押し出すようにインクに圧力を加える加圧部6、そして、加圧部6により吐出孔3から押し出されたインクを吸引する吸引部7等を備えている。また、インクジェット記録装置1は、記録媒体である用紙等を順次送り出して副走査方向に搬送する記録媒体搬送部(図示せず)、そして、インクジェットヘッド2を搭載して主走査方向に往復移動するキャリッジ(図示せず)も備えている。
【0012】
インクジェットヘッド2は、略一直線上に並べて形成された複数のノズル8を備えている。これにより、インクジェットヘッド2のノズル面9には、複数のノズル8の吐出孔3が略一直線上に形成されている。すなわち、インクジェットヘッド2は、ノズル面9の吐出孔3からインクをインク滴として吐出させるように構成されている。なお、インクジェットヘッド2としては、例えば、圧電素子(例えばピエゾ素子)を利用する圧電方式のインクジェットヘッド2や発熱体を利用するサーマルインクジェット方式のインクジェットヘッド2等が用いられる。
【0013】
ノズル面9には、ノズル面9を覆って保護する保護部材10が設けられている。保護部材10としては、保護シート等が用いられているが、これに限るものではなく、例えばプレート状の保護部材やノズル面上に塗布された保護膜が用いられても良い。保護部材10には、吐出孔3より大きい貫通孔11が吐出孔3に対向する位置に位置付けられて複数個設けられている。貫通孔11は円状に形成されているが、これに限るものではなく、例えば楕円状に形成されていても良い。
【0014】
加圧部6は、ノズル8に存在するインクを吐出方向に押し出すための加圧力を発生させる加圧ポンプ12、そして、加圧ポンプ12とインクタンク5とを連通する加圧経路13から構成されている。この加圧部6は、加圧ポンプ12によって、インクジェットヘッド2の吐出孔3からインクを吐出方向に押し出し、押し出したインクを貫通孔11に溜めるようにインクに圧力を加える。
【0015】
吸引部7は、ノズル面9に対向する位置に位置付けられて複数のノズル8すなわち吐出孔3が並ぶ方向に移動自在に設けられた吸引ヘッド14、吸引ヘッド14を複数の吐出孔3が並ぶ方向に移動させる移動駆動部15、貫通孔11に溜められたインク及び保護部材10上に残留したインクを吸引するための吸引力を発生させる吸引ポンプ16、吸引ヘッド14と吸引ポンプ16とを連通する吸引経路17、そして、吸引ポンプ16に接続されて廃インクを収容する廃インクタンク18から構成されている。また、移動駆動部15は、吸引ヘッド14を複数の吐出孔3(ノズル8)が並ぶ方向に案内して移動させるガイドスクリュウ19、そして、ガイドスクリュウ19を回転駆動させる駆動モータ20から構成されている。吸引部7は、移動駆動部15により吸引ヘッド14を吐出孔3が並ぶ方向に移動させながら、吸引ポンプ16による吸引力によって、貫通孔11に溜められたインクや保護部材10上に残留したインク等をノズル面9に対向する位置から吸引する。吸引されたインク(廃インク)は、吸引経路17を通り、廃インクタンク18に流れ込む。
【0016】
ここで、インクとしては、例えば水性インク、油性インク、溶剤インク及びUVインク(紫外線硬化型インク)等の様々なインクが用いられる。UVインクは、例えば、顔料、モノマー、オリゴマー、光重合開始剤、分散剤やその他の添加剤(例えば表面張力調整剤)等から構成されている。
【0017】
また、本実施の形態では、吐出孔3から吐出方向に押し出されたインクを貫通孔11に溜めるために、インク粘度、保護部材10の表面の濡れ性、保護部材10の厚さ、そして、貫通孔11の大きさや形状等を考慮して、加圧部6による加圧力が調整されている。また、必要に応じて、使用するインク(インク粘度の調整のため)、保護部材10の材料(保護部材10の表面の濡れ性の調整のため)、保護部材10の厚さ、そして、貫通孔11の大きさや形状等も調整される。
【0018】
図5はインクジェット記録装置1が備える各部の電気的接続を概略的に示すブロック図である。インクジェット記録装置1は、コントローラ30を内蔵し、コントローラ30は、各部を集中的に制御するCPU(Central Processing Unit)31、CPU31が実行する各種プログラム等を格納するROM(Read Only Memory)32、CPU31のワークエリアとして機能するRAM(Random Access Memory)33、タイマ34等をバスライン35で接続することによって構成されている。
【0019】
CPU31には、インクジェットヘッド制御部36を介してインクジェットヘッド2が接続されており、駆動モータ制御部37を介して駆動モータ20が接続されており、ポンプ制御部38を介して加圧ポンプ12及び吸引ポンプ16が接続されている。また、CPU31には、通信インターフェース(図示せず)を介して例えばパーソナルコンピュータ等の外部装置(図示せず)が接続されており、さらに、駆動制御部(図示せず)を介して記録媒体搬送部(図示せず)及びキャリッジ(図示せず)が接続されている。
【0020】
このようなインクジェット記録装置1は、通信インターフェースを介して外部装置から受信した画像データに基づいて、記録媒体搬送部によって副走査方向に記録媒体を搬送しながら、インクジェットヘッド2が搭載されたキャリッジをホームポジション(待機位置)から主走査方向に移動させ、インクジェットヘッド2を駆動制御することによって画像を記録媒体に記録(形成)する。
【0021】
次に、インクジェット記録装置1が加圧部6と吸引部7とによってインクジェットヘッド2のノズル面9をクリーニングするクリーニング動作について図6を参照して説明する。なお、クリーニング動作は、例えばインクジェットヘッド2がホームポジションに位置するときに実行される。
【0022】
図6はインクジェットヘッド2のノズル面9付近を拡大して概略的に示し、(a)はクリーニング前のA−A線断面図、(b)は加圧部6による加圧中のA−A線断面図、(c)はクリーニング後のA−A線断面図である。
【0023】
図6(a)に示すように、例えばインク滴や埃等の異物Fが吐出孔3近傍のノズル面9に付着している。このような状態で、インクジェット記録装置1は、インクジェットヘッド2をホームポジションに移動させ、インクジェットヘッド2の非記録動作時に加圧部6を駆動制御する。すなわち、インクジェット記録装置1は、加圧ポンプ12を駆動制御して、吐出孔3からインクを吐出方向に押し出し、押し出したインクを貫通孔11に溜める。このとき、図6(b)に示すように、インクは表面張力により貫通孔11に留まっており、異物Fはインク中で浮遊している。このような状態で、インクジェット記録装置1は、次に、吸引部7を駆動制御する。すなわち、インクジェット記録装置1は、吸引ポンプ16を駆動制御しながら、駆動モータ20を駆動制御してガイドスクリュウ19を回転させ、吸引部7の吸引ヘッド14を移動させる。これにより、図6(c)に示すように、貫通孔11に溜められたインクは、吸引部7によって吸引されて除去される。このとき、異物Fもインクと共に吸引されて除去される。
【0024】
このように本実施の形態では、異物Fが吐出孔3近傍のノズル面9に付着していても、加圧部6でインクを貫通孔11に溜めてから吸引部7で吸引することによって、異物Fは貫通孔11に溜められたインク中に浮遊してインクと共にノズル面9から完全に除去されるので、インクの吐出安定性の低下を防止することができる。その結果として、印字不良の発生を防止することができる。さらに、ノズル面9に保護部材10を設けることによって、記録媒体の接触又は衝突による破損等からノズル面9を保護することできる。
【0025】
本発明の第二の実施の形態について図7ないし図9を参照して説明する。図7は本実施の形態のインクジェットヘッドを概略的に示す平面図、図8はインクジェットヘッドのB−B線断面図である。第一の実施の形態と同一部分は同一符号で示し説明も省略する。
【0026】
本実施の形態の基本的構成は第一の実施の形態と同じである。ここでは、本実施の形態と第一の実施の形態との相違点について説明する。インクジェットヘッド2のノズル面9には、長手方向に伸びる平行な3本の直線上に複数の吐出孔3が形成されている。また、ノズル面9には、ノズル面9を覆って保護する保護部材10が設けられている。保護部材10としては、保護シート等が用いられているが、これに限るものではなく、例えばプレート状の保護部材10やノズル面上に塗布された保護膜が用いられても良い。
【0027】
保護部材10には、貫通孔11が2つ以上の吐出孔3に対応付けられ、複数個設けられている。ここでは、1つの貫通孔11は3つの吐出孔3に対応付けられている。すなわち、1つの貫通孔11は3つの吐出孔3を含む大きさに形成されており、3つの吐出孔3は1つの貫通孔11内に存在することになる。貫通孔11は略楕円状に形成されているが、これに限るものではなく、例えば長方形状に形成されていても良い。また、ここでは、1つの貫通孔11は3つの吐出孔3に対応付けられて設けられているが、これに限るものではなく、例えば1つの貫通孔11は2つの吐出孔3に対応付けられて設けられても良い。この場合、1つの貫通孔11は2つの吐出孔3を含む大きさに形成される。
【0028】
次に、インクジェット記録装置1が加圧部6と吸引部7とによってインクジェットヘッド2のノズル面9をクリーニングするクリーニング動作について図9を参照して説明する。なお、クリーニング動作は、例えばインクジェットヘッド2がホームポジションに位置するときに実行される。
【0029】
図9はインクジェットヘッド2のノズル面9付近を拡大して概略的に示し、(a)はクリーニング前のB−B線断面図、(b)は加圧部6による加圧中のB−B線断面図、(c)はクリーニング後のB−B線断面図である。
【0030】
図9(a)に示すように、例えばインク滴や埃等の異物Fが吐出孔3近傍のノズル面9に付着している。このような状態で、インクジェット記録装置1は、インクジェットヘッド2をホームポジションに移動させ、インクジェットヘッド2の非記録動作時に加圧部6を駆動制御する。すなわち、インクジェット記録装置1は、加圧ポンプ12を駆動制御して、吐出孔3からインクを吐出方向に押し出し、押し出したインクを貫通孔11に溜める。このとき、図9(b)に示すように、インクは表面張力により貫通孔11に留まっており、異物Fはインク中で浮遊している。このような状態で、インクジェット記録装置1は、次に、吸引部7を駆動制御する。すなわち、インクジェット記録装置1は、吸引ポンプ16を駆動制御しながら、駆動モータ20を駆動制御してガイドスクリュウ19を回転させ、吸引部7の吸引ヘッド14を移動させる。これにより、図9(c)に示すように、貫通孔11に溜められたインクは、吸引部7によって吸引されて除去される。このとき、異物Fもインクと共に吸引されて除去される。
【0031】
このように本実施の形態では、異物Fが吐出孔3近傍のノズル面9に付着していても、加圧部6でインクを貫通孔11に溜めてから吸引部7で吸引することによって、異物Fは貫通孔11に溜められたインク中に浮遊してインクと共にノズル面9から完全に除去されるので、インクの吐出安定性の低下を防止することができる。その結果として、印字不良の発生を防止することができる。さらに、ノズル面9に保護部材10を設けることによって、記録媒体の接触又は衝突による破損等からノズル面9を保護することできる。
【0032】
また、本実施の形態では、吐出孔3は複数個設けられており、貫通孔11は2つ以上の吐出孔3に対応付けられて複数個設けられていることから、1つの吐出孔3に対応させて1つの貫通孔11を形成する場合に比べ、貫通孔11を保護部材10に簡単に形成することができ、保護部材10の加工が容易になる。
【0033】
なお、各実施の形態では、吐出孔3は複数個設けられており、吸引部7は、複数の吐出孔3の一部を覆う吸引ヘッド14と、インクジェットヘッド2と吸引ヘッド14とを相対的に複数の吐出孔3全体に渡って移動させる移動駆動部15とを備えることから、吐出孔3を部分的に吸引することができ、さらに、大型の吸引ポンプを必要としないので、装置の小型化を実現することができる。
【0034】
また、各実施の形態においては、吸引部7は吸引ヘッド14が複数の吐出孔3が並ぶ方向に移動するように構成されているが、これに限るものではなく、例えば吸引部7は吸引ヘッド14が複数の吐出孔3全体に渡って移動するように構成されていれば良い。
【0035】
また、各実施の形態においては、吸引ヘッド14がインクジェットヘッド2に対して移動駆動部15によって移動しているが、これに限るものではなく、吸引ヘッド14とインクジェットヘッド2とが相対的に移動すれば良く、例えばインクジェットヘッド2が吸引ヘッド14に対して移動するように構成されても良い。
【0036】
また、各実施の形態においては、吸引ヘッド14はインクジェットヘッド2における複数の吐出孔3の一部を覆うように構成されているが、これに限るものではなく、例えば吸引ヘッド14は全ての吐出孔3を覆うように構成されても良い。この場合には、移動駆動部15を設ける必要が無くなり、省スペース化及び低コスト化を実現することができる。
【0037】
【発明の効果】
本発明によれば、ノズル面に保護部材を設けることによって、記録媒体の接触又は衝突による破損等からノズル面を保護することができ、異物が吐出孔近傍のノズル面に付着していても、加圧部でインクを貫通孔に溜めてから吸引部で吸引することによって、異物は貫通孔に溜められたインク中に浮遊してインクと共にノズル面から完全に除去されるので、インクの吐出安定性の低下を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施の形態のインクジェット記録装置を概略的に示す正面図である。
【図2】インクジェット記録装置が備えるインクジェットヘッド付近を概略的に示す外観斜視図である。
【図3】インクジェットヘッドを概略的に示す平面図である。
【図4】インクジェットヘッドのA−A線断面図である。
【図5】インクジェット記録装置が備える各部の電気的接続を概略的に示すブロック図である。
【図6】インクジェットヘッドのノズル面付近を拡大して概略的に示し、(a)はクリーニング前のA−A線断面図、(b)は加圧部による加圧中のA−A線断面図、(c)はクリーニング後のA−A線断面図である。
【図7】本発明の第二の実施の形態のインクジェットヘッドを概略的に示す平面図である。
【図8】インクジェットヘッドのB−B線断面図である。
【図9】インクジェットヘッドのノズル面付近を拡大して概略的に示し、(a)はクリーニング前のB−B線断面図、(b)は加圧部による加圧中のB−B線断面図、(c)はクリーニング後のB−B線断面図である。
【符号の説明】
1 インクジェット記録装置
2 インクジェットヘッド
3 吐出孔
6 加圧部
7 吸引部
9 ノズル面
10 保護部材
11 貫通孔
14 吸引ヘッド
15 移動駆動部
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクジェット記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
インクジェット記録装置は、吐出孔が設けられたノズル面を有してインクを吐出孔からインク滴として吐出させるインクジェットヘッドを備えており、このインクジェットヘッドによって記録媒体に画像を記録する装置である。
【0003】
このようなインクジェット記録装置では、記録動作時にインクジェットヘッドが記録媒体に近接するため、インク滴が記録媒体と衝突することで発生するインク飛散がインクジェットヘッドのノズル面を汚染することがある。特に、オンデマンド型のインクジェット記録装置では、ノズル滴の吐出エネルギーが小さく、さらに、インクジェットヘッドが記録媒体に対して数mm程度の間隔で設けられているため、インク飛散によってインクがノズル面に付着しやすく、ノズル面が汚染されてしまう。また、記録媒体上に存在する埃や塵等の異物がノズル面やその周辺部に付着してしまうことがある。これらの問題を解決するため、可撓性を有する平板状のワイプブレードでノズル面をワイピング(拭き払い)し、ノズル面に残留したインクの除去を行うクリーニング技術が提案されている(特許文献1参照)。
【0004】
一方、シワや浮きが発生した状態の記録媒体がノズル面に接触あるいは衝突することによってノズル面やその周辺部が破損してしまうことがある。そこで、吐出孔が形成されているヘッド基板を囲うマスク板(保護部材)の表面よりヘッド基板のノズル面を5μm〜500μm窪ませる方法が提案されている(特許文献2参照)。さらに、ノズル面から一定の間隔を保って支持されたノズル保護プレート(保護部材)を設け、このノズル保護プレートに沿ってインクを排出させる方法も提案されている(特許文献3参照)。これらの技術によって、記録媒体との接触又は衝突等からノズル面及びその周辺部を保護することができる。
【0005】
【特許文献1】
特開平6−71904号公報
【特許文献2】
特開平5−330041号公報
【特許文献3】
特開2001−18390公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献2の技術では、インクが飛翔する際に発生するインクミストが窪みに溜まりやすい。また、埃や塵等の異物が窪みに入り込んでしまい、さらに、窪みのためにワイピングによるクリーニングが難しい。このようにインクや異物が窪みに溜まり、塊として大きく成長すると、その塊はノズル詰まりや飛行曲がりを発生させる要因になってしまう。したがって、窪みに溜まったインクや異物はインクの吐出安定性を低下させる要因になってしまい問題である。
【0007】
一方、特許文献3の技術では、ある程度の量のインクが溜まらないと、インクはノズル保護プレートを流れず、表面張力によりその場に留まり、乾燥して固着してしまう。また、異物はインクよりさらに流れにくいためその場に留まり、ノズル詰まりや飛行曲がりを発生させる要因になってしまう。したがって、固着したインクや異物はインクの吐出安定性を低下させる要因になってしまい問題である。
【0008】
本発明の目的は、ノズル面を保護し、インクの吐出安定性の低下を防止することができるインクジェット記録装置を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明のインクジェット記録装置では、ノズル面に設けられた吐出孔からインクをインク滴として吐出させるインクジェットヘッドのノズル面にそのノズル面を覆って保護する保護部材を設け、そして、吐出孔に対向する位置に位置付けて保護部材に吐出孔より大きい貫通孔を設け、吐出孔から押し出したインクを貫通孔に溜めるようにインクに圧力を加え、貫通孔に溜められたインクを吸引するようにした。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の第一の実施の形態について図1ないし図6を参照して説明する。図1は本実施の形態のインクジェット記録装置1を概略的に示す正面図、図2はインクジェット記録装置1が備えるインクジェットヘッド2付近を概略的に示す外観斜視図、図3はインクジェットヘッド2を概略的に示す平面図、図4はそのA−A線断面図である。
【0011】
インクジェット記録装置1は、記録媒体に対してインクを吐出孔3からインク滴として吐出させるインクジェットヘッド2、インクジェットヘッド2にインク供給経路4を介して接続されてインクを収容するインクタンク5、インクジェットヘッド2の吐出孔3からインクを押し出すようにインクに圧力を加える加圧部6、そして、加圧部6により吐出孔3から押し出されたインクを吸引する吸引部7等を備えている。また、インクジェット記録装置1は、記録媒体である用紙等を順次送り出して副走査方向に搬送する記録媒体搬送部(図示せず)、そして、インクジェットヘッド2を搭載して主走査方向に往復移動するキャリッジ(図示せず)も備えている。
【0012】
インクジェットヘッド2は、略一直線上に並べて形成された複数のノズル8を備えている。これにより、インクジェットヘッド2のノズル面9には、複数のノズル8の吐出孔3が略一直線上に形成されている。すなわち、インクジェットヘッド2は、ノズル面9の吐出孔3からインクをインク滴として吐出させるように構成されている。なお、インクジェットヘッド2としては、例えば、圧電素子(例えばピエゾ素子)を利用する圧電方式のインクジェットヘッド2や発熱体を利用するサーマルインクジェット方式のインクジェットヘッド2等が用いられる。
【0013】
ノズル面9には、ノズル面9を覆って保護する保護部材10が設けられている。保護部材10としては、保護シート等が用いられているが、これに限るものではなく、例えばプレート状の保護部材やノズル面上に塗布された保護膜が用いられても良い。保護部材10には、吐出孔3より大きい貫通孔11が吐出孔3に対向する位置に位置付けられて複数個設けられている。貫通孔11は円状に形成されているが、これに限るものではなく、例えば楕円状に形成されていても良い。
【0014】
加圧部6は、ノズル8に存在するインクを吐出方向に押し出すための加圧力を発生させる加圧ポンプ12、そして、加圧ポンプ12とインクタンク5とを連通する加圧経路13から構成されている。この加圧部6は、加圧ポンプ12によって、インクジェットヘッド2の吐出孔3からインクを吐出方向に押し出し、押し出したインクを貫通孔11に溜めるようにインクに圧力を加える。
【0015】
吸引部7は、ノズル面9に対向する位置に位置付けられて複数のノズル8すなわち吐出孔3が並ぶ方向に移動自在に設けられた吸引ヘッド14、吸引ヘッド14を複数の吐出孔3が並ぶ方向に移動させる移動駆動部15、貫通孔11に溜められたインク及び保護部材10上に残留したインクを吸引するための吸引力を発生させる吸引ポンプ16、吸引ヘッド14と吸引ポンプ16とを連通する吸引経路17、そして、吸引ポンプ16に接続されて廃インクを収容する廃インクタンク18から構成されている。また、移動駆動部15は、吸引ヘッド14を複数の吐出孔3(ノズル8)が並ぶ方向に案内して移動させるガイドスクリュウ19、そして、ガイドスクリュウ19を回転駆動させる駆動モータ20から構成されている。吸引部7は、移動駆動部15により吸引ヘッド14を吐出孔3が並ぶ方向に移動させながら、吸引ポンプ16による吸引力によって、貫通孔11に溜められたインクや保護部材10上に残留したインク等をノズル面9に対向する位置から吸引する。吸引されたインク(廃インク)は、吸引経路17を通り、廃インクタンク18に流れ込む。
【0016】
ここで、インクとしては、例えば水性インク、油性インク、溶剤インク及びUVインク(紫外線硬化型インク)等の様々なインクが用いられる。UVインクは、例えば、顔料、モノマー、オリゴマー、光重合開始剤、分散剤やその他の添加剤(例えば表面張力調整剤)等から構成されている。
【0017】
また、本実施の形態では、吐出孔3から吐出方向に押し出されたインクを貫通孔11に溜めるために、インク粘度、保護部材10の表面の濡れ性、保護部材10の厚さ、そして、貫通孔11の大きさや形状等を考慮して、加圧部6による加圧力が調整されている。また、必要に応じて、使用するインク(インク粘度の調整のため)、保護部材10の材料(保護部材10の表面の濡れ性の調整のため)、保護部材10の厚さ、そして、貫通孔11の大きさや形状等も調整される。
【0018】
図5はインクジェット記録装置1が備える各部の電気的接続を概略的に示すブロック図である。インクジェット記録装置1は、コントローラ30を内蔵し、コントローラ30は、各部を集中的に制御するCPU(Central Processing Unit)31、CPU31が実行する各種プログラム等を格納するROM(Read Only Memory)32、CPU31のワークエリアとして機能するRAM(Random Access Memory)33、タイマ34等をバスライン35で接続することによって構成されている。
【0019】
CPU31には、インクジェットヘッド制御部36を介してインクジェットヘッド2が接続されており、駆動モータ制御部37を介して駆動モータ20が接続されており、ポンプ制御部38を介して加圧ポンプ12及び吸引ポンプ16が接続されている。また、CPU31には、通信インターフェース(図示せず)を介して例えばパーソナルコンピュータ等の外部装置(図示せず)が接続されており、さらに、駆動制御部(図示せず)を介して記録媒体搬送部(図示せず)及びキャリッジ(図示せず)が接続されている。
【0020】
このようなインクジェット記録装置1は、通信インターフェースを介して外部装置から受信した画像データに基づいて、記録媒体搬送部によって副走査方向に記録媒体を搬送しながら、インクジェットヘッド2が搭載されたキャリッジをホームポジション(待機位置)から主走査方向に移動させ、インクジェットヘッド2を駆動制御することによって画像を記録媒体に記録(形成)する。
【0021】
次に、インクジェット記録装置1が加圧部6と吸引部7とによってインクジェットヘッド2のノズル面9をクリーニングするクリーニング動作について図6を参照して説明する。なお、クリーニング動作は、例えばインクジェットヘッド2がホームポジションに位置するときに実行される。
【0022】
図6はインクジェットヘッド2のノズル面9付近を拡大して概略的に示し、(a)はクリーニング前のA−A線断面図、(b)は加圧部6による加圧中のA−A線断面図、(c)はクリーニング後のA−A線断面図である。
【0023】
図6(a)に示すように、例えばインク滴や埃等の異物Fが吐出孔3近傍のノズル面9に付着している。このような状態で、インクジェット記録装置1は、インクジェットヘッド2をホームポジションに移動させ、インクジェットヘッド2の非記録動作時に加圧部6を駆動制御する。すなわち、インクジェット記録装置1は、加圧ポンプ12を駆動制御して、吐出孔3からインクを吐出方向に押し出し、押し出したインクを貫通孔11に溜める。このとき、図6(b)に示すように、インクは表面張力により貫通孔11に留まっており、異物Fはインク中で浮遊している。このような状態で、インクジェット記録装置1は、次に、吸引部7を駆動制御する。すなわち、インクジェット記録装置1は、吸引ポンプ16を駆動制御しながら、駆動モータ20を駆動制御してガイドスクリュウ19を回転させ、吸引部7の吸引ヘッド14を移動させる。これにより、図6(c)に示すように、貫通孔11に溜められたインクは、吸引部7によって吸引されて除去される。このとき、異物Fもインクと共に吸引されて除去される。
【0024】
このように本実施の形態では、異物Fが吐出孔3近傍のノズル面9に付着していても、加圧部6でインクを貫通孔11に溜めてから吸引部7で吸引することによって、異物Fは貫通孔11に溜められたインク中に浮遊してインクと共にノズル面9から完全に除去されるので、インクの吐出安定性の低下を防止することができる。その結果として、印字不良の発生を防止することができる。さらに、ノズル面9に保護部材10を設けることによって、記録媒体の接触又は衝突による破損等からノズル面9を保護することできる。
【0025】
本発明の第二の実施の形態について図7ないし図9を参照して説明する。図7は本実施の形態のインクジェットヘッドを概略的に示す平面図、図8はインクジェットヘッドのB−B線断面図である。第一の実施の形態と同一部分は同一符号で示し説明も省略する。
【0026】
本実施の形態の基本的構成は第一の実施の形態と同じである。ここでは、本実施の形態と第一の実施の形態との相違点について説明する。インクジェットヘッド2のノズル面9には、長手方向に伸びる平行な3本の直線上に複数の吐出孔3が形成されている。また、ノズル面9には、ノズル面9を覆って保護する保護部材10が設けられている。保護部材10としては、保護シート等が用いられているが、これに限るものではなく、例えばプレート状の保護部材10やノズル面上に塗布された保護膜が用いられても良い。
【0027】
保護部材10には、貫通孔11が2つ以上の吐出孔3に対応付けられ、複数個設けられている。ここでは、1つの貫通孔11は3つの吐出孔3に対応付けられている。すなわち、1つの貫通孔11は3つの吐出孔3を含む大きさに形成されており、3つの吐出孔3は1つの貫通孔11内に存在することになる。貫通孔11は略楕円状に形成されているが、これに限るものではなく、例えば長方形状に形成されていても良い。また、ここでは、1つの貫通孔11は3つの吐出孔3に対応付けられて設けられているが、これに限るものではなく、例えば1つの貫通孔11は2つの吐出孔3に対応付けられて設けられても良い。この場合、1つの貫通孔11は2つの吐出孔3を含む大きさに形成される。
【0028】
次に、インクジェット記録装置1が加圧部6と吸引部7とによってインクジェットヘッド2のノズル面9をクリーニングするクリーニング動作について図9を参照して説明する。なお、クリーニング動作は、例えばインクジェットヘッド2がホームポジションに位置するときに実行される。
【0029】
図9はインクジェットヘッド2のノズル面9付近を拡大して概略的に示し、(a)はクリーニング前のB−B線断面図、(b)は加圧部6による加圧中のB−B線断面図、(c)はクリーニング後のB−B線断面図である。
【0030】
図9(a)に示すように、例えばインク滴や埃等の異物Fが吐出孔3近傍のノズル面9に付着している。このような状態で、インクジェット記録装置1は、インクジェットヘッド2をホームポジションに移動させ、インクジェットヘッド2の非記録動作時に加圧部6を駆動制御する。すなわち、インクジェット記録装置1は、加圧ポンプ12を駆動制御して、吐出孔3からインクを吐出方向に押し出し、押し出したインクを貫通孔11に溜める。このとき、図9(b)に示すように、インクは表面張力により貫通孔11に留まっており、異物Fはインク中で浮遊している。このような状態で、インクジェット記録装置1は、次に、吸引部7を駆動制御する。すなわち、インクジェット記録装置1は、吸引ポンプ16を駆動制御しながら、駆動モータ20を駆動制御してガイドスクリュウ19を回転させ、吸引部7の吸引ヘッド14を移動させる。これにより、図9(c)に示すように、貫通孔11に溜められたインクは、吸引部7によって吸引されて除去される。このとき、異物Fもインクと共に吸引されて除去される。
【0031】
このように本実施の形態では、異物Fが吐出孔3近傍のノズル面9に付着していても、加圧部6でインクを貫通孔11に溜めてから吸引部7で吸引することによって、異物Fは貫通孔11に溜められたインク中に浮遊してインクと共にノズル面9から完全に除去されるので、インクの吐出安定性の低下を防止することができる。その結果として、印字不良の発生を防止することができる。さらに、ノズル面9に保護部材10を設けることによって、記録媒体の接触又は衝突による破損等からノズル面9を保護することできる。
【0032】
また、本実施の形態では、吐出孔3は複数個設けられており、貫通孔11は2つ以上の吐出孔3に対応付けられて複数個設けられていることから、1つの吐出孔3に対応させて1つの貫通孔11を形成する場合に比べ、貫通孔11を保護部材10に簡単に形成することができ、保護部材10の加工が容易になる。
【0033】
なお、各実施の形態では、吐出孔3は複数個設けられており、吸引部7は、複数の吐出孔3の一部を覆う吸引ヘッド14と、インクジェットヘッド2と吸引ヘッド14とを相対的に複数の吐出孔3全体に渡って移動させる移動駆動部15とを備えることから、吐出孔3を部分的に吸引することができ、さらに、大型の吸引ポンプを必要としないので、装置の小型化を実現することができる。
【0034】
また、各実施の形態においては、吸引部7は吸引ヘッド14が複数の吐出孔3が並ぶ方向に移動するように構成されているが、これに限るものではなく、例えば吸引部7は吸引ヘッド14が複数の吐出孔3全体に渡って移動するように構成されていれば良い。
【0035】
また、各実施の形態においては、吸引ヘッド14がインクジェットヘッド2に対して移動駆動部15によって移動しているが、これに限るものではなく、吸引ヘッド14とインクジェットヘッド2とが相対的に移動すれば良く、例えばインクジェットヘッド2が吸引ヘッド14に対して移動するように構成されても良い。
【0036】
また、各実施の形態においては、吸引ヘッド14はインクジェットヘッド2における複数の吐出孔3の一部を覆うように構成されているが、これに限るものではなく、例えば吸引ヘッド14は全ての吐出孔3を覆うように構成されても良い。この場合には、移動駆動部15を設ける必要が無くなり、省スペース化及び低コスト化を実現することができる。
【0037】
【発明の効果】
本発明によれば、ノズル面に保護部材を設けることによって、記録媒体の接触又は衝突による破損等からノズル面を保護することができ、異物が吐出孔近傍のノズル面に付着していても、加圧部でインクを貫通孔に溜めてから吸引部で吸引することによって、異物は貫通孔に溜められたインク中に浮遊してインクと共にノズル面から完全に除去されるので、インクの吐出安定性の低下を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施の形態のインクジェット記録装置を概略的に示す正面図である。
【図2】インクジェット記録装置が備えるインクジェットヘッド付近を概略的に示す外観斜視図である。
【図3】インクジェットヘッドを概略的に示す平面図である。
【図4】インクジェットヘッドのA−A線断面図である。
【図5】インクジェット記録装置が備える各部の電気的接続を概略的に示すブロック図である。
【図6】インクジェットヘッドのノズル面付近を拡大して概略的に示し、(a)はクリーニング前のA−A線断面図、(b)は加圧部による加圧中のA−A線断面図、(c)はクリーニング後のA−A線断面図である。
【図7】本発明の第二の実施の形態のインクジェットヘッドを概略的に示す平面図である。
【図8】インクジェットヘッドのB−B線断面図である。
【図9】インクジェットヘッドのノズル面付近を拡大して概略的に示し、(a)はクリーニング前のB−B線断面図、(b)は加圧部による加圧中のB−B線断面図、(c)はクリーニング後のB−B線断面図である。
【符号の説明】
1 インクジェット記録装置
2 インクジェットヘッド
3 吐出孔
6 加圧部
7 吸引部
9 ノズル面
10 保護部材
11 貫通孔
14 吸引ヘッド
15 移動駆動部
Claims (3)
- 吐出孔が設けられたノズル面を有してインクを前記吐出孔からインク滴として吐出させるインクジェットヘッドと、
前記ノズル面に設けられ、前記ノズル面を覆って保護する保護部材と、
前記吐出孔に対向する位置に位置付けられて前記保護部材に設けられ、前記吐出孔より大きい貫通孔と、
前記吐出孔からインクを吐出方向に押し出し、押し出したインクを前記貫通孔に溜めるようにインクに圧力を加える加圧部と、
前記貫通孔に溜められたインクを前記ノズル面に対向する位置から吸引する吸引部と、
を備えるインクジェット記録装置。 - 前記吐出孔は複数個設けられており、
前記貫通孔は2つ以上の前記吐出孔に対応付けられて複数個設けられている請求項1記載のインクジェット記録装置。 - 前記吐出孔は複数個設けられており、
前記吸引部は、
複数の前記吐出孔の一部を覆う吸引ヘッドと、
前記インクジェットヘッドと前記吸引ヘッドとを相対的に複数の前記吐出孔全体に渡って移動させる移動駆動部と、
を備える請求項1記載のインクジェット記録装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003137937A JP2004338244A (ja) | 2003-05-15 | 2003-05-15 | インクジェット記録装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003137937A JP2004338244A (ja) | 2003-05-15 | 2003-05-15 | インクジェット記録装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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Family
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Family Applications (1)
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JP2003137937A Pending JP2004338244A (ja) | 2003-05-15 | 2003-05-15 | インクジェット記録装置 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2004338244A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006181837A (ja) * | 2004-12-27 | 2006-07-13 | Olympus Corp | 記録ヘッドのメンテナンス機構 |
JP2009190233A (ja) * | 2008-02-13 | 2009-08-27 | Brother Ind Ltd | 液滴吐出装置 |
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JP2018094740A (ja) * | 2016-12-09 | 2018-06-21 | 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 | 記録ヘッド及びそれを備えたヘッドクリーニング機構並びにインクジェット記録装置 |
CN112895720A (zh) * | 2021-01-28 | 2021-06-04 | 深圳市润天智数字设备股份有限公司 | 喷墨打印装置 |
-
2003
- 2003-05-15 JP JP2003137937A patent/JP2004338244A/ja active Pending
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